JP5860057B2 - 研磨用組成物、それを用いた研磨方法及び基板の製造方法 - Google Patents

研磨用組成物、それを用いた研磨方法及び基板の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5860057B2
JP5860057B2 JP2013540715A JP2013540715A JP5860057B2 JP 5860057 B2 JP5860057 B2 JP 5860057B2 JP 2013540715 A JP2013540715 A JP 2013540715A JP 2013540715 A JP2013540715 A JP 2013540715A JP 5860057 B2 JP5860057 B2 JP 5860057B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polishing composition
polishing
water
abrasive grains
less
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013540715A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2013061771A1 (ja
Inventor
公亮 土屋
公亮 土屋
森 嘉男
嘉男 森
高見 信一郎
信一郎 高見
修平 高橋
修平 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujimi Inc
Original Assignee
Fujimi Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujimi Inc filed Critical Fujimi Inc
Priority to JP2013540715A priority Critical patent/JP5860057B2/ja
Publication of JPWO2013061771A1 publication Critical patent/JPWO2013061771A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5860057B2 publication Critical patent/JP5860057B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B24GRINDING; POLISHING
    • B24BMACHINES, DEVICES, OR PROCESSES FOR GRINDING OR POLISHING; DRESSING OR CONDITIONING OF ABRADING SURFACES; FEEDING OF GRINDING, POLISHING, OR LAPPING AGENTS
    • B24B37/00Lapping machines or devices; Accessories
    • B24B37/04Lapping machines or devices; Accessories designed for working plane surfaces
    • B24B37/042Lapping machines or devices; Accessories designed for working plane surfaces operating processes therefor
    • B24B37/044Lapping machines or devices; Accessories designed for working plane surfaces operating processes therefor characterised by the composition of the lapping agent
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09GPOLISHING COMPOSITIONS; SKI WAXES
    • C09G1/00Polishing compositions
    • C09G1/02Polishing compositions containing abrasives or grinding agents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K3/00Materials not provided for elsewhere
    • C09K3/14Anti-slip materials; Abrasives
    • C09K3/1454Abrasive powders, suspensions and pastes for polishing
    • C09K3/1463Aqueous liquid suspensions
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/02Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
    • H01L21/02002Preparing wafers
    • H01L21/02005Preparing bulk and homogeneous wafers
    • H01L21/02008Multistep processes
    • H01L21/0201Specific process step
    • H01L21/02024Mirror polishing
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/02Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
    • H01L21/04Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having potential barriers, e.g. a PN junction, depletion layer or carrier concentration layer
    • H01L21/18Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having potential barriers, e.g. a PN junction, depletion layer or carrier concentration layer the devices having semiconductor bodies comprising elements of Group IV of the Periodic Table or AIIIBV compounds with or without impurities, e.g. doping materials
    • H01L21/30Treatment of semiconductor bodies using processes or apparatus not provided for in groups H01L21/20 - H01L21/26
    • H01L21/302Treatment of semiconductor bodies using processes or apparatus not provided for in groups H01L21/20 - H01L21/26 to change their surface-physical characteristics or shape, e.g. etching, polishing, cutting
    • H01L21/304Mechanical treatment, e.g. grinding, polishing, cutting

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Description

本発明は基板の研磨に使用される研磨用組成物、その研磨用組成物を用いた基板の研磨方法及び基板の製造方法に関するものである。
コンピュータに使用される半導体デバイスにおいて、更なる高度集積化及び高速化を実現するために、デザインルールと呼ばれる配線幅の微細化が年々進んでいる。そのため、従来問題とされなかったナノメートルスケールの基板表面欠陥が半導体デバイスの性能に悪影響を与える事例が増えている。従って、ナノメートルスケールの基板表面欠陥に対処することの重要性が高まっている。
半導体基板の中でも、シリコン基板の研磨には、シリカ粒子及び水溶性高分子を含有する研磨用組成物が好適に用いられる(例えば特許文献1参照)。特許文献1に開示の研磨用組成物は、研磨後のシリコン基板表面に水溶性高分子由来の保護膜を形成する。この保護膜が研磨後の基板表面に親水性を与えるため、研磨後の基板の取扱性が容易になる。しかし、その研磨用組成物に用いられる水溶性高分子は数十万以上の分子量を有するため、シリカ粒子と凝集体を形成する。このシリカ粒子と水溶性高分子とからなる凝集体は、Light Point Defect(LPD)と呼ばれる基板表面欠陥の原因となる場合がある。
シリカ粒子と水溶性高分子とからなる凝集体に起因するLPDを低減するためには、研磨用組成物から凝集体を排除することが重要である。その一例として、シリカ粒子と水溶性高分子とを含有する研磨用組成物の製造及び使用の際、研磨用組成物をフィルターによってろ過し、凝集体を除去することが有効である。しかし、上述したような研磨用組成物はすぐにフィルターの目詰まりを引き起こすため、フィルターを頻繁に交換しなければならないという問題がある。
また、研磨用組成物中の砥粒の分散性を向上させるために、研磨用組成物に分散剤等を配合することが提案されている。特許文献2には、研磨用組成物に界面活性剤を添加して、砥粒の分散性を向上させることが開示されている。しかし、特許文献2に開示の研磨用組成物には、砥粒との凝集体を形成することが予想される分子量数十万以上の水溶性高分子は含まれていない。特許文献2には、界面活性剤を添加した研磨用組成物を使用するとウェーハ研磨速度が向上することが開示されているのみである。
特許文献3には、分散剤として水溶性ポリマーや界面活性剤等を含有する研磨用水系分散体が開示されている。しかし、その研磨用水系分散体には、砥粒との凝集体を形成することが予想される分子量数十万以上の水溶性高分子は含まれていない。特許文献3には、分散剤を添加した研磨用水系分散体を使用すると銅膜に対するスクラッチが低減することが開示されているのみである。
更に、特許文献4には、ポリビニルピロリドン及びポリN−ビニルホルムアミドから選ばれる少なくとも一種類の水溶性高分子とアルカリとを含有する研磨用組成物が開示されている。上記研磨用組成物はLPDの低減に有効であることが開示されている。しかし、特許文献4には、砥粒との凝集体を形成することが予想される分子量数十万以上の水溶性高分子を含む研磨用組成物について、及び砥粒の分散性について開示されていない。
従って、研磨後の基板表面に高い親水性を付与し、なおかつLPDを低減可能な、砥粒の分散性の高い研磨用組成物が求められている。
特表2005−518668号公報 特開2001−15461号公報 特開2005−158867号公報 特開2008−53415号公報
本発明の目的は、研磨後の基板表面に高い親水性を付与し、かつ研磨後の基板表面のLPDを低減可能な研磨用組成物であって、水溶性高分子と高度に分散された砥粒とを含有する研磨用組成物を提供することにある。本発明の更なる目的は、その研磨用組成物を用いた基板の研磨方法及び基板の製造方法を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明の一態様では、砥粒、水溶性高分子、凝集抑制剤及び水を含有する研磨用組成物であって、前記研磨用組成物中に存在する粒子の動的光散乱法によって測定された平均粒子径をR1、前記砥粒を前記研磨用組成物中の砥粒の濃度と同じになるように水中に分散させたときの砥粒の動的光散乱法によって測定された平均粒子径をR2とした場合、R1/R2が1.3以下であり、前記水溶性高分子が、セルロース類及び多糖類から選ばれる少なくとも1種であり、前記凝集抑制剤が、ビニル系水溶性高分子、オキシアルキレン重合体、オキシアルキレン共重合体、及びシリコーン重合体から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする研磨用組成物を提供する。
本発明の別の態様では、上記態様に係る研磨用組成物を用いて、シリコン基板を研磨する方法を提供する。本発明の更に別の態様では、上記態様に係る研磨用組成物を用いてシリコン基板を研磨する工程を含む、シリコン基板の製造方法を提供する。
本発明によれば、シリコン基板に対して、研磨後基板表面に高い親水性を付与し、かつ砥粒の分散性の高い研磨用組成物、それを用いた基板の研磨方法及び基板の製造方法が提供される。
以下、本発明の実施形態を説明する。
本実施形態の研磨用組成物は、砥粒、水溶性高分子、凝集抑制剤及び水を混合し、必要に応じて塩基性化合物を添加することにより調製される。
砥粒は、基板表面を物理的に研磨する働きをする。砥粒の具体例としては、炭化ケイ素、二酸化ケイ素、アルミナ、セリア、ジルコニア、炭酸カルシウム、ダイヤモンドなどが挙げられる。研磨用組成物を半導体基板、特にシリコン基板の研磨に用いる場合、砥粒は二酸化ケイ素であることが好ましく、より好ましくはコロイダルシリカ又はフュームドシリカであり、更に好ましくはコロイダルシリカである。コロイダルシリカ又はフュームドシリカ、特にコロイダルシリカを使用すると、研磨工程において基板の表面に発生するスクラッチを減少させることができる。砥粒は1種を単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
一般に、水溶性高分子及び砥粒を含有する研磨用組成物中では、水溶性高分子によって媒介された砥粒の凝集体が形成され易い。そのため、水溶性高分子及び砥粒を含有する研磨用組成物では、水溶性高分子を含有しない研磨用組成物と比べ、研磨用組成物中に存在する粒子の平均粒子径が大きくなる傾向にある。しかしながら、本明細書において「研磨用組成物中に存在する粒子」とは、水溶性高分子によって媒介された砥粒の凝集体だけでなく、凝集体を形成していない砥粒も包含する用語として用いられる。
本実施形態の研磨用組成物中に存在する粒子の平均粒子径は10nm以上であることが好ましく、より好ましくは20nm以上である。なお、平均粒子径の値は、動的光散乱法による粒度分布測定装置によって測定された体積平均粒子径である。
砥粒の平均一次粒子径は5nm以上であることが好ましく、より好ましくは10nm以上である。なお、砥粒の平均一次粒子径の値は、BET法で測定される砥粒の比表面積に基づいて計算することができる。
研磨用組成物中に存在する粒子の平均粒子径および砥粒の平均一次粒子径が上記の範囲内にある場合、シリコン基板の研磨速度などの表面加工性能が向上する。
研磨用組成物中に存在する粒子の平均粒子径は200nm以下であることが好ましく、より好ましくは100nm以下である。
砥粒の平均一次粒子径は100nm以下であることが好ましく、より好ましくは50nm以下である。
研磨用組成物中に存在する粒子の平均粒子径および砥粒の平均一次粒子径が上記の範囲内にある場合、研磨用組成物中の砥粒の分散安定性が向上する。その結果、メッシュサイズの小さいフィルターを使用して研磨用組成物をろ過した場合でも良好なろ過性が得られる。
又、動的光散乱法による粒度分布測定装置によって測定される砥粒の体積基準粒度分布において、小粒径側からの累積粒径分布が10%となる時の粒径(D10)で同累積粒径分布が90%となる時の粒径(D90)を除した値(D90/D10)は、1以上4以下であることが好ましい。D90/D10がこの範囲であれば、研磨速度が高くなり、平滑性に優れた研磨表面が得られる。
砥粒は非球形の形状であることが好ましい。非球形の形状の例として、例えば中央部にくびれを有する楕円体形状のいわゆる繭型形状、表面に複数の突起を有する球形の形状、ラグビーボール形状等が挙げられる。又、砥粒は、2個以上の一次粒子が会合した構造を有していてもよい。本明細書において、非球状の指標はアスペクト比で表される。アスペクト比は以下のように算出される。砥粒の走査型電子顕微鏡写真において、各砥粒に対し最小外接矩形を画定する。次に、各最小外接矩形について長辺の長さを短辺の長さで除した値を得る。続いて、得られた値の平均値を求める。
砥粒のアスペクト比は1より大きいことが好ましく、1.1以上が更に好ましく、更に好ましくは1.2以上である。砥粒のアスペクト比が上記の範囲内にある場合、研磨用組成物によるシリコン基板の研磨速度が向上する。
砥粒のアスペクト比はまた、4.0以下であることが好ましく、より好ましくは3.0以下、更に好ましくは2.5以下である。砥粒のアスペクト比が上記の範囲内にある場合、研磨用組成物を用いて対象物を研磨した後の表面欠陥の発生や表面粗さの増大を抑えることができる。
研磨用組成物中の砥粒の含有量は0.01重量%以上であることが好ましい。砥粒の含有量が上記の範囲内にある場合、シリコン基板の研磨速度などの表面加工性能が向上する。
研磨用組成物中の砥粒の含有量は5重量%以下であることが好ましく、より好ましくは1重量%以下であり、更に好ましくは0.5重量%である。砥粒の含有量が上記の範囲内にある場合、研磨用組成物の分散安定性が向上し、また、研磨後の砥粒残渣が減少するため、LPDが低減する。
研磨用組成物中の水溶性高分子は研磨後の基板表面に親水性を与える働きをする。基板表面の親水性が低下すると、研磨用組成物中の成分や基板から生じる異物が基板に残留することにより、洗浄後の基板表面の清浄性が悪くなる。そのため、基板の表面精度が悪化する場合がある。更に、水溶性高分子は、砥粒同士を架橋し、凝集体を形成する性質も有する。水溶性高分子の例としては、例えば、セルロース類、多糖類等が挙げられる。セルロース類の具体例としては、例えば、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースが挙げられる。多糖類の具体例としては、例えば、デンプン、シクロデキストリン、トレハロース、プルランが挙げられる。基板の表面に高い濡れ性及び洗浄後の良好な清浄性を与える点から、水溶性高分子は好ましくはセルロース類であり、より好ましくはヒドロキシエチルセルロースである。
研磨用組成物中の水溶性高分子の重量平均分子量は、好ましくは10,000以上である。水溶性高分子の重量平均分子量が上記の範囲内にある場合、シリコン基板表面に付与される親水性が向上する。
研磨用組成物中の水溶性高分子の重量平均分子量は、好ましくは2,000,000以下であり、より好ましくは1,000,000以下であり、更に好ましくは500,000以下であり、最も好ましくは300,000以下である。水溶性高分子の重量平均分子量が上記の範囲内にある場合、研磨用組成物の分散安定性が向上し、かつ洗浄後のシリコン基板の清浄性が向上する。
研磨用組成物中の水溶性高分子の含有量は、好ましくは0.0001重量%以上であり、より好ましくは0.001重量%以上であり、更に好ましくは0.005重量%以上である。水溶性高分子の含有量が上記の範囲内にある場合、シリコン基板表面に付与される親水性が向上する。
研磨用組成物中の水溶性高分子の含有量は、好ましくは0.5重量%以下であり、より好ましくは0.1重量%以下であり、更に好ましくは0.05重量%以下である。水溶性高分子の含有量が上記の範囲内にある場合、研磨用組成物の分散安定性が向上する。
研磨用組成物中の凝集抑制剤は、砥粒と水溶性高分子が同一の溶媒内に存在する場合に、一般的に水溶性高分子による砥粒の凝集を抑制する作用を示す。砥粒と水溶性高分子が共存すると、砥粒に水溶性高分子が吸着し、砥粒同士が水溶性高分子を介して凝集すると考えられる。一方、凝集抑制剤の存在下では、水溶性高分子と凝集抑制剤が砥粒に対して競争吸着する。それにより、水溶性高分子のみの場合と比較して砥粒同士の凝集力が弱まり、結果として分散性が向上すると考えられる。この砥粒の分散性の向上は、具体的には研磨用組成物のろ過性が向上するという効果として現れる。
凝集抑制剤としては、上記作用効果を持つものであれば一般的な化合物が使用可能である。凝集抑制剤の例としては、例えば、ビニル系水溶性高分子、オキシアルキレン重合体、オキシアルキレン共重合体、シリコーン重合体が挙げられる。ビニル系水溶性高分子の具体例としては、例えば、ポリビニルピロリドンやポリビニルカプロラクタム、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸が挙げられる。オキシアルキレン重合体の具体例としては、例えば、ポリエチレングリコールやポリプロピレングリコールが挙げられる。オキシアルキレン共重合体の更なる例としては、例えば、ポリオキシエチレン及びポリオキシプロピレンのジブロック型やトリブロック型、ランダム型、交互型といった共重合体が挙げられる。オキシアルキレン共重合体の具体例としては、例えば、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン−ポリオキシエチレンのトリブロック共重合体が挙げられる。シリコーン重合体の具体例としては、ポリエーテル変性シリコーンが挙げられる。研磨用組成物に高い分散性を与える観点から、凝集抑制剤は好ましくはビニル系水溶性高分子、オキシアルキレン共重合体、およびシリコーン重合体から選ばれる1種以上であり、更に好ましくはビニル系水溶性高分子及びオキシアルキレン重合体から選ばれる1種以上である。親水性向上の観点から、凝集抑制剤はより好ましくはポリビニルピロリドン又はポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン−ポリオキシエチレンのトリブロック共重合体から選ばれる1種以上である。
研磨用組成物中の凝集抑制剤の重量平均分子量は、好ましくは300以上であり、より好ましくは1,000以上であり、更に好ましくは3,000以上である。また、好ましくは2,000,000以下であり、より好ましくは1,000,000以下であり、更に好ましくは500,000以下であり、最も好ましくは100,000以下である。凝集抑制剤の重量平均分子量が上記の範囲内にある場合、研磨用組成物の分散安定性が向上する。
研磨用組成物中の凝集抑制剤の含有量は、好ましくは0.00001重量%以上であり、より好ましくは0.0001重量%以上であり、更に好ましくは0.001重量%以上であり、更により好ましくは、0.002重量%以上であり、最も好ましくは、0.005重量%以上である。凝集抑制剤の含有量が上記の範囲内にある場合、研磨用組成物の分散安定性が向上する。
研磨用組成物中の凝集抑制剤の含有量は、好ましくは0.1重量%以下であり、より好ましくは0.05重量%以下であり、更に好ましくは0.01重量%以下である。凝集抑制剤の含有量が上記の範囲内にある場合、基板表面の親水性が向上する。
本明細書において、「砥粒凝集度」をR1/R2と定義する。ここで、R1は、砥粒、水溶性高分子、凝集抑制剤及び水を含有する研磨用組成物中に存在する粒子の平均粒子径であり、R2は、前記砥粒を前記研磨用組成物中の砥粒の濃度と同じになるように水中に分散させたときの砥粒の平均粒子径である。砥粒凝集度は、1.3倍以下であることが必要であり、1.2倍以下であることが好ましい。砥粒凝集度が小さいことは、研磨用組成物中の砥粒の凝集体が小さいことを意味していると推定される。このような研磨用組成物は、メッシュサイズの小さいフィルターを使用した場合に、良好なろ過性を有する。
研磨用組成物は、更に塩基性化合物を含有してもよい。研磨用組成物中に含まれる塩基性化合物は、基板表面に対するケミカルエッチング作用を有しており、基板表面を化学的に研磨する働きをする。また研磨用組成物の分散安定性を向上させる働きもする。塩基性化合物の例としては、例えば、アンモニア、アルカリ金属水酸化物、第4級アンモニウム水酸化物、アミンが挙げられる。塩基性化合物の具体例としては、例えば、アンモニア、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン、モノエタノールアミン、N−(β−アミノエチル)エタノールアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、無水ピペラジン、ピペラジン六水和物、1−(2−アミノエチル)ピペラジン又はN−メチルピペラジンが挙げられる。その中でも好ましくは、アンモニア、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウムであり、更に好ましくはアンモニア、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウムであり、最も好ましくはアンモニアである。上記例示の塩基性化合物は単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
研磨用組成物中の塩基性化合物の含有量は、好ましくは0.0001重量%以上であり、より好ましくは0.001重量%以上であり、更に好ましくは0.005重量%以上である。塩基性化合物の含有量が上記の範囲内にある場合、基板表面のケミカルエッチングが促進され、シリコン基板の研磨速度が向上する。また、研磨用組成物の分散安定性も向上する。
研磨用組成物中の塩基性化合物の含有量は、好ましくは0.5重量%以下であり、より好ましくは0.1重量%以下であり、更に好ましくは0.05重量%以下であり、最も好ましくは0.01重量%以下である。塩基性化合物の含有量が上記の範囲内にある場合、研磨後の基板表面の平滑性が向上する。
研磨用組成物中に含まれる水は、研磨用組成物中の他の成分を溶解又は分散させる働きをする。他の成分の作用を阻害しないように、例えば遷移金属イオンの合計含有量が100ppb以下の水を使用することが好ましい。具体的には、イオン交換樹脂を使って不純物イオンを除去した後にフィルターを通して異物を除去したイオン交換水、あるいは純水、超純水又は蒸留水が好ましい。
研磨用組成物のpHは、好ましくは8以上であり、より好ましくは9以上である。また、研磨用組成物のpHは、好ましくは12以下であり、より好ましくは11以下である。研磨用組成物のpHが上記の範囲内にある場合、実用上好ましい研磨速度を得ることができる。
研磨用組成物は、更に界面活性剤を含有してもよい。界面活性剤を添加することで、塩基性化合物のケミカルエッチング作用に起因する基板表面の荒れを抑制することができ、表面の平滑性が向上する。
界面活性剤は、イオン性でもノニオン性でもよいが、ノニオン性界面活性剤が好ましい。ノニオン性界面活性剤を用いた場合、カチオン性界面活性剤又はアニオン性界面活性剤を用いた場合と比べ、研磨用組成物の起泡がより抑制されるため、研磨用組成物の製造又は使用が容易になる。また、ノニオン性界面活性剤は研磨用組成物のpHを変化させないため、研磨用組成物の製造時又は使用時のpHの制御が容易になる。更に、ノニオン性界面活性剤は生分解性に優れ、生体に対する毒性が弱いため、環境への影響及び取扱い時の危険性を軽減することができる。
ノニオン界面活性剤は、構造によって限定されるものではない。ノニオン界面活性剤の例としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセルエーテル脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルなどのポリオキシアルキレン付加物が挙げられる。ノニオン界面活性剤の具体例として、例えば、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシエチレンプロピルエーテル、ポリオキシエチレンブチルエーテル、ポリオキシエチレンペンチルエーテル、ポリオキシエチレンヘキシルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルエーテル、ポリオキシエチレン−2−エチルヘキシルエーテル、ポリオキシエチレンノニルエーテル、ポリオキシエチレンデシルエーテル、ポリオキシエチレンイソデシルエーテル、ポリオキシエチレントリデシルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンイソステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルアミン、ポリオキシエチレンステアリルアミン、ポリオキシエチレンオレイルアミン、ポリオキシエチレンステアリルアミド、ポリオキシエチレンオレイルアミド、ポリオキシエチレンモノラウリン酸エステル、ポリオキシエチレンモノステアリン酸エステル、ポリオキシエチレンジステアリン酸エステル、ポリオキシエチレンモノオレイン酸エステル、ポリオキシエチレンジオレイン酸エステル、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノパルミチン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、トリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油が挙げられる。界面活性剤は単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
研磨用組成物中の界面活性剤の重量平均分子量は、好ましくは200以上であり、より好ましくは300以上である。また、研磨用組成物中の界面活性剤の重量平均分子量は、好ましくは15,000以下であり、より好ましくは10,000以下である。研磨用組成物中の界面活性剤の重量平均分子量が上述した範囲内にある場合、基板表面の荒れを抑制する効果が高くなる。
研磨用組成物中の界面活性剤の含有量は、好ましくは0.00001重量%以上であり、より好ましくは0.00005重量%以上である。また、研磨用組成物中の界面活性剤の含有量は、好ましくは0.1重量%以下であり、より好ましくは0.05重量%以下である。研磨用組成物中の界面活性剤の含有量が上述した範囲内にある場合、基板表面の荒れを抑制する効果が高くなる。
研磨用組成物は、更に有機酸、無機酸及びそれらの塩から選ばれる成分を含有してもよい。これらの成分は、シリコン基板の研磨後、基板表面の親水性を向上させる効果を有する。
有機酸の例としては、例えば、カルボン酸、芳香族カルボン酸、有機スルホン酸、有機ホスホン酸が挙げられる。カルボン酸の具体例としては、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、クエン酸、シュウ酸、酒石酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸が挙げられる。芳香族カルボン酸の具体例としては、例えば、安息香酸、フタル酸が挙げられる。無機酸の具体例としては、例えば、炭酸、塩酸、硫酸、硝酸が挙げられる。また有機酸又は無機酸と反応して有機酸塩又は無機酸塩を形成する塩基イオンの例としては、例えば、アンモニウムイオンやアルカリ金属イオンが挙げられる。その中でも基板に対する金属汚染を低減する観点から、アンモニウムイオンが好ましい。有機酸、無機酸、有機酸塩又は無機酸塩は、単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
研磨用組成物は、更にキレート剤を含有してもよい。キレート剤を含有する場合、シリコン基板の金属汚染を抑えることができる。キレート剤の例としては、例えば、アミノカルボン酸系キレート剤及び有機ホスホン酸系キレート剤が挙げられる。アミノカルボン酸系キレート剤の具体例としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸アンモニウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、トリエチレンテトラミン六酢酸及びトリエチレンテトラミン六酢酸ナトリウムが挙げられる。有機ホスホン酸系キレート剤の具体例としては、例えば、2−アミノエチルホスホン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、エタン−1,1−ジホスホン酸、エタン−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸、エタン−1−ヒドロキシ−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1,2−ジカルボキシ−1,2−ジホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸、2−ホスホノブタン−1,2−ジカルボン酸、1−ホスホノブタン−2,3,4−トリカルボン酸及びα−メチルホスホノコハク酸が挙げられる。
本実施形態の研磨用組成物は、以下の利点を有する。
研磨用組成物は水溶性高分子を含有しており、かつ1.3以下の砥粒凝集度を有する。そのため、この研磨用組成物は良好なろ過性を有し、且つ研磨後の基板表面に好適な親水性を付与することにより基板表面のLPDを低減することができる。従って、本実施形態の研磨用組成物は、基板の表面を研磨する用途、特に高い基板表面の精度が求められるシリコン基板の表面を最終研磨する用途で好適に使用することができる。
前記実施形態は、次のように変更されてもよい。
・前記実施形態の研磨用組成物は、防腐剤や防カビ剤のような公知の添加剤を必要に応じて更に含有してもよい。防腐剤および防カビ剤の具体例としては、例えば、イソチアゾリン系化合物、パラオキシ安息香酸エステル類およびフェノキシエタノールが挙げられる。
・前記実施形態の研磨用組成物は、一剤型であってもよいし、二剤型以上の多剤型であってもよい。
・前記実施形態の研磨用組成物は、上述した水以外の各成分を常法により水に溶解又は分散させることにより製造されてもよい。各成分を水に溶解又は分散させる順序は特に限定されない。溶解又は分散の方法も特に限定されない。例えば、プロペラ攪拌機を使用した攪拌、又はホモジナイザーを使用した分散などの一般的な方法を使用することができる。
・前記実施形態の研磨用組成物は、製造時及び販売時には濃縮原液の状態であってもよい。濃縮原液の状態であれば、研磨用組成物の容積が小さくなるため、運搬又は貯蔵にかかるコストを減らすことが可能である。研磨用組成物の原液の濃縮倍率は、好ましくは5倍以上であり、より好ましくは10倍以上であり、更に好ましくは20倍以上であるが、これらに限定されない。ここで、濃縮倍率とは、研磨用組成物の原液の容積に対する、希釈後の研磨用組成物の容積の割合をいう。
・前記実施形態の研磨用組成物及び研磨用組成物の原液は、使用時に5〜60倍に希釈してもよい。この場合、当該研磨用組成物及び研磨用組成物の原液は砥粒の良好な分散性を維持するため、良好なろ過性を示す。加えて、希釈液をろ過してから研磨に使用することにより、研磨後の基板表面のLPDを更に低減させることが可能である。
・前記実施形態の研磨用組成物は、シリコン基板以外の基板を研磨する用途で使用されてもよい。そのような基板の具体例として、例えば、酸化シリコン基板、プラスチック基板、ガラス基板、石英基板が挙げられる。
・前記実施形態の研磨用組成物は、ろ過処理を施してから研磨に使用されてもよい。ろ過処理に用いるフィルターのメッシュサイズは、微小な異物を除去する観点から、10μm以下であることが好ましく、より好ましくは1μm以下であり、更に好ましくは0.5μm以下である。また、ろ過工程に用いるフィルターの材質及び構造は特に限定されるものではない。フィルターの材質としては、例えば、ナイロン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリカーボネート、セルロースエステル、ガラス等が挙げられる。ろ過流速の観点から、フィルターの材質はナイロン、ポリエーテルスルホン、ポリプロピレンであることが好ましく、より好ましくはナイロンである。
次に、本発明の実施例及び比較例を説明する。
コロイダルシリカ、水溶性高分子、凝集抑制剤、塩基性化合物、及び塩の全部又は一部をイオン交換水に混合して、実施例1〜19及び比較例1〜6の研磨用組成物を調製した。実施例1〜19及び比較例1〜6の各研磨用組成物の組成を表1に示す。
コロイダルシリカの平均粒子径は、日機装株式会社製のUPA−UT151を用いた動的光散乱法で測定した。実施例1〜19及び比較例1〜6に使用されるコロイダルシリカ砥粒の平均粒子径を、表1の“コロイダルシリカ”欄内の“粒径”欄に示す。これは上記砥粒凝集度の定義におけるR2に該当する。又、実施例1〜19及び比較例1〜6の各研磨用組成物について、同様に研磨用組成物中に存在する粒子の平均粒子径R1を求め、表1の“研磨用組成物中の粒子の平均粒子径”欄に示す。これは上記砥粒凝集度の定義におけるR1に該当する。R1をR2で除することにより砥粒凝集度を求め、表1の“砥粒凝集度”欄に示す。
表1の“水溶性高分子”欄中、HECはヒドロキシエチルセルロースを表し、CMCはカルボキシメチルセルロースを表す。又、表1の“凝集抑制剤”欄中、PVPはポリビニルピロリドンを、Si oilはポリエーテル変性シリコーンを、A1はポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン−ポリオキシエチレンのトリブロック共重合体を表す。更に、表1の“塩”欄中、B1はクエン酸三アンモニウムを表す。
研磨用組成物のろ過性を次のように評価した。実施例1〜19及び比較例1〜6の研磨用組成物について、表2に記載の条件で5分間吸引ろ過を行い、フィルターを通過した研磨用組成物の体積を測定した。表1の“ろ過性”欄中、Aはフィルターを通過した研磨用組成物の体積が200ml以上であったことを表し、Bは100ml以上200ml未満であったことを表し、Cは100ml未満であったことを表す。
研磨用組成物によって付与された基板表面の親水性を、次に説明する方法で評価した。先ず、直径が200mm、伝導型がP型、結晶方位が<100>、抵抗率が0.1Ω・cm以上100Ω・cm未満であるシリコンウェーハを60mm角のチップ型に切断してシリコン基板を作製した。これらのシリコン基板を、株式会社フジミインコーポレーテッド製の研磨スラリー(商品名GLANZOX 2100)を使って予備研磨した。その後、実施例1〜19および比較例1〜6の各研磨用組成物を用いて、表3の条件でシリコン基板を研磨した。そして、シリコン基板の表面を流量7L/分の流水で10秒間リンスし、そのシリコン基板を30秒間垂直に立てて静置した後に、シリコン基板のエッジ部から濡れている部分までの最長距離、即ち最長撥水距離を測定した。その最長撥水距離が長いほど、シリコン基板表面の親水性が悪いことを表す。表1の“親水性”欄中、Aは上述した最長撥水距離が5mm以下であったことを表し、Bは5mmより長かったことを表す。
Figure 0005860057
Figure 0005860057
Figure 0005860057
表1に示すように、実施例1〜19の研磨用組成物は、比較例1〜6とは異なり、高いろ過性を示し、かつ研磨後のシリコン基板表面に親水性をもたらすことがわかった。

Claims (6)

  1. 砥粒、水溶性高分子、凝集抑制剤及び水を含有する研磨用組成物であって、前記研磨用組成物中に存在する粒子の動的光散乱法によって測定された平均粒子径をR1、前記砥粒を前記研磨用組成物中の砥粒の濃度と同じになるように水中に分散させたときの砥粒の動的光散乱法によって測定された平均粒子径をR2とした場合、R1/R2が1.3以下であり、
    前記水溶性高分子が、セルロース類及び多糖類から選ばれる少なくとも1種であり、
    前記凝集抑制剤が、ビニル系水溶性高分子、オキシアルキレン重合体、オキシアルキレン共重合体、及びシリコーン重合体から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする研磨用組成物。
  2. 前記砥粒のアスペクト比は、1より大きく4.0以下であることを特徴とする請求項1に記載の研磨用組成物。
  3. 前記水溶性高分子の重量平均分子量は、10,000以上2,000,000以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の研磨用組成物。
  4. 前記凝集抑制剤の重量平均分子量は、300以上2,000,000以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の研磨用組成物。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の研磨用組成物を用いてシリコン基板を研磨することを特徴とする、シリコン基板の研磨方法。
  6. 請求項に記載の研磨方法を用いてシリコン基板を研磨する工程を含むことを特徴とする、シリコン基板の製造方法。
JP2013540715A 2011-10-24 2012-10-09 研磨用組成物、それを用いた研磨方法及び基板の製造方法 Active JP5860057B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013540715A JP5860057B2 (ja) 2011-10-24 2012-10-09 研磨用組成物、それを用いた研磨方法及び基板の製造方法

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011233208 2011-10-24
JP2011233208 2011-10-24
JP2013540715A JP5860057B2 (ja) 2011-10-24 2012-10-09 研磨用組成物、それを用いた研磨方法及び基板の製造方法
PCT/JP2012/076125 WO2013061771A1 (ja) 2011-10-24 2012-10-09 研磨用組成物、それを用いた研磨方法及び基板の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2013061771A1 JPWO2013061771A1 (ja) 2015-04-02
JP5860057B2 true JP5860057B2 (ja) 2016-02-16

Family

ID=48167605

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013540715A Active JP5860057B2 (ja) 2011-10-24 2012-10-09 研磨用組成物、それを用いた研磨方法及び基板の製造方法

Country Status (9)

Country Link
US (1) US9579769B2 (ja)
JP (1) JP5860057B2 (ja)
KR (1) KR101983868B1 (ja)
CN (1) CN103890114B (ja)
DE (1) DE112012004431T5 (ja)
MY (1) MY171840A (ja)
SG (1) SG11201401309PA (ja)
TW (1) TWI547531B (ja)
WO (1) WO2013061771A1 (ja)

Families Citing this family (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102237745B1 (ko) * 2013-03-15 2021-04-09 캐보트 마이크로일렉트로닉스 코포레이션 구리 화학 기계적 평탄화 후 수성 세정 조성물
JP6360311B2 (ja) * 2014-01-21 2018-07-18 株式会社フジミインコーポレーテッド 研磨用組成物およびその製造方法
JP6389629B2 (ja) * 2014-03-31 2018-09-12 ニッタ・ハース株式会社 研磨用組成物
JP6389630B2 (ja) * 2014-03-31 2018-09-12 ニッタ・ハース株式会社 研磨用組成物
JP6185432B2 (ja) * 2014-06-24 2017-08-23 株式会社フジミインコーポレーテッド シリコンウェーハ研磨用組成物
JP6435689B2 (ja) * 2014-07-25 2018-12-12 Agc株式会社 研磨剤と研磨方法、および研磨用添加液
CN104130717B (zh) * 2014-08-07 2016-06-08 佳明新材料科技有限公司 一种太阳能硅片研磨液配方
WO2016132676A1 (ja) * 2015-02-19 2016-08-25 株式会社フジミインコーポレーテッド シリコンウェーハ研磨用組成物および研磨方法
US20190010357A1 (en) * 2015-06-26 2019-01-10 Fujimi Incorporated Polishing composition
EP3366746B1 (en) * 2015-10-23 2023-02-22 NITTA DuPont Incorporated Polishing composition
SG11201803362VA (en) * 2015-10-23 2018-05-30 Nitta Haas Inc Polishing composition
JP6348927B2 (ja) * 2016-04-27 2018-06-27 株式会社フジミインコーポレーテッド シリコンウェーハ研磨用組成物
JP6678076B2 (ja) * 2016-06-30 2020-04-08 花王株式会社 シリコンウェーハ用研磨液組成物
KR102515815B1 (ko) * 2016-11-09 2023-03-30 가부시키가이샤 후지미인코퍼레이티드 연마용 조성물 및 실리콘 웨이퍼의 연마 방법
WO2018150945A1 (ja) * 2017-02-20 2018-08-23 株式会社フジミインコーポレーテッド シリコン基板中間研磨用組成物およびシリコン基板研磨用組成物セット
KR102544607B1 (ko) * 2017-11-30 2023-06-19 솔브레인 주식회사 화학적 기계적 연마 슬러리 조성물 및 이를 이용한 반도체 소자의 제조방법
US10961487B2 (en) * 2017-11-30 2021-03-30 Taiwan Semiconductor Manufacturing Company, Ltd. Semiconductor device cleaning solution, method of use, and method of manufacture
JP7138432B2 (ja) * 2017-12-26 2022-09-16 花王株式会社 シリコンウェーハ製造方法
JP7141837B2 (ja) * 2018-03-23 2022-09-26 株式会社フジミインコーポレーテッド 研磨用組成物、研磨用組成物の製造方法、研磨方法、および半導体基板の製造方法
EP3894495A1 (en) * 2018-12-12 2021-10-20 Basf Se Chemical mechanical polishing of substrates containing copper and ruthenium
CN110054995A (zh) * 2019-06-05 2019-07-26 连云港众成磨料有限公司 一种处理半导体元件电子芯片表面去除量的研磨材料
JP7477964B2 (ja) * 2019-12-13 2024-05-02 インテグリス・インコーポレーテッド 化学機械研磨組成物及びそれを用いた化学機械研磨方法

Family Cites Families (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001015461A (ja) 1999-06-29 2001-01-19 Toshiba Corp 研磨液および研磨方法
US6685757B2 (en) 2002-02-21 2004-02-03 Rodel Holdings, Inc. Polishing composition
JP2004128069A (ja) 2002-09-30 2004-04-22 Fujimi Inc 研磨用組成物及びそれを用いた研磨方法
JP4593064B2 (ja) 2002-09-30 2010-12-08 株式会社フジミインコーポレーテッド 研磨用組成物及びそれを用いた研磨方法
JP4212861B2 (ja) 2002-09-30 2009-01-21 株式会社フジミインコーポレーテッド 研磨用組成物及びそれを用いたシリコンウエハの研磨方法、並びにリンス用組成物及びそれを用いたシリコンウエハのリンス方法
JP2005158867A (ja) 2003-11-21 2005-06-16 Jsr Corp 化学機械研磨用水系分散体を調製するためのセット
CN101311205A (zh) * 2004-07-23 2008-11-26 日立化成工业株式会社 Cmp研磨剂以及衬底的研磨方法
JP4808394B2 (ja) * 2004-10-29 2011-11-02 株式会社フジミインコーポレーテッド 研磨用組成物
JP2007103515A (ja) * 2005-09-30 2007-04-19 Fujimi Inc 研磨方法
JP4983603B2 (ja) * 2005-10-19 2012-07-25 日立化成工業株式会社 酸化セリウムスラリー、酸化セリウム研磨液及びこれらを用いた基板の研磨方法
JP5204960B2 (ja) 2006-08-24 2013-06-05 株式会社フジミインコーポレーテッド 研磨用組成物及び研磨方法
KR100725803B1 (ko) * 2006-12-05 2007-06-08 제일모직주식회사 실리콘 웨이퍼 최종 연마용 슬러리 조성물 및 이를 이용한실리콘 웨이퍼 최종 연마 방법
US20100112728A1 (en) * 2007-03-31 2010-05-06 Advanced Technology Materials, Inc. Methods for stripping material for wafer reclamation
CN102084465A (zh) 2008-02-01 2011-06-01 福吉米株式会社 研磨用组合物以及使用其的研磨方法
JP5297695B2 (ja) * 2008-05-30 2013-09-25 Sumco Techxiv株式会社 スラリー供給装置及び同装置を用いる半導体ウェーハの研磨方法
CN102105267B (zh) 2008-06-18 2016-08-03 福吉米株式会社 抛光组合物及利用该抛光组合物的抛光方法
JP5255343B2 (ja) 2008-06-27 2013-08-07 株式会社フジミインコーポレーテッド 研磨用組成物及びそれを用いた研磨方法
JP5474400B2 (ja) * 2008-07-03 2014-04-16 株式会社フジミインコーポレーテッド 半導体用濡れ剤、それを用いた研磨用組成物および研磨方法
JP5362319B2 (ja) 2008-10-21 2013-12-11 花王株式会社 研磨液組成物
JP5413456B2 (ja) * 2009-04-20 2014-02-12 日立化成株式会社 半導体基板用研磨液及び半導体基板の研磨方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN103890114B (zh) 2015-08-26
US20140302752A1 (en) 2014-10-09
SG11201401309PA (en) 2014-06-27
KR101983868B1 (ko) 2019-05-29
CN103890114A (zh) 2014-06-25
US9579769B2 (en) 2017-02-28
TW201333131A (zh) 2013-08-16
KR20140080543A (ko) 2014-06-30
MY171840A (en) 2019-11-04
JPWO2013061771A1 (ja) 2015-04-02
TWI547531B (zh) 2016-09-01
DE112012004431T5 (de) 2014-07-10
WO2013061771A1 (ja) 2013-05-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5860057B2 (ja) 研磨用組成物、それを用いた研磨方法及び基板の製造方法
JP6240729B2 (ja) 研磨用組成物及び研磨方法
JP6184962B2 (ja) 研磨用組成物及び基板の製造方法
KR102226441B1 (ko) 연마용 조성물, 연마용 조성물 제조 방법 및 연마물 제조 방법
JP6572299B2 (ja) シリコンウェーハ研磨用組成物および研磨方法
TWI592470B (zh) 硏磨用組成物、硏磨用組成物之製造方法、及硏磨用組成物原液之製造方法
JP6110681B2 (ja) 研磨用組成物、研磨用組成物製造方法および研磨物製造方法
JP5889921B2 (ja) 研磨用組成物、その製造方法、希釈用原液、及びシリコン基板の製造方法
JP2017101248A (ja) 研磨用組成物、研磨用組成物製造方法および研磨物製造方法
JPWO2016129215A1 (ja) シリコンウェーハの研磨方法および表面処理組成物
JP6069308B2 (ja) 研磨用組成物の製造方法
JP6029895B2 (ja) 研磨用組成物及び基板の製造方法
JP5859055B2 (ja) シリコンウェーハ研磨用組成物
WO2014024930A1 (ja) 研磨用組成物、当該研磨用組成物の製造方法、及び当該研磨用組成物を用いた半導体基板の製造方法
JP6305674B2 (ja) 研磨用組成物及び半導体基板の製造方法
JP6122783B2 (ja) 研磨用組成物及び半導体基板の製造方法
JP5859054B2 (ja) シリコンウェーハ研磨用組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150603

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20150603

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20150814

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150825

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151019

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151201

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151217

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5860057

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250