JP5950090B2 - 記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は記録装置に関し、特に、操作部などを構成するチルト可能なチルト部を備える記録装置に関する。
記録装置には、インクジェットプリンター、複写機、ファクシミリ等の装置が含まれる。
近年、使い勝手を向上させるために、チルトできる操作パネルを設けたプリンターが提供されている。
また、プリンターには、モーターによって自動的に排紙トレイを指示された記録紙の長さに応じた伸張量に伸張させることができるとともに収納状態に収縮させることができるものもある(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−338873号公報
しかしながら、特許文献1に記載の画像記録装置には、自動でスタッカを伸縮する機構が設けられているが、急に駆動方向とは逆方向に操作された場合、駆動機構に大きな負荷がかかり、故障の原因となる。
また、操作パネルを排紙口前にレイアウトすることで製品の低背化が可能となるが、操作パネルが排紙口を塞ぐため、この場合、操作パネルも自動でオープンする機構が必要となる。しかし、排紙トレイと操作パネルに個別に駆動源(モーター)を持たせると、多くのコストとスペースが必要である。
加えて、操作パネルはユーザーの好きな角度に調整できるよう、手動でも動かせる方が利便性は良いが、スタッカと操作パネルを同一駆動源で自動駆動させた場合、どちらかを手動で動かした時に、連動して動いてしまう。また、排紙トレイの駆動量と操作パネルの駆動量が異なり、同一駆動源で自動駆動させた場合、双方のそれぞれを所定の位置や角度まで動かすことは困難である。
また、操作パネルを開く為の駆動量が排紙トレイを展開する為の駆動量より小さい場合、操作パネル側の被駆動ギアを間欠ギアにして、操作パネルが所定角度まで開いた後は当該操作パネルに駆動力が伝達されない様に構成することも考えられる。しかしこの場合、間欠ギアとこれを駆動する駆動ギアの歯同士が接触したまま空回りする際の「カチカチ」といった耳障りな音が生じてしまう。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、排紙トレイとチルト部とを共通の駆動源で駆動するに際して、双方の動作の自由度を確保するとともに、不要な音を発生させることのない記録装置を提供する。
本発明の第1の態様の記録装置は、媒体に記録を行う記録部を備えた装置本体に対して回動軸を介して下向き方向に回動した第1姿勢と上向き方向に回動した第2姿勢との間で回動可能に設けられているとともに、回動の駆動力が伝達される第1ギアが前記回動軸と同軸に設けられているチルト部と、駆動力が伝達されることにより、前記装置本体から突出する方向に変位した第1の位置と、前記装置本体内に引き込まれる方向に変位した第2の位置と、の間で変位する、排出された媒体を受ける媒体受けトレイと、前記チルト部と前記媒体受けトレイの共通の駆動源から前記チルト部及び前記媒体受けトレイへ駆動力を伝達する伝達機構と、を備え、前記伝達機構は、前記チルト部の前記第1の姿勢から所定角度への回動に連動させて、前記媒体受けトレイを前記第1の位置に突出させるとともに、前記チルト部および、前記媒体受けトレイのそれぞれの独立した動作を許容する構成を備えることを特徴とする。
本態様によれば、前記伝達機構は、前記チルト部と前記媒体受けトレイの双方に動力を伝達するが、前記チルト部および、前記媒体受けトレイのそれぞれの独立した動作について許容するので、媒体受けトレイとチルト部とを共通の駆動源で駆動するに際して、双方の動作の自由度を確保することができる。
本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記伝達機構は、前記第1ギアと噛合及び噛合解除の切り換えが可能な第2ギアと、前記チルト部の前記第1姿勢と、前記第2姿勢より所定角度下向き方向側の姿勢である第3姿勢との間の回動範囲において前記第2ギアを前記第1ギアに噛み合う位置に拘束し、前記チルト部の前記第3姿勢と前記第2姿勢との間の回動範囲において前記拘束を解除する第2ギア拘束手段とを備えることを特徴とする。
本態様によれば、上記第2ギア拘束手段により、チルト部が前記第2姿勢に至る前に、チルト部に設けられた第1ギアから、当該第1ギアに動力を伝達する第2ギアが離れることができるので、それ以降は前記媒体受けトレイのみを駆動することができる。また、第2ギアは第1ギアから離れるので、第1ギアと第2ギアの歯同士が接触したまま空回りする際の耳障りな音も発生しない。
本発明の第3の態様の記録装置は、第2の態様において、前記第2ギアは、所定のギアの周囲を遊星運動する第1の遊星歯車機構を構成し、前記遊星運動を介して前記第1ギアと噛合及び噛合解除の切り換えが可能であり、前記第2ギア拘束手段は、前記第2ギアを前記遊星運動可能に支持するホルダと、前記ホルダに設けられた突出部が入り込む、前記チルト部に設けられたカム溝であって、前記チルト部の前記第1姿勢と前記第3姿勢との間の回動範囲において前記突出部を拘束し、前記チルト部の前記第3姿勢と前記第2姿勢との間の回動範囲において前記突出部の拘束を解除するカム溝と、前記第2ギアが前記第1ギアから離間する方向に前記ホルダを付勢する付勢手段とを備えて成ることを特徴とする。
本態様によれば、前記第2ギア拘束手段が、前記第2ギアを支持するホルダに形成された突出部と、この突出部が入り込むカム溝と、前記ホルダを付勢する付勢手段とを備えて成るので、前記第2ギア拘束手段を構造簡単にして低コストに構成できる。
本発明の第4の態様の記録装置は、第3の態様において、前記チルト部の前記第3姿勢より所定角度下向き方向側の姿勢である第4姿勢を検出する検出部を備え、前記駆動源を制御する制御手段は、前記チルト部を上向き方向に駆動し、前記検出部が前記チルト部の前記第4姿勢を検出すると、前記チルト部が前記第3姿勢と前記第2姿勢との間の姿勢をとるまで上向き方向に駆動した後、駆動方向を下向き方向に切り換えることを特徴とする。
第2ギアの拘束が解除されても、チルト部が自重で下向き方向に回動しようとする作用により、第1ギアと第2ギアの歯同士で面圧が生じ、第2ギアが第1ギアから離間できない場合がある。本態様によれば、前記チルト部の駆動方向を上向き方向から下向き方向に切り換えることで、前記面圧を解消させることが出来るので、より確実に第2ギアを第1ギアから離間させることができる。
本発明の第5の態様の記録装置は、第1から第4の態様のいずれかにおいて、前記伝達機構は、前記チルト部を下向き方向に駆動する駆動力が前記駆動源から伝達されると、噛み合いが外れることで、駆動力の伝達を遮断する第2の遊星歯車機構をさらに備えることを特徴とする。
チルト部の角度を保持する為に、チルト部の角度を保持する保持機構を設けることが好ましいが、この場合、チルト部をユーザーが回動させようとすると、保持機構と、伝達機構の双方から抵抗力を受け、操作が重くなる。しかしながら本態様では、前記第2の遊星歯車機構により、前記チルト部を下向き方向に駆動すると前記駆動源から前記チルト部への駆動力の伝達が遮断されるので、この状態では前記チルト部を操作しても当該チルト部は伝達機構側からの抵抗を受けず、これにより小さい力で前記チルト部を操作することができる。
本発明の第6の態様は、第1から第5の態様のいずれかにおいて、前記伝達機構は、前記駆動源から前記媒体受けトレイへの駆動力の伝達経路上に、所定のトルクを超えると空転するクラッチを備えることを特徴とする。本態様によれば、前記媒体受けトレイが動けない状態でも前記チルト部を回動させることができる。また、前記媒体受けトレイが変位限度一杯まで変位した状態で更に駆動力を伝達しても、前記クラッチが空転するので、駆動系統の破損を防止できる。
本発明の第7の態様は、第1から第6の態様のいずれかにおいて、前記チルト部の角度を保持する保持機構を備えることを特徴とする。本態様によれば、前記チルト部の角度を適切に維持することができる。
本発明の第8の態様の記録装置は、第1から第7の態様のいずれかにおいて、前記チルト部が、操作パネルであることを特徴とする。
操作パネルを閉じ、排紙受けトレイを収納した状態のプリンターの外観を示す斜視図である。 操作パネルを開き、排紙受けトレイを収納した状態のプリンターの外観を示す斜視図である。 操作パネルを開き、排紙受けトレイを突出させた状態のプリンターの外観を示す斜視図である。 伝達機構の構成を示す図である。 伝達機構および排紙受けトレイの構成を示す図である。 クラッチの構成を示す分解図である。 第1の遊星歯車機構および扇形ギアの構成を示す図である。 第1の遊星歯車機構を扇形ギアに噛み合う位置に位置決めしている状態のカムを示す図である。 カムから第1の遊星歯車機構が外れて、第1の遊星歯車機構が動くことのできる状態のカムを示す図である。 モーターを制御する制御部による制御のタイミングと操作パネルの姿勢を説明する図である。 伝達機構及びカムの構成を示す側面図である。 第1の遊星歯車機構に噛み合っている状態の第2の遊星歯車機構を示す図である。 第1の遊星歯車機構から外れた状態の第2の遊星歯車機構を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図3は、本発明の実施の形態の一例であるプリンター1の外観を示す斜視図である。図1は、操作パネル12を閉じ(操作パネル12の第1姿勢)、排紙受けトレイ13を収納した状態(排紙受けトレイ13の第2の位置)の、本発明の一実施形態に係るプリンター1の外観を示す斜視図であり、図2は、操作パネルを全開し(操作パネル12の第2姿勢)、排紙受けトレイ13を収納した状態(排紙受けトレイ13の第2の位置)のプリンター1の外観を示す斜視図、図3は、操作パネル12を開き(操作パネル12は第1姿勢と第2姿勢の間)、排紙受けトレイ13を突出させた状態(排紙受けトレイ13の第1位置)のプリンター1の外観を示す斜視図である。
■■■プリンター1の全体構成■■■
プリンター1は、記録装置の一例である印刷装置であり、被記録媒体の一例である用紙に記録する。プリンター1の本体11には、ユーザーによって操作される操作パネル12が設けられている。本体11は、用紙を搬送する搬送部(不図示)やインクなどによって用紙に文字または画像を描画する記録ヘッド22、この記録ヘッド22及びインクカートリッジ(不図示)を備えるキャリッジ20、全体を制御する制御部101(図4)などが筐体に格納されてなる。なお、ユーザーとは、エンドユーザーに限られず、プリンター1の組立作業またはアフターメンテナンスを行う人など、プリンター1を扱う全ての人を意味する。
なお、以下、プリンター1の側面のうち、操作パネル12が設けられている側面を正面と称し、正面側を前とも称する。また、以下、プリンター1の側面のうち、操作パネル12が設けられている側面の対面を背面と称し、背面側を後とも称する。さらに、以下、図1〜図3中の左側を単に左側と称し、図1〜図3中の右側を単に右側と称する。
以下、操作パネル12について説明する。操作パネル12は、ユーザーによって操作されるパネルである。操作パネル12は、チルト部の一例であり、本体11に対してチルトする(傾ける)ことができる。操作パネル12は、各種の樹脂または金属などで形成されている。操作パネル12には、LCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどからなる表示部やユーザーによって押圧されるボタンなどからなる入力部が設けられている。
図1に示されるように、操作パネル12は、下向き方向の限度まで回動し、閉じられた場合、本体11の面と操作パネル12の面とがほぼ面一になる(操作パネル12の全閉状態であり第1姿勢:図10も参照)。また、図2に示されるように、操作パネル12は、本体11の天板とほぼ平行になるまで、上向き方向の限度まで回動し、開くことができる(操作パネル12の全開状態であり第2姿勢:図10も参照)。なお、操作パネル12は、閉じた状態から本体11の天板とほぼ平行になるまでの途中の任意の傾きの状態に保持することができる。
次に、排紙受けトレイ13について説明する。排紙受けトレイ13は、載置部の一例であり、本体11に対してスライド変位可能に設けられ、収納された状態(排紙受けトレイ13の第2の位置:図2)と突出した状態(排紙受けトレイ13の第1の位置:図3)とを間を変位可能となっている。排紙受けトレイ13は、プリンター1が使用されないとき、本体11内に収納される。排紙受けトレイ13は、プリンター1が使用されるとき、本体11から突出して、文字または画像が描画された用紙を受ける。
図4は、伝達機構30の構成を示す図である。図5は、伝達機構30の一部および排紙受けトレイ13の構成を示す図である。尚、図5に示される歯車は図4に示される歯車の一部であり、且つ、図4に比して簡略図示している。
伝達機構30は、駆動源の一例であるモーター41からの駆動力を操作パネル12と排紙受けトレイ13とに伝達する。すなわち、伝達機構30は、操作パネル12が開かれる駆動力をモーター41から操作パネル12に伝達するとともに、排紙受けトレイ13が本体11に対しスライドする駆動力をモーター41から排紙受けトレイ13に伝達する。
尚、本実施形態では、操作パネル12はモーター41の駆動力により上向きに開く方向に回動するが、下向きに閉じる方向には駆動されず、操作パネル12を下向きに閉じる場合はユーザーが操作パネル12を押し下げる仕様となっている。排紙受けトレイ13については、本体11から突出する方向のスライド動作、及び本体11に収納される方向のスライド動作のいずれについても、モーター41により行える仕様となっている。但し、ユーザー操作によって排紙受けトレイ13を双方向にスライドさせることも可能となっている。伝達機構30は、上記の様な仕様を実現する。
また、本実施形態では、排紙受けトレイ13のスライド領域と操作パネル12の回動領域とが干渉する構造となっており、即ち図1に示した状態から排紙受けトレイ13を突出させるには、最初に操作パネル12を開き、排紙受けトレイ13のスライド領域から操作パネル12を退避させた後に、排紙受けトレイ13を突出させる様になっている。
■■■伝達機構30の全体構成■■■
以下、伝達機構30の構成について詳述する。伝達機構30は、ギア42、ギア43、ギア44、ギア45、ギア46、ギア47、ギア48、ギア49、クラッチ50、ギア51、ギア52、ギア53、ギア54、シャフト55、ギア56−1および56−2、第2遊星歯車機構61、並びに第1遊星歯車機構62を含み構成される。なお、ギア42、ギア43、ギア44、ギア45、ギア46、ギア47、ギア48、ギア49、ギア51、ギア52、ギア53、ギア54、ギア56−1およびギア56−2は平歯車である。
ギア42は、モーター41の回転軸に装着され、モーター41の回転軸と共に回転する。ギア43は、ギア42と歯合するとともに、ギア44と同軸に設けられ、ギア44と共に回転する。ギア43のピッチ円径は、ギア42のピッチ円径より大きくされている。ギア44のピッチ円径は、ギア43のピッチ円径より小さくされている。ギア45は、ギア44と歯合するとともに、ギア46と同軸に設けられ、ギア46と共に回転する。ギア46のピッチ円径は、ギア45のピッチ円径より小さくされている。
尚、図4においてギア46から上側(ギア81側)が、操作パネル12への駆動力伝達経路となり、ギア46から下側(ギア47側)が、排紙受けトレイ13への駆動力伝達経路となる。
ギア47は、ギア46およびギア48に歯合し、ギア48は、ギア49に歯合し、ギア49は、クラッチ50に設けられている外輪71と歯合する。クラッチ50の外輪71は、その外側が歯車として成形されている。クラッチ50の内輪72は、ギア51側に突出するように形成され、その突出した部分の外側が歯車として成形されている。クラッチ50の内輪72は、ギア51と歯合する。クラッチ50は、コイルバネ式の摩擦クラッチである。すなわち、クラッチ50は、コイルバネの押圧力により摩擦力を生じさせる。クラッチ50の構成は図6を参照して後述する。
ギア52は、ギア51と同軸に設けられ、ギア51と共に回転し、ギア53と歯合する。ギア53は、ギア54に歯合する。ギア53のピッチ円径は、ギア52のピッチ円径より大きくされている。また、ギア53のピッチ円径は、ギア54のピッチ円径より大きくされている。ギア54は、シャフト55に同軸に固定され、ギア54の回転と共に、シャフト55が回転する。
図5に示されるように、シャフト55には、シャフト55と共に回転するギア56−1および56−2が設けられている。排紙受けトレイ13の上側の面には、ラック57−1および57−2が形成されている。ギア56−1は、ラック57−1と噛み合い、ギア56−1とラック57−1とは、いわゆるラック・アンド・ピニオンを形成する。ギア56−2は、ラック57−2と噛み合い、ギア56−2とラック57−2とは、いわゆるラック・アンド・ピニオンを形成する。シャフト55が図5中反時計回りに回転すると、排紙受けトレイ13は、図5中右側に移動し、本体11から突出する。シャフト55が図5中時計回りに回転すると、排紙受けトレイ13は、図5中左側に移動し、本体11に収納される。
すなわち、モーター41の回転軸が図5中の時計方向に回転すると、その駆動力がギア42、ギア43、ギア44、ギア45、ギア46、ギア47、ギア48、ギア49、クラッチ50、ギア51、ギア52、ギア53、ギア54、シャフト55、並びにギア56−1および56−2を介して、排紙受けトレイ13に伝達されて、本体11に収納されている排紙受けトレイ13が、本体11から外に出る。逆に、モーター41の回転軸が図5中の反時計方向に回転すると、その駆動力がギア42、ギア43、ギア44、ギア45、ギア46、ギア47、ギア48、ギア49、クラッチ50、ギア51、ギア52、ギア53、ギア54、シャフト55、並びにギア56−1および56−2を介して、排紙受けトレイ13に伝達されて、本体11から出ている排紙受けトレイ13が、本体11に収納される。
図6は、クラッチ50の構成を示す分解図である。クラッチ50は、外輪71および内輪72に加えて、外輪71の内側に一体に円盤状に形成された摩擦ディスク121、内輪72とほぼ同一の外径の円筒状に形成されたバネホルダ123、バネホルダ123の外側に一体に円盤状に形成された摩擦ディスク122、摩擦ディスク122を摩擦ディスク121に押しつける押圧力を生じさせる円筒状のコイルバネ124、およびコイルバネ124をバネホルダ123に保持するバネ押さえ125からなる。
摩擦ディスク122の外径は、外輪71の内側の径(摩擦ディスク121の外径)より小さくされている。コイルバネ124の内側の穴の径は、内輪72の歯先円径より大きく、コイルバネ124の外径は、摩擦ディスク122の外径より小さくされている。コイルバネ124は、内輪72に通されて、バネホルダ123に装着される。コイルバネ124がバネホルダ123に装着された状態で、摩擦ディスク122を摩擦ディスク121に接するように外輪71の内側にはめ込み、さらに、バネ押さえ125のフックが外輪71の穴を通してバネホルダ123の内側にはめ込まれると、バネ押さえ125のフックがコイルバネ124を摩擦ディスク122に押しつける様に保持する。
摩擦ディスク121の両側、摩擦ディスク122の面のうち、摩擦ディスク121側の面、およびバネ押さえ125の面のうち、摩擦ディスク121側の面は、摩擦摺動面として形成されている。摩擦ディスク121と摩擦ディスク122とバネホルダ123とがコイルバネ124によって押しつけられることにより、摩擦摺動面が摺動して、摩擦力を生じさせる。
図4に戻り、第2遊星歯車機構61は、太陽歯車82、ギア81(図12および図13に示す)、ホルダ83、遊星歯車84、およびギア85(図12および図13に示す)を備えてなる。第2遊星歯車機構61の構成は、図12および図13を参照して後述する。
第1遊星歯車機構62は、太陽歯車91、ホルダ92、遊星歯車93、および「第2ギア」としてのギア94からなる。太陽歯車91は、第2遊星歯車機構61のギア85が歯合するか、または、第2遊星歯車機構61のギア85が、太陽歯車91から外れる。ホルダ92は、太陽歯車91と同軸に回動自在に遊星歯車93およびギア94を保持する。遊星歯車93は、太陽歯車91と歯合するとともに、ギア94と同軸に設けられ、ギア94と共に回転する。ギア94は、操作パネル12に設けられている「第1ギア」としての扇形ギア63に歯合するか、または扇形ギア63から外れて空転する。扇形ギア63は、本体11に対する開閉の軸12aと同軸に操作パネル12に設けられている。
制御部101は、制御プログラムを実行するマイクロコンピュータまたは専用のIC(Integrated Circuit)などで構成され、カムセンサー102およびトレイ位置検出手段103からの信号に応じて、モーター41の駆動力の発生を制御する。「検出部」としてのカムセンサー102は、カム141の状態を検出する光学センサーであり、操作パネル12が所定の角度まで開かれたこと(後述する操作パネル12の第4姿勢)を検知して、これを示す信号を制御部101に供給する。トレイ位置検出手段103は、機械式スイッチなどからなり、排紙受けトレイ13が収納位置(図2)にあること、及び最突出位置(図3)にあることを検知して、これを示す信号を制御部101に供給する。
■■■第1遊星歯車機構62の構成■■■
ここで、図7乃至図10を参照して、第1遊星歯車機構62の動作の詳細を説明する。図7は、第1遊星歯車機構62および扇形ギア63の構成を示す図である。図7に示されるように、操作パネル12には、第1遊星歯車機構62の動きを規制するカム141が設けられている。カム141は、扇状に形成され、扇形ギア63と同軸に操作パネル12に固定される。尚、カム141は、第2ギアとしてのギア94を拘束するギア拘束手段64を構成する。
図8は、第1遊星歯車機構62を扇形ギア63に噛み合う位置に位置決めしている状態のカム141を示す図である(扇形ギア63は図8、図9では不図示)。図9は、カム141から第1遊星歯車機構62が外れて、第1遊星歯車機構62が動くことのできる状態のカム141を示す図である。
第1遊星歯車機構62のホルダ92には、ギア拘束手段64を構成する「突出部」としてのボス161が設けられている。カム141には、カム溝162が設けられている。ボス161は、カム141側に突出する略円筒形状に形成されている。カム溝162は、ボス161を案内する平面溝カムである。また、第1遊星歯車機構62のホルダ92と本体11との間には、コイルバネ163が取り付けられている。
コイルバネ163の一端は、第1遊星歯車機構62のホルダ92に係止され、コイルバネ163の他の一端は、本体11に係止される。コイルバネ163によって、図7〜図9中の下向きに付勢力が加えられる。すなわち、図7〜図9中において、太陽歯車91と同軸に回動自在に遊星歯車93およびギア94を保持するホルダ92には、時計回りに付勢力が加えられる。コイルバネ163の付勢力は、第1遊星歯車機構62の遊星力ではホルダ92が上がらない程度の力とされている。
操作パネル12が閉じられた状態(図10において第1姿勢)から、操作パネル12が本体11の天板とほぼ平行(図10において第2姿勢)になるより、予め定めた所定の角度だけ手前の状態(平行から所定の角度だけ下がった状態:図10において第3姿勢)まで、カム141のカム溝162にホルダ92のボス161が入り込む様に構成されている(図8)。これにより、第1遊星歯車機構62のギア94は、操作パネル12に設けられている扇形ギア63に歯合する位置に拘束される。即ち、操作パネル12に駆動力が伝達される状態が確実に保持される。
一方、操作パネル12が図10の第3姿勢から更に上向き方向に開かれると、カム141のカム溝162からホルダ92のボス161が外れる(図9)。これにより、コイルバネ163の付勢力によって、第1遊星歯車機構62のホルダ92は下げられる。すなわち、第1遊星歯車機構62のホルダ92は、図9中時計回りに回動させられて、第1遊星歯車機構62のギア94は、操作パネル12に設けられている扇形ギア63から外れる。即ち、ギア94の拘束が解除され、操作パネル12に駆動力が伝達されない状態となる。
尚、カム141には案内斜面141aが形成されており、カム溝162からボス161が外れた状態(ホルダ92がコイルバネ163の付勢力により下がった状態)で、例えばユーザーの手により操作パネル12が押し下げられると、即ちカム141が図7の時計回りに回動すると、案内斜面141aがボス161を持ち上げ、カム溝162へボス161を案内する様に構成されている。これにより、コイルバネ163の付勢力に抗して、第1遊星歯車機構62のホルダ92は持ち上げられ、ギア94が扇形ギア63に噛合する。
■■■第2遊星歯車機構61の構成■■■
次に、図12および図13を参照して、第2遊星歯車機構61の動作の詳細を説明する。図12は、第1遊星歯車機構62に噛み合っている状態の第2遊星歯車機構61を示す図である。図13は、第1遊星歯車機構62から外れた状態の第2遊星歯車機構61を示す図である。
第2遊星歯車機構61は、太陽歯車82、ギア81、ホルダ83、遊星歯車84、およびギア85からなる。太陽歯車82は、ギア46と歯合するギア81と同軸に設けられ、ギア81と共に回転する。ホルダ83は、太陽歯車82およびギア81と同軸に回動自在に遊星歯車84およびギア85を保持する。遊星歯車84は、ギア82と歯合するとともに、ギア85と同軸に設けられ、ギア85と共に回転する。ギア85は、第1遊星歯車機構62の太陽歯車91に歯合するか、または第1遊星歯車機構62の太陽歯車91から外れて空転する。
図11において、太陽歯車82が反時計回りに回転させられると、太陽歯車82およびギア81と同軸に回動自在に設けられているホルダ83が反時計回りに回転させられる。すると、遊星歯車84およびギア85が図11中の上側に移動するので、ギア85は、第1遊星歯車機構62の太陽歯車91に歯合する。すなわち、第2遊星歯車機構61は、操作パネル12を開く向きの駆動力が伝達されると、ギア85が第1遊星歯車機構62の太陽歯車91に歯合し、第1遊星歯車機構62に駆動力を伝達する。この状態が、図12の状態である。
逆に、図11において、太陽歯車82が時計回りに回転させられると、太陽歯車82およびギア81と同軸に回動自在に設けられているホルダ83が時計回りに回転させられる。すると、遊星歯車84およびギア85が図11中の下側に移動するので、ギア85は、第1遊星歯車機構62の太陽歯車91から外れる。すなわち、第2遊星歯車機構61は、操作パネル12を閉じる向きの駆動力が伝達されると、ギア85が第1遊星歯車機構62の太陽歯車91から外れて、駆動力の伝達は遮断される。この状態が、図13の状態である。
■■■操作パネル12と排紙受けトレイ13の制御■■■
図10は、閉じられている操作パネル12を開く場合、モーター41の駆動力の発生を制御する制御部101による制御のタイミングと操作パネル12の姿勢を説明する図である。図10において、2点鎖線は操作パネル12の上面位置を示しており、角度範囲Tは操作パネル12の回動可能範囲(但しモーター41による駆動範囲とは一致しない)を示している。
制御部101は、図4中の時計回り方向にギア42を回転させるようにモーター41に駆動力を発生させる。すると、閉じられている操作パネル12は開かれていく。この状態では、カム141のカム溝162にホルダ92のボス161が入り込んでおり、即ち第1遊星歯車機構62のギア94は、操作パネル12に設けられている扇形ギア63に歯合する位置に拘束されている。
カムセンサー102は、操作パネル12が第3姿勢より所定の角度下向き方向側の姿勢である第4姿勢になったこと(第1位相)を検知して、これを示す信号を制御部101に供給する。制御部101は、操作パネル12が第4姿勢に至ったことを示す信号をカムセンサー102から取得してから、第1遊星歯車機構62のホルダ92のボス161がカム溝162から外れる(第2位相)までの角度範囲Aを超えて、扇ギア63の歯が欠ける手前(扇ギア63とギア64との噛合がなくなる前)までの角度位置B(第3位相)まで、図4中の時計方向に回転軸を回転させるようにモーター41に駆動力を発生させる。
例えば、制御部101は、操作パネル12が第4姿勢に至ったこと(第1位相)が検知されてから、予め決めた回転量だけ、モーター41を駆動することで、角度位置Bまで操作パネル12を開かせる。角度位置Bは、操作パネル12の第3姿勢と第2姿勢の間の姿勢であって、扇ギア63とギア64との噛合がなくなる前(噛合が維持された状態)の位置であり、且つ、カム溝162からボス161が抜けている位置である。
角度位置Bまで操作パネル12が開くと、カム溝162からボス161が抜けているので、本来はコイルバネ163の付勢力によって第1遊星歯車機構62のギア94が扇ギア63から外れる筈である。しかし操作パネル12の自重により操作パネル12が下向き方向に閉じようとする傾向が生じているので、ギア94と扇ギア63の歯同士に面圧が掛かり、ギア94が扇ギア63と噛合したままになっている虞がある。
そこで制御部101は、短い期間だけ、図4中の反時計回り方向にギア42を回転させるようにモーター41に駆動力を発生させる。すると、ギア94と扇形ギア63との間の面圧が解除されるので、コイルバネ163の付勢力によって、第1遊星歯車機構62のホルダ92は図8中時計回りに回動させられて、第1遊星歯車機構62のギア94は、扇形ギア63から外れる(図11)。
以上が操作パネル12の動作制御であり、以下、更に排紙受けトレイ13の動作も交えて説明する。
まず、その前提を明らかにすると、操作パネル12が排紙受けトレイ13の進退経路を塞ぐので、排紙受けトレイ13とともに操作パネル12も自動で開く必要がある。但し、コストおよび本体11内のスペースの要求から、モーター41を1つにする。また、操作パネル12は、ユーザーが手動でも操作できるようにする。
排紙受けトレイ13が何らかの障害物に衝突して動けなくなっても操作パネル12の回動動作が継続できるようにするには、伝達機構30における、モーター41から排紙受けトレイ13への駆動力伝達経路上に、クラッチ50を介在させる。さらに、例えば排紙受けトレイ13をユーザーが操作した際、ギア56−1及び56−2が回転するが、その回転が伝達機構30を介して操作パネル12に伝わると、操作パネル12までもが回動してしまうので好ましくないので、操作パネル12をユーザーが操作した際に生じる動力を操作パネル12に伝達しない為にも、クラッチ50は必要となる。
クラッチ50は、排紙受けトレイ13をユーザーが操作したとき、伝達機構30において排紙受けトレイ13から操作パネル12側へは動力が伝わらない様なトルク設定となっている一方、モーター41の駆動力を排紙受けトレイ13に伝達できるトルク設定となっている。ただし、その様なトルク設定にしない場合には、モーター41をホールド制御しておけば(モーター41の回転軸が外部からの入力に抗して回転しないように制御されていれば)、排紙受けトレイ13から操作パネル12側へは動力が伝わらない。
図1の状態から排紙受けトレイ13とともに操作パネル12を開くときには、モーター41の回転軸が図4中の時計方向に回転させられ、本体11に収納されている排紙受けトレイ13が、本体11から突出する方向に動く。操作パネル12にあっては、モーター41の駆動力が第2遊星歯車機構61、第1遊星歯車機構62、および扇形ギア63を介して、操作パネル12に伝達されて、操作パネル12は開かれる。
尚、伝達機構30は操作パネル12及び排紙受けトレイ13の幅方向において一方側の端部に設けられているが、他方側の端部には、操作パネル12のチルト角(姿勢)を保持する図示せぬ保持機構が設けられている。この保持機構により、操作パネル12の開いた状態は維持される。
モーター41から操作パネル12に動力を伝達する経路には、上述した様に第1遊星歯車機構62が設けられている。第1遊星歯車機構62の役割は、以下の通りである。仮に、モーター41により操作パネル41を開いた際、ギア94が扇ギア63の歯の欠けている部分(最終歯)にまで到達し、その後更にギア94が回り続けると、操作パネル12の自重によって扇ギア63の最終歯がギア94に継続して当接することに伴う耳障りな音(カチカチ音)が生じてしまう。また、扇形ギア63とギア94との噛み合いが外れるときにも音(カチ音)が発生する。そこで、第1遊星歯車機構62は、扇形ギア63の最終歯がギア94から外れる前に、ギア94を扇形ギア63から離間させる。これにより、上記噛み合い外れ音の発生を防止する。
扇形ギア63とギア94(第1遊星歯車機構62)との噛み合いが外れると、その後、さらにモーター41が図4中の時計方向に回転させられても、扇形ギア63とギア94(第1遊星歯車機構62)との噛み合いが外れた状態が維持されるので、操作パネル12は図10の角度位置Bで停止したまま動かない。一方、排紙受けトレイ13へは動力が伝達されるので、以上により操作パネル12が開かれたままで、排紙受けトレイ13が本体11からさらに突出する。
制御部101は、モーター41を正転させ、排紙受けトレイ13を完全に本体11から突出させる。排紙受けトレイ13が完全に突出したことは、トレイ位置検出手段103で検出される。そして排紙受けトレイ13を完全に突出させると、制御部101は、モーター41を僅かに逆転させる。これにより、第2遊星歯車機構61のギア85が第1遊星歯車機構62の太陽歯車91から外れて、第2遊星歯車機構61は、操作パネル12への駆動力の伝達を遮断する。
これは、以下の理由による。即ち、操作パネル12を閉じる場合、操作パネル12は、ユーザー操作によって閉じられる。ここで、図10の角度位置Bから操作パネル12を手で押し下げていくとき、第3姿勢までは、第1遊星歯車機構62のギア94が扇形ギア63から離間しているので、ユーザーは伝達機構30からの抵抗を受けず、図示しない保持機構から受ける抵抗のみで、即ち軽い力で、操作パネル12を押し下げることができる。但し図示しない保持機構は、操作パネル12を操作する際(ボタン操作する際)に操作パネル12の姿勢を維持するだけの保持力は発揮する。
しかしながら、操作パネル12が第3姿勢と第1姿勢との間あるときは、第1遊星歯車機構62のギア94が扇形ギア63と噛合するので、操作パネル12を押し下げる際には伝達機構30から抵抗力を受け、押し下げ操作が重くなる虞がある。より具体的には、クラッチ50の摩擦力と、モーター41を回転させる為のトルクなどが余計に掛かり、大きな力が必要になる。また同時に、操作パネル12を閉じると排紙受けトレイ13も本体11内に引っ込んでしまう。
そこで、第2遊星歯車機構62を設けるとともに、排紙受けトレイ13を本体11から突出させた後、モーター41を僅かに逆転させ、第2遊星歯車機構61において駆動力の伝達を遮断する。これにより、ユーザーが操作パネル12を手で押して閉じようとしたときに、操作パネル12の角度を保持する保持機構に抗した力だけで、操作パネル12を閉じることができるようになる。また同時に、操作パネル12を閉じても排紙受けトレイ13がこれに連動せず、本体11から突出した状態を維持できるようになる。
また、モーター41から排紙受けトレイ13への動力伝達経路上にクラッチ50が設けられていることにより、排紙受けトレイ13の自動動作時に、障害物等で動けない場合や、ユーザーに逆方向に操作された場合、クラッチ50が滑ることにより、モーター41や、歯車に大きな負荷が掛からず、破損・故障を防止することができる。また、排紙受けトレイ13が障害物等で動けない場合でも、クラッチ50が滑るため、操作パネル12は回動可能であり、操作パネル12を駆動させ続けることが可能である。
排紙受けトレイ13および操作パネル12はユーザーが任意の位置に調整可能であり、先に操作パネル12の開動作が終了しても、排紙受けトレイ13を用紙がスタックするためのポジションまで駆動させ続けることが可能である。排紙受けトレイ13を駆動させるモーター41に排紙受けトレイ13以外の他の機構(操作パネル12など)が繋がっている場合、クラッチ50が伝達可能なトルクを、モーター41を介して他の機構を動かすのに必要なトルク以下に設定することにより、排紙受けトレイ13のユーザー操作力の上限をクラッチ50の伝達トルクで制限することができ、且つ、他の機構が同時に動作してしまうのを防止できる。
自動動作時以外は、モーター41をホールドすれば、クラッチ50を滑らせる力がユーザー操作力となるため、クラッチ50のバネ力と減速比でスタッカ操作力を任意に調整することが可能になる。排紙受けトレイ13を駆動させるモーター41に排紙受けトレイ13以外の他の機構が繋がっている場合、排紙受けトレイ13を手動により操作すると他の機構も動いてしまうが、モーター41をホールドしていれば、ユーザー操作によって他の機構も同時に動いてしまうことを防止できる。
尚、モーター41の駆動力によって、排紙受けトレイ13を本体11に収納する場合、モーター41の回転軸が図4中の反時計方向に回転させられ、本体11から突出している排紙受けトレイ13が、本体11に収納される方向に動く。ここで、モーター41から操作パネル12に動力を伝達する経路には、上述した様に第2遊星歯車機構61が設けられているので、操作パネル12にあっては、第2遊星歯車機構61のギア85が第1遊星歯車機構62の太陽歯車91から外れた状態が維持され、駆動力の伝達は遮断される。即ち、操作パネル12は、第2遊星歯車機構61により、開く方向に駆動力が伝達されるが閉じる方向に駆動力は伝達されない。
以上は、1つの駆動源(モーター41)で排紙受けトレイ13と操作パネル12の両方を駆動させ、且つ、個別に手動操作することを可能する手段となる。
以上のように、プリンター1は、本体11に対して回動軸12aを介して下向き方向に回動した第1姿勢と上向き方向に回動した第2姿勢との間で回動可能に設けられているとともに、回動の駆動力が伝達される扇形ギア63が回動軸12aと同軸に設けられている操作パネル12と、駆動力が伝達されることにより、本体11から突出する方向に変位した第1の位置と、本体11内に引き込まれる方向に変位した第2の位置と、の間で変位する、排出された用紙を受ける排紙受けトレイ13と、操作パネル12と排紙受けトレイ13の共通の駆動源であるモーター41から操作パネル12と排紙受けトレイ13へ駆動力を伝達する伝達機構30と、を備えている。
そして伝達機構30は、扇形ギア63と噛合及び噛合解除の切り換えが可能なギア94(第1遊星歯車機構62)と、操作パネル12の第1姿勢と、第2姿勢より所定角度下向き方向側の姿勢である第3姿勢との間の回動範囲においてギア94を扇形ギア63に噛み合う位置に拘束し、操作パネル12の第3姿勢と第2姿勢との間の回動範囲における角度位置Bにおいて拘束を解除するギア拘束手段64とを備える。
また、ギア94は、ギア91の周囲を遊星運動する第1遊星歯車機構62を構成し、前記遊星運動を介して扇形ギア63と噛合及び噛合解除の切り換えが可能であり、ギア拘束手段64は、ギア94を前記遊星運動可能に支持するホルダ92と、ホルダ92に設けられた突出部としてのボス161が入り込む、操作パネル12に設けられたカム141のカム溝であって、操作パネル12の第1姿勢と第3姿勢との間の回動範囲においてボス161を拘束し、操作パネル12の第3姿勢と第2姿勢との間の回動範囲においてボス161の拘束を解除するカム溝162と、ギア94が扇形ギア63から離間する方向にホルダ62を付勢する付勢手段としてのコイルバネ163を備えて成る。
また、操作パネル12の第3姿勢より所定角度下向き方向側の姿勢である第4姿勢を検出する検出部としてのカムセンサー102を備え、モーター41を制御する制御手段としての制御部101は、操作パネル12を上向き方向に駆動し、カムセンサー102が操作パネル12の第4姿勢を検出すると、操作パネル12が第3姿勢と第2姿勢との間の姿勢をとるまで上向き方向に駆動した後、駆動方向を下向き方向に切り換える。
また、伝達機構30は、操作パネル12を閉じる駆動力がモーター41から伝達されると、噛み合いが外れることで、駆動力の伝達を遮断する第2遊星歯車機構61をさらに備える。
また、伝達機構30は、操作パネル12に伝達される駆動量と排紙受けトレイ13に伝達される駆動量との相違を吸収するクラッチ50をさらに備える。
以上のように、載置部の一例である排紙受けトレイ13とチルト部の一例である操作パネル12とを駆動し、不要な音を発生させることなく、チルト部を所定の角度までより確実に開くことができる。
なお、プリンター1は、印刷装置であると説明したが、印刷装置、複写機、またはファクシミリ装置その他の装置である記録装置であってもよい。
また、操作パネル12に限らず、スキャナユニットのヒンジ部、スキャナのドキュメントカバーなど、開閉が必要な部位に適用が可能である。
尚、本発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
1 プリンター、11 本体、12 操作パネル、13 排紙受けトレイ、20 キャリッジ、22 記録ヘッド、30 伝達機構、42乃至49 ギア、50 クラッチ、51乃至54 ギア、55 シャフト、56−1および56−2 ギア、57−1および57−2 ラック、61 第2遊星歯車機構、62 第1遊星歯車機構、71 外輪、 72 内輪、81 ギア、82 太陽歯車、83 ホルダ、84 遊星歯車、85 ギア、91 太陽歯車、92 ホルダ、93 遊星歯車、94 ギア、101 制御部、102 カムセンサー、103 トレイ位置検出手段、121 摩擦ディスク、122 摩擦ディスク、123 バネホルダ、124 コイルバネ、125 バネ押さえ、141 カム、161 ボス、162 カム溝、163 コイルバネ

Claims (5)

  1. 媒体に記録を行う記録部を備えた装置本体に対して回動軸を介して下向き方向に回動した第1姿勢と上向き方向に回動した第2姿勢との間で回動可能に設けられているとともに、回動の駆動力が伝達される第1ギアが前記回動軸と同軸に設けられているチルト部と、
    駆動力が伝達されることにより、前記装置本体から突出する方向に変位した第1の位置と、前記装置本体内に引き込まれる方向に変位した第2の位置と、の間で変位する、排出された媒体を受ける媒体受けトレイと、
    前記チルト部と前記媒体受けトレイの共通の駆動源から前記チルト部及び前記媒体受けトレイへ駆動力を伝達する伝達機構と、を備え、
    前記伝達機構は、前記駆動源から前記媒体受けトレイへの駆動力の伝達経路上に、所定のトルクを超えると空転するクラッチ、及び複数の歯車で構成される歯車輪列を備えており、前記チルト部の前記第1の姿勢から所定角度への回動に連動させて、前記媒体受けトレイを前記第1の位置に突出させ
    前記伝達機構は、前記第1ギアと噛合及び噛合解除の切り換えが可能な第2ギアと、
    前記チルト部の前記第1姿勢と、前記第2姿勢より所定角度下向き方向側の姿勢である第3姿勢との間の回動範囲において前記第2ギアを前記第1ギアに噛み合う位置に拘束し、前記チルト部の前記第3姿勢と前記第2姿勢との間の回動範囲において前記拘束を解除する第2ギア拘束手段と、を備える、
    ことを特徴とする記録装置。
  2. 請求項に記載の記録装置において、前記第2ギア拘束手段は、前記第2ギアを遊星運動可能に支持するホルダと、
    前記ホルダに設けられた突出部が入り込む、前記チルト部に設けられたカム溝であって、前記チルト部の前記第1姿勢と前記第3姿勢との間の回動範囲において前記突出部を拘束し、前記チルト部の前記第3姿勢と前記第2姿勢との間の回動範囲において前記突出部の拘束を解除するカム溝と、
    前記第2ギアが前記第1ギアから離間する方向に前記ホルダを付勢する付勢手段と、を備えて成る、
    ことを特徴とする記録装置。
  3. 請求項に記載の記録装置において、前記チルト部の前記第3姿勢より所定角度下向き方向側の姿勢である第4姿勢を検出する検出部を備え、
    前記駆動源を制御する制御手段は、前記チルト部を上向き方向に駆動し、前記検出部が前記チルト部の前記第4姿勢を検出すると、前記チルト部が前記第3姿勢と前記第2姿勢との間の姿勢をとるまで上向き方向に駆動した後、駆動方向を下向き方向に切り換える、
    ことを特徴とする記録装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の記録装置において、前記伝達機構は、前記チルト部を下向き方向に駆動する駆動力が前記駆動源から伝達されると、噛み合いが外れることで、駆動力の伝達を遮断する第2の遊星歯車機構をさらに備える、
    ことを特徴とする記録装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の記録装置において、前記チルト部の角度を保持する保持機構を備える、
    ことを特徴とする記録装置。
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