JP6950160B2 - 樹脂組成物およびそれを用いた多層構造体、液体容器 - Google Patents

樹脂組成物およびそれを用いた多層構造体、液体容器 Download PDF

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Description

本発明は、エチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物(以下、EVOHと略記することもある)を含有する樹脂組成物およびそれを用いた多層構造体、液体容器に関する。
近年、利便性、軽量、耐落下性などの利点から、ミネラルウォーターやワインなどの飲料用液体を輸送・保存するためにダンボール箱の内部に、液体注入口を設けたフレキシブルなプラスチックの内容器(バッグインボックス用内容器)を収納したバッグインボックスが利用されている。
これらの内容器として内容物の鮮度や品質を保持するためにガスバリア性を有する袋が求められている。しかしながら、金属ラミネート層を有する袋である場合柔軟性が不足する傾向があり、金属蒸着袋である場合、ピンホールが発生しやすくガスバリア性が低下しやすい。そこで、酸素等に対するガスバリア性を示し、かつ溶融成形性にも優れるEVOH層を有する多層構造体が用いられている。
EVOHのフィルムは高い結晶性を有するために剛直であり、屈曲によりピンホールを生じやすいため、柔軟成分および相溶化剤を配合した樹脂組成物が提案されている。
例えば特許文献1には、エチレン含有率20〜60モル%のエチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物と、炭素−炭素二重結合を含有する脂肪族炭化水素モノマー単位を有する、230℃で荷重2160g条件下のメルトフローレートが0.01〜200g/10分の重合体と、極性基含有化合物で変性してなる炭素−炭素二重結合を含有する脂肪族炭化水素モノマー単位を有する、230℃で荷重2160g条件下のメルトフローレートが0.01〜200g/10分の重合体と、数平均分子量100〜3000であり且つ60℃以上170℃未満の軟化点を有している炭化水素系樹脂を含有するEVOH樹脂組成物を用いた多層構造体からなるバッグインボックス用バッグが記載されている。
特許文献2には、エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)、未変性エチレン−α−オレフィン共重合体(B)、酸変性エチレン−α−オレフィン共重合体(C)及びアルカリ金属塩(D)を含有する樹脂組成物であって;エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)と、未変性エチレン−α−オレフィン共重合体(B)及び酸変性エチレン−α−オレフィン共重合体(C)の合計量の質量比[(A)/((B)+(C))]が80/20〜65/35であり、未変性エチレン−α−オレフィン共重合体(B)と酸変性エチレン−α−オレフィン共重合体(C)の質量比[(B)/(C)]が92/8〜70/30であり、エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)のメルトフローレート(MFR)(210℃、2160g荷重下)が8.0g/10分以上15g/10分以下であり、アルカリ金属塩(D)の含有量が、エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)、未変性エチレン−α−オレフィン共重合体(B)及び酸変性エチレン−α−オレフィン共重合体(C)の合計量に対して金属換算で25ppm以上300ppm以下であり、前記樹脂組成物のMFR(210℃、2160g荷重下)が2.0g/10分以上4.0g/10分以下である樹脂組成物を用いた多層構造体からなるバッグインボックス内容器が記載されている。
また、近年、重ね合わせた表裏2枚の平坦な軟質のプラスチック製積層フィルムによって構成される、外気の袋本体内への侵入を自動的に阻止するセルフシール逆止機能つきのフィルム状逆止注出ノズル(液体注出ノズル)を備えてなるフレキシブル包装袋内に、飲料や液体調味料、化粧品、薬剤などの液状物を充填してなる軟質で、非自立形の液状物充填包装体と、それを収納保持するための硬質プラスチックや紙からなる外容器と、からなる液状物充填包装構造体が知られている(例えば、特許文献3参照)。
さらに、外層と内層とを備え、内容物の減少に伴って前記内層が前記外層から剥離し収縮する積層剥離容器であって、前記内層は、EVOHからなるEVOH層を備え、前記EVOHは、エチレン含有量が32mol%以下であり、曲げ弾性率が2350MPa以下である、積層剥離容器が知られている(例えば、特許文献4参照)。
国際公開第2010/137659号 国際公開第2015/141610号 特開2011−219115号公報 特開2015−127246号公報
近年、店頭陳列包装体の形状・意匠の多様化に伴い、上記バッグインボックス、上記液状物充填包装構造体や積層剥離容器の内容器として、さらに高い柔軟性を有する内容器が求められている。しかしながら、EVOHの柔軟性を高める目的で柔軟成分および/または相溶化剤量を増加させると、ガスバリア性能やフィルム強度が低下する問題があった。そこで本発明は、高レベルの柔軟性を有しつつ、ガスバリア性およびフィルム強度に優れる内容器を得ることができる樹脂組成物の提供を目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決するために、鋭意研究した結果、EVOH、エチレン−α−オレフィン共重合体(但し、カルボキシル基含有エチレン−α−オレフィン共重合体を除く)、カルボキシル基含有エチレン−α−オレフィン共重合体を有する樹脂組成物に、アイオノマーを配合することにより、上記目的が達成されることを見出した。
すなわち本発明の要旨は、エチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物(A)、エチレン−α−オレフィン共重合体(B)(但し、(C)成分を除く)(以下、かかるエチレン−α−オレフィン共重合体(B)(但し、(C)成分を除く)成分を、単に「エチレン−α−オレフィン共重合体(B)」と表記することがある。)、カルボキシル基含有エチレン−α−オレフィン共重合体(C)及びアイオノマー(D)を含有することを特徴とする樹脂組成物に存する。
また、本発明は、上記樹脂組成物からなる層を少なくとも1層含む多層構造体も提供するものである。さらに本発明は、上記多層構造体からなる液体容器も提供するものである。
本発明の樹脂組成物は、高レベルの柔軟性を有しつつ、ガスバリア性およびフィルム強度に優れるという効果を有する。通常EVOHの柔軟性を高める目的で柔軟成分および/または相溶化剤量を増加させると、ガスバリア性能やフィルム強度が低下するところ、アイオノマーを配合する場合には、EVOH(A)とエチレン−α−オレフィン共重合体(B)との反応を阻害することがなく、むしろEVOH(A)やエチレン−α−オレフィン共重合体(B)およびカルボキシル基含有エチレン−α−オレフィン共重合体(C)間の相互作用にイオン架橋部として作用するものと推測される。その結果、予想外にもガスバリア性能やフィルム強度が低下せず、優れた効果を得ることが可能となった。
以下、本発明の構成につき詳細に説明するが、これらは望ましい実施態様の一例を示すものである。
はじめに本発明の樹脂組成物に用いる各成分について説明する。
<エチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物(A)の説明>
本発明に用いるEVOHは、非水溶性の樹脂であり、エチレンとビニルエステル系モノマーとの共重合体を、ケン化することによって得られる。エチレン−ビニルエステル共重合体は、公知の任意の重合法、例えば、溶液重合、懸濁重合、エマルジョン重合などにより製造され、エチレン−ビニルエステル共重合体のケン化も公知の方法で行い得る。
上記ビニルエステル系モノマーとしては、市場入手性や製造時の不純物処理効率がよい点から、代表的には酢酸ビニルが用いられる。この他、例えば、ギ酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、バーサチック酸ビニル等の脂肪族ビニルエステル、安息香酸ビニル等の芳香族ビニルエステル等が挙げられ、通常、炭素数3〜20、好ましくは炭素数4〜10、特に好ましくは4〜7の脂肪族ビニルエステルである。これらは通常単独で用いられるが、必要に応じて、2種以上混合して用いてもよい。
本発明に用いられるEVOHのエチレン含有量とは、ISO14663に基づいて測定したエチレン構造単位の含有量が20〜60モル%である。そして、好ましくは25〜55モル%、さらに好ましくは35〜50モル%、特に好ましくは38〜48モル%である。エチレン構造単位の含有量が少なすぎると、フィルムの柔軟性が低下する傾向にある。一方、エチレン構造単位の含有量が高くなりすぎると、ガスバリア性が不十分となる傾向にある。
また、ビニルエステル成分のケン化度は、JIS K6726(ただし、EVOH樹脂は水/メタノール溶媒に均一に溶解した溶液にて)に基づいて測定した値で、通常95モル%以上であり、より好ましくは95〜100モル%、さらに好ましくは98〜100モル%である。ケン化度が低くなると、ガスバリア性が低下する傾向にあるからである。
さらに、EVOHのメルトフローレート(MFR)においては、210℃、荷重2160g条件下で、通常0.1〜100g/10分であり、好ましくは0.5〜50g/10分であり、特に好ましくは1〜20g/10分である。MFRの値が小さすぎる場合、押出成形時にトルクが高くなりすぎたり、得られるフィルムに縦スジが発生するという傾向があり、一方、MFRの値が大きすぎる場合、押出成形性が不安定になったり、得られるフィルムの膜厚がばらついたりする傾向がある。
本発明に用いられるEVOHとしては、上記要件を充足するEVOHであれば、エチレン含有量、ケン化度、MFRが異なる2種以上を混合して用いてもよい。
また、本発明に用いられるEVOHとしては、共重合体中に更に少量のプロピレン、イソブテン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタデセン等のα−オレフィン、3−ブテン−1−オール、4−ペンテン−1−オール、3―ブテン―1,2―ジオール等のヒドロキシ基含有α−オレフィン類やそのエステル化物である、3,4−ジアセトキシ−1−ブテン、2,3−ジアセトキシ−1−アリルオキシプロパン、2−アセトキシ−1−アリルオキシ−3−ヒドロキシプロパン、3−アセトキシ−1−アリルオキシ−2−ヒドロキシプロパン、1,3−ジアセトキシ−2−メチレンプロパン、1,3−ジプロピオニルオキシ−2−メチレンプロパン、1,3−ジブチロニルオキシ−2−メチレンプロパン等のヒドロキシメチルビニリデンジアセテート類、グリセリンモノアリルエーテル、グリセリンモノビニルエーテル、グリセリンモノイソプロペニルエーテル等のグリセリンモノ不飽和アルキルエーテル類、不飽和カルボン酸又はその塩・部分アルキルエステル・完全アルキルエステル・ニトリル・アミド・無水物、不飽和スルホン酸又はその塩、ビニルシラン化合物、塩化ビニル、スチレン等のコモノマーを共重合したものであっても差し支えない。さらに、ウレタン化、アセタール化、シアノエチル化、オキシアルキレン化、エポキシ化等「後変性」されていても差し支えない。
特にヒドロキシ基含有α−オレフィン類を共重合したEVOHは、成形性や延伸性が良好になる点で好ましい。
本発明で用いられるEVOHには、本発明の効果を阻害しない範囲において、あらかじめ一般にEVOHに配合する配合剤、例えば、熱安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、着色剤、紫外線吸収剤、滑剤、可塑剤、光安定剤、界面活性剤、抗菌剤、乾燥剤、アンチブロッキング剤、難燃剤、架橋剤、硬化剤、発泡剤、結晶核剤、防曇剤、生分解用添加剤、シランカップリング剤、酸素吸収剤などが含有されていてもよい。
上記熱安定剤としては、溶融成形時の熱安定性等の各種物性を向上させる目的で、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ラウリル酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸等の有機酸類またはこれらのアルカリ土類金属塩(ナトリウム、カリウム等)、アルカリ土類金属塩(カルシウム、マグネシウム等)、周期律表第4周期dブロックに属する金属塩(亜鉛、銅等)などの塩;または、硫酸、亜硫酸、炭酸、リン酸、ホウ酸等の無機酸類、またはこれらのアルカリ土類金属塩(ナトリウム、カリウム等)、アルカリ土類金属塩(カルシウム、マグネシウム等)、周期律表第4周期dブロックに属する金属塩(亜鉛、銅等)などの塩等の添加剤を添加してもよい。これらのうち、特に、酢酸、リン酸、ホウ酸およびその塩を含むホウ素化合物、酢酸塩、リン酸塩を添加することが好ましい。
酢酸を添加する場合、その添加量は、EVOH100重量部に対して通常0.001〜1重量部、好ましくは0.005〜0.2重量部、特に好ましくは0.01〜0.1重量部である。酢酸の添加量が少なすぎると、酢酸の含有効果が十分に得られない傾向があり、逆に多すぎると厚みや外観が均一なフィルムを得ることが難しくなる傾向がある。
リン酸を添加する場合、その添加量は、EVOH100重量部に対して(硫酸と硝酸で加熱分解してリン酸根を原子吸光度法にて分析)通常0.0005〜0.1重量部、好ましくは0.001〜0.05重量部、特に好ましくは0.002〜0.03重量部である。リン酸の添加量が少なすぎると、リン酸の含有効果が十分に得られない傾向があり、逆に多すぎると厚みや外観が均一なフィルムを得ることが難しくなる傾向がある。
また、ホウ素化合物を添加する場合、その添加量は、EVOH100重量部に対してホウ素換算(灰化後、ICP発光分析法にて分析)で通常0.001〜1重量部であり、好ましくは0.002〜0.2重量部であり、特に好ましくは0.005〜0.1重量部である。ホウ素化合物の添加量が少なすぎると、ホウ素化合物の添加効果が十分に得られないことがあり、逆に多すぎると厚みや外観が均一なフィルムを得るのが困難となる傾向がある。
また、酢酸塩、リン酸塩(リン酸水素塩を含む)の添加量としては、EVOH100重量部に対して金属換算(灰化後、ICP発光分析法にて分析)で通常0.0005〜0.1重量部、好ましくは0.001〜0.05重量部、特に好ましくは0.002〜0.03重量部である。かかる添加量が少なすぎるとその含有効果が十分に得られないことがあり、逆に多すぎると得られるフィルムが着色したり臭気が発生したりする傾向がある。尚、EVOHに2種以上の塩を添加する場合は、その総量が上記の添加量の範囲にあることが好ましい。
<エチレン−α−オレフィン共重合体(B)の説明>
本発明に用いるエチレン−α−オレフィン共重合体(B)としては、エチレンと、プロピレン、ブチレン等の炭素数4〜20のα−オレフィンを共重合することにより得られる公知の樹脂が用いられる。後述するカルボキシル基を含有するエチレン−α−オレフィン共重合体(C)以外のエチレン−α−オレフィン共重合体を意味する。本発明に用いるエチレン−α−オレフィン共重合体(B)としては、特に限定されるものではなく、例えばエチレン−プロピレン共重合体(EP)、エチレン−ブチレン共重合体(EB)、ブチレン−エチレン共重合体(BE)等を挙げることができる。これらの中でも、柔軟性に優れ、得られる樹脂組成物を用いた成形体及び多層構造体の耐屈曲性が向上する観点から、エチレン−プロピレン共重合体(EP)、エチレン−ブチレン共重合体(EB)が好ましく、エチレン−プロピレン共重合体(EP)がより好ましい。
これらは水酸基やハロゲン基等、カルボキシル基以外の官能基を含有してもよいが、本発明の効果が効率よく得られる点で好ましくは未変性のエチレン−α−オレフィン共重合体である。
本発明で用いるエチレン−α−オレフィン共重合体(B)は、通常、密度が0.80〜0.96g/cm3であることが好ましく、より好ましくは0.82〜0.92g/cm3、特に好ましくは0.85〜0.90g/cm3である。
さらに、本発明で用いるエチレン−α−オレフィン共重合体(B)は、23℃、50%RHにおける曲げ弾性率が150MPa未満、好ましくは100MPa未満、特に好ましくは50MPa未満であることが、曲げに対する柔軟性が良好であるという点から望ましい。
より優れた蓄積疲労吸収効果を得るためには、密度が0.85〜0.90g/cm3で、且つ23℃、50%RHにおける曲げ弾性率が50MPa未満であることが好ましい。
さらにまた、エチレン−α−オレフィン共重合体の融点は0℃〜130℃、好ましくは30℃〜100℃であり、より好ましくは50℃〜80℃である。
EVOH(A)の溶融粘度とカルボキシル基を含有しないエチレン−α−オレフィン共重合体(B)との溶融粘度が近い程、溶融混練が容易になり、EVOHマトリックス中に当該エチレン−α−オレフィン共重合体(B)が均一に分散した樹脂組成物が得られやすく、ひいては耐屈曲性に優れた樹脂組成物が得られやすい。
このような観点から、エチレン−α−オレフィン共重合体(B)のメルトフローレート(MFR)においては、210℃、荷重2160g条件下で、通常0.01〜150g/10分であり、好ましくは0.1〜50g/10分が好ましく、さらに好ましくは1〜25g/10分であり、特に好ましくは1.5〜10g/10分である。
さらに、EVOH(A)とカルボキシル基を含有しないエチレン−α−オレフィン共重合体(B)とのMFR比としては、210℃、荷重2160g条件下で測定したMFR比((A)/(B))で、通常、0.1〜10、好ましくは0.5〜4、より好ましくは0.7〜3.0である。
以上のようなB成分は、低結晶性特性に基づいて、高結晶性のEVOH樹脂とブレンドすることにより、柔軟性が付与された樹脂組成物を得ることができる。
<カルボキシル基含有エチレン−α−オレフィン共重合体(C)の説明>
本発明に用いるカルボキシル基含有エチレン−α−オレフィン共重合体(C)は、上記エチレン−α−オレフィン共重合体(B)の主鎖または側鎖の、いずれか、もしくは両方にカルボキシル基を有するエチレン−α−オレフィン共重合体である。かかるカルボキシル基含有エチレン−α−オレフィン共重合体(C)は、上記エチレン−α−オレフィン共重合体(B)を構成するモノマーの一部を、α,β−不飽和カルボン酸又はその無水物モノマーに代えて共重合することにより、またはラジカル付加などのグラフト反応等により側鎖の一部にα,β−不飽和カルボン酸又はその無水物を導入すること等により得られる。
上記α,β−不飽和カルボン酸又はその無水物としては、例えば具体的には、アクリル酸、メタクリル酸等のα,β−不飽和モノカルボン酸;マレイン酸、コハク酸、イタコン酸、フタル酸等のα,β−不飽和ジカルボン酸;グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシメチルメタクリレート等のα,β−不飽和モノカルボン酸エステル;無水マレイン酸、無水コハク酸、無水イタコン酸、無水フタル酸等のα,β−不飽和ジカルボン酸無水物などを挙げることができる。
本発明の樹脂組成物におけるカルボキシル基含有エチレン−α−オレフィン共重合体(C)としては、上記エチレン−α−オレフィン共重合体(B)で用いられるようなエチレン−α−オレフィン共重合体の、主鎖または側鎖のいずれか、もしくは両方にカルボキシル基を有する樹脂を用いることができる。
カルボキシル基含有エチレン−α−オレフィン共重合体(C)として、本発明の効果が効率的に得られる点でカルボキシル基含有エチレン−プロピレン共重合体(EP)、カルボキシル基含有エチレン−ブテン共重合体(EB)が好ましく、カルボキシル基含有エチレン−プロピレン共重合体(EP)がより好ましい。
カルボキシル基含有エチレン−α−オレフィン共重合体(C)の酸価は、50mgKOH/g以下であることが好ましい。酸価が高すぎる場合、EVOH(A)中の水酸基との反応点が増し、溶融混練過程において高重合度化物が生成して、押出加工時の安定性が低下し、良好な成形体を得にくくなる傾向にある。当該酸価の上限は30mgKOH/g以下であることがより好ましく、20mgKOH/g以下であることがさらに好ましい。一方、酸価が低すぎる場合、EVOH(A)との相容性が低下し、押出加工時のダイへの樹脂の付着量が多くなる傾向がある。当該酸価の下限は1mgKOH/g以上であることが好ましく、2mgKOH/g以上であることがより好ましい。
カルボキシル基含有エチレン−α−オレフィン共重合体(C)の密度は、通常0.85〜0.96g/cm3であり、好ましくは0.85〜0.92g/cm3、より好ましくは0.85〜0.9g/cm3である。このような低密度の酸変性エチレン−α−オレフィン共重合体(C)を用いることで、特に耐屈曲性に優れた成形品及び多層構造体を得ることができる。
EVOH(A)の溶融粘度とカルボキシル基含有エチレン−α−オレフィン共重合体(C)の溶融粘度とが近いほど、溶融混練が容易になり、耐屈曲性、透明性に優れた樹脂組成物が得られやすい。
かかる観点から、カルボキシル基含有エチレン−α−オレフィン共重合体(C)のメルトフローレート(MFR)は、210℃、荷重2160g条件下で、通常0.01〜150g/10分であり、好ましくは0.1〜50g/10分であり、より好ましくは1〜25g/10分であり、さらに好ましくは1.5〜10g/10分である。
さらに、A成分のMFR値とC成分のMFR値との比率(A/C)は、210℃、荷重2160g条件下で測定したMFR比で、通常0.1〜10、好ましくは0.5〜7.5である。
このようなカルボキシル基含有エチレン−α−オレフィン共重合体(C)としては、市販品を用いてもよく、例えば、「アドマー」、「タフマー」Mシリーズ(三井化学社製)、「バイネル」、「フサボンド」(デュポン社製)、「オレヴァック」(アルケマ社製)、「プレクサー」(イクイスター社製)、「モディックAP」(三菱化学社製)が挙げられる。
カルボキシル基含有エチレン−α−オレフィン共重合体(C)のカルボキシル基はEVOH(A)の水酸基と反応し、A成分とC成分とのグラフト化物が生成され、かかるグラフト化物がA成分とB成分との境界に存在することになって、(B)成分をEVOH(A)のマトリクス中に安定なドメインとして存在させることができると推測される。従って、(C)成分として、(B)成分と同種のエチレン-α-オレフィン共重合体のカルボキシル基含有物を用いる場合、(B)成分と(C)成分の親和性がより高まる結果、本発明の効果がより効果的に得られるため好ましい。
<アイオノマー(D)の説明>
本発明で用いるアイオノマー(D)は、公知の樹脂であり、疎水性の高分子主鎖に対し、側鎖にイオン基を有する熱可塑性樹脂である。
かかるアイオノマー(D)としては、エチレン−不飽和カルボン酸共重合体のカルボキシル基の一部もしくは全部が金属イオンで中和された構造のカルボン酸系アイオノマーや、スルホン酸基含有ポリマーのスルホン酸基の一部もしくは全部が金属イオンで中和された構造のスルホン酸系アイオノマー等が挙げられる。
本発明においては、かかるアイオノマー(D)を配合することにより、高レベルの柔軟性を有しつつ、ガスバリア性およびフィルム強度に優れるフィルムが得られる。
アイオノマー(D)は高分子であるために、樹脂組成物外へのブリードアウトが少なく、効果的にマトリクスであるEVOH(A)やドメインであるエチレン−α−オレフィン共重合体(B)中に取り込まれるものと推測される。さらに、カルボキシル基やスルホン酸基が金属塩に中和された官能基を有するため、上記EVOH(A)と酸変性熱可塑性樹脂エラストマー(B)との反応を阻害することがなく、むしろEVOH(A)やエチレン−α−オレフィン共重合体(B)およびカルボキシル基含有エチレン−α−オレフィン共重合体(C)間の相互作用にイオン架橋部として作用し、屈曲や衝撃に対する強靭性が付与されるものと推測される。
アイオノマーのカルボキシル基やスルホン酸基等、酸部分を中和する金属イオンとしては、通常、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム等の1価金属イオン、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛などの2価金属イオン、鉄、アルミニウム等の3価金属イオン等が挙げられる。アイオノマー中の金属カチオン含有量は、アイオノマー1kg当たり通常0.4〜4モル、好ましくは0.6〜2モルの範囲にあることが望ましい。また、中和度は、前記金属の陽イオンで共重合体成分中の酸量の15〜80%、好ましくは20〜60%が中和されたものが好適に用いられる。
本発明で用いるアイオノマーは、弾力性と柔軟性の点から酸部分を中和する金属イオンが1価金属イオンであることが好ましく、特に好ましくはナトリウムイオンである。
カルボン酸系アイオノマーとして具体的には、エチレン−不飽和カルボン酸共重合体のようなカルボン酸塩アイオノマー等のアイオノマーが挙げられ、スルホン酸系アイオノマーとして具体的には、ポリスチレンスルホン酸塩(PSS)アイオノマー、エチレン系スルホン酸塩アイオノマー等を挙げることができる。
本発明においては、EVOH(A)との親和性の点から、カルボン酸系アイオノマーを用いることが好ましく、特にはエチレン−不飽和カルボン酸共重合体のアイオノマーを用いることが好ましい。
エチレン−不飽和カルボン酸共重合体のアイオノマーにおける不飽和カルボン酸としては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸、マレイン酸モノメチルエステル、マレイン酸モノエチルエステルなどを挙げることができ、これらは単独でも複数を同時に用いることも可能である。
上記エチレン−不飽和カルボン酸ランダム共重合体アイオノマーのエチレン成分含有量は、通常50〜99重量%であり、好ましくは60〜95重量%である。また、不飽和カルボン酸成分は、通常1〜50重量%、好ましくは15〜40重量%である。
また、エチレン−不飽和カルボン酸共重合体のアイオノマーには、共重合成分となりうる他の単量体を少量含有していてもよく(例えば20重量%未満にて)、例えば、酢酸ビニルのようなビニルエステル、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、のような不飽和(メタ)アクリル酸エステルなどが挙げられる。
すなわち、本発明で用いるアイオノマー(D)としては、エチレン−(メタ)アクリル酸系共重合体の1価金属イオン中和物が好ましく、特に好ましくエチレン−(メタ)アクリル酸系共重合体のナトリウムイオン中和物である。
アイオノマー(D)として好ましくは、融点が通常70〜120℃、好ましくは80〜110℃、特に好ましくは85〜95℃のものである。また、MFRが190℃、荷重2160gにて、通常0.05〜100g/10分、好ましくは0.1〜50g/10分、より好ましくは0.1〜10g/10分、特に好ましくは0.5〜1.5g/10分のものである。
かかるアイオノマー(D)の市販品としては、「ハイミラン」(三井・デュポンポリケミカル社製)、「サーリン」(デュポン社製)、などの市販品を挙げることができる。
<樹脂組成物>
本発明の樹脂組成物は、エチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物(A)、エチレン−α−オレフィン共重合体(B)(但し、(C)成分を除く)、カルボキシル基含有エチレン−α−オレフィン共重合体(C)及びアイオノマー(D)を含有する。
本発明の樹脂組成物のマトリクスは(A)成分であり、前記(A)成分と、前記(B)成分、(C)成分、(D)成分の合計量の質量比[(A)/((B)+(C)+(D))]は、通常50超/50未満〜99/1である。好ましくは60/40〜95/5であり、さらに好ましくは70/30〜90/10である。かかる割合が小さすぎる場合、ガスバリア性能が低下する傾向がある。また、かかる割合が大きすぎる場合、柔軟性が低下する傾向がある。
本発明の樹脂組成物のドメインは主として前記(B)成分であり、前記(A)成分と、前記(B)成分、(C)成分の合計量の質量比[(A)/((B)+(C))]は、通常99/1〜50/50である。さらに好ましくは90/10〜70/30である。かかる割合が小さすぎる場合、ガスバリア性能が低下する傾向がある。また、かかる割合が大きすぎる場合、柔軟性が低下するという傾向がある。
本発明における(C)成分は、マトリクスである(A)成分と、ドメインである(B)成分の相溶化剤である。したがって前記(B)成分と(C)成分の質量比[(B)/(C)]が通常1/99〜99/1であり、好ましくは50/50〜95/5であり、特に好ましくは70/30〜90/10である。かかる割合が小さすぎる場合、樹脂組成物の熱安定性が低下する傾向がある。また、かかる割合が大きすぎる場合、柔軟性が低下する傾向がある。
本発明の樹脂組成物における(D)成分の含有量は、前記(A)成分、(B)成分、(C)成分及び(D)成分の合計量の質量比[(D)/((A)+(B)+(C))]に対して通常10/90〜1/99である。好ましくは7/93〜2/98、更に好ましくは5/95〜3/97である。かかる割合が小さすぎる場合、柔軟性が低下する傾向がある。また、かかる割合が大きすぎる場合、ガスバリア性能が低下する傾向がある。
本発明の樹脂組成物の曲げ弾性率は、オートグラフ(島津製作所社製「AGS−H5kN」)を用いて、ISO178に準じて、23℃、50%RH条件下で、試験速度2mm/minとして測定したで値で通常1900〜2800MPaであり、好ましくは1900〜2600MPaである。かかる値が大きすぎる場合、柔軟性が低下する傾向があり、小さ過ぎる場合、得られる成形物に変形を生じやすくなる傾向がある。
なお、本発明の樹脂組成物におけるアルカリ金属の含有量は、金属換算で通常200〜2000ppmであり、好ましくは300〜1000ppmであり、特に好ましくは400〜800ppmである。アルカリ金属塩の含有量が上記範囲内である場合、本発明の効果がより効果的に得られる傾向がある。なお、かかるアルカリ金属含有量は、EVOHが酢酸、ホウ酸、リン酸のカリウム、ナトリウム塩等の低分子アルカリ金属塩を含有する場合には、上記アイオノマー(D)と当該低分子アルカリ金属塩の総量にて考慮する。
〔その他の成分〕
上記EVOH層には、本発明の効果を阻害しない範囲(例えば通常樹脂組成物の5重量%以下、好ましくは1重量%以下)にて、上記EVOH、高エチレンEVOH以外の熱可塑性樹脂や添加剤を含有していても良い。
上記高エチレンEVOH以外の熱可塑性樹脂としては、例えばポリオレフィン系樹脂;エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂;ビニルエステル系樹脂;ポリエステル系樹脂;ポリアミド系樹脂;ポリスチレン系樹脂;ポリ塩化ビニル系樹脂;ポリオレフィン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、ビニルエステル系樹脂にマレイン酸等の不飽和カルボン酸を付加反応またはグラフト反応することによって得られるカルボキシル基含有樹脂などが挙げられ、中でもカルボキシル基含有エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂が好ましい。
上記添加剤としては、例えば酸化防止剤、滑剤、帯電防止剤、着色剤、紫外線吸収剤、可塑剤、熱安定剤、光安定剤、界面活性剤、抗菌剤、乾燥剤、アンチブロッキング剤、難燃剤、架橋剤、硬化剤、発泡剤、結晶核剤、防曇剤、生分解用添加剤、シランカップリング剤、酸素吸収剤等が挙げられる。
<樹脂組成物の製造方法>
本発明の樹脂組成物の調製方法としては、特に限定されないが、例えば、
(1)全ての成分をドライブレンドして溶融混合する方法;
(2)(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分のうち2種をあらかじめドライブレンドして溶融混合して得られたペレットを、残りの2種とドライブレンドして溶融混合する方法;
(3)(A)成分、(B)成分、(C)成分をあらかじめドライブレンドして溶融混合して得られたペレットを、(D)成分とドライブレンドして溶融混合する方法;
(4)(B)成分、(C)成分、(D)成分を(A)成分の一部に高濃度で配合したマスターバッチを作成し、残りの(A)成分とドライブレンドして溶融混合する方法;
(5)全ての成分を溶解する溶媒に溶解して混合し、該溶媒を留去する方法;
(6)全ての成分を良溶媒に溶解して混合し、貧溶媒中で樹脂組成物を析出する方法;
等が挙げられる。
中でも、工業生産性がよく均一な混合が可能である点で、(1)全ての成分をドライブレンドして溶融混合する方法が好ましい。溶融混合するに際しては、公知の機械を採用することができる。例えば、ニーダールーダー、単軸又は二軸等の押出機、ミキシングロール、バンバリーミキサー、プラストミルなどの混練装置を使用して行うことができるが、二軸の押出機を用いることが工業上好ましい。
本発明の樹脂組成物は、押出機内で溶融混合後、押し出す際に各種成形物へ成形してもよいし、一旦樹脂組成物ペレットを作製し、別途公知の加工方法で各種成形物を成形してもよい。樹脂組成物の流通や取り扱い性の点から、後者の方法が好ましい。
また、ペレットにする場合、その形は通常球形、円柱形、立方体形、直方体形等が挙げられ、円柱形ペレットが好ましく、その直径は通常1〜5mm、長さは通常1〜5mmである。
溶融混練温度としては、通常、押出機及びダイの設定温度として170〜250℃の範囲であり、好ましくは180〜240℃、特に好ましくは180〜230℃である。かかる温度が低すぎた場合には、樹脂が未溶融状態となり、加工状態が不安定になる傾向があり、高すぎた場合には、樹脂組成物が熱劣化して、得られる成形品の品質が低下する傾向にある。また、原料投入時にD成分がホッパー直下で液状化すると、生産性が低下するおそれがあるので、ホッパー直下の設定温度はD成分の軟化点未満の温度に設定して加工することが好ましい。
<多層構造体>
本発明の樹脂組成物は、単層フィルム(又はシート)のように、樹脂組成物単独で形成される成形品だけでなく、多層構造体の構成要素としても有用に用いられる。
すなわち、本発明の多層構造体は、上記本発明の樹脂組成物からなる層(以下、単に「樹脂組成物層」という)を少なくとも1層有する多層構造体である。
本発明の多層構造体を構成する樹脂組成物層以外の層を構成する樹脂としては、特に限定しないが、樹脂組成物以外の熱可塑性樹脂(以下、単に熱可塑性樹脂と表記する)が挙げられる。例えば具体的には、直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、ポリプロピレン、プロピレン−α−オレフィン(炭素数4〜20のα−オレフィン)共重合体、ポリブテン、ポリペンテン等のオレフィンの単独又は共重合体、環状ポリオレフィン、或いはこれらのオレフィンの単独又は共重合体を不飽和カルボン酸又はそのエステルでグラフト変性したもの等の広義のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル、ポリアミド、共重合ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、アクリル系樹脂、ビニルエステル系樹脂、ポリエステルエラストマー、ポリウレタンエラストマー、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂で構成される層が挙げられる。中でも機械的強度や溶融成形加工性の点で、好ましくはポリオレフィン系樹脂であり、特に好ましくはポリエチレン、ポリプロピレンである。
本発明の多層構造体においては、水のバリア性に優れた熱可塑性樹脂層を外表面層として、本発明の樹脂組成物層を中間層とする多層構造体が、ガスバリア性を有する包装フィルム、包装容器用途として好ましく用いられる。水のバリア性に優れた熱可塑性樹脂としては、好ましくはポリオレフィン系樹脂であり、特に好ましくはポリエチレン、ポリプロピレンである。
該多層構造体の製造方法としては、樹脂組成物を溶融した状態で成形する方法(溶融成形法)と、樹脂組成物を溶媒に溶解して成形する方法(例えば溶液コート法)等に大別される。中でも生産性の観点から、溶融成形法が好ましい。
具体的には、例えば、本発明の樹脂組成物の成形品(例えばフィルムやシート)に熱可塑性樹脂を溶融押出する方法、熱可塑性樹脂等の基材に樹脂組成物層を溶融押出する方法、樹脂組成物層と熱可塑性樹脂層とを共押出する方法が挙げられ、詳細にはT−ダイ押出、チューブラー押出、ブロー成形、異型押出等が採用される。
さらには、本発明の樹脂組成物フィルムと熱可塑性樹脂フィルム等の基材とを、有機チタン化合物、イソシアネート化合物、ポリエチレンイミン系化合物、ポリエステル系化合物、ポリウレタン系化合物等の公知の接着剤を用いてドライラミネートする方法、接着性樹脂層を介層させてラミネートする方法等が採用される。
また、場合によっては共射出法も採用可能である。
接着性樹脂層を構成する接着性樹脂としては特に限定されず、公知のものを使用することができる。一般的には、不飽和カルボン酸またはその無水物をオレフィン系重合体(前述の広義のポリオレフィン系樹脂)に付加反応やグラフト反応等により化学的に結合させて得られるカルボキシル基を含有する変性オレフィン系重合体を挙げることができ、具体的には、無水マレイン酸グラフト変性ポリエチレン、無水マレイン酸グラフト変性ポリプロピレン、無水マレイン酸グラフト変性エチレン−エチルアクリレート共重合体、無水マレイン酸グラフト変性エチレン−酢酸ビニル共重合体等から選ばれた1種または2種以上の混合物が好適なものとして挙げられる。
また、本発明の多層構造体は、これらの樹脂層の他に、紙、金属箔、1軸又は2軸延伸プラスチックフイルム又はシート、織布、不織布、金属綿条、木質面、アルミやシリカ蒸着と組み合わせた層を有してもよい。
以上のように、本発明の多層構造体は、本発明に係る樹脂組成物層を少なくとも1層含むものであればよく、その層構成は特に限定しないが、水分による樹脂組成物のガスバリア性能の低下を防ぐために、熱可塑性樹脂層を外表面層として、本発明の樹脂組成物層が中間層とする多層構造体であることが好ましい。
多層構造体を構成する層数は特に限定しないが、通常3〜20層、好ましくは3〜15層、特に好ましくは3〜10層である。層構成は、特に限定しないが、EVOH組成物層をa(a1、a2、・・・)、EVOH樹脂以外の熱可塑性樹脂層をb(b1、b2、・・・)とするとき、例えば具体的には、b/a/b、a/b/a、a1/a2/b、a/b1/b2、b2/b1/a/b1/b2、b2/b1/a/b1/a/b1/b2等任意の組み合わせが可能である。
また、該多層構造体を製造する過程で発生する端部や不良品等を再溶融成形して得られる、樹脂組成物とEVOH以外の熱可塑性樹脂との混合物を含むリサイクル層を含んでもよく、このリサイクル層をRとするとき、b/a/R、R/b/a、b/R/a/b、b/R/a/R/b、b/a/R/a/b、b/R/a/R/a/R/b等とすることも可能である。
さらに上記した多層構造体の層間には公知の接着性樹脂の層を介してもよい。
樹脂組成物層のガスバリア性能の低下防止の点から、樹脂組成物層への水分の透過を防止できるように、樹脂組成物層が中間層となるような多層構造が最も好ましい。例えば、具体的には、熱可塑性樹脂層/接着性樹脂層/樹脂組成物層/接着性樹脂層/熱可塑性樹脂層を構成単位とする多層構造体が最も好ましい。
本発明の多層構造体の厚みは、通常1〜1000μm、好ましくは5〜700μm、より好ましくは10〜500μmである。また、多層構造体中の熱可塑性樹脂層の厚みは、特に限定しないが、通常0.1〜1000μm、好ましくは1〜500μmである。樹脂組成物層の厚みは、特に限定しないが、通常0.1〜500μm、好ましくは1〜100μmである。接着性樹脂層の厚みは、特に限定しないが、通常0.1〜250μm、好ましくは1〜100μmである。
また、熱可塑性樹脂層/樹脂組成物層の厚み比は、各層が複数ある場合は、最も厚みの厚い層同士の比で、通常1超〜30であり、好ましくは2〜30であり、接着性樹脂層/EVOH組成物層の厚み比は、通常0.1〜2であり、好ましくは0.1〜1である。
本発明の多層構造体は、上記のように、他の熱可塑性樹脂や基材と積層してなり、更に延伸処理されていてもよい。
延伸については、公知の延伸方法を用いることができる。例えば、一軸延伸、二軸延伸等が挙げられる。二軸延伸の場合は同時二軸延伸方式、逐次二軸延伸方式のいずれの方式も採用できる。延伸温度は、多層構造体の温度(多層構造体近傍温度)で、通常40〜170℃、好ましくは60〜160℃程度の範囲から選ばれる。延伸倍率は、面積比にて、通常2〜50倍、好ましくは2〜20倍である。さらに、延伸処理後に、熱固定を行ってもよい。これにより、延伸フィルムの寸法安定性を向上させることができる。熱固定は周知の手段で実施可能であり、例えば、上記延伸フィルムの緊張状態を保ちながら、通常80〜180℃、好ましくは100〜165℃で通常2〜600秒間程度、加熱することにより行う。
本発明の多層構造体は、さらに、必要に応じ、熱処理、冷却処理、圧延処理、印刷処理、ドライラミネート処理、溶液又は溶融コート処理、製袋加工、深絞り加工、箱加工、チューブ加工、スプリット加工等を行ってもよい。
本発明の多層構造体を用いて作製される成形品は、袋状、カップやトレイ状の多層容器にも適用できる。カップやトレイ状の容器の場合、通常絞り成形法が採用され、具体的には真空成形法、圧空成形法、真空圧空成形法、プラグアシスト式真空圧空成形法等が挙げられる。更に多層パリソン(ブロー前の中空管状の予備成形物)からチューブやボトル状の多層容器を得る場合はブロー成形法が採用され、具体的には押出ブロー成形法(双頭式、金型移動式、パリソンシフト式、ロータリー式、アキュムレーター式、水平パリソン式等)、コールドパリソン式ブロー成形法、射出ブロー成形法、二軸延伸ブロー成形法(押出式コールドパリソン二軸延伸ブロー成形法、射出式コールドパリソン二軸延伸ブロー成形法、射出成形インライン式二軸延伸ブロー成形法等)などにより作製される。
本発明の多層構造体は、高レベルの柔軟性を有しつつ、ガスバリア性およびフィルム強度に優れる効果を有している。従って、長期間繰り返し変形を受けるような成形品に好適に適用できる。なかでも液体容器として袋状の容器として用いることが好ましい。特にはバッグインボックス、上記液状物充填包装構造体や積層剥離容器の内容器すなわち、内容物である液体と接触する容器として用いることが好ましい。
以下、バッグインボックス用バッグ等の袋状の液体容器の製造方法について説明するが、本発明の多層構造体の用途はこれに限定されるものではない。
該バッグインボックス用バッグ等の袋状の液体容器は、主に、ヒートシール法及びブロー成形法により製造することができる。
ヒートシール法では、上記共押出法等により製膜された積層体をそのまま、あるいは必要に応じて2重又は3重に重ね合わせて、液体注入口の密封取り付け用の穴を打ち抜き、その穴に、予め射出成形で成形した液体注入口の密封栓をヒートシール法で融着させる。このときに、穴が打ち抜かれている積層体と打ち抜き処理のしていない別の積層体とを合わせて四方ヒートシールして袋状の液体容器とすることができる。
ブロー成形法では、複数の押出機から共押出法により押し出された円筒状の上記の多層構造体(パリソン)を金型で型締めして成形する。液体注入口の密封栓は、予め射出成形で成形したものを金型内にセットしておき、ブロー成形時に成形容器と融着させる。その後、液体注入口をあけることにより袋状の液体容器とすることができる。
特に、本発明の樹脂組成物を、外層と内層とを備え、内容物の減少に伴って前記内層が前記外層から剥離し収縮する積層剥離容器の内容器として用いる場合、代表的にはブロー成形法が用いられる。通常、該積層剥離容器の内容器(すなわち前記内層)において、外容器(すなわち前記外層)と接する層に本発明の樹脂組成物を適用することが好ましい。さらに、該積層剥離容器の外容器(すなわち前記外層)において、内容器(すなわち前記内層)と接する層には、本発明の樹脂組成物と接着性を有さない樹脂を適用することが好ましく、代表的にはポリオレフィン樹脂が用いられる。
本発明の多層構造体は、例えばみりん、醤油、ソース、麺つゆ、食用油等の食品、ワイン、ジュース、牛乳、ミネラルウォーター、日本酒、焼酎、コーヒー、紅茶等の飲料、医薬品、化粧品、次亜塩素酸ソーダ、現像液、バッテリー液等の工業用薬品、液体肥料等の農薬、洗剤等、各種の液体容器として好適に使用される。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、実施例の記載に限定されるものではない。
尚、なお、実施例中「部」、「%」とあるのは特に断りのない限り重量基準を意味する。
〔評価方法〕
<曲げ弾性率>
オートグラフ(島津製作所社製「AGS−H5kN」)を用いて、ISO178に準じて、23℃、50%RH条件下で、試験速度2mm/minとして測定した。
<フィルム強度:フィルムインパクト>
多層構造体を直径80mmの円形に切り出し、23℃、50%RHの環境下で2日間調湿したものをサンプルとした。かかるサンプルを、株式会社安田精機製「フィルムインパクトテスター」(商品名)を用い、衝撃球の半径 R12.7mm、半径 R6.35mmとし、持上げ角度90°で試験を行い、前記サンプルに穴を開けるのに必要な仕事量を評価した。
<ガスバリア性:酸素透過速度(OTR)>
樹脂組成物の厚み30μmの単層フィルムを酸素ガス透過量測定装置(モコン社製、OX−TRAN 2/20)を用いて、酸素透過速度(20℃、相対湿度:65%)を測定した。
実施例1
<EVOH樹脂ペレットの製造>
EVOH(A)としてエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(a1)(エチレン含有量32モル%,ケン化度99.7モル%,MFR3.8g/10分(210℃、荷重2160g)、)を用いた。
エチレン-α-オレフィン共重合体(B)として、エチレン−プロピレン共重合体(製品名:三井化学製“タフマー P0180”、MFR4.5g/10分(190℃、荷重2160g))を用いた。
カルボキシル基含有エチレン-α-オレフィン共重合体(C)として無水マレイン酸変性エチレン−プロピレン共重合体エラストマー(製品名:三井化学製“タフマー MP0610”)を用いた。
アイオノマー(D)として、エチレン−(メタ)アクリル酸系共重合体のナトリウム中和物(製品名:三井・デュポンポリケミカル製“ハイミラン1707”、融点89℃、MFR0.9g/10分(190℃、荷重2160g))を用いた。
上記各成分を、表1に示す割合で用いた。
表1に記載の成分をドライブレンドした後、2軸押出機にて下記条件で溶融混練し、ストランド状に押出してペレタイザーでカットし、樹脂組成物の円柱形ペレットを得た。
二軸押出機
直径(D)30mm
L/D=56
スクリュ回転数 :400rpm
設定温度:C2/C3/C4/C5/C6/C7/C8/C9/C10/C11/C12/C13/C14/C15/C16/H/D=50/80/190/220/230/240/230/230/230/240/240/240/240/240/240/230/230℃
吐出量:30kg/hr
〔成形品の作製〕
得られたペレットを、押出機にて下記条件で製膜し、厚さ30μmの単層フィルムを作製し、上記評価を行った。
直径(D)40mm
L/D=28
スクリュ形状:フルフライト
スクリュ回転数 :20rpm
設定温度:C1/C2/C3/C4/H/D =200/220/220/220/220/220 ℃
ダイ:コートハンガータイプ
ロール温度:80℃
Figure 0006950160
上記結果から、アイオノマー(D)を含有する樹脂組成物においては、アイオノマー(D)を含有しない樹脂組成物よりも低い曲げ弾性率を示し、かつフィルム強度やガスバリア性が大きく低下することなく、良好な値を示すことがわかった。
なお、実施例1の樹脂組成物におけるNa量は金属換算で715ppmであった。同じく、実施例2におけるNa量は金属換算で710ppm、実施例3においては700ppmであった。
これに対して、比較例1の樹脂組成物におけるNa量は金属換算で120ppmであった。さらに、比較例2においては115ppmであった。

Claims (3)

  1. エチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物(A)、エチレン−α−オレフィン共重合体(B)(但し、(C)成分を除く)、カルボキシル基含有エチレン−α−オレフィン共重合体(C)及びアイオノマー(D)を含有し、
    前記(A)成分と、前記(B)成分、前記(C)成分及び前記(D)成分の合計量の質量比[(A)/((B)+(C)+(D))]が、50超/50未満〜99/1であることを特徴とする樹脂組成物。
  2. 請求項1に記載の樹脂組成物からなる層を少なくとも1層含む多層構造体。
  3. 請求項2に記載の多層構造体からなる液体容器。
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