JP2000199536A - 回転ダンパ - Google Patents

回転ダンパ

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JP2000199536A
JP2000199536A JP11228044A JP22804499A JP2000199536A JP 2000199536 A JP2000199536 A JP 2000199536A JP 11228044 A JP11228044 A JP 11228044A JP 22804499 A JP22804499 A JP 22804499A JP 2000199536 A JP2000199536 A JP 2000199536A
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剛明 小堀
Hirosumi Sasa
弘純 佐々
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F9/00Springs, vibration-dampers, shock-absorbers, or similarly-constructed movement-dampers using a fluid or the equivalent as damping medium
    • F16F9/10Springs, vibration-dampers, shock-absorbers, or similarly-constructed movement-dampers using a fluid or the equivalent as damping medium using liquid only; using a fluid of which the nature is immaterial
    • F16F9/14Devices with one or more members, e.g. pistons, vanes, moving to and fro in chambers and using throttling effect
    • F16F9/145Devices with one or more members, e.g. pistons, vanes, moving to and fro in chambers and using throttling effect involving only rotary movement of the effective parts

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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高トルク又は低トルクへの移行が迅速で、い
わゆるバックラッシュのない回転ダンパを提供する。 【解決手段】 粘性流体(6)が充填された室(3)内
に収容された軸部材(5)とトルク制御手段とを有し、
室(3)は第1分室(31)と第2分室(32)によっ
て区分され、前記トルク制御手段が、室(3)と隣接し
て設けられた補助室(4)と、室(3)と補助室(4)
とを仕切る隔壁(7)に形成され室(3)の第1分室
(31)と第2分室(32)のそれぞれと補助室(4)
とを連通する第1と第2の通孔(71,72)と、第1
通孔(61)に設けられ補助室(4)から第1分室(3
1)への流体の移動を阻止する逆止弁(9)とからな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばピアノの鍵
盤蓋等の開閉に際してこれに制動力を与える回転ダンパ
に関し、特に、いわゆるバックラッシュのない回転ダン
パに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の回転ダンパは、例えば、特開平5
−10366号に示されるような構造を有する(図1
8)。可動軸2がa方向に回転すると、弁部9aの直線
状平面9cがA室内部の作動油10から反時計回り方向
の圧力を受けて軸承凹部8aを中心に反時計回りに回転
することにより、シリンダ1の内壁面1kに円弧状面9
dが密着して閉弁状態となり高トルクが得られる。一
方、可動軸2がb方向に回転すると、弁部9aの円弧状
面9dが作動油10から時計回り方向の力を受けて軸承
凹部8aを中心に時計回りに回転することにより、円弧
状面9dが内壁面1kから離間して開弁状態となり低ト
ルクが得られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような構造の回転
ダンパでは、開弁方向に回転中の可動軸2を一旦停止
し、今度は逆に閉弁方向に回転させる際には、シリンダ
1の内壁面1kから離間していた弁部9aが動油10の
圧力により回転して壁面1kに密着するまでに所定の時
間を要するので、この間は高トルクが得られない。
【0004】このように、高トルクへの移行が迅速に得
られない、遊びの時間又は区間をバックラッシュとい
い、蓋等を閉じる際に迅速なダンピング効果が要求され
る場合等において不都合があった。そこで、高トルクへ
の移行に対して応答の速い回転ダンパが望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の回転ダンパは、請求項1において、内部に
室を備えた筒状ケーシングと、前記室内に充填された粘
性流体と、前記室内に一部が収容されると共に外部部材
と連結可能な支軸部を有し前記ケーシングに対して相対
的に回転可能な軸部材と、前記軸部材の前記室内に収容
された部分の外周面に軸方向に沿ってかつ径方向外方に
突出して設けられ、外端面が前記ケーシングの内周面に
摺接する第1凸条と、前記ケーシングの内周面に軸方向
に沿ってかつ径方向内方に突出して設けられ、内端面が
前記軸部材の前記室内に収容された部分の外周面に摺接
する第2凸条と、前記軸部材の回転方向に応じて高トル
ク又は低トルクを発生させるトルク制御手段とを備え、
前記第1及び第2の凸条は協働して前記軸部材の相対回
転を所定範囲内に制限するとともに、前記室内を容積が
可変の第1分室と第2分室に区分するように設けられて
おり、さらに前記トルク制御手段は前記軸部材の回転時
に前記第1分室及び第2分室間の粘性流体の移動を制御
する回転ダンパにおいて、前記トルク制御手段が、前記
ケーシング中に前記室と連通するように隣接して設けら
れた補助室と、前記室と前記補助室とを仕切る隔壁に形
成され前記室の前記第1分室及び第2分室のそれぞれと
前記補助室とを連通する第1通孔及び第2通孔と、前記
第1通孔における前記補助室から前記室の第1分室側へ
の粘性流体の移動を阻止する逆止弁と、からなるように
した。
【0006】以上のように構成したことにより、軸部材
が一方向に回転する際には、室から出て補助室を経由し
再び室に戻る粘性流体の移動が生じることにより発生す
るトルクを低トルクとすることができ、軸部材が逆方向
に回転する際には、隔壁の第1通孔に設けられた逆止弁
によって前記補助室から前記室の第1分室への粘性流体
の移動が阻止されるため、室から出て補助室を経由し再
び室に戻る粘性流体の移動が生じないことになり、発生
するトルクを高トルクとすることができる。さらに、軸
部材が上記逆方向に回転する際には、逆止弁の作用によ
りその回転直後においても補助室側から室側への粘性流
体の移動が完全に阻止されて高トルクが得られ、一方、
軸部材が上記一方向に回転する際には、逆止弁の作用に
よりその回転直後においても室側から補助室側への粘性
流体の移動が速やかに生じ低トルクが得られ、いわゆる
バックラッシュのない回転ダンパが得られる。
【0007】請求項2と請求項3では、前記室と前記補
助室とを前記隔壁を介してダンパの軸方向に連設したの
で、ダンパ全体の直径を小さくすることができる。
【0008】請求項4では、前記補助室を前記室のダン
パの径方向外方に配設したので、ダンパ全体の軸方向長
さを短くできる。
【0009】請求項5では前記逆止弁を、前記第1通孔
の補助室側の開口を覆うリードバルブとし、請求項8で
は同開口を塞ぐボールバルブとし、請求項9では同開口
を塞ぐタペットバルブとした。このようなバルブを用い
ることにより、粘性流体の流れに対して第1通孔を迅速
かつ確実に開閉することができる。
【0010】また、請求項6では、補助室側における隔
壁面の径方向内側部分に環状突出部を設けて該環状突出
部にリードバルブの径方向内側の基部を載置し、かつ、
前記補助室側の開口周囲に環状突出部と略同じ高さを有
する台座を設けて該台座上にリードバルブの径方向外側
の可動弁部分を載置して前記開口を覆うようにした。さ
らに、請求項7では、補助室側における隔壁面の径方向
内側部分に環状突出部を設けて該環状突出部にリードバ
ルブの径方向内側の基部を載置し、かつ、リードバルブ
の径方向外側の可動弁部分の厚さを環状突出部の高さと
略同じとし当該可動弁部分によって前記開口を覆うよう
にした。
【0011】これにより、第1通孔の開口をより確実に
密閉できると共に、リードバルブと補助室側の隔壁面と
の間を離間させることにより、開口を開閉する抵抗が減
少し、開口を開閉する応答性も向上する。
【0012】請求項10では、前記第1凸条を凸条本体
とこれに被せて前記ケーシングの内周面との隙間を調整
する隙間調整体とから構成するようにし、軸部材が回転
する際に、この隙間調整体がその外端面を前記ケーシン
グの内周面に摺接しつつ前記本体と一体に回転するよう
にした。このような隙間調整体を用いることにより、室
内の密閉度を向上することができるので逆止弁の応答性
を高めることが可能となり、筒状ケーシングの厳密な眞
円度を必要としない利点も有る。また、隙間調整体がな
くてもよいが、そのときは、筒状ケーシングや軸部材の
加工精度に十分留意する必要がある。さらに、隙間調整
体が損傷した際には容易にこれを交換できる。
【0013】また、請求項11では前記第2凸条を凸条
本体とこれに被せられて前記軸部材の外周面との隙間を
調整する隙間調整体とから構成するようにし、軸部材が
回転する際に、その外周面にこの隙間調整体の外端面が
接するようにした。これにより室内の密閉度を向上する
ことができる等の効果が生じる。
【0014】請求項12では、前記筒状ケーシングの内
周面の周方向において複数の前記第2凸条を等間隔に設
けて当該複数の前記室を形成し、各室内に前記第1凸条
が一つずつ収容されるように前記軸部材の室内に収容さ
れた部分の外周面に当該複数の第1凸条を設けるように
した。これにより、軸部材の回転角を所望の範囲内に制
限可能であり、また発生トルクの大きさを調整可能とな
る。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態の一例につい
て添付した図面に基づき説明する。図1〜図6は本発明
に係る回転ダンパの第1構成例を示し、図1は本回転ダ
ンパの断面斜視図、図2は本回転ダンパの縦断面図、図
3〜図6は本回転ダンパの動作を説明する横断面図で、
図3〜図6の各(a)は図2のA−A断面図、同各
(b)は図2のB−B断面図である。
【0016】図1と図2に示すように、本発明の回転ダ
ンパ1は、筒状ケーシング2の室3の内部に軸部材5の
一部を組み込み、室3及び補助室4の内にシリコーンオ
イル等の粘性流体6を充填封入した構造を有する。筒状
ケーシング2の一方の端部は底壁11により封止され、
底壁11は外方から室内3に突出するように外面に形成
された凹部11aを有し、他方の開放された端部には穴
空きキャップ10が取り付けられている。軸部材5の室
3内に収容された部分5aはブッシュ15を介して前記
凹部11aの室内側の突出部に軸支される。穴空きキャ
ップ10の穴部分101からは軸部材5の支軸部52が
ケーシング2外に突出している。この支軸部52には回
り止め52aが形成されており、この部分において外部
部材である蓋等に係合させられる。なお、ケーシングの
底壁11には、上記凹部11aの代わりに室内側に凹状
部を形成し、軸部材5の室内に収容された部分5aをこ
の内部凹状部に軸支する構造としてもよい。
【0017】穴空きキャップ10の内面にはこれと接す
るプレート12が配設されている。このプレート12の
穴空きキャップ10とは反対側の面には、軸部材5の支
軸部52の周囲を囲むように軸方向に突出した突出部1
21が設けられている。プレート12とケーシング2の
内周面22との間にはO−リング等の第1のシーリング
部材13が装着され、プレート12と支軸部52の外周
面55との間には同じく第2のシーリング部材14が装
着され、これによってケーシング2内から外部に粘性流
体6が漏れるのを防止している。
【0018】図3〜図6に示すように、軸部材5の室3
内に収容されている部分5aの外周面56には軸方向に
沿ってかつ径方向外方に向けて第1凸条51が軸中心O
に対して対称となるように二つ突設しており、各第1凸
条51の先端部には垂下壁53a、53bを有する断面
略コの字型の隙間調整体53が被せられている。軸部材
5が回転する際には、隙間調整体53は第1凸条51に
対して周方向及び半径方向に遊びをもたないでこれと一
体に回転する。
【0019】このような隙間調整体53を用いることに
より、隙間調整体53の外端面53cとケーシング2の
内周面22との間にほとんど隙間が形成しない程度に、
外端面53cを内周面22に密着させることができるの
で、室3内の密閉度をさらに高くすることが可能とな
り、その結果より高いトルクを発生させることができ
る。なお、上述の遊びをもたないとは、隙間調整体53
が第1凸条51上でガタガタとブレないように被せられ
ていることを指すものであって精密部品のような精度を
要求するものではない。
【0020】ケーシング2の内周面22の軸方向に沿っ
て二つの第2凸条8、8が、軸中心Oに対して対称とな
るように径方向内方に突設している。軸部材5はその外
周面56を各第2凸条8の内端面8aに摺接するように
して回転し、隙間調整体53の垂下壁53a、53bの
うちの一方の側面が第2凸条8の側面8bに当たること
により軸部材5の回転が停止する。このように、第1と
第2の凸条51、8によって軸部材5の回転が所定の範
囲内に制限される。垂下壁53aの側面が一方の第2凸
条8の側面8bに当たって停止している状態を図3に示
し、垂下壁53bの側面が他方の第2凸条8の側面8b
に当たって停止している状態を図5に示す。
【0021】図示例では、これら二つの第2凸条8,8
の存在により、軸部材5の周囲に二つの室3、3が形成
される。これら二室3、3内には、軸部材5の第1凸条
51が該室の一端部から他端部まで全長にわたって移動
自在に配置され、各室3内を容積が可変の第1分室31
と第2分室32とに区分する。
【0022】筒状ケーシング2内部は、その内周面22
に対して固定された隔壁7によって室3と補助室4に区
分され、補助室4は室3に対して前記軸部材の支軸部5
2側に位置する。図1ならびに図3〜図6の各(b)に
示すように、隔壁7は一方の第2凸条8のケーシング2
の開放端側端面に突起状に設けられた回り止め33によ
ってこのケーシング2の内周面22に対して固定されて
いるが、例えば、隔壁7の外周部を内周面22に設けた
係合溝(不図示)に嵌入して隔壁7を内周面22に対し
て固定する方法を採用してもよい。また、隔壁7をケー
シング2の内周面22と一体の成形体としてもよい。さ
らに、内部に室3を有する第1の筒状ケーシングと、内
部に補助室4を有する第2の筒状ケーシングをあらかじ
め用意しこれらを共通の隔壁によって区分してもよい。
【0023】図1、図2に示すように、補助室4は、軸
方向において隔壁7とプレート12との間に広がり、径
方向においてプレート12の突出部121の周壁121
aとケーシング2の内周面22との間に広かる空間部分
を占める。隔壁7とプレート12との間隔が隔壁7と封
止端部11との間隔より十分に狭いので、補助室4の容
積は室3のそれに比べて十分に小さい。
【0024】図3〜図6に示すように、隔壁7には厚さ
方向にこれを貫通する第1通孔71と第2通孔72とか
らなる一対の通孔(71、72)が二組設けられてい
る。各組において、一方の室3の第1通孔71と他方の
室3の第2通孔72は周方向において第2凸条8を挟ん
でその両隣りに位置するように配設される。また、二つ
の第1通孔71、71同士は軸中心Oに対して対称位置
に配置され、第2通孔72、72同士も同様に配置され
る。
【0025】図3〜図6の各(b)に示すように、隔壁
7の補助室4側の面には逆止弁9として作用するリード
バルブ91が載置固定され、この面の相当部分がこのリ
ードバルブ91によって覆われている。リードバルブ9
1は、隔壁7に設けた係合突起73をリードバルブ91
に設けた孔91aに係合することにより隔壁7面に固定
されるが、リードバルブ91の隔壁7への固定方法はこ
れに限定されるものではなく、リードバルブ91による
第1通孔の開閉に支障が生じないように、例えば、適当
箇所において両者を部分的に接着する等の方法を採用し
てもよい。図3(b)に示すように、リードバルブ91
は、径方向内方の基部91cと、径方向の外側にあって
基部91cからその周囲に沿って対称に延出する腕状部
91dからなる。腕状部91dの端部は、第1通孔71
の補助室4側の開口部分を覆う可動弁部分91bを構成
する。図示例では、リードバルブ91の基部91cと腕
状部91dとの間には切れ込みが設けてあり、可動弁部
分91bが粘性流体によって押し上げられた後に元の位
置に戻る際において大きな復元力が得られるようになっ
ている。例えば、厚さのさらに薄いリードバルブ91を
用いたり、より大きな復元力を有する材質を採用するこ
とにより、上記のような切れ込みがなくほぼ円形状のリ
ードバルブを用いてもよい。さらに、より大きな復元力
を得るには、腕状部91dの端部を可動弁部分91bと
するのが好ましいが、腕状部91dの任意の位置を可動
弁部分91としてもよい。
【0026】二つの第1通孔71、71はリードバルブ
91の径方向外側の両端部側に設けられた一対の可動弁
部分91bで覆われているが、二つの第2通孔72、7
2はリードバルブ91により覆われていない。リードバ
ルブ91は例えば板バネを成形したものを使用でき、第
1通孔71の補助室4側の開口部分を覆うように隔壁面
に載置され、上述のように、可動弁部分91bは粘性流
体によって押し上げられた後に元の位置に戻る復元力を
有する。
【0027】このようなリードバルブ91は、図1及び
図2に示すように、その片側の全面を隔壁7の補助室4
側の面上に載置してもよいが、これに代わって、図7に
示すような隔壁7構造を用いた変更例を使用してもよ
い。すなわち、第1通孔71の補助室4側の開口周囲に
隔壁7面から突出する円形台座74を設け、かつ、隔壁
7の径方向の内側部分には円形台座74と同じ高さを有
する環状突出部75を設けた隔壁構造である。
【0028】図8に示すように、リードバルブ91の径
方向内側の基部を環状突出部75上に載置するととも
に、リードバルブ91の径方向外側の両端部側にある一
対の可動弁部分91bをこの円形台座74上に載置し、
第1通孔71の補助室4側の開口を覆うようになってい
る。上記台座は円筒状が好ましいが、これに限定される
ものではない。なお、図8には、第1通孔71の補助室
4側の一方の開口と、円形台座74を介して当該開口を
閉じるリードバルブ91の一方の可動弁部分を示す。
【0029】このような円形台座74を設けることによ
り、リードバルブ91を円形台座74の上面により密着
できるので、第1通孔71の補助室4側の開口をより確
実に密閉することが可能となる。また、リードバルブと
補助室側の隔壁面との間を離間させることにより、開口
を開閉する抵抗が減少するので開閉の応答性も向上でき
る。
【0030】図9に示すように、リードバルブ91を隔
壁7に固定するには、隔壁7に設けた係合突起73をリ
ードバルブ91に設けた孔91aに係合することにより
隔壁7面に固定されるが、リードバルブ91の隔壁7へ
の固定方法はこれに限定されるものではない。
【0031】さらに、図8に示す構造に代わって、図1
0に示すような径方向外側の可動弁部分91bの厚さが
厚いリードバルブ91を用いた変更例を使用してもよ
い。すなわち、第1通孔71の補助室4側の開口をこの
ような可動弁部分91bによっ覆うものである。なお、
図10には、一方の可動弁部分しか示していないが、か
かる可動弁はリードバルブ91の径方向外側の両端部側
に一対設けられている。また、この例においても、図示
しないが、隔壁7には、径方向の内側部分においてリー
ドバルブ91の可動弁部分91bと略同じ高さを有する
環状突出部が設けられている。このような形状のリード
バルブを用いることによって、上記の変更例と同様に、
第1通孔71の補助室4側の開口をより密接に覆うこと
ができるので、より確実に開口を密閉でき、かつ開口を
開閉する応答性も向上できる。
【0032】以上説明した二つの変更例では、従前の例
と同様に、隔壁7は一方の第2凸条8のケーシング2の
開放端側端面に突起状に設けられた回り止め33によっ
てこのケーシング2の内周面22に対して固定されてい
るが(図9)、以下の点で従前の例とは異なる。すなわ
ち、従前の例では、図2に示すように、ケーシング2の
内径より僅かに小さな外径を有する隔壁7をケーシング
2内に嵌入することによって、ケーシング2内に隔壁7
を収容している。これに対して、上記変更例では、図7
に示すように、ケーシング2の内周面22に環状段差を
設け、この段付部分76に隔壁7の径方向の外側部分を
載置するようにして、ケーシング2内に隔壁7を収容し
ている。このような構造を採用することにより、段付部
分76におけるシール効果の向上、ならびに、ケーシン
グの内径及び隔壁の外径に関して厳格な寸法精度を必要
としない利点がある。
【0033】以上説明したようなリードバルブの他に、
図11に示すボールバルブ92や図12に示すタペット
バルブ93を用いてもよい。ボールバルブ92を用いる
場合には、第1通孔71の補助室4側の出口部分に開口
側に向けて広くなるテーパ部分71aを設け、このテー
パ部分71aでボール92aを受けて第1通孔71を閉
じるようにする。そして、プレート12の第1通孔71
に対向する面部分に切欠12aを設け、第1通孔71の
補助室4側の開口部分を塞ぐようにボール92aを付勢
するコイルバネ等のバネ手段92bを切欠12a内に収
容する。一方、タペットバルブ93を用いる場合には、
タペットの蓋部分の直径が第1通孔71の内径より大き
なタペット93aを用い、タペット93aを付勢するバ
ネ手段93bはボールバルブ92で用いたのと同様のも
のを用いる。
【0034】図1に示すように、軸部材5の室3内に収
容された部分5aの外周面56の一部分には、一定の深
さで軸方向の幅が次第に変化する溝54が周方向に沿っ
て刻設されている。なお、溝の幅を一定にして深さを周
方向に沿って変化さてもよく、また溝の幅と深さを共に
周方向に沿って変化さてもよい。軸部材5が回転する際
に、第2凸条8の内端面と軸部材5の室3の内部に収容
された部分5aの外周面56の間に溝54が存在する場
合には、溝54を通って一方の室3の第1分室31から
他方の室3の第2分室32へ、又はこれとは逆への粘性
流体6の流れが生じ、これによって発生トルクを低減、
調整可能となる。
【0035】なお、このような溝を室3の底壁11の内
面又は隔壁7の室3側の面に設けてもよい。これらの場
合には、第1凸条の径方向に沿った側面がこのような溝
と対面する際には、この溝を介して、同じ室3における
第1分室31から第2分室32へ又はこれと逆の方向に
粘性流体の流れを生じる。特に、図6に示すような回転
においては、このような溝を介した同じ室3における第
2分室32から第1分室31への粘性流体の流れによっ
て、第1通孔71及び第2通孔72を介して、一方の室
3の第1分室31から他方の室3の第2分室32への粘
性流体の流れが生じ、その結果、発生トルクを低減させ
ることができる。
【0036】このような回転ダンパ1は、例えば次のよ
うにして組付けられる。軸部材5の支軸部52を蓋等の
中空軸(不図示)に嵌入し、回り止め部分52aをこれ
に係合させる。一方、回転ダンパ1の本体はケーシング
2外に張り出した穴空き鍔23部分を蓋等の本体に回転
不能に組付ける。
【0037】次に、このように構成された回転ダンパ1
の作用を図3〜図6に基づいて説明する。まず、蓋等が
完全に閉じている状態から開くまでの作用について以下
に説明する。
【0038】回転ダンパ1が連結された蓋等が完全に閉
じているときは、回転ダンパ1の横断面状態は図3で示
される。図3(a)に示すように、軸部材5の第1凸条
51に被せられた隙間調整体53の一方の垂下壁53a
の側面が、第2凸条8の一方の側面8bに当接してい
る。図に示す状態では、第1凸条51と隙間調整体53
によって、第2通孔72、72の室3側の開口の一部分
がそれぞれ閉じられているが、この開口が完全に開いた
状態になるように第1凸条51と隙間調整体53の形状
等を設定してもよく、又は、軸部材5が回転し始めると
同時にこれら開口も開き始めるようになっていて、後述
のように第1通孔71から補助室4を経由した粘性流体
6が通過可能であれば開口がこの状態において完全に閉
じられた状態であってもよい。これに対して、図3
(b)に示すように、第1通孔71、71の補助室4側
の開口はリードバルブ91によってそれぞれ覆われ完全
に閉じられている。
【0039】図3で示される状態から、軸部材5が時計
回りに僅かに回転した状態を図4に示す。図4(a)に
示すように、二つの室3、3は二つの第2凸条8、8と
第1凸条51、51とによって、軸部材5の周方向に沿
って第1分室31と第2分室32とにそれぞれ区分され
る。第1凸条51に対して回転方向の前方が第1分室3
1で、後方が第2分室32である。軸部材5の回転によ
り第1分室31の内圧が高くなるので、第1分室31内
の粘性流体6が第1通孔71の補助室4側の開口を覆っ
ているリードバルブ91部分を押上げるように作用す
る。粘性流体6の押上げ力がリードバルブ91の復元力
より大きいときには、第1通孔71を覆っている可動弁
91b部分を含むリードバルブ91の両端付近が隔壁7
から離間する。その結果、リードバルブ91が開いた状
態となり、第1通孔71を介して室3の第1分室31と
補助室4が連通する。このように一方の室3の第1分室
31から第1通孔71を通って補助室4に移動した粘性
流体6は、図4(b)に示すように、第2凸条8に対し
て前記第1通孔71に隣接して配置されリードバルブ9
1に覆われていない第2通孔72を通って、矢印αで示
すように他方の室3の第2分室32内に移動する。
【0040】なお、リードバルブ91の代わりに図11
に示すボールバルブ92を用いた場合には、第1分室3
1内の粘性流体6が第1通孔71の補助室4側の開口を
塞いでいるボールバルブ92を押上げるように作用す
る。粘性流体6の押上げ力がボール92aを付勢するバ
ネ力より大きいときには、ボール92aがプレート12
側に押し上げられ隔壁7から離間する。その結果、一方
の室3の第1分室31から補助室4へ流動した粘性流体
6は、ボール92aに塞がれていない第2通孔72を通
って、矢印αで示すように他方の室3の第2分室32内
に移動する。
【0041】また、リードバルブ91の代わりに図12
に示すタペットバルブ93を用いた場合には、第1分室
31内の粘性流体6が第1通孔71の補助室側の開口を
塞いでいるタペット93aを押上げるように作用する。
粘性流体6の押上げ力がタペット93aを付勢するバネ
力より大きいときには、タペット93aがプレート12
側に押し上げられ隔壁7から離間する。その結果、一方
の室3の第1分室31から補助室4へ流動した粘性流体
6は、タペット92aに塞がれていない第2通孔72を
通って、矢印αで示すように他方の室3の第2分室32
内に移動する。
【0042】以上のように、一方の室3の第1分室31
から第1通孔71を通って補助室4を経由し、次いで第
2通孔72から他方の室3の第2分室32に至る粘性流
体6の流路が形成されるので発生するトルクは小さい。
【0043】この構成例では、補助室4と、第1通孔7
1と第2通孔72からなる一対の流体通孔と、第1通孔
71に設けられたリードバルブ91などの逆止弁9とか
らトルク制御手段を構成し、前記トルク制御手段によっ
て、軸部材5の回転時における第1分室31と第2分室
32間の粘性流体6の移動を制御するようにした。
【0044】次に、図4で示される状態からさらに回転
を続けると、図5に示すように、隙間調整体53の他方
の垂下壁53bの側面が、もう一方の第2凸条8の側面
8bに当接した状態で回転が停止する。この状態では、
第1凸条51と隙間調整体53によって、第1通孔7
1、71の室3側の開口の一部分がそれぞれ閉じられて
いるが、上述のように、この開口が完全に開いた状態や
完全に閉じた状態であってもよい。以上のように、蓋が
閉じている状態から完全に開くまでは発生トルクを低く
できる。
【0045】また、使用する逆止弁9はバネの弾性力を
利用しているためその開閉が迅速に行なわれる。したが
って、軸部材5が上記図3に示す状態から図4に示す状
態に至る回転直後においても、第1通孔71を覆う逆止
弁9がタイムラグなしにすばやく開状態となるので、室
3側から補助室4側へ粘性流体6が速やかに移動するの
で、回転と同時に低トルクが発生するバックラッシュの
ない回転ダンパが得られる。
【0046】次に、蓋等が完全に開いた状態から閉じる
際の作用について以下に説明する。回転ダンパ1が連結
された蓋等が完全に開いている状態は、上述のように図
5で示される。
【0047】図5で示される状態から、軸部材5が反時
計回りに僅かに回転した状態を図6に示す。図6(a)
に示すように、二つの室3、3は二つの第2凸条8、8
と第1凸条51、51とによって、軸部材5の周方向に
沿って第1分室31と第2分室32とに区分される。図
4に示す場合と異なり、第2分室32は第1凸条51に
対して回転方向の前方となり、第1分室31はその後方
となる。
【0048】軸部材5の回転により第2分室32の内圧
が高くなるので、この流体圧がリードバルブ91により
覆われていない第2通孔72を介して補助室4内に伝わ
る。ところで、上記第2通孔72と第2凸条8を介して
隣接する第1通孔71の補助室4側の開口は、補助室4
側から室3側へと作用する復元力をもつリードバルブ9
1により覆われているが、上記流体圧によってリードバ
ルブが補助室4側から室3側へとさらに付勢されるた
め、第1通孔71の補助室4側の開口は、リードバルブ
91によってより強固に閉じられた状態となる。
【0049】なお、リードバルブ91の代わりに図11
に示すボールバルブ92や図12に示すタペットバルブ
93を用いた場合には、補助室4側から室3側へと作用
する付勢力をもつボール92a又はタペット93aによ
り、第1通孔71の補助室4側の開口が塞がれている。
ここで、第2通孔72を介して補助室4内に伝わる流体
圧によってボール92a又はタペット93aが補助室4
側から室3側へとさらに付勢されるため、第1通孔71
の補助室4側の開口は、これらのバルブによってより強
固に閉じられた状態となる。
【0050】以上のように、第1通孔71を介した補助
室4と室3の第1分室31とが連通しないので、一方の
室3の第2分室32から補助室4を経て他方の室3の第
1分室31に至る粘性流体6の流路が形成されない。し
たがって、粘性流体6は、隙間調整体53の外端面53
cと室3の内周面22との間や、第2凸条8の内端面8
aと軸部材5の外周面56との間等に形成されるラジア
ル方向の僅かな隙間、ならびに、第1凸条51の端面と
隔壁7の側面との間等に形成されるスラスト方向の僅か
な隙間を大きな抵抗力を受けつつ移動せざる得ないこと
となるため高トルクが発生する。
【0051】次に、図6で示される状態からさらに回転
を続けると、隙間調整体53の一方の垂下壁53aが一
方の第2凸条8の側面8bに当接して回転が停止し、図
3に示す状態に戻る。以上のように、蓋が開いている状
態から完全に閉じるまでは発生するトルクを高くでき
る。
【0052】また、使用する逆止弁9はバネの弾性力を
利用しているためその開閉が迅速に行なわれる。したが
って、軸部材5が上記図5に示す状態から図6に示す状
態に至る回転直後においても、室3側から補助室4側へ
の粘性流体の移動が第1通孔を覆う逆止弁9によってタ
イムラグなしに完全に阻止されるのでこの回転直後から
高トルクが発生し、いわゆるバックラッシュのない回転
ダンパが得られる。
【0053】次に、本発明の回転ダンパ1の第2構成例
を第1構成例と異なる点についてのみ説明する。図13
はこの第2構成例の回転ダンパの縦断面図を示す。
【0054】図13に示すように、第2構成例の回転ダ
ンパ1は室3と補助室4とが軸方向において連通するよ
うに、これら二つの室が隔壁7を介して軸方向に連設さ
れている点で上記第1の構成例と同様であるが、室3が
補助室4に対して軸部材5の支軸部52側に配設されて
いる点で第1の構成例と相違する。
【0055】第2構成例の回転ダンパ1もまた、筒状ケ
ーシング2の室3の内部に軸部材5の一部を組み込み、
この室3内に粘性の高いいわゆるシリコンオイル等の粘
性流体6を充填封入した構造を有する。凹部11a部分
を有する筒状ケーシング2の一方の端部は封止キャップ
11により封止され、他方の開放された端部には穴空き
キャップ10が取り付けられている。穴空きキャップ1
0の穴部分101からは軸部材5の支軸部52がケーシ
ング2外に突出している。
【0056】穴空きキャップ10の内側には、軸部材5
に軸支されるようにしてO−リングホルダー16が設け
られている。O−リングホルダー16の径方向の両端部
には同心状に2つのO−リング等のシーリング部材1
3、14が装着されており、筒状ケーシング2の内周面
22との間には第1のシーリング部材13が装着され、
軸部材5の外周面55との間には第2のシーリング部材
14が装着され、これらによってケーシング2内から外
部に粘性流体6が漏れるのを防止している。また、筒状
ケーシング2の内周面22と封止キャップ11との間に
はシーリング部材18が装着され、粘性流体6の漏れを
防止している。
【0057】筒状ケーシング2内を封止キャップ11側
の補助室4と支軸部52側の室3との二つの室に軸方向
において仕切る隔壁7は、例えばケーシング2の内周面
22に固定される。
【0058】室3内に収容されている軸部材5の外周面
56には、第1の構成例と同様の二つの第1凸条51が
形成され、各第1凸条51には隙間調整体53がそれぞ
れ被せられている。また、室3内には、これまた第1の
構成例と同様の二つの第2凸条(不図示)が、軸方向に
沿うと共に軸中心Oに対して対称位置に配置するように
径方向内方に突設しており、隙間調整体53の垂下壁
(不図示)の側面の一方が第2凸条8の側面(不図示)
に当たることにより軸部材5の回転を停止させる。な
お、軸部材5の一端側の小径部分57の先端は、隔壁7
を貫通して補助室4内に入り込んでいる。
【0059】なお、第1の構成例と同様に、隔壁7は第
2凸条の軸方向端面に突設された回り止めによってケー
シング2の内周面22に対して固定されてもよく、また
隔壁7の外周部を内周面22に設けた係合溝(不図示)
に嵌入して隔壁7を内周面22に対して固定してもよ
く、隔壁7を内周面22との一体成形体としてもよい。
さらに、内部に室3を有する第1の筒状ケーシングと、
内部に補助室4を有する第2の筒状ケーシングをあらか
じめ用意しこれらを共通の隔壁によって区分してもよ
い。
【0060】隔壁7には第1構成例と同様に、厚さ方向
にこれを貫通する第1通孔71と第2通孔72とからな
る一対の通孔(71、72)が二組設けられている(図
13では第1通孔71のみが示されている)。また、隔
壁7の補助室4側の面上には、これまた第1構成例と同
様に、第1通孔71、71を覆い(第2通孔72は覆っ
ていない)逆止弁9として作用するリードバルブ91が
載置固定されている。なお、第1構成例と同様に、リー
ドバルブに代わり、バネを収容する不図示のプレート等
を設けて図11に示すボールバルブ92や図12に示す
タペットバルブ93を用いてもよい。
【0061】また、第1構成例と同様に、軸部材5の室
3に収容された部分の外周面56においてその周方向の
一部分に溝54(不図示)を刻設してもよく、回転ダン
パ1の蓋等への組付けも第1構成例と同様にして行われ
る。
【0062】この第2構成例も第1構成例と同様に、補
助室4と、第1通孔71と第2通孔72からなる一対の
流体通孔と、第1通孔71に設けられたリードバルブ9
1などの逆止弁9とからトルク制御手段が構成され、こ
のトルク制御手段により、軸部材5の回転時には第1分
室31と第2分室32間の粘性流体6の移動が制御され
る。また、この構成例におけるトルク制御手段の作用も
第1構成例と同様である。
【0063】次に、本発明の回転ダンパ1の第3構成例
を図14、図15に基づいて説明する。この構成例に関
しても第1構成例と異なる部分についてのみ説明する。
図14は第3構成例の回転ダンパの横断面図、図15は
図14のD−D断面図を示す。
【0064】図14と図15に示すように、第3構成例
の回転ダンパ1は、補助室4が隔壁7を介して室3のダ
ンパの径方向外方に配設されている点で上記第1構成例
及び第2構成例の回転ダンパ1と相違する。
【0065】第3構成例の回転ダンパ1は、室3の内部
に軸部材5の一部を組み込み、この室3内に粘性の高い
いわゆるシリコンオイル等の粘性流体6を充填封入した
構造を有する。ケーシング2の一方の端部は底壁11に
よって封止され、底壁11は軸部材5を支持する突起1
1aを有する。ケーシング2の開放された端部には穴空
きキャップ10が取り付けられている。穴空きキャップ
10の穴部分101からは軸部材5の支軸部52がケー
シング2外に突出している。
【0066】穴空きキャップ10の内側には、軸部材5
に軸支されるようにしてO−リングホルダー16が設け
られている。O−リングホルダー16の径方向の両端部
には同心状に2つのO−リング等のシーリング部材1
3、14が装着されており、ケーシング2の内周面22
との間には第1のシーリング部材13が装着され、軸部
材5の支軸部52の外周面55との間には第2のシーリ
ング部材14が装着され、これらによってケーシング2
から外部に粘性流体6が漏れるのを防止している。
【0067】以上のような室3に対して、補助室4は以
下のように配設される。ケーシング2の周壁2aのうち
周方向において第2凸条8を挟んだ円弧状の所定領域
を、室3と補助室4との隔壁7として用いている。二つ
の第2凸条8は中心Oに対して対称位置に配置されてお
り、二つの円弧状隔壁7も通常中心Oに対して対称位置
に配置される。補助室4は隔壁7を介して回転ダンパ1
の径方向外方に突出するように二つ設けられる。
【0068】二つの隔壁7は、ケーシング2の周壁2a
とは別個の円弧状部材を使用してその内側に第2凸条8
を形成したものを、二つ割にされたケーシング2の周壁
2a間にそれぞれ埋め込むようにしてケーシング2に取
付けてもよい。しかしながら、通常は、上述のようなケ
ーシング2の周壁2aの一部分を利用したものが用いら
れる。補助室4は、ケーシング2の周壁2aと一体に形
成された周壁41、2b、封止キャップ42、ならびに
底壁11によって囲まれた空間部からなる。
【0069】隔壁7には、厚さ方向にこれを貫通する第
1通孔71と第2通孔72とからなる一対の通孔(7
1、72)が二組設けられている。各組において、一方
の室3の第1通孔71と他方の室3の第2通孔72は周
方向において第2凸条8を挟んでその両隣りに位置する
ように配設される。また、二つの第1通孔71、71同
士は軸中心Oに対して対称位置に配置され、第2通孔7
2、72同士も同様に配置される。
【0070】隔壁7の補助室4側の面上には、上記第1
構成例及び第2構成例と同様に、第1通孔71を覆う
(第2通孔72は覆っていない)逆止弁9として作用す
るリードバルブ91が載置固定されている。リードバル
ブ91の隔壁7への固定方法としては、図14に示すよ
うに、隔壁7の補助室4側にネジ溝16bを設け、リー
ドバルブ91にネジ16aを通す孔を設け、リードバル
ブ91を介してネジ16aをネジ溝16bに螺合する方
法が通常用いられるが、リードバルブ91による第1通
孔の開閉に支障が生じないように、リードバルブ91を
隔壁7の適当な箇所に部分的に接着して固定する等の方
法によってもよい。また、リードバルブに代わり、バネ
を収容する不図示のプレート等を設けて図11に示すボ
ールバルブ92や図12に示すタペットバルブ93を用
いてもよい。
【0071】室3内に収容されている軸部材5部分の外
周面56に、中心Oに対して対称となるように第1凸条
51を二つ設け、各第1凸条51に隙間調整体53を被
せるようにすることは、第1及び第2の構成例と同様で
ある。また、同室3内には、これまた第1及び第2の構
成例と同様の二つの第2凸条8、8が、軸方向に沿うと
共に軸中心Oに対して対称位置に配置するように径方向
内方に突設しており、隙間調整体53の垂下壁53a又
は53bの側面が第2凸条8の側面8bに当たることに
より軸部材5の回転を停止させる。また、第1及び第2
の構成例と同様に、軸部材5の外周面56の周方向の一
部分に溝54を刻設してもよく、回転ダンパ1の蓋等へ
の組付けも第1及び第2の構成例と同様にして行われ
る。
【0072】この第3構成例も第1構成例と同様に、補
助室4と、第1通孔71と第2通孔72からなる一対の
流体通孔と、第1通孔71に設けられたリードバルブ9
1などの逆止弁9とからトルク制御手段が構成され、こ
のトルク制御手段により、軸部材5の回転時には第1分
室31と第2分室32間の粘性流体6の移動を制御す
る。また、この構成例におけるトルク制御手段の作用も
第1構成例と同じである。
【0073】以上説明した第1〜第3構成例では、筒状
ケーシング2内に室3が二つ設けられるように第2凸条
8が二つ設けられ、かつ、各室3内を第1分室31と第
2分室32に区分するように第1凸条も二つ設けられて
いる。これに対して、図16に示す第4構成例のよう
に、筒状ケーシング2内に室3が一つだけ設けられるよ
うに第2凸条8を一つ設け、かつ、この室3内を第1分
室31と第2分室32に区分する第1凸条を一つ設ける
ようにしてもよい。さらに、図示しないが、筒状ケーシ
ング2内に室3が三つ以上設けられるように第2凸条8
を三つ以上設け、かつ、各室3内を第1分室31と第2
分室32に区分するように第1凸条も第2凸条と同数設
けるようにしてもよい。
【0074】さらに、図17に示すように、第2凸条8
に隙間調整体81を被せて、第2凸条8の内端面8aと
軸部材5の外周面56との隙間を調整するようにしても
よい。
【0075】以上説明した各構成例においては、筒状ケ
ーシング2を固定しておいてその中で軸部材5を回転さ
せる場合について説明したが、これとは逆に、軸部材5
を固定しておいてその回りを筒状ケーシング2を回転さ
せてもよい。
【0076】
【発明の効果】本発明の回転ダンパは、請求項1におい
て、内部に室を備えた筒状ケーシングと、前記室内に充
填された粘性流体と、前記室内に一部が収容されると共
に外部部材と連結可能な支軸部を有し前記ケーシングに
対して相対的に回転可能な軸部材と、前記軸部材の前記
室内に収容された部分の外周面に軸方向に沿ってかつ径
方向外方に突出して設けられ、外端面が前記ケーシング
の内周面に摺接する第1凸条と、前記ケーシングの内周
面に軸方向に沿ってかつ径方向内方に突出して設けら
れ、内端面が前記軸部材の前記室内に収容された部分の
外周面に摺接する第2凸条と、前記軸部材の回転方向に
応じて高トルク又は低トルクを発生させるトルク制御手
段とを備え、前記第1及び第2の凸条は協働して前記軸
部材の相対回転を所定範囲内に制限するとともに、前記
室内を容積が可変の第1分室と第2分室に区分するよう
に設けられており、さらに前記トルク制御手段は前記軸
部材の回転時に前記第1分室及び第2分室間の粘性流体
の移動を制御する回転ダンパにおいて、前記トルク制御
手段が、前記ケーシング中に前記室と連通するように隣
接して設けられた補助室と、前記室と前記補助室とを仕
切る隔壁に形成され前記室の前記第1分室及び第2分室
のそれぞれと前記補助室とを連通する第1通孔及び第2
通孔と、前記第1通孔における前記補助室から前記室の
第1分室側への粘性流体の移動を阻止する逆止弁と、か
らなるようにした。
【0077】以上のように構成したことにより、軸部材
が一方向に回転する際には、室から流出して補助室を経
由し再び室に戻る粘性流体の移動流路が確保されるの
で、流体の移動抵抗が小さくなり発生するトルクを低く
することができる。一方、軸部材が逆方向に回転する際
には、隔壁の第1通孔に設けられた逆止弁によって、前
記補助室から室への粘性流体の移動が阻止されるため、
室から出て補助室を経由し再び室に戻る粘性流体の移動
流路が確保されず、粘性流体は、ケーシングの内周面、
隔壁又はプレートの内周面と軸部材の外周面の間等に形
成されるラジアル方向の僅かな隙間、ならびに、第1の
凸条の端面と隔壁の側面の間等に形成されるスラスト方
向の僅かな隙間を移動するだけなので、流体の移動抵抗
が大きくなり発生するトルクを高トルクとすることがで
きる。
【0078】さらに、上記第1の通孔に設けられた逆止
弁の開閉が迅速に行なわれるので、軸部材が上記逆方向
に回転する際には、回転直後においても室側から補助室
側への粘性流体の移動が完全に阻止され回転と同時に高
トルクが発生する、いわゆるバックラッシュのない回転
ダンパが得られる。一方、軸部材が上記一方向に回転す
る際には、回転直後においても補助室側から室側へと粘
性流体が速やかに移動するので、回転と同時に低トルク
が発生する回転ダンパが得られる。
【0079】請求項2と請求項3では、前記室と前記補
助室とを前記隔壁を介してダンパの軸方向に連設したの
で、ダンパ全体の直径を小さくすることができる。その
結果、他の部材との関係でダンパ取付け部分が小口径の
空間となる場合に好適に用いることができる。
【0080】請求項4では、前記補助室を前記室のダン
パの径方向外方に配設したので、ダンパ全体の軸方向長
さを短くできる。その結果、他の部材との関係でダンパ
取付け部分が奥行きの狭い空間となる場合に好適に用い
ることができる。
【0081】請求項5では前記逆止弁を、前記第1通孔
の補助室側の開口を覆うリードバルブとし、請求項8で
は同開口を塞ぐボールバルブとし、請求項9では同同開
口を塞ぐタペットバルブとした。これらのバルブは、バ
ネ弾性等による復元力を利用しているので、粘性流体の
流れに対して第1通孔を迅速かつ確実に開閉することが
できる。回転ダンパを取付けた扉等の開閉の途中でこれ
を一旦停止し再度開閉するような場合にいおいても、高
トルク又は低トルクが回転再開と同時に得られる。
【0082】また、請求項6では、補助室側における隔
壁面の径方向内側部分に環状突出部を設けて該環状突出
部にリードバルブの径方向内側の基部を載置し、第1通
孔の補助室側の開口周囲に前記環状突出部と略同じ高さ
の台座を設けてこの台座上にリードバルブの径方向外側
の可動弁部分が載置されて開口を覆うようにした。この
ような円形台座を設けることにより、リードバルブの前
記可動弁部分を円形台座の上面により密着できるので、
第1通孔71の補助室側の開口をより確実に密閉するこ
とが可能となる。また、リードバルブと補助室側の隔壁
面との間を離間させることにより、開口を開閉する抵抗
が減少するので開閉の応答性も向上できる。
【0083】請求項7では、補助室側における隔壁面の
径方向内側部分に環状突出部を設けて該環状突出部にリ
ードバルブの径方向内側の基部を載置し、リードバルブ
の径方向外側の可動弁部分の厚さを環状突出部の高さと
略同じとし、この可動弁部分によって前記開口を覆うよ
うにした。このようなリードバルブを用いることによ
り、第1通孔71の補助室側の開口をより密接に覆うこ
とができる。その結果、この開口をより確実に密閉で
き、かつ開閉の応答性も向上する。
【0084】請求項10では、前記軸部材の外周面に設
けられた第1凸条を凸条本体とこれに被せられて前記ケ
ーシングの内周面との隙間を調整する隙間調整体から構
成し、軸部材の回転時に、この隙間調整体がその外端面
を前記ケーシングの内周面に摺接しつつ、前記本体と一
体に回転するようにした。このような隙間調整体を用い
ることにより、これとケーシングの内周面との間の密着
性が高められるので、得られるトルクをさらに高トルク
とすることが可能となる。さらに、このような密閉度の
向上により逆止弁の応答性を高めることが可能となり、
筒状ケーシングの厳密な眞円度を必要としない利点も有
る。また、このような隙間調整体を用いない場合には、
第1凸条の外端面が摩耗等により損傷すると、軸部材全
体を交換する必要があったが、隙間調整体を用いている
場合には、隙間調整体の外端面が損傷してもこれだけを
交換すればよいので、部品交換も容易であると共に交換
部品コストも低減できる。なお、隙間調整体を用いない
場合には、筒状ケーシングや軸部材の加工精度に十分留
意する必要がある。
【0085】また、請求項11では前記第2凸条を凸条
本体とこれに被せられて前記軸部材の外周面との隙間を
調整する隙間調整体とから構成し、軸部材の回転に際
し、軸部材の外周面にこの隙間調整体の外端面が接する
ようにした。このような隙間調整体を用いることによ
り、これと軸部材の外周面との間の密着性が高められる
ので、得られるトルクをさらに高トルクとすることが可
能となり、このような密閉度の向上により逆止弁の応答
性を高めることも可能となる。また、このような隙間調
整体を用いない場合には、第2凸条の内端面が摩耗等に
より損傷してもこの隙間調整体だけを交換すればよいの
で、部品交換も容易であると共に交換部品コストも低減
できる利点もある。
【0086】請求項12では、筒状ケーシングの内周面
の周方向において複数の前記第2凸条を等間隔に設けて
当該複数の前記室を形成し、各室内に前記第1凸条が一
つずつ収容されるように前記軸部材の室内に収容された
部分の外周面に当該複数の第1凸条を設けるようにし
た。これにより、本回転ダンパが取付けられる蓋等に要
求される開閉角度の範囲に一致するように軸部材の回転
角範囲を制限可能となり、さらに発生トルクの大きさも
調整可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の回転ダンパの第1構成例の内部構造を
示す断面斜視図
【図2】第1構成例の回転ダンパの内部構造を示す縦断
面図
【図3】第1構成例の回転ダンパの動作を示す説明図
で、(a)は図2のA−A断面図、(b)は図2のB−
B断面図
【図4】第1構成例の回転ダンパの動作を示す説明図
で、(a)は図2のA−A断面図、(b)は図2のB−
B断面図
【図5】第1構成例の回転ダンパの動作を示す説明図
で、(a)は図2のA−A断面図、(b)は図2のB−
B断面図
【図6】第1構成例の回転ダンパの動作を示す説明図
で、(a)は図2のA−A断面図、(b)は図2のB−
B断面図
【図7】第1構成例の回転ダンパに用いる逆止弁の変更
例を使用した場合の、回転ダンパの内部構造を示す縦断
面図
【図8】第1構成例の回転ダンパに用いる逆止弁の変更
例を示す部分断面図
【図9】図7のC−C断面図
【図10】第1構成例の回転ダンパに用いる逆止弁の変
更例を示す部分断面図
【図11】第1構成例の回転ダンパに用いる逆止弁の変
更例を示す断面図
【図12】第1構成例の回転ダンパに用いる逆止弁の変
更例を示す断面図
【図13】本発明の回転ダンパの第2構成例の内部構造
を示す縦断面図
【図14】本発明の回転ダンパの第3構成例の内部構造
を示す横断面図
【図15】図14のD−D断面図
【図16】本発明の第4構成例の回転ダンパの動作を説
明する横断面図
【図17】本発明の回転ダンパの第2凸条の変更例を示
す横断面図
【図18】従来の回転ダンパの横断面図
【符号の説明】
1・・回転ダンパ、2・・筒状ケーシング、22・・内
周面、3・・室、31・・第1分室、32・・第2分
室、4・・補助室、5・・軸部材、5a・・軸部材の室
内に収容された部分、51・・第1凸条、52・・支軸
部、53・・隙間調整体、53c・・外端面、56・・
外周面、6・・粘性流体、7・・隔壁、71・・第1通
孔、72・・第2通孔、74・・台座、8・・第2凸
条、8a・・内端面、81・・隙間調整体、9・・逆止
弁、91・・リードバルブ、92・・ボールバルブ、9
3・・タペットバルブ。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に室を備えた筒状ケーシングと、前
    記室内に充填された粘性流体と、前記室内に一部が収容
    されると共に外部部材と連結可能な支軸部を有し前記ケ
    ーシングに対して相対的に回転可能な軸部材と、前記軸
    部材の前記室内に収容された部分の外周面に軸方向に沿
    ってかつ径方向外方に突出して設けられ、外端面が前記
    ケーシングの内周面に摺接する第1凸条と、前記ケーシ
    ングの内周面に軸方向に沿ってかつ径方向内方に突出し
    て設けられ、内端面が前記軸部材の前記室内に収容され
    た部分の外周面に摺接する第2凸条と、前記軸部材の回
    転方向に応じて高トルク又は低トルクを発生させるトル
    ク制御手段とを備え、前記第1及び第2の凸条は協働し
    て前記軸部材の相対回転を所定範囲内に制限するととも
    に、前記室内を容積が可変の第1分室と第2分室に区分
    するように設けられており、さらに前記トルク制御手段
    は前記軸部材の回転時に前記第1分室及び第2分室間の
    粘性流体の移動を制御する回転ダンパにおいて、 前記トルク制御手段が、前記ケーシング中に前記室と連
    通するように隣接して設けられた補助室と、前記室と前
    記補助室とを仕切る隔壁に形成され前記室の前記第1分
    室及び第2分室のそれぞれと前記補助室とを連通する第
    1通孔及び第2通孔と、前記第1通孔における前記補助
    室から前記室の第1分室側への粘性流体の移動を阻止す
    る逆止弁と、からなることを特徴とする回転ダンパ。
  2. 【請求項2】 前記室と前記補助室とが前記隔壁を介し
    て回転ダンパの軸方向に連設され、前記補助室が前記室
    に対して前記軸部材の前記支軸部に近い側に配設されて
    いる、請求項1に記載の回転ダンパ。
  3. 【請求項3】 前記室と前記補助室とが前記隔壁を介し
    て回転ダンパの軸方向に連設され、前記補助室が前記室
    に対して前記軸部材の前記支軸部から遠い側に配設され
    ている、請求項1に記載の回転ダンパ。
  4. 【請求項4】 前記補助室が前記室の回転ダンパの径方
    向外方に配設されている、請求項1に記載の回転ダン
    パ。
  5. 【請求項5】 前記逆止弁が前記第1通孔の補助室側の
    前記開口を覆うリードバルブである、請求項1〜請求項
    4のいずれか一項に記載の回転ダンパ。
  6. 【請求項6】 前記補助室側における前記隔壁面の径方
    向内側部分に環状突出部を設けて該環状突出部に前記リ
    ードバルブの径方向内側の基部を載置し、かつ、前記補
    助室側の前記開口周囲に前記環状突出部と略同じ高さを
    有する台座を設けて該台座上に前記リードバルブの径方
    向外側の可動弁部分を載置して前記開口を覆うようにし
    た、請求項5に記載の回転ダンパ。
  7. 【請求項7】 前記補助室側における前記隔壁面の径方
    向内側部分に環状突出部を設けて該環状突出部に前記リ
    ードバルブの径方向内側の基部を載置し、かつ、前記リ
    ードバルブの径方向外側の可動弁部分の厚さを前記環状
    突出部の高さと略同じとし当該可動弁部分によって前記
    開口を覆うようにした、請求項5に記載の回転ダンパ。
  8. 【請求項8】 前記逆止弁が前記第1通孔の補助室側の
    開口を塞ぐボールバルブである、請求項1〜請求項4の
    いずれか一項に記載の回転ダンパ。
  9. 【請求項9】 前記逆止弁が前記第1通孔の補助室側の
    開口を塞ぐタペットバルブである、請求項1〜請求項4
    のいずれか一項に記載の回転ダンパ。
  10. 【請求項10】 前記第1凸条が凸条本体とこれに被せ
    られて前記ケーシングの内周面との隙間を調整する隙間
    調整体とからなる、請求項1〜請求項9のいずれか一項
    に記載の回転ダンパ。
  11. 【請求項11】 前記第2凸条が凸条本体とこれに被せ
    られて前記軸部材の外周面との隙間を調整する隙間調整
    体とからなる、請求項1〜請求項10のいずれか一項に
    記載の回転ダンパ。
  12. 【請求項12】 前記ケーシングの内周面の周方向にお
    いて複数の前記第2凸条を等間隔に設けて当該複数の前
    記室を形成し、各室内に前記第1凸条が一つずつ収容さ
    れるように前記軸部材の前記室内に収容された部分の外
    周面に当該複数の第1凸条を設けた、請求項1〜請求項
    11のいずれか一項に記載の回転ダンパ。
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