WO2021157562A1 - 非水電解質二次電池 - Google Patents
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Abstract
本開示は、電極体の最外周の負極集電体の露出面と外装缶の内側面の電気的接続を適切に行える非水電解質二次電池を提供することを目的とする。本開示の一実施形態に係る非水電解質二次電池は巻回型の電極体を備える。負極(12)は、負極集電体(40)と、負極集電体(40)の表面に負極活物質とバインダを含む負極合剤層(42)が形成され、負極集電体(40)の両面に負極合剤層(42A)が形成された両面塗工部と、負極集電体(40)の外周側の片面に負極合剤層(42B)が形成された片面塗工部を有する。片面塗工部の少なくとも一部は、電極体の最外周に配置される。片面塗工部におけるバインダの膨潤度は、両面塗工部におけるバインダの膨潤度に比べて高い。
Description
本開示は、非水電解質二次電池に関する。
従来から、帯状の正極および帯状の負極についてセパレータを介して巻回した巻回型の電極体を外装缶に収容した非水電解質二次電池が広く利用されている。このような巻回型の電池では、電極体の電極(正極および負極)は、各々金属製の集電体の両面に、活物質とバインダとを含む合剤層を有しており、通常電極体の最外周にセパレータを配置し、正極を正極リードにより正極側外部端子となる外装缶の蓋となる封口体に接続し、負極を負極リードにより負極側外部端子となる外装缶に接続している。このような構成の電池では、帯状の負極からの電流が負極リードに集中するため、内部抵抗が大きくなりやすい。
特許文献1には、電極体の最外周に負極を配置するとともに、この最外周の外周側の面の負極合剤層を省略した片面塗工部として負極集電体を露出させ、負極集電体を外装缶の内側面と直接接触させて電気的に接続することが示されている。
なお、特許文献2には、膨潤度の異なるバインダについて示されている。
負極活物質によっては負極合剤層が充放電に応じて大きく膨張収縮し、電極体も充放電に応じて膨張収縮する。充電時の膨張量が大きい負極活物質を用いた場合、電極体も大きく膨張して最外周の負極集電体が外装缶の内側面に十分に接触するため、負極と外装缶の電気的な接続を確保することができる。ところが、充電時の膨張量が大きい負極活物質は放電時に大きく収縮するため、放電時の負極集電体と外装缶の接触を十分に確保することが困難になる。一方、充電時の膨張量が小さい負極活物質を用いた場合、充電時の電極体の膨張量が小さいため、電池の組立時に電極体と外装缶の内側面のクリアランスを小さくすることで最外周の負極集電体と外装缶を接触させる必要がある。電極体と外装缶の内側面のクリアランスが小さい場合、電池の組立時に電極体の外装缶への挿入不良が発生する可能性がある。
本開示では、バインダの膨潤度を調整することで、最外周の負極集電体の露出面と外装缶内側面との電気的な接続を適切に行える非水電解質二次電池を提供する。
本開示の一態様である非水電解質二次電池は、帯状の正極および帯状の負極がセパレータを介して巻回された巻回型の電極体と、前記電極体を収容する外装缶とを備える非水電解質二次電池であって、前記正極は、シート状の正極集電体の表面に正極合剤層が形成され、前記負極は、シート状の負極集電体の表面に負極合剤層が形成され、前記負極合剤層は充放電可能な負極活物質とバインダとを含み、前記負極は、前記負極集電体の両面に負極合剤層が形成された両面塗工部と、前記負極集電体の片面に負極合剤層が形成された片面塗工部とを有し、前記片面塗工部の少なくとも一部は、前記電極体の最外周に配置され、前記片面塗工部における前記負極集電体の露出面の少なくとも一部は、前記外装缶の内側面に接しており、前記片面塗工部におけるバインダの電解液に対する膨潤度が、前記両面塗工部におけるバインダの膨潤度よりも大きいことを特徴とする。
本開示に係る非水電解質二次電池によれば、負極集電体の露出面と外装缶の内側面との接触を確実なものにすることができる。
以下では、図面を参照しながら、本開示に係る円筒形状で巻回型の非水電解質二次電池の実施形態の一例について詳細に説明する。以下の説明において、具体的な形状、材料、数値、方向等は、本発明の理解を容易にするための例示であって、円筒型の二次電池の仕様に合わせて適宜変更することができる。また、以下の説明において、複数の実施形態、変形例が含まれる場合、それらの特徴部分を適宜に組み合わせて用いることは当初から想定されている。
「電池の全体構成」
図1は、実施形態の一例である巻回型の二次電池10の軸方向断面図である。なお、図1に示す二次電池10は円筒形状であるが、巻回型であれば角筒形状などでも構わない。図1に示す二次電池10は、電極体14および非水電解質(図示せず)が外装缶15に収容されている。電極体14は、正極11および負極12がセパレータ13を介して巻回されてなる巻回型の構造を有する。非水電解質の非水溶媒(有機溶媒)としては、カーボネート類、ラクトン類、エーテル類、ケトン類、エステル類等を用いることができ、これらの溶媒は2種以上を混合して用いることができる。2種以上の溶媒を混合して用いる場合、環状カーボネートと鎖状カーボネートを含む混合溶媒を用いることが好ましい。例えば、環状カーボネートとしてエチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)等を用いることができ、鎖状カーボネートとしてジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、およびジエチルカーボネート(DEC)等を用いることができる。非水電解質の電解質塩としては、LiPF6、LiBF4、LiCF3SO3等およびこれらの混合物を用いることができる。非水溶媒に対する電解質塩の溶解量は、例えば0.5~2.0mol/Lとすることができる。なお、以下では、説明の便宜上、封口体16側を「上」、外装缶15の底部側を「下」として説明する。
図1は、実施形態の一例である巻回型の二次電池10の軸方向断面図である。なお、図1に示す二次電池10は円筒形状であるが、巻回型であれば角筒形状などでも構わない。図1に示す二次電池10は、電極体14および非水電解質(図示せず)が外装缶15に収容されている。電極体14は、正極11および負極12がセパレータ13を介して巻回されてなる巻回型の構造を有する。非水電解質の非水溶媒(有機溶媒)としては、カーボネート類、ラクトン類、エーテル類、ケトン類、エステル類等を用いることができ、これらの溶媒は2種以上を混合して用いることができる。2種以上の溶媒を混合して用いる場合、環状カーボネートと鎖状カーボネートを含む混合溶媒を用いることが好ましい。例えば、環状カーボネートとしてエチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)等を用いることができ、鎖状カーボネートとしてジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、およびジエチルカーボネート(DEC)等を用いることができる。非水電解質の電解質塩としては、LiPF6、LiBF4、LiCF3SO3等およびこれらの混合物を用いることができる。非水溶媒に対する電解質塩の溶解量は、例えば0.5~2.0mol/Lとすることができる。なお、以下では、説明の便宜上、封口体16側を「上」、外装缶15の底部側を「下」として説明する。
外装缶15の開口端部が封口体16で塞がれることで、二次電池10の内部は、密閉される。電極体14の上下には、絶縁板17,18がそれぞれ設けられる。正極リード19は絶縁板17の貫通孔を通って上方に延び、封口体16の底板であるフィルタ22の下面に溶接される。二次電池10では、フィルタ22と電気的に接続された封口体16の天板であるキャップ26が正極端子となる。他方、負極リード20は絶縁板18の貫通孔を通って、外装缶15の底部側に延び、外装缶15の底部内側面に溶接される。二次電池10では、外装缶15が負極端子となる。
後述するように、電極体14の最外周は片面塗工部46(図4A及び図4B参照)の負極集電体40が露出しており、この負極集電体40の露出面が外装缶15の内側面に接触して負極12と外装缶15が電気的に接続されている。
外装缶15は、例えば有底円筒形状の金属製外装缶である。外装缶15と封口体16の間にはガスケット27が設けられ、外装缶15と封口体16とが電気的に絶縁されるとともに、二次電池10の内部の密閉性が確保されている。外装缶15は、例えば側面部を外側からプレスして形成された、封口体16を支持する溝入部21を有する。溝入部21は、外装缶15の周方向に沿って環状に形成されることが好ましく、その上面で封口体16を支持する。
封口体16は、電極体14側から順に積層された、フィルタ22、下弁体23、絶縁部材24、上弁体25、およびキャップ26を有する。封口体16を構成する各部材は、例えば円板形状又はリング形状を有し、絶縁部材24を除く各部材は互いに電気的に接続されている。下弁体23と上弁体25とは各々の中央部で互いに接続され、各々の周縁部の間には絶縁部材24が介在している。異常発熱で電池の内圧が上昇すると、例えば、下弁体23が破断し、これにより上弁体25がキャップ26側に膨れて下弁体23から離れることにより両者の電気的接続が遮断される。さらに内圧が上昇すると、上弁体25が破断し、キャップ26の開口部26aからガスが排出される。
「電極体の構成」
次に、図2を参照しながら、電極体14について説明する。図2は、電極体14の斜視図である。電極体14は、上述の通り、正極11と負極12がセパレータ13を介して渦巻状に巻回されてなる巻回構造を有する。正極11、負極12、およびセパレータ13は、いずれも帯状に形成され、巻回軸28に沿って配置される巻芯の周囲に渦巻状に巻回されることで電極体14の径方向に交互に積層された状態となる。径方向において、巻回軸28側を内周側、その反対側を外周側という。電極体14において、正極11および負極12の長手方向が巻き方向となり、正極11および負極12の幅方向が軸方向となる。正極リード19は、電極体14の上端において、中心と最外周の間の半径方向の略中央から軸方向に延出している。また、負極リード20は、電極体14の下端において、巻回軸28の近傍から軸方向に延出している。
次に、図2を参照しながら、電極体14について説明する。図2は、電極体14の斜視図である。電極体14は、上述の通り、正極11と負極12がセパレータ13を介して渦巻状に巻回されてなる巻回構造を有する。正極11、負極12、およびセパレータ13は、いずれも帯状に形成され、巻回軸28に沿って配置される巻芯の周囲に渦巻状に巻回されることで電極体14の径方向に交互に積層された状態となる。径方向において、巻回軸28側を内周側、その反対側を外周側という。電極体14において、正極11および負極12の長手方向が巻き方向となり、正極11および負極12の幅方向が軸方向となる。正極リード19は、電極体14の上端において、中心と最外周の間の半径方向の略中央から軸方向に延出している。また、負極リード20は、電極体14の下端において、巻回軸28の近傍から軸方向に延出している。
セパレータ13には、イオン透過性および絶縁性を有する多孔性シートが用いられる。多孔性シートの具体例としては、微多孔薄膜、織布、不織布などが挙げられる。セパレータ13の材質としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン樹脂が好ましい。セパレータ13の厚みは、例えば10μm~50μmである。セパレータ13は、電池の高容量化・高出力化に伴い薄膜化の傾向にある。セパレータ13は、例えば130℃~180℃程度の融点を有する。
「正極の構成」
次に、図3は、電極体14を構成する正極11の正面図である。図3では、正極11を展開状態で示している。
次に、図3は、電極体14を構成する正極11の正面図である。図3では、正極11を展開状態で示している。
正極11は、帯状の正極集電体30と、正極集電体30に形成された正極合剤層32とを有する。正極合剤層32は、正極集電体30の内周側および外周側の少なくとも一方に形成される。正極集電体30には、例えばアルミニウムなどの金属の箔、当該金属を表層に配置したフィルム等が用いられる。好適な正極集電体30は、アルミニウム又はアルミニウム合金を主成分とする金属の箔である。正極集電体30の厚みは、例えば10μm~30μmである。
正極合剤層32は、正極集電体30の両面において、後述する正極集電体露出部34を除く全域に形成されることが好適である。正極合剤層32は、正極活物質、導電剤、およびバインダを含むことが好ましい。正極合剤層32は、正極活物質、導電剤、バインダ、およびN-メチル-2-ピロリドン(NMP)等の溶剤を含む正極合剤スラリーが正極集電体30の両面に塗布、乾燥されて形成される(正極合剤層形成ステップ)。その後、正極合剤層32が圧縮される。
正極活物質としては、Co、Mn、Ni等の遷移金属元素を含有するリチウム含有遷移金属酸化物が例示できる。リチウム含有遷移金属酸化物は、特に限定されないが、一般式Li1+xMO2(式中、-0.2<x≦0.2、MはNi、Co、Mn、Alの少なくとも1種を含む)で表される複合酸化物であることが好ましい。
正極合剤層32に含まれる導電剤としては、カーボンブラック(CB)、アセチレンブラック(AB)、ケッチェンブラック、黒鉛等の炭素材料が例示できる。
正極合剤層32に含まれるバインダの例としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)等のフッ素系樹脂、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリイミド(PI)、アクリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂などが挙げられる。水系溶媒で正極合剤スラリーを調製する場合は、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ニトリルゴム(NBR)、CMC又はその塩、ポリアクリル酸又はその塩、ポリビニルアルコール等を用いることができる。これらは、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。正極合剤層32におけるバインダの含有率は、0.5質量%~10質量%であり、好ましくは0.5質量%~5質量%である。
正極11には、正極集電体30の表面が露出した正極集電体露出部34が設けられる。正極集電体露出部34は、正極リード19が接続される部分であって、正極集電体30の表面が正極合剤層32に覆われていない部分である。正極集電体露出部34は、正極リード19よりも長手方向に広く形成される。正極集電体露出部34は、正極11の厚み方向に重なるように正極11の両面に設けられることが好適である。正極リード19は、例えば、超音波溶接によって正極集電体露出部34に接合される。
図3に示す例では、正極11の長手方向の中央部に、幅方向の全長にわたって正極集電体露出部34が設けられている。正極集電体露出部34は、正極11の始端部又は終端部に形成されてもよいが、集電性の観点から、好ましくは始端部および終端部から略等距離の位置に設けられるのが好ましい。このような位置に設けられた正極集電体露出部34に正極リード19が接続されることで、電極体14として巻回された際に、正極リード19は、電極体14の半径方向中間位置で幅方向の端面から上方に突出して配置される。正極集電体露出部34は、例えば正極集電体30の一部に正極合剤スラリーを塗布しない間欠塗布により設けられる。
「負極の構成」
図4Aは電極体14を構成する負極12の展開状態を示す正面図であり、図4Bは長手方向断面図である。
図4Aは電極体14を構成する負極12の展開状態を示す正面図であり、図4Bは長手方向断面図である。
電極体14では、負極12でのリチウムの析出を防止するため、負極12は正極11よりも大きく形成される。具体的には、負極12の幅方向(軸方向)の長さは、正極11の幅方向の長さよりも大きい。また、負極12の長手方向の長さは、正極11の長手方向の長さより大きい。これにより、電極体14として巻回された際に、少なくとも正極11の正極合剤層32が形成された部分が、セパレータ13を介して負極12の負極合剤層42が形成された部分に対向配置される。
図4A及び図4Bに示すように、負極12は、帯状の負極集電体40と、負極集電体40の両面に形成された負極合剤層42とを有する。負極集電体40には、例えば銅などの金属の箔、当該金属を表層に配置したフィルム等が用いられる。負極集電体40の厚みは、例えば5μm~30μmである。
負極合剤層42は、負極集電体40の両面において、後述する負極集電体露出部44および片面塗工部46を除く全域に形成されることが好適である。負極合剤層42は、負極活物質およびバインダを含むことが好ましい。負極合剤層42は、負極活物質、バインダ、および水等の溶剤を含む負極合剤スラリーが負極集電体40の両面に塗布、乾燥されて形成される(負極合剤層形成ステップ)。その後、負極合剤層42が圧縮される。
図4A及び図4Bに示す例では、負極12の長手方向の始端部に、集電体の幅方向の全長にわたって負極集電体露出部44が設けられている。負極集電体露出部44は、負極リード20が接続される部分であって、負極集電体40の表面が負極合剤層42に覆われていない部分である。負極集電体露出部44は、負極リード20の幅よりも長手方向に広く形成される。負極集電体露出部44は、負極12の厚み方向に重なるように負極12の両面に設けられることが好適である。
本実施形態では、負極リード20は、負極集電体40の内周側の表面に例えば超音波溶接により接合されている。負極リード20の一端部は負極集電体露出部44に配置され、他端部は負極集電体露出部44の下端から下方に延出している。負極集電体露出部44は、例えば負極集電体40の一部に負極合剤スラリーを塗布しない間欠塗布により設けられる。
電極体14の最外周側に配置される負極12の終端部には、負極集電体40の内周側の表面のみに負極合剤層42が形成された片面塗工部46が設けられており、片面塗工部46の外周側の表面(巻回された場合に外側に位置する面)では、負極集電体40が露出している。片面塗工部46におけるバインダの電解液に対する膨潤度は、両面塗工部におけるバインダの電解液に対する膨潤度より大きい。
片面塗工部46において露出している負極集電体40は外装缶15(図1参照)の内側面に接触しており、負極リード20とは、別に負極12と外装缶15とが電気的に接続される。なお、負極集電体露出部44、片面塗工部46は、例えば負極集電体40の一部に負極合剤スラリーを塗布しない間欠塗布により設けられるとよい。
負極活物質としては、リチウム(Li)イオンを可逆的に吸蔵、放出できるものであれば特に限定されず、例えば天然黒鉛、人造黒鉛等の炭素材料、ケイ素(Si)、スズ(Sn)等のリチウムと合金化する金属、又はこれらを含む合金、酸化物などを用いることができる。
負極合剤層42に含まれるバインダは通常樹脂製であり、その例としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)等のフッ素系樹脂、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリイミド(PI)、アクリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂などが挙げられる。水系溶媒で負極合剤スラリーを調製する場合は、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ニトリルゴム(NBR)、CMC又はその塩、ポリアクリル酸又はその塩、ポリビニルアルコール等を用いることができる。バインダとしては、負極12の柔軟性の観点から、SBR、NBR等の二重結合と単結合との繰り返しの分子構造を有するゴム系樹脂が好ましい。これらは、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。負極合剤層42におけるバインダの含有率は、0.5質量%~10質量%であり、好ましくは0.5質量%~5質量%である。
「電極体の最外周近傍の構成」
図5は、負極12の最外周近傍(正極11、セパレータ13は省略)の軸方向断面を模式的に示す図である。このように、最外周の負極12は、その外周側に負極合剤層42が存在せず、負極集電体40が露出している。
図5は、負極12の最外周近傍(正極11、セパレータ13は省略)の軸方向断面を模式的に示す図である。このように、最外周の負極12は、その外周側に負極合剤層42が存在せず、負極集電体40が露出している。
図6は、電極体14の最外周近傍の一部の径方向断面(軸方向から見た断面)図である。このように、外装缶15の内周側には負極12が位置し、負極12の外周側は負極集電体40が露出しており、この負極集電体40の露出面が外装缶15の内側面に接触している。負極12の内側にはセパレータ13を介し、正極集電体30の両側面に正極合剤層32が形成された正極11が位置する。そして、正極11の内側にセパレータ13を介し負極12が位置する。
そして、この最外周に配置された片面塗工部46における負極合剤層42(42B)は、より内周側の両面塗工部における負極合剤層42(42A)とはその性状が異なっている。すなわち、本実施形態の非水電解質二次電池の負極12では、片面塗工部46におけるバインダは、両面塗工部におけるバインダより、電解液に対する膨潤度が大きい材料を用いて構成されている。
「バインダの膨潤度の調整」
バインダの膨潤度を調整する方法として次のような方法が挙げられる。例えば、スチレンブタジエンゴム(SBR)では、その構成モノマーにアクリロニトリルを添加すると膨潤度が高くなる。そこで、バインダにスチレンブタジエンゴム(SBR)を用いた場合にはアクリロニトリルの添加量を調整することで、バインダの膨潤度を調整することができる。また、特許文献2に示されているようにバインダの種類によって、膨潤度が異なるので、膨潤度が異なるバインダを用いることができる。
バインダの膨潤度を調整する方法として次のような方法が挙げられる。例えば、スチレンブタジエンゴム(SBR)では、その構成モノマーにアクリロニトリルを添加すると膨潤度が高くなる。そこで、バインダにスチレンブタジエンゴム(SBR)を用いた場合にはアクリロニトリルの添加量を調整することで、バインダの膨潤度を調整することができる。また、特許文献2に示されているようにバインダの種類によって、膨潤度が異なるので、膨潤度が異なるバインダを用いることができる。
このように、本実施形態では、片面塗工部46におけるバインダに、両面塗工部におけるバインダと比べ、電解液に対する膨潤度が大きなものを用いる。片面塗工部46におけるバインダの膨潤度が両面塗工部におけるバインダの膨潤度の1.2~2.1倍であることが好適である。
これによって、最外周の片面塗工部の負極合剤層42Bが膨潤し、放電時においても負極集電体40の露出面と外装缶15の内側面の接触による良好な集電性を維持することが出来る。
全体のバインダの膨潤度を大きくした場合は、負極活物質と負極集電体間の密着性が低下し、また充放電時の活物質の膨張収縮による負極活物質と負極集電体40との剥離が生じ、集電性低下による初期劣化が大きい。全体のバインダの膨潤度を小さくした場合は、放電時の負極集電体の露出面と外装缶の内側面の接触による集電性が悪く、出力が低下する。片面塗工部46のみバインダの膨潤度を大きくすることで、大きな初期劣化なしに、放電時においても出力特性が向上する。
本実施形態では、片面塗工部46全体が電極体14の最外周に配置されているが、片面塗工部46が配置される範囲は必ずしも電極体14の最外周に一致する必要はない。片面塗工部46の少なくとも一部が電極体14の最外周に配置されていれば負極集電体40の露出面の少なくとも一部が外装缶の内側面に十分に接触することができる。例えば、電極体14の最外周の周長の50%以上の範囲に片面塗工部46が配置されていることが好ましい。また、片面塗工部46の一部が電極体14の最外周から巻き始め側に延出するように配置されていてもよい。この場合、図6に示すように、正極合剤層32の内周側がセパレータ13を介して負極合剤層42の外周側に対向する必要があるため、片面塗工部46は、負極12の終端部から正極合剤32の内周側の終端に対向する位置を超えない範囲に形成される。したがって、負極活物質と負極集電体間の密着性の低下が抑制される。
なお、上記の特性改善効果は負極合剤層42の膨張収縮が大きいほど顕著に発揮される。負極活物質として、Siを含むケイ素材料やSnを含むスズ材料を用いた場合、負極合剤層42の膨張収縮が大きくなる。本実施形態では、負極合剤層42がケイ素材料を含むことが好適である。ケイ素材料として、Si酸化物、およびケイ酸リチウムが例示される。Si酸化物として、例えば、SiO2相にSi粒子が分散した複合物を用いることができる。なお、ケイ素材料は炭素材料とともに用いることが好ましい。
電極体14は、外装缶15の内側面とのクリアランスを確保することで外装缶15に容易に挿入できる。外装缶15に挿入された電極体14は電解液により膨潤し径が大きくなり最外周の負極集電体40の露出面が外装缶15の内側面に接触する。ここで、負極合剤層42は放電によって収縮するが、電極体14の最外周に配置された片面塗工部46における負極合剤層42(42B)が膨潤状態を維持するため、負極集電体40の露出面と外装缶15の電気的接続は維持される。また、負極リード20によって、負極12と外装缶15の電気的接続が確保されているため、確実な初期充電が行えるが、負極リードは省略することができる。
以下、実施例により本開示をさらに説明するが、本開示はこれらの実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
[負極の作製]
負極活物質として、黒鉛粉末を95質量部、Si酸化物(例えば、SiO)を5質量部と、カルボキシメチルセルロース(CMC)を1質量部と、適量の水と混合した。この混合物にバインダとしてスチレンブタジエンゴム(SBR)を1.0質量部混合し、第1の負極合剤スラリーを調製した。スチレンブタジエンゴム(スチレンブタジエンゴムAと称する)の膨潤度は140である。
[負極の作製]
負極活物質として、黒鉛粉末を95質量部、Si酸化物(例えば、SiO)を5質量部と、カルボキシメチルセルロース(CMC)を1質量部と、適量の水と混合した。この混合物にバインダとしてスチレンブタジエンゴム(SBR)を1.0質量部混合し、第1の負極合剤スラリーを調製した。スチレンブタジエンゴム(スチレンブタジエンゴムAと称する)の膨潤度は140である。
また、第1の負極合剤スラリーにおけるスチレンブタジエンゴムAを膨潤度が異なるスチレンブタジエンゴムBに変更した第2の負極合剤スラリーを調製した。スチレンブタジエンゴムBの膨潤度は170である。
次に、第1の負極合剤スラリーを厚み8μmの銅箔からなる帯状の負極集電体の片面の所定範囲に塗布し、その後に塗膜を乾燥させて両面塗工部の負極合剤層42(42A)を形成した。続いて、負極集電体の同じ面の第1の負極合剤スラリーの塗布された領域に隣接する塗布されていない領域の片面に第2の負極合剤スラリーを塗布、乾燥し、片面塗工部の負極合剤層42(42B)を形成した。同様に第1の負極合剤スラリーを用いて、先に形成された両面塗工部の負極合剤層42(42A)の負極集電体を挟んだ反対側に負極合剤層42(42A)を形成した。
負極合剤の塗布量は、両面合計で282g/m2であった。そして、ローラーを用いて、負極合剤層の充填密度が1.60g/mLとなるように圧延し、乾燥した塗膜を圧縮した後、所定の極板サイズに切断し、負極集電体の片面に外周側負極合剤層が形成され、他面に内周側負極合剤層が形成された負極を作製した。始端部に合剤層が存在せず集電体表面が露出した負極集電体露出部を設け、ニッケル/銅製の負極リードを負極集電体露出部に溶接した。
[正極の作製]
LiNi0.88Co0.09Al0.03O2で表されるニッケルコバルトアルミニウム酸リチウムの粒子100質量部に、炭素導電剤としてのカーボンブラック0.8質量部と、バインダとしてポリフッ化ビニリデン(PVdF)0.7質量部とを混合し、さらにN-メチル-2-ピロリドン(NMP)を適量加えることにより正極合剤スラリーを調製した。次に、調整した正極合剤スラリーを、アルミニウムを含んでなる厚み15μmの正極集電体の両面に塗布、乾燥した。正極合剤の塗布量は両面合計で、560g/m2とした。そして、ローラーを用いて正極合剤層の充填密度が3.60g/mLとなるように圧延し、所定の電極サイズに切り取り、正極を作製した。
LiNi0.88Co0.09Al0.03O2で表されるニッケルコバルトアルミニウム酸リチウムの粒子100質量部に、炭素導電剤としてのカーボンブラック0.8質量部と、バインダとしてポリフッ化ビニリデン(PVdF)0.7質量部とを混合し、さらにN-メチル-2-ピロリドン(NMP)を適量加えることにより正極合剤スラリーを調製した。次に、調整した正極合剤スラリーを、アルミニウムを含んでなる厚み15μmの正極集電体の両面に塗布、乾燥した。正極合剤の塗布量は両面合計で、560g/m2とした。そして、ローラーを用いて正極合剤層の充填密度が3.60g/mLとなるように圧延し、所定の電極サイズに切り取り、正極を作製した。
[電極体の作製]
円筒状巻回型の電極体の作製には、上記正極を1枚、上記負極を1枚、ポエリチレン製微多孔膜からなるセパレータを1枚用いた。まず、正極と負極とをセパレータを介して互いに絶縁した状態で対向させた。次に正極、セパレータ、負極の積層体を、円柱型の巻き芯を用いて、渦巻き状に巻回した。この際、電極体の片面塗工部にある負極集電体の露出面が電極体の最外周に露出するように構成した。また、最内側の未塗工部に設けられた負極リードは折りたたんで有底円筒型のニッケルめっきされた鉄製の外装缶に挿入した。
円筒状巻回型の電極体の作製には、上記正極を1枚、上記負極を1枚、ポエリチレン製微多孔膜からなるセパレータを1枚用いた。まず、正極と負極とをセパレータを介して互いに絶縁した状態で対向させた。次に正極、セパレータ、負極の積層体を、円柱型の巻き芯を用いて、渦巻き状に巻回した。この際、電極体の片面塗工部にある負極集電体の露出面が電極体の最外周に露出するように構成した。また、最内側の未塗工部に設けられた負極リードは折りたたんで有底円筒型のニッケルめっきされた鉄製の外装缶に挿入した。
外装缶の内径に対する挿入前の電極体の径の比率は98%であった。
[非水電解質の調製]
エチレンカーボネート(EC)と、ジメチルカーボネート(DMC)と、エチルメチルカーボネート(EMC)とを、20:60:20の体積比で混合した混合溶媒に対して、ビニレンカーボネート(VC)を2質量%溶解させた。さらに、電解質としての六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を、上記混合溶媒に対して1.3モル/リットルの濃度になるように溶解させて、非水電解質を調製した。
エチレンカーボネート(EC)と、ジメチルカーボネート(DMC)と、エチルメチルカーボネート(EMC)とを、20:60:20の体積比で混合した混合溶媒に対して、ビニレンカーボネート(VC)を2質量%溶解させた。さらに、電解質としての六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を、上記混合溶媒に対して1.3モル/リットルの濃度になるように溶解させて、非水電解質を調製した。
[電池の作製]
上述のようにして調製した非水電解質を、上記電極体を収容した外装缶に5.2g注入した。外装缶の開口端部を、ガスケットを介してカシメ封口した。このようにして、18650サイズの円筒型非水電解質二次電池を作製した。
上述のようにして調製した非水電解質を、上記電極体を収容した外装缶に5.2g注入した。外装缶の開口端部を、ガスケットを介してカシメ封口した。このようにして、18650サイズの円筒型非水電解質二次電池を作製した。
[バインダの膨潤度の調整]
上述したように、スチレンブタジエンゴム(SBR)では、その構成モノマーにアクリロニトリルを添加すると膨潤度が高くなる。そこで、アクリロニトリルの添加量を調整することで、バインダの膨潤度を調整した。
上述したように、スチレンブタジエンゴム(SBR)では、その構成モノマーにアクリロニトリルを添加すると膨潤度が高くなる。そこで、アクリロニトリルの添加量を調整することで、バインダの膨潤度を調整した。
[直流抵抗(DCR)の測定]
0.5Itの電流で4.2Vになるまで定電流充電を行った。さらに、4.2Vで電流が0.05Itになるまで定電圧充電を行った。そして、0.2Itの電流で電圧が2.5Vになるまで定電流放電を行い、放電容量を測定した。
上記の放電容量の結果から電池の充電深度(SOC)を10%に調整したのち、1.0It電流で10秒間放電し、10秒間経過時点での電圧変化量ΔVを測定した。上記放電による電圧変化量ΔVと電流量より、直流抵抗DCRを求めた。なお、It(A)=定格容量(Ah)/1(h)である。
DCR=ΔV/1.0It
0.5Itの電流で4.2Vになるまで定電流充電を行った。さらに、4.2Vで電流が0.05Itになるまで定電圧充電を行った。そして、0.2Itの電流で電圧が2.5Vになるまで定電流放電を行い、放電容量を測定した。
上記の放電容量の結果から電池の充電深度(SOC)を10%に調整したのち、1.0It電流で10秒間放電し、10秒間経過時点での電圧変化量ΔVを測定した。上記放電による電圧変化量ΔVと電流量より、直流抵抗DCRを求めた。なお、It(A)=定格容量(Ah)/1(h)である。
DCR=ΔV/1.0It
[容量維持率の測定]
上記の放電容量の測定方法と同じ条件で100サイクル充放電し、下記式にて容量維持率を求めた。
容量維持率=(100サイクル目放電容量/1サイクル目放電容量)×100
上記の放電容量の測定方法と同じ条件で100サイクル充放電し、下記式にて容量維持率を求めた。
容量維持率=(100サイクル目放電容量/1サイクル目放電容量)×100
[バインダの膨潤度の測定]
バインダ(SBR)の水分散液を熱風乾燥機80℃にて乾燥させ、SBRフィルムを作製し、そのフィルムの質量を測定した。次に、電池作製に使用した電解液に24時間浸漬した。その後、フィルムを取り出し、表面の余分な電解液をふき取り、再度質量を測定した。そして、電解液浸漬前後の質量比から膨潤度を算出した。
膨潤度(%)=(浸漬後のフィルム質量/浸漬前のフィルム質量)×100
バインダ(SBR)の水分散液を熱風乾燥機80℃にて乾燥させ、SBRフィルムを作製し、そのフィルムの質量を測定した。次に、電池作製に使用した電解液に24時間浸漬した。その後、フィルムを取り出し、表面の余分な電解液をふき取り、再度質量を測定した。そして、電解液浸漬前後の質量比から膨潤度を算出した。
膨潤度(%)=(浸漬後のフィルム質量/浸漬前のフィルム質量)×100
<比較例1>
実施例1の負極作製において、第1の負極合剤スラリーを用いて負極合剤層42Bを形成したこと以外は実施例1と同様にして、非水電解質二次電池を作製した。
実施例1の負極作製において、第1の負極合剤スラリーを用いて負極合剤層42Bを形成したこと以外は実施例1と同様にして、非水電解質二次電池を作製した。
<実施例2>
実施例1の負極作製において第2の負極合剤スラリーに混合したSBRをスチレンブタジエンゴムCに変更したこと以外は実施例1同様にして非水電解質二次電池を作製した。スチレンブタジエンゴムCの膨潤度は300であった。
実施例1の負極作製において第2の負極合剤スラリーに混合したSBRをスチレンブタジエンゴムCに変更したこと以外は実施例1同様にして非水電解質二次電池を作製した。スチレンブタジエンゴムCの膨潤度は300であった。
<比較例2>
実施例1の負極作製において第2の負極合剤スラリーに混合したSBRをスチレンブタジエンゴムDに変えたこと以外は実施例1と同様にして非水電解質二次電池を作製した。スチレンブタジエンゴムDの膨潤度は340であった。
実施例1の負極作製において第2の負極合剤スラリーに混合したSBRをスチレンブタジエンゴムDに変えたこと以外は実施例1と同様にして非水電解質二次電池を作製した。スチレンブタジエンゴムDの膨潤度は340であった。
<比較例3>
比較例1の負極作製において負極合剤スラリーに混合した黒鉛粉末を100質量部、Si酸化物を0質量部、負極合剤塗布量を344g/m2に変えたこと以外は比較例1と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
比較例1の負極作製において負極合剤スラリーに混合した黒鉛粉末を100質量部、Si酸化物を0質量部、負極合剤塗布量を344g/m2に変えたこと以外は比較例1と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
<実施例3>
実施例1の負極作製において負極合剤スラリーに混合した黒鉛粉末を100質量部、Si酸化物を0質量部、負極合剤塗布量を344g/m2に変えたこと以外は実施例1と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
実施例1の負極作製において負極合剤スラリーに混合した黒鉛粉末を100質量部、Si酸化物を0質量部、負極合剤塗布量を344g/m2に変えたこと以外は実施例1と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
<比較例4>
比較例1の負極作製において負極合剤スラリーに混合した黒鉛粉末を99質量部、Si酸化物を1質量部、合剤塗布量を330g/m2に変えたこと以外は比較例1と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
比較例1の負極作製において負極合剤スラリーに混合した黒鉛粉末を99質量部、Si酸化物を1質量部、合剤塗布量を330g/m2に変えたこと以外は比較例1と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
<実施例4>
実施例1の負極作製において負極合剤スラリーに混合した黒鉛粉末を99質量部、Si
酸化物を1質量部、合剤塗布量を330g/m2に変えたこと以外は実施例1と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
実施例1の負極作製において負極合剤スラリーに混合した黒鉛粉末を99質量部、Si
酸化物を1質量部、合剤塗布量を330g/m2に変えたこと以外は実施例1と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
<比較例5>
比較例1の負極作製において負極合剤スラリーに混合した黒鉛粉末を97質量部、Si
酸化物を3質量部、合剤塗布量を304g/m2に変えたこと以外は比較例1と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
比較例1の負極作製において負極合剤スラリーに混合した黒鉛粉末を97質量部、Si
酸化物を3質量部、合剤塗布量を304g/m2に変えたこと以外は比較例1と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
<実施例5>
実施例1の負極作製において負極合剤スラリーに混合した黒鉛粉末を97質量部、Si酸化物を3質量部、合剤塗布量を304g/m2に変えたこと以外は実施例1と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
実施例1の負極作製において負極合剤スラリーに混合した黒鉛粉末を97質量部、Si酸化物を3質量部、合剤塗布量を304g/m2に変えたこと以外は実施例1と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
<比較例6>
比較例1の負極作製において負極合剤スラリーに混合した黒鉛粉末を90質量部、Si酸化物を10質量部、合剤塗布量を239g/m2に変えたこと以外は比較例1と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
比較例1の負極作製において負極合剤スラリーに混合した黒鉛粉末を90質量部、Si酸化物を10質量部、合剤塗布量を239g/m2に変えたこと以外は比較例1と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
<実施例6>
実施例1の負極作製において負極合剤スラリーに混合した黒鉛粉末を90質量部、Si酸化物を10質量部、合剤塗布量を239g/m2に変えたこと以外は実施例1と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
実施例1の負極作製において負極合剤スラリーに混合した黒鉛粉末を90質量部、Si酸化物を10質量部、合剤塗布量を239g/m2に変えたこと以外は実施例1と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
<結果>
実施例および比較例による非水電解質二次電池の試験結果を表1に示す。
実施例および比較例による非水電解質二次電池の試験結果を表1に示す。
表1が示すように、比較例1に比べ実施例1,2は容量維持率の低下なく、SOC10
%におけるDCRが低減され、放電末期においても出力特性が改善していることが分かる。片面塗工部のバインダの膨潤度を両面塗工部のバインダの膨潤度よりも大きくしたことで、放電が進んだ状態においても負極集電体の露出面と外装缶の接触が維持されていると考えられる。
%におけるDCRが低減され、放電末期においても出力特性が改善していることが分かる。片面塗工部のバインダの膨潤度を両面塗工部のバインダの膨潤度よりも大きくしたことで、放電が進んだ状態においても負極集電体の露出面と外装缶の接触が維持されていると考えられる。
比較例2ではSOC10%におけるDCRが低減されているが、比較例1に比べて容量維持率が低下している。容量維持率の低下を抑制しつつDCRを低減するためには、片面塗工部のバインダの膨潤度は両面塗工部のバインダの膨潤度の1.2~2.1倍であることが好適である。
また、負極活物質中のケイ素材料としてのSi酸化物の含有比率が増えることで片面塗工部におけるバインダの膨潤度を上げることによるDCRの低減効果が大きくなる。
10 二次電池、11 正極、12 負極、13 セパレータ、14 電極体、15 外装缶、16 封口体、17,18 絶縁板、19 正極リード、20 負極リード、21 溝入部、22 フィルタ、23 下弁体、24 絶縁部材、25 上弁体、26 キャップ、26a 開口部、27 ガスケット、28 巻回軸、30 正極集電体、32 正極合剤層、34 正極集電体露出部、40 負極集電体、42 負極合剤層、44 負極集電体露出部。
Claims (4)
- 帯状の正極および帯状の負極がセパレータを介して巻回された巻回型の電極体と、前記電極体を収容する外装缶とを備える非水電解質二次電池であって、
前記正極は、シート状の正極集電体の表面に正極合剤層が形成され、
前記負極は、シート状の負極集電体の表面に負極合剤層が形成され、
前記負極合剤層は充放電可能な活物質とバインダとを含み、
前記負極は、
前記負極集電体の両面に負極合剤層が形成された両面塗工部と、前記負極集電体の片面に負極合剤層が形成された片面塗工部とを有し、
前記片面塗工部の少なくとも一部は、前記電極体の最外周に配置され、
前記片面塗工部における前記負極集電体の露出面の少なくとも一部は、前記外装缶の内側面に接しており、
前記片面塗工部におけるバインダの電解液に対する膨潤度が、前記両面塗工部におけるバインダの膨潤度よりも大きいことを特徴とする非水電解質二次電池。 - 前記片面塗工部におけるバインダの膨潤度が前記両面塗工部におけるバインダの膨潤度の1.2~2.1倍である、
ことを特徴とする請求項1に記載の非水電解質二次電池。 - 前記バインダがスチレンブタジエンゴムである、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の非水電解質二次電池。 - 前記負極合剤層は、ケイ素材料を含むことを特徴とする、請求項1に記載の非水電解質二次電池。
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