JP5918591B2 - 筆記具 - Google Patents
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Description
更に、前記奇数多角形が、三角形又は五角形であること、前記凹部が、チップ側の傾斜面の勾配Aと軸筒後端側の傾斜稜線の勾配BにおいてA>Bであることを要件とする。
更に、前記凹部が、軸筒外周面の周方向に等間隔に形成されること、前記凹部が、軸筒外周面の周方向に接触状態で連続して形成されること、前記凹部が、軸筒外周面の軸方向に等間隔に形成されること、前記凹部が、軸筒外周面の軸方向に接触状態で連続して形成されることを要件とする。
更には、前記軸筒の把持部が透明樹脂材料により成形されることを要件とする。
図1乃至3に示す筆記具1は、軸筒2外面の把持部3となる箇所に複数の凹部4が滑り止めとして形成されるキャップ式筆記具の筆記具本体であり、前記各々の凹部4が、外周面形状(外側から視認される輪郭形状)を奇数多角形(本実施形態においては三角形)とし、その一つの頂点41が軸筒後端側に形成されるとともに、前記頂点41と対向する辺42がペン先6側の軸方向に略垂直に形成されている。
前記本体軸21は、透明なAS樹脂からなる円筒状成形物であり、把持部3となる前方箇所の外面には、略三角錐形状の凹部4が周方向に等間隔に設けられるとともに、軸方向にも四列に亘って等間隔に形成されている。
尚、前記凹部4は本体軸21を射出成形する時に一体に形成されるものであるが、エラストマー等からなる別体のグリップ部材に前記凹部4を形成し、硬質の軸体の把持部に取り付ける構成(二色成形を含む)であってもよい。また、本体軸21は樹脂製のものに限らず、金属や木材、セラミック等、汎用の筆記具外装として適用される硬質材料を用いることもでき、円筒状に限らず多角形筒状とすることもできる。
前記構成とすることで、筆記時に指先が動いてペン先側に移動した場合に、頂点41側から広角方向の辺42側に向かって稜線45方向へ直線的に移動し、軸方向と垂直に形成される辺42(面44)で確実に停止する。そのため、筆記時に筆圧がかかった際にも前記停止位置で指先を保持され、複数の微小凹部によって高い滑り止め効果が得られる。
尚、仮想底面となる三角形の一辺42が軸方向と垂直に形成されていれば、該一辺42に対向する頂点41は、辺42の略中心から垂直な位置(即ち、二等辺三角形を形成する位置)でなくても滑り止め効果が得られるため、この限りではないが、図2のような二等辺三角形(正三角形を含む)とすることがより高い滑り止め効果を発現するため最も有用である。
また、本実施形態においては軸筒2が円筒状であるため、仮想底面となる三角形の各辺(輪郭線)が湾曲した状態で形成されているがこの限りでなく、直線状であってもよい。
また、凹部4の内面形状(窪み面)としても、外周面形状を仮想底面とする多角錐の他、軸心方向に頂部43を有さない角錐台等の多面体形状や球面部を備えた形状であってもよい。
また、相異なる形態のペン先を装着させたり、相異なる色相のインキを導出させるペン先を装着させた両頭式形態であってもよい。
更にペン先の形態としてもボールペンチップに限らず、繊維チップ、フェルトチップ、プラスチックチップ、金属加工チップ等のマーキングペン用ペン先を用いたマーキングペン、更には万年筆やシャープペンシル等、汎用形態の筆記具とすることもできる。
その際、本実施形態で説明したレフィル式筆記具だけでなく、インキ保溜部材を用いた直液式筆記具や、インキ吸蔵体を用いた中詰式筆記具であってもよい。
本形態の筆記具1は把持部3のみを異形とした以外は、前述の第一実施形態と同様の構成からなる。
前記本体軸21は、透明なAS樹脂からなる筒状成形物であり、把持部3となる前方箇所の外面には、前述の略三角錐形状の凹部4が、周方向に等間隔に複数設けられるとともに、軸方向に接触状態で連続して形成されている。尚、前記凹部4は本体軸21を射出成形する時に一体に形成されている。
各凹部4は、仮想底面(即ち、三角形の輪郭)の軸方向垂直辺42と、軸方向に隣り合う仮想底面の頂点41が隣接した状態で軸方向に連続形成されているため、筆記時に指先が動いてペン先側に移動した際、頂点41側から広角方向の辺42側に向かって直線的(稜線45方向)に移動し、軸方向と垂直に形成される辺42(面44)で停止する状態が短距離間で連続して生じる。そのため、筆記時に筆圧がかかった際にもすぐに前記停止位置(辺42や面44)で指先が保持されることから、滑り難い把持位置の調整が容易なものとなる。
尚、前記形態においては、仮想底面となる三角形の一辺42が軸方向と垂直に形成されるとともに、該一辺42に対向する頂点41が辺42の略中心から垂直な位置に形成される(即ち、仮想底面が二等辺三角形となる)ことが好ましい。
本形態の筆記具1は軸筒の材質をポリカーボネート樹脂とし、後端ノック式形態の筆記具に使用する外装とした以外は前述の第一実施形態と同様の構成からなり、図5には把持部3の拡大図のみを示す。
前記本体軸21は、着色透明ポリカーボネート樹脂からなる円筒状成形物であり、把持部3となる箇所の外面には、前述の略三角錐形状の凹部4が、軸筒外周面の周方向に接触状態で連続して複数設けられるとともに、軸方向に三列に亘って等間隔に形成されている。尚、前記凹部4は本体軸21を射出成形する時に一体に形成されている。
各凹部4は、仮想底面(即ち、三角形の輪郭)の軸方向垂直辺42の両端が、外周方向に隣り合う仮想底面の垂直辺42と隣接して外周を一周するように連続形成されているため、筆記時に指先が滑ってペン先側に移動する際、頂点41側から広角方向の辺42側に向かって直線的(稜線45方向)に移動し、軸方向と垂直に形成される辺42(面44)で停止する状態が円周に亘って維持できる。そのため、筆記具を円周方向に回して握り直した際にも前記停止位置(辺42や面44)で指先が保持されることから、滑り難い把持位置の調整が容易なものとなる。従って、円筒状の軸筒において特に有用なものとなる。
2 軸筒
21 本体軸
22 口金
23 尾栓
3 把持部
4 凹部
41 頂点
42 辺(垂直辺)
43 頂部
44 傾斜面
45 稜線
5 ペン先
Claims (8)
- 把持部となる軸筒外面に複数の凹部が滑り止めとして形成される筆記具であって、前記各々の凹部が、外周面形状を奇数多角形とし、一つの頂点が軸筒後端側に形成されるとともに、前記頂点と対向する辺がペン先側の軸方向に略垂直に形成され、外周面の奇数多角形面を仮想底面とし、軸心方向に頂部を形成する多角錐形状であることを特徴とする筆記具。
- 前記奇数多角形が、三角形又は五角形である請求項1記載の筆記具。
- 前記凹部が、チップ側の傾斜面の勾配Aと軸筒後端側の傾斜稜線の勾配BにおいてA>Bである請求項1又は2に記載の筆記具。
- 前記凹部が、軸筒外周面の周方向に等間隔に形成される請求項1乃至3のいずれかに記載の筆記具。
- 前記凹部が、軸筒外周面の周方向に接触状態で連続して形成される請求項1乃至4のいずれかに記載の筆記具。
- 前記凹部が、軸筒外周面の軸方向に等間隔に形成される請求項1乃至5のいずれかに記載の筆記具。
- 前記凹部が、軸筒外周面の軸方向に接触状態で連続して形成される請求項1乃至6のいずれかに記載の筆記具。
- 前記軸筒の把持部が透明樹脂材料により成形される請求項1乃至7のいずれかに記載の筆記具。
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