JP4626481B2 - 車輌の駆動力制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車輌の駆動力制御装置に係り、更に詳細には駆動輪の回転振動を低減する駆動力制御装置に係る。
自動車等の車輌の駆動力制御装置の一つとして、例えば本願出願人の出願にかかる下記の特許文献1に記載されている如く、駆動輪に接続された駆動軸に直接トルクを出力可能な電動機を備えた車輌に於いて、駆動軸の角加速度が大きくなるほどトルク上限値が小さくなるようトルク上限値を演算し、トルク上限値にて駆動軸に出力されるトルクを制限する駆動力制御装置が従来より知られている。
かかる駆動力制御装置によれば、車輌の駆動スリップが過大になると電動機の出力トルクを制御することにより駆動スリップ抑制制御を行う車輌に於いて、スリップ抑制制御に伴って生じる駆動軸の捩れに起因する駆動軸の回転振動を抑制し、駆動輪の回転振動を抑制することができる。
特開2004−96825号公報
一般に、車輪に回転振動が発生すると、車輪速度が周期的に変動するので、車輪速度を検出し、車輪速度の周期的変動を求めることにより車輪の回転振動を判定することができ、車輪速度の周期的変動に基づいて制振制御量を演算し、制振制御量に基づいて駆動源の回転駆動力を制御することにより駆動輪の回転振動を抑制することができる。
しかし駆動輪の回転振動は駆動軸の捩れに起因して発生するだけでなく、駆動輪が路面より受ける外力によっても発生し、駆動輪の回転振動の発生原因によって回転振動を抑制するために行うべき制御が異なる。
上述の従来の駆動力制御装置に於いては、駆動輪の回転振動は駆動輪が路面より受ける外力によっても発生することや駆動輪の回転振動の発生原因によって回転振動を抑制するために行うべき制御が異なることについては考慮されておらず、駆動輪の回転振動を確実に且つ効果的に抑制する上で改善が必要とされている。
本発明は、駆動軸の捩れに起因する駆動軸の回転振動を抑制し、駆動輪の回転振動を抑制するよう構成された従来の駆動力制御装置に於ける上述の如き問題に鑑みてなされたものであり、本発明の主要な課題は、駆動輪の回転振動の主要因を判別し、回転振動の主要因に応じて適切な制振を行うことにより、駆動輪の回転振動を確実に且つ効果的に抑制することである。
上述の主要な課題は、本発明によれば、請求項1の構成、即ち駆動源と、前記駆動源の回転駆動力を駆動輪へ伝達する駆動力伝達部材と、前記駆動輪の回転振動を判定する回転振動判定手段と、前記駆動輪の回転振動を抑制しつつ運転者の運転操作に応じて前記駆動源の回転駆動力を制御する制御手段とを有する車輌の駆動力制御装置に於いて、前記駆動源の回転速度を検出する手段と、前記駆動輪の回転速度を検出する手段とを有し、前記回転振動判定手段は前記駆動源の回転速度の周期的変動成分及び前記駆動輪の回転速度の周期的変動成分に基づいて前記駆動輪の回転振動の主要因が前記駆動力伝達部材の捩れ及び路面より前記駆動輪に作用する外力の何れであるかを判定し、前記制御手段は前記回転振動判定手段により判定された主要因による前記駆動輪の回転振動を抑制するよう前記駆動源の回転駆動力を制御することを特徴とする車輌の駆動力制御装置によって達成される。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、前記回転振動判定手段は前記駆動源の回転速度の周期的変動成分の振幅及び前記駆動輪の回転速度の周期的変動成分の振幅を比較することにより、前記駆動輪の回転振動の主要因が前記駆動力伝達部材の捩れ及び路面より前記駆動輪に作用する外力の何れであるかを判定するよう構成される(請求項2の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項2の構成に於いて、前記回転振動判定手段は前記駆動源の回転速度の周期的変動成分の振幅が前記駆動輪の回転速度の周期的変動成分の振幅に比して大きいときに、前記駆動輪の回転振動の主要因が前記駆動力伝達部材の捩れであると判定するよう構成される(請求項3の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項2の構成に於いて、前記回転振動判定手段は前記駆動輪の回転速度の周期的変動成分の振幅が前記駆動源の回転速度の周期的変動成分の振幅に比して大きいときに、前記駆動輪の回転振動の主要因が路面より前記駆動輪に作用する外力であると判定するよう構成される(請求項4の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1乃至4の構成に於いて、前記制御手段は前記駆動源の回転速度の周期的変動成分若しくは前記駆動輪の回転速度の周期的変動成分に基づいて前記駆動輪の回転振動を低減するための前記駆動源の回転駆動力の制振制御量を演算し、前記回転振動判定手段により前記駆動輪の回転振動の主要因が前記駆動力伝達部材の捩れであると判定されたときには、前記駆動輪の回転速度の周期的変動成分及び前記駆動源の回転速度の周期的変動成分に基づいて前記制振制御量を演算するよう構成される(請求項5の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1乃至5の構成に於いて、前記制御手段は前記駆動源の回転速度の周期的変動成分若しくは前記駆動輪の回転速度の周期的変動成分に基づいて前記駆動輪の回転振動を低減するための前記駆動源の回転駆動力の制振制御量を演算し、前記回転振動判定手段により前記駆動輪の回転振動の主要因が前記駆動輪に作用する外力であると判定されたときには、前記制振制御量に対する前記駆動輪の回転速度の周期的変動成分の寄与度合を低下させるよう構成される(請求項6の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1乃至5の構成に於いて、前記制御手段は運転者の運転操作に基づいて前記駆動源の目標回転駆動力を演算し、前記駆動源の目標回転駆動力に基づいて前記駆動源の回転駆動力を制御し、前記回転振動判定手段により前記駆動輪の回転振動の主要因が前記駆動輪に作用する外力であると判定されたときには、前記駆動源の回転速度の周期的変動成分と前記駆動輪の回転速度の周期的変動成分との偏差に基づく補正量を演算し、前記駆動源の目標回転駆動力を前記補正量にて補正するよう構成される(請求項7の構成)。
一般に、駆動輪に回転振動が発生すると、駆動源の回転速度及び駆動輪の回転速度が周期的に変動するが、図7に示されている如く、駆動輪の回転振動の主要因が駆動力伝達部材の捩れであるか(A)、駆動輪の回転振動の主要因が駆動輪に作用する外力であるか(B)によって駆動輪の回転速度及び駆動減の回転速度の関係が異なるので、駆動源の回転速度の周期的変動成分及び駆動輪の回転速度の周期的変動成分を比較することにより、駆動輪の回転振動の主要因が駆動力伝達部材の捩れ及び路面より駆動輪に作用する外力の何れであるかを判定することができる。
上記請求項1の構成によれば、駆動源の回転速度の周期的変動成分及び駆動輪の回転速度の周期的変動成分を比較することにより、駆動輪の回転振動の主要因が駆動力伝達部材の捩れ及び路面より駆動輪に作用する外力の何れであるかが判定されるので、駆動輪の回転振動が生じた場合にその主要因が駆動力伝達部材の捩れ及び路面より駆動輪に作用する外力の何れであるかを確実に判定することができ、また判定された主要因による駆動輪の回転振動を抑制するよう駆動源の回転駆動力が制御されるので、駆動輪の回転振動の主要因に応じて適正に駆動源の回転駆動力を制御し、これにより駆動輪の回転振動の主要因の如何に関係なく駆動輪の回転振動を確実に且つ効果的に抑制することができる。
また上記請求項2の構成によれば、駆動源の回転速度の周期的変動成分の振幅及び駆動輪の回転速度の周期的変動成分の振幅を比較することにより、駆動輪の回転振動の主要因が駆動力伝達部材の捩れ及び路面より駆動輪に作用する外力の何れであるかが判定されるので、駆動輪の回転振動の主要因が駆動力伝達部材の捩れ及び路面より駆動輪に作用する外力の何れであるかを確実に且つ正確に判定することができる。
また上記請求項3の構成によれば、駆動源の回転速度の周期的変動成分の振幅が駆動輪の回転速度の周期的変動成分の振幅に比して大きいときに、駆動輪の回転振動の主要因が駆動力伝達部材の捩れであると判定されるので、駆動力伝達部材の捩れに起因して駆動輪の回転振動が発生している場合に、そのことを確実に判定することができる。
また上記請求項4の構成によれば、駆動輪の回転速度の周期的変動成分の振幅が駆動源の回転速度の周期的変動成分の振幅に比して大きいときに、駆動輪の回転振動の主要因が路面より前記駆動輪に作用する外力であると判定されるので、路面より駆動輪に作用する外力に起因して駆動輪の回転振動が発生している場合に、そのことを確実に判定することができる。
また上記請求項5の構成によれば、駆動源の回転速度の周期的変動成分若しくは駆動輪の回転速度の周期的変動成分に基づいて駆動輪の回転振動を低減するための駆動源の回転駆動力の制振制御量が演算され、駆動輪の回転振動の主要因が駆動力伝達部材の捩れであると判定されたときには、駆動輪の回転速度の周期的変動成分及び駆動源の回転速度の周期的変動成分に基づいて制振制御量が演算されるので、駆動輪の回転速度の周期的変動成分及び駆動源の回転速度の周期的変動成分の一方に基づいて制振制御量が演算される場合に比して、駆動輪の回転振動を確実に且つ効果的に低減することができる。
また上記請求項6の構成によれば、駆動源の回転速度の周期的変動成分若しくは駆動輪の回転速度の周期的変動成分に基づいて駆動輪の回転振動を低減するための駆動源の回転駆動力の制振制御量が演算され、駆動輪の回転振動の主要因が駆動輪に作用する外力であると判定されたときには、制振制御量に対する駆動輪の回転速度の周期的変動成分の寄与度合が低下されるので、駆動輪の回転速度の周期的変動成分が制振制御量に反映することに起因して駆動輪の回転振動が却って悪化することを防止しつつ駆動輪の回転振動を確実に且つ効果的に低減することができる。
また上記請求項7の構成によれば、制御手段は運転者の運転操作に基づいて駆動源の目標回転駆動力を演算し、駆動源の目標回転駆動力に基づいて駆動源の回転駆動力を制御し、回転振動判定手段により駆動輪の回転振動の主要因が駆動輪に作用する外力であると判定されたときには、駆動源の回転速度の周期的変動成分と駆動輪の回転速度の周期的変動成分との偏差に基づく補正量を演算し、駆動源の回転駆動力を補正量にて補正するので、駆動輪に作用する外力が外乱として車輌に作用する虞れを低減しつつ駆動輪の回転振動を確実に且つ効果的に低減することができる。
[課題解決手段の好ましい態様]
本発明の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1の構成に於いて、制御手段は運転者の運転操作に基づいて駆動源の目標回転駆動力を演算し、駆動源の回転速度の周期的変動成分若しくは駆動輪の回転速度の周期的変動成分に基づいて駆動輪の回転振動を抑制するための制振制御量を演算し、制振制御量にて補正された後の目標回転駆動力に基づいて駆動源の回転駆動力を制御するよう構成される(好ましい態様1)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項2又は上記好ましい態様1の構成に於いて、回転振動判定手段は駆動源の回転速度の周期的変動成分の振幅及び駆動輪の回転速度の周期的変動成分の振幅の大小関係に基づいて駆動輪の回転振動の主要因が駆動力伝達部材の捩れ及び路面より駆動輪に作用する外力の何れであるかを判定するよう構成される(好ましい態様2)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項3又は上記好ましい態様1又は2の構成に於いて、回転振動判定手段は駆動源の回転速度の周期的変動成分の振幅が振幅基準値以上であり且つ駆動源の回転速度の周期的変動成分の振幅が駆動輪の回転速度の周期的変動成分の振幅に比して大きいときに、駆動輪の回転振動の主要因が駆動力伝達部材の捩れに起因する振動であると判定するよう構成される(好ましい態様3)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様3の構成に於いて、回転振動判定手段は駆動源の回転速度の周期的変動成分の振幅の振幅がそれぞれ駆動源用及び駆動輪用の振幅基準値以上であり且つ駆動源の回転速度の周期的変動成分の振幅が駆動輪の回転速度の周期的変動成分の振幅に比して第一の比較基準値以上大きいときに、駆動輪の回転振動の主要因が駆動力伝達部材の捩れに起因する振動であると判定するよう構成される(好ましい態様4)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項4又は上記好ましい態様1乃至4の構成に於いて、回転振動判定手段は駆動源の回転速度の周期的変動成分の振幅が振幅基準値未満であり且つ駆動輪の回転速度の周期的変動成分の振幅が駆動源の回転速度の周期的変動成分の振幅に比して大きいときに、駆動輪の回転振動の主要因が路面より駆動輪に作用する外力に起因する振動であると判定するよう構成される(好ましい態様5)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様5の構成に於いて、回転振動判定手段は駆動源の回転速度の周期的変動成分の振幅が振幅基準値未満であり且つ駆動輪の回転速度の周期的変動成分の振幅が駆動源の回転速度の周期的変動成分の振幅に比して第二の比較基準値以上大きいときに、駆動輪の回転振動の主要因が路面より駆動輪に作用する外力に起因する振動であると判定するよう構成される(好ましい態様6)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項5の構成に於いて、回転振動判定手段により駆動輪の回転振動の主要因が駆動力伝達部材の捩れであると判定されたときには、制御手段は予め求められた駆動源の回転駆動力の変動と駆動源の回転速度の周期的変動成分及び駆動輪の回転速度の周期的変動成分との関係を利用して駆動源の回転速度の周期的変動成分及び駆動輪の回転速度の周期的変動成分に基づいて制振制御量を演算するよう構成される(好ましい態様7)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項6の構成に於いて、回転振動判定手段により駆動輪の回転振動の主要因が駆動輪に作用する外力であると判定されたときには、制御手段は制振制御量に対する駆動源の回転速度の周期的変動成分の寄与度合を高くすると共に制振制御量に対する駆動輪の回転速度の周期的変動成分の寄与度合を低下させるよう構成される(好ましい態様8)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項6の構成に於いて、回転振動判定手段により駆動輪の回転振動の主要因が駆動輪に作用する外力であると判定されたときには、制御手段は駆動源の回転速度の周期的変動成分に基づいて制振制御量を演算するよう構成される(好ましい態様9)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項6の構成に於いて、回転振動判定手段により駆動輪の回転振動の主要因が駆動輪に作用する外力であると判定されたときには、制御手段は駆動輪に作用する外力に起因する周期的変動成分の寄与度合を低下させるフィルタ処理後の駆動輪の回転速度の周期的変動成分に基づいて制振制御量を演算するよう構成される(好ましい態様10)。
以下に添付の図を参照しつつ、本発明を幾つかの好ましい実施例について詳細に説明する。
図1は四輪駆動の電気自動車に適用された本発明による車輌の駆動力制御装置の実施例1を示す概略構成図である。
図1に於いて、10FL及び10FRはそれぞれ操舵輪である左右の前輪を示し、10RL及び10RRはそれぞれ非操舵輪である左右の後輪を示している。左右の前輪10FL及び10FRはそれぞれ駆動軸12FL及び12FRにより駆動源である電動機14FL及び14FRの回転軸に連結されており、電動機14FL及び14FRの回転駆動力はそれぞれ駆動軸12FL及び12FRにより左右の前輪10FL及び10FRへ伝達される。
同様に、左右の後輪10RL及び10RRはそれぞれ駆動軸12RL及び12RRにより駆動源である電動機14RL及び14RRの回転軸に連結されており、電動機14RL及び14RRの回転駆動力はそれぞれ駆動軸12RL及び12RRにより左右の後輪10RL及び10RRへ伝達される。尚電動機14FL〜14RRは制動時には発電機として機能することにより回生制動力を発生するようになっていてもよい。
運転者により操作されるアクセルペダル16にはアクセル開度センサ18が設けられており、電動機14FL〜14RRの回転駆動力はアクセル開度センサ18により検出されるアクセルペダル16の踏み込み量としてのアクセル開度φに基づき駆動力制御用電子制御装置20により制御される。尚電動機14FL〜14RRが制動時に発電機として機能する場合には、電動機14FL〜14RRの回生制動力も駆動力制御用電子制御装置20により制御される。
左右の前輪10FL、10FR及び左右の後輪10RL、10RRの摩擦制動力は摩擦制動装置22の油圧回路24により対応するホイールシリンダ26FL、26FR、26RL、26RRの制動圧が制御されることによって制御される。図には示されていないが、油圧回路24はリザーバ、オイルポンプ、種々の弁装置等を含み、各ホイールシリンダの制動圧力は通常時には運転者によるブレーキペダル28の踏み込みにより駆動されるマスタシリンダ30の圧力に応じて制動力制御用電子制御装置32により制御され、また必要に応じて運転者によるブレーキペダル28の踏み込み量に関係なく制御される。
尚図1には詳細に示されていないが、駆動力制御用電子制御装置20及び制動力制御用電子制御装置32はそれぞれマイクロコンピュータと駆動回路とを含み、特に駆動力制御用電子制御装置20はインバータ及びバッテリを含み、マイクロコンピュータは例えばCPUと、ROMと、RAMと、入出力ポート装置とを有し、これらが双方向性のコモンバスにより互いに接続された一般的な構成のものであってよい。
左前輪について図2に示されている如く、左右の前輪10FL、10FR及び左右の後輪10RL、10RRにはそれぞれ対応する車輪の回転速度Vwi(i=fl、fr、rl、rr)を検出する車輪速度センサ34FL〜34RRが設けられており、電動機14FL〜14RRにはその回転速度Vdi(i=fl、fr、rl、rr)を検出するレゾルバ36FL〜36RRが設けられている。
駆動力制御用電子制御装置20にはアクセル開度センサ18よりのアクセル開度φを示す信号に加えて、車輪速度センサ34FL〜34RRより車輪の回転速度Vwiを示す信号、レゾルバ36FL〜36RRより回転速度Vdiを示す信号が入力される。また制動力制御用電子制御装置32には圧力センサ38よりマスタシリンダ圧力Pmを示す信号、圧力センサ40FL〜40RRより対応する車輪の制動圧(ホイールシリンダ圧力)Pbi(i=fl、fr、rl、rr)を示す信号が入力される。駆動力制御用電子制御装置20及び制動力制御用電子制御装置32は必要に応じて相互に信号の授受を行う。
駆動力制御用電子制御装置20は、運転者の加減速操作量であるアクセル開度φに基づき車輌の目標駆動力Fvtを演算すると共に、目標駆動力Fvtを当技術分野に於いて公知の要領にて各車輪に配分することにより電動機14FL〜14RRの目標回転駆動力Fwti(i=fl、fr、rl、rr)を演算し、通常時には目標回転駆動力Fwtiに基づいて電動機14FL〜14RRに対する目標駆動電流Iwti(i=fl、fr、rl、rr)を演算し、目標駆動電流Iwtiに基づいて電動機14FL〜14RRの回転駆動力を制御する。
また駆動力制御用電子制御装置20は、各車輪の車輪速度Vwiに基づき当技術分野に於いて公知の要領にて車体速度Vb及び各車輪の加速スリップ量SAi(i=fl、fr、rl、rr)を演算し、加速スリップ量SAiがトラクション制御(TRC制御)開始の基準値よりも大きくなり、トラクション制御の開始条件が成立すると、トラクション制御の終了条件が成立するまで、当該車輪の加速スリップ量が所定の範囲内になるよう当該車輪のトラクション制御の目標回転駆動力Fwtrcti(i=fl、fr、rl、rr)を演算し、目標回転駆動力Fwtrctiに基づいて当該車輪の電動機14FL〜14RRに対する目標駆動電流Iwtrcti(i=fl、fr、rl、rr)を演算し、目標駆動電流Iwtrctiに基づいて当該車輪の電動機14FL〜14RRの回転駆動力を制御することによりトラクション制御を行う。
他方制動力制御用電子制御装置32は、各車輪の車輪速度Vwiに基づき当技術分野に於いて公知の要領にて車体速度Vb及び各車輪の制動スリップ量SBi(i=fl、fr、rl、rr)を演算し、制動スリップ量SBiがアンチスキッド制御(ABS制御)開始の基準値よりも大きくなり、アンチスキッド制御の開始条件が成立すると、アンチスキッド制御の終了条件が成立するまで、当該車輪の制動スリップ量が所定の範囲内になるよう当該車輪の制動圧Pbiを制御することによってアンチスキッド制御を行う。
更に駆動力制御用電子制御装置20は、各車輪毎に車輪速度Vwiの周期的変動成分Vwdi及び回転速度Vdiの周期的変動成分Vddi(i=fl、fr、rl、rr)を演算し、周期的変動成分Vwdi及びVddiの振幅に基づいて車輪の回転振動が過大であり、制振が必要であるか否かを判定し、制振が必要ではないと判定したときには上述の如く通常時又はトラクション制御時の回転駆動力の制御を行う。
これに対し駆動力制御用電子制御装置20は、制振が必要であると判定したときには、周期的変動成分Vwdi及びVddiの大小関係に基づき車輪の回転振動の主要因が駆動軸12FL〜12RRの捩れ及び路面より車輪に作用する外力の何れであるかを判定し、判定された主要因による車輪の回転振動を抑制するよう電動機14FL〜14RRの回転駆動力を制御するための制振回転駆動力Fwanti(i=fl、fr、rl、rr)を演算し、制振回転駆動力Fwantiに基づき電動機14FL〜14RRに対する目標制振駆動電流Ianti(i=fl、fr、rl、rr)を演算し、目標制振駆動電流Iantiにて補正された後の目標駆動電流Itiに基づいて電動機14FL〜14RRの回転駆動力を制御する。
次に図3に示されたフローチャートを参照して図示の実施例1に於いて駆動力制御用電子制御装置20により達成される駆動力制御について説明する。尚図3に示されたフローチャートによる制御は駆動力制御用電子制御装置20が起動されることにより開始され、図には示されていないイグニッションスイッチがオフに切り換えられるまで所定の時間毎に繰返し実行される。またステップ20以降は例えば左前輪、右前輪、左後輪、右後輪の順に各車輪毎に実行される。
まずステップ10に於いてはアクセル開度センサ14により検出されたアクセル開度φを示す信号等の読み込みが行われ、ステップ20に於いてはアクセル開度φ等に基づき上述の要領にて車輌の目標駆動力Fvtが演算されると共に、目標駆動力Fvtに基づいて電動機14FL〜14RRの目標回転駆動力Fwtiが演算され、ステップ30に於いては目標回転駆動力Fwtiに基づいて電動機14FL〜14RRに対する目標駆動電流Iwtiが演算される。
ステップ40に於いては当技術分野に於いて公知の要領にて車輪速度Vwiの周期的変動成分Vwdi及び回転速度Vdiの周期的変動成分Vddi(i=fl、fr、rl、rr)が演算され、ステップ50に於いては周期的変動成分Vddiの振幅Addiが演算されると共に、振幅Addiが振動判定の基準値Addo(正の定数)以上であるか否かの判別、即ち対応する電動機14FL〜14RRの回転振動が大きい状況であるか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ100へ進み、否定判別が行われたときにはステップ60へ進む。
ステップ60に於いては周期的変動成分Vwdiの振幅Awdiが周期的変動成分Vddiの振幅Addiよりも大きいか否かの判別、即ち車輪の回転振動の主要因が路面より当該車輪に作用する外力であるか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ120へ進み、否定判別が行われたときにはステップ70へ進む。
ステップ70に於いては当該車輪についてトラクション制御が実行されているか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ80に於いて当該車輪の最終目標駆動電流Itiがステップ30に於いて演算された目標駆動電流Iwtiに設定され、肯定判別が行われたときにはステップ90に於いて当該車輪の最終目標駆動電流Itiがトラクション制御の目標駆動電流Iwtrctiに設定される。
ステップ100に於いては周期的変動成分Vddiの振幅Addiが周期的変動成分Vwdiの振幅Awdiよりも大きいか否かの判別、即ち車輪の回転振動の主要因が駆動軸12FL〜12RRの捩れであるか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ110へ進み、否定判別が行われたときにはステップ120へ進む。
ステップ110に於いては周期的変動成分Vwdi及び回転速度Vdiの周期的変動成分Vddiに基づいて当技術分野に於いて公知の要領にて該周期的変動成分の振動を抑制するための制振回転駆動力Fwanti(i=fl、fr、rl、rr)が演算され、ステップ120に於いては回転速度Vdiの周期的変動成分Vddiに基づいて当技術分野に於いて公知の要領にて該周期的変動成分の振動を抑制するための制振回転駆動力Fwanti(i=fl、fr、rl、rr)が演算される。
尚ステップ110に於いては、電動機14FL〜14RRの回転駆動力の周期的変動を入力とし車輪速度Vwiの周期的変動成分Vwdi及び回転速度Vdiの周期的変動成分Vddiを出力とする車輌モデルに基づいて、車輪速度Vwiの周期的変動成分Vwdi及び回転速度Vdiの周期的変動成分Vddiを入力とし電動機14FL〜14RRの回転駆動力の周期的変動成分を出力とする逆モデルを設定し、逆モデルを利用して周期的変動成分Vwdi及び回転速度Vdiの周期的変動成分Vddiに基づいて制振回転駆動力Fwantiが演算されてよい。
ステップ110又は120が完了するとステップ150へ進み、ステップ150に於いては制振回転駆動力Fwantiに基づいて電動機14FL〜14RRに対する目標制振駆動電流Ianti(i=fl、fr、rl、rr)が演算され、しかる後ステップ200へ進む。
ステップ200に於いては当該車輪についてトラクション制御が実行されているか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ210に於いて当該車輪の最終目標駆動電流Itiがステップ30に於いて演算された目標駆動電流Iwtiとステップ150に於いて演算された目標制振駆動電流Iantiとの和に設定され、肯定判別が行われたときにはステップ220に於いて当該車輪の最終目標駆動電流Itiがトラクション制御の目標駆動電流Iwtrctiとステップ150に於いて演算された目標制振駆動電流Iantiとの和に設定される。
ステップ230に於いては当該車輪の電動機14FL〜14RRの駆動電流が最終目標駆動電流Itiに基づいて制御されることにより、当該車輪の回転駆動力が最終目標駆動電流Itiに対応する値に制御される。
かくして図示の実施例1によれば、ステップ20及び30に於いて運転者の駆動操作量に基づいて各車輪の電動機14FL〜14RRに対する目標駆動電流Iwtiが演算され、ステップ40に於いて車輪速度Vwiの周期的変動成分Vwdi及び回転速度Vdiの周期的変動成分Vddiが演算される。
電動機の回転振動が小さく、車輪の回転振動の主要因が路面より当該車輪に作用する外力である場合には、ステップ50に於いて否定判別が行われると共にステップ60に於いて肯定判別が行われ、これによりステップ120に於いて回転速度Vdiの周期的変動成分Vddiに基づいて制振回転駆動力Fwantiが演算され、ステップ150及びステップ200〜230に於いて制振回転駆動力Fwantiにより車輪の回転振動が抑制される。
また電動機の回転振動が大きく、車輪の回転振動の主要因が駆動軸12FL〜12RRの捩れである場合には、ステップ50及び100に於いて肯定判別が行われ、これによりステップ110に於いて周期的変動成分Vwdi及び回転速度Vdiの周期的変動成分Vddiに基づいて制振回転駆動力Fwantiが演算され、ステップ150及びステップ200〜230に於いて制振回転駆動力Fwantiにより車輪の回転振動が抑制される。
従って図示の実施例1によれば、車輪の回転振動の主要因が路面より当該車輪に作用する外力及び駆動軸12FL〜12RRの捩れの何れである場合にも、車輪の回転振動の主要因に応じて適正に制振回転駆動力Fwantiを演算し、これにより回転振動の主要因の如何に関係なく車輪の回転振動を確実に且つ効果的に抑制することができる。
特に図示の実施例1によれば、ステップ60に於いて肯定判別が行われたときには、即ち車輪の回転振動の主要因が路面より当該車輪に作用する外力である場合には、ステップ50に於いて否定判別が行われると共にステップ60に於いて肯定判別が行われ、これによりステップ120に於いて回転速度Vdiの周期的変動成分Vddiに基づいて制振回転駆動力Fwantiが演算されるので、路面の凹凸等の影響を低減して制振回転駆動力Fwantiを演算することができると共に、車輪速度Vwiの周期的変動成分Vwdiに基づいて制振回転駆動力Fwantiが演算される後述の実施例2及び4の場合の如き周期的変動成分Vwdiに対する特別の信号処理も不要である。
図4は四輪駆動の電気自動車に適用された本発明による車輌の駆動力制御装置の実施例2に於ける駆動力制御ルーチンの要部を示すフローチャートである。尚図4に於いて図3に示されたステップと同一のステップには図3に於いて付されたステップ番号と同一のステップ番号が付されており、このことは後述の他の実施例についても同様である。
この実施例2に於いては、ステップ10〜110、150、200〜230は上述の実施例1の場合と同様に実行され、ステップ60に於いて肯定判別が行われたとき又はステップ100に於いて否定判別が行われたときにはステップ130へ進む。
ステップ130に於いては車輪速度Vwiの周期的変動成分Vwdiに含まれる路面より車輪に作用し路面の凹凸に起因する外力振動成分を除去すべく、周期的変動成分Vwdiに対しローパスフィルタ処理が行われることにより、ローパスフィルタ処理後の車輪速度Vwiの周期的変動成分Vwdfi(i=fl、fr、rl、rr)が演算され、ステップ140に於いてはローパスフィルタ処理後の車輪速度Vwiの周期的変動成分Vwdfiに基づいて当技術分野に於いて公知の要領にて該周期的変動成分の振動を抑制するための制振回転駆動力Fwanti(i=fl、fr、rl、rr)が演算される。
かくして図示の実施例2によれば、車輪の回転振動が大きく、車輪の回転振動の主要因が路面より当該車輪に作用する外力である場合には、ステップ50に於いて否定判別が行われると共にステップ60に於いて肯定判別が行われ、これによりステップ130に於いて周期的変動成分Vwdiに対しローパスフィルタ処理が行われることにより、路面の凹凸に起因する振動成分が除去されたローパスフィルタ処理後の車輪速度Vwiの周期的変動成分Vwdfiが演算され、ステップ140に於いてローパスフィルタ処理後の車輪速度Vwiの周期的変動成分Vwdfiに基づいて制振回転駆動力Fwantiが演算され、ステップ150及びステップ200〜230に於いて制振回転駆動力Fwantiにより車輪の回転振動が抑制される。
また電動機の回転振動が大きく、車輪の回転振動の主要因が駆動軸12FL〜12RRの捩れである場合には、ステップ50及び100に於いて肯定判別が行われ、これによりステップ110、150、200〜230に於いて上述の実施例1の場合と同様の要領にて車輪の回転振動が抑制される。
従って図示の実施例2によれば、上述の実施例1の場合と同様の作用効果を得ることができ、特に車輪の回転振動の主要因が路面より当該車輪に作用する外力である場合には、路面の凹凸に起因する振動成分の影響を低減しつつ車輪の回転振動を確実に且つ効果的に抑制することができる。
図5は実施例1の修正例として構成された本発明による車輌の駆動力制御装置の実施例3に於ける駆動力制御ルーチンの要部を示すフローチャートである。
この実施例3に於いては、ステップ10〜120、150、200〜230は上述の実施例1の場合と同様に実行され、ステップ120の次に実行されるステップ160に於いてはステップ150の場合と同様制振回転駆動力Fwantiに基づいて電動機14FL〜14RRに対する目標制振駆動電流Ianti(i=fl、fr、rl、rr)が演算される。
ステップ170に於いては回転速度Vdiの周期的変動成分Vddiと車輪速度Vwiの周期的変動成分Vwdiとの偏差ΔVdi(=Vddi−Vwdi)(i=fl、fr、rl、rr)が演算され、ステップ180に於いては偏差ΔVdiに基づいて目標制振駆動電流Iantiに対する補正電流ΔIti(i=fl、fr、rl、rr)が演算され、ステップ190に於いては目標制振駆動電流IantiがIanti−ΔItiに補正され、しかる後ステップ200へ進む。
図6は実施例2の修正例として構成された本発明による車輌の駆動力制御装置の実施例4に於ける駆動力制御ルーチンの要部を示すフローチャートである。
この実施例4に於いては、ステップ10〜110、130〜150、200〜230は上述の実施例2の場合と同様に実行され、ステップ160〜190は上述の実施例3の場合と同様に実行される。
かくして図示の実施例3及び4によれば、車輪の回転振動の主要因が路面より当該車輪に作用する外力である場合には、ステップ50に於いて否定判別が行われると共にステップ60に於いて肯定判別が行われ、これによりステップ120又はステップ130、140が実行された後、ステップ160に於いて制振回転駆動力Fwantiに基づいて電動機14FL〜14RRに対する目標制振駆動電流Iantiが演算され、ステップ170に於いて回転速度Vdiの周期的変動成分Vddiと車輪速度Vwiの周期的変動成分Vwdiとの偏差ΔVdiが演算され、ステップ180に於いて偏差ΔVdiに基づいて目標制振駆動電流Iantiに対する補正電流ΔItiが演算され、ステップ190に於いて目標制振駆動電流IantiがIanti−ΔItiに補正される。
従って図示の実施例3及び4によれば、それぞれ上述の実施例1及び2の場合と同様の作用効果を得ることができると共に、路面の凹凸に起因する振動成分の影響が車輌に及ぶことを抑制しつつ、車輪の回転振動を確実に且つ効果的に抑制することができる。
尚図示の各実施例によれば、ステップ60及び100の判別に先立ってステップ50に於いて周期的変動成分Vddiの振幅Addiが振動判定の基準値Addo以上であるか否かの判別により、対応する電動機14FL〜14RRの回転振動が大きい状況であるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにステップ60の判別が行われ、肯定が行われたときにステップ100の判別が行われるので、ステップ50の判別が行われない場合に比して、車輪の回転振動の主要因が路面より当該車輪に作用する外力であるか駆動軸12FL〜12RRの捩れであるかの判別を正確に行うことができる。
以上に於いては本発明を特定の実施例について詳細に説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施例が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
例えば上述の各実施例に於いては、車輌は四輪駆動の電気自動車であり、各車輪10FL〜10RRはそれぞれ電動機14FL〜14RRにより駆動軸12FL〜12RRを介して駆動されるようになっているが、本発明は例えばハイブリッド車の如く左右の車輪が一つの駆動源により対応する駆動軸を介して駆動される車輌に適用されてもよく、また本発明は前輪駆動車や後輪駆動車の駆動輪に適用されてもよい。
また上述の各実施例に於いては、ステップ60に於いて周期的変動成分Vwdiの振幅Awdiが周期的変動成分Vddiの振幅Addiよりも大きいか否かの判別が行われるようになっているが、α1を正の定数として、周期的変動成分Vwdiの振幅Awdiが周期的変動成分Vddiの振幅Addi+α1よりも大きいか否かの判別が行われるよう修正されてもよい。
同様に、上述の各実施例に於いては、ステップ100に於いて周期的変動成分Vddiの振幅Addiが周期的変動成分Vwdiの振幅Awdiよりも大きいか否かの判別が行われるようになっているが、α2を正の定数として、周期的変動成分Vddiの振幅Addiが周期的変動成分Vwdiの振幅Awdi+α2よりも大きいか否かの判別が行われるよう修正されてもよい。
四輪駆動の電気自動車に適用された本発明による車輌の駆動力制御装置の実施例1を示す概略構成図である。 実施例1に於ける車輪速度及び回転速度の検出要領を左前輪について示す説明図である。 実施例1に於いて駆動力制御用電子制御装置により達成される駆動力制御ルーチンを示すフローチャートである。 四輪駆動の電気自動車に適用された本発明による車輌の駆動力制御装置の実施例2に於ける駆動力制御ルーチンの要部を示すフローチャートである。 実施例1の修正例として構成された本発明による車輌の駆動力制御装置の実施例3に於ける駆動力制御ルーチンの要部を示すフローチャートである。 実施例2の修正例として構成された本発明による車輌の駆動力制御装置の実施例4に於ける駆動力制御ルーチンの要部を示すフローチャートである。 駆動輪の回転振動の主要因が駆動力伝達部材の捩れである場合(A)及び駆動輪の回転振動の主要因が駆動輪に作用する外力である場合(B)ついて、駆動輪の回転速度の周期的変動成分及び駆動源の回転速度の周期的変動成分の例を示す説明図である。
符号の説明
12FL〜12RR 駆動軸
14FL〜14RR 電動機
16 アクセルペダル
18 アクセル開度センサ
20 駆動力制御用電子制御装置
22 摩擦制動装置
32 制動力制御用電子制御装置
34FL〜34RR 車輪速度センサ
36FL〜36RR レゾルバ
38、40FL〜40RR 圧力センサ

Claims (7)

  1. 駆動源と、前記駆動源の回転駆動力を駆動輪へ伝達する駆動力伝達部材と、前記駆動輪の回転振動を判定する回転振動判定手段と、前記駆動輪の回転振動を抑制しつつ運転者の運転操作に応じて前記駆動源の回転駆動力を制御する制御手段とを有する車輌の駆動力制御装置に於いて、前記駆動源の回転速度を検出する手段と、前記駆動輪の回転速度を検出する手段とを有し、前記回転振動判定手段は前記駆動源の回転速度の周期的変動成分及び前記駆動輪の回転速度の周期的変動成分に基づいて前記駆動輪の回転振動の主要因が前記駆動力伝達部材の捩れ及び路面より前記駆動輪に作用する外力の何れであるかを判定し、前記制御手段は前記回転振動判定手段により判定された主要因による前記駆動輪の回転振動を抑制するよう前記駆動源の回転駆動力を制御することを特徴とする車輌の駆動力制御装置。
  2. 前記回転振動判定手段は前記駆動源の回転速度の周期的変動成分の振幅及び前記駆動輪の回転速度の周期的変動成分の振幅を比較することにより、前記駆動輪の回転振動の主要因が前記駆動力伝達部材の捩れ及び路面より前記駆動輪に作用する外力の何れであるかを判定することを特徴とする請求項1に記載の車輌の駆動力制御装置。
  3. 前記回転振動判定手段は前記駆動源の回転速度の周期的変動成分の振幅が前記駆動輪の回転速度の周期的変動成分の振幅に比して大きいときに、前記駆動輪の回転振動の主要因が前記駆動力伝達部材の捩れであると判定することを特徴とする請求項2に記載の車輌の駆動力制御装置。
  4. 前記回転振動判定手段は前記駆動輪の回転速度の周期的変動成分の振幅が前記駆動源の回転速度の周期的変動成分の振幅に比して大きいときに、前記駆動輪の回転振動の主要因が路面より前記駆動輪に作用する外力であると判定することを特徴とする請求項2に記載の車輌の駆動力制御装置。
  5. 前記制御手段は前記駆動源の回転速度の周期的変動成分若しくは前記駆動輪の回転速度の周期的変動成分に基づいて前記駆動輪の回転振動を低減するための前記駆動源の回転駆動力の制振制御量を演算し、前記回転振動判定手段により前記駆動輪の回転振動の主要因が前記駆動力伝達部材の捩れであると判定されたときには、前記駆動輪の回転速度の周期的変動成分及び前記駆動源の回転速度の周期的変動成分に基づいて前記制振制御量を演算することを特徴とする請求項1乃至4に記載の車輌の駆動力制御装置。
  6. 前記制御手段は前記駆動源の回転速度の周期的変動成分若しくは前記駆動輪の回転速度の周期的変動成分に基づいて前記駆動輪の回転振動を低減するための前記駆動源の回転駆動力の制振制御量を演算し、前記回転振動判定手段により前記駆動輪の回転振動の主要因が前記駆動輪に作用する外力であると判定されたときには、前記制振制御量に対する前記駆動輪の回転速度の周期的変動成分の寄与度合を低下させることを特徴とする請求項1乃至5に記載の車輌の駆動力制御装置。
  7. 前記制御手段は運転者の運転操作に基づいて前記駆動源の目標回転駆動力を演算し、前記駆動源の目標回転駆動力に基づいて前記駆動源の回転駆動力を制御し、前記回転振動判定手段により前記駆動輪の回転振動の主要因が前記駆動輪に作用する外力であると判定されたときには、前記駆動源の回転速度の周期的変動成分と前記駆動輪の回転速度の周期的変動成分との偏差に基づく補正量を演算し、前記駆動源の目標回転駆動力を前記補正量にて補正することを特徴とする請求項1乃至5に記載の車輌の駆動力制御装置。
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