JPH0137186Y2 - - Google Patents

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JPH0137186Y2
JPH0137186Y2 JP1985089574U JP8957485U JPH0137186Y2 JP H0137186 Y2 JPH0137186 Y2 JP H0137186Y2 JP 1985089574 U JP1985089574 U JP 1985089574U JP 8957485 U JP8957485 U JP 8957485U JP H0137186 Y2 JPH0137186 Y2 JP H0137186Y2
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timing gear
rotor
timing
shaft
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、ドライタイプのスクリユ圧縮機、水
封式スクリユ圧縮機、ルーツブロワ等のロータ間
に使用されるタイミングギヤの固定構造に関す
る。
[従来の技術] スクリユ圧縮機、水封式スクリユ圧縮機または
ルーツブロワ等の作用空間は、シリンダ内壁と端
面および一対のロータ噛合い歯形面ならびに相互
の封止・噛合い面によつて仕切られるが、そのう
ちでも、ロータの噛合い歯形面のカーブは形が複
数で、その相互の封止間隙は、狭ければ狭い程、
圧縮中の空気の洩れ量が少なくなるので圧縮効率
が向上する。とはいつても噛合い歯形面相互の封
止間隙が狭過ぎると両ロータの歯面に焼付けが生
じて、耐用時間を短縮するおそれがあり、圧縮機
の組立て精度、ロータ噛合い歯形曲線の工作誤差
を考慮し、他方、作業状態に応じ圧縮された空気
によつてロータが加熱、膨張変形する量も合わせ
て、予め勘定に入れた封止間隙を与えておく必要
がある。
作用空間内の圧縮空気を冷却し、同室を区切る
摺動面の潤滑とシールのために、作用空間内に冷
却油を噴射するタイプの圧縮機の場合には、噛合
い歯形の封止面、すなわち滑り面には油膜が形成
されているので、これが潤滑作用を奏し、また、
多少の封止間隙は歯形面上の油膜によつて封止さ
れる結果、一方のロータを駆動すれば他方のロー
タは噛合い歯車と同様、回転駆動させられるの
で、ロータ相互間に、タイミングギヤを施すこと
を要しない。しかしながら空気中に油分が含まれ
ることが禁じられた圧縮空気が入用のときには油
冷式圧縮機を使用することができないので、その
際はドライタイプの圧縮機を用いるか、または作
用空間にのみ冷却・密封用の水を供給する、いわ
ゆる水封式スクリユ圧縮機を用いることを要する
が、このような型式の圧縮機の場合、圧縮(作
用)室内の潤滑は実質的に零であるためロータ歯
形面相互の接触は不可であるから、その際はロー
タ間にタイミングギヤを挿入して噛合い歯の封止
間隙が作用空間内の圧縮空気を洩らすことなく、
といつて歯・歯溝の封止対向面が相互に接触せ
ず、しかも、その封止間隙の大きさが歯の進行方
向側でも追従側でも同程度であるように調整しな
ければならない。そして、上記作用のうちで、タ
イミングギヤが受持つ機能は、封止対向面が相互
に接触せず進行方向側の封止間隙と追従側のそれ
とが、ほぼ同程度のものにすることにある。
この種、構造の一対のタイミングギヤは、それ
ぞれのロータ軸に対し、センターが出ていない
と、一方のロータが他方のそれに対して不等速回
転をし、それがロータ相互の噛合い歯の封止間隙
を不均一にして焼付けを生じるおそれがあるか
ら、その分だけ安全率を見込んで広幅にするか、
ギヤ固定の際の偏心を防止しなければならない。
また、タイミングギヤの一方は、その侭ロータ
軸に焼ばめしてもよいが、他方のギヤは、噛合い
歯の封止間隙を等しくするよう位相を合わせるた
めの軸回りの微調整が固定のときに必要になる。
そこで従来は、第4図の断面図に示すように、
タイミングギヤ1をボス部16とリム(ギヤ)部
17とに分割して製作し、ボス部16をロータ軸
に焼ばめ固定する一方リム部17をボス16に隙
間ばめし、運転方向に対してロータ噛合い歯の封
止間隙を調整した後、ボス部・リム部17とを、
ねじ止め18するとか、他方のギヤ2にしても、
噛合い歯のバツクラツシユに基くロータ相互の封
止間隙変動への影響を圧縮するために、第5図に
示すようにタイミングギヤ2をボス部を含むギヤ
19と、リム部のみのギヤ20とに分割作成し、
ボス部19にリム部ギヤ20を隙間ばめして相互
のギヤ位相を回転方向に僅かにずらし、相手方ギ
ヤとバツクラツシユを所望の間隙に調整した後、
両者をねじ止め18するなどの手段がとられてい
る。
ところで上述タイミングギヤの従来実施されて
いる固定技術は、次のような不都合に対する解決
策が施されていない。
(1) 両方のタイミングギヤを焼ばめ固定しようと
するとロータ噛合い歯の封止間隙が所定のとお
りになるよう位置決め組付けすることがむずか
しい。すなわち、ギヤ取付後の微調整は困難で
ある。
(2) 第4または第5図構造のタイミングギヤの場
合、ボス部とリム部との嵌合は隙間ばめにしな
ければならないのでギヤとロータ軸との間で偏
心が生じ易い。タイミングギヤ偏心固定による
悪影響は上述したとおりである。
(3) タイミングギヤを分割構造にしたから、コス
トアツプになる。
(4) 大きな荷重が伝えられない。
(5) 小さなギヤは製作不可能。
(6) 照ばめしたボス部と軸との組立・分解に当つ
ては特別な保温装置が必要になり作業が繁雑に
なる。
また、上記、ギヤの組付け手段としてリング
状部材で、その内外周のいずれかに円錐面を備
え、前記各円錐面を摺接面とした一対の締結要
素をボス部側と回転軸との間に嵌着し、前記締
結要素を互に軸方向に押圧することにより両者
を摩擦結合する固定手段も、本考案の出願前
に、たとえば実開昭54−61184号公報、特開昭
57−86622号公報または特公昭53−44979号公報
などに発表されている。
(7) この種の固定手段は、ボスと軸との間に、締
結要素を嵌着し、回転軸とボス部との間に直接
的に直径方向に働く力を及ぼして両者間を摩擦
結合させているため、その緊締応力によつてボ
ス側の外径に何らかの歪みが生じている。この
ため本考案ロータのタイミングギヤのような小
形で高精度のバツクラツシユ調節を必要とする
機構に対して、そのまま用いた場合には前記緊
定応力によつて歯車の歯面精度に狂いが生じ、
おす、めすロータの噛合い隙間を精密に調整す
ることできない。
(8) タイミングギヤの噛合い騒音の増大、歯部の
異常摩耗が発生するおそれが大きい。
さらにボス部を筒状に延長して同部分を前記
締結要素により回転軸と摩擦結合する構成も知
られている。
(9) かかる構造では前記ボス部およびロータ軸を
必要以上に長くしなければならず、これにより
圧縮機本体が無用に大きくなるという欠点があ
る。
[考案が解決しようとする問題点] そこで本考案は、従来手段に付随する上述不都
合点をすべて解消し、比較的に加工精度を上げる
ことなしにタイミングギヤ組付けのときのロータ
軸との嵌合が容易で、しかも心出しおよび歯形の
位相調整のための微調整がやり易く、その上、ロ
ータ軸とタイミングギヤとの分解が容易なスクリ
ユ圧縮機のロータにおけるタイミングギヤ固定手
段を提供することを目的とするものである。
なお、上記技術は、ドライタイプのスクリユ圧
縮機または水封式スクリユ圧縮機のそれに限られ
ず、前述油冷式スクリユ圧縮機において、ロータ
に対しタイミングギヤを備えるタイプのものに施
して有効であることは云うまでもない。
[問題点を解決するための手段] 本考案タイミングギヤ固定構造は、上記の目的
を達成するために、以下に述べる構成要件を具備
している。
(1) おす、めすロータの噛合隙間を一定に保つた
めの一対のタイミングギヤを備えたスクリユ圧
縮機において、前記一方のロータ軸にはタイミ
ングギヤを強固に嵌着すると共に、他方のロー
タ軸には加圧嵌合部材を軸線方向に押圧するこ
とによつて前記軸とボス部とを緊締または解除
自在に構成した締結要素付設のタイミングギヤ
を嵌着し、前記スクリユロータの噛合い歯の封
止隙間を微調整可能に構成したことを特徴とす
るスクリユ圧縮のタイミングギヤ固定構造。
(2) 前記締結要素付設のタイミングギヤは、スク
リユロータのめす側ロータ軸に嵌着しているこ
とを特徴とする上記第(1)項記載のスクリユ圧縮
機のタイミングギヤ固定構造。
[作用] 本考案は前述の構成より成るので、一方のロー
タ軸にタイミングギヤを焼ばめまたはキー止めに
て強固に嵌着し、別のタイミングギヤを他方のロ
ータ軸に組付け、駆動方向に対しロータ噛合歯形
相互の封止間隙を均等に調整した後、ギヤまたは
ロータ軸に設けた締結要素を止めボルトを用いて
前記軸の長手軸方向に押圧すれば、締結要素の各
リングの円錐面が相互に嵌入する方向に摺動する
結果、前記要素の内外径が膨出して、締結要素を
タイミングギヤのボス側に施したときにはボス部
内側径をロータ軸に、前記要素をロータ軸側に施
したときにはロータ軸外側径をタイミングギヤの
ボス側に均等に強圧・締結して両者を固定する。
このため、両者のセンターが自動的に合う。それ
と共に、締結のための応力は直接ギヤ本体、リブ
部分には全く及ばないから、歯車の歯面はそのま
まの精度を保持することができ、噛合い歯形を歪
ませるおそれがない。
したがつて、前記締結要素の各リングの円錐面
は横方向の力が加わらない状態では締代があるよ
うに、内、外のリングで、その大きさが僅かに異
なるように形成され、軸方向の加圧の大きさに比
例して締結力も増加するよう構成されている。
なお、上記固定構造を分解したいときには、締
結要素に対する押圧手段を開放すればよく、特別
な保温装置など不要であり、再度の組付けでもギ
ヤのセンターが狂うことが全くないから作業が容
易になる。
[実施例] その1 第1図は、本考案タイミングギヤ固定構造を施
したスクリユ圧縮機の一部断面図、第2図は、そ
の調整側タイミングギヤの拡大断面図を示し、図
中1はタイミングギヤ(調整側)で、めすロータ
軸2の端部、本実施例では高圧側端部に固定され
ている。3はタイミングギヤ(固定側)で、おす
ロータ軸4の端部に焼ばめ、またはキー止め、あ
るいはその他の手段により強固に前記軸に固定し
てあり、調整側タイミングギヤと噛合つてロータ
相互の噛合い歯の封止間隙が所定値に保たれるよ
う、両ロータを連動させる。これにより、前記両
ロータの歯車の接触、かじりが生ずることがな
い。5は、それぞれロータ軸の高圧側を軸止する
球軸受、6は、ローラ軸受で、並列して設置さ
れ、圧縮機の高圧側端板内に押え板7によつて支
持されている。8は各ロータを囲むシリンダであ
る。ところで、この種ドライタイプまたは水封式
のスクリユ圧縮機の場合には効率を確保する目的
で高速回転で運転するが、その際低騒音、低振動
を得る必要からタイミングギヤには斜歯歯車を使
用している。このため、他方のギヤは単にロータ
軸方面に嵌入するだけでは足りず、既設の一方の
タイミングギヤの歯の捻れに沿つて回しながら軸
に嵌着する必要がある。また、他方のギヤは単に
位相を調整しながらロータ軸に焼ばめしただけで
は充分でなく、ギヤの位相をロータ軸の回転方向
に微調整をしなければ、ロータ噛合い歯間に既述
のような所望のタイミングが取れない。第2図
は、そのためのギヤの位相を微調整する側のタイ
ミングギヤ1の部分の拡大断面図で、ギヤ1に
は、その側面に軸2の軸心と同心の環状凹溝9を
削設して凹溝9の内周面とロータ軸2との間には
ギヤ1のボス部と一体の円筒状部材10を形成す
る。11は前記凹溝9内に嵌着できる内外径を備
えた筒状の加圧フランジで、その内径側端部に
は、加圧スリーブ14および締結要素15が、ほ
ぼ納まる程度の環状内溝が削設してある。13
は、ギヤ1の凹溝9に嵌着された加圧フランジ1
1を軸1の軸心方向に締付け加工する締付ボルト
である。前記加圧フランジ11の環状内溝12
に、ほぼ納まる加圧スリーブ14、締結要素15
の自由状態における内径はいずれも上記ギヤ1の
円筒状部材10の外径に、ほぼ等しく隙間ばめで
きる程度であり、外径は加圧フランジ11の環状
内溝12の内径に、ほぼ等しく形成される。そし
て、重要なことは加圧スリーブ14と締結要素1
5との軸心方向長さの和が前記環状内溝12の軸
心方向長さよりも若干長いこと、および締結要素
15はアウターリングとインナーリングとから構
成され、両者は円錐面の部分で互いに接触し、か
つ、断面がそれぞれ楔形を形成して、その単位リ
ングの軸心方向長さは、そろぞれ締結要素として
組付けたときの軸心方向長さよりも若干短いこと
である。なお、加圧フランジ11をタイミングギ
ヤ1に組付けるときは、その環状内溝12内に締
結要素15が全体的に収納されるよう位置させ
る。
かくして、タイミングギヤ1の位相を所望のと
おりに微調整した後、締付ボルト13を回して加
圧フランジ11を軸心方向に加圧すれば締結要素
15はフランジ11と加圧スリーブ14とに挟ま
れて押圧される結果、リングの円錐面が相互に摺
動し、リングの内外径が、それぞれ膨出して、ギ
ヤ1の円筒状部材10および加圧フランジ11に
対して円周方向から均一にPおよびP′の力で加圧
する。すなわち、力P′で加圧フランジ11の環状
内溝12壁面を均等に押圧することにより反力P
を生じさせ、その力Pが円筒状部材10を外周か
ら均一に軸2に対して締付けるので部材10の内
径が縮まりロータ軸に確実に固着する。よつてギ
ヤ1と軸2とは固定される。
なお、ギヤ1の溝9の外周壁と加圧フランジ1
1外径との嵌合部には所要の間隙が生じるよう予
め設計されていて、加圧フランジ11の径が力
P′の内圧によつて膨出しても、それはフランジ1
1の変形に止まり、この影響がタイミングギヤ1
の歯面には及ばないように配慮されている。その
ためにも、加圧フランジ11の構造は強固なもの
でなければならない。
以上のとおりであるから、この固定構造では、
固定前にはギヤ1の如何なる微調整も自由であ
り、その調整を乱すことなくギヤの固定が可能で
ある。周囲から均等に締付固定されるから、固定
後、ギヤ1と軸2との心が合致しないことがな
い。前記二つは、スクリユ圧縮機のタイミングギ
ヤに最も要望される条件で、このためロータのバ
ツクラツシユの中央に正確にタイミングギヤを位
置決めすることができ、また、一対のタイミング
ギヤの間のバツクラツシユを小さくするよう製作
することができるようになるので、ロータ運転時
における封止間隙を狭く組立てすることが可能に
なる。上記タイミングギヤ固定構造を分解したい
ときには、締付ボルト13を緩めて、全体的に加
圧フランジ11の加圧を解けば、ロータ軸2とタ
イミングギヤ1とは容易に緊締状態から解除され
る。
その2 第3図は、別の実施例のタイミングギヤ部の拡
大断面図を示し、図中、実施例(その1)におけ
る符号と同一の符号を施した部材は、実施例(そ
の1)と同一部材である。ロータ軸2軸端に同心
の筒状凹溝9′を削設し、同凹溝9′と軸2の外周
との間に筒状部材10′を形成する。ギヤ1側に
は何の加工も施さず、そのボス部を軸2に嵌着さ
せてある。11′は加圧フランジであつて、その
外径は、少なくとも前記凹溝9′の内径とほぼ等
しく、これに隙間ばめできる程度である。本実施
例では、前記フランジ11′には、そのほか異な
る外径を備えたフランジが形成されているが、こ
れは加圧フランジ11′の機能上、必須のもので
はない。前記フランジ11′には、その中心軸を
貫いて締付ボルト13′が挿通され、同ボルト1
3′が加圧スリーブ14′に螺合していて同スリー
ブ14′を加圧フランジ11′側に引付け、または
離隔するように組付けてある。
前記加圧スリーブ14′は、その外径が筒状凹
溝9′の内径にほぼ等しく、これに隙間ばめされ
る程度であり、また、この軸方向外向外径部に締
結要素15が嵌着できる程度の切欠環状溝12′
が旋削されており、その軸方向長さは締結要素1
5の、それよりも、やや短かい。
ここで締結要素15は、自然の状態において、
その外径は筒状凹部9′の内径に等しく、もしく
は若干小さく、その内径は切欠環状溝12′の外
径に等しいか若干小さい。その他の構造について
は実施例(その1)において説明したものと変り
がない。
上述部材を、第3図示のように組付けた後、ロ
ータ噛合歯面相互の封止間隙を調節するためタイ
ミングギヤ1の位相を回転方向に微調整し、締付
ボルト13′を回せば加圧スリーブ14′が締結要
素15を軸方向に押圧するので、筒状部材10′
を膨出させ、結局回転軸2とタイミングギヤ1と
を強固に固定することができる。その工程におい
て、タイミングギヤ1の回転方向位相を狂わせる
要因は何もない。また、筒状部材10′の径は、
すべての方向に均一に膨出するからギヤ固定後も
軸2とギヤ1とのセンターが合致しないことがな
い。
また、従来例でも説明したような構造、たとえ
ば前述の筒状部材10または10′を廃止して、
第2図に示すロータ軸2の外周面または第3図に
示すタイミングギヤ1の内周面に締結要素15を
直接、当接させる構造を採用すれば、その構成お
よび加工工程を簡素化することも可能であるが、
その場合にはタイミングギヤ自体を前記締結要素
の緊締応力による歪みが歯車の歯面精度に影響を
及ぼさないよう、その肉厚を増加するなどして強
靭な構造とする必要があるほか、締結要素のアウ
ターリングとインナーリングの周方向の肉厚を高
精度で均一に加工する等の処置をとらないと、前
記締結要素による緊締時の偏心が直接ロータ軸2
の軸心とタイミングギヤ1の軸心との狂いに影響
することになる。よつて、以上の点を充分配慮し
て設計する必要がある。
本考案はロータ軸またはタイミングギヤと一体
に成形された筒状部材10,10′を介して締結
要素15を作用させるものであるから、締結要素
それ自体に、仮りに不均一があつたとしても、そ
の固定工程にあたつて直接的な影響を受けること
を免れ、筒状部材10,10′の径は、すべての
方向に均一に緊縮または膨出するので、ギヤ固定
後もロータ軸2とタイミングギヤ1との軸心の偏
心は生じない。
本考案は以上に説明した実施例に限定されるこ
となく、その考案の要旨の範囲内において適宜変
更可能であり、たとえば加圧フランジ11′側に
締結要素15を嵌着する切欠環状溝を設けると
か、ロータ軸端に同軸心と同心の軸方向に締結要
素15を嵌着する環状溝を旋削して、同溝に組付
けた締結要素15を加圧フランジで軸方向に押圧
するとか、または前記締結要素15として軸方向
に対し蛇腹状に形成された加圧嵌合リングを形成
して前記溝内に嵌着し、これを加圧フランジにて
軸方向に押圧することにより前記リングの内外径
を膨出させタイミングギヤと軸との間を緊締する
構造のものであつてもよい。
本実施例ではタイミングギヤの調整側をめすロ
ータ軸に、固定側をおすロータ軸として説明して
いるが、これは一般にめすロータよりもおすロー
タの噛合歯数が少なくタイミングギヤの外径もめ
すロータ側に比べおすロータが小径となる。その
ため、おすロータ側に締結要素付設のタイミング
ギヤを組付けようとしても寸法も軸径によつて制
限を受けることとなり前記締結要素の配設が困難
となるおそれがあるからである。
無論、以上の問題が解消されている場合には前
記タイミングギヤの調整側、固定側は何れのロー
タ軸でもよいことはいうまでもない。
[考案の効果] 本考案ギヤ固定構造は、以上のとおりであるか
ら、ドライタイプまたは水封式のスクリユ圧縮機
のようにタイミングギヤの取付精度とその位相調
整の難易およびバツクラツシユの大小が、その圧
縮効率に大きく影響するギヤの固定構造として最
適であり、 (1) 締結要素を固定部材の凹溝部に嵌入して長手
軸方向に押圧することにより、間接的にボスま
たは軸部嵌合面を均一に押し広げてロータ軸と
タイミングギヤとを固定する構造であるから、
組付後の軸心が狂うことがなく、このためギヤ
相互の間のバツクラツシユも小さくすることが
でき、ロータ封止間隙の調整精度を高めること
が可能。
(2) ロータ軸とタイミングギヤとの嵌入が容易と
なりタイミングの微調整が容易である。
また、特に斜歯歯車を採用したタイミングギ
ヤの固定作業においても、前記ギヤの歯の捩れ
方向に沿つて回しながら嵌入する必要がないか
ら、ギヤの回転方向位相の狂いを生じさせる要
素がなく調整したままの位相で正確にギヤの固
定ができる。
(3) 焼ばめ固定と異なり、軸部寸法の加工精度
を、それ程手当することなく、それだけコスト
低下が可能。
(4) ロータ軸とタイミングギヤとの分解が容易で
ある。すなわち加圧フランジまたはスリーブの
締結要素に対する締付けを解除するだけで、取
外しができ、焼ばめの場合のような特別な保温
装置を必要としない。
等々の格別の作用、効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案タイミングギヤ固定構造を施
したスクリユ圧縮機の一部断面図、第2図は、そ
の調整側タイミングギヤの一実施例の拡大断面
図、第3図は、同様な他の実施例の調整側タイミ
ングギヤの拡大断面図、第4図は、上記圧縮機に
従来実施されている調整側タイミングギヤの一例
の拡大断面図、第5図は、同じく固定側タイミン
グギヤの拡大断面図を示す。 1……タイミングギヤ、2……ロータ軸、9…
…環状凹溝、10……円筒状部材、11……加圧
フランジ、12……環状内溝、13……締付ボル
ト、14……加圧スリーブ、15……締結要素。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) おす、めすロータの噛合い隙間を一定に保つ
    ための一対のタイミングギヤを備えたスクリユ
    圧縮機において、前記一方のロータ軸にはタイ
    ミングギヤを強固に嵌着すると共に、他方のロ
    ータ軸には加圧嵌合部材を軸線方向に押圧する
    ことによつて前記軸とボスとを緊締または解除
    自在に構成した締結要素付設のタイミングギヤ
    を嵌着し、前記スクリユロータの噛合い歯の封
    止隙間を微調整可能に構成したことを特徴とす
    るスクリユ圧縮機のタイミングギヤ固定構造。 (2) 前記締結要素付設のタイミングギヤは、スク
    リユロータのめす側ロータ軸に嵌着しているこ
    とを特徴とする実用新案登録請求の範囲第(1)項
    記載のスクリユ圧縮機のタイミングギヤ固定構
    造。
JP1985089574U 1985-06-15 1985-06-15 Expired JPH0137186Y2 (ja)

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