JP5892252B2 - 積層セラミックコンデンサおよび積層セラミックコンデンサの製造方法 - Google Patents

積層セラミックコンデンサおよび積層セラミックコンデンサの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は積層セラミックコンデンサおよび積層セラミックコンデンサの製造方法に関する。
近年のエレクトロニクス技術の進展に伴い、積層セラミックコンデンサには小型化および大容量化が要求されている。これらの要求を満たすため、積層セラミックコンデンサを構成するセラミック誘電体層の薄層化が進められている。しかし、セラミック誘電体層を薄層化すると、1層あたりに加わる電界強度が相対的に高くなる。よって、電圧印加時における耐久性、信頼性の向上が求められる。
積層セラミックコンデンサとしては、例えば、積層されている複数のセラミック誘電体層と、セラミック誘電体層間の界面に沿って形成されている複数の内部電極とを有する積層体と、積層体の外表面に形成され、内部電極と電気的に接続されている複数の外部電極とを備えた積層セラミックコンデンサが知られている(特許文献1参照)。そして、この特許文献1の積層セラミックコンデンサにおいては、内部電極として、Niを主成分として用いたものが開示されている。
特開平11−283867号公報
しかしながら、Niを主成分として用いた内部電極を備える、上記特許文献1の積層セラミックコンデンサにおいては、近年の小型化および大容量化の要求に応えるためには、高電圧印加時における耐久性が未だ不十分であるという問題がある。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであって、セラミック誘電体層がより薄層化し、高電界強度の電圧が印加された場合にも、優れた耐久性と、良好な誘電特性を示す積層セラミックコンデンサを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の積層セラミックコンデンサは、
複数のセラミック誘電体層が積層されたセラミック積層体と、前記セラミック積層体の内部に、前記セラミック誘電体層を介して互いに対向するように配設された複数の内部電極と、前記セラミック積層体の外表面に前記内部電極と導通するように配設された外部電極とを備える積層セラミックコンデンサであって、
前記内部電極がNiとSnを含有しているとともに、
前記内部電極の、前記セラミック誘電体層と対向する表面から20nmの深さの領域における、SnとNiの合計量に対するSnの比であるSn/(Ni+Sn)比が、モル比で0.001以上である領域の割合が75%以上であり、かつ、
前記内部電極の厚み方向の中央領域における、SnとNiの合計量に対するSnの比であるSn/(Ni+Sn)比が、モル比で0.001以上である領域の割合が40%未満であること
を特徴としている。
また、本発明の積層セラミックコンデンサの製造方法は、
複数のセラミック誘電体層が積層されたセラミック積層体と、前記セラミック積層体の内部に、前記セラミック誘電体層を介して互いに対向するように配設された複数の内部電極と、前記セラミック積層体の外表面に前記内部電極と導通するように配設された外部電極とを備え、
前記内部電極がNiとSnを含有しているとともに、
前記内部電極の、前記セラミック誘電体層と対向する表面から20nmの深さの領域における、SnとNiの合計量に対するSnの比であるSn/(Ni+Sn)比が、モル比で0.001以上である領域の割合が75%以上であり、かつ、
前記内部電極の厚み方向の中央領域における、SnとNiの合計量に対するSnの比であるSn/(Ni+Sn)比が、モル比で0.001以上である領域の割合が40%未満である積層セラミックコンデンサを製造するための方法であって、
積層され、焼成後に前記セラミック誘電体層となる複数の未焼成セラミック誘電体層と、導電性ペーストを塗布することにより形成され、前記未焼成セラミック誘電体層間の複数の界面に沿って配設された複数の未焼成内部電極パターンとを有する未焼成セラミック積層体を形成する工程と、
前記未焼成セラミック積層体を焼成することにより、前記セラミック積層体を得る工程と
を備えるとともに、
前記導電性ペーストとして、前記未焼成セラミック誘電体層を構成するセラミック材料粉末と同一組成またはそれに準じる組成を有するセラミック材料粉末にSn成分を配合した、Sn成分配合共材を含有する導電性ペーストを用いること
を特徴としている。
なお、本発明において、導電性ペーストに含まれるSn成分配合共材とは、未焼成セラミック誘電体層を構成するセラミック材料粉末(誘電体層用セラミック材料粉末)と同一のセラミック材料粉末、あるいは、誘電体層用セラミック材料粉末と組成を同じにしたセラミック材料粉末、さらには、誘電体層用セラミック材料粉末に類似した組成を有するセラミック材料粉末などの材料に、例えば、SnO2のようなSn化合物を配合した材料を意味する広い概念である。
また、本発明の他の積層セラミックコンデンサは、
複数のセラミック誘電体層が積層されたセラミック積層体と、前記セラミック積層体の内部に、前記セラミック誘電体層を介して互いに対向するように配設された複数の内部電極と、前記セラミック積層体の外表面に前記内部電極と導通するように配設された外部電極とを備える積層セラミックコンデンサであって、
前記内部電極がNiとSnを含有しているとともに、SnがNiに固溶しており、
前記内部電極の、前記セラミック誘電体層との界面から2nmの深さの領域における、SnとNiの合計量に対するSnの割合が2原子%以上であり、かつ、
前記内部電極の、前記セラミック誘電体層との界面から2nmの深さの領域における、SnとNiの合計量に対するSnの割合が、前記内部電極の、前記セラミック誘電体層との界面から20nm以上の深さの領域におけるSnの割合よりも1.0原子%以上大きいこと
を特徴としている。
また、本発明の他の積層セラミックコンデンサの製造方法は、
複数のセラミック誘電体層が積層されたセラミック積層体と、前記セラミック積層体の内部に、前記セラミック誘電体層を介して互いに対向するように配設された複数の内部電極と、前記セラミック積層体の外表面に前記内部電極と導通するように配設された外部電極とを備え、前記内部電極がNiとSnを含有し、かつ、SnがNiに固溶している積層セラミックコンデンサの製造方法であって、
積層され、焼成後に前記セラミック誘電体層となる複数の未焼成セラミック誘電体層と、導電性ペーストを塗布することにより形成され、前記未焼成セラミック誘電体層間の複数の界面に沿って配設された複数の未焼成内部電極パターンとを有する未焼成セラミック積層体を形成する工程と、
前記未焼成セラミック積層体を焼成することにより、前記セラミック積層体を得る工程と、
を備え、
前記導電性ペーストとして、前記未焼成セラミック誘電体層を構成するセラミック材料粉末を構成する少なくとも一部の元素を含有する組成を有するセラミック材料粉末にSn成分を配合した、Sn成分配合共材を含有する導電性ペーストを用いるとともに、
前記未焼成セラミック積層体を焼成することにより、前記セラミック積層体を構成する前記内部電極の、前記セラミック誘電体層との界面から2nmの深さの領域における、SnとNiの合計量に対するSnの割合が2原子%以上であり、かつ、前記内部電極の、前記セラミック誘電体層との界面から2nmの深さの領域における、SnとNiの合計量に対するSnの割合が、前記内部電極の、前記セラミック誘電体層との界面から20nm以上の深さの領域におけるSnの割合よりも1.0原子%以上大きい前記セラミック積層体が得られるように構成されていること
を特徴としている。
本発明の積層セラミックコンデンサは、内部電極がNiとSnを含有しているとともに、内部電極の、セラミック誘電体層と対向する表面から20nmの深さの領域(界面近傍領域)における、Sn/(Ni+Sn)比がモル比で0.001以上である領域の割合が75%以上で、内部電極の厚み方向の中央領域(電極内部領域)における、Sn/(Ni+Sn)比がモル比で0.001以上である領域の割合が40%未満であるという要件を満たすようにしているので、高静電容量を得ることが可能で、高温負荷寿命に優れた信頼性の高い積層セラミックコンデンサを得ることが可能になる。
すなわち、本発明においては、内部電極がNi−Sn合金化することによってセラミック誘電体層と内部電極の界面の状態が変化し、そのことが高温負荷寿命の向上に寄与しているものと考えられる。特に、内部電極のセラミック誘電体層との界面近傍領域にNi−Sn合金が多く存在することが、高温負荷寿命の向上にとって重要な役割を担っていると推測される。
一方、内部電極の厚み方向の中央領域(電極内部領域)は、高温負荷寿命の向上に特に寄与しないため、必ずしもNi−Sn合金が多く存在している必要はない。
なお、内部電極の界面近傍領域に、電極内部領域よりも高い確率でSnが存在することにより、高い静電容量が得られる理由は必ずしも明確ではないが、内部電極の界面近傍領域と電極内部領域とでSnの存在する割合が異なる(界面近傍領域に電極内部領域よりも高い確率でSnが存在する)ことにより、界面近傍領域と電極内部領域とで、結晶格子における格子定数に差が生じ、積層セラミックコンデンサ内部で残留応力の分布状態が変化したことによるものではないかと推測される。
また、本発明の積層セラミックコンデンサの製造方法は、複数の未焼成セラミック誘電体層と、導電性ペーストを塗布することにより形成され、未焼成セラミック誘電体層間の複数の界面に沿って配設された複数の未焼成の内部電極パターンとを有する未焼成セラミック積層体を形成する工程と、未焼成セラミック積層体を焼成することにより、セラミック積層体を得る工程とを備えるとともに、導電性ペーストとして、未焼成セラミック誘電体層を構成するセラミック材料粉末と同一組成またはそれに準じる組成を有するセラミック材料粉末にSn成分を配合した、Sn成分配合共材を含有する導電性ペーストを用いているので、内部電極の、セラミック誘電体層と対向する表面から20nmの深さの領域(界面近傍領域)における、Sn/(Ni+Sn)比が、モル比で0.001以上である領域の割合が75%以上であり、内部電極の厚み方向の中央領域(電極内部領域)における、Sn/(Ni+Sn)比が、モル比で0.001以上である領域の割合が40%未満であるという構成、すなわち、電極内部領域よりも、内部電極の界面近傍領域に高い確率でSnが存在するという構成を備え、大きな静電容量を得ることが可能で、高温負荷寿命に優れた信頼性の高い積層セラミックコンデンサを確実に製造することができる。
本発明の積層セラミックコンデンサの製造方法においては、上述のように、導電性ペーストとして、導電性ペーストとして、未焼成セラミック誘電体層を構成するセラミック材料粉末と同一組成またはそれに準じる組成を有するセラミック材料粉末にSn成分を配合した、Sn成分配合共材を含有する導電性ペーストを用いているので、焼成工程で、共材(Sn成分配合共材)が親和性の高いセラミック誘電体層側に引き寄せられるとともに、共材に配合されたSn成分も、セラミック誘電体層側に引き寄せられる。その結果、内部電極の内部(電極内部領域)よりも、セラミック誘電体層との界面(界面近傍領域)において高い確率でSnが存在するという特有の構成を備えた積層セラミックコンデンサを確実に、しかも効率よく製造することが可能になる。
また、本発明の他の積層セラミックコンデンサは、内部電極がNiとSnを含有しているとともに、SnがNiに固溶しており、内部電極の、セラミック誘電体層との界面から2nmの深さの領域における、SnとNiの合計量に対するSnの割合が2原子%以上であり、かつ、内部電極の、セラミック誘電体層との界面から2nmの深さの領域における、SnとNiの合計量に対するSnの割合が、セラミック誘電体層との界面から20nm以上の深さの領域におけるSnの割合よりも1.0原子%以上大きくなるように構成されていることから、高静電容量を得ることが可能で、高温負荷寿命に優れた信頼性の高い積層セラミックコンデンサを提供することができる。
本発明の他の積層セラミックコンデンサにおいては、内部電極がNi−Sn合金化し、かつ、Snの割合が上記要件を備えることにより、セラミック誘電体層と内部電極の界面の状態が変化し、そのことにより高温負荷寿命の向上がもたらされたものと考えられる。特に、内部電極のセラミック誘電体層との界面から2nmの深さの領域にNi−Sn合金が多く存在することが、高温負荷寿命の向上にとって重要な役割を担っていると推測される。
一方、内部電極のセラミック誘電体層との界面から20nm以上の深さの領域は、高温負荷寿命の向上に特に寄与しないため、必ずしもNi−Sn合金が多く存在している必要はない。
また、本発明の積層セラミックコンデンサの製造方法においては、上述のように、導電性ペーストとして、未焼成セラミック誘電体層を構成するセラミック材料粉末を構成する少なくとも一部の元素を含有する組成を有するセラミック材料粉末にSn成分を配合した、Sn成分配合共材を含有する導電性ペーストを用いるとともに、未焼成セラミック積層体を焼成することにより、セラミック積層体を構成する内部電極の、セラミック誘電体層との界面から2nmの深さの領域における、SnとNiの合計量に対するSnの割合が2原子%以上であり、かつ、内部電極の、セラミック誘電体層との界面から2nmの深さの領域における、SnとNiの合計量に対するSnの割合が、セラミック誘電体層との界面から20nm以上の深さの領域におけるSnの割合よりも1.0原子%以上大きいセラミック積層体が得られるようにしており、焼成工程で、共材(Sn成分配合共材)が親和性の高いセラミック誘電体層側に引き寄せられるとともに、共材に配合されたSn成分も、セラミック誘電体層側に引き寄せられることから、内部電極の、セラミック誘電体層との界面から2nmの深さの領域におけるSnの割合が2原子%以上であり、かつ、界面から2nmの深さの領域におけるSnの割合が、上記界面から20nm以上の深さの領域におけるSnの割合よりも1.0原子%以上大きいセラミック積層体を確実に得ることが可能になり、高静電容量を得ることが可能で、高温負荷寿命に優れた信頼性の高い積層セラミックコンデンサを効率よく製造することができる。
本発明の実施形態にかかる積層セラミックコンデンサの構成を示す正面断面図である。 本発明の実施形態にかかる積層セラミックコンデンサを構成する内部電極について、WDXによるNiとSnのマッピング分析をおこなった個所を示す説明図である。 本発明の実施形態にかかる積層セラミックコンデンサを構成する内部電極について、WDXによりNiのマッピング分析を行った結果を示す図である。 本発明の実施形態にかかる積層セラミックコンデンサを構成する内部電極について、WDXによりSnのマッピング分析を行った結果を示す図である。 本発明の他の実施形態にかかる積層セラミックコンデンサを構成するセラミック誘電体層と内部電極の界面近傍のSnのSTEM−EDXマップを示す図である。
以下に本発明の実施形態を示して、本発明の特徴とするところをさらに詳しく説明する。
[実施形態1]
<積層セラミックコンデンサの構成>
図1は、本発明の一実施形態(実施形態1)にかかる積層セラミックコンデンサの構成を示す正面断面図である。
この積層セラミックコンデンサ1は、セラミック積層体5を備えている。セラミック積層体5は、積層された複数のセラミック誘電体層2と、その内部に、セラミック誘電体層2を介して互いに対向するように配設された複数の内部電極3,4を備えている。なお、セラミック誘電体層2の内部に配設された内部電極3,4は、交互にセラミック積層体5の逆側の端面に引き出されている。
そして、セラミック積層体5の互いに対向する端面には、内部電極3,4と電気的に接続するように外部電極6,7が配設されている。
セラミック積層体5の外表面上の互いに対抗する端面には、外部電極6,7が形成されている。そして、外部電極6,7は、それぞれ、交互に逆側の端面に引き出された内部電極3,4と接続している。
なお、外部電極6,7を構成する導電材料としては、例えばAgまたはCuを主成分とするものなどを用いることができる。
なお、この実施形態1の積層セラミックコンデンサ1は、2個の外部電極6,7を備える2端子型のものであるが、本発明は、多数の外部電極を備える多端子型の構成のものにも適用することができる。
この積層セラミックコンデンサ1において、内部電極3,4は、Niを主成分とし、Snを含有している。
そして、内部電極3,4の、セラミック誘電体層2と対向する表面から20nmの深さの領域(界面近傍領域)における、SnとNiの合計量に対するSnの比であるSn/(Ni+Sn)比が、モル比で0.001以上である領域の割合が75%以上となるように構成されている。
また、内部電極3,4の厚み方向の中央領域(電極内部領域)における、SnとNiの合計量に対するSnの比であるSn/(Ni+Sn)比が、モル比で0.001以上である領域の割合が40%未満となるように構成されている。
このような構成とすることにより、高静電容量を得ることが可能で、かつ、高温負荷寿命に優れた信頼性の高い積層セラミックコンデンサ1を得ることが可能になる。
<積層セラミックコンデンサの製造>
次に、上述の本発明の一実施形態(実施形態1)にかかる積層セラミックコンデンサ1の製造方法について説明する。
(1)最初に、TiとBaを含むペロブスカイト型化合物の原料として、BaCO3粉末と、TiO2粉末を所定量秤量した。それから秤量した粉末を合わせて、ボールミルにより混合した後、所定の条件で熱処理を行うことにより、セラミック誘電体層を構成する材料の主成分となるチタン酸バリウム系ペロブスカイト型化合物粉末を得た。
(2)次に、副成分である、Dy23、MgO、MnO、SiO2の各粉末を用意し、上述の主成分100モル部に対してDy23が0.75モル部、MgOが1モル部、MnOが0.2モル部、SiO2が1モル部となるように秤量した。これらの粉末を主成分のチタン酸バリウム系ペロブスカイト型化合物粉末と配合し、ボールミルにより一定時間混合し、乾燥した後、乾式粉砕し、原料粉末を得た。
(3)次に、この原料粉末にポリビニルブチラール系バインダーおよびエタノールなどの有機溶剤を加えて、ボールミルにより湿式混合し、スラリーを調整した。このセラミックスラリーをドクターブレード法によりシート成形し、厚み2.8μmのセラミックグリーンシートを得た。
(4)次に、以下の方法で内部電極形成用の導電性ペーストを調製した。
まず、内部電極形成用の導電性ペーストに配合するための共材(Sn成分配合共材)を調製した。このSn成分配合共材を調製するにあたっては、表面積が35m2/gのチタン酸バリウム(BaTiO3)粉末とSnO2粉末とを用意し、チタン酸バリウム(BaTiO3)に対するSnの量が表1に示すような割合となるように調合し、ボールミルにて湿式混合した後、粉砕を行った。そして、得られたスラリーを蒸発乾燥した後、乾式粉砕し、内部電極形成用の導電性ペーストに配合するためのSn成分配合共材を得た。
なお、表1の「共材におけるチタン酸バリウムに対するSnの割合」とは、共材中のBaTiO3の量(mol量)に対するSnの量(mol量)の割合を示す値であり、下記の式:
Snの割合={Sn(mol量)/BaTiO3(mol量)}×100
により求められる値である。
また、導電性粉末として、Ni粉末と、Ni−Sn合金粉末(Ni:Sn=99:1)とを用意した。
そして、上述のSn成分配合共材の、Ni粉末に対する重量比、あるいは、Ni−Sn合金粉末に対する重量比が、表1に示すような重量比となるように、Sn成分配合共材、Ni粉末、およびNi−Sn合金粉末を秤量した。
それから、ポリビニルブチラール系バインダーおよびエタノールなどの有機溶剤を加えて、ボールミルにより湿式混合することにより、内部電極形成用の導電性ペーストを得た。
なお、表1の「Niに対する共材の割合」とは、内部電極形成用の導電性ペーストにおける、Ni100重量部に対する共材の重量部の割合を示す値であり、下記の式:
Niに対する共材の割合={共材(重量部)/Ni重量部}×100
により求められる値である。
(5)次に、この導電性ペーストを、上述のようにして作製したセラミックグリーンシート上に所定のパターンで印刷し、焼成後に内部電極となる導電性ペースト層(内部電極パターン)を形成した。
(6)それから、セラミックグリーンシートを、上述の内部電極パターンの引き出されている側が交互に逆側になるように複数枚積層し、未焼成のセラミック積層体を得た。
(7)このセラミック積層体を、N2雰囲気中で、350℃に加熱し、バインダーを燃焼させた後、酸素分圧10-10〜10-12MPaのH2−N2−H2Oガスからなる還元雰囲気中において、20℃/minの昇温速度で昇温し、1200℃にて20分焼成することにより、焼成済みのセラミック積層体を得た。
(8)次に、得られたセラミック積層体の両端面に、Agを導電成分とし、B23−SiO2−BaO系ガラスフリットを含有する外部電極形成用の導電性ペーストを塗布し、N2雰囲気中、600℃の温度で焼き付けることにより、内部電極と電気的に接続された外部電極を形成した。これにより図1に示すような構造を有する積層セラミックコンデンサ(表1の試料番号1〜9の試料)1を得た。
なお、表1の試料番号に*を付した試料番号4〜9の試料は本発明の要件を満たさない比較例の試料であり、表1の試料番号に*を付していない試料番号1〜3の試料は、本発明の要件を満たす実施例の試料である。
なお、この実施形態1において得た積層セラミックコンデンサの外形寸法は、幅(W):1.2mm、長さ(L):2.0mm、厚さ(T):1.1mmであり、内部電極間に介在するセラミック誘電体層の厚みが2.2μmであった。また、内部電極間に介在する有効セラミック誘電体層の総数は300層であり、1層あたりの対向電極の面積は1.6×10-62であった。
<特性の評価>
上述のようにして作製した各積層セラミックコンデンサ(表1の試料番号1〜9の試料)について、以下に説明する方法で、静電容量の測定や高温負荷試験などを行い、特性を調べた。
(1)静電容量の測定
まず、作製した表1の試料番号1〜9の試料(積層セラミックコンデンサ)からそれぞれ10個の試料をサンプリングした。
次に、自動ブリッジ式測定器を用いて、AC電圧1Vrms、1kHzの条件で静電容量を測定した。
その結果を表1に併せて示す。
(2)高温負荷試験
静電容量を測定した試料について、さらに165℃、7.5Vの条件で高温負荷試験を行い、絶縁抵抗が10KΩ以下になった時間を故障と判定した。この故障時間からMTTF(平均故障時間)を算出した。
その結果を表1に併せて示す。
(3)内部電極中のSnの存在および分布状態の確認
また、積層セラミックコンデンサを製造する際の、上記(7)の工程で得た、焼成済みのセラミック積層体を用いて、Snが内部電極中に存在し、Niと合金化していること、および内部電極中のSnの分布状態を、以下に説明する方法で確認した。
(3−1)内部電極中のSnの確認
(a)研磨
各試料を長さ(L)方向が垂直方向に沿うような姿勢で保持し、試料の周りを樹脂で固め、試料の幅(W)と、厚さ(T)により規定されるWT面を樹脂から露出させた。
それから、研磨機により、各試料のWT面を研磨し、各試料の長さ(L)方向の1/2程度の深さまで研磨を行った。そして、研磨による内部電極のダレをなくすために、研磨終了後に、イオンミリングにより、研磨表面を加工した。
(b)内部電極のマッピング分析
それから、図2に示すように、WT断面のL方向1/2程度の位置における、内部電極が積層されている領域のうちの、中央領域、および、上下の外層部(無効部)に近い領域、すなわち、上部領域および下部領域の3つの領域において、WDX(波長分散X線分光法)によりNiおよびSnのマッピング分析を行った。
試料番号1の試料(本発明の要件を満たす実施例の試料)について行った、Niのマッピング分析の結果を図3に示し、Snのマッピング分析の結果を図4に示す。
図3、図4より、Sn成分配合共材を配合した導電性ペーストを用いて内部電極を形成した試料番号1の試料(本発明の実施形態1にかかる積層セラミックコンデンサ)においては、内部電極中にSnが存在していることが確認された。
なお、Ni−Sn合金粉末を導電成分とし、および、Ni粉末を導電成分とし、Sn成分(SnO2)を配合した共材を含有させた導電性ペーストを用いた他の試料(試料番号2〜8)の試料、および、Sn成分(SnO2)を配合した共材を含有させていない導電性ペーストを用いた試料番号9の試料のいずれの場合も、マッピング分析の結果、内部電極中にSnが存在していることが確認されている。
(3−2)内部電極中のSnの形態の確認
積層セラミックコンデンサの製造する際の、上記(7)の工程で得た焼成済みのセラミック積層体を粉砕して、粉末状にし、得られた粉末をXRD(X線回折法)により分析した。その結果、Niのピーク位置がシフトしており、このことから、内部電極中のSnは、NiとSnの合金の形で存在していることが確認された。
(3−3)内部電極中のSnの分布状態の確認
積層セラミックコンデンサの製造する際の、上記(7)の工程で得た焼成済みのセラミック積層体をミリングにより薄片化して分析試料を作製した。それから、この分析試料をTEM(透過型電子顕微鏡)にて観察し、分析試料中から4本の内部電極を無作為に選んだ。
そして、各内部電極の、セラミック誘電体層と対向する表面から20nmの深さの領域(以下、「界面近傍領域」という)と、内部電極の厚み方向における中央の領域(以下、「電極内部領域」という)のそれぞれから、無作為に5箇所を抽出した。
次に、上述の、無作為に選んだ4本の内部電極につき、その界面近傍領域と、電極内部領域のそれぞれの5箇所について、EDX(エネルギー分散型X線分光法)によりNiとSnの定量分析を行った。各試料の、界面近傍領域と電極内部領域のそれぞれについてのデータ数は、4(内部電極の本数:4本)×5(界面近傍領域と電極内部領域のそれぞれの箇所:5箇所)=20となる。
分析結果の平均値から、SnとNiの合計量に対するSnの比:Sn/(Ni+Sn)比(モル比)を求めた。
そして、内部電極の界面近傍領域における、Sn/(Ni+Sn)比がモル比で0.001以上である領域の割合と、電極内部領域における、Sn/(Ni+Sn)比がモル比で0.001以上である領域の割合とを求めた。
各試料についての、内部電極の界面近傍領域と電極内部領域における、Sn/(Ni+Sn)比がモル比で0.001以上である領域の割合を表1に併せて示す。
Figure 0005892252
表1に示すように、界面近傍領域における、Sn/(Ni+Sn)比がモル比で0.001以上である領域の割合が75%以上で、かつ、電極内部領域における、Sn/(Ni+Sn)比がモル比で0.001以上である領域の割合が40%未満という本発明の要件を満たす試料番号1〜3の試料の場合、得られる静電容量が大きく、小型、高静電容量が実現されること、および、高温負荷試験におけるMTTF(平均故障時間)の値が大きく、高温下での使用に対する耐久性に優れていることが確認された。
一方、界面近傍領域における、Sn/(Ni+Sn)比がモル比で0.001以上である領域の割合が75%以上で、かつ、電極内部領域における、Sn/(Ni+Sn)比がモル比で0.001以上である領域の割合が40%未満という本発明の要件を満たさない試料番号4〜9の試料の場合、取得される静電容量あるいは高温負荷試験における耐久性のいずれかにおいて、望ましくない結果となることが確認された。
なお、Ni−Sn合金粉末を導電成分とする一方、Sn成分(SnO2)を配合した共材を含有させていない導電性ペーストを用いた試料番号9の試料の場合、高温負荷試験における耐久性については、良好な結果が得られたが、本発明の要件を満たす試料番号1〜3の試料の場合に比べて、得られる静電容量が小さくなることが確認された。
上述の結果から、本発明によれば、得られる静電容量が大きく、しかも、高温負荷試験におけるMTTFの値の大きい耐久性に優れた積層セラミックコンデンサが得られることがわかる。
なお、本発明の積層セラミックコンデンサにおいて、得られる静電容量が大きくなるのは、内部電極の、界面近傍領域におけるSn存在確率が、電極内部領域よりも高くなり、界面近傍領域において、結晶格子における格子定数に差が生じ、積層セラミックコンデンサ内部の残留応力の分布状態に変化が生じたことによるものと考えられる。
また、本発明の積層セラミックコンデンサにおいて、高温負荷試験における耐久性が向上するのは、内部電極のNi−Sn合金化によってセラミック誘電体層と内部電極の界面の状態が変化したことによるものと考えられる。特に内部電極の、セラミック誘電体層との界面に、Ni−Sn合金が存在することが高温負荷寿命の向上に、重要な役割を担っているものと推測される。
[実施形態2]
この実施形態2においても、図1に示すような構造を有する、本発明の実施形態1にかかる積層セラミックコンデンサと同様の構成を備えた積層セラミックコンデンサを製造した。
<積層セラミックコンデンサの製造>
次に、本発明の実施形態2にかかる積層セラミックコンデンサ1の製造方法について説明する。
(1)最初に、TiとBaを含むペロブスカイト型化合物の原料として、BaCO3粉末と、TiO2粉末を所定量秤量した。それから秤量した粉末を合わせて、ボールミルにより一定時間混合した後、所定の条件で熱処理を行うことにより、セラミック誘電体層を構成する材料の主成分となるチタン酸バリウム系ペロブスカイト型化合物粉末を得た。
(2)次に、副成分である、Dy23、MgO、MnO、SiO2の各粉末を用意し、上述の主成分100モル部に対してDy23が0.75モル部、MgOが1モル部、MnOが0.2モル部、SiO2が1モル部となるように秤量した。これらの粉末を主成分のチタン酸バリウム系ペロブスカイト型化合物粉末と配合し、ボールミルにより一定時間混合し、乾燥した後、乾式粉砕し、原料粉末を得た。
(3)次に、この原料粉末にポリビニルブチラール系バインダーおよびエタノールなどの有機溶剤を加えて、ボールミルにより湿式混合し、スラリーを調整した。このセラミックスラリーをドクターブレード法によりシート成形し、厚み2.8μmのセラミックグリーンシートを得た。
(4)次に、以下の方法で内部電極形成用の導電性ペーストを調製した。
まず、内部電極形成用の導電性ペーストに配合するための共材(Sn成分配合共材)を調製した。このSn成分配合共材を調製するにあたっては、表面積が35m2/gのチタン酸バリウム(BaTiO3)粉末とSnO2粉末とを用意し、チタン酸バリウム(BaTiO3)に対するSnの量が表2に示すような割合となるように両者を調合し、ボールミルにて湿式混合した後、粉砕を行った。そして、得られたスラリーを蒸発乾燥した後、乾式粉砕し、内部電極形成用の導電性ペーストに配合するためのSn成分配合共材を得た。
なお、表2の「共材におけるBaTiO3に対するSnの割合」とは、共材中のBaTiO3の量(mol量)に対するSnの量(mol量)の割合を示す値であり、下記の式:
Snの割合={Sn(mol量)/BaTiO3(mol量)}×100
により求められる値である。
また、導電性粉末として、Ni粉末を用意し、Ni粉末と上述のSn成分配合共材の合計量に対するSn成分配合共材(単に「共材」ともいう)の割合が表2に示すような割合となるように、Sn成分配合共材およびNi粉末を秤量した。
それから、ポリビニルブチラール系バインダーおよびエタノールなどの有機溶剤を加えて、ボールミルにより湿式混合することにより、内部電極形成用の導電性ペーストを得た。
なお、表2の「Niに対する共材の割合」とは、内部電極形成用の導電性ペーストにおける、Ni100重量部に対するSn成分配合共材の重量部の割合を示す値であり、下記の式:
Niに対する共材の割合={共材(重量部)/Ni重量部}×100
により求められる値である。
(5)次に、この導電性ペーストを、上述のようにして作製したセラミックグリーンシート上に所定のパターンで印刷し、焼成後に内部電極となる導電性ペースト層(内部電極パターン)を形成した。
(6)それから、セラミックグリーンシートを、上述の内部電極パターンの引き出されている側が交互に逆側になるように複数枚積層し、未焼成のセラミック積層体を得た。
(7)このセラミック積層体を、N2雰囲気中で、350℃に加熱し、バインダーを燃焼させた後、酸素分圧10-10〜10-12MPaのH2−N2−H2Oガスからなる還元雰囲気中において、20℃/minの昇温速度で昇温し、1200℃にて20分焼成することにより、焼成済みのセラミック積層体を得た。
(8)次に、得られたセラミック積層体の両端面に、Agを導電成分とし、B23−SiO2−BaO系ガラスフリットを含有する外部電極形成用の導電性ペーストを塗布し、N2雰囲気中、600℃の温度で焼き付けることにより、内部電極と電気的に接続された外部電極を形成した。これにより図1に示すような構造を有する積層セラミックコンデンサ(表2の試料番号11〜19の試料)を得た。ただし、試料番号19の試料はNi−Sn合金粉末を導電成分とする内部電極形成用の導電性ペーストを用いて内部電極を形成している。
Figure 0005892252
なお、表2の試料番号に*を付した試料番号14〜19の試料は本発明の要件を満たさない比較例の試料であり、表2の試料番号に*を付していない試料番号11〜13の試料は、本発明の要件を満たす実施例の試料である。
なお、この実施形態2において得た積層セラミックコンデンサの外形寸法は、実施形態1の場合と同様の、幅(W):1.2mm、長さ(L):2.0mm、厚さ(T):1.1mmであり、内部電極間に介在するセラミック誘電体層の厚みが2.2μmのものであり、また、内部電極間に介在する有効セラミック誘電体層の総数は300層であり、1層あたりの対向電極の面積は1.6×10-62である。
<特性の評価>
上述のようにして作製した各積層セラミックコンデンサ(表2の試料番号11〜19の試料)について、以下に説明する方法で、静電容量の測定や高温負荷試験などを行い、特性を調べた。
(1)静電容量の測定
まず、作製した表2の試料番号11〜19の試料(積層セラミックコンデンサ)からそれぞれ10個の試料をサンプリングした。
次に、自動ブリッジ式測定器を用いて、AC電圧1Vrms、1kHzの条件で静電容量を測定した。
その結果を表2に併せて示す。
(2)高温負荷試験
静電容量を測定した試料について、さらに165℃、7.5Vの条件で高温負荷試験を行い、絶縁抵抗が10KΩ以下になった時間を故障と判定した。この故障時間からMTTF(平均故障時間)を算出した。
その結果を表2に併せて示す。
(3)内部電極中のSnの存在および分布状態の確認
また、積層セラミックコンデンサを製造する際の、上記(7)の工程で得た、焼成済みのセラミック積層体を用いて、Snが内部電極中に存在し、Niと合金化していること、および内部電極中のSnの分布状態を、以下に説明する方法で確認した。
(3−1)内部電極中のSnの確認
(a)研磨
各試料を長さ(L)方向が垂直方向に沿うような姿勢で保持し、試料の周りを樹脂で固め、試料の幅(W)と、厚さ(T)により規定されるWT面を樹脂から露出させた。
それから、研磨機により、各試料のWT面を研磨し、各試料の長さ(L)方向の1/2程度の深さまで研磨を行った。そして、研磨による内部電極のダレをなくすために、研磨終了後に、イオンミリングにより、研磨表面を加工した。
(b)内部電極のマッピング分析
それから、実施形態1の場合と同様に、図2に示すように、WT断面のL方向1/2程度の位置における、内部電極が積層されている領域のうちの中央領域、および、上下の外層部(無効部)に近い領域、すなわち、上部領域および下部領域の3つの領域において、WDX(波長分散X線分光法)によりNiおよびSnのマッピング分析を行った。
上記マッピング分析の結果、Sn成分配合共材を配合した導電性ペーストを用いて内部電極を形成した、本発明の要件を備えた試料番号11〜13の試料においては、内部電極中にSnが存在していることが確認された。
なお、本発明の要件を備えていない試料番号14〜18の試料、および、Sn成分(SnO2)を配合した共材を含有させていない導電性ペーストを用いた試料番号19の試料のいずれの場合も、マッピング分析の結果、内部電極中にSnが存在していることが確認されている。
(3−2)内部電極中のSnの形態の確認
積層セラミックコンデンサの製造する際の、上記(7)の工程で得た焼成済みのセラミック積層体を粉砕して、粉末状にし、得られた粉末をXRD(X線回折法)により分析した。その結果、Niのピーク位置がシフトしており、このことから、内部電極中のSnは、NiとSnの合金の形で存在していることが確認された。
(3−3)内部電極中のSnの分布状態の確認
図2に示すように、WT断面のL方向1/2程度の位置における、内部電極が積層されている領域のうちの中央領域、および、上下の外層部(無効部)に近い領域、すなわち、上部領域および下部領域の3つの領域のそれぞれについて、FIBによるマイクロサンプリング加工法を用いて薄片化した分析試料を準備した。
薄片化した試料は、その厚みが60nm以下となるように加工した。なお、FIB加工時に形成された試料表面のダメージ層は、Arイオンミリングによって除去した。
FIB下降には、SMI3050SE(セイコーインスツル社製)を用い、Arイオンミリングには、PIPS(Gatan社製)を用いた。
上述のようにして作製した試料(薄片化試料)をSTEM(走査透過型電子顕微鏡)で観察し、各領域のそれぞれについて準備した試料から異なる内部電極を4本選んだ。そして、薄片化試料の断面に対して略垂直となっている、セラミック素子と内部電極の界面を5箇所探した。
そして、この略垂直になっている界面に接している内部電極を、該界面から内部電極内部へ2nm入った領域と、該界面から内部電極内部へ20nm以上入った領域に分けた。
なお、上記薄片化試料の断面に対して略垂直となっている界面は次のようにして探した。STEM(走査透過型電子顕微鏡)により界面の両側に現れる線、すなわちフレネルフリンジを観察し、フォーカスを変化させたときにフレネルフリンジのコントラストが両側でほぼ対称に変化する界面を探し、これを薄片化試料断面に対して略垂直になっている界面とした。
また、STEM分析において、走査透過型電子顕微鏡として、JEM−2200FS(JEOL製)を用いた。加速電圧は200kVである。
検出器は、JED−2300Tで60mm2口径のSDD検出器を用い、EDXシステムはNoran System7(サーモフィッシャーサイエンティフィック社製)を用いた。
そして、上記界面から内部電極内部へ2nm入った領域および界面から内部電極内部へ20nm入った領域のそれぞれに対して5箇所×4本の合計20箇所において、EDX(エネルギー分散型X線分析装置)を用いてNiとSnの定量分析を実施した。電子線の測定プローブ径は約1nmとし、測定時間は30秒とした。なお、得られたEDXスペクトルからの定量補正はクリフ・ロリマー補正を用いた。
図5に、セラミック誘電体層と内部電極の界面近傍のSnのSTEM−EDXマップを示す。なお、マッピング時間は3時間とした。
図5より、セラミック誘電体層と内部電極の界面近傍には、内部電極の内部よりも多くのSnが存在していることがわかる。
なお、この実施形態2で作製した各試料の耐久性についてみると、表2に示すように、本発明の要件を満たす試料番号11〜13の試料(積層セラミックコンデンサ)の場合、MTTFの値が大きく、信頼性が向上することが確認された、これは、内部電極のNi−Sn合金化によってセラミックと電極の界面の状態が変化したことによるものと考えられる。
また、本発明の要件を満たす試料番号11〜13の試料(積層セラミックコンデンサ)の場合、大きな静電容量が得られることが確認された。これは、内部電極の、セラミック誘電体層との界面から2nmの深さの領域では、界面から20nm以上の深さの領域よりも1.0原子%以上高濃度でSnが存在することにより、積層セラミックコンデンサ内部の残留応力の分布状態が変化したことによるものと考えられる。
一方、実施形態2において作製した、本発明の要件を満たさない試料(試料番号14〜19の試料)の場合、静電容量および耐久性(MTTF)の少なくとも一方で好ましくない結果となることが確認された。
なお、本発明の積層セラミックコンデンサにおいて、セラミック誘電体層と内部電極の界面には、NiとSn以外のセラミックや内部電極に含まれる元素が存在していてもよい。また、セラミック誘電体層と内部電極の界面の一部にNiとSn以外から構成される異相が存在していてもよい。
さらに、内部電極用の共材は、セラミック誘電体層を構成するセラミック材料粉末と同一組成でもよく、一部の構成元素を含まないものでもよく、一部の構成元素が異なっていてもよく、また、配合比率が異なっていてもよい。
また、セラミック誘電体層を構成するセラミック材料および共材を構成するセラミック材料は、ペロブスカイト型酸化物を主成分とするものであることが望ましい。上記実施形態ではセラミック材料として、ペロブスカイト型酸化物であるBaTiO3を用いたが、BaTiO3を構成するBaの一部がCaやSrで置換されていたり、BaTiO3を構成するTiの一部がZrで置換されていたりしてもよい。また、CaZrO3などの他のペロブスカイト型化合物を用いることも可能である。
また、内部電極とセラミック誘電体層の界面から内部電極側に2nm入った領域における、SnとNiの合計量に対するSnの割合は2原子%を超えて、さらに高いほうが高温負荷寿命の向上にとって望ましく、特に上限はない。これは、Snの割合が高いほうが、セラミック誘電体層と内部電極の界面の状態(電気的な障壁高さ)の変化度合いが大きくなると考えられることによる。なお、上述の界面から内部電極側に2nm入った領域におけるSnの割合は例えば、20原子%以上である場合にも効果を得ることができる。
本発明はさらにその他の点においても上記実施形態に限定されるものではなく、セラミック積層体を構成するセラミック誘電体層や内部電極の層数などに関し、発明の範囲内において種々の応用、変形を加えることが可能である。
1 積層セラミックコンデンサ
2 セラミック誘電体層
3,4 内部電極
5 セラミック積層体
6,7 外部電極
L 長さ
T 厚さ
W 幅

Claims (4)

  1. 複数のセラミック誘電体層が積層されたセラミック積層体と、前記セラミック積層体の内部に、前記セラミック誘電体層を介して互いに対向するように配設された複数の内部電極と、前記セラミック積層体の外表面に前記内部電極と導通するように配設された外部電極とを備える積層セラミックコンデンサであって、
    前記内部電極がNiとSnを含有しているとともに、
    前記内部電極の、前記セラミック誘電体層と対向する表面から20nmの深さの領域における、SnとNiの合計量に対するSnの比であるSn/(Ni+Sn)比が、モル比で0.001以上である領域の割合が75%以上であり、かつ、
    前記内部電極の厚み方向の中央領域における、SnとNiの合計量に対するSnの比であるSn/(Ni+Sn)比が、モル比で0.001以上である領域の割合が40%未満であること
    を特徴とする積層セラミックコンデンサ。
  2. 複数のセラミック誘電体層が積層されたセラミック積層体と、前記セラミック積層体の内部に、前記セラミック誘電体層を介して互いに対向するように配設された複数の内部電極と、前記セラミック積層体の外表面に前記内部電極と導通するように配設された外部電極とを備え、
    前記内部電極がNiとSnを含有しているとともに、
    前記内部電極の、前記セラミック誘電体層と対向する表面から20nmの深さの領域における、SnとNiの合計量に対するSnの比であるSn/(Ni+Sn)比が、モル比で0.001以上である領域の割合が75%以上であり、かつ、
    前記内部電極の厚み方向の中央領域における、SnとNiの合計量に対するSnの比であるSn/(Ni+Sn)比が、モル比で0.001以上である領域の割合が40%未満である積層セラミックコンデンサを製造するための方法であって、
    積層され、焼成後に前記セラミック誘電体層となる複数の未焼成セラミック誘電体層と、導電性ペーストを塗布することにより形成され、前記未焼成セラミック誘電体層間の複数の界面に沿って配設された複数の未焼成内部電極パターンとを有する未焼成セラミック積層体を形成する工程と、
    前記未焼成セラミック積層体を焼成することにより、前記セラミック積層体を得る工程と
    を備えるとともに、
    前記導電性ペーストとして、前記未焼成セラミック誘電体層を構成するセラミック材料粉末と同一組成またはそれに準じる組成を有するセラミック材料粉末にSn成分を配合した、Sn成分配合共材を含有する導電性ペーストを用いること
    を特徴とする積層セラミックコンデンサの製造方法。
  3. 複数のセラミック誘電体層が積層されたセラミック積層体と、前記セラミック積層体の内部に、前記セラミック誘電体層を介して互いに対向するように配設された複数の内部電極と、前記セラミック積層体の外表面に前記内部電極と導通するように配設された外部電極とを備える積層セラミックコンデンサであって、
    前記内部電極がNiとSnを含有しているとともに、SnがNiに固溶しており、
    前記内部電極の、前記セラミック誘電体層との界面から2nmの深さの領域における、SnとNiの合計量に対するSnの割合が2原子%以上であり、かつ、
    前記内部電極の、前記セラミック誘電体層との界面から2nmの深さの領域における、SnとNiの合計量に対するSnの割合が、前記内部電極の、前記セラミック誘電体層との界面から20nm以上の深さの領域におけるSnの割合よりも1.0原子%以上大きいこと
    を特徴とする積層セラミックコンデンサ。
  4. 複数のセラミック誘電体層が積層されたセラミック積層体と、前記セラミック積層体の内部に、前記セラミック誘電体層を介して互いに対向するように配設された複数の内部電極と、前記セラミック積層体の外表面に前記内部電極と導通するように配設された外部電極とを備え、前記内部電極がNiとSnを含有し、かつ、SnがNiに固溶している積層セラミックコンデンサの製造方法であって、
    積層され、焼成後に前記セラミック誘電体層となる複数の未焼成セラミック誘電体層と、導電性ペーストを塗布することにより形成され、前記未焼成セラミック誘電体層間の複数の界面に沿って配設された複数の未焼成内部電極パターンとを有する未焼成セラミック積層体を形成する工程と、
    前記未焼成セラミック積層体を焼成することにより、前記セラミック積層体を得る工程と、
    を備え、
    前記導電性ペーストとして、前記未焼成セラミック誘電体層を構成するセラミック材料粉末を構成する少なくとも一部の元素を含有する組成を有するセラミック材料粉末にSn成分を配合した、Sn成分配合共材を含有する導電性ペーストを用いるとともに、
    前記未焼成セラミック積層体を焼成することにより、前記セラミック積層体を構成する前記内部電極の、前記セラミック誘電体層との界面から2nmの深さの領域における、SnとNiの合計量に対するSnの割合が2原子%以上であり、かつ、前記内部電極の、前記セラミック誘電体層との界面から2nmの深さの領域における、SnとNiの合計量に対するSnの割合が、前記内部電極の、前記セラミック誘電体層との界面から20nm以上の深さの領域におけるSnの割合よりも1.0原子%以上大きい前記セラミック積層体が得られるように構成されていること
    を特徴とする積層セラミックコンデンサの製造方法。
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