JP5939436B2 - 非水電解質二次電池およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、非水電解質二次電池に関する。
リチウムイオン二次電池その他の非水電解質二次電池は、既存の電池に比べ、小型、軽量かつ高エネルギー密度であって、出力密度に優れる。このため、近年、パソコンや携帯端末等のいわゆるポータブル電源や、ハイブリッド自動車(HV)等の車両駆動用電源としても好ましく用いられている。
この種の非水電解質二次電池は、正極と負極とを備える電極体と、非水電解質(典型的には、非水電解液)と、を電池ケースに収容して構築される。そして、正極および負極は、対応する正負の集電体上に電荷担体(典型的にはリチウムイオン)を可逆的に吸蔵および放出し得る活物質を主成分とする電極合材層(具体的には、正極合材層および負極合材層)を、それぞれ備えている。
例えば非水電解質二次電池の典型例であるリチウムイオン二次電池では、上記正極はアルミニウム箔でできた正極集電体と該正極集電体の表面に設けられたコバルト酸リチウム等のリチウム複合酸化物を材料とする正極活物質から構成され、一方、上記負極は銅箔でできた負極集電体と該負極集電体の表面に設けられたカーボン等を材料とする負極活物質から構成される。
ところで、リチウムイオン二次電池やニッケル水素電池の負極集電体として用いられる上記銅箔は、その表面に防錆処理が施された状態で利用される場合がある。この防錆処理の一例としては、無水クロム酸に代表されるクロム化合物系の溶液を用いるクロメート処理が挙げられる。例えば、特許文献1では、圧延銅箔を構成材とするリチウムイオン二次電池用負極集電体において、上記圧延銅箔は、その表面にクロム系の被膜が形成されていることを特徴としている。そして、過充電時における銅の溶出を効果的に防ぎ、コスト増等の問題のないリチウムイオン二次電池用負極集電体を提供することが開示されている。また、特許文献2には、負極活物質との接着性、銅箔またはタブ端子との超音波溶接性、更には防錆性がバランスよく向上したリチウムイオン二次電池集電体用銅箔を提供するために、該銅箔の表面の少なくとも一部をシランカップリング剤による処理(以下、「シランカップリング処理」ともいう。)を施すことが開示されている。また、特許文献3には、電解銅箔にクロメート処理を行い、該クロメート層上に更にシランカップリング処理により有機被膜を形成することが開示されている。
特開2004−63344号公報 特開2011−23303号公報 特開2008−184657号公報
しかしながら、上述したクロメート処理が施された負極集電体を構成している銅箔の表面は、酸化銅と酸化クロムが混在しており、酸化クロムの導電性が高いために抵抗発熱が望めない。そのため、負極集電体と負極端子とを抵抗溶接する際の溶接性が低下するという問題が発生する。
また、上述したシランカップリング剤は、上記負極集電体の銅箔の表面に存在するOH基と反応して被膜を形成するため、上記銅箔の状態によって被膜にムラができやすく、未反応のシランカップリング剤が上記銅箔の表面に残存しやすいという問題が発生する。更に、シランカップリング処理を施した負極極板を用いたリチウムイオン二次電池は、長期にわたって使用される環境下において、溶接強度の低下、負極活物質と負極集電体との密着性の悪化に起因する信頼性・電池特性の低下を招くという問題も想定される。この問題は、シランカップリング剤に存在するSi元素が銅と合金化することで負極集電体の銅箔が脆くなり、その結果、溶接強度の低下に加え、負極活物質と負極集電体との密着性が低下すると考えられる。
そこで本発明は、上述した課題を解決すべく創出されたものであり、ばらつきの少ない強い溶接強度を持ち、かつ、電圧低下不良のない非水電解質二次電池を得ることを目的としており、かかる目的を実現できる非水電解質二次電池を提供するものである。
上記目的を実現するべく、本発明によって以下の構成の非水電解質二次電池が提供される。すなわち、本発明に係る非水電解質二次電池は、正極と負極とを備えた電極体と、非水電解質と、が電池ケース内に収容された非水電解質二次電池である。そして、上記負極は、負極端子と該負極端子と電気的に接続されている負極集電体とを備えている。該負極集電体は、負極活物質を含む負極活物質層が形成されている負極活物質層形成部と該負極活物質層が形成されていない負極活物質層非形成部とから構成され、かつ、上記負極集電体として、表面がクロメート処理されたクロメート被膜層形成銅箔が用いられている。上記負極端子は、上記負極活物質層非形成部の一部に接合されている。そして、上記負極活物質層非形成部の表面であって、少なくとも上記負極端子との接合部分およびその周辺の一部は、酸化銅からなる酸化銅被膜層が形成されていることを特徴とする。
かかる構成の非水電解質二次電池によると、上記負極集電体にその表面がクロメート処理されたクロメート被膜層形成銅箔を用いることによって、上記負極集電体の防錆性を向上することができる。また、上記クロメート被膜層形成銅箔は、クロメート処理が施されていることによって、上述したように上記負極集電体の表面は、酸化クロムが混在しており、酸化クロムの導電性がよいため電流が流れ易い。また、上記負極端子は、異物除去のためバレル研磨や脱脂処理が施されているのが通常であるため、その表面は典型的には平滑である。よって、上記負極集電体と上記負極端子との接触面積が大きく、かつ、上記負極集電体は導電性が良いために、接触抵抗が低くなる。その結果、溶接の際の溶接強度が低下する虞がある。そこで、かかる構成の非水電解質二次電池のように、上記負極活物質層非形成部の表面であって、少なくとも上記負極端子との接合部分およびその周辺の一部に更に酸化銅からなる酸化銅被膜層が形成されていることで、接触抵抗を高めることができ、その結果、上記負極端子と上記負極集電体との高強度での溶接が実現される。
また、ここで開示される非水電解質二次電池の好ましい一態様では、上記負極活物質層非形成部の静摩擦係数は、0.6以上(典型的には、1.0以下)であることを特徴とする。かかる構成によると、上記負極活物質層非形成部の静摩擦係数を上記のレベルにすることで、上記負極端子と上記負極集電体との接合部分およびその周辺の一部の接触抵抗をより好適に高めることができ、その結果、より好適に上記溶接部分およびその周辺の一部の溶接がし易くなる。
また、ここで開示される非水電解質二次電池の好ましい他の一態様では、上記酸化銅被膜層の平均厚みが3nm以上(典型的には、150nm以下)であることを特徴とする。かかる構成によると、上記平均厚みの酸化銅被膜層を形成することによって、上記負極端子と上記負極集電体との接合部分およびその周辺の一部の接触抵抗をより好適に高めることができ、その結果、より好適に上記溶接部分およびその周辺の一部の溶接がし易くなる。
また、ここで開示される非水電解質二次電池の好ましい他の一態様では、上記酸化銅被膜層の更に上層には、トリアゾール類に属する少なくとも一種の化合物由来の有機防錆被膜層が形成されていてもよい。このように、上記酸化銅被膜層の更に上層に上記有機防錆被膜層を形成することで、上記有機防錆被膜層は、上記負極集電体を構成する金属(典型的には、銅)と結合するため、該負極集電体の防錆性を向上させることができる。
また、ここで開示される非水電解質二次電池の好ましい他の一態様では、上記負極端子と上記負極活物質層非形成部の一部との接合には、抵抗溶接を用いる。抵抗溶接は、被溶接材に電流を流すことによって発生する抵抗熱を利用して溶接するため、被溶接材の抵抗が高い方が溶接性がよいとされる。クロメート被膜層のみが形成された場合の負極集電体の負極活物質非形成部の表面は、酸化クロムが混在しており、該酸化クロムは導電性があるため、クロメート被膜層が形成されていない負極集電体よりも電流が流れやすい。また、負極端子は異物除去のため、バレル研磨や脱脂処理が施されているのが通常であり、その表面は平滑である。よって、負極端子と負極集電体とを抵抗溶接する際、負極端子と負極集電体との接触面積が大きくなるため、接触抵抗が低くなり、抵抗発熱が望めない。
しかし、かかる構成の非水電解質二次電池では、上記クロメート被膜層が形成された上記負極集電体の負極活物質層非成形部の表面のうちの、少なくとも上記負極端子との接合部分およびその周辺の一部に上記酸化銅被膜層を形成することで、上記負極端子と上記負極集電体との接触抵抗を高めることができる。その結果、抵抗溶接による溶接の際(典型的には該溶接の際に当該溶接部位のクロメート被膜層は失われ得る。)、投入電圧が小さくても上記負極端子および上記負極集電体は十分に発熱するため、好適に溶接することができる。
また、ここで開示される非水電解質二次電池の好ましい他の一態様では、上記負極活物質層形成部の少なくとも一部には、上記クロメート被膜層が存在することを特徴とする。上記負極活物質形成部の少なくとも表面の一部に上記クロメート被膜層が形成されていることによって、防錆性を高めることができる。
また、本発明は、上述した目的を実現するための他の側面として、以下の非水電解質二次電池の製造方法が提供される。すなわち、正極と負極とを備えた電極体と、電解質と、が電池ケース内に収容された非水電解質二次電池の製造方法である。かかる方法は、負極活物質層を含む負極活物質層形成部分と、該負極活物質層を含まない負極活物質層非形成部分とを有する負極集電体と、負極端子とを用意する工程と、該負極端子を上記負極活物質層非形成部分の一部に接合する工程とを含む。そして、上記接合する工程において、上記負極集電体として、あらかじめクロメート処理が表面に施されたクロメート被膜層形成銅箔を使用し、更に少なくとも上記負極活物質層非形成部分にはあらかじめ酸化銅からなる酸化銅被膜層を形成しておく。そして、該酸化銅被膜層が形成された部分に上記負極端子を溶接することを特徴とする。
かかる構成の非水電解質二次電池の製造方法によると、上記負極集電体にその表面がクロメート処理された上記クロメート被膜層形成銅箔を用いることによって、上記負極集電体の防錆性が向上した非水電解質二次電池を製造することができる。また、上記接合する工程において、上記負極集電体として、少なくとも上記負極活物質層非形成部分に酸化銅からなる上記酸化銅被膜層を形成することで、接触抵抗を高めることができ、その結果、上記負極端子と上記負極集電体との溶接がし易くなる。
また、ここで開示される非水電解質二次電池の製造方法の好ましい一態様では、上記負極活物質層非形成部分の静摩擦係数が0.6以上(典型的には、1.0以下)となるように酸化銅被膜層を形成する。かかる製造方法によると、上記負極活物質層非形成部分の静摩擦係数を上記のように設定することで、上記負極端子と上記負極集電体との接合部分およびその周辺の一部の接触抵抗をより好適に高めることができ、その結果、より好適に上記溶接部分およびその周辺の一部の溶接がし易くなる。
また、ここで開示される非水電解質二次電池の製造方法の好ましい一態様では、上記酸化銅被膜層を、その平均厚みが3nm以上(典型的には、150nm以下)になるように形成することを特徴とする。上記平均厚みの酸化銅被膜層を形成することによって、上記負極端子と上記負極集電体との接合部分およびその周辺の一部の接触抵抗をより好適に高めることができ、その結果、より好適に上記溶接部分およびその周辺の一部の溶接がし易くなる。
また、ここで開示される非水電解質二次電池の製造方法の好ましい一態様では、上記酸化銅被膜層の更に上層に、トリアゾール類に属する少なくとも一種の化合物由来の有機防錆被膜層を形成する。このように、上記酸化銅被膜層の更に上層に上記有機防錆被膜層を形成するように非水電解質二次電池を製造することで、上記有機防錆被膜層は、上記負極集電体を構成する金属(典型的には、銅)と結合するため、上記負極集電体の防錆性を向上させることができる。
また、ここで開示される非水電解質二次電池の製造方法の好ましい一態様では、上記負極端子と上記負極活物質層非形成部分の一部との溶接として、抵抗溶接を用いることを特徴とする。かかる製造方法によると、上記クロメート被膜層が形成された上記負極集電体の負極活物質層非成形部分の表面のうちの、少なくとも上記負極端子との接合部分およびその周辺の一部に上記酸化銅被膜層を形成することで、上記負極端子と上記負極集電体との接触抵抗を高めることができる。その結果、特に抵抗溶接による溶接の際、投入電圧が小さくても上記負極端子および上記負極集電体は十分に発熱するため、好適に溶接することができる。
また、本発明によると、ここで開示されるいずれかの非水電解質二次電池またはいずれかの方法によって製造された非水電解質二次電池を駆動用電源として備える車両が提供される。
上記電池は、高い電池性能を維持しつつ、従来に比べ信頼性(典型的には、落下等の衝撃によって電池が変形した場合や、金属物の釘刺し等によって電池が破壊されたりした場合の耐性)が向上している。このため、高容量、高出力の用途(例えば車両(典型的には、プラグインハイブリッド自動車(PHV)、ハイブリッド自動車(HV)、電気自動車(EV))に搭載されるモータ駆動のための動力源(駆動用電源))に好適に用いることができる。
本発明の一実施形態に係る非水電解質二次電池の外形を模式的に示す斜視図である。 図1の非水電解質二次電池のII−II線における断面構造を模式的に示す図である。 本発明の一実施形態に係る捲回電極体を示す図である。 本発明の一実施形態に係る捲回電極体の負極活物質層非形成部と負極端子との溶接個所を示す側面図である。 本発明の一実施形態に係る負極集電体の負極活物質層形成部および負極活物質層非形成部を模式的に示す図である。 本発明の一実施形態に係る負極集電体の負極活物質層形成部および負極活物質層非形成部を模式的に示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る負極集電体と負極端子との抵抗溶接を模式的に示す図である。 本発明の一実施形態に係る非水電解質二次電池を備えた車両(自動車)を示す側面図である。
本明細書において「非水電解質二次電池」とは、繰り返し充電可能な電池一般をいい、リチウム二次電池(典型的にはリチウムイオン二次電池)、ニッケル水素電池などのいわゆる蓄電池を包含する。また、本明細書において「活物質」は、非水電解質二次電池において電荷担体となる化学種(例えば、リチウムイオン二次電池ではリチウムイオン)を可逆的に吸蔵および放出(典型的には挿入および離脱)可能な物質をいう。
以下、本発明で開示される非水電解質二次電池の好適な実施形態について説明する。本明細書において特に言及している項目以外の事柄であって、実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。かかる構造の非水電解質二次電池は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
先ず、本発明の一実施形態に係る非水電解質二次電池(リチウムイオン二次電池)の概略構成を説明する。特に限定することを意図したものではないが、かかるリチウムイオン二次電池としては、扁平に捲回された電極体(捲回電極体)と、非水電解質(電解質)と、扁平な直方体形状(箱型)の容器に収容した形態の非水電解質二次電池を例とし、図1〜3にその概略構成を示す。以下の図面において、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は省略または簡略化することがある。各図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は、実際の寸法関係を反映するものではない。
図1は、本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池100の外形を模式的に示す斜視図である。また図2は、図1に示したリチウムイオン二次電池のII−II線に沿う断面構造を模式的に示す図である。
図1および図2に示すように、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池100は、捲回電極体80と、ハードケース(ケース本体)50とを備えている。図3は、捲回電極体80を示す図である。
図3に示すように、捲回電極体80は、正極シート10、負極シート20およびセパレータ40A、40Bを有している。正極シート10、負極シート20およびセパレータ40A、40Bは、それぞれ帯状のシート材である。
正極シート10は、帯状の正極集電体12と正極活物質層14とを備えている。正極集電体12は、正極に適する金属箔が好適に使用され、例えば、所定の幅を有し、厚さが凡そ15μmの帯状のアルミニウム箔を用いることができる。また、正極集電体12の幅方向片側の縁部に沿って未塗工部13を有している。正極活物質層14は、未塗工部13を除いて、正極種電体12の両面に保持されている。正極活物質層14には、正極活物質が含まれており、該正極活物質を含む正極合材を正極集電体12に塗工することによって形成されている。
正極活物質層14には、正極活物質粒子、導電材およびバインダが含まれている。上記正極活物質粒子には、リチウムイオン二次電池の正極活物質として用いることができる物質を使用することができる。例えばLi、Ni、Co、Mnを構成金属元素とする層状結晶構造のリチウムニッケルコバルトマンガン系複合酸化物が挙げられる。また、LiNiO(ニッケル酸リチウム)、LiCoO(コバルト酸リチウム)、LiMn(マンガン酸リチウム)、LiFePO(リン酸鉄リチウム)などのリチウム遷移金属酸化物が挙げられる。ここで、LiMnは、例えば、スピネル結晶構造を有している。また、LiNiO或いはLiCoOは層状の岩塩構造を有している。また、LiFePOは、例えば、オリビン構造を有している。オリビン構造のLiFePOには、例えば、ナノメートルオーダーの粒子がある。また、オリビン構造のLiFePOは、さらにカーボン膜で被覆することができる。
また、上記導電材としては、例えば、カーボン粉末、カーボンファイバーなどのカーボン材料が例示される。そして、上記導電材は、このような導電材から選択される一種を単独で用いてもよく二種以上を併用してもよい。カーボン粉末としては、種々のカーボンブラック(例えば、アセチレンブラック、オイルファーネスブラック、黒鉛化カーボンブラック、カーボンブラック、黒鉛、ケッチェンブラック)、グラファイト粉末などのカーボン粉末を用いることができる。
また、上記バインダは、正極活物質層14に含まれる上記正極活物質粒子と上記導電材の各粒子を結着させたり、これらの粒子と正極集電体12とを結着させたりする役割を担う。かかるバインダとしては、使用する溶媒に溶解または分散可能なポリマーを用いることができる。例えば、水性溶媒を用いた正極合材組成物においては、セルロース系ポリマー(カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)など)、フッ素系樹脂(例えば、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)など)、ゴム類(酢酸ビニル共重合体、スチレンブタジエン共重合体(SBR)、アクリル酸変性SBR樹脂(SBR系ラテックス)など)などの水溶性または水分散性ポリマーを好ましく採用することができる。また、非水溶媒を用いた正極合材組成物においては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリアクリルニトリル(PAN)などを好ましく採用することができる。
正極活物質層14は、例えば、上述した正極活物質粒子と導電材を溶媒にペースト状(スラリ状)に混ぜ合わせた正極合材を作製し、該正極合材を正極集電体12に塗布し、乾燥させ、圧延することによって形成されている。この際、正極合材の溶媒としては、水性溶媒および非水溶媒の何れも使用可能である。非水溶媒の好適な例としてN−メチル−2−ピロリドン(NMP)が挙げられる。上記バインダとして例示したポリマー材料は、バインダとしての機能の他に、正極合材の増粘剤その他の添加剤としての機能を発揮する目的で使用されることもある。
正極合材全体に占める正極活物質の質量割合は、凡そ50wt%以上(典型的には50〜95wt%)であることが好ましく、通常は凡そ70〜95wt%(例えば75〜90wt%)であることがより好ましい。また、正極合材全体に占める導電材の割合は、例えば凡そ2〜20wt%とすることができ、通常は凡そ2〜15wt%とすることが好ましい。バインダを使用する組成では、正極合材全体に占めるバインダの割合を例えば凡そ1〜10wt%とすることができ、通常は凡そ2〜5wt%とすることが好ましい。
図3に示すように、負極シート20は、帯状の負極集電体22と、負極活物質層(負極活物質層形成部)24とを備えている。負極集電体22には、負極に適する金属箔が好適に使用され、例えば、所定の幅を有し、厚さが凡そ10μmの帯状の銅箔が用いることができる。また、負極集電体22の幅方向片側には、縁部に沿って未塗工部(負極活物質層非形成部)23を有している。負極活物質層24は、未塗工部23を除いて、負極集電体22の両面に保持されている。負極活物質層24には、負極活物質が含まれており、該負極活物質を含む負極合材を負極集電体22に塗工することによって形成されている。
負極活物質層24には、負極活物質粒子、増粘剤、バインダなどが含まれている。上記負極活物質粒子としては、負極活物質として従来からリチウムイオン二次電池に用いられる材料の一種または二種以上を特に限定なく使用することができる。例えば、少なくとも一部にグラファイト構造(層状構造)を含む粒子状の炭素材料(カーボン粒子)が挙げられる。より具体的には、負極活物質は、例えば、天然黒鉛、非晶質の炭素材料でコートした天然黒鉛、黒鉛質(グラファイト)、難黒鉛化炭素質(ハードカーボン)、易黒鉛化炭素質(ソフトカーボン)、または、これらを組み合わせた炭素材料でもよい。
また、上記バインダには、正極活物質層14のバインダとして例示したポリマー材料を用いることができる。例えば、上記バインダは、ゴム類を含む水系ポリマー、および、非水系ポリマーのうち、少なくとも一種類で構成されている。ゴム類を含む水系ポリマーとしては、例えばスチレンブタジエンゴム(SBR)が例示される。ここでスチレンブタジエンゴムとは、スチレンと1,3‐ブタジエンを含む共重合体のことであり、その共重合様式は特に限定されない。さらに不飽和カルボン酸や不飽和ニトリル化合物を共重合させた変性SBRであってもよい。その他、水に分散または溶解するポリマーとしては、ポリアクリレート(アクリル酸エステル単独重合体または共重合体)、ポリウレタン、等が例示される。かかるポリマーは、一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
負極活物質層24は、例えば、上述した負極活物質粒子とバインダとを溶媒にペースト状(スラリ状)に混ぜ合わせた負極合材を作製し、負極集電体22に塗布し、乾燥させ、圧延することによって形成されている。この際、負極合材の溶媒としては、水性溶媒および非水溶媒の何れも使用可能である。非水溶媒の好適な例としてN−メチル−2−ピロリドン(NMP)が挙げられる。上述したポリマー材料は、バインダとしての機能の他に、正極合材の増粘剤その他の添加剤としての機能を発揮する目的で使用されることもあり得る。
セパレータ40A、40Bは、図2または図3に示すように、正極シート10と負極シート20とを隔てる部材である。セパレータ40A、40Bは、微小な孔を複数有する所定幅の帯状のシート材で構成されている。セパレータ40A、40Bには、例えば、多孔質ポリオレフィン系樹脂で構成された単層構造のセパレータまたは積層構造のセパレータを用いることができる。図3に示すように、負極活物質層24の幅b1は、正極活物質層14の幅a1よりも少し広い。さらにセパレータ40A、40Bの幅c1、c2は、負極活物質層24の幅b1よりも少し広い、すなわち、c1、c2>b1>a1である。
また、セパレータ40A、40Bは、シート状の部材で構成されている。セパレータ40A、40Bは、正極活物質層14と負極活物質層24とを絶縁するとともに、電解質の移動を許容する部材であればよい。したがって、シート状の部材に限定されなく、例えばセパレータ40A、40Bは、シート状の部材に代えて、正極活物質層14または負極活物質層24の表面に形成された絶縁性を有する粒子の層で構成してもよい。ここで、絶縁性を有する粒子としては、絶縁性を有する無機フィラー(例えば、金属酸化物、金属水酸化物などのフィラー)、または、絶縁性を有する樹脂粒子(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの粒子)で構成してもよい。
かかる構成の捲回電極体80では、正極シート10と負極シート20とは、セパレータ40A、40Bを介在させた状態で、正極活物質層14と負極活物質層24とが対向するように重ねられている。より具体的には、捲回電極体80では、正極シート10と負極シート20とセパレータ40A、40Bとは、正極シート10、セパレータ40B、負極シート20、セパレータ40Aの順に重ねられている。
また、正極活物質層14と負極活物質層24とは、セパレータ40A、40Bが介在した状態で対向している。そして、正極活物質層14と負極活物質層24とが対向した部分の片側に、正極集電体12のうち正極活物質層14が形成されていない部分(未塗工部13)がはみ出ている。未塗工部13がはみ出た側とは反対側には、負極集電体22のうち負極活物質層24が形成されていない負極活物質層非形成部23がはみ出ている。また、正極シート10と負極シート20とセパレータ40A、40Bとは、このように重ねられた状態で、正極シート10の幅方向に設定した捲回軸WLに沿って捲回されている。
電池ケース50は、図1に示すように、いわゆる角型の電池ケースであり、容器本体52と、蓋体54とを備えている。容器本体52は、有底四角筒状を有しており、一側面(上面)が開口した扁平な箱型の容器である。蓋体54は、容器本体52の開口(上面の開口)に取り付けられて当該開口を塞ぐ部材である。
車載用の非水電解質二次電池では、車両の燃費を向上させるため、重量エネルギー効率(単位重量当りの電池の容量)を向上させることが望まれる。この実施形態では、電池ケース50を構成する容器本体52と蓋体54は、アルミニウム、アルミニウム合金などの軽量金属が採用されている。これにより重量エネルギー効率を向上させることができる。
電池ケース50は、捲回電極体80を収容する空間として、扁平な矩形の内部空間を有している。また、図1に示すように、電池ケース50の扁平な内部空間は、捲回電極体80よりも横幅が少し広い。また、電池ケース50の蓋体54には、正極端子70および負極端子72が取り付けられている。正極端子70および負極端子72は、電池ケース50(蓋体54)を貫通して電池ケース50の外部に出ている。また、蓋体54には安全弁55と注液孔56とが設けられている。
捲回電極体80は、図3に示すように、捲回軸WLに直交する一の方向において扁平に押し曲げられている。正極集電体12の未塗工部13と負極集電体22の未塗工部23は、それぞれセパレータ40A、40Bの両側において、らせん状に露出している。図4に示すように、この実施形態では、未塗工部13、23の中間部分15、25を寄せ集め、正極端子70の溶接部分71、および、負極端子72の溶接部分73に溶接している。該溶接の際、それぞれの材質の違いから、正極端子70(溶接部分71)と正極集電体12の溶接には、例えば、超音波溶接が用いられる。また、負極端子72(溶接部分73)と負極集電体22の溶接には、例えば、抵抗溶接が用いられる。ここで、図4は、捲回電極体80における未塗工部23(13)の中間部分25(15)と電極端子72(70)との溶接箇所を示す側面図であり、図2のIV−IV断面図である。
捲回電極体80は、扁平に押し曲げられた状態で、蓋体54に固定された正極端子70および負極端子72に取り付けられる。かかる捲回電極体80は、図2に示すように、容器本体52の扁平な内部空間に収容される。容器本体52は、捲回電極体80が収容された後、蓋体54によって塞がれる。蓋体54と容器本体52の合わせ目は、例えば、レーザ溶接によって溶接されて封止されている。このように、かかる捲回電極体80は、蓋体54(電池ケース50)に固定された電極端子70、72によって、電池ケース50内に位置決めされている。
その後、蓋体54に設けられた注液孔56から電池ケース50内に電解液が注入される。電解液は、水を溶媒としていない、いわゆる非水電解液が用いられている。この例では、電解液は、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとの混合溶媒(例えば、体積比1:1程度の混合溶媒)にLiPFを約1mol/リットルの濃度で含有させた電解液が用いられている。その後、注液孔56に金属製の封止キャップを取り付けて(例えば溶接して)電池ケース50を封止する。なお、電解液は、ここで例示された電解液に限定されない。例えば、従来からリチウムイオン二次電池に用いられている非水電解液は適宜に使用することができる。
次に、本発明に係る負極集電体22について製造方法と共に詳述する。本発明に係る非水電解質二次電池(ここではリチウムイオン二次電池)の製造方法は、正極と負極とを備えた電極体と、電解質と、が電池ケース内に収容された非水電解質二次電池の製造方法である。そして、負極活物質層を含む負極活物質層形成部分と、該負極活物質層を含まない負極活物質層非形成部分とを有する負極集電体と、負極端子とを用意する用意工程と、該負極端子を上記負極活物質層非形成部分の一部に接合する接合工程とを含む。図5Aおよび図5Bは、本発明に係るリチウムイオン二次電池100の負極集電体22を示す模式図である。図5Aに示すように、負極集電体22は、負極活物質を含む負極活物質層が形成されている負極活物質層形成部24と負極活物質層が形成されていない負極活物質層非形成部(未塗工部)23とから構成されている。また、負極集電体22は、負極端子72と電気的に接続されており、負極集電体22の負極活物質層非形成部23の一部に負極端子72が接合される。
上記用意工程で用意される負極集電体22は、上述したように帯状の銅箔が用いられており、該銅箔の表面にはクロメート処理されたクロメート被膜層27が形成されている。換言すると、負極集電体22は、表面がクロメート処理されたクロメート被膜層形成銅箔を用いている。このように、クロメート被膜層27を負極集電体22の表面に形成することで、負極集電体22の防錆性を向上することができる。また、上記用意工程で用意される負極端子は、銅からなる負極端子であるとよい。
クロメート被膜層27としては、公知のものでよく、例えばクロム酸、重クロム酸ナトリウム、重クロム酸カリウムなどを材料として形成することができる。典型的には、クロメート被膜層形成後のクロムの析出形態はCr(OH)とCrが混在した状態であり、人体に悪影響を及ぼす六価クロムは含有されておらず、三価クロムの形態で析出している。また、クロム酸液はアルカリ性、酸性のどちらでもよい。また、本発明を特に限定するものではないが、クロメート被膜層27の平均厚さは、1nm以上1000nm未満がよく、1.1nm以上10nm以下が好ましく、2nm以上5nm以下がより好ましい。なお、クロメート被膜層27の形成方法は、本発明を特に特徴付けるものではなく従来と同様の方法を用いることができる。
しかし、上記クロメート被膜層形成銅箔は、クロメート処理が施されていることによって、負極集電体22の表面は、酸化クロムが混在しており、酸化クロムの導電性がよいため電流が流れ易い。そのため、負極集電体22は導電性が良くなり接触抵抗が低くなる。そこで、本発明に係る非水電解質二次電池は、図5Bに示すように、負極集電体22における負極活物質層非形成部23の表面に施されたクロメート被膜層27の更に表面、すなわち、負極端子72との接合部分およびその周辺の一部に、後述する表面処理方法で酸化銅からなる酸化銅被膜層28を形成する。ただし、酸化銅被膜層28は、少なくとも負極集電体22の負極活物質層非形成部23上のクロメート被膜層27の表面に形成されていればよく、負極集電体22の負極活物質層形成部24上のクロメート被膜層27の表面には、酸化銅被膜層28を形成してもよいし、酸化銅被膜層28を形成しなくてもよい。なお、後述する負極端子72と負極活物質層非形成部23との抵抗溶接の際、典型的にはクロメート被膜層27が失われる。そのため、図5Bでは、負極活物質層非形成部23の上層のクロメート被膜層27は省略する。
また、負極活物質層非形成部分23の静摩擦係数は、0.6以上(典型的には、1.0以下)であり、好ましくは0.7以上、より好ましくは0.8以上とする。負極活物質層非形成部23の静摩擦係数を0.6よりも小さすぎると、負極活物質層非形成部23の表面が平滑になってしまい、負極端子72との溶接がしにくくなる虞がある。よって、負極活物質層非形成部23の静摩擦係数を上記範囲にすることで、負極端子72と負極集電体22との接合部分およびその周辺の一部の接触抵抗をより好適に高めることができ、その結果、より好適に上記溶接部分およびその周辺の一部の溶接がし易くなる。
また、酸化銅被膜層28の平均厚みは、3nm以上(典型的には、150nm以下)であり、好ましくは5nm以上であり、より好ましくは10nm以上である。酸化銅被膜層28の平均厚みを上記範囲よりも薄く形成すると、導電性が高くなるために、溶接の際の抵抗発熱が望めなく、好適に溶接ができない虞がある。よって、上記範囲の平均厚みの酸化銅被膜層28を形成することによって、負極端子72と負極集電体22との接合部分およびその周辺の一部の接触抵抗をより好適に高めることができ、その結果、より好適に上記溶接部分およびその周辺の一部の溶接がし易くなる。なお、酸化銅被膜層28の平均厚みの測定方法は、X線光電子分光法(XPS)である。
負極活物質層非形成部23の表面に酸化銅皮膜層28を形成する方法は、特に本発明を限定するものではなく、一般的に使用される表面処理方法を利用することができる。その一例としては、コロナ放電によるプラズマ照射または紫外線(UV)照射等の物理的エネルギーを表面に照射する処理方法が挙げられる。例えば、市販される一般的なコロナ表面処理装置(高周波電源装置)を用いて、負極活物質層非形成部23の負極端子72との接合部分およびその周辺の一部に対して低温プラズマ照射(例えば、箔の搬送速度:10〜20m/min、印加電圧:5〜20kV)を行うことができる。具体的には、コロナ表面処理装置(高周波電源装置)に装備された一対の金属電極間に誘電体(絶縁体)を配置するとともに当該電極に高周波高電圧を印加することによって当該電極間に低温プラズマ(非平衡プラズマ)を生じさせ、当該電極間を搬送させた集電体(金属泊)の表面を処理することができる。このような表面処理を行うことによって、負極活物質層非形成部23の負極端子72との接合部分およびその周辺の一部に酸化銅皮膜層28を形成することができる。その結果、負極活物質層非形成部23の負極端子72との接合部分およびその周辺の一部の接触抵抗を高めることができ、負極端子72と負極集電体22との溶接がし易くなる。
また、図5Bに示すように、負極活物質層非形成部分23の酸化銅被膜層28の更に上層に有機防錆被膜層29を形成してもよい。有機防錆被膜層29は、トリアゾール類に属する少なくとも一種の化合物からなる。このトリアゾール類に属する化合物は、銅と結合することによって被膜を作ることができるため、負極端子72との接合部分26およびその周辺の一部に、有機防錆被膜層29を均一に形成することができる。また、トリアゾール類に属する化合物は、Si元素を含まないため、Si元素を含む上述したシランカップリング剤のような、負極集電体22を構成する金属と合金化することで負極20が脆くなり、溶接強度の低下や、負極活物質と負極集電体22との密着性の低下といったことを防ぐことができる。また、有機防錆被膜層29は、防錆性にも優れている。
有機防錆被膜層29を形成するトリアゾール類としては、以下の化合物が使用できる。例えば、ベンゾトリアゾール(BTA)、トリルトリアゾール(TTA)などのベンゾトリアゾール類、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾールなどのイミダゾール類、メルカプトベンゾチアゾールおよびその塩類、エチルメルカプタンなどのメルカプタン類を用いることができる。この中でも特に、ベンゾトリアゾール類に属するベンゾトリアゾールまたはトリルトリアゾールは、上述した防錆性の向上や、溶接強度の低下や負極活物質と負極集電体22との密着性の低下を防ぐことができるため、特に好ましく使用することができる。
また、本発明を特に限定する訳ではないが、有機防錆被膜層29の平均厚みは、0.5nm以上3.0nm以下、好ましくは0.5nm以上2.0nm以下であるとよい。有機防錆被膜層29の平均厚みの測定方法は、X線光電子分光法(XPS)である。有機防錆被膜層29の平均厚みを、上述の範囲よりも薄過ぎる場合、負極集電体22と負極端子72間の接触抵抗値が低くなり、十分な抵抗による発熱が望めないために、必要以上の投入電圧が必要となる。その結果、溶融部(接合部分73およびその周辺の一部)の飛散が生じやすくなり、電圧低下不良の虞が生じる。一方、有機防錆被膜層29の平均厚みが上述の範囲よりも厚過ぎる場合、負極集電体22の機能を十分に発揮できない虞が生じる。そのため、有機防錆被膜層29の平均厚みを上述の範囲内にすることによって、過剰な抵抗発熱による負極活物質層非形成部分23と負極端子72との溶融部(接合部分およびその周辺の一部)が飛散することもないため、より好適に防錆性を向上させ、溶接強度の低下を防止したリチウムイオン二次電池100を製造することができる。なお、有機防錆被膜層29の平均厚みが上記範囲内にある場合は、好ましくは、有機防錆被膜層29を負極集電体22および負極端子72の両方に形成するとよいが、有機防錆被膜層29を負極集電体22または負極端子72のどちらか一方に形成してもよい。本発明に係る二次電池の製造方法における用意工程では、上述した構成の負極集電体22と負極端子72とを用意する。
そして、本発明に係る非水電解質二次電池の製造方法における溶接工程では、負極活物質層非形成部23の表面の酸化銅被膜層28が形成された部分に負極端子72を溶接する。この溶接では上述したように抵抗溶接を用いるとよい。図4に示すように、本発明に係る製造方法では、未塗工部(負極活物質層非形成部)23の中間部分25を寄せ集め、負極端子72の溶接部分73に溶接している。また、図6は、負極集電体22と負極端子72とを抵抗溶接する様子を模式的に表した図であり、図6に示すように、負極活物質層非形成部23の溶接部分26、すなわち、酸化銅被膜層28が形成されている負極端子72との溶接部分に下電極120が取り付けてられており、負極端子72の溶接部分には上電極110が取り付けられている。そして、上電極110を下電極120側に押し当てる、および、下電極120を上電極110側に押し当てることによって、負極集電体22における負極活物質層非形成部23の溶接部分26と負極端子72の溶接部分とが当接するようにして抵抗溶接をする。
抵抗溶接は、被溶接材に電流を流すことによって発生する抵抗熱を利用して溶接するため、被溶接材の抵抗が高い方が溶接性がよいとされる。クロメート被膜層27のみが形成された場合の負極集電体22の負極活物質非形成部23の表面は、酸化クロムが混在しており、該酸化クロムは導電性があるため、クロメート被膜層27が形成されていない負極集電体22よりも電流が流れやすい。また、負極端子72は異物除去のため、バレル研磨や脱脂処理が施されているのが通常であり、その表面は平滑である。よって、負極端子72と負極集電体22とを抵抗溶接する際、負極端子72と負極集電体22との接触面積が大きくなるため、接触抵抗が低くなり、抵抗発熱が望めない。
しかし、図5Aおよび図5Bに示す構成の非水電解質二次電池100では、クロメート被膜層27が形成された負極集電体22の負極活物質層非成形部23の表面のうちの、少なくとも負極端子72との接合部分およびその周辺の一部に酸化銅被膜層28を形成することで、負極端子72と負極集電体22との接触抵抗を高めることができる。その結果、抵抗溶接による溶接の際(典型的には当該抵抗溶接の際にクロメート被膜層27が失われる。)、投入電圧が小さくても負極端子72および負極集電体22は十分に発熱するため、好適に溶接することができる。以上のようにして、本発明に係る構成の非水電解質二次電池100を製造することができる。
ここで開示される非水電解質二次電池は、各種用途に利用可能であるが、高い電池性能を維持しつつ、且つ従来に比べ信頼性(典型的には、落下等の衝撃によって電池が変形した場合や、金属物の釘刺し等によって電池が破壊されたりした場合の耐性)が向上していることを特徴とする。よって、例えば、図7に示すような自動車等の車両1に搭載されるモーター用の動力源(駆動用電源)としてここで開示される非水電解質二次電池100が好適に使用され得る。車両1の種類は特に限定されないが、典型的には、プラグインハイブリッド自動車(PHV)、ハイブリッド自動車(HV)、電気自動車(EV)が挙げられる。また、かかる非水電解質二次電池100は単独で使用されてもよく、該電池を直列および/または並列に複数接続されてなる組電池の形態で使用されてもよい。
以下、具体的な実施例をいくつか示すが、本発明をかかる具体例に示すものに限定することを意図したものではない。
以下の手順で、捲回電極体を備える非水電解質二次電池を作製した。
<実施例1>
〔正極シート〕
先ず、厚さが15μmの帯状のアルミニウム箔を用いた正極集電体と該正極集電体の一方の端部(未塗工部)を除いた部分に塗工された正極活物質層とを備えた正極シートを用意した。
〔負極シート〕
厚さが10μmの帯状の電解銅箔の表面にクロム系の三価クロム錯体を用いた平均厚さが2nmのクロメート被膜層が施されている負極集電体と該負極集電体の一方の端部(未塗工部)を除いた部分に塗工された負極活物質層とを備えた負極シートを用意した。次に、上記負極シートの負極集電体における未塗工部、すなわち、負極活物質層非形成部に高周波電源を用いたコロナ放電法によるプラズマ照射を行うことで酸化銅被膜層を形成して、実施例1に係る非水電解質二次電池の負極シートを用意した。なお、上記コロナ放電法によるプラズマ照射には、春日電機(株)製の特殊高周波電源CTシリーズ:CT−0212を使用し、上記高周波電源に接続された電極間を搬送される電解銅箔の搬送速度は15m/min、印加電圧は14kVであり、このときの電力は0.5kWである。
〔捲回電極体〕
電池容量が3.6Ahとなるように、セパレータシートを介して上記正極シートおよび負極シートが重ねられており、セパレータシートの一方の端から正極シートの未塗工部が突出し、セパレータシートの他方の端(正極シートの未塗工部の反対側)から負極シートの未塗工部(負極活物質層非形成部)が突出するように捲回して、実施例1に係る捲回電極体を作製した。
〔正負極端子〕
次に、アルミニウムによって構成された厚みが1.5mmの正極端子と、胴によって構成された厚みが1mmの負極端子を用意した。そして、この正極端子および負極端子を捲回電極体の中央部分に寄せ集めた未塗工部に沿うように、捲回電極体との溶接部分を折り曲げ加工した。その後、正極端子の溶接部分は厚みが1mmになるようにプレス加工し、負極端子の溶接部分は厚みが0.6mmになるようにプレス加工した。そして、正極端子および負極端子に異物除去のためバレル研磨および脱脂処理を行って、実施例1に係る正極端子および負極端子を作製した。
〔非水電解質二次電池〕
上述した手順で作製した捲回電極体(正極シート、負極シート)、正極端子および負極端子を用いて、以下の手順で非水電解質二次電池を作製した。
(1)負極シート(負極集電体)の負極活物質層非形成部(未塗工部)を寄せ集め、負極端子の溶接部分を当接するようにして以下の溶接電源および溶接条件で抵抗溶接をした。
溶接電源:抵抗溶接機ナグシステム(株)、DDCウエルダーDNWS−5500−4M
溶接条件:投入電圧8V、時間6ms、加圧1.5kN
(2)正極シート(正極集電体)の未塗工部を寄せ集め、正極端子の溶接部分を当接するようにして以下の溶接電源および溶接条件で超音波溶接した。
溶接電源:日本エマソン(株)、2000Xdt20:2.5パワーサプライ(2500W)
溶接条件:エネルギー500J、トリガー加圧力800N、振幅50%
(3)捲回電極体と溶接した正極端子および負極端子を容器本体(金属ケース)に挿入し、蓋体と容器本体をレーザー溶接して密閉した。
(4)蓋体の注液孔から非水電解液を注液後、密閉した。
以上のようにして、実施例1に係る非水電解質二次電池を作製した。
<実施例2>
負極活物質層非形成部に高周波電源を用いたコロナ放電法によるプラズマ照射を行うことで酸化銅被膜層を形成した際の電力が0.3kWであった以外は、実施例1と同様にして実施例2に係る非水電解質二次電池を作製した。
<比較例1>
負極シートの負極集電体における負極活物質層非形成部の表面には、酸化銅被膜層を形成しないこと、および、負極集電体と負極端子との抵抗溶接の際の投入電圧を15Vとしたこと以外は、実施例1と同様にして比較例1に係る非水電解質二次電池を作製した。
[負極集電体と負極端子間の接触抵抗値]
実施例1、2および比較例1に係る非水電解質二次電池において、それぞれの負極集電体と負極端子間の接触抵抗値を測定した。まず、二つの先端面積φ4mmの抵抗溶接用電極の間に幅30mmで60層に捲回した捲回電極体と負極端子を挟み込む。そして、捲回電極体および負極端子に対して、1000Nで加圧したときの接触抵抗値を測定した。その結果を表1に示す。
〔静摩擦係数〕
実施例1、2および比較例1に係る非水電解質二次電池おいて、それぞれの負極集電体同士の静摩擦係数を測定した。該測定方法としては、先ず、重さ259g、負極集電体との接触する面の面積が11.1cmであるSUS306の角型の錘を用意し、負極集電体を2つ積み重ねた上面に上記錘を置いた。そして、滑り速度20mm/minで上記錘を水平方向に滑らせて、そのときの負極集電体同士間に動く摩擦力を測定し、該測定結果から静摩擦係数(静摩擦係数=最大荷重/錘重量)を求めた。その結果を表1に示す。
〔酸化銅被膜層の平均厚み〕
X線光電子分光法(XPS)を用いて、酸素原子の最大値が半分になる深さを酸化銅被膜層と負極集電体(負極活物質層非形成部)が形成されている銅箔との境界として、実施例1、2および比較例1に係る酸化銅被膜層の平均厚みを測定した。その結果を表1に示す。
Figure 0005939436
[溶接電流値]
実施例1、2および比較例1の非水電解質二次電池において、それぞれの負極集電体と負極端子との抵抗溶接時に流れた溶接電流値を測定した。その結果を表2に示す。
[スパッタ発生数]
実施例1、2および比較例1の非水電解質二次電池において、パーティクルカウンタを使用して、それぞれの負極集電体と負極端子との溶接部分から外へ飛散した50μm以上のスパッタをカウントした。その結果を表2に示す。
[溶接強度]
引張試験機を用いて、該引張試験機に負極端子と抵抗溶接された捲回電極体を固定し、負極端子の先端をつかみ引張上げたときの破断ピーク強度を測定した。この溶接強度の測定を実施例1、2および比較例1に対して行い、その結果を表2に示す。
[初期充放電後の電圧不良]
実施例1、2および比較例1の非水電解質二次電池において、以下の手順で初期充放電を行った。
(1)1/5Cの充電レートの定電流で充電(CC充電)を2時間し、10分間休止。
(2)1/5Cの放電レートで3.0Vまで定電流で放電(CC放電)し、10分間休止。
(3)1/3Cの充電レートで4.1Vまで定電流で充電(CC充電)した後、2/100Cまで定電圧で放電(CV放電)し、10分間休止。
(4)1/3Cの放電レートで3.0Vまで定電流で放電(CC放電)した後、2/100Cまで定電圧で放電(CV放電)し、10分間休止。
(5)1/5の充電レートで4.1Vまで定電流で充電(CC充電)。
以上の手順で初期充電をした後、45℃の環境下で24時間放置し、そのときの電圧値をV1とする。その後、更に25℃の環境下で4日間放置し、そのときの電圧値をV2とした。このとき、(V1−V2)×3σから外れた非水電解質二次電池を電圧不良とした。その結果を表2に示す。
Figure 0005939436
表1および表2に示すように、負極集電体(負極活物質層非形成部)に酸化銅被膜層を形成しない比較例1に係る非水電解質二次電池では、負極集電体と負極端子間の接触抵抗値が0.47mΩと低く、接触抵抗による発熱が望めないため、抵抗溶接の際に、15V程度の大きな投入電圧が必要となり、過電流(30kA)による急激な発熱で、スパッタ発生数が多く溶接部分が飛散し易い状況であった。その結果、初期充放電後の電圧低下不良となったと考えられる。
一方、表1に示すように、実施例1および2に係る負極集電体(負極活物質層非形成部)の表面に酸化銅被膜層を形成した非水電解質二次電池では、上記負極集電体の表面はOH基が付着し酸化銅で覆われており、上記酸化銅被膜層の平均厚みが3nm以上であった。また、負極集電体と負極端子間の接触抵抗値が1mΩ以上と高く、接触抵抗による発熱が望める。その結果、抵抗溶接の際に、8V程度の小さな投入電圧でも負極集電体と負極端子間は十分に発熱し、容易に上記抵抗溶接をすることができた。また、実施例1および2に係る非水電解質二次電池は、負極集電体の表面の静摩擦係数が0.6以上であるため、安定した負極集電体の接触面が得られるため、偏った過電流が流れて溶接部分の一部が溶融するという問題を防止することができる。その結果、実施例1および2に係る非水電解質二次電池では、酸化銅被膜層の平均厚みを3nm以上(好ましくは5nm以上、より好ましくは10nm以上)とし、負極集電体の表面の静摩擦係数を0.6以上(好ましくは0.7以上、より好ましくは0.8以上)とすることで、表2に示すようなばらつきの少ない(σ36N程度)強い溶接強度(平均350N)をもち、且つ、電圧低下不良のない非水電解質二次電池を得ることができる。
1 自動車(車両)
10 正極シート(正極)
12 正極集電体
13 未塗工部
14 正極活物質層
15 中間部分
20 負極シート(負極)
22 負極集電体
23 未塗工部(負極活物質層非形成部)
24 負極活物質層(負極活物質層形成部)
25 中間部分
26 溶接部分
27 クロメート被膜層
28 酸化銅被膜層
29 有機防錆被膜層
40A、40B セパレータシート
50 電池ケース
52 容器本体
54 蓋体
55 安全弁
56 注液孔
70 正極端子
71 溶接部分
72 負極端子
73 溶接部分
80 捲回電極体
100 非水電解質二次電池(リチウムイオン二次電池)
110 上電極
120 下電極
WL 捲回軸

Claims (8)

  1. 正極と負極とを備えた電極体と、非水電解質と、が電池ケース内に収容された非水電解質二次電池であって、
    前記負極は、負極端子と該負極端子と電気的に接続されている負極集電体と、負極活物質を含む負極活物質層とを備えており、
    前記負極集電体は、
    表面がクロメート処理されたクロメート被膜層形成銅箔であり、かつ、
    前記負極活物質層が形成されている負極活物質層形成部と、前記負極活物質層が形成されていない負極活物質層非形成部とを有しており
    前記負極端子は、
    前記負極活物質層非形成部の一部に抵抗溶接によって接合されており、
    前記負極活物質層非形成部の表面であって、少なくとも前記負極端子と抵抗溶接された部分および当該抵抗溶接された部分の周辺の一部は、酸化銅からなる酸化銅被膜層を備えており、当該酸化銅被膜層の平均厚みが3nm以上である、非水電解質二次電池。
  2. 前記負極活物質層非形成部の静摩擦係数は、0.6以上であることを特徴とする、請求項1に記載の非水電解質二次電池。
  3. 前記酸化銅被膜層の更に上層には、トリアゾール類に属する少なくとも一種の化合物由来の有機防錆被膜層が形成されており、
    前記有機防錆被膜層の平均厚みは、0.5nm以上3.0nm以下であることを特徴とする、請求項1または2に記載の非水電解質二次電池。
  4. 前記負極活物質層形成部の少なくとも一部には、前記クロメート被膜層が存在することを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池。
  5. 正極と負極とを備えた電極体と、電解質とが電池ケース内に収容された非水電解質二次電池の製造方法であって、
    負極集電体と、負極端子とを用意する用意工程と、
    接合工程と
    を含み、
    前記用意工程で用意される負極集電体は、
    表面にクロメート処理が施されたクロメート被膜層形成銅箔からなり、
    負極活物質層形成部分と負極活物質層非形成部分とを有し、
    前記負極活物質層形成部分には、負極活物質を含む負極活物質層が形成されており、かつ、
    少なくとも前記負極活物質層非形成部分には、平均厚みが3nm以上の酸化銅被膜層が形成されており、
    前記接合工程では、前記負極端子を前記負極活物質層非形成部分の一部に抵抗溶接によって接合することを特徴とする、非水電解質二次電池の製造方法。
  6. 前記負極活物質層非形成部分の静摩擦係数が0.6以上となるように前記酸化銅被膜層を形成することを特徴とする、請求項に記載の非水電解質二次電池の製造方法。
  7. 前記用意工程において、用意される前記負極集電体の前記酸化銅被膜層の上層に、トリアゾール類に属する少なくとも一種の化合物由来の有機防錆被膜層形成されており、
    ここで、前記有機防錆被膜層の平均厚みは、0.5nm以上3.0nm以下であることを特徴とする、請求項5または6に記載の非水電解質二次電池の製造方法。
  8. 請求項1から4までのいずれか一項に記載の非水電解質二次電池を駆動用電源として備える車両。
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