JP5826574B2 - 壁装着具 - Google Patents

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この発明は、家屋等の構築物の壁に、棚や箱等の家具類のような物品を掛け止めるために用いられる壁装着具に関する。
従来、一般の家屋等において、棚や収納ケースや装飾物、或いは鏡や額縁等の物品を、石膏ボード、コンクリート、ベニヤ板のような木材等の壁材からなる壁に対して取り付けることが行われている。このような物品の壁への取付け構造としては、ピンを壁材に固定し、その固定されたピンに物品を掛け止める構造がある。物品はピンに対して掛け止めてあるだけなので、周囲に取付け専用の器具や装置が物品の外にはみ出ることがなく、見栄えが良い。更に、物品をピンに対する掛け止めを外すことで、物品を壁から取り外すことも簡単である。
物品を壁に掛け止める場合、壁が耐えられる荷重はその壁材の種類によって異なる。したがって、物品の重さに加えて、壁の種類を考慮して、使用するピンの形態及び個数が選択されている。
壁面に装着する装着具の一例として、特許文献1に開示されているものがある。この装着具は、ピン頭部と当該ピン頭部から延びるピン針部とを備えていて、ピン頭部を抱き込むようにピンに係合する係合部材を壁に取り付けたい装飾物に取り付けておき、当該ピン針部を壁に突き刺すことで壁に取り付けられた画鋲状のピンに対して、当該係合部材を画鋲状のピンに係合させることで、装飾物を壁に取り付けることを可能にしている。
ピンは、取り付ける装飾物が軽いものであれば、突き刺しによって壁に突き刺される針の形態にすることができる。しかしながら、装飾物が重いものであると、針の代わりに釘や或いはねじが切られたねじ釘のような形態が用いられ、釘を壁に打ち込む或いはねじ釘を壁にねじ込むことにより、ピンを壁に取り付けることが行われている。
ピン頭部と当該ピン頭部から延びるピン針部とを備えた装着具に、引き抜き方向に大きな力が作用した場合、想定以上の重量がある物品を吊り下げる或いは支持させるなどした場合、或いは壁と突き刺されたピン針部との係合状態に起因して壁がピン針部を保持する力が充分でなかった場合には、ピン頭部に掛かる引き抜き力によって装着具が壁から引き抜かれたり、物品の重さによって、壁内に突き刺したピン針部を当該壁から抜き出そうとするモーメントが作用して、装着具が壁から一部抜け出して装着具の壁に対する姿勢が傾いたり、或いは装着具が壁から完全に抜き出て外れてしまうおそれがある。
コンクリート壁のような硬い壁に突き刺す壁装着具用突き刺しピンにおいては、壁の抵抗力が大きく、それに打ち勝つ大きな力で突き刺しピンを打ち込む必要がある。しかしながら、そのような大きな力で突き刺しピンを硬質の壁に対して真っ直ぐな姿勢を維持しながら突き刺し続けることは困難である。即ち、突き刺しピンは、打ち込み当初や打ち込み途中から、ピン自体が変形し易い、又は突き刺しピンの姿勢が変化し易い。突き刺しピン自体が変形する又はその姿勢が変形をすると、壁に対して正しい姿勢で突き刺しピンを取り付けられず、また、刺しピンが壁から外れ易くなる等の、不具合を生じる。
特開平10−151061号公報
そこで、壁に突き刺される針部材と、当該針部材の根元部分が固定されるヘッド部材とを備えた装着具であって、壁に掛け止められる物品に係合される係合具が当該装着具に係止可能となっている装着具において、当該針部材の形状・構造に工夫を凝らして、壁と当該壁に突き刺される針部材との係合を強化する点で解決すべき課題がある。
この発明の目的は、上記課題を解決することであり、比較的軟質な壁に対してはもとより、コンクリートのような比較的硬質の壁に対しても、壁と当該壁に突き刺される針部材との係合を強化して、装着具に壁から抜け出るような力が作用したとき、或いは物品の重さがピン頭部に掛かったときに、装着具が壁から抜き出る、或いは装着具の壁に対する姿勢が傾くのを防止することができる壁装着具を提供することである。
上記の課題を解決し、上記目的を達成するため、この発明による壁装着具は、板状の針部材と、当該針部材が突き出ているように組み付けられるヘッド部材とを備えており、前記針部材が壁に突き刺されることにより前記ヘッド部材が前記壁に固定される壁装着具であって、前記針部材は、根元部分と、当該根元部分から延び且つ先端部分が尖った少なくとも一本の細長い板状ピンとを備えており、前記ヘッド部材には、組み付けられる前記針部材を保持し、前記針部材が当該保持状態から前記ヘッド部材を貫通して前記壁に突き刺されるときの前記針部材の前記板状ピンと前記根元部分との突刺し方向の動きを案内する保持案内孔が形成されており、前記保持案内孔は、前記針部材の突刺しが完了するまで前記根元部分の突刺し方向の動きを案内するため、前記針部材の前記根元部分の断面形状に相当した内壁を有するスリットを備えており、前記板状ピンには、前記針部材の前記壁からの抜け出し方向に抵抗となる楔部が形成されていることを特徴としている。
この壁装着具によれば、針部材は、断面円形の細いピンと異なって板状の針部材でありり、根元部分と、当該根元部分から延び且つその先端部分が尖った少なくとも一本の細長い板状のピンを備えているので、壁がコンクリートのような硬質の壁であっても、ピンが壁に突き刺されるときに受ける突き刺し力は板状ピンの先端部分に集中して、針部材を壁に容易に突き刺すことができる。即ち、ピンは断面が細い板の断面であるので、断面円形等の径の太いピンが壁に打ち込まれるのと異なり、突き刺しの際の壁の変形や押し退けの程度が少なくて済み、突き刺しが容易である。また、壁へのダメージを少なくすることもできる。更に、板状のピンは根元部分から延びる細長い板状ピンとすることで、根元部分は、ハンマ等の工具にて打ち込むときの打ち込み作用対象部分となり、複数の板状ピンの場合も壁に対して容易に突き刺していくことができる。針部材を壁に突き刺した後の固定状態では、板状ピンがその板面の両側で壁によって挟み付けられて壁への固定力を高められ、壁装着具は、どのような壁に対しても強固に保持される。
また、ヘッド部材には、組み付けられる針部材を保持し、針部材が当該保持状態からヘッド部材を貫通して壁に突き刺されるときの針部材の板状ピンと根元部分との突刺し方向の動きを案内する保持案内孔を形成しており、保持案内孔は、針部材の突刺しが完了するまで根元部分の突刺し方向の動きを案内するために針部材の根元部分の断面形状に相当した内壁を有するスリットを備えているので、ヘッド部材に針部材を組み付ける際には、針部材は保持案内孔内に保持され、その状態で壁への突き刺しの準備をする、或いは商品として流通させることができる。また、針部材をヘッド部材に押し込むとき又は針部材をヘッド部材に貫通させて壁に突き刺すときには、針部材の板状ピンと根元部分とは保持案内孔において突刺し方向に案内されて動かされ、特に根元部分については針部材の突刺しが完了するまで保持案内孔のスリットによって案内されるので、スリットの内壁によって外側からその姿勢を正しく保ったまま安定して確実にヘッド部材に押し込まれる。針部材は、座屈を生じることなくヘッド部材に対するスムーズな動きが確保され、安定した状態で壁に突き刺すことができる。
更に、板状ピンには、針部材の壁からの抜け出し方向に抵抗となる楔部が形成されているので、針部材の壁への突き刺し時には、楔部は突き刺しに対する壁からの抵抗が大きくならず、壁への突き刺しによる装着を容易にし、装着後の突き刺した状態では、針部材に壁から抜け出そうとする力が作用するときには、楔部が針部材の周囲の壁に食い込むことで、楔部は針部材の壁からの抜け出しに対して大きな抵抗を与えて抜け出し難くする。なお、保持案内孔には、針部材が通過する際に、楔部が通過しやすいように、楔部が設けられる位置と高さに応じて凹溝を形成することができる。
この壁装着具において、前記楔部は、前記板状ピンに形成した切込み部分について、前記板状ピンの板面に対して、突き刺し方向の後方部分に向けて傾斜する態様で切り起こされた切り起こし片として形成することができる。楔部は、別部品としてではなく、板状ピンそれ自体の板面から起こした切り起こし片として形成されているので、板状ピンの切込みやプレス等の金属加工によって簡単且つ低コストで形成することができる。また、楔部は、壁への突き刺し時には、切り起こし片は、切り起こしによって板状ピンに生じている空所内に当該壁からの作用によって伏せ戻すように変形するので、壁に対する突き刺し抵抗が小さくなる。一方、壁への突き刺し後においては、壁装着具に抜け出し方向の力が作用すると、切り起こし片がより切り起こされる方向に、即ち、楔部が壁に食い込む方向に作用するので、板状ピンの壁からの抜け出しが難しくなり、壁装着具は傾くことなくその安定した姿勢を維持し、或いは完全な抜け出しを防止することができる。
この壁装着具において、前記切り起こし片は、前記板状ピンの側縁の領域若しくは前記板状ピンの幅方向中央の領域において、前記突き刺し方向の先端寄り部分、中央部分又は根元寄り部分の位置に、単独に形成された切り起こし片であるとすることができる。
また、この壁装着具において、前記切り起こし片は、前記板状ピンの側縁の領域又は前記板状ピンの幅方向中央の領域に、突き刺し方向に並んで形成された複数個の切り起こし片であるとすることができる。この場合、更に、前記複数個の切り起こし片については、前記板状ピンの一方の板面に対して切り起こされた少なくとも一つの切り起こし片と、当該板状ピンの他方の板面に対して切り起こされた少なくとも一つの切り起こし片とを含んでいるとすることができる。
板状ピンにおける切り起こし片の形成位置や個数は、壁の材質や、壁の壁装着具に対する固定性能等に応じて、適宜に選択することができる。
この壁装着具において、前記切り起こし片は、前記板状ピンの前記突き刺し方向の後方に向かって、同じ幅の形状、次第に幅広い形状、又は次第に幅狭い形状に形成することができる。
この壁装着具において、前記針部材の先端部分が尖った前記板状ピンは、共通の根元部分を有しており、且つ共通の面内に配置されるように形成された平行な少なくとも二本のピンであるとすることができる。針部材の板状ピンを共通の面内に配置されるように形成された平行な少なくとも二本のピンとすることで、針部材の製作については、一枚の板材から打ち抜き等の板金加工によって大量に且つ安価に製造可能であり、壁への突き刺し状態では、複数の板状ピンが壁に突き刺されるので、針部材の壁とを大きな固定力で固定し、重量の重い壁掛止め物品についても壁への取り付けを確実にすることができる。
この壁装着具において、前記ヘッド部材には、前記針部材が貫通した状態で、前記針部材を覆うキャップを装着することができる。キャップをヘッド部材に装着することにより、針部材が表に現れた状態ではなくすことができ、壁装着具としての見栄えが向上する。また、このキャップに、壁掛止め物品を係合させることもできる。
更に、この壁装着具において、壁掛止め物品を実際に壁に掛け止める際には、前記ヘッド部材に壁掛止め物品を直接に係合させることができる。また、前記ヘッド部材に係止される係合具を介して前記壁取付け物品を間接的に係合させることもできる。
この発明による壁装着具は、針部材と、当該針部材が組み付けられるヘッド部材とを備えており、前記針部材が壁に突き刺されることにより前記ヘッド部材が前記壁に固定される壁装着具であって、前記針部材は、断面円形の細いピンと異なって板状の針部材であり、根元部分と、当該根元部分から延び且つその先端部分が尖った少なくとも一本の細長い板状のピンを備えているので、壁がコンクリートのような硬質の壁であっても、針部材を壁に突き刺していくときに、ピンが受ける突き刺し力は先端部分に集中して容易に壁に突き刺すことができる。即ち、ピンは断面が細の断面であるので、断面円形等の径の太いピンが壁に打ち込まれるのと異なり、打ち込みの際の壁の変形や押し退けの程度が少なくて済み、壁へのダメージが少なくなる。更に、板状のピンは根元部分から延びる細長い板状ピンとすることで、根元部分は、ハンマ等の工具にて打ち込むときの打ち込み作用対象部分となり、複数の板状ピンの場合も壁に対して容易に突き刺していくことができる。そして、固定状態では板状ピンがその板面の両側で壁から挟み付けられることになり、板状ピンの壁への固定力を高めることができる。
また、ヘッド部材には、組み付けられる針部材を保持し、針部材が当該保持状態からヘッド部材を貫通して壁に突き刺されるときの針部材の板状ピンと根元部分との突刺し方向の動きを案内する保持案内孔を形成しており、保持案内孔は、針部材の突刺しが完了するまで根元部分の突刺し方向の動きを案内するために針部材の根元部分の断面形状に相当した内壁を有するスリットを備えているので、ヘッド部材に針部材を組み付ける際には、針部材は保持案内孔内に保持され、その状態で壁への突き刺しの準備をする、或いは商品として流通させることができる。また、針部材をヘッド部材に押し込むとき又は針部材をヘッド部材に貫通させて壁に突き刺すときには、針部材の板状ピンと根元部分とは保持案内孔において突刺し方向に案内されて動かされ、特に根元部分については針部材の突刺しが完了するまで保持案内孔のスリットによって案内されるので、スリットの内壁によって外側からその姿勢を正しく保ったまま安定して確実にヘッド部材に押し込まれる。針部材は、座屈を生じることなくヘッド部材に対するスムーズな動きが確保され、安定した状態で壁に突き刺すことができる。
このように、コンクリートのような比較的硬質の壁に対しても、針部材を正確且つ確実に突き刺すことができ、針部材を介してヘッド部材を壁に固定することができ、壁に固定されるヘッド部材によって直接に又は係合具を介して間接的に物品の壁への装着を行う壁装着具を提供することができる。そして、板状ピンには、針部材の壁からの抜け出し方向に抵抗となる楔部が形成されているので、針部材を壁に突き刺していくときに、楔部は針部材の壁への突き刺しに対する抵抗は小さく、針部材の壁への突き刺しを阻害することはない。しかしながら、壁装着具を壁に装着した後、針部材に壁から抜け出そうとする力が作用するときには、楔部が針部材の周囲の壁に食い込むことで針部材の抜け出しに対する大きな抵抗力が生じ、針部材が壁から安易に抜け出ることを防止することができる。
この発明による壁装着具の実施例1を示す図である。 図1に示す壁装着具に用いられる針部材を示す図である。 図1に示す壁装着具に用いられるヘッド部材を示す図である。 図1に示す壁装着具に用いられるキャップを示す図である。 図1に示す壁装着具の使用手順を示す図である。 この発明による壁装着具に用いられる針部材の変形例を示す図である。 この発明による壁装着具の実施例2を示す図である。 この発明による壁装着具が適用される係合具の一例を示す図である。 この発明による壁装着具が適用される係合具の別の例を示す図である。
以下、添付した図面に基づいて、この発明による壁装着具の実施例を説明する。
図1〜図4はこの発明による壁装着具の実施例1を示す図であって、図1の(a)は壁装着具の平面図、(b)は(a)に示す壁装着具におけるA−A断面図、(c)は底面図、(d)は側面図である。図2は図1に示す壁装着具に用いられる針部材を示す図であって、(a)は正面図、(b)は側面図である。また、図3は図1に示す壁装着具のヘッド部材を示す図であって、(a)は上面図、(b)は(a)に示すヘッド部材のB−B断面図、(c)は底面図である。更に、図4は図1に示す壁装着具に用いられるキャップを示す図であり、(a)は上面図、(b)は(a)に示すキャップのC−C断面図、(c)は底面図である。
図1に示す本発明の実施例1である壁装着具10は、ステンレス等の金属製の針部材11と、針部材11が貫通されている樹脂製のヘッド部材12と、ヘッド部材12に被せられるキャップ13とを備えている。壁装着具10は、針部材11を壁に突き刺した状態で、壁掛止め物品に係合される係合具(図示せず)を当該ヘッド部材12に係止可能、或いは当該係合具を壁に固定可能となっている。
針部材11は、図2にも示すように、二本の細長い薄板状の板状ピン14,15と、これら板状ピン14,15に連続し且つ共通している根元部分16とから構成されている。二本の板状ピン14,15は、根元部分16から、板状ピン14,15の針幅程度(例示するものは針幅よりも僅かに細いが、これに限らない)の隙間20を挟んで互いに平行に同じ方向に向かって延びていて、同じ高さを有している。二本の板状ピン14,15は、根元部分16を含めて、共通の面内に存在するように配置されている。なお、板状ピン14,15は、図2に示すように、根元部分16に対する付け根にR部を形成することにより、突き刺し又は打ち込みの際にも折れにくくされている。
板状ピン14,15の先頭部分21,22は、それぞれ同じ三角山の形状に形成されており、板状ピン15は幅方向のみならず厚み方向にも先細の三角山状のテーパ状に形成されている。テーパ状の先頭部分21,22は、板状ピン14,15を壁に突き刺す時に突き刺し易くしている。即ち、板状ピン14,15は、その先端部分が幅方向にも厚み方向にも尖った細長い板状のピンであるので、壁への突き刺し時に作用する突き刺し力は板状ピン14,15のテーパ状の先端部分21,22に集中し、壁がコンクリートのような硬質の壁であっても、楔作用によって壁への突き刺しを容易に行うことができる。板状ピン14,15は断面が細板の断面であるので、突き刺しの際のコンクリート壁の変形や押し退けの程度が少なくて済み、コンクリート壁へのダメージを少なくすることができる。
針部材11は、一枚の金属板好ましくはステンレス板から、打ち抜きによって、中央に根元部分16に相当する基部と、当該基部から連続して延びる二つの板状ピン14,15を有する板状のピンとして製作される。針部材11は、根元部分16から先端部分21,22を除く板状ピン14,15を含めて一様な板厚である。しかしながら、打ち抜きの際又は打ち抜きの後、プレス加工によって先頭部分21,22についてのみその板厚を尖端に向かうに従って徐々に薄くされている。根元部分16から板状ピン14,15の先端部分21,22まで、尖端に向かって板厚が次第に薄くなるように形成することもできる。この構造の板状ピンは、先端部分21,22の板厚が最も薄くされているので壁への突き刺しが容易になっており、コンクリート壁のみならず、石膏ボード等の比較的柔らかい壁材から成る壁への突き刺しにも好適である。
図2に拡大し且つ詳細に示すように、板状ピン14,15には、それぞれの外側の側縁の領域において、二つの楔部23,24が、縦方向(突き刺し方向)の先端寄り部分と中央部分とに並んで且つ針部材11の縦中心線に対して左右対称位置に形成されている。楔部23,24は、板状ピン14,15に切込みを入れて、板状ピン14,15の一方側の板面14a,15aから突き刺し方向の後方に向けて傾斜する態様で切り起こした切り起こし片として形成されている。この例では、板状ピン14,15の突き刺し方向の後方に向かって次第に幅広い形状に形成されている。楔部23,24は、針部材11の製造時に合わせて行う簡単な金属加工により形成することができる。また、楔部23,24は、形成位置が異なる以外、同じ態様(形状、傾斜確度等)で切り起こされて形成されている。
楔部23,24は、突き刺し方向の後方に向けて傾斜しているので、針部材11を突き刺すときには楔部23,24はその傾斜が低くなるように変形するために、壁に対して大きな抵抗とはならないが、壁に突き刺した状態にある針部材11が当該壁から抜き取られようとするときには、壁からのそうした抜き出しに対して大きな抵抗となる。針部材11の根元部分16には材料抜き用の孔16a,16aが形成されている。孔16a,16aは、針部材11をヘッド部材12に対してインサート成形をする場合(ヘッド部材12の素材となる樹脂が流入してヘッド部材12との結合を強める)に用いることを兼ねるために設けられているが、インサート成形をしない打ち込み専用の場合には、材料節約の目的でなければ、必ずしも設ける必要はない。
ヘッド部材12は、図1、図3に示すように、予め製作されるものであって全体として、樹脂によって段付きの円柱ブロック状に形成されている。ヘッド部材12は、ブロック状の本体部分25と本体部分25の手元側において一体的で且つ外径が一回り拡大されたヘッド端部分26とを備えている。ヘッド部材12には、中央位置、即ち、円柱の直径方向に延び且つ本体部分25とヘッド端部分26とを通して貫通するスリット27が形成されている。スリット27は、ヘッド部材12に組み付けられる針部材11を保持し、針部材11が当該保持状態からヘッド部材12を貫通して壁に突き刺されるときの針部材11の動きを案内する保持案内として機能している。スリット27は、針部材11の根元部分16の断面形状に相当する内壁を有しており針部材11が通過可能となっている。スリット27には、針部材11における楔部23,24の切り起こし位置とその高さに相応して、針部材11を通過させるときに楔部23,24が抵抗無く通過するように凹溝28,28が形成されている。スリット27及び凹溝28,28は、針部材11と楔部23,24が盲動することがない程度に、若干のしまり嵌めの状態で保持し、針部材11を移動するときに軽い抵抗感を持たせるようにしておくことが好ましい。この場合、針部材11をヘッド部材12に組み込んだセット状態で商品として流通させることができる。針部材11を、軽い抵抗を上回る力で打ち込むことによって、ヘッド部材12に対して移動させることができる。
キャップ13の詳細が図4に示されている。キャップ13は変形し易い樹脂製とされている。キャップ13は、天板部31と、天板部31の外縁に一体的に繋がった周胴部32と、周胴部32の自由端に内側に一体的に形成されたリング状の係合部33とを備えている。キャップ13は、ヘッド部材12のヘッド端部分26に被せて、係合部33を本体部分25とヘッド端部分26との段差部分に係合させることで、ヘッド部材12に取り付けられる。図示の例では、キャップ13は、ヘッド部材12のヘッド端部分26を覆う高さを有しているが、板状ピン14,15が突き出る側の端面を除きすべての表面を覆うようにキャップ13の全高さに対応した形状・構造を備えていてもよい。
図1〜図4に示す壁装着具10が、壁Wの表面WSに装着される様子が図5に示されている。図5(b)及び(c)の断面は、図5(a)の断面とは90度回転した断面であるが、針部材11を通過切断する位置は一方の板ピンの位置とされている。図5の(a)に示すように、ヘッド部材12が壁Wの表面WSの所定に位置に置かれ、針部材11がヘッド部材12のスリット27に差し入れられる。形成されている楔部23,24は、スリット27に形成された凹溝28内を通過する。針部材11の根元部分16をハンマ等の工具にて打つことで、針部材11はヘッド部材12のスリット27内を通して壁Wに突き刺される。この際、ヘッド部材12はスリット27において針部材11の進行を案内するので、壁Wからの抵抗を受けても、座屈や変形、歪み等を生じることがない。
図5の(b)は、針部材11がヘッド部材12のスリット27に案内されて、一部が壁W内に突き刺されている状態を示している。板状ピン14,15に切り起こし片として形成された楔部23,24は、壁Wへの突き刺しの際、スリット27に形成されている凹溝28内を殆ど変形すること無く通過する。また、楔部23,24は、壁Wを通過するときには、その硬さにもよるが、傾斜が緩くなる伏せ方向に押えられて変形するので、突き刺しに対する抵抗が小さい。針部材11が壁Wの所定の深さ位置まで打ち込まれたとき、楔部23,24は、完全に壁Wの内部に入り込む状態となる。針部材11は、工具がヘッド端部分26に当たるまで、即ち、根元部分16がヘッド端部分26の表面から飛び出すことがなく丁度、面一になるまで打ち込まれる。このとき、板状ピン14,15の殆どの部分が壁W内に突き刺された状態になる。ヘッド部材12については、針部材11が壁Wに突き刺された状態が、針部材11を介して壁Wに固定された状態となる。物品は、壁Wに固定されたヘッド部材12に対して直接に装着される、或いは当該ヘッド部材12に係止される図示しない係合具に係合されることで、係合具を介して間接的に壁Wに装着される。最後に、キャップ13がヘッド部材12に被せられて、図5の(c)に示すように、壁装着具10の壁Wへの装着が終了する。
壁Wへの針部材11の突き刺しが完了した状態では、楔部23,24は、伏せ方向の変形から自らの復元力によって起こし方向に戻り、針部材11が壁Wから抜き出し方向に力を受けるときには、壁Wへの楔作用によってその方向への移動に対して大きな抵抗力を生じる。このように、針部材11は、楔部23,24が伏した状態にあることと、ヘッド部材12のスリット27及び凹溝28の案内作用とによって、コンクリートのような比較的硬質の壁Wに対しても突き刺しの途中で姿勢を変更することなく、姿勢を正しく保ったまま安定して確実に突き刺すことができる。突き刺された状態では、壁が板状ピン14,15を挟み付けており、また針部材11が抜き出し方向に移動しようとすると、楔部23,24が起こされる方向に変形しようとするその楔作用によって、壁から容易に抜け出すのが防止されるので、壁への装着性を高めることができる。なお、針部材11をヘッド部材12のスリット27に途中まで予め差し入れておいてセットとした状態(例えば、図5の(a)において先頭部分を想像線で示す状態)とし、飛び出ている針部材11の根元部分16を工具で叩くことで、スリット27による案内作用を得つつ、壁Wに打ち込んでもよい。
壁装着具10で壁掛止め物品を吊り下げるときの吊り下げ力は二本の板状ピン14,15で分担して保持されるので、安定して保持することができる。また、突き刺すときの針部材11は、その姿勢が安定しないと、左右に揺れて壁に作る穴が大きくなり、突き刺しピンの保持強度が低下することになるが、平行に形成されている二本の板状ピン14,15がそれぞれヘッド部材12に案内されつつ壁に突き刺されるので、姿勢が安定し、壁に作る穴も最小限に済ませることができる。先頭部分21,22の形状は一例であって、これに限られることはない。板状ピン14,15の板厚は、コンクリートのような硬質の壁、又は石膏ボード等の比較的柔らかい壁材から成る壁等のように、適用する壁の硬さに応じて、一様な板厚又は尖端に向かう程、徐々に薄くした板厚等、適宜変更可能である。
本発明による壁装着具に用いられる針部材の変形例が図6に示されている。図6には、この発明による壁装着具に用いられる針部材の変形例(1)〜(6)が示されており、各変形例において、(a)はその正面図、(b)はその側面図である。針部材は、ステンレス等の金属製であって、図1〜4に示した実施例の場合と同様、当該針部材が貫通される樹脂製のヘッド部材と、ヘッド部材に被せられるキャップとを備えた壁装着具に用いられる。壁装着具においては、針部材を壁に突き刺した状態で針部材を介して壁に固定されるヘッド部材に対して壁掛止め物品が直接的に装着される(ヘッド部材と壁との間に物品を挟み付ける場合を含む)、或いは当該物品に係合される係合具がヘッド部材に対して係止する(ヘッド部材と壁との間に係合具を挟み付ける場合を含む)ことで、間接的に装着される。
変形例(1)においては、壁装着具に用いられる針部材41が示されている。針部材41は、先端側ほど薄板で先の尖った三角山状の先頭部分21,22を有する板状ピン42,43と、孔46a,46aが形成された根元部分46とを備えており、これらの構造は図2に示す針部材11と同様である。板状ピン42,43の幅方向中央の領域で且つ長手方向に中央部分に切り起こし片としての楔部47,47が形成されている。楔部47,47は、突き刺し方向の後方側に向かうほど幅広になるように形成されている。その他の構造は、図2に示す針部材11と同様であるので、再度の説明を省略する。変形例(2)に示す針部材51は、変形例(1)と比較して、楔部57,57の形成位置が板状ピン42,43の先端側とされている。この形状は、小型の壁装着具のような、板状ピン42,43の長さが短い場合に好適である。それ以外の部分については、変形例(1)と変わるところはないので、変形例(1)に用いた符号と同じ符号を付すことで、細部の詳細な説明を省略する。
変形例(3)に示す針部材61は、変形例(1)と比較して、楔部67,67の形状が楔部47,47とは逆に、突き刺し方向後方側ほど幅狭に尖って形成されている。それ以外の部分については、変形例(1)と変わるところはないので、変形例(1)に用いた符号と同じ符号を付すことで、細部の詳細な説明を省略する。変形例(4)に示す針部材71は、変形例(3)と比較して、楔部77,77の形成位置が板状ピン42,43の先端側とされている。それ以外の部分については、変形例(3)と変わるところはない。
変形例(5)に示す針部材81は、変形例(1)と比較して、楔部87,87の形成位置及び形状が、楔部47,47と異なって、板状ピン42,43の幅方向側縁の領域であって、突き刺し方向に沿って同じ幅の形状に形成されている。それ以外の部分については、変形例(1)と変わるところはないので、変形例(1)に用いた符号と同じ符号を付すことで、細部の詳細な説明を省略する。変形例(6)に示す針部材91は、変形例(5)と比較して、楔部の形成位置が板状ピン42,43のそれぞれにおいて先端側のみならず長手方向中央部分の二カ所とされ、楔部97と楔部98との切り起こし方向が板状ピン42,43の板面に関して反対方向とされている。それ以外の部分については、変形例(5)と変わるところはない。楔部97と楔部98は、壁に対して針部材91の両面で楔作用を以て係合するので、突き刺し時に壁に対する向きに注意を払うことなく、強固な保持が得られる。
本発明による壁装着具に用いられる針部材の変形例は、図6に示したものに限られることはない。即ち、切り起こし片として形成される楔部について、その個数、形成位置、形状、切り起こし方向等については、突き刺される壁の硬度や厚さ、又は材質の種類等、或いは係止させる物品の重さや形態等に応じて、各種の組合せが可能であるので、予め各種の形状のものを揃えておいて、その中から選択するようにするのが好ましい。
次に、図7を参照して本発明による壁装着具の実施例2について説明をする。図7は、本発明による壁装着具の実施例2を示す図であって、針部材のインサート成形によって針部材の一部をヘッド部材に一体に成形した実施例を示す。図7の(a)はヘッド部材の端面側から見た正面図、(b)は(a)の平面断面図、(c)は(a)の側面図である。
図7に示す壁装着具100は、金属製の針部材111と樹脂材から製作されるヘッド部材112とを備えており、ヘッド部材112は、針部材111のインサート成形によって、予め針部材111をヘッド部材112に固定した状態に製造されている。針部材111は、二つの細長い板状ピン114,115と、これらの板状ピン114,115に対して共通部分である根元部分116とを備えている。根元部分116に形成されている孔116a,116aが、針部材111のインサート成形の際に、樹脂材が流れ込んで両者の一体性を高めている。針部材111の根元部分116は、ヘッド部材112内に埋設された状態であり、ヘッド部材112の端面から現れてはいない。楔部123は、板状ピン114,115の各側縁部に一つ、根元寄りの部分、即ち、根元部分116に比較的寄った位置に、同じ幅で切り起こされた切り起こし片である。楔部123は、実施例1に用いられる針部材11の変形例に示したものと同様であるので、再度の詳細な説明を省略する。壁の厚さ等との寸法上の制約もあるが、楔部123については、図示の位置よりも更に根元部分116に近接した位置に形成することも可能である。
ヘッド部材112は、本体部分125が円柱状の形状を有しているが、ヘッド端部分126は鍼部材111の幅方向の両端側部分が切り落とされた形状となっており、係合具との相対回転の防止に利用できる。本体部分125の突き刺し側の端面127には、鍼部材111を挟む非対称の位置に突起128,128が形成されている。突起128,128は、図8及び図9を参照して後述するように、係合具に対して突き刺し位置の位置決めに利用される。
図8は、物品を壁に支持するのに用いられる係合具の一例を示す図であって、本発明による図7に示した壁装着具100,100を係合具に貫通させて壁に突き刺すことで、壁に取り付けられるものである。図8の(a)はかかる係合具の正面図、(b)は(a)に示す係合具の側面図である。
図8に示す係合具200は、壁に取り付けられる本体部210と、本体部210と一体に形成されており物品が係合する係合部220とを備えている。本体部210は、係合部220を安定して支持するための延長部分211,211を備えている。係合部220は、本体部210の左右の延長部分の間に屈折させて折り曲げて、それゆえ本体部210と一体的に形成されている。係合具200は、壁と壁装着具100,100との間に挟まれた状態となって、壁に固定される。
本体部210には、二つの壁装着具100,100がそれぞれ突き刺される二つの孔群212,212が左右の対称な位置に同じ態様(形状、姿勢)で形成されている。各孔群212は、壁装着具100の針部材111の二つの板状ピン114,115がそれぞれ突き刺される突き刺し孔213,213と、壁装着具100のヘッド部分212の本体部分125に形成されている二つの突起128,128が嵌まり込む嵌入孔214,214とが形成されている。各突き刺し孔213には、切り起こし片である楔部123が通過しやすいように、孔の形状に工夫が施されている。即ち、各突き刺し孔213には、楔部123が通過しやすいように拡大部分213aがL字状に連続して形成されている。突き刺し孔213の形状を考慮することで、ヘッド部材112の本体部分125に形成された二つの突起128,128が、係合具200の本体部210に形成された嵌入孔214,214に嵌まるのは、壁装着具100が一つの位置で一つの姿勢でしか嵌まり合わないので、突き刺しが完了して突起128が嵌入孔214に嵌まり合った時点で位置決めが正確に行われる。図示の係合具の例では、二つの突き刺し孔213は横に並んでいるが、必要に応じて縦に並べた係合具とすることもできる。
図9に示す係合具230は、図8に示す係合具200とは、壁に取り付けられる本体部210と、本体部210と一体に形成されており物品が係合する係合部220とを備えており、且つ本体部210が延長部分211,211を備えている点で共通している。図9に示す係合具230は、コンクリート用の突き刺しピンに用いる金具であって、図7に示すような1個の壁装着具100を用いて、壁と壁装着具100との間に挟まれた状態となって、壁に固定される。そのため、本体部210には、その中央部分において、一つの孔群232が形成されている。孔群232は、縦に延びており、板状ピン114,115(2本のピンに代えて1本のピンでもよい)が突き刺される突き刺し孔233と、壁装着具100のヘッド部分212の本体部分125に形成されている二つの突起128,128が嵌まり込む嵌入孔234,234とから成っている。係合具230は一つの壁装着具100を用いること以外、図8に示す例と同様である。ただし、針部材111は、180度回転させても同じ状態となるので、この点区別できない。
図1〜図5に示した実施例の場合、即ち、ヘッド部材12に針部材11を突き刺して用いる形式の壁装着具10である場合には、針部材11の突き刺しを制限するストッパをヘッド部材12に設けてもよい。例えば、ヘッド部材12には、針部材11に設ける板状ピンが二本の板状ピン14,15の場合には、それらの板状ピン14,15の間の根元部分16が突き当たる、或いは一本の板状ピンの場合には、その両側に設けた肩部分が突き当たるストッパを設けることができる。針部材11の加工については、プレスで加工した後、焼入れ加工を行う(焼入れ温度により得られる硬さが異なる)。また、針部材11の材料については、例えば、炭素工具鋼(SK材)、スプリングスチール65Mnが用いられ、比較的柔らかいコンクリート壁に対してはステンレス材(SUS301)などを用いることができる。
本発明による壁装着具においては、壁体への物品の取付けに用いられるものとしたが、壁体は、一般の家庭のモルタル壁、石膏ボード(湿分を多く含む柔らかいものから硬度のあるものまでを含む)、木材又はベニヤ板材で構成された壁材、或いはコンクリート壁であってもよい。木材又はベニヤ板材で構成された壁材としては、製品的には、無垢材の他に、合板やMDF(中質繊維板)などの基材に木材の薄い板を張り付けた天然木化粧合板、合板の表面に樹脂加工した紙やビニールを貼着した合成樹脂合板、合板に直接木目などを印刷したプリント合板などであってもよいことは明らかである。また、塗り壁としては、例えば臭機能が高い珪藻土、消石灰を原料とした漆喰であってもよい。石膏プラスターやドロマイトプラスター塗りであってもよい。
板状ピンの形状について、先端側ほど板厚を次第に薄くした板状ピンを備える突き刺しピンは、石膏ボード、モルタル用として使うのに好適である。板状ピンの先端部を尖る形状とし、また先端部の厚みを薄くすることもできる。軟質の壁に対しては、先端部の厚みを薄くしても、損傷することなく、突き刺す(打ち込む)ことができる。
一方、コンクリートのような硬質の壁に対しては、板状ピンは、材質や加工方法にもよるが、折損・曲がりなどの損傷の原因にならなければ、根元部分から先端部分までの長さや幅寸法、又は板厚について、使用態様に応じて適宜の変更が可能である。厚みを確保してピンを安定させ且つ損傷しないようにする外、先端部の厚みを薄くしても良い。
針部材の寸法は、取り付ける物品の重さ、壁材の性質(硬さ等)、用いる突き刺しピンの個数、個々の突き刺しピンに掛かる荷重条件等を考慮して、突き刺しピンの形態を選択するのが好ましい。例えば、壁の硬さが高いほど、板状ピンの板厚を厚くすることができる。それゆえ、多数の仕様の突き刺しピンを用意しておき、使用する状況に応じて、その中から、安全な仕様のものを選択可能にしておくのが好ましい。
10 壁装着具 11 針部材
12 ヘッド部材 13 キャップ
14,15 板状ピン 16 根元部分
20 隙間 21,22 先頭部分
25 本体部分 26 ヘッド端部分
27 スリット
28 凹溝
31 天板部 32 周胴部
33 係合部
41,51,61,71,81,91 針部材
42,43 板状ピン
44,45 先頭部分
46 根元部分 46a 孔
47,67,77,87,97,98 楔部材
100 壁装着具 111 針部材
112 ヘッド部材 114,115 板状ピン
116 根元部分 116a 孔
123 楔部 125 本体部分
127 端面 128 突起
200,230 係合具 210 本体部
220 係合部 211 延長部分
212,232 孔群
213,233 突き刺し孔
214,234 嵌入孔

Claims (9)

  1. 板状の針部材と、当該針部材が突き出ているように組み付けられるヘッド部材とを備えており、前記針部材が壁に突き刺されることにより前記ヘッド部材が前記壁に固定される壁装着具において、
    前記針部材は、根元部分と、当該根元部分から延び且つ先端部分が尖った少なくとも一本の細長い板状ピンとを備えており、
    前記ヘッド部材には、組み付けられる前記針部材を保持し、前記針部材が当該保持状態から前記ヘッド部材を貫通して前記壁に突き刺されるときの前記針部材の前記板状ピンと前記根元部分との突刺し方向の動きを案内する保持案内孔が形成されており、
    前記保持案内孔は、前記針部材の突刺しが完了するまで前記根元部分の突刺し方向の動きを案内するため、前記針部材の前記根元部分の断面形状に相当した内壁を有するスリットを備えており、
    前記板状ピンには、前記針部材の前記壁からの抜け出し方向に抵抗となる楔部が形成されている
    ことを特徴とする壁装着具。
  2. 前記楔部は、前記板状ピンに形成した切込み部分について、前記板状ピンの板面に対して、突き刺し方向の後方部分に向けて傾斜する態様で切り起こされた切り起こし片であることを特徴とする請求項1に記載の壁装着具。
  3. 前記切り起こし片は、前記板状ピンの側縁の領域若しくは前記板状ピンの幅方向中央の領域において、前記突き刺し方向の先端寄り部分、中央部分又は根元寄り部分の位置に、単独に形成された切り起こし片であることを特徴とする請求項2に記載の壁装着具。
  4. 前記切り起こし片は、前記板状ピンの側縁の領域又は前記板状ピンの幅方向中央の領域に、突き刺し方向に並んで形成された複数個の切り起こし片であることを特徴とする請求項2に記載の壁装着具。
  5. 前記複数個の切り起こし片は、前記板状ピンの一方の板面に対して切り起こされた少なくとも一つの切り起こし片と、当該板状ピンの他方の板面に対して切り起こされた少なくとも一つの切り起こし片とを含んでいることを特徴とする請求項4に記載の壁装着具。
  6. 前記切り起こし片は、前記板状ピンの前記突き刺し方向の後方に向かって、同じ幅の形状、次第に幅広い形状、又は次第に幅狭い形状に形成されていることを特徴とする請求項2〜5のいずれか一項に記載の壁装着具。
  7. 前記針部材の前記先端部分が尖った前記板状ピンは、共通の根元部分を有しており、且つ共通の面内に配置されるように形成された平行な少なくとも二本のピンであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の壁装着具。
  8. 前記ヘッド部材には、前記針部材が貫通した状態で、前記針部材を覆うキャップが装着されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の壁装着具。
  9. 前記ヘッド部材に壁掛止め物品が直接に係合されること、又は前記ヘッド部材に係止される係合具を介して前記壁掛止め物品が間接的に係合されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の壁装着具。
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