JP5776473B2 - 位置測定装置および方法、ならびにマーク形成装置および方法 - Google Patents

位置測定装置および方法、ならびにマーク形成装置および方法 Download PDF

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Description

この発明は、位置測定装置および位置測定方法、ならびにマーク形成装置およびマーク形成方法に関するものである
また、この発明に係る位置測定装置および方法ならびにマーク形成装置および方法は、たとえば積層セラミック電子部品の製造に際して有利に適用される。すなわち、この発明に係る位置測定装置および位置測定方法は、たとえば、セラミックグリーンブロック内部の内部電極パターンの位置を測定するために用いられ、この発明に係るならびにマーク形成装置およびマーク形成方法は、たとえば、セラミックグリーンブロックの切断工程に際しての切断位置の基準を与える基準マークを形成するために用いられる。
積層セラミックコンデンサなどの積層セラミック電子部品を製造する際には、通常、内部電極パターンが印刷されたセラミックグリーンシートを複数枚積層・圧着してセラミックグリーンブロックを作製し、セラミックグリーンブロックを所定のサイズに切断して、多数のセラミックグリーンチップを作製する、といった各工程を経る。
セラミックグリーンブロックを切断する際には、内部電極パターン間のギャップ部を精度良く切断する必要があるが、内部電極パターンはセラミックグリーンブロックを作製する際に実施される圧着により歪みやすいため、ギャップ部も歪む傾向にある。その上、内部電極パターンはセラミックグリーンブロックの外表面からは見えないため、セラミックグリーンブロックの切断には高度な技術が要求される。
これを受けて、たとえば、特許文献1では、セラミックグリーンブロックに透過光線を照射して得た内部電極パターンの画像に基づいて、セラミックグリーンブロックの切断位置を求めることが提案されている。
しかし、特許文献1に記載の方法では、切断の都度、切断位置データを記録媒体に記憶させ、記録媒体とともにセラミックグリーンブロックを切断装置まで運び、切断装置において切断位置データを読み出して位置合わせを行ない、セラミックグリーンブロックを切断する、という各工程を経るため、切断にかかる時間が長くなってしまうという問題があった。
また、特許文献1に記載の方法において、透過光線としてX線を用いて位置測定を行なう場合、経時的な測定ばらつきが生じることがあった。図17には、X線照射装置に含まれる典型的なX線発生機構51が示されている。X線発生機構51では、陰極52に接続されたフィラメントから発生した電子53が、陽極54に接続されたターゲット55に高速でぶつかることにより、電子53の運動エネルギーの一部がX線となるが、残りの運動エネルギーが熱となってターゲット55の温度を上昇させる。この温度上昇のため、ターゲット55が変形してX線発生点が移動してしまう。その結果、X線画像の中心座標が所定の方向へシフトし、上述したような経時的な測定ばらつきがもたらされるものと推測される。
これを受けて、たとえば、特許文献2では、X線画像を認識するカメラとの相対位置が既知である補正用認識マークを予め配置しておき、補正用認識マークの計測した位置と補正用認識マークのカメラの相対位置として既知である位置(熱による影響を受けていない位置)との差によりX線発生点の移動量を求め、測定対象としてのワークの位置ずれを補正することが提案されている。
しかし、特許文献2に記載の方法では、正確な位置を測定できないことがある。なぜなら、補正用認識マークを認識してからワークを認識するまでにはカメラを移動させるなどのタイムラグがあり、この間もX線発生装置は稼働し続け、ターゲットの温度は上昇し続けるからである。すなわち、補正用認識マークを認識した時点でのずれ量に比べて、ワークを認識する時点でのずれ量は微妙に大きくなっているのである。
さらに、ワークの測定すべき位置(座標)が複数ある場合、補正用認識マークを認識してから、ワークの各部位を順次認識していくと、後で測定する座標ほどずれ量が大きくなってしまう。これを避けるために、都度カメラを戻して補正用認識マークのずれ量を測定し直すことが考えられるが、この場合、測定効率が低下してしまう。
特開2000−21680号公報 特開2003−254735号公報
そこで、この発明の目的は、上述したような問題を解決し得るもので、セラミック電子部品の製造方法において有利に適用される位置測定装置および位置測定方法を提供しようとすることである。
この発明の他の目的は、上述した位置測定装置および位置測定方法を適用するもので、たとえば積層セラミック電子部品の製造において有利に用いられるマーク形成装置およびマーク形成方法を提供しようとすることである。
この発明は、まず、母体内部に配置されたワークの座標を測定する位置測定装置に向けられる。
この発明に係る位置測定装置は、
母体を載置するためのステージと、
電子を発生させる陰極と、陰極から発生した電子がぶつかることによりX線を発生させるターゲットと、を含み、X線をステージに向けて照射するX線照射装置と、
X線照射装置から照射されてステージ上にある母体を透過したX線を検出し、母体内部のワークのX線画像データを作成する撮像装置と、
撮像装置から送られてきたX線画像データを処理することによって、母体内部におけるワークの座標を算出する演算装置と、
を備えている。
そして、前述した技術的課題を解決するため、演算装置には、X線照射装置が始動してからの経過時間と、ターゲットの変形によって生じる、撮像装置により得られるX線画像のずれ量と、の関係をプロットした曲線状の検量線が記憶されており、演算装置は、ワークの撮像時点でのターゲットの変形によって生じた、撮像装置により得られるX線画像のずれ量を、検量線に基づいて求め、当該ずれ量を補正した上で、母体内部におけるワークの座標を算出するように構成したことを第1の特徴としている。
なお、X線照射装置が始動してからの経過時間と、ターゲットの変形によって生じる、撮像装置により得られるX線画像のずれ量と、の関係をプロットして得られる上述の検量線の作成を、異なる日にわたって数回繰返して実施したところ、検量線は、良好な再現性を有していることがわかった。
この発明に係る位置測定装置は、上記ステージにキャリブレーションマークが形成されていて、以下のように動作することを第2の特徴としている。
(1)X線照射装置が始動してから不特定の時間が経過した第1時点(T1)において、撮像装置によりキャリブレーションマークを撮像し、演算装置において、得られたX線画像データからキャリブレーションマークの第1時点(T1)の座標(C1)を求める。
(2)第1時点(T1)から特定の時間が経過した第2時点(T2)において、撮像装置によりキャリブレーションマークを再び撮像し、演算装置において、得られたX線画像データからキャリブレーションマークの第2時点(T2)の座標(C2)を求める。
(3)演算装置において、第1時点(T1)の座標(C1)と、第2時点(T2)の座標(C2)と、の傾きと同じ傾きを有する検量線上の位置を求め、検量線上の位置に該当する、検量線における基準時間(t3)を、t3=α/{(C2−C1)/(T2−T1)}の式(ただし、αは、検量線を、An=α[log{t3+(Tx−T1)}−logt3]といった対数曲線で表わしたときの傾き係数であり、TxはワークのX線画像データの撮像時点である。)により求め、次いで、検量線における基準時間(t3)から実際の基準時間(T3)を求める。
(4)撮像装置により母体内部のワークを撮像し、ワークのX線画像データの撮像時点(Tx)と実際の基準時間(T3)との差を、検量線における基準時間(t3)に加え、検量線における撮像時点(tx)を求め、次いで、検量線における撮像時点(tx)におけるずれ量から、検量線における基準時間(t3)におけるずれ量を引く。
(5)ずれ量を補正した上で、母体内部におけるワークの座標を算出する。
この発明は、また、母体内部に配置されたワークの座標を測定する位置測定方法にも向けられる。
この発明に係る位置測定方法は、
ステージ上に、母体を載置する工程と、
X線照射装置により母体にX線を照射する工程と、
撮像装置により母体を透過したX線を検出し、母体内部のワークのX線画像データを作成する工程と、
X線画像データを処理することによって、母体内部におけるワークの座標を算出する工程と、
を備えている。
上述したX線照射装置は、電子を発生させる陰極と、前記陰極から発生した電子がぶつかることによりX線を発生させるターゲットと、を含んでいる。
そして、この発明に係る位置測定方法は、前述した技術的課題を解決するため、X線照射装置が始動してからの経過時間と、ターゲットの変形によって生じる、撮像装置により得られるX線画像のずれ量と、の関係をプロットした曲線状の検量線を作成しておく工程をさらに備え、ワークの座標を算出する工程は、ワークの撮像時点でのターゲットの変形によって生じた、撮像装置により得られるX線画像のずれ量を、検量線に基づいて求め、当該ずれ量を補正した上で、母体内部におけるワークの座標を算出する工程を含むことを第1の特徴としている。
この発明に係る位置測定方法は、上記ステージにキャリブレーションマークが形成されており、ワークの座標を算出する工程は、以下の工程を含むことを第2の特徴としている。
(1)X線照射装置が始動してから不特定の時間が経過した第1時点(T1)において、撮像装置によりキャリブレーションマークを撮像し、演算装置において、得られたX線画像データからキャリブレーションマークの第1時点(T1)の座標(C1)を求める工程。
(2)第1時点(T1)から特定の時間が経過した第2時点(T2)において、撮像装置によりキャリブレーションマークを再び撮像し、演算装置において、得られたX線画像データからキャリブレーションマークの第2時点(T2)の座標(C2)を求める工程。
(3)演算装置において、第1時点(T1)の座標(C1)と、第2時点(T2)の座標(C2)と、の傾きと同じ傾きを有する検量線上の位置を求め、検量線上の位置に該当する、検量線における基準時間(t3)を、t3=α/{(C2−C1)/(T2−T1)}の式により求め、次いで、検量線における基準時間(t3)から実際の基準時間(T3)を求める工程。
(4)撮像装置により母体内部のワークを撮像し、ワークのX線画像データの撮像時点(Tx)と実際の基準時間(T3)との差を、検量線における基準時間(t3)に加え、検量線における撮像時点(tx)を求め、次いで、検量線における撮像時点(tx)におけるずれ量から、検量線における基準時間(t3)におけるずれ量を引く工程。
(5)ずれ量を補正した上で、母体内部におけるワークの座標を算出する工程。
この発明は、また、母体内部に配置されたワークの座標に関連する位置に基準マークを形成するためのマーク形成装置にも向けられる。
この発明に係るマーク形成装置は、
母体を載置するためのステージと、
電子を発生させる陰極と、陰極から発生した電子がぶつかることによりX線を発生させるターゲットと、を含み、X線をステージに向けて照射するX線照射装置と、
X線照射装置から照射されてステージ上にある母体を透過したX線を検出し、母体内部のワークのX線画像データを作成する撮像装置と、
撮像装置から送られてきたX線画像データを処理することによって、母体内部におけるワークの座標を算出するとともに、ワークの座標に基づいて基準マークの位置となる基準マーク形成予定位置を算出する演算装置と、
母体における演算装置により算出された基準マーク形成予定位置に、基準マークを形成する基準マーク形成機構と、
を備えている。
そして、この発明に係るマーク形成装置において、演算装置には、X線照射装置が始動してからの経過時間と、ターゲットの変形によって生じる、撮像装置により得られるX線画像のずれ量と、の関係をプロットした曲線状の検量線が記憶されており、演算装置は、ワークの撮像時点でのターゲットの変形によって生じた、撮像装置により得られるX線画像のずれ量を、検量線に基づいて求め、当該ずれ量を補正した上で、母体内部におけるワークの座標を算出するように構成したことを第1の特徴としている。
この発明に係るマーク形成装置は、ステージにキャリブレーションマークが形成されており、ワークの座標を算出するため、以下のように動作することを第2の特徴としている。
(1)X線照射装置が始動してから不特定の時間が経過した第1時点(T1)において、撮像装置によりキャリブレーションマークを撮像し、演算装置において、得られたX線画像データからキャリブレーションマークの第1時点(T1)の座標(C1)を求める。
(2)第1時点(T1)から特定の時間が経過した第2時点(T2)において、撮像装置によりキャリブレーションマークを再び撮像し、演算装置において、得られたX線画像データからキャリブレーションマークの第2時点(T2)の座標(C2)を求める。
(3)演算装置において、第1時点(T1)の座標(C1)と、第2時点(T2)の座標(C2)と、の傾きと同じ傾きを有する検量線上の位置を求め、検量線上の位置に該当する、検量線における基準時間(t3)を、t3=α/{(C2−C1)/(T2−T1)}の式により求め、次いで、検量線における基準時間(t3)から実際の基準時間(T3)を求める。
(4)撮像装置により母体内部のワークを撮像し、ワークのX線画像データの撮像時点(Tx)と実際の基準時間(T3)との差を、検量線における基準時間(t3)に加え、検量線における撮像時点(tx)を求め、次いで、検量線における撮像時点(tx)におけるずれ量から、検量線における基準時間(t3)におけるずれ量を引く。
(5)ずれ量を補正した上で、母体内部におけるワークの座標を算出する。
この発明に係るマーク形成装置が有利に適用されるのは、たとえば、前述した母体が、積層された複数のセラミックグリーンシートからなり、内部に未焼成の内部電極パターンが配置された、セラミックグリーンブロックであり、前述したワークが、内部電極パターンである場合である。
この発明に係るマーク形成装置において、ステージは、撮像装置と基準マーク形成機構との間を移動できるように構成されることが好ましい。
また、この発明に係るマーク形成装置において、ステージ、X線照射装置、撮像装置、および基準マーク形成機構が1つの筐体に収納されることが好ましい。
この発明は、さらに、母体内部に配置されたワークの座標に関連する位置に基準マークを形成するためのマーク形成方法にも向けられる。
この発明に係るマーク形成方法は、
ステージ上に母体を載置する工程と、
X線照射装置により母体にX線を照射する工程と、
撮像装置により母体を透過したX線を検出し、母体内部のワークのX線画像データを作成する工程と、
X線画像データを処理することによって、母体内部におけるワークの座標を算出するとともに、ワークの座標に基づいて基準マークの位置となる基準マーク形成予定位置を算出する工程と、
母体における基準マーク形成予定位置に基準マークを形成する工程と、
基準マークに基づいて、母体に対して所定の加工を行なう工程と、
を備えている。
上述したX線照射装置は、電子を発生させる陰極と、陰極から発生した電子がぶつかることによりX線を発生させるターゲットと、を含む。
そして、この発明に係るマーク形成方法は、X線照射装置が始動してからの経過時間と、ターゲットの変形によって生じる、撮像装置により得られるX線画像のずれ量と、の関係をプロットした曲線状の検量線を作成しておく工程をさらに備え、ワークの座標を算出する工程は、ワークの撮像時点でのターゲットの変形によって生じた、撮像装置により得られるX線画像のずれ量を、検量線に基づいて求め、当該ずれ量を補正した上で、母体内部におけるワークの座標を算出する工程を含むことを第1の特徴としている。
この発明に係るマーク形成方法において、上述したステージにキャリブレーションマークが形成されており、ワークの座標を算出する工程は、以下の工程を含むことを第2の特徴としている。
(1)X線照射装置が始動してから不特定の時間が経過した第1時点(T1)において、撮像装置によりキャリブレーションマークを撮像し、演算装置において、得られたX線画像データからキャリブレーションマークの第1時点(T1)の座標(C1)を求める工程。
(2)第1時点(T1)から特定の時間が経過した第2時点(T2)において、撮像装置によりキャリブレーションマークを再び撮像し、演算装置において、得られたX線画像データからキャリブレーションマークの第2時点(T2)の座標(C2)を求める工程。
(3)演算装置において、第1時点(T1)の座標(C1)と、第2時点(T2)の座標(C2)と、の傾きと同じ傾きを有する検量線上の位置を求め、検量線上の位置に該当する、検量線における基準時間(t3)を、t3=α/{(C2−C1)/(T2−T1)}の式により求め、次いで、検量線における基準時間(t3)から実際の基準時間(T3)を求める工程。
(4)撮像装置により母体内部のワークを撮像し、ワークのX線画像データの撮像時点(Tx)と実際の基準時間(T3)との差を、検量線における基準時間(t3)に加え、検量線における撮像時点(tx)を求め、次いで、検量線における撮像時点(tx)におけるずれ量から、検量線における基準時間(t3)におけるずれ量を引く工程。
(5)ずれ量を補正した上で、母体内部におけるワークの座標を算出する工程。
この発明に係るマーク形成方法において、好ましくは、上述の所定の加工は、母体をワークの位置に関連する位置で切断することである。
この発明に係る位置測定装置および方法、ならびにマーク形成装置および方法によれば、予め作成しておいた検量線に基づき、ターゲットの経時的な変形を予測して、X線画像のずれ量を求め、このずれ量を補正した上で、ワークの座標を算出しているので、精度の高い位置測定を行なうことができ、よって、位置精度の高いマーク形成を行なうことができる。
さらに、この発明に係る位置測定装置および方法、ならびにマーク形成装置および方法によれば、ステージにキャリブレーションマークが形成されているので、位置測定またはマーク形成にあたって、キャリブレーションマークの認識は、測定開始時点と特定時間経過後の最低2回だけでよい。したがって、キャリブレーションマークの認識には最小限の時間を費やすだけで済み、測定効率を向上させることができる。
この発明が適用される積層セラミック電子部品の一例としての積層セラミックコンデンサ1の外観を示す斜視図である。 図1の線A−Aに沿う断面図である。 図1に示した積層セラミックコンデンサ1に備える部品本体2の内部構造を示す平面図である。 図1に示した積層セラミックコンデンサ1を製造するために用意されるもので、内部電極パターン22を形成したセラミックグリーンシート21を示す平面図である。 図4に示した補正用マーク25a,25bの変形例としての補正用マーク26を示す拡大平面図である。 この発明の一実施形態による位置測定装置を含むマーク形成装置31を切断装置37とともに図解的に示す正面図である。 図6に示したマーク形成装置31に備える撮像装置34によって画像処理されることによって、2値化されたセラミックグリーンブロック27の検出イメージを示す図である。 図7に示した2値化された検出イメージを得るために撮像装置34によって撮像されたセラミックグリーンブロック27の像の一部を拡大して示す図である。 図7に対応する図であって、図6に示したマーク形成装置31に備える画像処理・演算装置35によって画像認識されれば十分な内部電極パターン22を抽出して示す図である。 図6に示したステージ32にセラミックグリーンブロック27を載せた状態を示す平面図である。 図10に対応する図であって、ステージ32に載せたセラミックグリーンブロック27に回転ずれが生じた状態を示す。 図7に示したセラミックグリーンブロック27に基準マーク39を形成した状態の検出イメージを示す図である。 図12に示した基準マーク39の形成予定位置を算出するため、内部電極パターン22の歪み量を考慮して仮想切断線40を求める方法を説明するための図である。 この発明において使用される検量線の一例を示す図である。 図6に示したマーク形成装置31の動作の一例を示すフロー図である。 図6に示したマーク形成装置31によって求められたキャリブレーションマーク29の第1時点での座標と第2時点での座標との傾きを示す図である。 X線照射装置に含まれる典型的なX線発生機構51を示す図である。
以下に、この発明が適用される積層セラミック電子部品の一例としての積層セラミックコンデンサについて説明する。
図1ないし図3に示すように、積層セラミックコンデンサ1は、部品本体2を備えている。部品本体2は、互いに対向する1対の主面3および4と、互いに対向する1対の側面5および6と、互いに対向する1対の端面7および8とを有する、ほぼ直方体状をなしている。
部品本体2は、図2に示すように、主面3および4の方向に延びかつ主面3および4に直交する方向に積層された複数のセラミック層9と、セラミック層9間の界面に沿って形成された複数対の第1および第2の内部電極10および11とをもって構成された積層構造を有している。
図3によく示されているように、第1の内部電極10は、セラミック層9を介して第2の内部電極11と対向する、対向部12と、対向部12から第1の端面7に引き出され、その端部に露出端13を形成する、引出し部14とを有している。また、第1の内部電極10の平面形状に関して、側面5および6間を結ぶ幅方向で見て、引出し部14の幅は、対向部12の幅より徐々に狭くされている。
図3において破線で示した第2の内部電極11についても、同様に、セラミック層9を介して第1の内部電極10と対向する、対向部15と、対向部15から第2の端面8に引き出され、その端部に露出端16を形成する、引出し部17とを有している。第2の内部電極11は、上述した第1の内部電極10と対称の平面形状を有している。
上述したように、第1の内部電極10の対向部12と第2の内部電極11の対向部15とがセラミック層9を介して互いに対向していることによって、これら対向部12および15間に電気的特性が発現する。すなわち、この積層セラミックコンデンサ1の場合には、静電容量が形成される。
積層セラミックコンデンサ1は、さらに、内部電極10および11の各々の露出端13および16にそれぞれ電気的に接続されるように、部品本体2の少なくとも1対の端面7および8上にそれぞれ形成された、外部電極18および19を備えている。この実施形態では、外部電極18および19は、主面3および4ならびに側面5および6の各一部にまで回り込んだ部分を有している。
内部電極10および11のための導電材料としては、たとえば、Ni、Cu、Ag、Pd、Ag−Pd合金、Auなどを用いることができる。内部電極10および11の各厚みは、0.3〜2.0μmであることが好ましい。
セラミック層9を構成するセラミック材料としては、たとえば、BaTiO、CaTiO、SrTiO、CaZrOなどを主成分とする誘電体セラミックを用いることができる。誘電体セラミックには、必要に応じて、Mn化合物、Mg化合物、Si化合物、Co化合物、Ni化合物、希土類元素化合物などの副成分が添加される。
なお、この発明が適用されるのは、積層セラミック電子部品には限らないが、積層セラミック電子部品に適用される場合には、積層セラミックコンデンサ以外の積層セラミック電子部品にも適用されることができる。セラミック層9を構成するセラミック材料としては、積層セラミック電子部品が、たとえば、圧電部品の場合には、PZT系セラミックなどの圧電体セラミック、サーミスタの場合には、スピネル系セラミックなどの半導体セラミックが用いられる。
外部電極17および18は、図示しないが、下地層と下地層上に形成されるめっき層とで構成されることが好ましい。下地層のための導電材料としては、たとえば、Cu、Ni、Ag、Pd、Ag−Pd合金、Auなどを用いることができる。下地層は、導電性ペーストを未焼成の部品本体2上に塗布して部品本体2と同時焼成するコファイア法を適用することによって形成されても、導電性ペーストを焼成後の部品本体2上に塗布して焼き付けるポストファイア法を適用することによって形成されてもよい。あるいは、下地層は、直接めっきにより形成されてもよく、熱硬化性樹脂を含む導電性樹脂を硬化させることにより形成されてもよい。
下地層の厚みは、最も厚い部分で、10〜50μmであることが好ましい。
下地層上に形成されるめっき層を構成する金属としては、たとえば、Cu、Ni、Sn、Pb、Au、Ag、Pd、BiおよびZnからなる群から選ばれる1種の金属または当該金属を含む合金を用いることができる。めっき層は複数層から構成されていてもよい。このようにめっき層が複数層から構成される場合、好ましくは、Niめっきおよびその上のSnめっきの2層構造とされる。また、めっき膜の厚みは、1層あたり、1〜15μmであることが好ましい。
下地層とめっき層との間に、応力緩和用の導電性樹脂層が形成されていてもよい。
次に、上述した積層セラミックコンデンサ1の製造方法について説明する。
まず、セラミック層9となるべきセラミックグリーンシート、内部電極10および11のための導電性ペースト、ならびに、外部電極18および19のための導電性ペーストがそれぞれ準備される。これらセラミックグリーンシートおよび導電性ペーストには、バインダおよび溶剤が含まれるが、これらバインダおよび溶剤としては、それぞれ、公知の有機バインダおよび有機溶剤を用いることができる。
次に、図4に示すように、セラミックグリーンシート21上に、たとえばスクリーン印刷法などにより所定のパターンをもって導電性ペーストが印刷される。これによって、内部電極10および11の各々となるべき複数の内部電極パターン22が形成されたセラミックグリーンシート21が得られる。
図4において、内部電極パターン22の長手方向(図4による左右方向)に延びる予定切断線23およびこれに対して直交する幅方向(図4による上下方向)に延びる予定切断線24が図示されている。セラミックグリーンシート21は、後述する積層工程の後、上述した予定切断線23および24に沿って切断して分割することにより、複数の積層セラミックコンデンサ1のための部品本体2を取り出すことができる寸法を有している。図4に示した予定切断線23および24は、積層工程前の設計段階で決められるもので、後述するセラミックグリーンブロック27を得るための積層および圧着工程を実施した後では、セラミックグリーンブロック27は、予定切断線23および24とは異なる切断線に沿って切断されることもある。この実際の切断のための仮想切断線の決定方法については後述する。
なお、作図上の問題から、図4に示したセラミックグリーンシート21上に形成される内部電極パターン22の数は実際の場合より少なくなっている。
セラミックグリーンシート21の相対向する辺の各中央部近傍には、補正用マーク25aおよび25bがそれぞれ形成される。補正用マーク25aおよび25bは、上述した内部電極パターン22を形成する導電性ペーストと同じ導電性ペーストによって、内部電極パターン22の印刷と同時に形成される。したがって、内部電極パターン22と補正用マーク25aおよび25bとの位置関係は一定である。補正用マーク25aおよび25bは、最終的には製品としての積層セラミックコンデンサ1には残らない。
なお、図4において、(A)と(B)とにセラミックグリーンシート21を示したのは後述する積層工程の説明の便宜のためであり、(A)に示したセラミックグリーンシート21と(B)に示したセラミックグリーンシート21とは図示した向きが異なるだけで互いに同じである。
図4に示した補正用マーク25aおよび25bは、図5に示した補正用マーク26に置き換えられてもよい。図5に示した補正用マーク26は、両端の列にある内部電極パターン22の一部を白抜きにすることによって与えられている。なお、図5に示した内部電極パターン22は、図4に示した内部電極パターン22とは形状が異なっているが、このことは本質的な特徴ではない。図5に示した内部電極パターン22は、形状が簡略化されて図示されていると理解すればよい。
次に、内部電極パターンが印刷されていない外層用セラミックグリーンシートを所定枚数積層し、その上に図4に示した内部電極パターン22が印刷されたセラミックグリーンシート21を順次積層し、その上に外層用セラミックグリーンシートを所定枚数積層し、セラミックグリーンブロック27(図10等参照)を作製する。内部電極パターン22が印刷されたセラミックグリーンシート21を積層するにあたっては、図4(A)に示す向きのセラミックグリーンシート21と図4(B)に示す向きのセラミックグリーンシート21とが交互に積層される。
上述した積層工程後のハンドリング性を良くするため、セラミックグリーンブロック27の下面には、発泡剥離シートなどの粘着シートを貼りつけておくことが好ましい。
次に、セラミックグリーンブロック27を静水圧プレスなどの手段により、積層方向にプレスする。
以上の工程を経て得られたセラミックグリーンブロック27は、図6に示したマーク形成装置31によって処理される。この発明において測定対象とされる母体は、セラミックグリーンブロック27であり、その内部に配置された内部電極パターン22が母体内部に配置されたワークとなる。
マーク形成装置31は、ステージ32と、X線照射装置33と、撮像装置34と、画像処理・演算装置35と、マーク形成機構36とを有する。マーク形成装置31には、予め機械的な絶対座標が設定されている。マーク形成装置31においては、少なくとも、ステージ32、X線照射装置33、撮像装置34、およびマーク形成機構36が1つの筺体に収納されていることが好ましい。また、図6において、3個のステージ32が図示されているが、これは3個のステージ32が存在するのではなく、1個のステージ32が移動して取り得る3つの位置を示している。なお、マーク形成装置31に隣接して切断装置37が図示されているが、切断装置37の詳細については後述する。
ステージ32は、行および列方向(XおよびY方向)に可動であるとともに、水平面上で90°回転することもできる。ステージ32には、図10に示すように、キャリブレーションマーク29が形成されている。キャリブレーションマーク29は、たとえば、アルミナ片を十字形状に彫り込んだ構造によって与えられる。
X線照射装置33は、初期位置にあるステージ32の下方に配置されている。X線照射装置33は、図17を参照して前述したようなX線発生機構51を備えている。図17に示すように、X線発生機構51は、電子53を発生させる陰極52と、陰極52から高速に発射された電子53をぶつけるターゲット55とを含む。陰極52から発生した電子53がターゲット55に高速でぶつかることにより、その運動エネルギーの一部がX線38としてステージ32の方向に照射される。
なお、X線38の照射方向は、図示の方向とは逆の上から下に向く方向であってもよい。
撮像装置34は、初期位置にあるステージ32の上方に配置されていて、セラミックグリーンブロック27を透過したX線38を検出する。撮像装置34としては、エリアセンサ型カメラを用いることができる。
画像処理・演算装置35は撮像装置34に接続されている。画像処理・演算装置35は、たとえば、CPUおよびメモリにより構成され、画像処理機能と演算機能とを有している。画像処理・演算装置35は、まず、その画像処理機能に基づき、撮像装置34で検出されたX線38を画像処理する。
この画像処理にあたっては、たとえば、二値化やエッジ検出などにより、図7に示すように、黒色パターン(網掛け部分)と白色パターンとを含む画像データが作成される。より詳細には、セラミックグリーンブロック27を透過したX線38によって得られる像は、図8に示すように、内部電極パターン22における内部電極10および11の対向部12および15となるべき部分が重なる領域では最も濃く、引出し部14および17となるべき部分が重なる領域では中間の濃さとなり、内部電極パターン22が位置しない領域では最も薄くなる。上述した画像処理では、最も濃くなる内部電極10および11の対向部12および15となるべき部分が重なる領域を黒色パターンとし、それ以外の領域を白色パターンとするように、画像データが作成される。
また、図4に示した補正用マーク25aおよび25bについては、内部電極パターン22における対向部12および15となるべき部分と同様の重なり度合いとなるので、黒色パターンとして認識される。図5に示した補正用マーク26が適用される場合には、白色パターンとして認識される。
なお、図7等に図示した内部電極パターン22ならびに補正用マーク25aおよび25bは、それぞれ、内部電極パターン22ならびに補正用マーク25aおよび25bによって得られる像であり、内部電極パターン22ならびに補正用マーク25aおよび25bそのものではない。しかし、説明の便宜のため、内部電極パターンの像についても「22]の参照符号を用い、また、補正用マーク25aおよび25bの各々の像についても、「25a」および「25b」の参照符号を用いることにする。
また、画像処理・演算装置35に備えるメモリには、X線照射装置33が始動してからの経過時間と、ターゲット55の変形によって生じる、撮像装置34により得られるX線画像のずれ量と、の関係をプロットした曲線状の検量線が記憶されている。図14には、検量線の一例が示されている。なお、検量線は、XおよびY方向のいずれか一方の方向に対応すれば十分であるが、両方向に対応するように2つの検量線を準備してもよい。
画像処理・演算装置35は、内部電極パターン22の実際の撮像時点でのX線画像のずれ量を、上述した検量線に基づいて求め、当該ずれ量を補正した上で、内部電極パターン22の座標を算出するように構成されている。
画像処理・演算装置35は、次に、その演算機能に基づき、上述の画像データを演算処理し、画像データから得られた位置情報、すなわち、セラミックグリーンブロック27に対して実施される切断の位置を示す基準マーク39(図12および図13参照)の位置となる基準マーク形成予定位置に関する情報をマーク形成機構36に送る。
マーク形成機構36は、画像処理・演算装置35に接続されており、画像処理・演算装置35から送られてきた位置情報、すなわち基準マーク形成予定位置に関する情報に基づいて、セラミックグリーンブロック27の上方主面上に基準マーク39を形成する。
基準マーク39の形成には、レーザ光を照射して基準マーク39となる細い溝からなる削り痕を付ける方法、打撃を与えて基準マーク39となる打痕を形成する方法、あるいは印刷インクを用いて基準マーク39を印刷する方法などを適用することができる。特に、レーザ光照射を適用した場合、印刷法に比べて、基準マーク39の形成に必要な面積が小さくて済む。このため、内部電極パターン22の形成可能な面積を広げることが可能となり、1つのセラミックグリーンブロックあたりの取り個数を増やすことができる。なお、図12および図13に示した基準マーク39は、十字形状であり、レーザ光照射によって形成されたものを意図している。
以下、図15を参照しながら、マーク形成装置31の動作、すなわち、マーク形成装置31による位置測定方法およびマーク形成方法について説明する。
(1)準備段階として、セラミックグリーンブロック27を、マーク形成装置31に備えるステージ32上に載置する。
(2)ステージ32の下方に位置するX線照射装置33を始動させる(図15…ステップS1)。これにより、X線照射装置33から、セラミックグリーンブロック27にX線38を照射し、セラミックグリーンブロック27を透過したX線38を、ステージ32の上方に配置された撮像装置34により検出し得る状態となる。
(3)X線照射装置33が始動してから不特定の時間が経過した第1時点(T1)において、撮像装置34によりキャリブレーションマーク29を撮像し、得られたX線画像データから、画像処理・演算装置35において、キャリブレーションマーク29の第1時点(T1)の座標(C1)を求める(図15…ステップS2)。この座標(C1)は絶対座標である。
(4)第1時点(T1)から特定の時間が経過した第2時点(T2)において、撮像装置34によりキャリブレーションマーク29を再び撮像し、得られたX線画像データから、画像・演算装置35において、キャリブレーションマーク29の第2時点(T2)の座標(C2)を求める(図15…ステップS3)。この座標(C2)は絶対座標である。上記特定の時間は、たとえば、10〜40秒とされる。
(5)画像処理・演算装置35において、図16に示すように、第1時点(T1)の座標(C1)と、第2時点(T2)の座標(C2)と、の傾きを求める。図16において、第1時点(T1)と第2時点(T2)との差がΔTで示され、座標(C1)と座標(C2)との差がΔCで示されている。
(6)画像処理・演算装置35において、図14に示すように、第1時点(T1)の座標(C1)と第2時点(T2)の座標(C2)との傾きと同じ傾きを有する直線と曲線状の検量線とが接する点(C3)を求める。すなわち、座標(C1)と座標(C2)との傾きと同じ傾きを有する検量線上の位置(C3)を求める。そして、この検量線上の位置(C3)に該当する、検量線における基準時間(t3)を求める。次いで、検量線における基準時間(t3)から実際の基準時間(T3)を求める。これにより、今、検量線のどの時間帯で処理が行なわれているか知ることができる。
ここで重要なのは、基準となる第1時点(T1)をX線照射装置33の始動時間とせず、座標の傾きを求めていることである。第1時点(T1)を始動時間としてそこからの経過時間に基づいてずれ量を求める場合、X線照射装置33をオフにして完全に冷却しないと補正を行なうことができないため、測定効率が低下してしまう。たとえば、30分程度待機しなければならない。一方、本実施形態によれば、X線照射装置33を長時間オフにする必要がなく、比較的短い間隔でオン/オフを繰り返している状態でも補正を行なうことができるため、測定効率が高い。
なお、近似的には、第1時点(T1)と第2時点(T2)との間の時間間隔が微小であるので、T1=T3とみなして、実際の基準時間(T3)の代わりに第1時点(T1)が特定されてもよい。
(7)撮像装置34により補正用マーク25aおよび25bを検出する(図15…ステップ4)。画像処理・演算装置35による画像処理において、図10に示すように、一方の補正用マーク25aを相対座標の原点とし、この補正用マーク25aから他方の補正用マーク25bを結ぶ方向をX軸とする相対座標(X,Y)を定める。これにより、補正用マーク25aを原点として、各内部電極パターン22の相対座標(X,Y)を定義することができる。また、図11に示すように、上述の相対座標(X,Y)が回転方向にずれた場合、機械的な絶対座標の座標軸に対して、相対座標(X,Y)の座標軸がどれだけ回転してずれているかを知ることができる。
(8)撮像装置34により内部電極パターン22を検出し、画像処理・演算装置35において、内部電極パターン22の画像データを作成する(図15…ステップS5)。
上記の画像処理にあたっては、内部電極パターン22を全数認識する必要はない。行および列をなすようにマトリクス状に配列された内部電極パターン22のうち、周縁部および中央部に位置する内部電極パターン22のみを見れば十分である。たとえば、図9に示すように、内部電極パターン22が配列された領域の周縁の4辺に沿う部分に位置している内部電極パターン22と、各辺の垂直二等分線上に位置している内部電極パターン22との合計33個の内部電極パターン22について、画像認識すれば十分である。
次に、画像処理・演算装置35において、内部電極パターン22のX線画像データを取得した時点におけるX線画像のずれ量を検量線から算出し、ずれ量を補正した上で、セラミックグリーンブロック27内部における各内部電極パターン22の座標を算出する。このように、内部電極パターン22を撮像した時点がわかっていれば、検量線をもとにして、ずれ量を予測することが可能である。このため、精度の高い位置測定が可能となる。
より詳細には、撮像装置34により内部電極パターン22を撮像し、内部電極パターン22の撮像時点(Tx)と実際の基準時間(T3)との差を、検量線における基準時間(t3)に加え、検量線における撮像時点(tx)を求め、次いで、検量線における撮像時点(tx)におけるずれ量から、検量線における基準時間(t3)におけるずれ量を引く。そして、このずれ量を補正した上で、セラミックグリーンブロック27内部における各内部電極パターン22の座標を算出する。
このようにして、まず、各内部電極パターン22の相対座標が求められ、これらについて、キャリブレーションマーク29をもとにしたX線画像のずれ量の補正が加わり、さらに、前述した補正用マーク25aおよび25bをもとにした回転ずれ量の補正が加わり、最終的に、各内部電極パターン22の絶対座標が求められる。
Figure 0005776473
上述した図15のステップS1〜S5を、表1を参照しながら、具体例に基づき説明すると、まず、「マーク検出(1)」に示すように、X線照射装置33を始動してから10秒後の第1時点(T1)において、キャリブレーションマーク29を検出して求められた座標(C1)が「0.010mm」であった。
次に、「マーク検出(2)」に示すように、X線照射装置33を始動してから20秒後の第1時点(T2)において、キャリブレーションマーク29を検出して求められた座標(C2)が「0.020mm」であった。
これらの測定結果を、
t3=α/{(C2−C1)/(T2−T1)} …[式1]
に代入すると、第1時点(T1)の座標(C1)と第2時点(T2)の座標(C2)との傾きと同じ傾きを有する直線と曲線状の検量線とが接する点(C3)に該当する、「検量線における基準時間(t3)」が求まる。この具体例では、「検量線における基準時間(t3)」は「22秒」であった。
なお、αは、検量線を、
An=α[log{t3+(Tx−T1)}−logt3] …[式2]
といった対数曲線で表わしたときの傾き係数であり、図14に示した検量線の場合には、「検量線における傾き係数(α)」は「0.022」であった。
次に、内部電極パターン22の測定を、「始動からの撮像時点(Tx)」に示すように「310秒」後に行なうとすれば、Tx=310を上記式2に代入することによって、「補正値(An)」として「0.059mm」が求まる。
そして、「対象座標測定値(Xn)」が「1.000mm」であれば、これに「補正値(An)」の「0.059mm」を加えることによって、「真の対象座標」として「1.059mm」が求まる。
(9)上述のように、各内部電極パターン22の絶対座標が求められた後、X線照射装置33がオフされる(図15…ステップS6)。
(10)画像処理・演算装置35において、内部電極パターン22の相対座標(X,Y)から、図12に示すような仮想切断線40の位置が算出される。このとき、図13に示すように、内部電極パターン22に歪みが生じている場合、この歪み量を計算し、内部電極パターン22との間で最大間隔を確保できる仮想切断線40の位置を算出する。
上述した仮想切断線40の両端が基準マーク形成予定位置となる。基準マーク形成予定位置の相対座標から、基準マーク形成予定位置の機械的な絶対座標が算出される。このとき、回転ずれ量の補正も行なわれる。また、ステージ32の移動距離も反映される。
(11)ステージ32を動かして、図6に示したマーク形成機構36までセラミックグリーンブロック27を移動させ、図12および図13に示すように、基準マーク形成予定位置に基準マーク39を形成する(図15…ステップS7)。
基準マーク39は、セラミックグリーンブロック27の上方主面上の外周縁に形成される。この実施形態においては、前述したように、基準マーク39は十字形状であり、レーザ照射によって形成される。
なお、基準マーク39は、もともと指定した座標どおりに形成されないことがある。これは、マーク形成装置31内部において、X線照射装置33ある部位が熱膨張した場合、撮像装置34とマーク形成機構36との間の距離がわずかに変化するためである。
この熱膨張によるずれを補正するためには、たとえば、マーク形成機構36において、まず基準マーク39を1つだけ形成する。しかも、その1つの基準マーク39は、本来の基準マーク39の形成予定位置とは離れた場所に形成しておく。次に、再びステージ32を撮像装置34に戻し、撮像装置34により基準マーク39を撮像して熱膨張によるずれ量を求める。次に、再びステージ32をマーク形成機構36に戻し、上記ずれ量を補正した座標に、基準マーク39を形成する。
このような補正を行なうにあたって、基準マーク39は撮像装置34で撮像できる形状、すなわちX線で検出できる形状であることが好ましい。なぜなら、撮像装置34を共用することにより、マーク形成装置31の小型化およびコストダウンを図ることができるためである。たとえば、基準マーク39を彫る深さを制御することにより、X線で検出可能なレベルに調整することができる。
図15に示したフロー図の変形例として、内部電極パターン測定ステップS5の一部、たとえば、33個の内部電極パターン22のうち、いくつかの内部電極パターン22についての測定ステップを、キャリブレーションマーク検出(1)ステップS2とキャリブレーションマーク検出(2)ステップS3との間の待ち時間を利用して実施するようにしてもよい。また、補正用マーク検出ステップS4についても、キャリブレーションマーク検出(1)ステップS2とキャリブレーションマーク検出(2)ステップS3との間の待ち時間を利用して実施するようにしてもよく、あるいは、キャリブレーションマーク検出(1)ステップS2の前に実施してもよい。
以上のようにマーク形成装置31によって基準マーク39が形成された後、セラミックグリーンブロック27に対して、所定の加工、より具体的には、図6に示した切断装置37によって、切断加工が施される。すなわち、ステージ32とともに、セラミックグリーンブロック27を切断装置37に移送し、切断刃41によってセラミックグリーンブロック27を切断し、積層セラミックコンデンサ1の部品本体2となる多数のセラミックグリーンチップを得る。
切断装置37では、切断用撮像装置42により基準マーク39を撮像し、その画像データを切断用画像処理・演算装置43に送り、仮想切断線40の位置を算出する。ここで、解析すべき画像データの量が少ないため、処理速度が速い。
その後、セラミックグリーンチップは焼成され、焼結した部品本体2が得られる。次いで、部品本体2の両端面に導電性ペーストを塗布し、焼き付けることによって、外部電極18および19が形成され、積層セラミックコンデンサ1が得られる。
なお、上述した実施形態では、基準マーク形成後の加工として切断加工を例に挙げたが、位置合わせ、ビアホール形成、その他加工を行なうことも可能である。
1 積層セラミックコンデンサ
2 部品本体
9 セラミック層
10,11 内部電極
12,15 対向部
14,17 引出し部
21 セラミックグリーンシート
22 内部電極パターン
23,24 予定切断線
27 セラミックグリーンブロック
29 キャリブレーションマーク
31 マーク形成装置
32 ステージ
33 X線照射装置
34 撮像装置
35 画像処理・演算装置
36 マーク形成機構
37 切断装置
38 X線
39 基準マーク
40 仮想切断線
41 切断刃
42 切断用撮像装置
43 切断用画像処理・演算装置
51 X線発生機構
52 陰極
53 電子
55 ターゲット

Claims (8)

  1. 母体内部に配置されたワークの座標を測定する位置測定装置であって、
    前記母体を載置するためのステージと、
    電子を発生させる陰極と、前記陰極から発生した電子がぶつかることによりX線を発生させるターゲットと、を含み、X線を前記ステージに向けて照射するX線照射装置と、
    前記X線照射装置から照射されて前記ステージ上にある前記母体を透過したX線を検出し、前記母体内部の前記ワークのX線画像データを作成する撮像装置と、
    前記撮像装置から送られてきた前記X線画像データを処理することによって、前記母体内部における前記ワークの座標を算出する演算装置と、
    を備え、
    前記演算装置には、前記X線照射装置が始動してからの経過時間と、前記ターゲットの変形によって生じる、前記撮像装置により得られるX線画像のずれ量と、の関係をプロットした曲線状の検量線が記憶されており、
    前記演算装置は、前記ワークの撮像時点での前記ターゲットの変形によって生じた、前記撮像装置により得られるX線画像のずれ量を、前記検量線に基づいて求め、当該ずれ量を補正した上で、前記母体内部における前記ワークの座標を算出するように構成され、
    前記ステージにはキャリブレーションマークが形成されており、以下のように動作することを特徴とする、位置測定装置。
    (1)前記X線照射装置が始動してから不特定の時間が経過した第1時点(T1)において、前記撮像装置により前記キャリブレーションマークを撮像し、前記演算装置において、得られたX線画像データから前記キャリブレーションマークの第1時点(T1)の座標(C1)を求める。
    (2)前記第1時点(T1)から特定の時間が経過した第2時点(T2)において、前記撮像装置により前記キャリブレーションマークを再び撮像し、前記演算装置において、得られたX線画像データから前記キャリブレーションマークの第2時点(T2)の座標(C2)を求める。
    (3)前記演算装置において、前記第1時点(T1)の座標(C1)と、前記第2時点(T2)の座標(C2)と、の傾きと同じ傾きを有する前記検量線上の位置を求め、前記検量線上の位置に該当する、前記検量線における基準時間(t3)を、t3=α/{(C2−C1)/(T2−T1)}の式(ただし、αは、検量線を、An=α[log{t3+(Tx−T1)}−logt3]といった対数曲線で表わしたときの傾き係数であり、TxはワークのX線画像データの撮像時点である。)により求め、次いで、前記検量線における前記基準時間(t3)から実際の基準時間(T3)を求める。
    (4)前記撮像装置により前記母体内部の前記ワークを撮像し、前記ワークのX線画像データの撮像時点(Tx)と前記実際の基準時間(T3)との差を、前記検量線における前記基準時間(t3)に加え、前記検量線における撮像時点(tx)を求め、次いで、前記検量線における撮像時点(tx)におけるずれ量から、前記検量線における前記基準時間(t3)におけるずれ量を引く。
    (5)前記ずれ量を補正した上で、前記母体内部における前記ワークの座標を算出する。
  2. 母体内部に配置されたワークの座標を測定する位置測定方法であって、
    ステージ上に前記母体を載置する工程と、
    X線照射装置により前記母体にX線を照射する工程と、
    撮像装置により前記母体を透過したX線を検出し、前記母体内部の前記ワークのX線画像データを作成する工程と、
    前記X線画像データを処理することによって、前記母体内部における前記ワークの座標を算出する工程と、
    を備え、
    前記X線照射装置は、電子を発生させる陰極と、前記陰極から発生した電子がぶつかることによりX線を発生させるターゲットと、を含み、
    X線照射装置が始動してからの経過時間と、前記ターゲットの変形によって生じる、前記撮像装置により得られるX線画像のずれ量と、の関係をプロットした曲線状の検量線を作成しておく工程をさらに備え、
    前記ワークの座標を算出する工程は、前記ワークの撮像時点での前記ターゲットの変形によって生じた、前記撮像装置により得られるX線画像のずれ量を、前記検量線に基づいて求め、当該ずれ量を補正した上で、前記母体内部における前記ワークの座標を算出する工程を含み、
    前記ステージにはキャリブレーションマークが形成されており、前記ワークの座標を算出する工程は、以下の工程を含むことを特徴とする、位置測定方法。
    (1)前記X線照射装置が始動してから不特定の時間が経過した第1時点(T1)において、前記撮像装置により前記キャリブレーションマークを撮像し、前記演算装置において、得られたX線画像データから前記キャリブレーションマークの第1時点(T1)の座標(C1)を求める工程。
    (2)前記第1時点(T1)から特定の時間が経過した第2時点(T2)において、前記撮像装置により前記キャリブレーションマークを再び撮像し、前記演算装置において、得られたX線画像データから前記キャリブレーションマークの第2時点(T2)の座標(C2)を求める工程。
    (3)前記演算装置において、前記第1時点(T1)の座標(C1)と、前記第2時点(T2)の座標(C2)と、の傾きと同じ傾きを有する前記検量線上の位置を求め、前記検量線上の位置に該当する、前記検量線における基準時間(t3)を、t3=α/{(C2−C1)/(T2−T1)}の式(ただし、αは、検量線を、An=α[log{t3+(Tx−T1)}−logt3]といった対数曲線で表わしたときの傾き係数であり、TxはワークのX線画像データの撮像時点である。)により求め、次いで、前記検量線における前記基準時間(t3)から実際の基準時間(T3)を求める工程。
    (4)前記撮像装置により前記母体内部の前記ワークを撮像し、前記ワークのX線画像データの撮像時点(Tx)と前記実際の基準時間(T3)との差を、前記検量線における前記基準時間(t3)に加え、前記検量線における撮像時点(tx)を求め、次いで、前記検量線における撮像時点(tx)におけるずれ量から、前記検量線における前記基準時間(t3)におけるずれ量を引く工程。
    (5)前記ずれ量を補正した上で、前記母体内部における前記ワークの座標を算出する工程。
  3. 母体内部に配置されたワークの座標に関連する位置に基準マークを形成するためのマーク形成装置であって、
    前記母体を載置するためのステージと、
    電子を発生させる陰極と、前記陰極から発生した電子がぶつかることによりX線を発生させるターゲットと、を含み、X線を前記ステージに向けて照射するX線照射装置と、
    前記X線照射装置から照射されて前記ステージ上にある前記母体を透過したX線を検出し、前記母体内部の前記ワークのX線画像データを作成する撮像装置と、
    前記撮像装置から送られてきた前記X線画像データを処理することによって、前記母体内部における前記ワークの座標を算出するとともに、前記ワークの座標に基づいて前記基準マークの位置となる基準マーク形成予定位置を算出する演算装置と、
    前記母体における前記演算装置により算出された前記基準マーク形成予定位置に、前記基準マークを形成する基準マーク形成機構と、
    を備え、
    前記演算装置には、前記X線照射装置が始動してからの経過時間と、前記ターゲットの変形によって生じる、前記撮像装置により得られるX線画像のずれ量と、の関係をプロットした曲線状の検量線が記憶されており、
    前記演算装置は、前記ワークの撮像時点での前記ターゲットの変形によって生じた、前記撮像装置により得られるX線画像のずれ量を、前記検量線に基づいて求め、当該ずれ量を補正した上で、前記母体内部における前記ワークの座標を算出するように構成され、
    前記ステージにはキャリブレーションマークが形成されており、前記ワークの座標を算出するため、以下のように動作することを特徴とする、マーク形成装置。
    (1)前記X線照射装置が始動してから不特定の時間が経過した第1時点(T1)において、前記撮像装置により前記キャリブレーションマークを撮像し、前記演算装置において、得られたX線画像データから前記キャリブレーションマークの第1時点(T1)の座標(C1)を求める。
    (2)前記第1時点(T1)から特定の時間が経過した第2時点(T2)において、前記撮像装置により前記キャリブレーションマークを再び撮像し、前記演算装置において、得られたX線画像データから前記キャリブレーションマークの第2時点(T2)の座標(C2)を求める。
    (3)前記演算装置において、前記第1時点(T1)の座標(C1)と、前記第2時点(T2)の座標(C2)と、の傾きと同じ傾きを有する前記検量線上の位置を求め、前記検量線上の位置に該当する、前記検量線における基準時間(t3)を、t3=α/{(C2−C1)/(T2−T1)}の式(ただし、αは、検量線を、An=α[log{t3+(Tx−T1)}−logt3]といった対数曲線で表わしたときの傾き係数であり、TxはワークのX線画像データの撮像時点である。)により求め、次いで、前記検量線における前記基準時間(t3)から実際の基準時間(T3)を求める。
    (4)前記撮像装置により前記母体内部の前記ワークを撮像し、前記ワークのX線画像データの撮像時点(Tx)と前記実際の基準時間(T3)との差を、前記検量線における前記基準時間(t3)に加え、前記検量線における撮像時点(tx)を求め、次いで、前記検量線における撮像時点(tx)におけるずれ量から、前記検量線における前記基準時間(t3)におけるずれ量を引く。
    (5)前記ずれ量を補正した上で、前記母体内部における前記ワークの座標を算出する。
  4. 前記母体は、積層された複数のセラミックグリーンシートからなり、内部に未焼成の内部電極パターンが配置された、セラミックグリーンブロックであり、前記ワークは、前記内部電極パターンである、請求項3に記載のマーク形成装置。
  5. 前記ステージは、前記撮像装置と前記基準マーク形成機構との間を移動できるように構成される、請求項3または4に記載のマーク形成装置。
  6. 前記ステージ、前記X線照射装置、前記撮像装置、および前記基準マーク形成機構が1つの筐体に収納される、請求項3ないし5のいずれかに記載のマーク形成装置。
  7. 母体内部に配置されたワークの座標に関連する位置に基準マークを形成するためのマーク形成方法であって、
    ステージ上に前記母体を載置する工程と、
    X線照射装置により前記母体にX線を照射する工程と、
    撮像装置により前記母体を透過したX線を検出し、前記母体内部の前記ワークのX線画像データを作成する工程と、
    前記X線画像データを処理することによって、前記母体内部における前記ワークの座標を算出するとともに、前記ワークの座標に基づいて前記基準マークの位置となる基準マーク形成予定位置を算出する工程と、
    前記母体における前記基準マーク形成予定位置に前記基準マークを形成する工程と、
    前記基準マークに基づいて、前記母体に対して所定の加工を行なう工程と、
    を備え、
    前記X線照射装置は、電子を発生させる陰極と、前記陰極から発生した電子がぶつかることによりX線を発生させるターゲットと、を含み、
    X線照射装置が始動してからの経過時間と、前記ターゲットの変形によって生じる、前記撮像装置により得られるX線画像のずれ量と、の関係をプロットした曲線状の検量線を作成しておく工程をさらに備え、
    前記ワークの座標を算出する工程は、前記ワークの撮像時点での前記ターゲットの変形によって生じた、前記撮像装置により得られるX線画像のずれ量を、前記検量線に基づいて求め、当該ずれ量を補正した上で、前記母体内部における前記ワークの座標を算出する工程を含み、
    前記ステージにはキャリブレーションマークが形成されており、前記ワークの座標を算出する工程は、以下の工程を含むことを特徴とする、マーク形成方法。
    (1)前記X線照射装置が始動してから不特定の時間が経過した第1時点(T1)において、前記撮像装置により前記キャリブレーションマークを撮像し、前記演算装置において、得られたX線画像データから前記キャリブレーションマークの第1時点(T1)の座標(C1)を求める工程。
    (2)前記第1時点(T1)から特定の時間が経過した第2時点(T2)において、前記撮像装置により前記キャリブレーションマークを再び撮像し、前記演算装置において、得られたX線画像データから前記キャリブレーションマークの第2時点(T2)の座標(C2)を求める工程。
    (3)前記演算装置において、前記第1時点(T1)の座標(C1)と、前記第2時点(T2)の座標(C2)と、の傾きと同じ傾きを有する前記検量線上の位置を求め、前記検量線上の位置に該当する、前記検量線における基準時間(t3)を、t3=α/{(C2−C1)/(T2−T1)}の式(ただし、αは、検量線を、An=α[log{t3+(Tx−T1)}−logt3]といった対数曲線で表わしたときの傾き係数であり、TxはワークのX線画像データの撮像時点である。)により求め、次いで、前記検量線における前記基準時間(t3)から実際の基準時間(T3)を求める工程。
    (4)前記撮像装置により前記母体内部の前記ワークを撮像し、前記ワークのX線画像データの撮像時点(Tx)と前記実際の基準時間(T3)との差を、前記検量線における前記基準時間(t3)に加え、前記検量線における撮像時点(tx)を求め、次いで、前記検量線における撮像時点(tx)におけるずれ量から、前記検量線における前記基準時間(t3)におけるずれ量を引く工程。
    (5)前記ずれ量を補正した上で、前記母体内部における前記ワークの座標を算出する工程。
  8. 前記所定の加工は、前記母体を前記ワークの位置に関連する位置で切断することである、請求項7に記載のマーク形成方法。
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