JP2001302806A - 樹脂組成物ペレットおよび用途 - Google Patents

樹脂組成物ペレットおよび用途

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JP2001302806A
JP2001302806A JP2000119100A JP2000119100A JP2001302806A JP 2001302806 A JP2001302806 A JP 2001302806A JP 2000119100 A JP2000119100 A JP 2000119100A JP 2000119100 A JP2000119100 A JP 2000119100A JP 2001302806 A JP2001302806 A JP 2001302806A
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resin
film
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Masahiko Toyozumi
政彦 豊住
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Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 着色が抑制され、かつ表面の平滑性に優れ、
更には多層容器等の成形物に有用な樹脂組成物ペレット
およびその用途を提供すること。 【解決手段】 含水率が0.3重量%以上のポリアミド
系樹脂とエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物を溶融
混練してなる樹脂組成物ペレットおよび該ペレットを用
いた積層体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体ケン化物(以下、EVOHと略記する)と
ポリアミド系樹脂からなる樹脂組成物ペレットの製造法
に関し、更に詳しくは、着色が抑制され、かつ表面の平
滑性に優れ、更には多層容器等の成形物に有用な樹脂組
成物ペレットの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、EVOHは、そのガスバリア
性や透明性を生かして、食品をはじめとする各種の包装
用フィルムとして多用されている。しかし、かかるEV
OHは、親水性であるため、水分の透過性が大きく耐熱
水性に欠け、また硬直で耐衝撃性にも欠ける等の欠点も
有しており、これらの欠点を改善すると同時にEVOH
の成形性の向上を手段として、EVOHにポリアミド系
樹脂を配合することが、従来より数多く試みられている
(特公昭44−24277号公報、特公昭48−228
33号公報、特開昭50−121347号公報、特公昭
60−24813号公報、特公昭60−24814号公
報、特開昭64−9238号公報、特開平4−7603
9号公報、特公平5−1819号公報、他)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、EVO
Hとポリアミド系樹脂を溶融混合するにあたって、単に
溶融混合するだけでは、溶融状態で両者が反応して、樹
脂組成物の急激な粘度上昇や着色、更にはゲルの発生等
が生じることがあり、かかる樹脂組成物をペレット化し
て、各種成形物に用いても良好な(外観性、ガスバリア
性、延伸性等に優れた)成形物が得られないことは推察
できるところであり、樹脂組成物のペレット化について
も十分な検討が望まれるところである。そこで、本発明
者が、樹脂組成物ペレットと成形物の関係について各種
検討を行った結果、着色がなく、かつ表面平滑性に優れ
た樹脂組成物ペレットが良好な成形物を得る上で重要で
あることが判明した。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者が樹脂
組成物ペレットについて鋭意研究を重ねた結果、含水率
が0.3重量%以上のポリアミド系樹脂(以下、含水ポ
リアミド系樹脂と称することがある)とEVOHを溶融
混練してなる樹脂組成物ペレットが、着色がなく、かつ
表面平滑性に優れ、更にはかかるペレットを用いた成形
物が、外観性、ガスバリア性、延伸性等に優れることを
見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明について具体的に説
明する。本発明に用いられるポリアミド系樹脂として
は、含水率が0.1〜20重量%に調整されていれば、
特に限定されず、種々のものを使用することができる。
具体的にかかるポリアミド系樹脂としては、ポリカプラ
ミド(ナイロン6)、ポリ−ω−アミノヘプタン酸(ナ
イロン7)、ポリ−ω−アミノノナン酸(ナイロン
9)、ポリウンデカンアミド(ナイロン11)、ポリラ
ウリルラクタム(ナイロン12)、ポリエチレンジアミ
ンアジパミド(ナイロン26)、ポリテトラメチレンア
ジパミド(ナイロン46)、ポリヘキサメチレンアジパ
ミド(ナイロン66)、ポリヘキサメチレンセバカミド
(ナイロン610)、ポリヘキサメチレンドデカミド
(ナイロン612)、ポリオクタメチレンアジパミド
(ナイロン86)、ポリデカメチレンアジパミド(ナイ
ロン108)、カプロラクタム/ラウリルラクタム共重
合体(ナイロン6/12)、カプロラクタム/ω−アミ
ノノナン酸共重合体(ナイロン6/9)、カプロラクタ
ム/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート共重合体
(ナイロン6/66)、ラウリルラクタム/ヘキサメチ
レンジアンモニウムアジペート共重合体(ナイロン12
/66)、エチレンジアミンアジパミド/ヘキサメチレ
ンジアンモニウムアジペート共重合体(ナイロン26/
66)、カプロラクタム/ヘキサメチレンジアンモニウ
ムアジペート/ヘキサメチレンジアンモニウムセバケー
ト共重合体(ナイロン66/610)、エチレンアンモ
ニウムアジペート/ヘキサメチレンジアンモニウムアジ
ペート/ヘキサメチレンジアンモニウムセバケート共重
合体(ナイロン6/66/610)、ポリヘキサメチレ
ンイソフタルアミド、ポリヘキサメチレンテレフタルア
ミド、ヘキサメチレンイソフタルアミド/テレフタルア
ミド共重合体あるいはこれらのポリアミド系樹脂をメチ
レンベンジルアミン、メタキシレンジアミン等の芳香族
アミンで変性したものやメタキシリレンジアンモニウム
アジペート等が挙げられ、これらの1種または2種以上
のブレンド物が用いられ、更にはこれらの中でも、融点
が160℃以下(更に80〜160℃、特に80〜15
0℃、殊に80〜140℃)のポリアミド系樹脂が好ま
しい。ここで融点は、示差走査熱量計(DSC)を用い
て昇温速度10℃/minで測定される融解ピーク温度
(℃)を表す。
【0006】ポリアミド系樹脂の融点を160℃以下と
するための手法は特に限定されないが、工業的には上記
のポリアミド系樹脂のうち、特定比率の共重合体を使用
することが好ましく、該共重合体ナイロンとして具体的
には、ナイロン6/12、ナイロン6/69、ナイロン
6/66/610、ナイロン6/66/610/12、
ナイロン6/66/610/11等やその芳香族アミン
変性物が挙げられ、市販されている具体的な商品名とし
ては、『アミランCM4000』,『アミランCM80
00』,『アミランCM6541X3』,『アミランC
M831』,『アミランCM833』(以上、東レ社
製)、『エルバミド8061』,『エルバミド8062
S』,『エルバミド8066』(以上、デュポンジャパ
ン社製)、『グリロンCF6S』,『グリロンCF62
BS』,『グリロンCA6E』,『グリロンXE338
1』(以上、エムスジャパン社製)などが挙げられる。
【0007】また、該ポリアミド系樹脂の示差走査熱量
計を用いて測定(昇温速度10℃/min)される融解
熱量ΔHは、80J/g以下(更には5〜70J/g、
特には10〜60J/g)が好ましく、該融解熱量ΔH
が80J/gを越える場合には、低温加熱延伸成形性が
低下する傾向にあり好ましくない。更に、該ポリアミド
系樹脂のメルトフローレート(MFR)(210℃、荷
重2160gg)は、1〜100g/10分(更には5
〜80g/10分、特には10〜50g/10分)が好
ましく、該メルトフローレートが該範囲から外れる場合
には、低温加熱延伸成形性が低下する傾向にあり好まし
くない。
【0008】本発明においてポリアミド系樹脂として
は、構造、組成、分子量(MFR)、分子量分布などの
異なるポリアミド系樹脂を併せて2種類以上用いること
もできる。また、これらのポリアミド系樹脂は、分子末
端のカルボキシル基および/またはアミノ基が、アルキ
ルモノカルボン酸、アルキルジカルボン酸、アルキルモ
ノアミン、アルキルジアミン等で調整(変性)されたも
のであってもよい。
【0009】本発明において用いるポリアミド系樹脂
は、上記の如く含水率が0.3重量%以上(更には0.
5〜20重量%、特には1〜15重量%)に調整された
もので、かかる含水率が0.3重量%未満では、本発明
の作用効果が得難い。かかる含水率の上限は特に限定さ
れないが、溶融混練中の樹脂と水分の分離による押出し
不安定性を考慮すると、含水率の上限は20重量%程度
とすることが好ましい。
【0010】かかる含水率の調整にあたっては、特に限
定されず、上述したようなポリアミド系樹脂を、水蒸
気或いは水と接触させる方法、一定湿度内に放置して
吸水させる方法、溶融押出ししてストランド状物を
得、そのストランドを水中に浸せきさせた後に切断して
ペレットとする方法等を挙げることができるが、工業的
には、の方法が好ましい。尚、ここで言うポリアミド
系樹脂の含水率については、以下の方法により測定・算
出されるものである。
【0011】[含水率の測定方法](含水)ポリアミド
系樹脂を電子天秤にて秤量(W1:単位mg)後、15
0℃に維持された熱風オーブン型乾燥器に入れ、1時間
乾燥させてから、さらにデシケーター中で30分間放冷
させた後の重量を同様に秤量(W2:単位mg)して、
以下の(1)式から算出する。 含水率(%)={(W1−W2)/W1}×100 ・・・(1)
【0012】本発明に用いられるEVOHとしては、特
に限定されないが、エチレン含量10〜70モル%(更
には20〜60モル%、特には25〜50モル%)で、
酢酸ビニル成分のケン化度が90モル%以上(更には9
5モル%以上、特には99モル%以上)のものが好適に
用いられ、該エチレン含有量が10モル%未満では高湿
時のガスバリア性や溶融成形性が低下し、逆に70モル
%を越えると充分なガスバリア性が得られず、またケン
化度が90モル%未満ではガスバリア性、熱安定性、耐
湿性等が低下して好ましくない。
【0013】また、EVOHのメルトフローレート(M
FR)は、0.5〜50g/10分(210℃、216
0g荷重)が好ましく、更には1〜35g/10分(同
左)が好ましい。かかるMFRが0.5g/10分(同
左)未満では、粘度が高くなり過ぎて溶融押出しが困難
となることがあり、逆に50g/10分(同左)を越え
ると、製膜性が不安定となることがあり好ましくない。
【0014】該EVOHは、エチレン−酢酸ビニル共重
合体をケン化することによって得られ、該エチレン−酢
酸ビニル共重合体は、公知の任意の重合法、例えば、溶
液重合、懸濁重合、エマルジョン重合などにより製造さ
れ、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化も公知の方
法で行い得る。
【0015】また、本発明では、本発明の効果を阻害し
ない範囲で共重合可能なエチレン性不飽和単量体を共重
合していてもよく、かかる単量体としては、プロピレ
ン、1−ブテン、イソブテン等のオレフィン類、アクリ
ル酸、メタクリル酸、クロトン酸、(無水)フタル酸、
(無水)マレイン酸、(無水)イタコン酸等の不飽和酸
類あるいはその塩あるいは炭素数1〜18のモノまたは
ジアルキルエステル類、アクリルアミド、炭素数1〜1
8のN−アルキルアクリルアミド、N,N−ジメチルア
クリルアミド、2−アクリルアミドプロパンスルホン酸
あるいはその塩、アクリルアミドプロピルジメチルアミ
ンあるいはその酸塩あるいはその4級塩等のアクリルア
ミド類、メタクリルアミド、炭素数1〜18のN−アル
キルメタクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルア
ミド、2−メタクリルアミドプロパンスルホン酸あるい
はその塩、メタクリルアミドプロピルジメチルアミンあ
るいはその酸塩あるいはその4級塩等のメタクリルアミ
ド類、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミ
ド、N−ビニルアセトアミド等のN−ビニルアミド類、
アクリルニトリル、メタクリルニトリル等のシアン化ビ
ニル類、炭素数1〜18のアルキルビニルエーテル、ヒ
ドロキシアルキルビニルエーテル、アルコキシアルキル
ビニルエーテル等のビニルエーテル類、塩化ビニル、塩
化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、臭化
ビニル等のハロゲン化ビニル類、トリメトキシビニルシ
ラン等のビニルシラン類、酢酸アリル、塩化アリル、ア
リルアルコール、ジメチルアリルアルコール、トリメチ
ル−(3−アクリルアミド−3−ジメチルプロピル)−
アンモニウムクロリド、アクリルアミド−2−メチルプ
ロパンスルホン酸等が挙げられる。又、本発明の趣旨を
損なわない範囲で、ウレタン化、アセタール化、シアノ
エチル化、チオール化等、後変性されても差し支えな
い。
【0016】また、EVOHには、本発明の効果を阻害
しない範囲で飽和脂肪族アミド(例えばステアリン酸ア
ミド等)、不飽和脂肪酸アミド(例えばオレイン酸アミド
等)、ビス脂肪酸アミド(例えばエチレンビスステアリン
酸アミド等)、脂肪酸金属塩(例えばステアリン酸カルシ
ウム等)、低分子量ポリオレフィン(例えば分子量500
〜10,000程度の低分子量ポリエチレン又は低分子
量ポリプロピレン等)などの滑剤、無機酸(例えばリン
酸、ホウ酸等)、有機酸(酢酸、ステアリン酸等)、無
機塩(例えばリン酸のアルカリ金属・アルカリ土類金属
塩、ハイドロタルサイト等)、有機酸(例えば酢酸のア
ルカリ金属・アルカリ土類金属塩等)、可塑剤(例えば
エチレングリコール、グリセリン、ヘキサンジオール等
の脂肪族多価アルコールなど)、酸化防止剤(例えばチ
バスペシャルティケミカルズ社製『IRGANOX10
98』など)、紫外線吸収剤、着色剤、抗菌剤、アンチ
ブロッキング剤(例えばタルク微粒子など)、スリップ
剤(例えば無定形シリカ微粒子など)等を配合しても良
い。
【0017】本発明においては、ポリアミド系樹脂とE
VOHを含有してなる樹脂組成物ペレットにおいて、上
記の如き含水ポリアミド系樹脂とEVOHを溶融混練し
てなることを最大の特徴とするもので、含水ポリアミド
系樹脂とEVOHを溶融混練(混合)してペレット化す
れば良く、かかる方法について、具体的に説明する。
【0018】含水ポリアミド系樹脂とEVOHを溶融混
練するにあたっては、特に限定されずに公知の溶融混練
装置を用いることができ、具体的には、単軸又は二軸押
出機、ニーダールーダー、ミキシングロール、バンバリ
ーミキサー、プラストミル等を挙げることができ、工業
生産性を考慮すれば、単軸又は二軸押出機を用いること
が好ましい。
【0019】また、溶融混練装置に供給する含水ポリア
ミド系樹脂及びEVOHの供給方法についても特に制限
はないが、装置の簡便さ、ブレンド物のコスト等を考慮
すれば、含水ポリアミド系樹脂とEVOHをドライブレ
ンドした後に一括で押出機に供給することが好ましい。
押出機の設定温度については、含水ポリアミド系樹脂や
EVOHの融点との兼ね合いもあり一概に断言できない
が、通常は0〜350℃(更に50〜300℃、特に1
00〜280℃)の範囲から選択することが好ましく、
かかる温度が0℃未満では得られるペレットの含水率が
高くなりすぎて、成形時に発泡が起こることがあり、逆
に350℃を越えると樹脂(ポリアミド系樹脂やEVO
Hを単に樹脂と称することがある)が劣化する恐れがあ
り好ましくない。また、溶融混練の時間についても含水
ポリアミド系樹脂とEVOHの配合比率やポリアミド系
樹脂の含水率や溶融温度等により一概に断言できない
が、通常は10秒〜30分(更に20秒〜10分、特に
30秒〜5分)の範囲から選択することが好ましく、か
かる時間が10秒未満では得られるペレットの含水率が
高くなりすぎて、成形時に発泡が起こることがあり、逆
に30分を越えると樹脂が劣化する恐れがあり好ましく
ない。
【0020】かくして、含水ポリアミド系樹脂とEVO
Hが溶融混練されて樹脂組成物が得られるのであるが、
溶融混練後の樹脂組成物の含水率は、0.5重量%以下
(更には0.3重量%以下)とすることが好ましく、か
かる含水率が0.5重量%を越える時は成形時に発泡が
起こったりすることがあり好ましくない。かかる含水率
を調整するには、上記の溶融混練装置、溶融時の設定温
度、溶融混練時間等を調節することにより行うことがで
きる。かかる含水率を調整するには、上記の溶融混練装
置、溶融時の設定温度、溶融混練時間等を調節すること
により行うことができる。
【0021】ペレット状の樹脂組成物を得るには、上記
の溶融混練装置に樹脂組成物をストランド状に押し出す
ことのできるダイ(ストランドダイ)等を設けて、樹脂
組成物をストランド状に押し出した後にカッティングし
てペレット状とすることができる。該ダイから押し出さ
れたストランド状の樹脂組成物は、直ぐにカッティング
しても良いが、通常は、ベルト上や水中に押し出されて
十分に冷却された後にカッティングされることが多い。
【0022】得られる樹脂組成物ペレットの形状として
は、後の成形性を考慮すれば円筒形が好ましく、径が1
〜10mm(更には2〜6mm、特には2〜4mm)、
長さが1〜10mm(更には2〜6mm、特には2〜4
mm)のものが好ましい。また、本発明で得られる樹脂
組成物ペレット中のEVOH及びポリアミド系樹脂の配
合割合は特に限定されないが、EVOH/ポリアミド系
樹脂の配合重量比が、50/50〜99/1(更には6
0/40〜97/3、特には70/30〜95/5)と
なるように混合することが好ましく、かかる配合重量比
が50/50未満では該ペレットから得られる成形物の
ガスバリア性が不十分となることがあり、逆に99/1
を越えると耐衝撃性や加熱延伸性が十分に発揮されない
ことがあり好ましくない。
【0023】更に、本発明の樹脂組成物ペレット中に
は、酸化防止剤、滑剤、紫外線吸収剤、難燃剤、着色
剤、ブロッキング防止剤、帯電防止剤、フィラー等を添
加することも可能で、これらを添加するにあたっては、
上記の含水EVOHとポリアミド系樹脂の混合(溶融混
練)時に添加すれば良い。
【0024】本発明は、含水ポリアミド系樹脂を用いる
ものであるが、EVOHについても予め含水させておく
ことも本発明の作用効果を顕著に得られる点で好まし
い。この時のEVOHの含水率としては、0.5〜60
重量%(更には1〜50重量%、特には2〜40重量
%)が好ましく、かかる含水率が0.5重量%未満では
作用効果が顕著に得られず、逆に60重量%を越えると
溶融混練中に樹脂と水分の一部が分離して押出し不安定
となって好ましくない。EVOHに水を含有させる方法
としては、特に限定されないが、例えば、1)通常のE
VOHペレットの製造工程において水及び/アルコール
を含有した乾燥前のEVOHペレットを水と混合攪拌し
た後、乾燥等により含水率を調整する方法、2)製造さ
れたEVOHペレットと水蒸気や水と接触させる方法、
3)製造されたEVOHペレットを一定湿度内に放置し
て吸水させる方法、4)製造されたEVOHペレットを
溶融してストランド状に押出し、そのストランドを水中
に浸せきさせた後に切断してペレットとする方法等を挙
げることができるが、工業的には、1)の方法が好まし
い。
【0025】尚、EVOHの含水率は、上記の[含水率
の測定方法]において、乾燥時間を5時間として測定・
算出されるものである。また、溶融混練に供される時の
含水ポリアミド系樹脂と含水させたEVOHの全体の含
水率を0.3〜55重量%(更には0.5〜45重量
%、特には1〜40重量%)となるように考慮すること
が好ましい。
【0026】かくして得られた本発明の樹脂組成物ペレ
ットは、成形物の用途に多用され、溶融成形等によりフ
ィルム、シート、容器、繊維、棒、管、各種成形品等に
成形され、又、これらの粉砕品(回収品を再使用する時
など)を用いて再び溶融成形に供することもでき、かか
る溶融成形方法としては、押出成形法(T−ダイ押出、
インフレーション押出、ブロー成形、溶融紡糸、異型押
出等)、射出成形法が主として採用される。溶融成形温
度は、150〜300℃の範囲から選ぶことが多い。
【0027】また、本発明の樹脂組成物ペレットは、単
体の成形物として用いることができるが、特に積層体の
成形物に供した時に本発明の作用効果を十分に発揮する
ことができ、具体的には該樹脂組成物からなる層の少な
くとも片面に熱可塑性樹脂層等を積層して多層積層体な
る成形物として用いることが有用である。
【0028】該積層体を製造するに当たっては、該樹脂
組成物からなる層の片面又は両面に他の基材を積層する
のであるが、積層方法としては、例えば該樹脂組成物か
らなるフィルムやシートに熱可塑性樹脂を溶融押出する
方法、逆に熱可塑性樹脂等の基材に該樹脂組成物を溶融
押出する方法、該樹脂組成物と他の熱可塑性樹脂とを共
押出する方法、更には本発明の樹脂組成物からなるフィ
ルムやシートと他の基材のフィルム、シートとを有機チ
タン化合物、イソシアネート化合物、ポリエステル系化
合物、ポリウレタン化合物等の公知の接着剤を用いてド
ライラミネートする方法等が挙げられる。本発明の樹脂
組成物ペレットは、前述のようにロングラン成形性に優
れているので、特に共押出成形に供した時に本発明の作
用効果を十分に発揮することができる。
【0029】共押出の場合の相手側樹脂としてはポリオ
レフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹
脂、共重合ポリアミド、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化
ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン、アクリル系樹脂、
ビニルエステル系樹脂、ポリエステルエラストマー、ポ
リウレタンエラストマー、塩素化ポリエチレン、塩素化
ポリプロピレン、芳香族および脂肪族ポリケトン、脂肪
族ポリアルコール等が挙げられ、好適にはポリオレフィ
ン系樹脂が用いられる。
【0030】かかるポリオレフィン系樹脂としては、具
体的に直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、低密
度ポリエチレン(LDPE)、超低密度ポリエチレン
(VLDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高
密度ポリエチレン(HDPE)、エチレン−酢酸ビニル
共重合体(EVA)、アイオノマー、エチレン−プロピ
レン(ブロック又はランダム)共重合体、エチレン−ア
クリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重
合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メ
タクリル酸エステル共重合体、ポリプロピレン、プロピ
レン−α−オレフィン(炭素数4〜20のα−オレフィ
ン)共重合体、ポリブテン、ポリペンテン、ポリメチル
ペンテン等のオレフィンの単独又は共重合体、或いはこ
れらのオレフィンの単独又は共重合体を不飽和カルボン
酸又はそのエステルでグラフト変性したものやこれらの
ブレンド物などの広義のポリオレフィン系樹脂を挙げる
ことができ、なかでも、直鎖状低密度ポリエチレン(L
LDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、超低密
度ポリエチレン(VLDPE)、エチレン−酢酸ビニル
共重合体(EVA)、アイオノマーが、得られる積層包
装材の耐屈曲疲労性、耐振動疲労性等に優れる点で好ま
しい。
【0031】特に、密度0.86〜0.95g/cm3
のエチレン−α−オレフィン共重合体からなる直鎖状低
密度ポリエチレンが好ましく用いられ、密度が上記範囲
より小さいときは、積層包装材の機械的諸物性が不足し
たり、ブロッキングが発生したりする。逆に、大きいと
きは、耐屈曲疲労性や耐振動疲労性等が不充分となるこ
とがあり好ましくない。尚、ここで言う密度とは、20
℃においてJIS K6760によって測定される値で
あり、エチレン−α−オレフィンとは、エチレンとブテ
ン−1,ペンテン−1,4−メチルペンテン−1,ヘキ
セン−1,オクテン−1等の炭素数18以下の共重合物
である。これらの中でも炭素数が4〜8のオレフィンを
用いたエチレン−α−オレフィン共重合体が好適に用い
られる。
【0032】上記の直鎖状低密度ポリエチレンにおいて
は、更に、シングルサイト触媒の存在下に製造されたエ
チレン−α−オレフィン共重合体であることが、本発明
の効果をより発現できうる点で好ましい。シングルサイ
ト触媒とは、現行のチーグラー触媒やフィリップス触媒
が活性点が不均一でマルチサイト触媒と呼ばれているの
に対し、活性点が均一(シングルサイト)である特徴を
有する触媒のことであり、代表的なものとしてメタロセ
ン系触媒等が挙げられる。具体的な商品名としては、
『カーネル』(日本ポリケム社製)、『エボリュー』
(三井化学社製)、『エグザクト』(エクソンケミカル
社製)、『アフィニティー』(ダウケミカル社製)など
が挙げられる。
【0033】更に、本発明の樹脂組成物ペレットから一
旦フィルムやシート等の成形物を得、これに他の基材を
押出コートしたり、他の基材のフィルム、シート等を接
着剤を用いてラミネートする場合、前記の熱可塑性樹脂
以外に任意の基材(紙、金属箔、無延伸、一軸又は二軸
延伸プラスチックフィルム又はシート及びその無機物蒸
着体、織布、不織布、金属綿状、木質等)が使用可能で
ある。
【0034】積層体の層構成は、本発明の樹脂組成物
(ペレット)からなる層をa(a1、a2、・・・)、他
の基材、例えば熱可塑性樹脂層をb(b1、b2、・・
・)とするとき、フィルム、シート、ボトル状であれ
ば、a/bの二層構造のみならず、b/a/b、a/b
/a、a1/a2/b、a/b1/b2、b2/b1/a/b
1/b2、b1/b2/a/b3/b4、a1/b1/a2/b2
等任意の組み合わせが可能であり、フィラメント状では
a、bがバイメタル型、芯(a)−鞘(b)型、芯
(b)−鞘(a)型、或いは偏心芯鞘型等任意の組み合
わせが可能である。
【0035】尚、上記の層構成において、それぞれの層
間には、必要に応じて接着性樹脂層を設けることがで
き、かかる接着性樹脂としては、種々のものを使用する
ことができ、bの樹脂の種類によって異なり一概に言え
ないが、不飽和カルボン酸又はその無水物をオレフィン
系重合体(上述の広義のポリオレフィン系樹脂)に付加
反応やグラフト反応等により化学的に結合させて得られ
るカルボキシル基を含有する変性オレフィン系重合体を
挙げることができ、具体的には、無水マレイン酸グラフ
ト変性ポリエチレン、無水マレイン酸グラフト変性ポリ
プロピレン、無水マレイン酸グラフト変性エチレン−プ
ロピレン(ブロック又はランダム)共重合体、無水マレ
イン酸グラフト変性エチレン−エチルアクリレート共重
合体、無水マレイン酸グラフト変性エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体等から選ばれた1種または2種以上の混合物
が好適なものとして挙げられる。このときの、オレフィ
ン系重合体に含有される不飽和カルボン酸又はその無水
物の量は、0.001〜3重量%が好ましく、更に好ま
しくは0.01〜1重量%、特に好ましくは0.03〜
0.5重量%である。該変性物中の変性量が少ないと、
接着性が不充分となることがあり、逆に多いと架橋反応
を起こし、成形性が悪くなることがあり好ましくない。
またこれらの接着性樹脂には、本発明の樹脂組成物や他
のEVOH、ポリイソブチレン、エチレン−プロピレン
ゴム等のゴム・エラストマー成分、更にはb層の樹脂等
をブレンドすることも可能である。特に、接着性樹脂の
母体のポリオレフィン系樹脂と異なるポリオレフィン系
樹脂をブレンドすることにより、接着性が向上すること
があり有用である。
【0036】積層体の各層の厚みは、層構成、bの種
類、用途や容器形態、要求される物性などにより一概に
言えないが、通常は、a層は5〜500μm(更には1
0〜200μm)、b層は5〜5000μm(更には3
0〜1000μm)、接着性樹脂層は5〜400μm
(更には10〜150μm)程度の範囲から選択され
る。a層が5μm未満ではガスバリア性が不足し、また
その厚み制御が不安定となり、逆に500μmを越える
と耐屈曲疲労性が劣り、かつ経済的でなく好ましくな
く、またb層が5μm未満では剛性が不足し、逆に50
00μmを越えると耐屈曲疲労性が劣り、かつ重量が大
きくなり好ましくなく、接着性樹脂層が5μm未満では
層間接着性が不足し、またその厚み制御が不安定とな
り、逆に400μmを越えると重量が大きくなり、かつ
経済的でなく好ましくない。また、本発明の積層包装材
の各層には、成形加工性や諸物性の向上のために、前述
の各種添加剤や改質剤、充填材、他樹脂等を本発明の効
果を阻害しない範囲で添加することもできる。
【0037】該積層体は、そのまま各種形状のものに使
用されるが、更に該積層体の物性を改善するためには延
伸処理を施すことも好ましく、かかる延伸については、
一軸延伸、二軸延伸のいずれであってもよく、できるだ
け高倍率の延伸を行ったほうが物性的に良好で、延伸時
にピンホールやクラック、延伸ムラ、デラミ等の生じな
い延伸フィルムや延伸シート、延伸容器、延伸ボトル等
の成形物が得られる。
【0038】延伸方法としては、ロール延伸法、テンタ
ー延伸法、チューブラー延伸法、延伸ブロー法等の他、
深絞成形、真空圧空成形等のうち延伸倍率の高いものも
採用できる。二軸延伸の場合は同時二軸延伸方式、逐次
二軸延伸方式のいずれの方式も採用できる。延伸温度は
60〜170℃、好ましくは80〜160℃程度の範囲
から選ばれる。
【0039】延伸が終了した後、次いで熱固定を行うこ
とも好ましい。。熱固定は周知の手段で実施可能であ
り、上記延伸フィルムを緊張状態を保ちながら80〜1
70℃、好ましくは100〜160℃で2〜600秒間
程度熱処理を行う。例えば、多層シートや多層フィルム
からカップやトレイ状の多層容器を得る場合は、絞り成
形法が採用され、具体的には真空成形法、圧空成形法、
真空圧空成形法、プラグアシスト式真空圧空成形法等が
挙げられる。
【0040】更に多層パリソン(ブロー前の中空管状の
予備成形物)からチューブやボトル状の多層容器を得る
場合はブロー成形法が採用され、具体的には押出ブロー
成形法(双頭式、金型移動式、パリソンシフト式、ロー
タリー式、アキュムレーター式、水平パリソン式等)、
コールドパリソン式ブロー成形法、射出ブロー成形法、
二軸延伸ブロー成形法(押出式コールドパリソン二軸延
伸ブロー成形法、射出式コールドパリソン二軸延伸ブロ
ー成形法、射出成形インライン式二軸延伸ブロー成形法
等)などが挙げられる。
【0041】また、生肉、加工肉、チーズ等の熱収縮包
装用途に用いる場合には、延伸後の熱固定は行わずに製
品フィルムとし、上記の生肉、加工肉、チーズ等を該フ
ィルムに収納した後、50〜130℃、好ましくは70
〜120℃で、2〜300秒程度の熱処理を行って、該
フィルムを熱収縮させて密着包装をする。
【0042】かくして得られた積層体の形状としては任
意のものであってよく、フィルム、シート、テープ、ボ
トル、パイプ、フィラメント、異型断面押出物等が例示
される。又、得られる積層体は必要に応じ、熱処理、冷
却処理、圧延処理、印刷処理、ドライラミネート処理、
溶液又は溶融コート処理、製袋加工、深絞り加工、箱加
工、チューブ加工、スプリット加工等を行うことができ
る。
【0043】上記の如く得られたカップ、トレイ、チュ
ーブ、ボトル等からなる容器や延伸フィルムからなる袋
や蓋材は一般的な食品の他、マヨネーズ、ドレッシング
等の調味料、味噌等の発酵食品、サラダ油等の油脂食
品、飲料、化粧品、医薬品、洗剤、香粧品、工業薬品、
農薬、燃料等各種の容器として有用であるが、本発明の
積層体は、特に、ゼリー、プリン、ヨーグルト、マヨネ
ーズ、味噌等の半固形状食品・調味料用のカップ状容器
や、生肉、畜肉加工品(ハム、ベーコン、ウインナー
等)用のトレー状容器等の加熱延伸成形容器用途に有用
である。
【0044】最も好ましい容器構成としては、両外層に
(接着性樹脂層を介して)ポリスチレン系樹脂を配した
ポリスチレン系樹脂層/接着性樹脂層/本発明の樹脂組
成物ペレットの層/接着性樹脂層/ポリスチレン系樹脂
層や、最内層にヒートシール性に優れたポリエチレン系
樹脂層を配したポリスチレン系樹脂層/接着性樹脂層/
本発明の樹脂組成物ペレットの層/接着性樹脂層/ポリ
エチレン系樹脂層、ポリエチレン系樹脂層/接着性樹脂
層/本発明の樹脂組成物ペレットの層/接着性樹脂層/
ポリプロピレン系樹脂層、ポリエチレン系樹脂層/接着
性樹脂層/本発明の樹脂組成物ペレットの層/接着性樹
脂層/ポリエチレン系樹脂層が挙げられる。
【0045】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。
【0046】尚、実施例中「部」、「%」とあるのは特
に断りのない限り重量基準を示す。
【0047】実施例1 ポリアミド系樹脂[エムスジャパン社製『グロリンCF
6S』、ナイロン6/12共重合体、密度1.05g/
cm3、融点133℃、ΔH51J/g、MFR18g
/10分(210℃、2160g荷重)、形状:直径2
mmで長さ3mmの円筒状]を95℃に維持された水中
に浸せきさせた後、取り出して、乾燥させて含水率10
%の含水ポリアミド系樹脂を得た。
【0048】次いで、得られた含水ポリアミド系樹脂1
6部とEVOH[エチレン含有量32モル%、ケン化度
99.5モル%、MFR4g/10分(210℃,21
60g荷重)]84部をストランドダイを備えた二軸押
出機に供給して、以下の条件にて溶融混練を行い、その
ストランドを水槽中に通して冷却後ペレタイザーで切断
して、含水率が0.15%の樹脂組成物ペレットを得
た。尚、上記の押し出し時には、押出機のベントから水
分を脱揮させて、押出機(ストランドダイ)を出た直後
の樹脂組成物ペレットの含水率が0.15%となるよう
に調整した。
【0049】得られた樹脂組成物ペレットを目視観察し
たが、無色・透明で黄着色は全く認められなかった。ま
た、該ペレットの表面を電子顕微鏡で観察したが、非常
に平滑で良好な外観を示していた。更に、該ペレット化
を連続して3日間行ったが、ストランド切れや異物・目
ヤニ等の発生は全く認められず、得られた樹脂組成物ペ
レットも初期の樹脂組成物ペレットと同様に、無色・透
明で黄着色は全く認められず、表面も非常に平滑で良好
な外観を示していた。
【0050】 [二軸押出機による溶融ペレット化条件] スクリュ内径 30mm(L/D=30) スクリュ形状 圧縮部に100mmのニーディングディスクを有する スクリーンメッシュ 90/90mesh スクリュ回転数 150rpm ベント孔 減圧吸引を実施 ホッパー内 窒素ガスを供給して置換 押出温度 C1:190℃ C2:200℃ C3:210℃ C4:220℃ C5:220℃ AD:210℃ D :210℃
【0051】また、得られた(3日後の)樹脂組成物ペ
レットを用いて、単軸製膜装置に供給して、厚さ30μ
mのフィルムの製膜を行って、得られたフィルムの表面
状態を目視観察したところ、フィッシュアイやゲル等の
ない非常に良好な外観を示していた。更に、得られた
(3日後の)樹脂組成物ペレットを用いて、以下の方法
で積層体の製造(加熱延伸成形)を行って、ガスバリア
性、低温加熱延伸成形性の評価を行った。
【0052】[積層体(カップ)の製造]上記で得られ
た(3日後の)樹脂組成物ペレットをフィードブロック
3種5層の多層Tダイを備えた多層押出装置に供給し
て、ポリスチレン(エーアンドエムスチレン社製『ダイ
アレックス HT516』)層/接着性樹脂(三菱化学
社製『モディックAP F502』)層/樹脂組成物
(ペレット)層/接着性樹脂層(同左)/ポリスチレン
層(同左)の層構成(厚み480/60/120/60
/480μm)の多層シートを得て、次にプラグアシス
ト型真空圧空成形機(浅野研究所製)にて、ヒーター温
度が500℃でシート表面温度が130℃の条件で、カ
ップ(上面65mmΦ、底面60mmΦ、深さ107m
m)の加熱延伸成形加工を行って積層体(カップ)を作
製した。尚、シート表面温度はヒーターの加熱時間を調
整することにより行った。かかる積層体(カップ)につ
いて、外観性、ガスバリア性を下記の如く評価した。こ
れらの評価結果は、別途表1に示す。
【0053】(外観性)上記で得られたカップを、目視
で観察して下記の基準により評価した。 ◎ −−− クラックやピンホール、局部的な偏肉は全
く認められない ○ −−− カップの側面部に局部的な偏肉が若干認め
られる △ −−− カップの側面部に局部的な偏肉が著しく認
められる × −−− カップの側面部に局部的な偏肉が著しく認
められ、更に破断も数カ所に認められる
【0054】(ガスバリア性)上記で得られたカップの
上面をアルミ金属板で密封して酸素透過度を測定(モダ
ンコントロール社製「OXTRAN10/50」を用い
て、カップ内側:23℃,100%RH、カップ外側:
23℃,50%RHの条件下)した。
【0055】実施例2 実施例1において、ポリアミド系樹脂として、東レ社製
『アミランCM8000』[ナイロン6/66/610
/12の共重合体、密度1.12g/cm3、融点13
1℃、ΔH40J/g、MFR25g/10分(210
℃、荷重2160g)]を用いた以外は同様に樹脂組成
物ペレットを得て、得られた樹脂組成物ペレットを目視
観察したが、無色・透明で黄着色は全く認められなかっ
た。また、該ペレットの表面を電子顕微鏡で観察した
が、非常に平滑で良好な外観を示していた。更に、該ペ
レット化を連続して3日間行ったが、ストランド切れや
異物・目ヤニ等の発生は全く認められず、得られた樹脂
組成物ペレットも初期の樹脂組成物ペレットと同様に、
無色・透明で黄着色は全く認められず、表面も非常に平
滑で良好な外観を示していた。
【0056】また、得られた(3日後の)樹脂組成物ペ
レットを用いて、単軸製膜装置に供給して、厚さ30μ
mのフィルムの製膜を行って、得られたフィルムの表面
状態を目視観察したところ、フィッシュアイやゲル等の
ない非常に良好な外観を示していた。更に、得られた
(3日後の)樹脂組成物ペレットを用いて、同様に積層
体の製造(加熱延伸成形)を行って、外観性、ガスバリ
ア性の評価を行った。これらの評価結果は、別途表1に
示す。
【0057】実施例3 実施例1において、ポリアミド系樹脂として、エムスジ
ャパン社製『グリロンCA6E』[ナイロン6/12共
重合体、密度1.06g/cm3、融点124℃、ΔH
39J/g、MFR26g/10分(210℃、荷重2
160g)]を用いた以外は同様に樹脂組成物ペレット
を得て、得られた樹脂組成物ペレットを目視観察した
が、無色・透明で黄着色は全く認められなかった。ま
た、該ペレットの表面を電子顕微鏡で観察したが、非常
に平滑で良好な外観を示していた。更に、該ペレット化
を連続して3日間行ったが、ストランド切れや異物・目
ヤニ等の発生は全く認められず、得られた樹脂組成物ペ
レットも初期の樹脂組成物ペレットと同様に、無色・透
明で黄着色は全く認められず、表面も非常に平滑で良好
な外観を示していた。
【0058】また、得られた(3日後の)樹脂組成物ペ
レットを用いて、単軸製膜装置に供給して、厚さ30μ
mのフィルムの製膜を行って、得られたフィルムの表面
状態を目視観察したところ、フィッシュアイやゲル等の
ない非常に良好な外観を示していた。更に、得られた
(3日後の)樹脂組成物ペレットを用いて、同様に積層
体の製造(加熱延伸成形)を行って、外観性、ガスバリ
ア性の評価を行った。これらの評価結果は、別途表1に
示す。
【0059】実施例4 実施例1において、ポリアミド系樹脂として、東レ社製
『アミランCM6541−X3』[ナイロン6/12の
共重合体、密度1.11g/cm3、融点135℃、Δ
H40J/g、MFR12g/10分(210℃、荷重
2160g)]を用いた以外は同様に樹脂組成物ペレッ
トを得て、得られた樹脂組成物ペレットを目視観察した
が、無色・透明で黄着色は全く認められなかった。ま
た、該ペレットの表面を電子顕微鏡で観察したが、非常
に平滑で良好な外観を示していた。更に、該ペレット化
を連続して3日間行ったが、ストランド切れや異物・目
ヤニ等の発生は全く認められず、得られた樹脂組成物ペ
レットも初期の樹脂組成物ペレットと同様に、無色・透
明で黄着色は全く認められず、表面も非常に平滑で良好
な外観を示していた。
【0060】また、得られた(3日後の)樹脂組成物ペ
レットを用いて、単軸製膜装置に供給して、厚さ30μ
mのフィルムの製膜を行って、得られたフィルムの表面
状態を目視観察したところ、フィッシュアイやゲル等の
ない非常に良好な外観を示していた。更に、得られた
(3日後の)樹脂組成物ペレットを用いて、同様に積層
体の製造(加熱延伸成形)を行って、外観性、ガスバリ
ア性の評価を行った。これらの評価結果は、別途表1に
示す。
【0061】実施例5 実施例1において、EVOHとして、エチレン含有量4
4モル%、ケン化度99.5モル%、MFR4g/10
分(210℃,2160g荷重)のものを用いた以外は
同様に樹脂組成物ペレットを得て、得られた樹脂組成物
ペレットを目視観察したが、無色・透明で黄着色は全く
認められなかった。また、該ペレットの表面を電子顕微
鏡で観察したが、非常に平滑で良好な外観を示してい
た。更に、該ペレット化を連続して3日間行ったが、ス
トランド切れや異物・目ヤニ等の発生は全く認められ
ず、得られた樹脂組成物ペレットも初期の樹脂組成物ペ
レットと同様に、無色・透明で黄着色は全く認められ
ず、表面も非常に平滑で良好な外観を示していた。
【0062】また、得られた(3日後の)樹脂組成物ペ
レットを用いて、単軸製膜装置に供給して、厚さ30μ
mのフィルムの製膜を行って、得られたフィルムの表面
状態を目視観察したところ、フィッシュアイやゲル等の
ない非常に良好な外観を示していた。更に、得られた
(3日後の)樹脂組成物ペレットを用いて、同様に積層
体の製造(加熱延伸成形)を行って、外観性、ガスバリ
ア性の評価を行った。これらの評価結果は、別途表1に
示す。
【0063】実施例6 実施例1において、EVOHとして、エチレン含有量3
8モル%、ケン化度99.5モル%、MFR15g/1
0分(210℃,2160g荷重)のものを用いた以外
は同様に樹脂組成物ペレットを得て、得られた樹脂組成
物ペレットを目視観察したが、無色・透明で黄着色は全
く認められなかった。また、該ペレットの表面を電子顕
微鏡で観察したが、非常に平滑で良好な外観を示してい
た。更に、該ペレット化を連続して3日間行ったが、ス
トランド切れや異物・目ヤニ等の発生は全く認められ
ず、得られた樹脂組成物ペレットも初期の樹脂組成物ペ
レットと同様に、無色・透明で黄着色は全く認められ
ず、表面も非常に平滑で良好な外観を示していた。
【0064】また、得られた(3日後の)樹脂組成物ペ
レットを用いて、単軸製膜装置に供給して、厚さ30μ
mのフィルムの製膜を行って、得られたフィルムの表面
状態を目視観察したところ、フィッシュアイやゲル等の
ない非常に良好な外観を示していた。更に、得られた
(3日後の)樹脂組成物ペレットを用いて、同様に積層
体の製造(加熱延伸成形)を行って、外観性、ガスバリ
ア性の評価を行った。これらの評価結果は、別途表1に
示す。
【0065】実施例7 実施例1に準じて、EVOHと混合される時の含水ポリ
アミド系樹脂の含水率が15%とした以外は同様に樹脂
組成物ペレットを得て、得られた樹脂組成物ペレットを
目視観察したが、無色・透明で黄着色は全く認められな
かった。また、該ペレットの表面を電子顕微鏡で観察し
たが、非常に平滑で良好な外観を示していた。更に、該
ペレット化を連続して3日間行ったが、ストランド切れ
や異物・目ヤニ等の発生は全く認められず、得られた樹
脂組成物ペレットも初期の樹脂組成物ペレットと同様
に、無色・透明で黄着色は全く認められず、表面も非常
に平滑で良好な外観を示していた。
【0066】また、得られた(3日後の)樹脂組成物ペ
レットを用いて、単軸製膜装置に供給して、厚さ30μ
mのフィルムの製膜を行って、得られたフィルムの表面
状態を目視観察したところ、フィッシュアイやゲル等の
ない非常に良好な外観を示していた。更に、得られた
(3日後の)樹脂組成物ペレットを用いて、同様に積層
体の製造(加熱延伸成形)を行って、外観性、ガスバリ
ア性の評価を行った。これらの評価結果は、別途表1に
示す。
【0067】実施例8 実施例1に準じて、EVOHと混合される時の含水ポリ
アミド系樹脂の含水率が2%とした以外は同様に樹脂組
成物ペレットを得て、得られた樹脂組成物ペレットを目
視観察したが、無色・透明で黄着色は全く認められなか
った。また、該ペレットの表面を電子顕微鏡で観察した
が、非常に平滑で良好な外観を示していた。更に、該ペ
レット化を連続して3日間行ったが、ストランド切れや
異物・目ヤニ等の発生は全く認められず、得られた樹脂
組成物ペレットも初期の樹脂組成物ペレットと同様に、
無色・透明で黄着色は全く認められず、表面も非常に平
滑で良好な外観を示していた。
【0068】また、得られた(3日後の)樹脂組成物ペ
レットを用いて、単軸製膜装置に供給して、厚さ30μ
mのフィルムの製膜を行って、得られたフィルムの表面
状態を目視観察したところ、フィッシュアイやゲル等の
ない非常に良好な外観を示していた。更に、得られた
(3日後の)樹脂組成物ペレットを用いて、同様に積層
体の製造(加熱延伸成形)を行って、外観性、ガスバリ
ア性の評価を行った。これらの評価結果は、別途表1に
示す。
【0069】実施例9 実施例1において、二軸押出機に供給される含水ポリア
ミド系樹脂とEVOHの量をそれぞれ25部と75部と
した以外は同様に樹脂組成物ペレットを得て、得られた
樹脂組成物ペレットを目視観察したが、無色・透明で黄
着色は全く認められなかった。また、該ペレットの表面
を電子顕微鏡で観察したが、非常に平滑で良好な外観を
示していた。更に、該ペレット化を連続して3日間行っ
たが、ストランド切れや異物・目ヤニ等の発生は全く認
められず、得られた樹脂組成物ペレットも初期の樹脂組
成物ペレットと同様に、無色・透明で黄着色は全く認め
られず、表面も非常に平滑で良好な外観を示していた。
【0070】また、得られた(3日後の)樹脂組成物ペ
レットを用いて、単軸製膜装置に供給して、厚さ30μ
mのフィルムの製膜を行って、得られたフィルムの表面
状態を目視観察したところ、フィッシュアイやゲル等の
ない非常に良好な外観を示していた。更に、得られた
(3日後の)樹脂組成物ペレットを用いて、同様に積層
体の製造(加熱延伸成形)を行って、外観性、ガスバリ
ア性の評価を行った。これらの評価結果は、別途表1に
示す。
【0071】実施例10 実施例1において、二軸押出機に供給される含水ポリア
ミド系樹脂とEVOHの量をそれぞれ8部と92部とし
た以外は同様に樹脂組成物ペレットを得て、得られた樹
脂組成物ペレットを目視観察したが、無色・透明で黄着
色は全く認められなかった。また、該ペレットの表面を
電子顕微鏡で観察したが、非常に平滑で良好な外観を示
していた。更に、該ペレット化を連続して3日間行った
が、ストランド切れや異物・目ヤニ等の発生は全く認め
られず、得られた樹脂組成物ペレットも初期の樹脂組成
物ペレットと同様に、無色・透明で黄着色は全く認めら
れず、表面も非常に平滑で良好な外観を示していた。
【0072】また、得られた(3日後の)樹脂組成物ペ
レットを用いて、単軸製膜装置に供給して、厚さ30μ
mのフィルムの製膜を行って、得られたフィルムの表面
状態を目視観察したところ、フィッシュアイやゲル等の
ない非常に良好な外観を示していた。更に、得られた
(3日後の)樹脂組成物ペレットを用いて、同様に積層
体の製造(加熱延伸成形)を行って、外観性、ガスバリ
ア性の評価を行った。これらの評価結果は、別途表1に
示す。
【0073】実施例11 実施例1において、EVOHに予め水を含有させて、含
水率25重量%として、二軸押出機に供給した以外は同
様に樹脂組成物ペレットを得て、得られた樹脂組成物ペ
レットを目視観察したが、無色・透明で黄着色は全く認
められなかった。また、該ペレットの表面を電子顕微鏡
で観察したが、非常に平滑で良好な外観を示していた。
更に、該ペレット化を連続して3日間行ったが、ストラ
ンド切れや異物・目ヤニ等の発生は全く認められず、得
られた樹脂組成物ペレットも初期の樹脂組成物ペレット
と同様に、無色・透明で黄着色は全く認められず、表面
も非常に平滑で良好な外観を示していた。
【0074】また、得られた(3日後の)樹脂組成物ペ
レットを用いて、単軸製膜装置に供給して、厚さ30μ
mのフィルムの製膜を行って、得られたフィルムの表面
状態を目視観察したところ、フィッシュアイやゲル等の
ない非常に良好な外観を示していた。更に、得られた
(3日後の)樹脂組成物ペレットを用いて、同様に積層
体の製造(加熱延伸成形)を行って、外観性、ガスバリ
ア性の評価を行った。これらの評価結果は、別途表1に
示す。
【0075】実施例12 実施例3において、EVOHに予め水を含有させて、含
水率15重量%として、二軸押出機に供給した以外は同
様に樹脂組成物ペレットを得て、得られた樹脂組成物ペ
レットを目視観察したが、無色・透明で黄着色は全く認
められなかった。また、該ペレットの表面を電子顕微鏡
で観察したが、非常に平滑で良好な外観を示していた。
更に、該ペレット化を連続して3日間行ったが、ストラ
ンド切れや異物・目ヤニ等の発生は全く認められず、得
られた樹脂組成物ペレットも初期の樹脂組成物ペレット
と同様に、無色・透明で黄着色は全く認められず、表面
も非常に平滑で良好な外観を示していた。
【0076】また、得られた(3日後の)樹脂組成物ペ
レットを用いて、単軸製膜装置に供給して、厚さ30μ
mのフィルムの製膜を行って、得られたフィルムの表面
状態を目視観察したところ、フィッシュアイやゲル等の
ない非常に良好な外観を示していた。更に、得られた
(3日後の)樹脂組成物ペレットを用いて、同様に積層
体の製造(加熱延伸成形)を行って、外観性、ガスバリ
ア性の評価を行った。これらの評価結果は、別途表1に
示す。
【0077】実施例13 実施例5において、EVOHに予め水を含有させて、含
水率15重量%として、二軸押出機に供給した以外は同
様に樹脂組成物ペレットを得て(但し、ポリアミド系樹
脂とEVOHの重量配合比率を8/92とした)、得ら
れた樹脂組成物ペレットを目視観察したが、無色・透明
で黄着色は全く認められなかった。また、該ペレットの
表面を電子顕微鏡で観察したが、非常に平滑で良好な外
観を示していた。更に、該ペレット化を連続して3日間
行ったが、ストランド切れや異物・目ヤニ等の発生は全
く認められず、得られた樹脂組成物ペレットも初期の樹
脂組成物ペレットと同様に、無色・透明で黄着色は全く
認められず、表面も非常に平滑で良好な外観を示してい
た。
【0078】また、得られた(3日後の)樹脂組成物ペ
レットを用いて、単軸製膜装置に供給して、厚さ30μ
mのフィルムの製膜を行って、得られたフィルムの表面
状態を目視観察したところ、フィッシュアイやゲル等の
ない非常に良好な外観を示していた。更に、得られた
(3日後の)樹脂組成物ペレットを用いて、同様に積層
体の製造(加熱延伸成形)を行って、外観性、ガスバリ
ア性の評価を行った。これらの評価結果は、別途表1に
示す。
【0079】比較例1 実施例1に準じて、EVOHと混合される時の含水ポリ
アミド系樹脂の含水率を0.05%とした以外は同様に
樹脂組成物ペレットを得て、得られた樹脂組成物ペレッ
トを目視観察したが、無色透明で黄着色は全く認められ
なかった。また、該ペレットの表面を電子顕微鏡で観察
したが、非常に平滑で良好な外観を示していたが、該ペ
レット化を連続して3日間行ったところ、ストランド切
れや目ヤニ等が頻繁に発生し、生産性を著しく低下させ
た。得られた樹脂組成物ペレットも黄色に着色し、表面
には激しい表面荒れが発生した。
【0080】また、得られた(3日後の)樹脂組成物ペ
レットを用いて、単軸製膜装置に供給して、厚さ30μ
mのフィルムの製膜を行って、得られたフィルムの表面
状態を目視観察したところ、フィッシュアイやゲル等が
多数発生して外観性は不良であった。更に、得られた
(3日後の)樹脂組成物ペレットを用いて、同様に積層
体の製造(加熱延伸成形)を行って、外観性、ガスバリ
ア性の評価を行った。これらの評価結果は、別途表1に
示す。
【0081】実施例及び比較例の外観性、ガスバリア性
の評価結果を表1にまとめて示す。
【0082】 *ガスバリア性の単位は、カップ1個当たりのcc/day・a
ir **カップに破断が認められ酸素透過度が大きくなりす
ぎることが明らかなため測定を行わなかった。
【0083】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物ペレットは、EVO
Hと特定の含水ポリアミド系樹脂を溶融混練しているた
め、着色が抑制され、かつ表面の平滑性に優れ、かかる
樹脂組成物ペレットを用いた積層体(容器等)は、外観
性、ガスバリア性、ロングラン溶融成形性等に優れ、か
かる積層体は、各種包装用途(食品、飲料、化粧品、医
薬品、工業薬品、農薬、溶剤、燃料等)に有用であり、
特に、ゼリー、プリン、ヨーグルト、マヨネーズ、味噌
等の半固形状食品・調味料用、およびサラダ油、みり
ん、清酒、ビール、ワイン、ジュース、紅茶、スポーツ
ドリンク、ミネラルウォーター、牛乳、飲むヨーグルト
等の液体状飲料・調味料用のカップ状容器の用途に有用
である。
【手続補正書】
【提出日】平成13年2月9日(2001.2.9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明について具体的に説
明する。本発明に用いられるポリアミド系樹脂として
は、含水率が0.3重量%以上に調整されていれば、特
に限定されず、種々のものを使用することができる。具
体的にかかるポリアミド系樹脂としては、ポリカプラミ
ド(ナイロン6)、ポリ−ω−アミノヘプタン酸(ナイ
ロン7)、ポリ−ω−アミノノナン酸(ナイロン9)、
ポリウンデカンアミド(ナイロン11)、ポリラウリル
ラクタム(ナイロン12)、ポリエチレンジアミンアジ
パミド(ナイロン26)、ポリテトラメチレンアジパミ
ド(ナイロン46)、ポリヘキサメチレンアジパミド
(ナイロン66)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナ
イロン610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイ
ロン612)、ポリオクタメチレンアジパミド(ナイロ
ン86)、ポリデカメチレンアジパミド(ナイロン10
8)、カプロラクタム/ラウリルラクタム共重合体(ナ
イロン6/12)、カプロラクタム/ω−アミノノナン
酸共重合体(ナイロン6/9)、カプロラクタム/ヘキ
サメチレンジアンモニウムアジペート共重合体(ナイロ
ン6/66)、ラウリルラクタム/ヘキサメチレンジア
ンモニウムアジペート共重合体(ナイロン12/6
6)、エチレンジアミンアジパミド/ヘキサメチレンジ
アンモニウムアジペート共重合体(ナイロン26/6
6)、カプロラクタム/ヘキサメチレンジアンモニウム
アジペート/ヘキサメチレンジアンモニウムセバケート
共重合体(ナイロン66/610)、エチレンアンモニ
ウムアジペート/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペ
ート/ヘキサメチレンジアンモニウムセバケート共重合
体(ナイロン6/66/610)、ポリヘキサメチレン
イソフタルアミド、ポリヘキサメチレンテレフタルアミ
ド、ヘキサメチレンイソフタルアミド/テレフタルアミ
ド共重合体あるいはこれらのポリアミド系樹脂をメチレ
ンベンジルアミン、メタキシレンジアミン等の芳香族ア
ミンで変性したものやメタキシリレンジアンモニウムア
ジペート等が挙げられ、これらの1種または2種以上の
ブレンド物が用いられ、更にはこれらの中でも、融点が
160℃以下(更に80〜160℃、特に80〜150
℃、殊に80〜140℃)のポリアミド系樹脂が好まし
い。ここで融点は、示差走査熱量計(DSC)を用いて
昇温速度10℃/minで測定される融解ピーク温度
(℃)を表す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08J 3/12 C08L 31/04 S C08L 31/04 77/00 77/00 B65D 1/00 B Fターム(参考) 3E033 AA08 BA21 BA30 BB01 BB08 CA16 FA03 FA04 3E064 BA36 BA60 BB01 BB03 BC08 BC20 EA05 FA03 4F070 AA13 AA28 AA54 AB21 AB23 AC12 FA01 FA07 FA17 FB06 FC05 4F100 AK12 AK46A AK69A AL05A BA01 BA03 BA15 CB00 DA01 DE05A EH17 EH20 GB16 GB17 GB23 JA04A JD02 JD15A JK15 JL01 YY00A 4J002 BE03X CL00W

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 含水率が0.3重量%以上のポリアミド
    系樹脂とエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物を溶融
    混練してなることを特徴とする樹脂組成物ペレット。
  2. 【請求項2】 溶融混練後の樹脂組成物の含水率が0.
    3重量%以下であることを特徴とする請求項1記載の樹
    脂組成物ペレット。
  3. 【請求項3】 ポリアミド系樹脂の融点が160℃未満
    であることを特徴とする請求項1または2記載の樹脂組
    成物ペレットの製造法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3いずれか記載の樹脂組成物
    ペレットを用いた層を少なくとも1層設けたことを特徴
    とする積層体。
  5. 【請求項5】 容器に成形されてなることを特徴とする
    請求項4記載の積層体。
  6. 【請求項6】 容器がカップ状または袋状であることを
    特徴とする請求項5記載の積層体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006025528A1 (ja) * 2004-09-03 2006-03-09 Kuraray Co., Ltd. 多層ペレットおよび樹脂成形品
US7875353B2 (en) 2004-09-03 2011-01-25 Kuraray Co., Ltd Multilayered pellet and molded resin

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