JP5927755B2 - リチウムイオン電池およびリチウムイオン電池の製造方法 - Google Patents

リチウムイオン電池およびリチウムイオン電池の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、二次電池の電極部材に関するものであり、例えば、電気自動車、燃料電池車、ハイブリッド電気自動車、家庭用蓄電設備、電動工具、電車、小型ポータブル機器等に使用される蓄電池、二次電池(キャパシター含む)に関するものである。
近年、環境保護のため二酸化炭素排出量の低減が切に望まれている。特にエネルギー関連においては、化石燃料に頼らないクリーンエネルギーが注目され、発展している。
なかでも、発電・蓄電の分野では、その開発速度が速く、太陽電池やリチウムイオン電池、燃料電池などを使った発電、さらに次世代に向けた商品が多数開発され、リチウムイオン二次電池は、蓄電にも応用され、発電且つ蓄電の両方の要素をもった有効な装置であり、日々進化している。
特に、二次電池であるリチウムイオン電池は、近年、自動車用に搭載されるなど、その発展が著しい。自動車分野にとっての電池への要求性能は、高容量化、高出力、サイクル安定性に、コストなどを重要視されている。
電池部材の中でも、電極は、特に、高容量化や高出力、安定化に対し、非常に大きい影響を与える部分でもある。また、コジェネレーターとして、種々の方法で発電された電気を蓄電し、非常用や日常用の電源として、家庭用、産業用としても展開されてきている。
電極を構成する部材の1つに、バインダーと呼ばれているものがあるが、これが、電極の性能、または、活物質の性能を最大限に引き出せるか否かに大きく影響している。
バインダーおよび集電体金属箔は、活物質を分散、保持し、電解液を染み込ませ反応野を増やし、電池容量を増加させたり、集電体との密着を向上させ、サイクル特性を向上させるなど、活物質の持つ性能を最大限に引き出すことが重要である。
もちろん、集電体も活物質でのイオン反応(電子共受反応)された電子が導電補助材を伝い、集電体にたどり着き、電子が流れ、電池として機能する。
活物質での電子共受反応は、電極膜内に電解液が染み込み、すなわちリチウムイオンが入り込み、活物質と反応する。そこから、集電体までの距離が遠かったり、被膜等があると内部抵抗となり、ロス分が多くなる。 そのため、電極膜内への電解液の染み込みや膜の比表面積などが規定されている文献も見られる。
しかしながら、出来る限り電極膜の密度を上げ厚くし容量を増やしつつ、さらに電解液の染み込み促進し、多くの反応電子を求めるあまりに、膜の厚さを厚くしたり、膜密度を密にしてしまったり、活物質の比率を増やし抵抗となるバインダーが少なくなるため、集電体の金属と電極膜の間で、密着不良を起こすことが多い。
密着不良を生じることで、内部抵抗となり、電子の行き来を妨害し、高い電流が得られなかたり、サイクル特性が落ちたり、最悪の場合、電池としての機能がなくなる可能性もある。
このような問題を解決するために、下記特許文献1では、金属箔へのコロナ放電について記載されている。また、特許文献2では、表面処理として、紫外線照射、コロナ放電処理、プラズマ処理といった施策を施している。
さらに、特許文献3においては、集電体金属の表面粗さを規定し、電極活物質との密着を高めている。
また、特許文献4では、集電体金属をパンチングメタルのようなメッシュ様について、メッシュ様材の内壁部まで導電性塗料を塗布することの困難さを述べている。その回避法として、導電性塗料塗布後にパンチングなどを施している。
特許文献5には、キャパシタの電極を主としているが、リチウムイオン電池も同様で、集電体金属と電極活物質の密着向上、容量向上を目的として、カーボンなどの導電性材料を含有したアンカー塗料を集電体金属に塗布することなどが記載されている。
また、特許文献6には、貫通孔を有した電極に対し、80%以上を閉塞する技術が記載されている。
特開平7−135023号公報 特開2009−76410号公報 特許第3752930号公報 特許第4535334号公報 特許第4015993号公報 特開2010−50476号公報
特許文献1のように、コロナ放電処理だけでは、表面の濡れが向上するのみで、より多くの反応野を作り出す表面粗さとのシナジー効果を出すことができない。
また、特許文献2は、特には、セパレータの多孔質化について述べているにすぎない。
さらに、特許文献3においては、電池性能にまで及ぶ強い密着性ついて言及されていない。
特許文献4では、導電性塗料塗布後にパンチングなどを施しているので、電極面積は広がる。しかしながら、実質、塗料塗布後にパンチング等を実施しているため、メッシュ内部までは、導電性塗料の効果は得られていない。
特許文献5では、集電体金属に塗布する塗料内に、バインダー成分を含有しており、その成分が、電気的に抵抗となるという問題がある。
特許文献6では、80%以上を閉塞するとあるが、100%閉塞した場合も含め、貫通孔を埋めてしまうことにより、電極活物質の絶対量は増やすことができないので、電池容量に対する効果が減じてしまうという問題がある。
上述のように、リチウムイオン電池の電極に関することで、集電体金属表面に電極活物質を積層する場合、集電体金属が板状でもメッシュ様などでも、上述したような、密着不良、電気的抵抗、活物質量増量できず容量アップにつながらない等の不具合が生じている。
また、特許文献5において、導電性材料を含有したアンカー塗料を塗布する等の策も講じられているが、これに関しても、上述したような不具合が生じ、期待した効果が得られていない。
本発明は、リチウムイオン二次電池に必須な集電体金属箔と電極活物質との密着低下および抵抗増加による電気的物性および経時での物性低減を改善できるリチウムイオン電池およびリチウムイオン電池の製造方法の提供を目的とする。
本発明によるリチウムイオン電池は、銅からなる集電体金属と、当該集電体金属上に設けられ前記集電体金属表面が酸化した酸化被膜からなる導電層と、当該導電層上に積層され且つ電極活物質が混合された電極膜と、を有する電極部を含むリチウムイオン電池であって、前記集電体金属は、箔状であり且つ開口部あるいは凹部の形状を有し、記開口部あるいは凹部の間口は、その内側に少なくとも前記酸化被膜形成用の酸化処理液及び電極活物質を満たすことの可能な大きさを有し、前記酸化被膜及び前記電極膜は前記開口部あるいは凹部の内面を含む前記集電体金属面に連続して形成され、且つ前記酸化被膜の表面抵抗値が5.0E−1(Ω/□)以下であることを特徴とする。集電体金属表面に酸化皮膜(黒化処理)を施すことにより、集電体金属への密着性およびそこに積層する電極活物質との密着を向上させることができる。
また、集電体金属を表面酸化処理して得た酸化被膜の表面抵抗値を、5.0E−1(Ω/□)以下とすることにより、抵抗を大きくせずに密着性向上に寄与できる。
また、前記集電体金属を、開口部あるいは凹部の形状を有する集電体金属箔とすることによって、集電体金属がメッシュなどの形態の場合でも、開口部にも電極活物質を埋め込むことができ、電気的反応野を増やすとともに活物質量も増量することができ、電池容量の向上にも寄与することができる。
また、本発明によるリチウムイオン電池の製造方法は、銅からなる集電体金属と、当該集電体金属上に設けられた導電層と、当該導電層上に積層され且つ電極活物質が混合された電極膜と、を有する電極部を含むリチウムイオン電池の製造方法であって、箔状の前記集電体金属に、湿式エッチング法によりメッシュ状、格子状、多孔状のうちのいずれかのパターンで開口部あるいは凹部を形成する工程と、前記開口部あるいは凹部が形成された後に酸化処理液に浸漬して前記集電体金属を表面酸化処理し、前記導電層としての酸化被膜を形成する工程と、前記導電層上に前記電極膜を積層する工程と、を備え、前記開口部あるいは凹部の間口を、その内側に、少なくとも前記酸化処理液及び電極活物質を満たすことの可能な大きさに形成し、前記酸化被膜及び前記電極膜を前記開口部あるいは凹部の内面を含む前記集電体金属面に連続して形成し、前記酸化被膜の表面抵抗値を5.0E−1(Ω/□)以下とすることを特徴とする。
本発明によれば、リチウムイオン二次電池において、主として、集電体金属箔表面を強制的に酸化させ、酸化被膜を形成することにより、金属箔と電極活物質との密着性を向上させ、電気的抵抗に影響を及ぼすことなく、充放電特性におけるサイクル経時でも密着性を維持することにより、放電容量を維持させることができ、電池性能を向上させることができる。
(a)は本発明の実施形態によるリチウムイオン電池の電極部の構成を示す図、(b)はリチウムイオン電池全体の概略構成を示す図である。
以下に、本発明の実施形態によるリチウムイオン電池について説明する。なお、本発明は、以下に記載する各実施の形態に限定されうるものではなく、当業者の知識に基づいて設計の変更等の変形を加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施の形態も本発明の範囲に含まれうるものである。
(リチウムイオン二次電池の構成)
本発明の実施形態によるリチウムイオン電池50は、概略的には、図1(b)に示すように正極10、セパレータ20、負極30、電解液40(以降電解質を含む)から構成されている。その電極部は、図1(a)に示すように、集電体金属箔2上に、電極膜6が形成された構成になっている。集電体金属箔2の電極膜6が形成されていない部分に、タブ(端子)1が接続されている。
電極膜6は、活物質3、導電剤4、増粘剤5からなる。ただし、増粘剤5は使用されない場合もある。図中の電極膜6の上面が、電解液側の面である。
集電体金属箔2の表面には、導電層7が設けられている。この導電層7は酸化銅であり、低い抵抗値を持っている。この導電層7の形状は、例えば、プレーンの板状(平板状)である。ただし、板状ではなく、メッシュ様の集電体金属箔等を使用してもよい。これにより、抵抗を大きくせずに密着向上に寄与でき、電極活物質の量を減じることなく電池容量向上に寄与することができる。
本実施形態の特徴は、負極電極である集電体金属箔の銅箔とその銅箔の表面処理によって生じる層およびその上に積層させる電極活物質にある。そして、集電体金属箔である銅箔への表面処理または表面に具備させる層に本実施形態の特徴がある。
但し、リチウムイオン二次電池を組み上げて評価するため、リチウムイオン二次電池の基本構成材である正極、電解液、セパレータ、負極についても下記に詳細に説明する。
(正極)
正極にはリチウム含有遷移金属酸化物を活物質として用い、その活物質表面あるいは電解液が浸透した内部で、リチウムイオンと電子の共受を行い、電流が生じる。
正極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵放出可能な化合物であり、無機化合物としては、組成式、LixMO2、または、LiyM24(但し、Mは遷移金属、0≦x≦1、1≦y≦2)で表記される複合酸化物、トンネル上の空孔を有する酸化物、層状構造の金属カルコゲン化物、リチウムイオン含有のカルコゲン化合物を用いることが出来る。
その具体例として、LiCoO2、NiO2、Ni23、Mn24、LMn24、MnO2、Fe23、Fe3O4、FeO2、V25、V613、VOx、Nb25、Bi23、Sb23、等のV族金属化合物、CrO3、Cr23、MoO3、MoS2、WO3、SeO2、等のVI族金属化合物、TiO2、TiS2、SiO2、SnO、CuO、CuO2、Ag2O、CuS、CuSO4、等が挙げられる。
また、上記の遷移金属を2種以上混合したもの、あるいは、2種以上の遷移金属を含有する化合物、いわゆる、2元系、3元系でも構わない。
さらに、有機物系としては、ポリピロール、ポリアニリン、ポリパラフェニレン、ポリアセチレン、ポリアセン系材料等の導電性高分子化合物などが挙げられる。
活物質で生じた電子を集電体までロスなく伝導させるために、導電剤が含有されている。
この導電剤は、カーボン系材料を用いることが多く、いかに少量で効率良く電子を伝導するか、活物質やバインダーとの馴染み具合により適宜選択するとよい。
その具体例としては、カーボンブラック、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、カーボンウィスカー、炭素繊維、天然黒鉛、人造黒鉛、カーボンナノ粒子およびナノチューブ、酸化チタン、酸化ルテニウム、アルミニウム、ニッケル等の金属粉やファイバーなどが挙げられ、これら1種また2種以上を混合して使用してもよく、必要に応じては、分散媒を添加することも可能である。
分散媒としては、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホアミド等の極性溶媒が挙げられる。
正極の電極層組成や作製法自体に特に制限はないが、最終的に、必要な材料を混合した塗料を基材に塗布、乾燥して、電極化することが好適である。
バインダーとしては、フッ素系の樹脂が挙げられる。例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−塩化3フッ化エチレン(CTFE)共重合体、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレンフッ素ゴム、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレンフッ素ゴム、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテルフッ素ゴム等フッ素系ポリマー、ポリプロピレンオキサイド、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリブタジエン、ブチルゴム、ニトリルゴム、スチレン/ブタジエンゴム、プロピレン/ブタジエンゴム、多硫化ゴム、ニトロセルロース、シアノエチルセルロース、各種ラテックスなどが挙げられ、1種または、2種以上を組み合わせて用いることができる。
ほかに、ポリアクリル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、エポキシ樹脂、ベークライトなども、単体あるいは複数を組み合わせて用いてもよい。
また、電極層厚以下の粒子径のアルミナ粒子、シリカ粒子、ラテックス粒子、その他、イオン伝導性を妨げず、当該イオン伝導性物質中で安定な非電子伝導性微粒子を膜厚制御や加工性、膜の機械的強度を高めたり、形状を安定化させたりするために充填しても構わない。また、同様の理由から、多孔質の非電子伝導性高分子マトリックス材料(各種不織布など)を充填しても構わない。
もちろん、電子伝導性物質で、上記の理由を捕捉できるのであればなおよい。
集電体は、アルミニウム、金、銀、銅、ニッケル、ステンレス、チタン、白金などの金属箔単体や合金を用いることもできる。
さらに、電極層との密着も考慮し、金属や合金粉末とバインダーを混合し、スプレーコートしたり、成型したりして、集電体化しても構わない。
その場合、集電体と電極層とを電子伝導性により結合する主成分として、ケイ素材料(シリコン微粒子、シリコンマイクロファイバー、シリコンナノコイル、シリコンマイクロコイルなど)を用い、バインダーと混合してもよい。
ただし、本実施形態では、負極に用いる銅を例として挙げている。これは、本実施形態における酸化銅での抵抗が低いこと、メッシュ化できること等々により、例として挙げたが、同様の酸化膜ができることやメッシュ等の加工ができれば、銅に限定したことではない。
バインダーに関しては、上記で述べたバインダーを使用しても構わなく、各材料について、単体だけでなく、2種以上混合して使用しても構わない。混合量はなども密着に影響を及ぼさず、抵抗にならないよう適宜決定するとよい。
正極に使用されるバインダーとしては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のいずれであってもよく、負極用のバインダーとして使用されるそれとほぼ同様である。
スチレン−ブタジエンゴム以外のものや、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロエチレン共重合体が好適である。もちろん、1種での使用や2種以上を混合し使用しても構わない。
これらの中でも、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレンがなお好ましい。
(電解液)
電解液に関しては、溶媒(モノマー、ポリマー成分)と電解質の2つから構成されている。
電解液の電解質としては、高分子ゲル(ゲルポリマー)、全固体高分子、液体やこれらを含浸させた不織布などのセパレータなどが挙げられる。
具体的には、高分子ゲルは、ポリマーマトリックス中に電解液体を保持させたものといい、ゲル化することで、集電体への電解質の流出を抑えることができる。
その例としては、ポリエチレンオキシドを主鎖または側鎖にもつポリマー(PEO)、ポリプロピレンオキシドを主鎖または側鎖にもつポリマー(PPO)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリアクリロニトリル、(PAN)、ポリメタクリル酸エステル、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンの共重合体、ポリメチルメタクリレート、およびそれらの共重合体が望ましい。
電解質塩としては、LiPF6、LiBF6、LiClO4、LiAsF6、LiTaF6、LiAlCl4、Li210Cl10等の無機酸陰イオン塩、LiCF3SO3、Li(CF3SO22N、Li(C25SO22N等の有機酸イオン塩の中から選ばれる少なくとも1種、必要に応じ2種以上が溶媒として、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、γ―ブチロラクトン(γ−BL)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)およびそれらの混合物が好ましい。これらの混合は、含芳香環系の溶媒と環のない直鎖系の溶媒を混合して使用することが多く、イオン伝導も考慮し、粘度を適宜選定するとよい。
また、SEIなどの形成に対し、安定的な充放電を行えるよう、ビニレンカーボネート(VC)などを添加したり、電解液分解抑制剤等々の添加剤も使用したりすることができる。
全固体高分子電解質としては、PEO、PPO、これらの共重合体などの公知の固体高分子電解質、セラミックなどのイオン伝導性を確保するためリチウム塩が含まれる。
リチウム塩としては、上記に上げた電解質塩と同様で構わない。
電解液については、上記リチウム含有電解質塩の少なくとも1種以上が、上記した少なくとも1種以上混合された溶媒に溶解したものが好ましい。
(セパレータ)
セパレータについては、上記電解質を吸収保持するポリマーからなるシートおよび不織布を挙げることができる。
多孔性シートとしては、例えば、微多孔質セパレータを用いることができる。当該ポリマーの例としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、などのオレフィン系のものや、PP/PE/PPの3層構造した積層体、ポリイミド、アラミド等が挙げられる。その厚みについては、用途によって異なるが、自動車などの大型産業用としては、単層あるいは多層で、40μm以上60μm以下程度が好ましい。その際の微細孔径は、1μm以下、空隙率は、20%以上80%以下であることが好ましい。
不織布としては、綿、レーヨン、アセテート、ナイロン、ポリエステル、ポリオレフィン系樹脂、ポリイミド、アラミドなどの従来公知のものを単独または混合して用いればよい。
また、不織布の嵩密度は、特に制限されるものではなく、空隙率は30%以上90%以下が好ましく、厚みは電解質層と同じ程度あればよい。好ましくは、5μm以上200μm以下である。ただ、5μm未満では、電解質の保持性が悪化し、200μmを超えると抵抗が増えるので好ましくはない。
(タブ)
タブ1についても、特に制限されず、公知の高導電性材料を用いればよい。例えば、アルミニウム、銅、チタン、ニッケル、ステンレス鋼(SUS)、これら単体あるいは合金材料であることが好ましく、より好ましくは、軽量且つ耐食性、高伝導性であるものを選定するとよい。
(負極)
負極での使用物質について、活物質の材質以外に大きく変わった点はないが、一部水系のラテックス系バインダーなどを使用し、粘度が低い場合、集電体金属への密着が悪い場合、活物質の分散が悪い場合などに、添加剤として、結着剤を用いることがある。
結着剤の種類や量は、当該電極膜の性能によって適宜決定するとよい。
結着剤によっては、二次あるいは三次凝集を引き起こす場合があったり、また分散に効果や密着効果があるが故に添加しすぎると、電極膜内での抵抗になりかねない。
具体的に結着剤としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のいずれでも構わない。ポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデンなどのフッ素系樹脂、スチレンブタジエンゴムなどのラテックス系樹脂、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体などのフッ素系樹脂との共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体などの酸重合体、ポリアミド、ポリウレタン、ポリイミド、ポリビニルピロリドンやその共重合体がより好ましい。
負極の活物質は、金属リチウム、リチウムイオン吸蔵・放出可能な材料が好適である。
具体的には、金属リチウム、熱分解炭素、ピッチコークス、ニードルコークス、石油コークス等のコークス、グラファイト系、ガラス状炭素、有機高分子焼成体として、フェノール樹脂、フラン樹脂等を焼成し、炭素化したもの、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリアセン等のポリマーなども挙げられる。
リチウム含有遷移金属酸化物または遷移金属硫化物やアルカリ金属と合金化できる金属、また、アルカリ金属を格子間に脱挿入できる立方晶系金属化合物、リチウム窒化化合物なども好適である。これらを単体あるいは複数を用いることができる。
特に、アルカリ金属吸蔵・放出できる金属リチウムや炭素材料がより好ましい。
また、炭素材料では、容量不足やサイクル特性を向上させるため、シリコン系材料、チタン系材料、ルテニウム系材料等の単独またはその複合化合物、混合物等を使用することができる。
(酸化膜の形成方法)
本実施形態における、集電体金属への酸化膜の形成方法について述べる。
なお、下記には、酸化膜の形成方法とともに、集電体金属箔をメッシュ様に形成する方法も同時に述べる。単純にメッシュ様にしない場合は、プレーンの金属箔を同様の工程を用いて酸化膜を形成するとよい。
まず、金属箔であるが、本実施形態では、銅箔を例として挙げている。他金属箔として、銀、金、ニッケル、亜鉛、アルミニウムなどの金属またはこれらの金属からなる合金を用いることができる。また、場合によっては、金属やプラスチック基材に上記のような貴金属を気相式で形成してもよい。なお、金属薄膜は平滑なものであることが好ましい。平滑であれば、その後の工程でパターン形状にしたとき、金属膜の厚薄が軽減できる。平滑化処理としては研磨または腐食処理などが挙げられる。
また、金属箔メーカーによっては、購入時にすでに酸化(黒化)処理されているものもある。それをそのまま使用してもよいが、積層される電極活物質に合わせて、酸化処理を再度実施してもよい。金属薄膜を用いても良い。
プレーンの板状以外のメッシュ状、格子状、多孔状などの形成は、湿式エッチング法によるパターニングは公知の方法により行うことができる。具体的には以下のような手順で行うことができる。まず、金属薄膜上にレジスト層を形成し、得ようとする金属薄膜層の逆パターンの露光を行い、現像洗浄することによりレジストパターンを得た後、塩化第二鉄等の酸系エッチング液により金属薄膜をパターンエッチングする。その後レジストを除去する剥離工程として、シュウ酸等の弱酸やアルカリ液等に浸漬、シャワーリングを実施することにより、金属薄膜のパターンを得ることができる。
このとき、形成する形状は、適宜選定するとよいが、開口部が大きすぎると支持体がないため、搬送やハンドリング時に破損、切断等の不具合が生じやすく、表面積も多くならない場合をある。また、開口部が小さすぎると、酸化用浸漬液や電極活物質が開口部に入り切らず、開口させた効果が薄れる場合がある。
開口度合いは、酸化用浸漬液、電極活物質、使用する集電体金属箔強度等から、適宜決定するとよい。
酸化処理は、硝酸なども混合された特定の酸化処理液を用い、かつ液温度30℃以上80℃以下の範囲内で処理することが好ましい。酸化処理はパターン状金属薄膜を酸により処理することにより、表面が黒化するもので、本酸化処理工程は黒化処理とも呼ばれることがある。酸化(黒化)処理工程では、露出している金属薄膜層表面が全て酸化(黒化)する。
酸化処理液としては、高温酸化で使用するような、リン酸ソーダ系の助剤を使用するより、硝酸ソーダ系の助剤を使用することが好ましく、さらには、有機酸塩を使用することも条件によっては非常に好ましい。硫化アンモニウム等を使用する硫化処理とは異なり、低温酸化処理に適している。
酸化処理は、前記酸化処理液に金属薄膜を含む積層体を浸漬し、温度30℃以上80℃以下の範囲内で、0.5分以上10分以下程度で処理が好ましい。
温度がこの範囲以上であるとエッチングによるパターニングの制御が難しい場合がある。またこの範囲以下であると目的とする十分な被膜が得られない。
さらに処理時間が10分以上であると被膜は得られるものの、生産効率が低下したり、被膜自体が厚くなり、膜の凝集力が低下したり、電気的な抵抗になる場合もあるので、使用する金属箔の状態と処理液の状態を加味して、条件設定するとよい。
また、前述したいずれの湿式処理も、処理液にドブ漬けし、エッチングや被膜処理し、水洗時は、シャワーやドブ漬けすることが多い。
特に、酸化被膜化は、ドブ漬けすることで、パターニングされた形状全体に均一に行き渡ることでより安定な被膜を得ることができる。
酸化皮膜の表面抵抗値は5.0E−1(Ω/□)以下であることが好ましい。これより大きいと、内部抵抗が大きくなり、充放電特性に悪影響を及ぼすおそれがある。また、酸化被膜処理液に漬ける前に、より密着性よく、より均一に被膜を生成させるために、事前処理をする場合もある。
電極活物質含有した塗料の塗工方法については、一般的なウェット塗料の塗工方法でよく、その合剤の粘度や塗布量、電極金属箔の状態に合わせ、適宜選択するとよい。
例えば、グラビアコート、マイクログラビアコート、ダイコート、スリットコート、コンマコート、リップコート、またそれらでのオフセットコートやリバースコート、スピンコート、スプレー、ディッピング、スクリーン、ロータリースクリーン等など、適宜選択するとよい。
さらに、必要に応じ、パターン塗工や間欠塗工など、塗工形状にも合わせた選択をするとよく、その塗工方法に合わせた、塗料供給法、塗工方法も適宜選択するとよい。
また、電極金属箔がパターン様となり、開口している場合、塗料が抜けたり、裏まわりしたりして、バックロールを汚損したり、塗面や塗布量に影響する場合もある。また、開口部に塗料が入らない場合もあるため、特に、開口している場合は、塗料状態や塗工方法を選択する必要がある。
また、塗工方法によっては、予備タンク内などに塗料が貯蔵される場合は、必要に応じ攪拌するなどして、常に均一な塗料系を維持することが重要である。
また、塗工部への液供給に関しても、ポンプ、バルブ、フィルターなども、塗工膜の必要物性にあわせ選択して構わない。
乾燥方法についても、塗工と同様に、塗工膜の必要物性に合わせた乾燥方法が必要となる。
乾燥の方法としては、熱風乾燥、IR乾燥、真空乾燥、紫外線、マイクロ波、電子線乾燥などが挙げられ、その1つあるいは2つ以上を組み合わせて乾燥させてもよい。
また、熱風乾燥では、風量、風あたり角度、吹き出し口からの距離等も影響しているので、考慮した方がよい。
さらに、ロールtoロールのウェブで塗布、乾燥する場合、ロールサポートであったり、フローティングであったりとする場合もあり、これらを単一あるいは複合して乾燥させてもよい。
圧縮は、必要に応じ、適宜、選択実施するとよい。
それは、コンパクト、小型化したいが故、大きな圧縮をかけてしまうと、塗工部と非塗工部間に反りの差が生じたり、また、せっかく塗布、乾燥にて、充放電特性に優れた結晶構造が、過荷重により、破壊されたりして、容量の低下やサイクル特性の低下になりかねない。
したがって、電池特性を鑑みつつ、圧縮をかけた方が好ましい。
できれば、圧縮は圧縮前30%以上95%以下程度の厚みになるのがより好ましい。
本発明は、前述したような実施形態によって、特許文献1から特許文献6における課題を、解決することができる。特に、本実施形態では、集電体金属箔に酸化被膜を具備させることにより、金属箔と積層層との密着を向上でき、経時での電池特性を維持することができるのである。
前述してきた諸々材料および条件にて、電極化あるいは、電池化し、サンプルを作製し、下記の評価を行った。実施例、比較例の詳細を下記に説明する。
下の実施例に基づいて本発明の詳細を述べる。但し、実施例が本発明を制限するものではない。
(実施例
正極作製:活物質として、LiMn2O4:90質量部、導電材:アセチレンブラック:5質量部、バインダー:PVDF:5質量部、さらに溶剤として、NMPを混合し、固形分50%とした合剤を作製し、集電体となるアルミニウム箔(15μm厚)上に乾燥厚み100μm厚になるように塗布、乾燥し、アルミニウム露出部にタブを付け、正極を作製した。
この際、塗布前にアルミニウム箔表面を印加電圧180V、印加電流4A、電極間距離2mm、速度10m/minでコロナ処理を実施した箔を使用した。
負極作製:活物質として、天然黒鉛:90質量部、導電剤:アセチレンブラック:4質量部、バインダー:SBR:4部(固形分換算)、増粘剤:CMC(カルボキシメチルセルロース):2部、さらに希釈溶剤として水を用い、固形分50%となるように塗料を調製した。
上記を塗布前に銅箔表面処理を施し、酸化被膜を下記の条件で生成させた。
銅箔の表面にフォトレジスト(乾燥膜厚:10μm)塗布し、平行光紫外線によるパターン露光を行い5%シュウ酸および10%水酸化ナトリウム水溶液に浸漬し現像し、液温50℃、10%塩化第二鉄液にてエッチング処理し、水洗浄、3%シュウ酸、10%水酸化ナトリウム水溶液で、レジストを剥離した後、再度、水洗、乾燥することにより開口部直径2mm、単位面積当たり開口率70%の集電体金属箔を作成した。
その後、酸化処理は、酸化処理液(株式会社三若純薬研究所製)を用い、50℃で1分間浸漬し、その後水洗することにより表面が黒色化した集電体金属箔を得た。
このように作成した箔上に、前述した塗料を乾燥厚み100μm厚になるように塗布、乾燥し、銅箔露出部にタブを付け負極を作製した。
電解液は、エチレンカーボネート(EC)/ジメチルカーボネート(DMC)=50重量部/50重量部に、電解質として、LiPF6を1mol溶解させたものに1重量部のビニレンカーボネート(VC)を添加したものを用いた。セパレータは、PP製不織布を用い、電池を組んだ。
(実施例
実施例1と同様に電極あるいは電池を作製するが、負極銅箔に関して、エッチングによるパターン形成を実施せず、板箔状のまま使用し、その後は、実施例1と同様に銅箔表面に酸化被膜を作製した。また電池の作製も上記の部材を使用し、実施例1と同様の条件にて作製した。
(実施例
実施例1と同様に電極あるいは電池を作製するが、負極銅箔に関して、エッチングによるパターン形成する際、完全に貫通させることなく、ハーフエッチングを実施し、凹部を形成し、その後は、実施例1と同様に当該銅箔表面に酸化被膜を作製した。また電池の作製も上記の部材を使用し、実施例1と同様の条件にて作製した。
(比較例1)
実施例1と同様に電極および電池を作製するが、その際、負極の銅箔上への酸化処理を実施せず、電極活物質を実施例1と同条件にて塗布し作製した。
(比較例2)
実施例2と同様に電極および電池を作製するが、その際、負極の銅箔上への酸化処理を実施せず、電極活物質を実施例2と同条件にて塗布し作製した。
(比較例3)
実施例2と同様に電極および電池を作製するが、その際、負極銅箔上への酸化処理を実施せず、溶剤系の黒鉛含有導電性アンカーコート剤(日本黒鉛製)をディッピングにより塗布し、電極活物質を実施例2と同条件にて塗布し作製した。
(評価項目、評価方法)
(1)表面抵抗:実施例および比較例にて作製された負極側電極(銅箔側)について、電極活物質塗布直前(アンカーコート有無)の表面に表面抵抗測定器(四端子法:ロレスタ:三菱化学製)を用い、測定した。
(2)電極活物質重量:実施例および比較例の通り負極銅箔上に乾燥膜厚100μm塗布したときの実際に塗布されている電極活物質の重量を電極活物質層塗布前後での重量より算出した。
(3)密着性:各条件を施された金属箔表面上に塗布された活物質の表面にセロテープ(登録商標)(ニチバン製:24mm幅)を、ハンドゴムローラーを用いて貼り、それを180°方向に手で剥離した。その際の剥離面について目視評価した。剥離面の評価凡例は、下記の通りである。
(a)金属箔//活物質間での界面剥離
(b)活物質層間での凝集破壊
(c)活物質//セロテープ(登録商標)間での界面剥離
(4)放電容量:室温25℃の環境下において、4.2V定電圧、電流値30mA、10時間充電後、30mA、カットオフ電圧3.0Vまで放電した際の、初期放電容量を測定した。
(5)サイクル特性:(4)で放電した電池を、継続して環境温度、60℃にて、4.2Vまで、30mAで充電、レスト10分30mAで放電し3.0Vまでの放電、レスト10分を1000回繰り返した時の放電時の容量を、実施例1の(4)放電容量の評価値を100としたときの、放電容量比率(%)を測定した。
(6)経時密着:(5)の評価を実施した後、電池を分解し、電極金属箔と電極活物質との密着性について、目視で観察した。その凡例を下記に示す。
(○)電極金属箔と電極活物質間で剥離が見られない。
(×)一部あるいは、全部が、電極金属箔から電極活物質の剥離が確認された。
Figure 0005927755
(まとめ)
上述したように発明者は、鋭意研究の結果、集電体金属、特に銅箔表面に酸化処理(黒化処理)を施すことにより、色は黒ないし赤褐色等、材料により異なるが変色して、表面に薄い黒化被膜が生成し、この被膜は、電気伝導性を減じることなく、さらには、密着性に寄与することを見出した。その酸化処理は、もともと存在した銅箔表面を変化させただけであるので、集電体金属への密着も良好である。また、メッシュ様の場合でも、開口部を埋めることなく、その後に積層する電極活物質の量を減じることもない。また、1価あるいは2価の酸化銅、水酸化銅を含有し、被膜もポーラスな部分もあり、導電性を減じさせることなく、電極活物質層の密着にも寄与させることを見出した。
つまり、リチウムイオン電池の電極において、集電体金属を強酸化剤により酸化させ(黒化処理)、酸化被膜(黒化被膜)を形成させることにより、前述したように密着性を向上させ、電気的抵抗を大きくさせることなく、また、集電体金属がメッシュ等の形状の場合でも、開口部内部でも同様の効果が得られ、開口部を埋めることがないので、電極活物質を開口部内にも埋め込め、電極活物質の量を減じることがなく、電池の容量向上にもつながるのである。
本発明は、リチウムイオン電池に用いることができる。
1 タブ
2 集電体金属箔
3 活物質
4 導電剤
5 増粘剤
6 電極膜
7 酸化層

Claims (3)

  1. 銅からなる集電体金属と、
    当該集電体金属上に設けられ前記集電体金属表面が酸化した酸化被膜からなる導電層と、
    当該導電層上に積層され且つ電極活物質が混合された電極膜と、を有する電極部を含むリチウムイオン電池であって、
    前記集電体金属は、箔状であり且つ開口部あるいは凹部の形状を有し、
    記開口部あるいは凹部の間口は、その内側に少なくとも前記酸化被膜形成用の酸化処理液及び電極活物質を満たすことの可能な大きさを有し、
    前記酸化被膜及び前記電極膜は前記開口部あるいは凹部の内面を含む前記集電体金属面に連続して形成され、且つ前記酸化被膜の表面抵抗値が5.0E−1(Ω/□)以下であることを特徴とするリチウムイオン電池。
  2. 前記開口部あるいは凹部は、
    ッシュ状、格子状、多孔状のうちのいずれかのパターンで形成されることを特徴とする請求項1記載のリチウムイオン電池。
  3. 銅からなる集電体金属と、
    当該集電体金属上に設けられた導電層と、
    当該導電層上に積層され且つ電極活物質が混合された電極膜と、を有する電極部を含むリチウムイオン電池の製造方法であって、
    箔状の前記集電体金属に、湿式エッチング法によりメッシュ状、格子状、多孔状のうちのいずれかのパターンで開口部あるいは凹部を形成する工程と、
    前記開口部あるいは凹部が形成された後に酸化処理液に浸漬して前記集電体金属を表面酸化処理し、前記導電層としての酸化被膜を形成する工程と、
    前記導電層上に前記電極膜を積層する工程と、
    を備え、
    前記開口部あるいは凹部の間口を、その内側に、少なくとも前記酸化処理液及び電極活物質を満たすことの可能な大きさに形成し、
    前記酸化被膜及び前記電極膜を前記開口部あるいは凹部の内面を含む前記集電体金属面に連続して形成し、
    前記酸化被膜の表面抵抗値を5.0E−1(Ω/□)以下とすることを特徴とするリチウムイオン電池の製造方法。
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