JP2007315284A - 車両の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両が段差などの障害物を短時間で乗り越えるだけの駆動力を付与することが可能な車両の制御装置を提供する。
【解決手段】車両の制御装置は、車両に付与すべき駆動力を制御するために用いられる。駆動力算出手段は、車両の車体速度と目標速度との偏差に基づいて、車両に付与すべき駆動力を算出し、駆動力補正手段は、車体速度が所定値以下にまで減少した際に、駆動力算出手段によって算出された駆動力を増大させる補正を行う。具体的には、駆動力補正手段は、車両が段差などの障害物に接触して車体速度が所定値以下にまで減少した際に、駆動力を増大させる補正を行う。これにより、障害物に接触したことによる車両の停止時間を短縮し、速やかに障害物を乗り越えさせることが可能となる。
【選択図】図5

Description

本発明は、目標速度に基づいて、車両に付与すべき駆動力を制御する車両の制御装置に関する。
従来から、車速が所望の速度(目標速度)となるように、車両に対して付与する駆動力や制動力などを制御する技術が記載されている。例えば、特許文献1には、車速が目標速度に近づくように駆動力を制御する走行制御装置において、車速と目標速度との偏差が大きいほど、駆動力を増大させる量を大きくする技術が記載されている。
特開2004−90679号公報
しかしながら、上記した特許文献1に記載された技術では、段差などで車両が停止した際に、段差を乗り越えるまでに時間がかかってしまう場合があった。これは、段差などで車両が停止した際に目標速度が比較的低速に設定されている場合には、車速と目標車速との偏差が小さいため、駆動力を増大させる量が小さくなってしまうからである。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、車両が段差などの障害物を短時間で乗り越えるだけの駆動力を付与することが可能な車両の制御装置を提供することにある。
本発明の1つの観点では、車両に付与すべき駆動力を制御する車両の制御装置は、前記車両の車体速度と目標速度との偏差に基づいて、前記車両に付与すべき駆動力を算出する駆動力算出手段と、前記車体速度が所定値以下にまで減少した際に、前記駆動力算出手段によって算出された駆動力を増大させる補正を行う駆動力補正手段と、を備える。
上記の車両の制御装置は、車両に付与すべき駆動力を制御する装置である。駆動力算出手段は、車両の車体速度と目標速度との偏差に基づいて、車両に付与すべき駆動力を算出する。駆動力補正手段は、車体速度が所定値以下にまで減少した際に、駆動力算出手段によって算出された駆動力を増大させる補正を行う。例えば、車両が段差などの障害物に接触した場合に、車体速度が所定値以下にまで減少する。即ち、駆動力補正手段は、車両が障害物に接触した場合に、駆動力を増大させる補正を行う。これにより、上記した車両の制御装置によれば、障害物に接触したことによる車両の停止時間を短縮し、速やかに障害物を乗り越えさせることが可能となる。
上記の車両の制御装置の一態様では、前記駆動力補正手段は、前記車体速度が概ね「0」にまで減少した際に、前記駆動力を増大させる補正を行う。この場合、駆動力補正手段は、車両が段差などの障害物に接触することによって停止した際に、駆動力を増大させる補正を行うことができる。
上記の車両の制御装置の他の一態様では、前記駆動力補正手段は、前記車両における車体加速度に基づいて、前記駆動力を補正する量を算出する。
この態様では、駆動力補正手段は、車体速度が概ね「0」にまで減少した際における車体速度の減少度合い(即ち、車体加速度の絶対値の大きさ)に基づいて、駆動トルクを補正する量を設定する。これにより、障害物の高さや形状などの状態に応じて、駆動トルクを補正することが可能となる。したがって、上記の車両の制御装置によれば、障害物の状態に影響を受けることになく、確実に車両が障害物を乗り越えられるだけの駆動トルクを付与することが可能となる。
上記の車両の制御装置の他の一態様では、前記駆動力補正手段は、前記駆動力を増大する補正を行うことによって前記車体速度が前記目標速度に達した際に、前記駆動力を減少させる補正を行う。これにより、車両が障害物などを乗り越えた後において、車体速度が目標速度を大きく越えてしまうことを防止することができる。即ち、車両が障害物などを乗り越えた後に、速やかに車体速度を目標速度に維持することが可能となる。
好適には、前記駆動力補正手段は、前記駆動力を増大する補正を行うことによって前記車体速度が前記目標速度に達した際に、前記駆動力を補正する量を「0」に設定することができる。
更に好適には、前記駆動力算出手段は、前記目標速度に対して前記車体速度が小さい場合に、当該目標速度と当該車体速度との偏差が大きいほど、前記駆動力を増大させる量を大きくすることができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。
[車両の構成]
まず、本発明の実施形態に係る車両の制御装置が適用された車両100の全体構成について、図1を用いて説明する。
図1は、車両100の概略構成を示す模式図である。なお、図1は、上方から車両100を観察した図であり、左が車両100の前で、右が車両100の後ろを示している。また、図中の破線矢印は、信号の入出力を示している。
車両100は、主に、エンジン(内燃機関)1と、車輪2FR、2FL、2RR、2RLと、車輪速度センサ3FR、3FL、3RR、3RLと、ECU(Engine Control Unit)10と、を備える。なお、以下では、車輪2FR、2FLを「前輪2FR、2FL」と呼び、車輪2RR、2RLを「後輪2RR、2RL」と呼ぶ。
エンジン1は、燃焼室内の混合気を爆発させて、動力を発生する内燃機関である。エンジン1によって発生した動力は、図示しないトルクコンバータやトランスミッションやドライブシャフトなどを介して、前輪2FR、2FL及び後輪2RR、2RLの少なくともいずれかに伝達される。エンジン1は、後述するECU10から供給させる制御信号によって、発生する駆動力(以下、「駆動トルク」とも呼ぶ。)などが制御される。
車輪速度センサ3FR、3FL、3RR、3RLは、それぞれ車輪2FR、2FL、2RR、2RLの回転速度(以下、「車輪速度」とも呼ぶ。)を検出するセンサである。車輪速度センサ3FR、3FL、3RR、3RLは、車輪速度に対応する検出信号をECU10に供給する。
ECU10は、図示しないCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を備える。本実施形態では、ECU10は、主に、車両100に付与すべき駆動トルクを制御する。具体的には、ECU10は、前述した車輪速度センサ3FR、3FL、3RR、3RLが検出した車輪速度を取得し、これに基づいて車両100の速度(以下、「車体速度」とも呼ぶ。)を算出すると共に、車両100の加速度(以下、「車体加速度」とも呼ぶ。)を算出する。更に、ECU10は、算出された車体速度及び車体加速度に基づいて、車両100に付与すべき駆動トルクを求める。具体的には、ECU10は、目標速度と車体速度との偏差に基づいて駆動トルクを求める。また、本実施形態においては、ECU10は、所定の場合に、求められた駆動トルクを増大又は減少させる補正を行う。
そして、ECU10は、このようにして求められた駆動トルクを車両100から発生させるための制御を行う。例えば、ECU10は、駆動トルクを増大させる場合には、燃料噴射量を増大させたり、エンジン1が過給機を有する場合には過給圧を増大させたりする制御を行う。一方、ECU10は、駆動トルクを減少させる場合には、スロットルバルブ(不図示)を絞る制御などを行う。
以上のように、ECU10は、本発明における車両の制御装置として機能する。具体的には、ECU10は、駆動力算出手段及び駆動力補正手段として動作する。
なお、車輪速度センサ3FR、3FL、3RR、3RLから取得される車輪速度に基づいて、ECU10が車体速度や車体加速度を算出することに限定はされない。他の例では、車両内に車速センサや加速度センサ(Gセンサ)などが設けられている場合には、ECU10は、車体速度及び車体加速度を算出する代わりに、これらのセンサから車体速度及び車体加速度を取得することができる。
[駆動トルク補正方法]
前述したように、本実施形態では、目標速度と車体速度との偏差に基づいて求められた駆動トルクに対して、補正を行う。このような駆動トルクの補正は、図2に示すように、車両100が、符号30で示すような段差などの障害物に接触して停止した際に行う。詳しくは、車両100が障害物で停止した際に、目標速度と車体速度との偏差に基づいて求められた駆動トルクを増大させる補正を実行する。これにより、障害物に接触したことによる車両100の停止時間を短縮し、速やかに障害物を乗り越えさせることが可能となる。
以下で、本実施形態に係る駆動トルク補正方法について、具体的に説明する。
(第1実施形態)
まず、第1実施形態に係る駆動トルク補正方法について説明する。
第1実施形態においては、車体速度が概ね「0」にまで減少した際に(即ち、走行していた車両100が停止した際に)、駆動トルクを増大させる補正を行う。また、車体速度が概ね「0」にまで減少した際における車体速度の減少度合い(即ち、車体速度の微分値における絶対値の大きさ)に基づいて、駆動トルクを補正する量を設定する。なお、第1実施形態に係る駆動トルク補正方法は、前述したECU10によって行われる。
図3は、第1実施形態に係る駆動トルク補正方法を説明するための図である。図3(a)は、車体速度の変化を示している。図3(a)中の実線は車体速度を示しており、破線は目標速度を示している。また、図3(b)は、フィードバックゲインを示しており、図3(c)は、要求駆動トルクを示している。フィードバックゲインは、車体速度と目標速度との偏差に基づいた駆動トルク(以下、単に「FBトルク」と呼ぶ。)を算出する際に用いられるゲインである。また、要求駆動トルクは、最終的に車両100に対して付与する駆動トルクに対応する。なお、図3(a)〜(c)は、横軸に時間を示している。
図3(a)より、時刻t10から車体速度が減少し始め、時刻t11において車体速度が概ね「0」になっていることがわかる。即ち、時刻t11で、車両100が停止していると言える。例えば、車両100が段差などの障害物に接触したために、車両100が停止したと考えられる。この場合、目標速度は比較的低く設定されているため、目標速度と車体速度との偏差は小さくなるので、図3(b)に示すように、時刻t11以後のフィードバックゲインは小さい。
ECU10は、上記したように車両100が停止した際に(車体速度が概ね「0」となった際に)、駆動トルクを増大させる補正を行う。詳しくは、ECU10は、車体速度の減少度合い(即ち、車体速度の微分値における絶対値の大きさ)に基づいて、FBトルクを補正する量を求める。そして、求められた補正量をFBトルクに対して加算したトルクを、要求駆動トルクとする。この場合、図3(c)に示すように、符号A1で示す量だけ増大させたトルクが要求駆動トルクとされる。このような要求駆動トルクを車両100に対して付与することにより、時刻t12において、車両100が動き始める(車体速度が概ね「0」から上昇し始める)。即ち、車両100が障害物を登り始める。その後、車両100は障害物を登り終え、車体速度は目標速度に達する。
ここで、車両が停止した際に駆動トルクを増大させる補正を行わない例(以下、「比較例」と呼ぶ。)について、図4を用いて説明する。比較例においては、FBトルクに対して補正を行わずに、目標速度と車体速度との偏差に基づいて求められるFBトルクをそのまま車両に対して付与する。
図4(a)は、車体速度の変化を示している。図4(a)中の実線は車体速度を示しており、破線は目標速度を示している。また、図4(b)は、フィードバックゲインを示しており、図4(c)は、要求駆動トルクを示している。なお、図4(a)〜(c)は、横軸に時間を示している。
図4(a)より、時刻t20から車体速度が減少し始め、時刻t21において車体速度が概ね「0」になっていることがわかる。例えば、段差などの障害物に車両が接触したために、車体速度が概ね「0」になっている。この場合、目標速度は比較的低く設定されているため、目標速度と車体速度との偏差は小さくなるので、図4(b)に示すように、時刻t21以後のフィードバックゲインは小さい。この場合には、フィードバックゲインに基づいて算出されるFBトルクは、ゆっくりと上昇していくものと考えられる。比較例においてはFBトルクそのものを要求駆動トルクとするため、要求駆動トルクは、図4(c)に示すように、ゆっくりと上昇していく。即ち、要求駆動トルクが上昇するまでに時間がかかる。このような要求駆動トルクを車両に対して付与した場合には、時刻t21からある程度の時間が過ぎた時刻t22において、ようやく車両が障害物を登り始める。
以上のように、車両100が停止した際に駆動トルクを増大させる補正を行う第1実施形態に係る制御と、車両が停止した際に駆動トルクを増大させる補正を行わない比較例における制御とを比較すると、第1実施形態に係る制御を行った場合のほうが、車両100が障害物を乗り越える際に要する時間が短いことがわかる。即ち、第1実施形態に係る制御によれば、障害物に接触したことによる車両100の停止時間を短縮することができると言える。
次に、第1実施形態に係る駆動トルク補正処理について説明する。
図5は、第1実施形態に係る駆動トルク補正処理を示すフローチャートである。この処理は、ECU10によって所定の周期で繰り返し実行される。
まず、ステップS101では、ECU10は、車体速度V0を算出する。具体的には、ECU10は、車輪速度センサ3FR、3FL、3RR、3RLが検出した車輪速度を取得し、これに基づいて車両100の車体速度V0を算出する。そして、処理はステップS102に進む。
ステップS102では、ECU10は、車体加速度DV0を算出する。具体的には、ECU10は、車輪速度センサ3FR、3FL、3RR、3RLが検出した車輪速度を取得し、これに基づいて車体加速度DV0を算出する。そして、処理はステップS103に進む。
ステップS103では、ECU10は、FBトルクTrqFbを算出する。具体的には、ECU10は、目標速度と車体速度V0との差分からフィードバックゲインを算出し、算出されたフィードバックゲインを用いてFBトルクTrqFbを求める。そして、処理はステップS104に進む。
ステップS104では、ECU10は、前回演算時に車両走行状態であったか否かを判定する。具体的には、ECU10は、前回に当該フローを行ったときの車体速度V0が「V0>0」であったか否かを判定する。車両走行状態であった場合(ステップS104;Yes)には、処理はステップS105に進む。一方、車両走行状態でなかった場合(ステップS104;No)には、処理はステップS108に進む。この場合には、障害物によって、走行中の車両100が停止したとは言えない。よって、FBトルクTrqFbを補正する処理は行わない。
ステップS105では、ECU10は、今回演算時に車両停止状態であるか否かを判定する。具体的には、ECU10は、現在における車体速度V0が「V0=0」であるか否かを判定する。車両停止状態である場合(ステップS105;Yes)、処理はステップS106に進む。この場合には、障害物などによって、走行中の車両100が停止した可能性がかなり高い。よって、ステップS106以降の処理で、FBトルクTrqFbを補正するための処理を行う。一方、車両停止状態でない場合(ステップS105;No)、処理はステップS108に進む。この場合には、車両100は走行中であるため、FBトルクTrqFbを補正する処理は行わない。
ステップS106では、ECU10は、車体加速度DV0(絶対値を用いる)に基づいてトルク補正量TrqAdjを算出する。具体的には、ECU10は、以下の式(1)に基づいて、トルク補正量TrqAdjを算出する。
TrqAdj=K×|DV0|×W 式(1)
式(1)中の「K」はトルク補正係数を示し、「W」は車両荷重を示している。トルク補正係数Kは、トルクを補正する度合いを示す係数である。式(1)は、車体加速度DV0が大きいほど、トルク補正量TrqAdjが大きくなることを示している。この場合、「K=1」として補正を行った場合には、車両100が障害物を乗り越えるだけの必要最低限のトルクが得られる。また、「K>1」として補正を行った場合には、走行抵抗の影響を受けることなく確実に障害物を乗り越えるだけのトルクが得られる。式(1)に示すように、車体加速度DV0に基づいてトルク補正量TrqAdjを算出することにより、障害物の高さや形状などの状態に応じて、FBトルクTrqFbを補正することが可能となる。即ち、障害物の状態に影響を受けることになく、確実に車両100が障害物を乗り越えられるだけの駆動トルクを、車両100に対して付与することが可能となる。以上のステップS106の処理が終了すると、処理はステップS107に進む。
ステップS107では、ECU10は、ステップS106で得られたトルク補正量TrqAdjに基づいてFBトルクTrqFbを補正する。具体的には、ステップS103で算出されたFBトルクTrqFbに対してトルク補正量TrqAdjを加算することによって得られたトルクを、補正後のFBトルクTrqFbとする。そして、処理はステップS108に進む。
ステップS108では、ECU10は、FBトルクTrqFbに基づいて要求駆動トルクReqTrqを得る。具体的には、ECU10は、上記した処理で求められたFBトルクTrqFbを要求駆動トルクReqTrqとする。車両100が障害物などによって停止した場合には(ステップS104;Yes、且つステップS105;Yes)、ステップS106及びステップS107においてトルク補正量TrqAdjを用いて補正されたFBトルクTrqFbが要求駆動トルクReqTrqとなる。一方、車両100が障害物などによって停止していない場合には(ステップS104;No、又はステップS105;No)、ステップS103で算出されたFBトルクTrqFbがそのまま要求駆動トルクReqTrqとなる。以上の処理が終了すると、処理は当該フローを抜ける。この場合、ECU10は、当該フローの実行により算出された要求駆動トルクReqTrqが車両100から出力されるように、エンジン1などに対して制御を行う。
以上の第1実施形態に係る駆動トルク補正処理によれば、障害物の状態などに影響を受けることなく、車両100を短時間で確実に障害物を乗り越えさせることができる可能となる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る駆動トルク補正方法について説明する。
第2実施形態においては、駆動トルクを増大する補正を行うことによって車体速度が目標速度に達した際に、駆動力を減少させる補正を行う点で、前述した第1実施形態とは異なる。詳しくは、第2実施形態では、駆動力を増大する補正後に車体速度が目標速度に達したときに、駆動力を補正する量を「0」に設定する。これにより、車両100が障害物などを乗り越えた後において、車体速度が目標速度を大きく越えてしまうことを防止することができる。言い換えると、車両100が障害物などを乗り越えた後に、速やかに車体速度を目標速度に維持することが可能となる。なお、第2実施形態に係る駆動トルク補正方法も、前述したECU10によって行われる。
図6は、第2実施形態に係る駆動トルク補正方法を説明するための図である。図6(a)は、車体速度の変化を示している。図6(a)中の実線は車体速度を示しており、破線は目標速度を示している。また、図6(b)は、フィードバックゲインを示しており、図6(c)は、要求駆動トルクを示している。なお、図6(a)〜(c)は、横軸に時間を示している。
図6(a)より、時刻t30から車体速度が減少し始め、時刻t31において車体速度が概ね「0」になっている(即ち、車両100が停止している)ことがわかる。例えば、段差などの障害物に車両100が接触したために、車体速度が概ね「0」になっていると考えられる。ECU10は、このように車両100が停止した際に、駆動トルクを増大させる補正を行う。詳しくは、ECU10は、車体速度の減少度合いに基づいてFBトルクを補正する量を求め、求められた補正量をFBトルクに対して加算したトルクを要求駆動トルクとする。この場合、図6(c)に示すように、符号A3で示す量だけ増大させたトルクが要求駆動トルクとされる。このような要求駆動トルクを車両100に対して付与することにより、時刻t32で、車両100が動き始める。即ち、車両100が障害物を登り始める。
その後、時刻t33で、車体速度が目標速度に達する。この際に、ECU10は、駆動力を補正する量を「0」に設定する。これにより、図6(c)に示すように、時刻t33において、要求駆動トルクは、フィードバックゲインのみによって算出されるFBトルクにまで減少する。そして、時刻t33以降、図6(a)に示すように、車体速度は目標速度を大きく越えることなく目標速度にまで減少し、車体速度が目標速度に維持される。
このように、第2実施形態に係る駆動トルク補正方法によれば、障害物に接触したことによる車両100の停止時間を短縮することができると共に、障害物を乗り越えた後に、車体速度が目標速度を大きく越えてしまうことを防止することができる。
次に、第2実施形態に係る駆動トルク補正処理について説明する。
図7は、第2実施形態に係る駆動トルク補正処理を示すフローチャートである。この処理も、ECU10によって所定の周期で繰り返し実行される。
第2実施形態に係る駆動トルク補正処理は、車体速度V0が目標速度を超えた際にトルク補正量TrqAdjを「0」に設定する点で、第1実施形態に係る駆動トルク補正処理とは異なる。具体的には、ステップS201〜S206の処理は、第1実施形態に係る駆動トルク補正処理におけるステップS101〜S106の処理と同様であるため(図5参照)、その説明を省略する。以下では、ステップS207以降の処理を説明する。なお、図7に示すフローチャートを開始する際に、トルク補正量TrqAdjは「0」に初期設定されるものとする。
ステップS207では、ECU10は、車体速度V0が目標速度以上であるか否かを判定する。ステップS207では、トルク補正量TrqAdjを「0」に設定すべき状況であるか否かを判定する。車体速度V0が目標速度以上である場合(ステップS207;Yes)、処理はステップS208に進み、車体速度V0が目標速度未満である場合(ステップS207;No)、処理はステップS209に進む。
ステップS208では、車体速度V0が目標速度以上であるため、ECU10は、トルク補正量TrqAdjを「0」に設定する。この場合、ECU10は、ステップS206の処理において算出されたトルク補正量TrqAdjを「0」に設定する。なお、ステップS206の処理を実行していなかった場合、トルク補正量TrqAdjは、初期設定時の「0」に維持される。以上のステップS208の処理が終了すると、処理はステップS209に進む。
ステップS209では、ECU10は、トルク補正量TrqAdjに基づいてFBトルクTrqFbを補正することによって、要求駆動トルクReqTrqを得る。具体的には、ステップS203で算出されたFBトルクTrqFbに対してトルク補正量TrqAdjを加算することによって得られたトルクを、要求駆動トルクReqTrqとする。具体的には、車体速度V0が目標速度以上であった場合(ステップS207;Yes)、トルク補正量TrqAdjは「0」であるため、ステップS203で算出されたFBトルクTrqFbそのものが要求駆動トルクReqTrqとされる。一方、車体速度V0が目標速度未満であった場合(ステップS207;No)、ステップS206で算出されたトルク補正量TrqAdjとステップS203で算出されたFBトルクTrqFbとを加算したトルクが、要求駆動トルクReqTrqとされる。なお、車体速度V0が目標速度未満であった場合において、ステップS206の処理を行っていない場合には、トルク補正量TrqAdjは初期設定時の「0」に維持されているため、ステップS203で算出されたFBトルクTrqFbそのものが要求駆動トルクReqTrqとされる。
以上のステップS209の処理が終了すると、処理は当該フローを抜ける。この場合、ECU10は、当該フローの実行により算出された要求駆動トルクReqTrqが車両100から出力されるように、エンジン1などに対して制御を行う。
このように、第2実施形態に係る駆動トルク補正処理によれば、障害物を乗り越えるまでに要する時間を短縮することができると共に、障害物を乗り越えた後に、車体速度が目標速度を大きく越えてしまうことを防止し、速やかに車体速度を目標速度に維持することができる。
なお、上記では、車両100が停止した際(車体速度が概ね「0」にまで減少した際)に、駆動トルクを補正する実施形態を示したが、これに限定はされない。他の例では、車体速度が所定値にまで減少した際に、駆動トルクを補正することができる。これにより、車両100が障害物を乗り越えるまでに要する時間を更に短縮させることが可能となる。
本発明の実施形態に係る車両の制御装置が適用された車両の概略構成を示す模式図である。 車両が障害物に接触して停止した際の様子を示す図である。 第1実施形態に係る駆動トルク補正方法を説明するための図である。 比較例に係る駆動トルク補正方法を説明するための図である。 第1実施形態に係る駆動トルク補正処理を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る駆動トルク補正方法を説明するための図である。 第2実施形態に係る駆動トルク補正処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1 エンジン
2FR、2FL、2RR、2RL 車輪
3FR、3FL、3RR、3RL 車輪速度センサ
10 ECU
100 車両

Claims (6)

  1. 車両に付与すべき駆動力を制御する車両の制御装置であって、
    前記車両の車体速度と目標速度との偏差に基づいて、前記車両に付与すべき駆動力を算出する駆動力算出手段と、
    前記車体速度が所定値以下にまで減少した際に、前記駆動力算出手段によって算出された駆動力を増大させる補正を行う駆動力補正手段と、を備えることを特徴とする車両の制御装置。
  2. 前記駆動力補正手段は、前記車体速度が概ね「0」にまで減少した際に、前記駆動力を増大させる補正を行うことを特徴とする請求項1に記載の車両の制御装置。
  3. 前記駆動力補正手段は、前記車両における車体加速度に基づいて、前記駆動力を補正する量を算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の車両の制御装置。
  4. 前記駆動力補正手段は、前記駆動力を増大する補正を行うことによって前記車体速度が前記目標速度に達した際に、前記駆動力を減少させる補正を行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の車両の制御装置。
  5. 前記駆動力補正手段は、前記駆動力を増大する補正を行うことによって前記車体速度が前記目標速度に達した際に、前記駆動力を補正する量を「0」に設定することを特徴とする請求項4に記載の車両の制御装置。
  6. 前記駆動力算出手段は、前記目標速度に対して前記車体速度が小さい場合に、当該目標速度と当該車体速度との偏差が大きいほど、前記駆動力を増大させる量を大きくすることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の車両の制御装置。
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