JP2014056834A - セパレータ及びこれを用いた電気化学デバイス - Google Patents
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Abstract
【課題】多孔質の耐熱層を有しつつも、液体透過性に優れたセパレータ及びこれを用いた電気化学デバイスを提供する。
【解決手段】多孔質フィルム1と、多孔質フィルム1上に設けられた多孔質の耐熱樹脂膜2と、を備える。耐熱樹脂膜2における多孔質フィルム1との界面を含む第一領域2aの平均細孔径は、耐熱樹脂膜2における第一領域よりも界面から離れた第二領域2bの平均細孔径よりも大きい。
【選択図】図1
【解決手段】多孔質フィルム1と、多孔質フィルム1上に設けられた多孔質の耐熱樹脂膜2と、を備える。耐熱樹脂膜2における多孔質フィルム1との界面を含む第一領域2aの平均細孔径は、耐熱樹脂膜2における第一領域よりも界面から離れた第二領域2bの平均細孔径よりも大きい。
【選択図】図1
Description
本発明は、セパレータ及びこれを用いた電気化学デバイスに関する。
近年、二次電池は高エネルギー密度化が進み、耐熱性の高い高信頼性のセパレータが要求されている。このような背景から特開2006−289657号公報(特許文献1)では、樹脂多
孔質フィルム上に耐熱層を塗布により設けた多層セパレータの提案がされている。しかしながら樹脂多孔質フィルムに耐熱層を直接塗布した場合、塗布液が樹脂多孔質フィルム内に染みこんでしまうため、セパレータにおける電解液の透過性が低下する場合がある。そこで、特開2001−23602号公報(特許文献2)に開示の手法では多孔質フィルムの孔にあらかじめ液体を充填し、その状態の多孔質フィルムに耐熱層を塗布とする工法が開示されている。
孔質フィルム上に耐熱層を塗布により設けた多層セパレータの提案がされている。しかしながら樹脂多孔質フィルムに耐熱層を直接塗布した場合、塗布液が樹脂多孔質フィルム内に染みこんでしまうため、セパレータにおける電解液の透過性が低下する場合がある。そこで、特開2001−23602号公報(特許文献2)に開示の手法では多孔質フィルムの孔にあらかじめ液体を充填し、その状態の多孔質フィルムに耐熱層を塗布とする工法が開示されている。
しかしながら、特開2001−23602号公報に開示の液体を充填する工法では液体が樹脂多孔質フィルム中にわずかながら残存することもあり、十分な洗浄工程が必要となる。また条件によっては、耐熱層と樹脂多孔質フィルムとの界面で液体透過性が悪くなることもあることから、これらの諸問題を改善したプロセスが求められている。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、多孔質の耐熱層を有しつつも、液体透過性に優れたセパレータ及びこれを用いた電気化学デバイスを提供することを目的とする。
本発明にかかるセパレータは、多孔質フィルムと、前記多孔質フィルム上に設けられた多孔質の耐熱樹脂膜と、を備える。そして、前記耐熱樹脂膜における、前記多孔質フィルムとの界面を含む第一領域の平均細孔径は、前記耐熱樹脂膜における前記第一領域よりも前記界面から離れた第二領域の平均細孔径よりも大きい。
本発明によれば、界面を含む第一領域の平均細孔径が、界面から遠い第二領域よりも大きいため、耐熱樹脂膜における、多孔質フィルムとの界面において、電解液やイオン等が通りやすくなる。また、第一領域に比べて細孔径が小さい第二領域が、界面から離れた側にあるので、均一に細孔径が大きい場合に比べて、リチウム金属の析出による短絡をより抑制しやすいという利点や、耐熱樹脂膜の強度を向上させやすいという利点がある。
ここで、前記第一領域の厚みは、前記耐熱樹脂膜の厚みの4〜95%であることが好ましい。
また、前記第一領域の平均細孔径は、前記多孔質フィルムの平均細孔径よりも大きいことが好ましい。これにより、耐熱樹脂が多孔質フィルムの細孔を塞ぎにくくなる。
また、前記多孔質フィルムは、熱可塑性樹脂フィルムであることが好ましい。
多孔質の耐熱層を有しつつも、液体透過性に優れたセパレータ及びこれを用いた電気化学デバイスが提供される。
図面を参照して本発明の実施形態にかかるセパレータの製造方法及びこれによるセパレータについて説明する。
図1の(a)及び(b)に示すように、本実施形態にかかるセパレータ18は、多孔質フィルム1と、多孔質フィルム1上に接して設けられた多孔質の耐熱樹脂膜2と、を有する。
(多孔質フィルム)
多孔質フィルム1の形態は、不織布状、織布状、紙状、または、シート状などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。多孔質フィルム1の材質としては、シャットダウン特性を有するものが好ましく、例えば、熱可塑性樹脂が挙げられる。非水電解液二次電池用セパレータにシャットダウン機能を付与するために、多孔質フィルム1の材質が熱可塑性樹脂であることが好ましい。熱可塑性樹脂としては、80〜180℃で軟化して多孔質の空隙を閉塞でき、かつ電解液に溶解しない熱可塑性樹脂がさらに好ましい。具体的には、ポリオレフィン、熱可塑性ポリウレタンなどが挙げられる。ポリオレフィンとしては低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレンなどのポリエチレン、ポリプロピレンなどから選ばれた少なくとも1種が挙げられる。
多孔質フィルム1の厚みは、3〜30μmとすることができ、さらに5〜20μmとすることができる。該厚みが3μm未満では、シャットダウン機能が不充分である場合があり、30μmを超えると該耐熱多孔質層も加えた非水電解液電池用セパレータの厚みとしては大きすぎて高電気容量化が達成しにくい場合がある。
多孔質フィルム1の水銀圧入法で測定した平均孔径は3μm以下とすることができ、1μm以下、又は、0.5μm以下とすることができる。また、平均孔径の下限も特にないが50nm以上、又は、100nm以上とすることができる。
(耐熱樹脂膜)
耐熱樹脂膜2は、多孔質の耐熱樹脂の層である。耐熱樹脂としては、例えば、ポリイミド、ポリアミドイミド、芳香族ポリアミド(以下、アラミドということがある)、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリサルホン、ポリフェニルサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、芳香族ポリエステル、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルイミドよりなる群から選択される少なくとも1種類を用いることができる。
耐熱樹脂膜2は、多孔質の耐熱樹脂の層である。耐熱樹脂としては、例えば、ポリイミド、ポリアミドイミド、芳香族ポリアミド(以下、アラミドということがある)、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリサルホン、ポリフェニルサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、芳香族ポリエステル、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルイミドよりなる群から選択される少なくとも1種類を用いることができる。
耐熱樹脂膜2の全厚みT2は特に限定されないが、例えば、0.5〜20μmとすることができ、2〜10μmとすることができる。
本実施形態において、耐熱樹脂膜2における多孔質フィルム1との界面IFを含む第一領域2aの平均細孔径Daは、耐熱樹脂膜2における第一領域2aよりも界面IFから離れた第二領域2bの平均細孔径Dbよりも大きい。すなわち、Da>Dbである。
第一領域2aの厚みT2aは、耐熱樹脂膜2の全厚みT2に対して4〜95%とすることができる。また、第一領域2aの厚みT2aは、0.1〜15μm、0.5〜5μmとすることができる。第二領域2bは、必ずしも、耐熱樹脂膜2の、界面IFとは反対側の表面を含んでいなくてもよい。すなわち、第三領域/第二領域2b/第一領域2a/多孔質フィルムという構造をセパレータが有していても良く、第三領域の平均細孔径Dcは、第一領域や第二領域の細孔径とは関係なく定めることができる。第二領域2bの厚みT2bは、耐熱樹脂膜2の全厚みT2に対して3〜90%とすることができる。あるいは、第一領域2bの厚みT2bは、0.1〜15μm、0.5〜5μmとすることができる。
平均細孔径Dbに対する平均細孔径Daの比(Da/Db)は、例えば、2〜30とすることができ、5〜16とすることができる。また、平均細孔径Daは、具体的には、60〜1000nmとすることができ、平均細孔径Dbは、具体的には、30〜200nmとすることができる。また、平均細孔径Daは、多孔質フィルム1の平均細孔径よりも大きいことができる。
平均細孔径は、セパレータ18の垂直断面の電子顕微鏡画像を得、界面IFを含む正方形の第一領域2a、及び、第一領域2aよりも界面IFから離れた同一サイズの正方形の第二領域2bを抽出し、それぞれ二値化して空孔を抽出し、各空孔の定方向径を求め、空孔数で平均することにより得られる。
なお、図1の(a)のように、断熱樹脂膜2が、多孔質フィルム1の一方面のみにあってもよいが、図2の(b)のように、断熱樹脂膜2が多孔質フィルム1の両方の面に存在してもよい。
本実施形態にかかるセパレータによれば、界面IFを含む第一領域2aの平均細孔径Daが、界面IFから遠い第二領域2bの平均細孔径Dbよりも大きいため、耐熱樹脂膜2における、多孔質フィルム1との界面IFにおいて、電解液やイオン等が通りやすくなる。また、第一領域2aに比べて平均細孔径が小さい第二領域2bが、界面IFから離れた側にあるので、耐熱樹脂膜の強度を向上させやすいという利点や、リチウム金属の析出による短絡を抑制しやすいという利点がある。
(セパレータの製造方法)
続いて、このようなセパレータ18の製造方法の一例について図2を参照して説明する。まず、基材となる多孔質フィルム1の表面上に、下塗り液の層3を形成し、下塗り液の層3の上に耐熱樹脂溶液の層4を形成する。
続いて、このようなセパレータ18の製造方法の一例について図2を参照して説明する。まず、基材となる多孔質フィルム1の表面上に、下塗り液の層3を形成し、下塗り液の層3の上に耐熱樹脂溶液の層4を形成する。
(耐熱樹脂溶液)
耐熱樹脂溶液は、耐熱樹脂、及び、この耐熱樹脂を溶解する溶媒を含む。
耐熱樹脂溶液は、耐熱樹脂、及び、この耐熱樹脂を溶解する溶媒を含む。
溶媒は、耐熱樹脂を可溶なものであれば特に限定されないが、有機極性溶媒を用いることが好ましい。例えば、耐熱樹脂がポリアミドイミドの場合には、溶媒として、具体的にはシクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン、エチレンカーボネート、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホン、ヘキサメチルホスホルアミド、テトラメチル尿素等が挙げられ、特に好ましいのは、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等である。
耐熱樹脂溶液中の耐熱樹脂の濃度は特に限定されないが、5〜20wt%であることができる。
耐熱樹脂溶液は、単独では耐熱樹脂を溶解しないが、耐熱樹脂を溶解する溶媒と相溶可能な他の溶媒、例えば、グリコールを含んでいてもよい。グリコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ヘキサンジオール等のアルキレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリアルキレングリコールが挙げられる。グリコールを含まなくても実施は可能であるが、下塗り液におけるグリコールの添加量は、耐熱樹脂を溶解する溶媒に対して、1〜20重量%であることが好ましい。特に、ポリアミドイミド樹脂の場合は約5〜15重量%の濃度が塗布しやすい。
耐熱樹脂溶液の層4の厚みは、特に限定されないが、3〜50μmとすることができる。
(下塗り液)
下塗り液は、耐熱樹脂溶液の溶媒と相溶する溶媒を主として含む。このような溶媒として、例えば、耐熱樹脂を溶解可能な良溶媒を用いることができる。このような溶媒として、例えば、N,N’−ジメチルホルムアミド、N,N’−ジメチルアセトアミド、N−メチル2−ピロリドン、テトラメチル尿素、ジメチルスルホキシド、クレゾール、o―クロロフェノール等の極性有機溶媒が挙げられる。
下塗り液は、耐熱樹脂溶液の溶媒と相溶する溶媒を主として含む。このような溶媒として、例えば、耐熱樹脂を溶解可能な良溶媒を用いることができる。このような溶媒として、例えば、N,N’−ジメチルホルムアミド、N,N’−ジメチルアセトアミド、N−メチル2−ピロリドン、テトラメチル尿素、ジメチルスルホキシド、クレゾール、o―クロロフェノール等の極性有機溶媒が挙げられる。
また、下塗り液は、単独では耐熱樹脂を溶解しないが、上記の良溶媒と相溶する溶媒を含むことができる。特に、グリコールを含むことが好ましく、特に、エチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ヘキサンジオール等のアルキレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリアルキレングリコールを含むことがより好ましい。グリコールのような貧溶媒を含まなくても実施は可能であるが、下塗り液におけるグリコールの添加量は、耐熱樹脂を溶解する溶媒に対して、10〜50%であることができる。
なお、下塗り液は、耐熱樹脂溶液の溶媒と相溶する溶媒を含むのであれば、耐熱樹脂の貧溶媒のみからなってもよい。
なお、下塗り液は、耐熱樹脂溶液の溶媒と相溶する溶媒を含むのであれば、耐熱樹脂の貧溶媒のみからなってもよい。
多孔質フィルム上に下塗り液及び耐熱樹脂溶液を塗布する方法は特に限定されない。例えば、多孔質フィルムの下面から下塗り液を注入することにより多孔質フィルムの上面に下塗り液の層3を形成することができる。また、ロールコーター、エヤナイフコーター、ブレードコーター、ロッドコーター、バーコーター、コンマコーター、グラビアコーター、シルクスクリーンコーター、ダイコーター、マイクログラビアコーターを用いて、多孔質フィルムの表面に下塗り液の層3を形成することもできる。
また、上述のコーター等を用いることによって、下塗り液の層3の上に耐熱樹脂溶液の層4を形成することができる。また、二段ノズルを有するコーター等を用いて、下塗り液の層3及び耐熱樹脂溶液の層4を同時に多孔質フィルム上に形成してもよい。
また、上述のコーター等を用いることによって、下塗り液の層3の上に耐熱樹脂溶液の層4を形成することができる。また、二段ノズルを有するコーター等を用いて、下塗り液の層3及び耐熱樹脂溶液の層4を同時に多孔質フィルム上に形成してもよい。
下塗り液の層3及び耐熱樹脂溶液の層4の厚みは特に限定されないが、得たい耐熱樹脂膜の厚み、及び、第1領域の厚みの比等に応じて、適切に設定すればよい。
(抽出プロセス)
多孔質フィルム1の上に、下塗り液の層3、及び、耐熱樹脂溶液の層4を有する膜5を形成した後に、図2の(b)に示すように、この積層体18’の膜5を、貧溶媒Sに接触させ、膜5から耐熱樹脂を凝固させ、耐熱樹脂膜2を得る。貧溶媒Sとは、耐熱樹脂に対する貧溶媒であり、膜5内に拡散可能なものである。貧溶媒Sとしては、例えば、水、アルコール、又は、ケトンを主成分とする溶媒を使用することができる。例えば、アルコールとしては、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール等が挙げられる。ケトンとしては、アセトン、メチルエチルケトン等が挙げられる。
多孔質フィルム1の上に、下塗り液の層3、及び、耐熱樹脂溶液の層4を有する膜5を形成した後に、図2の(b)に示すように、この積層体18’の膜5を、貧溶媒Sに接触させ、膜5から耐熱樹脂を凝固させ、耐熱樹脂膜2を得る。貧溶媒Sとは、耐熱樹脂に対する貧溶媒であり、膜5内に拡散可能なものである。貧溶媒Sとしては、例えば、水、アルコール、又は、ケトンを主成分とする溶媒を使用することができる。例えば、アルコールとしては、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール等が挙げられる。ケトンとしては、アセトン、メチルエチルケトン等が挙げられる。
また、この貧溶媒は、単独で耐熱樹脂を溶解可能な良溶媒、例えば、N,N’−ジメチルホルムアミド、N,N’−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等のアミド系溶剤等を少量含んでいてもよい。
このような抽出プロセスを経ることにより、上述のように平均細孔径が厚み方向における分布を有する耐熱樹脂膜2を形成することができる。
貧溶媒の温度、下塗り液の層3及び耐熱樹脂溶液4の組成や厚み等を調節することによって、孔径調整や空孔率の調整が可能である。
そして、得られたセパレータを、必要に応じて洗浄、乾燥等を行えばよい。乾燥方法には特に限定なく任意であるが、例えばフィルムに熱風をあてる熱風乾燥法が挙げられる。このようにして、セパレータが完成する。
(電気化学デバイス)
続いて、上述のセパレータを用いた電気化学デバイスに関して、リチウムイオン二次電池を例に挙げて説明する。
続いて、上述のセパレータを用いた電気化学デバイスに関して、リチウムイオン二次電池を例に挙げて説明する。
図3は、上述のセパレータ18を用いたリチウムイオン二次電池100の一例の模式断面図である。
リチウムイオン二次電池100は、主として、積層体30、積層体30を密閉した状態で収容するケース50、積層体30に接続された一対のリード60,62、及び、積層体30に含浸される電解液を備えている。
積層体30は、一対の正極10、負極20がセパレータ18を挟んで対向配置されたものである。正極10は、板状(膜状)の正極集電体12上に正極活物質層14が設けられたものである。負極20は、板状(膜状)の負極集電体22上に負極活物質層24が設けられたものである。正極活物質層14及び負極活物質層24がセパレータ18の両側にそれぞれ接触している。正極集電体12及び負極集電体22の端部には、それぞれリード60,62が接続されており、リード60,62の端部はケース50の外部にまで延びている。
以下、正極10及び負極20を総称して、電極10、20といい、正極集電体12及び負極集電体22を総称して集電体12、22といい、正極活物質層14及び負極活物質層24を総称して活物質層14、24という。
(正極10)
正極集電体12は、導電性の板材であればよく、例えば、アルミ、銅、ニッケル箔の金属薄板を用いることができる。
正極集電体12は、導電性の板材であればよく、例えば、アルミ、銅、ニッケル箔の金属薄板を用いることができる。
正極活物質層14は、本実施形態に係る活物質、結合剤、必要に応じた量の導電材を含むものである。
正極活物質としては、例えば、コバルト酸リチウム(LiCoO2)、ニッケル酸リチウム(LiNiO2)、層状マンガン酸リチウム(LiMnO2)又は複数の遷移金属を配合した複合酸化物であるLiMnxNiyCozO2(x、y及びzは、x+y+z=1、0≦y<1、0≦z<1、0≦x<1の式を満たす)などの層状化合物、これらの化合物において1種以上の遷移金属元素を置換したもの、マンガン酸リチウム(Li1+xMn2−xO4(ただし、xは0〜0.33の数を示す)、Li1+xMn2−x−yMyO4(ただし、MはNi、Co、Cr、Cu、Fe、Al、Mgからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属を含み、xは0〜0.33の数を示し、yは0〜1.0の数を示し、かつ、x及びyは、2−x−y>0の式を満たす)、LiMnO3、LiMn2O3、LiMnO2、LiMn2−xMxO2(ただし、MはCo、Ni、Fe、Cr、Zn、Taからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属を含み、xは、0.01〜0.1の数を示す)、Li2Mn3MO8(ただし、MはFe、Co、Ni、Cu、Znからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属を示す)、銅−リチウム酸化物(Li2CuO2)、鉄−リチウム酸化物(LiFe3O4)、LiFePO4、LiV3O8、V2O5、Cu2V2O7等のバナジウム酸化物、ジスルフィド化合物、Fe2(MoO4)3が挙げられる。
(導電助剤)
導電助剤としては、例えば、ニッケル、アルミ、銅、銀等の金属及び導電性炭素材料が挙げられる。上記導電性炭素材料としては、例えば、アセチレンブラック、ケッチェンブラック等のカーボンブラック、黒鉛、カーボンナノファイバー等の炭素繊維が挙げられる。導電助剤としては、特にカーボンブラックが好ましい。なお、導電助剤は含有しなくてもよい。
導電助剤としては、例えば、ニッケル、アルミ、銅、銀等の金属及び導電性炭素材料が挙げられる。上記導電性炭素材料としては、例えば、アセチレンブラック、ケッチェンブラック等のカーボンブラック、黒鉛、カーボンナノファイバー等の炭素繊維が挙げられる。導電助剤としては、特にカーボンブラックが好ましい。なお、導電助剤は含有しなくてもよい。
(結着剤)
結着剤としては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−塩化3フッ化エチレン(CTFE)共重合体〔P(VDF−CTFE)〕、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレンフッ素ゴム、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレンフッ素ゴム〔P(VDF−TFE−HFP)〕、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテルフッ素ゴム等のフッ素系高分子などが好ましい。フッ化ビニリデン系ポリマーとしては、フッ化ビニリデンが50重量%以上、特に70重量%以上であるものが好ましく、特に、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレン(HFP)との共重合体、フッ化ビニリデンと塩化3フッ化エチレンとの共重合体〔P(VDF−CTFE)〕が好ましい。
結着剤としては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−塩化3フッ化エチレン(CTFE)共重合体〔P(VDF−CTFE)〕、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレンフッ素ゴム、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレンフッ素ゴム〔P(VDF−TFE−HFP)〕、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテルフッ素ゴム等のフッ素系高分子などが好ましい。フッ化ビニリデン系ポリマーとしては、フッ化ビニリデンが50重量%以上、特に70重量%以上であるものが好ましく、特に、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレン(HFP)との共重合体、フッ化ビニリデンと塩化3フッ化エチレンとの共重合体〔P(VDF−CTFE)〕が好ましい。
負極集電体22は、導電性の板材であればよく、例えば、アルミ、銅、ニッケル箔の金属薄板を用いることができる。
負極活物質としては、例えば、黒鉛、熱分解炭素類、コークス類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物の焼成体、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、炭素繊維などの、リチウムを吸蔵、放出可能な炭素系材料の1種または2種以上の混合物が用いられる。また、Si,Sn、Ge,Bi,Sb、Inなどの元素およびその合金、リチウム含有窒化物、もしくは酸化物などのリチウム金属に近い低電圧で充放電できる化合物、またはリチウム金属やリチウム/アルミニウム合金も負極活物質として用いることができる。そして、これらの負極活物質に導電助剤(カーボンブラックなどの炭素材料など)やPVDFなどの結着剤などを適宜添加した負極合剤を、集電体を芯材として成形体に仕上げることで、集電体表面に負極合剤層を形成することができる。
(電解質)
電解質は、積層体30の内部に含有させるものである。電解質としては、特に限定されず、例えば、本実施形態では、リチウム塩を含む電解質溶液(電解質水溶液、有機溶媒を使用する電解質溶液)を使用することができる。ただし、電解質水溶液は電気化学的に分解電圧が低いことにより、充電時の耐用電圧が低く制限されるので、有機溶媒を使用する電解質溶液(非水電解質溶液)であることが好ましい。電解質溶液としては、リチウム塩を非水溶媒(有機溶媒)に溶解したものが好適に使用される。例えば、非水溶媒としては、メチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、プロピオン酸メチル、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、エチレングリコールサルファイト、1,2−ジメトキシエタン、1,3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン、2−メチル−テトラヒドロフラン、ジエチルエーテルなどの1種のみからなる有機溶媒、あるいはこれらの2種以上の混合溶媒が挙げられる。
電解質は、積層体30の内部に含有させるものである。電解質としては、特に限定されず、例えば、本実施形態では、リチウム塩を含む電解質溶液(電解質水溶液、有機溶媒を使用する電解質溶液)を使用することができる。ただし、電解質水溶液は電気化学的に分解電圧が低いことにより、充電時の耐用電圧が低く制限されるので、有機溶媒を使用する電解質溶液(非水電解質溶液)であることが好ましい。電解質溶液としては、リチウム塩を非水溶媒(有機溶媒)に溶解したものが好適に使用される。例えば、非水溶媒としては、メチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、プロピオン酸メチル、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、エチレングリコールサルファイト、1,2−ジメトキシエタン、1,3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン、2−メチル−テトラヒドロフラン、ジエチルエーテルなどの1種のみからなる有機溶媒、あるいはこれらの2種以上の混合溶媒が挙げられる。
リチウム塩としては、例えば、LiClO4、LiPF6、LiBF4、LiAsF6、LiSbF6、LiCF3SO3、LiCF3CO2、Li2C2F4(SO3)2、LiN(CF3SO2)2、LiC(CF3SO2)3、LiCnF2n+1SO3(n≧2)、LiN(RfOSO2)2〔ここでRfはフルオロアルキル基〕などから選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
リチウム塩の電解液中の濃度としては、0.5〜1.5mol/Lとすることが好ましく、0.9〜1.25mol/Lとすることがより好ましい。
更に、非水電解液には、電池の充放電サイクル特性や負荷特性の向上を目的として、ビニレンカーボネートなどの二重結合を有するエステル;プロパンスルトンなどのイオウ含有有機化合物;フルオロベンゼンなどのフッ素含有芳香族化合物:などの添加剤を添加することが好ましい。
なお、本実施形態において、電解質は液状以外にゲル化剤を添加することにより得られるゲル状電解質であってもよい。また、電解質溶液に代えて、固体電解質(固体高分子電解質又はイオン伝導性無機材料からなる電解質)が含有されていてもよい。
ケース50は、その内部に積層体30及び電解質溶液を密封するものである。ケース50は、電解液の外部への漏出や、外部からの電気化学デバイス100内部への水分等の侵入等を抑止できる物であれば特に限定されない。例えば、ケース50として、図2に示すように、金属箔52を高分子膜54で両側からコーティングした金属ラミネートフィルムを利用できる。金属箔52としては例えばアルミ箔を、高分子膜54としてはポリプロピレン等の膜を利用できる。例えば、外側の高分子膜54の材料としては融点の高い高分子例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアミド等が好ましく、内側の高分子膜54の材料としてはポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等が好ましい。
リード60,62は、アルミ等の導電材料から形成されている。
ケースの材料には、特に制限はなく、従来公知のリチウムイオン二次電池に採用されている筒形(角筒形や円筒形など)のスチール缶やアルミニウム缶などが挙げられる。また、樹脂フィルムに金属を蒸着したラミネートフィルムを外装体に用いることもできる。
以上、本発明のセパレータ、その製造方法、セパレータを用いたリチウムイオン二次電池の一例を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明のセパレータ等は、用途等に応じて適宜設定することができる。
例えば、本発明のセパレータは、リチウムイオン二次電池以外の電気化学素子にも用いることができる。電気化学素子としては、金属リチウム二次電池(カソードとして本発明の活物質を用い、アノードに金属リチウムを用いたもの)等のリチウムイオン二次電池以外の二次電池や、リチウムキャパシタ等の電気化学キャパシタ等が挙げられる。これらの電気化学素子は、自走式のマイクロマシン、ICカードなどの電源や、プリント基板上又はプリント基板内に配置される分散電源の用途に使用することが可能である。
(実施例1)
(耐熱樹脂溶液の調製)
ポリアミドイミド溶液(日立化成(株)製HPC−5000−30)50重量%、ポリエチレングリコール(第一工業製薬(株)製PEG4000)15重量%、N−メチル−2−ピロリドン35重量%をハイブリッドミキサーで1h混合した。
(耐熱樹脂溶液の調製)
ポリアミドイミド溶液(日立化成(株)製HPC−5000−30)50重量%、ポリエチレングリコール(第一工業製薬(株)製PEG4000)15重量%、N−メチル−2−ピロリドン35重量%をハイブリッドミキサーで1h混合した。
(下塗り液の調製)
ポリエチレングリコール(第一工業製薬(株)製PEG400)70重量%、N−メチル−2−ピロリドン15重量%、水15重量%をハイブリッドミキサーで1h混合した。
ポリエチレングリコール(第一工業製薬(株)製PEG400)70重量%、N−メチル−2−ピロリドン15重量%、水15重量%をハイブリッドミキサーで1h混合した。
(多孔質フィルムの準備)
基材となる多孔質フィルムとして、厚み20μmのポリエチレン多孔質フィルム(平均細孔径0.1μm)を用意した。
基材となる多孔質フィルムとして、厚み20μmのポリエチレン多孔質フィルム(平均細孔径0.1μm)を用意した。
(液の塗布)
ポリエチレン多孔質フィルムに対してその裏面側から下塗り液を注入し、ポリエチレン多孔質フィルムの上面に4μmの下塗り液の層を形成した。その後、その下塗り液の層の上に、20μmの耐熱樹脂溶液の層を形成した。
ポリエチレン多孔質フィルムに対してその裏面側から下塗り液を注入し、ポリエチレン多孔質フィルムの上面に4μmの下塗り液の層を形成した。その後、その下塗り液の層の上に、20μmの耐熱樹脂溶液の層を形成した。
その後、すぐに水浴中で液の層を水洗(温度40℃)すると、ポリアミドイミド樹脂が析出し、黄白濁した膜状物(耐熱樹脂膜)が形成された。耐熱樹脂膜が形成された多孔質膜を5分間湯浴中に浸漬した後、イオン交換水に浸漬し洗浄した。イオン交換水を流しながら12時間以上水洗した後、水中より湿潤した膜状物を取り出し、エアーにより水をふき飛ばした。その後、全体を熱オーブンに入れ60℃で減圧しながら膜状物を乾燥し、厚み20μmのポリエチレン製多孔質フィルムと、その一方の面のみに形成された厚み4μmのポリアミドイミド多孔質膜(耐熱樹脂膜)と、を有するセパレータを得た。
(実施例2、3)
形成する下塗り液の層の厚みを、6μm、8μmとする以外は、実施例1と同様とした。得られたポリアミドイミド多孔質膜の厚みは、それぞれ、4、5μmであった。
形成する下塗り液の層の厚みを、6μm、8μmとする以外は、実施例1と同様とした。得られたポリアミドイミド多孔質膜の厚みは、それぞれ、4、5μmであった。
(比較例1)
下塗り液の層を形成しない以外は、実施例1と同様にした。得られたポリアミドイミド多孔質膜の厚みは4μmであった。
下塗り液の層を形成しない以外は、実施例1と同様にした。得られたポリアミドイミド多孔質膜の厚みは4μmであった。
(実施例4)
下塗り層を両面に形成し、さらに、耐熱樹脂溶液を両面に形成し、最終的に4.5μmのポリアミドイミド多孔質膜をポリエチレン製多孔質フィルムの両面に得た以外は実施例1と同様にした。
下塗り層を両面に形成し、さらに、耐熱樹脂溶液を両面に形成し、最終的に4.5μmのポリアミドイミド多孔質膜をポリエチレン製多孔質フィルムの両面に得た以外は実施例1と同様にした。
(比較例2)
下塗り層を両面とも形成しない以外は実施例4と同様とした。得られたポリアミドイミド多孔質膜の厚みはそれぞれ3μmであった。
製造条件、得られた耐熱樹脂膜の膜厚、耐熱樹脂膜のはがれの有無、セパレータの通気度、耐熱樹脂膜のはがれ試験を表1に示す。
下塗り層を両面とも形成しない以外は実施例4と同様とした。得られたポリアミドイミド多孔質膜の厚みはそれぞれ3μmであった。
製造条件、得られた耐熱樹脂膜の膜厚、耐熱樹脂膜のはがれの有無、セパレータの通気度、耐熱樹脂膜のはがれ試験を表1に示す。
(評価)
(1)耐熱樹脂膜の密着性の評価:耐熱樹脂膜が多孔質フィルムからはがれていないか目視により確認した。
(1)耐熱樹脂膜の密着性の評価:耐熱樹脂膜が多孔質フィルムからはがれていないか目視により確認した。
(2)透気度評価:得られたセパレータから100x100mmの試験片を採取し、JIS L8117に準拠して透気度を測定した。
(3)剥離試験:耐熱樹脂膜面をJIS D0202−1988に準拠して碁盤目テープ剥離試験を行った。セロハンテープ(「CT24」,ニチバン(株)製)を指の腹で耐熱樹脂膜に密着させた後、セロハンテープをセパレータから剥離した。判定は100マスの内、耐熱樹脂膜が剥離しなかったマス目の数、すなわち、非剥離割合で表し、耐熱樹脂膜が1マス全てで剥離した場合を0/100、耐熱樹脂膜が100マス全部で剥離しなかった場合を100/100として表した。また、界面剥離とは、耐熱樹脂膜と多孔質フィルムとの界面から剥離したことを意味し、脆性破壊とは、耐熱樹脂膜と多孔質フィルムの一部とが、多孔質フィルムの残部から剥離して、多孔質フィルムが脆性破壊したことをしめす。
(4)細孔径の測定
図4に、実施例1で得られたセパレータの断面SEM写真を示す。各実施例では、厚み方向の中程で空隙率の境界が確認され、第一領域2aの細孔径Daが、第二領域2bの細孔径Dbよりも大きかった。一方、比較例では、このような境界は見られず、細孔径は厚み方向に均一であった。
セパレータの断面のSEM写真から、耐熱樹脂膜2における多孔質フィルム1との界面を含む幅1μm×厚み1μmの領域(第一領域)を抽出し、二値化し、膜面に対して垂直方向の径を50点取り、平均値を求めて、第一領域2aの平均細孔径とした。また、耐熱樹脂膜2における多孔質フィルム1とは反対側の表面を含む幅1μm×厚み1μmの領域を抽出し、後は同様にして、第二領域2bの平均細孔径とした。
また、実施例1、2、3、4における、ポリアミドイミド多孔質膜の全厚みに占める、細孔径の大きな第一領域2aの割合は、それぞれ、62%、71%、79%、55%程度であった。
図4に、実施例1で得られたセパレータの断面SEM写真を示す。各実施例では、厚み方向の中程で空隙率の境界が確認され、第一領域2aの細孔径Daが、第二領域2bの細孔径Dbよりも大きかった。一方、比較例では、このような境界は見られず、細孔径は厚み方向に均一であった。
セパレータの断面のSEM写真から、耐熱樹脂膜2における多孔質フィルム1との界面を含む幅1μm×厚み1μmの領域(第一領域)を抽出し、二値化し、膜面に対して垂直方向の径を50点取り、平均値を求めて、第一領域2aの平均細孔径とした。また、耐熱樹脂膜2における多孔質フィルム1とは反対側の表面を含む幅1μm×厚み1μmの領域を抽出し、後は同様にして、第二領域2bの平均細孔径とした。
また、実施例1、2、3、4における、ポリアミドイミド多孔質膜の全厚みに占める、細孔径の大きな第一領域2aの割合は、それぞれ、62%、71%、79%、55%程度であった。
(5)電池特性評価:
電池作成
「正極」
正極活物質としてLiMn2O4、導電助剤としてカーボンブラック、結着剤としてP(VDF−CTFE)を準備した。これらを、重量比で正極活物質:導電助剤:結着剤=90:5:5となるように混合した。得られた混合物とNMP(N−メチル−2−ピロリドン)溶媒を、重量比で1:1.3となるように混合して、室温下で分散させカソード用スラリを調製した。得られたカソード用スラリをドクターブレード法により塗膜化して乾燥し、カソードを作製した。
電池作成
「正極」
正極活物質としてLiMn2O4、導電助剤としてカーボンブラック、結着剤としてP(VDF−CTFE)を準備した。これらを、重量比で正極活物質:導電助剤:結着剤=90:5:5となるように混合した。得られた混合物とNMP(N−メチル−2−ピロリドン)溶媒を、重量比で1:1.3となるように混合して、室温下で分散させカソード用スラリを調製した。得られたカソード用スラリをドクターブレード法により塗膜化して乾燥し、カソードを作製した。
「負極」
負極活物質として易黒鉛化炭素材料、導電助剤としてカーボンブラック、結着剤としてP(VDF−CTFE)を準備した。これらを、重量比で負極活物質:導電助剤:結着剤=90:5:5となるように混合した。得られた混合物とNMP(N−メチル−2−ピロリドン)溶媒を、重量比で1:1となるように混合して、室温下で分散させアノード用スラリを調製した。得られたアノード用スラリをドクターブレード法により塗膜化して乾燥し、アノードを作製した。
負極活物質として易黒鉛化炭素材料、導電助剤としてカーボンブラック、結着剤としてP(VDF−CTFE)を準備した。これらを、重量比で負極活物質:導電助剤:結着剤=90:5:5となるように混合した。得られた混合物とNMP(N−メチル−2−ピロリドン)溶媒を、重量比で1:1となるように混合して、室温下で分散させアノード用スラリを調製した。得られたアノード用スラリをドクターブレード法により塗膜化して乾燥し、アノードを作製した。
「電解液」
EC(エチレンカーボネート)/DEC(ジエチルカーボネート)=30/70(重量比)である非水溶媒へLiPF6を1mol/cm3の濃度となるように溶解したものを電解液とした。
EC(エチレンカーボネート)/DEC(ジエチルカーボネート)=30/70(重量比)である非水溶媒へLiPF6を1mol/cm3の濃度となるように溶解したものを電解液とした。
「電池」
上記の正極(直径14mm)、負極(直径15mm)を、実施例で作製したセパレータ(直径16mm)を介して積層し、電解液と共に容器に封入し、容量が4.2mAhのボタン電池(2032型)を得た。
上記の正極(直径14mm)、負極(直径15mm)を、実施例で作製したセパレータ(直径16mm)を介して積層し、電解液と共に容器に封入し、容量が4.2mAhのボタン電池(2032型)を得た。
(5a)セル初期インピーダンス
ソーラートロン社製1260ケミカルインピーダンス・アナライザーにより、電池の初期インピーダンスを測定した。
ソーラートロン社製1260ケミカルインピーダンス・アナライザーにより、電池の初期インピーダンスを測定した。
(5b)レート評価
リチウムイオン二次電池を、最高電圧4.2V、電流密度0.068mA/cm2、最終電流密度0.034mA/cm2の条件で、定電流定電圧充電を行った。その後、最終電圧2.75V、電流密度を0.068、0.136、0.341mA/cm2の条件でそれぞれ放電させたときの容量を、0.1C,0.2C,0.5C容量として求めた。容量は、実施例1の0.1Cの放電容量を100として相対値で記載した。
条件及び結果を表1に示す。
リチウムイオン二次電池を、最高電圧4.2V、電流密度0.068mA/cm2、最終電流密度0.034mA/cm2の条件で、定電流定電圧充電を行った。その後、最終電圧2.75V、電流密度を0.068、0.136、0.341mA/cm2の条件でそれぞれ放電させたときの容量を、0.1C,0.2C,0.5C容量として求めた。容量は、実施例1の0.1Cの放電容量を100として相対値で記載した。
条件及び結果を表1に示す。
Claims (4)
- 多孔質フィルムと、前記多孔質フィルム上に設けられた多孔質の耐熱樹脂膜と、を備え、
前記耐熱樹脂膜における、前記多孔質フィルムとの界面を含む第一領域の平均細孔径は、前記耐熱樹脂膜における、前記第一領域よりも前記界面から離れた第二領域の平均細孔径よりも大きく、
前記第一領域の平均細孔径Daと前記第二領域の平均細孔径Dbの比(Da/Db)が2〜30であることを特徴とするセパレータ。 - 前記第一領域の厚みは、前記耐熱樹脂膜の厚みの4〜95%である、請求項1記載のセパレータ。
- 前記第一領域の平均細孔径は、前記多孔質フィルムの平均細孔径よりも大きい請求項1又は2記載のセパレータ。
- 前記多孔質フィルムは、熱可塑性樹脂フィルムである請求項1又は2記載のセパレータ。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013229934A JP2014056834A (ja) | 2013-11-06 | 2013-11-06 | セパレータ及びこれを用いた電気化学デバイス |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017162822A (ja) * | 2014-04-07 | 2017-09-14 | ユニチカ株式会社 | 積層多孔質フィルムおよびその製造方法 |
KR101790833B1 (ko) | 2014-10-31 | 2017-10-26 | 주식회사 엘지화학 | 전해질 담지층을 적용한 리튬-황 전지 구조 |
-
2013
- 2013-11-06 JP JP2013229934A patent/JP2014056834A/ja not_active Withdrawn
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