JP4714083B2 - 回転ダンパの弁機構 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、便器の便座・便蓋やピアノの鍵盤蓋などの回転軸部に用いられる回転ダンパの弁機構に関する。
便器の便座・便蓋やピアノの鍵盤蓋など上下開閉式の蓋や扉には、開くとき軽い力で開放でき、閉じるとき急落下して手などの怪我や機器の損傷を防止すべく制動機能を持たせた回転ダンパが蓋や扉の回転軸部に設けられている。このような機能を有する回転ダンパは、内周面に軸方向に沿って突設する凸部を有し粘性流体を収納する筒状ケーシング内に回転部材の一部を組込んでケーシングを密閉し、ケーシング内の前記回転部材に羽根部材と弁部材とからなり粘性流体の通路を有する弁機構を設け、回転部材が一方向側に回転した際の発生トルクが大きく、反対側に回転した際の発生トルクが小さくなるように、回転方向により流動抵抗を変化させることができるようにした構造である。その際、羽根部材と弁部材とからなる弁機構として、種々の構造のものが採用されているが、便器の便座・便蓋やピアノの鍵盤蓋などにおいては、回転ダンパは、極めて小径の回転軸部に組込む必要があるので、回転ダンパの弁機構自体を小型化させることが求められている状況である。
例えば、特許文献1に開示されている従来例1の弁機構は、図10に示すように、不図示の回転部材の外周面に軸方向に沿って突設する回転翼25に収納部26と嵌合部26aとを形成し、該収納部26内に嵌合部26aに嵌合する可動体5を収納せしめた構造である。かかる弁機構の構造は、収納部26と嵌合部26aが不図示の回転部材の回転翼25内に形成されるため、型抜きが極めて難しく、これを小型化させることは容易でなく、小型化が可能であるとしても、回転ダンパの製造コストが嵩む。
一方、特許文献2に開示されている従来例2の弁機構は、図11に示すように、回転部材の軸部の外周面に軸方向に沿って突設する凸条と、該凸条に被せて係合させた弁体とを有する。そして、その第1構成例の場合、図11(a)に示すように、軸部31の凸条31bを跨ぐようにして円周方向に遊動可能に弁体32を被せた構造であり、その第2構成例の場合、図11(b)に示すように、軸部131の凸条131bに嵌合しその断面略円形の中心の回りに回動可能に弁体132を被せた構造である。
かかる従来例2の第1、第2構成例の弁機構の構造は、回転部材が軸部31、131と外部の弁体32、132とからなり、軸部の凸条31b、131bが単純な構成であるので、小型化と型抜きが容易であり、回転ダンパの製造コストも低く抑えることができる。そのため、便器の便座・便蓋やピアノの鍵盤蓋などの小径の回転軸部に組込む必要のある回転ダンパとしては、従来例2の第1、第2構成例の弁機構が広く採用されている。
特開2004―68992号公報 特開平9―184529号公報
ところで、従来技術として特許文献2に示す前記第1、第2構成例の弁機構では、いずれの場合も、軸部の凸条に弁体を被せて組付ける構造であるので、弁体を正常な組付け方向に対して逆向きにして凸条に組付けてしまうという、所謂「誤組み」が度々発生していた。図12は、第1構成例の弁機構の断面図であり、図12(a)は弁体を正常な向きで凸条に組付けた状態を示し、図12(b)は誤組みされた状態を示す。図13は、第2構成例の弁機構の断面図であり、図13(a)は弁体を正常な向きで凸条に組付けた状態を示し、図13(b)は誤組みされた状態を示す。
図12(b)、図13(b)のような誤組みされた弁機構で組立てられた回転ダンパは、回転部材の回転方向による粘性流体の流動抵抗の変化が予定していた場合と逆の状態となってしまう。つまり、例えば、回転部材が一方向側に回転するとき高トルクを発生し、反対方向側に回転するとき殆どトルクを発生することのない弁機構の構造の回転ダンパを得ようとして誤組みされた弁機構で組立てられたものは、回転部材が一方向側に回転するとき殆どトルクを発生せず、反対方向側に回転するとき高トルクを発生するような構造の弁機構を備えた回転ダンパとなり、これは、不良品の回転ダンパとなってしまっていた。
そこで本発明は、上記事情に鑑み創出したもので、誤組みの恐れなく、正常な向きで組付けた弁機構、即ち、所謂「正組み」の弁機構で組立てられる回転ダンパを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、内周面に軸方向に沿って突設する凸部を有し粘性流体を収納する筒状ケーシング内に回転部材の一部を組込んでケーシングを密閉し、ケーシング内の前記回転部材に羽根部材と弁部材とからなり粘性流体の通路を有する弁機構を設け、回転部材が一方向側に回転した際の発生トルクが大きく、反対側に回転した際の発生トルクが小さくなるように、回転方向により流動抵抗を変化させることができるようにした回転ダンパにおいて、前記弁機構は、前記回転部材の外周面に軸方向に沿って突設する羽根部材と、該羽根部材に被せる弁部材とから構成し、該羽根部材又は該弁部材のいずれか一方に突起を設け、他方に該突起を受入れ可能な突起受容部を該突起に相対向するように設け、前記羽根部材に前記弁部材を正常な組付け方向に組付けたとき、前記突起が前記突起受容部に受入れられて前記羽根部材に対する前記弁部材の正常な組付けがなされ、逆向きの組付け方向に組付けたとき、相手部材に前記突起受容部がなく前記羽根部材に対する前記弁部材の正常な組付けができないようにした
ことを特徴とする。
本発明によれば、弁機構を、回転部材の外周面に軸方向に沿って突設する羽根部材と、羽根部材に被せる弁部材とから構成し、羽根部材又は弁部材のいずれか一方に突起を設け、他方に突起を受入れ可能な突起受容部を突起に相対向するように設け、羽根部材に弁部材を正常な組付け方向に組付けたとき、突起が突起受容部に受入れられて羽根部材に対する弁部材の正常な組付けがなされ、逆向きの組付け方向に組付けたとき、相手部材に突起受容部がなく羽根部材に対する弁部材の正常な組付けができないようにした構造なので、弁機構が誤組みされたことが直ちに発見でき、不良品の回転ダンパの組立ては未然に防止できる。
次に、本発明の回転ダンパの弁機構の第一実施形態を図面に基づき説明する。第一実施形態は、前記第1、第2構成例の弁機構において、軸部の羽根部材に突起、弁部材に突起を受入れ可能な突起受容部として溝を相対向するように設けた場合の弁機構を示す。
図1は、第一実施形態の第1構成例の弁機構で組立てられた回転ダンパの全体断面図を示し、図2は、図1の要部拡大断面図を示し、図3は、図2の組付け前の全体斜視図を示す。図4は、第1構成例の弁機構が誤組みされた状態の拡大断面図を示す。
図1に示す第1構成例の弁機構で組立てられた回転ダンパは、筒状ケーシング1と回転部材2とを備えており、この回転部材2はその一部がケーシング内に収容されるとともに、残余の部分がケーシング外に突出する構成となっている。また、ケーシング内には粘性の高いシリコーンオイル等の粘性流体Uが充填封入されている。
ケーシング1は、組込まれる回転部材2が略120度の範囲で回動可能な円筒状の室3を内部に有し、この室3に粘性流体Uを充填封じている。ケーシング1の内周面101には、二つの凸部4が軸方向に沿って等間隔で突設されている。
図1〜図3に示すように、回転部材2は軸部5と弁部材6とからなり、軸部5の基端側部分と弁部材6はケーシング1内に収納され、軸部5の残余部分はケーシング外に突出させている。ケーシング1内に収納された軸部5の外周面5aには、二つの羽根部材7が軸方向に沿って等間隔で突設されており、夫々の羽根部材7には、弁部材6が羽根部材7を跨ぐようにして円周方向に遊動可能に被せられている。なお、ケーシング1の凸部4及び回転部材2の羽根部材7は、それぞれ二つに限定されるものではない。
上記第1構成例の弁機構の構造では、弁部材6は、長手方向に沿って断面形状が羽根部材7の厚みより広い開口幅を備え、断面が略コの字の形状となっており、外周面が室3の内周面31に適合した弧状の屋根部分66と、回転方向前後に対向するようにこの屋根部分66の両端から突出する一対の壁部67とを有し、これら壁部67の間には溝部68が形成されている。また、一方の壁部67には粘性流体の出入り口となる切欠部69が形成され、羽根部材7の軸方向の中央部分にも、粘性流体が出入り可能な切欠部79が設けられている。そして、羽根部材7には弁部材6が回転方向に遊びを持ってこれを跨ぐようにして被せられている。なお、弁部材6の一方の壁部67に設けた切欠部69と、羽根部材7に設けた切欠部79は、第1構成例の弁機構では、後述する粘性流体の流体通路を構成する。
第1構成例の弁機構の構造では、軸部5の羽根部材7にはさらに、図3に示すように、前記切欠部79が円周方向に延設されるがごとく、突起8が長手方向に沿って羽根部材7の基部の片側面に設けられている。また、弁部材6の一方の壁部67には、羽根部材7の突起8に係合する溝9が設けられている。なお、図1〜図3に示す弁部材6では、弁部材6の一方の壁部67に形成された前記切欠部69の一部がこの溝9を構成している。溝9は本発明の突起受容部に相当する。
そして、図3に示すように、突起8と溝9は相対向するように設けられ、軸部5の羽根部材7に弁部材6を正常な向きで被せて組付けたとき、図2に示すように、羽根部材7の突起8が弁部材6の溝9、即ち、弁部材6の一方の壁部67に形成された切欠部69の一部に係合する。一方、図4に示すように、軸部5の羽根部材7に弁部材6を逆向きで被せて組付けたとき、即ち、弁機構が誤組みされたとき、羽根部材7の突起8が弁部材6の溝9、即ち、弁部材6の一方の壁部67に形成された切欠部69の一部に係合しない。
次に、以上のように正組みの弁機構で組立てられた本発明の回転ダンパの作用について簡単に説明する。軸部を反時計方向(図1の矢印A方向)に回転させる場合、正組みの弁機構は次のように作用する。
先ず、軸部5の羽根部材7に係合された弁部材6の一方の壁部67はケーシング1の内周面101に形成された凸部4の片側面に当接した状態にある。次に、この状態から軸部5が反時計方向に回転し始めると、羽根部材7は、弁部材6の溝部68内を移動して弁部材6の他方の壁部67に当接する。さらに軸部5が回転し続けると、羽根部材7は弁部材6の屋根部分66を室3の内周面31に摺接させながら、弁部材6を引き連れるようにして回転する。そして、弁部材6がケーシング1の内周面101に形成された他の凸部4に他方の壁部67を介して当接することにより、軸部5は回転を停止する。このように軸部5を反時計方向に回転させた場合、弁機構の通路における粘性流体Uの流動は実質的に阻止され、粘性流体Uが室3の内周面31と弁部材6の屋根部分66との間の極僅かな隙間を流動するだけであるため、高トルクが発生する。
一方、軸部5を時計方向(図1の矢印B方向)に回転させる場合、正組みの弁機構は次のように作用する。先ず、軸部5の羽根部材7は弁部材6の他方の壁部67を介してケーシング1の内周面101に形成された他の凸部4の片側面に当接した状態にある。次に、この状態から軸部5が時計方向に回転し始めると、羽根部材7は、弁部材6の溝部68内を移動して弁部材6の一方の壁部67に当接する。さらに軸部5が回転し続けると、羽根部材7は弁部材6の屋根部分66を室3の内周面31に摺接させながら、弁部材6を引き連れるようにして回転する。そして、弁部材6が一方の壁部67を介してケーシング1の内周面101に形成された凸部4に当接することにより、軸部5は回転を停止する。このように軸部5を時計方向に回転させた場合、室3の前方区画部32に存在する粘性流体Uは、弁部材6の一方の壁部67の切欠部69から羽根部材7の切欠部79を経て、即ち、弁機構の流体通路を介して、弁部材6の溝部68から室3の後方区画部33へと流動するため、粘性流体の流動抵抗が小さく、発生するトルクも低い。
軸部5の羽根部材7に設けた突起8は、図3に示す場所や形状に限定されるものではなく、弁部材6に設けた溝9に係合する場所や形状であれば良い。なお、第1構成例の弁機構では、上述したように、軸部5の羽根部材7は、軸部5の回転により、弁部材6の溝部68内を円周方向に移動する構造である。従って、羽根部材7に設けた突起8も軸部5の回転に随伴して回動する。そのため、弁部材6に設けた溝9は、突起8が所定角度回動可能な形状を有する。
次に、第一実施形態の第2構成例の弁機構について説明する。図5は、第2構成例の弁機構の要部拡大断面図を示し、図6は、図5の組付け前の全体斜視図を示す。図7は、第2構成例の弁機構が誤組みされた状態の拡大断面図を示す。
第2構成例の弁機構の構造では、不図示のケーシング内に収納された軸部5の外周面5aには、二つの羽根部材107が軸方向に沿って等間隔で突設されており、羽根部材107はその基部を除き断面円形状に形成されている。弁部材106は、長手方向に沿って断面形状が羽根部材107と略同一円の凹条部161が設けられ、外周面が大径部162と小径部163とを有し、この凹条部161を羽根部材107に嵌合させた状態で、羽根部材107の円形断面の中心の回りに所定角度分回動可能になっている。
そして、この弁部材106の外周面の大径部162は、不図示のケーシングの内周面と同一の曲率曲面で形成され、内周面に密着して粘性流体の流動を阻止する密着面164を有し、その小径部と反対側の端部には、密着面164が不図示のケーシングの内周面と密着する時に一番大きな流動抵抗が生じるように、ケーシングの内周面と軸部5の中心とを結ぶ面上に位置するように形成された平坦部165を備えている。一方、弁部材106の外周面の小径部163は、軸部5の羽根部材107の円形断面と同心の円形断面を有するように形成され、長手方向に沿った中央部に粘性流体が流動可能な切欠部166を有する。そして、弁部材106に設けたこの切欠部166は、第2構成例の弁機構では、後述する粘性流体Uの流体通路を構成する。
第一実施形態の第2構成例の弁機構の構造では、軸部5の羽根部材107にはさらに、長手方向に沿って羽根部材107の基部の片側面の中央部に突起108が設けられている。また、弁部材106の凹条部161を形成する一方の壁部167には、羽根部材107の突起108に係合する溝109が設けられている。この溝109は、図6に示すように、羽根部材106の凹条部161に連通している。溝109は本発明の突起受容部に相当する。
そして、図6に示すように、突起108と溝109は相対向するように設けられ、軸部5の羽根部材107に弁部材106を正常な向きで被せて組付けたとき、図5に示すように、羽根部材107の突起108が弁部材106の溝109に係合する。一方、図7に示すように、軸部5の羽根部材107に弁部材106を逆向きで被せて組付けたとき、即ち、弁機構が誤組みされたとき、羽根部材106の突起108が弁部材106の溝109に係合しない。なお、上記第2構成例の弁機構の構造以外は、既述した第1構成例の弁機構で組立てた回転ダンパの構造と同様であるため、その記載を省略する。
次に、以上のように正組みの弁機構で組立てられた本発明の回転ダンパの作用について簡単に説明する。軸部を反時計方向(図5の矢印A方向)に回転させる場合、正組みの弁機構は次のように作用する。
軸部5が反時計方向に回転し始めると、弁部材106の平坦部165は粘性流体により流動抵抗を受け、大径部162の密着面164と不図示のケーシングの内周面とが密着するまで、弁部材106は羽根部材107の円形中心の回りにA方向とは逆方向に回転する。その結果、この密着によって弁部材106の前後の室間の粘性流体の流動は実質的に阻止されるため、高トルクが発生する。
一方、軸部5を時計方向(図5の矢印B方向)に回転させると、正組みの弁機構は次のように作用する。軸部5が時計方向に回転し始めると、弁部材106は、粘性流体の流動抵抗を受けつつ、羽根部材107の円形中心の回りにB方向とは逆方向に回転する。そして、弁部材106の大径部162の密着面164と不図示のケーシングの内周面との密着が解かれ、弁部材106の小径部163の切欠部166と不図示のケーシングの内周面との間に隙間が生じて、即ち、第2構成例の弁機構における流体通路が開かれ、弁部材106によって分かれていた二つの室が連通するため、発生するトルクは低い。
軸部5の羽根部材107に設けた突起108は、図6に示す場所や形状に限定されるものではなく、弁部材106に設けた溝109に係合する場所や形状であれば良い。なお、第2構成例の弁機構では、上述したように、軸部5の回転により、弁部材106は羽根部材107の円形断面の中心の回りに所定角度分回動可能になっている構造である。従って、羽根部材107に設けた突起108も軸部5の回転に随伴して回動する。そのため、弁部材106に設けた溝109は、突起108が所定角度回動可能な形状を有する。
次に、本発明の回転ダンパの弁機構の第二実施形態を図面に基づき説明する。第二実施形態は、前記第1、第2構成例の弁機構において、弁部材に突起、軸部の羽根部材に溝を相対向するように設けた場合の弁機構を示す。その際、溝は本発明の突起受容部に相当する。
図8は、第二実施形態の第1構成例の弁機構で組立てられた回転ダンパの要部拡大断面図を示し、図9は、第2構成例の弁機構で組立てられた回転ダンパの要部拡大断面図を示す。
第1構成例の弁機構の構造では、図8に示すように、弁部材6’は、長手方向に沿って断面形状が羽根部材7’の厚みより広い開口幅を備え、断面が略コの字の形状となっており、外周面が不図示の室の内周面に適合した弧状の屋根部分66’と、回転方向前後に対向するようにこの屋根部分の両端から突出する一対の壁部67’とを有し、これら壁部67’の間には溝部68’が形成されている。また、一方の壁部67’には粘性流体の出入り口となる切欠部69’が形成され、羽根部材7’の軸方向の中央部分にも、粘性流体が出入り可能な切欠部79’が設けられている。そして、羽根部材7’には弁部材6’が回転方向に遊びを持ってこれを跨ぐようにして被せられている。なお、弁部材6’の一方の壁部67’に設けた切欠部69’と、羽根部材7’に設けた切欠部79’は、この第1構成例の弁機構では、粘性流体の通路を構成する。
上記第1構成例の弁機構の構造では、軸部5の羽根部材7’にはさらに、図8に示すように、長手方向に沿って片側面の端部に溝9’が設けられている。また、弁部材6’の一方の壁部67’には、長手方向に沿って内側面の基部に突起8’が設けられている。そして、軸部5の羽根部材7’に弁部材6’を正常な向きで被せて組付けたとき、弁部材6’の突起8’が羽根部材7’の溝9’に係合する。一方、図示していないが、軸部5の羽根部材7’に弁部材6’を逆向きで被せて組付けたとき、即ち、弁機構が誤組みされたとき、弁部材6’の突起8’が羽根部材7’の溝9’に係合しない。
弁部材6’に設けた突起8’は、図8に示す場所や形状に限定されるものではなく、軸部5の羽根部材7’に設けた溝9’に係合する場所や形状であれば良い。なお、第1構成例の弁機構では、第一実施形態の第1構成例の弁機構の作用で説明したように、軸部5の羽根部材7’は、軸部5の回転により、弁部材6’の溝部69’内を円周方向に移動する構造である。従って、羽根部材7’に設けた溝9’も軸部5の回転に随伴して回動する。そのため、羽根部材7’に設けた溝9’は、羽根部材7’が所定角度回動可能な形状を有する。
第2構成例の弁機構の構造では、図9に示すように、不図示のケーシング内に収納された軸部5の外周面5aには、二つの羽根部材107’が軸方向に沿って等間隔で突設されており、羽根部材107’はその基部を除き断面円形状に形成されている。弁部材106’は、長手方向に沿って断面形状が羽根部材107’と略同一円の凹条部161’が設けられ、外周面が大径部162’と小径部163’とを有し、この凹条部161’を羽根部材107’に嵌合させた状態で、羽根部材107’の円形断面の中心の回りに所定角度分回動可能になっている。
上記第2構成例の弁機構の構造では、軸部5の羽根部材107’にはさらに、図9に示すように、長手方向に沿って片側面の基部に溝109’が設けられている。また、弁部材106’の凹条部161’を形成する一方の壁部167’には、長手方向に沿って内側面の端部に羽根部材107’の溝109’に係合する突起108’が設けられている。そして、図9に示すように、軸部5の羽根部材107’に弁部材106’を正常な向きで被せて組付けたとき、弁部材106’の突起108’が羽根部材107’の溝109’に係合する。一方、軸部5の羽根部材107’に弁部材106’を逆向きで被せて組付けたとき、即ち、弁機構が誤組みされたとき、弁部材106’の突起108’が羽根部材107’の溝109’に係合しない。なお、弁部材106’を羽根部材107’に組付ける場合、弁部材106’と多少弾性変形させて図9中左右方向に開いた状態でこれを羽根部材107’に嵌め込み、突起108’が溝109’に合致した状態で弾性変形を解除することにより組付けが行われる。そのため、弁部材106’は合成樹脂製とすると組付けに有利である。
弁部材106’に設けた突起108’は、図9に示す場所や形状に限定されるものではなく、軸部5の羽根部材107’に設けた溝109’に係合する場所や形状であれば良い。なお、第2構成例の弁機構では、第一実施形態の第2構成例の弁機構の作用で説明したように、軸部5の回転により、弁部材106’は羽根部材107’の円形断面の中心の回りに所定角度分回動可能になっている構造である。従って、弁部材106’に設けた突起108’も軸部5の回転に随伴して回動する。そのため、羽根部材107’に設けた溝109’は、弁部材106’の突起108’が所定角度回動可能な形状を有する。
なお、第二実施形態は、前記第1、第2構成例の弁機構において、弁部材に突起、軸部の羽根部材に溝を設けた場合の弁機構の構造以外は、既述した第一実施形態の第1、第2構成例の弁機構で組立てた回転ダンパの構造と同様であるため、その記載を省略する。また、第二実施形態の上記第1、第2構成例で正組みされた弁機構の作用は、第一実施形態の第1、第2構成例で正組みされた弁機構の作用と同様であるため、その記載を省略する。
本発明の第一実施形態の第1構成例の全体断面図。 図1の要部拡大断面図。 図2の組付け前の全体斜視図。 第1構成例の誤組みされた状態の要部拡大断面図。 本発明の第一実施形態の第2構成例の要部拡大断面図。 図5の組付け前の全体斜視図。 第2構成例の誤組みされた状態の要部拡大断面図図。 本発明の第二実施形態の第1構成例の要部拡大断面図。 本発明の第二実施形態の第2構成例の要部拡大断面図。 従来例1の要部拡大断面図。 (a)は従来例2の第1構成例の全体断面図。 (b)は従来例2の第2構成例の全体断面図。 (a)は従来例2の第1構成例の正組みされた状態の要部拡大断面図。 (b)は従来例2の第1構成例の誤組みされた状態の要部拡大断面図。 (a)は従来例2の第2構成例の正組みされた状態の要部拡大断面図。 (b)は従来例2の第2構成例の誤組みされた状態の要部拡大断面図。
符号の説明
1 …ケーシング
101 …ケーシングの内周面
2 …回転部材
4 …ケーシングの凸部
5 …軸部
5a …軸部の外周面
6、6’、106、106’…弁部材
7、7’、107、107’…羽根部材
8、8’、108、108’…突起
9、9’、109、109’…溝
U …粘性流体

Claims (1)

  1. 内周面に軸方向に沿って突設した凸部を有し粘性流体を収納する筒状ケーシング内に回転部材の一部を組込んでケーシングを密閉し、ケーシング内の前記回転部材に羽根部材と弁部材とからなり粘性流体の通路を有する弁機構を設け、回転部材が一方向側に回転した際の発生トルクが大きく、反対側に回転した際の発生トルクが小さくなるように、回転方向により流動抵抗を変化させることができるようにした回転ダンパにおいて、
    前記弁機構は、前記回転部材の外周面に軸方向に沿って突設した前記羽根部材に、前記弁部材を前記回転部材の円周方向に所定の範囲で移動自在に遊びを設けて被せ、該弁部材の移動により前記粘性流体の通路を開閉するように構成し、
    前記羽根部材及び前記弁部材のいずれか一方の部材には、前記回転部材の円周方向の片側に、長手方向に沿って、他方の部材に向けて突出する突起を設け、前記他方の部材には該突起を受入れ可能な突起受容部を該突起相対向するように設け、該突起受容部は、前記弁部材の前記回転部材の円周方向への前記所定の範囲での移動を許容するように形成され、
    前記羽根部材に前記弁部材を正常な組付け方向に組付けたとき、前記突起が前記突起受容部に受入れられて前記羽根部材に対する前記弁部材の移動が妨げられない前記弁部材の正常な組付けがなされ、逆向きの組付け方向に組付けたとき、相手部材に前記突起受容部がなく前記羽根部材に対する前記弁部材の正常な組付けができないようにした、ことを特徴とする回転ダンパの弁機構。
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