JP5289363B2 - ロータリーダンパ - Google Patents

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Description

本発明は、ロータにトルクを付与するロータリーダンパに関するものである。
引き戸や引出し等の移動体には、該移動体を制動するためのダンパを用いている場合があり、移動体が必要以上に勢いよく移動しないようにしている。例えば、特許文献1では、ロータの回転によってロータの軸方向に沿って往復移動するチップを複数設け、各チップで互いに位相をずらして移動させ、往路と復路とで移動方向が変わるタイミングが異なるようにしている。このため、各チップによって生じるトルク変動を他のチップとの間で互いに相殺することができ、ロータに作用するトルクの変動が抑制され、ロータのスムーズな回転が可能となる。
特開2008−215577号
しかしながら、この先行技術では、ロータの回転方向によってトルクが変化する構成にはなっていないが、使用する移動体によっては、ロータの回転方向によってトルクが変化するロータリーダンパが必要になる。
本発明は上記事実を考慮し、ロータの回転方向によってトルクが変化するロータリーダンパを得ることを課題とする。
請求項1に記載の発明のロータリーダンパは、粘性流体が充填された筒状のハウジングと、前記ハウジング内に回転可能に収容され、外部から回転力が伝達されるロータと、前記ハウジング内において中心軸が傾斜した状態で前記ロータの軸芯に対して偏心して連結され、前記ロータの回転によって揺動し、外周部に設けられたピストンを往復移動して前記粘性流体を攪拌する揺動部材と、前記ハウジング内に前記ロータの回転によって所定角度内で同方向へつれ回りするように収容されると共に、前記揺動部材のピストンを挟んで2つの粘性流体収容部を形成し、該2つの粘性流体収容部と外部とを連通する一対の貫通孔が形成されたケースと、前記ハウジングの内周部に形成され、前記一対の貫通孔を連通するための流路と、を有し、前記ロータを一方向へ回転し前記ケースが前記所定角度回転し停止した開放位置では、前記流路と前記一対の貫通孔とが互いに重なると共に、前記ロータを反対方向へ回転し前記ケースが前記所定角度反転し停止した圧縮位置では、前記流路と前記一対の貫通孔とが周方向にずれる。
請求項1に記載の発明では、粘性流体が充填された筒状のハウジングに収容されたロータに外部から回転力が伝達され、ロータが回転すると、ハウジング内において中心軸が傾斜した状態でロータの軸芯に対して偏心して連結された揺動部材がロータの回転によって揺動する。この結果、揺動部材の揺動によって、揺動部材の外周部に設けられたピストンは、上下移動を含め揺動し、粘性流体を攪拌する。また、ハウジング内に収容され、揺動部材のピストンを挟んで2つの粘性流体収容部を形成し、2つの粘性流体収容部と外部とを連通する一対の貫通孔が形成されたケースが、ロータの回転によって所定角度内で同方向へつれ回りする。そして、ロータを一方向へ回転しケースが所定角度回転し停止した開放位置では、ハウジングの内周部に形成された流路と形成した一対の貫通孔とが互いに重なる。このため、揺動部材のピストンを挟んだ2つの粘性流体収容部内の粘性流体が、一対の貫通孔と流路を介して流動し易くなる。この結果、粘性流体によってロータに作用するトルクが減少する。一方、ロータを反対方向へ回転しケースが所定角度反転し停止した圧縮位置では、ハウジングの内周部に形成された流路と一対の貫通孔とが周方向にずれる。このため、揺動部材のピストンを挟んだ2つの粘性流体収容部内の粘性流体が、一対の貫通孔と流路を介して流動し難くなる。この結果、粘性流体によってロータに作用するトルクが増大する。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のロータリーダンパにおいて、前記ロータと前記ケースとに設けられ、前記粘性流体を介して前記ロータの回転によって前記ケースをつれ回すための粘性流体によるつれ回り部を有する。
請求項2に記載の発明では、ロータが回転した場合に、ロータとケースとに設けられた粘性流体によるつれ回り部に生じる粘性流体の剪断力によって、ロータの回転方向と同方向へケースを確実につれ回すことができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のロータリーダンパにおいて、前記ロータと前記ケースとの間に設けられ、前記ロータの回転によって前記ケースをつれ回すための摩擦力発生部材を有する。
請求項3に記載の発明では、ロータが回転した場合に、ロータとケースとの間に設けられた摩擦力発生部材によって生じる摩擦力によって、ロータの回転方向と同方向へケースを確実につれ回すことができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか1項に記載のロータリーダンパにおいて、前記ピストンが少なくとも2つ設けられ、前記少なくとも2つのピストンが互いに位相をずらして揺動すると共に、前記少なくとも2つのピストンによってそれぞれ形成された前記粘性流体収容部同士を互いに連通する連通路を前記揺動部材の内部に設けた。
請求項4に記載の発明では、少なくとも2つのピストンが互いに位相をずらして揺動すると共に、各ピストンの揺動によって、少なくとも2つのピストンによってそれぞれ形成された粘性流体収容部内の粘性流体が揺動部材の内部に設けた連通路を通って他の粘性流体収容部内へ移動する。このため、各ピストンによって移動方向が変わるタイミングが異なる。この結果、一つのピストンで粘性流体によるトルクが増大する方向へ移動しても、他のピストンでは粘性流体によるトルクが減少する方向へ移動するので、各ピストンによって生じるトルク変動を他のピストンとの間で互いに相殺することができる。したがって、ロータに作用するトルクの変動を抑止することができ、ロータのスムーズな回転を確保することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のロータリーダンパにおいて、前記揺動部材には、前記連通路と連通した粘性流体充填用穴が形成されており、該粘性流体充填用穴には、該粘性流体充填用穴を塞ぐと共に、前記連通路を絞るための軸部材が挿入されている。
請求項5に記載の発明では、ロータリーダンパを組み立てる場合に、揺動部材に形成された粘性流体充填用穴を使用することで粘性流体充填作業が容易になる。また、粘性流体充填用穴に軸部材を挿入することで粘性流体充填用穴を塞ぐことができると共に、軸部材によって連通路を絞ることで粘性流体の流量を減らしロータに作用するトルクを増大することができる。
請求項1に記載の本発明は、上記構成としたので、ロータの回転方向によってトルクを変化させることができる。
請求項2に記載の本発明は、ロータの回転方向と同方向へケースを確実につれ回すことができる。
請求項3に記載の本発明は、ロータの回転方向と同方向へケースを確実につれ回すことができる。
請求項4に記載の本発明は、ロータのスムーズな回転を確保することができる。
請求項5に記載の本発明は、粘性流体充填作業が容易になると共に、トルクを増大することができる。
本発明の一実施形態に係るロータリーダンパを示す分解斜視図である。 本発明の一実施形態に係るロータリーダンパを示す側面図である。 本発明の一実施形態に係るロータリーダンパを示す側断面図である。 本発明の一実施形態に係るロータリーダンパの要部を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るロータリーダンパの要部の圧縮位置を一部を断面で示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るロータリーダンパの要部の圧縮位置を示す図2のX−X断面線に沿った断面図である。 本発明の一実施形態に係るロータリーダンパの要部の開放位置を一部を断面で示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るロータリーダンパの要部の開放位置を示す図2のX−X断面線に沿った断面図である。
次に、本発明の一実施形態に係るロータリーダンパについて説明する。
図1及び図2に示すように、本実施形態のロータリーダンパ10には、略円筒状を成す有底のハウジング12が備えられており、ハウジング12内には、粘性流体の一例としてのシリコンオイルが充填されている。ここで、図1に示すように、説明の便宜上、ハウジング12の開口部13側をロータリーダンパ10の上側、底部12A側をロータリーダンパ10の下側として各部品の説明を行う。
図1及び図6に示すように、ハウジング12の内周面には、ハウジング12の周方向に沿って120°間隔で3箇所にガイド部14が上下方向に沿って形成されている。また、各ガイド部14における周方向の一方の端部には、それぞれ流路16がそれぞれ上下方向に沿って凹陥されている。
図1及び図3に示すように、ハウジング12の底部中央には、曲面状の凹部20が形成されており、この凹部20の外周部にはリング状の溝22が形成されている。また、凹部20の上面には、小球体26と大球体28で構成された、だるま状(或いはひょうたん状)の揺動部材の一例としてのピストンボディ30が載置されている。
図1及び図4に示すように、ハウジング12内には、ケースの一例としての3個のインナーハウジング32が円形に並べられている。
図5に示すように、各インナーハウジング32の上部32Aの周方向における両端部は互いに当接している。また、各インナーハウジング32の上部32Aに比べて下部32Bは周方向に沿ったの幅が短くなっており、各インナーハウジング32の下部32Bはそれぞれハウジング12のガイド部14に挿入されている。
図6及び図8に示すように、各インナーハウジング32はガイド部14に沿ってハウジング12の周方向(図6の矢印A方向と図8の矢印B方向)へ所定角度回転可能となっている。
図1及び図6に示すように、ハウジング12の内周面の下部には、ハウジング12の周方向に沿って120°間隔で3箇所にストッパ33が突出形成されている。
図6に示すように、各ストッパ33はハウジング12の周方向に沿った各ガイド部14の間に各ガイド部14より径方向内側へ突出している。このため、図5及び図6に示すように、各インナーハウジング32は、下部32Bが各ストッパ33の一方の側面33Aに当接した圧縮位置と、図7及び図8に示すように、インナーハウジング32の下部32Bが各ストッパ33の他方の側面33Bに当接した開放位置との間を回転可能となっている。また、各インナーハウジング32の下部32Bが各ストッパ33に当接することで、インナーハウジング32は矢印A方向または矢印B方向へ所定角度回転した後に停止するようになっている。
図1及び図3に示すように、各インナーハウジング32の下部32Bには、インナーハウジング32の周方向を長手方向とする上下一対の貫通孔36が形成されている。
図4に示すように、各インナーハウジング32の内側には、ピストンボディ30の大球体28が収容されており、各インナーハウジング32の内側に、ピストンボディ30の大球体28が収容された状態で、ピストンボディ30の小球体26は、各インナーハウジング32の上面32Cから露出している。
図1に示すように、各インナーハウジング32の内側には、ピストンボディ30の大球体28を収容するため、ピストンボディ30の大球体28の形状に合わせて、各インナーハウジング32の下部32Bの上端部及び下端部を残し、凹状の曲面38を有している。この曲面38の中央部には、ピストンボディ30の大球体28の外周部に突出形成されたピストン44を収容するための略矩形状のピストン収容部40が凹設されている。
そして、ピストン収容部40内において、ピストン44によって仕切られる上下一対の粘性流体収容部70、72にはシリコンオイルが充填されている。
また、図8に示す開放位置では、上下の各貫通孔36はハウジング12の内周面に形成された各流路16と重なり(少なくとも一部が周方向の同じ位置になり)、上下一対の粘性流体収容部70、72内のシリコンオイルが貫通孔36を通じて流路16内へ流動し易くなる。
一方、図6に示す圧縮位置では、上下の各貫通孔36はハウジング12の内周面に形成された各流路16と周方向にずれる(重ならない位置になる)。このため、上下一対の粘性流体収容部70、72内のシリコンオイルが貫通孔36を通じて流路16内へ流動し難くなる。
図1に示すように、ピストン44は羽形状となっており、ピストンボディ30の大球体28の外周部に、120°間隔で3箇所突出している。これらのピストン44がピストン収容部40内に収容されている。また、ハウジング12の開口部13の上端13Aは大径となっており、各インナーハウジング32の上面32Cの外周縁部には壁部32Dが立設されている。
図3に示すように、ハウジング12の開口部13の上端13Aと、インナーハウジング32の壁部32Dとの間の隙間には、2段で構成された略円柱状のロータ50における大径側の底部51の外縁から垂下する環状のガイド片52が挿通されている。
一方、ロータ50の小径側には、回転力を伝達する伝達部材(図示省略)が連結可能とされており、ロータ50の大径側の底部がインナーハウジング32の壁部32Dの上面に当接した状態で、ガイド片52を介して、ロータ50がハウジング12の周方向に沿って回転するようになっている。なお、各インナーハウジング32の下端にはガイド片53が突出形成されており、これらのガイド片53はハウジング12の底部に形成されたリング状の溝22に移動可能に挿入されている。
また、ロータ50の小径側には、環状のキャップ54が挿通可能となっており、このキャップ54がハウジング12に固定されている。これにより、ロータ50は抜け止めされている。ここで、キャップ54の内縁側下部には、Oリング装着部56が切り欠かれており、このOリング装着部56にOリング58が装着されている。これにより、ハウジング12内に充填されたシリコンオイルが外部へ漏れないようになっている。なお、Oリング58とガイド片52の上面52Aとの間には、リング状のスリッピングシート59が配置されている。
また、ロータ50の大径側の底部には、ロータ50の軸芯50Aからずれた位置に、ピストンボディ30の小球体26を連結可能な連結部60が形成されている。この連結部60に小球体26が連結されたピストンボディ30は、傾いた状態でハウジング12の底部中央の凹部20上に載置されている。
従って、図3の矢印Aまたは矢印B方向へロータ50を回転させると、ピストンボディ30は小球体26を介して、大球体28の中心となる点Pを中心に揺動する。このとき、ピストンボディ30の3個のピストン44はピストン収容部40内でそれぞれ大球体28の中心点Pを中心に揺動しながら上下方向へ移動するが、各ピストン44は互いに位相をずらして移動する。
図3に示すように、ロータ50のガイド片52の内周側にはリング状の溝64が形成されており、この溝64にはインナーハウジング32の壁部32Dが挿入されている。また、溝64の内周部64Aとインナーハウジング32の壁部32Dとの間には隙間が設けられており、この隙間には摩擦力発生部材の一例としてのOリング68が装着されている。従って、ロータ50を回転させると、粘性流体によるつれ回り部の一例としてのインナーハウジング32の上部32A及び壁部32Dと、ロータ50の底部51との間のシリコンオイルの剪断力と、Oリング68の摩擦抵抗とにより、インナーハウジング32がロータ50と同方向へ確実につれ回るようになっている。
図1に示すように、ピストンボディ30における大球体28の各ピストン44の上面と下面には、上下一対の粘性流体収容部70、72を形成するための凹部がそれぞれピストンボディ30の径方向に沿って形成されている。
図3に示すように、上下一対の粘性流体収容部70、72の先端部70A、72Aは、ピストンボディ30の軸線上に形成された粘性流体充填用穴74に連結されている。また、ピストンボディ30の粘性流体充填用穴74には、軸部材の一例としてのピン76が挿入されており、ピン76の下端部76Aは、粘性流体充填用穴74の下端部に形成された小径部74Aに当接している。
従って、ロータリーダンパ10を組み立てる場合には、ピストンボディ30の粘性流体充填用穴74を使用してシリコンオイル充填作業を容易に行うことがきると共に、粘性流体充填用穴74にピン76を挿入することで、シリコンオイルの漏れを防止できるようになっている。
なお、ロータ50にはピストンボディ30の粘性流体充填用穴74の上端部に連通する貫通孔86がロータ50の軸芯50Aと平行に形成されている。
図1に示すように、ピン76の下端部76Aの近傍における外周部には粘性流体充填用穴74の内周面とで連通路80を形成するための上下一対のリング溝82が形成されている。また、これらのリング溝82の断面積を小さくすることで連通路80を絞ることができるようになっている。
図3に示すように、各粘性流体収容部70、72の先端部70A、72Aはそれぞれ連通路80に連結されており、ロータリーダンパ10の周方向(ロータ50の回転方向)において隣接する各粘性流体収容部70、72が連通路80を介して互いに連通されている。このため、ロータリーダンパ10の周方向において隣接する粘性流体収容部70、72内のシリコンオイルが連通路80を通じて互いに流動するようになっている。
(作用及び効果)
次に、本実施形態に係るロータリーダンパの作用及び効果について説明する。
ロータ50を一方向(例えば、図2の矢印A方向)へ回転(正転)させると、インナーハウジング32の上部32A及び壁部32Dと、ロータ50の底部51との間のシリコンオイルの剪断力と、Oリング68を介した摩擦力とにより、図5及び図6に示すように、各インナーハウジング32がロータと同方向(矢印A方向)へ確実につれ回る。このため、各インナーハウジング32の下部32Bが各ストッパ33の一方の側面33Aに当接した圧縮位置となり、インナーハウジング32の矢印A方向への回転は停止する。なお、ロータ50はOリング68を介したインナーハウジング32との摩擦抵抗に抗して矢印A方向へ回転する。
この圧縮位置では、図5及び図6に示すように、ハウジング12に形成した流路16と、各インナーハウジング32に形成した上下の貫通孔36とが周方向にずれる。このため、上下の粘性流体収容部70、72内のシリコンオイルが流路16を通じて互いに流動し難くなる。
従って、ロータ50の矢印A方向への回転に伴い、ピストンボディ30が点Pを中心に揺動し、ピストンボディ30に設けられたピストン44がピストン収容部40内で揺動しながら上下移動することで各粘性流体収容部70、72内のシリコンオイルが攪拌される際に、各粘性流体収容部70、72内のシリコンオイルは、連通路80を経て、周方向において隣接する粘性流体収容部70、72内へ移動する。
このため、シリコンオイルによる圧縮抵抗は大きくなる。この結果、ロータ50に作用するトルクが増大し、ロータリーダンパ10による減衰力が大きくなる。
一方、ロータ50を反対方向(例えば、図3の矢印B方向)へ回転(逆転)させると、インナーハウジング32の上部32A及び壁部32Dと、ロータ50の底部51との間のシリコンオイルの剪断力と、Oリング68を介した摩擦力とにより、図7及び図8に示すように、各インナーハウジング32が同方向(矢印B方向)へ確実につれ回る。このため、各インナーハウジング32の下部32Bが各ストッパ33の他方の側面33Bに当接した開放位置となり、インナーハウジング32の矢印B方向への回転は停止する。なお、ロータ50はOリング68を介したインナーハウジング32との摩擦抵抗に抗して矢印B方向へ回転する。
この開放位置では、図7及び図8に示すように、ハウジング12に形成した流路16と、各インナーハウジング32に形成した上下の貫通孔36とが重なる。このため、上下の粘性流体収容部70、72内のシリコンオイルが流路16を通じて互いに流動し易なる。
従って、ロータ50の矢印B方向への回転に伴い、ピストンボディ30が点Pを中心に揺動し、ピストンボディ30に設けられたピストン44がピストン収容部40内で揺動しながら上下移動することで、2つの粘性流体収容部70、72内のシリコンオイルが攪拌される際に、上下の粘性流体収容部70、72内のシリコンオイルは、流路16を経て、上下反対側の粘性流体収容部70、72内へ移動する。
このため、シリコンオイルによる圧縮抵抗は小さくなる。この結果、ロータ50に作用するトルクが減少し、ロータリーダンパ10による減衰力が小さくなる。
従って、本実施形態では、ロータ50の回転方向(正転と逆転)に応じて、ロータ50に作用するトルクを変化させることができる。
また、本実施形態では、図3に示すように、ロータ50とインナーハウジング32とに粘性流体によるつれ回り部の一例としての底部51と上部32A及び壁部32Dを設けると共に、ロータ50とインナーハウジング32との間に、摩擦力発生部材としてのOリング68を設けたため、ロータ50の回転方向と同方向へインナーハウジング32を確実につれ回すことができる。
また、本実施形態では、ピストンボディ30にピストン44を3つ設け、各ピストン44で互いに位相をずらして移動させるため、ピストン収容部40内における各ピストン44の位置がそれぞれ異なる。
つまり、一つのピストン44の上側の粘性流体収容部70が狭くなった状態では、隣のピストン44の上側の粘性流体収容部70は広くなっている。このため、各ピストン44によって移動方向が変わるタイミングが異なることになる。この結果、一つのピストン44でシリコンオイルによるトルクが増大する方向へ移動しても、他のピストン44ではシリコンオイルによるトルクが減少する方向へ移動するので、各ピストン44によって生じるトルク変動を他のピストン44との間で互いに相殺することができる。したがって、ロータ50に作用するトルクの変動を抑止することができ、ロータ50のスムーズな回転を確保することができる。
また、本実施形態では、ロータリーダンパ10を組み立てる場合に、ピストンボディ30に形成された粘性流体充填用穴74を使用することで、シリコンオイル充填作業が容易になる。また、粘性流体充填用穴74にピン76を挿入することで、粘性流体充填用穴74を塞ぐことができると共に、ピン76に形成するリング溝82の断面積を小さくできる。このため、連通路80を絞ることで連通路80を通過するシリコンオイルの流量を減らしてロータリーダンパ10のトルクを増大することができる。
また、本実施形態では、ロータ50の回転力を、ピストンボディ30の揺動力に変換し、ピストンボディ30に設けられたピストン44を上下移動させるようにしている。これにより、ロータ50の移動量に対するピストン44の移動量を増やすことができ、シリコンオイルによる粘性抵抗及び剪断抵抗を増大させることができる。
(その他の実施形態)
以上に於いては、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、上記実施形態では摩擦力発生部材としてOリング68を使用したが、Oリング以外の摩擦力発生部材を使用してもよい。また、インナーハウジング32がロータ50と同方向へ確実につれ回る場合には、粘性流体によるつれ回り部や摩擦力発生部材を設けない構成としてもよい。
また、上記実施形態では、ピストンボディ30にピストン44を3つ設けたが、ピストン44の数は3つに限定されず少なくとも2つ設けた他の構成としてもよい。
10 ロータリーダンパ
12 ハウジング
14 ハウジングのガイド部
16 ハウジングの流路
26 小球体
28 大球体
30 ピストンボディ(揺動部材)
32 インナーハウジング(ケース)
32A インナーハウジングの上部(粘性流体によるつれ回り部)
32D インナーハウジングの壁部(粘性流体によるつれ回り部)
33 ハウジングのストッパ
36 インナーハウジングの貫通孔
40 ピストン収容部
44 ピストン
50 ロータ
51 ロータの底部(粘性流体によるつれ回り部)
54 キャップ
68 Oリング(摩擦力発生部材)
70 粘性流体収容部
72 粘性流体収容部
74 粘性流体充填用穴
76 ピン(軸部材)
80 連通路
82 ピンのリング溝

Claims (5)

  1. 粘性流体が充填された筒状のハウジングと、
    前記ハウジング内に回転可能に収容され、外部から回転力が伝達されるロータと、
    前記ハウジング内において中心軸が傾斜した状態で前記ロータの軸芯に対して偏心して連結され、前記ロータの回転によって揺動し、外周部に設けられたピストンを往復移動して前記粘性流体を攪拌する揺動部材と、
    前記ハウジング内に前記ロータの回転によって所定角度内で同方向へつれ回りするように収容されると共に、前記揺動部材のピストンを挟んで2つの粘性流体収容部を形成し、該2つの粘性流体収容部と外部とを連通する一対の貫通孔が形成されたケースと、
    前記ハウジングの内周部に形成され、前記一対の貫通孔を連通するための流路と、
    を有し、
    前記ロータを一方向へ回転し前記ケースが前記所定角度回転し停止した開放位置では、前記流路と前記一対の貫通孔とが互いに重なると共に、前記ロータを反対方向へ回転し前記ケースが前記所定角度反転し停止した圧縮位置では、前記流路と前記一対の貫通孔とが周方向にずれるロータリーダンパ。
  2. 前記ロータと前記ケースとに設けられ、前記粘性流体を介して前記ロータの回転によって前記ケースをつれ回すための粘性流体によるつれ回り部を有する請求項1に記載のロータリーダンパ。
  3. 前記ロータと前記ケースとの間に設けられ、前記ロータの回転によって前記ケースをつれ回すための摩擦力発生部材を有する請求項1または請求項2に記載のロータリーダンパ。
  4. 前記ピストンが少なくとも2つ設けられ、前記少なくとも2つのピストンが互いに位相をずらして揺動すると共に、前記少なくとも2つのピストンによってそれぞれ形成された前記粘性流体収容部同士を互いに連通する連通路を前記揺動部材の内部に設けた請求項1〜3の何れか1項に記載のロータリーダンパ。
  5. 前記揺動部材には、前記連通路と連通した粘性流体充填用穴が形成されており、該粘性流体充填用穴には、該粘性流体充填用穴を塞ぐと共に、前記連通路を絞るための軸部材が挿入されている請求項4に記載のロータリーダンパ。
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