JP5876795B2 - 複数所帯対応住戸を有する集合住宅 - Google Patents

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Description

この発明は、1つの広い住戸を独立した2つ又は3つの個別住戸に分割することができ、家族構成の変動に対応可能な複数所帯対応住戸を有する集合住宅に関する。
一般的なマンション等の集合住宅における住戸は、隣接する住戸間を区画する界壁の全体がRC界壁(鉄筋コンクリート界壁)あるいは乾式界壁で仕切られており、1住戸の居住スペースは固定的でフレキシビリティはない。したがって、住戸を購入しようとする者は自分の将来の家族構成の変動を考慮すると、適切な広さを決めかねる場合も多いと思われる。すなわち、家族構成として例えば、結婚したばかりの夫婦二人だけの家庭に、子供が例えば何人か生まれ、あるいは親を引き取り、子供らが成長し、また、やがて結婚等で独立する等して、最終的に夫婦二人だけの老後生活になる等のように、生涯に亘る家族構成は一般に変動し、住戸購入時には適切な広さでも、家族構成の変動により、その居住スペースの広さが合わなくなることが多い。そのような家族構成の変動に対応する集合住宅として、1つの住戸を、開口部を有する界壁で仕切られた複数の居住スペースで構成し、前記開口部を閉鎖することにより、前記複数の居住スペースを個別住戸に変更可能にした集合住宅が知られている。
例えば、特許文献1の集合住宅は、特許文献1における図1〜図6及び図中の符号を用いて説明すると、1つの単位住居エリア(例えば図1のM1)が、互いに独立した住居機能を持つ例えば2つの個別住居エリア(図2のM1A、S1)に分割され、個別住居エリアM1A、S1間の境界に、開口部を備えた防振・耐火・防音隔壁WWを有し、前記開口部に仕切構造体PWが着脱可能に設けられ、前記仕切構造体PWは、防振・耐火・防音機能を持ち前記開口部を覆う開閉可能なドア部DRと、前記ドア部DRとは独立で前記開口部を覆い前記防振・耐火・防音隔壁WWに対して着脱可能な家具部(図4のML−S、ML−M)とを有し、ドア部DRの周囲にエアタイトゴム材ATG、開口部の周囲にエアタイト材ATを介在させたという構造である。
したがって、例えば図1における単位住居エリアM1の場合、仕切構造体PWの家具部ML−S、ML−Mを除去し開口部のドアDRを残した状態(図6)では、単位住居エリアM1は、ドアDRを行き来することができて、全体が広い1つの住居を構成するので、大家族に対応できる。開口部を仕切構造体PWで閉鎖した時(家具部ML−S、ML−Mを配置した時(図4))は、単位住居エリアM1が2つの個別住居エリアM1A、S1に分割される(図2)。
このように、単位住居エリアを例えば2つの個別住居エリアに分割しまた元に復帰させることができるとともに、十分な防音機能が確保されて、ライフサイクルに従って単位住居エリアの一部を独立した個別住居とし、また元の単位住居エリアに復帰させることが実際的に可能となるというものであり、家族構成の変動に対応することができ、また、使用しない個別住居エリアは賃貸に供することができる。
特許文献2の集合住宅(共同住宅)は、特許文献2における図1、図2及び図中の符号を用いて説明すると、集合住宅における1住宅内に2乃至3戸、例えば2戸の居住ユニットA(1a)、B(1b)を有し、各居住ユニットA、B間は出入り口3dを有する境壁2dで区画され、前記1住宅を1戸として使用するときには、前記出入り口3dを通行可能な状態とし、1住宅を例えば2戸として使用するときには前記出入り口3dを防火性能を有する閉鎖パネル5a、5b等で閉鎖するというものである。
この構造では、前記出入り口3dを通行可能な状態にするか閉鎖パネル5a、5b等で閉鎖するかで、家族構成の変動に対応することができる。
特許文献3の集合住宅(建築物)は、特許文献3における図1〜図5及び図中の符号を用いて説明すると、マンション等の集合住宅において、家族用住戸Aに隣接して、この家族用住戸Aに比し台所、便所、浴室などの一部が欠如した小面積かつ低機能の小住戸Bを配設し、家族用住戸と小住戸を区画する壁13に開口部10を設け、この開口部10に開閉戸や壁板14を着脱自在に設けるというものである。
この特許文献3の構造も、開閉戸や壁板14を着脱することにより、特許文献2と同様に家族構成の変動に対応することができる。
特許第3771501号 特開平2001−349069 特開昭61−250266
特許文献1の集合住宅おいて、1つの単位住居エリアは、開口部に設けた仕切構造体PW、すなわちドア部DR及び家具部ML−S、ML−Mで閉鎖されて複数の個別住居エリアに分割されるが、ドアが容易に認識できる態様であるから、分割された1つの個別住居エリアに入居した例えば賃貸の入居者あるいは入居を検討する者は、独立した住戸という印象を持てず、隣室から人が容易に入って来れるという感触で不安感を抱く恐れがある。
また、ドア部と家具部とからなる仕切構造体PWの構造は、家具部が特殊形状となることもあって複雑であり、施工コストが高くなる。また、ドアに十分な遮音性能を設定すると、その点でもコストアップになる。
また、1つの単位住居エリアとして使用する際に、家具をどう処理するかが困難と思われる。
また、家具部は備え付けになるが、家具の種類や構造に対する居住者の必要性や好みは多様なので、居住者にマッチしないケースが多々あると思われる。また、例えば実施例として記載しているマガジンラックでは十分な遮音性能を発揮できないと思われるし、遮音性能が期待できそうなタンス等の厚みのある家具では、その場所に配置することが不適切となる可能性が高い。このように、仕切構造体PWとして家具を配置することには、多くの制約が付き纏う。
特許文献2の集合住宅の場合、境壁に設けた開口部を閉鎖パネル又は扉や戸又はシャッターで閉鎖するが、扉や戸又はシャッターでは、賃貸の入居者にとって独立した住戸という印象が弱く不安感を抱く恐れがあり、また、閉鎖パネルといっても、実施例ではボルトで着脱する構造としている通り、大差ない。
また、開口部から取り外した閉鎖パネルを収納する閉鎖パネル専用収納部が必要となることも、種々の面でデメリットと言える。
上記特許文献2の集合住宅におけるも問題は、特許文献3においても全く同様である。
本発明は上記従来の背景のもとに提案されたもので、集合住宅における1つの住戸に、乾式界壁で仕切られてそれぞれ個別住戸として利用可能な複数の居住スペースを設けるとともに前記複数の居住スペースの利用形態を変更可能にするための閉鎖可能な開口部を前記乾式界壁に設ける場合に、前記乾式界壁に設ける開口部の閉鎖構造が、1つの住戸が家族構成の変動に対応することが可能というにとどまらず、単独の住戸として利用可能な状態にした居住スペース(すなわち副住戸)が、例えば賃貸等によるその入居者にとって、境界を仕切る乾式界壁に互いに行き来可能にし得る開口部が存在する構造であることが外観には表れずに、違和感なく通常の独立した住戸と受け止めることが可能であり、また、十分な遮音性能を確保することができ、また、開口部の閉鎖構造を撤去する工事を低コストで容易にかつ短期間で行なうことが可能等の種々の優れたメリットが得られる複数所帯対応住戸を有する集合住宅を提供することを目的とする。
上記課題を解決する請求項1の複数所帯対応住戸を有する集合住宅は、複数の住戸からなる集合住宅における少なくとも一部の住戸が、それぞれ個別住戸として利用可能な、乾式界壁で仕切られた複数の居住スペースからなり、前記乾式界壁はその一部に開口部を有するとともに前記開口部を撤去可能な乾式界壁で閉鎖してなり、前記撤去可能な乾式界壁の片側の居住スペースには、前記撤去可能な乾式界壁を内壁面の一部とする平面視矩形の収納室を備え、前記収納室は、内部を上下二段に仕切る中板を持たない構造であって、前記片側の居住スペースの洋室に面する開閉可能な戸を有し
前記撤去可能な乾式界壁は前記収納室のある側と反対側の居住スペースにおける洋室に面し、
前記撤去可能な乾式界壁を撤去した時には、前記収納室の部分が住戸内通路となって前記撤去可能な乾式界壁を挟む2つの居住スペースが1所帯のための1つの居住スペースとなることを特徴とする。
請求項2は、請求項1の集合住宅において、前記撤去可能な乾式界壁を撤去するとともにその撤去部分の補修をするのみで、他の箇所の改造を必要とせずに、前記2つの居住スペースが1所帯のための1つの居住スペースとなることを特徴とする。
請求項3は、請求項1又は2の集合住宅において、前記収納室の床面が、前記片側の居住スペースにおける前記洋室の床面及び前記反対側の居住スペースにおける前記洋室の床面と同レベルであり、前記撤去可能な乾式界壁を撤去して前記収納室の部分を住戸内通路とした時に、前記両側の洋室との間に段差のない通路が形成されることを特徴とする。
前記「内部を上下二段に仕切る中板を持たない構造」の収納室とは、いわゆる「押入れ」を除くことを意味する。
請求項は、請求項1〜3のいずれか1項の集合住宅において、隣接する居住スペースを仕切る乾式界壁が、平面視コ字形をなす三つの壁部からなるコ字形界壁部を有し、このコ字形界壁部の一つの壁部が前記撤去可能な乾式界壁であり、前記コ字形の開放側に収納室の戸が設けられていることを特徴とする。
請求項は、請求項1〜3のいずれか1項の集合住宅において、隣接する居住スペースを仕切る乾式界壁が、隣接する居住スペースを直線状に仕切る乾式界壁であり、その一部に前記撤去可能な乾式界壁が設けられ、前記収納室は、前記撤去可能な乾式界壁と二つの室内用壁と開閉可能な戸で形成されていることを特徴とする。
請求項は、請求項1〜3のいずれか1項の集合住宅において、隣接する居住スペースを仕切る乾式界壁が、平面視段差状屈曲部を有する乾式界壁であり、前記収納室は前記段差状屈曲部の段差部を内壁面の一部とするとともに、前記段差状屈曲部における前記段差部又は段差部に隣接する段差隣接部のいずれか一方を前記撤去可能な乾式界壁としたことを特徴とする。
請求項は、請求項1〜3のいずれか1項の集合住宅において、前記撤去可能な乾式界壁が、RC外壁に突き当たる態様の乾式界壁におけるRC外壁に突き当たる部分に設けられ、前記収納室は前記撤去可能な乾式界壁及びRC外壁(鉄筋コンクリート外壁)を内壁面とする態様で形成されていることを特徴とする。
請求項は、請求項1〜7のいずれか1項の集合住宅において、前記撤去可能な乾式界壁は、厚み方向両側に配置したせっこうボード間に吸音材を充填した構造であることを特徴とする。
請求項は、請求項の集合住宅において、前記撤去可能な乾式界壁は、前記開口部の上下部に軽量鉄骨材からなる下地材を固定し、この下地材に前記せっこうボードの周縁部をタッピングネジで固定してなることを特徴とする。
本発明によれば、1つの広い住戸を独立した2つ又は3つの個別住戸に分割することができ、家族構成の変動に対応可能な複数所帯対応住戸が得られる。具体的に言えば、1つの住戸が、それぞれ個別住戸として利用可能な、乾式界壁で仕切られた複数の居住スペースからなり、前記乾式界壁はその一部に開口部を有するとともに前記開口部を撤去可能な乾式界壁で閉鎖してなるので、開口部を撤去可能な乾式界壁で閉鎖したその状態では、個々の居住スペースをそのまま個別住戸として利用可能である。したがって、その住戸を購入したオーナーは、家族構成の変動に対応して、複数の居住スペースの一部に自分が居住し、他の居住スペースを他の所帯に供することが可能となる。
例えば、購入時の夫婦二人だけの家庭に、子供が例えば何人か生まれ、あるいは親を引き取り、子供らが成長し、また、やがて結婚等で独立する等して、最終的に夫婦二人だけの老後生活になる等のように、購入時には適切な広さでも、家族構成の変動により、その居住スペースの広さが合わなくなるような場合に、購入当初は一部の居住スペースを賃貸に供し、家族が多くなった時には、賃貸を止め、収納室の一部の内壁面をなす前記撤去可能な乾式界壁を撤去して、全体を広い居住スペースとし、夫婦二人だけの老後生活になった時は、また、前記撤去した乾式界壁の箇所に再び乾式界壁を造り付けるという対応をすることが可能となり、経済的な面で有効に使用できる。
また、隣接する居住スペース間を仕切る乾式界壁に撤去可能な乾式界壁があっても、その撤去可能な乾式界壁の部分は、開口部を単に両側から施錠した扉などで閉鎖した構造等の場合と異なり隣室間を仕切る通常の界壁と外観的に同じなので、例えば賃貸等によるその居住スペースの入居者あるいは入居検討者は、隣室との界壁に互いに行き来可能にし得る開口部が存在するという印象は持たずに違和感なく通常の独立した住戸と受け止め、隣室から人が容易に入って来れるという感触で不安感を抱く恐れはない。
また、開口部を閉鎖する扉等では十分高い遮音性能を持たせることが困難であるが、隣接する居住スペース間を仕切るのがすべて乾式界壁(撤去可能な乾式界壁を含む乾式界壁)であるから、隣接する居住スペース間の仕切りがすべて固定の乾式界壁である従来の一般的な住戸と比べても、遮音性能が損なわれることはない。
そして、本発明では撤去可能な乾式界壁の部分が収納室とされているが、一般に、収納室に居住者がいる時間はかなり少ないので、収納室の存在は遮音性能の向上に実質的に寄与すると言うことができ、良好な遮音性能を実現できる。特に、請求項4のように、コ字形界壁部の三つの乾式界壁を内壁面とする収納室の存在は、遮音性能を一層高くできる。
請求項9における撤去可能な乾式界壁のように、開口部の上下部に軽量鉄骨材からなる下地材を固定し、この下地材にせっこうボードの周縁部をタッピングネジで固定してなる乾式界壁は、開口部に対する縁切りが簡単であり、乾式界壁を撤去する工事を簡単に行なうことができ、低コストかつ短期間で行なうことができる。また、再度開口部を乾式界壁で閉鎖する工事も簡単かつ低コストかつ短期間で行なうことができる。
本発明の一実施例の複数所帯対応住戸を有する集合住宅の平面図である。 図1におけるA部(収納室21Aの部分)の構造を説明する模式図であり、(イ)は図1における扉を閉じた状態のB矢視図、(ロ)は(イ)のC−C断面図、(ハ)は(ロ)のD−D断面図、(ニ)は(ロ)のE−E断面図である。 図2(ロ)の詳細構造を示す拡大図(図4のN−N断面図)である。 図2(ハ)の詳細構造を示す拡大図である。 図4における撤去可能な乾式界壁を撤去して、収納室の部分を通路とした状態の図である。 図3のF部の拡大図である。 図4のG部の拡大図である。 図1のA部における撤去可能な乾式界壁を同図の収納室の別の壁部に変えた実施例を示すもので、図2(ハ)に対応する図である。 図1におけるH部(収納室21Bの部分)の構造を説明する模式図であり、(イ)は図1における扉を閉じた状態のI矢視図、(ロ)は(イ)のJ−J断面図、(ハ)は(ロ)のK−K断面図、(ニ)は(ロ)のL−L断面図である。 図9(ハ)の詳細構造を示す拡大図である。 隣接する居住スペースを仕切る乾式界壁が、平面視段差状屈曲部を有する乾式界壁である場合の実施例を示すもので、(イ)は撤去可能な乾式界壁を段差部に隣接する段差隣接部に形成する場合の収納室の模式的な水平断面図、(ロ)は撤去可能な乾式界壁を段差部に形成する場合の収納室の模式的な水平断面図である。 図11(イ)の詳細構造を示す拡大図である。 撤去可能な乾式界壁が、RC外壁に突き当たる態様の乾式界壁におけるRC外壁に突き当たる部分に設けられている場合の実施例を示すもので、収納室の模式的な水平断面図である。 図13の詳細構造を示す拡大図である。
以下、本発明を実施した複数所帯対応住戸を有する集合住宅について、図面を参照して説明する。
図1は本発明の一実施例の複数所帯対応住戸を有する集合住宅の平面図(間取り図)である。図示例では、複数階の集合住宅における1つの階に第1の住戸1(右側部分)と第2の住戸2(左側部分)との2つの住戸を設けた場合として示している。
前記第1の住戸1について説明すると、この第1の住戸1は、それぞれ個別住戸として利用可能な3つの居住スペース3、4、5を有する構造であり、図1の状態で、中央の広い居住スペース3が主住戸3、その左側の狭い居住スペース4と上側の狭い居住スペース5とがそれぞれ副住戸4、5となっている。主住戸3と隣接する各副住戸4、5とを仕切る界壁6、7はいずれも乾式界壁6、7である。なお、本発明で乾式界壁とは、主としてせっこうボードを用いた壁であるが、コンクリート壁等のように水を使って施工する壁でないことを指す。
そのいずれの乾式界壁6、7もそれぞれ、その一部に開口部mを有するとともに前記開口部mを、撤去可能な乾式界壁8、9で閉鎖している。そして、前記撤去可能な乾式界壁8、9を内壁面の一部とする平面視矩形の収納室21A、21Bがそれぞれ設けられている。なお、以下の各図では、図面中で開口部を示す符号は、異なる箇所の開口部でも区別せずにすべて同じくmで示している。
なお、図1で壁のハッチングは省略したが、撤去可能な乾式界壁8、9の部分には区別し易いようにハッチングを施している。
上記第1の住戸1における、隣接する居住スペース間の乾式界壁6又は7の一部に撤去可能な乾式界壁8又は9を有する各居住スペース3、4、5は、詳細は省略するが、関係法規による1つの住戸としての基準を満たす構造とされている。
以下、主住戸3と隣接する各副住戸4、5とを仕切る乾式界壁6、7を、場合により主乾式界壁6、7と呼ぶ。なお、主乾式界壁6、7は、撤去可能な乾式界壁8、9もその一部に含むものであるが、撤去可能な乾式界壁8、9を除いた部分を指す場合もある。
前記主住戸3の間取りは、図示の通りであるが、居室がLDK12と可動間仕切り収納19で仕切られた2つの洋室13、14とを持つ2LDKである。LDK12のDK部分11は対面キッチン11aを有する。15は浴室、16は洗面所、17はトイレ、18は玄関、20はベランダ、22はホールである。
図1で主住戸3の左側の副住戸4は居室(洋室31)が1つの1Kタイプである。11’は通路を兼ねる台所、15’は浴室、16’は洗面所、17’はトイレ、18’は玄関、23はクローゼット、20’はベランダである。
図1で主住戸3の上側の副住戸5は、居室(洋室31”)が1つの1Kタイプ(キッチンを11”で示す)である点では前記左側の副住戸4と同じであるが、間取りは異なる。副住戸5の間取りの詳細説明は省略する。
前記主住戸3と副住戸4とを仕切る前記主乾式界壁6は、図2(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)及び図3〜図5に拡大して示すように、その一部に前記の開口部mを有するとともに、その開口部mを撤去可能な乾式界壁8で閉鎖している。そして、前記の通り、撤去可能な乾式界壁8を壁面の一部とする平面視矩形の収納室21Aが設けられている。なお、図2(ハ)(ニ)及び以下の各図中では、開口部mの両端に符号mを付している。
この実施例では、前記主乾式界壁6が、直線状界壁部6aだけでなく、平面視コ字形をなす三つの壁部6b、6c、6dからなるコ字形界壁部10を有しており、このコ字形界壁部10の一つの壁部6dが前記撤去可能な乾式界壁8とされ、コ字形界壁部10の三つの壁部6b、6c、6d(8)で囲まれた部分が収納室21Aとされ、この収納室21Aの扉(開き戸)25がコ字形の開放側に設けられている。
この実施例では、収納室21Aを形成するコ字形界壁部10を、主住戸3におけるLDK(リビングダイニングキッチンルーム)12の対面キッチン11a側の隅の部分と、副住戸4における洋室31のクローゼット23側の隅の部分との境界に設け、収納室21Aの扉25を主住戸3側に設けている。なお、前記収納室21Aは、内部を上下二段に仕切る中板を持たない構造であり、いわゆる押入れではない。
28、29はコンクリートスラブ、30はフローリング、32は天井せっこうボード、33は下がり壁である。なお、図2ではコ字形界壁部10の部分(収納室21Aの部分)以外は簡略化している。
上記の界壁構造であれば、隣接する居住スペース3、4間を仕切る主乾式界壁6に撤去可能な乾式界壁8があっても、その撤去可能な乾式界壁8の部分は、開口部を単に両側から施錠した扉などで閉鎖した構造等の場合と異なり隣室間を仕切る通常の界壁と外観的に同じなので、例えば賃貸等によるその居住スペースの入居者あるいは入居検討者は、隣室との界壁に互いに行き来可能にし得る開口部が存在するという印象は持たずに違和感なく通常の独立した住戸と受け止め、隣室から人が容易に入って来れるという感触で不安感を抱く恐れはない。
また、特許文献1の構造のように開口部を閉鎖する扉等では十分高い遮音性能を持たせることが困難であるが、上記の界壁構造では、隣接する居住スペース3、4間を仕切るのがすべて乾式界壁(撤去可能な乾式界壁8(6d)を含む乾式界壁6)であるから、隣接する居住スペース間の仕切りがすべて固定の乾式界壁である従来の一般的な住戸と比べても、遮音性能が損なわれることはない。
そして、上記の通り、撤去可能な乾式界壁の部分が収納室21Aとされているが、一般に、収納室に居住者がいる時間はかなり少ないので、収納室の存在は遮音性能の向上に実質的に寄与すると言うことができ、良好な遮音性能を実現できる。
特に、この実施例のように、コ字形界壁部10の三つの乾式界壁6b、6c、6d(8)を内壁面とする収納室21Aの存在は、遮音性能を一層高くできる。
また、上記のように、収納室21Aにおける撤去可能な乾式界壁8と対向する面に扉25を配置した構成は、乾式界壁8を撤去して収納室を通路とする際に、その通路を両居住スペース3、4間を行き来し易い通路とする上で好適である。
また、上述の撤去可能な乾式界壁8を含んで収納室21Aを形成するコ字形界壁部10の配置レイアウトは、各居住スペース3、4において収納室21Aから伝わる音があまり気にならない位置でありながら、乾式界壁8を撤去して通路とした際に、各居住スペース3、4間の行き来が円滑に行なわれ易い配置レイアウトである。
図3、図4に、隣接する居住スペース3、4を仕切る主乾式界壁6及び撤去可能な乾式界壁8の詳細構造を示す。また、図6に図3のF部を拡大して示し、図7に図4のG部を拡大して示す。撤去可能な乾式界壁8は図示の通り、主乾式界壁6と同じ断面構造である。すなわち、乾式界壁6、8はいずれも、厚み方向両側に配置したせっこうボード37間にグラスウール(吸音材)38を充填した構造であり、グラスウール38を挟む両側部分はいずれも3層であるが、その3層は2枚のせっこうボード37、37間の中間層Mが、幅狭のせっこうボード37の層と石膏系接着剤45を塗布する層とが適宜のピッチで交互に配される態様の3層である。したがって、断面のいずれの部分もせっこうボード37が5層である。37は中間層Mにおける石膏系接着剤45の部分の端部に配置する幅狭のせっこうボードである。
撤去可能な乾式界壁8を主乾式界壁6の開口部mに施工する際(設置する際)、図3及び図3のF部を拡大した図6に示すように、撤去可能な乾式界壁8の上下端部位置においてコンクリートスラブ29、28にそれぞれ略コ字形断面の軽量鉄骨材を用いたランナー35をコンクリート釘43で固定し、上下の各ランナー35に内側層のせっこうボード37の上下の端縁部をタッピングネジ44で固定する。そして中間層Mは前述の通り、内側層のせっこうボード37に、幅狭のせっこうボード37を重ね張り用接着剤で接着固定しあるいは石膏系接着剤45を塗布する。次いで、その上に外側層のせっこうボード37を貼り付ける。外側層のせっこうボード37は中間層のせっこうボード37の部分に対しては重ね張り用接着剤で接着され、内側層のせっこうボード37の部分に対しては前記石膏系接着剤45で接着固定される。
また、乾式界壁8の上下の端面に、接着性能を有する充填材、例えば例えばウレタン系シール46、及びせっこう系充填材47を介在させて、乾式界壁8の上下の端面をコンクリートスラブ29,28に接着する。
上記のように撤去可能な乾式界壁8を開口部mに施工する際、図4及び図4のG部を拡大した図7に示すように、乾式界壁8の左右端部にランナー36を配置して行なう。すなわち、乾式界壁8の左右端部に配置したランナー36の両側に、前記最内側のせっこうボード37の左右の端縁部をタッピングネジ44’で固定してから、それぞれその上に前述の通り、中間層Mとなるせっこうボード37を貼り付けあるいは石膏系接着剤45を塗布し、その上に外側層のせっこうボード37を貼り付ける。
また、乾式界壁8の左右の端面に、接着性能を有する充填材、例えば例えばウレタン系シール46、及びせっこう系充填材47を介在させて、乾式界壁8の左右の端面を主乾式界壁6の開口部mの左右の端部側面に接着固定する。
主乾式界壁6の開口端部(コ字形界壁部6b、6cの端部)の構造は、図7に示す通りであり、主乾式界壁6の端部に配置したランナー39の両側に、最内側のせっこうボード37の端縁部をそれぞれタッピングネジ44”で固定し、それぞれの上に前述の通り、中間層Mとなるせっこうボード37を貼り付けあるいは石膏系接着剤45を塗布し、その上に外側層のせっこうボード37を貼り付ける。主乾式界壁6の端面部は3枚のせっこうボード37’を貼り付けている。3枚のせっこうボード37’うちの最内側のせっこうボード37’の両側にウレタン系シール46を充填する。
前記主住戸3と副住戸5とを仕切る主乾式界壁7は、図9にも示すように、隣接する居住スペース3、5を直線状に仕切る乾式界壁であり、その一部に開口部mを有するとともに前記開口部mを、撤去可能な乾式界壁9で閉鎖している。そして、前記撤去可能な乾式界壁9を壁面の一部とする平面視矩形の収納室21Bが設けられている。
この実施例では、前記撤去可能な乾式界壁9の左右両側において乾式界壁7から直角に延出する室内用壁61を設け、前記撤去可能な乾式界壁9とその両側の室内用壁61とで囲まれた部分が収納室21Bとされ、この収納室21Bの扉(開き戸)25’が前記撤去可能な乾式界壁9に対向して設けられている。
図10は図9(ハ)の詳細構造を示す拡大図である。図示の通り、実施例の主乾式界壁7及び撤去可能な乾式界壁9の断面構造は、実施例1の主乾式界壁6及び撤去可能な乾式界壁8と同じである。また、主乾式界壁7の開口端部(開口部mの端部)は、図4、図5におけるコ字形界壁部10の両側の壁部6b、6cの端部と同じとしている。また、前記室内用壁61は、木下地62の両側にせっこうボード37を貼り付けた構造としている。
上記のように直線状に仕切る主乾式界壁7に開口部mを設けてその開口部mを撤去可能な乾式界壁9で閉鎖した界壁構造でも、実施例1の界壁構造と同様に、開口部を単に両側から施錠した扉などで閉鎖した構造等の場合と異なり隣室間を仕切る通常の界壁と外観的に同じなので、例えば賃貸等によるその居住スペースの入居者あるいは入居検討者は、隣室との界壁に互いに行き来可能にし得る開口部が存在するという印象は持たずに違和感なく通常の独立した住戸と受け止め、隣室から人が容易に入って来れるという感触で不安感を抱く恐れはない。
また、隣接する居住スペース3、5間を仕切るのがすべて乾式界壁(撤去可能な乾式界壁9を含む乾式界壁7)であるから、隣接する居住スペース間の仕切りがすべて固定の乾式界壁である従来の一般的な住戸と比べても、遮音性能が損なわれることはない。
また、一般に、収納室に居住者がいる時間はかなり少ないので、収納室の存在は遮音性能の向上に実質的に寄与すると言うことができ、良好な遮音性能を実現できる。
主住戸3と左側の副住戸4及び上側の副住戸5との乾式界壁6、7の開口部mをいずれも撤去可能な乾式界壁8、9で閉鎖した図1の状態は、主住戸3と2つの副住戸4、5とをそれぞれ別の所帯が使用する場合であるが、例えば、主住戸3と副住戸4とを1所帯のための1つの居住スペースとして使用する場合は、乾式界壁6の開口部mの撤去可能な乾式界壁8を撤去する。図5は乾式界壁8を撤去して収納室21Aの部分を通路51とした状態を示す。図2(イ)、(ロ)や、図3、図5などにも示される通り、収納室21Aの床面のレベルは、主住戸3のLDK12の床面、及び、副住戸4の洋室31の床面と同じ同レベル(同じ高さレベル)である。
乾式界壁8を撤去する場合、通常は副住戸4側の賃貸の居住者が退去した状態であり、副住戸4側から撤去作業を行うことができる。したがって、主住戸3のオーナーは普段通りの生活をすることができる。
上述の実施例では、乾式界壁6の開口部mの上下端がコンクリートスラブ28、29であり、開口部mを閉鎖する撤去可能な乾式界壁8の上下の端部は、前記コンクリートスラブ28、29に固定したランナー35に固定されかつ上下端面が前記コンクリートスラブ28、29に接着性能を有する充填材46、47接着され、乾式界壁8の左右の端部は主乾式界壁6の端部側面に接着性能を有する充填材46、47で接着した構造であり、開口部mの周囲との縁切りが簡単であるから、乾式界壁8を撤去する工事を簡単、かつ低コストで行なうことができる。また、工事期間も退去時に必要な原状回復とクリーニング作業を考慮しても、短期間、例えば1日で行うことができる。
主住戸3と副住戸5とを1所帯のための1つの居住スペースとして使用する場合は、乾式界壁7の開口部mの撤去可能な乾式界壁9を撤去する。乾式界壁9を撤去すると、収納室21Bの部分が、主住戸3と副住戸5との間の通路となる。
上記第1の住戸1は、主乾式界壁6、7の開口部mを乾式界壁8、9で閉鎖した状態では、個々の居住スペース(主住戸3、副住戸4、5)をそのまま個別住戸として利用可能である。したがって、その住戸1を購入したオーナーは、家族構成の変動に対応して、複数の居住スペースの一部に自分が居住し、他の居住スペースを他の所帯に供することが可能となる。
例えば、結婚して夫婦二人だけの時にこの住戸1を購入した場合、自分らは主住戸3に住み両側の副住戸4、5を賃貸に供することで、ローン返済が楽になり、例えば、子供が一人あるいは二人など産まれ、成長し例えば高校入学した頃には、一方の副住戸のみ賃貸を継続して他方の副住戸を子供専用とし、また、高齢の親と同居するようになる場合には他方の副住戸も賃貸を止めて親の部屋とし、子供も独立し最終的に夫婦二人だけあるいは片方だけになった時は、一方の副住戸に住んで他方の副住戸と主住戸を賃貸に供する、等の使用態様が可能となり、経済的な余裕を維持しながら家族構成の変化に適切に対応可能となる。
図1、図2の実施例では、コ字形界壁部10を形成する3つの壁部6b、6c、6dの内、主乾式界壁6の直線状部6aと平行な壁部6dを撤去可能な乾式界壁8としているが、図8に示すように、主乾式界壁6の直線状部6aと直角な2つの壁部6b、6cの一方(図示例では壁部6c)を撤去可能な乾式界壁8’としてもよい。
前記第2の住戸2は、それぞれ個別住戸として利用可能な2つの居住スペース3’、4’を有する構造で、居住スペース3’が主住戸、居住スペース4’が副住戸となっている。主住戸3’はLDK12’や可動間仕切り収納19’で仕切られた2つの洋室13’、14’など、前記第1の住戸1の主住戸3と概ね同様であるが対称的な間取りの2LDKであり、副住戸4’は居室(洋室31’)など、第1の住戸1の副住戸4と概ね同様であるが対称的な間取りの1Kである。
そして、主住戸3’と副住戸4’との間の主乾式界壁6’、この乾式界壁6’の開口部m’を閉鎖する撤去可能な乾式界壁8’及び収納室21A’は、第1の住戸1における主住戸3と左側の副住戸4との間を仕切る主乾式界壁6、開口部m、撤去可能な乾式界壁8及び収納室21Aと共通であり、詳細説明は省略する。
上述した実施例の集合住宅は、複数階の集合住宅における1つの階に第1の住戸1と第2の住戸2との2つの住戸を設けた場合として示しているが、必要に応じてさらに多くに住戸が設けられる。
また、実施例では、主乾式界壁6、7に設けた開口部mの上端が天井コンクリートスラブ29であるが、主乾式界壁6、7に沿って設けられるコンクリートの梁の幅が広い場合には、撤去可能な乾式界壁8、9の上端(開口部mの上端)が前記梁の下面となる構造としてもよい。また、主乾式界壁自体に開口部の上端がくる構造としてもよい。
また、実施例では、撤去可能な乾式界壁8、9がそれぞれ主乾式界壁6、7と同じ断面構造であるが、必ずしも主乾式界壁6、7と同じ断面構造である必要はない。
また、主乾式界壁6、7及び撤去可能な乾式界壁8、9の構造は実施例のものに限らず、種々の構造を採用できる。例えば、吸音材はグラスウールに限らず、種々の吸音材を用いることができ、また、厚み方向両側のせっこうボードの張り合わせ枚数も実施例の2枚及び3枚に限らず、適宜選択することができ、また、界壁として用いる材料としてせっこうボード以外に適切な材料であれば、そのボード材を用いることができる。
また、本発明では、複数の居住スペースを仕切る界壁が乾式界壁であるが、剛性上の理由から、例えばベランダ側の1m程度の部分をRC界壁とする等のことを除外するものではない。
上述の各実施例は、図1の間取り図に記載された部分のものであるが、以下の図11〜図14で説明する実施例は図1に示した間取り図とは関係なく、単に収納室の部分のみについて示した実施例である。
本発明は、図11(イ)、(ロ)にそれぞれ示す実施例の示すように、隣接する居住スペースを仕切る乾式界壁(主乾式界壁)が、段差状屈曲部Kを有する乾式界壁(主乾式界壁106)である場合にも適用できる。前記段差状屈曲部Kとは、段差部106aと、この段差部106aに隣接する両側の段差隣接部106b、106cとからなる部分を指す。
いずれの実施例においても、収納室21C、21Dは前記段差状屈曲部Kの段差部106aを内壁面の一部としているが、図11(イ)の実施例では、撤去可能な乾式界壁108を段差状屈曲部Kの段差部106aに隣接する一方の段差隣接部106bに設けた開口部mに形成している(開口部mの両端をそれぞれmで示している)。
一方、図11(ロ)の実施例では、撤去可能な乾式界壁108を段差部106aに設けた開口部mに形成している。
上記のように、いずれの実施例でも収納室21C、21Dは、すくなくとも段差状屈曲部Kの段差部106aを内壁面の一部とする。そして、収納室21Cは、段差隣接部106bを撤去可能な乾式界壁108とし、収納室21Dは段差部106aを撤去可能な乾式界壁108としている。
また、収納室21Cは、撤去可能な乾式界壁108と段差部106aとこの段差部106aに対向する室内用壁161と撤去可能な乾式界壁108に対向する扉25とで形成され、収納室21Dは、撤去可能な乾式界壁108と一方の段差隣接部106bと撤去可能な乾式界壁108に対向する室内用壁161と前記の段差隣接部106bに対向する扉25とで形成されている。
なお、他方の段差隣接部106c側に開口部を設け、その開口部に撤去可能な乾式界壁を形成して、その撤去可能な乾式界壁を内壁面とする収納室を形成してもよい。
図12に図11(イ)の場合の詳細構造を示す。図4の壁構造と共通する部分には同じ符号を付して説明を省略する。
この実施例における主乾式界壁106の前記他方の段差隣接部106c及び段差部106aの壁構造は、図4における上側の直線状界壁部6a及びコ字形界壁部の一部6bと共通であり、前記一方の段差隣接部106bに設けた開口部mに形成した撤去可能な乾式界壁108は、図4における撤去可能な乾式界壁8と共通である。撤去可能な乾式界壁108の図12で下端部が接合される主乾式界壁106の開口端近傍の構造は、主乾式界壁106の段差部106aの先端近傍の構造と共通である。
そして、撤去可能な乾式界壁108の図12で下端面は、これに直線状に繋がる主乾式界壁106の開口端面mに接着接合されている。すなわち、撤去可能な乾式界壁108の端面に、接着性能を有する充填材、例えば例えばウレタン系シール46、及びせっこう系充填材47を介在させて、乾式界壁108の端面を主乾式界壁106の開口端面mに接着接合している。
前記室内用壁161の構造は、図10における室内用壁61と概ね共通であり、同じ符号を付して説明を省略する。
本発明は、図13に示す実施例の示すように、隣接する居住スペースを仕切る乾式界壁(主乾式界壁)が、RC外壁200に突き当たる態様の乾式界壁(主乾式界壁206)である場合にも適用できる。
この実施例では、撤去可能な乾式界壁208が、前記主乾式界壁206におけるRC外壁200に突き当たる部分に設けた開口部mに形成されている(撤去可能な乾式界壁208も主乾式界壁206の一部)。そして、収納室21Eは前記撤去可能な乾式界壁208とRC外壁200とこのRC外壁200に対向する室内用壁261と前記撤去可能な乾式界壁208に対向する扉25とで形成されている。
図14に図13の詳細構造を示す。図12の壁構造と共通する部分には同じ符号を付して説明を省略する。
この実施例における撤去可能な乾式界壁208の構造は図12の撤去可能な乾式界壁108と共通である。また、主乾式界壁206の開口端近傍の構造及び主乾式界壁206の開口端と撤去可能な乾式界壁208の図14での下端との接合構造(H’で示す部分)は、図12における主乾式界壁106の開口端近傍の構造及び主乾式界壁106の開口端と撤去可能な乾式界壁108の図12での下端との接合構造(Hで示す部分)と共通である。また、室内用壁261及び扉25は図12における室内用壁161及び扉25と共通である。
撤去可能な乾式界壁208のRC外壁200側の端面とRC外壁200との接合部の構造(F’で示す部分)は、図示の通りであり、図3のF部の構造(図6の拡大図参照)と概ね共通(図3のコンクリートスラブ29をRC外壁と看做した場合に共通)である。すなわち、図6中の符号を用いて説明すると、接着性能を有する充填材、例えば例えばウレタン系シール46、及びせっこう系充填材47を介在させて、撤去可能な乾式界壁208の端面をRC外壁200に接着接合し、かつ、乾式界壁208側のランナー35をコンクリート釘43で固定している。なお、RC外壁200の内面に木下地201を介して、前記せっこうボード37と同様なせっこうボード202を貼り付けている。RC外壁200の外面はタイル貼りや塗装等の外部に適した外部仕上材203を施工する。
1 第1の住戸
2 第2の住戸
3、3’ 主住戸(居住スペース)
4、5、4’ 副住戸(居住スペース)
6、7、6’ 主乾式界壁(隣接する居住スペースを仕切る乾式界壁)
m、m’ 開口部
8、9、8’ 撤去可能な乾式界壁
11 DK(ダイニングキッチン)
11’、11” キッチン
12、12’ LDK
13、14、13’、14’ 洋室
15、15’ 浴室
16、16’ 洗面所
17、17’ トイレ
18、18’ 玄関
19、19’ 可動間仕切り収納
20、20’、20” ベランダ
21A、21A’、21B 収納室
22 ホール
23 クローゼット
25、25’ 扉(開き戸)
28、29 コンクリートスラブ
30 フローリング
31 (副住戸4の)洋室
31” (副住戸5の)洋室
32 天井せっこうボード
33、33” 下がり壁
35、36、39 ランナー(下地材)
37(37、37、37、37)、37’ せっこうボード
38 グラスウール(吸音材)
43 コンクリート釘
44、44’、44” タッピングネジ
45 石膏系接着剤
46 ウレタン系シール(接着性能を有する充填材)
47 せっこう系充填材(接着性能を有する充填材)
51 通路
61 室内用壁
62 木下地
106、206 主乾式界壁(隣接する居住スペースを仕切る乾式界壁)
106a 段差部
106b、106c 段差隣接部
108、208 撤去可能な乾式界壁
21C、21D、21E 収納室
200 RC外壁(鉄筋コンクリート外壁)
201 木下地
202 せっこうボード
203 外部仕上材
161、261 室内用壁

Claims (9)

  1. 複数の住戸からなる集合住宅における少なくとも一部の住戸が、それぞれ個別住戸として利用可能な、乾式界壁で仕切られた複数の居住スペースからなり、前記乾式界壁はその一部に開口部を有するとともに前記開口部を撤去可能な乾式界壁で閉鎖してなり、
    前記撤去可能な乾式界壁の片側の居住スペースには、前記撤去可能な乾式界壁を内壁面の一部とする平面視矩形の収納室を備え、前記収納室は、内部を上下二段に仕切る中板を持たない構造であって、前記片側の居住スペースの洋室に面する開閉可能な戸を有し
    前記撤去可能な乾式界壁は前記収納室のある側と反対側の居住スペースにおける洋室に面し、
    前記撤去可能な乾式界壁を撤去した時には、前記収納室の部分が住戸内通路となって前記撤去可能な乾式界壁を挟む2つの居住スペースが1所帯のための1つの居住スペースとなることを特徴とする複数所帯対応住戸を有する集合住宅。
  2. 前記撤去可能な乾式界壁を撤去するとともにその撤去部分の補修をするのみで、他の箇所の改造を必要とせずに、前記2つの居住スペースが1所帯のための1つの居住スペースとなることを特徴とする請求項1記載の複数所帯対応住戸を有する集合住宅。
  3. 前記収納室の床面が、前記片側の居住スペースにおける前記洋室の床面及び前記反対側の居住スペースにおける前記洋室の床面と同レベルであり、前記撤去可能な乾式界壁を撤去して前記収納室の部分を住戸内通路とした時に、前記両側の洋室との間に段差のない通路が形成されることを特徴とする請求項1又は2記載の複数所帯対応住戸を有する集合住宅。
  4. 隣接する居住スペースを仕切る乾式界壁が、平面視コ字形をなす三つの壁部からなるコ字形界壁部を有し、このコ字形界壁部の一つの壁部が前記撤去可能な乾式界壁であり、前記コ字形の開放側に収納室の戸が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の複数所帯対応住戸を有する集合住宅。
  5. 隣接する居住スペースを仕切る乾式界壁が、隣接する居住スペースを直線状に仕切る乾式界壁であり、その一部に前記撤去可能な乾式界壁が設けられ、前記収納室は、前記撤去可能な乾式界壁と二つの室内用壁と開閉可能な戸で形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の複数所帯対応住戸を有する集合住宅。
  6. 隣接する居住スペースを仕切る乾式界壁が、平面視段差状屈曲部を有する乾式界壁であり、前記収納室は前記段差状屈曲部の段差部を内壁面の一部とするとともに、前記段差状屈曲部における前記段差部又は段差部に隣接する段差隣接部のいずれか一方を前記撤去可能な乾式界壁としたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の複数所帯対応住戸を有する集合住宅。
  7. 前記撤去可能な乾式界壁が、RC外壁に突き当たる態様の乾式界壁におけるRC外壁に突き当たる部分に設けられ、前記収納室は前記撤去可能な乾式界壁及びRC外壁を内壁面とする態様で形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の複数所帯対応住戸を有する集合住宅。
  8. 前記撤去可能な乾式界壁は、厚み方向両側に配置したせっこうボード間に吸音材を充填した構造であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の複数所帯対応住戸を有する集合住宅。
  9. 前記撤去可能な乾式界壁は、前記開口部の上下部に軽量鉄骨材からなる下地材を固定し、この下地材に前記せっこうボードの周縁部をタッピングネジで固定してなることを特徴とする請求項に記載の複数所帯対応住戸を有する集合住宅。
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