JP2992922B2 - ダンパー機構 - Google Patents

ダンパー機構

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JP2992922B2
JP2992922B2 JP6043248A JP4324894A JP2992922B2 JP 2992922 B2 JP2992922 B2 JP 2992922B2 JP 6043248 A JP6043248 A JP 6043248A JP 4324894 A JP4324894 A JP 4324894A JP 2992922 B2 JP2992922 B2 JP 2992922B2
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洋二郎 中山
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は作動油を用い、その圧力
を利用することにより抵抗力を得るようにし、当該抵抗
力によって、外力に対する緩衝作用、即ち制動力を発揮
させるようにした各種の用途に供し得るダンパー機構に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のダンパー機構としては図
10に示した如く、シリンダa、このシリンダaの内壁
面a′を摺動する羽根cが設けられた羽根軸bと、この
羽根軸bを上記シリンダa内に回転自在に保持する図示
しない上部固定軸受および下部固定軸受と、上記羽根c
によってシリンダaの内部dが縦方向に仕切られること
で形成されている2つの室A、Bに充填の作動油eとを
備えてなるものが知られている。
【0003】しかし、上記構造のダンパー機構によると
きは、シリンダaの内壁面a′と羽根cとの間にギャッ
プが存すると、羽根軸bの回転時、このギャップを介し
て作動油eが流通しまうこととなって、性能が損なわれ
ることとなることから、これを防止するのにシリンダa
の内壁面a′や羽根軸bおよび羽根c等の部品につき、
精密加工が要求されることとなり、その組立作業にも難
度が要求されることとなる。
【0004】しかし、上記ギャップを零とすると、羽根
cの内壁面a′に対する摺動が円滑でなくなるから、こ
の摺動が滑らかで、かつ作動油前記流通による漏れを生
じないようにするには、加工精度がさらに厳しくなり、
生産性が著しく低下し、しかし、このように羽根cが摺
動する構成では、シリンダaの内壁面a′や羽根cの損
耗が避けられず、耐久性も乏しいものとなる。
【0005】そこで、上記加工精度の厳しさを緩和する
ため、同上図のように羽根cにゴム等の可撓性部材fを
装着したものや、可撓性を有するシール部材を取付け、
前記の作動油漏れを防止するようにしたものが提案され
ている。このようにすれば、部品の加工精度は緩和さ
れ、組立ても容易になるが、加工精度の緩和により摺動
面が粗くなると、可撓性部材やシール部材の耐久性が低
下してしまうことになる。
【0006】また、この種のダンパー機構にあっては、
羽根cの外側に固設した固定羽根gに通油孔hを貫通
し、これに逆止弁iを配設せねばならないから、それだ
けコスト高となる難点もある。
【0007】そこで、シリンダ内に、可動軸と共に回転
されることで、シリンダ内壁面を摺動する可動弁を可動
軸の一側に回動自在なるよう枢設し、当該可動弁が、可
動軸と共に一方向へ回転されるときは、シリンダ内に充
填した作動油の圧力で回動することにより、開弁状態と
なるが、逆方向へ回転されるときは、作動油の圧力によ
り逆動することで、閉弁状態となってシリンダ内壁面と
摺動状態となるようにし、このことによって、既述従来
例における羽根および逆止弁の機能を一個の回動自在な
可動弁によってまかなうことができるようにし、しか
も、シリンダ内壁面や可動弁の加工精度をも充分に緩和
することができ、かつ耐久性が向上し、高い性能を長期
にわたって保持し得るようにしたダンパー機構(特願平
3−190740号)も本願人等により既に提案されて
いる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記ダンパー
機構にあっては、シリンダ、または、可動軸の回転によ
る可動弁の閉弁動作を、作動油の圧力のみに依存する構
成であるため、シリンダまたは可動軸の回動と同時に、
可動弁が閉弁状態に作動せず、或程度の時間的な遅れを
もって閉弁状態となることがある。従って、当該ダンパ
ー機構を、例えばフラップ扉や便蓋等に使用した際、こ
れを、角度の大きい開き位置から手ばなしで閉成する際
には問題なく制動がきくが、角度の小さい開き位置から
の閉成にあっては、可動弁が即動せず、このためダンパ
ー力が作用を開始する以前にドアが閉成状態に達してし
まい、この結果前記の便蓋等が便器等に無制動状態で激
しく突き当たることとなり、このときの衝撃で各種部材
や取付部品等を損傷してしまう難点がある。
【0009】本発明は、上記のような従来のダンパー機
構が有する問題点に鑑み、請求項1では、上下に開閉す
るドアや便蓋等を、角度の小さい開き位置からの閉成時
にあっても、可動弁を直ちに稼動し得るようにして、遅
れのないダンパー効果が発揮されるようにし、急激な閉
成降下による騒音の発生や各種部材等の損傷を防止しよ
うとするのが、その目的である。
【0010】さらに、請求項2にあっては、上記の可動
弁をケーシングと一体に成形することで、前記便蓋等の
急激な閉成を、高い信頼性をもって防止でき、かつこれ
を安価に提供しようとしており、請求項3では、同上可
動弁をバネ等の弾性体によって可動軸の外周壁面に当接
できる方向へ回動付勢させ、これにより、当該可動弁の
閉弁作動時におけるレスポンスを、より安定した確実な
ものにしようとしている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
ダンパー機構所期の目的を達成するために下記の課題
解決手段を特徴とする。すなわち請求項1記載のダンパ
ー機構は、軸方向に沿う弁取付用の取付座を内周壁面の
一部に有するケーシングと、作動油流通用の溝として周
方向に沿う凹状溝を外周壁面の一部に有する円柱状の可
動軸と、回動用の支点部として円柱状の軸部を有すると
ともに対称な各片として該軸部外周面の一部からその両
側へ放射状に突出した弁部片や脚片を有する可動弁と、
ケーシング内に充填される作動油とを備えていて、可動
弁の脚片が弾発性をもっていること、および、ケーシン
グと可動軸とがケーシングを外側かつ可動軸を内側にし
て相対回転自在に嵌合されていること、および、ケーシ
ング内に配置された可動弁がその軸部をケーシング内周
壁面の取付座に嵌め込まれて首振り回動自在に保持さ
れ、かつ、可動弁の脚片が可動軸の外周壁面に対して摺
動自在に弾圧接触しているとともに可動弁の弁部片が可
動軸の外周壁面に対して接触自在かつ遊離自在に対応し
ていること、および、可動軸や可動弁を仕切部材にして
仕切られる2つの室がケーシング内にあってこれら各室
に作動油が充填されていること、および、ケーシングと
可動軸との正逆方向への相対回転にともなう作動油圧を
可動弁の弁部片が受けたときに、該弁部片が可動軸の外
周壁面から遊離して開弁作動状態になったり該弁部片が
可動軸の外周壁面と接触して閉弁作動状態になったりす
る弁機構をケーシング内の可動軸や可動弁が構成してい
ること、および、弁機構が開弁作動状態になったり閉弁
作動状態になったりするときのケーシング内の作動油に
ついて、可動弁の弁部片が可動軸の外周壁面から遊離す
る開弁作動状態のときにはケーシング内の両室にわたる
作動油の流通量が最も多くなり、可動弁の弁部片が可動
軸外周壁面の凹状溝上に接触する閉弁作動状態のときに
はケーシング内の両室にわたる作動油の流通量が凹状溝
により規制されて開弁作動状態のときよりも少ない量に
なり、可動弁の弁部片が可動軸外周壁面の凹状溝のない
部分に接触する閉弁作動状態ときにはケーシング内の両
室にわたる作動油の流通が遮断されるものであることを
特徴とする。
【0012】本発明の請求項2に係るダンパー機構は、
所期の目的を達成するために下記の課題解決手段を特徴
とする。すなわち請求項2記載のダンパー機構は、弾発
性のある可動弁であって弁部片を有するものがケーシン
グ内周壁面の軸方向沿いに一体形成されて該ケーシング
内周壁面より傾斜状に突出しているケーシングと、作動
油流通用の溝として周方向に沿う凹状溝を外周壁面の一
部に有する円柱状の可動軸と、ケーシング内に充填され
る作動油とを備えていること、および、ケーシングと可
動軸とがケーシングを外側かつ可動軸を内側にして相対
回転自在に嵌合されているとともに、可動弁の弁部片が
可動軸の外周壁面に対して遊離自在に弾圧接触している
こと、および、可動軸や可動弁を仕切部材にして仕切ら
れる2つの室がケーシング内にあってこれら各室に作動
油が充填されていること、および、ケーシングと可動軸
との正逆方向への相対回転にともなう作動油圧を可動弁
の弁部片が受けたときに、該弁部片が可動軸の外周壁面
から遊離して開弁作動状態になったり該弁部片が可動軸
の外周壁面と接触して閉弁作動状態になったりする弁機
構をケーシング内の可動軸や可動弁が構成しているこ
と、および、弁機構が開弁作動状態になったり閉弁作動
状態になったりするときのケーシング内の作動油につい
て、可動弁の弁部片が可動軸の外周壁面から遊離する開
弁作動状態のときにはケーシング内の両室にわたる作動
油の流通量が最も多くなり、可動弁の弁部片が可動軸外
周壁面の凹状溝上に接触する閉弁作動状態のときにはケ
ーシング内の両室にわたる作動油の流通量が凹状溝によ
り規制されて開弁作動状態のときよりも少ない量にな
り、可動弁の弁部片が可動軸外周壁面の凹状溝のない部
分に接触する閉弁作動状態ときにはケーシング内の両室
にわたる作動油の流通が遮断されるものであることを特
徴とする。
【0013】本発明の請求項3に係るダンパー機構
期の目的を達成するために下記の課題解決手段を特徴と
する。すなわち請求項3記載のダンパー機構は、軸方向
に沿う弁取付用の取付座を内周壁面の一部に有するケー
シングと、作動油流通用の溝として周方向に沿う凹状溝
を外周壁面の一部に有する円柱状の可動軸と、回動用の
支点部として円柱状の軸部を有していたり該軸部外周面
の一部から突出するものとして弁部片を有していたりす
る可動弁と、可動弁に対して弾発力を付与するための弾
性体と、ケーシング内に充填される作動油とを備えてい
ること、および、ケーシングと可動軸とがケーシングを
外側かつ可動軸を内側にして相対回転自在に嵌合されて
いること、および、ケーシング内に配置された可動弁が
その軸部をケーシング内周壁面の取付座に嵌め込まれて
首振り回動自在に保持されているとともに可動弁の弁部
片が可動軸の外周壁面に対して接触自在かつ遊離自在に
対応していること、ケーシング内に配置された弾性体が
可動弁の弁部片とケーシングの内周壁面とにわたり装着
されて該弁部片を可動軸の外周壁面に弾圧接触させてい
ること、および、可動軸や可動弁を仕切部材にして仕切
られる2つの室がケーシング内にあってこれら各室に作
動油が充填されていること、および、ケーシングと可動
軸との正逆方向への相対回転にともなう作動油圧を可動
弁の弁部片が受けたときに、該弁部片が可動軸の外周壁
面から遊離して開弁作動状態になったり該弁部片が可動
軸の外周壁面と接触して閉弁作動状態になったりする弁
機構をケーシング内の可動軸や可動弁が構成しているこ
と、および、弁機構が開弁作動状態になったり閉弁作動
状態になったりするときのケーシング内の作動油につい
て、可動弁の弁部片が可動軸の外周壁面から遊離する開
弁作動状態のときにはケーシング内の両室にわたる作動
油の流通量が最も多くなり、可動弁の弁部片が可動軸外
周壁面の凹状溝上に接触する閉弁作動状態のときにはケ
ーシング内の両室にわたる作動油の流通量が凹状溝によ
り規制されて開弁作動状態のときよりも少ない量にな
り、可動弁の弁部片が可動軸外周壁面の凹状溝のない部
分に接触する閉弁作動状態ときにはケーシング内の両室
にわたる作動油の流通が遮断されるものであることを特
徴とする。
【0014】
【作用】請求項1、請求項2によるときは、可動軸に回
転力が加えられることで、この可動軸は回動するが、可
動軸が一方向へ回動されたときは、可動弁によってケー
シング内部の縦割りに仕切られ、かつ、作動油が充填さ
れている2つの室のうち、一方の室の作動油の圧力によ
り当該可動弁が押圧され、弾発性による付勢力に抗して
外側、すなわち可動軸外周壁面から遠ざかる方向へ回動
され、可動軸の外周壁面との間に隙間が形成される。換
言すれば可動弁は開弁作動状態となり、これによって、
一方の室の作動油は、上記隙間を通して他方の室内部に
流入し、作動油によるダンパー効果としての抵抗力は生
じない。
【0015】次に、可動軸が逆方向へ回転されると、可
動弁は他方の室内における作動油の圧力を受けて押圧さ
れ、これにより内側へ向けて回動して、可動軸の外周壁
面に接触し、可動弁は閉弁作動状態となるが、上記可動
軸が、その回転終端位置から所定角度だけ回動されるま
では、当該可動軸の外周壁面に設けられた凹条溝によっ
て、可動弁と可動軸の外周壁面との間には通油路が形成
されるので、他室の作動油は上記通油路を通して一方の
室へ少量だけ流入することになる。これによって、可動
軸が所定角度だけ回動されるまでは、他方の室の油圧は
少しだけ高まり、作動油により比較的小さな抵抗力が発
揮され、可動軸の外力に対して大きくないダンパー効果
が付与されることとなる。
【0016】可動軸が所定角度だけ回動されると、この
回動方向へ凹条溝が変移することとなり、これによって
可動弁は可動軸の外周壁面に圧接し、可動弁は完全な閉
弁作動状態となる。これによって、他室の作動油が、可
動軸の外周壁面と可動弁間を通して一方の室へ流入しな
くなるので、他方の室の油圧が高まり、作動油による大
きな抵抗力が生じ、可動軸の外力に対して充分なダンパ
ー効果が発揮される。
【0017】この際、他室の作動油は、ケーシングと可
動弁上面との隙間、またはケーシングに、2室を連通す
るように設けたバイパス、さらには、可動軸一側に凹溝
を設けてピン状弁を移動自在に嵌合してなる通油路を通
して一方の室へ流入することとなる。
【0018】従って、当該ダンパー機構を、例えばフラ
ップ扉や便座および便蓋等に使用した際、これらを全開
せずに途中まで開いた開成角度の小さい位置から手を離
し、これにより閉成されるような場合にあっても、上記
便蓋等の自重による閉成力によって、可動軸が逆方向で
ある閉成方向へ回動された時、当該回動と同時に可動弁
は良好なレスポンスにて即動することにより、閉弁作動
状態となるから、遅れのないダンパー効果が発揮される
こととなる。
【0019】さらに、請求項3では、可動弁が、可動軸
の外周壁面に接触する方向でゴムやスプリング等による
弾性体により弾発力が付勢されているので、これと作動
油による圧力とによって閉弁作動されることとなり、外
力による可動軸の逆方向回転と同時に、可動弁は直ちに
応動して、より速やかに閉弁作動されることとなる。以
上は、ケーシングを固定し、可動軸を回転する場合につ
き説明したが、これとは逆に、可動軸を固定し、ケーシ
ングを回転するようにしてもよく、何れの場合も同一作
用効果が達成される。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1ないし図4に示したように、ケーシン
グ1は、縦断面略凹字状とした本体1aと、その雌ねじ
部1bにあって液密状態に螺着した蓋板1cとで形成さ
れている。可動軸2は、その上部が上記蓋板1cに貫通
した軸孔1dにあって、液密状態にて貫通され、この軸
孔1dにおいて、上方へ延出した延出端部には、スプラ
イン軸部2aが設けられ、これに軸受キャップ3が噛み
合わせられた状態にて、止めネジ4により固定されてい
る。
【0021】上記可動軸2は、その下端部が上記ケーシ
ング1における本体1aの底壁1eにあって、その中心
に貫通した軸孔1fにOリング5を介し液密状態にて貫
通されることで、上記ケーシング1の軸心線上にあっ
て、軸回り方向へ回転自在なるようケーシング1に支持
されている。ここで、上記ケーシング1の本体1aにお
ける内壁と、上記蓋板1cの周壁との間と、蓋板1cの
内壁と可動軸2の上部周壁との間には、各々Oリング
6、7が介在され、これにより可動軸2はケーシング1
内に液密状態にて支持されている。
【0022】上記ケーシング1の内周一側には、図1、
図2に示されている通り突設部8が水平状態突設さ
ており、その突設部8の先端中央には、ケーシング1
内に開口する弁取付用の取付座8aが平面略半円形状に
凹設されている。
【0023】別途用意された可動弁9は、図6に明示し
た如く、その基端部における円柱状とした軸部9aと、
当該軸部9aから左右方向へ対称的に、かつ平面略円弧
状となるように各々と突設した弾発性を有する一対の脚
片9b、9bおよび弁部片9cとにより一体に形成され
ている。上記一対の脚片9b、9bは、上下方向に一定
の間隔L1 だけ離して突設され、この両脚片9b、9b
の間隔L1 に対応する幅L2 をもって、軸部9aと弁部
片9cの内側には、後述する作動油の通路を形成するこ
ととなる凹溝9dが設けられている。
【0024】この可動弁9については図1、図2に示さ
れているように、一対の脚片9b、9bと弁部片9c
の各先端を可動軸2の外周面に接触させた状態、その
軸部9aを前記突設部8の取付座8a内に嵌合させる。
こうした場合の可動弁9は、両脚片9b、9bの弾発性
を介して弁部片9cの先端が可動軸2の外周壁面2bに
押し付けられると共に、弾発性に抗して軸回り方向へ
回動可能なるよう上記ケーシング1に支持される。そし
可動軸2が回動されることで弁部片9cの先端が可動
軸2の外周壁面2b摺接することとなる。さらに上
ケーシング1の内部は、可動弁9によって縦割り2つ
の室A、Bに仕切られる。これら両室A、Bには作動油
10が充填されている。
【0025】一方、前記可動軸2の外周壁面2bには図
1ないし図5(A)(B)に示した如く凹条溝11が形
成されており、図示例では深(広)くて長い凹条溝11
aと、当該凹条溝11aの端末に連通して浅(狭)くて
短い凹条溝11bの凹設によって形成されている。この
両凹条溝11、12は、上記した両脚片9b、9bの間
隔L1 および凹溝9dの幅L2 に対応して、これらと同
一の幅L1 ′に形成してあると共に、両凹条溝11aと
11bを合計した周方向の長さは可動軸2の外周の略1
/2に設定されている。
【0026】従って、図1に示したように、可動軸2の
回動角度αを例えば110°に設定したとすると、当該
可動軸2が図示のイ位置にあるときは、上記凹条溝11
中の前段である凹条溝11aと、可動弁9の凹溝9dと
が対向して通路が形成され、これによって室AとBが連
通される。また可動軸2が図示のイ位置からロ位置ま
で、例えば50°だけ回動されたときは、浅(狭)くて
短い後段の凹条溝11bに可動弁9における弁部片9c
の先端が対向し、これにより室A、B間を作動油10
が、それまでよりも微小量だけ流れ、さらに、可動軸2
が図示のロ位置からハ位置まで60°だけ回動されたと
きは、上記弁部片9cの先端に対して凹条溝11は周方
向への変位により対向状態とならずに、上記弁部片9c
の先端が可動軸2の外周壁面2bと密に接触し、これに
より室A、Bの連通が遮断されるに至る。
【0027】そこで、可動軸2を図1に示すイ位置から
矢印aが示す反時計回り方向へ回転させると、可動弁9
の弁部片9cにおける外側面9eが、室A内部における
作動油10の圧力を図示の矢印b方向に受けることにな
り、可動弁9は時計回り方向へ押圧回動されて、その弁
部片9cの先端は可動軸2の外周壁面2bに密着して閉
弁作動状態となる。また、この際可動弁9の弁部片9c
における先端は、その脚片9b、9bによる弾発性によ
っても上記外周壁面2bに押し付けられているので、当
該外周壁面2bに対してより確実に密着されることにな
る。
【0028】このときの閉弁作動状態では、可動軸2の
凹条溝11aによって、室AとBは連通しているので、
室A内部の作動油10は、上記凹条溝11aを通して室
B内に流入することになるが、その作動油10の流入量
は、後述する可動弁9の開弁作動状態時におけるそれに
比べて少ないので、比較的弱いダンパー力が生ずること
となる。
【0029】次に、可動軸2が図示したイ位置からロ位
置まで回転させると、図1に実線で示した如く、浅
(狭)くて短い凹条溝11bと可動弁9の弁部片9cに
おける先端とが対向することとなり、この位置では、室
A内部の作動油10が上記凹条溝11bを通して室B内
に流入するが、その流入量は、それまでよりも微量とな
るため、直ちにダンパー力が増大する。さらに、可動軸
2が図示のロ位置からハ位置に向けて回転されること
で、上記凹条溝11bの周方向への変移により、可動弁
9における弁部片9cの先端が可動軸2の外周壁面2b
に対して密着され、これにより強いダンパー力が発揮さ
れるに至る。
【0030】また、可動軸2が、上記とは逆に図2に矢
印cで示した時計回り方向へ回転されたときは、可動弁
9の弁部片9cの内側にあって凹設の凹溝9d内に、室
B内部の作動油10が入り込み、これに基づく圧力が、
弁部片9cに対して図示の矢印d方向へ作用し、これに
より、可動弁9は、その脚片9b、9bによる弾発性に
抗して反時計回り方向へ押圧回動され、その弁部片9c
の先端は可動軸2の外周壁面2bから離れて開弁作動状
態となり、上記外周壁面2b、凹条溝11と可動弁9と
の間に充分な隙間が形成されることで、この隙間を通し
て室B内部の作動油10は室Aに流入するから、ダンパ
ー力は発揮されない。
【0031】以上の説示とは違って、可動軸2を固定
し、ケーシング1を回動する場合には、図1において、
ケーシング1を反矢印a方向へ回転することで、可動弁
9は閉弁作動状態となり、矢印a方向へ回転すれば、可
動弁9は開弁作動状態が得られることになる。
【0032】上記可動弁9については、その脚片9b、
9bを除去し、図8に示したように、軸部9aとこれよ
り突設した円弧形状の弁部片9cとで形成するように
し、別途用意されたバネやゴム等による弾性体13を、
ケーシング1の内周壁面16と弁部片9cの外側面とに
両端を支持して介在させ、これによって、上記弁部片9
cの先端が可動軸2の外周壁面2bに押圧接触されるよ
うに、当該可動弁9を回動付勢させるようにしてもよ
い。もちろん、このように形成した場合も、前述の実施
例による場合と、同一の作用効果を発揮することができ
る。尚、上記した以外は、前述の実施例による場合と同
一に形成されている。
【0033】また、上記可動弁9は、図7に示した通
り、ケーシング1と一体に形成してもよい。この場合
は、ケーシング1および可動弁9を、プラスチックや適
度の硬度をもたせたゴムなど、適度の弾性を有する素材
をもって一体に形成するか、別体のものを固着するので
あり、その可動弁9は、ケーシング1の内周面一側か
ら、可動軸2の外周壁面2bに向けて円弧形状に、かつ
厚肉とした基端9fから弁部片9cの先端へ徐々に薄肉
となるように突設することで弾発性を与えるようにして
あり、これによって、可動軸2が図示の矢印a方向、ま
たは矢印c方向へ回転されることにより、その外周壁面
2bに対して接触し、または離れることによって、夫々
閉弁作動状態、または閉弁作動状態が得られるようにし
てある。尚、上記した以外は、図1ないし図5(A)
(B)に示し、前述した実施例による場合と同一であ
る。
【0034】さらに、既述の各実施例にあっては、何れ
も上記可動軸2の外周一側に、ブラケット14が水平状
態にて、ケーシング1内に突設され、当該ブラケット1
4には、その先端中央部にあって、軸装弁座15が平面
略U字状溝にして、かつケーシング1の内周壁面16側
へ向けて開口するよう凹設されていると共に、当該軸装
弁座15の一側と、室A内部を連通するための溝17が
設けられている。
【0035】別途用意されたピン状弁18は、円柱形状
にして、その長さ方向における中間部の外周面に環状凹
溝18aを凹設して形成されたものである。このピン状
弁18は上記したブラケット14の軸装弁座15内にあ
って、直径方向へ移動可能なるよう嵌合されており、図
1において、可動軸2が矢印a方向へ回動されると、当
該ピン状弁18は、室A内から上記溝17を通して軸装
弁座15に流入する作動油10の圧力を受けて外周方向
へ押圧され、ケーシング1の内周壁面16に押し付けら
れることにより、当該内周壁面16と可動軸2間の隙間
が小さくなるように作動する。
【0036】そこで、図1にあって可動軸2がイ位置か
らロ位置まで回動され、可動弁9による閉弁作動状態に
よって、当該可動弁9と可動軸2間を作動油10が流れ
なくなり、これによりダンパー力が最大となるが、この
状態にあって可動軸2が図示のロ位置からハ位置まで回
動されるのに必要な量だけ、室A内部の作動油10が室
B内へ流入するように、上記したピン状弁18に環状凹
溝18aが設けられているのであり、従って、上記環状
凹溝18aの深さ、幅を変えることで最大ダンパー力は
変化することになる。
【0037】また、上記したピン状弁18に変えて、図
1、図2、図8に示したように、ケーシング1にあっ
て、可動弁9を境として室A、Bに連通する小径の通油
孔19を設けるようにしてもよい。
【0038】図9は、本発明に係るダンパー機構を便蓋
20に使用した状態を示しており、そのケーシング1を
便器本体21に固定し、可動軸2を便蓋20の基端に固
定することで、当該便蓋20は便器本体21に対して開
閉自在に枢着されている。
【0039】このようにして便器本体21に取付けられ
ている便蓋20を図示した閉蓋位置、すなわちハ位置か
ら上方へ開いていくことにより、便器本体21に固定さ
れたケーシング1に対して可動軸2が図示した前記矢印
c方向へ回動される。換言すれば図1においてはハ位置
からロ位置方向へ回動されるので、前述したように可動
弁9が開弁作動状態となり、この結果室B内部の作動油
10は室A内へ速やかに流入し、これによりダンパー力
は作用せず、従って、便蓋20は図示したイ位置に達す
るまで軽く開くことができる。
【0040】開蓋状態であるイ位置にあって、便蓋20
に閉じ方向の力が加えられると、可動軸2が図9の矢印
方向、図1においては矢印a方向へ回動されるので、室
Aの容積は低減し、かつ室Bの容積が増大することで、
可動弁9は室A内部の作動油10の圧力を受けて、閉弁
作動状態となるが、可動軸2の外周壁面2bに凹設の凹
条溝11を通して、室A内の作動油10は室B内へ流入
することから、ダンパー力は弱く作用することとなる。
【0041】すなわち、図9において、便蓋20が開蓋
状態であるイ位置から閉蓋途中のロ位置直前まではダン
パー力は比較的弱く作用し、ロ位置まで閉じられると、
図1において可動軸2はロ位置となり、可動弁9の先端
と、浅(狭)くて短い凹条溝11bとが対向するため、
室Aから室B内へ流入する作動油10の量は少なくな
り、これにより、ダンパー力はそれ以前よりも大きく作
用する。
【0042】さらに、便蓋20がロ位置から閉じられて
行くと、図1において可動軸2は矢印a方向に回動され
ることで、上記の凹条溝11bは可動弁9の先端に対し
て周方向へ変移し、これにより、可動弁9の先端が可動
軸2の外周壁面2bに作動油10の圧力を受けて密着
し、当該可動弁9と可動軸2間を作動油10が流れなく
なることから、作動油10は、可動弁9の上端と、前記
した蓋板1cとの隙間、または前記したピン状弁18の
環状凹溝18a、さらには、前記した通油孔19を通し
て室Aから室B内へ流入するだけとなり、その流入量は
少量であるため、ダンパー力は最大の強さとなり、便蓋
20は、図9においてロ位置からハ位置まで緩徐に閉動
して行くこととなる。
【0043】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、請求項1によるときは、可動軸の正、逆回
動方向によって、可動弁が、ケーシング内の作動油によ
る圧力を受けて、その弾発性をもった脚片による弾発力
に抗して回動されることで開弁作動状態に、または、作
動油による圧力と当該脚片による弾発力とによって閉弁
作動状態となると共に、上記可動軸の外周壁面にあっ
て、その周方向へ所定長さだけ凹条溝を凹設したから、
可動軸が、扉等の開成状態である回動終端位置(イの位
置)から所定角度だけ回動される間は閉弁作動状態にあ
っても作動油が流れ、所定角度から回転始動位置間では
作動油の流れが遮断されることから、当該ユニットを例
えばフラップ扉や便蓋等のように、下方の閉じ位置から
上方へ開成するようにした開閉体等に使用し、これを上
方へ完全に開成してしまうことなく、開き途中における
角度の小さい開き位置から手を離してしまい、これによ
り閉成されるような場合において、その閉成動作に対し
て、可動弁による閉弁作動状態への移行が即動されるこ
とになり、この結果上記開閉体の急激な降下を防止する
ことができる。
【0044】また、請求項2では、ケーシングと、その
内周一側から突出して可動弁を一体または連設状態に形
成することから、前述した機能を満足することができる
ダンパー機構の製造コストを削減することができ、さら
に、請求項3によれば、可動弁を、軸部と弁部片とで形
成することから、当該可動弁の材質が制約されることが
なくなる上、別部材のバネ等による弾性体を介在して可
動弁を回転付勢することから、閉弁作動をより迅速、か
つ確実に行ない得ると共に、この弾性体を取り変えるこ
とで、可動弁の開弁および閉弁の作動位置を任意に調整
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るダンパー機構の一実施例を示す横
断面図である。
【図2】同上実施例の作動状態を示す横断面図である。
【図3】図1におけるA−A′線矢視縦断面図である。
【図4】図1におけるB−B′線矢視縦断面図である。
【図5】同上実施例における可動部を一部切欠して示し
た(A)はブラケット側の斜視図、(B)は凹条溝側の
斜視図である。
【図6】同上実施例の可動弁を示す斜視図である。
【図7】同上ダンパー機構の他実施例を示す横断面図で
ある。
【図8】同上ダンパー機構の異種他実施例を示す横断面
図である。
【図9】同上ダンパー機構の一使用例を示す説明図であ
る。
【図10】従来のダンパー機構を示す横断面図である。
【符号の説明】
1 ケーシング 2 可動軸 2a 外周壁面 8a 取付座 9 可動弁 9a 軸部 9b 脚片 9c 弁部片 10 作動油 11 凹状溝 13 弾性体 16 内周壁面 A ケーシング内の室 B ケーシング内の室 イ 回動終端位置

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軸方向に沿う弁取付用の取付座を内周壁面
    の一部に有するケーシングと、作動油流通用の溝として
    周方向に沿う凹状溝を外周壁面の一部に有する円柱状の
    可動軸と、回動用の支点部として円柱状の軸部を有する
    とともに対称な各片として該軸部外周面の一部からその
    両側へ放射状に突出した弁部片や脚片を有する可動弁
    と、ケーシング内に充填される作動油とを備えていて、
    可動弁の脚片が弾発性をもっていること、および、ケー
    シングと可動軸とがケーシングを外側かつ可動軸を内側
    にして相対回転自在に嵌合されていること、および、ケ
    ーシング内に配置された可動弁がその軸部をケーシング
    内周壁面の取付座に嵌め込まれて首振り回動自在に保持
    され、かつ、可動弁の脚片が可動軸の外周壁面に対して
    摺動自在に弾圧接触しているとともに可動弁の弁部片が
    可動軸の外周壁面に対して接触自在かつ遊離自在に対応
    していること、および、可動軸や可動弁を仕切部材にし
    て仕切られる2つの室がケーシング内にあってこれら各
    室に作動油が充填されていること、および、ケーシング
    と可動軸との正逆方向への相対回転にともなう作動油圧
    を可動弁の弁部片が受けたときに、該弁部片が可動軸の
    外周壁面から遊離して開弁作動状態になったり該弁部片
    が可動軸の外周壁面と接触して閉弁作動状態になったり
    する弁機構をケーシング内の可動軸や可動弁が構成して
    いること、および、弁機構が開弁作動状態になったり閉
    弁作動状態になったりするときのケーシング内の作動油
    について、可動弁の弁部片が可動軸の外周壁面から遊離
    する開弁作動状態のときにはケーシング内の両室にわた
    る作動油の流通量が最も多くなり、可動弁の弁部片が可
    動軸外周壁面の凹状溝上に接触する閉弁作動状態のとき
    にはケーシング内の両室にわたる作動油の流通量が凹状
    溝により規制されて開弁作動状態のときよりも少ない量
    になり、可動弁の弁部片が可動軸外周壁面の凹状溝のな
    い部分に接触する閉弁作動状態ときにはケーシング内の
    両室にわたる作動油の流通が遮断されるものであること
    を特徴とするダンパー機構。
  2. 【請求項2】弾発性のある可動弁であって弁部片を有す
    るものがケーシング内周壁面の軸方向沿いに一体形成さ
    れて該ケーシング内周壁面より傾斜状に突出しているケ
    ーシングと、作動油流通用の溝として周方向に沿う凹状
    溝を外周壁面の一部に有する円柱状の可動軸と、ケーシ
    ング内に充填される作動油とを備えて いること、およ
    び、ケーシングと可動軸とがケーシングを外側かつ可動
    軸を内側にして相対回転自在に嵌合されているととも
    に、可動弁の弁部片が可動軸の外周壁面に対して遊離自
    在に弾圧接触していること、および、可動軸や可動弁を
    仕切部材にして仕切られる2つの室がケーシング内にあ
    ってこれら各室に作動油が充填されていること、およ
    び、ケーシングと可動軸との正逆方向への相対回転にと
    もなう作動油圧を可動弁の弁部片が受けたときに、該弁
    部片が可動軸の外周壁面から遊離して開弁作動状態にな
    ったり該弁部片が可動軸の外周壁面と接触して閉弁作動
    状態になったりする弁機構をケーシング内の可動軸や可
    動弁が構成していること、および、弁機構が開弁作動状
    態になったり閉弁作動状態になったりするときのケーシ
    ング内の作動油について、可動弁の弁部片が可動軸の外
    周壁面から遊離する開弁作動状態のときにはケーシング
    内の両室にわたる作動油の流通量が最も多くなり、可動
    弁の弁部片が可動軸外周壁面の凹状溝上に接触する閉弁
    作動状態のときにはケーシング内の両室にわたる作動油
    の流通量が凹状溝により規制されて開弁作動状態のとき
    よりも少ない量になり、可動弁の弁部片が可動軸外周壁
    面の凹状溝のない部分に接触する閉弁作動状態ときには
    ケーシング内の両室にわたる作動油の流通が遮断される
    ものであることを特徴とするダンパー機構。
  3. 【請求項3】軸方向に沿う弁取付用の取付座を内周壁面
    の一部に有するケーシングと、作動油流通用の溝として
    周方向に沿う凹状溝を外周壁面の一部に有する円柱状の
    可動軸と、回動用の支点部として円柱状の軸部を有して
    いたり該軸部外周面の一部から突出するものとして弁部
    片を有していたりする可動弁と、可動弁に対して弾発力
    を付与するための弾性体と、ケーシング内に充填される
    作動油とを備えていること、および、ケーシングと可動
    軸とがケーシングを外側かつ可動軸を内側にして相対回
    転自在に嵌合されていること、および、ケーシング内に
    配置された可動弁がその軸部をケーシング内周壁面の
    付座に嵌め込まれて首振り回動自在に保持されていると
    ともに可動弁の弁部片が可動軸の外周壁面に対して接触
    自在かつ遊離自在に対応していること、ケーシング内に
    配置された弾性体が可動弁の弁部片とケーシングの内周
    壁面とにわたり装着されて該弁部片を可動軸の外周壁面
    に弾圧接触させていること、および、可動軸や可動弁を
    仕切部材にして仕切られる2つの室がケーシング内にあ
    ってこれら各室に作動油が充填されていること、およ
    び、ケーシングと可動軸との正逆方向への相対回転にと
    もなう作動油圧を可動弁の弁部片が受けたときに、該弁
    部片が可動軸の外周壁面から遊離して開弁作動状態にな
    ったり該弁部片が可動軸の外周壁面と接触して閉弁作動
    状態になったりする弁機構をケーシング内の可動軸や可
    動弁が構成していること、および、弁機構が開弁作動状
    態になったり閉弁作動状態になったりするときのケーシ
    ング内の作動油について、可動弁の弁部片が可動軸の外
    周壁面から遊離する開弁作動状態のときにはケーシング
    内の両室にわたる作動油の流通量が最も多くなり、可動
    弁の弁部片が可動軸外周壁面の凹状溝上に接触する閉弁
    作動状態のときにはケーシング内の両室にわたる作動油
    の流通量が凹状溝により規制されて開弁作動状態のとき
    よりも少ない量になり、可動弁の弁部片が可動軸外周壁
    面の凹状溝のない部分に接触する閉弁作動状態ときには
    ケーシング内の両室にわたる作動油の流通が遮断される
    ものであることを特徴とするダンパー機構。
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