JP2016117796A - エチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物組成物、及びそれを用いた成形物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 成形時の耐ネックイン性に優れるエチレンービニルエステル共重合体ケン化物組成物を提供する。【解決手段】 エチレンービニルエステル共重合体ケン化物(A)と特定量の飽和多価カルボン酸無水物(B)を含有するエチレンービニルエステル共重合体ケン化物組成物を用いる。【選択図】 なし
Description
本発明は、エチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物(以下、「EVOH樹脂」と称することがある)と多価カルボン酸誘導体を含有するEVOH樹脂組成物に関し、更に詳しくは、成形時のネックインを抑制することができるEVOH樹脂組成物に関する。
EVOH樹脂は、一般にその透明性、ガスバリア性、保香性、耐溶剤性、耐油性などに優れており、かかる特性を生かして、食品包装材料、医薬品包装材料、工業薬品包装材料、農薬包装材料等のフィルムやシート、或いはボトル等の容器等に成形されて利用されている。
かかる成形にあたっては、通常EVOH樹脂のペレットを押出機等に投入して、溶融成形によりフィルム状やシート状等に成形される。
しかしながら、EVOH樹脂をフィルム成形する際には、汎用のポリエチレンやポリプロピレンなどを成形する場合と比較すると、ダイスから吐出された樹脂を冷却ロールで引き取る際、樹脂が引き伸ばされやすいために、得られるフィルムの幅が狭くなってしまう、いわゆるネックインが発生する問題があった。
そこで、かかるネックインを解決する手段として、EVOH樹脂と多価カルボン酸、その誘導体、多価イソシアネート、尿素およびその誘導体から選ばれた少なくとも多官能性有機化合物を溶融状態で反応させ、次いでその反応変性物を成形することを特徴とする成形物の製造法が提案されている(特許文献1)。
しかしながら、特許文献1においては、かかる多価カルボン酸誘導体として、多価カルボン酸の無水物、具体的に代表例として、無水フタル酸、無水マレイン酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸などのカルボン酸無水物が例示されているが、上記カルボン酸無水物では、成形時の耐ネックイン性が不十分であり、より一層の改善が求められている。
本発明者は、上記実情に鑑み鋭意検討した結果、カルボン酸無水物として、特定量の飽和多価カルボン酸無水物を用いることによって、さらに成形時のネックインを改善できることを見出し、本発明を完成した。
本発明のEVOH樹脂と特定量の飽和多価カルボン酸無水物を含有する樹脂組成物は、成形時の耐ネックイン性に優れるという効果を有する。
なお、特許文献1においては、不飽和多価カルボン酸無水物とEVOH樹脂が架橋し、溶融指数が低下することで耐ネックイン性の効果が発現すると記載している。
ここで、不飽和多価カルボン酸無水物は、その不飽和結合の存在によって、分子骨格が固定されている。よって、特許文献1に記載の技術は、酸無水物として、不飽和多価カルボン酸無水物を用いることで、得られたEVOH樹脂組成物自体も大きな束縛を受けることによって、溶融指数が大きく低下し、しいては耐ネックイン性の改善効果が大きくなることを利用した技術である。
ここで、不飽和多価カルボン酸無水物は、その不飽和結合の存在によって、分子骨格が固定されている。よって、特許文献1に記載の技術は、酸無水物として、不飽和多価カルボン酸無水物を用いることで、得られたEVOH樹脂組成物自体も大きな束縛を受けることによって、溶融指数が大きく低下し、しいては耐ネックイン性の改善効果が大きくなることを利用した技術である。
しかしながら、意外にも、酸無水物として、飽和多価カルボン酸無水物を用いることで、耐ネックイン性の改善効果がさらに優れることを見出したのが本発明である。
これは、飽和多価カルボン酸無水物の極性部位とEVOH樹脂の水酸基の間で、共有結合もしくは水素結合を形成することで、EVOH樹脂組成物が引き伸ばされにくくなり、この結果として耐ネックイン性が改善したためだと考えられる。
すなわち、本発明で用いた飽和多価カルボン酸無水物は、不飽和結合を含まない為、該飽和多価カルボン酸無水物とEVOH樹脂の間で、共有結合もしくは水素結合を形成する際に、酸無水物自体の分子運動が束縛されにくい。このため、不飽和多価カルボン酸無水物よりも飽和多価カルボン酸無水物の方が、EVOH樹脂と共有結合もしくは水素結合を形成しやすいので、耐ネックイン性が優れるという技術である。
本発明では、不飽和多価カルボン酸無水物のもつ分子束縛よりも、飽和多価カルボン酸無水物のEVOH樹脂との共有結合もしくは水素結合を形成しやすさが勝ったために、飽和多価カルボン酸無水物を使用した方が耐ネックイン性の効果が大きくなったと考えられる。
これは、飽和多価カルボン酸無水物の極性部位とEVOH樹脂の水酸基の間で、共有結合もしくは水素結合を形成することで、EVOH樹脂組成物が引き伸ばされにくくなり、この結果として耐ネックイン性が改善したためだと考えられる。
すなわち、本発明で用いた飽和多価カルボン酸無水物は、不飽和結合を含まない為、該飽和多価カルボン酸無水物とEVOH樹脂の間で、共有結合もしくは水素結合を形成する際に、酸無水物自体の分子運動が束縛されにくい。このため、不飽和多価カルボン酸無水物よりも飽和多価カルボン酸無水物の方が、EVOH樹脂と共有結合もしくは水素結合を形成しやすいので、耐ネックイン性が優れるという技術である。
本発明では、不飽和多価カルボン酸無水物のもつ分子束縛よりも、飽和多価カルボン酸無水物のEVOH樹脂との共有結合もしくは水素結合を形成しやすさが勝ったために、飽和多価カルボン酸無水物を使用した方が耐ネックイン性の効果が大きくなったと考えられる。
以下、本発明の構成につき詳細に説明するが、これらは望ましい実施態様の一例を示すものであり、これらの内容に特定されるものではない。
<EVOH樹脂組成物>
本発明のEVOH樹脂組成物は、EVOH樹脂(A)と特定量の飽和多価カルボン酸無水物(B)を含有する樹脂組成物である。
本発明のEVOH樹脂組成物は、EVOH樹脂(A)と特定量の飽和多価カルボン酸無水物(B)を含有する樹脂組成物である。
まず、本発明において用いられるEVOH樹脂について説明する。
[EVOH樹脂(A)]
本発明で用いるEVOH樹脂(A)は、通常、エチレンとビニルエステル系モノマーを共重合させた後にケン化させることにより得られる樹脂であり、非水溶性の熱可塑性樹脂である。重合法も公知の任意の重合法、例えば、溶液重合、懸濁重合、エマルジョン重合を用いることができるが、一般的にはメタノールを溶媒とする溶液重合が用いられる。
得られたエチレン−ビニルエステル共重合体のケン化も公知の方法で行い得る。
すなわち、EVOH樹脂は、ビニルアルコール構造単位とビニルアルコール構造単位を主とし、ケン化されずに残存した若干量のビニルエステル構造単位を含むものである。
[EVOH樹脂(A)]
本発明で用いるEVOH樹脂(A)は、通常、エチレンとビニルエステル系モノマーを共重合させた後にケン化させることにより得られる樹脂であり、非水溶性の熱可塑性樹脂である。重合法も公知の任意の重合法、例えば、溶液重合、懸濁重合、エマルジョン重合を用いることができるが、一般的にはメタノールを溶媒とする溶液重合が用いられる。
得られたエチレン−ビニルエステル共重合体のケン化も公知の方法で行い得る。
すなわち、EVOH樹脂は、ビニルアルコール構造単位とビニルアルコール構造単位を主とし、ケン化されずに残存した若干量のビニルエステル構造単位を含むものである。
上記ビニルエステル系モノマーとしては、市場入手性や製造時の不純物処理効率がよい点から、代表的には酢酸ビニルが用いられる。この他、例えばギ酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、バーサチック酸ビニル等の脂肪族ビニルエステル、安息香酸ビニル等の芳香族ビニルエステル等が挙げられ、通常炭素数3〜20、好ましくは炭素数4〜10、特に好ましくは炭素数4〜7の脂肪族ビニルエステルである。これらは通常単独で用いるが、必要に応じて複数種を同時に用いてもよい。
EVOH樹脂におけるエチレン構造単位の含有量は、ISO14663に基づいて測定した値で、通常20〜60モル%、好ましくは25〜50モル%、特に好ましくは25〜35モル%である。かかる含有量が低すぎる場合は、高湿時のガスバリア性、溶融成形性が低下する傾向があり、逆に高すぎる場合は、ガスバリア性が不足する傾向がある。
EVOH樹脂におけるビニルエステル成分のけん化度は、JIS K6726(ただし、EVOH樹脂は水/メタノール溶媒に均一に溶解した溶液にて)に基づいて測定した値で、通常90〜100モル%、好ましくは95〜100モル%、特に好ましくは99〜100モル%である。かかるケン化度が低すぎる場合にはガスバリア性、熱安定性、耐湿性等が低下する傾向がある。
また、該EVOH樹脂のメルトフローレート(MFR)(210℃、荷重2,160g)は、通常0.5〜100g/10分であり、好ましくは1〜50g/10分、特に好ましくは3〜35g/10分である。かかるMFRが大きすぎる場合には、製膜性が不安定となる傾向があり、小さすぎる場合には粘度が高くなり過ぎて溶融押出しが困難となる傾向がある。
また、本発明におけるEVOH樹脂は、本発明の効果を阻害しない範囲(例えば10モル%以下)で、以下に示すコモノマーに由来する構造単位が、さらに含まれていてもよい。
前記コモノマーは、プロピレン、1−ブテン、イソブテン等のオレフィン類、3−ブテン−1−オール、3−ブテン−1,2−ジオール、4−ペンテン−1−オール、5−ヘキセン−1,2−ジオール等のヒドロキシ基含有α−オレフィン類やそのエステル化物、アシル化物などの誘導体、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、(無水)フタル酸、(無水)マレイン酸、(無水)イタコン酸等の不飽和酸類あるいはその塩あるいは炭素数1〜18のモノまたはジアルキルエステル類、アクリルアミド、炭素数1〜18のN−アルキルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、2−アクリルアミドプロパンスルホン酸あるいはその塩、アクリルアミドプロピルジメチルアミンあるいはその酸塩あるいはその4級塩等のアクリルアミド類、メタアクリルアミド、炭素数1〜18のN−アルキルメタクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、2−メタクリルアミドプロパンスルホン酸あるいはその塩、メタクリルアミドプロピルジメチルアミンあるいはその酸塩あるいはその4級塩等のメタクリルアミド類、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド等のN−ビニルアミド類、アクリルニトリル、メタクリルニトリル等のシアン化ビニル類、炭素数1〜18のアルキルビニルエーテル、ヒドロキシアルキルビニルエーテル、アルコキシアルキルビニルエーテル等のビニルエーテル類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、臭化ビニル等のハロゲン化ビニル化合物類、トリメトキシビニルシラン等のビニルシラン類、酢酸アリル、塩化アリル等のハロゲン化アリル化合物類、アリルアルコール、ジメトキシアリルアルコール等のアリルアルコール類、トリメチル−(3−アクリルアミド−3−ジメチルプロピル)−アンモニウムクロリド、アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等のコモノマー挙げられる。
前記コモノマーは、プロピレン、1−ブテン、イソブテン等のオレフィン類、3−ブテン−1−オール、3−ブテン−1,2−ジオール、4−ペンテン−1−オール、5−ヘキセン−1,2−ジオール等のヒドロキシ基含有α−オレフィン類やそのエステル化物、アシル化物などの誘導体、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、(無水)フタル酸、(無水)マレイン酸、(無水)イタコン酸等の不飽和酸類あるいはその塩あるいは炭素数1〜18のモノまたはジアルキルエステル類、アクリルアミド、炭素数1〜18のN−アルキルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、2−アクリルアミドプロパンスルホン酸あるいはその塩、アクリルアミドプロピルジメチルアミンあるいはその酸塩あるいはその4級塩等のアクリルアミド類、メタアクリルアミド、炭素数1〜18のN−アルキルメタクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、2−メタクリルアミドプロパンスルホン酸あるいはその塩、メタクリルアミドプロピルジメチルアミンあるいはその酸塩あるいはその4級塩等のメタクリルアミド類、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド等のN−ビニルアミド類、アクリルニトリル、メタクリルニトリル等のシアン化ビニル類、炭素数1〜18のアルキルビニルエーテル、ヒドロキシアルキルビニルエーテル、アルコキシアルキルビニルエーテル等のビニルエーテル類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、臭化ビニル等のハロゲン化ビニル化合物類、トリメトキシビニルシラン等のビニルシラン類、酢酸アリル、塩化アリル等のハロゲン化アリル化合物類、アリルアルコール、ジメトキシアリルアルコール等のアリルアルコール類、トリメチル−(3−アクリルアミド−3−ジメチルプロピル)−アンモニウムクロリド、アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等のコモノマー挙げられる。
さらに、ウレタン化、アセタール化、シアノエチル化、オキシアルキレン化等の「後変性」されたEVOH系樹脂を用いることもできる。
特に、ヒドロキシ基含有α−オレフィン類を共重合したEVOH樹脂は、二次成型性が良好になる点で好ましく、中でも1,2−ジオールを側鎖に有するEVOH樹脂が好ましい。
かかる1,2−ジオールを側鎖に有するEVOH樹脂は、側鎖に1,2−ジオール構造単位を含むものである。かかる1,2−ジオール構造単位とは、具体的には下記構造単位(1)で示される構造単位である。
かかる1,2−ジオールを側鎖に有するEVOH樹脂は、側鎖に1,2−ジオール構造単位を含むものである。かかる1,2−ジオール構造単位とは、具体的には下記構造単位(1)で示される構造単位である。
[一般式(1)において、R1、R2、及びR3はそれぞれ独立して水素原子または有機基を示し、Xは単結合または結合鎖を示し、R4、R5、及びR6はそれぞれ独立して水素原子または有機基を示す。]
上記一般式(1)で表される1,2−ジオール構造単位における有機基としては、特に限定されず、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基等の飽和炭化水素基、フェニル基、ベンジル基等の芳香族炭化水素基、ハロゲン原子、水酸基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、スルホン酸基等が挙げられる。
R1〜R3は通常炭素数1〜30、特には炭素数1〜15、さらには炭素数1〜4の飽和炭化水素基または水素原子が好ましく、水素原子が最も好ましい。R4〜R6は通常炭素数1〜30、特には炭素数1〜15、さらには炭素数1〜4のアルキル基または水素原子が好ましく、水素原子が最も好ましい。特に、R1〜R6がすべて水素であるものが最も好ましい。
R1〜R3は通常炭素数1〜30、特には炭素数1〜15、さらには炭素数1〜4の飽和炭化水素基または水素原子が好ましく、水素原子が最も好ましい。R4〜R6は通常炭素数1〜30、特には炭素数1〜15、さらには炭素数1〜4のアルキル基または水素原子が好ましく、水素原子が最も好ましい。特に、R1〜R6がすべて水素であるものが最も好ましい。
また、一般式(1)で表わされる構造単位中のXは、代表的には単結合である。
なお、本発明の効果を阻害しない範囲であれば結合鎖であってもよい。かかる結合鎖としては特に限定されないが、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、フェニレン、ナフチレン等の炭化水素鎖(これらの炭化水素はフッ素、塩素、臭素等のハロゲン等で置換されていても良い)の他、−O−、−(CH2O)m−、−(OCH2)m−、−(CH2O)mCH2−等のエーテル結合部位を含む構造、−CO−、−COCO−、−CO(CH2)mCO−、−CO(C6H4)CO−等のカルボニル基を含む構造、−S−、−CS−、−SO−、−SO2−等の硫黄原子を含む構造、−NR−、−CONR−、−NRCO−、−CSNR−、−NRCS−、−NRNR−等の窒素原子を含む構造、−HPO4−等のリン原子を含む構造などのヘテロ原子を含む構造、−Si(OR)2−、−OSi(OR)2−、−OSi(OR)2O−等の珪素原子を含む構造、−Ti(OR)2−、−OTi(OR)2−、−OTi(OR)2O−等のチタン原子を含む構造、−Al(OR)−、−OAl(OR)−、−OAl(OR)O−等のアルミニウム原子を含む構造などの金属原子を含む構造等が挙げられる。なお、Rは各々独立して任意の置換基であり、水素原子、アルキル基が好ましく、またmは自然数であり、通常1〜30、好ましくは1〜15、さらに好ましくは1〜10である。その中でも製造時あるいは使用時の安定性の点で−CH2OCH2−、および炭素数1〜10の炭化水素鎖が好ましく、さらには炭素数1〜6の炭化水素鎖、特には炭素数1であることが好ましい。
なお、本発明の効果を阻害しない範囲であれば結合鎖であってもよい。かかる結合鎖としては特に限定されないが、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、フェニレン、ナフチレン等の炭化水素鎖(これらの炭化水素はフッ素、塩素、臭素等のハロゲン等で置換されていても良い)の他、−O−、−(CH2O)m−、−(OCH2)m−、−(CH2O)mCH2−等のエーテル結合部位を含む構造、−CO−、−COCO−、−CO(CH2)mCO−、−CO(C6H4)CO−等のカルボニル基を含む構造、−S−、−CS−、−SO−、−SO2−等の硫黄原子を含む構造、−NR−、−CONR−、−NRCO−、−CSNR−、−NRCS−、−NRNR−等の窒素原子を含む構造、−HPO4−等のリン原子を含む構造などのヘテロ原子を含む構造、−Si(OR)2−、−OSi(OR)2−、−OSi(OR)2O−等の珪素原子を含む構造、−Ti(OR)2−、−OTi(OR)2−、−OTi(OR)2O−等のチタン原子を含む構造、−Al(OR)−、−OAl(OR)−、−OAl(OR)O−等のアルミニウム原子を含む構造などの金属原子を含む構造等が挙げられる。なお、Rは各々独立して任意の置換基であり、水素原子、アルキル基が好ましく、またmは自然数であり、通常1〜30、好ましくは1〜15、さらに好ましくは1〜10である。その中でも製造時あるいは使用時の安定性の点で−CH2OCH2−、および炭素数1〜10の炭化水素鎖が好ましく、さらには炭素数1〜6の炭化水素鎖、特には炭素数1であることが好ましい。
上記一般式(1)で表される1,2−ジオール構造単位における最も好ましい構造は、R1〜R6がすべて水素原子であり、Xが単結合であるものである。すなわち、下記構造式(1a)で示される構造単位が最も好ましい。
特に、上記一般式(1)で表わされる1,2−ジオール構造単位を含有する場合、その含有量は通常0.1〜20モル%、さらには0.1〜15モル%、特には0.1〜10モル%のものが好ましい。
また、本発明で使用されるEVOH樹脂は、異なる他のEVOH樹脂との混合物であってもよく、かかる他のEVOH樹脂としては、一般式(1)で表わされる1,2−ジオール構造単位の含有量が異なるもの、ケン化度が異なるもの、重合度が異なるもの、他の共重合成分が異なるものなどを挙げることができる。
次に、本発明において用いられる飽和多価カルボン酸無水物(B)について説明する。
[飽和多価カルボン酸無水物(B)]
本発明で用いられる飽和多価カルボン酸無水物(B)としては、特に限定されないが、例えば、無水マロン酸、無水コハク酸、無水グルタル酸、シクロペンタン-ジカルボン酸無水物、シクロヘキサン-ジカルボン酸無水物等の飽和ジカルボン酸無水物、1,2,3-プロパントリカルボン酸-1,2-酸無水物、シクロヘキサン-1,2,4-トリカルボン酸-1,2-酸無水物等の飽和トリカルボン酸無水物を挙げることができる。
中でも、樹脂組成物の調製時や押出加工時における著しい増粘挙動を避けるために、分子内の極性基は最低限の数であることが好ましいため、飽和ジカルボン酸無水物が好ましい。
[飽和多価カルボン酸無水物(B)]
本発明で用いられる飽和多価カルボン酸無水物(B)としては、特に限定されないが、例えば、無水マロン酸、無水コハク酸、無水グルタル酸、シクロペンタン-ジカルボン酸無水物、シクロヘキサン-ジカルボン酸無水物等の飽和ジカルボン酸無水物、1,2,3-プロパントリカルボン酸-1,2-酸無水物、シクロヘキサン-1,2,4-トリカルボン酸-1,2-酸無水物等の飽和トリカルボン酸無水物を挙げることができる。
中でも、樹脂組成物の調製時や押出加工時における著しい増粘挙動を避けるために、分子内の極性基は最低限の数であることが好ましいため、飽和ジカルボン酸無水物が好ましい。
さらに、飽和ジカルボン酸無水物においては、酸無水物基の動きが固定されるような環状構造をもたず、EVOH樹脂との反応や相互作用が起きやすいという点で、下記構造式(2)で示される構造の飽和ジカルボン酸無水物が好ましく、特には無水コハク酸が好ましい。
[EVOH樹脂(A)と飽和多価カルボン酸無水物(B)の含有比率]
EVOH樹脂(A)と飽和多価カルボン酸無水物(B)の含有比率は、EVOH樹脂(A)に対して、飽和多価カルボン酸無水物(B)を、0.5〜10重量%、好ましくは0.7〜5重量%、さらに好ましくは0.9〜2重量%である。かかる含有比率が少なすぎると、ネックインの抑制効果が低下する傾向があり、一方で、多すぎると、成形時の増粘が著しく、安定した押出成形が難しくなる傾向がある。
EVOH樹脂(A)と飽和多価カルボン酸無水物(B)の含有比率は、EVOH樹脂(A)に対して、飽和多価カルボン酸無水物(B)を、0.5〜10重量%、好ましくは0.7〜5重量%、さらに好ましくは0.9〜2重量%である。かかる含有比率が少なすぎると、ネックインの抑制効果が低下する傾向があり、一方で、多すぎると、成形時の増粘が著しく、安定した押出成形が難しくなる傾向がある。
[EVOH樹脂(A)と飽和多価カルボン酸無水物(B)を含有するEVOH樹脂組成物の製造方法]
EVOH樹脂組成物の製造方法としては、特に限定されないが、例えば、(1)乾燥状態のEVOH樹脂ペレットと固体の多価カルボン酸誘導体をドライブレンドする方法、 (2)上記(1)の混合物を押出機にて溶融混合し、吐出されるストランドをペレット状に切断する方法、 (3)押出機にEVOH樹脂を供給し、次いで、溶融状態のEVOH樹脂に、固体の多価カルボン酸誘導体を加えて溶融混合し、吐出されるストランドをペレット状に切断する方法、(4)EVOH樹脂と多価カルボン酸誘導体を溶解させた溶液に熱をかけて反応させて、固化させる方法が挙げられる。
しかしながら、上記(1)の方法では、混合が不十分である為、多価カルボン酸誘導体が均一にEVOH中に分散せず、成形時のネックイン改善性が好ましくない傾向がある。また、上記(4)の方法では、固化させた樹脂組成物の形状が悪く、成形時のバレル内に充填されにくいので、成形性が良好でない傾向がある。
よって、EVOH樹脂組成物が、(i)成形時に押出機バレル内にうまく充填させる点、(ii)EVOH樹脂組成物中における多価カルボン酸誘導体の均一性の点から、上記(2)、(3)の方法が好ましく、特に上記(2)の方法が好ましい。
EVOH樹脂組成物の製造方法としては、特に限定されないが、例えば、(1)乾燥状態のEVOH樹脂ペレットと固体の多価カルボン酸誘導体をドライブレンドする方法、 (2)上記(1)の混合物を押出機にて溶融混合し、吐出されるストランドをペレット状に切断する方法、 (3)押出機にEVOH樹脂を供給し、次いで、溶融状態のEVOH樹脂に、固体の多価カルボン酸誘導体を加えて溶融混合し、吐出されるストランドをペレット状に切断する方法、(4)EVOH樹脂と多価カルボン酸誘導体を溶解させた溶液に熱をかけて反応させて、固化させる方法が挙げられる。
しかしながら、上記(1)の方法では、混合が不十分である為、多価カルボン酸誘導体が均一にEVOH中に分散せず、成形時のネックイン改善性が好ましくない傾向がある。また、上記(4)の方法では、固化させた樹脂組成物の形状が悪く、成形時のバレル内に充填されにくいので、成形性が良好でない傾向がある。
よって、EVOH樹脂組成物が、(i)成形時に押出機バレル内にうまく充填させる点、(ii)EVOH樹脂組成物中における多価カルボン酸誘導体の均一性の点から、上記(2)、(3)の方法が好ましく、特に上記(2)の方法が好ましい。
<その他の樹脂>
本発明に用いられるEVOH樹脂は、ベース樹脂がEVOH樹脂の組成物であればよい。
よって、本発明のEVOH樹脂組成物には、EVOH樹脂( A )と飽和多価カルボン酸無水物(B)以外に、他の熱可塑性樹脂を、EVOH樹脂に対して、通常30重量%以下にて含有してもよい。
本発明に用いられるEVOH樹脂は、ベース樹脂がEVOH樹脂の組成物であればよい。
よって、本発明のEVOH樹脂組成物には、EVOH樹脂( A )と飽和多価カルボン酸無水物(B)以外に、他の熱可塑性樹脂を、EVOH樹脂に対して、通常30重量%以下にて含有してもよい。
上記他の熱可塑性樹脂としては、例えば具体的には、直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−α−オレフィン(炭素数4〜20のα−オレフィン)共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、ポリプロピレン、プロピレン−α−オレフィン(炭素数4〜20のα−オレフィン)共重合体、ポリブテン、ポリペンテン等のオレフィンの単独又は共重合体、ポリ環状オレフィン、或いはこれらのオレフィンの単独又は共重合体を不飽和カルボン酸又はそのエステルでグラフト変性したもの等の広義のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル、ポリアミド、共重合ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、アクリル系樹脂、ビニルエステル系樹脂、ポリエステルエラストマー、ポリウレタンエラストマー、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂が挙げられる。
熱可塑性樹脂は、通常はナフサなど石油由来の原料が用いられているが、シェールガスなど天然ガス由来の原料や、さとうきび、テンサイ、トウモロコシ、ジャガイモ等などに含まれる糖、デンプンなどの成分、または、稲、麦、キビ、草植物等などに含まれるセルロースなどの成分から精製した植物由来の原料を用いてもよい。
特に、本発明の樹脂組成物を多層構造体として食品の包装材として用いた場合、該包装材の熱水処理後に、包装材端部にてEVOH樹脂層が溶出することを防止する点で、ポリアミド系樹脂を配合することが好ましい。
また、本発明のEVOH樹脂ペレットには、上記成分のほか、必要に応じて、本発明の効果を損なわない限り(例えば、樹脂組成物全体の5重量%未満にて)、エチレングリコール、グリセリン、ヘキサンジオール等の脂肪族多価アルコール等の可塑剤;飽和脂肪族アミド(例えばステアリン酸アミド等)、不飽和脂肪酸アミド(例えばオレイン酸アミド等)、ビス脂肪酸アミド(例えばエチレンビスステアリン酸アミド等)、低分子量ポリオレフィン(例えば分子量500〜10000程度の低分子量ポリエチレン、又は低分子量ポリプロピレン)等の滑剤;熱安定剤;アンチブロッキング剤;酸化防止剤;着色剤;帯電防止剤;紫外線吸収剤;抗菌剤;不溶性無機塩(例えば、ハイドロタルサイト等);充填材(例えば無機フィラー等);結晶核剤(例えばタルク、カオリン等);界面活性剤、ワックス;分散剤(例えばステアリン酸カルシウム、ステアリン酸モノグリセリド等);共役ポリエン化合物、アルデヒド化合物(例えばクロトンアルデヒドなどの不飽和アルデヒド類等)などの公知の添加剤を適宜配合することができる。
上記熱安定剤としては、溶融成形時の熱安定性等の各種物性を向上させる目的で、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ラウリル酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸等の有機酸類またはこれらのアルカリ金属塩(ナトリウム、カリウム等)、アルカリ土類金属塩(カルシウム、マグネシウム等)、亜鉛などの塩;または、硫酸、亜硫酸、炭酸、リン酸、ホウ酸等の無機酸類、またはこれらのアルカリ金属塩(ナトリウム、カリウム等)、アルカリ土類金属塩(カルシウム、マグネシウム等)、亜鉛などの塩等の添加剤を添加してもよい。これらのうち、特に、酢酸、ホウ酸およびその塩を含むホウ素化合物、酢酸塩、リン酸塩を添加することが好ましい。
酢酸を添加する場合、その添加量は、EVOH樹脂(A)100重量部に対して通常0.001〜1重量部、好ましくは0.005〜0.2重量部、特に好ましくは0.010〜0.1重量部である。酢酸の添加量が少なすぎると、酢酸の含有効果が十分に得られない傾向があり、逆に多すぎると均一なフィルムを得ることが難しくなる傾向がある。
また、ホウ素化合物を添加する場合、その添加量は、EVOH樹脂(A)100重量部に対してホウ素換算(灰化後、ICP発光分析法にて分析)で通常0.001〜1重量部であり、好ましくは0.002〜0.2重量部であり、特に好ましくは0.005〜0.1重量部である。ホウ素化合物の添加量が少なすぎると、ホウ素化合物の添加効果が十分に得られないことがあり、逆に多すぎると均一なフィルムを得るのが困難となる傾向がある。
また、酢酸塩、リン酸塩(リン酸水素塩を含む)の添加量としては、EVOH樹脂(A)100重量部に対して金属換算(灰化後、ICP発光分析法にて分析)で通常0.0005〜0.1重量部、好ましくは0.001〜0.05重量部、特に好ましくは0.002〜0.03重量部である。かかる添加量が少なすぎるとその含有効果が十分に得られないことがあり、逆に多すぎると均一なフィルムを得るのが困難となる傾向がある。尚、EVOH樹脂(A)に2種以上の塩を添加する場合は、その総量が上記の添加量の範囲にあることが好ましい。
定する点で好ましい。
定する点で好ましい。
<溶融成形品>
本発明の樹脂組成物は、溶融成形法により例えばフィルム、シート、カップやボトルなどに成形することができる。かかる溶融成形方法としては、押出成形法(T−ダイ押出、インフレーション押出、ブロー成形、溶融紡糸、異型押出等)、射出成形法等が挙げられる。溶融成形温度は、通常160〜300℃の範囲から選ぶことが多い。
本発明の樹脂組成物は、溶融成形法により例えばフィルム、シート、カップやボトルなどに成形することができる。かかる溶融成形方法としては、押出成形法(T−ダイ押出、インフレーション押出、ブロー成形、溶融紡糸、異型押出等)、射出成形法等が挙げられる。溶融成形温度は、通常160〜300℃の範囲から選ぶことが多い。
本発明の樹脂組成物を含む溶融成形物はそのまま各種用途に用いてもよい。このとき、樹脂組成物の層の厚みは通常1〜5000μm、好ましくは5〜4000μm、特に好ましくは10〜3000μm以上である。
<多層構造体>
本発明の多層構造体は、上記本発明の樹脂組成物を含む層を少なくとも1層有するものである。本発明の樹脂組成物を含む層(以下、単に「樹脂組成物層」というと、本発明の樹脂組成物を含む層をいう)は、他の基材と積層することで、さらに強度を上げたり他の機能を付与することができる。
上記基材としては、EVOH樹脂以外の熱可塑性樹脂(以下「他の熱可塑性樹脂」という)が好ましく用いられる。
本発明の多層構造体は、上記本発明の樹脂組成物を含む層を少なくとも1層有するものである。本発明の樹脂組成物を含む層(以下、単に「樹脂組成物層」というと、本発明の樹脂組成物を含む層をいう)は、他の基材と積層することで、さらに強度を上げたり他の機能を付与することができる。
上記基材としては、EVOH樹脂以外の熱可塑性樹脂(以下「他の熱可塑性樹脂」という)が好ましく用いられる。
多層構造体の層構成は、本発明の樹脂組成物層をa(a1、a2、・・・)、他の熱可塑性樹脂層をb(b1、b2、・・・)とするとき、a/b、b/a/b、a/b/a、a1/a2/b、a/b1/b2、b2/b1/a/b1/b2、b2/b1/a/b1/a/b1/b2等任意の組み合わせが可能である。また、該多層構造体を製造する過程で発生する端部や不良品当等を再溶融成形して得られる、本発明の樹脂組成物と熱可塑性樹脂の混合物を含むリサイクル層をRとするとき、b/R/a、b/R/a/b、b/R/a/R/b、b/a/R/a/b、b/R/a/R/a/R/b等とすることも可能である。多層構造体の層の数はのべ数にて通常2〜15、好ましくは3〜10層である。
上記の層構成において、それぞれの層間には、必要に応じて接着性樹脂層を介層してもよい。
上記の層構成において、それぞれの層間には、必要に応じて接着性樹脂層を介層してもよい。
上記のような多層構造体のうち、特に、本発明の樹脂組成物層を中間層として含み、その中間層の両側層として、他の熱可塑性樹脂層を設けた多層構造体の単位(b/a/b、又はb/接着性樹脂層/a/接着性樹脂層/b)を、少なくとも含む多層構造体が好ましい。本発明の樹脂組成物層を挟んだサンドイッチ状の多層構造体においては、樹脂組成物層の両側に位置する少なくとも1つの層(他の熱可塑性樹脂層b又は接着性樹脂層)に、疎水性樹脂を用いることで、外部からの吸湿を防止できるので、(B)成分による乾燥効果がより有効に発揮することができると推測される。従って、熱水処理に供される用途に用いられる包装材料用多層構造体の場合、上記多層構造体の単位において、樹脂組成物層の両側に位置する少なくとも1つの層に疎水性樹脂を用いることで、熱水処理後の酸素透過度の回復が早いという効果がある。
上記「他の熱可塑性樹脂」としては、例えば、直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−プロピレン(ブロックおよびランダム)共重合体、エチレン−α−オレフィン(炭素数4〜20のα−オレフィン)共重合体等のポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン、プロピレン−α−オレフィン(炭素数4〜20のα−オレフィン)共重合体等のポリプロピレン系樹脂、ポリブテン、ポリペンテン、ポリ環状オレフィン系樹脂(環状オレフィン構造を主鎖および/または側鎖に有する重合体)等の(未変性)ポリオレフィン系樹脂や、これらのポリオレフィン類を不飽和カルボン酸又はそのエステルでグラフト変性した不飽和カルボン酸変性ポリオレフィン系樹脂等の変性オレフィン系樹脂を含む広義のポリオレフィン系樹脂、アイオノマー、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂(共重合ポリアミドも含む)、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、アクリル系樹脂、ポリスチレン、ビニルエステル系樹脂、ポリエステルエラストマー、ポリウレタンエラストマー、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン等のハロゲン化ポリオレフィン、芳香族または脂肪族ポリケトン類等が挙げられる。
これらのうち、疎水性樹脂である、ポリアミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂が好ましく、より好ましくは、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリ環状オレフィン系樹脂およびこれらの不飽和カルボン酸変性ポリオレフィン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂であり、特にポリ環状オレフィン系樹脂は疎水性樹脂として好ましく用いられる。
また、接着剤樹脂としては、公知のものを使用でき、基材となる他の熱可塑性樹脂「b」に用いる熱可塑性樹脂の種類に応じて適宜選択すればよい。代表的には不飽和カルボン酸またはその無水物をポリオレフィン系樹脂に付加反応やグラフト反応等により化学的に結合させて得られるカルボキシル基を含有する変性ポリオレフィン系重合体を挙げることができる。例えば、無水マレイン酸グラフト変性ポリエチレン、無水マレイン酸グラフト変性ポリプロピレン、無水マレイン酸グラフト変性エチレン−プロピレン(ブロックおよびランダム)共重合体、無水マレイン酸グラフト変性エチレン−エチルアクリレート共重合体、無水マレイン酸グラフト変性エチレン−酢酸ビニル共重合体、無水マレイン酸変性ポリ環状オレフィン系樹脂、無水マレイン酸グラフト変性ポリオレフィン系樹脂等であり、これらから選ばれた1種または2種以上の混合物を用いることができる。
多層構造体において、本発明の樹脂組成物層と熱可塑性樹脂層との間に、接着性樹脂層を用いる場合、接着性樹脂層が樹脂組成物層の両側に位置する少なくとも1つの層となることから、疎水性に優れた接着性樹脂を用いることが好ましい。
なお、上記ポリ環状オレフィン系樹脂としては、公知の樹脂(例えば、特開2003−103718号公報、特開平5−177776号公報、特表2003−504523号公報等参照)を用いることができる。ポリ環状オレフィン系樹脂は、ポリエチレン、ポリプロピレン等の鎖状脂肪族ポリオレフィンと比べて、湿分透過度が低い。このため、本発明の樹脂組成物層を中間層とし、その両面に用いる他の熱可塑性樹脂層や接着性樹脂層を用いたサンドイッチ構造の多層構造体では、他の熱可塑性樹脂層や接着性樹脂層にポリ環状オレフィン系樹脂を用いることで、湿気や熱水処理等による外部からの水分混入量を少なくでき、結果として、樹脂組成物層における(B)成分の乾燥効果が有効に発揮され、熱水処理後の酸素透過度の回復も早い。
上記基材樹脂、接着性樹脂には、本発明の趣旨を阻害しない範囲(例えば、30重量%以下、好ましくは10重量%以下)において、従来知られているような可塑剤、フィラー、クレー(モンモリロナイト等)、着色剤、酸化防止剤、帯電防止剤、滑剤、核材、ブロッキング防止剤、紫外線吸収剤、ワックス等を含んでいても良い。
本発明の樹脂組成物を他の基材と積層するとき(接着性樹脂層を介在させる場合を含む)の積層方法は公知の方法にて行うことができる。例えば、本発明の樹脂組成物のフィルム、シート等に他の基材を溶融押出ラミネートする方法、逆に他の基材に該樹脂を溶融押出ラミネートする方法、該樹脂と他の基材とを共押出する方法、該樹脂(層)と他の基材(層)とを有機チタン化合物、イソシアネート化合物、ポリエステル系化合物、ポリウレタン化合物等の公知の接着剤を用いてドライラミネートする方法、他の基材上に該樹脂の溶液を塗工してから溶媒を除去する方法等が挙げられる。これらの中でも、コストや環境の観点から考慮して共押出しする方法が好ましい。
上記の如き多層構造体は、次いで必要に応じて(加熱)延伸処理が施される。延伸処理は、一軸延伸、二軸延伸のいずれであってもよく、二軸延伸の場合は同時延伸であっても逐次延伸であってもよい。また、延伸方法としてはロール延伸法、テンター延伸法、チューブラー延伸法、延伸ブロー法、真空圧空成形等のうち延伸倍率の高いものも採用できる。延伸温度は、多層構造体近傍の温度で、通常40〜170℃、好ましくは60〜160℃程度の範囲から選ばれる。延伸温度が低すぎた場合は延伸性が不良となり、高すぎた場合は安定した延伸状態を維持することが困難となる。
なお、延伸後に寸法安定性を付与することを目的として、次いで熱固定を行ってもよい。熱固定は周知の手段で実施可能であり、例えば上記延伸フィルムを緊張状態を保ちながら通常80〜180℃、好ましくは100〜165℃で通常2〜600秒間程度熱処理を行う。
また、本発明の樹脂組成物から得られた多層延伸フィルムをシュリンク用フィルムとして用いる場合には、熱収縮性を付与するために、上記の熱固定を行わず、例えば延伸後のフィルムに冷風を当てて冷却固定するなどの処理を行えばよい。
また、本発明の樹脂組成物から得られた多層延伸フィルムをシュリンク用フィルムとして用いる場合には、熱収縮性を付与するために、上記の熱固定を行わず、例えば延伸後のフィルムに冷風を当てて冷却固定するなどの処理を行えばよい。
また、場合によっては、本発明の多層構造体からカップやトレイ状の多層容器を得ることも可能である。その場合は、通常絞り成形法が採用され、具体的には真空成形法、圧空成形法、真空圧空成形法、プラグアシスト式真空圧空成形法等が挙げられる。更に多層パリソン(ブロー前の中空管状の予備成形物)からチューブやボトル状の多層容器を得る場合はブロー成形法が採用され、具体的には押出ブロー成形法(双頭式、金型移動式、パリソンシフト式、ロータリー式、アキュムレーター式、水平パリソン式等)、コールドパリソン式ブロー成形法、射出ブロー成形法、二軸延伸ブロー成形法(押出式コールドパリソン二軸延伸ブロー成形法、射出式コールドパリソン二軸延伸ブロー成形法、射出成形インライン式二軸延伸ブロー成形法等)などが挙げられる。得られる積層体は必要に応じ、熱処理、冷却処理、圧延処理、印刷処理、ドライラミネート処理、溶液又は溶融コート処理、製袋加工、深絞り加工、箱加工、チューブ加工、スプリット加工等を行うことができる。
多層構造体(延伸したものを含む)の厚み、更には多層構造体を構成する樹脂組成物層、他の熱可塑性樹脂層および接着性樹脂層の厚みは、層構成、熱可塑性樹脂の種類、接着性樹脂の種類、用途や包装形態、要求される物性などにより一概に言えないが、多層構造体(延伸したものを含む)の厚みは、通常10〜5000μm、好ましくは30〜3000μm、特に好ましくは50〜2000μmである。樹脂組成物層は通常1〜500μm、好ましくは3〜300μm、特に好ましくは5〜200μmであり、他の熱可塑性樹脂層は通常5〜30000μm、好ましくは10〜20000μm、特に好ましくは20〜10000μmであり、接着性樹脂層は、通常0.5〜250μm、好ましくは1〜150μm、特に好ましくは3〜100μmである。
さらに、多層構造体における樹脂組成物層と他の熱可塑性樹脂層との厚みの比(樹脂組成物層/熱可塑性樹脂層)は、各層が複数ある場合は最も厚みの厚い層同士の比にて、通常1/99〜50/50、好ましくは5/95〜45/55、特に好ましくは10/90〜40/60である。また、多層構造体における樹脂組成物層と接着性樹脂層の厚み比(樹脂組成物層/接着性樹脂層)は、各層が複数ある場合は最も厚みの厚い層同士の比にて、通常10/90〜99/1、好ましくは20/80〜95/5、特に好ましくは50/50〜90/10である。
上記の如く得られたフィルム、シート、延伸フィルムからなる袋およびカップ、トレイ、チューブ、ボトル等からなる容器や蓋材は、一般的な食品の他、マヨネーズ、ドレッシング等の調味料、味噌等の発酵食品、サラダ油等の油脂食品、飲料、化粧品、医薬品等の各種の包装材料容器として有用である。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、実施例の記載に限定されるものではない。
尚、例中「部」とあるのは、断りのない限り重量基準を意味する。
尚、例中「部」とあるのは、断りのない限り重量基準を意味する。
<実施例1>
〔EVOH樹脂組成物の製造〕
EVOH樹脂(A)として、エチレン含有量32モル%、ケン化度99.6%、MFR12g/10分(210℃、荷重2160g)のEVOH樹脂を用いた。
飽和多価カルボン酸無水物(B)として、無水コハク酸を用いた。
上記EVOH樹脂(A)のペレットに、粒状の無水コハク酸を1重量%添加し、乾燥状態で室温にてドライブレンドした。該混合物を、二穴ダイを備えた二軸押出機 (20 mm Φ ) に供給し、吐出されるストランドを水槽にて冷却、固化させ、次いで該ストランドに空気を吹き付けることでストランド表面の水滴を除去した後、切断することで、EVOH樹脂組成物のペレットを得た。押出条件は下記のように設定した。
・押出機設定温度: C1/C2/C3/C4/ = 180/250/250/250℃
〔EVOH樹脂組成物の製造〕
EVOH樹脂(A)として、エチレン含有量32モル%、ケン化度99.6%、MFR12g/10分(210℃、荷重2160g)のEVOH樹脂を用いた。
飽和多価カルボン酸無水物(B)として、無水コハク酸を用いた。
上記EVOH樹脂(A)のペレットに、粒状の無水コハク酸を1重量%添加し、乾燥状態で室温にてドライブレンドした。該混合物を、二穴ダイを備えた二軸押出機 (20 mm Φ ) に供給し、吐出されるストランドを水槽にて冷却、固化させ、次いで該ストランドに空気を吹き付けることでストランド表面の水滴を除去した後、切断することで、EVOH樹脂組成物のペレットを得た。押出条件は下記のように設定した。
・押出機設定温度: C1/C2/C3/C4/ = 180/250/250/250℃
〔単層フィルムの製造〕
次に上記で得られたEVOH樹脂組成物ペレットを、Tダイを備えた押出機 ( 19 mm Φ ) に供給して、ダイを210℃とし、厚さ30μmの単層フィルムを製膜した。押出成形条件は下記のように設定した。
・押出機設定温度: C1/C2/C3/A1/A2/D = 180/210/210/210/210/210 ℃
・冷却ロール温度:80℃
・ダイスの吐出口の幅:15.2 cm
次に上記で得られたEVOH樹脂組成物ペレットを、Tダイを備えた押出機 ( 19 mm Φ ) に供給して、ダイを210℃とし、厚さ30μmの単層フィルムを製膜した。押出成形条件は下記のように設定した。
・押出機設定温度: C1/C2/C3/A1/A2/D = 180/210/210/210/210/210 ℃
・冷却ロール温度:80℃
・ダイスの吐出口の幅:15.2 cm
〔ネックイン性の評価〕
上記の単層フィルムの製造工程において、ダイスの吐出口の幅と得られた単層フィルムの幅を測定し、その比(フィルムの幅/ダイスの吐出口の幅)を求めて、それを耐ネックイン性として評価した。
上記の単層フィルムの製造工程において、ダイスの吐出口の幅と得られた単層フィルムの幅を測定し、その比(フィルムの幅/ダイスの吐出口の幅)を求めて、それを耐ネックイン性として評価した。
<比較例1>
実施例1において、飽和多価カルボン酸無水物(B)として、無水コハク酸の代わりに、不飽和酸無水物である無水フタル酸を用いた以外は、実施例1と同様に樹脂組成物、及び単層フィルムを製造し、同様に評価した。
実施例1において、飽和多価カルボン酸無水物(B)として、無水コハク酸の代わりに、不飽和酸無水物である無水フタル酸を用いた以外は、実施例1と同様に樹脂組成物、及び単層フィルムを製造し、同様に評価した。
<比較例2>
実施例1において、無水コハク酸を、EVOHに対して、0.1重量%用いた以外は、実施例1と同様に樹脂組成物、及び単層フィルムを製造し、同様に評価した。
実施例1において、無水コハク酸を、EVOHに対して、0.1重量%用いた以外は、実施例1と同様に樹脂組成物、及び単層フィルムを製造し、同様に評価した。
<比較例3>
比較例2において、飽和多価カルボン酸無水物(B)として、無水コハク酸の代わりに、無水フタル酸を用いた以外は、実施例2と同様に樹脂組成物、及び単層フィルムを製造し、同様に評価した。
比較例2において、飽和多価カルボン酸無水物(B)として、無水コハク酸の代わりに、無水フタル酸を用いた以外は、実施例2と同様に樹脂組成物、及び単層フィルムを製造し、同様に評価した。
<参考例1>
実施例1において、飽和多価カルボン酸無水物(B)を配合せず、EVOH樹脂をそのまま用いた以外は、実施例1と同様に単層フィルムを製造し、同様に評価した。
実施例1において、飽和多価カルボン酸無水物(B)を配合せず、EVOH樹脂をそのまま用いた以外は、実施例1と同様に単層フィルムを製造し、同様に評価した。
実施例及び比較例の評価結果を表1にまとめて示す。
上記結果より、多価カルボン酸誘導体として、飽和酸無水物をEVOH樹脂に添加することによって、EVOH樹脂組成物を溶融成形する際のネックインを抑制することができた。
本発明のEVOH樹脂組成物の製造方法は、ネックインが改善される為、カップやトレイ等の二次成形時に、原料のロスが少なく、コストダウンにつながるので有用である。
Claims (2)
- エチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物(A)と飽和多価カルボン酸無水物(B)を含有し、前記飽和多価カルボン酸無水物の含有率(B)が、前記エチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物(A)に対して、0.5〜10重量%であることを特徴とするエチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物組成物。
- 請求項1記載のエチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物組成物を、160〜300℃で溶融成形することを特徴とする成形物の製造方法。
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