JP5874603B2 - 運転支援装置 - Google Patents

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Description

本発明は、運転支援装置に係り、特に、センサを用いて車両周辺の障害物を検知する運転支援装置に関する。
従来、センサを用いて自車両周辺の障害物を検知し、障害物との衝突を回避する衝突回避装置が開発されている。
例えば、特許文献1(特開2012−061932号公報)には、自車両周辺の障害物を検知して、自車両のブレーキを制御して自車両が停止したことを検知した場合等により障害物との衝突を回避したと判断して、予め設定された制限駆動力によりエンジン駆動力を上昇させない衝突回避装置が記載されている。
特許文献2(特開2007−315284号公報)には、車両の車体速度と目標速度との偏差に基づいて、車体速度が所定値以下にまで減少した際に駆動力を増大させる補正を行い、車体速度が目標速度に達した際に駆動力を減少させる補正を行う車両の制御装置が記載されている。
特許文献3(特開2004−280489号公報)には、自車の進行方向にある障害物と自車との距離を測定し、自車が停車中のとき障害物との距離が所定距離以下のときは、車両を発進不能または所定の加速度以下となる発進速度に制限し、所定距離は、自車の速度に応じて可変とする衝突防止制御装置が記載されている。
特開2012−061932号公報 特開2007−315284号公報 特開2004−280489号公報
しかし、上記特許文献1−3に記載された従来の駆動制御装置では、停止中にセンサにより進行方向に障害物が検出されている場合、進行方向への駆動力を制限する制御が行われ、運転者があと少し障害物に接近して停車させたい場合においても、段差等の路面状態や車両の重量の影響により車両の発進に必要な駆動力を得ることができないという問題があった。
そこで、本発明は、上記従来の駆動制御装置における問題点に鑑みてなされたものであり、センサにより進行方向に障害物が検出されている場合であっても、障害物への衝突被害の軽減をしつつ、車両の発進に必要な駆動量を与える運転支援装置を提供することを目的とする。
上記課題に鑑み、本発明における運転支援装置は、車両の進行方向の障害物を検出する障害物検出部と、前記障害物検出部が障害物を検出した場合に、駆動力を制御して障害物への衝突被害軽減制御を行う制御部と、を備え、前記制御部は、車両が停止している状態で前記障害物検出部が障害物を検出しているときに運転者によりアクセル操作がされた場合には、車両が動き出すまでは、運転者が操作したアクセルの開度から定まる要求駆動力より小さい、初期駆動力から駆動力を徐々に引き上げて、車両が動きだしてからは駆動力を引き下げて前記衝突被害軽減制御を行う。
本発明の実施形態によれば、センサにより進行方向に障害物が検出されている場合であっても、障害物への衝突被害の軽減をしつつ、車両の発進に必要な駆動量を与える運転支援装置を提供することができる。
運転支援装置のシステム構成を説明するブロック図である。 運転支援装置の動作を説明するフローチャートである。 段差乗り越え時の車両動作を説明する図である。 段差乗り越え時の駆動力と車速の関係を説明する図である。 登坂時の車両動作を説明する図である。 登坂時の駆動力と車速の関係を説明する図である。 操作表示部を説明する図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の運転支援装置のシステム構成を説明するブロック図を示す一例である。
図1において、運転支援装置1は、運転支援装置の制御部として例示する運転支援ECU10、障害物検出部として例示するクリアランスソナーECU(以下、「クリソナECU」と省略する。)20、クリアランスソナー201a、201b、201c、201d、Gセンサ30、舵角センサ40、情報報知部として例示するメータコンピュータ50、エンジンECU60、及びブレーキECUを備えている。
運転支援ECU10は、CAN(Controller Area Network)等の通信規格により、クリソナECU20、Gセンサ30、舵角センサ40、メータコンピュータ50、エンジンECU60、及びブレーキECUと通信可能に接続されている。
クリアランスソナー201a、201b、201c及び201dは、本実施例においては、車体に設けられた超音波センサである。クリアランスソナーは、検出距離が例えば数cm〜数mの比較的近距離の障害物の有無又は障害物までの距離を検知するセンサの一例である。クリアランスソナーは、図示のとおり、フロントバンパーに2個(201a、201b)、また、リアバンパーに2個(201c、201d)が設けられている。しかし、センサの数及び配置は本実施例に限定されるものではなく、例えばフロントに4個、リアに4個、さらにサイドに2個のように設けても良い。クリアランスソナー201a〜201dは、それぞれの検出範囲において障害物を検出し、検出結果をクリソナECU20にそれぞれ出力する。
クリソナECU20は、クリアランスソナー201a〜201dから入力された検出結果から、障害物までの目標距離である「物標距離」を算出して、算出した物標距離の情報を運転支援ECU10に送信する。クリソナECU20は、クリアランスソナーから照射された超音波が障害物で反射して、反射波が戻るまでの時間を計測することによって、障害物までの距離を測定することができる。しかし、クリアランスソナーの検出角度が例えば90°と広範囲の場合は、単一のクリアランスソナーからの検出結果のみでは障害物の方向がわからない。クリソナECU20は、複数のクリアランスソナーからの障害物までの距離を得ることにより、障害物の位置を特定することができ、また、障害物が壁のような形状なのか電柱のような形状なのかの判断もすることができる。
Gセンサ30は、車両の前後方向の加速度を計測して、測定結果を「車両前後G」の情報として、運転支援ECU10に送信する。Gセンサ30で計測される車両の前後方向の加速度は、車輪速度から算出される加速度と道路の傾斜(車両の傾き)による重力加速度の合計値である。従って、Gセンサ30で計測される車両前後Gから車輪速度にて算出される加速度を減算することによって車両(道路)の傾斜を測定することができる。
舵角センサ40は、ステアリングホイールの操舵角を検出して、舵角情報として運転支援ECU10に送信する。
メータコンピュータ50は、運転者に対する情報報知機能を備えた情報報知部の一例である。図1では図示しない情報表示部51が接続されている。情報表示部51は、例えば運転者に対して表示による報知を行うコンビネーションメータ装置である。また、メータコンピュータ50には、運転者に対してブザーや音声による報知を行う報知音発生装置等が接続されている。メータコンピュータ50は、運転支援ECU10からの要求に応じて、コンビネーションメータ装置に表示する、数値、文字、図形、インジケータランプ等の制御を行うとともに、報知音発生装置にて報知する警報音や警報音声の制御を行う。
エンジンECU60は、エンジンやモータ等の車両の駆動装置の制御や、トランスミッション等の伝達系装置の制御を行うものであり、例えば、図示しない、スロットルアクチュエータやトランスミッションギアの制御を行う。また、アクセルペダルの駆動を通じて運転者に情報を伝達するアクセルアクチュエータの制御を行う。エンジンECU60は、運転支援ECU10に対して、アクセルペダル操作の情報、アクセルペダル開度率の情報、及びシフト位置情報を送信する。アクセルペダル操作の情報とは、例えば、図示しないアクセルペダル開度率センサの情報を基に、アクセルペダル開度率が0の時にアクセルペダルOFFとする情報である。シフト位置情報は、P(駐車)、R(後退)、N(ニュートラル)、D(通常走行)などのシフト位置の情報の他、例えば、スポーツモード、スノーモードなどの走行モード、また、クルーズコントロールの使用状況などの情報を含んでいても良い。
ブレーキECU70は、車両の制動系の制御を行うものであり、例えば、図示しない各車輪に配置された油圧式ブレーキ装置を作動させるブレーキアクチュエータの制御を行う。また、ブレーキペダルの駆動を通じて運転者に情報を伝達するためにブレーキアクチュエータの制御を行う。ブレーキECU70は、運転支援ECU10に対して、ブレーキペダル操作の情報、及び車輪速の情報を送信する。車輪速の情報は、例えば、図示しない各車輪に備えられた車輪速センサからの信号であり、各車輪の回転速度から、車両の速度や加減速度を算出することができる。
運転支援ECU10は、ICSアプリ(Intelligent Clarence Sonar アプリケーション)100を備えている。ICSアプリ100は、運転支援ECU10で動作するソフトウエアであり、入力処理部101、車両状態推定部102、障害物判定部103、制御量演算部104、HMI(Human Machine Interface)演算部105、及び出力処理部106を備えている。
入力処理部101は、運転支援ECU10が受信する情報の入力処理を行うインターフェイス機能を備える。例えばCAN通信規格により受信する情報をICSアプリ100で使用可能な情報に変換する。入力処理部101には、クリソナECU20から物標距離の情報、Gセンサ30から車両前後Gの情報、及び舵角センサ40から舵角情報が送信される。また、入力処理部101には、エンジンECU60から、アクセルペダル操作の情報、アクセルペダル開度率の情報、及びシフト位置情報が送信され、さらに、ブレーキECU70から、ブレーキペダル操作の情報、及び車輪速の情報が送信される。
車両状態推定部102は、入力処理部101に入力された上記情報によって、車両状態を推定する機能を備える。
障害物判定部103は、クリソナECU20から受信した物標距離、舵角センサ40から受信した舵角情報、及びブレーキECU70から受信した車輪速情報などにより、クリアランスソナー201a〜201dによって検出された障害物と自車両との位置関係及び相対速度を演算し、衝突の可能性を判定する。
制御量演算部104は、障害物判定部103によって判定された衝突判定に基づき、ブレーキ制動とエンジン駆動力の制限にて衝突回避の制動による運転支援の作動又は終了の判定を行うとともに、運転支援を行う場合の制動力と駆動力の制御量を演算する。
HMI演算部105は、制御量演算部104によって判定又は演算された内容を、運転者に対する支援出力として出力するための演算部である。HMI演算部105は運転者に対して、例えば、メータコンピュータ50を通じて、図示しない表示装置、音声装置、又は振動装置等による通知を行うための演算を行う。また、エンジンECU60を通じて、駆動力の出力における運転支援を行うための演算を行う。さらに、ブレーキECU70を通じて、制動力の出力における運転支援を行うための演算を行う。
出力処理部106は、HMI演算部105で演算された演算結果を、メータコンピュータ50、エンジンECU60、及びブレーキECU70に送信するために、例えばCAN通信規格による情報に変換して出力処理する。
次に、図2、図3、図4、及び図7を用いて、本実施の形態における運転支援装置の動作を説明する。図2は、運転支援装置の動作を説明するフローチャートである。図3は、段差乗り越え時の車両動作を説明する図である。図4は、段差乗り越え時の駆動力と車速の関係を説明する図である。図7は、操作表示部を説明する図である。
図3(a)は、車両の後輪には段差が存在し、車両の後方には壁が存在している状況を説明している。車両の後部バンパーには(図示しない)クリアランスソナー201c及びクリアランスソナー201dが設けられており、車両の後退時に後方の障害物を検知する。運転者は、図3(a)の位置から車両を後退させて、図3(b)のように車両の後輪で段差を乗り越えて、図3(c)で示す位置まで車両を後方の壁に接近させて停車させたいものとする。
図2のスタート時において、運転者は車両のギアを後退(R)に入れて、後退しようとする。この実施例では、スタート時の車速は0、つまり停止した状態を例示しているが、車両が完全に停止していなくても車速が所定値(第1の車速)以下であれば良い。クリアランスソナー201c及びクリアランスソナー201dの検出により、図1で説明したクリソナECU20から障害物への物標距離が入力されて、障害物が検出されたか否かが判断される(S10)。障害物が検出されなかった場合(S10でN)、このフローチャートでの動作はエンドで終了し、車両は通常の後退動作となる。
一方、障害物が検出された場合(S10でY)、衝突防止制御が開始される(S11)。なお、本願における「衝突防止制御」とは、衝突を防止することに加えて、衝突した場合であっても衝突被害の軽減を図る制御を意味する。
衝突防止制御が開始されると、図4(a)で示す駆動力Fxは、運転者のアクセル操作によるアクセル開度に対応した要求駆動力f0から、f0よりも小さい駆動力である初期駆動力f1に制限される。要求駆動力f0は、駆動力の制限を行わない場合のアクセル開度に対応した駆動力であり、f0の駆動力で発進した場合には、車両は急発進をする可能性がある。
また、情報表示部51には、第1の警告の報知として、図7(a)に示す障害物警告表示501と、クリソナECU20から障害物への物標距離に基づく自車両から障害物までの距離502を表示しても良い。この図では、図3(a)で図示された、クリアランスソナー201dから壁までの距離l1が1.2mの場合を例示している。この時に、第1の警告の報知として、報知音発生装置により、例えば断続ブザーや音声で運転者に障害物の検出を報知しても良い。これによって、運転者がアクセルを誤って踏み込んでしまった場合においても、壁に向かって車両が急発進しないように制御されるとともに、運転者へ障害物の存在の報知を行うことができる。また、障害物が検出された場合に、アクセルペダルを駆動するアクセルアクチュエータを操作して、アクセルをアクセルアクチュエータによって戻すことにより、ドライバーの足に障害物の検出を報知しても良い。なお、図示する障害物接近モード表示503と目標値設定表示504の機能については後述する。
次に、図1で説明した、車両状態推定部103は、Gセンサ30により車両の傾斜や、舵角センサ40によるハンドルの操舵角等から、車両状態を推定する(S12)。ここで推定された車両状態は、後述する運転支援の制御で利用される。
次に駆動力に対する車速の異常を判定する(S13)。駆動力に対する車速の異常とは、運転者がアクセル操作をして生じた駆動力に対して予想される速度が出ていない場合である。例えば、障害物を検出した状態で運転者がアクセルを踏むと、駆動力は初期駆動力f1に制限された状態であっても、f1の駆動力に応じて車両が加速されるはずであるが、例えば図3(a)で図示するような段差に後輪が接しているときには、車両は停止したままになるか、所定の速度に達しない場合がある。このような様態をここでは駆動力に対する車速の異常と判定している(S13でY)。
一方、アクセル開度に対して所定の速度で車両が移動した場合や運転者がアクセルを戻した場合は駆動力に対する車速の異常は無いと判定する。異常と判定されない場合は(S13でN)、駆動力の制限は維持されたまま、このフローチャートを終了する。
異常と判定した場合(S13でY)、そのアクセル操作が運転者によるアクセルの踏み間違いの場合と、運転者が意図的にさらに障害物に接近したい場合の2つの可能性がある。そこで、第2の警告の報知として、図7(a)の障害物接近表示503が点灯し、図7(c)で示す、障害物接近表示508が表示されて、障害物までの現在の距離表示509と、障害物までの目標距離510が併せて表示される。
図7で示す各種の表示は、図示しない手動スイッチ等によって変更を可能にすることができる。例えば、図7(a)の障害物接近表示503は、スイッチによって表示OFFに設定できるようにしても良い。また、目標設定504を選択して、目標距離設定部として、障害物までの接近目標距離を設定することができる。
図7(b)は、目標設定504が選択された場合の障害物までの目標距離を設定する表示例である。図7(b)において、障害物接近目標の表示508が表示されて、距離入力部506が表示される。運転者は、距離入力部506の上下の三角の表示を選択して数値を増減させて目標値を入力する。図では、目標値を12cmに設定した場合の例示している。目標距離の入力が完了したら、設定完了507を選択して、障害物までの接近目標距離を設定する。クリアランスソナーの検出範囲を超えて設定がされた場合には、図示しないエラー表示をしても良い。なお、図7で示した報知機能は任意の機能として選択的に実施されても良い。
図2に戻り、アクセル開度に対する車速が異常と判定されると(S13でY)、駆動力制御が実行される(S14)。この駆動力制御の詳細を図4によって説明する。
駆動力制御は、車速が第1の車速以下の状態から第2の車速に到達するまでは、運転者が操作したアクセルの開度から定まる要求駆動力f0より小さい駆動力である初期駆動力f1から駆動力を徐々に引き上げ、車速が第2の車速に到達してからは、駆動力を引き下げる。
この実施例では、車速が第1の車速以下の状態として、車速が0の場合を説明している。また、第2の車速を車速v=0より僅かに大きい値とすることで、車両が動き出したことを検出している。
図4において、制御量演算部104は、要求駆動力f0に対して小さな値である初期駆動力f1に駆動力を制限する。制御量演算部104は、初期駆動力f1において、車輪速情報から車速をモニタすることにより車速の変化を検出している。
もしt11まで車速vが0のままである場合、制御量演算部104は、t11において駆動力をf2に引き上げる。同様に、車速vが0のままの場合、制御量演算部104は、t12にて駆動力をf3に引き上げ、t13にて駆動力をf4に引き上げ、さらにt14にて駆動力をf5に引き上げる。このように、駆動力は徐々に引き上げられることになる。ここで「駆動力を徐々に引き上げる」とは、車速の検出結果を基に駆動力を経時的に引き上げていくという意味であり、駆動力の引き上げ速度の絶対値を規定するものではない。
時間t14にて駆動力がf5に引き上げられて、時間t21に車両が動き出したとすると、車速vは、図4(b)に示す通り、時間t21から立ち上がる。ここでは、車速v=0より僅かに大きい第2の車速に車速が達したことを検出することにより車両が動き出したことを検出している。第2の車速に車速が達すると、制御量演算部104は、時間t15にて駆動力を引き下げて初期駆動力f1に戻す。
なお、このときに引き下げる駆動力は初期駆動力f1と必ずしも一致させる必要はない。また、駆動力は、本実施例ではf5まで徐々に引き上げられたが、引き上げる駆動力には上限値を定めている。図4に示すfmaxは、駆動力の引き上げ上限値である。fmaxは、障害物への衝突を考慮して定量値としている。但し、障害物接近モードにおいては運転者の意思を尊重して、アクセル開度に応じて変更しても良い。例えば、f0とfmaxとの割合を一定にさせることによりアクセル開度に応じてfmaxを変更することができる。また、駆動力を徐々に引き上げて、その上限値であるfmaxでも車両が動き出さない場合は情報表示部51等により運転者にエラー報知しても良い。
車速がt22にて駆動力f1に応じたv1に到達すると、t23まで後退を継続する。後退中は、図7(c)の目標距離510と障害物までの現在の距離表示509が併せて表示される。運転者は、障害物までの距離が徐々に短くなるのを情報表示部51で確認できるため、安心して障害物に接近することができる。
図3(a)の距離l1、図3(b)のl2、さらに目標距離である図3(c)のl3の値、さらにはその時の駆動量や制御力等の情報は、障害物接近パターンとして、記憶部に記憶させておいても良い。例えば同じ場所に繰り返し駐車する時に、障害物までの距離と必要な駆動力とを対応させて記憶させることにより、駆動力の制御をよりスムーズに行う運転支援をすることができる。
駆動力を制限して障害物に車両が接近移動中であっても、例えば、運転者がアクセルを戻してアクセル開度が0にしたときには駆動力の制限を解除しても良い。また、図示しない手動操作等で駆動力の制限を解除しても良い。さらに、障害物が他車両であった場合に、他車両が移動して衝突のおそれが無くなったときに駆動力の制限を解除しても良い。一度駆動力の制限が解除された場合であっても、さらに障害物まで接近するために運転者が車両を後退させたいた場合には、再びこのフローチャートのスタートに戻り駆動力の制限をする制御を再開させても良い。
車両が後退して、t23に障害物までの距離が所定の値になったときには、t16にて駆動力を0にするとともに制動力を制御して減速し、t24に目標距離設定部で設定された障害物までの距離にて停車する。t24にて目標距離に達したら(S15でY)、駆動力の制限を解除して本制御を終了する。以上の制御により、設定された障害物までの距離まで車両を誘導することができる。なお、障害物までの目標距離まで誘導する機能は任意であり、駆動力の制限のみを行うこともできる。
なお、第2の警告の報知として、障害物までの距離に応じてブザー音の間隔を短くし、さらに目標距離に到達したときには連続音にする等により、運転者に障害物への接近を音で報知することもできる。
また、この実施例では、図4で図示した通り、駆動力を徐々に引き上げる例示として、駆動力を階段状に引き上げたが、車両の動き出しや段差の乗り越え時に、駆動力をさらに細かく制御して、車速の急激な変化を防止することができる。また、駆動力の制御と併せて、制動力を制御して車速を調整しても良い。例えば、車両が動き出した場合に、車両の移動に必要な駆動力を維持しつつ、制動力を短時間でON/OFFを繰り返すポンピングブレーキ動作にて車両を移動させても良い。
以上の実施例により、障害物が検出されている場合であっても、段差の乗り越えに必要な駆動力を徐々に引き上げて、障害物に対して車両を急発進させることなく安全に接近させることが可能となる。
次に、図5、及び図6を用いて、本実施の形態における登坂時での動作を説明する。図5は、登坂時の車両動作を説明する図である。図6は、登坂時の駆動力と車速の関係を説明する図である。なお、上述した段差を乗り越える動作と共通する部分は説明を省略する。
図5において、車両は勾配がS%の坂路に、車両後方の壁とl4の距離にて停車中であり、運転者は、目標距離l5まで壁に接近させて停車させたいとする。
図1で説明したGセンサ30から入力される車両前後Gの情報により、車両状態推定部102は、道路の勾配がS%であることを、図2の車両状態推定(S12)のステップで判定している。また、舵角センサ40によるハンドルの操舵角により、後退時に勾配Sの坂路の最大傾斜方向に対して車両がどれくらいの角度で斜めに登坂するかを予想することができる。また、舵角による走行抵抗も予想が可能である。制御量演算部104は、これらの情報を基に、図6(a)で示す、初期駆動力f6の大きさを決定している。また、自車両の車重や積荷の重量の情報を基に駆動力を調整しても良い。本実施例においては、障害物までの距離以外に、坂路の勾配等の情報を基に駆動力を調整している点において、図3等で説明した先の実施例と異なる。これらの車両状態に関する情報は、例えば情報表示部51に表示するようにしても良い。
本実施例では駆動量を与えない場合には、車両は坂路をずり下ってしまう可能性もあるため、坂路の勾配が所定値以上である場合には、初期駆動力を加える前にブレーキによる制動を加える制御をしても良い。
図6で駆動力をf6、f7、f8、さらにf9と引き上げて、車両の進行に必要な駆動力を徐々に与える点においては先の実施例と同様である。また、情報表示部51の表示内容に関しても同様であるので説明は省略する。
以上、本発明を実施するための形態について詳述したが、本発明は斯かる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
例えば、本実施例においては、障害物の検出に、超音波を利用したクリアランスソナーを使用したが、ミリ波レーダやレーザレーダ、あるいはテレビカメラを使用して障害物を検出しても良い。
また、駆動装置として、エンジン以外に、電気モータ、あるいはハイブリッドであっても良い。
また、本実施の形態においては、初期駆動力の大きさは運転者によるアクセル開度と関係無しに決定される実施例を説明したが、例えばアクセル開度に対応して初期駆動力を変更するようにしても良い。
また、本実施の形態においては、駆動力を徐々に引き上げるタイミングを一定時間としたが、アクセル開度に応じて駆動量の引き上げ方法を変更するようにしても良い。例えば、アクセル開度が大きいときには、図4における、t=t11〜t12、t12〜t13、又はt13〜t14等の時間を短くし、若しくはf1〜f2、f2〜f3、f3〜f4、又はf4〜f5等駆動力の引き上げ量を増やし、駆動力の引き上げ速度を早くすることができる。同様に、駆動力の引き上げ速度を遅くすることによる駆動量の引き上げ方法の変更を行うことができる。
1 運転支援装置
10 運転支援ECU
20 クリソナECU
30 Gセンサ
40 舵角センサ
50 メータコンピュータ
51 情報表示部
60 エンジンECU
70 ブレーキECU
100 ICSアプリ
101 入力処理部
102 車両状態推定部
103 障害物判定部
104 制御量演算部
105 HMI演算部
106 出力処理部
201a〜201d クリアランスソナー

Claims (7)

  1. 車両の進行方向の障害物を検出する障害物検出部と、
    前記障害物検出部が障害物を検出した場合に、駆動力を制御して障害物への衝突防止制御を行う制御部と、を備え、
    前記制御部は、車速が第1の車速以下の状態で前記障害物検出部が障害物を検出しているときに運転者によりアクセル操作がされた場合には、
    車速が第2の車速に到達するまでは、運転者が操作したアクセルの開度から定まる要求駆動力より小さい駆動力である初期駆動力から駆動力を徐々に引き上げて、
    車速が第2の車速に到達してからは、駆動力を引き下げて前記衝突防止制御を行う運転支援装置。
  2. 前記制御部は、運転者によるアクセル開度に応じて前記初期駆動力からの駆動力の引き上げの方法を変更することを特徴とする請求項1に記載の運転支援装置。
  3. 前記制御部は、運転者によるアクセル開度に応じて前記初期駆動力の大きさを変更することを特徴とする請求項1又は2に記載の運転支援装置。
  4. 運転者に情報を報知する情報報知部をさらに備え、
    前記制御部は、車両が停止している状態で前記障害物検出部が障害物を検出しているときに前記情報報知部を通じて運転者に第1の警告の報知を行うとともに、さらに運転者によりアクセル操作がされたときには、前記情報報知部を通じて運転者に第2の警告の報知を行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の運転支援装置。
  5. 前記制御部は、前記初期駆動力から引き上げられる駆動力に上限値を設けることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の運転支援装置。
  6. 前記制御部は、運転者によるアクセル開度に応じて前記上限値を変更することを特徴とする請求項5に記載の運転支援装置。
  7. 障害物までの目標距離を設定する目標距離設定部をさらに備え、
    前記制御部は、駆動力とともに制動力を制御して、前記目標距離設定部で設定された障害物までの距離に車両を誘導する請求項1乃至6のいずれか一項に記載の運転支援装置。
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