JP7189673B2 - フィルム、包装体、フィルム巻回体 - Google Patents
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Description
結露が生じにくいフィルムとして、積層フィルムの表面層に界面活性剤を添加して、防曇性を向上させたフィルムが知られている(特許文献1)。
[1]
エチレン-α-オレフィン共重合体又はポリエチレンとアイオノマー樹脂と防曇剤とを含む表面層を有し、
前記表面層中に、アルカリ金属を0.010~0.300質量%含有し、
前記表面層において、前記アルカリ金属の質量に対する前記防曇剤の質量の割合(防曇剤/金属)が、30~100であり、
前記表面層と隣接し、変性ポリオレフィン系樹脂を含む、接着層を有する、
ことを特徴とするフィルム。
[2]
エチレン-ビニルアルコール共重合体を含有する層又はポリアミド樹脂を含有する層であるバリア層をさらに含む、[1]に記載のフィルム。
[3]
前記表面層100質量%に対する前記防曇剤の含有割合が1~10質量%である、[1]又は[2]に記載のフィルム。
[4]
前記アルカリ金属の質量に対する前記防曇剤の質量の前記割合(防曇剤/金属)が、45~100である、[1]~[3]のいずれかに記載のフィルム。
[5]
前記表面層/前記接着層/バリア層/接着層/耐熱層の5層の積層フィルムであり、前記耐熱層に防曇剤を含む、[1]~[4]のいずれかに記載のフィルム。
[6]
前記アルカリ金属の少なくとも一部が前記アイオノマー樹脂中に含まれる、[1]~[5]のいずれかに記載のフィルム。
[7]
前記アイオノマー樹脂が、カルボキシル基を有するエチレン共重合体の前記カルボキシル基の一部または全てが、アルカリ金属、アルカリ土類金属、及び遷移金属からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属イオンで中和されたアイオノマー樹脂である、[1]~[6]のいずれかに記載のフィルム。
[8]
前記アルカリ金属イオンがカリウムイオンである、[7]に記載のフィルム。
[9]
シュリンクフィルムである、[1]~[8]のいずれかに記載のフィルム。
[10]
[1]~[9]のいずれかに記載のフィルムにより包装されることを特徴とする包装体。
[11]
内容物を包装する、[1]~[9]のいずれかに記載のフィルムの使用。
[12]
芯管と、前記芯管に巻き取られた[1]~[9]のいずれかに記載のフィルムとを備えることを特徴とするフィルム巻回体。
本発明のフィルムは、ポリオレフィンと防曇剤とを含む表面層を有し、上記表面層中に、アルカリ金属、アルカリ土類金属、及び遷移金属からなる群から選ばれる少なくとも1種類の金属を0.010~0.300質量%含有し、上記表面層において、上記金属の質量に対する上記防曇剤の質量の割合(防曇剤/金属)が、30~200である。
本実施形態のフィルムは、上記表面層のみからなる単層フィルムであってもよいし、上記表面層を少なくとも一方の表層とし、さらに接着層、バリア層、耐熱層、ヒートシール層、耐ピンホール層等の他の層を含む積層フィルムであってもよい。本実施形態のフィルムとしては、例えば、表面層/接着層/バリア層/接着層/耐熱層の5層の積層フィルム、表面層/接着層/バリア層/耐熱層の4層の積層フィルムであってもよい。
-ポリオレフィン-
上記ポリオレフィンとしては、α-オレフィンの単独重合体、2種以上のα-オレフィンの共重合体、1種以上のα-オレフィンと1種以上のα-オレフィン以外の他の単量体との共重合体等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いることも、2種以上を併用することもできる。
上記エチレン-α-オレフィン共重合体としては、ヒートシール性の観点から、エチレンと他のオレフィン(特に、1-ヘキセン)との共重合体である直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)が好ましい。
なお、上記HDPEとは、密度0.942g/cm3以上のポリエチレンをいい、上記MDPEとは、密度0.930g/cm3超0.942g/cm3未満のポリエチレンをいい、上記LDPEとは、0.930g/cm3以下のポリエチレンをいう。
なお、上記密度は、JIS K 7112に準じて、D法(密度勾配管)で測定した値をいう。
なお、MFRは、JIS K7210に準じて、条件コードD(温度:ポリエチレン、エチレン-α-オレフィン共重合体の場合は190℃、2.16kg荷重、ポリプロピレンの場合は230℃、2.16kg荷重)の条件で測定した値をいう。
上記防曇剤としては、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリアルキレングリコール、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いることも、2種以上を併用することもできる。
上記防曇剤がグリセリン脂肪酸エステルを含む混合物である場合、上記防曇剤中のグリセリン脂肪酸エステルの含有量としては、表面層の水に対する濡れ性が適度な範囲となり、表面層に水膜を形成しやすくなる観点から、70~95質量%であることが好ましく、より好ましくは75~90質量%である。
上記防曇剤は、特に表面層に水を形成しやすくなる観点から、ポリオキシエチレンアルキルエーテルとグリセリン脂肪酸エステルとの混合物であってもよい。
なお、上記HLBは、アトラス法により算出した値をいう。
上記金属におけるアルカリ金属としては、カリウム、ナトリウム、リチウムが好ましい。
上記金属におけるアルカリ土類金属としては、マグネシウムが好ましい。
上記金属における遷移金属としては、亜鉛が好ましい。
中でも、上記金属としては、フィルムを長期保管した後でも、防曇剤が表面層中に一層保持されやすくなる観点から、カリウム、ナトリウム、亜鉛、マグネシウム等が好ましく、より好ましくはカリウム、ナトリウム、亜鉛、更に好ましくはカリウム、ナトリウム、特に好ましくはカリウムである。上記金属は、1種を単独で用いることも、2種以上を併用することもできる。
なお、表面層に含まれる金属は、後述の実施例に記載の方法等で検出することができ、例えば、金属元素、金属イオン等を含む。
上記表面層中に含まれる金属100質量%に対して、アイオノマー樹脂中の構成成分である金属の質量の割合は、90~100質量%であることが好ましく、より好ましくは100質量%である。
上記α-オレフィンとしては、エチレン、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-へキセン、1-オクテン、4-メチル-1-ペンテン、3-メチル-1-ペンテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセン、1-エイコセン等が挙げられ、中でも、扱いやすさの観点から、エチレンが好ましい。また、二重結合を含む環状オレフィンを用いてもよい。
上記不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸モノエチル等が挙げられ、中でも、扱いやすさの観点から、メタクリル酸が好ましい。
上記カルボキシル基を有するエチレン共重合体としては、フィルムを長期保管した後でも、防曇剤が表面層中に一層保持されやすくなる観点から、エチレン-メタクリル酸共重合体、エチレン-メタクリル酸-アクリル酸エステル共重合体が好ましい。
上記アイオノマー樹脂における上記金属イオンは、1種を単独で用いることも、2種以上を併用することもできる。
なお、上記MFRは、JIS K 7210に準じて、温度:190℃、荷重:2.16kg荷重の条件で測定した値をいう。
上記表面層中の上記防曇剤の含有割合としては、表面層の全質量(100質量%)に対して、1~10質量%であることが好ましく、より好ましくは3~8質量%である。
バリア性を有するフィルムは、表面層とバリア層とを接着させるために極性基を有する接着層を設けることがある。本発明者らは、表面層の防曇剤が接着層中の極性基に引き寄せられ、接着層に移行することがあることを見いだした。本実施形態のフィルムによれば、防曇剤と金属とが適度に含まれるため、表面層中に防曇剤を長期にわたり保持することができる。また、防曇剤が表面層中に均一に分散するため、表面層全体にわたって優れた防曇性を発揮することができる。
-接着層-
上記接着層は、公知の接着性樹脂を含有する樹脂組成物から形成することができる。更に、他の熱可塑性樹脂等を含んでいてもよい。
変性プロピレン系樹脂としては、例えば、ポリプロピレン、プロピレン-α-オレフィン共重合体、プロピレンとエチレンとα-オレフィンとの3元共重合体等のプロピレン系樹脂等に、マレイン酸、フマル酸等の不飽和カルボン酸又はその酸無水物を、グラフト共重合した変性重合体が好適であり、ポリプロピレン、プロピレン-α-オレフィン共重合体、プロピレンとエチレンとα-オレフィンとの3元共重合体に、無水マレイン酸をグラフト共重合した変性重合体がより好適である。
変性ポリエチレン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン、エチレン-プロピレン共重合体、エチレン-α-オレフィン共重合体等のエチレン系樹脂に、マレイン酸、フマル酸等の不飽和カルボン酸又はその酸無水物を、グラフト共重合した変性重合体が好適であり、ポリエチレン、エチレン-プロピレン共重合体、エチレン-α-オレフィン共重合体に、無水マレイン酸をグラフト共重合した変性重合体がより好適である。
上記バリア層としては、エチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)を含有する層、ポリアミド樹脂を含有する層、ポリ塩化ビニリデン共重合体等が挙げられ、フィルムのガスバリア性を向上させる層であることが好ましい。
上記耐熱層は、フィルムに耐熱性を付与する層であり、好適にはフィルムの最外層に位置する。また、耐熱層は、フィルム製造時には、延伸支持層としての役割も果たすことができる。
上記耐熱層は、プロピレン系樹脂を50質量%以上の割合で含有することが好ましく、より好ましくは60質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上である。
上記プロピレン系共重合体としては、プロピレンと、エチレン及び炭素数4~20のα-オレフィンから選ばれる少なくとも1種との共重合体が好ましく、より好ましくは、プロピレンと、エチレン及び炭素数4~8のα-オレフィンから選ばれる少なくとも1種との共重合体である。
これらは、1種を単独で用いることも、2種以上を併用することもできる。
上記耐熱層中の上記防曇剤の含有割合としては、表面層の全質量(100質量%)に対して、1~10質量%であることが好ましく、より好ましくは3~8質量%である。
本実施形態のフィルムの厚さとしては、柔軟性や透明性の観点から、5~30μmであることが好ましく、より好ましくは10~25μmである。
上記表面層の厚さとしては、フィルムを長期保管した後でも、防曇剤が表面層中に一層保持されやすくなる観点から、1~15μmであることが好ましく、より好ましくは2~10μmである。
本実施形態のフィルムにおいて、フィルムの全厚さに対する上記表面層の厚さの割合は、5~50%であることが好ましく、より好ましくは10~35%である。
本実施形態のフィルムの120℃における熱収縮率としては、20~80%であることが好ましく、より好ましくは30~70%、更に好ましくは35~65%である。なお、上記熱収縮率はフィルムの流れ方向の収縮率と幅方向の収縮率の平均値である。
収縮率は、加熱前(収縮前)及び熱風乾燥器中30分間加熱した後(収縮後)のフィルムの流れ方向及び幅方向の長さを測定し、測定した長さを用いて、各方向の収縮率を下記式より算出し、流れ方向の収縮率及び幅方向の収縮率の平均を算出することで求めることができる。
収縮率(%)={(収縮前の長さ-収縮後の長さ)/収縮前の長さ}×100
本実施形態のフィルムは、例えば、110~140℃の温度で、2~5秒熱処理をすることにより熱収縮させることができる。
本実施形態のフィルムの製造方法は、例えば、ダイレクトインフレーション法、ダブルバブルインフレーション法等の環状ダイスよりフィルムをチューブ状に押出して延伸する方法や、Tダイより押し出したシートを、加熱ロールを用いて縦方向にのみ延伸する方法や縦方向に延伸した後にテンターを用いて、横方向に延伸して二軸延伸する方法、テンター内で同時二軸延伸を行う方法等が挙げられる。
中でもダブルバブルインフレーション法によって得られる多層フィルム及び多層シートは収縮性や機械的強度に優れるため、食品包装用フィルムとして好適である。
本実施形態のフィルムは、例えば、水分を含む内容物の包装用途:包装後に低温・冷凍保存をする用途:長期にわたり包装保存する用途:牛肉、豚肉、鶏肉等の精肉、鮮魚、魚の切り身、餃子、焼売等の中華総菜、蒲鉾、おでん等の練り製品等の包装等の、包装内面側の表面に水分が付着して表面が水で被覆される用途:に用いることができる。
上記水分を含む内容物としては、包装後にフィルムの内容物側表面が水で被覆される程度の水分を含む内容物をいい、例えば、水分を含む食品、飲料、試薬、ゼリー、羊羹等が挙げられる。水分の濃度としては、特に限定されないが、例えば、内容物全量に対して30質量%以上であってもよい。
本実施形態のフィルムは、内容物側の表面が、上記表面層となるように用いることが好ましい。
本実施形態の包装体は、本実施形態のフィルムにより包装された包装体であり、上記内容物を本実施形態のフィルムにより包装した包装体であることが好ましい。
本実施形態の包装体は、上記表面層が内容物側となるように包装することが好ましい。
本実施形態の巻回体は、芯管と、芯管に巻き取られた本実施形態のフィルムとを備える。
上記芯管としては、例えば、紙製、プラスチック製、金属製等の芯管が挙げられる。芯管は内部が中空の円筒状物であってもよいし、中空でない円柱状物であってもよい。
本実施形態の巻回体は、例えば、上記芯管に本実施形態のフィルムを巻き取ることで製造することができる。
さらに、包装用フィルムとしては、一方の表層がヒートシール性を有し、他方の表層がヒートシール時に溶けない耐熱性を有する、積層フィルムが用いられることが多い。このような包装フィルムにおいて、ヒートシール性を有する表層に含まれる防曇剤が、耐熱性を有する表層側に特に移動しやすくなることが分かった。
本発明者らは、特定の割合で防曇剤と金属とが含まれる表面層を用いることにより、巻回体の状態で長期保存した後でも、表面層中に防曇剤を保持でき、表面層の表面の防曇剤の均一分布を保持できることを見出した。特に、ポリエチレンを含む表面層と、プロピレン系樹脂を含む耐熱層とが両表面を形成するフィルムにおいて、長期にわたる防曇剤保持の効果が顕著に得られることを見出した。
なお、実施例1、2、9、10は、参考例として記載するものである。
以下に実施例、比較例のフィルムの評価方法を示す。
実施例、比較例で得られたフィルムから、顕微鏡でフィルム断面を確認しながら表面層のみを採取し、Milestone社製 マイクロ波試料前処理装置(型式:ETHOS PLUS)にて、密閉系酸分解処理を行った。そして、ICP-MS(商品名「誘導結合プラズマ質量分析装置 Xシリーズ2」、Thermo Fisher Scientific社製)を用いて、表面層中に含まれる金属元素の種類、及び金属の濃度(質量%)を測定した。
実施例、比較例で得られたフィルムから、顕微鏡でフィルム断面を確認しながら表面層のみを採取し、アセトンにて防曇剤の抽出を行った。そして、NMR(型式:ECS400、日本電子株式会社製)を用いて、3.4から4.5ppmのピークの積分値を定量することにより、表面層中に含まれる防曇剤の種類及び濃度(質量%)を測定した。
そして、「防曇剤の濃度/[1]で測定した金属の濃度」により、表面層中の金属の質量に対する防曇剤の質量の割合を算出した。
得られたフィルムを、芯管(商品名「Gコア」、昭和丸筒社製)に巻き付け、15℃、又は40℃)で30日間静置し、その後、フィルムを巻き戻した。
ポリスチレン製容器(内寸法:145mm×90mm×55mm)に20℃の水を200mL入れ、表面層が容器内側に向くようにしてフィルムで密封し、120℃に加熱したシュリンクトンネルで3秒間、熱処理を行った。
この容器を2個作製し、5℃で放置し、4時間経過後、24時間経過後、72時間経過後、120時間経過後、168時間経過後に、容器を取り出し、フィルム内側表面の曇度を目視により調べ、以下の判定基準により4段階で評価を行った。
◎(優れる):フィルム内側表面に均一水膜を生成し、完全に透明で曇りがない。
○(良好):水膜に斑があるが、ほとんど透明である。
△(不良):水膜に斑があり、直径10mm以上の水滴が付着しており、中身が見えにくい。
×(劣る):10mm以下の水滴が全面に付着し、中身が見えない。
・LLDPE1:エチレン-α-オレフィン共重合体、密度:0.904g/cm3、MFR:2.0g/10分(190℃)
・LLDPE2:エチレン-α-オレフィン共重合体、密度:0.926g/cm3、MFR:2.5g/10分(190℃)
・LLDPE3:エチレン-α-オレフィン共重合体、密度:0.915g/cm3、MFR=1.0g/10分(190℃)
・PP1:ブテン-プロピレン共重合体、密度:0.902g/cm3、MFR=5.5g/10分(230℃)
・PP2:プロピレンランダム共重合体、密度:0.900g/cm3、MFR=7.5g/10分(230℃)
・変性PE1:変性ポリエチレン、密度=0.907g/cm3、MFR=2.3g/10分(190℃)
・変性PP1:変性ポリプロピレン、密度=0.896g/cm3、MFR=7.7g/10分(230℃)
・EVOH1:エチレン-ビニルアルコール共重合体、密度=1.16g/cm3、MFR=4.0g/10分(210℃)、エチレン含量=38mol%
・EVOH2:エチレン-ビニルアルコール共重合体、密度=1.14g/cm3、MFR=3.5g/10分(210℃)、エチレン含量=44mol%
・Ny1:ポリアミド6、密度=1.14g/cm3、融点=220℃
・Ny2:ポリアミド6/66共重合体、密度=1.14g/cm3、融点=196℃
・アイオノマー1:ベース樹脂=エチレン-メタクリル酸共重合体、イオン種=K、密度=0.990g/cm3、MFR=5.0g/10分(190℃)
・アイオノマー2:ベース樹脂=エチレン-メタクリル酸共重合体、イオン種=Na、密度=0.940g/cm3、MFR=1.3g/10分(190℃)
・アイオノマー3:ベース樹脂=エチレン-メタクリル酸-アクリル酸エステル共重合体、イオン種=Zn、密度=0.960g/cm3、MFR=1.0g/10分(190℃)
・防曇剤1:ポリオキシエチレンアルキルエーテル(HLB=12)を10質量%、ジグリセリンモノオレート(HLB=4.7)を30質量%、ジグリセリンモノラウレート(HLB=7.3)を60質量%の割合で混合した混合物。
ダブルバブルインフレーション法により、表1、2に示す樹脂組成、厚さの5層の積層フィルムを得た。
結果を表1、2に示す。
Claims (12)
- エチレン-α-オレフィン共重合体又はポリエチレンとアイオノマー樹脂と防曇剤とを含む表面層を有し、
前記表面層中に、アルカリ金属を0.010~0.300質量%含有し、
前記表面層において、前記アルカリ金属の質量に対する前記防曇剤の質量の割合(防曇剤/金属)が、30~100であり、
前記表面層と隣接し、変性ポリオレフィン系樹脂を含む、接着層を有する、
ことを特徴とするフィルム。 - エチレン-ビニルアルコール共重合体を含有する層又はポリアミド樹脂を含有する層であるバリア層をさらに含む、請求項1に記載のフィルム。
- 前記表面層100質量%に対する前記防曇剤の含有割合が1~10質量%である、請求項1又は2に記載のフィルム。
- 前記アルカリ金属の質量に対する前記防曇剤の質量の前記割合(防曇剤/金属)が、45~100である、請求項1~3のいずれか一項に記載のフィルム。
- 前記表面層/前記接着層/バリア層/接着層/耐熱層の5層の積層フィルムであり、前記耐熱層に防曇剤を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のフィルム。
- 前記アルカリ金属の少なくとも一部が前記アイオノマー樹脂中に含まれる、請求項1~5のいずれか一項に記載のフィルム。
- 前記アイオノマー樹脂が、カルボキシル基を有するエチレン共重合体の前記カルボキシル基の一部または全てが、アルカリ金属、アルカリ土類金属、及び遷移金属からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属イオンで中和されたアイオノマー樹脂である、請求項1~6のいずれか一項に記載のフィルム。
- 前記アルカリ金属イオンがカリウムイオンである、請求項7に記載のフィルム。
- シュリンクフィルムである、請求項1~8のいずれか一項に記載のフィルム。
- 請求項1~9のいずれか一項に記載のフィルムにより包装されることを特徴とする包装体。
- 内容物を包装する、請求項1~9のいずれか一項に記載のフィルムの使用。
- 芯管と、前記芯管に巻き取られた請求項1~9のいずれか一項に記載のフィルムとを備えることを特徴とするフィルム巻回体。
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