JP3677115B2 - プリンタにおけるリボン送り装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンタにおけるリボン送り装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
キャリッジの移動方向に沿って配置されたラックと、キャリッジに設けられた支軸と、支軸に回動自在に設けられたアームと、ラックと噛み合うと共にアームの先端に回動自在に設けられたピニオンと、キャリッジに配設されると共にピニオンと連係するリボン巻き上げ機構とを備え、ラックに噛み合うピニオンを動力原として、キャリッジの移動動作によってリボン巻き上げ機構のリボン巻き上げ軸を回転駆動するリボン送り装置が、例えば、特開平5−562号公報に記載されている。
【0003】
このものは、キャリッジに設けられた支軸に回動自在に設けられたアームの一端が印字ヘッドを取り付けた印字ヘッド取付板と連結され、印字ヘッドと一体の印字ヘッド取付板をプラテンに対して接離する方向に移動する接近・退避機構がキャリッジに設けられており、接近・退避機構により印字ヘッドがプラテンに対して接近した場合には、印字ヘッド取付板の接近移動に伴ってアームの一端が引き込まれ、ラックに対してピニオンが噛み合い、ピニオンと連係するリボン巻き上げ機構によるリボンの巻き上げが行われる一方、接近・退避機構により印字ヘッドがプラテンに対して退避した場合には、印字ヘッド取付板の退避移動に伴ってアームの一端が押し下げられ、ラックとピニオンとの噛み合いが解かれ、ピニオンと連係するリボン巻き上げ機構によるリボンの巻き上げを行なわないようにしたものである。
【0004】
また、印字ヘッドを搭載してプラテンの長手方向に移動されるキャリッジを案内軸に摺動可能に嵌合し、案内軸の偏心回動によりプラテンに対して接離する前後方向にキャリッジを動くようにし、種々の厚みの用紙に対応するようにし、案内軸の前側にキャリッジの移動方向に伸びて設けられたラックに、キャリッジの移動に伴って回転されるピニオン歯車を噛み合わせ、ピニオン歯車の回転力でキャリッジに搭載したインクリボンカセットのインクリボンの走行を行わせ、キャリッジに取り付けたカセット取り付けベースをラックに摺動可能に係合させると共に、ラックを前側に向けてバネで付勢し、ラックをキャリッジと共に前後方向に動かすことにより、キャリッジが前後方向に移動した時、キャリッジと共に移動されるピニオン歯車とラックとの噛み合いが外れないようにして種々の厚みの用紙の印字を行うプリンタが、特開平6−340159号として知られている。
【0005】
このものにおけるラックとキャリッジとの係合は、ラックに、その長手方向に沿って第1案内溝条と第2案内溝条とを設け、キャリッジに一体に設けられたカセット取り付けベースに、第1ラック係合部及び第2ラック係合部をそれぞれ設け、第1案内溝条内に第2ラック係合部を嵌入して第1ラック係合部と第2ラック係合部との間にラックの前面壁を摺動可能に挟み込んで係合されている。
【0006】
また、ラックとラックに噛み合うピニオンとは、ラックに設けられた第1案内溝条と第2案内溝条とにそれぞれ摺動自在に嵌入されてラックに摺動可能に摺動子が設けられ、ラックに噛み合う大径歯車部を有したピニオン歯車が摺動子に回動自在に支持され、ピニオン歯車の小径歯車部がキャリッジ側のリボン送り機構と連係されている。
【0007】
このため、このものは、ピニオン歯車とラックとの噛み合いが外れないようにするために、ラックに第1案内溝条と第2案内溝条とを設ける必要があり、また、カセット取り付けベースに、第1ラック係合部及び第2ラック係合部をそれぞれ設けたり、摺動子を設けたりしなければならないため、構造が複雑となって製造コストがかかり、しかも、ラックにカセット取り付けベースを係合させると共に、摺動子をラックの第1案内溝条と第2案内溝条とにそれぞれ摺動自在に嵌入しなければならないため、組み立てにも時間を要する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、ラックに係合部を設けなくとも、キャリッジが前後方向に移動した時、キャリッジと共に移動されるピニオン歯車とラックとの噛み合いが外れないようにすることを可能とし、構造が単純で組み立ても容易となるリボン送り装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係るプリンタにおけるリボン送り装置は、キャリッジの移動方向に沿ってラックを配設し、前記キャリッジに支軸を設けると共に、前記支軸にアームの一端を回動自在に設け、前記ラックと噛合すると共にリボン送り機構と連係するピニオンを前記アームに回転自在に設け、前記ピニオンを前記ラックに噛合させる方向に前記アームを常時付勢する付勢手段を設けたものであって、上記課題を解決するために、前記ラックと平行に設けた案内部材を有し、前記キャリッジがプラテンから離間する方向に移動する移動量に応じて、前記付勢手段による付勢力に抗する前記案内部材の作用を受けて前記アームが回動し、該アームの姿勢が定まることにより、前記ラックと前記ピニオンとの噛み合い量が一定に規制されていることを特徴とする。
【0010】
請求項2に係るプリンタにおけるリボン送り装置は、請求項1に係るプリンタにおけるリボン送り装置において、前記アームが、その先端に回転自在に軸支された従動ローラを備え、前記アームに対する前記付勢手段の付勢力によって、前記従動ローラが前記案内部材に常時当接した状態とされ、前記キャリッジがプラテンから離間する方向に移動する移動量に応じて、前記付勢手段による付勢力に抗する前記案内部材からの押圧力を前記従動ローラが受けて前記アームが回動し、該アームの姿勢が定まることにより、前記ラックと前記ピニオンとの噛み合い量が一定に規制されていることを特徴とするものである。
【0013】
アームは、キャリッジに設けられた支軸の回りに回動自在に設けられる。アームに設けた係止部に一端が係止されると共に、キャリッジの係止部に他端が係止されて配設された付勢手段は、アームに回転自在に設けられたピニオンをキャリッジの移動方向に沿って配設されたラックに対して常時付勢する。
【0014】
キャリッジが移動すると、ピニオンがラックに噛み合いながら回転し、ピニオンの回転力がキャリッジに配設されたリボン送り機構に伝達され、リボンの巻取りが行われる。
【0015】
キャリッジが、ラックと接離する前後方向に移動した場合、キャリッジと共に移動されるピニオンは、付勢手段によりラックに付勢され、ピニオンとラックとの噛み合いが外れることなく維持される。
【0016】
規制部材は、付勢手段によるラックとピニオンとの噛み合い量を一定に規制する。アームに回転自在に支持された従動ローラが、ラックと平行に設けた案内部材に当接すると共に、キャリッジの摺動と共に回転し、支軸に回動自在に支持されたアームの姿勢が規制されると共に、付勢手段による前記ラックと前記ピニオンとの噛み合い量を一定に規制する。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明のリボン送り装置を適用した一実施形態のインパクトドットプリンタ装置の要部を示す平面図である。キャリッジシャフト1は、図示しないプリンタケース本体の内部に立設された左右のフレーム(図示せず)の間に横架され、キャリッジシャフト1にはキャリッジ2が摺動可能に嵌合され、キャリッジ2の前方には、キャリッジシャフト1と平行にプラテン3が配設され、キャリッジ2の上面前部には、印字ヘッド4がプラテン3に向けて固定されている。また、キャリッジ2の内部には、後述するリボン送り機構24が配設され、キャリッジ2の上面後端寄りに、リボン送り機構24の出力軸となるリボン送り軸5が突設され、キャリッジ2の上面に対して、印字ヘッド4のヘッド部4aの前面とプラテン3との間にインクリボン6を介装して給送するインクリボンカセット7が着脱可能に装着される。
【0018】
インクリボンカセット7は、インクリボン6が収納されるカセット本体7aにインクリボン6が通る一対のガイドアーム7b,7bが突設され、ガイドアーム7b,7b間に印字ヘッドが位置させる通孔7cが設けられ、ガイドアーム7b,7bの先端間に渡ってインクリボン6を露出させて走行させるようになっている。また、カセット本体7aの裏側に、インクリボン6を走行させる入力部(図示せず)を有し、この入力部は、カセット本体7aがキャリッジ2に装着された際に、リボン送り軸5に嵌合して、リボン送り軸5と共に回転される。
【0019】
キャリッジ2の後方には、キャリッジシャフト1に案内されて摺動移動するキャリッジ2の移動方向に沿って、キャリッジシャフト1と平行に延びるリボン送り装置10のラック9が図示しないフレーム本体に配設されている。また、キャリッジ2の後部には、リボン送り装置10のアーム11の一端が回動自在に設けられ、アーム11にはラック8に噛み合うピニオンギア9が回転自在に設けられており、リボン送り装置10は、キャリッジ2の左右方向の移動により、ラック8に沿って回転されるピニオンギア9の回転力をリボン送り機構24に伝達する。
【0020】
なお、図示しないが、キャリッジシャフト1は、その両端に偏心軸支部が設けられ、偏心軸支部が回動可能に軸支されると共に偏心軸支部に駆動力伝達機構の出力ギアが固着され、正逆回転可能な駆動モータにより駆動力伝達機構を介して偏心軸支部を回動させ、キャリッジシャフト1の軸線に対する偏心寸法の2倍に相当する距離の範囲内で、プラテン3に接離する前後方向にキャリッジ2を移動可能とされており、キャリッジ2と一体のプラテン3と印字ヘッド4の前面に配置されるインクリボン6との間に給送される用紙の厚みに応じて、プラテン3と印字ヘッド4との間の距離を調整する。
【0021】
図2は、本発明の一実施態様のリボン送り装置10及びリボン送り機構24の平面図であり、図3は、図2の要部を示す側面図である。
【0022】
リボン送り装置10は、キャリッジ2の移動方向に沿って配設されたラック8と、キャリッジ2に設けられた支軸12に一端を回動自在に軸支されたアーム11と、アーム11の中間に回転自在に設けられると共にラック8と噛合すると共にリボン送り機構23と連係するピニオンギア9と、一端14aをアーム11に設けた係止部11aに係止し、他端14bをキャリッジ2に設けられた係止部13に係止させて配設されると共に、ピニオンギア9をラック8に向けて付勢するねじりコイルバネ14からなる付勢手段とにより構成される。
【0023】
図3に示すように、図示しないフレーム本体には、上方に向く立壁15からなる案内部材が、キャリッジ2の移動方向に沿って一体に設けられ、立壁15の先端には、キャリッジ2の後方に向けて、キャリッジ2の移動方向に沿って水平に張り出す張出壁16が一体に設けられ、張出壁16の先端には、図2に示すようにキャリッジ2の移動方向に沿ってラック8が設けられ、立壁15からなる案内部材とラック8とが平行に配置されている。
【0024】
図2において、キャリッジ2の後端寄りの右側寄りには、図3に示すように、底板17を裏面側に貫通して支軸12が設けられ、支軸12の底板17の内面寄りには、アーム11の基端が回動自在に軸支されている。アーム11の中間には、ギア軸18の一端が固定して取り付けられ、ギア軸18の上部にはラック8と噛み合うピニオンギア9と、ピニオンギア9と同軸に一体に形成された伝達ギア19とが回転自在に軸支されている。アーム11の先端寄りには、図2乃至図3に示すように、下方に向けてローラ軸20が突設され、ローラ軸20には従動ローラ21が回転自在に設けられている。
【0025】
キャリッジ2の底板17の裏面から突出された支軸12の周囲には、図3に示すように、底板17の裏面と一体に円柱状のボス部22が形成され、ボス部22の配設位置と離間する底板17の裏面には係止部13が突設されており、ボス部22の外周には、ねじりコイルバネ14の筒部が外嵌され、ねじりコイルバネ14の一端14aは、図2に示すように、アーム11の先端と中間との間のアーム11の左側側縁からなる係止部11aに引っ掛けられ、ねじりコイルバネ14の他端14bは、図2乃至図3に示すように、キャリッジ2の底板17の裏面の係止部13に引っ掛けられて係止されている。
【0026】
このため、アーム11は、ねじりコイルバネ14により、図2において支軸12を中心として時計回りの向きに常時付勢がかけられ、この結果、アーム11の中間に設けられたピニオンギア9とラック8との噛み合いが維持されるようにピニオンギア9がラック8に対して付勢される。
【0027】
また、アーム11に回転自在に支持された従動ローラ21とラック8と平行に設けられた立壁15からなる案内部材とにより、ねじりコイルバネ14によるラック8とピニオン9との噛み合い量を一定に規制する規制部材が構成される。アーム11の先端寄りに設けられた従動ローラ21が、図2乃至図3に示すように立壁15に当接されており、アーム11の姿勢が規制されると共に、ねじりコイルバネ14の付勢力によるピニオンギア9とラック8との噛み合いにおいて、必要以上にピニオンギア9がラック8に噛み込んで大きな摩擦力が発生しないように、ピニオンギア9とラック8との噛み合いが適度の摩擦力に調整されている。
【0028】
次に、キャリッジ2の内部に配設されたリボン送り機構23の構成については従来公知であるが、一様以下に説明する。
【0029】
図2に示すように、キャリッジ2の底板17には、左右方向中間の後端寄りに、リボン送りギア24が回転自在に設けられると共に、リボン送りギア24の右側斜め前方に、第1伝達ギア25、第2伝達ギア26、第3伝達ギア27及び第4伝達ギア28がそれぞれ底板17に回転自在に取り付けられ、支軸12の中間には第5伝達ギア29がその軸孔を通して回転自在に取り付けられ、さらに支軸12には、相対向する一対のギア支持プレート30,30の一端が回動自在に軸支され、一対のギア支持プレート30,30の他端間にはギア軸31が架設され、ギア軸31には、それぞれ大径ギア33及び小径ギア34とが同軸に一体に形成されてなる第6伝達ギア32が回転自在に軸支されている。なお、リボン送りギア24は、キャリッジ2の上面側に貫通されて突出されたリボン送り軸5を有している。
【0030】
リボン送りギア24には、第1伝達ギア25が噛合され、第1伝達ギア25には、互いに離れて配置された第2伝達ギア26と、回転方向を逆転するための第3伝達ギア27とが噛み合わされている。また、第3伝達ギア27は第4伝達ギア28に噛み合わされている。
【0031】
また、第6伝達ギア32の一部を構成する大径ギア33は、支軸12に回転自在に設けられた第5伝達ギア29に噛み合わされ、第6伝達ギア32の一部を構成する小径ギア34は、ギア支持プレート30,30の支軸12回りの揺動方向により、第2伝達ギア26及び第4伝達ギア28のうちのいずれか一方に噛み合わされる。
【0032】
さらに、キャリッジ2に配設されたリボン送り機構23の第5伝達ギア29が、リボン送り装置10のアーム11のギア軸18に回転自在に設けられた伝達ギア19と噛み合わされている。
【0033】
次に、実施形態の作用について説明する。
まず、リボン送り装置10の作用について説明する。
【0034】
図1において、キャリッジ2がキャリッジシャフト1に沿って実線矢印Aで示す左側に向けて移動すると、図2において、キャリッジ2の支軸12に回動自在に軸支されたアーム11がキャリッジ2と一体に矢印Aで示す左側に移動し、アーム11に回転自在に設けられたピニオンギア9がラック8に噛み合いながらアーム11と共に矢印Aで示す左側に移動する結果、矢印Aで示す左側へのアーム11の移動に伴ってピニオンギア9とピニオンギア9と一体の伝達ギア19とが実線矢印で示す時計方向に回転し、これと同時に、アーム11の先端寄りに設けられた従動ローラ21が立壁15に当接しながら時計方向に回転し、アーム11が、アーム11の姿勢を維持しつつピニオンギア9とラック8との噛み合いにおいて適度の摩擦力を維持して矢印Aで示す左側に移動する。
【0035】
ピニオンギア9の時計方向の回転は、ピニオンギア9と一体の伝達ギア19と噛み合うリボン送り機構24の第5伝達ギア29に伝達され、第5伝達ギア29が、実線矢印で示す反時計方向に回転することにより、後述するようにリボン送りギア24及びリボン送り軸5が時計方向に回転され、図1のインクリボンカセット7のインクリボン6が巻き取り方向に送られる。
【0036】
また、図2において、キャリッジ2がキャリッジシャフト1に沿って破線矢印Bで示す右側に向けて移動すると、キャリッジ2の支軸12に回動自在に軸支されたアーム11がキャリッジ2と一体に矢印Bで示す右側に移動し、アーム11に回転自在に設けられたピニオンギア9がラック8に噛み合いながらアーム11と共に矢印Bで示す右側に移動する結果、矢印Bで示す右側へのアーム11の移動に伴ってピニオンギア9とピニオンギア9と一体の伝達ギア19とが破線矢印で示す反時計方向に回転し、これと同時に、アーム11の先端寄りに設けられた従動ローラ21が立壁15に当接しながら反時計方向に回転し、アーム11が、アーム11の姿勢を維持しつつピニオンギア9とラック8との噛み合いにおいて適度の摩擦力を維持して矢印Bで示す右側に移動する。
【0037】
ピニオンギア9の反時計方向の回転は、ピニオンギア9と一体の伝達ギア19と噛み合うリボン送り機構24の第5伝達ギア29に伝達され、第5伝達ギア29が、破線矢印で示す時計方向に回転することにより、後述するようにリボン送りギア24及びリボン送り軸5が時計方向に回転され、図1のインクリボンカセット7のインクリボン6が巻き取り方向に送られる。
【0038】
さらに、キャリッジ2と一体のプラテン3と印字ヘッド4の前面に配置されるインクリボン6との間に給送される用紙の厚みに応じて、プラテン3と印字ヘッド4との間の距離を調整するために、プラテン3に接離する前後方向にキャリッジ2が移動される場合について説明する。なお、キャリッジ2の移動量の範囲は、0.3〜2.0mmである。なお、図2は、図1に示す印字ヘッド4を搭載したキャリッジ2がプラテン3に対して最も離間した状態を示す図である。
【0039】
キャリッジ2がプラテン3に接近する前方に移動する場合には、図2で示す実線矢印Cで示す下側にキャリッジ2が移動することとなり、キャリッジ2の矢印Cで示す下側への移動により、キャリッジ2の支軸12が矢印Cで示す下側へ移動し、アーム11の基端を図2において下方に引き込む結果、キャリッジ2の下方への移動量に応じて、ラック8からピニオンギア9が離間する方向にアーム11の基端が移動すると同時に、ねじりコイルバネ14の付勢によりアーム11がラック8に向けて図2において時計回りに回動すると共に、アーム11の先端寄りに設けられた従動ローラ21が立壁15に当接しながら反時計方向に回転し、同時に、アーム11に設けられたピニオンギア9がラック8に噛み合いながら反時計方向に回転する。
【0040】
キャリッジ2の矢印Cで示す下側への移動が停止されると、アーム11の回動と、ピニオンギア9の回転と、従動ローラ21の回転とが同時に停止する。キャリッジ2が前方に移動した時、ねじりコイルバネ14の付勢により、キャリッジ2と共に移動されるピニオンギア9とラック8との噛み合いが外れることなく維持されたままアーム11の姿勢が図4に示すように定まる。なお、図4は、図1に示す印字ヘッド4を搭載したキャリッジ2がプラテン3に対して最も接近した状態を示す図である。
【0041】
また、キャリッジ2が、図4に示す位置から、プラテン3から離間する後方に移動する場合には、図4で示す実線矢印Dで示す上側にキャリッジ2が移動することとなり、キャリッジ2の矢印Dで示す上側への移動により、キャリッジ2の支軸12が矢印Dで示す上側へ移動し、アーム11の基端を図4において上方に押し込む結果、キャリッジ2の上方への移動量に応じて、アーム11の先端寄りに設けられた従動ローラ21が立壁15から押圧力を受ける。この押圧力は、アーム11をねじりコイルバネ14の付勢力に抗して支軸12を中心として反時計方向に回動する方向に作用する結果、アーム11の先端に設けられた従動ローラ21が立壁15に当接しつつ時計方向に回転し、同時に、ねじりコイルバネ14の付勢により、アーム11に設けられたピニオンギア9がラック8に噛み合いながら時計方向に回転し、アーム11が支軸12を中心として反時計方向に回動する。
【0042】
キャリッジ2の矢印Dで示す上側への移動が停止されると、アーム11の回動と、ピニオンギア9の回転と、従動ローラ21の回転とが同時に停止する。キャリッジ2が後方に移動した時、ねじりコイルバネ14の付勢により、キャリッジ2と共に移動されるピニオンギア9とラック8との噛み合いが外れることなく維持されたままアーム11の姿勢が図2に示すように定まる。
【0043】
以上のように、実施形態のリボン送り装置10によれば、キャリッジ2が前後方向に移動した時、アーム11が回動し、アーム11の回動に際して、ねじりコイルバネ26の付勢により、キャリッジ2と共に移動されるピニオンギア9とラック8との噛み合いが外れることなく維持することができ、ラック8に格別にキャリッジ2と係合する係合部を設ける必要がなく、ラック8とキャリッジ2とを直接係合させる構造を必要としないから構造が単純で組み立ても容易となる。
【0044】
次に、リボン送り機構24の動作について図5を用いて説明すると、第5伝達ギア29が実線矢印で示す時計方向に回転されると、第5伝達ギア29と噛み合う第6伝達ギア32の大径ギア33に回転力が伝達され、第6伝達ギア32がギア軸31の回りに反時計方向に回転する。同時に、第5伝達ギア29の時計方向の回転力は、大径ギア33及びギア軸31を介してギア支持プレート30,30に伝達され、ギア支持プレート30,30が支軸12を中心として図5において実線矢印で示す時計方向に回動し、第6伝達ギア32の小径ギア34が第2伝達ギア26と噛み合う。
【0045】
第6伝達ギア32の小径ギア34が第2伝達ギア26と噛み合うと、小径ギア34の反時計方向の回転力は、第2伝達ギア26及び第2伝達ギア26と噛合する第1伝達ギア25を介して第1伝達ギア25と噛合するリボン送りギア24に伝達され、リボン送りギア24及びリボン送り軸5が時計方向に回転される。リボン送り軸5が時計方向に回転されると、図1のインクリボンカセット7のインクリボン6が巻き取り方向に送られる。
【0046】
また、第5伝達ギア29が図5において破線矢印で示す反時計方向に回転されると、第5伝達ギア29と噛み合う第6伝達ギア32の大径ギア33に回転力が伝達され、第6伝達ギア32がギア軸31の回りに時計方向に回転される。同時に、第5伝達ギア29の反時計方向の回転力は、大径ギア33及びギア軸31を介してギア支持プレート30,30に伝達され、ギア支持プレート30,30が支軸12を中心として図5において鎖線矢印で示す反時計方向に回動し、第6伝達ギア32の小径ギア34が第4伝達ギア28と噛み合う。
【0047】
第6伝達ギア32の小径ギア34の時計方向の回転力は、小径ギア34と噛合する第4伝達ギア28、第4伝達ギア28と噛合する第3伝達ギア27及び第3伝達ギア27と噛合する第1伝達ギア25を介して第1伝達ギア25と噛合するリボン送りギア24に伝達され、リボン送りギア24及びリボン送り軸5が時計方向に回転され、図1のインクリボンカセット7のインクリボン6が巻き取り方向に送られる。
【0048】
【発明の効果】
本発明のプリンタにおけるリボン送り装置によれば、キャリッジに設けた支軸に、アームの一端を回動自在に設け、アームにラックに噛合する共にリボン送り機構と連係するピニオンを回転自在に設け、ピニオンをラックに向けて付勢する付勢手段を設けたことにより、キャリッジが前後方向に移動した時にアームが回動し、アームの回動に際して、付勢手段の付勢によって、キャリッジと共に移動されるピニオンとラックとの噛み合いが外れることなく維持することができ、ラックに格別にキャリッジと係合する係合部を設ける必要がなく、ラックとキャリッジとを直接係合させる構造を必要としないから構造が単純で組み立ても容易となる。
【0049】
付勢手段によるラックとピニオンとの噛み合い量を一定に規制する規制部材を設けたことにより、ピニオンとラックとの噛み合いにおいて、必要以上にピニオンがラックに噛み込んで大きな摩擦力が発生しないように、ピニオンとラックとの噛み合いが適度の摩擦力に調整され、ラックに沿うピニオンの移動及びピニオンの回転が円滑に行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のリボン送り装置を適用した一実施形態のインパクトドットプリンタ装置の要部を示す平面図
【図2】本発明の一実施態様のリボン送り装置を含むリボン送り機構の平面図(プラテンに対して印字ヘッドが最も離間した状態)
【図3】図2の要部側面図
【図4】本発明の一実施態様のリボン送り装置を含むリボン送り機構の平面図(プラテンに対して印字ヘッドが最も接近した状態)
【図5】リボン送り機構の概略の平面図
【符号の説明】
1 キャリッジシャフト
2 キャリッジ
3 プラテン
4 印字ヘッド
4a ヘッド部
5 リボン送り軸
6 インクリボン
7 インクリボンカセット
7a カセット本体
7b ガイドアーム
7c 通孔
8 ラック
9 ピニオンギア
10 リボン送り装置
11 アーム
11a 係止部
12 支軸
13 係止部
14 ねじりコイルバネ(付勢手段)
14a 一端
14b 他端
15 立壁
16 張出壁
17 底板
18 ギア軸
19 伝達ギア
20 ローラ軸
21 従動ローラ
22 ボス部
23 リボン送り機構
24 リボン送りギア
25 第1伝達ギア
26 第2伝達ギア
27 第3伝達ギア
28 第4伝達ギア
29 第5伝達ギア
30 ギア支持プレート
31 ギア軸
32 第6伝達ギア
33 大径ギア
34 小径ギア
Claims (2)
- キャリッジの移動方向に沿ってラックを配設し、前記キャリッジに支軸を設けると共に、前記支軸にアームの一端を回動自在に設け、前記ラックと噛合すると共にリボン送り機構と連係するピニオンを前記アームに回転自在に設け、前記ピニオンを前記ラックに噛合させる方向に前記アームを常時付勢する付勢手段を設けたプリンタにおけるリボン送り装置であって、前記ラックと平行に設けた案内部材を有し、前記キャリッジがプラテンから離間する方向に移動する移動量に応じて、前記付勢手段による付勢力に抗する前記案内部材の作用を受けて前記アームが回動し、該アームの姿勢が定まることにより、前記ラックと前記ピニオンとの噛み合い量が一定に規制されていることを特徴とするプリンタにおけるリボン送り装置。
- 前記アームは、その先端に回転自在に軸支された従動ローラを備え、前記アームに対する前記付勢手段の付勢力によって、前記従動ローラが前記案内部材に常時当接した状態とされ、前記キャリッジがプラテンから離間する方向に移動する移動量に応じて、前記付勢手段による付勢力に抗する前記案内部材からの押圧力を前記従動ローラが受けて前記アームが回動し、該アームの姿勢が定まることにより、前記ラックと前記ピニオンとの噛み合い量が一定に規制されていることを特徴とする請求項1に記載のプリンタにおけるリボン送り装置。
Priority Applications (4)
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Family Applications (1)
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JP11818696A Expired - Fee Related JP3677115B2 (ja) | 1996-04-17 | 1996-04-17 | プリンタにおけるリボン送り装置 |
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-
1996
- 1996-04-17 JP JP11818696A patent/JP3677115B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH09277676A (ja) | 1997-10-28 |
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