JPH109323A - ロータリダンパ - Google Patents

ロータリダンパ

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Publication number
JPH109323A
JPH109323A JP18012496A JP18012496A JPH109323A JP H109323 A JPH109323 A JP H109323A JP 18012496 A JP18012496 A JP 18012496A JP 18012496 A JP18012496 A JP 18012496A JP H109323 A JPH109323 A JP H109323A
Authority
JP
Japan
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damping force
casing
oil
liquid
chamber
Prior art date
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Pending
Application number
JP18012496A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeru Iwata
繁 岩田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokico Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
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Publication date
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Publication of JPH109323A publication Critical patent/JPH109323A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2202/00Indexing codes relating to the type of spring, damper or actuator
    • B60G2202/20Type of damper
    • B60G2202/22Rotary Damper

Landscapes

  • Axle Suspensions And Sidecars For Cycles (AREA)
  • Vehicle Body Suspensions (AREA)
  • Fluid-Damping Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 減衰力バルブ等の組付け性を向上させ、減衰
力特性の設定の自由度を大きくし、回動軸の回転方向に
応じて減衰力特性を変えうるようにする。 【解決手段】 ケーシング1の筒体3,4内には各固定
ベーンと各可動ベーンとの間に位置してそれぞれ複数の
液室A,Bを画成し、各液室A,Bの軸方向両端側に
は、隔壁5と蓋体7との間に位置して筒体3内の各液室
A,B間を連通させる調整液室Cと、隔壁6と蓋体8と
の間に位置して筒体4内の各液室A,B間を連通させる
調整液室Dとを形成する。そして、調整液室C,D側に
は回動軸12の径方向外側に位置してディスクバルブ等
の減衰力バルブ21,22を設ける。回動軸12がケー
シング1に対して一方向と他方向とに相対回転するとき
に、減衰力バルブ21,22によってそれぞれ独立して
減衰力を発生させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば車両の振動
等を緩衝するのに好適に用いられるロータリダンパに関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、内部に油液を収容した筒状のケ
ーシングと、該ケーシング内に設けられ、径方向内側に
延びた固定ベーンと、前記ケーシング内に回動可能に設
けられ、軸方向両端側が該ケーシング外に突出した中空
の回動軸と、該回動軸と前記ケーシングとの間に位置し
て該回動軸に径方向外側に延びて設けられ、前記固定ベ
ーンを挟んで互いに隣り合うように前記ケーシング内に
第1,第2の油室を画成した可動ベーンと、前記第1,
第2の油室間を互いに連通させるように前記回動軸内に
設けられた連通路と、該連通路の途中に設けられ、該連
通路を流通する油液に減衰力を発生させる減衰力発生機
構とからなるロータリダンパは、例えば特開昭64−1
2152号公報(以下、第1の従来技術という)によっ
て知られている。
【0003】そして、この種の第1の従来技術によるロ
ータリダンパでは、例えば自動二輪車等の車体側にケー
シングを固定して設けると共に、後輪側を揺動可能に支
持する揺動アームには回動軸の突出端側を取付け、走行
時の振動等により揺動アームが車体側に対して上,下に
揺動するときに、前記回動軸をケーシングに対して回動
させることにより第1,第2の油室間で油液を流通さ
せ、このときに連通路内を流れる油液に対し減衰力発生
機構で絞り抵抗を与えることによって、所定の減衰力を
発生させるようになっている。
【0004】この場合、前記減衰力発生機構にはディス
クバルブ等からなる第1,第2の減衰力バルブが設けら
れ、前記回動軸がケーシングに対して一方向に回転し、
前記第1の油室から連通路を介して第2の油室側に油液
が流通するときには前記第1の減衰力バルブで所定の減
衰力を発生させる。また、前記回動軸がケーシングに対
して他方向に回転し、前記第2の油室から連通路を介し
て第1の油室側に油液が流通するときには前記第2の減
衰力バルブで所定の減衰力を発生させる。
【0005】一方、例えば特開平3−219131号公
報に記載のロータリダンパ(以下、第2の従来技術とい
う)では、ケーシング側の固定ベーンと回動軸側の可動
ベーンとの間で互いに隣り合うように第1,第2の油室
を画成すると共に、前記ケーシング内には該第1,第2
の油室から回動軸の軸方向に離間して調整油室を形成
し、該調整油室と第1,第2の油室との間にはディスク
バルブ等からなる減衰力バルブを設ける構成としてい
る。
【0006】そして、第2の従来技術によるロータリダ
ンパでは、前記回動軸がケーシングに対して一方向に回
転し、前記第1の油室から調整油室を介して第2の油室
側に油液が流通するときには、前記減衰力バルブによっ
て所定の減衰力を発生させ、前記回動軸がケーシングに
対して他方向に回転し、前記第2の油室から調整油室を
介して第1の油室側に油液が流通するときにも、前記減
衰力バルブによって同様に減衰力を発生させるようにし
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した第
1の従来技術では、中空に形成した回動軸内にディスク
バルブ等からなる第1,第2の減衰力バルブを設ける構
成としているから、中空の回動軸を大径に形成しない限
り、ディスクバルブ等の組付けスペースが大きく制限さ
れ、組付け時の作業性が悪くなる上に、ディスクバルブ
の外径寸法が制限されることにより減衰力特性の設定に
も制約を受けるという問題がある。また、中空の回動軸
を大径に形成した場合にはダンパ全体が大型化し、重量
も大きくなるという問題がある。
【0008】一方、第2の従来技術では、第1,第2の
油室から回動軸の軸方向に離間してケーシング内に調整
油室を形成し、該調整油室と第1,第2の油室との間に
ディスクバルブ等からなる減衰力バルブを設ける構成と
しているから、回動軸の外周側に減衰力バルブを設ける
ことができ、組付け時の作業性を向上できると共に、デ
ィスクバルブの外径寸法を大きくすることができ、減衰
力特性を比較的大きな自由度をもって変えることができ
るという利点がある。
【0009】しかし、この場合には第1,第2の油室と
調整油室との間に単一の減衰力バルブを設けているに過
ぎないから、回動軸がケーシングに対して一方向に回転
するときにも、他方向に回転するときにも同一の減衰力
バルブによって同一特性の減衰力しか発生させることが
できず、回動軸の回転方向に応じて減衰力特性を変える
ことができないという問題がある。
【0010】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は減衰力発生機構等の組付け性を
向上でき、減衰力特性を比較的大きな自由度をもって設
定できると共に、回動軸の回転方向に応じて減衰力特性
を適宜に変えることができるようにしたロータリダンパ
を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明は、内部に流体を収容した筒状のケーシン
グと、該ケーシング内に設けられ、径方向内側に延びた
固定ベーンと、前記ケーシング内を軸方向に延び、前記
ケーシングに対して相対回転可能となった回動軸と、該
回動軸と前記ケーシングとの間に位置して該回動軸に径
方向外側に延びて設けられ、前記固定ベーンを挟んで互
いに隣り合うように前記ケーシング内に第1,第2の流
体室を画成した可動ベーンと、前記回動軸がケーシング
に対して一方向に相対回転するときに前記第1の流体室
から第2の流体室に向けて流体を流通させる第1の流路
手段と、前記回動軸がケーシングに対して他方向に相対
回転するときに前記第2の流体室から第1の流体室に向
けて流体を流通させる第2の流路手段と、前記ケーシン
グと回動軸との間に位置して前記第1の流路手段の途中
に設けられ、該第1の流路手段内を流れる流体によって
減衰力を発生させる第1の減衰力発生機構と、前記ケー
シングと回動軸との間に位置して前記第2の流路手段の
途中に設けられ、該第2の流路手段内を流れる流体によ
って減衰力を発生させる第2の減衰力発生機構とからな
る構成を採用している。
【0012】上記構成により、回動軸がケーシングに対
して一方向に相対回転するときには第1の流路手段で第
1の流体室から第2の流体室に向けて流体を流通させ、
このときに第1の減衰力発生機構で所定の減衰力を発生
させることができる。また、前記回動軸がケーシングに
対して他方向に相対回転するときには第2の流路手段に
より第2の流体室から第1の流体室に向けて前記流体を
流通させ、このときに第2の減衰力発生機構で前記第1
の減衰力発生機構とは異なる減衰力を発生させることが
できる。
【0013】そして、ケーシングと回動軸との間には、
固定ベーンと可動ベーンとの間でケーシング内に形成し
た第1,第2の流体室に対し、例えば軸方向の一側に第
1の減衰力発生機構を配設でき、軸方向の他側には第2
の減衰力発生機構を配設することができるから、前記第
1の従来技術のように、回動軸内に減衰力発生機構を収
納する必要がなくなり、組付け時の制約等をなくすこと
ができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に従って詳細に説明する。
【0015】ここで、図1ないし図3は本発明の実施例
によるロータリダンパを車両に適用した場合を例に挙げ
て示している。
【0016】図において、1はケーシングで、該ケーシ
ング1は図1に示す如く、隔壁2を介して軸方向に衝合
された筒体3,4と、該筒体3,4の軸方向外側端面に
他の隔壁5,6を介して軸方向に衝合された蓋体7,8
とから構成され、蓋体7の中心部側には後述の回動軸1
2と同軸上に位置して取付ねじ部7Aが一体に設けられ
ている。また、隔壁2,5,6および蓋体8には回動軸
12用の挿通穴2A,5A,6Aおよび8Aが形成さ
れ、隔壁5,6は挿通穴5A,6A内に装着した軸受
9,10を介して回動軸12を回動可能に支持してい
る。
【0017】11,11,…は筒体3,4に一体に設け
られた固定ベーンを示し、該各固定ベーン11は図2お
よび図3に示す如く、筒体3,4の内周面から径方向内
側に突出する板状体として形成され、その先端(内周
端)は回動軸12の外周面に液密的に摺接している。
【0018】また、各固定ベーン11の軸方向両端側は
それぞれ隔壁2,5,6に液密的に摺接し、後述の各可
動ベーン14との間で各固定ベーン11を挟んで周方向
で互いに隣り合うように第1の各液室A(第1の流体
室)と第2の各液室B(第2の流体室)とを画成してい
る。なお、各固定ベーン11は筒体3側と筒体4側とで
隔壁2を介して互いに分離されており、その周方向に関
する配設位置は図3に示す角度θ(例えば22〜23度
程度)分だけずれた位置となっている。
【0019】ここで、各液室A,Bは筒体3内にそれぞ
れ4室ずつ形成され、筒体4内にもそれぞれ4室ずつ形
成されている。そして、後述の減衰力に影響を与えない
筒体3内の各液室Bと筒体4内側の各液室Aとは隔壁2
に穿設した各油穴2Bを介して常時連通し、各油穴2B
は後述の各油穴16,19とケーシング1の軸方向で互
いに対向する位置に配設されている。また、ケーシング
1内には隔壁5と蓋体7との間に筒体3内の液室A,B
間を連通させる調整液室Cが形成され、隔壁6と蓋体8
との間には筒体4内の液室A,B間を連通させる調整液
室Dが形成されている。
【0020】12はケーシング1内に相対回転可能に設
けた回動軸を示し、該回動軸12は一端側がケーシング
1内に挿入され、隔壁5により軸受9を介して回転可能
に支持されている。そして、回動軸12の他端側は隔壁
6により軸受10を介して回転可能に支持され、その先
端側は蓋体8の挿通穴8Aを介してケーシング1外に突
出する取付ねじ部12Aとなっている。
【0021】13は回動軸12内に摺動可能に挿嵌され
た可動隔壁としてのフリーピストンを示し、該フリーピ
ストン13は回動軸12内にガス室Eを画成し、該ガス
室Eは液室A〜D内の油液が温度変化等で膨張、収縮し
たり、外部に漏洩したりしたときにも、これらの液室A
〜D内の圧力が過剰に上昇または減少するのを防止し体
積補償を行う構成となっている。
【0022】14,14,…は回動軸12に一体に設け
られた可動ベーンを示し、該各可動ベーン14は図2お
よび図3に示す如く、回動軸12の外周面から径方向外
側に突出する板状体として形成され、その先端(外周
端)は筒体3,4の内周面に液密的に摺接している。そ
して、各可動ベーン14の軸方向両端側は隔壁2,5,
6に液密的に摺接し、各固定ベーン11との間で筒体
3,4内にそれぞれ各液室A,Bを画成している。
【0023】ここで、各可動ベーン14も各固定ベーン
11とほぼ同様に、筒体3側と筒体4側とで隔壁2を介
して互いに分離されており、回動軸12の周方向に関す
る配設位置は筒体3側と筒体4側とで前記角度θ分だけ
ずれた位置となっている。そして、各可動ベーン14は
ケーシング1内で回動軸12と一体に回動され、図2お
よび図3に示す矢示R1 方向に回転するときには各液室
Aの容積を減少させると共に、各液室Bの容積を増大さ
せる。また、各可動ベーン14が矢示R2 方向に回転す
るときには各液室Aの容積が増大し、各液室Bの容積が
減少する。
【0024】15,15,…は隔壁5に穿設された油穴
を示し、該各油穴15は筒体3内の各液室Aに開口する
ように隔壁5に形成され、筒体3内の各液室Aを後述の
減衰力バルブ21を介して調整液室Cに連通させる構成
となっている。16,16,…は隔壁5に穿設された他
の油穴を示し、該各油穴16は筒体3内の各液室Bに開
口するように隔壁5に形成され、筒体3内の各液室Bを
調整液室Cに対して常時連通させる構成となっている。
【0025】ここで、各油穴15,16は調整液室Cと
共に第1の流路手段を構成し、回動軸12が各可動ベー
ン14と共に図2中の矢示R1 方向に回転するときに、
筒体3内で各液室A内の油液を各油穴15および減衰力
バルブ21を介して調整液室C内に流出させつつ、この
油液を調整液室Cから筒体3内の各液室B内に各油穴1
6を介して流入させるようになっている。
【0026】17,17,…は各油穴15の径方向外側
に位置して隔壁5に設けられた逆止弁を示し、該各逆止
弁17は調整液室C内の油液が筒体3内の各液室A内に
向けて流通するのを許し、逆向きの流れを阻止する構成
となっている。そして、回動軸12が各可動ベーン14
と共に図2中の矢示R2 方向に回転するときには、筒体
3内の各液室Bから各油穴16を介して調整液室C内に
流出した油液が、調整液室Cから各逆止弁17を介して
筒体3内の各液室A内に流入する。
【0027】18,18,…は隔壁6に穿設された油穴
を示し、該各油穴18は筒体4内の各液室Bに開口する
ように隔壁6に形成され、筒体4内の各液室Bを後述の
減衰力バルブ22を介して調整液室Dに連通させる構成
となっている。19,19,…は隔壁6に穿設された他
の油穴を示し、該各油穴19は筒体4内の各液室Aに開
口するように隔壁6に形成され、筒体4内の各液室Aを
調整液室Dに対して常時連通させる構成となっている。
【0028】ここで、各油穴18,19は調整液室Dと
共に第2の流路手段を構成し、回動軸12が各可動ベー
ン14と共に図3中の矢示R2 方向に回転するときに、
筒体4内で各液室B内の油液を各油穴18および減衰力
バルブ22を介して調整液室D内に流出させつつ、この
油液を調整液室Dから筒体4内の各液室A内に各油穴1
9を介して流入させるようになっている。
【0029】20,20,…は各油穴18の径方向外側
に位置して隔壁6に設けられた逆止弁を示し、該各逆止
弁20は調整液室D内の油液が筒体4内の各液室B内に
向けて流通するのを許し、逆向きの流れを阻止する構成
となっている。そして、回動軸12が各可動ベーン14
と共に図3中の矢示R1 方向に回転するときには、筒体
4内の各液室Aから各油穴19を介して調整液室D内に
流出した油液が、調整液室Dから各逆止弁20を介して
筒体4内の各液室B内に流入する。
【0030】21は各油穴15を開閉するように隔壁5
に設けられた第1の減衰力発生機構を構成する減衰力バ
ルブで、該減衰力バルブ21は複数枚のディスクバルブ
等からなり、常時は閉弁して各油穴15を閉塞する。そ
して、減衰力バルブ21は、筒体3内で各液室A内が調
整液室Cよりも高圧になったときに開弁し、筒体3内の
各液室Aから各油穴15を介して調整液室Cへと流出す
る油液に絞り抵抗を与えつつ、このときに予め決められ
た減衰力を発生させるものである。
【0031】さらに、22は各油穴18を開閉するよう
に隔壁6に設けられた第2の減衰力発生機構を構成する
減衰力バルブで、該減衰力バルブ22は複数枚のディス
クバルブ等からなり、常時は閉弁して各油穴18を閉塞
する。そして、減衰力バルブ22は、筒体4内で各液室
B内が調整液室Dよりも高圧になったときに開弁し、筒
体4内の各液室Bから各油穴18を介して調整液室Dへ
と流出する油液に絞り抵抗を与えつつ、このときに予め
決められた減衰力を発生させるものである。
【0032】ここで、各固定ベーン11と各可動ベーン
14とは、筒体3側と筒体4側とで図3に示す角度θ分
だけずれた位置に配設しているが、これは各油穴2B,
16,19をケーシング1の軸方向で互いに対向する位
置(例えば同一軸線上)に配設することにより、減衰力
に影響を与えることのない筒体3内の各液室Bと筒体4
側の各液室Aとを、各油穴2B,16,19を介して調
整液室C,Dに常時連通させるためである。
【0033】本実施例によるロータリダンパは上述の如
き構成を有するもので、次にその作動について説明す
る。
【0034】まず、例えば自動二輪車等の車両に当該ロ
ータリダンパを取付ける場合には、自動二輪車の車体側
にケーシング1を取付ねじ部7Aを介して固定すると共
に、後輪側を揺動可能に支持する揺動アーム(図示せ
ず)側には回動軸12の取付ねじ部12A側を固定す
る。そして、走行時の振動等により前記揺動アームが車
体側に対して上,下に揺動するときには、回動軸12が
ケーシング1に対して図2および図3に示す矢示R1 ,
R2 方向に回動することになる。
【0035】この場合、回動軸12がケーシング1に対
して図2中の矢示R1 方向に各可動ベーン14と共に回
動するときには、筒体3内の各液室Aは容積が減少し、
各液室Bは容積が増大するので、筒体3内の各液室Aは
調整液室C側よりも高圧となり、減衰力バルブ21が開
弁することによって、筒体3内の各液室Aから調整液室
Cを介して筒体3内の各液室Bへと油液が流通する。そ
して、減衰力バルブ21は筒体3内の各液室Aから各油
穴15を介して調整液室Cへと流出する油液に絞り抵抗
を与えつつ、このときに予め決められた減衰力を発生さ
せる。
【0036】また、このときに筒体4内では回動軸12
が図3中の矢示R1 方向に各可動ベーン14と共に回動
することにより、各液室Aの容積が減少し、各液室Bの
容積が増大する。しかし、この場合には筒体4内の各液
室Aから各油穴19を介して調整液室D内に流出した油
液が、調整液室Dから各逆止弁20を介して筒体4内の
各液室B内に流入するようになり、特別に減衰力を発生
させることはない。
【0037】一方、回動軸12がケーシング1に対して
図3中の矢示R2 方向に各可動ベーン14と共に回動す
るときには、筒体4内の各液室Bは容積が減少し、各液
室Aは容積が増大するので、筒体4内の各液室Bは調整
液室D側よりも高圧となり、減衰力バルブ22が開弁す
ることによって、筒体4内の各液室Bから調整液室Dを
介して筒体4内の各液室Aへと油液が流通する。そし
て、減衰力バルブ22は筒体4内の各液室Bから各油穴
18を介して調整液室Dへと流出する油液に絞り抵抗を
与えつつ、このときに予め決められた減衰力を発生させ
る。
【0038】また、このときに筒体3内では回動軸12
が図2中の矢示R2 方向に各可動ベーン14と共に回動
することにより、各液室Bの容積が減少し、各液室Aの
容積が増大する。しかし、この場合には筒体3内の各液
室Bから各油穴16を介して調整液室C内に流出した油
液が、調整液室Cから各逆止弁17を介して筒体3内の
各液室A内に流入するようになり、特別に減衰力を発生
させることはない。
【0039】かくして、本実施例によれば、ケーシング
1の筒体3,4内には各固定ベーン11と各可動ベーン
14との間に位置してそれぞれ複数の液室A,Bを画成
し、該各液室A,Bの軸方向両端側には、隔壁5と蓋体
7との間に位置して筒体3内の各液室A,B間を連通さ
せる調整液室Cと、隔壁6と蓋体8との間に位置して筒
体4内の各液室A,B間を連通させる調整液室Dとを形
成すると共に、調整液室C,D側には回動軸12の径方
向外側に位置してディスクバルブ等の減衰力バルブ2
1,22を設ける構成としたから、下記のような作用効
果を得ることができる。
【0040】即ち、回動軸12がケーシング1に対して
矢示R1 方向に相対回転するときには、筒体3内の各液
室Aから各油穴15、調整液室Cおよび各油穴16を介
して筒体3内の液室Bへと油液を流通させることがで
き、このときに減衰力バルブ21によって所定の減衰力
を発生できる。
【0041】また、回動軸12がケーシング1に対して
矢示R2 方向に相対回転するときには、筒体4内の各液
室Bから各油穴18、調整液室Dおよび各油穴19を介
して筒体4内の液室Aへと油液を流通させることがで
き、このときに減衰力バルブ22によって減衰力バルブ
21とは独立して減衰力を発生させることができる。
【0042】そして、減衰力バルブ21,22は回動軸
12の径方向外側に位置して調整液室C,D内に配設す
る構成としているから、前述した第1の従来技術のよう
に、減衰力バルブ21,22等を回動軸12内に収納す
る必要がなくなり、減衰力バルブ21,22等をケーシ
ング1内に組付けるときの制約等をなくすことができ
る。また、ディスクバルブの外径寸法を大きくすること
が可能となり、減衰力特性を比較的大きな自由度をもっ
て設定できる。
【0043】従って、本実施例によれば、減衰力バルブ
21,22等の組付け性を大幅に向上でき、減衰力特性
を比較的大きな自由度をもって設定することができる。
そして、回動軸12の回転方向に応じて減衰力バルブ2
1と減衰力バルブ22とで互いに異なる減衰力を発生さ
せることができ、必要に応じてディスクバルブの枚数や
材質等を変えることにより、それぞれの減衰力特性を適
宜に調整することもできる。
【0044】また、ケーシング1の隔壁2には減衰力に
影響を与えることのない筒体3内の各液室Bと筒体4側
の各液室Aとを常時連通させる各油穴2Bを形成したか
ら、例えば調整液室D側で油液が温度変化等により膨
張、収縮したり、外部に漏洩したりしたときでも、調整
液室Dを各油穴19、筒体4内の各液室A、各油穴2
B、筒体3内の各液室Bおよび各油穴16等を介して調
整液室Cに連通させることができ、液室A〜D内の圧力
が過剰に上昇したり、減少したりするのをフリーピスト
ン13を介したガス室E内のガス圧で良好に調整し、熱
膨張(収縮)等に対するいわゆる体積補償を行うことが
できる。
【0045】なお、前記実施例では、ロータリダンパを
自動二輪車に適用した場合を例に挙げて説明したが、本
発明はこれに限るものではなく、例えば普通自動車等の
四輪車に適用してもよく、また、車両以外の産業機械等
にもロータリダンパとして適用できるものである。
【0046】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明によれば、回
動軸がケーシングに対して一方向に相対回転するときに
は第1の流路手段により第1の流体室から第2の流体室
に向けて流体を流通させ、第1の流路手段の途中にはケ
ーシングと回動軸との間に位置して該第1の流路手段内
を流れる流体により減衰力を発生させる第1の減衰力発
生機構を設けると共に、前記回動軸がケーシングに対し
て他方向に相対回転するときには第2の流路手段により
第2の流体室から第1の流体室に向けて流体を流通さ
せ、第2の流路手段の途中にはケーシングと回動軸との
間に位置して該第2の流路手段内を流れる流体により減
衰力を発生させる第2の減衰力発生機構を設ける構成と
したから、前記第1,第2の減衰力発生機構を回動軸内
に収納する必要がなくなり、組付け時の制約等をなくす
ことができる。従って、第1,第2の減衰力発生機構等
を組付けるときの作業性を確実に向上させることがで
き、減衰力特性を比較的大きな自由度をもって設定でき
る。また、回動軸の回転方向に応じて減衰力特性を適宜
に変えることが可能となり、例えば車両等の乗り心地を
大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によるロータリダンパを示す図
2および図3中の矢示 I−I 線に沿った縦断面図であ
る。
【図2】図1中の矢示II−II方向断面図である。
【図3】図1中の矢示 III−III 方向断面図である。
【符号の説明】
1 ケーシング 2,5,6 隔壁 3,4 筒体 7,8 蓋体 11 固定ベーン 12 回動軸 14 可動ベーン 15,16 油穴(第1の流路手段) 17,20 逆止弁 18,19 油穴(第2の流路手段) 21 減衰力バルブ(第1の減衰力発生機構) 22 減衰力バルブ(第2の減衰力発生機構) A 第1の液室(第1の流体室) B 第2の液室(第2の流体室) C,D 調整液室

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に流体を収容した筒状のケーシング
    と、 該ケーシング内に設けられ、径方向内側に延びた固定ベ
    ーンと、 前記ケーシング内を軸方向に延び、前記ケーシングに対
    して相対回転可能となった回動軸と、 該回動軸と前記ケーシングとの間に位置して該回動軸に
    径方向外側に延びて設けられ、前記固定ベーンを挟んで
    互いに隣り合うように前記ケーシング内に第1,第2の
    流体室を画成した可動ベーンと、 前記回動軸がケーシングに対して一方向に相対回転する
    ときに前記第1の流体室から第2の流体室に向けて流体
    を流通させる第1の流路手段と、 前記回動軸がケーシングに対して他方向に相対回転する
    ときに前記第2の流体室から第1の流体室に向けて流体
    を流通させる第2の流路手段と、 前記ケーシングと回動軸との間に位置して前記第1の流
    路手段の途中に設けられ、該第1の流路手段内を流れる
    流体によって減衰力を発生させる第1の減衰力発生機構
    と、 前記ケーシングと回動軸との間に位置して前記第2の流
    路手段の途中に設けられ、該第2の流路手段内を流れる
    流体によって減衰力を発生させる第2の減衰力発生機構
    とから構成してなるロータリダンパ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0997869A2 (en) * 1998-10-26 2000-05-03 Tok Bearing Co., Ltd. Rotary damper
JP2002295561A (ja) * 2001-04-03 2002-10-09 Tok Bearing Co Ltd 回転ダンパ

Cited By (3)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0997869A2 (en) * 1998-10-26 2000-05-03 Tok Bearing Co., Ltd. Rotary damper
EP0997869A3 (en) * 1998-10-26 2002-03-06 Tok Bearing Co., Ltd. Rotary damper
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