JP5925454B2 - 磁気ディスク基板用研磨液組成物 - Google Patents

磁気ディスク基板用研磨液組成物 Download PDF

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Description

本発明は、磁気ディスク基板用研磨液組成物、及びこれを用いた磁気ディスク基板の製造方法に関する。
近年、磁気ディスクドライブは小型化・大容量化が進み、高記録密度化が求められている。高記録密度化するために、単位記録面積を縮小し、弱くなった磁気信号の検出感度を向上するため、磁気ヘッドの浮上高さをより低くするための技術開発が進められている。磁気ディスク基板は、磁気ヘッドの低浮上化と記録面積の確保に対応するため、平滑性及び平坦性の向上(表面粗さ、うねり、端面ダレの低減)や表面欠陥低減(残留砥粒、スクラッチ、突起、ピット等の低減)が厳しく要求されている。
このような要求に対して、より平滑で、傷が少ないといった表面品質向上と生産性の向上を両立させる観点から、ハードディスク基板の製造方法においては、2段階以上の研磨工程を有する多段研磨方式が採用されることが多い。一般に、多段研磨方式の最終研磨工程、即ち、仕上げ研磨工程では、表面粗さの低減、スクラッチ、突起、ピット等の傷の低減という要求を満たすために、コロイダルシリカ粒子を含む仕上げ用研磨液組成物が使用され、仕上げ研磨工程より前の研磨工程(粗研磨工程ともいう)では、生産性向上の観点から、アルミナ粒子を含む研磨液組成物が使用される(例えば、特許文献1及び2)。
しかしながら、アルミナ粒子を砥粒として使用した場合、アルミナ粒子の基板への突き刺さりに起因するテキスチャースクラッチによって、メディアの欠陥を引き起こすことがある。この問題を解決するため、特定粒径のアルミナ粒子と、特定粒度分布を有するシリカ粒子を含む研磨液組成物が提案されている(例えば、特許文献3)。
また、粗研磨工程で使用した砥粒がハードディスク基板上に残留していると、仕上げ研磨工程においてスクラッチやピットの発生を誘発し、基板収率を低下させることがある。この問題点を解決するために、アミノ基及び/又はイミノ基を分子内に2つ以上有する有機窒素化合物を含有する研磨液組成物が提案されている(特許文献4)。
さらに、被研磨物の表面を改質し、研磨速度を調整するためにアミノ基及び/又はイミノ基を分子内に2つ以上有する有機窒素化合物を含有する研磨液組成物が提案されている(特許文献5〜7)。
特開2005-63530号公報 特開平11-010492号公報 特開2009−176397号公報 特開2006−150534号公報 特開2008−252022号公報 特開2010−541203号公報 特開2005−515646号公報
磁気ディスクドライブの大容量化に伴い、基板の表面品質に対する要求特性はさらに厳しくなっており、粗研磨工程において、生産性を維持したまま、アルミナ粒子等の無機粒子の基板への残留(例えば、アルミナ付着、アルミナ突き刺さり)をさらに低減できる研磨液組成物の開発が求められている。
そこで、本発明は、生産性を損なうことなく、基板表面のアルミナ粒子等の無機粒子の残留が少なく、且つ、基板表面のスクラッチを低減することができる研磨液組成物、及び該研磨液組成物を用いた磁気ディスク基板の製造方法を提供する。
本発明は一態様において、無機粒子、ジアリルアミン重合体、酸及び水を含有し、前記ジアリルアミン重合体が、下記一般式(I−a)、(I−b)、(I−c)及び(I−d)で表される構成単位からなる群から選択される1種以上の構成単位を有し、研磨液組成物中における前記ジアリルアミン重合体の含有量が0.008〜0.100重量%である、磁気ディスク基板用研磨液組成物に関する。
Figure 0005925454
[上記式(I−a)及び(I−b)中、R1は水素原子、水酸基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数7〜10のアラルキル基を示し、
上記式(I−c)及び(I−d)中、R2は水酸基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数7〜10のアラルキル基を、R3は炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数7〜10のアラルキル基を、D-は一価の陰イオンをそれぞれ示す。]
また、本発明はその他の態様において、本発明の研磨液組成物を用いてNi−Pめっきアルミニウム合金基板又はガラス基板を研磨する工程を含む磁気ディスク基板の製造方法に関する。本発明はさらにその他の態様において、本発明の研磨液組成物を用いてNi−Pめっきアルミニウム合金基板又はガラス基板を研磨する工程を含む磁気ディスク基板の研磨方法に関する。
本発明の研磨液組成物を用いることにより、生産性を損なうことなく、研磨後の残留無機粒子(例えば、残留アルミナ)及びスクラッチが低減された基板を効率的に製造することができ、それにより基板品質が向上した磁気ディスク基板を生産性よく製造できるという効果が奏されうる。
[残留無機粒子及び残留アルミナ]
本明細書において「残留無機粒子」又は「残留アルミナ」とは、主に無機粒子又はアルミナ粒子を砥粒として使用した研磨後の前記無機粒子又は前記アルミナ粒子の基板への突き刺さり、及び/又は前記無機粒子又は前記アルミナ粒子の基板上への付着をいう。
本発明は、ジアリルアミン重合体を含有する研磨液組成物を用いて研磨をすると、研磨速度を損なうことなく、研磨後の基板上の残留無機粒子(残留アルミナ)及びスクラッチを低減できるという知見に基づく。本発明は、さらに、研磨液組成物の使用時のジアリルアミン重合体の含有量を0.008〜0.100重量%の範囲とすることで、研磨速度を維持しつつ研磨後の基板上の残留無機粒子(残留アルミナ)及びスクラッチを低減するという効果をより一層向上できるという知見に基づく。
すなわち、本発明は一態様において、無機粒子、ジアリルアミン重合体、酸及び水を含有し、前記ジアリルアミン重合体が下記一般式(I−a)、(I−b)、(I−c)及び(I−d)で表される構成単位からなる群から選択される1種以上の構成単位を有する重合体であり、研磨液組成物中における前記ジアリルアミン重合体の含有量が0.008〜0.100重量%である磁気ディスク基板用研磨液組成物(以下、「本発明の研磨液組成物」ともいう。)に関する。なお、本明細書において「研磨液組成物中における含有成分の含有量」とは、研磨液組成物を研磨に使用する時点での前記成分の含有量をいう。したがって、本発明の研磨液組成物が濃縮物として作製された場合には、前記成分の含有量はその濃縮分だけ高くなりうる。
Figure 0005925454
[上記式(I−a)及び(I−b)中、R1は水素原子、水酸基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数7〜10のアラルキル基を示し、上記式(I−c)及び(I−d)中、R2は水酸基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数7〜10のアラルキル基を、R3は炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数7〜10のアラルキル基を、D-は一価の陰イオンをそれぞれ示す。]
本発明の研磨液組成物を用いることにより残留無機粒子(例えば、残留アルミナ)を効果的に低減できる理由は明らかではないが、ジアリルアミン重合体が基板表面と無機粒子に吸着することで基板と無機粒子に正電荷を付与し、電荷反発により基板表面に無機粒子が残留することを抑制しているものと推定される。また、本発明の研磨液組成物を用いることによりスクラッチの発生を効果的に低減できる理由は明らかではないが、ジアリルアミン重合体が、基板表面に吸着し保護膜が形成することにより、無機粒子(例えば、アルミナ粒子)による局所的な深い切削が抑制されてスクラッチを低減していると推定される。一方、本発明の研磨液組成物を用いることにより高い研磨速度が維持される理由は明らかではないが、基板に対するジアリルアミン重合体の吸着強度が適度で、無機粒子(例えば、アルミナ粒子)による機械研磨力を大きく阻害することがないため、高い研磨速度が維持されると推定される。但し、本発明はこれらのメカニズムに限定されなくてもよい。
[無機粒子]
本発明に用いられる無機粒子は、研磨液組成物の砥粒用に一般的に使用されている無機粒子を使用することができる。該無機粒子の例としては、金属;金属又は半金属の炭化物、窒化物、酸化物、ホウ化物;ダイヤモンド等が挙げられる。金属又は半金属元素は、周期律表(長周期型)の2A、2B、3A、3B、4A、4B、5A、6A、7A又は8族由来のものである。無機粒子の具体例としては、アルミナ粒子、炭化ケイ素粒子、ダイヤモンド粒子、酸化マグネシウム粒子、酸化亜鉛粒子、酸化セリウム粒子、酸化チタン粒子、酸化ジルコニウム粒子、シリカ粒子等が挙げられる。中でも、研磨速度の向上、表面品質向上の観点から、アルミナ粒子、酸化セリウム粒子、酸化ジルコニウム粒子、シリカ粒子が好ましく、アルミナ粒子、シリカ粒子がより好ましい。
[アルミナ粒子]
前記アルミナ粒子としては、研磨速度の向上の観点から、α−アルミナが好ましく、基板の表面のうねり、表面粗さ低減の観点からは、中間アルミナが好ましい。中間アルミナとは、α−アルミナ以外の結晶性アルミナ粒子の総称であり、具体的にはγ−アルミナ、δ−アルミナ、θ−アルミナ、η−アルミナ、κ−アルミナ、及びこれらの混合物等が挙げられる。中間アルミナの中でも、基板の表面うねり及び表面粗さ低減の観点、研磨速度の向上の観点から、γ−アルミナ、δ−アルミナ、θ−アルミナ及びこれらの混合物が好ましく、より好ましくはγ−アルミナ及びθ−アルミナ、さらに好ましくはθ−アルミナである。研磨速度向上の観点、基板の表面うねり及び表面粗さ低減の観点、残留アルミナ低減の観点から、α−アルミナと中間アルミナとを混合して使用することが好ましく、α−アルミナとθ−アルミナとを混合して使用することがより好ましい。
また、アルミナ粒子中のα−アルミナの含有量は、研磨速度向上の観点及び残留アルミナ低減の観点から、30〜90重量%が好ましく、より好ましくは40〜85重量%、さらに好ましくは50〜80重量%、さらにより好ましくは60〜80重量%である。また、アルミナ粒子中の中間アルミナの含有量は、研磨速度向上の観点、うねり低減の観点、及び残留アルミナ低減の観点から、10〜70重量%が好ましく、より好ましくは15〜60重量%、さらに好ましくは20〜50重量%、さらにより好ましくは20〜40重量%、さらにより好ましくは20〜30重量%である。
α−アルミナと中間アルミナとを混合して使用する場合、α−アルミナと中間アルミナの重量比(α−アルミナの重量%/中間アルミナの重量%)は、研磨速度の向上、基板の表面うねり低減の観点、残留アルミナ低減の観点から、95/5〜10/90が好ましく、より好ましくは90/10〜40/60、さらに好ましくは85/15〜50/50、さらにより好ましくは85/15〜60/40、さらにより好ましくは85/15〜65/35、さらにより好ましくは85/15〜70/30、さらにより好ましくは80/20〜70/30である。
アルミナ粒子の二次粒子の平均粒子径は、研磨速度向上、基板の表面うねり低減、及び残留アルミナ低減の観点から、0.01〜0.8μmが好ましく、より好ましくは0.1〜0.6μm、さらに好ましくは0.2〜0.5μm、さらにより好ましくは0.25〜0.4μmである。なお、該平均粒子径は、実施例に記載の方法により測定することができる
α−アルミナの二次粒子の平均粒子径は、研磨速度向上、基板の表面うねり低減、及び残留アルミナ低減の観点から、0.1〜0.8μmが好ましく、より好ましくは0.15〜0.6μm、さらに好ましくは0.18〜0.5μm、さらにより好ましくは0.2〜0.4μmである。なお、該平均粒子径は、前記アルミナ粒子の場合と同様の方法により求めることができる。
中間アルミナの二次粒子の平均粒子径は、研磨速度向上、基板の表面うねり低減、及び残留アルミナ低減の観点から、0.05〜0.5μmが好ましく、より好ましくは0.08〜0.4μm、さらに好ましくは0.1〜0.35μm、さらにより好ましくは0.1〜0.3μm、さらにより好ましくは0.1〜0.2μmである。なお、該平均粒子径は、前記アルミナ粒子の場合と同様の方法により求めることができる。
α−アルミナと中間アルミナを混合して使用する場合、α−アルミナと中間アルミナの二次粒子の平均粒子径の比(α−アルミナ/中間アルミナ)は、残留アルミナの低減、研磨速度の向上及び基板の表面うねり、表面粗さ低減の観点から、好ましくは0.5〜10、より好ましくは1〜5、さらに好ましくは1.5〜3である。
研磨液組成物中におけるアルミナ粒子の含有量は、研磨速度の向上の観点から、好ましくは0.05重量%以上、より好ましくは0.1重量%以上、さらに好ましくは0.5重量%以上、さらにより好ましくは0.75重量%以上である。また、該含有量は、基板の表面うねり低減及び残留アルミナの低減の観点から、好ましくは30重量%以下、より好ましくは20重量%以下、さらに好ましくは15重量%以下、さらにより好ましくは10重量%以下である。研磨液組成物中におけるアルミナ粒子の含有量は、研磨速度の向上、基板の表面うねり低減、及び残留アルミナの低減の観点から、好ましくは0.05〜30重量%、より好ましくは0.1〜20重量%、さらに好ましくは0.5〜15重量%、さらにより好ましくは0.75〜10重量%、さらにより好ましくは0.8〜5重量%、さらにより好ましくは0.9〜1.2重量%である。
[ジアリルアミン重合体]
本明細書において「ジアリルアミン重合体」とは、アリル基を2つ有するアミン化合物(ジアリルアミン類)がモノマーとして導入された構成単位を有する重合体をいう。また、本発明で使用されるジアリルアミン重合体は水溶性である。ここで「水溶性」とは、20℃の水100gに対する溶解度が2g以上であることをいう。ジアリルアミン重合体は、酸性研磨液中で正帯電となり、基板表面に吸着して保護膜を形成し、残留無機粒子(残留アルミナ)やスクラッチを低減していると考えられる。
本発明の研磨液組成物は、残留無機粒子(残留アルミナ)及びスクラッチの低減の観点から、下記一般式(I−a)、(I−b)、(I−c)及び(I−d)で表される構成単位から選択される1種以上の構成単位を有するジアリルアミン重合体を含有する。
Figure 0005925454
前記一般式(I−a)及び(I−b)において、R1は水素原子、水酸基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数7〜10のアラルキル基を示す。残留無機粒子(残留アルミナ)及びスクラッチ低減の観点から、水素原子、水酸基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基が好ましい。ここで、水酸基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよく、残留アルミナ低減の観点から、水酸基を有していてもよい炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、より好ましくは水酸基を有していてもよいメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、各種ブチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、さらに好ましくは水酸基を有していてもよいメチル基、エチル基であり、さらにより好ましくは水酸基を有していてもよいメチル基である。また、炭素数7〜10のアラルキル基としては、残留無機粒子(残留アルミナ)及びスクラッチ低減の観点から、ベンジル基、フェネチル基などが好ましく挙げられる。これらの中でも残留無機粒子(残留アルミナ)及びスクラッチ低減の観点から、R1は水素原子、メチル基、エチル基、ベンジル基が好ましく、水素原子、メチル基、エチル基がより好ましく、水素原子、メチル基がさらに好ましく、メチル基がよりさらに好ましい。ジアリルアミン重合体が、上記一般式(I−a)及び(I−b)の構成単位を有する場合、R1は同一であってもよく異なっていてもよい。
前記一般式(I−a)及び(I−b)で表される構成単位は、酸付加塩の形態であってもよい。酸付加塩としては、たとえば塩酸塩、臭化水素酸塩、酢酸塩、硫酸塩、硝酸塩、亜硫酸塩、リン酸塩、アミド硫酸塩、メタンスルホン酸塩などが挙げられる。これらの中でも、残留無機粒子(残留アルミナ)及びスクラッチ低減の観点から、塩酸塩、臭化水素酸塩、酢酸塩が好ましく、塩酸塩がより好ましい。
前記一般式(I−c)及び(I−d)において、R2は、水酸基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数7〜10のアラルキル基を示す。水酸基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数7〜10のアラルキル基の好ましい形態は、前記R1で説明したとおりである。
また、前記一般式(I−c)及び(I−d)において、R3は、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数7〜10のアラルキル基を示し、D-は、1価の陰イオンを示す。
前記炭素数1〜4のアルキル基は直鎖状、分岐鎖状のいずれであってもよく、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、各種ブチル基が挙げられ、中でも残留無機粒子(残留アルミナ)及びスクラッチ低減の観点から、メチル基、エチル基が好ましい。前記炭素数7〜10のアラルキル基としては、残留無機粒子(残留アルミナ)及びスクラッチ低減の観点から、ベンジル基、フェネチル基などが好ましく挙げられる。D-で表される一価の陰イオンとしては、例えばハロゲンイオン、メチルサルフェートイオン、エチルサルフェートイオンなどを挙げることができる。
一般式(I−c)及び(I−d)において、>N+23・D-で表される部分構造(第四級アンモニウム塩構造単位の部分構造)の具体例としては、N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N,N−ジエチルアンモニウムクロリド、N,N−ジプロピルアンモニウムクロリド、N,N−ジブチルアンモニウムクロリド、N−メチル−N−ベンジルアンモニウムクロリド、N−エチル−N−ベンジルアンモニウムクロリド、N−メチル−N−エチルアンモニウムクロリド及びこれらのクロリド類に対応するブロミド類、ヨージド類、メチルサルフェート類、メチルサルフェート類などを挙げることができる。中でも、経済性の観点からN,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N,N−ジエチルアンモニウムクロリド、N,N−ジエチルアンモニウムエチルサルフェート、N−メチル−N−エチルアンモニウムエチルサルフェートが好ましい。
前記一般式(I−a)、(I−b)、(I−c)及び(I−d)で表される構成単位のうち、残留無機粒子(残留アルミナ)及びスクラッチの低減の観点から、前記一般式(I−a)及び(I−c)で表される構成単位から選ばれる一種以上を有することが好ましく、前記一般式(I−c)で表される構成単位を有することがより好ましい。
前記ジアリルアミン重合体の全構成単位中における前記一般式(I−a)、(I−b)、(I−c)及び(I−d)で表される構成単位の合計含有量は、残留無機粒子(残留アルミナ)及びスクラッチの低減の観点、並びに研磨速度の向上の観点から、30〜100モル%が好ましく、より好ましくは35〜90モル%、さらに好ましくは40〜80モル%、さらにより好ましくは40〜60モル%である。
前記ジアリルアミン重合体は、スクラッチ低減の観点から、さらに下記一般式(II)で表される構成単位を有することが好ましい。
Figure 0005925454
前記ジアリルアミン重合体の全構成単位中における前記一般式(II)で表される構成単位の含有量は、残留無機粒子(残留アルミナ)及びスクラッチの低減の観点、並びに研磨速度の向上の観点から、10〜60モル%が好ましく、より好ましくは20〜60モル%、さらに好ましくは30〜60モル%、さらにより好ましくは40〜60モル%である。
前記ジアリルアミン重合体の全構成単位中における、一般式(I−a)〜(I−d)
の構成単位と、一般式(II)の構成単位とのモル比(一般式(I−a)〜(I−d)/一般式(II))は、残留無機粒子(残留アルミナ)及びスクラッチの低減、並びに研磨速度の向上の観点から、90/10〜30/70が好ましく、より好ましくは80/20〜40/60、さらに好ましくは70/30〜40/60、さらにより好ましくは60/40〜40/60である。
前記ジアリルアミン重合体は、前記一般式(I−a)〜(I−d)及び一般式(II
)以外の構成単位を有していてもよい。その他の構成単位としては、エチレン性不飽和スルホン酸化合物由来の構成単位や、エチレン性不飽和カルボン酸化合物由来の構成単位、アクリルアミド化合物由来、トリアリルアミン由来の構造単位の構成単位が挙げられる。
前記エチレン性不飽和スルホン酸化合物としては、スチレンスルホン酸、α−メチルスチレンスルホン酸、ビニルトルエンスルホン酸、ビニルナフタレンスルホン酸、ビニルベンジルスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、アクリロイルオキシエチルスルホン酸、メタクロイルオキシプロピルスルホン酸などが挙げられる。これらのスルホン酸は、アルカリ金属塩、アンモニウム塩としても用いることができる。アルカリ金属塩としては、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩を例示することができる。中でも、残留無機粒子(残留アルミナ)及びスクラッチの低減並びに研磨速度の向上の観点から、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、及びそれらのナトリウム塩が好ましい。
前記エチレン性不飽和カルボン酸化合物としては、2-プロペン酸、3−ブテン酸、2-メチルプロパ-2-エン酸、ブテン二酸、4−ペンテン酸、5−ヘキセン酸、6−ヘプテン酸、7−オクテン酸、8−ノネン酸、9−デセン酸、10−ウンデセン酸、11−ドデセン酸等が挙げられる。これらのカルボン酸は、アルカリ金属塩、アンモニウム塩としても用いることができる。アルカリ金属塩としては、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩を例示することができる。これらの中でも、残留無機粒子(残留アルミナ)及びスクラッチの低減並びに研磨速度の向上の観点から、2-プロペン酸、3−ブテン酸、2-メチルプロパ-2-エン酸、ブテン二酸、4−ペンテン酸、5−ヘキセン酸及びそれらの塩が好ましく、ブテン二酸及びその塩がより好ましい。
前記アクリルアミド化合物の構成としては、アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−(ヒドロキシメチル)アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−(イソプロピル)アクリルアミド等が挙げられる。これらの中でも、残留無機粒子(残留アルミナ)及びスクラッチの低減並びに研磨速度の向上の観点から、アクリルアミド、N−メチルアクリルアミドが好ましい。
前記ジアリルアミン重合体の全構成単位中における、一般式(I−a)〜(I−d)
の構成単位及び一般式(II)の構成単位以外の構成単位の含有量は、残留無機粒子(残留アルミナ)及びスクラッチの低減の観点、並びに研磨速度の向上の観点から、0〜30モル%が好ましく、より好ましくは0〜20モル%が、さらに好ましくは0〜10モル%、さらにより好ましくは0〜5モル%、さらにより好ましくは実質的に含有しない。
また、前記ジアリルアミン重合体の全構成単位中における、一般式(I−a)〜(I
−d)の構成単位と一般式(II)の構成単位の合計含有量は、残留無機粒子(残留アルミナ)及びスクラッチの低減、並びに研磨速度の向上の観点から、好ましくは70モル%以上、より好ましくは80モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上、さらにより好ましくは100モル%である。
前記ジアリルアミン重合体の具体例としては、ジアリルアミン塩−アクリルアミド、ジアリルアミン塩−メタクリルアミド、ジアリルアミン塩−アクリル酸、ジアリルアミン塩−メタクリル酸、ジアリルアミン塩−マレイン酸の共重合体、メチルジアリルアミン塩−アクリルアミド、メチルジアリルアミン塩−メタクリルアミド、メチルジアリルアミン塩−アクリル酸、メチルジアリルアミン塩−メタクリル酸、メチルジアリルアミン塩−マレイン酸の共重合体、ジアリルジメチルアンモニウム塩−アクリルアミド、ジアリルメチルアミン塩−アクリルアミド、ジアリルジメチルアンモニウム塩−メタクリルアミド、ジアリルメチルエチルアンモニウム塩−メタクリルアミド、ジアリルジメチルアンモニウム塩−アクリル酸、ジアリルメチルエチルアンモニウム塩−アクリル酸、ジアリルジメチルアンモニウム塩−メタクリル酸、ジアリルメチルエチルアンモニウム塩−メタクリル酸、ジアリルジメチルアンモニウム塩−マレイン酸、ジアリルメチルエチルアンモニウム塩−マレイン酸などの共重合体やジアリルジメチルアンモニウム塩−マレイン酸−二酸化硫黄、ジアリルメチルエチルアンモニウム塩−マレイン酸−二酸化硫黄、アクリル酸−ジアリルジメチルアンモニウム塩−アクリルアミド、アクリル酸−ジアリルメチルエチルアンモニウム塩−アクリルアミドなどの3元系共重合体が挙げられる。これらの中でも、残留無機粒子(残留アルミナ)及びスクラッチの低減、並びに研磨速度の向上の観点から、ジアリルジメチルアンモニウム塩−二酸化硫黄、ジアリルジエチルアンモニウム塩−二酸化硫黄の共重合体が好ましい。
〔前記ジアリルアミン重合体の製造方法〕
前記ジアリルアミン重合体は、極性溶媒中において、ラジカル開始剤の存在下、ジアリルアミン類の酸付加塩及び/又は第四級アンモニウム塩と、必要に応じて二酸化硫黄及びその他の構成単位を導入するための前記化合物とを重合させることにより製造することができる。
前記極性溶媒としては、例えば水、無機酸(塩酸、硫酸、リン酸、ポリリン酸など)又はその水溶液、無機酸の金属塩(塩化亜鉛、塩化カルシウム、塩化マグネシウムなど)の水溶液、有機酸(ギ酸、酢酸、プロピオン酸、乳酸など)又はその水溶液、あるいは極性有機溶媒(アルコール、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミドなど)等を挙げることができるが、これらの混合物でもよい。また、これらの中で水系溶媒が好ましい。
前記ラジカル開始剤としては、例えば分子中にアゾ基を有するラジカル開始剤や過硫酸塩系ラジカル開始剤を好ましく用いることができ、ラジカル開始剤として過硫酸塩系ラジカル開始剤が好ましい。
前記ジアリルアミン類の酸付加塩としては、ジアリルアミン、N−メチルジアリルアミン、N−エチルジアリルアミン、N−プロピルジアリルアミン、N−ブチルジアリルアミン、N−2−ヒドロキシエチルジアリルアミン、N−2−ヒドロキシプロピルジアリルアミン、N−3−ヒドロキシプロピルジアリルアミンなどの塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、硝酸塩、亜硫酸塩、リン酸塩、アミド硫酸塩、メタンスルホン酸塩が挙げられる。前記ジアリルアミン類の第四級アンモニウム塩としては、塩化ジアリルジメチルアンモニウム、臭化ジアリルジメチルアンモニウム、沃化ジアリルジメチルアンモニウム、メチル硫酸ジアリルジメチルアンモニウム、塩化ジアリルジエチルアンモニウム、臭化ジアリルジエチルアンモニウム、沃化ジアリルジエチルアンモニウム、メチル硫酸ジアリルジエチルアンモニウム、塩化ジアリルメチルベンジルアンモニウム、臭化ジアリルメチルベンジルアンモニウム、沃化ジアリルメチルベンジルアンモニウム、メチル硫酸ジアリルメチルベンジルアンモニウム、塩化ジアリルエチルベンジルアンモニウム、臭化ジアリルエチルベンジルアンモニウム、沃化ジアリルエチルベンジルアンモニウム、メチル硫酸ジアリルエチルベンジルアンモニウム、エチル硫酸ジアリルジメチルアンモニウム、エチル硫酸ジアリルジエチルアンモニウムなどが挙げられる。これらの中でも、残留無機粒子(残留アルミナ)及びスクラッチの低減並びに研磨速度向上の観点から、塩化ジアリルジメチルアンモニウム、塩化ジアリルジエチルアンモニウム、エチル硫酸ジアリルジメチルアンモニウム、エチル硫酸ジアリルジエチルアンモニウム、エチル硫酸ジアリルメチルエチルアンモニウムが好ましく、塩化ジアリルジメチルアンモニウム、エチル硫酸ジアリルジエチルアンモニウム、エチル硫酸ジアリルメチルエチルアンモニウムが好ましい。
ジアリルアミン重合体の重量平均分子量は、研磨速度の向上、並びに残留無機粒子(残留アルミナ)及びスクラッチ低減の観点から1000〜500000が好ましく、より好ましくは1000〜200000、さらに好ましくは1000〜150000、さらにより好ましくは1000〜100000、さらにより好ましくは1500〜50000、さらにより好ましくは1500〜25000、さらにより好ましくは1500〜4000である。なお、該重量平均分子量は、実施例に記載の方法により求めることができる。
研磨液組成物中におけるジアリルアミン重合体の含有量の上限は研磨速度の観点から0.100重量%以下が好ましく、より好ましくは0.080重量%以下、さらに好ましくは0.050重量%以下、さらにより好ましくは0,040重量%以下である。下限値は残留無機粒子(残留アルミナ)及びスクラッチの低減の観点から、0.008重量%以上が好ましく、より好ましくは0.010重量%以上、さらに好ましくは0.020重量%以上である。従って、ジアリルアミン重合体の含有量は、研磨速度の向上、並びに残留無機粒子(残留アルミナ)及びスクラッチの低減の観点から、0.008〜0.100重量%が好ましく、より好ましくは0.010〜0.080重量%、さらに好ましくは0.010〜0.050重量%、さらにより好ましくは0.010〜0.040重量%、さらにより好ましくは0.020〜0.040重量%である。
研磨液組成物中におけるジアリルアミン重合体とアルミナの含有量比(ジアリルアミン重合体の含有量/アルミナ含有量)は、残留無機粒子(残留アルミナ)及びスクラッチの低減並びに研磨速度の向上の観点から、0.001〜0.1が好ましく、より好ましくは0.005〜0.06、さらに好ましくは0.005〜0.05、さらにより好ましくは0.01〜0.035、さらにより好ましくは0.01〜0.02である。
[酸]
本発明の研磨液組成物は、研磨速度の向上の観点から、酸を含有する。本発明の研磨液組成物における酸の使用は、酸及び又はその塩の使用を含む。研磨液組成物に使用される酸としては、硝酸、硫酸、亜硫酸、過硫酸、塩酸、過塩素酸、リン酸、ホスホン酸、ホスフィン酸、ピロリン酸、トリポリリン酸、アミド硫酸等の無機酸、2−アミノエチルホスホン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、エタン−1,1,−ジホスホン酸、エタン−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸、エタン−1−ヒドロキシ−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1,2−ジカルボキシ−1,2−ジホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸、2−ホスホノブタン−1,2−ジカルボン酸、1−ホスホノブタン−2,3,4−トリカルボン酸、α−メチルホスホノコハク酸等の有機ホスホン酸、グルタミン酸、ピコリン酸、アスパラギン酸等のアミノカルボン酸、クエン酸、酒石酸、シュウ酸、ニトロ酢酸、マレイン酸、オキサロ酢酸等のカルボン酸等が挙げられる。中でも、研磨速度及びロールオフの低減の観点から、無機酸、カルボン酸、有機ホスホン酸が好ましい。また、無機酸の中では、リン酸、硫酸がより好ましい。カルボン酸の中では、クエン酸、酒石酸、マレイン酸がより好ましく、クエン酸、酒石酸がさらに好ましい。有機ホスホン酸の中では、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)及びそれらの塩がより好ましく、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、アミノトリ(メチレンホスホン酸)がさらに好ましい。これらの酸及びその塩は単独で又は2種以上を混合して用いてもよいが、研磨速度の向上並びに残留無機粒子(残留アルミナ)及びスクラッチの低減の観点から、2種以上を混合して用いることが好ましく、リン酸、硫酸、クエン酸、酒石酸及び1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸からなる群から選択される2種以上の酸を混合して用いることがさらに好ましい。
これらの酸の塩を用いる場合は、特に限定はなく、具体的には、金属、アンモニウム、アルキルアンモニウム等が挙げられる。上記金属の具体例としては、周期律表(長周期型)1A、1B、2A、2B、3A、3B、4A、6A、7A又は8族に属する金属が挙げられる。これらの中でも、研磨速度向上の観点から1A族に属する金属又はアンモニウムとの塩が好ましい。
研磨液組成物中における前記酸の総含有量は、研磨速度の向上並びに残留無機粒子(残留アルミナ)及びスクラッチの低減の観点から、0.001〜5重量%が好ましく、より好ましくは0.01〜4重量%、さらに好ましくは0.05〜3重量%、さらにより好ましくは0.1〜2重量%である。
[水]
本発明の研磨液組成物は、媒体として水を含有する。水としては、蒸留水、イオン交換水、純水及び超純水等が使用され得る。研磨液組成物中の水の含有量は、研磨液組成物の取扱いが容易になるため、65〜99重量%が好ましく、より好ましくは70〜98重量%、さらに好ましくは80〜97重量%、さらにより好ましくは85〜97重量%である。
[シリカ粒子]
本発明の研磨液組成物は、残留アルミナ及びスクラッチの低減、並びに基板の表面うねり低減の観点から、無機粒子として、前記アルミナ粒子とともに、さらにシリカ粒子を含有することが好ましい。アミン化合物とシリカ粒子とを併用すると、シリカ粒子が凝集して、研磨速度の低下を招く場合があるが、前記ジアリルアミン重合体は、シリカ粒子と併用しても研磨速度の低下が起こり難い。このため、生産性を損なうことなく、効果的に残留アルミナとスクラッチを低減できる。シリカ粒子としては、コロイダルシリカ、ヒュームドシリカ、表面修飾したシリカ等が挙げられる。中でも、基板の表面うねり低減、残留アルミナ低減の観点から、コロイダルシリカが好ましい。
シリカ粒子の一次粒子の平均粒子径は、残留アルミナ及びスクラッチの低減、基板の表面うねり低減並びに研磨速度の向上の観点から、好ましくは35〜150nm、より好ましくは40〜100nm、さらに好ましくは45〜80nm、さらにより好ましくは45〜60nmである。なお、該平均粒子径は、実施例に記載の方法により求めることができる。
また、シリカ粒子の個数基準における粒径の標準偏差は、残留アルミナ及びスクラッチの低減、基板の表面うねり低減並びに研磨速度の向上の観点から、好ましくは8〜35nm、より好ましくは10〜30nm、さらにより好ましくは15〜25nmである。なお、該標準偏差は実施例に記載の方法により求めることができる。
アルミナ粒子とシリカ粒子とを混合して使用する場合、アルミナ粒子とシリカ粒子の重量比(アルミナ重量/シリカ重量)は、残留アルミナ及びスクラッチの低減、研磨速度の向上並びに基板表面のうねり低減の観点から、好ましくは10/90〜60/40、より好ましくは15/85〜50/50、さらに好ましくは20/80〜40/60、さらにより好ましくは20/80〜35/65、さらにより好ましくは20/80〜30/70である。
α−アルミナとシリカ粒子を混合して使用する場合、α−アルミナの二次粒子の平均粒子径とシリカ粒子の一次粒子の平均粒子径との比(α−アルミナの二次粒子の平均粒子径/シリカ粒子の一次粒子の平均粒子径)は、残留アルミナ及びスクラッチの低減、研磨速度の向上並びに基板の表面うねり低減の観点から、好ましくは1〜100、より好ましくは2〜50、さらに好ましくは5〜20、さらに好ましくは5〜10である。
本発明の研磨液組成物に含有されるシリカ粒子の含有量は、残留アルミナ及びスクラッチの低減、基板の表面うねり低減並びに研磨速度の向上の観点及びから、0.1重量%以上が好ましく、より好ましくは0.5重量%以上、さらに好ましくは1重量%以上、さらにより好ましくは2重量%以上である。また、該含有量は、基板の表面うねり低減及び経済性の観点から、30重量%以下が好ましく、より好ましくは25重量%以下、さらに好ましくは20重量%以下、さらにより好ましくは15重量%以下、さらにより好ましくは10重量%以下、さらにより好ましくは5重量%以下である。したがって、シリカ粒子の含有量は、残留アルミナ低減、基板の表面うねり低減及び研磨速度の向上、並びに経済性の観点から、0.1〜30重量%が好ましく、より好ましくは0.5〜25重量%、さらに好ましくは1〜20重量%、さらにより好ましくは2〜15重量%、さらにより好ましくは2〜10重量%、さらにより好ましくは2〜5重量%である。
[酸化剤]
本発明の研磨液組成物は、研磨速度の向上並びに残留無機粒子(残留アルミナ)及びスクラッチ低減の観点から、酸化剤を含むことが好ましい。本発明の研磨液組成物に使用できる酸化剤としては、研磨速度並びに残留無機粒子(残留アルミナ)及びスクラッチ低減の観点から、過酸化物、過マンガン酸又はその塩、クロム酸又はその塩、ペルオキソ酸又はその塩、酸素酸又はその塩、金属塩類、硝酸類、硫酸類等が挙げられる。
前記過酸化物としては、過酸化水素、過酸化ナトリウム、過酸化バリウム等が挙げられ、過マンガン酸又はその塩としては、過マンガン酸カリウム等が挙げられ、クロム酸又はその塩としては、クロム酸金属塩、重クロム酸金属塩等が挙げられ、ペルオキソ酸又はその塩としては、ペルオキソ二硫酸、ペルオキソ二硫酸アンモニウム、ペルオキソ二硫酸金属塩、ペルオキソリン酸、ペルオキソ硫酸、ペルオキソホウ酸ナトリウム、過ギ酸、過酢酸、過安息香酸、過フタル酸等が挙げられ、酸素酸又はその塩としては、次亜塩素酸、次亜臭素酸、次亜ヨウ素酸、塩素酸、臭素酸、ヨウ素酸、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム等が挙げられ、金属塩類としては、塩化鉄(III)、硫酸鉄(III)、硝酸鉄(III)、クエン酸鉄(III)、硫酸アンモニウム鉄(III)等が挙げられる。
好ましい酸化剤としては、過酸化水素、硝酸鉄(III)、過酢酸、ペルオキソ二硫酸アンモニウム、硫酸鉄(III)及び硫酸アンモニウム鉄(III)等が挙げられる。より好ましい酸化剤としては、表面に金属イオンが付着せず汎用に使用され安価であるという観点から過酸化水素が挙げられる。これらの酸化剤は、単独で又は2種以上を混合して使用してもよい。
研磨液組成物中における前記酸化剤の含有量は、研磨速度向上の観点から、好ましくは0.01重量%以上、より好ましくは0.05重量%以上、さらに好ましくは0.1重量%以上であり、研磨速度及び残留砥粒低減の観点から、好ましくは4重量%以下、より好ましくは2重量%以下、さらに好ましくは1.5重量%以下である。従って、表面品質を保ちつつ研磨速度を向上させるためには、上記含有量は、好ましくは0.01〜4重量%、より好ましくは0.05〜2重量%、さらに好ましくは0.1〜1.5重量%である。
[その他の成分]
本発明の研磨液組成物には、必要に応じて他の成分を配合することができる。他の成分としては、増粘剤、分散剤、防錆剤、塩基性物質、界面活性剤、高分子化合物等が挙げられる。研磨液組成物中のこれら他の任意成分の含有量は、0〜10重量%が好ましく、より好ましくは0〜5重量%である。
[研磨液組成物のpH]
本発明の研磨液組成物のpHは、研磨速度の向上並びに残留無機粒子(残留アルミナ)及びスクラッチ低減の観点から、上記の酸を用いてpH1〜6に調整することが好ましく、より好ましくはpH1〜4、さらに好ましくはpH1〜3、さらにより好ましくはpH1〜2である。
[研磨液組成物の調製方法]
本発明の研磨液組成物は、例えば、アルミナ粒子、ジアリルアミン重合体、酸及び水と、さらに所望により、シリカ粒子、酸化剤、及び他の成分とを公知の方法で混合することにより調製できる。シリカ粒子を混合する場合、濃縮されたスラリーの状態で混合されてもよいし、水等で希釈してから混合されてもよい。本発明の研磨液組成物中における各成分の含有量や濃度は、上述した範囲であるが、その他の態様として、本発明の研磨液組成物を濃縮物として調製してもよい。前記混合は、特に制限されず、ホモミキサー、ホモジナイザー、超音波分散機及び湿式ボールミル等の撹拌機等を用いて行うことができる。
[磁気ディスク基板の製造方法]
本発明は、その他の態様として、磁気ディスク基板の製造方法(以下、本発明の基板製造方法ともいう。)に関する。本発明の基板製造方法は、上述した本発明の研磨液組成物を用いて被研磨基板を研磨する工程(以下、「本発明の研磨液組成物を用いた研磨工程」ともいう。)を含む磁気ディスク基板の製造方法である。これにより、研磨速度が向上した研磨工程を介して、研磨後の基板の残留無機粒子(残留アルミナ)及びスクラッチが低減された磁気ディスク基板を提供しうる。本発明の基板製造方法は、とりわけ、垂直磁気記録方式用磁気ディスク基板の製造方法に適している。よって、本発明の基板製造方法は、その他の態様として、本発明の研磨液組成物を用いた研磨工程を含む垂直磁気記録方式用磁気ディスク基板の製造方法である。
本発明の研磨液組成物を用いて被研磨基板を研磨する方法の具体例としては、不織布状の有機高分子系研磨布等の研磨パッドを貼り付けた定盤で被研磨基板を挟み込み、本発明の研磨液組成物を研磨機に供給しながら、定盤や被研磨基板を動かして被研磨基板を研磨する方法が挙げられる。
被研磨基板の研磨工程が多段階で行われる場合、本発明の研磨液組成物を用いた研磨工程は、最終研磨の前工程までに行われるのがより好ましい。その際、前工程の研磨材や研磨液組成物の混入を避けるために、それぞれ別の研磨機を使用することが好ましく、研磨工程毎に被研磨基板を洗浄する工程を有することがより好ましい。また使用した研磨液を再利用する循環研磨においても、本発明の研磨液組成物は使用できる。なお、研磨機としては、特に限定されず、磁気ディスク基板研磨用の公知の研磨機が使用できる。本発明の研磨液組成物を用いた研磨工程は、本発明の研磨液組成物を被研磨基板の研磨対象面に供給し、前記研磨対象面に研磨パッドを接触させ、前記研磨パッド及び/又は前記被研磨基板を動かして研磨することを含むことが好ましい。
[研磨パッド]
本発明で使用される研磨パッドとしては、特に制限はなく、スエードタイプ、不織布タイプ、ポリウレタン独立発泡タイプ、又はこれらを積層した二層タイプ等の研磨パッドを使用することができるが、研磨速度の観点から、スエードタイプの研磨パッドが好ましい。
[研磨荷重]
研磨荷重は、研磨時に被研磨基板の研磨面に加えられる定盤の圧力を意味する。本発明の基板製造方法における研磨荷重は、残留アルミナを低減する観点から、50kPa以下が好ましく、より好ましくは40kPa以下、さらに好ましくは30kPa以下、さらにより好ましくは15kPa以下である。また、前記研磨荷重は、研磨速度の向上の観点から、3kPa以上が好ましく、より好ましくは5kPa以上、さらに好ましくは7kPa以上が、さらにより好ましくは10kPa以上である。したがって、前記研磨荷重は、3〜50kPaが好ましく、より好ましくは5〜40kPa、さらに好ましくは7〜30kPa、さらにより好ましくは10〜15kPaである。前記研磨荷重の調整は、定盤や基板等への空気圧や重りの負荷によって行うことができる。
[研磨液組成物の供給]
研磨工程における研磨液組成物の供給速度は、コスト低減の観点から、被研磨基板1cm2あたり0.25mL/分以下が好ましく、より好ましくは0.2mL/分以下、さらに好ましくは0.15mL/分以下、さらにより好ましくは0.1mL/分以下である。また、前記供給速度は、研磨速度の向上の観点から、被研磨基板1cm2あたり0.01mL/分以上が好ましく、より好ましくは0.025mL/分以上、さらに好ましくは0.05mL/分以上である。したがって、前記供給速度は、被研磨基板1cm2あたり0.01〜0.25mL/分が好ましく、より好ましくは0.025〜0.2mL/分、さらに好ましくは0.05〜0.15mL/分、さらにより好ましくは0.05〜0.1mL/分である。
本発明の研磨液組成物を研磨機へ供給する方法としては、例えばポンプ等を用いて連続的に供給を行う方法が挙げられる。研磨液組成物を研磨機へ供給する際は、全ての成分を含んだ1液で供給する方法の他、研磨液組成物の保存安定性等を考慮して、複数の配合用成分液に分け、2液以上で供給することもできる。後者の場合、例えば供給配管中又は被研磨基板上で、上記複数の配合用成分液が混合され、本発明の研磨液組成物となる。
[被研磨基板]
本発明の基板製造方法おける被研磨基板は磁気ディスク基板であり、具体的には、Ni−Pメッキされたアルミニウム合金基板や、珪酸ガラス、アルミノ珪酸ガラス、結晶化ガラス、強化ガラス等のガラス基板が挙げられる。中でも、Ni−Pメッキされたアルミニウム合金基板に適している。
また、本発明によれば、研磨速度が向上した研磨と研磨後の基板の残留アルミナが低減された磁気ディスク基板を提供できるため、高度の表面平滑性が要求される垂直磁気記録方式の磁気ディスク基板の研磨に好適に用いることができる。
上記被研磨基板の形状には特に制限はなく、例えば、ディスク状、プレート状、スラブ状、プリズム状等の平面部を有する形状や、レンズ等の曲面部を有する形状であればよい。中でも、ディスク状の被研磨基板が適している。ディスク状の被研磨基板の場合、その外径は例えば2〜95mm程度であり、その厚みは例えば0.5〜2mm程度である。
[研磨方法]
本発明は、その他の態様として、本発明の研磨液組成物を被研磨基板の研磨対象面に供給し、前記研磨対象面に研磨パッドを接触させ、前記研磨パッド及び/又は前記被研磨基板を動かして研磨することを含む研磨方法に関する。本発明の研磨方法を使用することにより、研磨速度が向上した研磨、及び、研磨後の基板の残留アルミナが低減された磁気ディスク基板、特に垂直磁気記録方式の磁気ディスク基板が好ましくは提供される。本発明の研磨方法における前記被研磨基板としては、上述のとおり、磁気ディスク基板や磁気記録用媒体の基板の製造に使用されるものが挙げられ、なかでも、垂直磁気記録方式用磁気ディスク基板の製造に用いる基板が好ましい。なお、具体的な研磨の方法及び条件は、上述のとおりとすることができる。また、本発明の研磨方法は、使用した本発明の研磨液組成物を再利用する循環研磨を含んでもよい。
[実施例1〜11及び比較例1〜7]
実施例1〜11及び比較例1〜7の研磨液組成物を調製して被研磨基板の研磨を行い、研磨速度、並びに研磨後の基板表面の残留アルミナ及びスクラッチの評価を行った。研磨液組成物の調製方法、使用した共重合体、各パラメーターの測定方法、研磨条件(研磨方法)及び評価方法は以下のとおりである。
1.研磨液組成物の調製
α−アルミナ(二次粒子の平均粒子径:0.3μm)、θ−アルミナ(二次粒子の平均粒子径:0.16μm)、コロイダルシリカ(一次粒子の平均粒子径:48.1nm、粒径の標準偏差:20.7nm)、下記表1に示すジアリルアミン重合体(すべて日東紡績社製)、クエン酸、酒石酸、硫酸、過酸化水素及び水を用い、実施例1〜11及び比較例1〜7の研磨液組成物を調製した。
研磨液組成物中における各成分の含有量は、α−アルミナ:0.72重量%、θ−アルミナ:0.24重量%(アルミナ粒子合計0.96重量%)、コロイダルシリカ:2.88重量%、硫酸:0.4重量%、酒石酸:0.01重量%、クエン酸:0.5重量%、過酸化水素:1.2重量%であり、研磨液組成物のpHは1.4であった。
なお、実施例1〜11の研磨液組成物におけるジアリルアミン重合体の含有量は、いずれも0.01重量%とした。比較例2〜7では、ジアリルアミン重合体に代えて、下記アミン化合物を用いた。これらの含有量は、いずれも0.01重量%とした。比較例1は、アミン化合物を含まない例である。
比較例2:ポリエチレンイミン(日本触媒社製)
比較例3:ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド(東京化成社製)
比較例4:アルキルベンジルアンモニウムクロライド(サニゾールC、花王社製)
比較例5:ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン(アンヒトール24B、花王社製)
比較例6:エチレンジアミン(和光純薬工業社製)
比較例7:トリエチレンテトラミン(東ソー社製)
Figure 0005925454
2.各パラメーターの測定方法
[アルミナ粒子の二次粒子の平均粒子径の測定]
0.5% ポリアクリル酸ナトリウム水溶液(ポイズ530(花王社製)、分子量4000)を分散媒として、下記測定装置内に投入し、続いて透過率が75〜95%になるようにサンプルを投入し、その後、5分間超音波を掛けた後、粒径を測定した。
測定機器:堀場製作所製 レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置 LA920
循環強度:4
超音波強度:4
[シリカ粒子の一次粒子の平均粒子径及び個数基準の粒径の標準偏差の測定]
シリカ粒子を日本電子製透過型電子顕微鏡(TEM)(商品名「JEM-2000FX」、80kV、1〜5万倍)で観察した写真をパソコンにスキャナで画像データとして取込み、解析ソフト「WinROOF」(販売元:三谷商事)を用いて1000個以上のシリカ粒子データについて1個1個のシリカ粒子の円相当径を求め、それを直径とし、表計算ソフト「EXCEL」(マイクロソフト社製)にて、個数基準の粒径の標準偏差(標本標準偏差)を得た。また、前記表計算ソフト「EXCEL」にて、粒子直径から粒子体積に換算して得られるシリカの粒径分布データに基づき、全粒子中における、ある粒径の粒子の割合(体積基準%)を小粒径側からの累積頻度として表し、累積体積頻度(%)を得た。得られたシリカの粒径及び累積体積頻度データに基づき、粒径に対して累積体積頻度をプロットすることにより、粒径対累積体積頻度グラフが得られる。前記グラフにおいて、小粒径側からの累積体積頻度が50%となる粒径をシリカの一次粒子の平均粒子径とした。
[重量平均分子量の測定]
ジアリルアミン重合体の重量平均分子量(Mw)は、日立L−6000型高速液体クロマトグラフを使用し、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)によって測定した。溶離液流路ポンプは日立L−6000、検出器はショーデックスRISE−61 示差屈折率検出器、カラムはアサヒパックの水系ゲル濾過タイプのGS−220HQ (排除限界分子量3,000)とGS−620HQ (排除限界分子量200万)とをダブルに接続したものを用いた。サンプルは溶離液で0.5g/100mlの濃度に調整し、20μlを用いた。溶離液には、0.4mol/Lの塩化ナトリウム水溶液を使用した。カラム温度は30℃で、流速は1.0ml/分で実施した。標準サンプルとして分子量106、194、440、600、1470、4100、7100、10300、12600、23000のポリエチレングリコールを用いて較正曲線を求め、その較正曲線を基に重合体の重量平均分子量(Mw)を求めた。
3.基板の研磨
調製した実施例1〜11及び比較例1〜7の研磨液組成物を用いて、下記の研磨条件で被研磨基板を研磨し、純水で洗浄して評価用基板とした。
[被研磨基板]
被研磨基板は、Ni−Pメッキされたアルミニウム合金基板を用いた。なお、この被研磨基板は、厚み1.27mm、直径95mmであった。
[研磨条件]
研磨試験機:両面研磨機(9B型両面研磨機、スピードファム社製)
研磨パッド:厚み1.04mm、平均開孔径43μm(FILWEL社製)
定盤回転数:45rpm
研磨荷重 :12.3kPa(設定値)
研磨液供給量:100mL/分(0.076mL/(cm2・分))
研磨量(片面):120mg
投入した基板の枚数:10枚
4.評価方法
[研磨速度の評価]
研磨液組成物の研磨速度は、以下の方法で評価した。まず、研磨前後の各基板の重さを計り(Sartorius社製「BP−210S」)を用いて測定し、各基板の重量変化を求め、10枚の平均値を重量減少量とし、それを研磨時間で割った値を重量減少速度とした。この重量減少速度を下記の式に導入し、研磨速度(μm/分)に変換した。
その結果を、下記表2に、比較例1を100とした相対値として示す。
研磨速度(μm/分)=重量減少速度(g/分)/基板片面面積(mm2)/Ni−Pメッキ密度(g/cm3)×106
(基板片面面積:6597mm2、Ni−Pメッキ密度:7.9g/cm3として算出)
[残留無機粒子及びスクラッチの評価方法]
測定機器:KLA Tencor社製、OSA7100
評価:研磨試験機に投入した基板の中、無作為に4枚を選択し、各々の基板を10000rpmにてレーザーを照射して残留無機粒子及びスクラッチを測定した。その4枚の基板の各々両面にある残留無機粒子(個)、スクラッチ数(本)の合計を8で除して、基板面当たりの残留無機粒子(個)及びスクラッチの数(本)を算出した。その結果を、下記表2に、比較例1を100とした相対値として示す。
Figure 0005925454
表2に示すとおり、実施例1〜11の研磨液組成物では、比較例1〜7の研磨液組成物に比べて、高い研磨速度を維持したまま、残留無機粒子及びスクラッチが低減されることが示された。
[実施例12〜15及び比較例8〜10]
ジアリルアミン重合体(No.1)の添加量を0又は0.005〜1.0重量%まで変更したほかは、実施例1と同じように、実施例12〜14及び比較例8〜11の研磨液組成物を作製し、実施例1と同様の研磨条件で被研磨基板を研磨し、研磨速度、残留無機粒子、及びスクラッチを評価した。その結果を、比較例8を100とした相対値として下記表3に示す。
Figure 0005925454
前記表3に示す通り、実施例12〜15の研磨液組成物では、比較例8〜10の研磨液組成物に比べて、高い研磨速度を維持したまま、残留無機粒子及びスクラッチが低減されることが示された。
[実施例16,17及び比較例11]
砥粒としてシリカ粒子を使用せずアルミナ砥粒(α−アルミナ:3.00重量%、θ−アルミナ:1.00重量%(アルミナ粒子合計4.00重量%))のみとしたほかは、実施例1,7及び比較例1と同じように、それぞれ、実施例16,17及び比較例11の研磨液組成物を作製し、実施例1と同様の研磨条件で被研磨基板を研磨し、研磨速度、残留アルミナ、及びスクラッチを評価した。その結果を、比較例11を100とした相対値として下記表4に示す。
Figure 0005925454
前記表4に示す通り、実施例16,17の研磨液組成物では、比較例11の研磨液組成物に比べて、高い研磨速度を維持したまま、残留アルミナ及びスクラッチが低減されることが示された。
本発明の研磨液組成物は、例えば、メモリーハードディスク等の磁気ディスク用基板の製造工程に好適に用いることができる。

Claims (10)

  1. 無機粒子、ジアリルアミン重合体、酸及び水を含有し、前記ジアリルアミン重合体が、下記一般式(I−a)、(I−b)、(I−c)及び(I−d)で表される構成単位からなる群から選択される1種以上の構成単位を有し、研磨液組成物中における前記ジアリルアミン重合体の含有量が0.008〜0.100重量%であり、前記無機粒子は、アルミナ粒子を含有する、磁気ディスク基板用研磨液組成物。
    Figure 0005925454
    [上記式(I−a)及び(I−b)中、R1は水素原子、水酸基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数7〜10のアラルキル基を示し、
    上記式(I−c)及び(I−d)中、R2は水酸基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数7〜10のアラルキル基を、R3は炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数7〜10のアラルキル基を、D-は一価の陰イオンをそれぞれ示す。]
  2. 前記ジアリルアミン重合体が、さらに下記一般式(II)で表される構成単位を有する、請求項1記載の磁気ディスク基板用研磨液組成物。
    Figure 0005925454
  3. 前記無機粒子が、さらにシリカ粒子を含有する、請求項1又は2に記載の磁気ディスク基板用研磨液組成物。
  4. 前記アルミナ粒子と前記シリカ粒子との重量比(アルミナ粒子重量/シリカ粒子重量)が、10/90〜60/40である、請求項に記載の磁気ディスク基板用研磨液組成物。
  5. 前記アルミナ粒子が、α−アルミナ及び中間アルミナを含有する、請求項からのいずれか一項に記載の磁気ディスク基板用研磨液組成物。
  6. 前記ジアリルアミン重合体の重量平均分子量が、1,000〜500,000である、請求項1からのいずれかに記載の磁気ディスク基板用研磨液組成物。
  7. 前記研磨液組成物のpHが、1〜3である、請求項1からのいずれかに記載の磁気ディスク基板用研磨液組成物。
  8. 前記ジアリルアミン重合体が、塩化ジアリルジメチルアンモニウと二酸化硫黄との共重合体である、請求項1からのいずれかに記載の磁気ディスク基板用研磨液組成物。
  9. 請求項1からのいずれかに記載の研磨液組成物を用いてNi−Pめっきアルミニウム合金基板又はガラス基板を研磨する工程を含む、磁気ディスク基板の製造方法。
  10. 請求項1からのいずれかに記載の研磨液組成物を用いてNi−Pめっきアルミニウム合金基板又はガラス基板を研磨する工程を含む、磁気ディスク基板の研磨方法。
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