JP2012043592A - 非水系二次電池用電極板およびこれを用いた非水系二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】高容量でかつ電池寿命の長い巻回型の非水電解質二次電池用電極および該電極を用いた非水電解質二次電池を提供する。
【解決手段】電極板の電極合剤層2a、2bに含まれる結着剤の分子量を、電極群の巻始め側となる2aを高分子量とし、巻終り側となる2b側を低分子量にする構成とする事により、電極板の全面において集電体1から電極合剤層が剥離、脱落しがたくなる。更に巻き始め側内面の結着材分子量を最大とし、巻き終わり外面の結着材分子量を最小とする構成としてもよい。
【選択図】図1

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池に代表される非水系二次電池に関し、特に非水系二次電池用電極板およびこれを用いた非水系二次電池に関するものである。
近年、携帯用電子機器の電源として利用が広がっている非水系二次電池としてのリチウムイオン二次電池は、負極板にリチウムの吸蔵および放出が可能な炭素質材料等を用い、正極板にLiCoO2等の遷移金属とリチウムの複合酸化物を活物質として用いており、これによって高電位で高放電容量のリチウムイオン二次電池を実現している。しかし、近年の電子機器および通信機器の多機能化に伴って更なるリチウムイオン二次電池の高容量化と高容量においても安全であることが望まれている。
そこで、単位容積当たりの活物質の充填率が高くできることで高容量を実現している円筒型の非水系二次電池の集電体の表面にリチウムの複合酸化物を含む活物質と導電材および結着材からなる電極合剤層を塗布形成してなる電極板は、高容量化のために活物質の体積比率を高めるために導電材、結着材の体積比率を下げる取り組みがなされている。
しかし、結着材の体積比率を下げることによって、活物質、導電材および結着材より成る電極合剤層の集電体への密着強度は低下し、非水系二次電池の充放電と共に進む結着材の劣化により集電体への密着強度が低く形成された電極合剤層は徐々に剥離し、電池容量の低下つまり電池寿命の短命化につながる課題がある。
従来、この結着材量を削減しつつ電池寿命を劣化させない様々な方法が提案されている。
例えば、電極合剤層の組成を厚み方向において変化させ、結着材が集電体の界面に多い分布を形成することで、電極合剤層の塗布乾燥時の結着材の活物質層の表面への流動、偏析による密着強度の低下の防止を図る取り組みが提案されている。(例えば、特許文献1参照)。
また、別の同様な方法として、図7に示すように正極合剤層31の正極集電体32への当接面31aおよび/または正極合剤層31の多孔質絶縁体への当接面31bに存在する結着材の割合が正極合剤層31の内部31cよりも小さくすることにより上記特許文献1の場合より正極集電体32への当接面31aにおける電気抵抗を減らし電池特性の改善を試みる取り組みもなされている(例えば、特許文献2参照)。
また、別の方法としてアルカリ金属からなる負極板をもつ円筒形非水電解液電池で、正極板の渦巻状の電極群の中心に対して外側に位置する面側の正極合剤層の結着材の配合量を内側に位置する面側の正極合剤層の結着材の配合量より多くしたこと、つまり巻回の外側面の結着材の含有量が内側面より多くすることにより外側面の正極合剤層の脱落を防ぐことを特徴とするアルカリ金属からなる負極板をもつ円筒形非水電解液電池が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
また、別の同様な方法として、薄型電池の電極群の機械的強度を向上させる方法として、薄型電池の電極群の最外周の活物質層の結着強度を向上させることが提案されている(例えば、特許文献4参照)。
また、別の同様な方法として、集電体表面に形成された重量平均分子量50万以上100万以下のポリフッ化ビニリデンからなる結着剤を用いてなる正極活物質のA層の上に重量平均分子量15万以上40万以下のポリフッ化ビニリデンからなる結着剤を用いてなる正極活物質のB層を形成し、電極板全体として集電体表面と活物質層の密着強度を図っている(例えば、特許文献5参照)。
特開平09−185960号公報 特開2001−357886号公報 特開平03−046950号公報 特開2000−285965号公報 特開2009−259699号公報
しかしながら、上述した特許文献1、2では、電極合剤層の塗布乾燥時の結着材の活物質層の表面への流動、偏析による密着強度の低下の防止できるが、電極群の巻始め側で最適化された密着強度は電極板の巻回される曲率の小さな巻終り側では過剰な密着強度となり、その結着材の過剰な体積分だけ電池容量の低下につながる。一方で、電極群の巻終り側で最適化された密着強度は電極板の巻回される曲率の大きな巻始め側では密着強度が不足し、巻回もしくは電池の充放電により活物質層は脱落し、高容量の非水系二次電池を実現することが困難となる。
また、上述した特許文献3は、アルカリ蓄電池のような電極板が数mmの非常に厚みの厚い巻回型の円筒形非水系二次電池の電極板を巻回するときに電極板の外側面の電極合剤層が脱落する防止のために結着材量を電極板の内側面に比べ多くしているが、現在のリチウム二次電池に代表される主流の非水系二次電池の電極板の厚みは0.2mm以下であり、電極板の内側面と外側面の曲率の大きな差は生じず、外側面の大きな脱落は発生しない。その上、特許文献3の電極板は、上述した特許文献1、2と同様に電極群の巻始め側で最適化された密着強度は電極板の巻回される曲率の小さな巻終り側では過剰な密着強度となり、その結着材の過剰な体積分だけ電池容量の低下につながる。一方で、電極群の巻終り側で最適化された密着強度は電極板の巻回される曲率の大きな巻始め側では密着強度が不足し、巻回時もしくは電池の充放電により活物質層は脱落し、高容量の非水系二次電池を実現することが困難となる。
また、上述した特許文献4は、薄型電池の電極群の機械的強度を向上させる方法として、薄型電池の電極群の最外周の活物質層の結着強度を向上させること図っており、必要以上の結着材を添加することにより電極板中の活物質含有量を減少させ、高容量な非水二次電池の実現は難しい。
また、上述した特許文献5の正極活物質層は集電体表面に形成された重量平均分子量50万以上100万以下のポリフッ化ビニリデンからなる結着剤を用いてなるA層の上に重量平均分子量15万以上40万以下のポリフッ化ビニリデンからなる結着剤を用いてなるB層を形成し、電極板全体として集電体表面と活物質層の密着強度を図っているために、曲率の大きな電極群外周部において必要以上の密着強度を確保する代わりに、含有可能な活物質量が減少させており、高容量な非水二次電池の実現が困難となっている。
本発明は上記従来技術を鑑みて成されたもので、電極板の電極合剤層に含まれる結着材を電極群として巻回する巻始め側に高分子量の結着材を用いることで、曲率の大きな巻回型の非水系二次電池の電極板の巻始め側の電極合剤層が集電体より剥れないよう密着強度をもたせ、電極板の全面において集電体から電極合剤層が脱落することを防ぎ、かつ曲率が小さい電極板の巻終り側の電極合剤層には分子量の低い結着材を用いることで充放電に伴い電極板が膨張収縮するための電極板の柔軟性を確保し、高容量でかつ電池寿命の長い非水系二次電池を提供することを目的としている。
上記従来の目的を達成するために本発明の非水系二次電池用電極板は、電極板の電極合剤層に含まれる結着材を電極群として巻回する巻始め側に高分子量の結着材を用いることを特徴とするものである。
以上のように本発明の非水系二次電池用電極板は、短冊状の電極板の電極合剤層に含まれる結着材を電極群として巻回する巻始め側に分子量の高い結着材を用いることで、曲率の大きな巻回型の非水系二次電池の電極板の巻始め側の電極合剤層が集電体より剥れないよう密着強度を持たせ、電極板の全面において集電体から電極合剤層が脱落することを防ぎ、かつ曲率が小さい電極板の巻終り側の電極合剤層の結着材の含有量を少なく構成することで充放電に伴い電極板が膨張収縮するための電極板の柔軟性を確保し、高容量でかつ電池寿命の長い非水系二次電池を提供することができる。
本発明の一実施の形態における非水二次電池用電極板としての正極板と負極板および多孔質絶縁体の配列状態を示す概略断面図 本発明の一実施の形態における非水二次電池用電極板としての正極板と負極板および多孔質絶縁体の配列状態を示す概略断面図 本発明の一実施の形態における非水二次電池用電極板としての正極板と負極板および多孔質絶縁体の配列状態を示す概略断面図 本発明の比較例における非水二次電池用電極板としての正極板と負極板および多孔質絶縁体の配列状態を示す概略断面図 本発明の一実施の形態に係わる円筒形二次電池の一部切欠斜視図 本発明の一実施の形態に係わる非水二次電池用電極板の製造方法を示す概略図 従来例における非水二次電池用電極板を示す断面図
本発明の第1の発明においては、少なくともリチウム含有複合酸化物よりなる活物質と導電材および結着材を分散媒にて混練分散した正極合剤塗料を正極集電体の上に塗布し正極合剤層を形成した正極板または少なくともリチウムを保持しうる材料よりなる活物質および結着材を分散媒にて混練分散した負極合剤塗料を負極集電体の上に塗布し負極合材層を形成した負極板からなる非水系二次電池用電極板であって、前記の正極合剤層または負極合剤層に含まれる結着材を電極群として巻回する巻始め側に分子量の高い結着材を用いることにより、曲率の大きな電極板の巻始め側および曲率の小さな電極板の巻終り側の電極合剤層の集電体への密着強度をそれぞれの曲率に応じて個別に最適化が可能となる。
本発明の第2の発明においては、正極合剤層または負極合剤層に含まれる結着材を電極群として巻回する巻き内側に高分子量の結着材を用いたことにより、曲率の大きな電極板の巻始め側内面および曲率の小さな電極板の巻終り側外面の電極合剤層の集電体への密着強度をそれぞれの曲率に応じて個別に最適化が可能となる。
本発明の第3の発明においては、正極合剤層または負極合剤層に含まれる結着材を電極群として巻回する巻き内側に高分子量の結着材として、40万より高い分子量の結着剤を用いたことにより、曲率の大きな電極板の巻始め側および曲率の小さな電極板の巻終り側の電極合剤層の集電体への密着強度をそれぞれの曲率に応じて個別に最適化が可能となる。
本発明の第4の発明においては、巻正極合剤層または負極合剤層に含まれる結着材を電極群として巻回する巻き始め側の巻き内側に用いる高分子量の結着材として、60万以上の分子量をもつ結着材を用い、巻き始め側の巻き外側に用いる結着剤として、40万以上80万未満の分子量をもつ結着剤を用い、巻き終り側の巻き内側に用いる結着材として、20万以上60万未満の結着剤を用い、巻き終り側の巻き外側に用いる結着剤として、20万未満の分子量の結着材を用いたことにより、曲率の大きな電極板の巻始め側および曲率の小さな電極板の巻終り側の電極合剤層の集電体への密着強度を電極群のそれぞれの部位で限定される詳細な曲率に応じて個別に最適化が可能となる。
本発明の第5の発明においては、前記第1〜4の発明の何れかに記載の非水系二次電池用電極板と対極となる電極板とを多孔質絶縁体を介して巻回または積層して構成した電極群を非水系電解液とともに電池ケースに封入して非水系二次電池を構成することで、電極板全面において集電体から電極合剤層が脱落することを防ぎ、かつ曲率が小さく密着強度の低い電極板の巻終り側外面の電極合剤層の結着材の含有量を少なく構成することで、高容量でかつ電池寿命の長い非水系二次電池を提供することができる。
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照しながら説明する。
本発明の非水系二次電池としては、例えば図5に示したように構成することができる。
複合リチウム酸化物を正極活物質とする正極板5とリチウムを保持しうる材料を負極活物質とする負極板10とを多孔質絶縁体11を介して渦巻状に巻回して電極群12が構成されている。
この電極群12を有底円筒形の電池ケース13の内部に絶縁板16と共に収容し、電極群12の下部より導出した負極リード8を電池ケース13の底部に接続し、次いで電極群12の上部より導出した正極リード3を封口板14に接続し、電池ケース13に所定量の非水溶媒からなる非水電解液(図示せず)を注液した後、電池ケース13の開口部に封口ガスケット15を周縁に取り付けた封口板14を挿入し電池ケース13の開口部を内方向に折り曲げてかしめ封口して非水系二次電池を構成することができる。
以下、本発明に係わる非水系二次電池用電極板の作製方法の一例を示す。
まず、正極板5については特に限定されないが正極集電体として厚みが5μm〜30μmを有するアルミニウムやアルミニウム合金またはニッケルやニッケル合金製の金属箔を用いることができる。この正極集電体1の上に塗布する正極合剤塗料としては正極活物質、導電材、結着材とを分散媒中にプラネタリーミキサー等の分散機により混合分散させて正極合剤塗料が作製される。
まず、正極活物質、導電材、結着材を適切な分散媒中に入れ、プラネタリーミキサー等の分散機により混合分散して、集電体への塗布に最適な粘度に調整して混練を行うことで正極合剤塗料を作製することができる。
本発明に係わる非水系二次電池用電極板の正極合剤塗料は電極群の巻始め側と巻終り側で異なる結着材の分子量とするために、正極合剤塗料を2種類製作する必要がある。2種類の正極合剤塗料は、それぞれ個別に分散機により混合分散することにより作製できる。
正極活物質としては、例えばコバルト酸リチウムおよびその変性体(コバルト酸リチウムにアルミニウムやマグネシウムを固溶させたものなど)、ニッケル酸リチウムおよびその変性体(一部ニッケルをコバルト置換させたものなど)、マンガン酸リチウムおよびその変性体などの複合酸化物を挙げることができる。
このときの導電材としては、例えばアセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラック等のカーボンブラック、各種グラファイトを単独、あるいはこれらを組み合わせて用いても良い。
このときの正極用結着材としては、例えばポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリフッ化ビニリデンの変性体、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、アクリレート単位を有するゴム粒子結着材等を用いることができ、この際に反応性官能基を導入したアクリレートモノマー、またはアクリレートオリゴマーを結着材中に混入させることも可能である。
さらに、ダイコーターを用いて上記のように作製した正極合剤塗料をアルミニウム箔からなる正極集電体上に2種類の塗料を塗布し、次いで乾燥した後にプレスにて所定厚みまで圧縮することで正極板5が得られる。
一方、負極板10についても特に限定されないが、負極集電体として厚みが5μm〜25μmを有する銅または銅合金製の金属箔を用いることができる。この負極集電体の上に塗布する負極合剤塗料としては、負極活物質、結着材、必要に応じて導電材、増粘剤を分散媒中にプラネタリーミキサー等の分散機により混合分散させて負極合剤塗料が作製される。
まず、負極活物質、結着材を適切な分散媒中に入れ、プラネタリーミキサー等の分散機により混合分散して、集電体への塗布に最適な粘度に調整して混練を行うことで負極合剤塗料を作製することができる。
本発明に係わる非水系二次電池用電極板の負極合剤塗料は電極群の巻始め側と巻終り側で異なる結着材含有量とするために、負極合剤塗料を2種類製製作する必要がある。2種類の負極合剤塗料は、それぞれ個別に分散機により混合分散することにより作製できる。
負極用活物質としては、各種天然黒鉛および人造黒鉛、シリサイドなどのシリコン系複合剤料、および各種合金組成材料を用いることができる。
このときの負極用結着材としてはPVdFおよびその変性体をはじめ各種バインダーを用いることができるが、リチウムイオン受入れ性向上の観点から、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム粒子(SBR)およびその変性体に、カルボキシメチルセルロース(CMC)をはじめとするセルロース系樹脂等を併用することや少量添加するのがより好ましいといえる。
さらに、図6に示すようなダイコーターを用いて上記のように作製した負極合剤塗料を銅箔からなる負極集電体6上に2種類の塗料を塗布し、乾燥した後にプレスにて所定厚みまで圧縮することで負極板10が得られる。
非水電解液については、電解質塩としてLiPF6およびLiBF4などの各種リチウム化合物を用いることができる。また溶媒としてエチレンカーボネート(EC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、メチルエチルカーボネート(MEC)を単独および組み合わせて用いることができる。また正/負極板上に良好な皮膜を形成させることや過充電時の安定性を保証するために、ビニレンカーボネート(VC)やシクロヘキシルベンゼン(CHB)およびその変性体を用いることも好ましい。
多孔質絶縁体11については、リチウムイオン二次電池の使用範囲に耐えうる組成であれば特に限定されないが、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂の微多孔フィルムを、単一あるいは複合して用いるのが一般的でありまた態様として好ましい。この多孔質絶縁体11の厚みは特に限定されないが、10〜25μmとすれば良い。
以下、本発明の非水系二次電池用電極板および電極群の具体的な実施の形態について説明する。
本発明の正極板5は図1に示すように高い結着材を正極合剤層2aを巻き内側の両面に形成し、かつ分子量の低い結着材の正極合剤層2bを巻き外側の両面に塗布形成し、正極集電体1の無地部に正極リード3を接続し正極保護テープ4を貼付したものを用いる。そして、正極板5を多孔質絶縁体11および負極集電体6の両面に負極合剤層7を塗布形成した負極板10上の負極集電体6の無地部に負極リード8を接続し負極保護テープ9を貼付した負極板10と共に巻回することで電極群12を形成することができる。
また、本発明の正極板5の形成方法は、まず図6に示すように分子量が異なる結着材の塗料が入った2つの塗料供給タンク20a、20bから塗料供給ポンプ21で配管22を介して正極合剤塗料を間欠塗料供給弁23へ供給する。そして、塗布ローラ25に対して異なる角度に配置された2つの塗布ダイ24によって間欠的に正極合剤塗料を吐出することで、正極集電体1上へ無地部、結着材の分子量の高い正極合剤層2a、そして結着材の分子量の低い正極合剤層2bを塗布、乾燥することで本発明の正極板5を製作することが可能である。
別の形態の本発明の正極板5は図2に示すように電極群12を形成したときに曲率の大きくなる巻始め側内面の正極合剤層2cの結着材の分子量を最も高くし、これよりも曲率の小さくなる巻始め側外面の正極合剤層2d、次いで巻終り側内面の正極合剤層2e、巻終り側外面の正極合剤層2fを順に結着材の分子量を低くした正極板5を図6に示す塗布形成装置で形成し、正極集電体1の無地部に正極リード3を接続し正極保護テープ4を貼付したものを用いる。そして、正極板5を多孔質絶縁体11と負極集電体6の無地部に負極リード8を接続し負極保護テープ9を貼付した負極板12と共に巻回することで電極群12を形成することができる。
また、本発明の正極板5および負極板10を用いた電極群12は、図3に示すように電極群12を形成したときに曲率の大きくなる巻始め側内面の正極合剤層2cの結着材の分子量を最も高くし、これよりも曲率の小さくなる巻始め側外面の正極合剤層2d、次いで巻終り側内面の正極合剤層2e、巻終り側外面の正極合剤層2fを順に結着材の分子量を低くした正極板5を図6に示す塗布形成装置で形成することができる。同様に負極板10も電極群12を形成したときに曲率の大きくなる巻始め側内面の負極合剤層7aの結着材の分子量を最も高くし、これよりも曲率の小さくなる巻始め側外面の負極合剤層7b、次いで巻終り側内面の負極合剤層7c、巻終り側外面の負極合剤層7dを順に結着材の分子量を低くした負極板10を上述の図6に示す塗布形成装置で形成することができる。前記正極板5の正極集電体1の無地部に正極リード3を接続し正極保護テープ4を貼付した正極板5と負極板10の負極集電体6の無地部に負極リード8を接続し負極保護テープ9を貼付した負極板10を多孔質絶縁体11と共に巻回することで電極群12を形成することができる。
以下、本発明の非水系二次電池用電極板および非水系二次電池の具体的な実施例について図面および表を参照しながらさらに詳しく説明する。
図1に示すように正極リード3を正極板5のほぼ中央の無地部に配置し、正極板5の巻終り側内外面に(表1)に示す分子量の低い結着材の正極合剤層2bの結着材を配置し、正極板5の巻始め側内外面に分子量の高い結着材の正極合剤層2aの結着材を配置した正極板5を作成し、この正極板5と負極板10を多孔質絶縁体11を介して図1に示す巻回方向17の向きに巻回した電極群を非水電解液と共に電池ケース13へ封入し、封口板14で封口して製作した非水系二次電池を実施例1の非水系二次電池とした。
図2に示すように正極リード3を正極板5のほぼ中央の無地部に配置し、正極板5の巻始め側内面に(表1)に示す分子量の高い結着材の正極合剤層2cを配置し、正極板5の巻始め側外面の分子量の中程度の結着材の正極合剤層2dを配置し、正極板5の巻始め側内面および巻終り側内面の分子量の低い結着材の正極合剤層2eの結着材の含有量を配置した正極板5と負極板10を多孔質絶縁体11を介して図2に示す巻回方向17の向きに巻回した電極群を非水電解液と共に電池ケース13へ封入し、封口板14で封口して製作した非水系二次電池を実施例2の非水系二次電池とした。
(比較例1)
図4に示すように正極板5の巻始め側内外面と巻終り側内外面の正極合剤層2を(表1)に示す電極板全面で均一な分子量の結着材量とした正極板5と負極板10を多孔質絶縁体11を介して図4に示す巻回方向17の向きに巻回した電極群を非水電解液と共に電池ケース13へ封入し、封口板14で封口して製作した非水系二次電池を比較例の非水系二次電池とした。
実施例1、2、比較例1の非水二次電池を45℃雰囲気中において繰り返し充電と放電を行い電池寿命の維持率を初期の電池の放電容量を100%として比較した結果を(表1)に示す。
Figure 2012043592
(表1)から明らかなように、実施例1、2に比べ、電極合剤層の脱落し易い巻始め側結着材量の少ない比較例1の電池寿命維持率が低いことが分かる。
繰り返しの充放電後の非水系二次電池を分解し、正極板5の状態を確認したところ比較例1は正極板5の巻始め側内面の正極合剤層2がほぼ全幅で脱落し、その他の部分は十分な密着強度で正極合剤層2が保持されていることを確認した。
以上のように本発明の非水系二次電池用電極板は、帯状の電極板の電極合剤層に含まれる結着材の分子量を電極群として巻回する巻始め側の分子量が高く、かつ巻終り側の分子量を低くすることで、曲率の大きな巻回型の非水系二次電池の電極板の巻始め側内面の電極合剤層が集電体より剥れないよう密着強度をもたせ、電極板の全面において集電体から電極合剤層が脱落することを防ぎ、かつ曲率が小さく密着強度の低い電極板の巻終り側外面の電極合剤層には分子量の低い結着材を用いることで、高容量でかつ電池寿命の長い非水系二次電池を提供することができる。
本発明の非水系二次電池用電極板は、曲率の大きな巻回型の非水二次電池の巻始め側内面の電極合剤層が集電体より剥れないよう密着強度をもたせるよう結着の分子量を他の電極板の電極合剤層中の結着の分子量と比べを高く構成し、電極板全面において集電体から合剤層が脱落することを防ぎ、かつ曲率な小さく密着強度の低い巻終り側外面の電極合剤層に分子量の低い結着を用いることで充放電に伴い電極板が膨張収縮するための電極板の柔軟性を確保し、高容量でかつ電池寿命の長い非水二次電池を提供することができ、使用時の信頼性が望まれる携帯用電源等として有用である。
1 正極集電体
2 正極合剤層
2a 結着材の分子量の高い正極合剤層
2b 結着材の分子量の低い正極合剤層
2c 巻始め側内面の正極合剤層
2d 巻始め側外面の正極合剤層
2e 巻終り側内面の正極合剤層
2f 巻終り側外面の正極合剤層
3 正極リード
4 正極保護テープ
5 正極板
6 負極集電体
7 負極合剤層
7a 巻始め側内面の負極合剤層
7b 巻始め側外面の負極合剤層
7c 巻終り側内面の負極合剤層
7d 巻終り側外面の負極合剤層
8 負極リード
9 負極保護テープ
10 負極板
11 多孔質絶縁体
12 電極群
13 電池ケース
14 封口板
15 封口ガスケット
16 絶縁板
17 巻回方向
20a、20b 塗料供給タンク
21 塗料供給ポンプ
22 配管
23 間欠塗料供給弁
24 塗布ダイ
25 塗布ローラ

Claims (5)

  1. 少なくともリチウム含有複合酸化物よりなる活物質と導電材および結着材を分散媒にて混練分散した正極合剤塗料を正極集電体の上に塗布して正極合剤層を形成した正極板または少なくともリチウムを保持しうる材料よりなる活物質および結着材を分散媒にて混練分散した負極合剤塗料を負極集電体の上に塗布して負極合剤層を形成した負極板からなる非水系二次電池用電極板であって、前記正極合剤層または負極合剤層に含まれる結着材を電極群として巻回する巻始め側に高分子量の結着材を用いることを特徴とする非水系二次電池用電極板。
  2. 前記正極合剤層または負極合剤層に含まれる結着材を電極群として巻回する巻き内側に高分子量の結着材を用いた請求項1記載の非水系二次電池用電極板。
  3. 前記正極合剤層または負極合剤層に含まれる結着材を電極群として巻回する巻き内側に高分子量の結着材として、40万より高い分子量の結着剤を用いた請求項1記載の非水系二次電池用電極板。
  4. 前記正極合剤層または負極合剤層に含まれる結着材を電極群として巻回する巻き始め側の巻き内側に用いる高分子量の結着材として、60万以上の分子量をもつ結着材を用い、巻き始め側の巻き外側に用いる結着剤として、40万以上80万未満の分子量をもつ結着剤を用い、巻き終り側の巻き内側に用いる結着材として、20万以上60万未満の結着剤を用い、巻き終り側の巻き外側に用いる結着剤として、20万未満の分子量の結着材を用いた請求項1または2記載の非水系二次電池用電極板。
  5. 正極板と負極板とを多孔質絶縁体を介して巻回または積層して構成した電極群を非水電解液とともに電池ケースに封入して構成した非水系二次電池において、前記正極板または負極板の少なくともいずれか一方に請求項1〜4のいずれか1つに記載の非水系二次電池用電極板を用いたことを特徴とする非水系二次電池。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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