JP3514209B2 - 記録装置 - Google Patents

記録装置

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JP3514209B2
JP3514209B2 JP2000080675A JP2000080675A JP3514209B2 JP 3514209 B2 JP3514209 B2 JP 3514209B2 JP 2000080675 A JP2000080675 A JP 2000080675A JP 2000080675 A JP2000080675 A JP 2000080675A JP 3514209 B2 JP3514209 B2 JP 3514209B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キャリッジに支持
したリボンカートリッジのリボンを巻き取る構造を備え
た記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の記録装置において、キャリッジに
支持したリボンカートリッジのリボンを巻き取る構造と
して、図7に示すものが知られている。
【0003】この構造は、リボンカートリッジ50を支
持したキャリッジ51と、このキャリッジ51の移動方
向Aに延びる固定のラック52と、このラック52に噛
み合うリボン輪列駆動ギア53と、このリボン輪列駆動
ギア53が連結されたアーム54と、このアーム54の
他端に連結されると共に、キャリッジ51に軸支された
伝達ギア55とを備えている。そして、キャリッジ51
が矢印方向Aへ移動するに伴って、リボン輪列駆動ギア
53から動力を得て、伝達ギア55を含むリボン輪列5
6が駆動され、リボン巻取軸57が回転されて、リボン
カートリッジ50のリボン50Aが巻き取られる構成と
なっている。
【0004】上記構成では、印字ヘッド58で印字され
る記録紙59の厚さが薄い場合、プラテン60との隙間
L1が予め小さく設定される。
【0005】また、記録紙59の厚さが、例えば、通帳
等のように厚い場合、図示を省略した機構を介して、図
8に示すように、キャリッジ51が上方へ移動されて、
プラテン60との隙間L2が大きく設定される。
【0006】いずれの隙間L1,L2に設定されても、
アーム54先端のガイドローラ63が、ラック52の基
体52Aに当接し、これによって、アーム54の傾きが
保持されて、ラック52とリボン輪列駆動ギア53との
噛み合いが確保され、リボン輪列56への十分な動力伝
達がおこなわれる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
構成では、キャリッジ51を上方へ大きく移動させて、
例えば、図8に示すように、プラテン60との隙間L2
をかなり大きくした場合、本来、基体52Aに当接して
ラック52とリボン輪列駆動ギア53との噛み合い率を
一定に保つはずのローラ63が浮き上がる事態が生じ、
このガイドローラ63が本来の機能を果たさなくなると
いう問題がある。
【0008】従って、従来の構成によれば、プラテン6
0との隙間L2をあまり大きくすることができず、この
記録装置で印字する記録紙59の厚さに制限を受けると
いう問題がある。
【0009】また、従来の構成では、上記キャリッジ5
1を上下動させる場合、図9に示すように、リボン輪列
駆動ギア53の中心に矢印A方向への回転力が作用し、
リボン輪列駆動ギア53自体は矢印B方向へ回転しよう
とし、これに噛み合う伝達ギア55は矢印C方向へ回転
しようとする。
【0010】この場合、伝達ギア55に噛み合うギア6
5は回転せず、上記キャリッジ51は図中左右方向へ移
動しない。
【0011】一方、リボン輪列駆動ギア53に矢印A方
向への回転力が作用した場合、ラック52との接触部に
おいては、上記とは反対に、リボン輪列駆動ギア53が
矢印D方向への回転力を受ける。この回転力の方向Dと
リボン輪列駆動ギア53が回転しようとする方向Bとは
逆向きであり、従来の構成では、上記キャリッジ51を
上下動させた場合、上記逆向きの力が作用し、ラック5
2とリボン輪列駆動ギア53との噛み合いに不都合を発
生させる。
【0012】そこで、本発明の目的は、キャリッジを上
下動させた場合でも、ラックとリボン輪列駆動ギアとの
噛み合いを十分確保でき、リボン輪列への十分な動力伝
達を可能にした記録装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明は、リボンカートリッジを支
持したキャリッジと、このキャリッジの移動方向に延び
る固定のラックと、このラックに噛み合うリボン輪列駆
動ギアと、このリボン輪列駆動ギアが一端に連結された
アームと、このアームの他端に連結されると共に、キャ
リッジに軸支された伝達ギアとを備え、キャリッジの移
動に伴って、リボン輪列駆動ギアから動力を得て、伝達
ギアを含むリボン輪列を駆動し、リボン巻取軸を回転さ
せて、リボンカートリッジのリボンを巻き取る構成を備
えた記録装置において、前記リボン輪列駆動ギアと同軸
上に、ラックの基体上を転動するガイドローラを設けた
ことを特徴とするものである。
【0014】請求項2記載の発明は、請求項1記載のも
のにおいて、ガイドローラがリボン輪列駆動ギアよりも
大径であることを特徴とするものである。
【0015】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載のリボン輪列駆動ギアが同軸上に小径ギアを有し、
前記アームの略中間部に、この小径ギアと前記伝達ギア
に噛み合う中間ギアを軸支したことを特徴とするもので
ある。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づき説明する。
【0017】図1は、本発明に係る記録装置の一実施形
態が適用されたドットインパクトプリンタを示す斜視図
である。このプリンタ41は、多数の記録ワイヤをイン
クリボン(共に図示せず)を介してシートに打ち付けて
ドットを記録することにより、文字を含む画像を印刷す
る形式のプリンタである。
【0018】このプリンタ41は、記録装置本体として
のプリンタ本体42と、このプリンタ本体42の前方側
に設置されてカットシートを手差し可能に構成されたシ
ート供給ガイド43と、プリンタ本体42の後方側に設
置されてカットシートを記録部に自動給紙する給紙装置
(カットシートフィーダー)CSFとを有する。
【0019】図2は、この給紙装置CSFを取り外した
プリンタ本体41を示す。給紙装置CSFの略真下には
連続シートを記録部に供給するプッシュトラクタユニッ
ト(連続シート搬送装置)44が配置されている。
【0020】上記シートには、所定長さに切断された上
記カットシートと、複数枚が連接された連続シートとが
ある。カットシートとしては、例えば単票紙、複写紙又
はOHP(オーバヘッドプロジェクタ)シート等のカッ
トフィルムがあり、連続シートとしては連続紙がある。
【0021】図3は、プリンタ本体42の概略構成を示
す。
【0022】上記プリンタ本体42は、一対のサイドフ
レーム2A,2Bを有し、この一対のサイドフレーム2
A,2B間には、プラテン3が回転自在に掛け渡され、
キャリッジガイド軸4が、図示を省略した機構によって
上下に移動自在に掛け渡され、さらにラック5が固定的
に掛け渡されている。
【0023】キャリッジガイド軸4にはこのガイド軸4
上を摺動自在にキャリッジ7が取り付けられ、このキャ
リッジ7には、リボンカートリッジホルダ8が固定さ
れ、このリボンカートリッジホルダ8には、消耗品とし
てのリボンカートリッジ9が交換自在に取り付けられて
いる。
【0024】キャリッジ7にはキャリッジ駆動ベルト1
1が連結され、このキャリッジ駆動ベルト11は一対の
プーリ12,13間に掛け渡され、一方のプーリ12は
キャリッジ駆動モータ15の出力軸に連結されている。
【0025】この構成によれば、キャリッジ駆動モータ
15の回転方向を制御することによって、キャリッジ駆
動ベルト11がA方向またはB方向のいずれかの方向に
回転し、それに伴ってキャリッジ7が、キャリッジガイ
ド軸4の軸上を摺動して、A方向またはB方向のいずれ
かの方向に移動する。
【0026】キャリッジ7には印字ヘッド17を備え、
この印字ヘッド17は、図示しない多数のワイヤーを有
している。
【0027】そして、キャリッジ7が、キャリッジガイ
ド軸4の軸上を摺動して、A方向またはB方向のいずれ
かの方向に移動する間、ワイヤーを駆動することによっ
て、その先端を、リボン9Aを介して記録紙Sに打ち付
けて、ドットを記録することにより、文字を含む画像を
印刷する。
【0028】本実施形態では、キャリッジ7に支持した
リボンカートリッジ9のリボン9Aを巻き取る構造に特
徴を有している。
【0029】この構造は、図4に示すように、ラック5
に噛み合うリボン輪列駆動ギア21と、このリボン輪列
駆動ギア21が一端に連結され、くの字状に延びたアー
ム22と、このアーム22の他端に連結されると共に、
キャリッジ7(リボンカートリッジホルダ8)に軸支さ
れた伝達ギア23とを備えている。
【0030】この伝達ギア23はリボン輪列24の一部
品を構成する。このリボン輪列24は、上記伝達ギア2
3に噛み合うギア24と、このギア24が一端にピン連
結された遊星レバー25と、この遊星レバー25の他端
にピン連結された遊星ギア26と、この遊星ギア26が
離脱自在に噛み合うリボン巻取方向調整ギア27並びに
リボン巻取ギア28とを有し、このリボン巻取ギア28
と一体に回転自在なリボン巻取軸29を備えて構成され
る。
【0031】また、上記リボン輪列駆動ギア21が同軸
上に小径ギア21Aを有し、アーム22の略中間部に
は、この小径ギア21Aと伝達ギア23に噛み合う中間
ギア30がピンによって軸支されている。
【0032】本実施形態では、リボン輪列駆動ギア21
と同軸上にラック5の基体5A上を転動するガイドロー
ラ31が設けられている。
【0033】つぎに、動作を説明する。
【0034】図3において、キャリッジ7がA方向に移
動する場合、遊星レバー25は、図4に示すように、矢
印n方向の図中左へ揺動している。
【0035】この状態で、キャリッジ7がA方向に移動
すると、ラック5に噛み合うリボン輪列駆動ギア21が
a方向へ回転し、中間ギア30がb方向へ回転し、伝達
ギア23がc方向へ回転し、ギア24がd方向へ回転す
る。また、遊星ギア26がe方向へ回転し、リボン巻取
方向調整ギア27がf方向へ回転し、リボン巻取ギア2
8がg方向へ回転し、このリボン巻取ギア28と一体に
リボン巻取軸29がg方向へ回転し、リボン9Aがh方
向へ巻き取られる。
【0036】一方、キャリッジ7が、図3のB方向に移
動する場合、遊星レバー25は、図4において、矢印n
方向の図中右へ揺動する。
【0037】この状態で、キャリッジ7がB方向に移動
すると、ラック5に噛み合うリボン輪列駆動ギア21が
i方向へ回転し、中間ギア30がj方向へ回転し、伝達
ギア23がk方向へ回転し、ギア24がl方向へ回転す
る。また、遊星ギア26がm方向へ回転する。そして、
この場合、リボン巻取方向調整ギア27は回転せずに、
遊星ギア26がリボン巻取ギア28を直接回転させ、こ
れが上記g方向へ回転し、このリボン巻取ギア28と一
体にリボン巻取軸29がg方向へ回転し、リボン9Aが
h方向へ巻き取られる。
【0038】すなわち、キャリッジ7がA方向に移動し
てもB方向に移動しても、リボン9Aは必ずh方向へ巻
き取られる。
【0039】本実施形態では、キャリッジ7が、図3の
A方向或いはB方向のいずれに移動する場合であって
も、リボン輪列駆動ギア21と同軸上に配置されたガイ
ドローラ31がラック5の基体5A上を転動する。
【0040】これによって、ガイドローラ31と同軸上
にあるリボン輪列駆動ギア21の、ラック5の基体5A
に対する位置が規定されるため、上記リボン輪列駆動ギ
ア21とラック5との噛み合いが極めて安定する。
【0041】図5は、厚い記録紙に印字する状態を示
す。
【0042】この場合には、図示を省略した機構を介し
て、キャリッジ7があらかじめ上方(矢印H方向)へ移
動される。これによってプラテン3との隙間Lが大きく
なり、この隙間Lを例えば通帳等の厚い記録紙が通過す
る。キャリッジ7が矢印H方向へ移動した場合、図示の
ように、アーム22が傾倒してリボン輪列駆動ギア21
とラック5との噛み合いが保持される。
【0043】本実施形態では、リボン輪列駆動ギア21
と同軸上にラック5の基体5A上を転動するガイドロー
ラ31が配置されているため、キャリッジ7が上昇し
て、アーム22が傾倒した場合であっても、リボン輪列
駆動ギア21の中心とラック5との間の距離LHが常に
一定に保持される。従って、上記リボン輪列駆動ギア2
1とラック5との噛み合いが極めて安定する。
【0044】図4と図5の移行段階、すなわちキャリッ
ジ7を上下動させる段階において、伝達ギア23は、上
記リボン9Aの引出し力以上の力が作用しない限り回転
せず、上記キャリッジ7は、キャリッジモータ(図示せ
ず)の保持力以上の力が作用しない限り図中左右方向へ
は移動しない。
【0045】この状態で、キャリッジ7を上下動させる
と、図6に示すように、リボン輪列駆動ギア21の中心
に矢印A方向への回転力が作用する。この場合、中間ギ
ア30が、回転不能状態にある伝達ギア23の外周を矢
印B方向へ回転し、これに連れてリボン輪列駆動ギア2
1が矢印C方向へ回転する。この回転方向Cは、ラック
5との接触部に発生する回転力の方向Dと一致するた
め、ラック5とリボン輪列駆動ギア21との噛み合いが
安定する。
【0046】本実施形態では、リボン輪列駆動ギア21
が同軸上に小径ギア21Aを有し、アーム22の略中間
部に、この小径ギア21Aと伝達ギア23に噛み合う中
間ギア30を軸支したため、キャリッジ7を上下動させ
る場合、リボン輪列駆動ギア21の回転方向と、ラック
5との接触部に発生する回転力の方向とを一致させるこ
とができ、ラック5とリボン輪列駆動ギア21との噛み
合いを安定させることができる等の効果を奏する。
【0047】以上、一実施形態に基づいて本発明を説明
したが、本発明は、これに限定されるものではない。
【0048】例えば、上記実施形態では、ガイドローラ
31がリボン輪列駆動ギア21よりも大径であったが、
それを小径とすることも可能である。この場合には、小
径としたガイドローラ31を転動させるための基体(図
示せず)を、ラック5と並列に例えば外付けすることが
必要である。
【0049】
【発明の効果】本発明では、リボン輪列駆動ギアと同軸
上にラックの基体上を転動するガイドローラが配置され
ているため、キャリッジを上下動させた場合、リボン輪
列駆動ギアの中心とラックとの間の距離が常に一定に保
持される。従って、リボン輪列駆動ギアとラックの噛み
合いが安定する。
【0050】本発明では、リボン輪列駆動ギアが同軸上
に小径ギアを有し、アームの略中間部に、この小径ギア
と伝達ギアに噛み合う中間ギアを軸支したため、キャリ
ッジを上下動させる場合、リボン輪列駆動ギアの回転方
向と、ラックとの接触部に発生する回転力の方向とを一
致させることができ、ラックとリボン輪列駆動ギアとの
噛み合いを安定させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る記録装置の一実施の形態が適用さ
れたドットインパクトプリンタのプリンタ本体を示す斜
視図である。
【図2】給紙装置CSFを取り外したプリンタ本体を示
す斜視図である。
【図3】プリンタ本体の概略構成を示す正面図である。
【図4】リボン輪列を示す正面図である。
【図5】リボン輪列を示す正面図である。
【図6】リボン輪列を示す正面図である。
【図7】従来のリボン輪列を示す正面図である。
【図8】従来のリボン輪列を示す正面図である。
【図9】従来のリボン輪列を示す正面図である。
【符号の説明】
5 ラック 5A 基体 7 キャリッジ 9 リボンカートリッジ 21 リボン輪列駆動ギア 21A 小径ギア 22 アーム 23 伝達ギア 30 中間ギア 31 ガイドローラ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 23/02 B41J 19/00 B41J 25/308

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リボンカートリッジを支持したキャリッ
    ジと、このキャリッジの移動方向に延びる固定のラック
    と、このラックに噛み合うリボン輪列駆動ギアと、この
    リボン輪列駆動ギアが一端に連結されたアームと、この
    アームの他端に連結されると共に、キャリッジに軸支さ
    れた伝達ギアとを備え、前記キャリッジの移動に伴っ
    て、リボン輪列駆動ギアから動力を得て、伝達ギアを含
    むリボン輪列を駆動し、リボン巻取軸を回転させて、前
    記リボンカートリッジのリボンを巻き取る構成を備えた
    記録装置において、 前記リボン輪列駆動ギアと同軸上に、前記ラックの基体
    上を転動するガイドローラを設けたことを特徴とする記
    録装置。
  2. 【請求項2】 前記ガイドローラがリボン輪列駆動ギア
    よりも大径であることを特徴とする請求項1記載の記録
    装置。
  3. 【請求項3】 前記リボン輪列駆動ギアが同軸上に小径
    ギアを有し、前記アームの略中間部に、この小径ギアと
    前記伝達ギアに噛み合う中間ギアを軸支したことを特徴
    とする請求項1または2記載の記録装置。
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