JP4228627B2 - 便座及び便蓋の自動開閉装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、便座及び便蓋の自動開閉装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
便座及び便蓋をモータで開閉する自動開閉装置として、例えば特開平7−111959号公報に開示されたものがある。この装置は、モータの駆動力を便座の開閉軸と便蓋の開閉軸とに選択的に伝達するギア装置を備え、人体検知センサが人体の接近を検知すれば便蓋及び便座を開く。この装置は、便座の開閉軸の先端及び便蓋の開閉軸の先端に、同一ピッチ、同一モジュールの便座用欠歯歯車、便蓋用欠歯歯車を備え、両欠歯歯車の対向面に備えられた係止爪と、当該係止爪と嵌合する円弧状との係止溝とにより、便蓋及び便座の回動を制御する。
【0003】
また、特開平11−99092号公報に開示された装置は、モータの駆動力を便座の開閉軸と便蓋の開閉軸に切り替えて伝達する切替手段を備える。この切替手段はカムから構成され、便蓋及び便座の回転位置に応じて駆動力を伝える開閉軸を切り替える。
【0004】
これらの自動開閉装置では、1つのモータによって便座の開閉軸及び便蓋の開閉軸が駆動されるため、装置の小型化が図られ、また部品点数の削減によりコストが低減化される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの自動開閉装置では、便座の開閉軸又は便蓋の開閉軸と駆動モータの駆動軸が必ず噛み合わさっており、便座及び便蓋の開閉動作中に外部から負荷が掛った場合には、駆動モータに余計な負荷が掛かることになり、場合によっては故障の原因ともなる。
【0006】
本発明は上記従来技術の問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的とするところは、1つのモータで便蓋及び便座の開閉を行わせると共に、便座あるいは便蓋の開閉動作中に外部から加わった負荷ができるだけ駆動モータに加わらないようにすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の便座及び便蓋の自動開閉装置は、1つの駆動モータと、便座開閉軸と、便蓋開閉軸と、前記駆動モータの駆動力を前記便座開閉軸及び前記便蓋開閉軸のいずれか一方に順次伝達する中間伝達軸を備え、前記中間伝達軸に、当該中間伝達軸を軸心方向に移動させる送りねじ機構と、前記便蓋開閉軸に駆動モータの駆動力を伝達する伝達歯車を備えると共に、前記伝達歯車により前記便蓋開閉軸を駆動する従動歯車と前記伝達歯車により前記便座開閉軸を駆動する従動歯車を同一回転軸心上に備え、前記便蓋開閉軸を駆動する従動歯車及び前記便座開閉軸を駆動する従動歯車にそれぞれクラッチ機構を備えたことを特徴としている。
【0008】
また、1つの駆動モータと、便座開閉軸と、便蓋開閉軸と、前記駆動モータの駆動力を前記便座開閉軸及び前記便蓋開閉軸のいずれか一方に順次伝達する中間伝達軸を備え、前記中間伝達軸に、当該中間伝達軸を軸心方向に移動させる送りねじ機構と、前記便蓋開閉軸に駆動モータの駆動力を伝達する伝達歯車を備えると共に、前記伝達歯車により前記便蓋開閉軸を駆動する従動歯車と前記伝達歯車により前記便座開閉軸を駆動する従動歯車を同一回転軸心上に備え、前記便蓋開閉軸及び前記便座開閉軸にトルクリミッタを備えたことを特徴としている。
【0009】
これらの自動開閉装置の送りねじ機構には、多条ねじを用いるのが好ましい。
【0010】
また、例えば、前記中間伝達軸に、ガイド溝と、前記便座開閉軸及び前記便蓋開閉軸に駆動モータの駆動力を伝達するはすば歯車からなる伝達歯車を備えると共に、前記伝達歯車により前記便蓋開閉軸を駆動するはすば歯車からなる従動歯車と前記伝達歯車により前記便座開閉軸を駆動するはすば歯車からなる従動歯車を同一回転軸上に備えてもよい。
【0011】
これらの自動開閉装置では、前記中間伝達軸上の伝達歯車が便蓋閉方向に移動した際に、当該伝達歯車が前記便蓋開閉軸を駆動する従動歯車と噛み合わない歯車非接触領域を、当該従動歯車よりも前記中間伝達軸上の便蓋閉方向側に設けるのが好ましい。
【0012】
また、前記中間伝達軸上の伝達歯車が便座開方向に移動した際に、当該伝達歯車が前記便座開閉軸を駆動する従動歯車と噛み合わない歯車非接触領域を、当該従動歯車よりも前記中間伝達軸上の便座開方向側に設けるのが好ましい。
【0013】
さらに、前記中間伝達軸上の伝達歯車が移動した際に、当該伝達歯車が前記便蓋開閉軸を駆動する従動歯車及び前記便座開閉軸を駆動する従動歯車と噛み合わない歯車非接触領域を、前記便蓋開閉軸を駆動する従動歯車と前記便座開閉軸を駆動する従動歯車との間に設けるのがより望ましい。
【0014】
また、これらの自動開閉装置では、前記便蓋開閉軸上の従動歯車を便座閉便蓋開状態から便蓋開方向において前記伝達歯車が空転状態となる欠歯歯車とし、あるいは前記便座開閉軸上の従動歯車が便座開状態から便座開方向において空転状態となる欠歯歯車とするのが好都合である。
【0015】
さらに、変形歯車により、前記駆動モータからの回転速度を減速させて前記中間伝達軸に前記駆動モータの駆動力を伝達するようにするのが好ましい。
【0016】
また、前記便蓋及び/又は前記便座の開閉を補助する付勢バネを備えてもよい。
【0017】
また、前記中間伝達軸の少なくとも便蓋閉方向移動により、前記便蓋を閉状態にロックするロック機構を備えるのが好ましい。
【0018】
これらの自動開閉装置では、前記便座開閉軸を駆動する従動歯車を、前記便蓋開閉軸と軸心を同じくする補助軸上に備えてもよく、また、便蓋開閉軸と前記便座開閉軸を同軸状に構成することができる。
【0019】
さらに、前記便座開閉軸及び/又は前記便蓋開閉軸にリミットスイッチを備えると共に便座及び便蓋の回転角度検知センサを備え、自動開閉動作中に外部から加わった負荷によって便座、便蓋の回動位置がずれた場合において、初期状態の位置を検知して初期状態に復帰させる制御部を備えることもできる。
【0020】
また、便座及び便蓋の回転角度検知センサを備え、外部から加わった負荷によって便座及び便蓋の回動位置がずれた場合に、最も近い便座便蓋開閉状態まで前記伝達歯車を移動させる制御部や、外部から加わった負荷によって便座及び便蓋の回動位置がずれた場合に、前記伝達歯車を順送りさせる制御部を備えることもできる。
【0021】
これらの制御は便座又は便蓋の回転角度が90〜120°の間で行うのがよい。
【0022】
また、本発明においては、駆動モータとして超音波モータを用いるのが特に望ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、各図を参照しながら本発明について詳細に説明する。図1 は本発明の便座及び便蓋の自動開閉装置を設置した状態を示す説明図、図2 は当該自動開閉装置による便座及び便蓋の開閉動作を示す図、図3 は当該自動開閉装置のブロック図、図4 は当該自動開閉装置の一実施形態を示す概略構成図、図5 は当該自動開閉装置の動作説明図である。
【0024】
自動開閉装置は、装着ユニット3内に設置され、便座2 及び便蓋1と共に便座装置として提供され、便器本体4に取り付けられる。自動開閉装置は、便座2及び便蓋1が閉じられた状態(図2(a))から、便蓋1のみが開かれた状態(図2(b))を経て、便座2及び便蓋1共に開かれた状態(図2(c))にする。また、その逆の動作を行い、便座2及び便蓋1共に開かれた状態(図2(c))から両者共に閉じられた状態(図2(a))に戻すだけでなく、必要に応じて、便蓋1だけが開かれた状態(図2(b ))から便座2を開いたり(図2(c))、便蓋1を閉じる(図2(a))。この動作は、装着ユニット3リモートコントロール装置に備えられた押しボタンスイッチや人体検知センサなどの入力手段5からの入力信号によって開始される。信号処理部6は入力信号を処理し、制御部7は信号処理部6からの制御信号に従って駆動機構8を動かす。これにより、便蓋1及び便座2の開閉動作が行われる。
【0025】
自動開閉装置は、便蓋1の開閉を行う便蓋開閉軸21と、便座2の開閉を行う便座開閉軸31と、駆動モータ(図示せず)からの駆動力を便蓋開閉軸21及び便座開閉軸31に伝達する中間伝達軸11並びに駆動モータからの駆動力を中間伝達軸11に伝える減速ユニット8a〜8eを備え、これらの構成部品から駆動機構8が構成される。中間伝達軸11減速ユニット8a側軸端には比較的大口径である中間歯車15が備えられ、中間伝達軸11の中程には、便蓋開閉軸21を駆動する従動歯車22と便座開閉軸31を駆動する従動歯車33とそれぞれ噛み合う伝達歯車12が1つ備えられている。また、中間伝達軸11 は、伝達歯車12から中間歯車15と反対側において雄ねじとなっている。この中間伝達軸11は、2つの軸受13,14によって装着ユニット3 に支持される。一方の軸受13の軸穴は雌ねじとなっており、この雌ねじと中間伝達軸11の雄ねじとで送りねじ機構が構成されている。なお、残る軸受14はガイドブッシュ付きの軸受である。この送りねじ機構によって、中間伝達軸11は軸方向にスライド移動する。スライド距離は、少なくとも上記2つの従動歯車22,33と噛み合える長さである。また、スライド中、中間歯車15が減速ユニット8aの駆動軸8cに備えられた駆動歯車8dと十分噛み合うよう、中間歯車15は十分な歯長を有している。また、送りねじ機構には多条ねじを用いるのがよい。多条ねじを用いれば、少ない回転数で伝達歯車12が軸方向に移動し、負荷に耐えられるだけの噛み合う歯幅を確保できる。
【0026】
便蓋開閉軸21は、装着ユニット3の保持穴( 図示せず) とガイドブッシュ付き軸受23によって回動可能に装着ユニット3内に支持される。なお、便蓋開閉軸21は、中間伝達軸11と平行に配置されるが、中間伝達軸11と異なり軸方向には移動できない。また、便蓋開閉軸21の軸端部には伝達歯車12と噛み合う従動歯車22が備えられている。
【0027】
便座開閉軸31も、中間伝達軸11と平行に配置されているが、当該実施形態においては便座開閉軸31を駆動する従動歯車33は補助軸32に備えられている。補助軸32は、便蓋開閉軸21と軸心を同じくし、ガイドブッシュ付き軸受34により装着ユニット3内に配置されている。従動歯車33を介して補助軸32に伝達された駆動力は、2つの軸31,32にあるプーリ35,36間に橋渡しされた伝達ベルト37によって、便座開閉軸31に伝達される。また、補助軸32も、軸方向には移動できない。
【0028】
図4は、便蓋1及び便座2が閉じられた状態を示しており(図2(a)参照)、装着ユニット3の外側に近い方から伝達歯車12、便蓋開閉軸21の従動歯車22、補助軸32の従動歯車33の順で位置している。このとき、伝達歯車12は、便蓋開閉軸21の従動歯車22とその一部が噛み合っていてもよく、後述するように全く噛み合っていなくても差し支えない。駆動モータの駆動によって伝達歯車12が軸方向に移動すると、便蓋開閉軸21の従動歯車22及び便座開閉軸31の従動歯車33と順次噛み合い、便蓋開閉軸21及び便座開閉軸31をそれぞれ独自に回動させる。すなわち、開動作ではまず便蓋1が開かれた後便座2が開かれ、閉動作ではまず便座2が閉じられ、その後便蓋1が閉じられる。
【0029】
次に、図5に基づいて便蓋1、便座2の開閉動作について説明する。入力手段5から入力信号が入力されると、制御部7は駆動モータを駆動する。駆動モータの駆動力は、モータの回転軸8bから複数の歯車を備えた減速ユニット8aを介して、駆動プーリ8eから駆動軸8cを介して駆動歯車8dへと伝えられる。なお、駆動モータは回転軸8bを備え駆動歯車8dを回転させることができれば如何なるものでも差し支えないが、本発明においては超音波モータを用いるのが望ましい。これにより減速ユニット8aにおける減速歯車数が少なくなり、静かな駆動音にすることができる。
【0030】
こうして駆動モータの起動により中間歯車15が回転すると、便蓋開閉軸21を回転させながら、送りねじ機構により中間伝達軸11が軸方向を装着ユニット3の内側方向に移動する(図5(a))。この便蓋開閉軸21の回転によりまず従動歯車22が駆動して便蓋1が開かれ、伝達歯車12が2つの従動歯車22,33の間に移動すると、便蓋1が完全に開かれた状態となる(図2(b)参照)。引き続いて駆動歯車8dが回転すればさらに中間伝達軸11が装着ユニット3の内側方向に移動して、次に補助軸32の従動歯車33と噛み合い、補助軸32が回転する。この補助軸32の回動により便座開閉軸31が回動して、便座2が開かれる。伝達歯車12が図5(b)の位置までくると便座2が完全に開かれた状態となる(図2(c)参照)。こうして、便蓋1及び便座2が開かれると、タイマーによる動作完了や便座2 の開き(回動)を検知する便座センサによる検知信号、あるいは駆動モータの過負荷信号等によって制御部7 は駆動モータを停止させる。
【0031】
次に、便蓋1及び便座2が開かれた状態から便座2 及び便蓋1を閉じる場合には、この動作と逆の動作が行われる。すなわち、入力手段5から入力信号が発せられると信号制御部6は信号処理をし、制御部7は駆動モータを逆回転させる。駆動モータの逆回転により、まず便座2 が閉じられ、その後便蓋1が閉じられる。こうして、便蓋1及び便座2が閉じられると、タイマーによる動作完了や便蓋1 の開き(回動 を検知する便蓋センサによる検知信号、あるいは駆動モータの過負荷信号等によって制御部7は駆動モータを停止させる。このように、当該自動開閉装置においても、1つの駆動モータによって便蓋1及び便座2の開閉動作が行われる。
【0032】
この自動開閉装置においては、伝達歯車12や従動歯車22,33には一般的には平歯車が使用されるが、伝達歯車12のスライドによる従動歯車22,33との噛み合いを考慮すると、図6(b)に示すような変形歯車を用いるのが好ましい。この変形歯車は、平歯車の歯の側面をテーパ状に加工したものであって、歯車側面からの噛み合わせが行われやすくなっている。図では従動歯車に変形歯車を用いた場合を示しているが、伝達歯車12にも変形歯車を用いてもよいのはもちろんである。
【0033】
次に図7の自動開閉装置について説明する。この自動開閉装置は、便蓋1のロック機構を備えている。このロック機構は、便蓋1を閉じた状態で固定しておくものである。これにより、便座装置運搬時等に便蓋1の固定を行い、さらに、便器内の匂いが除去されるまで便蓋1が開かれるのを防止できる。このロック機構は、例えば図示するように、便蓋1の回転基部に形成されたきり欠き1a又は凹部と、当該きり欠き1a又は凹部に嵌合するロックピン16とにより構成される。ロックピン16は、中間伝達軸11の中間歯車15反対側軸端に備えられ、嵌合を容易かつ確実にするためテーパ状に形成されている。ロック機構は、図7(a に示す如く、便蓋1が開状態ではロックピン16の先端はきり欠き1aから離れたところに位置しており、便蓋1が回動される。また、便蓋1が完全に閉じられた状態では、図7(b に示す如く、中間伝達軸11のスライドによりロックピン16はきり欠き1aに嵌合し、便蓋1の回動が妨げられる。尚、このロック機構は、便蓋1を開いた状態又は開閉同時に固定するようにしても良いものである。
【0034】
図8はさらに別な実施形態である自動開閉装置における動作説明図である。この自動開閉装置では、伝達歯車12と便蓋開閉軸21上の従動歯車22及び補助軸32上の従動歯車33と噛み合わない歯車非接触領域イが3箇所に形成されている。すなわち、図8(a)に示す如く、伝達歯車12が便蓋閉方向に移動して便蓋1及び便座2が閉じられた状態では、伝達歯車12は最も外側の歯車非接触領域イに位置し、便蓋開閉軸21上の従動歯車22と噛み合わない。また、便蓋開方向に伝達歯車12が移動し、便蓋1が開き便座2が閉じた状態では、図8(b)に示す如く、伝達歯車12は便蓋開閉軸21上の従動歯車22と補助軸32上の従動歯車33との間の歯車非接触領域イに位置し、2つの従動歯車22,33とも噛み合わない。さらに、伝達歯車12が便座開方向に移動して便蓋1及び便座2が開かれた状態では、伝達歯車12は最も内側の歯車非接触領域イに位置し、補助軸32上の従動歯車33と噛み合わない。
【0035】
このように便蓋1及び便座2が閉じられた状態、便蓋1のみが開かれた状態、便蓋1及び便座2が開かれた状態のいずれの状態においても、伝達歯車12と従動歯車22,33とが噛み合わない領域( 歯車非接触領域イ) が形成されている。従って、これらの状態にあるとき、不自然な力、例えば使用者が便蓋1 あるいは便座2を回動させた場合には、従動歯車22,33は空転し、中間伝達軸11や駆動モータに余計な負荷が掛かるのを避けることができる。また、2つの従動歯車22,33の間にも歯車非接触領域イが形成されているので、開閉動作時には2つの従動歯車22,33のうちいずれか一方にしか負荷が掛らず、駆動トルクを小さくでき、各歯車12,22,33や中間歯車15などを小さくできる。
【0036】
また、図9に示す自動開閉装置では、便蓋開閉軸21及び便座開閉軸31にはそれぞれトルクリミッタ40が備えられている。例えば図10に示すトルクリミッタ40は、2分割された一方の開閉軸21(31) に軸方向に突設された凸部41と、残る開閉軸21(31) に形成された前記凸部41が嵌合する凹部42とから構成され、凹部42の内周面に形成された凹所43内に納められたリミット用バネ44によって金属製のボール45が外周方向に付勢されている。そしてリミット用バネ44とボール45が当該分割位置において開閉軸21(31)の回動をオンオフする。すなわち、開閉軸23(31)のトルクが小さい場合には、図10(a)に示すように、外周方向に付勢されたボール45が凹部41内周面に形成された窪み46に填まり、駆動伝達状態となる。また、開閉軸のトルクが大きくなると、図10(b)に示すように、ボール45がリミット用バネ44の付勢力に打ち勝って窪み46から凹所43方向に押し戻され、駆動非伝達状態となる。こうして、便蓋1若しくは便座2が使用者によって回動され、便蓋開閉軸21若しくは便座開閉軸31に大きなトルクが加わるとトルクリミッタ40が働き、中間伝達軸11や駆動モータに余計な負荷が掛かるのを避けることができる。この場合、開閉軸トルクが最大20〜30kg f・cmでトルクリミッタ40が作動するように設計するのがよい。
【0037】
さらに、図11に示すように従動歯車22に欠歯歯車を用いて、中間伝達軸11や駆動モータに余計な負荷が掛かるのを回避することもできる。すなわち、図11では、便蓋開閉軸21上の従動歯車22に、便座閉便蓋開状態からさらに便蓋開方向に負荷が掛かった場合において前記伝達歯車12が空転状態となる欠歯歯車が用いられている。この例では、便蓋閉状態から便蓋開状態に中間伝達軸11が移動する際には、伝達歯車12と従動歯車22が噛み合い便蓋1が開かれる(図11(a)→図11(b))。しかし、この状態から便蓋1が開く方向に負荷が掛った場合には従動歯車22が空転し、中間伝達軸11へ余計な負荷が掛かるのを防止できる(図11(b)→図11(c)参照)。また、図示はしないが、便座開閉軸31上の従動歯車33にも欠歯歯車を用い、便座閉状態から便座開状態に中間伝達軸11が移動する際には、伝達歯車12と従動歯車33が噛み合うようにし、さらに便座開状態から便座開方向に負荷が掛った場合に伝達歯車12が空転するようにしてもよい。こうすれば、図9に示すようなトルクリミッタ40を用いることなく、駆動モータ等への余計な負荷が掛かるのを防止でき、簡単な機構にできる。また、伝達歯車12と従動歯車22、33との位置関係を厳密に考慮する必要がなく、駆動調整も容易になる。
【0038】
図12はさらに別な実施形態である自動開閉装置の概略構成図である。この自動開閉装置では、伝達歯車12及び駆動歯車8dに、例えばロエメル歯車やスクロール歯車などの変形歯車が用いられている。図12では、ロエメル歯車が用いられており、駆動軸8cはスプライン軸から構成される。また、駆動軸8cには中間歯車15を便蓋開方向へ付勢する付勢バネ8fが備えられている。このような変形歯車を用いることにより、より小さな駆動力で中間伝達軸11を移動させることができる。また、便蓋1及び便座2の開動作、閉動作が完了する際の開閉速度が減速される。こうして開閉完了時の衝撃荷重を小さくすることができる。
【0039】
さらに当該自動開閉装置では、便蓋開閉軸21に便蓋1の開閉を補助する付勢バネ24を備えると共に、補助軸32に便座2の開閉を補助する付勢バネ38を備えている。便蓋開閉軸21の付勢バネ24は、軸受23と従動歯車22の間に備えられ、従動歯車22が便蓋1及び便座2が開方向になると、付勢バネ24の回転圧縮が開放される。その結果、補助軸32の駆動トルクが軽減される。
【0040】
図13はさらに別な実施形態である自動開閉装置の概略構成図である。この自動開閉装置においては、伝達歯車12及び従動歯車22,33にかさ歯車が用いられている。伝達歯車12は2つ備えられ、一方の伝達歯車12は、便蓋開閉軸21の従動歯車22と噛み合い、残る一方の伝達歯車12は補助軸32の従動歯車33と噛み合う。伝達歯車12及び従動歯車22,33は、便蓋開方向への移動方向に向けて径が小さくなるように取り付けられている。
【0041】
また、便蓋開閉軸21の従動歯車22にはクラッチ機構25 が備えられ、補助軸32の従動歯車33にもクラッチ機構39が備えられている。各クラッチ機構25,39は、例えばスプライン溝と付勢バネとから構成される。従動歯車22,33は付勢バネによってスプライン部方向に付勢され、従動歯車22,33 がスプライン部から非スプライン軸へ移動することにより従動歯車22,33が空転するようになっている。
【0042】
中間伝達軸11が便蓋開方向に移動すれば、便蓋開閉軸21の従動歯車22と伝達歯車12と噛み合い、便蓋開閉軸21が駆動される。さらに、中間伝達軸11がさらに便座開方向に移動すれば、補助軸32の従動歯車33と伝達歯車12と噛み合い、補助軸32が駆動される。
【0043】
しかして、この場合において、図14(a)に示すように、便蓋1が完全に開かれた場合には、便蓋開閉軸21のクラッチ機構25が働き、便蓋開閉軸21は空転し、中間伝達軸11には余計な負荷が掛からない。さらに中間伝達軸11が移動すると、同図(b)に示す如くように、補助軸32の従動歯車33と伝達歯車12とが噛み合い、補助軸32が駆動され、便座2が開かれる。その後便座2が開く方に力が加わっても、補助軸32のクラッチ機構39により、補助軸32は空転し、中間伝達軸11や駆動モータに余計な負荷が掛かるのが防止されるだけでなく、従動歯車22,33や伝達歯車12に加わる負荷が軽減される。
【0044】
図15はさらに別な実施形態である自動開閉装置の概略構成図である。この自動開閉装置では、ねじ送り機構の替わりにスプライン軸とはすば歯車を用い、中間伝達軸11を軸方向に移動させるものである。すなわち、中間伝達軸11にはスプライン軸が用いられ、伝達歯車12及び従動歯車22,33にははすば歯車が用いられている。また、伝達歯車12の両側には軸方向に板バネ17が備えられ、中間伝達軸11のトルクが一定値、概ね20〜30kgf・cm 以上になった場合に、はすば歯車が便蓋便座開方向若しくは便座便蓋閉方向に移動するようになっている。図15では、便蓋1 及び便座2共に閉の状態を示しているが、中間伝達軸11に駆動モータからの駆動力が伝わり一定値以上のトルクが加わると、伝達歯車12が移動しだし、便蓋開閉軸21の従動歯車22と噛み合うようになり、便蓋1が開かれる。便蓋1が開かれた後、さらに伝達歯車12が移動すると、従動歯車22と噛み合いが外れ、その後補助軸32の従動歯車33と噛み合うようになり便座2が開かれる。こうして、中間伝達軸11の伝達歯車12が便蓋開閉軸21の従動歯車22と補助軸32の従動歯車33と順次噛み合い、便蓋1及び便座2が順次開かれる。便座2及び便蓋1 が閉じる場合には、この逆の動作が行われる。この自動開閉装置でも1つの駆動モータによって便蓋1及び便座2の開閉を行わせることができ、ねじ送り機構を用いる場合に比べて部品点数が少なくて済む利点がある。
【0045】
もちろん、図13に示したようにかさ歯車を用いて構成した場合や図15に示したようにスプライン軸とはすば歯車を用いて構成した場合においても、便蓋開閉軸21、便座開閉軸31にトルクリミッタ40を構成したり、中間伝達軸11上に歯車非接触領域イを設けることができるのは言うまでもない。
【0046】
図16は本発明のさらに別な実施形態である自動開閉装置の概略構成図である。この自動開閉装置は、補助軸32を用いずに構成したものであり、便蓋開閉軸21と便座開閉軸31を同軸状に配置したものである。すなわち、便蓋開閉軸21の軸内に、それよりも軸の長い便座開閉軸31を備えたものであって、便蓋開閉軸21からはみ出た便座開閉軸31部分に、便座開閉用の従動歯車33を備えたものである。このように便蓋開閉軸21及び便座開閉軸31を同軸状に配置することもできる。同軸状に配置することにより、より小さなスペースで開閉機構を構成でき、より一層の小型化を図ることができる。また、補助軸32が不要になり、駆動機構8 の構成を簡単にできる。
【0047】
図17は本発明のさらに別な実施形態である自動開閉装置のブロック図である。この装置においては、便蓋1及び便座2の位置角度を検知する角度検知センサ9が、例えば便蓋開閉軸21や便座開閉軸31に備えられている。また、駆動モータにはモータへの過電流を検知する過電流検知センサ10 備えられている。
【0048】
自動開閉動作中に、手動にて便蓋1や便座2の開閉動作が行われた場合には、駆動モータやトルクリミッタ40に過負荷が掛かり、過電流検知センサ10あるいはトルクリミットが動作し、信号制御部7にセンサ信号が伝えられる。また、角度検知センサ9は便蓋1や便座2位置に急な変化を検知して、信号制御部7にセンサ信号が伝えられる。信号制御部7はこれらのセンサ信号を検知すると、制御部7に制御信号を送出し、動作を停止させる。そして、制御部7は例えば、駆動モータを逆回転させ、開閉動作開始時点(負荷が加えられた位置)まで便蓋位置及び便座位置を戻す。この結果、駆動モータに掛った過剰の負荷は短時間で解消され、駆動モータへの負荷が軽減される。また、半自動動作によりスイッチ操作を行うことなく、便座及び便蓋の開閉動作を行わせることができる。
【0049】
特に、トルクリミッタ40を便蓋開閉軸21、便座開閉軸31に備えた場合や欠歯歯車を備えた場合には、便座2や便蓋1が無負荷状態で停止して、動作開始時点に戻ることになる。これにより、1つの駆動モータで便蓋1及び便座2の復帰動作も行え、復帰動作に必要とされる特別な駆動力も不要で、駆動モータや歯車を小さなものにできる。
【0050】
また、角度検知センサ9によって便蓋1及び便座2の位置が検知されている。従って、信号処理部6から制御部7に対して、便蓋閉便座閉状態、便蓋開便座閉状態、便蓋開便座開状態のうちいずれか最も近い状態に駆動するよう制御信号を送出するようにしてもよい。すなわち、例えば便座開便蓋開状態に近い位置にある場合には、便座開便蓋開状態に復帰させる。また、便座閉便蓋開状態に近い場合で手動動作が加えられた場合には、便座閉便蓋開状態に復帰させる。さらに、便座閉便蓋閉状態に近い場合には、便座閉便蓋閉状態に復帰させる。これにより最短時間で自動開閉動作に移行することができる。
【0051】
さらに、便蓋あるいは便座開状態から手動にて便座2や便蓋1が動かされた場合に、角度検知センサ9からの検知信号により、制御部7は便座2や便蓋1が動かされた方向に順送りするように駆動モータを始動させることもできる。すなわち、例えば便蓋開便座閉状態から手動にて便蓋1が閉じられようとなった場合には、制御部7は便蓋1を閉じる方向に自動開閉動作を行なう。これによれば、スイッチ操作することなく、その後の開閉動作を自動的に行わせることができる。
【0052】
これらの復帰動作は、便蓋1及び便座2が閉状態から90〜120°開かれた状態で行わせるのがよい。通常便蓋1や便座2は120°程度しか開かれないものであり、90°未満の開状態であれば、自重により便蓋1及び便座2が閉じられる方向に回動し、手動により外部から負荷が加えられることがないからである。
【0053】
【発明の効果】
本発明の便座及び便蓋の自動開閉装置は、1つの駆動モータと、便座開閉軸と、便蓋開閉軸と、前記駆動モータの駆動力を前記便座開閉軸及び前記便蓋開閉軸に順次伝達する中間伝達軸を備えているので、1つの駆動モータで便座及び便蓋の開閉を行わせることができる。また、便座開閉軸と便蓋開閉軸のいずれか一方しか駆動力が伝達されない。従って、人手により便座や便蓋が開閉され負荷が加えられたとしても、駆動モータに余計な負荷が掛かるのを軽減できる。
【0054】
例えば、前記中間伝達軸に、当該中間伝達軸を軸心方向に移動させる送りねじ機構と、前記便蓋開閉軸に駆動モータの駆動力を伝達する伝達歯車を備えると共に、前記伝達歯車により前記便蓋開閉軸を駆動する従動歯車と前記伝達歯車により前記便座開閉軸を駆動する従動歯車を同一回転軸心上に備えればよい。
【0055】
この場合、前記伝達歯車及び前記従動歯車をかさ歯車とし、前記便蓋開閉軸を駆動する伝達歯車と前記便座開閉軸を駆動する伝達歯車を備えると共に、前記便蓋開閉軸を駆動する従動歯車及び前記便座開閉軸を駆動する従動歯車にそれぞれクラッチ機構を備えることにすれば、中間伝達軸や駆動モータに余計な負荷が掛かるのが防止されるだけでなく、従動歯車や伝達歯車に加わる負荷も軽減される。
【0056】
これらの自動開閉装置の送りねじ機構に、多条ねじを用いることにすれば、少ない回転数で大きな移動幅を得ることができ、負荷に耐えうる歯幅を確保することができる。
【0057】
また、前記中間伝達軸に、ガイド溝と、前記中間伝達軸を軸心方向に移動させると共に前記前記便座開閉軸及び前記便蓋開閉軸に駆動モータの駆動力を伝達するはすば歯車からなる伝達歯車を備えると共に、前記伝達歯車により前記便蓋開閉軸を駆動する従動歯車と前記伝達歯車により前記便座開閉軸を駆動する従動歯車を同一回転軸上に備えることにすれば、ねじ送り機構を設けることなく中間伝達軸を移動させることができ、簡単な構成にすることができる。
【0058】
さらに、伝達歯車が便蓋を駆動する従動歯車と噛み合わない歯車非接触領域を設けることにより、伝達歯車が空転する領域が確保され、人手により行われた開閉動作による負荷が中間伝達軸に掛かるのを防止できる。また、手動による開閉動作により、駆動モータに負荷を掛けることなく、駆動モータをオンして開閉動作を開始させることができる。
【0059】
また、便蓋開閉軸及び/又は便座開閉軸にトルクリミッタを備えることによっても、手動動作により、駆動モータに負荷を掛けることなく、開閉動作を開始させることができる。
【0060】
また、便蓋開閉軸上の従動歯車を便座閉便蓋開状態から便蓋開方向において伝達歯車が空転状態となる欠歯歯車とし、便座開閉軸上の従動歯車が便座開状態から便座開方向において空転状態となる欠歯歯車とすれば、人手による負荷により従動歯車が空転し、加えられた余計な負荷が駆動モータ等に加わるのを防ぐことができる。
【0061】
さらに、変形歯車により、駆動モータからの回転速度を減速させて中間伝達軸に駆動モータの駆動力を伝達するようにすれば、開動作、閉動作完了時の開閉速度が減速され、便蓋便座に生じる衝撃が少なくなる。
【0062】
また、便蓋及び/又は便座の開閉を補助する付勢バネを備えることにより、開閉に必要な駆動トルクを軽減できる。
【0063】
また、中間伝達軸の便蓋閉方向移動により、便蓋を閉状態にロックするロック機構を備えることにより、安全な梱包輸送が行え、また、例えば匂いが消失するまで便蓋が開かないように制御することもできる。
【0064】
また、便座開閉軸を駆動する従動歯車を便蓋開閉軸の軸心を同じくする補助軸上に備えれば、伝達歯車と従動歯車の位置合わせが容易にでき、便蓋開閉軸と便座開閉軸を同軸状に構成すれば、部品点数を少なくできる。
【0065】
さらに、便座開閉軸及び/又は便蓋開閉軸にリミットスイッチを備えると共に便座及び便蓋の回転角度検知センサを備え、自動開閉動作中に外部から加わった負荷によって便座、便蓋の回動位置がずれた場合において、初期状態の位置を検知して初期状態に復帰させる制御部を備えることにより、人手によって便座便蓋の開閉動作が行われた場合には、駆動モータに掛った過剰の負荷を短時間で解消でき、駆動モータへの負荷を軽減できる。また、半自動動作によりスイッチ操作を行うことなく、便座及び便蓋の開閉動作を行わせることができる。
【0066】
また、便座及び便蓋の回転角度検知センサを備え、便座及び便蓋の回動位置がずれた場合に、最も近い便座便蓋開閉状態まで伝達歯車を移動させる制御部や、便座及び便蓋の回動位置がずれた場合に、前記伝達歯車を順送りさせる制御部を備えることによっても、駆動モータに掛った過剰の負荷を短時間で解消させることができ、駆動モータへの負荷を軽減できる。また、半自動動作によりスイッチ操作を行うことなく、便座及び便蓋の開閉動作を行わせることができる。特に順送りさせる制御部とした場合には、駆動力の小さなモータを用いることができ、また、使用する歯車も小さくできる。
【0067】
また、駆動モータとして、超音波モータを用いることにより、減速歯車数を少なくできると共に駆動音の静かな自動開閉装置とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の便座及び便蓋の自動開閉装置を設置した状態を示す説明図である。
【図2】 自動開閉装置による便座及び便蓋の開閉動作を示す図であって、(a)は便座及び便蓋共に閉じられた状態を示す図、(b)は便蓋のみが開かれた状態を示す図、(c)は便座及び便蓋共に開かれた状態を示す図である。
【図3】 同上の自動開閉装置のブロック図である。
【図4】 本発明の一実施形態である便座及び便蓋の自動開閉装置の概略構成図であって、(a)は正面構成図、(b) は側面構成図である。
【図5】 同上の自動開閉装置の動作説明図であって、(a)は便蓋開動作を示す図、(b)は便座開動作を示す図である。
【図6】 (a)は平歯車を用いた伝達歯車と従動歯車を示す図、(b)は平歯車を用いた伝達歯車と変形された歯を有する従動歯車を示す図である。
【図7】 便蓋を閉状態にロックするロック機構を備えた自動開閉装置における動作説明図であって、(a)は便蓋開状態を示す図、(b)は便蓋閉状態を示す図である。
【図8】 本発明のさらに別な実施形態である自動開閉装置における動作説明図であって、(a)は便蓋開状態を示す図、(b)は便蓋開便座閉状態を示す図である。
【図9】 本発明のさらに別な実施形態である自動開閉装置における概略的構成図である。
【図10】 同上の自動開閉装置におけるトルクリミッタの動作説明図であって、(a)は駆動伝達状態を、(b)は駆動非伝達状態を示す図である。
【図11】 本発明のさらに別な実施形態である自動開閉装置における動作説明図であって、(a)は便蓋閉便座開状態を示す図、(b)は便蓋開便座閉状態を示す図、(c)は便蓋開便座閉状態であって便蓋に開方向の負荷が掛った状態を示す図である。
【図12】 本発明のさらに別な実施形態である自動開閉装置における概略的構成図である。
【図13】 本発明のさらに別な実施形態である自動開閉装置における概略的構成図である。
【図14】 図13の自動開閉装置における動作説明図であって、(a)は便蓋開動作を示す図、(b)は便座開動作を示す図である。
【図15】 本発明のさらに別な実施形態である自動開閉装置における概略的構成図である。
【図16】 本発明のさらに別な実施形態である自動開閉装置の概略構成図であって、(a) は正面構成図、(b)は側面構成図である。
【図17】 本発明のさらに別な実施形態である自動開閉装置のブロック図である。
【符号の説明】
1 便蓋
2 便座
8 駆動機構
8a〜8e 減速ユニット
11 中間伝達軸
12 伝達歯車
15 中間歯車
21 便蓋開閉軸
22 便蓋開閉軸を駆動する従動歯車
32 補助軸
33 便座開閉軸を駆動する従動歯車
Claims (18)
- 1つの駆動モータと、便座開閉軸と、便蓋開閉軸と、前記駆動モータの駆動力を前記便座開閉軸及び前記便蓋開閉軸のいずれか一方に順次伝達する中間伝達軸と、前記中間伝達軸を軸方向に移動させる送りねじ機構とを備え、前記中間伝達軸に前記駆動モータの駆動力を伝達する伝達歯車を備え、前記伝達歯車により前記便蓋開閉軸を駆動する従動歯車と前記伝達歯車により前記便座開閉軸を駆動する従動歯車を同一回転軸上に備え、前記便蓋開閉軸を駆動する従動歯車及び前記便座開閉軸を駆動する従動歯車にそれぞれクラッチ機構を備えたことを特徴とする便座及び便蓋の自動開閉装置。
- 1つの駆動モータと、便座開閉軸と、便蓋開閉軸と、前記駆動モータの駆動力を前記便座開閉軸及び前記便蓋開閉軸のいずれか一方に順次伝達する中間伝達軸と、前記中間伝達軸を軸方向に移動させる送りねじ機構とを備え、前記中間伝達軸に前記駆動モータの駆動力を伝達する伝達歯車を備え、前記伝達歯車により前記便蓋開閉軸を駆動する従動歯車と前記伝達歯車により前記便座開閉軸を駆動する従動歯車を同一回転軸上に備え、前記便蓋開閉軸及び前記便座開閉軸にトルクリミッタを備えたことを特徴とする便座及び便蓋の自動開閉装置。
- 前記送りねじ機構は、多条ねじからなることを特徴とする請求項1又は2の何れかに記載の便座及び便蓋の自動開閉装置。
- 前記中間伝達軸に、ガイド溝と、前記便座開閉軸及び前記便蓋開閉軸に駆動モータの駆動力を伝達するはすば歯車からなる伝達歯車を備えると共に、前記伝達歯車により前記便蓋開閉軸を駆動するはすば歯車からなる従動歯車と前記伝達歯車により前記便座開閉軸を駆動するはすば歯車からなる従動歯車を同一回転軸上に備えたことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の便座及び便蓋の自動開閉装置。
- 前記中間伝達軸上の伝達歯車が便蓋閉方向に移動した際に、当該伝達歯車が前記便蓋開閉軸を駆動する従動歯車と噛み合わない歯車非接触領域を、当該従動歯車よりも前記中間伝達軸上の便蓋閉方向側に設けたことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の便座及び便蓋の自動開閉装置。
- 前記中間伝達軸上の伝達歯車が便座開方向に移動した際に、当該伝達歯車が前記便座開閉軸を駆動する従動歯車と噛み合わない歯車非接触領域を、当該従動歯車より前記中間伝達軸上の便座開方向側に設けたことを特徴とする請求項2〜5の何れかに記載の便座及び便蓋の自動開閉装置。
- 前記中間伝達軸上の伝達歯車が移動した際に、当該伝達歯車が前記便蓋開閉軸を駆動する従動歯車及び前記便座開閉軸を駆動する従動歯車と噛み合わない歯車非接触領域を、前記便蓋開閉軸を駆動する従動歯車と前記便座開閉軸を駆動する従動歯車との間に設けたことを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の便座及び便蓋の自動開閉装置。
- 前記便蓋開閉軸上の従動歯車が便座閉便蓋開状態から便蓋開方向において前記伝達歯車が空転状態となる欠歯歯車及び/又は前記便座開閉軸上の従動歯車が便座開状態から便座開方向において空転状態となる欠歯歯車であることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の便座及び便蓋の自動開閉装置。
- 変形歯車により、前記駆動モータからの回転速度を減速させて前記中間伝達軸に前記モータの駆動力が伝達されることを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載の便座及び便蓋の自動開閉装置。
- 前記便蓋及び/又は前記便座の開閉を補助する付勢バネを備えたことを特徴とする請求項1〜9の何れかに記載の便座及び便蓋の自動開閉装置。
- 前記中間伝達軸の少なくと便蓋閉方向移動により、前記便蓋を閉状態にロックするロック機構を備えたことを特徴とする請求項1〜10の何れかに記載の便座及び便蓋の自動開閉装置。
- 前記便座開閉軸を駆動する従動歯車を、前記便蓋開閉軸と軸心を同じくする補助軸上に備えたことを特徴とする請求項1〜11の何れかに記載の便座及び便蓋の自動開閉装置。
- 前記便蓋開閉軸と前記便座開閉軸が同軸状であることを特徴とする請求項1〜11の何れかに記載の便座及び便蓋の自動開閉装置。
- 前記便座開閉軸及び前記便蓋開閉軸にリミットスイッチを備えると共に便座及び便蓋の回転角度検知センサを備え、自動開閉動作中に外部から加わった負荷によって便座、便蓋の回動位置がずれた場合において、初期状態の位置を検知して初期状態に復帰させる制御部を備えたことを特徴とする請求項1〜13の何れかに記載の便座及び便蓋の自動開閉装置。
- 便座及び便蓋の回転角度検知センサを備え、外部から加わった負荷によって便座及び便蓋の回動位置がずれた場合に、最も近い便座便蓋開閉状態まで前記伝達歯車を移動させる制御部を備えたことを特徴とする請求項1〜13の何れかに記載の便座及び便蓋の自動開閉装置。
- 便座及び便蓋の回転角度検知センサを備え、外部から加わった負荷によって便座及び便蓋の回動位置がずれた場合に、前記伝達歯車を順送りさせる制御部を備えたことを特徴とする請求項1〜13に記載の便座及び便蓋の自動開閉装置。
- 前記便座又は便蓋の回転角度が90〜120°の間で、制御が行われることを特徴とする請求項14〜16の何れかに記載の便座及び便蓋の自動開閉装置。
- 前記駆動モータは、超音波モータであることを特徴とする請求項1〜17に記載の便座及び便蓋の自動開閉装置。
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