JP4088408B2 - スクリュ圧縮機のギヤ機構 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、オス及びメスのスクリュロータの噛み合い隙間を一定に保った所定のタイミングでオス及びメスのスクリュロータの回転を規定するための一対のタイミングギヤを備えたスクリュ圧縮機のギヤ機構において、タイミングギヤの取付位置を軸に対して回転方向に調整可能としたスクリュ圧縮機のギヤ機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
スクリュ圧縮機1の作用空間は、シリンダ7の内壁と端面及びオス及びメスの一対から成るスクリュロータ8,9の噛み合い歯形面ならびに相互の封止・噛合い面によって仕切られるが、そのうちでも、ロータ8,9の噛合い歯形面のカーブは形が複雑で、その相互の封止間隔は狭ければ狭い程、圧縮中の流体の漏れ量が少なくなるので圧縮効率が向上する。
【0003】
そのため、スクリュ圧縮機1のロータ8,9の噛み合い歯形面は、圧縮効率が最適となる封止間隔に保たれていることが好ましい。
【0004】
特に、油分の混入していない圧縮流体の供給が要求される分野において使用されるスクリュ圧縮機にあっては、作用空間内に潤滑油を導入することなく流体の圧縮を行う、所謂「オイルフリースクリュ圧縮機」が使用されているが、このオイルフリースクリュ圧縮機の場合には、潤滑油による圧縮室内の潤滑が行われていないため特にスクリュロータの歯形面相互の接触を避けなければならず、歯形面相互の接触が生じる場合にはオス、メス両スクリューロータ8,9の歯面に焼付けが生じ、圧縮機本体が破損するおそれがある。
【0005】
そのため、噛合い歯の封止間隔が圧縮流体を漏らすことなくかつ接触しない最適の間隔となるように、オス及びメスの両スクリュロータ8,9のロータ軸8a,9a(又は8b,9b)に一対のタイミングギヤ2(21,22)を設け、両スクリュロータ8,9を一定のタイミングで回転させるスクリュ圧縮機がある。
【0006】
このように、オス及びメスのスクリュロータ8,9のロータ軸8a,9a(又は8b,9b)に一対のタイミングギヤ2(21,22)を備えたスクリュ圧縮機において、スクリュロータ8,9のロータ軸8a,9a(又は8b,9b)に一対のタイミングギヤ2(21,22)を取り付ける方法としては、オスのスクリュロータ8およびメスのスクリュロータ9のロータ軸8a,9a(又は8b,9b)のいずれに対してもタイミングギヤ21,22を焼ばめにより取り付ける方法がある。
【0007】
しかし、タイミングギヤ2(21,22)の少なくとも一方(21又は22)は、オス、メス二つのスクリュロータ8,9の回転タイミングを微調整して最適な封止間隔で回転するよう位置合わせするために、固定前に微調整できることが好ましいが、前述のように焼ばめされたタイミングギヤ(21,22)にあってはいずれもこのような調整が困難である。そのため、スクリュロータ8,9のロータ軸8a,9a(又は8b,9b)に固定する際、又は固定した後においても比較的簡単な操作により少なくとも一方のタイミングギヤ(21又は22)は容易に調整できるよう取り付けられていれば便利である。
【0008】
その一方で、一般にスクリュ圧縮機に使用される一対のタイミングギヤ2(21,22)は、騒音や振動を抑えるためにはすば歯車により構成されているが、このはすば歯車は歯すじのねじれにより一方のタイミングギヤと他方のタイミングギヤとは回転に伴い軸線方向に相互に相反する方向のスラスト力が発生し、一方のタイミングギヤはスクリュロータ方向、すなわちタイミングギヤがロータ軸(9a又は8a)に深く嵌合される方向にスラスト力が発生する一方、他方のタイミングギヤにはロータ軸(8a又は9a)の軸端方向、すなわちタイミングギヤがロータ軸より抜け落ちる方向にスラスト力が発生する。したがって、一対のタイミングギヤ2(21,22)は、前述のように調整可能に構成されていることが要求される一方で、ロータ軸から外れないよう、ロータ軸に対して強固に取り付けられている必要がある。
【0009】
このように、一対のタイミングギヤ2(21,22)は少なくとも一方のタイミングギヤ(21又は22)が調整可能であると共に、強固にロータ軸に取り付けられることが要求されることから、例えば図6に示すように、少なくとも一方のタイミングギヤ(例えば被動側タイミングギヤ22)をボス部26とこのボス部26に嵌合する、歯面の形成されたリム部27とに分割して製作し、ボス部26をロータ軸(例えば9a)に焼ばめして固定すると共に、ボス部26にリム部27を嵌合してリム部27の位置を調整した後、ボス部26にリム部27をボルト28止めする構造のものや、
図7に示すように、相互の円錐面で接触するインナーリング29aとアウターリング29bとから成る締結要素29を環状溝51内に収納した加圧フランジ50を、少なくとも一方のタイミングギヤ(例えば22)に形成された円筒状部22aに嵌合し、ボルト28の締め付けにより加圧フランジ50をタイミングギヤ22に向かって押圧すると、締結要素29を構成するインナーリング29aとアウターリング29bが相互の円錐面上を摺動して厚みを増し、タイミングギヤ22の円筒状部22aを外周側から内周側へ押圧して円筒状部22aを締め付けてロータ軸9aにタイミングギヤ22を固定することができるよう構成したギヤ機構が開示されている(実公平1−37186号)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
前述のうち、タイミングギヤ22をボス部26とリム部27に分割して成る、図6に示す構成のタイミングギヤ22にあっては、ボス部26に対してリム部27がすき間ばめされているので、タイミングギヤ21とロータ軸9aとの間に偏心が生じやすいと共に、リム部27をボス部26に固定するためのボルト28を取り付けるスペースが必要であることから、小径のギヤの固定に使用するには不向きである等の欠点を有する。
【0011】
また、図7に示す構成のタイミングギヤ22にあっては、タイミングギヤ22を構成する部品点数が多く、構造が複雑であるため、組立が困難であるという問題点があった。
【0012】
そこで、本発明の目的は、上記従来技術における欠点を解消するためになされたものであり、比較的簡単な構成により、タイミングギヤを容易に調整することができると共に、ロータ軸に対してタイミングギヤ及びその他のギヤを偏心を生じることなく確実に固定することができるスクリュ型圧縮機のギヤ機構を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のスクリュ圧縮機のギヤ機構の説明の便宜上、図1〜図4に示す単段(1段)圧縮機の実施形態に本発明を適応する場合を主として説明し、図5に示す2段式の圧縮機の実施形態に本発明を適応する場合について括弧内の符号により説明する。
図1及び図2において、オス及びメスのスクリュロータ8,9と、前記スクリュロータ8,9の両端に突設されたロータ軸8a,9a(又は8b,9b、図5において他に8a’,9a’)と、前記ロータ軸8a,9a(又は取付状態について図示せざる8b,9b、図5において他に8a’,9a’)に取り付けられて前記オスのスクリュロータ8と前記メスのスクリュロータ9の回転タイミングを規定するはすば歯車から成る一対のタイミングギヤ2(図5において他に2’)とを備えた(2段式の)スクリュ圧縮機において、
前記一対のタイミングギヤ221,22(図5においては他に2’;21’,22’)のうちの少なくとも一方のタイミングギヤ,図1及び図2においては21,22の両者(図5において他に21’,22’)が取り付けられるロータ軸,図1及び図2においては8a及び9両者、(図5において他に8a’,9a’)は、スクリュロータ8及び両者より離間する方向に外径を細めるテーパ部81,91を備え、前記テーパ部81,91(図5において他に81’,91’)と同一勾配のテーパ面を前記一方のタイミングギヤ22,図1及び図2においては21,22の両者(図5において他に21’,22’)の軸穴23,24(図5において他に23’,24’)に形成して、この軸穴23,24(図5において他に23’,24’)に前記テーパ部81,91(図5において他に81 ’,91’)を嵌合すると共に、
前記一対のタイミングギヤ(2;21,22、図5において他に2’;21’,22’)は、回転に伴って前記一方のタイミングギヤ,図1及び図2においては21,22両者(図5において他に21’,22’)を前記スクリュロータ方向(8又は9)に押圧するスラスト力を生じる歯すじのねじれを有することを特徴とする(請求項1)。
【0014】
本発明のスクリュ圧縮機のギヤ機構は、オス及びメスのスクリュロータ8,9と、前記スクリュロータ8,9の両端に突設されたロータ軸8a,9a(又は8b,9b、図5において他に8a’,9a’)と、前記ロータ軸8a,9a(又は8b,9b)に取り付けられて前記オスのスクリュロータ8と前記メスのスクリュロータ9の回転タイミングを規定するはすば歯車から成る一対のタイミングギヤ2、図1及び図2においては21,22両者(図5において他に21’,22’)と、駆動源からの回転駆動力を前記スクリュロータに伝達するはすば歯車から成る一対の増速ギヤ3(31,32、図5において他に31’,32’)とを備えたスクリュ圧縮機において、
前記一対のタイミングギヤ2、図1及び図2において21,22(図5において他に21’,22’)のうちの少なくとも一方のタイミングギヤ、図1及び図2では駆動側タイミングギヤ21及び被動側タイミングギヤ22(図5において他に、同21’、同22’)が取り付けられるロータ軸、図1及び図2において8a及び9(図5において他に8a’,9a’)は、スクリュロータ、(図1及び図2において8及び9)より離間する方向に外径を細めるテーパ部81,91(図5において他に81’,91’)を備え、前記テーパ部81,91(図5において他に81’,91’)と同一勾配のテーパ面を前記一方のタイミングギヤ22の軸穴24に形成して、この軸穴24に前記テーパ部81,91(図5において他に81’,91’)を嵌合し、
前記一対の増速ギヤ3(31,32、図5において31’−32,31’−32’)のうちの被動側増速ギヤ32(図5において他に32’)を、前記一対のタイミングギヤ2の前記いずれか一方、図1及び図2では21(図5において他に、21’)と同一のロータ軸(8a図5において他に、8a’)に、該タイミングギヤ、図1及び図2では21(図5において他に、21’)の前記スクリュロータ(8及び9)とは反対側の端面に当接させて取り付け、
前記一対の増速ギヤ3(31,32、図5において31’−32,31’−32’)の歯すじのねじれを、前記被動側増速ギヤ32(図5において32’)が前記スクリュロータ8方向のスラスト力Fs2(図5において他に、Fs2’)が生じるよう形成したことを特徴とする(請求項2)。
【0015】
さらに、前記一対のタイミングギヤ2(21,22、図5において他に21’,22’)は、回転に伴っていずれか一方のタイミングギヤ21、(図5において他に21’)を前記スクリュロータ8方向に押圧するスラスト力Fs2(図5において他に、Fs2’)を生じる歯すじのねじれを有している(請求項3)。
【0016】
さらに、前記一対のタイミングギヤ2(21,22)のうち、スクリュロータ、図1においては、及び9から離間する方向のスラスト力Ft1(図5において他にFt1’)が生じるタイミングギヤ21(図5において他に21’)を前記被動側増速ギヤ32(図5において他に32’)と同軸8a(図5において他に8a’)に取り付けることもできる(請求項4)。
【0017】
さらに、前記被動側増速ギヤ32(図5において他に32’)に生じるスラスト力Fs2(図5において他にFs2’)を、前記被動側増速ギヤ32(図5において他に32’)と同軸8a(図5において他に8a’)の前記タイミングギヤ21に生じるスラスト力Ft1(図5において他にFt1’)以上となるよう構成することもできる(請求項5)。
【0018】
さらに、前記被動側増速ギヤ32(図2、図5において他に32’)が取り付けられるロータ軸8a(図2、図5において他に8a’)に、スクリュロータ8から離間する方向に外径を細めるテーパ部81(図5において他に81’)を形成し、該テーパ部81(図5において他に81’)と同一勾配のテーパ面を該ロータ軸8a(図5において他に8a’)に取り付けられる前記タイミングギヤ21(図2、図5において他に21’)の軸穴23(図5において他に23’)に形成して、この軸穴23(図5において他に23’)に該テーパ部81(図5において他に81’)を嵌合した構成とすることもできる(請求項6)。
上述したように,前記スクリュ圧縮機を二機の圧縮機本体を備える二段式の圧縮機で構成することができる(請求項7)。
【0019】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の実施形態について添付図面を参照しながら以下説明する。
【0020】
図1において、1はスクリュ圧縮機の圧縮機本体を示す。このスクリュ圧縮機の圧縮機本体1は、ケーシング6内に形成されたシリンダ7にオス及びメスから成る一対のスクリュロータ8,9を収納しており、それぞれのスクリュロータ8,9の両端に突設されたロータ軸8a,8b;9a,9bを軸受61a,61b;62a,62bを介して回転可能に軸承することにより、オス、メスのスクリュロータ8,9が噛み合った状態でシリンダ7内で回転して、オス、メスのスクリュロータ8,9の噛み合いにより形成された作用空間内の流体を圧縮しながら吐出可能に構成されている。
【0021】
前述の両スクリュロータ8,9のロータ軸8a,9a(又は8b,9b)には、両スクリュロータ8,9の噛み合い歯の封止間隔が最適となるような所定のタイミングでスクリュロータ8,9を回転させるはすば歯車から成る一対のタイミングギヤ2(21,22)と、オス又はメスのスクリュロータ8,9のロータ軸8a,9a(又は8b,9b)のいずれか(図1にあっては8a)に図示せざるモータやエンジン等の駆動源からの駆動力を増速して伝達する、一対の増速ギヤ3(31,32)が設けられており、本実施形態にあっては、スクリュロータ8,9の吸入口側に設けられたロータ軸8a,9aに一対のタイミングギヤ2(21,22)及び一対の増速ギヤ3(31,32)を取り付けている。
【0022】
前述の一対のタイミングギヤ2(21,22)は、相互に噛合するギヤ21,22の一方(例えば22)をメスのスクリュロータ9のロータ軸9a(又は9b)に取り付けると共に、他方のタイミングギヤ21をオスのスクリュロータ8のロータ軸8a(又は8b)に取り付けてオス及びメスのスクリュロータ8,9がギヤ比等により規定される所定のタイミングで回転するよう構成するものであり、本発明のタイミングギヤ2(21,22)にあっては、はすば歯車より成る一対のタイミングギヤ2(21,22)が、圧縮機本体1の吸入口側のロータ軸8a,9aに取り付けられて、両スクリュロータ8,9の回転タイミングを規定している。
【0023】
このタイミングギヤ2(21,22)のうち、少なくとも一方のタイミングギヤ22が取り付けられるロータ軸、図1に示す実施形態にあってはメスのスクリュロータ9のロータ軸9aは、スクリュロータ9から離間する方向に徐々にその外周を細める先細り形状に形成されたテーパ部91を備えると共に、このテーパ部91の更に先端にはネジ部93が形成されている。
【0024】
そして、メスのスクリュロータ9のロータ軸9aに取り付けられるタイミングギヤ22に形成された軸穴24には、ロータ軸9aに形成されたテーパ部91と同一勾配の傾斜を有するテーパ面が形成されており、このタイミングギヤ22の軸穴24にロータ軸9aに形成されたテーパ部91を嵌合すると共に、テーパ部91の先端に形成されたネジ部93にナット94を螺合してこのナット94によりこのタイミングギヤ22をロータ9方向に押圧することで、ロータ軸9aに形成されたテーパ部91と、タイミングギヤ22の軸穴24内周に形成されたテーパ面とが加圧接触されてロータ軸9aにタイミングギヤ22が強固に固定されると共に、ナット94によりタイミングギヤ22がロータ軸9aの端部方向へ移動することが規制されて、タイミングギヤ22がロータ軸9aの軸端から抜け落ち、又は空転等することが防止される一方、スクリュロータ8,9のタイミング調整に際しては、ネジ部93に螺合されたナット94を緩めることによりタイミングギヤ22を容易に外すことができるよう構成されている。
【0025】
なお、一対のタイミングギヤ2(21,22)の歯すじは、回転に伴って前述の一方のタイミングギヤ22をスクリュロータ9方向に押圧するスラスト力Ft2(図2参照)が生じるようそのねじれ方向が決定されている。
【0026】
このように構成された圧縮機本体1において、スクリュロータ8,9のタイミング調整を行う場合、オスのスクリュロータ8を基準としてメスのスクリュロータ9のタイミング調整を行う場合を例として説明すると、オスのスクリュロータ8のロータ軸8aに他方のタイミングギヤ21を固定した後、オスのスクリュロータ8を回転しないように固定した状態で、メスのスクリュロータ9の位置調整を行う。なお、タイミングギヤ21の固定方法は、図1及び図2に示す実施形態に限定されず、例えば焼ばめ、その他の既知の方法により行っても良い。
【0027】
メスのスクリュロータ9の調整に際しては、先ず、噛み合い歯の封止間隔が最適な間隔となるようメスのスクリュロータ9の回転位置を調整した後、両スクリュロータ8,9が回転しないよう固定した状態でメスのスクリュロータ9のロータ軸9aにタイミングギヤ22を嵌合し、ナット94をネジ部93に螺合して固定することもでき、又は、メスのスクリュロータ9のロータ軸9aにタイミングギヤ22を嵌合すると共にネジ部93にナット94を緩く螺合してロータ軸9a上でタイミングギヤ22が自由に回転できるようにしておき、メスのスクリュロータ9の位置を調整した後、このナット94を完全に締め付けて調整を行っても良い。
【0028】
このようにしてナット94の締め付けが行われると、ロータ軸9aに形成されたテーパ部91と、タイミングギヤ22の軸穴24に形成されたテーパ面とが加圧接触されてロータ軸9aにタイミングギヤ22が固定される。したがって、ナット94の締め付けという比較的簡単な作業によりオス及びメスのスクリュロータ8,9のタイミングを調整して噛み合い歯による封止間隔を極めて容易に最適な状態に調整することができると共に、テーパ部91がタイミングギヤ22の軸穴24に形成されたテーパ面に圧接されているので、タイミングギヤ22の中心が出し易く、偏心回転が生じにくい。
【0029】
以上のように構成されたスクリュ圧縮機の圧縮機本体1において、オス又はメスいずれかのスクリュロータ8,9のロータ軸(図1に示す実施形態にあっては、オスのスクリュロータ8のロータ軸8a)には、増速ギヤ3(31,32)のうちの被動側増速ギヤ32が取り付けられると共に、この被動側増速ギヤ32と噛合する駆動側増速ギヤ31がモータやエンジンなどの図示せざる駆動源からの動力を伝達する駆動軸12に取り付けられている。
【0030】
なお、オスのスクリュロータ8に、駆動源からの回転駆動力を伝達する前述の被動側増速ギヤ32が取り付けられた図1に示す実施形態にあっては、オスのスクリュロータ8のロータ軸8aに取り付けられたタイミングギヤが駆動側のギヤ21となり(本明細書において「駆動側タイミングギヤ」という)、メスのスクリュロータ9のロータ軸9aに取り付けられたタイミングギヤが、前述の駆動側タイミングギヤ21により回転される被動側のギヤ22(本明細書において「被動側タイミングギヤ」という)となる。
【0031】
このように構成されたスクリュ圧縮機のギヤ機構の作用について説明すると、駆動軸12を回転して、オスのスクリュロータ8のロータ軸8aを回転すると、この回転により、ロータ軸8aに取り付けられた駆動側タイミングギヤ21が回転し、これと噛合する被動側タイミングギヤ22が回転して、両スクリュロータ8,9は、このタイミングギヤ2(21,22)のギヤ比等に従って所定のタイミングより回転する。
【0032】
はすば歯車により形成された一対のタイミングギヤ2(21,22)は、前述のように調整可能に構成された被動側タイミングギヤ22がスクリュロータ9側に向かうスラスト力Ft2が発生するよう、その歯すじのねじれ方向が決定されており、このようにしてロータ軸9aに取り付けられたタイミングギヤ22は圧縮機本体1の作動時その軸穴24に形成されたテーパ面をロータ軸9aのテーパ部91に押圧され、ロータ軸9aより抜け落ちることがなく、強固にロータ軸9aに取り付けられている。
【0033】
なお、本発明のスクリュ圧縮機のギヤ機構は、前述のように一対のタイミングギヤ2(21,22)のうち、少なくとも一方のタイミングギヤについてロータ軸への取付位置を回転方向に調整可能に構成し、他方のロータ軸に取り付けられる他方のタイミングギヤ21については、例えば焼ばめやキーとキー溝の噛合、スプライン等の既知の方法により固定するよう構成することもできるが、図1に示す実施形態にあっては、更に他方のタイミングギヤ21についても、他方のロータ軸8aに対して他方のタイミングギヤ21の取付位置を回転方向に調整可能に構成している。
【0034】
図1に示す実施形態において、オスのスクリュロータ8の吸入側ロータ軸8aにも、メスのスクリュロータ9の吸入口側のロータ軸9aと同様にスクリュロータ8から離間する方向に徐々にその外径を狭めるテーパ部81が形成され、このテーパ部81の小径側にテーパ部81の先端と同径ないしはこれよりも若干小径に形成された、一定の外径を有するストレート軸部82を形成し、さらにこのストレート軸部82の先端にネジ部83を形成している。
【0035】
そして、このオスのスクリュロータ8のロータ軸8aに形成されたテーパ部81に、このテーパ部81と同一の勾配に形成されたテーパ面を備える軸穴23の形成された駆動側タイミングギヤ21を嵌合すると共に、更にこのロータ軸8aのストレート軸部82にキーやスプライン、その他の既知の方法による回り止め加工、本実施形態にあってはキー85を形成し、被動側増速ギヤ32の軸穴34にこのキー85と嵌合するキー溝(図示せず)を形成し、この被動側増速ギヤ32をロータ軸8aのストレート軸部82に嵌合すると共に、ストレート軸部82のさらに先端側に形成されたネジ部83にナット84を嵌合すことにより、ナット84により被動側増速ギヤ32をロータ8側に押圧すると共に被動側増速ギヤ32を位置決めし、また、この位置決めされた被動側増速ギヤ32により駆動側タイミングギヤ31をロータ8方向に押圧すると共に位置決めして、オスのスクリュロータ8のロータ軸8aに対して駆動側タイミングギヤ21及び被動側増速ギヤ32が取り付けられている。
【0036】
前述の被動側増速ギヤ32は、エンジンやモータ等の駆動源からの回転駆動力を伝達する駆動軸12に取り付けられた駆動側増速ギヤ31と噛合し、駆動側増速ギヤ31に対して被動側増速ギヤ32の角速度を大きく形成することにより、駆動源からの回転駆動力を増速してスクリュロータ8,9に伝達し得る増速ギヤ3(31,32)が形成されている。
【0037】
また、この増速ギヤ3(31,32)は、はすば歯車により形成されており、駆動側タイミングギヤ21と同一のロータ軸8aに取り付けられた被動側増速ギヤ32が、駆動側タイミングギヤ21に向かって移動する方向のスラスト力Fs2が発生するよう、前述の増速ギヤ3(31,32)の歯すじのねじれ方向が決定されている。
【0038】
また、この被動側増速ギヤ32に発生するスラスト力Fs2は、駆動側タイミングギヤ21に生じるスラスト力Ft1よりも大きな力が発生するよう、各ギヤが設計されている。
【0039】
以上のようにして、スクリュロータ8,9のロータ軸8a,9aに取り付けられた一対の増速ギヤ3(31,32)及び一対のタイミングギヤ2(21,22)において、タイミングギヤ2(21,22)については、被動側タイミングギヤ22がスクリュロータ9方向に、駆動側タイミングギヤ21がロータ軸8aの軸端方向にスラスト力を生じるようはすば歯車の歯すじのねじれ方向が決定されると共に、増速ギヤ3(31,32)については、被動側増速ギヤ32が駆動側タイミングギヤ21をスクリュロータ8方向に押圧するよう、また駆動側増速ギヤ31はこれとは反対方向のスラスト力が生ずるようギヤの歯すじのねじれ方向が設定されている。
【0040】
図2に基づいて、各ギヤに生じるスラスト力の関係を説明すると、はすば歯車である一対の増速ギヤ3(31,32)の駆動側増速ギヤ31に生じるスラスト力Fs1と、被動側増速ギヤ32に生じるスラスト力Fs2、及び同様にはすば歯車である一対のタイミングギヤ2(21,22)の駆動側タイミングギヤ21に生じるスラスト力Ft1、被動側タイミングギヤ22に生じるスラスト力Ft2は、それぞれFs1=Fs2,Ft1=Ft2の関係にあり、Fs1とFs2,Ft1とFt2はそれぞれ軸線方向に相反する方向のスラスト力が発生する。
【0041】
そして、駆動側タイミングギヤ21と同軸に形成された被動側増速ギヤ32は、駆動側タイミングギヤ21に向かうスラスト力Fs2が発生するよう、また、駆動側タイミングギヤ21に生じるスラスト力Ft1は、被動側増速ギヤ32に向かうスラスト力Ft1が発生するよう、それぞれ歯車に形成される歯すじのねじれ方向及び各ギヤの回転方向が決定されると共に、両歯車21,32に生じるスラスト力が、
Fs2 > Ft1
の関係が成立するよう設計されている。
【0042】
なお、はすば歯車に生じるスラスト力は、歯面に加わる力と、歯すじの傾きにより決定され、従って、被動側増速ギヤ32と、駆動側タイミングギヤ21の歯すじの傾きが同一であるとすると、被動側増速ギヤ32に生じるスラスト力Fs2は、駆動側タイミングギヤ21に生じるスラスト力Ft1よりも大きくなる。
【0043】
すなわち、被動側増速ギヤ32の歯車には、オスのスクリュロータ8とメスのスクリュロータ9とを駆動するための駆動力が伝達されているのに対し、駆動側タイミングギヤ21の歯面には、メスのスクリュロータ9を駆動するための駆動力しか伝達されていないことから、被動側増速ギヤ32の歯面にかかる力の方が大きく、従って被動側増速ギヤ32に生じるスラスト力Fs2は、駆動側タイミングギヤに生じるスラスト力Ft1よりも大きくなり、駆動側タイミングギヤ21は、(Fs2−Ft1)>0の力によって、スクリュロータ8側に押圧されて、ロータ軸8aに固定されている。
【0044】
以上のように構成されたタイミングギヤ2(21,22)及び増速ギヤ3(31,32)を備えた圧縮機本体1において、駆動軸12を回転させてこの駆動軸12に取り付けられた駆動側増速ギヤ31を回転すると、この駆動側増速ギヤ31と噛合する被動側増速ギヤ32が回転されて、オスのスクリュロータ8のロータ軸8aに対して回転駆動力が伝達されると共に、この被動側増速ギヤ32と同軸に形成された駆動側タイミングギヤ21が回転する。
【0045】
このようにして駆動側タイミングギヤ21が回転すると、この駆動側タイミングギヤ21と噛合する被動側タイミングギヤ22に回転力が伝達されて、被動側タイミングギヤ22が嵌合されたロータ軸9aが回転され、これらのロータ軸8a,9aを備えたオスのスクリュロータ8とメスのスクリュロータ9とがタイミングギヤ2(21,22)のギヤ比により決定される所定のタイミングにより所定の封止間隔を保って回転する。
【0046】
このとき、メスのスクリュロータ9のロータ軸9aに取り付けられている被動側タイミングギヤ22には、メスのスクリュロータ9方向のスラスト力Ft2が生じており、被動側タイミングギヤ22の軸穴24に形成されたテーパ面が、ロータ軸9aに形成されたテーパ部91に圧接されて、ロータ軸9aの軸端に形成されたネジ部93に螺合されたナット94による押圧とも相俟って、被動側タイミングギヤ22はロータ軸9aから抜け落ちることなく強固に固定される。
【0047】
一方、オスのスクリュロータ8のロータ軸8aに取り付けられた駆動側タイミングギヤ21は、これを単体で観察する場合にはオスのスクリュロータ8より離間する方向、すなわちロータ軸8aより抜け落ちる方向のスラスト力Ft1が生じているが、この駆動側タイミングギヤ21と同軸に形成された被動側増速ギヤ32に対しては、スクリュロータ8側に移動しようとするスラスト力Fs2が生じており、この被動側増速ギヤ32に生じたスラスト力Fs2により被動側増速ギヤ32が駆動側タイミングギヤ21をオスのスクリュロータ8方向へ押圧する力が働いている。そして、前述のように、この駆動側スクリュロータ21に生じるスラスト力Ft1は、被動側増速ギヤに生じるスラスト力Fs2よりも小さくなるよう、タイミングギヤ2(21,22)及び増速ギヤ3(31,32)の設計がなされていることから、駆動側タイミングギヤ21はこの被動側増速ギヤ32のスラスト力Fs2に押されてスクリュロータ8側に押圧され、駆動側タイミングギヤ21の軸穴23に形成されたテーパ面がロータ軸8aに形成されたテーパ部81押圧されて、被動側増速ギヤ32、駆動側タイミングギヤ21及び被動側タイミングギヤ22のいずれもが、各ロータ軸8a,9aより抜け落ちることが防止され、各ロータ軸8a,9aに対して強固に固定されると共に偏心回転が生じにくい。
【0048】
タイミングギヤ2(21,22)の調整は、噛み合い歯により形成されるスクリュロータ8,9の封止間隔が最適な封止間隔となるよう調整した後、ロータ軸9aに被動側タイミングギヤ22を嵌合し、その後、ナット94を締め付けるという比較的簡単な作業により行うことができ調整がきわめて容易であると共に、取付後再度タイミングギヤ22を外して調整を行う場合においても、ナット94を緩めるという極めて簡単に作業によりタイミングギヤ22を外すことができる。
【0049】
なお、図1及び図2に示すように、オスのスクリュロータ8のロータ軸8aに嵌合された駆動側タイミングギヤ21についても調整可能に構成されたギヤ機構にあっては、前述した調整方法とは逆に、まずメスのスクリュロータ9のロータ軸9aに対してタイミングギヤ22を固定しておき、このメスのスクリュロータ9を基準としてオスのスクリュロータ8の回転位置を封止間隔が最適となるよう調整し、その後駆動側タイミングギヤ21をロータ軸8aに固定して調整を行っても良い。
【0050】
また、図1及び図2に示す実施形態にあっては、オスのスクリュロータ8の吸入側ロータ軸8aに被動側増速ギヤ32と駆動側タイミングギヤ22とを並べて配置した例について説明したが、本発明のスクリュコンプレッサはこの構造に限定されず、メスのスクリュロータ9の吸入側のロータ軸9aに被動側増速ギヤ32と駆動側タイミングギヤ21とを同軸に配置しても良い。この場合におても、前述の実施形態同様に、ロータ軸8a,9aに嵌合するタイミングギヤ21,22の歯すじのねじれ方向を、被動側タイミングギヤ22にあってはロータ方向のスラスト力Ft2が働くようにして、被動側タイミングギヤ22がロータ軸9aから抜け落ちることを防止すると共に、駆動側タイミングギヤに生じるスラスト力Ft1と、被動側増速ギヤに生じるスラスト力Fs2が、
Fs1 > Ft2
となるよう各歯車の設計を行う。
【0051】
さらに、図1及び図2に示す実施形態にあっては、増速ギヤ3(31,32)及びタイミングギヤ2(21,22)のいずれとも圧縮機本体1の吸入口側に設けた例について説明したが、このタイミングギヤ2(21,22)及び増速ギヤ3(31,32)は、図3に示すようにいずれも圧縮機本体1の吐出口側に設けても良い。
【0052】
つぎに、本発明のスクリュ圧縮機の別の実施形態を図4を参照しながら以下説明する。
【0053】
図1、図2及び図3に示すスクリュ圧縮機にあっては、駆動側タイミングギヤ21及び被動側タイミングギヤ22のいずれの軸穴23,24ともに内周にテーパ面を形成すると共に、オス及びメスのスクリュロータ8,9のロータ軸8a,9a双方ともにテーパ部81,91を形成して、このテーパ部81,91にそれぞれタイミングギヤ21,22を嵌合して取り付ける例について説明したが、本実施形態にあっては、図4に示すように、被動側増速ギヤ32と同軸のロータ軸8aに固定される駆動側タイミングギヤ21については、キー86とキー溝(図示せず)との嵌合により回り止めをし、オスのスクリュロータ8のロータ軸8a及び駆動側タイミングギヤ21の軸穴23には、テーパ部81を形成しない構成としている。なお、図4に示す実施形態において、駆動側タイミングギヤ21と被動側増速ギヤ32の回り止めをキーとキー溝の嵌合により行う例を説明するが、この回り止めは、スプライン、その他の既知の各種の方法により行うことができる。
【0054】
なお、前述のようにオスのスクリュロータ8のロータ軸8aにテーパ部81を形成せず、また、駆動側タイミングギヤ21の軸穴23にテーパ面を形成していない点、及び、ロータ軸8a上に駆動側タイミングギヤ21を回り止めするためのキー86及びキー溝(図示せず)を設けた点を除き、例えば、被動側増速ギヤ32に生じるスラスト力Fs2と、駆動側タイミングギヤ21に生じるスラスト力Ft1との関係が、Fs2>Ft1となるよう設計されている点、及び各歯車に生じるスラスト力の向きが、図2中に示す矢印と同方向となるよう各歯車の歯すじのねじれの向きが決定されている点、その他の構成については、前述の図1、図2及び図3に示す実施形態と同様である。
【0055】
以上のように構成されたスクリュ圧縮機において、タイミングギヤ2(21,22)の調整は、先ずキーとキー溝とが嵌合するようオスのスクリュロータ8のロータ軸8aに駆動側のタイミングギヤ21を嵌合し、次いで、ロータ軸8aに更に被動側増速ギヤ32を嵌合する。その後、ロータ軸8aの端部に形成されたネジ部83にナット84を螺合して駆動側タイミングギヤ21及び被動側増速ギヤ32を同軸8a上に固定する。
【0056】
このようにして、オスのスクリュロータ8のロータ軸8aに対して駆動側タイミングギヤ21及び被動側増速ギヤ32を固定した後、オスのスクリュロータ8を基準としてメスのスクリュロータ9のタイミング調整を行う。
【0057】
調整の方法は、前述した図1及び図2に基づく実施形態の場合と同様であり、オスのスクリュロータ8を基準として噛み合い歯相互による封止間隔が最適となるようメスのスクリュロータ9の回転位置を調整した後、メスのスクリュロータ9のロータ軸9aに被動側タイミングギヤ22を嵌合すると共に、ナット94をネジ部93に螺合して被動側タイミングギヤ22を固定し、又は、メスのスクリュロータ9のロータ軸9aに対して被動側タイミングギヤ22を嵌合すると共に、タイミングギヤ22がロータ軸9a上で回転可能な程度にット94をネジ部93に緩く螺合しておき、メスのスクリュロータ9を調整してメスのスクリュロータ9の位置を決定した後、この位置においてオス及びメスのスクリュロータ8,9ともに回転しないように固定した状態で、ロータ軸9aのネジ部93に螺合されたナット94を完全に締め付け、被動側タイミングギヤ22が動かないように固定する。
【0058】
このようにしてメスのスクリュロータ9のロータ軸9aに取り付けられた被動側タイミングギヤ22は、図1、図2に基づいて説明した前述の実施形態の場合と同様に、スクリュロータ9方向へのスラスト力Ft2が発生しているので、ロータ軸9aから被動側タイミングギヤ22が抜け落ちることがない。
【0059】
また、駆動側タイミングギヤ21には、オスのスクリュロータ8から離間する方向のスラスト力Ft1が発生しているが、この駆動側タイミングギヤ21と同軸8aに設けられた被動側増速ギヤ32に発生したスラスト力Fs2により被動側増速ギヤ32によりスクリュロータ8方向に押圧されると共に、この被動側増速ギヤ32に生じるスラスト力Fs2は、駆動側タイミングギヤ21に生じるスラスト力Ft1よりも大きな力が生じるよう設定されているので、駆動側タイミングギヤ21は、これを単独で観察する場合にはスクリュロータ8より離間する方向のスラスト力Ft1、すなわち駆動側タイミングギヤ21がロータ軸8aより抜け落ちる方向のスラスト力Ft1が生じるものではあるが、駆動側タイミングギヤ21には、全体として(Fs2−Ft1)>0の力が発生しているため、ロータ軸9aより抜け落ちる心配がない。
【0060】
なお、図4に示す実施形態にあって、増速ギヤ3(31,32)及びタイミングギヤ2(21,22)はいずれも圧縮機本体1の吸入口側に設けているが、前述の図3に示す実施形態と同様、増速ギヤ3(31,32)及びタイミングギヤ2(21,22)共に圧縮機本体1の吐出側に配置しても良い。
【0061】
また、図4に示す実施形態にあっては、オスのスクリュロータ8のロータ軸8aに駆動側タイミングギヤ21及び被動側増速ギヤ32を同軸に取り付ける例について説明したが、被動側増速ギヤ32及び駆動側タイミングギヤ21は、これをメスのスクリュロータ9のロータ軸9a(又は9b)に取り付けた構成としても良い。
【0062】
以上説明した本発明のスクリュ圧縮機のギヤ機構は、例えばこれを二機の圧縮機本体を備えた二段式の圧縮機に使用することもできる。このように二機の圧縮機本体を備えるスクリュ圧縮機のギヤ機構の構成例を図5に示す。
【0063】
タイミングギヤ2(21,22);2’(21’,22’)によるオス及びメスのスクリュロータ8,9;8’,9’の封止間隔の調整が特に必要とされるオイルフリースクリュ圧縮機にあっては、圧縮の際に生じた熱の十分な除去を行うことができないことから、吐出圧を上昇すると吐出温度が極度に上昇し易いため、低圧段の圧縮機本体による圧縮と、この低圧段で圧縮された圧縮流体を、インタークーラを介して冷却した後、更に高圧段の圧縮機本体に導入して圧縮する二段階の圧縮により圧縮流体を得ることが行われ、このようにして圧縮流体を得る場合には、高圧段と低圧段の二機の圧縮機本体から成る二段機の形式をとることが多い。
【0064】
図5に示す実施形態にあっては、このように二段機に構成された二機の圧縮機本体を、共通の駆動軸12より入力された駆動力により駆動するものであり、一の駆動軸12と、この駆動軸12に取り付けられた共通の駆動側増速ギヤ31’を介して、二機の圧縮機本体を駆動可能に構成している。
【0065】
なお、図5に示す実施形態において、駆動側増速ギヤ31’を共通とした点を除き、各圧縮機本体に設けられた被動側増速ギヤ32,32’及びタイミングギヤ2(21,22);2’(21’,22’)及びロータ軸8a,9a;8a’,9a’の構成は、図1及び図2に示す実施形態の圧縮機本体1と共通である。すなわち、図5に於ける実施形態についても、上述した図1〜図4の実施形態における各部材構成の説明について、これら各符号について、「’」を付して読み替えることにより、容易に理解することができる。
【0066】
以上のように構成された二段式の圧縮機において、両圧縮機本体に取り付けられた被動側増速ギヤ32,32’及び各タイミングギヤ21,22;21’,22’の歯すじのねじれ方向はいずれも共通であるため、各歯車に生じるスラスト力相互間の関係は、いずれの圧縮機本体についても前述の図1及び図2に示す実施形態の場合と同様である。
【0067】
従って、低圧段、高圧段共に各タイミングギヤ21,22;21’,22’の軸穴23,24;23’,24’に形成されたテーパ面と、ロータ軸8a,9a;8a’,9a’に形成されたテーパ部81,91;81’,91’とが嵌合しており、運転中常に両テーパ面が押し付けられる方向にスラスト力が発生しているので、各タイミングギヤ21,22;21’,22’はロータ軸8a,9a;8a’,9a’に強固に固定され、抜け落ちることがない。
【0068】
また、前述の図2及び図3に基づいて説明した実施形態における圧縮機本体の場合と同様に、一方のスクリュロータ、例えばオスのスクリュロータを基準として他方のスクリュロータ、例えばメスのスクリュロータの位相を調整し、駆動側又は被動側タイミングギヤ(図5においては、21,21’及び22,22’に相当するが、それらのうち、一方の21,21’又は22,22’でよい、以下これらに装着される部材において同じく)をロータ軸8a,9a;8a’,9a’に嵌合すると共に、ネジ部83,93;83’,93’にナット84,94;84’,94’を螺合してこのタイミングギヤ(21,21’及び22,22’)を固定することによりメスのスクリュロータの位相調整を容易に行うことができることから、このように二段機として構成した場合であっても調整が容易であり、かつ、ロータ軸に対する取付を強固に行うことができる。
また上述したスラスト力Ft1、Ft2、Fs1、Fs2の発生と、各スラスト力がそれぞれFs1=Fs2、Ft1=Ft2の関係にあり、Fs1とFs2、Ft1とFt2はそれぞれ軸線方向に相反する方向のスラスト力が発生する点及び各スラスト力の関係についても、同様に図1〜図4の実施形態における「’」を付して読み替えて、図5の実施形態を容易に理解することができる。
【0069】
【発明の効果】
以上説明した本発明の構成により、本発明のスクリュ圧縮機のギヤ機構は以下に示す顕著な効果を有する。
【0070】
(1)一対のタイミングギヤの少なくとも一方のタイミングギヤが取り付けられるロータ軸にテーパ部を形成し、このテーパ部と同一勾配のテーパ面の形成された軸穴を有するタイミングギヤの軸穴に、前記テーパ部を嵌合して固定すると共に、このタイミングギヤに対してスクリュロータ方向に向かうスラスト力が発生するよう構成したことから、スクリュロータのタイミング調整が容易であると共に、運転時に生じるスラスト力によりロータ軸に強固に固定され、かつ、タイミングギヤの中心が出し易く偏心回転が生じにくいスクリュ圧縮機のギヤ機構を提供することができた。
【0071】
(2)また、前述の構成に加え、スクリュロータより離間する方向のスラスト力が生じる他方のタイミングギヤ(駆動側タイミングギヤ)と同一のロータ軸に被動側増速ギヤを取り付けて、この被動側増速ギヤに生じるスラスト力により、他方のタイミングギヤに生じるスラスト力よりも強い力で他方のタイミングギヤをスクリュロータ方向に押圧するよう構成したことにより、他方のタイミングギヤ及び駆動側増速ギヤの緩みや抜け落ちをも防止することができるスクリュ圧縮機のギヤ機構を提供することができた。
【0072】
(3)さらに、前記他方のタイミングギヤについても、ロータ軸に形成されたテーパ部に嵌合して取り付けることにより、被動側増速ギヤに生じるスラスト力による押圧で、タイミングギヤがロータ軸に強固に固着されてロータ軸上で緩み又はロータ軸から抜け落ちることがないと共に、他方のタイミングギヤについても中心が出し易く偏心回転が生じにくいスクリュ圧縮機のギヤ機構を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態を示すスクリュ圧縮機の要部断面図。
【図2】 スクリュ圧縮機のギヤ部の拡大図。
【図3】 本発明の別の実施形態を示すスクリュ圧縮機の要部断面図。
【図4】 本発明の別のスクリュ圧縮機のギヤ部の拡大図。
【図5】 本発明の別のスクリュ圧縮機のギヤ部の拡大図。
【図6】 従来のギヤの取付例を示す要部断面図。
【図7】 従来の別のギヤの取付例を示す要部断面図。
【符号の説明】
1 圧縮機本体
(2’) タイミングギヤ(一対の)
21(21’) 駆動側タイミングギヤ
22(22’) 被動側タイミングギヤ
22a 円筒状部
23 (23’)軸穴(駆動側タイミングギヤ21の)
24 (24’)軸穴(被動側タイミングギヤ22の)
26 ボス部
27 リム部
28 ボルト
29 締結要素
29a インナーリング
29b アウターリング
3 増速ギヤ(一対の)
31 (31’)駆動側増速ギヤ
32 (32’)被動側増速ギヤ
34 軸穴(被動側増速ギヤ32の)
50 加圧フランジ
51 環状溝
6 ケーシング
61a,61b;62a,62b 軸受
7 シリンダ
8 スクリュロータ(オス)
8a(8a’) ロータ軸(吸入側)
8b ロータ軸(吐出側)
81 (81’)テーパ部
82 ストレート軸部
83 (83’)ネジ部
84 (84’)ナット
85 キー(被動側増速ギヤ32用)
86 キー(駆動側タイミングギヤ21用)
9 スクリュロータ(メス)
9a (9a’)ロータ軸(吸入側)
9b ロータ軸(吐出側)
91 (91’)テーパ部
93 (93’)ネジ部
94 (94’)ナット
12 駆動軸
Fs1(Fs1’) スラスト力(駆動側増速ギヤ31(31’)に生じる)
Fs2(Fs2’) スラスト力(被動側増速ギヤ32(32’)に生じる)
Ft1(Ft1’) スラスト力(駆動側タイミングギヤ21(21’)に生じる)
Ft2(Ft2’)スラスト力(被動側タイミングギヤ22(22’)に生じる)

Claims (7)

  1. オス及びメスのスクリュロータと、前記スクリュロータの両端に突設されたロータ軸と、前記ロータ軸に取り付けられて前記オスのスクリュロータと前記メスのスクリュロータの回転タイミングを規定するはすば歯車から成る一対のタイミングギヤとを備えたスクリュ圧縮機において、
    前記一対のタイミングギヤのうちの少なくとも一方のタイミングギヤが取り付けられるロータ軸は、スクリュロータより離間する方向に外径を細めるテーパ部を備え、前記テーパ部と同一勾配のテーパ面を前記一方のタイミングギヤの軸穴に形成して、この軸穴に前記テーパ部を嵌合すると共に、
    前記一対のタイミングギヤは、回転に伴って前記一方のタイミングギヤを前記スクリュロータ方向に押圧するスラスト力を生じる歯すじのねじれを有することを特徴とするスクリュ圧縮機のギヤ機構。
  2. オス及びメスのスクリュロータと、前記スクリュロータの両端に突設されたロータ軸と、前記ロータ軸に取り付けられて前記オスのスクリュロータと前記メスのスクリュロータの回転タイミングを規定するはすば歯車から成る一対のタイミングギヤと、駆動源からの回転駆動力を前記スクリュロータに伝達するはすば歯車から成る一対の増速ギヤとを備えたスクリュ圧縮機において、
    前記一対のタイミングギヤのうちの少なくとも一方のタイミングギヤが取り付けられるロータ軸は、スクリュロータより離間する方向に外径を細めるテーパ部を備え、前記テーパ部と同一勾配のテーパ面を前記一方のタイミングギヤの軸穴に形成して、この軸穴に前記テーパ部を嵌合し、
    前記一対の増速ギヤのうちの被動側増速ギヤを、前記一対のタイミングギヤの前記一方と同一のロータ軸に、該タイミングギヤの前記スクリュロータとは反対側の端面に当接させて取り付け、
    前記一対の増速ギヤの歯すじのねじれを、前記被動側増速ギヤが前記スクリュロータ方向のスラスト力が生じるよう形成したことを特徴とするスクリュ圧縮機のギヤ機構。
  3. 前記一対のタイミングギヤは、回転に伴って前記一方のタイミングギヤを前記スクリュロータ方向に押圧するスラスト力を生じる歯すじのねじれを有することを特徴とする請求項2記載のスクリュ圧縮機のギヤ機構。
  4. 前記一対のタイミングギヤのうち、スクリュロータから離間する方向のスラスト力が生じるタイミングギヤを前記被動側増速ギヤと同軸に取り付けたことを特徴とする請求項2又は3記載のスクリュ圧縮機のギヤ機構。
  5. 前記被動側増速ギヤに生じるスラスト力を、前記被動側増速ギヤと同軸の前記タイミングギヤに生じるスラスト力以上となるよう構成したことを特徴とする請求項2〜4の何れか1項記載のスクリュ圧縮機のギヤ機構。
  6. 前記被動側増速ギヤが取り付けられるロータ軸に、スクリュロータから離間する方向に外径を細めるテーパ部を形成し、該テーパ部と同一勾配のテーパ面を該ロータ軸に取り付けられる前記タイミングギヤの軸穴に形成して、この軸穴に該テーパ部を嵌合したことを特徴とする請求項2〜5の何れか1項記載のスクリュ圧縮機のギヤ機構。
  7. 前記スクリュ圧縮機が低圧段及び高圧段の二機の圧縮機本体を備える二段式の圧縮機から成る請求項1〜6いずれか1項記載のスクリュ圧縮機のギヤ機構。
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