JP5916469B2 - 樹脂組成物およびそれを用いた多層構造体 - Google Patents

樹脂組成物およびそれを用いた多層構造体 Download PDF

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Description

本発明は、アイオノマーを含有する樹脂組成物およびそれを用いた多層構造体に関するものであり、特には、強度に優れた成形体が得られる樹脂組成物およびそれを含有する層を少なくとも1層有する多層構造体に関するものである。
アイオノマーは疎水性の高分子主鎖に対し、イオン基を側鎖に有する熱可塑性樹脂であり、金属イオンの凝集により鎖間架橋が形成され、透明性が高く強靭であるという特性を有することから、その成形品は包装材料やエンジニアリングプラスチックの改質材等として広く用いられている。
従来、かかるアイオノマーにエチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物(以下、EVOHと称することがある)を配合することにより、ヒートシール性および易縦引裂性に優れたフィルムを得る技術が知られている(例えば、特許文献1)。
また、ガスバリア性や機械強度およびリサイクル性の良好な容器用キャップを得る目的で、アイオノマーに、EVOHおよび少量のポリアミド系樹脂を含有する樹脂組成物およびそれを成形してなる容器用キャップが知られている(例えば、特許文献2)。
特開2000−344989号公報 特開2000−248131号公報
しかしながらかかる特許文献1記載の樹脂組成物を用いた成形物は、容器用キャップのように、使用時に変形することがない用途においてはその強度は問題なかったものの、フィルムやシート等の薄膜、可とう性ボトルやチューブ等の中空容器など、使用時に変形を受けるような用途に用いる際においては、強度、引張伸び性の点で改善の余地があった。これは、強靭性の指標のひとつである引張り歪みでは、相溶性の低いEVOHとのブレンドでは、アイオノマーマトリックス中のEVOHドメインが応力集中箇所となり、著しく引張り歪みが小さくなるからである。
本発明者らは、上記事情に鑑み、鋭意検討の結果、アイオノマー(A)にEVOH(B)およびポリアミド系樹脂(C)を選択して用い、かつ、かかる樹脂組成物がホウ素化合物(D)を特定微量にて配合し、アイオノマー(A)とEVOH(B)との重量比(A/B)が特定範囲であることにより、強度および引張伸び性に優れた樹脂組成物が得られることを見出した。
すなわち、本発明の要旨は、アイオノマー(A)にEVOH(B)およびポリアミド系樹脂(C)を配合してなる樹脂組成物において、ホウ素化合物(D)を樹脂組成物100重量部に対してホウ素換算にて0.0001〜1重量部含有し、アイオノマー(A)とEVOH(B)との重量比(A/B)が60/40〜99/1である樹脂組成物に存する。
アイオノマー(A)にEVOH(B)を適度に相溶させるため、相溶化剤としてポリアミド系樹脂(C)を用いるものであるが、このとき、樹脂組成物がホウ素化合物(D)を特定微量にて配合することにより、強度および引張伸び性に優れ、かつ成形加工性に優れた樹脂組成物が得られることを見出した。
アイオノマーは強靭性に優れるが、相溶性の低い樹脂であるEVOHとの混合物の成形物においては、アイオノマーマトリックス中のEVOHドメインが応力集中箇所となり、強度等が低下する傾向がある。
また、アイオノマーとEVOHの相溶化剤として、ポリアミド系樹脂を使用した場合、EVOHとポリアミド系樹脂の親和性が高いため、溶融混練時等に押出機内で架橋し、かかる架橋物がゲルとなって発生する傾向がある。従って、このような組成物を使用した成形物において、かかるゲルが応力集中箇所となり強度等が低下する傾向がある。
しかしながら、かかる樹脂組成物が特定微量のホウ素化合物を含有することにより、適度にEVOHとポリアミド系樹脂との架橋反応が適度に抑えられるため、ポリアミド系樹脂の相溶化剤としての効果が向上し、強度および引張伸び性に優れた樹脂組成物を得ることができるものと推測される。
以下、本発明の構成につき詳細に説明するが、これらは望ましい実施態様の一例を示すものである。
本発明は、アイオノマー(A)にエチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物(B)およびポリアミド系樹脂(C)を配合してなる樹脂組成物において、ホウ素化合物(D)を特定微量にて含有する樹脂組成物に存する。
<アイオノマー(A)成分の説明>
本発明で用いるアイオノマー(A)は、本発明の樹脂組成物のベース樹脂となるものである。かかる樹脂は公知の樹脂であり、疎水性の高分子主鎖に対し、側鎖にイオン基を有する熱可塑性樹脂である。
かかるアイオノマーとしては、スルホン酸基含有ポリマーのスルホン酸基の一部もしくは全部が金属イオンで中和された構造のスルホン酸系アイオノマーや、エチレン−不飽和カルボン酸共重合体のカルボキシル基の一部もしくは全部が金属イオンで中和された構造のカルボン酸系アイオノマー等が挙げられる。
アイオノマーのスルホン酸基やカルボキシル基等、酸部分を中和する金属イオンとしては、通常、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム等の1価金属イオン、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛などの2価金属イオン、鉄、アルミニウム等の3価金属イオン等が挙げられる。アイオノマー中の金属カチオン含有量は、アイオノマー1kg当たり通常0.4〜4モル、好ましくは0.6〜2モルの範囲にあることが望ましい。また、中和度は、前記金属の陽イオンで共重合体成分中の酸量の15〜80%、好ましくは20〜60%が中和されたものが好適に用いられる。
本発明で用いるアイオノマーは、ポリアミド系樹脂との親和性の点から2価金属イオン中和物が好ましく、特に好ましくは亜鉛イオン中和物である。
スルホン酸系アイオノマーとして具体的には、ポリスチレンスルホン酸塩(PSS)アイオノマー、エチレン系スルホン酸塩アイオノマー等が挙げられ、カルボン酸系アイオノマーとして具体的には、エチレン−不飽和カルボン酸共重合体のようなカルボン酸塩アイオノマー等のアイオノマーなどを挙げることができる。
本発明においては、EVOH(B)との親和性の点から、カルボン酸系アイオノマーを用いることが好ましく、特にはエチレン−不飽和カルボン酸共重合体のアイオノマーを用いることが好ましい。
エチレン−不飽和カルボン酸共重合体のアイオノマーにおける不飽和カルボン酸としては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸、マレイン酸モノメチルエステル、マレイン酸モノエチルエステルなどを挙げることができ、これらは単独でも複数を同時に用いることも可能である。中でも特に(メタ)アクリル酸が好ましい。
上記エチレン−不飽和カルボン酸ランダム共重合体アイオノマーのエチレン成分含有量は、通常50〜99重量%であり、好ましくは60〜95重量%である。また、不飽和カルボン酸成分は、通常1〜50重量%、好ましくは15〜40重量%である。
また、エチレン−不飽和カルボン酸共重合体のアイオノマーには、共重合成分となりうる他の単量体を少量含有していてもよく(例えば20重量%未満にて)、例えば、酢酸ビニルのようなビニルエステル、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、のような不飽和(メタ)アクリル酸エステルなどが挙げられる。
すなわち、本発明のアイオノマーは、エチレン−(メタ)アクリル酸系共重合体の2価金属イオン中和物が好ましく、特に好ましくエチレン−(メタ)アクリル酸系共重合体の亜鉛イオン中和物である。
かかるエチレン−不飽和カルボン酸共重合体は、公知の重合方法、例えば高温高圧下で各重合成分をランダム共重合することによって得ることができる。
アイオノマー(A)として好ましくは、融点が通常70〜120℃、好ましくは80〜110℃、特に好ましくは85〜95℃のものである。また、MFRが190℃、荷重2160gにて、通常0.05〜100g/10分、好ましくは0.1〜50g/10分、より好ましくは0.1〜10g/10分、特に好ましくは0.5〜1.5g/10分のものである。
上記のアイオノマーとしては、「ハイミラン」(三井・デュポンポリケミカル社製)、
「サーリン」(デュポン社製)、などの市販品を挙げることができる。
<EVOH(B)の説明>
本願で用いるエチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物(B)について説明する。
本発明で用いるEVOH(B)は、公知の樹脂であり、非水溶性の熱可塑性樹脂である。EVOH(B)は、通常、ビニルエステル系モノマー(例えば、脂肪酸ビニルエステル)とエチレンを共重合してエチレン−ビニルエステル系共重合体を得、これをケン化して得られるものである。すなわち、エチレン構造単位とビニルアルコール構造単位を主とし、ケン化後に残存する若干量のビニルエステル構造単位を含むものである。上記共重合に際しては、溶液重合法など、公知の重合法が採用されうる。
上記ビニルエステル系モノマーとしては、経済的な点から通常は酢酸ビニルが用いられる。他にも、例えばギ酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、バーサチック酸ビニル等の脂肪族ビニルエステル、安息香酸ビニル等の芳香ビニルエステル等が挙げられ、通常炭素数3〜20、好ましくは炭素数4〜10、特に好ましくは炭素数4〜7の脂肪族ビニルエステルである。これらは通常単独で用いるが、必要に応じて複数種を用いてもよい。
また、EVOH(B)のエチレン含有量は、エチレンとビニルエステル系モノマーの重合時に決定されるものであり、ケン化の前後で変化するものではない。ISO14663に基づいて測定したエチレン構造単位の含有率が通常20〜60モル%、好ましくは20〜55モル%、特に好ましくは25〜50モル%である。エチレン含有量が低すぎると耐衝撃性や加工性が低下する傾向があり、高すぎるとガスバリア性や耐溶剤性が低くなる傾向がある。
さらに、EVOH(B)のケン化度は滴定法(JIS K6726)(ただし、EVOHは水/メタノール溶媒に均一に溶解した溶液にて)で測定した値で通常90〜100モル%、好ましくは95〜100モル%、特に好ましくは98〜100%である。ケン化度が低すぎると酸素バリア性が低下する傾向がある。
EVOH(B)のメルトフローレート(以下、MFRと称することがある)は210℃、荷重2160gで測定した値で通常0.1〜100g/10分、好ましくは1〜50g/10分、特に好ましくは2〜40g/10分である。かかる値が高すぎたり低すぎたりすると加工性が低下する傾向がある。
なお、本発明では、エチレンとビニルエステル系モノマー以外に、EVOH(B)に要求される特性を阻害しない範囲で共重合可能なエチレン性不飽和単量体を共重合していてもよく、上記単量体としては、下記のものがあげられる。例えば、プロピレン、1−ブテン、イソブテン等のオレフィン類や、2−プロペン−1−オール、3−ブテン−1−オール、4−ペンテン−1−オール、5−ヘキセン−1−オール、3,4−ジヒドロキシ−1−ブテン、5−ヘキセン−1,2−ジオール等のヒドロキシ基含有α−オレフィン類や、そのアシル化物、エステル化物が挙げられ、該エステル化物としては、3,4−ジアシロキシ−1−ブテン、特に、3,4−ジアセトキシ−1−ブテン等があげられる。また、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、(無水)フタル酸、(無水)マレイン酸、(無水)イタコン酸等の不飽和酸類あるいはその塩、ならびに、炭素数1〜18のモノまたはジアルキルエステル類があげられる。また、アクリルアミド、炭素数1〜18のN−アルキルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、2−アクリルアミドプロパンスルホン酸あるいはその塩、ならびに、アクリルアミドプロピルジメチルアミンあるいはその酸塩あるいはその4級塩等のアクリルアミド類や、メタクリルアミド、炭素数1〜18のN−アルキルメタクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、2−メタクリルアミドプロパンスルホン酸あるいはその塩、メタクリルアミドプロピルジメチルアミンあるいはその酸塩ならびにその4級塩等のメタクリルアミド類があげられる。また、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド等のN−ビニルアミド類、アクリルニトリル、メタクリルニトリル等のシアン化ビニル類や、炭素数1〜18のアルキルビニルエーテル、ヒドロキシアルキルビニルエーテル、アルコキシアルキルビニルエーテル等のビニルエーテル類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、臭化ビニル等のハロゲン化ビニル類、トリメトキシビニルシラン等のビニルシラン類、ならびに、酢酸アリル、塩化アリル、トリメチル−(3−アクリルアミド−3−ジメチルプロピル)−アンモニウムクロリド、アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ビニルエチレンカーボネート、グリセリンモノアリルエーテル等があげられる。また、ウレタン化、アセタール化、シアノエチル化、オキシアルキレン化等「後変性」されていても差し支えない。
特にヒドロキシ基含有α−オレフィン類を共重合したEVOH樹脂は、延伸加工や真空・圧空成形などの二次成形性が良好になる点で好ましく、中でも1,2−ジオールを側鎖に有するEVOH樹脂が好ましい。
本発明で用いられるEVOH(B)には、本発明の効果を阻害しない範囲において、一般にEVOH樹脂に配合する配合剤、例えば、熱安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、着色剤、紫外線吸収剤、滑剤、可塑剤、光安定剤、界面活性剤、抗菌剤、乾燥剤、アンチブロッキング剤、難燃剤、架橋剤、硬化剤、発泡剤、結晶核剤、防曇剤、生分解用添加剤、シランカップリング剤、酸素吸収剤などが含有されていてもよい。
上記熱安定剤としては、溶融成形時の熱安定性等の各種物性を向上させる目的で、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ラウリル酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸等の有機酸類またはこれらのアルカリ金属塩(ナトリウム、カリウム等)、アルカリ土類金属塩(カルシウム、マグネシウム等)などの塩;または、硫酸、亜硫酸、炭酸、リン酸等の無機酸類、またはこれらのアルカリ金属塩(ナトリウム、カリウム等)、アルカリ土類金属塩(カルシウム、マグネシウム等)、亜鉛塩などの塩等の添加剤を添加してもよい。これらのうち、特に、酢酸、酢酸塩、リン酸塩を添加することが好ましい。
酢酸を添加する場合、その添加量は、EVOH(B)100重量部に対して通常0.001〜1重量部、好ましくは0.005〜0.2重量部、特に好ましくは0.010〜0.1重量部である。酢酸の添加量が少なすぎると、酢酸の含有効果が十分に得られない傾向があり、逆に多すぎると熱安定性が低下する傾向がある。
また、酢酸塩、リン酸塩(リン酸水素塩を含む)の添加量としては、EVOH(B)1
00重量部に対して金属換算(灰化後、ICP発光分析法にて分析)で通常0.0005〜0.1重量部、好ましくは0.001〜0.05重量部、特に好ましくは0.002〜0.03重量部である。かかる添加量が少なすぎるとその含有効果が十分に得られないことがあり、多すぎると熱安定性が低下する傾向がある。尚、EVOH(B)に2種以上の塩を添加する場合は、その総量が上記の添加量の範囲にあることが好ましい。
EVOH系樹脂(B)に酢酸、酢酸塩、リン酸塩を添加する方法については、特に限定されず、i)含水率20〜80重量%のEVOH(B)の多孔性析出物を、添加物の水溶液と接触させて、添加物を含有させてから乾燥する方法;ii)EVOH(B)の均一溶液(水/アルコール溶液等)に添加物を含有させた後、凝固液中にストランド状に押し出し、次いで得られたストランドを切断してペレットとして、さらに乾燥処理をする方法;iii)EVOH(B)と添加物を一括して混合してから押出機等で溶融混練する方法;iv)EVOH(B)の製造時において、ケン化工程で使用したアルカリ(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等)を酢酸等の有機酸類で中和して、残存する酢酸等の有機酸類や副生成する塩の量を水洗処理により調整したりする方法等を挙げることができる。
本発明の効果をより顕著に得るためには、添加物の分散性に優れるi)、ii)の方法、有機酸およびその塩を含有させる場合はiv)を併用する方法が好ましい。
<ポリアミド系樹脂(C)>
本願で用いるポリアミド系樹脂(C)について説明する。
本発明で用いるポリアミド系樹脂(C)は、アイオノマー(A)におけるEVOH(B)の相溶化剤として用いられる。公知の樹脂であり、非水溶性の熱可塑性樹脂である。
例えば具体的には、ポリカプラミド(ナイロン6)、ポリ−ω−アミノヘプタン酸(ナイロン7)、ポリ−ω−アミノノナン酸(ナイロン9)、ポリウンデカンアミド(ナイロン11)、ポリラウリルラクタム(ナイロン12)等の脂肪族ポリアミド系樹脂が挙げられる。また共重合ポリアミド系樹脂としては、ポリエチレンジアミンアジパミド(ナイロン26)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン46)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン612)、ポリオクタメチレンアジパミド(ナイロン86)、ポリデカメチレンアジパミド(ナイロン108)、カプロラクタム/ラウリルラクタム共重合体(ナイロン6/12)、カプロラクタム/ω−アミノノナン酸共重合体(ナイロン6/9)、カプロラクタム/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート共重合体(ナイロン6/66)、ラウリルラクタム/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート共重合体(ナイロン12/66)、エチレンジアミンアジパミド/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート共重合体(ナイロン26/66)、カプロラクタム/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート/ヘキサメチレンジアンモニウムセバケート共重合体(ナイロン66/610)、エチレンアンモニウムアジペート/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート/ヘキサメチレンジアンモニウムセバケート共重合体(ナイロン6/66/610)等の脂肪族共重合ポリアミドや、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド、ポリメタキシリレンアジパミド、ヘキサメチレンイソフタルアミド/テレフタルアミド共重合体、ポリ−p−フェニレンテレフタルアミドや、ポリ−p−フェニレン・3−4’ジフェニルエーテルテレフタルアミド等の芳香族共重合ポリアミド、非晶性ポリアミド、上記のポリアミド系樹脂をメチレンベンジルアミン、メタキシレンジアミン等のカルボキシル基やアミノ基で末端を変性した末端変性ポリアミド等が挙げられる。
ポリアミド系樹脂(C)の中でも、入手のし易さ、経済性(安価)の点で、好ましくは脂肪族ポリアミド系樹脂であり、特に好ましくはポリカプラミド(ナイロン6)である。
ポリアミド系樹脂(C)として好ましくは、融点が通常150〜270℃、好ましくは180〜250℃、特に好ましくは200〜230℃のものである。また、MFRが230℃、荷重2160gにて、通常0.1〜100g/10分、好ましくは1〜50g/10分、特に好ましくは3〜20g/10分のものである。
<ホウ素化合物(D)>
本発明は、アイオノマー(A)にエチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物(B)およびポリアミド系樹脂(C)を配合してなる樹脂組成物において、ホウ素化合物(D)を特定微量にて配合することが特徴である。
本発明におけるホウ素化合物(D)とは、ホウ酸およびその金属塩を意味する。
ホウ酸金属塩としては、例えばホウ酸カルシウム、ホウ酸コバルト、ホウ酸亜鉛( 四ホウ酸亜鉛, メタホウ酸亜鉛等) 、ホウ酸アルミニウム・カリウム、ホウ酸アンモニウム( メタホウ酸アンモニウム、四ホウ酸アンモニウム、五ホウ酸アンモニウム、八ホウ酸アンモニウム等) 、ホウ酸カドミウム( オルトホウ酸カドミウム、四ホウ酸カドミウム等) 、ホウ酸カリウム( メタホウ酸カリウム、四ホウ酸カリウム、五ホウ酸カリウム、六ホウ酸カリウム、八ホウ酸カリウム等) 、ホウ酸銀( メタホウ酸銀、四ホウ酸銀等) 、ホウ酸銅( ホウ酸第2 銅、メタホウ酸銅、四ホウ酸銅等) 、ホウ酸ナトリウム( メタホウ酸ナトリウム、二ホウ酸ナトリウム、四ホウ酸ナトリウム、五ホウ酸ナトリウム、六ホウ酸ナトリウム、八ホウ酸ナトリウム等) 、ホウ酸鉛( メタホウ酸鉛、六ホウ酸鉛等) 、ホウ酸ニッケル( オルトホウ酸ニッケル、二ホウ酸ニッケル、四ホウ酸ニッケル、八ホウ酸ニッケル等) 、ホウ酸バリウム( オルトホウ酸バリウム、メタホウ酸バリウム、二ホウ酸バリウム、四ホウ酸バリウム等) 、ホウ酸ビスマス、ホウ酸マグネシウム( オルトホウ酸マグネシウム、二ホウ酸マグネシウム、メタホウ酸マグネシウム、四ホウ酸三マグネシウム、四ホウ酸五マグネシウム等) 、ホウ酸マンガン( ホウ酸第1 マンガン、メタホウ酸マンガン、四ホウ酸マンガン等) 、ホウ酸リチウム( メタホウ酸リチウム、四ホウ酸リチウム、五ホウ酸リチウム等) などの他、ホウ砂、カーナイト、インヨーアイト、コトウ石、スイアン石、ザイベリ石等のホウ酸塩鉱物などが挙げられる。
かかるホウ素化合物(D)は、取り扱い性の点から、水溶性であることが好ましい。
上記の中でも好ましくはホウ砂、ホウ酸、ホウ酸ナトリウム(メタホウ酸ナトリウム、二ホウ酸ナトリウム、四ホウ酸ナトリウム、五ホウ酸ナトリウム、六ホウ酸ナトリウム、八ホウ酸ナトリウム等)であり、特に好ましくはホウ酸である。
<樹脂組成物の説明>
本発明の樹脂組成物は、上記(A)〜(D)を含有するものであり、その状態としては、アイオノマー(A)マトリックス中にEVOH(B)が分散し、相溶化剤としてポリアミド系樹脂(C)を配合した樹脂組成物において、ホウ素化合物(D)を特定微量含有するものである。特定微量の(D)成分が存在することで、熱安定性、強度および引張伸び性に優れるという、顕著な効果が得られる。
本発明の樹脂組成物全体におけるベース樹脂はアイオノマー(A)である。従って、アイオノマー(A)成分の量は、樹脂組成物全体に対して通常50〜90重量%、好ましくは60〜85重量%である。かかる量が多すぎる場合、熱安定性が低下する傾向があり、少なすぎる場合、強度および引張伸び性が低下する傾向がある。
そして、本発明の樹脂組成物中におけるアイオノマー(A)とEVOH(B)との重量比(A/B)は、60/40〜99/1、好ましくは60/40〜80/20、特に好ましくは55/45〜75/25である。重量比(A/B)が大きすぎる場合、熱安定性が低下する傾向があり、重量比(A/B)が小さすぎる場合、強度および引張伸び性が低下する傾向がある。
そして、本発明の樹脂組成物中における、ポリアミド系樹脂(C)の配合量は、EVOH(B)100重量部に対して通常1〜100重量部、好ましくは5〜30重量部、特に好ましくは10〜25重量部である。配合量が大きすぎる場合、熱安定性が低下する傾向がある。小さすぎる場合、強度および引張伸び性が低下する傾向がある。
なお、アイオノマー(A)100重量部に対するポリアミド系樹脂(C)の配合量は、通常0.5〜30重量部、好ましくは3〜20重量部、特に好ましくは5〜10重量部である。配合量が多すぎる場合、熱安定性が低下する傾向があり、少なすぎる場合、強度および引張伸び性が低下する傾向がある。
本発明は、アイオノマー(A)にエチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物(B)およびポリアミド系樹脂(C)を配合してなる樹脂組成物において、ホウ素化合物(D)を特定微量にて配合することが特徴である。
かかるホウ素化合物(D)の含有量は、樹脂組成物100重量部に対してホウ素換算(灰化後、ICP発光分析法にて分析)した値(重量基準)にて0.0001〜1重量部、好ましくは0.001〜0.03重量部、より好ましくは0.001〜0.01重量部、さらに好ましくは0.002〜0.005重量部である。ホウ素化合物(D)が多すぎる場合、樹脂組成物の強度および引張伸び性が低下するという傾向があり、少なすぎる場合、熱安定性が低下するという傾向がある。
また、ホウ素化合物(D)がEVOH(B)に予め含有されている場合、その量を含む総量が上記範囲内であることが好ましい。なお、かかるホウ素化合物(D)が予めEVOH(B)に含有されている場合、ホウ素化合物添加処理工程削減の点で好ましい。
本発明の樹脂組成物には、アイオノマー(A)とEVOH(B)、ポリアミド系樹脂(C)以外に、本発明の効果を阻害しない範囲で、目的に応じて、他の熱可塑性樹脂を含んでもよい。他の熱可塑性樹脂を含む場合、他の熱可塑性樹脂の含有量は樹脂組成物全体に対して通常20重量%未満であることが好ましい。
また、本発明の効果を阻害しない範囲で、目的に応じて、他の配合剤成分を含んでいてもよい。これら配合剤の添加量は樹脂組成物に対して通常20重量%未満である。上記配合剤としては、ゴム成分、タルク、炭酸カルシウム、マイカ、ガラス繊維などのフィラー、パラフィンオイル等の可塑剤、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、中和剤、滑剤、防曇剤、乾燥剤、アンチブロッキング剤、スリップ剤、架橋剤、架橋助剤、着色剤、難燃剤、分散剤、帯電防止剤、防菌剤、蛍光増白剤などが挙げられ、任意の配合剤を1種、または2種以上添加することができる。
特に、本発明の樹脂組成物には、本発明の効果を増進させ、また溶融安定性等を改善するためにハイドロタルサイト系化合物、ヒンダードフェノール系、ヒンダードアミン系熱安定剤、高級脂肪族カルボン酸の金属塩(たとえば、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム等)の1種または2種以上を樹脂組成物に対し0.01〜1重量%添加することは好適である。
さらに本発明の効果を増進させ、樹脂組成物の相溶性の改善のためにリチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオンなどのアルカリ金属イオンを有するアルカリ金属塩(E)を特定微量含有させることも効果的である。アルカリ金属塩(E)としては、具体的には、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム等の炭素数2〜7の低級脂肪族カルボン酸塩、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム等の炭素数8〜22の高級脂肪族カルボン酸塩、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウムなどの芳香族カルボン酸塩、燐酸ナトリウム、燐酸リチウム等の燐酸塩エチレンジアミン四酢酸ナトリウム塩等の金属錯体等があげられる。これらは単独で、もしくは2種以上併せて用いてもよい。
好適には、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム等の炭素数2〜7の低級脂肪族カルボン酸塩、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム等の炭素数8〜22の高級脂肪族カルボン酸塩、燐酸ナトリウム、燐酸リチウム等の燐酸塩があげられる。さらに好ましくは、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム等の炭素数8〜22の高級脂肪族カルボン酸塩であり、特に好ましくは炭素数8〜22の高級脂肪族カルボン酸のカリウム塩が用いられる。
かかるアルカリ金属塩(E)の含有量は、樹脂組成物100重量部に対して金属換算した値(重量基準)にて通常0.001〜0.03重量部、好ましくは0.003〜0.01重量部、さらに好ましくは0.005〜0.007重量部である。アルカリ金属塩(E)が上記両配合される場合、長時間の溶融成形性が向上する傾向がある。
なお、かかるアルカリ金属塩(E)が前述したようにEVOH(B)に予め含有されている場合、その量を含む総量が上記範囲内であることが好ましい。なお、かかるアルカリ金属塩(E)が予めEVOH(B)に含有されている場合、アルカリ金属塩添加処理工程削減の点で好ましい。
<混合方法について>
アイオノマー(A)とEVOH(B)、ポリアミド系樹脂(C)、ホウ素化合物(D)(および他の添加剤)とを混合する方法としては、公知の方法を採用することが出来る。例えば、全ての成分をドライブレンドして溶融混合する方法、予め溶融させたアイオノマー(A)等の樹脂成分に他の成分を配合する方法等の、溶融混合法や、アイオノマー(A)を溶媒に溶解し、かかる溶液に他の成分を配合し、アイオノマー(A)の貧溶媒を用いて析出させる方法等がある。
中でも、工業生産性がよく均一な混合が可能である点で、溶融混合法が好ましい。溶融混合するに際しては、公知の機械を採用することができる。例えば、ニーダールーダー、単軸又は二軸等の押出機、ミキシングロール、バンバリーミキサー、プラストミルなどの混練装置を使用して行うことができるが、二軸の押出機を用いることが工業上好ましい。
本発明の樹脂組成物は、押出機内で溶融混合後、押し出す際に各種成形物へ成形してもよいし、一旦樹脂組成物ペレットを作製し、別途公知の加工方法で各種成形物を成形してもよい。樹脂組成物の流通や取り扱い性の点から、後者の方法が好ましい。
また、ペレットにする場合、その形は通常球形、円柱形、立方体形、直方体形等が上げられ、円柱形ペレットが好ましく、その直径は通常1〜5mm、長さは通常1〜5mmである。
成形温度は、170〜270℃、好ましくは210〜260℃、さらに好ましくは230〜250℃である。成形温度が低すぎると、粘度が高く、溶融成形時に押出機内が高トルク状態となって押出加工が困難となる。また、未溶融状態の樹脂が原因でフィルムまたはシートにフィッシュアイが発生する問題となる。一方で、成形温度が高すぎると、粘度が低く、フィルムまたはシート成形時の厚み精度が低下する。また、熱劣化した樹脂が原因でフィルムまたはシートにフィッシュアイが発生する問題となる。
本発明の樹脂組成物は、単体にて各種成形物に供することができるが、機械的強度の向上等の点から、樹脂組成物層にEVOH以外の熱可塑性樹脂層を少なくとも1層以上積層された多層構造体にて各種成形物に供することが好ましい。
EVOH以外の熱可塑性樹脂層を構成する熱可塑性樹脂(以下、「他の熱可塑性樹脂」と称することがある)としては、具体的には、直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン等のポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン、プロピレン−α−オレフィン(炭素数4〜20のα−オレフィン)共重合体、等のポリプロピレン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、エチレン−プロピレン(ブロックおよびランダム)共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体ポリブテン、ポリペンテン等のオレフィンの単独又は共重合体、或いはこれらのオレフィンの単独又は共重合体を不飽和カルボン酸又はそのエステルでグラフト変性したものなどの広義のポリオレフィン系樹脂;ポリエステル系樹脂;ポリアミド系樹脂(共重合ポリアミドも含む);ポリ塩化ビニル;ポリ塩化ビニリデン;アクリル系樹脂;ポリスチレン;ビニルエステル系樹脂;ポリエステルエラストマー;ポリウレタンエラストマー;塩素化ポリエチレン;塩素化ポリプロピレン;芳香族または脂肪族ポリケトン;さらにこれらを還元して得られるポリアルコール類が挙げられる。中でも、樹脂組成物の水分による変質を抑制する目的から疎水性樹脂を用いることが好ましく、具体的にはポリオレフィン系樹脂が好ましく、特にはポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂が好ましい。
上記樹脂組成物層および他の熱可塑性樹脂層は、多層構造中にそれぞれ2層以上を有していてもよい。
上記樹脂組成物層および他の熱可塑性樹脂層は、さらに樹脂組成物層と他の熱可塑性樹脂層との間に接着樹脂層が介在していてもよい。
接着樹脂層としては、例えば、不飽和カルボン酸またはその無水物をオレフィン系重合体(上述のポリオレフィン系樹脂)に付加反応やグラフト反応等により化学的に結合させて得られるカルボキシル基を含有する変性オレフィン系重合体を挙げることができる。具体的には、無水マレイン酸グラフト変性ポリエチレン、無水マレイン酸グラフト変性ポリプロピレン、無水マレイン酸グラフト変性エチレン−プロピレン(ブロックおよびランダム)共重合体、無水マレイン酸グラフト変性エチレン−エチルアクリレート共重合体、無水マレイン酸グラフト変性エチレン−酢酸ビニル共重合体等から選ばれた1種または2種以上の混合物が好適なものとして挙げられる。このときの、接着樹脂に含有される不飽和カルボン酸又はその無水物の量は、通常0.001〜3重量%であり、好ましくは0.01〜1重量%、特に好ましくは0.03〜0.5重量%である。かかる変性量が少ないと、接着性が不充分となる傾向があり、逆に多いと架橋反応を起こし、成形性が悪くなる傾向がある。
これらの接着性樹脂には、EVOH(A)、ポリイソブチレン、エチレン−プロピレンゴム等のゴム・エラストマー成分、さらにはポリオレフィン系樹脂層の樹脂等をブレンドすることも可能である。特に、接着性樹脂の母体のポリオレフィン系樹脂と異なるポリオレフィン系樹脂をブレンドすることも可能である。
なお、他の熱可塑性樹脂層や接着樹脂層には、通常配合される公知の酸化防止剤、帯電防止剤、可塑剤、滑剤、核材、ブロッキング防止剤、ワックス等が含まれていても良い。
上記多層構造体は、本発明に係る樹脂組成物層を少なくとも1層含むものであればよい。その層構成は、目的に応じて任意に設定可能であり、水分による樹脂組成物の変質を防ぐ目的では、樹脂組成物層が中間層であることが好ましい。
多層構造体の層構成は、樹脂組成物層をα(α1、α2、・・・)、他の熱可塑性樹脂層をβ(β1、β2、・・・)とするとき、通常3〜20層、好ましくは3〜15層、特に好ましくは3〜10層である。例えば具体的には、β/α/β、α/β/α、α1/α2/β、α/β1/β2、β2/β1/α/β1/β2、β2/β1/α/β1/α/β1/β2等任意の組み合わせが可能である。
また、かかる多層構造体は、該多層構造体を製造する過程で発生する端部や不良品等を再溶融成形して得られる、樹脂組成物とEVOH以外の熱可塑性樹脂の混合物を含むリサイクル層を設けることが可能である。かかるリサイクル層をRとするとき、多層構造体の層構成は、例えばβ/α/R、R/β/α、β/R/α/β、β/R/α/R/β、β/α/R/α/β、β/R/α/R/α/R/β等が挙げられる。
特にリサイクル層を設けることは、成形時に発生する多量のスクラップを有効に活用できる点で工業上好ましい。
本発明の多層構造体における、多層構造の層構成として、目的に応じて、樹脂組成物層が内包物と接触する層として存在し、EVOH以外の熱可塑性樹脂層、好ましくはポリオレフィン系樹脂層が、内包物と接触する層よりも外側の層に存在していてもよい。例えば、(内)樹脂組成物層/接着性樹脂層/他の熱可塑性樹脂層(外)、(内)樹脂組成物層/接着性樹脂層/リサイクル層/他の熱可塑性樹脂層(外)(内)樹脂組成物層/接着性樹脂層/他の熱可塑性樹脂層/リサイクル層/他の熱可塑性樹脂層(外)、(内)樹脂組成物層/接着性樹脂層/他の熱可塑性樹・BR>苑W/接着性樹脂層/他の熱可塑性樹脂層(外)等が挙げられるが、最も好ましくは、(内)樹脂組成物層/接着性樹脂層/他の熱可塑性樹脂層(外)である。
多層構造体の総厚みは、機械的強度の点から、通常20〜10000μm、特に好ましくは500〜5000μmである。多層構造体の総厚みが薄すぎる場合には、本発明の効果が得られにくくなる傾向がある。多層構造体の総厚みが厚すぎる場合には、機械的強度が過剰性能となり、不必要な原料を使用することとなるため経済的でない傾向がある。
多層構造における各層の厚みは、層構成、用途や容器形態、要求される物性などにより一概に言えないが、例えば下記の通りである。なお、下記の数値は、樹脂組成物層、接着性樹脂層、他の熱可塑性樹脂層のうち少なくとも1種の層が2層以上存在する場合には、同種の層の厚みを総計した値である。
樹脂組成物層は通常5〜500μm、好ましくは20〜300μm、特に好ましくは100〜200μmである。樹脂組成物層が薄すぎる場合、本発明の効果が得られにくくなる傾向があり、樹脂組成物層が厚すぎる場合、加工性が低下する傾向がある。
他の熱可塑性樹脂層は通常100〜6000μm、好ましくは200〜4000μm、特に好ましくは1000〜2000μmである。他の熱可塑性樹脂層が薄すぎる場合、機械的強度が低下する傾向があり、他の熱可塑性樹脂層が厚すぎる場合、加工性が低下する傾向がある。
接着性樹脂層は通常2〜100μm、好ましくは5〜50μm、特に好ましくは20〜40μmである。
また、各層の厚み比は、樹脂組成物層/他の熱可塑性樹脂層の厚み比=通常0.002〜1未満、好ましくは0.005〜1未満、特に好ましくは0.04〜0.2であり、樹脂組成物層/接着性樹脂層の厚み比=通常1〜250、好ましくは1〜60、特に好ましくは1〜10である。
上記多層構造体は、さらに公知の方法で延伸処理を行っても良い。
なお、延伸については、公知の延伸方法でよく、例えば、一軸延伸、二軸延伸等が挙げられる。二軸延伸の場合は同時二軸延伸方式、逐次二軸延伸方式のいずれの方式も採用できる。延伸温度は、多層構造体の温度(多層構造体近傍温度)で、通常100〜300℃、好ましくは100〜160℃程度の範囲から選ばれる。延伸倍率は、面積比にて、通常2〜50倍、好ましくは2〜20倍である。
本発明の樹脂組成物からなる成形物および樹脂組成物層を少なくとも1層有する多層構造体は、フィルム、シート等の膜状、カップ、トレイなどの広口容器、チューブ、可とう性ボトル等の中空容器として各種用途に用いられる。
かかる用途としては、スープ、デザート、一般的な食品の他、醤油、ソース、ケチャップ、マヨネーズ、ドレッシング等の調味料、味噌、食酢等の発酵食品、サラダ油等の油脂品、清酒、ビール、みりん、ウィスキー、焼酎、ワイン等の酒類、炭酸飲料、ジュース、スポーツドリンク、牛乳、コーヒー飲料、ウーロン茶、紅茶、ミネラルウォーター等の清涼飲料水、ペットフード、化粧品、医薬品、洗剤、香粧品、工業薬品、農薬等各種の容器として有用である。
以下、実施例をあげて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例中「部」、「%」とあるのは特に断りのない限り重量基準である。
実施例1
アイオノマー(A)として、エチレン−(メタ)アクリル酸系共重合体の亜鉛中和物(a1)商品名ハイミラン1706(三井・デュポンポリケミカル製、融点88℃、MFR0.9g/10分(190℃、荷重2160g))を用いた。
EVOH(B)としてエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(b1)(エチレン含有量44モル%,ケン化度99.7モル%,MFR3.5g/10分(210℃、荷重2160g)、)を用いた。かかるEVOH(B)は、EVOH100重量部に対して、ホウ素化合物(D)としてホウ酸(d1)をホウ素換算した値(重量基準)にて0.0127重量部、アルカリ金属塩(E)として酢酸ナトリウム(e1)をナトリウム金属換算した値(重量基準)にて0.0190重量部含有する。
ポリアミド系樹脂(C)としてナイロン6(c1)商品名UBEナイロン1022B(宇部興産社製、MFR6g/10分(230℃、荷重2160g)、融点215〜225℃)を用いた。
上記各成分を、(a1/b1/c1)の重量比にて65/30/5の割合で配合した。
すなわち、(A/B)の重量比は68/32であり、EVOH(B)100重量部に対する(C)の配合量は17重量部である。また、アイオノマー(A)100重量部に対する(C)の配合量は7.7重量部であり、樹脂組成物100重量部に対するホウ素化合物(D)の配合量は、ホウ素換算した値(重量基準)にて0.0038重量部である。樹脂組成物100重量部に対するアルカリ金属塩(E)の配合量はナトリウム金属換算した値(重量基準)0.0057重量部である。
上記成分をドライブレンドした後、ミキシングゾーンを4箇所有する2軸押出機(直径30mm、L/D=42)に仕込み、溶融混錬した(押出機設定温度:C1/C2/C3/C4/C5/C6/C7/H/D=150/200/210/230/230/230/230/220/220℃)。かかる樹脂組成物をストランド状に押出してカットし、樹脂組成物の円柱状ペレットを得た。
得られたペレットを用いて膜厚120μmのフィルムを製膜した(製膜条件:内径40mm単軸押出機、コートハンガーダイス、フルフライトスクリューを使用して、ダイス温度220℃、冷却ロール温度80℃)。得られたフィルムを用いて下記の評価を行った。
<引っ張り試験>
上記のフィルムを用いて、(試料形状:長さ150mm×巾15mmにカットしたもの)応力−ひずみ曲線(JIS K7127準拠:標線間距離40mm、試験速度500mm/min、23℃、50%RH)の測定を行なった。
実施例2
実施例1において、ダイス温度を250℃に変更して製膜した以外は、同様にして、同様の評価を行った。
実施例3
実施例2において、(a1/b1/c1)の重量比を、63/30/7の割合で配合した以外は、同様にして、同様の評価を行った。
実施例4
実施例2において、(a1/b1/c1)の重量比を、60/30/10の割合で配合した以外は、同様にして、同様の評価を行った。
実施例5
実施例2において、(a1/b1/c1)の重量比を、58/30/12の割合で配合した以外は、同様にして、同様の評価を行った。
比較例1
実施例1において、EVOH(B)としてエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(b2)(エチレン含有量44モル%,ケン化度99.6モル%,MFR12g/10分(210℃、荷重2160g)、)を用いた以外は同様にして、同様の評価を行なった。
かかるEVOH(B)はホウ素化合物(D)を含有せず、アルカリ金属塩(E)として酢酸ナトリウム(e1)をEVOH100重量部に対してナトリウム金属換算した値(重量基準)にて0.022重量部含有する。
樹脂組成物100重量部に対するアルカリ金属塩(E)の配合量は、ナトリウム金属換算した値(重量基準)にて0.0066重量部である。
条件と評価結果を表1に示す。
比較例2
実施例1において、EVOH(B)としてエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(b3)(エチレン含有量44モル%,ケン化度99.6モル%,MFR12g/10分(210℃、荷重2160g)、)を用いた以外は同様にして、同様の評価を行なった。
かかるEVOH(B)はホウ素化合物(D)およびアルカリ金属塩(E)を含有しない。
Figure 0005916469
応力−歪み曲線の破断点応力値は、強度を表し、かかる数値が高いほうが強いことを示す。破断点歪み値は、粘り強さを表し、かかる値が大きいほうが粘り強く、伸びが良いことを示す。
したがって、応力−歪み曲線の破断点応力値が高い値を示し、かつ破断点歪み値が大きい値を示す樹脂組成物は、強くかつ引張伸び性に優れる樹脂組成物であるといえる。
上記表1の評価結果より、ホウ素化合物(D)を特定微量含有する実施例1において、応力−歪み曲線の破断点応力値および破断点歪み値が高い値となった。かかる結果より、(A)〜(C)成分に特定微量のホウ素化合物(D)を含有することにより、強くかつ引張伸び性に優れる樹脂組成物が得られることが判る。
また、上記表1の評価結果より、成形温度を特定温度にする実施例2において、応力−歪み曲線の破断点応力値および破断点歪み値が高い値となった。かかる結果より、成形温度を特定温度にすることにより、強くかつ引張伸び性に優れるフィルムが得られることが判る。
さらに、実施例1、及び比較例1〜2については、上記の評価に加え、以下の成形性加工評価も行った。
<成形性加工性評価>
温度250℃に設定されたトルク検出型レオメータ(ブラベンダー社製「プラストグラフ」、ローラーミキサー:W50EHT)に、上記で調製した樹脂組成物ペレット55gを投入し、5分間予熱した後、回転数50rpmで溶融混練した時のトルク値(Nm)を溶融混練開始の5分後、30分後に測定した。溶融混練開始5分後に対する30分後の粘度(30分/5分)を算出した。上式で算出される粘度変動度が小さいほど、粘度増加が少なく成形性に優れることを意味し、大きいほどには粘度増加が大きく成形性に乏しいことを意味する。
Figure 0005916469
上記表2の評価結果より、成形性評価においては、ホウ素化合物(D)を含有しない比較例1および2よりも、ホウ素化合物(D)を特定微量含有する実施例1のほうが低い値となった。かかる結果より、(A)〜(C)成分に特定微量のホウ素化合物(D)を含有することにより、成形加工性が向上したことが判る。
以上の実施例では、アイオノマー(A)とエチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物(B)およびポリアミド系樹脂(C)を配合してなる樹脂組成物において、ホウ素化合物(D)を特定微量含有する樹脂組成物層の単層体について説明したが、これらの樹脂組成物層を含有する多層構造体についても上記実施例と同等あるいはそれ以上の効果を奏するといえる。
以上の結果より、本発明の樹脂組成物およびかかる樹脂組成物層を少なくとも1層有する多層構造体は、強くかつ引張伸び性に優れ、かつ成形加工性に優れるという効果を有するので、例えばチューブ、可とう性ボトル等の中空容器として有用であり、特に飲料、医薬品、農薬等の溶液用中空容器として有用である。

Claims (7)

  1. アイオノマー(A)にエチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物(B)およびポリアミド系樹脂(C)を配合してなる樹脂組成物において、ホウ素化合物(D)を樹脂組成物100重量部に対してホウ素換算にて0.0001〜1重量部含有し、アイオノマー(A)とエチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物(B)との重量比(A/B)が60/40〜99/1であることを特徴とする樹脂組成物。
  2. ポリアミド系樹脂(C)の配合量が、エチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物(B)100重量部に対して、1〜100重量部である請求項に記載の樹脂組成物。
  3. ポリアミド系樹脂(C)の含有量が、アイオノマー(A)100重量部に対して、0.5〜30重量部である請求項1または2に記載の樹脂組成物。
  4. アルカリ金属塩(E)を樹脂組成物100重量部に対して金属換算にて0.001〜0.03重量部含有する請求項1〜のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  5. アイオノマー(A)の中和金属イオンが、2価の金属イオンであることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  6. 請求項1〜のいずれか一項に記載の樹脂組成物からなる層を少なくとも1層有する多層構造体。
  7. 総厚みが、20〜10000μmであることを特徴とする請求項記載の多層構造体。
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