JPH09184529A - トルク調整機能付き回転ダンパ - Google Patents

トルク調整機能付き回転ダンパ

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JPH09184529A
JPH09184529A JP35351495A JP35351495A JPH09184529A JP H09184529 A JPH09184529 A JP H09184529A JP 35351495 A JP35351495 A JP 35351495A JP 35351495 A JP35351495 A JP 35351495A JP H09184529 A JPH09184529 A JP H09184529A
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torque
viscous fluid
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粘性流体の漏出のおそれがなく、かつ調整後
にトルクが変化するおそれもなしに、ダンパ組立て後の
トルク調整を可能とし、かつ緩やかなトルク変化を可能
にする。 【解決手段】 内面に凸部16を有するケーシング10
内に収容される粘性流体Vと、一部をケーシング10内
に収容した回転部材30と、ケーシング11の開口部を
覆う環状キャップ20とからなり、ケーシング10内の
回転部材30の外面に設けた凸条15に弁体32を係合
させて回転部材30の正逆回転によって流動抵抗を変化
させるようにした回転ダンパにおいて、環状キャップ2
0を介して回転部材30の軸方向の位置を調整可能に規
制する調整リング40をケーシング11の開口部に設け
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば洋式便器の
便座や便蓋など上下開閉式の蓋や扉に設けられ、ダンパ
の組立て後においてもトルクを調整することが可能なト
ルク調整機能付き回転ダンパに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上下開閉式の蓋や扉が加速度を得
て急激に閉じたり開いたりするのを防止するために、こ
れらの蓋や扉に衝撃緩和用の回転ダンパが設けられてい
る。このような回転ダンパとしては、一端が閉塞され他
端を開口した筒状ケーシング内に、粘性流体が充填され
るとともに、該流体の流動抵抗を受けながら回転する回
転部材が組込まれた構造を有するものが提案されてい
る。回転部材の開口側には流体のケ−シング外部への漏
出を防ぐシ−ル材が設けられている。この回転部材は、
例えば回転部材の外周面に設けた凸条に弁体を被せた流
体トルク発生機構を備えており、この流体トルク発生機
構は、回転部材が一方向に回転するときに開く流体流路
が形成されており、この流路が開くと回転方向前側から
後側に粘性流体がスムーズに流動するが、回転部材が逆
方向に回転する場合にはこの流路が閉じられるので粘性
流体の流動量が大きく制限され、高トルクが発生してダ
ンピング効果が得られるようにしたものである。
【0003】特開平5−263848号には、上述のよ
うな構造の回転ダンパーにおいて、ケーシングの閉塞端
をケーシングとは別部材の調圧壁で閉塞して流体室を画
成し、この調圧壁をケーシングの軸方向に微少に移動で
きるようにした回転ダンパが示されている。このような
構造により、調圧壁と回転部材の端面との間に隙間を形
成して粘性流体の流動を可能とし、この隙間を微少に変
化させてこの隙間を流動する粘性流体の量を調節可能と
したものである。その結果、ダンパ組立て後にあっても
微細なトルク調整を行うことが可能になり、かつ、上述
の回転部材の凸条周りの流路が閉じられて高トルクが発
生するような場合においては、発生するトルクを緩やか
に変化させることができるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところがこの従来例の
場合、調圧壁は流体室の一部を構成して粘性流体と直接
接しており、かつ、調圧壁はケーシングの底部に螺合す
る構造が採用されているために、この螺合部分から粘性
流体が外部に漏出するという不都合があった。また、こ
の従来例の場合、調圧壁は軸方向に長い延出部を有し、
その端部はケ−シングの外部に露出しているため、外部
の物体と不必要に接触し、それによって調圧壁が微妙に
軸方向に移動して、初期に設定したトルク値が変動して
しまうという不都合があった。そこで、粘性流体を漏出
させず、かつ初期設定したトルク値の変動もなしに、ダ
ンパ組立て後のトルク調整を可能とし、かつ緩やかなト
ルク変化を可能にする回転ダンパが望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明は、請求項1において、一端が端壁によって閉じ
られ、他端に開口部を有し、内周面に軸方向に沿って突
設したストッパ凸部を有する筒状ケーシングと、該ケー
シング内に収容される粘性流体と、一部が前記開口部か
らケーシング内に収容されるとともに、前記開口部近傍
に流体漏出防止用シ−ル材を備え、残余をケーシング外
に突出させた回転部材と、前記回転部材の前記シ−ル材
に対して軸方向外方において、前記開口部と該回転部材
との間を閉塞する環状のキャップとからなり、前記回転
部材のケーシング内に収容された部分はその外周面に軸
方向に設けた凸条に係合させた弁体を有し、回転部材の
正逆回転によって流動抵抗を変化させるようにした回転
ダンパにおいて、前記開口部に、前記キャップを介して
前記回転部材の軸方向の位置を調整可能に規制する調整
リングを設けた。
【0006】このように、調整リングはケ−シングの開
口部側に設けられ、従来例のように、流体室に面して螺
合部分を設けるような構造とはせず、ケ−シングの閉塞
端はケ−シングと一体に形成したため、トルク調整機構
部分からのケーシング内の粘性流体の漏出を防止でき
る。また、調整リングは、ケ−シングの開口部内に設け
られるため、従来例のように、外部の物体と接触するお
それがない。
【0007】請求項2では、調整リングは雄ネジを備
え、前記ケーシングの開口部の内周の雌ネジと螺合する
ようにしたため、トルクの調整を極めて容易に行うこと
ができる。
【0008】また請求項3では、調整リングの固定部材
を設けたことにより、調整リングの緩みの防止を確実に
した。この結果、調整後のトルクの変動を確実に防止す
ることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態の一例につい
て添付の図面に基づき具体的に説明する。図1は本発明
に係る回転ダンパの軸方向に沿った縦断面図、図2は図
1の回転ダンパの要部を示す拡大断面図、図3及び図4
は本発明に係る回転ダンパのトルク発生装置の構造と作
用を説明するための、図2のC−C断面図をそれぞれ示
す。
【0010】図1及び図2に示すように、本発明の回転
ダンパは、筒状のケーシング10と、環状のキャップ2
0と、回転部材30とを備えており、この回転部材30
はその一部がケーシング10内に収容されるとともに、
残余をキャップの中央口からケーシング外に突出させて
いる。また、ケーシング10内には粘性の高いシリコー
ンオイル等の粘性流体Vが充填封入されている。
【0011】ケーシング10は、組込まれる回転部材3
0がほぼ120度の範囲で回動可能な円筒状の室11を
内部に有し、この室11に粘性流体Vを充填して封じて
いる。ケーシング10は一端を底壁12によって閉じら
れ他端は室11がそのまま開口した開口部13となって
いる。底壁12の中央部には回転部材30の軸部先端3
1aを軸受けするための凹部14が設けられており、こ
の軸穴14にブッシュ15を嵌め込んで軸部31の先端
突起部31aを枢支するようになっている。また、ケー
シング10の内周面には、二つの凸部16が軸方向に沿
って等間隔に設けられている。なお、室11の断面形状
は、回転部材30が上記角度で回動できるような形状で
あれば特に円形に限定されるものではなく、扇形等でも
よい。
【0012】図3及び図4に示すように、回転部材30
は軸部31と弁体32とからなり、軸部31の基端側と
弁体32はケーシング10内に収容され、軸部31の残
余の部分はキャップ20の中央口からケーシング10外
に突出している。軸部31の外周面には、二つの凸条3
1bが等間隔で軸方向に突設されており、それぞれの凸
条31bには弁体32が該凸条を跨ぐようにして円周方
向に遊動可能に被さっている。
【0013】弁体32は凸条31bの厚みより広い開口
幅を備え、断面が略コの字の形状となっており、外周面
が室11の内周面に適合した弧状の屋根部分と、回転方
向前後に対向するようにこの屋根部分の両端から突出す
る一対の突出部32a、32bを有し、これらの突出部
32a、32bの間には溝部33が形成されている。そ
して、凸条31bには遊びをもってこれをを跨ぐように
して弁体32が被せられている。すなわち、溝部33の
幅、すなわち弁体32の開口幅は凸条31bの円周方向
の厚みより広いため、凸条31bは溝部33の幅の範囲
内で円周方向に遊動するようになっている。そして、一
方の突出部32aには粘性流体の出入り口となる切欠部
34が形成されており、凸条31bの軸方向の中央部分
にも、粘性流体が出入り可能な切欠部35が設けられて
いる。
【0014】ケーシング10の開口部13においては、
室11内に環状キャップ20が嵌入され、該キャップ2
0の中央口から軸部31がケーシング10外に突出して
いる。そして、ケーシング10内の軸方向におけるキャ
ップ20の位置を規制するための調整リング40が、キ
ャップ20を介して回転部材30に軸方向に当接するよ
うに配設されている。この調整リング40の外周面には
雄ネジ40aが設けられており、ケーシング10の開口
部13の内周面に設けられた雌ネジ13aと螺合しつつ
出し入れできるようになっている。
【0015】この回転ダンパに置ける、トルク調整は、
調整リング40をケーシング10の開口端部13にキャ
ップ20に当接するまで捩じ込み、回転部材30をケー
シング10の底壁12に接触させた後、僅かに調整リン
グ40を捩じ戻すことにより、回転部材30とケーシン
グ10の底壁12との間に粘性流体Vが流動可能な微小
な隙間80を形成することができる。この調整リング4
0の捩じ戻し量がすくなければ、隙間80の幅が狭くな
ってこの隙間80における粘性流体Vの流動量も減少す
る。一方、調整リング40の捩じ戻し量を多くすると、
隙間80の幅が広くなって粘性流体Vの流動量も増大す
る。
【0016】調整リング40は、ケーシング10の開口
部13に螺合された時、その軸方向の一部が開口部13
からはみ出るだけの軸方向寸法を有している。開口部1
3からはみ出た部分の雄ネジ40aには、雌ネジを備え
る止めナット90が螺嵌される。このように、調整リン
グ40は、開口部13の内周面と止めナット90の内周
面とにわたって螺合され、このダブルナット構造により
固定される。
【0017】また、キャップ20と凸条31bとの間の
軸部31の外周面には、シール部材70を嵌め込むため
の二つの環状凹部36が形成されており、これらの環状
凹部36、36に、シール部材としてO−リング等を用
いることによりケーシング10内に充填された粘性流体
Vを密封する。
【0018】以上のように構成した本回転ダンパの作用
等について以下に説明する。図3に示すように、軸部3
1を図中反時計方向(矢印A方向)に回転させる場合
は、ケーシング10内の回転部材30の外面に設けた凸
条31bに弁体32を係合させた流動抵抗発生部は次の
ように作用する。まず、同図(a)では、凸条31bに
係合された弁体32の一方の突出部32aがケーシング
10内面に形成された凸部16の側面に当接した状態に
ある。そして、この状態から軸部31が回転を始める
と、回転部材30の外面に設けた凸条31bは、弁体3
2内を移動して弁体32の他方の突出部32bに当接す
る。さらに回転を続けると、同図(b)に示すように、
凸条31bは弁体32の屋根部分を室11の内周面に摺
接させながら、弁体32を引き連れるようにして回転す
る。そして、同図(c)に示すように、最初に当接して
いたのとは別のケーシング10内面に形成された凸部1
6に弁体32の突出部32bを介して当接して回転を停
止する。このように軸部31を図中反時計方向に回転さ
せた場合には、流動抵抗発生部31b、32における粘
性流体Vの流動は実質的に阻止され、流体は室11の内
周面と弁体32の屋根部分の外面との間のごくわずかな
隙間を流動するのみため高トルクが発生する。
【0019】一方、上記の回転の際、ケーシング10内
の軸部31の端面とケーシング10の底壁12の内面と
の間に形成された微小な隙間80を、次のようにして粘
性流体が流動する。図2及び図3(b)に示すように、
室11は内周面に設けられた二つの凸部16、16によ
って二つの部分に分割されており、これらの部分は更
に、凸条31bと弁体32からなる流動抵抗発生部を隔
てて回転方向の前方区画部分11aと後方区画部分11
bに分割される。前方区画部分11aに存在する粘性流
体Vは、ケーシング10内の軸部31の端面とケーシン
グ10の底壁12の内面との間に形成された微小な隙間
である隙間80を通って後方区画部分11bBに流入す
る。その結果、凸条31bと弁体32からなる流動抵抗
発生部を隔ててその前後に粘性流体Vの流動が生じるた
め、上記の流動抵抗発生部により発生した高トルクを低
減するように作用する。したがって、調整リング40の
開口部13の内周面に対する挿入変位量を変化させるこ
とによって、上記の流動抵抗発生部により発生するトル
クを調整することができる。なお、調整リング40を開
口端部13の内周面において最深部までいっぱいに挿入
すると、軸部31の端面と筒状ケーシング10の底壁1
2の内面との間には隙間80となる部分が形成されない
ため、上記の流動抵抗発生部により発生するトルクを最
も高くすることができる。
【0020】このように回転部材30を図のA方向に回
転させる場合に、発生するトルクが大き過ぎて扉や蓋が
閉じるのが遅いときには、調整リング40の挿入変位量
を減少して隙間80を広げることによって流動抵抗発生
部により発生する高トルクを低減し、扉や蓋を速く閉じ
ることができる。また逆に、上記流動抵抗発生部により
発生するトルクが不十分で扉や蓋が閉じるのに十分なダ
ンピング効果が得られない場合には、調整リング40の
挿入変位量を増加して隙間80を狭くすることによって
全体として発生するトルクを増大することができる。
【0021】また、開口部13の内周面と調整リング4
0の雄ネジ40aとの螺合部分は、粘性流体Vと直接に
接触することがなく、これらの間には穴空キャップ20
やシ−ル部材70が介在しているために、この螺合部分
からの粘性流体Vの漏出を防止できる。
【0022】一方、図4に示すように、回転部材30を
図中時計方向(矢印B方向)に回転させる場合は、凸条
31bに弁体32を係合させた流動抵抗発生部は次のよ
うに作用する。まず、同図(d)では、凸条31bは弁
体32の突出部32bを介して凸部16の側面に接した
状態にある。そして、この状態から、回転部材30の軸
部31が回転を始めると、凸条31bは弁体32の溝部
33内を移動して他の突出部32aに接する。さらに回
転を続けると、同図(e)に示すように凸条31bは弁
体32の屋根部分を室11の内周面に摺接させながら、
弁体32を引き連れるようにして回転する。そして、同
図(f)に示すように、最初に当接していたのとは別の
凸部16に突出部32aを介して接して回転を停止す
る。このように回転部材30を回転させた場合には、図
4(b)に示す前方区画部分11aに存在する粘性流体
Vは、突出部32aの切欠部34から凸部31bの切欠
部35を経て溝部33から後方区画部分11bへと流動
するため、粘性流体Vの流動抵抗が小さく発生するトル
クも低い。
【0023】この回転部材30をB方向に回転させる場
合は、上記流動抵抗発生部における流体の流動が大きい
ため、隙間80における流体の流動の大小はあまり問題
にならない。なお、図3及び図4に示すような、凸条3
1bとこれに遊びを持たせて被せた断面略コの字の弁体
32とから構成される流動抵抗発生部を、下記の構成の
流動抵抗発生部と区別するために第1構成例とする。
【0024】次に、上記第1構成例とは異なる構成の流
動抵抗発生部を用いた本発明の他の実施の形態について
図5〜図9に基づき説明する。図5及び図6は流動抵抗
発生部の第2構成例の構造及び作用を示す回転ダンパの
径方向の断面図、図7は第2構成例の弁体132の斜視
図、図8及び図9は流動抵抗発生部の第3構成例の構造
及び作用を示す図5及び図6と同様の図である。なお、
図5、図6、図8及び図9は、図3及び図4と同様に図
2のC−C断面図である。第2と第3の構成例を用いた
以下の説明においては、隙間80を形成させて流動抵抗
を緩和させる構成及びその作用効果については、上述の
第1構成例と同様であるため記載を省略する。
【0025】まず、図5、図6及び図7に基づき上記第
2構成例の流動抵抗発生部について説明する。第2構成
例は、軸部131の外周面に突出する断面円形状の凸条
131bに、図7に示すような、外周面において大径部
132cと小径部132dを有する弁体132が嵌合し
て構成されている。この弁体132は、長手方向に沿っ
て断面形状が凸条131bと略同一円の凹条部132e
が設けられ、この凹条部132eを凸条131bに嵌合
させた状態で、凸条131bの円形断面の中心回りに所
定角度分回動可能になっている。
【0026】そして、この弁体132の外面の大径部1
32cには、筒状ケーシング110の内周面と同一の曲
率曲面で形成され、該内周面に密着して粘性流体Vの流
動を阻止する密着面132fを有し、その小径部132
dと反対側の端部には、密着面132fがケーシング1
10の内周面との密着時に、一番大きな流動抵抗が生じ
るように、ケーシング110の内周面と軸部131の中
心とを結ぶ面上に位置するように形成された平坦部13
2gを備えている。一方、弁体132の外面の小径部1
32dは、凸条131bの円形断面と同心の円形断面を
有するように形成され、長手方向に沿った中央部に粘性
流体Vが流動可能な切欠部134を有する。
【0027】このような流動抵抗発生部においては、図
5に示すように、軸部131を図のA方向に回転させる
と、弁体132の平坦部132gは粘性流体Vにより流
動抵抗を受け、大径部132cの密着面132fとケー
シング110の内周面とが密着するまで、弁体132は
凸条131bの円形中心の回りにA方向とは逆方向に回
転する。その結果、この密着によって弁体132の前後
の室111a,111b間の粘性流体Vが流動を阻止さ
れるため、高トルクが発生する。
【0028】逆に図6に示すように、軸部131を図の
B方向に回転させると、弁体132は粘性流体Vの流動
抵抗を受けつつ凸条131bの円形中心の回りにB方向
とは逆方向に回転する。そして、図5において示した弁
体132の密着面132fとケーシング110の内周面
との密着が解かれ、弁体132の切欠部134とケーシ
ング110の内周面との間に隙間が生じて、弁体132
によって分かれていた二つの室111a、111bが連
通するため、発生するトルクは低い。
【0029】次に、図8及び図9に基づき上記第3構成
例の流動抵抗発生部について説明する。第3構成例は、
軸部231の外周面に突出する断面方形状の凸条231
bに、外周面において大径部232cと小径部232d
を有する弁体232が被せられるようにして構成されて
いる。この弁体232には、長手方向に沿って断面形状
が凸条231bと補完形状をした凹条部232eが設け
られている。そして、この凹条部232eは凸条231
b上を該凸条の突出方向、即ち軸部231の径方向に、
移動可能に設けられている。
【0030】また、この弁体232の外面の大径部23
2cには、ケーシング210の内周面に密着して粘性流
体Vの流動を阻止する密着面232fが形成されてい
る。大径部232cの側面は平坦部232gが形成され
ている。
【0031】このような流動抵抗発生部においては、図
8に示すように、軸部231を図のA方向に回転させる
と、弁体232の平坦部232gに大きな粘性流体Vの
抵抗を受けて、大径部232cの密着面232fがケー
シング210の内周面に密着するまで軸部231の径方
向外方に移動する。その結果、この密着によって粘性流
体Vの流動が阻止されるため、高トルクが発生する。
【0032】次に、図9に示すように、軸部231を図
のB方向に回転させると、弁体232の小径部232d
とケーシング210の内周面との間に粘性流体Vが入り
込もうとするため、弁体232は凸条231b上を軸部
231の径方向内方に移動する。そして、大径部232
cの密着面232fとケーシング10の内周面との間に
隙間が生じる。その結果、流体Vはこの隙間を流れて弁
体232によって分かれていた二つの室211a、21
1b間を移動するため、発生するトルクは低い。
【0033】
【発明の効果】以上のように本発明のダンピング装置
は、請求項1において、軸方向に沿って内面に突設した
凸部を有する筒状ケーシング内に収容される粘性流体
と、一部をケーシング内に収容した回転部材と、ケーシ
ングの開口部を覆う環状キャップとからなり、ケーシン
グ内の回転部材の外面に設けた凸条に弁体を係合させて
回転部材の正逆回転によって流動抵抗を変化させるよう
にした回転ダンパにおいて、キャップを介して回転部材
の軸方向の位置を調整可能に規制する調整リングをケー
シングの開口部に設けることによって、ケーシング内の
回転部材の端面とケーシングの底壁の内面との間の隙間
を調整可能としたため、粘性流体を漏出させず、かつ調
整後のトルク値の変動もなしに、ダンパ組立て後のトル
ク調整を可能とし、かつ緩やかなトルク変化を可能にし
た。
【0034】また請求項2のように、調整リングはケー
シングの開口部の内周の雌ネジと螺合する雄ネジを備
え、ケーシングの開口部の内周の雌ネジと螺合するよう
に設けるようにしたため、トルク調整を容易に行うこと
ができ、かつ従来例のように、調整部材が外部の物体と
接触するようなおそれがない。
【0035】さらに請求項3のように、調整リングの固
定部材を設けたことにより、調整リングの緩みを確実に
防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る回転ダンパの軸方向断面図。
【図2】図1の回転ダンパの要部拡大断面図。
【図3】図2のC−C断面図で、流動抵抗発生部の第1
の構成例を示す説明図。
【図4】図2のC−C断面図で、流動抵抗発生部の第1
の構成例を示す説明図。
【図5】図2のC−C断面図で、流動抵抗発生部の第2
の構成例を示す説明図。
【図6】図2のC−C断面図で、流動抵抗発生部の第2
の構成例を示す説明図。
【図7】第2の構成例の弁体の斜視図。
【図8】図2のC−C断面図で、流動抵抗発生部の第3
の構成例を示す説明図。
【図9】図2のC−C断面図で、流動抵抗発生部の第3
の構成例を示す説明図。
【符号の説明】
10…筒状ケーシング、12…底壁、13…開口部、1
3a…雌ネジ、16…凸部、20…環状キャップ、30
…回転部材、31b…凸条、32…弁体、40…調整リ
ング、40a…雄ネジ、80…隙間、90…止めナッ
ト、V…粘性流体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端が端壁によって閉じられ、他端に開
    口部を有し、内周面に軸方向に沿って突設した凸部を有
    する筒状ケーシングと、該ケーシング内に収容される粘
    性流体と、一部が前記開口部からケーシング内に収容さ
    れるとともに残余をケーシング外に突出させた回転部材
    と、前記ケーシングの開口部と前記回転部材との間を閉
    塞する環状のキャップとからなり、前記回転部材のケー
    シング内に収容された部分はその外周面に軸方向に設け
    た凸条と該凸条に被せるように係合させた弁体とを有
    し、回転部材の正逆回転によって流動抵抗を変化させる
    ようにした回転ダンパにおいて、前記ケーシングの前記
    開口部内に、前記キャップを介して前記回転部材の軸方
    向の位置を調整可能に規制する調整リングを設けたこと
    を特徴とするトルク調整機能付き回転ダンパ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の回転ダンパにおいて、前
    記ケーシングの前記開口部はその内周に雌ネジを備え、
    前記調整リングは該雌ネジに螺合する雄ネジを備えるこ
    と特徴とするトルク調整機能付き回転ダンパ。
  3. 【請求項3】 請求項1又請求項2記載の回転ダンパに
    おいて、前記ケーシングの前記開口部に、前記調整リン
    グの固定部材を設けたことを特徴とするトルク調整機能
    付き回転ダンパ。
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