JP2013171806A - 二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】集電体の屈曲がきつい捲回内周部分において、集電体に塗工された活物質層にひび割れや剥離が生じるのを防止できる構造を提供する。
【解決手段】正極集電体と負極集電体241とは、それぞれ帯状の部材であり、正極活物質層と負極活物質層243とが互いに対向するように配置されている。正極集電体と負極集電体241とは、捲回されており、かつ、扁平に曲げられた状態で、電池ケースに収容されている。負極活物質層243は、負極活物質粒子と、バインダとを含んでいる。ここで、負極活物質層243の捲回内周部分402におけるバインダのゲル分率は、負極活物質層243の捲回外周部分404におけるバインダのゲル分率よりも小さい。
【選択図】図9

Description

本発明は二次電池に関する。
本明細書において「二次電池」とは、繰り返し充電可能な電池一般をいい、リチウム二次電池(典型的にはリチウムイオン二次電池)、ニッケル水素電池などのいわゆる蓄電池を包含する。また、本明細書において「活物質」は、二次電池において電荷担体となる化学種(例えば、リチウムイオン二次電池ではリチウムイオン)を可逆的に吸蔵および放出(典型的には挿入および離脱)可能な物質をいう。また、二次電池のうち、非水電解質(例えば、非水電解液)が電解質として用いられた二次電池を適宜に「非水系二次電池」という。
非水系二次電池について、金属箔からなる帯状の正極集電体に正極活物質層を塗工した正極と、帯状の負極集電体に負極活物質層を塗工した負極を、セパレータを介在させて重ねて、捲回した捲回電極体を、さらに扁平に押し曲げて、角型の電池ケースに収容する形態の電池が種々提案されている。例えば、特開2010−186683号公報では、扁平な捲回電極体について、特に捲回電極体の中心付近は、集電体としての電極箔の歪みが大きく、箔折れが生じるなどの問題点が挙げられている。同公報では、捲回電極体の中心付近に、正極と負極を交互に平積みした形態が例示されている。これにより、捲回電極体の中心付近を有効に活用し、エネルギ密度の高密度化を図ることができるとされている。
特開2010−186683号公報
ところで、捲回電極体を扁平に押し曲げて用いる場合、捲回電極体の内周部分では、集電体の屈曲がきつくなる。特に、中心に近づけば近づくほど、集電体の屈曲がきつくなる。集電体の屈曲がきつい部分では、集電体に塗工された活物質層にひび割れや剥離が生じやすくなる。この点、上述した特許文献1では、捲回電極体の捲回内周部分に、正極と負極を交互に平積みした構造としている。こうすることで、捲回電極体の内周部分で集電体が鋭角に屈曲する部分がなくなる。しかし、特許文献1の構造では、捲回電極体を扁平に押し曲げる場合に比べて、正極と負極を交互に平積みした積層体を、捲回電極体の内周部分に存在させる必要があり、捲回電極体の構造が複雑になり、捲回電極体の製造に手間がかかる。集電体の屈曲がきつい部分では、集電体に塗工された活物質層にひび割れや剥離が生じやすくなる。かかる問題は、特に負極活物質層で顕著になりやすい。そこで、特に負極について、集電体の屈曲がきつい捲回内周部分において、集電体に塗工された活物質層にひび割れや剥離が生じるのを防止できる構造を提案する。
ここで、本発明の一実施形態に係る非水系二次電池は、捲回電極体と、当該捲回電極体を収容した電池ケースと、前記電池ケースに注入された非水電解質とを備えている。ここで、電池ケースは、扁平な収容空間を備えた角型のケースである。捲回電極体は、正極集電体と、正極集電体に保持された正極活物質層と、負極集電体と、負極集電体に保持された負極活物質層と、正極活物質層と負極活物質層との間に介在したセパレータとを備えている。正極集電体と負極集電体とは、それぞれ帯状の部材であり、正極活物質層と負極活物質層とが互いに対向するように配置されている。また、正極集電体と負極集電体とは、捲回されており、かつ、扁平に曲げられた状態で、電池ケースに収容されている。さらに、負極活物質層は、負極活物質粒子と、バインダとを含んでいる。そして、負極活物質層の捲回内周部分におけるバインダのゲル分率は、負極活物質層の捲回外周部分におけるバインダのゲル分率よりも小さい。
ここで、乾燥状態のバインダを溶剤(例えばテトラヒドロフラン)に浸すと、一部が溶解し、一部が溶け残る。この不溶性の部分は、バインダが架橋している箇所に相当し、一般に「ゲル分」と称される。本明細書でいう「バインダのゲル分率(あるいはゲル量とも称される)」とは、バインダの乾燥質量X1と、該バインダを溶剤に抽出したときに残ったゲル分の乾燥質量X2とから、(X2/X1)×100により算出される値をいう。かかるゲル分率が小さいほど、バインダの架橋部分の結合が弱くなり(分子間運動が活発になり)、バインダが変形しやすくなる。その結果、該バインダを含む負極活物質層の柔軟性が高まると考えられる。一方、その背反として、バインダのゲル分率が小さくなると、バインダが負極活物質粒子に付着したとき変形しやすくなるため、バインダが負極活物質粒子の表面を広く覆うようになる。その結果、バインダにより電子の授受が妨げられ、負極の反応抵抗が増大すると考えられる。
本発明の非水系二次電池によれば、負極活物質層の捲回内周部分におけるバインダのゲル分率を小さくし、負極活物質層の捲回外周部分におけるバインダのゲル分率を大きくすることによって、負極全体としてはバインダのゲル分率が小さくならないため、バインダのゲル分率の低下による反応抵抗の増大を抑制することができる。さらに、負極活物質層の捲回内周部分にゲル分率の小さいバインダが使用されていることによって、負極活物質層の捲回内周部分の柔軟性が高まり、捲回内周部分にひび割れや剥離が生じにくくなる。そのため、本発明によれば、電池抵抗がより低く、かつ負極活物質層が剥がれ難い、耐久性に優れた(例えばサイクル耐久後における容量維持率が高い)最適な非水系二次電池を提供することができる。
例えば、負極活物質層の捲回内周部分のバインダのゲル分率Aは、例えばA<80%であるとよい。また、例えば、負極活物質層の捲回外周部分のバインダのゲル分率Bは、B≧80%であるとよい。また、例えば、負極活物質層の捲回内周部分と前記負極活物質層の捲回外周部分とで、これらの部分に保持された負極活物質層に含まれるバインダのゲル分率の差が、20%以上であってもよい。
また、好ましくは、上記負極活物質層の捲回内周部分におけるバインダの含有量(即ち、負極活物質層全体に占めるバインダの割合)は、上記負極活物質層の捲回外周部分における前記バインダの含有量よりも大きい。例えば、負極活物質層の捲回内周部分のバインダの含有量Cは、C≧1.5質量%であるとよい。また、例えば、負極活物質層の捲回外周部分のバインダの含有量Dは、D<1.5質量%であるとよい。例えば、負極活物質層の捲回内周部分と前記負極活物質層の捲回外周部分とで、これらの部分に保持された負極活物質層に含まれるバインダの含有量の差が1質量%以上であってもよい。
また、例えば、捲回電極体の前記負極集電体は、少なくとも3周以上捲回されている場合には、負極活物質層の捲回内周部分は、負極集電体の捲き始めから2周目までの部分として規定してもよい。この場合、負極活物質層の捲回外周部分は、捲回内周部分を除く部分と規定してもよい。
また、例えば、捲回電極体の負極集電体は、負極活物質層の捲回内周部分は、負極集電体の長さ方向において、負極集電体の全体のうち負極集電体の捲き始めから捲回内周側の10%までの部分として規定してもよい。この場合、負極活物質層の捲回外周部分は、捲回内周部分を除く部分と規定してもよい。
また、負極活物質層の捲回内周部分と捲回内周部分について、バインダのゲル分率は、例えば、これらの部分に保持された負極活物質層に含まれるバインダのゲル分率の算術平均値で評価されるとよい。
また、負極活物質層中のバインダは、ゴム類を含む水系ポリマー、および、非水系ポリマーのうち、少なくとも一種類で構成されてもよい。例えば、スチレンブタジエンゴムから構成されてもよい。
図1は、リチウムイオン二次電池の構造の一例を示す図である。 図2は、リチウムイオン二次電池の捲回電極体を示す図である。 図3は、図2中のIII−III断面を示す断面図である。 図4は、正極合剤層の構造を示す断面図である。 図5は、負極合剤層の構造を示す断面図である。 図6は、捲回電極体の未塗工部と電極端子との溶接箇所を示す側面図である。 図7は、リチウムイオン二次電池の充電時の状態を模式的に示す図である。 図8は、リチウムイオン二次電池の放電時の状態を模式的に示す図である。 図9は、図1に示されるリチウムイオン二次電池について、負極シートの平面図である。 図10は、耐屈曲性試験を説明するための図である。 図11は、ゲル分率と最小芯径との関係を示すグラフである。 図12は、ゲル分率と反応抵抗との関係を示すグラフである。 図13は、評価用セルの正極シートを示す平面図である。 図14は、評価用セルの負極シートを示す平面図である。 図15は、評価用セルの捲回電極体の捲回内周部分を示す模式図である。 図16は、評価用セルの捲回電極体を示す斜視図である。 図17は、SBR含有量と最小芯径との関係を示すグラフである。 図18は、SBR含有量と反応抵抗との関係を示すグラフである。 図19は、車両駆動用電池が搭載された車両を示す図である。
以下、本発明の一実施形態に係る非水系二次電池を図面に基づいて説明する。ここではまず、非水系二次電池の一構造例を説明し、その後、本発明の一実施形態に係る非水系二次電池(リチウムイオン二次電池100)について詳細に説明する。なお、同じ作用を奏する部材、部位には適宜に同じ符号を付している。また、各図面は模式的に描かれており、必ずしも実物を反映していない。各図面は、一例を示すのみであり、特に言及されない限りにおいて本発明を限定しない。
≪リチウムイオン二次電池100≫
図1は、リチウムイオン二次電池100を示している。このリチウムイオン二次電池100は、図1に示すように、捲回電極体200と電池ケース300とを備えている。図2は、捲回電極体200を示す図である。図3は、図2中のIII−III断面を示している。
捲回電極体200は、図2に示すように、正極シート220、負極シート240およびセパレータ262、264を有している。正極シート220、負極シート240およびセパレータ262、264は、それぞれ帯状のシート材である。
≪正極シート220≫
正極シート220は、帯状の正極集電体221と正極活物質層223とを備えている。正極集電体221には、正極に適する金属箔が好適に使用され得る。正極集電体221には、例えば、所定の幅を有し、厚さが凡そ15μmの帯状のアルミニウム箔を用いることができる。正極集電体221の幅方向片側の縁部に沿って未塗工部222が設定されている。図示例では、正極活物質層223は、図3に示すように、正極集電体221に設定された未塗工部222を除いて、正極集電体221の両面に保持されている。正極活物質層223には、正極活物質が含まれている。正極活物質層223は、正極活物質を含む正極合剤を正極集電体221に塗工することによって形成されている。
≪正極活物質層223および正極活物質粒子610≫
ここで、図4は、正極シート220の断面図である。なお、図4において、正極活物質層223の構造が明確になるように、正極活物質層223中の正極活物質粒子610と導電材620とバインダ630とを大きく模式的に表している。正極活物質層223には、図4に示すように、正極活物質粒子610と導電材620とバインダ630が含まれている。
正極活物質粒子610には、リチウムイオン二次電池の正極活物質として用いることができる物質を使用することができる。正極活物質粒子610の例を挙げると、LiNiCoMnO(リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物)、LiNiO(ニッケル酸リチウム)、LiCoO(コバルト酸リチウム)、LiMn(マンガン酸リチウム)、LiFePO(リン酸鉄リチウム)などのリチウム遷移金属酸化物が挙げられる。ここで、LiMnは、例えば、スピネル構造を有している。また、LiNiO或いはLiCoOは層状の岩塩構造を有している。また、LiFePOは、例えば、オリビン構造を有している。オリビン構造のLiFePOには、例えば、ナノメートルオーダーの粒子がある。また、オリビン構造のLiFePOは、さらにカーボン膜で被覆することができる。
≪導電材620≫
導電材620としては、例えば、カーボン粉末、カーボンファイバーなどのカーボン材料が例示される。導電材620としては、このような導電材から選択される一種を単独で用いてもよく二種以上を併用してもよい。カーボン粉末としては、種々のカーボンブラック(例えば、アセチレンブラック、オイルファーネスブラック、黒鉛化カーボンブラック、カーボンブラック、黒鉛、ケッチェンブラック)、グラファイト粉末などのカーボン粉末を用いることができる。
≪バインダ630≫
また、バインダ630は、正極活物質層223に含まれる正極活物質粒子610と導電材620の各粒子を結着させたり、これらの粒子と正極集電体221とを結着させたりする。かかるバインダ630としては、使用する溶媒に溶解または分散可能なポリマーを用いることができる。例えば、水性溶媒を用いた正極合剤組成物においては、セルロース系ポリマー(カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)など)、フッ素系樹脂(例えば、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)など)、ゴム類(酢酸ビニル共重合体、スチレンブタジエン共重合体(SBR)、アクリル酸変性SBR樹脂(SBR系ラテックス)など)などの水溶性または水分散性ポリマーを好ましく採用することができる。また、非水溶媒を用いた正極合剤組成物においては、ポリマー(ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリアクリルニトリル(PAN)など)を好ましく採用することができる。
≪増粘剤、溶媒≫
正極活物質層223は、例えば、上述した正極活物質粒子610と導電材620を溶媒にペースト状(スラリ状)に混ぜ合わせた正極合剤を作製し、正極集電体221に塗布し、乾燥させ、圧延することによって形成されている。この際、正極合剤の溶媒としては、水性溶媒および非水溶媒の何れも使用可能である。非水溶媒の好適な例としてN−メチル−2−ピロリドン(NMP)が挙げられる。上記バインダ630として例示したポリマー材料は、バインダとしての機能の他に、正極合剤の増粘剤その他の添加剤としての機能を発揮する目的で使用されることもあり得る。
正極合剤全体に占める正極活物質の質量割合は、凡そ50wt%以上(典型的には50〜95wt%)であることが好ましく、通常は凡そ70〜95wt%(例えば75〜90wt%)であることがより好ましい。また、正極合剤全体に占める導電材の割合は、例えば凡そ2〜20wt%とすることができ、通常は凡そ2〜15wt%とすることが好ましい。バインダを使用する組成では、正極合剤全体に占めるバインダの割合を例えば凡そ1〜10wt%とすることができ、通常は凡そ2〜5wt%とすることが好ましい。
≪負極シート240≫
負極シート240は、図2に示すように、帯状の負極集電体241と、負極活物質層243とを備えている。負極集電体241には、負極に適する金属箔が好適に使用され得る。この負極集電体241には、所定の幅を有し、厚さが凡そ10μmの帯状の銅箔が用いられている。負極集電体241の幅方向片側には、縁部に沿って未塗工部242が設定されている。負極活物質層243は、負極集電体241に設定された未塗工部242を除いて、負極集電体241の両面に形成されている。負極活物質層243は、負極集電体241に保持され、少なくとも負極活物質が含まれている。負極活物質層243は、負極活物質を含む負極合剤が負極集電体241に塗工されている。
≪負極活物質層243≫
図5は、リチウムイオン二次電池100の負極シート240の断面図である。負極活物質層243には、図5に示すように、負極活物質粒子710、増粘剤(図示省略)、バインダ730などが含まれている。図5では、負極活物質層243の構造が明確になるように、負極活物質層243中の負極活物質粒子710とバインダ730とを大きく模式的に表している。
≪負極活物質粒子710≫
負極活物質粒子710としては、負極活物質として従来からリチウムイオン二次電池に用いられる材料の一種または二種以上を特に限定なく使用することができる。例えば、少なくとも一部にグラファイト構造(層状構造)を含む粒子状の炭素材料(カーボン粒子)が挙げられる。より具体的には、負極活物質は、例えば、天然黒鉛、非晶質の炭素材料でコートした天然黒鉛、黒鉛質(グラファイト)、難黒鉛化炭素質(ハードカーボン)、易黒鉛化炭素質(ソフトカーボン)、または、これらを組み合わせた炭素材料でもよい。なお、ここでは、負極活物質粒子710は、いわゆる鱗片状黒鉛が用いられた場合を図示しているが、負極活物質粒子710は、図示例に限定されない。
≪バインダ≫
また、バインダ730には、上記正極活物質層223(図4参照)のバインダ630として例示したポリマー材料を用いることができる。例えば、バインダ730は、ゴム類を含む水系ポリマー、および、非水系ポリマーのうち、少なくとも一種類で構成されている。ゴム類を含む水系ポリマーとしては、例えばスチレンブタジエンゴム(SBR)が例示される。ここでスチレンブタジエンゴムとは、スチレンと1,3‐ブタジエンを含む共重合体のことであり、その共重合様式は特に限定されない。さらに不飽和カルボン酸や不飽和ニトリル化合物を共重合させた変性SBRであってもよい。その他、水に分散または溶解するポリマーとしては、ポリアクリレート(アクリル酸エステル単独重合体または共重合体)、ポリウレタン、等が例示される。かかるポリマーは、一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
≪増粘剤、溶媒≫
負極活物質層243は、例えば、上述した負極活物質粒子710とバインダ730を溶媒にペースト状(スラリ状)に混ぜ合わせた負極合剤を作製し、負極集電体241に塗布し、乾燥させ、圧延することによって形成されている。この際、負極合剤の溶媒としては、水性溶媒および非水溶媒の何れも使用可能である。非水溶媒の好適な例としてN−メチル−2−ピロリドン(NMP)が挙げられる。また、上記正極活物質層223のバインダ630として例示したポリマー材料は、バインダとしての機能の他に、正極合剤の増粘剤その他の添加剤としての機能を発揮する目的で使用されることもあり得る。
≪セパレータ262、264≫
セパレータ262、264は、図1または図2に示すように、正極シート220と負極シート240とを隔てる部材である。この例では、セパレータ262、264は、微小な孔を複数有する所定幅の帯状のシート材で構成されている。セパレータ262、264には、例えば、多孔質ポリオレフィン系樹脂で構成された単層構造のセパレータ或いは積層構造のセパレータを用いることができる。この例では、図2および図3に示すように、負極活物質層243の幅b1は、正極活物質層223の幅a1よりも少し広い。さらにセパレータ262、264の幅c1、c2は、負極活物質層243の幅b1よりも少し広い(c1、c2>b1>a1)。
なお、図1および図2に示す例では、セパレータ262、264は、シート状の部材で構成されている。セパレータ262、264は、正極活物質層223と負極活物質層243とを絶縁するとともに、電解質の移動を許容する部材であればよい。したがって、シート状の部材に限定されない。セパレータ262、264は、シート状の部材に代えて、例えば、正極活物質層223または負極活物質層243の表面に形成された絶縁性を有する粒子の層で構成してもよい。ここで、絶縁性を有する粒子としては、絶縁性を有する無機フィラー(例えば、金属酸化物、金属水酸化物などのフィラー)、或いは、絶縁性を有する樹脂粒子(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの粒子)で構成してもよい。
この捲回電極体200では、図2および図3に示すように、正極シート220と負極シート240とは、セパレータ262、264を介在させた状態で、正極活物質層223と負極活物質層243とが対向するように重ねられている。より具体的には、捲回電極体200では、正極シート220と負極シート240とセパレータ262、264とは、正極シート220、セパレータ262、負極シート240、セパレータ264の順に重ねられている。
また、この際、正極活物質層223と負極活物質層243とは、セパレータ262、264が介在した状態で対向している。そして、正極活物質層223と負極活物質層243とが対向した部分の片側に、正極集電体221のうち正極活物質層223が形成されていない部分(未塗工部222)がはみ出ている。当該未塗工部222がはみ出た側とは反対側には、負極集電体241のうち負極活物質層243が形成されていない部分(未塗工部242)がはみ出ている。また、正極シート220と負極シート240とセパレータ262、264とは、このように重ねられた状態で、正極シート220の幅方向に設定した捲回軸WLに沿って捲回されている。
≪電池ケース300≫
また、この例では、電池ケース300は、図1に示すように、いわゆる角型の電池ケースであり、容器本体320と、蓋体340とを備えている。容器本体320は、有底四角筒状を有しており、一側面(上面)が開口した扁平な箱型の容器である。蓋体340は、当該容器本体320の開口(上面の開口)に取り付けられて当該開口を塞ぐ部材である。
車載用の二次電池では、車両の燃費を向上させるため、重量エネルギ効率(単位重量当りの電池の容量)を向上させることが望まれる。この実施形態では、電池ケース300を構成する容器本体320と蓋体340は、アルミニウム、アルミニウム合金などの軽量金属が採用されている。これにより重量エネルギ効率を向上させることができる。
電池ケース300は、捲回電極体200を収容する空間として、扁平な矩形の内部空間を有している。また、図1に示すように、電池ケース300の扁平な内部空間は、捲回電極体200よりも横幅が少し広い。この実施形態では、電池ケース300は、有底四角筒状の容器本体320と、容器本体320の開口を塞ぐ蓋体340とを備えている。また、電池ケース300の蓋体340には、電極端子420、440が取り付けられている。電極端子420、440は、電池ケース300(蓋体340)を貫通して電池ケース300の外部に出ている。また、蓋体340には注液孔350と安全弁360とが設けられている。
捲回電極体200は、図2に示すように、捲回軸WLに直交する一の方向において扁平に押し曲げられている。図2に示す例では、正極集電体221の未塗工部222と負極集電体241の未塗工部242は、それぞれセパレータ262、264の両側において、らせん状に露出している。図6に示すように、この実施形態では、未塗工部222、242の中間部分224、244を寄せ集め、電極端子420、440の先端部420a、440aに溶接している。この際、それぞれの材質の違いから、電極端子420と正極集電体221の溶接には、例えば、超音波溶接が用いられる。また、電極端子440と負極集電体241の溶接には、例えば、抵抗溶接が用いられる。ここで、図6は、捲回電極体200の未塗工部222(242)の中間部分224(244)と電極端子420(440)との溶接箇所を示す側面図であり、図1のVI−VI断面図である。
捲回電極体200は、扁平に押し曲げられた状態で、蓋体340に固定された電極端子420、440に取り付けられる。かかる捲回電極体200は、図1に示すように、容器本体320の扁平な内部空間に収容される。容器本体320は、捲回電極体200が収容された後、蓋体340によって塞がれる。蓋体340と容器本体320の合わせ目322(図1参照)は、例えば、レーザ溶接によって溶接されて封止されている。このように、この例では、捲回電極体200は、蓋体340(電池ケース300)に固定された電極端子420、440によって、電池ケース300内に位置決めされている。
≪電解液≫
その後、蓋体340に設けられた注液孔350から電池ケース300内に電解液が注入される。電解液は、水を溶媒としていない、いわゆる非水電解液が用いられている。この例では、電解液は、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとの混合溶媒(例えば、体積比1:1程度の混合溶媒)にLiPFを約1mol/リットルの濃度で含有させた電解液が用いられている。その後、注液孔350に金属製の封止キャップ352を取り付けて(例えば溶接して)電池ケース300を封止する。なお、電解液は、ここで例示された電解液に限定されない。例えば、従来からリチウムイオン二次電池に用いられている非水電解液は適宜に使用することができる。
≪空孔≫
ここで、正極活物質層223は、例えば、正極活物質粒子610と導電材620の粒子間などに、空洞とも称すべき微小な隙間225を有している(図4参照)。かかる正極活物質層223の微小な隙間には電解液(図示省略)が浸み込み得る。また、負極活物質層243は、例えば、負極活物質粒子710の粒子間などに、空洞とも称すべき微小な隙間245を有している(図5参照)。ここでは、かかる隙間225、245(空洞)を適宜に「空孔」と称する。また、捲回電極体200は、図2に示すように、捲回軸WLに沿った両側において、未塗工部222、242が螺旋状に巻かれている。かかる捲回軸WLに沿った両側252、254において、未塗工部222、242の隙間から、電解液が浸み込みうる。このため、リチウムイオン二次電池100の内部では、正極活物質層223と負極活物質層243に電解液が浸み渡っている。
≪ガス抜け経路≫
また、この例では、当該電池ケース300の扁平な内部空間は、扁平に変形した捲回電極体200よりも少し広い。捲回電極体200の両側には、捲回電極体200と電池ケース300との間に隙間310、312が設けられている。当該隙間310、312は、ガス抜け経路になる。例えば、過充電が生じた場合などにおいて、リチウムイオン二次電池100の温度が異常に高くなると、電解液が分解されてガスが異常に発生する場合がある。この実施形態では、異常に発生したガスは、捲回電極体200の両側における捲回電極体200と電池ケース300との隙間310、312を通して安全弁360の方へ移動し、安全弁360から電池ケース300の外に排気される。
かかるリチウムイオン二次電池100では、正極集電体221と負極集電体241は、電池ケース300を貫通した電極端子420、440を通じて外部の装置に電気的に接続される。以下、充電時と放電時のリチウムイオン二次電池100の動作を説明する。
≪充電時の動作≫
図7は、かかるリチウムイオン二次電池100の充電時の状態を模式的に示している。充電時においては、図7に示すように、リチウムイオン二次電池100の電極端子420、440(図1参照)は、充電器290に接続される。充電器290の作用によって、充電時には、正極活物質層223中の正極活物質からリチウムイオン(Li)が電解液280に放出される。また、正極活物質層223からは電荷が放出される。放出された電荷は、導電材(図示省略)を通じて正極集電体221に送られ、さらに、充電器290を通じて負極シート240へ送られる。また、負極シート240では電荷が蓄えられるとともに、電解液280中のリチウムイオン(Li)が、負極活物質層243中の負極活物質に吸収され、かつ、貯蔵される。
≪放電時の動作≫
図8は、かかるリチウムイオン二次電池100の放電時の状態を模式的に示している。放電時には、図8に示すように、負極シート240から正極シート220に電荷が送られるとともに、負極活物質層243に貯蔵されたリチウムイオンが、電解液280に放出される。また、正極では、正極活物質層223中の正極活物質に電解液280中のリチウムイオンが取り込まれる。
このようにリチウムイオン二次電池100の充放電において、電解液280を介して、正極活物質層223と負極活物質層243との間でリチウムイオンが行き来する。また、充電時においては、正極活物質から導電材を通じて正極集電体221に電荷が送られる。これに対して、放電時においては、正極集電体221から導電材を通じて正極活物質に電荷が戻される。
充電時においては、リチウムイオンの移動および電子の移動がスムーズなほど、効率的で急速な充電が可能になると考えられる。放電時においては、リチウムイオンの移動および電子の移動がスムーズなほど、電池の抵抗が低下し、放電量が増加し、電池の出力が向上すると考えられる。
≪他の電池形態≫
なお、上記はリチウムイオン二次電池の一例を示すものである。リチウムイオン二次電池は上記形態に限定されない。また、同様に金属箔に電極合剤が塗工された電極シートは、他にも種々の電池形態に用いられる。例えば、他の電池形態として、円筒型電池或いはラミネート型電池などが知られている。円筒型電池は、円筒型の電池ケースに捲回電極体を収容した電池である。また、ラミネート型電池は、正極シートと負極シートとをセパレータを介在させて積層した電池である。
以下、リチウムイオン二次電池100を例にして、本発明の一実施形態に係る非水系二次電池を説明する。ここでは、適宜に、上述したリチウムイオン二次電池100の図を参照しつつ、本発明の一実施形態に係る非水系二次電池を説明する。また、ここでは、上述したリチウムイオン二次電池100と特に区別せず、同じ作用を奏する部材または部位について、適宜に同じ符号を用いて説明する。
≪本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池100≫
リチウムイオン二次電池100は、図1に示すように、正極シート220と、負極シート240とを備えている。正極シート220は、正極集電体221と、正極集電体221に保持された正極活物質層223とを備えている。負極シート240は、負極集電体241と、負極集電体241に保持された負極活物質層243と、正極活物質層223と負極活物質層243との間に介在したセパレータ262、264とを備えている。正極集電体221と負極集電体241とは、それぞれ帯状の部材である。ここで、正極集電体221と負極集電体241とは、正極活物質層223と負極活物質層243とが互いに対向するように配置され、捲回され、かつ、扁平に曲げられた状態で、電池ケース300に収容されている。
ここで、図9は、リチウムイオン二次電池100の負極シート240を展開した平面図である。この実施形態では、負極活物質層243は、負極集電体241の幅方向の片側の縁に沿って、負極活物質層243が形成されていない未塗工部242を有している。この実施形態では、当該未塗工部242を除いて、負極集電体241に負極活物質層243が塗工されている。
負極活物質層243は、図5に示すように、負極活物質粒子710と、バインダ730とを含んでいる。このリチウムイオン二次電池100では、図9に示すように、負極活物質層243の捲回内周部分402におけるバインダ730(図5参照)のゲル分率は、負極活物質層243の捲回外周部分404におけるバインダ730(図5参照)のゲル分率よりも小さい。
かかるリチウムイオン二次電池100によれば、負極活物質層243の捲回内周部分402におけるバインダ730(図5参照)のゲル分率を小さくすることによって、負極活物質層243にひび割れや剥離が生じるのを防止することができる。即ち、バインダ730のゲル分率が小さいほど、バインダの架橋部分の結合が弱くなり、バインダが変形しやすくなるため、該バインダ730を含む負極活物質層243の柔軟性が高まる。そのため、特に、負極集電体241の屈曲がきつい捲回電極体200の中心部分(捲回内周部分)にゲル分率の小さいバインダを用いることによって、捲回内周部分402の柔軟性が高まり、ひび割れや剥離の発生を防止することができる。
ここで、上記捲回内周部分402のひび割れや剥離を抑制するために、負極活物質層243全体に含まれるバインダ730のゲル分率を小さくしようとすると、その背反として、バインダ730が負極活物質粒子に付着したとき変形しやすくなるため、バインダ730が負極活物質粒子の表面を広く覆うようになる。その結果、バインダにより電子の授受が妨げられ、負極の反応抵抗が増大してしまう。
そのため、本構成によると、負極活物質層243全体に含まれるバインダ730のゲル分率を大きく保ちつつ、特にひび割れや剥離が生じやすい負極活物質層243の捲回内周部分402のバインダ730のゲル分率を、捲回外周部分404に比べて小さくする。このように、捲回内周部分402と捲回外周部分404とでゲル分率に適度な差を設け、両者のバインダ変形性の関係を適切に調整することにより、負極240全体としての反応抵抗を低く保ちつつ、捲回内周部分402におけるひび割れや剥離の発生を抑制することができる。したがって、本構成によれば、出力の向上を図りつつ、電極の耐久性がより良く向上した、最適なリチウムイオン二次電池が提供される。
≪バインダのゲル分率≫
ここで、バインダ730のゲル分率は、例えば、乾燥状態のバインダ730を溶剤に抽出して評価するとよい。ここでは溶剤としてテトラヒドロフラン(THF)を用い、以下の手順でゲル分率を算出する。
手順1:バインダを80℃で120分間乾燥する。
手順2:上記乾燥後のバインダ「X1」gをTHFに入れ、2時間振とうする。
手順3:手順2で溶解せずに残ったゲル分を濾過し、80℃で120分間乾燥し、THFを除去する。
手順4:上記乾燥後のゲル分の質量「X2」を測定し、次の式(1)によりゲル分率を算出する。
ゲル分率=(X2/X1)×100 (1)
ここでX1は、溶剤抽出前のバインダの乾燥質量であり、X2は溶剤抽出後に残ったゲル分の乾燥質量である。
この場合、負極活物質層243の捲回内周部分402におけるバインダ730のゲル分率Aは、負極活物質層243の捲回内周部分402において、ひび割れや剥離が生じるのを防止できる程度に定めるとよい。例えば、負極活物質層243の捲回内周部分402におけるバインダ730のゲル分率Aとしては、A<80%を満足するものが好ましく、A≦70%を満足するものがさらに好ましく、A≦60%を満足するものが特に好ましい。その一方、上記バインダのゲル分率Aが50%を下回ると、負極活物質層243が柔軟になりすぎるため、充放電時に負極活物質層243の体積変化が大きくなり、反って耐久性が低下する虞がある。例えば、上記ゲル分率Aが50%以上80%未満(特に50%以上60%以下)のバインダ730が、ひび割れの防止と耐久性の保持とを両立するという観点から適当である。
一方、負極活物質層243の捲回外周部分404におけるバインダ730のゲル分率Bは、負極活物質層243の捲回外周部分404において、ひび割れや剥離が生じるのを防止でき、かつ、非水系二次電池(リチウムイオン二次電池100)の出力を向上させ得る程度であればよい。例えば、負極活物質層243の捲回外周部分404におけるバインダ730のゲル分率Bとしては、B≧80%を満足するものが好ましく、B≧85%を満足するものがさらに好ましく、B≧90%を満足するものが特に好ましい。その一方、上記バインダのゲル分率Bが95%を上回ると、負極活物質層243が硬くなるため、負極活物質層243の捲回外周部分404において、ひび割れや剥離が生じる虞があり好ましくない。例えば、上記ゲル分率Bが80%以上95%以下のバインダ730が、出力特性の向上とひび割れの防止とを両立するという観点から適当である。
ここで開示される負極シート240の好適例として、捲回内周部分402のゲル分率がA<80%であり、かつ捲回外周部分404のゲル分率がB≧80%であるもの、捲回内周部分402のゲル分率がA≦70%であり、かつ捲回外周部分404のゲル分率がB≧85%であるもの、捲回内周部分402のゲル分率がA≦65%であり、かつ捲回外周部分404のゲル分率がB≧90%であるもの、等が挙げられる。特に捲回内周部分402のゲル分率が50%≦A≦60%であり、かつ捲回外周部分404のゲル分率が80%≦B≦95%を満足するものが好適である。このような所定範囲内のゲル分率を有することにより、出力特性の向上とひび割れの防止の双方を高度なレベルで実現した負極シートとすることができる。
ここで開示される好ましい技術では、負極活物質層243の捲回内周部分402と負極活物質層243の捲回外周部分404とで、これらの部分に保持された負極活物質層243に含まれるバインダ730のゲル分率の差が、概ね20%以上であり、好ましくは25%以上であり、特に好ましくは30%以上である。このように捲回内周部分402と捲回外周部分404とでゲル分率に適度な差を設けることにより、負極240全体としての反応抵抗をより低く保ちつつ、捲回内周部分402におけるひび割れや剥離の発生を有効に抑制することができる。
≪バインダの含有量≫
さらに、ここで開示される好ましい技術では、負極活物質層243の捲回内周部分402におけるバインダ730の含有量は、負極活物質層243の捲回外周部分404におけるバインダ730の含有量よりも大きい。
負極活物質層243の捲回内周部分402におけるバインダ730(図5参照)の含有量を大きくすることによって、負極活物質層243にひび割れや剥離が生じるのを防止することができる。即ち、バインダ730は負極活物質粒子710に比べて軟らかいため、
バインダ730の含有量が大きいほど、負極活物質層243の柔軟性が高まる。そのため、特に、負極集電体241の屈曲がきつい捲回電極体200の中心部分(捲回内周部分)においてバインダ730の含有量を大きくすることによって、捲回内周部分402の柔軟性が高まり、ひび割れや剥離の発生を防止することができる。かかる構成によると、捲回内周部分402におけるバインダ730のゲル分率が捲回外周部分404よりも小さいことと相俟って、上述した効果をより良く発揮することができる。
さらに、上記ひび割れや剥離を抑制するために、負極活物質層243全体に含まれるバインダ730の含有量を大きくしようとすると、バインダ730はリチウムイオンおよび電子の移動の抵抗成分として働くため、反応抵抗が増大してしまう虞があるが、上記構成によると、負極活物質層243の捲回内周部分402におけるバインダの含有量を大きくし、負極活物質層243の捲回外周部分404におけるバインダの含有量を小さくすることによって、負極240全体としてはバインダ730の含有量が大きくならないため、バインダ730の含有量の増大による反応抵抗の上昇を抑制することができる。かかる構成によると、捲回外周部分404におけるバインダ730のゲル分率が捲回内周部分402よりも大きいことと相俟って、上述した効果をより良く発揮することができる。
負極活物質層243の捲回内周部分402におけるバインダ730の含有量Cは、負極活物質層243の捲回内周部分402において、ひび割れや剥離が生じるのを防止できる程度に定めるとよい。例えば、負極活物質層243の捲回内周部分402におけるバインダ730の含有量Cとしては、C≧1.5質量%を満足するものが好ましく、C≧2質量%を満足するものが特に好ましい。その一方、上記バインダの含有量Cが3質量%を上回ると、負極活物質層243が柔軟になりすぎるため、充放電時に負極活物質層243の体積変化が大きくなり、反って耐久性が低下する虞がある。例えば、上記含有量Cが2質量%以上3質量%以下のバインダ730が、ひび割れの防止と耐久性の保持とを両立するという観点から適当である。
ここで開示される負極シート240の好適例として、捲回内周部分402のゲル分率がA<80%であり、かつバインダの含有量がC≧1.5質量%であるもの、捲回内周部分402のゲル分率がA≦70%であり、かつバインダの含有量がC≧2質量%であるもの、捲回内周部分402のゲル分率がA≦60%であり、かつバインダの含有量がC≧2.5質量%であるもの、等が挙げられる。特に捲回内周部分402のゲル分率が50%≦A≦60%であり、かつバインダの含有量が2質量%≦C≦3%質量%を満足するものが好適である。このような所定範囲内のゲル分率およびバインダの含有量を有することにより、負極活物質層の捲回内周部分402は、扁平に押し曲げられることに対する剥離強度(耐久性)が高くなる。
一方、負極活物質層243の捲回外周部分404におけるバインダ730の含有量Dは、負極活物質層243の捲回外周部分404において、ひび割れや剥離が生じるのを防止でき、かつ、非水系二次電池(リチウムイオン二次電池100)の出力を向上させ得る程度であればよい。例えば、負極活物質層243の捲回外周部分404におけるバインダ730の含有量Dとしては、D<1.5質量%を満足するものが好ましく、D≦1.2質量%を満足するものがさらに好ましく、D≦1質量%を満足するものが特に好ましい。その一方、上記バインダの含有量Dが0.7質量%を下回ると、負極活物質層243が硬くなるため、負極活物質層243の捲回外周部分404において、ひび割れや剥離が生じる虞があり好ましくない。例えば、上記含有量Dが0.7質量%以上1.5質量%未満のバインダ730が、出力特性の向上とひび割れの防止を両立するという観点から適当である。
ここで開示される負極シート240の好適例として、捲回外周部分404のゲル分率がB≧80%であり、かつバインダの含有量がD<1.5質量%であるもの、捲回外周部分404のゲル分率がB≧85%であり、かつバインダの含有量がD≦1.2質量%であるもの、捲回外周部分404のゲル分率がB≧90%であり、かつバインダの含有量がD≦1質量%であるもの、等が挙げられる。特に捲回外周部分404のゲル分率が80%≦B≦95%であり、かつバインダの含有量が0.7質量%≦D≦1%質量%を満足するものが好適である。このような所定範囲内のゲル分率およびバインダの含有量を有することにより、ハイレートでの充放電が繰り返される用途において、急速充電、高出力が発揮され、高い電池性能が実現される。
ここで開示される好ましい技術では、負極活物質層243の捲回内周部分402と負極活物質層243の捲回外周部分404とで、これらの部分に保持された負極活物質層243に含まれるバインダ730の含有量の差が、概ね1質量%以上であり、好ましくは1.5質量%以上であり、特に好ましくは2質量%以上である。このように、捲回内周部分402と捲回外周部分404とでバインダ730の含有量に適度な差を設けることにより、負極240全体としての反応抵抗をより低く保ちつつ、捲回内周部分402におけるひび割れや剥離の発生を有効に抑制することができる。
≪試験例1≫
次に、バインダのゲル分率と負極活物質層の柔軟性との関係について説明する。本発明者は、ゲル分率が互いに異なる複数のバインダを用いて負極シートを作製した。そして、バインダのゲル分率と負極活物質層の柔軟性との関係を調べた。
<負極シートの作製>
ここではバインダとしてラテックス系のバインダ、具体的には平均粒径が90nmのスチレンブタジエンゴム(SBR)を用いた。また、負極活物質粒子としては、グラファイト(例えば、少なくとも一部が非晶質炭素膜で覆われた天然黒鉛の粒子)を用い、増粘剤としてカルボキシメチルセルロース(CMC)を用いた。ここで、負極活物質粒子とバインダ(SBR)と増粘剤(CMC)との質量比を、負極活物質粒子:SBR:CMC=98:0.8:1.2とした。これら負極活物質粒子とSBRとCMCとを、イオン交換水と混合することによって負極合剤を調製した。次いで、負極合剤を負極集電体に塗布して乾燥させ、ローラプレス機にて圧延することにより、負極集電体の両面に負極活物質層が設けられた負極シートを得た。負極合剤の塗布量は、両面合せて約20mg/cm(固形分基準)となるように調節した。本例では、ゲル分率が異なるバインダを複数用いて負極シートを作製した。
<耐屈曲性試験>
上記得られた負極シートに対して耐屈曲性試験を行った。耐屈曲性試験はJIS−K5600−5−1に準拠して行った。具体的には、図10に示すように、円筒形マンドレル65を負極シート240で挟み、負極活物質層が外側となるように180°折り曲げ、負極活物質層にひび割れがないかを観測した。マンドレル65の芯径を小さなものに変えて試験を行い、ひび割れが起こり始める最小芯径を測定した。この最小芯径が小さいほど、耐屈曲性(柔軟性)が良好であると云える。その結果を図11に示す。図11は、ゲル分率と最小芯径(mm)との関係を示すグラフである。
図11に示されるように、バインダのゲル分率が小さいほど、ひび割れが起こり始める最小芯径が小さく、耐屈曲性(柔軟性)が良好であった。耐屈曲性(柔軟性)を良好にする観点からは、負極活物質層243の捲回内周部分402におけるバインダ730のゲル分率Aは、A<80%が好ましく、A≦70%がさらに好ましく、A≦60%が特に好ましい。これにより、負極活物質層の捲回内周部分402は、扁平に押し曲げられることに対する剥離強度(耐久性)が高くなる。
≪試験例2≫
次に、バインダのゲル分率と反応抵抗との関係について説明する。本発明者は、上記試験例1で得られた負極シートと同じ負極シートを用いてリチウムイオン二次電池(評価用セル)を作製した。そして、バインダのゲル分率と反応抵抗との関係を調べた。評価用セルは、以下のようにして作製した。
<正極シートの作製>
正極活物質としてのリチウム遷移金属酸化物(LiNi1/3Co1/3Mn1/3)粉末と、導電材としてのアセチレンブラック(AB)と、バインダとしてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)とを、これらの材料の質量比が91:6:3となるようにN−メチルピロリドン(NMP)中で混合して、正極合剤を調製した。この正極合剤を長尺シート状のアルミニウム箔の両面に帯状に塗布して乾燥することにより、正極集電体の両面に正極活物質層が設けられた正極シートを作製した。正極合剤の塗布量は、両面合せて約32g/m(固形分基準)となるように調節した。
<リチウムイオン二次電池の組み立て>
正極シート及び負極シートを2枚のセパレータ(ポリプロピレン(PP)と、ポリエチレン(PE)の三層構造(PP/PE/PP)の多孔質シートからなるセパレータを用いた。)を介して積層して捲回し、その捲回体を側面方向から押しつぶして拉げさせることによって扁平状の捲回電極体を作製した。この捲回電極体を非水電解液とともに電池容器に収容し、電池容器の開口部を気密に封口した。非水電解液としては、エチレンカーボネート(EC)と、ジメチルカーボネート(DMC)と、エチルメチルカーボネート(EMC)とを、所定の体積比(EC:DMC:EMC=3:4:3)で混合溶媒に、リチウム塩としての1mol/LのLiPFを溶解させた電解液を用いた。このようにしてリチウムイオン二次電池を組み立てた。その後、常法により初期充放電処理(コンディショニング)を行って、リチウムイオン二次電池を得た。
<−30℃反応抵抗の測定>
このようにして得られたリチウムイオン二次電池をSOC40%に調整した後、恒温槽に入れ、−30℃まで冷却し、交流インピーダンス測定を行った。そして、得られたインピーダンスのナイキストプロットから半円の直径を読み取り、反応抵抗(Ω)とした。交流インピーダンスの測定条件については、交流印加電圧5mV、周波数範囲0.001Hz〜100000Hzとした。結果を図12に示す。
図12から明らかなように、バインダのゲル分率が小さいほど、反応抵抗が増大傾向になった。反応抵抗を低下させる観点からは、負極活物質層243の捲回外周部分404におけるバインダ730のゲル分率Bは、B≧80%が好ましく、B≧85%がさらに好ましく、B≧90%が特に好ましい。これにより、ハイレートでの充放電が繰り返される用途において、急速充電、高出力が発揮され、高い電池性能が実現される。
≪試験例3≫
以下、本発明の一実施形態に係る非水系二次電池について、評価用セルを用いた試験をさらに説明する。本発明者は、負極活物質層243の捲回内周部分402と捲回外周部分404とで、ゲル分率が異なる評価用セルを用意し、その性能を評価する試験を行なった。詳しくは、ここで用意された評価用セルは、負極活物質層243の捲回内周部分402と捲回外周部分404とで、ゲル分率がそれぞれ異なっている。本発明者は、かかる評価用セルを基に、捲回電極体200における剥離の有無、所定条件での反応抵抗を調べた。
≪評価用セルの正極≫
正極における正極活物質層を形成するのに正極合剤を調製した。ここで、正極合剤は、正極活物質として三元系のリチウム遷移金属酸化物(LiNi1/3Co1/3Mn1/3)、導電材としてAB、バインダとしてPVDFをそれぞれ用いた。ここでは、正極活物質と、導電材と、バインダの質量比を、正極活物質:導電材:バインダ=91:6:3とした。これら正極活物質と、導電材と、バインダとを、NMPと混合することによって正極合剤を調製した。次いで、正極合剤を正極集電体に塗布して乾燥させ、ローラプレス機にて圧延した。正極シートは、正極集電体への正極合剤の塗布量や、乾燥後の圧延量などを調整することによって、正極活物質層の厚さが調整されている。
ここで、図13は、評価用セルにおける正極シート20を示している。正極シート20は、正極集電体21の両面に正極活物質層23が塗工されている。ここでは、正極集電体21としてアルミニウム箔(厚さ:15μm、幅W1:54mm、長さL2:510mm)を用いた。正極活物質層23は、正極集電体21の捲回外周側の端から長さ9mmの範囲を未塗工部22とし、当該未塗工部22を除いて正極集電体21の両面に塗工されている。
≪評価用セルの負極≫
ここではまず、負極合剤は、負極活物質粒子としては、グラファイト(例えば、少なくとも一部が非晶質炭素膜で覆われた天然黒鉛の粒子)を用いた。また、バインダとしてスチレンブタジエンゴム(SBR)を用い、増粘剤としてカルボキシメチルセルロース(CMC)を用いた。ここで、負極活物質粒子とバインダ(SBR)と増粘剤(CMC)との質量比を、負極活物質粒子:SBR:CMC=98:0.8:1.2とした。これら負極活物質粒子とSBRとCMCとを、イオン交換水と混合することによって負極合剤を調製した。次いで、負極合剤を負極集電体に塗布して乾燥させ、ローラプレス機にて圧延した。負極シートは、負極集電体への負極合剤の塗布量や、乾燥後の圧延量などを調整することによって、負極活物質層の厚さが調整されている。
ここで、図14は、評価用セルにおける負極シート40を示している。負極シート40は、負極集電体41の両面に負極活物質層43が塗工されている。ここでは、負極集電体41として銅箔(厚さ:10μm、幅W2:56mm、長さL2:570mm)を用いた。負極活物質層43は、負極集電体41の捲回外周側の端から長さ9mmの範囲を未塗工部42とし、当該未塗工部42を除いて負極集電体41の両面に塗工されている。
この実施形態では、ゲル分率が異なるバインダ(SBR)を採用した負極合剤を複数用意した。負極活物質層43は、捲回内周部分402と捲回外周部分404とで負極合剤を塗り分け、捲回内周部分402と捲回外周部分404とでバインダのゲル分率が異なる負極活物質層43を作製した。ここで、負極活物質層43の捲回内周部分402は、負極集電体41の捲回内周側の端から長さ130mmの範囲とし、当該捲回内周部分402を除いて捲回外周側の負極活物質層43を捲回外周部分404とした。
この実施形態では、図15に示すように、負極集電体41の捲回内周側の端から長さ130mmの範囲は、負極集電体41の捲回内周側の端から凡そ2周目(扁平に折り曲げた状態で凡そ3ターン目)の距離に相当する。
≪評価用セルのセパレータ≫
セパレータとしては、ポリプロピレン(PP)と、ポリエチレン(PE)の三層構造(PP/PE/PP)の多孔質シートからなるセパレータを用いた。ここでは、ポリプロピレン(PP)とポリエチレン(PE)の質量比を、PP:PE:PP=3:4:3とした。
≪評価用セルの組み立て≫
上記で作製した負極と、正極と、セパレータとを用いて、試験用のラミネート型セル(リチウムイオン二次電池)を構築した。ここでは、正極シート20の未塗工部22と、負極シート40の未塗工部42には、それぞれ短冊状の電極端子63,64が導電可能な状態で取り付けられる。正極シート20と負極シート40は、セパレータを介在させた状態で、正極活物質層23と負極活物質層43とが対向するように正極シート20と負極シート40とを重ね、捲回して捲回電極体60を作製した。そして、捲回電極体60は、図16に示すように、扁平に押し曲げる。捲回電極体60は、扁平に押し曲げられた状態で、平面視における捲回電極体60の外寸を凡そ42mm×56mmとした。
ここで、捲回電極体60は、最外周を負極シート40とする。捲回電極体60の捲回端部は、粘着テープ70によって止められる。扁平に押し曲げられた捲回電極体60は、アルミラミネートフィルムで外装し、非水電解液を注液して封口することによって評価用セルを構築した。ここで、非水電解液としては、エチレンカーボネート(EC)と、ジメチルカーボネート(DMC)と、エチルメチルカーボネート(EMC)とを、所定の体積比(EC:DMC:EMC=3:4:3)で混合溶媒に、リチウム塩としての1mol/LのLiPFを溶解させた電解液を用いた。また、電池サイズは、外寸で凡そ7cm×7cmにした。
これにより、負極活物質層43の捲回内周部分402と捲回外周部分404とでバインダ730のゲル分率が異なる評価用セルを得る。サンプル1では、捲回内周部分402のゲル分率を捲回外周部分404よりも小さくした。サンプル2では、捲回内周部分402のゲル分率を捲回外周部分404よりも大きくした。サンプル3および4では、捲回内周部分402と捲回外周部分404とで、ゲル分率を同一とした。各評価用セルは、バインダ730のゲル分率が異なる点を除き、概ね同じ構成とした。
上記得られた各評価用セルをコンディショニング処理した後、SOC40%に調整した。そして、反応抵抗を測定した。
<コンディショニング>
ここでコンディショニングは、次の手順1、2によって行った。
手順1:1Cの定電流充電にて4.1Vに到達した後、5分間休止する。
手順2:手順1の後、定電圧充電にて1.5時間充電し、5分間休止する。
<定格容量の測定>
上記コンディショニングの後、評価用セルについて定格容量を測定した。定格容量の測定は、次の手順1〜3によって行った。なお、ここでは温度による影響を一定にするため、定格容量は温度25℃の温度環境において測定した。また、ここでは、評価用セルについてSOC0%の電池電圧を3.0Vとし、SOC100%の電池電圧を4.1Vとした。
手順1:1Cの定電流放電によって3.0Vに到達後、定電圧放電にて2時間放電し、その後、10秒間休止する。
手順2:1Cの定電流充電によって4.1Vに到達後、定電圧充電にて2.5時間充電し、その後、10秒間休止する。
手順3:0.5Cの定電流放電によって3.0Vに到達後、定電圧放電にて2時間放電し、その後、10秒間停止する。
ここで、手順3における定電流放電から定電圧放電に至る放電における放電容量(CCCV放電容量)を「定格容量」とした。この評価用セルでは、定格容量が凡そ40mAhになる。
<SOC調整>
SOCは、次の1、2の手順によって調整した。ここで、SOC調整は、上記コンディショニング工程および定格容量の測定の後に行った。また、ここでは、温度による影響を一定にするため、25℃の温度環境下でSOC調整を行った。
手順1:3Vから1Cの定電流で充電し、定格容量の凡そ40%の充電状態(SOC60%)にする(ここでは、SOC40%、電池電圧が3.66Vになるまで定電流で充電する)。
手順2:手順1の後、2.5時間、定電圧充電する(ここでは、3.66Vの定電圧で2.5時間充電する)。
これにより、評価用セルは、所定の充電状態に調整することができる。
<−30℃反応抵抗の測定>
−30℃反応抵抗の測定は、SOC40%に調整した評価用セルを用い、−30℃の温度環境下において実施した。試験条件は、試験例2の<−30℃反応抵抗の測定>と同様とした。結果を表1に示す。
<剥離の有無>
剥離の有無は、評価用セルに用いられた捲回電極体60について、同様に作製した捲回電極体60を扁平に押し曲げ、その後、展開して、負極集電体41から負極活物質層43が剥がれているかを評価した。これにより、負極集電体41と負極活物質層43の結着強度(剥離強度)が弱い場合には、負極集電体41から負極活物質層43が剥がれてしまう。このため、特に、捲回電極体60のように捲回され、扁平に押し曲げられることに対する、負極集電体41と負極活物質層43の結着強度(剥離強度、結着耐久性)を評価できる。
本発明者は、表1に示すように、負極活物質層43の捲回内周部分402のゲル分率と、捲回外周部分404のゲル分率が異なるサンプルを用意した。そして、それぞれ捲回電極体60を扁平に押し曲げた後の剥離の有無、および、上述した反応抵抗を評価した。
Figure 2013171806
表1に示すように、捲回内周部分402のゲル分率を捲回外周部分404よりも大きくしたサンプル2の電池は、反応抵抗が大きく、負極活物質層に剥離が認められた。また、捲回内周部分402と捲回外周部分404の双方のゲル分率を小さくしたサンプル3の電池は、負極活物質層の剥離はなかったものの、反応抵抗が1Ωを超えていた。さらに、捲回内周部分402と捲回外周部分404の双方のゲル分率を大きくしたサンプル3に係る電池は、反応抵抗は低かったものの、負極活物質層に剥離が認められた。
これに対し、捲回内周部分402のゲル分率を捲回外周部分404よりも小さくしたサンプル1の電池は、負極活物質層の剥離がなく、反応抵抗も小さかった。この結果から、負極活物質層43の捲回内周部分402におけるバインダのゲル分率は、負極活物質層43の捲回外周部分404におけるバインダのゲル分率よりも小さいとよい。なお、かかる評価用セルは、いわゆるラミネート型の電池であるが、他の形態、例えば、図1に示されるような角型電池においても、同様の傾向が得られる。
≪捲回内周部分402、捲回外周部分404≫
上述したように、捲回電極体の負極集電体が、少なくとも3周以上捲回されているような場合には、負極活物質層の捲回内周部分は、例えば、負極集電体の捲き始めから凡そ2周目までの部分として規定するとよい。
捲回電極体によっては、負極集電体の捲き始めの位置が、大きくばらつくような場合もある。このような場合には、負極活物質層の捲回内周部分は、例えば、負極集電体の長さ方向において、負極集電体の全体のうち負極集電体の捲き始めから捲回内周側の10%までの部分、あるいは、負極集電体の捲き始めから捲回内周側の15%までの部分、として定めるとよい。そして、当該負極活物質層の捲回外周部分は、当該捲回内周部分を除く部分とするとよい。
また、捲回内周部分402および捲回外周部分404について、バインダのゲル分率は、例えば、これらの部分に保持された負極活物質層に含まれるバインダの算術平均値で評価するとよい。この場合、これらの部分に塗工される負極合剤に含ませるバインダの粉体からサンプルをとって、バインダのゲル分率を測定してもよい。また、非水系二次電池の負極活物質層を、負極集電体から剥がし、バインダを分離し、当該バインダについてゲル分率を測定してもよい。
≪試験例4≫
次に、バインダの含有量と負極活物質層の柔軟性との関係について説明する。本発明者は、バインダの含有量が異なる負極活物質層を有する負極シートを作製した。そして、バインダの含有量と負極活物質層の柔軟性との関係を調べた。
<負極シートの作製>
バインダとしては、平均粒径が90nmのスチレンブタジエンゴム(SBR)を用いた。また、負極活物質粒子としては、グラファイト(例えば、少なくとも一部が非晶質炭素膜で覆われた天然黒鉛の粒子)を用い、増粘剤としてカルボキシメチルセルロース(CMC)を用いた。これら負極活物質粒子とSBRとCMCとを、イオン交換水と混合することによって負極合剤を調製した。次いで、負極合剤を負極集電体に塗布して乾燥させ、ローラプレス機にて圧延することにより、負極集電体の両面に負極活物質層が設けられた負極シートを得た。負極合剤の塗布量は、両面合せて約20mg/cm(固形分基準)となるように調節した。本例では、負極活物質粒子とSBRとCMCの合計質量を100質量%としたときのSBRの含有量(割合)が異なる負極シートを計7種類作製した。CMCの含有量(割合)は1質量%(一定)とした。なお、本例で使用したバインダのゲル分率は94%である。
<耐屈曲性試験>
上記得られた負極シートに対して耐屈曲性試験を行った。耐屈曲性試験は、上述した試験例1の<耐屈曲性試験>と同様にして行った。その結果を図17に示す。図17は、バインダ(SBR)の含有量と最小芯径(mm)との関係を示すグラフである。
図17に示されるように、バインダの含有量が大きいほど、ひび割れが起こり始める最小芯径が小さく、耐屈曲性(柔軟性)が良好であった。耐屈曲性(柔軟性)を良好にする観点からは、負極活物質層243の捲回内周部分402におけるバインダ730の含有量Cは、C≧1.5質量%が好ましく、C≧2質量%がさらに好ましく、C≧2.5質量%が特に好ましい。これにより、負極活物質層の捲回内周部分402は、扁平に押し曲げられることに対する剥離強度(耐久性)が高くなる。
≪試験例5≫
次に、バインダの含有量と反応抵抗との関係について説明する。本発明者は、上記試験例4で得られた負極シートと同じ負極シートを用いてリチウムイオン二次電池(評価用セル)を作製した。そして、バインダの含有量と反応抵抗との関係を調べた。正極シートの作製、リチウムイオン二次電池の組み立て、および、−30℃反応抵抗の測定は、上述した試験例2と同様にして行った。結果を図18に示す。
図18から明らかなように、バインダの含有量が大きいほど、反応抵抗が増大傾向になった。反応抵抗を低下させる観点からは、負極活物質層243の捲回外周部分404におけるバインダ730の含有量Dは、D<1.5質量%が好ましく、D≦1.2質量%がさらに好ましく、D≦1質量%が特に好ましい。これにより、ハイレートでの充放電が繰り返される用途において、急速充電、高出力が発揮され、高い電池性能が実現される。
≪試験例6≫
本発明者は、負極活物質層243の捲回内周部分402と捲回外周部分404とで、バインダの含有量が異なる評価用セルを用意し、その性能を評価する試験を行なった。詳しくは、ここで用意された評価用セルは、負極活物質層243の捲回内周部分402と捲回外周部分404とで、バインダの含有量がそれぞれ異なっている。本発明者は、かかる評価用セルを基に、捲回電極体200における剥離の有無、所定条件での反応抵抗を調べた。
正極シートの作製、評価用セルの組み立て、および、−30℃反応抵抗の測定は、上述した試験例3と同様にして行った。負極シートの作製は、捲回内周部分402と捲回外周部分404とで負極合剤を塗り分け、捲回内周部分402と捲回外周部分404とでバインダの含有量が異なる負極活物質層43を作製したこと以外は試験例3と同様とした。
具体的には、表2に示すように、負極活物質層43の捲回内周部分402のバインダの含有量と、捲回外周部分404のバインダの含有量が異なるサンプルを用意した。そして、それぞれ捲回電極体60を扁平に押し曲げた後の剥離の有無、および、上述した反応抵抗を評価した。サンプル5では、捲回内周部分402のバインダの含有量を捲回外周部分404よりも大きくした。サンプル6では、捲回内周部分402のバインダの含有量を捲回外周部分404よりも小さくした。サンプル7および8では、捲回内周部分402と捲回外周部分404とで、バインダの含有量を同一とした。各評価用セルは、バインダの含有量が異なる点を除き、概ね同じ構成とした。
Figure 2013171806
表2に示すように、捲回内周部分402のバインダの含有量を捲回外周部分404よりも小さくしたサンプル6の電池は、反応抵抗が大きく、負極活物質層に剥離が認められた。また、捲回内周部分402と捲回外周部分404の双方のバインダの含有量を大きくしたサンプル7の電池は、負極活物質層の剥離はなかったものの、反応抵抗が1.2Ωを超えていた。さらに、捲回内周部分402と捲回外周部分404の双方のバインダの含有量を小さくしたサンプル8に係る電池は、反応抵抗は低かったものの、負極活物質層に剥離が認められた。
これに対し、捲回内周部分402のバインダの含有量を捲回外周部分404よりも大きくしたサンプル5の電池は、負極活物質層の剥離がなく、反応抵抗も小さかった。この結果から、負極活物質層43の捲回内周部分402におけるバインダの含有量は、負極活物質層43の捲回外周部分404におけるバインダの含有量よりも小さいとよい。なお、かかる評価用セルは、いわゆるラミネート型の電池であるが、他の形態、例えば、図1に示されるような角型電池においても、同様の傾向が得られる。
以上、本発明の一実施形態に係る非水系二次電池を、リチウムイオン二次電池を例に挙げて説明した。本発明に係る非水系二次電池は、特に言及されない限りにおいて、上述したリチウムイオン二次電池に限定されない。
本発明によれば、捲回電極体200の捲回内周部分において、負極活物質層が負極集電体から剥がれるのを防止できる。さらに、捲回電極体の捲回外周部分において、負極活物質層に含まれるバインダにゲル分率が大きい材料を選択できるので、ハイレートでの充放電が繰り返される用途(例えば、ハイブリッド車や電気自動車の車両用駆動電源としての用途)で、所要の高い出力を発揮できる。このように、負極活物質層に含まれるバインダにゲル分率が大きい材料を用いる際の背反作用として、捲回電極体の捲回内周部分で、負極活物質層が負極集電体から剥がれてしまう不具合を防止できる。特にハイレートでの充放電では、負極活物質層が激しく膨張収縮するために、負極集電体から負極活物質層が剥がれやすく、容量劣化が生じ易いが、本発明によれば、捲回電極体の捲回内周部分で、負極活物質層が負極集電体から剥がれてしまう不具合を防止できる。このため、ハイレートでの充放電サイクルに対する容量維持率と高出力特性とが何れも高い性能を発揮できる。このため、プラグインハイブリッド車若しくは電気自動車などの駆動用電池(車両駆動用電池)として好適な非水系二次電池(例えば、リチウムイオン二次電池)が提供され得る。
この場合、例えば、図19に示すように、リチウムイオン二次電池を複数個接続して組み合わせた組電池の形態で、自動車などの車両1のモータ(電動機)を駆動させる車両駆動用電池1000として好適に利用され得る。かかる車両駆動用電池1000は、ハイブリッド車(特に、プラグインハイブリッド車)若しくは電気自動車の駆動用電池として好適であり、例えば、定格容量が3.0Ah以上のリチウムイオン二次電池が求められる用途に好適である。
1 車両
20 正極シート
21 正極集電体
22 未塗工部
23 正極活物質層
40 負極シート
41 負極集電体
43 負極活物質層
60 捲回電極体
63,64 電極端子
100 リチウムイオン二次電池
200 捲回電極体
220 正極シート
221 正極集電体
222 未塗工部
223 正極活物質層
224 中間部分
225 隙間
240 負極シート
241 負極集電体
242 未塗工部
243 負極活物質層
245 隙間
262 セパレータ
264 セパレータ
280 電解液
290 充電器
300 電池ケース
310 隙間
320 容器本体
340 蓋体
350 注液孔
352 封止キャップ
360 安全弁
402 捲回内周部分
404 捲回外周部分
420 電極端子
440 電極端子
610 正極活物質粒子
620 導電材
630 バインダ
710 負極活物質粒子
730 バインダ
1000 車両駆動用電池

Claims (12)

  1. 捲回電極体と、
    当該捲回電極体を収容した電池ケースと、
    前記電池ケースに注入された非水電解質と
    を備え、
    前記電池ケースは、扁平な収容空間を備えた角型のケースであり、
    前記捲回電極体は、
    正極集電体と、
    前記正極集電体に保持された正極活物質層と、
    負極集電体と、
    前記負極集電体に保持された負極活物質層と、
    前記正極活物質層と前記負極活物質層との間に介在したセパレータと
    を備え、
    前記正極集電体と前記負極集電体とは、
    それぞれ帯状の部材であり、
    前記正極活物質層と前記負極活物質層とが互いに対向するように配置され、
    捲回されており、かつ、前記扁平に曲げられた状態で、前記電池ケースに収容されており、
    前記負極活物質層は、負極活物質粒子と、バインダとを含み、
    前記負極活物質層の捲回内周部分における前記バインダのゲル分率は、前記負極活物質層の捲回外周部分における前記バインダのゲル分率よりも小さい、
    非水系二次電池。
  2. 前記負極活物質層の捲回内周部分のバインダのゲル分率Aは、A<80%である、請求項1に記載の非水系二次電池。
  3. 前記負極活物質層の捲回外周部分のバインダのゲル分率Bは、B≧80%である、請求項1または2に記載の非水系二次電池。
  4. 前記負極活物質層の捲回内周部分と前記負極活物質層の捲回外周部分とで、これらの部分に保持された負極活物質層に含まれるバインダのゲル分率の差が20%以上である、請求項1〜3の何れか一つに記載の非水系二次電池。
  5. 前記負極活物質層の捲回内周部分における前記バインダの含有量は、前記負極活物質層の捲回外周部分における前記バインダの含有量よりも大きい、請求項1〜4の何れか一つに記載の非水系二次電池。
  6. 前記負極活物質層の捲回内周部分のバインダの含有量Cは、C≧1.5質量%である、請求項5に記載の非水系二次電池。
  7. 前記負極活物質層の捲回外周部分のバインダの含有量Dは、D<1.5質量%である、請求項5または6に記載の非水系二次電池。
  8. 前記負極活物質層の捲回内周部分と前記負極活物質層の捲回外周部分とで、これらの部分に保持された負極活物質層に含まれるバインダの含有量の差が1質量%以上である、請求項5〜7の何れか一つに記載の非水系二次電池。
  9. 前記捲回電極体の前記負極集電体は、少なくとも3周以上捲回されており、
    前記負極活物質層の捲回内周部分は、負極集電体の捲き始めから2周目までの部分であり、
    前記負極活物質層の捲回外周部分は、前記捲回内周部分を除く部分であり、
    前記バインダのゲル分率は、これらの部分に保持された負極活物質層に含まれるバインダのゲル分率の算術平均値で評価される、請求項1〜8の何れか一つに記載の非水系二次電池。
  10. 前記捲回電極体の前記負極集電体は、
    前記負極活物質層の捲回内周部分は、負極集電体の長さ方向において、負極集電体の全体のうち負極集電体の捲き始めから捲回内周側の10%までの部分であり、
    前記負極活物質層の捲回外周部分は、前記捲回内周部分を除く部分であり、
    前記バインダのゲル分率は、これらの部分に保持された負極活物質層に含まれるバインダのゲル分率の算術平均値で評価される、請求項1〜8の何れか一つに記載の非水系二次電池。
  11. 前記負極活物質層中のバインダは、ゴム類を含む水系ポリマー、および、非水系ポリマーのうち、少なくとも一種類で構成されている、請求項1〜10の何れか一つに記載の非水系二次電池。
  12. 前記負極活物質層中のバインダは、スチレンブタジエンゴムから構成されている、請求項1〜10の何れか一つに記載の非水系二次電池。
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