JP5878640B2 - 回転ダンパー装置 - Google Patents

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Description

この発明は、回転ダンパー装置に関する。
例えば、特許文献1の回転ダンパー装置は、ケースの内周とロータの外周との間に正転用弁体及び逆転用弁体が設けられている。また、ケースの内周面又はロータの外周面には周方向の一定領域にわたって溝が形成されている。正転時には、正転用弁体が、ケースとロータとの間を閉止するとともに、正転の始端から途中までは、上記溝を通して粘性流体の流通が許容されることで制動力が働かず、正転の終期に至って、上記溝がロータ又はケースによって塞がれることで制動力が働く。この正転時においては、逆転用弁体は遊んでいる。つまり、正転用弁体の開閉動作を邪魔しない位置に退避されている。逆転時には、逆転用弁体が、ケースとロータとの間を閉止するとともに、逆転の始端から途中までは、上記溝を通して粘性流体の流通が許容されることで制動力が働かず、逆転の終期に至って、上記溝がロータ又はケースによって塞がれることで制動力が働く。この逆転時においては、正転用弁体は、逆転用弁体の開閉動作を邪魔しない位置に退避されて遊んでいる。
特許第4048452号公報
上掲構造の従来装置は、一対をなす正転用弁体及び逆転用弁体が必要であり、部品点数が多い。また、回転方向に応じて正転用弁体及び逆転用弁体のうち片方の弁体しか弁機能を果たしていないため、機能的に無駄がある。
本発明は、上記事情に鑑み、回転ダンパー装置において、1つの弁体を用いて、一方側への相対回転時に制動力が働く回転角度では、他方側への相対回転時には制動力が働かず、他方側への相対回転時に制動力が働く回転角度では、一方側への相対回転時には制動力が働かないようにすることを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するために、1つの弁体に4つの相対変位位置を持たせたものである。すなわち、本発明は、ケースと、前記ケースに相対的に回転可能に収容されたロータと、前記ケース及び前記ロータのうち一方の対向する第1周面から他方の対向する第2周面に向かうように設けられた少なくとも1つの壁部と、前記第2周面から突出された係合凸部と、前記第1周面と前記係合凸部との間に設けられるとともに前記係合凸部に係合された弁体と、を備え、前記第1、第2周面及び前記壁部の側面によって流体室が形成され、前記流体室に粘性流体が充填され、前記係合凸部及び前記弁体によって前記流体室が周方向に2つの室部分に仕切られ、かつ前記係合凸部と前記弁体との間に前記2つの室部分どうしを連ねる連通路が形成されるとともに、前記弁体によって前記連通路を開閉する回転ダンパー装置であって、前記弁体が、前記係合凸部に対して周方向及び径方向に相対変位可能であり、かつ前記第2周面の前記第1周面に対する回転の向きに応じて周方向に変位されるとともに、前記第1周面に対する当該弁体の周方向の位置に応じて径方向に変位され、さらに、前記弁体は、周方向の一方側かつ径方向の第1周面側に変位されたとき、及び周方向の他方側かつ径方向の第2周面側に変位されたときは、前記連通路を開通し、周方向の一方側かつ径方向の第2周面側に変位されたとき、及び周方向の他方側かつ径方向の第1周面側に変位されたときは、前記連通路を閉止することを特徴とする。
上記特徴構成によれば、第2周面が第1周面に対して周方向の一方側に相対回転されるときは、前記弁体は、周方向の他方側に変位されるとともに、前記周方向の位置すなわち回転角度に応じて径方向の第1周面側に変位されたり径方向の第2周面側に変位されたりする。そして、径方向の第1周面側に変位される回転角度では弁体が連通路を閉止することによって、制動力が働くようにでき、径方向の第2周面側に変位される回転角度では弁体が連通路を開通することによって、制動力が働かないようにできる。
一方、第2周面が第1周面に対して周方向の他方側に相対回転されるときは、前記弁体は、周方向の一方側に変位されるとともに、回転角度に応じて径方向の第1周面側に変位されたり径方向の第2周面側に変位されたりする。そして、径方向の第1周面側に変位される回転角度では弁体が連通路を開通することによって、制動力が働かないようにでき、径方向の第2周面側に変位される回転角度では弁体が連通路を閉止することによって、制動力が働くようにできる。これによって、1つの弁体を用いて、一部の回転角度では制動力が働き、他の回転角度では制動力が働かないようにできるだけでなく、一方側への相対回転時に制動力が働く回転角度では、他方側への相対回転時には制動力が働かず、他方側への相対回転時に制動力が働く回転角度では、一方側への相対回転時には制動力が働かないようにすることができる。つまり、1つの弁体が4つの相対変位位置を有することで、周方向の一方側への相対回転時における連通路の開通状態、及び閉止状態、並びに周方向の他方側への相対回転時における連通路の開通状態、及び閉止状態という4つの状態を作ることができる。この結果、部品点数を削減できる。また、弁体が回転方向に応じて弁機能を果たさなくなることがなく、機能的な無駄を省くことができる。
前記第1周面には隆起部と非隆起部とが周方向に並んで設けられ、前記隆起部が前記非隆起部よりも前記第2周面に向かって隆起しており、前記弁体が、前記隆起部上では径方向の第2周面側に変位され、前記非隆起部上では径方向の第1周面側に変位されることが好ましい。
これによって、第2周面が第1周面に対して周方向の一方側に相対回転されるときは、隆起部に対応する回転角度範囲では、弁体が、周方向の他方側かつ径方向の第2周面側に変位されることによって、連通路を開通でき、非隆起部に対応する回転角度範囲では、弁体が、周方向の他方側かつ径方向の第1周面側に変位されることによって、連通路を閉止できる。また、第2周面が第1周面に対して周方向の他方側に相対回転されるときは、隆起部に対応する回転角度範囲では、弁体が、周方向の一方側かつ径方向の第2周面側に変位されることによって、連通路を閉止でき、非隆起部に対応する回転角度範囲では、弁体が、周方向の一方側かつ径方向の第1周面側に変位されることによって、連通路を開通できる。
前記係合凸部及び前記弁体が、嵌合凸部又は嵌合凹部を含む嵌合部をそれぞれ有し、前記弁体が、周方向の他方側かつ径方向の第1周面側に変位されたとき、又は周方向の一方側かつ径方向の第2周面側に変位されたとき、前記係合凸部及び前記弁体の嵌合部どうしが嵌合することにより前記連通路が閉止されることが好ましい。前記嵌合が外れたときは、前記係合凸部及び弁体どうしの間に隙間が形成されることによって前記連通路が開通可能となる。これによって、弁体の相対変位位置に応じて連通路を確実に開閉できる。
前記係合凸部及び前記弁体の一方には、前記連通路の一部となる切欠部が形成されており、前記弁体が、周方向の他方側かつ径方向の第1周面側に変位されたとき、又は周方向の一方側かつ径方向の第2周面側に変位されたとき、前記係合凸部及び前記弁体の他方が前記切欠部を塞ぐことにより前記連通路が閉止されることが好ましい。
前記切欠部の閉塞が解除されたときは、前記切欠部が前記連通路の一部となることで前記連通路が開通可能となる。これによって、弁体の相対変位位置に応じて連通路を確実に開閉できる。
前記第1周面には隆起部と非隆起部とが周方向に並んで設けられ、前記隆起部が前記非隆起部よりも前記第2周面に向かって隆起しており、前記弁体が、前記隆起部上では径方向の第2周面側に変位され、前記非隆起部上では径方向の第1周面側に変位され、さらに、前記ケース及び前記ロータの間には、前記壁部によって周方向に隔てられた第1、第2のダンパー機構が設けられ、前記第1、第2のダンパー機構の各々が、前記流体室と、前記係合凸部と、前記弁体と、前記隆起部と、前記非隆起部とを有し、前記第2周面には第2逃がし溝が形成され、前記弁体が前記連通路を閉止しているとき、前記壁部が前記第2逃がし溝と対向することによって、前記第1、第2のダンパー機構の流体室どうしが前記第2逃がし溝を介して連通されることが好ましい。
これによって、周方向の一方側への相対回転時において、弁体が周方向の他方側かつ径方向の第1周面側に変位されることによって連通路が閉止されているときでも、弁体が前記所定箇所に在るときは、粘性流体が第2逃がし溝を介して第1、第2のダンパー機構の流体室間で流通可能になるために、制動力が働かないようにできる。したがって、一方側への相対回転時における制動力が働く回転角度範囲を狭くすることができる。
前記第1周面には隆起部と非隆起部とが周方向に並んで設けられ、前記隆起部が前記非隆起部よりも前記第2周面に向かって隆起しており、前記弁体が、前記隆起部上では径方向の第2周面側に変位され、前記非隆起部上では径方向の第1周面側に変位され、さらに、前記第1周面の前記非隆起部には第1逃がし溝が形成され、前記弁体が前記第1逃がし溝上に位置するとき、前記2つの室部分どうしが前記第1逃がし溝を介して連通されることが好ましい。
これによって、周方向の一方側への相対回転時において、弁体が周方向の他方側かつ径方向の第1周面側に変位されることによって連通路が閉止されているときでも、弁体が第1逃がし溝上に在るときは、粘性流体が第1逃がし溝を介して2つの室部分の間で流通可能になるために、制動力が働かないようにできる。したがって、一方側への相対回転時における制動力が働く回転角度範囲を狭くすることができる。
本発明に係る回転ダンパー装置によれば、1つの弁体が4つの相対変位位置を持つことで、当該1つの弁体を用いて、一方側への相対回転時に制動力が働く回転角度では、他方側への相対回転時には制動力が働かず、他方側への相対回転時に制動力が働く回転角度では、一方側への相対回転時には制動力が働かないようにすることができる。これによって、部品点数を削減できるとともに、機能的な無駄を省くことができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る回転ダンパー装置を示し、図1(a)は正面図であり、図1(b)は側面図であり、図1(c)は側面断面図である。 図2は、上記回転ダンパー装置の、図1のII−II線に沿う正面断面図である。 図3(a)は、上記回転ダンパー装置の分解斜視図である。図3(b)は、上記回転ダンパー装置のケースを別の方向から視た斜視図である。図3(c)及び(d)は、上記回転ダンパー装置のロータをそれぞれ別の方向から視た斜視図である。図3(e)は、上記回転ダンパー装置の弁体を別の方向から視た斜視図である。 図4(a)〜(e)は、上記回転ダンパー装置を適用した便器の便蓋を閉じる際の上記回転ダンパー装置の動きを順追って示したものであり、各々の左図は回転ダンパー装置の断面図であり、中央図は左図の円部の拡大図であり、右図は便蓋の回転角度及び開閉方向を示した解説図である。なお、右図において、二重円弧が便蓋の回転範囲を示し、この二重円弧上の小円が便蓋の回転角度を示す。小円が二重円弧のうち外側の円弧上に位置するものは便蓋が閉方向に回転していることを示し、小円が二重円弧のうち内側の円弧上に位置するものは便蓋が開方向に回転していることを示す。さらに、二重円弧における太線は、回転ダンパー装置によって制動力が働く領域を示し、細線は制動力が働かない領域を示す。 図5(a)〜(d)は、上記便蓋を開ける際の上記回転ダンパー装置の動きを順追って示した、図4と同様の断面図及び解説図である。 図6は、本発明の第2実施形態に係る回転ダンパー装置の正面断面図である。 図7(a)は、上記第2実施形態の回転ダンパー装置の分解斜視図である。図7(b)は、上記第2実施形態の回転ダンパー装置のケースを別の方向から視た斜視図である。図7(c)及び(d)は、上記第2実施形態の回転ダンパー装置のロータをそれぞれ別の方向から視た斜視図である。図7(e)は、上記第2実施形態の回転ダンパー装置の弁体を別の方向から視た斜視図である。 図8(a)〜(e)は、上記第2実施形態の回転ダンパー装置を適用した便器の便蓋を閉じる際の上記回転ダンパー装置の動きを順追って示した、図4相当の断面図及び解説図である。 図9(a)〜(d)は、上記第2実施形態の便蓋を開ける際の上記回転ダンパー装置の動きを順追って示した、図5相当の断面図及び解説図である。 図10は、本発明の第3実施形態に係る回転ダンパー装置の正面断面図である。 図11(a)は、上記第3実施形態の回転ダンパー装置の分解斜視図である。図11(b)は、上記第3実施形態の回転ダンパー装置のケースを別の方向から視た斜視図である。図11(c)及び(d)は、上記第3実施形態の回転ダンパー装置のロータをそれぞれ別の方向から視た斜視図である。図11(e)は、上記第3実施形態の回転ダンパー装置の弁体を別の方向から視た斜視図である。 図12(a)〜(e)は、上記第3実施形態の回転ダンパー装置を適用した便器の便蓋を閉じる際の上記回転ダンパー装置の動きを順追って示した、図4相当の断面図及び解説図である。 図13(a)〜(d)は、上記第3実施形態の便蓋を開ける際の上記回転ダンパー装置の動きを順追って示した、図5相当の断面図及び解説図である。 図14は、本発明の第4実施形態に係る回転ダンパー装置の正面断面図である。 図15(a)は、上記第4実施形態の回転ダンパー装置の分解斜視図である。図15(b)は、上記第4実施形態の回転ダンパー装置のケースを別の方向から視た斜視図である。図15(c)及び(d)は、上記第4実施形態の回転ダンパー装置のロータをそれぞれ別の方向から視た斜視図である。図15(e)は、上記第4実施形態の回転ダンパー装置の弁体を別の方向から視た斜視図である。 図16(a)〜(e)は、上記第4実施形態の回転ダンパー装置を適用した便器の便蓋を閉じる際の上記回転ダンパー装置の動きを順追って示した、図4相当の断面図及び解説図である。 図17(a)〜(d)は、上記第4実施形態の便蓋を開ける際の上記回転ダンパー装置の動きを順追って示した、図5相当の断面図及び解説図である。 図18は、本発明の第5実施形態に係る回転ダンパー装置の正面断面図である。 図19(a)は、上記第5実施形態の回転ダンパー装置の分解斜視図である。図19(b)は、上記第5実施形態の回転ダンパー装置のケースを別の方向から視た斜視図である。図19(c)及び(d)は、上記第5実施形態の回転ダンパー装置のロータをそれぞれ別の方向から視た斜視図である。図19(e)は、上記第5実施形態の回転ダンパー装置の弁体を別の方向から視た斜視図である。 図20(a)〜(e)は、上記第5実施形態の回転ダンパー装置を適用した便器の便蓋を閉じる際の上記回転ダンパー装置の動きを順追って示した、図4相当の断面図及び解説図である。 図21(a)〜(d)は、上記第5実施形態の便蓋を開ける際の上記回転ダンパー装置の動きを順追って示した、図5相当の断面図及び解説図である。
以下、本発明の実施形態を説明する。
図1〜図5は、本発明の第1実施の形態に係る回転ダンパー装置1を示したものである。図4(a)の右図に模式的に示すように、回転ダンパー装置1は、例えば洋式便器の便器本体2(第1部材)に便蓋3(第2部材)を回転可能に支持するヒンジに適用され、便蓋3を開く際は、開き始めから途中までの回転角度範囲R1〜R2では制動力を生じず、開き終りの回転角度範囲R3で制動力を生じ、便蓋3を閉じる際は、閉じ始めから途中までの回転角度範囲R3〜R2では制動力を生じず、閉じ終りの回転角度範囲R1で制動力を生じるように機能する。
図1及び図3に示すように、回転ダンパー装置1は、ケース10と、ロータ20を備えている。ケース10は、有底の筒状になっており、便器本体2に回転不能に連結される。このケース10の内部にロータ20が相対的に回転可能に収容されている。ロータ20には、軸部29が一体に設けられている。軸部29は、ケース10の開放端(図1(c)において左)から突出し、便蓋3に回転不能に連結される。ケース10の上記開放端の内周とロータ20の外周との間には、環状のキャップ19が設けられている。
図2に示すように、ケース10の内周面(第1周面)には、2つ(複数)の壁部13,13が設けられている。壁部13,13は、周方向に180°離れている。これら壁部13,13がロータ20の外周面(第2周面)に向かって径方向内側へ伸びている。ケース10及びロータ20の間における、壁部13,13どうし結ぶ対角線を挟んで一方の半周部分が第1ダンパー機構1aを構成し、他方の半周部分が第2ダンパー機構1bを構成している。第1、第2ダンパー機構1a,1bは、それぞれ流体室40と、係合凸部23と、弁体30とを有するとともに壁部13によって互いに周方向に隔てられ、かつ回転対称になっている。
詳しくは、ケース10の内周面とロータ20の外周面との間には、壁部13にて隔てられた2つの流体室40,40が形成されている。一方の流体室40は、第1ダンパー機構1aの要素を構成し、他方の流体室40は、第2ダンパー機構1bの要素を構成する。流体室40には粘性流体が充填されている。図1(c)及び図3(a)に示すように、ロータ20の中間部には、フランジ20fが設けられており、このフランジ20fによって流体室40の軸方向の一端面が画成されている。また、ケース10の底板部10b(図1(c)において右端部)によって、流体室40の軸方向の他端面が画成されている。ロータ20におけるフランジ20fよりも軸部29側の外周には、環状のシール部材Sが嵌められている。このシール部材Sによってケース10とロータ20との間が液密にシールされている。これによって、粘性流体が流体室40内に封止されている。
図2及び図3(c)〜(d)に示すように、ロータ20には、一対の係合凸部23,23が一体に設けられている。一方の係合凸部23は、第1ダンパー機構1aの要素を構成し、他方の係合凸部23は、第2ダンパー機構1bの要素を構成する。これら係合凸部23,23は、ロータ20の周方向に互いに180°離れて回転対称になっている。各係合凸部23は、ロータ20の外周面から突出されるとともに、ロータ20の軸方向(図2の紙面と直交する方向)に延びている。係合凸部23は、ロータ20の周方向に対峙する一対の係合凸部分24,25を有し、軸線と直交する断面がV字状になっている。図2においてCW側(時計まわり側)の係合凸部分24の内側面24aは、径方向外側に向かうにしたがって係合凸部分25から遠ざかるように、ロータ20の径方向に対して斜めになっている。図3(c)に示すように、内側面24aには、嵌合凹部24dが形成されている。係合凸部分24は、嵌合凹部24dを含む嵌合部を構成する。以下、適宜、係合凸部分24を「嵌合部24」とも称す。嵌合凹部24dは、内側面24aの長手方向(軸方向)に沿って溝状に延びている。図2においてCCW側(反時計まわり側)の係合凸部分25における長手方向(軸方向)の中間部には、切欠部25bが形成されている。切欠部25bは、係合凸部分25を厚み方向に貫通するとともに、係合凸部分25の先端に達している。係合凸部分25の内側面25aは、ロータ20の径方向にほぼ沿っている。
図2及び図3(a)に示すように、各ダンパー機構1a,1bの係合凸部23には、1つの弁体30が係合されている。弁体30は、弁基部31と、弁凸部32を一体に含み、軸方向に延びている。弁基部31は、断面円弧形の板状になっている。弁基部31の径方向外側の面が、ケース10の内周面に沿う円弧面になっている。
弁凸部32は、三角形状の断面を有して、弁基部31におけるCW側の端部から径方向内側へ突出されている。弁凸部32のCW側の側面32aは、係合凸部分24の内側面24aの傾きに合わせた斜面になっている。図3(e)に示すように、該側面32aには、4つ(複数)の嵌合凸部32d,32eが突出するように形成されている。これら4つの嵌合凸部32d,32eは、側面32a内において軸方向及び径方向に互いに離れて配置されている。弁凸部32は、嵌合凸部32d,32eを含む嵌合部を構成する。以下、適宜、弁凸部32を「嵌合部32」とも称す。弁凸部32におけるCCW側の側面32bは、係合凸部分25の内側面25aと対応して、ロータ20の径方向にほぼ沿っている。
図2に示すように、弁体30の弁基部31は、係合凸部23の係合凸部分25とケース10との間に挟まれるように配置されている。弁凸部32は、係合凸部分24,25どうしの間に挿し入れられている。これによって、弁体30が係合凸部23と係合されている。したがって、弁体30は、ロータ20と一緒にケース10に対して、係合凸部23が一方の壁部13に当たる位置と他方の壁部13に当たる位置との間の約半周にわたる角度範囲内で相対回転される。しかも、弁体30は、係合凸部23との係合状態において、係合凸部23に対して周方向及び径方向にそれぞれ所定範囲だけ相対変位可能になっている。つまり、弁体30は、係合凸部23に対して下記の4つの相対変位位置(A)〜(D)を持っている。
(A)CW側(周方向の他方側)かつ径方向内側(第2周面側)の相対変位位置(図4(a)〜(b))
(B)CW側かつ径方向外側(第1周面側)の相対変位位置(図4(c)〜(e))
(C)CCW側(周方向の一方側)かつ径方向外側の相対変位位置(図5(a)〜(b))
(D)CCW側かつ径方向内側の相対変位位置(図5(d))
さらに、弁体30は、ロータ20の回転方向(第2周面の第1周面に対する回転の向き)に応じて周方向に変位される。すなわち、ロータ20がCCW側に回転するときは、弁体30はCW側に変位される(図4(a)〜(e))。ロータ20がCW側に回転するときは、弁体30はCCW側に変位される(図5(a)〜(d))。また、弁体30は、ロータ20の回転角度(第1周面に対する弁体30の周方向の位置)に応じて径方向に変位される。すなわち、角度範囲R1〜R2では、弁体30が径方向外側(第1周面側)に変位される(図4(c)〜(e)及び図5(a)〜(b))。角度範囲R3では、弁体30が径方向内側(第2周面側)に変位される(図4(a)〜(b)及び図5(c)〜(d))。
弁凸部32の頂部側(径方向内側)の嵌合凸部32dは、弁体30の相対変位位置に応じて、嵌合凹部24dに嵌ったり嵌合凹部24dから径方向又は周方向にずれたりする(図4及び図5)。嵌合凸部32dと嵌合凹部24dどうしが嵌った状態において、弁凸部32の底部側(径方向外側)の嵌合凸部32eが、係合凸部分24の先端とケース10の内周面との間に位置される。これによって、嵌合部24,32どうしが嵌合されるようになっている(図4(c)〜(e))。
図2に示すように、係合凸部23及び弁体30によって、流体室40が周方向にCW側の室部分41と、CCW側の室部分42とに仕切られている。かつ、係合凸部23と弁体30との間には連通路43が形成されている。連通路43は、弁体30の上記相対変位位置(A)〜(D)に応じて開通されたり、閉止されたりする。連通路43が開通されることによって、2つの室部分41,42どうしが連通路43を介して連通される。このとき、ダンパー機構1a,1bの制動力は作動しない。連通路43が閉止されることによって、2つの室部分41,42どうしが遮断される。このとき、ダンパー機構1a,1bの制動力が作動可能になる。
詳細には、図4(a)〜(b)に示すように、弁体30がCW側かつ径方向の内側への相対変位位置(A)に在るときは、嵌合凹部24dと嵌合凸部32dどうしがずれ、かつ嵌合凸部32d,32eが係合凸部分24の内側面24aに当たることで、弁凸部32の両側面32a,32bと係合凸部23の両内側面24a,25aとの間に隙間が形成され、連通路43が開通される。
図4(c)〜(e)に示すように、弁体30がCW側かつ径方向の外側への相対変位位置(B)に在るときは、嵌合凸部32dが嵌合凹部24dに嵌り込み、ひいては嵌合部24,32どうしが嵌合して、弁凸部32の側面32aと係合凸部23の内側面24aどうしがぴったり接することで、連通路43が閉止される。
図5(a)〜(b)に示すように、弁体30がCCW側かつ径方向の外側への相対変位位置(C)に在るときは、弁凸部32の側面32bが係合凸部分25に当たるとともに、弁凸部32の先端と切欠部25bの底部25cとの間に隙間が形成され、連通路43が開通される。切欠部25bは、連通路43の一部となる。
図5(c)〜(d)に示すように、弁体30がCCW側かつ径方向の内側への相対変位位置(D)に在るときは、弁凸部32の側面32bが係合凸部分25に当たるとともに、弁凸部32が切欠部25bを塞ぐことで、連通路43が閉止される。
図2及び図3(b)に示すように、ケース10の内周面における2つの壁部13,13間の各半周部分には、弁体30に対する径方向変位手段として、隆起部11と非隆起部12とが周方向に並んで設定されている。一方の半周部分の隆起部11及び非隆起部12は、第1ダンパー機構1aの要素を構成し、他方の半周部分の隆起部11及び非隆起部12は、第2ダンパー機構1bの要素を構成している。隆起部11は、上記半周部分すなわち弁体30のケース10(第1周面)に対する周方向の相対移動範囲におけるCW側(他方側)に配置され、非隆起部12は、上記半周部分における周方向の中央及びCCW側(一方側)に配置されている。隆起部11は、非隆起部12よりもロータ20の外周面に向かって隆起している。隆起部11の周方向の長さは、非隆起部12の周方向の長さの数分の1程度である。隆起部11における非隆起部12側の部分は、非隆起部12に近づくにしたがって隆起高さが漸減することによって案内斜面11eを構成している。これによって、隆起部11が、非隆起部12に滑らかに連なっている。隆起部11のCW側(非隆起部12とは反対側)の端部から一方の突起13が突出されている。非隆起部12のCCW側(隆起部11とは反対側)の端部から他方の突起13が突出されている。
弁体30は、ロータ20の回転に伴って隆起部11と非隆起部12との間を移動される。角度範囲R3においては、弁体30は、隆起部11上に在り、かつ径方向内側に変位される。角度範囲R2においては、弁体30は、非隆起部12上における隆起部11側の部分(所定箇所)に位置し、かつ径方向外側に変位される。角度範囲R1においては、弁体30は、非隆起部12上における隆起部11とは反対側の部分に在り、かつ径方向外側に変位される。
さらに、図2及び図3(c)〜(d)に示すように、ロータ20の外周面における互いに180°離れた2箇所には、第2逃がし溝20g,20gが形成されている。各係合凸部23からCW側に第2逃がし溝20gまでの距離は、隆起部11の周方向の長さと対応している。図4(c)に示すように、角度範囲R2では、壁部13が第2逃がし溝20gと対向する。これによって、第1、第2ダンパー機構1a,1bの流体室40,40どうしが第2逃がし溝20gを介して連通される。
上記構成の回転ダンパー装置1の動作を図4〜図5にしたがって説明する。まず、便蓋3の閉じる時の動作を説明する。
図4(a)に示すように、今、便蓋3が全開であるものとする。このとき、係合凸部分24が、それよりCW側の壁部13に突き当たることで、ロータ20がCCW方向の始端(CW方向の終端)に位置している。弁体30は、隆起部11上に位置することで、係合凸部23に対する相対変位範囲内における径方向内側(第2周面側)に変位している。これによって、嵌合凸部32dが嵌合凹部24dよりも径方向内側にずれ、嵌合凸部32eが嵌合凹部24dと係合凸部分24の先端との間に位置している。
この全開状態から便蓋3を閉じていくと、ロータ20がCCW方向(図4の左まわり)に回転される。言い換えると、第2周面(ロータ20の内周面)が第1周面(ケース10の外周面)に対して周方向の一方側(CCW側)に回転される。これによって、弁体30が、相対的にCW側に変位され、嵌合凸部32d,32eが係合凸部分24の内側面24aに当たる。つまり、弁体30は、係合凸部23に対する相対変位範囲内におけるCW側かつ径方向内側の位置(A)に変位される。この相対変位位置(A)では、弁凸部32の両側面32a,32bと係合凸部23の両内側面24a,25aとの間に隙間が形成され、連通路43が開通される。したがって、CCW側の室部分42の粘性流体が連通路43を経てCW側の室部分41に流れることができる。よって、便蓋3の閉じ始めの回転角度範囲R3では、ダンパー機構1a,1bの制動力が働くことはなく、便蓋3を軽い力で素早く閉じていくことができる。
ロータ20がCCW方向へ回転するのに伴なって、係合凸部分24が弁体30をCCW側に押し動かすことによって、弁体30がロータ20と一緒に回転する。このとき、係合凸部分24の傾斜された内側面24aから弁体30に径方向外側への分力が作用するとともに、連通路43を通る粘性流体から弁体30に径方向外側への流体圧が作用する。これによって、弁体30がケース10の内周面に押し当てられる。
そして、図4(b)に示すように、便蓋3が回転角度範囲R3から回転角度範囲R2に入ると、弁体30は、案内斜面11eによって案内されながら非隆起部12上に移ることで、係合凸部23に対する相対変位範囲内における径方向外側(第1周面側)に変位される。つまり、弁体30は、係合凸部23に対する相対変位範囲内におけるCW側かつ径方向外側の位置(B)に変位される。図4(c)に示すように、この相対変位位置(B)では、嵌合凸部32dが嵌合凹部24dに嵌ることによって、嵌合部24,32どうしが嵌合される。これによって、弁凸部32の側面32aが係合凸部分24の内側面24aとぴったり接し、連通路43が閉止される。一方、回転角度範囲R2では、壁部13が第2逃がし溝20gと対向している。これによって、ダンパー機構1a,1bの流体室40,40どうしが第2逃がし溝20gを介して連通される。したがって、第1ダンパー機構1aの室部分42の粘性流体が、図4(c)において10時方向の第2逃がし溝20gを経て、第2ダンパー機構1bの室部分41へ流れることができる。かつ、第2ダンパー機構1bの室部分42の粘性流体が、同図において4時方向の第2逃がし溝20gを経て、第1ダンパー機構1aの室部分41に流れることができる。そのため、弁体30が連通路43を閉止した後も、ダンパー機構1a,1bの制動力が働くことはなく、便蓋3を継続して軽い力で素早く閉じていくことができる。これによって、後述する制動力が働く回転角度範囲R1を縮小でき、便蓋3を閉じるのに要する時間を短縮できる。
図4(d)に示すように、便蓋3が回転角度範囲R1に移行すると、第2逃がし溝20gが壁部13から周方向にずれる。したがって、2つの流体室40,40どうしが壁部13にて隔てられ、壁部13の先端とロータ20の外周面との間がオリフィスを構成することによって、粘性流体の流通が制限される。これによって、閉じ終わりの回転角度範囲R1ではダンパー機構1a,1bの制動力が働き、便蓋3の閉側への回転速度が抑制される。この結果、図4(e)に示すように、便蓋3がゆっくりと全閉位置に達するようにできる。したがって、便蓋3が便器本体2の上面に勢いよくぶつかるのを回避でき、大きな衝突音などが発生するのを防止できる。
全閉位置では、係合凸部分25が、それよりCCW側の壁部13に突き当たることで、ロータ20がCCW方向の終端(CW方向の始端)に位置される。
次に、便蓋3を開ける時の回転ダンパー装置1の動作を説明する。
図5に示すように、便蓋3を開ける際は、ロータ20がCW方向(図5の右まわり)に回転される。言い換えると、第2周面(ロータ20の外周面)が第1周面(ケース10の内周面)に対してCW側に回転される。すると、図5(a)に示すように、弁体30が、係合凸部23に対する相対変位範囲内におけるCCW側に変位され、弁凸部32の嵌合凸部32dが嵌合凹部24dから外れるとともに、弁凸部32の側面32bが係合凸部分25の内側面25aに当たる。そして、弁体30が、ロータ20と共にケース10に対してCW方向に移動される。また、弁体30は、粘性流体の流通圧力により径方向外側(第1周面側)に押されることによって非隆起部12に接する。したがって、弁体30は、係合凸部23に対する相対変位範囲内におけるCCW側かつ径方向外側の位置(C)に変位される。この相対変位位置(C)では、弁凸部32の先端と切欠部25bの底部25cとの間に隙間が出来る。これによって、連通路43が開通され、室部分41の粘性流体が連通路43を経て室部分42に流れることができる。したがって、開き始めの回転角度範囲R1ではダンパー機構1a,1bの制動力が働くことはなく、便蓋3を軽い力で開いていくことができる。便蓋3の閉操作時には制動力が働く回転角度範囲R1であっても(図4(d)〜(e))、開操作時には制動力が働かないようにすることができる(図5(a)〜(b))。さらに、回転角度範囲R2(図5(b)と同図(c)との間)では、壁部13が第2逃がし溝20gと対向するために、粘性流体が第2逃がし溝20gを介して第1、第2ダンパー機構1a,1bの流体室40,40間でも流通でき、便蓋3を一層軽い力で開いていくことができる。
図5(c)に示すように、便蓋3が回転角度範囲R3に入ると、弁体30が案内斜面11eに達する。同時に、第2逃がし溝20gが壁部13から周方向にずれ、2つの流体室40,40どうしが壁部13にて隔てられる。さらに、弁体30は、案内斜面11eによって案内されることによって隆起部11に乗り上げ、径方向内側(第2周面側)へ変位される。つまり、弁体30は、係合凸部23に対する相対変位範囲内におけるCCW側かつ径方向内側の位置(D)に変位される。この相対変位位置(D)では、弁体30が切欠部25bを塞ぎ、連通路43が閉止される。したがって、開き終わりの回転角度範囲R3では、粘性流体の流通が制限され、ダンパー機構1a,1bの制動力が働き、便蓋3の開側への回転速度が抑制される。この結果、図5(d)に示すように、便蓋3がゆっくりと全開位置に達するようにできる。したがって、便蓋3が便器の後方のタンクや配管等の構造体に勢いよくぶつかるのを回避でき、大きな衝突音などが発生するのを防止できる。このように、便蓋3の閉操作時には制動力が働かない回転角度範囲R3であっても(図4(a)〜(b))、開操作時には制動力が働くようにすることができる(図5(c)〜(d))。
本発明装置1によれば、各ダンパー機構1a,1bが弁体30を1つだけ備えていればよい。この1つの弁体30が、便蓋3ひいてはロータ20の回転方向及び回転角度に応じて4つの相対変位位置(A)〜(D)に変位されることによって、閉操作時(CCW方向への回転時)には、一部の回転角度範囲R1でだけ制動力を発現するとともに、開操作時(CW方向への回転時)には、上記閉操作時とは異なる一部の回転角度範囲R3でだけ制動力を発現することができる。したがって、閉操作用の弁体と開操作用の弁体を一対備える必要がなく、部品点数を節減できる。また、弁体が回転方向に応じて弁機能を果たしたり遊んだりすることがなく、機能的な無駄を省くことができる。
回転ダンパー装置1においては、2つ(複数)のダンパー機構1a,1bを備えることによって、単一のダンパー機構にて構成するよりも制動力を2倍(複数倍)にすることができる。
次に、本発明の他の実施形態を説明する。以下の実施形態において既述の形態と重複する構成に関しては図面に同一符号を付して説明を簡略化する。
図6〜図9は、本発明の第2実施形態を示したものである。図6及び図7に示すように、第2実施形態の回転ダンパー装置1Aにおいては、係合凸部及び弁体の構造が第1実施形態と異なる。回転ダンパー装置1Aの係合凸部23は、1つの凸部分にて構成されている。係合凸部23は、台形状の断面を有して、ロータ20の軸方向(図6の紙面直交方向)に延びている。係合凸部23の両側面23a,23bは、径方向外側に向かうにしたがって互いに接近するようにロータ20の径方向に対して互いに逆方向に傾いている。図6及び図7(c)に示すように、図6のCCW側の外側面23bにおける径方向内側の部分には、2つ(複数)の嵌合凸部23dが軸方向(図6の紙面直交方向)に離れて形成されている。係合凸部23は、嵌合凸部23dを含む嵌合部を構成する。以下、適宜、係合凸部23を「嵌合部23」とも称す。(係合凸部23の外側面23bにおける嵌合凸部23dよりも径方向外側の部分は、嵌合部23の嵌合凹部を構成する。)
図6及び図7(e)に示すように、回転ダンパー装置1Aの弁体50は、弁基部51と、一対の弁凸部52,53を一体に有し、軸方向と直交する断面がコ字状になっている。弁基部51は、円弧状の断面を有して軸方向に延びる板状になっている。弁基部51の周方向の両端部から弁凸部52,53が径方向内側へ突出されている。図6のCW側の弁凸部52の内側面52aは、係合凸部23の側面23aの傾きに合わせた斜面になっている。この弁凸部52における軸方向の中間部には、切欠部52bが形成されている。切欠部52bは、弁凸部52を厚み方向に貫通するとともに、弁凸部52の先端に達している。CCW側の弁凸部53の内側面53aは、係合凸部23の側面23bの傾きに合わせた斜面になっている。この内側面53aにおける弁基部51側(径方向外側)の部分には、2つ(複数)の嵌合凸部53dが軸方向(図6の紙面直交方向)に離れて形成されている。弁凸部53は、嵌合凸部53dを含む嵌合部を構成する。以下、適宜、弁凸部53を「嵌合部53」とも称す。(弁凸部53の内側面53aにおける嵌合凸部53dよりも径方向内側の部分は、嵌合部53の嵌合凹部を構成する。)上記弁体50の弁基部51が、係合凸部23とケース10の間に挟まれ、かつ弁凸部52,53の間に係合凸部23が挿し入れられている。これによって、弁体50と係合凸部23とが互いに一緒になって回転移動可能に係合されている。しかも、弁体50は、上記係合された状態で係合凸部23に対し周方向及び径方向にそれぞれ所定範囲だけ相対変位可能になっている。これによって、回転ダンパー装置1Aは、第1実施形態と同様に、便蓋3の閉操作時及び開操作時における互いに異なる角度範囲において制動力が働くようになっている。
すなわち、図8に示すように、便蓋3を閉じる際は、ロータ20がケース10に対してCCW方向に回転されることで、相対的に弁体50がCW側に変位された状態でロータ20と一緒にCCW方向に移動される。さらに、弁体50は、係合凸部23の斜めをなす外側面23bによって径方向外側に押されるとともに、粘性流体の流通圧力によっても径方向外側に押され、ケース10の内周面に押し付けられる。また、図8(a)に示すように、閉じ始めの回転角度範囲R3における弁体50は、隆起部11上に乗り上げることによって径方向内側(第2周面側)に変位している。つまり、弁体30は、係合凸部23に対する相対変位範囲内におけるCW側かつ径方向内側(第2周面側)に位置される。この相対変位位置では、嵌合凸部53dが係止凸部23の外側面23bに当たるとともに、嵌合凸部23dが弁凸部53の内側面53aに当たる。これによって、係止凸部23の外側面23bと弁凸部53の内側面53aとの間に隙間が形成され、連通路43が開通される。したがって、閉じ始めの回転角度範囲R3では、ダンパー機構1a,1bの制動力は働かない。
図8(b)に示すように、その後、便蓋3が回転角度範囲R3から回転角度範囲R2に入ることで、弁体50が、案内斜面11eに沿って非隆起部12上に移り、径方向外側(第1周面側)に変位される。つまり、弁体30は、係合凸部23に対する相対変位範囲内におけるCW側かつ径方向外側に位置される。図8(c)に示すように、この相対変位位置では、嵌合凸部53dが係合凸部23の先端よりも径方向外側に位置されるとともに、嵌合凸部23dが弁凸部53の先端よりも径方向内側に位置され、ひいては嵌合部23,53どうしが嵌合される。これによって、弁凸部53の内側面53aと係合凸部23の外側面23bとがぴったり接し、連通路43が閉止される。一方、回転角度範囲R2では、壁部13が第2逃がし溝20gと対向することによって、ダンパー機構1a,1bの流体室40,40どうしが第2逃がし溝20gを介して連通される。そのため、ダンパー機構1a,1bの制動力は未だ働かない。
そして、図8(d)に示すように、便蓋3が回転角度範囲R1に入ると、第2逃がし溝20gが壁部13から周方向にずれ、2つの流体室40,40どうしが壁部13にて隔てられる。したがって、図8(d)〜(e)に示すように、閉じ終わりの回転角度範囲R1では、ダンパー機構1a,1bの制動力が働くことになる。
図9に示すように、便蓋3を開ける際は、ロータ20がケース10に対してCW方向(図9において右まわり)に相対回転されることで、相対的に弁体50がCCW側に変位された状態でロータ20と一緒にCW方向に移動される。また、図9(a)〜(b)に示すように、開き始めの回転角度範囲R1における弁体50は、非隆起部12上に位置しており、かつ係合凸部23の斜めをなす外側面23aによって径方向外側に押されるとともに、粘性流体の流通圧力によっても径方向外側に押されて非隆起部12に接する。したがって、弁体50は、係合凸部23に対する相対変位範囲内におけるCCW側かつ径方向外側(第1周面側)に位置される。この相対変位位置では、係合凸部23の先端と切欠部52bの底面52cとの間に隙間が形成され、連通路43が開通される。したがって、開き始めから途中までの回転角度範囲R1〜R2ではダンパー機構1a,1bの制動力は働かない。さらに、回転角度範囲R2(図9(b)と同図(c)との間)では、壁部13が第2逃がし溝20g上に位置し、2つのダンパー機構1a,1bの流体室40,40どうしが第2逃がし溝20gを介して連通されるため、便蓋3を一層軽い力で開いていくことができる。
図9(c)に示すように、その後、便蓋3が回転角度範囲R3に入ると、第2逃がし溝20gが壁部13から周方向にずれるとともに、弁体50が非隆起部12から案内斜面11eに達し、案内斜面11eに案内されることによって隆起部11に乗り上げる。これによって、弁体50が、係合凸部23に対する相対変位範囲内におけるCCW側かつ径方向内側(第2周面側)に変位される。この相対変位位置では、係合凸部23の先端が切欠部52bの底面52cよりも径方向外側に突出して、係合凸部23が切欠部52bを塞ぐ。したがって、図9(c)〜(d)に示すように、開き終わりの回転角度範囲R3では、連通路43が閉止され、ダンパー機構1a,1bの制動力が働くことになる。
図10〜図13は、本発明の第3実施形態を示したものである。
図10及び図11に示すように、第3実施形態の回転ダンパー装置1Bにおいては、壁部及び隆起部が設けられた部材と係合凸部が設けられた部材とが第1実施形態とは逆になっている。つまり、ロータ20に壁部26及び隆起部21が設けられ、ケース10に係合凸部16が設けられている。したがって、ケース10の内周面が特許請求の範囲の「第2周面」を構成し、ロータ20の外周面が特許請求の範囲の「第1周面」を構成する。また、図10のCW側が特許請求の範囲の「周方向の一方側」となり、CCW側が特許請求の範囲の「周方向の他方側」となる。
詳述すると、回転ダンパー装置1Bにおいては、2つ(複数)の壁部26,26が、ロータ20の周方向に180°離れて配置されている。各壁部26は、ロータ20の外周面(第1周面)から径方向外側へ突出し、その先端面がケース10の内周面(第2周面)に当たることによって、ダンパー機構1a,1bの流体室40,40どうしを仕切っている。ケース10には、2つ(複数)の係合凸部16,16が、互いに180°離れて回転対称状に設けられている。各係合凸部16は、一対の係合凸部分17,18を有し、ケース10の内周面から径方向内側へV字状に突出している。一対の係合凸部分17,18の内側面17a,18aは、径方向内側に向かうにしたがって互いに離れるように、径方向に対して斜めになっている。図10及び図11(b)に示すように、CCW側の係合凸部分17の内側面17aには、嵌合凹部17dが形成されている。嵌合凹部17dは、内側面17aの長手方向(軸方向)に沿って延びる溝状になっている。係合凸部分17は、嵌合凹部17dを含む嵌合部を構成する。以下、適宜、係合凸部分17を「嵌合部17」とも称す。CW側の係合凸部分18には切欠部18bが形成されている。切欠部18bは、係合凸部分18を厚み方向に貫通するとともに、係合凸部分18における径方向内側の先端及びフランジ20f側の側端に達している。
図10及び図11(a),(e)に示すように、各ダンパー機構1a,1bに1つの弁体30Aが設けられている。弁体30Aは、弁基部31及び弁凸部32を有し、第1実施形態の弁体30を径方向に反転させた構造になっている。板状の弁基部31の径方向内側の面が、ロータ20の外周面に沿う円弧面になっている。弁基部31におけるCCW側の端部から断面三角形状の弁凸部32が径方向外側に突出している。弁凸部32におけるCCW側の側面32aには、4つの嵌合凸部32d,32eが軸方向及び径方向に互いに離れて設けられている。弁体30Aの弁基部31が、係合凸部分18とロータ20との間に挟まれ、かつ弁凸部32が、係合凸部分17と係合凸部分18との間に挿し入れられている。これによって、弁体30Aと係合凸部16とが互いに係合されている。しかも、弁体30Aは、上記係合状態において係合凸部16に対して周方向及び径方向にそれぞれ所定範囲だけ変位可能になっており、かつロータ20の回転方向に応じて周方向に変位されるとともに、ロータ20の回転角度(第1周面に対する弁体30Aの周方向の位置)に応じて径方向に変位される。
ロータ20の外周面(第1周面)における2つの壁部26,26間の各半周部分には、隆起部21と非隆起部22とが周方向に並んで設定されている。一方の半周部分の隆起部21及び非隆起部22は、第1ダンパー機構1aの要素を構成し、他方の半周部分の隆起部21及び非隆起部22は、第2ダンパー機構1bの要素を構成している。隆起部21は、上記半周部分におけるCCW側(他方側)に配置され、非隆起部22は、上記半周部分における周方向の中央及びCW側(一方側)に配置されている。隆起部21は、非隆起部22よりもケース10の内周面に向かって隆起している。隆起部21の周方向の長さは、非隆起部22の周方向の長さの数分の1程度である。隆起部21における非隆起部22側(CW側)の部分は、非隆起部22に近づくにしたがって隆起高さが漸減することによって案内斜面21eを構成している。これによって、隆起部21が、非隆起部22に滑らかに連なっている。隆起部21のCCW側(非隆起部22とは反対側)の端部から一方の突起26が突出されている。非隆起部22のCW側(隆起部21とは反対側)の端部から他方の突起26が突出されている。
さらに、非隆起部22における案内斜面21e側(CCW側)の部分には、第1逃がし溝20eが形成されている。
回転ダンパー装置1Bにおいても、便蓋3の閉操作時及び開操作時における互いに異なる角度範囲において制動力が働くようになっている。すなわち、図12に示すように、便蓋3を閉じる際は、ロータ20がCCW方向(図12の左まわり)に回転される。言い換えると、第2周面(ケース10の内周面)が第1周面(ロータ20の外周面)に対して周方向の一方側(CW方向)に回転するようにケース10及びロータ20が相対回転される。このとき、弁体30Aは、粘性流体の流通圧力によって、CCW側に変位され、係合凸部分17に当たる。また、図12(a)に示すように、閉じ始めの回転角度範囲R3における弁体30Aは、隆起部21に乗り上げて、径方向外側へ変位されている。したがって、弁体30Aは、係合凸部16に対する相対変位範囲内におけるCCW側(周方向の他方側)かつ径方向外側(第2周面側)に位置される。この相対変位位置では、弁凸部32の頂部側の嵌合凸部32dが嵌合凹部17dより径方向外側にずれ、弁凸部32の底部側の嵌合凸部32eが係合凸部分17の先端と嵌合凹部17dとの間に位置する。これによって、係合凸部分17の内側面17aと弁凸部32の側面32aとの間に隙間が形成され、連通路43が開通される。したがって、閉じ始めの回転角度範囲R3では、ダンパー機構1a,1bの制動力は働かない。
ロータ20の回転に伴って、弁体30Aは、係合凸部分17の斜めをなす内側面17aによって径方向内側に押されるとともに、粘性流体の流通圧力によっても径方向内側に押される。そして、図12(b)〜(c)に示すように、便蓋3が回転角度範囲R2に移ると、弁体30Aが、案内斜面21eによって径方向内側へ案内されながら非隆起部22上に移る。これによって、弁体30Aは、上記相対変位範囲内におけるCCW側(周方向の他方側)かつ径方向内側(第1周面側)に位置される。この相対変位位置では、嵌合凸部32eが係合凸部分17の先端とロータ20の外周面との間に配置されるとともに、嵌合凸部32dが嵌合凹部17dに嵌ることによって、嵌合部17,32どうしが嵌合される。これによって、弁凸部32の側面32aと係合凸部分17の内側面17aとがぴったり接し、連通路43が閉止される。一方、回転角度範囲R2では、弁体30Aが第1逃がし溝20e上に位置することによって、流体室40の2つの室部分41,42どうしが第1逃がし溝20eを介して連通される。そのため、各ダンパー機構1a,1bの制動力は未だ働かない。
そして、図12(d)に示すように、便蓋3が回転角度範囲R1に入ると、弁基部31が第1逃がし溝20eから周方向にずれることによって、室部分41,42どうしが弁体30Aにて隔てられる。したがって、図12(d)〜(e)に示すように、閉じ終わりの回転角度範囲R1では、ダンパー機構1a,1bの制動力が働くことになる。
図13に示すように、便蓋3を開ける際は、ロータ20がCW方向(図13において右まわり)に回転される。言い換えると、第2周面(ケース10の内周面)が第1周面(ロータ20の外周面)に対して周方向の他方側(CCW方向)に回転するようにケース10及びロータ20が相対回転される。このとき、弁体30Aは、粘性流体の流通圧力によってによって、CW側に変位され、係合凸部分18に当たる。また、図13(a)に示すように、開き始めの回転角度範囲R1における弁体30Aは、非隆起部22上に位置している。かつ弁体30Aは、係合凸部分18の斜めをなす内側面18aによって径方向内側に押されるとともに、粘性流体の流通圧力によっても径方向内側に押されて、非隆起部22に接する。したがって、弁体30Aは、係合凸部16に対する相対変位範囲内におけるCW側(周方向の一方側)かつ径方向内側(第1周面側)に位置される。この相対変位位置では、弁凸部32の頂部と切欠部18bの底面18cとの間に隙間が形成され、連通路43が開通される。したがって、図13(a)〜(b)に示すように、開き始めから途中までの回転角度範囲R1〜R2では、ダンパー機構1a,1bの制動力は働かない。さらに、回転角度範囲R2(図13(b)と同図(c)との間)では、弁体30Aが第1逃がし溝20e上に位置し、2つの室部分41,42どうしが連通路43だけでなく第1逃がし溝20eを介しても連通されるため、便蓋3を一層軽い力で開いていくことができる。
その後、図13(c)に示すように、便蓋3が回転角度範囲R3に入ると、弁体30Aが、案内斜面21eに案内されることによって隆起部21に乗り上げる。これによって、弁体30Aは、係合凸部16に対する相対変位範囲内におけるCW側(周方向の一方側)かつ径方向外側(第2周面側)に位置される。この相対変位位置では、弁凸部32の頂部が切欠部18bの底面18cより径方向外側に突出し、弁体30Aが切欠部18bを塞ぐ。したがって、図13(c)〜(d)に示すように、開き終わりの回転角度範囲R3では、連通路43が閉止され、ダンパー機構1a,1bの制動力が働くことになる。
図14〜図17は、本発明の第4実施形態を示したものである。
図14及び図15に示すように、第4実施形態の回転ダンパー装置1Cにおいては、係合凸部16が1つの凸部分にて構成され、かつ弁体50Aが断面コ字状である点で第3実施形態と異なっている。係合凸部16の両側面16a,16bは、径方向内側に向かうにしたがって互いに接近するように、ケース10の径方向に対して互いに逆方向に傾いている。図14及び図15(b)に示すように、CW側の側面16bにおける径方向外側の部分には、嵌合凸部16dが形成されている。係合凸部16は、嵌合凸部16dを含む嵌合部を構成する。以下、適宜、係合凸部16を「嵌合部16」とも称す。(係合凸部16の外側面16bにおける嵌合凸部16dよりも径方向内側の部分は、嵌合部16の嵌合凹部を構成する。
図14及び図15(e)に示すように、弁体50Aは、弁基部51及び一対の弁凸部52,53を一体に有し、概略、第2実施形態のコ字状の弁体50を径方向に反転させた構造になっている。板状の弁基部51の径方向内側の底面が、ロータ20の外周面に沿う円弧面になっている。弁基部51の周方向の両端部からそれぞれ弁凸部52,53が径方向外側へ突出されている。弁凸部52,53の内側面52a,53aは、それぞれ係合凸部16の側面16b,16aの傾きに合わせた斜面になっている。CW側の弁凸部52の内側面52aにおける径方向内側の部分には、嵌合凸部52dが形成されている。弁凸部52は、嵌合凸部52dを含む嵌合部を構成する。以下、適宜、弁凸部52を「嵌合部52」とも称す。(弁凸部52の内側面52aにおける嵌合凸部52dよりも径方向外側の部分は、嵌合部52の嵌合凹部を構成する。)CCW側の弁凸部53の内側面53aには、凹状の切欠部53eが形成されている。凹状切欠部53eは、弁凸部53の先端に達している。弁基部51が、係合凸部16とロータ20との間に挟まれ、かつ弁凸部52,53の間に係合凸部16が挿し入れられている。これによって、弁体50Aと係合凸部16とが互いに係合されている。しかも、弁体50Aは、上記係合状態において係合凸部16に対して周方向及び径方向にそれぞれ所定範囲だけ変位可能になっており、かつロータ20の回転方向に応じて周方向に変位されるとともに、ロータ20の回転角度(第1周面に対する弁体50Aの周方向の位置)に応じて径方向に変位される。
回転ダンパー装置1Cのロータ20は、第3実施形態と同様の構造になっている。
回転ダンパー装置1Cにおいても、便蓋3の閉操作時及び開操作時における互いに異なる角度範囲において制動力が働くようになっている。すなわち、図16に示すように、便蓋3を閉じる際は、ロータ20がCCW方向側に回転し、弁体50Aが粘性流体の流通圧力によってCCW側に変位され、弁凸部52が係合凸部16に当たる。また、図16(a)に示すように、閉じ始めの回転角度範囲R3における弁体50Aは、隆起部21に乗り上げて、径方向外側へ変位されている。したがって、弁体50Aは、係合凸部16に対する相対変位範囲内におけるCCW側(周方向の他方側)かつ径方向外側(第2周面側)に位置される。この相対変位位置では、弁凸部52の内側面52aが係合凸部16の嵌合凸部16dに当たり、かつ弁凸部52の嵌合凸部52dが係合凸部16の外側面16bに当たる。これによって、弁凸部52の内側面52aと係合凸部16の外側面16bとの間に隙間が形成され、連通路43が開通される。したがって、閉じ始めの回転角度範囲R3ではダンパー機構1a,1bの制動力は働かない。
ロータ20の回転に伴って、弁体50Aは、係合凸部16の斜めをなす外側面16bによって径方向内側に押されるとともに、粘性流体の流通圧力によっても径方向内側に押される。そして、図16(b)〜(c)に示すように、便蓋3が回転角度範囲R3から回転角度範囲R2に入ると、弁体50Aが、案内斜面21eによって径方向内側へ案内されながら非隆起部22上に移る。これによって、弁体50Aが、相対変位範囲内におけるCCW側(周方向の他方側)かつ径方向内側(第1周面側)に位置される。この相対変位位置では、嵌合凸部52dが係合凸部16の先端よりも径方向内側に位置されるとともに、嵌合凸部16dが弁凸部52の先端よりも径方向外側に位置されることによって、嵌合部16,52どうしが嵌合され、弁凸部52の内側面52aと係合凸部16の外側面16bとがぴったり接する。これによって、連通路43が閉止される。一方、回転角度範囲R2では、弁体50Aが第1逃がし溝20e上に位置することによって、流体室40の室部分41,42どうしが第1逃がし溝20eを介して連通されるため、各ダンパー機構1a,1bの制動力は未だ働かない。
そして、図16(d)に示すように、便蓋3が回転角度範囲R1に入ると、弁基部51が第1逃がし溝20eから周方向にずれることによって、室部分41,42どうしが弁体50Aにて隔てられる。したがって、図16(d)〜(e)に示すように、閉じ終わりの回転角度範囲R1では、ダンパー機構1a,1bの制動力が働くことになる。
図17に示すように、便蓋3を開ける際は、ロータ20がCW側に回転し、弁体50Aが粘性流体の流通圧力によってCW側に変位され、弁凸部53が係止凸部16に当たる。また、図17(a)に示すように、開き始めの回転角度範囲R1における弁体50Aは、非隆起部22上に位置しており、かつ係止凸部16の斜めをなす外側面16aによって径方向内側に押されるとともに、粘性流体の流通圧力によっても径方向内側に押されて、非隆起部22に接する。したがって、弁体50Aは、相対変位範囲内におけるCW側(周方向の一方側)かつ径方向内側(第1周面側)に位置される。この相対変位位置では、係合凸部16の先端と切欠部53eの径方向内側の端部との間に隙間が形成され、連通路43が開通される。したがって、図17(a)〜(b)に示すように、開き始めから途中までの回転角度範囲R1〜R2では、ダンパー機構1a,1bの制動力は働かない。しかも、回転角度範囲R2(図17(b)と同図(c)との間)では、2つの室部分41,42どうしが連通路43だけでなく第1逃がし溝20eを介しても連通されるため、便蓋3を一層軽い力で開いていくことができる。
その後、図17(c)に示すように、便蓋3が回転角度範囲R3に入ると、弁体50Aが、案内斜面21eに案内されることによって隆起部21に乗り上げる。これによって、弁体50Aは、相対変位範囲内におけるCW側(周方向の一方側)かつ径方向外側(第2周面側)に位置される。この相対変位位置では、係合凸部16の先端が切欠部53eよりも径方向内側に突出し、切欠部53eが係合凸部16によって塞がれる。したがって、図17(c)〜同図(d)に示すように、開き終わりの回転角度範囲R3では、連通路43が閉止され、ダンパー機構1a,1bの制動力が働くことになる。
図18〜図21は、本発明の第5実施形態を示したものである。
図18及び図19に示すように、第5実施形態の回転ダンパー装置1Dは、第1実施形態の変形態様であり、第1実施形態における30に代えて、弁体30Bを具備している。弁体30Bは、断面三角形状の断面を有して軸方向に延びている。弁体30Bの径方向外側の面が、ケース10の内周面に沿う円弧面になっている。この弁体30Bが係合凸部23の係合凸部分24,25Aどうしの間に挟まれている。これによって、弁体30Bと係合凸部23とが互いに一緒になって回転移動可能に係合されている。しかも、弁体30Bは、上記係合状態において、係合凸部23に対して周方向及び径方向にそれぞれ所定範囲だけ変位可能になっており、かつロータ20の回転方向に応じて周方向に変位されるとともに、ロータ20の回転角度に応じて径方向に変位される。
図18及び図19(e)に示すように、弁体30BにおけるCW側の側面32aに嵌合凸部32d,32eが形成され、かつV字状の係合凸部23における係合凸部分24の内側面24aに嵌合凹部24dが形成されている点は、第1実施形態と同様である。弁体30Bにおける周方向の中央よりもCW側の部分は、嵌合凸部32d,32eを含む嵌合部33を構成している。図18及び図19(a)に示すように、弁体30BにおけるCCW側の側面32bには、4つ(複数)の嵌合凸部30dが軸方向及び径方向に互いに離れて形成されている。これら嵌合凸部30dの径方向の配置間隔は、嵌合凸部32d,32eどうしの配置間隔より狭い。弁体30Bにおける周方向の中央よりもCCW側の部分は、嵌合凸部30dを含む嵌合部34を構成している。図18及び図19(d)に示すように、V字状の係合凸部23における係合凸部分25Aの内側面25aには、2つ(複数)の嵌合凹部25dが径方向に並んで形成されている。各嵌合凹部25dは、内側面25aの長手方向(軸方向)に延びる溝状になっている。2つの嵌合凹部25dどうしの間隔は、嵌合凸部30dの径方向の配置間隔と同等である。係合凸部分25Aは、嵌合凹部25dを含む嵌合部を構成する。以下、適宜、嵌合凹部25Aを「嵌合部25A」とも称す。
回転ダンパー装置1Dにおいても、便蓋3の閉操作時及び開操作時における互いに異なる角度範囲において制動力が働くようになっている。図20に示すように、便蓋3を閉じる際の回転ダンパー装置1Dの動作は、第1実施形態の回転ダンパー装置1と同様である。すなわち、図20(a)〜(b)に示すように、閉じ始めの回転角度範囲R3では、弁体30Bが、相対変位範囲内におけるCW側(周方向の他方側)かつ径方向内側(第2周面側)に位置されることによって、嵌合凹部24dと嵌合凸部32dどうしがずれて連通路43が開通され、制動力が働かない。また、図20(c)に示すように、閉じ途中の回転角度範囲R2では、弁体30Bが、相対変位範囲内におけるCW側(周方向の他方側)かつ径方向外側(第1周面側)に位置されることによって、嵌合凸部32dが嵌合凹部24dに嵌り、ひいては嵌合部24,33どうしが嵌合して連通路43が閉止されるが、2つのダンパー機構1a,1bの流体室40,40どうしが第2逃がし溝20gを介して連通されることによって、制動力は働かない。そして、図20(d)〜(e)に示すように、閉じ終りの回転角度範囲R1において、第2逃がし溝20gが遮断され、かつ上記弁体30Bが連通路43を閉止することによって、制動力が働く。
図21に示すように、便蓋3を開く際は、ロータ20がCW方向に回転することで、弁体30BがCCW側に変位された状態でロータ20と一緒に回転される。また、図21(a)に示すように、開き始めの回転角度範囲R1における弁体30Bは非隆起部12上に位置しており、かつ粘性流体の流通圧力によって径方向外側に押されて、非隆起部12に接する。したがって、弁体30Bは、相対変位範囲内におけるCCW側(周方向の一方側)かつ径方向外側(第1周面側)に位置される。この相対変位位置では、弁体30Bの嵌合凸部30dと係合凸部分25Aの嵌合凹部25dとが径方向にずれる。そのため、開き始めから途中までの回転角度範囲R1〜R2では、弁体30Bの側面32bと係合凸部分25Aの内側面25aとの間に隙間が形成され、連通路43が開通される。したがって、ダンパー機構1a,1bの制動力は働かない。しかも、回転角度範囲R2(図21(b)と同図(c)との間)では、壁部13が第2逃がし溝20g上に位置し、2つのダンパー機構1a,1bの流体室40,40どうしが第2逃がし溝20gを介して連通されるため、便蓋3を一層軽い力で開いていくことができる。
その後、図21(c)に示すように、便蓋3が回転角度範囲R3に入ると、弁体30Bが、案内斜面11eに案内されることによって隆起部11に乗り上げる。これによって、弁体30は、相対変位範囲内におけるCCW側(周方向の一方側)かつ径方向内側(第2周面側)に変位される。この相対変位位置では、嵌合凸部30dが嵌合凹部25dに嵌ることによって、嵌合部25A,34どうしが嵌合し、係合凸部分25Aの内側面25aと弁体30Bの外側面32bとがぴったり接する。これによって、図21(c)〜(d)に示すように、開き終わりの回転角度範囲R3では、連通路43が閉止され、ダンパー機構1a,1bの制動力が働くことになる。
なお、この発明は、上記の実施の形態に限定されるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲において各種の変形例を採用することができる。
例えば、本発明は、便器に限られず、扉、開閉機能付き電子機器(ノートパソコン等)、その他種々の互いに相対回転される第1、第2部材どうしの回転連結構造の回転ダンパーとして適用できる。
ケース10側の第1部材が回転系であり、ロータ20側の第2部材が固定系であってもよい。つまり、ケース10が便蓋等の回転系に移動不能に連結され、ロータ20が便器本体等の固定系に移動不能に連結されていてもよい。ケース10と第1部材とが一体になっていてもよく、ロータ20の軸部と第2部材とが一体になっていてもよい。
隆起部11と非隆起部12の周方向の長さ(周長)の大小関係は、実施形態のものに限られず、隆起部11と非隆起部12とがほぼ同じ周長を有していてもよく、非隆起部12の周長が隆起部11の周長より大きくてもよい。隆起部21及び非隆起部22についても同様である。
周方向の一方側又は他方側への回転時の中間の回転角度範囲R2で制動力が働くようにし、両側の回転角度範囲R1,R3では制動力が働かないようにしてもよい。
隆起部11を、突起13,13どうし間の半周部分における周方向の中間部に配置してもよい。隆起部21についても同様である。
各ダンパー機構1a,1bにおいて、隆起部11,21を周方向に離して複数設けてもよい。
ケース10の内周面(第2周面)やケース10の底板部10bの内面における回転角度範囲R2に対応する所定箇所に第2逃がし溝を形成してもよい。
回転ダンパー装置が、単一のダンパー機構にて構成されていてもよい。この場合、壁部は1つだけであってもよい。
弁体30を回転角度に応じて係合凸部23に対して径方向に相対移動させる径方向変位手段は、ケース10の内周面の隆起部11及び非隆起部12に限られず、例えばロータ20を回転角度に応じて偏芯させるカム等の偏芯手段であってもよい。弁体30A,50,50A,30Bの径方向変位手段についても同様である。
第1実施形態(図1〜図5)において、嵌合凸部32d,32eの何れかを省略してもよい。嵌合凸部32dを省略するときは、嵌合凹部24dをも省略してもよく、その場合、係合凸部分24そのものが嵌合部24の嵌合凸部を構成する。また、係合凸部分24の内側面24aに嵌合凸部が設けられ、弁凸部32の側面32aに嵌合凹部が設けられていてもよい。以上の点は、第5実施形態(図18〜図21)においても同様である。
第2実施形態(図6〜図9)において、嵌合凸部23d,53dの何れかを省略してもよい。嵌合凸部23dを省略したときは、係合凸部23そのものが嵌合部23の嵌合凸部を構成する。嵌合凸部53dを省略したときは、弁凸部53そのものが嵌合部53の嵌合凸部を構成する。
第3実施形態(図10〜図13)において、嵌合凸部32d,32eの何れかを省略してもよい。嵌合凸部32dを省略するときは、嵌合凹部17dをも省略してもよく、その場合、係合凸部分17そのものが嵌合部17の嵌合凸部を構成する。また、係合凸部分17の内側面17aに嵌合凸部が設けられ、弁凸部32の側面32aに嵌合凹部が設けられていてもよい。
第4実施形態(図14〜図17)において、嵌合凸部16d,52dの何れかを省略してもよい。嵌合凸部16dを省略したときは、係合凸部16そのものが嵌合部16の嵌合凸部を構成する。嵌合凸部52dを省略したときは、弁凸部52そのものが嵌合部52の嵌合凸部を構成する。
1,1A〜1D 回転ダンパー装置
1a 第1ダンパー機構
1b 第2ダンパー機構
10 ケース
11 隆起部
12 非隆起部
13 壁部
16 係合凸部(嵌合部)
16d 嵌合凸部
17 係合凸部分(嵌合部)
17d 嵌合凹部
18b 切欠部
20 ロータ
20g 第2逃がし溝
20e 第1逃がし溝
21 隆起部
22 非隆起部
23 係合凸部(嵌合部)
23d 嵌合凸部
24 係合凸部分(嵌合部)
24d 嵌合凹部
25A 係合凸部分(嵌合部)
25b 切欠部
25d 嵌合凹部
26 壁部
30,30A,30B 弁体
30d,32d,32e 嵌合凸部
32 弁凸部(嵌合部)
40 流体室
41 室部分
42 室部分
43 連通路
50,50A 弁体
52 弁凸部(嵌合部)
52b 切欠部
52d 嵌合凸部
53 弁凸部(嵌合部)
53d 嵌合凸部
53e 切欠部

Claims (6)

  1. ケースと、
    前記ケースに相対的に回転可能に収容されたロータと、
    前記ケース及び前記ロータのうち一方の対向する第1周面から他方の対向する第2周面に向かうように設けられた少なくとも1つの壁部と、
    前記第2周面から突出された係合凸部と、
    前記第1周面と前記係合凸部との間に設けられるとともに前記係合凸部に係合された弁体と、
    を備え、前記第1、第2周面及び前記壁部の側面によって流体室が形成され、前記流体室に粘性流体が充填され、前記係合凸部及び前記弁体によって前記流体室が周方向に2つの室部分に仕切られ、かつ前記係合凸部と前記弁体との間に前記2つの室部分どうしを連ねる連通路が形成されるとともに、前記弁体によって前記連通路を開閉する回転ダンパー装置であって、
    前記第1周面には隆起部と非隆起部とが周方向に並んで設けられ、前記隆起部が前記非隆起部よりも前記第2周面に向かって隆起しており、
    前記弁体が、前記係合凸部に対して周方向及び径方向に相対変位可能であり、かつ前記第2周面の前記第1周面に対する回転の向きに応じて周方向に変位されるとともに、前記隆起部上では径方向の第2周面側に変位され、前記非隆起部上では径方向の第1周面側に変位されることにより、前記第1周面に対する当該弁体の周方向の位置に応じて径方向に変位され、
    さらに、前記弁体は、周方向の一方側かつ径方向の第1周面側に変位されたとき、及び周方向の他方側かつ径方向の第2周面側に変位されたときは、前記連通路を開通し、周方向の一方側かつ径方向の第2周面側に変位されたとき、及び周方向の他方側かつ径方向の第1周面側に変位されたときは、前記連通路を閉止することを特徴とする回転ダンパー装置。
  2. 前記係合凸部及び前記弁体が、嵌合凸部又は嵌合凹部を含む嵌合部をそれぞれ有し、
    前記弁体が、周方向の他方側かつ径方向の第1周面側に変位されたとき、又は周方向の一方側かつ径方向の第2周面側に変位されたとき、前記係合凸部及び前記弁体の嵌合部どうしが嵌合することにより前記連通路が閉止されることを特徴とする請求項1に記載の回転ダンパー装置。
  3. 前記係合凸部及び前記弁体の一方には、前記連通路の一部となる切欠部が形成されており、
    前記弁体が、周方向の他方側かつ径方向の第1周面側に変位されたとき、又は周方向の一方側かつ径方向の第2周面側に変位されたとき、前記係合凸部及び前記弁体の他方が前記切欠部を塞ぐことにより前記連通路が閉止されることを特徴とする請求項1又は2に記載の回転ダンパー装置。
  4. さらに、前記ケース及び前記ロータの間には、前記壁部によって周方向に隔てられた第1、第2のダンパー機構が設けられ、前記第1、第2のダンパー機構の各々が、前記流体室と、前記係合凸部と、前記弁体と、前記隆起部と、前記非隆起部とを有し、前記第2周面には第2逃がし溝が形成され、前記弁体が前記連通路を閉止しているとき、前記壁部が前記第2逃がし溝と対向することによって、前記第1、第2のダンパー機構の流体室どうしが前記第2逃がし溝を介して連通されることを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載の回転ダンパー装置。
  5. さらに、前記第1周面の前記非隆起部には第1逃がし溝が形成され、前記弁体が前記第1逃がし溝上に位置するとき、前記2つの室部分どうしが前記第1逃がし溝を介して連通されることを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載の回転ダンパー装置。
  6. ケースと、
    前記ケースに相対的に回転可能に収容されたロータと、
    前記ケースの内周面から前記ロータの外周面に向かうように設けられた少なくとも1つの壁部と、
    前記ロータの外周面から突出された係合凸部と、
    前記ケースの内周面と前記係合凸部との間に設けられるとともに前記係合凸部に係合された弁体と、
    を備え、前記ケースの内周面、前記ロータの外周面及び前記壁部の側面によって流体室が形成され、前記流体室に粘性流体が充填され、前記係合凸部及び前記弁体によって前記流体室が周方向に2つの室部分に仕切られ、かつ前記係合凸部と前記弁体との間に前記2つの室部分どうしを連ねる連通路が形成されるとともに、前記弁体によって前記連通路を開閉する回転ダンパー装置であって、
    前記ケースの内周面には隆起部と非隆起部とが周方向に並んで設けられ、前記隆起部が前記非隆起部よりも前記ロータの外周面に向かって隆起しており、
    前記弁体が、前記係合凸部に対して周方向及び径方向に相対変位可能であり、かつ前記ロータの外周面の前記ケースの内周面に対する回転の向きに応じて周方向に変位されるとともに、前記隆起部上では径方向におけるロータの外周面側に変位され、前記非隆起部上では径方向におけるケースの内周面側に変位されることにより、前記ケースの内周面に対する当該弁体の周方向の位置に応じて径方向に変位され、
    さらに、前記弁体は、周方向における一方側かつ径方向におけるケースの内周面側に変位されたとき、及び周方向における他方側かつ径方向におけるロータの外周面側に変位されたときは、前記連通路を開通し、周方向における一方側かつ径方向におけるロータの外周面側に変位されたとき、及び周方向における他方側かつ径方向におけるケースの内周面側に変位されたときは、前記連通路を閉上し、
    前記係合凸部及び前記弁体の一方が嵌合凸部を有し、前記係合凸部及び前記弁体の他方が嵌合凹部を有し、
    前記弁体が、周方向における他方側かつ径方向におけるケースの内周面側に変位されたとき、前記嵌合凸部と前記嵌合凹部が嵌合することにより前記連通路が閉止され、
    前記弁体が、周方向における他方側かつ径方向におけるロータの外周面側に変位されたとき、前記嵌合凸部と前記嵌合凹部が径方向にずれて前記連通路が開通されることを特徴とする回転ダンパー装置。
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