JP2008113023A - セラミック電子部品の製造方法及びグラビア印刷方法 - Google Patents

セラミック電子部品の製造方法及びグラビア印刷方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008113023A
JP2008113023A JP2007324779A JP2007324779A JP2008113023A JP 2008113023 A JP2008113023 A JP 2008113023A JP 2007324779 A JP2007324779 A JP 2007324779A JP 2007324779 A JP2007324779 A JP 2007324779A JP 2008113023 A JP2008113023 A JP 2008113023A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
print
mark
gravure printing
printing
green sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007324779A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4556999B2 (ja
Inventor
Yuichi Ishimoto
裕一 石本
Ken Hashimoto
憲 橋本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2007324779A priority Critical patent/JP4556999B2/ja
Publication of JP2008113023A publication Critical patent/JP2008113023A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4556999B2 publication Critical patent/JP4556999B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】シート状に導電ペーストまたは段差解消用セラミックペーストを第1,第2のグラビア印刷工程により印刷する工程を備え、印刷ずれの修正を高精度に行うことができ、印刷歪みが生じ難い、セラミック電子部品の製造方法を提供する。
【解決手段】セラミックグリーンシートを有する複合シート2上に第1,第2のグラビア印刷工程により、導電ペースト及び段差解消用セラミックペーストを印刷するに際し、第2グラビア印刷工程に先立ち、第1の印刷マーク34を印刷し、第2グラビア印刷工程前に第1の印刷マークの位置を検出し、印刷された第1の印刷マークの位置と、予め求められている第1の印刷マークの所望とする位置とを比較し、該結果に基づき、第1の印刷マークの印刷位置と第2の印刷マークの印刷位置とが相対的に適切な位置関係となるように第2のグラビア印刷工程が行われる、セラミック電子部品の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば積層コンデンサなどのセラミック電子部品の製造方法に関し、より詳細には、導電ペースト及びセラミックグリーンシートをグラビア印刷法を用いて印刷する工程が改良されたセラミック電子部品の製造方法に関する。
例えば積層セラミックコンデンサの製造に際し、支持フィルムに支持されたセラミックグリーンシート上にセラミックペースト及び導電ペーストをグラビア印刷する方法が知られている。
下記特許文献1には、積層セラミックコンデンサの製造方法において、長尺状の支持フィルム上に形成された誘電体グリーシート上に第1のグラビアロールにより複数の内部電極用パターンをグラビア印刷し、さらに第2のグラビアロールにより前記パターン間に段差解消用誘電体パターンをグラビア印刷したものが開示されている。
上記のように、長尺状の誘電体グリーンシートに内部電極用パターンおよび段差解消用誘電体パターンをグラビアロールによりグラビア印刷を行うに際しては、特に誘電体グリーンシートの幅方向(誘電体グリーンシートの搬送方向に直交する方向)に位置ずれが発生することがある。
このような幅方向の位置ずれは、上記のような誘電体グリーシート上に内部電極用パターンと段差解消用誘電体パターンを印刷するものにおいては、内部電極用パターンと段差解消用誘電体パターンが重なり合ったり、両者の隙間が開き過ぎたりして、両者を所望の位置に形成することができない。
そこで従来、幅方向のずれの修正は、2回目のグラビア印刷工程の前に、第2のグラビアロールをその軸方向に、すなわち、長尺状の誘電体グリーシートの幅方向に移動させることにより行われていた。
特開平8−250370号公報
そのため、図17に示すように、グラビアロールの移動のタイミングによっては、歪みのある段差解消用誘電体パターン101bが生じざるを得なかった。図17において、102は、長尺状の誘電体グリーシートを示し、支持フィルム搬送方向は矢印A方向、印刷方向は矢印B方向、グラビアロールを移動させた位置は矢印Cである。また、印刷パターン101a、101b、101cは、それぞれグラビアロール1回転で印刷されたものである。
また、グラビアロールの移動のタイミングによっては、段差解消用誘電体パターン101bの塗布厚が変動するという問題もあった。
上記のような段差解消用誘電体パターンの印刷歪みや塗布厚変動が生じると、段差解消用誘電体パターンの本来の目的である内部電極パターンとの段差の解消ができなくなり、デラミネーション等の積層体の構造欠陥が発生してしまうといった問題があった。
また、上記積層セラミックコンデンサの製造に際しての導電ペースト及び段差解消用セラミックペーストをグラビア印刷により印刷する方法の他、多色刷りのグラビア印刷法においても、同様に、印刷ずれが生じ、高精度に多色刷りの印刷を行うことが困難であるという問題があった。
本発明の目的は、上述した従来技術の現状に鑑み、シート上に導電ペーストまたは段差解消用セラミックペーストをグラビア印刷する工程を備えたセラミック電子部品の製造方法であって、印刷ずれの修正を高精度に行うことができ、段差解消用セラミックペーストまたは導電ペーストの印刷歪みが生じ難い、セラミック電子部品の製造方法を提供することにある。
本願の第1の発明は、支持フィルム上にセラミックグリーンシートが形成された長尺状の複合シートを用意する工程と、前記セラミックグリーンシート上の印刷領域内の第1の領域にグラビア印刷法により第1のペーストを印刷する第1グラビア印刷工程と、前記セラミックグリーンシート上の印刷領域内の第2の領域にグラビア印刷法により第2のペーストを印刷する第2グラビア印刷工程とを備え、前記第1グラビア印刷工程において、前記セラミックグリーンシートまたは支持フィルム上に第1の印刷マークが形成され、予め求められた第1の印刷マークの所望の位置と前記形成された第1の印刷マークの位置とを比較し、その結果に基づいて、前記第2グラビア印刷工程が行われることを特徴とするセラミック電子部品の製造方法である。
第1の発明のある特定の局面では、前記第2グラビア印刷工程は、前記第1の印刷マークの結果に基づいて、前記セラミックグリーンシートを幅方向及び/または長さ方向に移動させた後、または前記幅方向及び/または長さ方向の移動中に行われる。
第1の発明の他の特定の局面では、前記第1の印刷マークの位置を求める手段として、第1の撮像装置及び第1の画像処理装置が用いられる。
第1の発明のさらに別の特定の局面では、前記第2グラビア印刷工程において、前記セラミックグリーンシート上に第2の印刷マークが形成され、予め求められた第1及び第2の印刷マークの所望の位置と前記形成された第1及び第2の印刷マークの位置とを比較し、その結果に基づいて以後の第2グラビア印刷工程が行われる。
第1の発明のさらに他の特定の局面では、前記第2グラビア印刷工程で用いられる版胴に設けられた第2の印刷マーク印刷部の位置が検出されることにより、前記セラミックグリーンシートまたは支持フィルム上に形成される第2の印刷マークの位置が求められる。
本願の第2の発明は、支持フィルム上にセラミックグリーンシートが形成された長尺状の複合シートを用意する工程と、前記セラミックグリーンシート上の印刷領域内の第1の領域にグラビア印刷法により第1のペーストを印刷する第1グラビア印刷工程と、前記セラミックグリーンシート上の印刷領域内の第2の領域にグラビア印刷法により第2のペーストを印刷する第2グラビア印刷工程とを備え、前記第1グラビア印刷工程において、前記セラミックグリーンシートまたは支持フィルム上に第1の印刷マークが形成され、予め求められた第1の印刷マークの所望の通過時間と前記形成された第1の印刷マークの通過時間とを比較し、その結果に基づいて、前記第2グラビア印刷工程が行われることを特徴とするセラミック電子部品の製造方法である。
第2の発明のある特定の局面では、前記第2グラビア印刷工程は、前記第1の印刷マークの結果に基づいて、前記セラミックグリーンシートを幅方向及び/または長さ方向に移動させた後、または前記幅方向及び/または長さ方向の移動中に行われる。
第2の発明のさらに他の特定の局面では、前記第1の印刷マークの通過時間を計測する手段として、第1のセンサ及び第1の計測装置が用いられる。
第2の発明のさらに別の特定の局面では、前記第2グラビア印刷工程において、前記セラミックグリーンシートまたは支持フィルム上に第2の印刷マークが形成され、前記第1,第2の印刷マークの所望の通過時間差と、第1,第2の印刷マークの求められる通過時間差とを比較し、その結果に基づいて以後の第2グラビア印刷工程が行われる。
第1,第2の発明のさらに別の特定の局面では、前記第1及び/または第2の印刷マークが、セラミックグリーンシートの幅方向に沿って該セラミックグリーンシートの長さ方向寸法が変化する形状を有している。
第1,第2の発明のさらに他の特定の局面では、前記第1のペーストと前記第2のペーストが、導電ペーストと段差解消用セラミックペースト、段差解消用セラミックペーストと導電ペースト、導電ペーストと導電ペーストのいずれかの組み合わせである。
第1の発明に係るセラミック電子部品の製造方法では、第1グラビア印刷工程後に、予め求められた第1の印刷マークの所望の位置と、実際に印刷された第1の印刷マークとの位置とが比較され、その結果に基づいて第2グラビア印刷工程が行われる。従って、セラミックグリーンシートまたは支持フィルム上に第1,第2のペーストを第1,第2のグラビア印刷工程において印刷した場合、第1のグラビア印刷工程で印刷された図形に対して高精度に第2のグラビア印刷工程による印刷図形を印刷することができる。
また、第1の印刷マークの印刷位置と、第1の印刷マークの所望の位置との差に基づいて、セラミックグリーンシートを幅方向及び/または長さ方向に移動させた後、または幅方向及び/または長さ方向の移動中に第2のグラビア印刷工程を行った場合には、移動後に行われる第2グラビア印刷工程において、第2グラビア印刷工程で印刷される図形を第1グラビア印刷工程で印刷された図形に対して高精度な位置関係で印刷することができる。
第1の印刷マークの印刷位置が、第1の撮像装置及び第1の画像処理装置を用いて行われる場合には、印刷された第1の印刷マークの位置を高精度に検出することができる。
第2グラビア印刷工程において、セラミックグリーンシート上に第2の印刷マークが印刷され、予め求められた第1,第2の印刷マークの所望の位置と、実際に印刷された第1,第2の印刷マークの位置とが比較され、その結果に基づいて第2グラビア印刷工程が行われる場合には、第1グラビア印刷工程後に、セラミックグリーンシートがフィードフォワード制御によりその位置を制御された後、さらに第2グラビア印刷工程において第1,第2の印刷マークの実際の印刷位置に基づいてフィードバック制御により、第1,第2の印刷マークの印刷位置が高精度に制御される。従って、より一層高精度に第1,第2のグラビア印刷工程を行うことができる。
第2グラビア印刷工程で用いられる版胴に設けられた第2の印刷マーク印刷部の位置が検出されることにより、前記セラミックグリーンシートまたは支持フィルム上に形成される第2の印刷マークの位置が求められ、予め求められた第1,第2の印刷マークの所望の位置と実際に印刷された第1,第2の印刷マークの位置とを比較し、その結果に基づいて第1または第2グラビア印刷工程が行われる場合には、版胴に設けられた第2の印刷マークの印刷部の位置の検出により第2の印刷マークの印刷位置を求めるため、より速やかに第1,第2の印刷マークの印刷位置と、第1,第2の印刷マークの所望の位置とを比較することができ、従ってより速やかに高精度に第2グラビア印刷工程に際してのセラミックグリーンシートの位置の制御を行うことができる。
第2の発明に係るセラミック電子部品の製造方法では、予め求められた第1の印刷マークの所望とする通過時間と、実際に印刷された第1の印刷マークの通過時間とを比較し、その結果に基づいて第2グラビア印刷工程が行われるため、第1の発明と同様に、第1のグラビア印刷工程で印刷された図形に対して高精度の位置関係で第2のグラビア印刷工程で印刷される図形を印刷することができる。
第1の印刷マークの所望の通過時間と実際に印刷された第1の印刷マークの通過時間との差に基づいて、所望とする第1の印刷マークの通過時間と第2の印刷マークの所望の通過時間との時間差をもって第1の印刷マークを印刷後に第2の印刷マークが印刷されるようにセラミックグリーンシートを幅方向及び/または長さ方向に移動させた後、または幅方向及び/または長さ方向の移動中に第2グラビア印刷工程を行う場合には、セラミックグリーンシートの移動により、第2グラビア印刷工程で印刷される印刷図形を、第1のグラビア印刷工程で印刷された図形に対して高精度な位置関係で印刷することが可能となる。
第1の印刷マークの通過時間を計測する手段として、第1のセンサ及び第1の計測装置が用いられる場合には、第1の印刷マークの通過時間を速やかにかつ高精度に計測することができる。
第1及び/または第2の印刷マークがセラミックグリーンシートの幅方向に沿ってセラミックグリーンシートの長さ方向寸法が変化する形状を有している場合には、簡単なセンサを用いて第1,第2の印刷マークの通過時間を容易に検出することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施例を説明することにより、本発明を明らかにする。
図4は、本実施例において積層セラミックコンデンサの製造に用いられる製造装置の概略構成図である。
積層セラミック電子部品の製造装置1では、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレンナフタレートなどの合成樹脂からなる支持フィルム上にセラミックグリーンシートが形成された複合シート2が図示の矢印Bで示すように供給される。積層セラミック電子部品の製造装置1は、第1、第2のグラビア印刷部3,4を有し、それぞれ複合シートの一方面に印刷が行われるように配置されている。
第1のグラビア印刷部3は、版胴としての第1のグラビアロール5と、第1の圧接ロール6とを有する。図5(a)に斜視図で示すように、グラビアロール5は円筒状の形状を有し、その外周面5aには周方向に沿って印刷部7aが設けられるとともに、軸方向に延びる所定の隙間5bを有している。印刷部7aには、内部電極となる導電ペーストをセラミックグリーンシートに印刷するために、矩形状の複数の凹部7bが、その長手方向がグラビアロール5の回転方向と平行になるようにマトリクス状に設けられている。また、各凹部7b内には略格子状の土手で囲まれた複数のセル(図示せず)が設けられている。なお、凹部の形状は積層セラミック電子部品で必要とされる電極の形状に合わせたものであり、矩形状に限定されない。また、図5(a)では、1個の印刷部7aが示されているが、2以上の複数の印刷部が設けられていてもよい。
また、第1のグラビアロール5の外周面には、第1の印刷部7aだけでなく、後述する複合シートの搬送方向の位置ずれを補正するための第1の印刷マークを印刷するために第1の印刷マーク用印刷部7cが設けられている。印刷マーク用印刷部7cの形状は特に限定されない。また、印刷マーク用印刷部7cの印刷方向前方には、第1のトリガマーク印刷部7dが設けられている。
第1のグラビア印刷部3のグラビアロール5と圧接ロール6との間に、複合シート2が挟み込まれ、印刷部7aの凹部7bに、図示しない導電ペースト付与手段により充填された導電ペースト(第1のペースト)が複合シート2に転写されて、グラビア印刷が行われる。なお、導電ペーストは、Ag,Ag−Pd,Ni,Cu,Auなどの導電粉末と有機ビヒクルとを混合したものである。
第1のグラビア印刷部3では、上記グラビアロール5と圧接ロール6との間に複合シート2を供給するために、ローラー8a〜8eが配置されており、ローラー8a〜8eを介して、複合シート2がグラビアロール5と圧接ロール6との間に供給される。また、グラビアロール5の後段には、ローラー8fが配置されており、ローラー8fを介して、印刷された複合シート2が第1の乾燥装置9に搬送される。乾燥装置9は、適宜のヒーターを備えており、印刷された導電ペーストを乾燥するために設けられている。
乾燥装置9の下流側には、ローラー10a,10bが配置されており、導電ペーストが乾燥された後、複合シート2が第2のグラビア印刷部4に供給される。第2のグラビア印刷部4には、グラビア印刷を行うために、第2のグラビアロール11と第2の圧接ロール12とが配置されている。
図5(b)に示すように、第2のグラビアロール11は、第1のグラビアロール5と同様に、円筒状の形状を有し、その外周面11aには周方向に沿って第2の印刷部11bが設けられるとともに、軸方向に延びる所定の隙間11gを有している。
印刷部11bには、段差解消用セラミックペーストを複合シート2上の導電ペーストの印刷されていない領域に印刷するために、印刷された導電ペーストと略同一形状の凸部からなる複数の土手11cが、導電ペーストと対応する位置に設けられるとともに、その周囲には段差解消用セラミックペーストが充填される格子状の溝11dが設けられている。なお、図5(b)では、1個の印刷部11bが示されているが、2以上の複数の印刷部が設けられていてもよい。
また、第2のグラビアロール11の外周面11aには、第2の印刷部11bだけでなく、第1のグラビアロール5と同様に、複合シートの搬送方向の位置ずれを補正するための第2の印刷マークを印刷するために印刷マーク用印刷部11fが設けられている。印刷マーク用印刷部11fの形状は特に限定されない。また、印刷マーク用印刷部11fの印刷方向前方にはトリガマーク印刷部11eが設けられている。
第2のグラビア印刷部4のグラビアロール11と圧接ロール12との間に、導電ペーストが印刷された複合シート2が挟み込まれ、印刷部11bの溝11dに、図示しない段差解消用セラミックペースト付与手段により充填されている段差解消用セラミックペースト(第2のペースト)が複合シート2に転写されて、段差解消となるグラビア印刷が行われる。なお、段差解消用セラミックペーストは、誘電体セラミック、磁性体セラミック、ガラス、ガラスセラミックなどのセラミック粉末と有機ビヒクルとを混合したものである。
また、複合シート2をグラビアロール11と圧接ロール12との間に供給するために、ローラー13a〜13e及びコンペンセーターロール28が配置されている。
コンペンセーターロール28は図4の矢印D方向にその位置が移動され得るように構成されており、それによって、セラミックグリーンシートの長さ方向位置が制御される。さらに、グラビアロール11の後段には、ローラー13fを介して第2の乾燥装置14が配置されている。第2の乾燥装置14は、第1の乾燥装置9と同様に構成されている。もっとも、第2の乾燥装置14は、第2のグラビアロール11で付与された段差解消用セラミックペーストを乾燥するのに適した加熱源を有するように構成されている。
第2の乾燥装置14の下流には、ローラー15a,15bが配置されており、第1,第2のグラビア印刷部3,4で印刷が行われた複合シート2が矢印C方向に沿って排出される。
図6に示すように、本実施例では、第1のグラビア印刷部3において印刷された導電ペーストと、第2のグラビア印刷部4で印刷される段差解消用セラミックペーストの幅方向(複合シートの搬送方向に直交する方向)の位置ずれを補正するために、第2のグラビアロール11には第2のグラビアロール11をその軸方向に移動させる移動装置20が連結されている。移動装置20は、図6では略図的に示されているが、制御装置24からの信号により、グラビアロール11をその軸方向に適宜の距離移動させ得る任意の往復駆動源により構成され得る。このような往復駆動源としては、エアシリンダー、油圧シリンダーなどの往復駆動装置、あるいはモーターとラック及びピニオンを組み合わせてなる往復駆動装置などを挙げることができ得る。
他方、図2は、本実施例において、グラビアロール11の軸方向位置及び複合シートの長さ方向位置を制御するための要部を示す概略構成図である。図2に示すように、第2のグラビアロール11の前段に、トリガセンサ21及び第1のカメラ22が配置されている。トリガセンサ21は、第1のトリガマークを検出するために設けられており、カメラ22は第1の印刷マークを検出するために設けられている。トリガセンサ21及び第1のカメラ22は、第1の画像処理装置23に接続されている。第1の画像処理装置23は制御装置24に接続されている。
制御装置24は、トリガマークがトリガセンサ21によって検出された際に、カメラ22により第1の印刷マークを撮影する信号をカメラ22に与える。そして、カメラ22で検出された第1の印刷マークの画像が画像処理装置23で処理され、第1の印刷マークの位置を示す信号が制御装置24に与えられるように構成されている。
他方、第2のグラビアロール11の下流には、トリガセンサ25及び第2のカメラ26及び第2の画像処理装置27が配置されている。トリガセンサ25は、第2のグラビアロール11により印刷された第2のトリガマークを撮影するために設けられており、カメラ26は第2の印刷マークを撮影するために設けられている。また、画像処理装置27は、制御装置24に接続されている。制御装置24は、第2のグラビア印刷工程後に、第2のトリガマークがトリガセンサ25で検出されたことを示す信号を受け取ると、カメラ26を駆動し、第2の印刷マークを撮影するように第2のカメラ26を駆動する。そして、第2のカメラ26で撮影された画像は画像処理装置27に処理され、第2の印刷マークの位置を示す信号が制御装置24に与えられる。
なお、制御装置24には、予め定められた第1,第2の印刷マークの所望の位置、すなわち第1,第2の印刷マークのセラミックグリーンシートの所望の長さ方向及び幅方向位置が記憶されている。
次に、図1(a)〜(c)、及び図3(a),(b)をも併せて参照して、本実施例の積層セラミック電子部品の製造方法を説明する。
図1(a)は、第1,第2のグラビア印刷工程が行われた後の複合シートの模式的平面図である。なお、図1(a)では、支持フィルムの幅(矢印に直交する方向の寸法)とセラミックグリーンシートの幅が同じであるが、支持フィルムの幅よりセラミックグリーンシートの幅が小さくてもよい。例えば、セラミックグリーンシートの両側に支持フィルムが露出することになる。また、その場合に、第1,第2のトリガマーク及び第1,第2の印刷マークを支持フィルム上に印刷してもよい。
第1のトリガマーク33及び第1の印刷マーク34は、第1のグラビア印刷工程で印刷されたものであり、図1(b)に示すように、第1の印刷工程後には印刷マークとして第1の印刷マーク34のみが印刷される。第2のトリガマーク35及び第2の印刷マーク36は第2のグラビア印刷工程で印刷されたものである。
図2に示すように、本実施例では、第1のグラビア印刷工程後であって第2のグラビア印刷工程前に、画像処理装置23を用いて第1の印刷マーク34の位置が検出される。すなわち、トリガセンサ21により第1のトリガマーク33が確認されると、制御装置24により第1のカメラとしてのカメラ22が駆動され、第1の印刷マーク34が撮影される。そして、第1の印刷マーク34の実際の位置が制御装置24に与えられる。
制御装置24は、上記のようにして求められた第1の印刷マーク34の実際の位置と、制御装置24に予め記憶されている第1の印刷マークの所望の位置との差を演算し、該差に基づき、図1(c)に示す第1,第2の印刷マーク34,35間の幅方向距離q及び長さ方向距離rが第1,第2の印刷マークの所定の位置間の幅方向距離Q及び長さ方向距離Rに合致するように、複合シート2を移動させる。この移動は、前述した移動装置20及びコンペンセーターロール28により行われる。すなわち、セラミックグリーンシートの幅方向への移動は移動装置20により行われ、長さ方向の移動は長さ方向の差をなくすようにコンペンセーターロール28の位置が調整される。
従って、第2のグラビア印刷工程に先立ち、第1,第2の印刷マーク間の位置関係が適切であるように複合グリーンシートが移動されて、第2グラビア印刷工程が行われる。すなわち、第1の印刷マークが所望の位置からずれていても、第2の印刷マークが第1の印刷マークと正しい位置関係となるように印刷される。よって、以後の第2のグラビア印刷工程においては、第1のグラビア印刷工程で印刷された図形に対し、適切な位置関係で高精度に第2のグラビア印刷工程による印刷図形を形成することができる。すなわち、第1,第2のグラビア印刷工程で印刷される印刷図形間の相対的な位置ずれを確実に抑制することができる。
なお、本実施例では、上記移動装置20及びコンペンセーターロール28によるセラミックグリーンシートの移動は、第2のグラビア印刷工程に先立ち行われるが、第2のグラビア印刷工程の間に行われてもよい。すなわち、第2のグラビア印刷を開始した途中の工程において上記セラミックグリーンシートを移動させ、以後の第2グラビア印刷工程における印刷を高精度に行うように構成してもよい。特に、第2グラビア印刷工程において、複数の印刷図形が長さ方向に沿って印刷される場合には、該印刷図形間の領域において上記セラミックグリーンシートの移動を行えば、第2グラビア印刷工程で印刷される印刷図形の変形を抑制することができる。
もっとも、本実施例では、上記セラミックグリーンシートが移動された後に、グラビアロール11を用いて第2グラビア印刷工程が行われる。
第2グラビア印刷工程が行われると、図1(a)に示されている第2のトリガマーク35及び第2の印刷マーク36が印刷される。第2のグラビアロール11の下流において、トリガセンサ20により第2のトリガマーク35が検出されると、制御装置24がカメラ26を駆動し、第2の印刷マーク36がカメラ26により撮影され、画像処理装置27により第2の印刷マーク36の位置が検出され、制御装置24に与えられる。
他方、制御装置24には、予め定められた第2の印刷マークの所望の位置が記憶されている。制御装置24は、第1,第2のグラビア印刷工程において実際に印刷された第1,第2の印刷マークの位置と、予め記憶されていた第1,第2の印刷マークの所望の位置とを比較し、その差をなくすようにセラミックグリーンシートを移動させる。
従って、第2グラビア印刷工程後に、第1,第2の印刷マークの実際の印刷位置と、予め記憶されていた第1,第2の印刷マークの所望の位置との差をなくすようにセラミックグリーンシートを移動させることにより、以後の印刷に際して、第1,第2グラビア印刷工程による印刷を、いずれも高精度に行うことができる。もっとも、本発明では、第2の印刷マークを用いた上記フィードバック制御は必ずしも必要ではなく、前述した第1の印刷マークを用いたフィードフォワード制御のみを行ってもよい。
もっとも、本実施例では、上記のように移動装置20により第2のグラビアロール11がセラミックグリーンシートの幅方向に沿って移動され、かつコンペンセーターロール28の位置が移動された後には、第1,第2の印刷マーク34,36間の距離が目標距離Q,Rに確実に合致されることになる。よって、図7及び図8に示すように、以降の第2のグラビア印刷工程を実施した場合、第2のグラビア印刷工程で印刷された図形を第1のグラビア印刷工程で印刷された印刷図形に対して正確な位置に印刷することができる。言い換えれば、導電ペーストと、段差解消用セラミックペーストとを、両者が重ならないように正確に印刷することができる。
上述のような第1、第2のグラビア印刷工程を行った複合シート2では、図8に示すように、支持フィルム71上にセラミックグリーンシート72が形成され、セラミックグリーンシート72上に、第1のグラビア印刷工程において内部電極73が形成され、第2のグラビア印刷工程において段差解消用セラミック74が形成される。なお、図8においては、内部電極73と段差解消用セラミック74は間隙なく形成されているが、所定の間隙を有するように形成してもよいし、内部電極の外縁部の所望の幅だけ段差解消用セラミックが重なるように形成してもよい。
このような長尺状の複合シート2を図示しない切断ヘッドにより、セラミックグリーンシート72、内部電極73および段差解消用セラミック74をカットし、これらを支持フィルム71から剥離して、積層ステージ上あるいは切断ヘッド内において積層する工程を繰り返すことにより、図9(a)に示すマザー積層体81が得られる。なお、積層される複合シートの下層には、無地のセラミックグリーンシートが積層されている。上層においても必要に応じて無地のセラミックグリーンシートが積層されてもよい。
また、長尺状の複合シートを印刷部を囲むようにカード状に切断し、支持フィルムを上にした状態で、積層ステージ上に載置された下層の無地のセラミックグリーンシートの上に圧着し、支持フィルム71を剥離して積層する工程を繰り返すことにより、マザー積層体81を形成してもよい。
次に、マザー積層体81を厚み方向に切断することにより、個々の積層セラミックコンデンサ単位の積層体が得られる。そして、上記のようにして得られた個々の積層セラミックコンデンサ単位の積層体が焼成されて、図8(b)に示すセラミック焼結体92が得られる。セラミック焼結体92の両端面に外部電極93,94を形成することにより、積層セラミックコンデンサ91が得られる。積層体と外部電極とは同時に焼成してもよい。
積層セラミックコンデンサ91の製造方法では、上記導電ペースト及び段差解消用セラミックペーストの印刷が上記実施例に従って行われるため、導電ペースト及び段差解消用セラミックペーストの印刷の位置合わせによるずれが低減され、導電ペーストによる段差がより確実に解消できる。
従って、得られた焼結体におけるデラミネーションなどの構造欠陥が生じ難く、良品率を効果的に高め得ることができる。
本発明においては、上述した積層セラミックコンデンサ以外にも、例えば、積層インダクタ、積層ノイズフィルタ、積層LCフィルタ、積層複合モジュールのような積層セラミック電子部品に適用できる。この場合には、例えばセラミックグリーンシートにビアホールを形成することで、平面状の内部電極パターンと接続して回路素子を構成すればよい。
(第1の変形例)
図10〜図12を参照して、第1の実施例の第1の変形例の積層セラミック電子部品の製造方法を説明する。第1の変形例及び後述の第2,第3の変形例では、第2のグラビア印刷工程後に第2の印刷マークの位置を検出する構成が異なることを除いては、第1の実施例と同様であるため、異なる部分のみを説明し、同一部分については第1の実施例の説明を援用することにより省略する。
図10に示すように、トリガセンサ41及びカメラ42が画像処理装置27に接続されている。トリガセンサ41は、第2のグラビアロール11上のトリガマーク印刷部11eを検出するために設けられている。カメラ42は、第2のグラビアロール11に設けられた第2の印刷マーク印刷部11fを撮影するために設けられている。すなわち、本変形例では、複合シートに印刷された第2のトリガマーク及び第2の印刷マークではなく、第2のグラビアロール11に設けられたトリガマーク印刷部11e及び第2の印刷マーク印刷部11f自体を用いて、第2の印刷マーク印刷部の位置が求められ、制御装置24に与えられる。
本変形例においても、制御装置24には、予め第1の印刷マークの所望の位置及び第2の印刷マークの所望の位置が記憶されている。
本変形例では、図11に示すように、複合シートに第1の印刷マーク34が印刷され、この第1の印刷マーク34の位置が第1の実施例の場合と同様に制御装置24に与えられる。
制御装置24は、実際に印刷された第1の印刷マーク34の位置に基づいて、予め記憶されている第1,第2の印刷マーク間の幅方向距離Q及び長さ方向距離R離れた位置に第2の印刷マークが印刷されるように、第1の実施例と同様にして、セラミックグリーンシートを移動する。従って、第2のグラビア印刷工程に先立ち、セラミックグリーンシートが適切な位置に移動される。よって、第2の実施例においても、第1のグラビア工程で印刷された印刷図形がずれていたとしても、第1のグラビア印刷工程で印刷された印刷図形に対して適切な位置関係で第2グラビア印刷工程の印刷図形を形成することができる。
次に、第2のグラビア印刷工程において、第2のトリガマーク印刷部11eをトリガセンサ41が検出すると、図12に示す第2の印刷マーク印刷部11fがカメラ42により撮影され、その位置情報が制御装置24に与えられる。また、撮影したタイミングも制御装置24に与えられる。上記位置情報とタイミングにより制御装置24は第2の印刷マークの印刷位置を演算する。
本変形例では、制御装置24に予め記憶されている第1,第2の印刷マーク野所望の位置と、上述した第1の印刷マークの印刷位置と、制御装置24で演算された第2の印刷マークの印刷位置との差を解消するように、セラミックグリーンシートを第1の実施例の場合と同様にして移動させ、次回以降の第2グラビア印刷工程が行われる。
従って、次回以降の第2グラビア印刷工程を実施した場合、第1,第2のグラビア印刷工程で印刷される印刷図形が正しい位置に印刷される。
また、複合シートに印刷された第2のトリガマーク及び第2の印刷マークの位置を直接求めるのではなく、第2のグラビアロール11に設けられたトリガマーク印刷部11e及び第2の印刷マーク印刷部11f自体を用いて、第2のトリガマーク及び第2の印刷マークの位置を求めるので、第2のトリガマーク及び第2の印刷マークの材質に関わらず画像処理が可能である。
例えば、第2のトリガマーク及び第2の印刷マークに複合シートのセラミックグリーンシートと同じセラミック材料を用いた場合には、複合シート上では第2のトリガマーク及び第2の印刷マークの画像処理が難しいときがあるが、トリガマーク印刷部11e及び第2の印刷マーク印刷部11f自体を画像処理すれば、第2のグラビアロール11とトリガマーク印刷部11e及び第2の印刷マーク印刷部11fとの比較はトリガマーク及び印刷マークの材質に関わらず可能である。
なお、トリガマーク印刷部11e及び第2の印刷マーク印刷部の位置と、複合シートに印刷された第2のトリガマーク及び第2の印刷マークの位置とは、第2のグラビアロール11と複合シートとの間に滑り等によるずれがない限り一致するため実用上可能である。
(第2の変形例)
図13〜図17を参照して第1の実施例の第2の変形例を説明する。
第2の変形例では、図14に第2のグラビア印刷工程後の複合シートを平面図で示すように、第1,第2のグラビア印刷工程後には、印刷領域の外側に、第1の印刷マーク51及び第2の印刷マーク52が印刷されている。
第1,第2の印刷マーク51,52の複合シート2の長さ方向に沿う寸法は、複合シートの幅方向位置によって変化している。具体的には、第1,第2の印刷マーク51,52は、複合シートの幅方向に沿って複合シート長さ方向に沿う寸法が内側にいくほど大きくなる形状とされている。より具体的には、第1,第2の印刷マーク51,52は内側に底辺を有する三角形の形状とされている。
他方、図13に示すように、第2のグラビアロール11の前段には、第1のセンサ53及び第1の時間計測装置54が配置されている。第1のセンサ53は、第1の印刷マーク51が通過した際に、すなわち通過している間オン状態とされるように構成されている。第1の時間計測装置54は、第1のセンサ53がオン状態とされている時間を計測する。言い換えれば、第1の時間計測装置54は、第1の印刷マーク51が通過している時間期間を計測し、制御装置24に与える。また、第1のセンサ53からオン状態にされるタイミングも制御装置24に与えられる。
他方、第2のグラビアロール11の後段にも、同様にして、第2のセンサ55及び第2の時間計測装置56が配置されている。第2のセンサ55は第1のセンサ53と同様に構成されており、但し、第2の印刷マーク52が通過する間オン状態となるように構成されている。従って、制御装置24には、第2の印刷マーク52が通過する時間期間が第2の時間計測装置56から与えられる。また、第2のセンサ55がオン状態となるタイミングも制御装置24に与えられる。
ところで、第1,第2の印刷マーク51,52は、前述したように、その複合シートの長さ方向に沿う寸法が、幅方向位置によって変化するように構成されている。従って、第1,第2の印刷マーク51,52が通過する時間期間を測定することにより、第1,第2の印刷マーク51,52の幅方向位置を検出することができる。これを、図15及び図16を参照してより具体的に説明する。
第1の印刷マーク51が通過した際に、図15(a)に示すように、第1の印刷マーク51が通過する時間期間iが得られる。他方、第2の印刷マーク52が通過する際には、制御装置24に、図15(b)に示す時間期間uが与えられる。時間期間i及び時間期間uが与えられると、第1,第2の印刷マーク51,52が上記のような形状を有するため、制御装置24において、第1,第2の印刷マーク51,52の上記幅方向位置を演算することができる。この演算結果に基づいて、第1,第2の印刷マーク51,52間のシート幅方向距離wが求められる。他方、制御装置24では、予め、第1,第2のグラビア印刷工程において正確に印刷が行われた際の第1,第2の印刷マーク51,52間の上記幅方向距離が記憶されている。従って、制御装置24において、実際に求められた第1,第2の印刷マーク51,52間の距離と、上記目標距離との差をなくすように第2のグラビアロール11を移動装置により移動させれば、幅方向の印刷ずれを確実に解消することができる。
加えて、上記幅方向だけでなく、セラミックグリーンシートの長さ方向における印刷ずれも解消することができる。
すなわち、センサ53,55により上記時間期間i及びuが測定される際の測定開始のタイミングが同時に検出されるので、印刷マーク51,52の長さ方向の距離vも求められる。制御装置24に、予め、第1,第2のグラビア印刷工程により印刷された第1,第2の印刷マーク51,52間の上記長さ方向の目標距離を記憶しておけば、該長さ方向の目標距離と、上記のようにして求められた第1,第2の印刷マーク51,52間の長さ方向距離との差だけ、コンペンセーターロール28を移動させて、第2のグラビア印刷工程におけるセラミックグリーンシートの長さ方向位置を補正すればよい。
(第3の変形例)
第2の変形例では、第2のセンサ55は、第2のグラビアロール11で印刷された第2の印刷マーク52が通過する期間を測定していたが、図16に示すように、第2のセンサは、第2のグラビアロール11に設けられた第2の印刷マーク印刷部11hが通過する時間期間Uaを計測するように配置してもよい。この場合には、グラビアロール11の表面の第2の印刷マーク印刷部の上記通過時間期間Uaと実際に印刷される第2の印刷マークとの位置関係を求めておけば、上記時間期間Uaから第2の印刷マークの印刷される位置を求めることができる。その他の点については、第2の変形例と同様である。
(他の変形例)
なお、第1の実施例では、グラビアロール11の下流に配置された1台のカメラにより、第1,第2の印刷マークが撮影されていたが、第1,第2の印刷マークをそれぞれ別のカメラで印刷するように構成してもよい。すなわち、第2のグラビアロール11の後段に、トリガマークを撮影するカメラ以外に、さらに2台のカメラを配置してもよい。
また、第2の変形例においても、第2のグラビアロール11の後段に、第1,第2の印刷マークのそれぞれの通過時間を測定するために、2台のセンサを配置してもよい。
また、本発明では、シートの幅方向に沿う制御のみを、第2のグラビアロールの軸方向位置を移動させることにより行ってもよい。
上述してきた実施例及び変形例では、第1のペーストが導電ペーストであり、第2のペーストが段差解消用セラミックペーストであったが、第1のペーストが段差解消用セラミックペーストであり、第2のペーストが導電ペーストであってもよい。また、第1,第2のペーストがいずれも導電ペーストであってもよい。第1,第2のペーストがいずれも導電ペーストの例としては、例えば異なる形状の電極パターンを第1,第2のペーストで構成する場合、異なる材料の導電ペーストを用いる構造を得る場合、あるいは重ね塗りが必要な場合などが挙げられる。
また、積層セラミック電子部品に限らず、他のセラミック電子部品の製造にも本発明を適用することができる。
(a)は第1,第2のグラビア印刷工程が行われた後の印刷図形及び第1,第2の印刷マークを説明するための模式的平面図、(b)は第1の印刷マークを説明するための模式的平面図、(c)は第1,第2の印刷マークの関係を説明するための模式的平面図。 本発明の第1の実施例における第1,第2の印刷マークの位置を検出するための装置の概略構成図。 図3は第2のグラビアロールの軸方向移動量を説明するための模式的斜視図。 本発明の第1の実施例で用いられる第1,第2のグラビア印刷工程を行うための装置の概略構成図。 (a)及び(b)は、それぞれ、第1,第2のグラビアロールを説明するための斜視図。 第1の実施例において、グラビアロールをその軸方向に移動させる装置を説明するための概略構成図。 第1の実施例において支持フィルム上のセラミックグリーンシート上に第1,第2のグラビア印刷工程によりグラビア印刷を行った後の状態を示す模式的平面図。 第1の実施例において支持フィルム上のセラミックグリーンシート上に第1,第2のグラビア印刷工程を行い、導電ペースト及び段差解消用セラミックペーストを印刷した状態を示す模式的正面断面図。 (a)は第1の実施例において得られマザーの積層体を示す正面断面図、(b)は第1の実施例において最終的に得られた積層セラミックコンデンサを示す正面断面図。 本発明の第1の変形例において、第1の印刷マーク及び第2の印刷マーク印刷部の位置を検出するための構成を示す概略構成図。 第1の変形例において印刷された第1の印刷マークを説明するための模式的平面図。 第1の変形例において印刷された第2の印刷マークを模式的に示す平面図。 本発明の第2の変形例において、第1,第2の印刷マークの位置を検出するための装置の概略構成図。 第2の変形例において第1,第2のグラビア印刷工程が行われた後の印刷図形及び第1,第2の印刷マークを説明するための模式的平面図。 (a)は第2の変形例において第1の印刷マークの通過時間を検出する工程を説明するための模式図であり、(b)は第2の印刷マークの通過期間を検出する工程を説明するための模式図。 第3の変形例において、第2のグラビアロールに設けられた第2の印刷マーク印刷部の通過期間を検出する工程を説明するための模式的斜視図。 従来のセラミック電子部品の製造方法において導電ペースト及び段差解消用セラミックペーストを印刷する工程を説明するための模式的平面図。
符号の説明
2…複合シート
3,4…第1,第2のグラビア印刷部
5…第1グラビアロール
6…第1圧接ロール
7a…第1の印刷部
7b…凹部
7c…第1の印刷マーク印刷部
7d…第1のトリガマーク印刷部
11…第2グラビアロール
11a…外周面
11e…第2のトリガマーク印刷部
11f…第2の印刷マーク用印刷部
20…移動装置
21…トリガセンサ
22…第1のカメラ
23…画像処理装置
24…制御装置
25…トリガセンサ
26…第2のカメラ
27…画像処理装置
28…コンペンセーターロール
32…印刷図形
33…第1のトリガマーク
34…第1の印刷マーク
35…第2のトリガマーク
36…第2の印刷マーク
41…トリガセンサ
42…カメラ
51…第1の印刷マーク
52…第2の印刷マーク
53…第1のセンサ
54…第1の時間計測装置
55…第2のセンサ
56…第2の時間計測装置
71…支持フィルム
72…セラミックグリーンシート
73…内部電極
74…段差解消用セラミック
81…マザーの積層体
91…積層セラミックコンデンサ
92…セラミック焼結体
93,94…外部電極

Claims (11)

  1. 支持フィルム上にセラミックグリーンシートが形成された長尺状の複合シートを用意する工程と、
    前記セラミックグリーンシート上の印刷領域内の第1の領域にグラビア印刷法により第1のペーストを印刷する第1グラビア印刷工程と、
    前記セラミックグリーンシート上の印刷領域内の第2の領域にグラビア印刷法により第2のペーストを印刷する第2グラビア印刷工程とを備え、
    前記第1グラビア印刷工程において、前記セラミックグリーンシートまたは支持フィルム上に第1の印刷マークが形成され、
    予め求められた第1の印刷マークの所望の位置と前記形成された第1の印刷マークの位置とを比較し、
    その結果に基づいて、前記第2グラビア印刷工程が行われることを特徴とするセラミック電子部品の製造方法。
  2. 前記第2グラビア印刷工程は、前記第1の印刷マークの結果に基づいて、前記セラミックグリーンシートを幅方向及び/または長さ方向に移動させた後、または前記幅方向及び/または長さ方向の移動中に行われることを特徴とする請求項1に記載のセラミック電子部品の製造方法。
  3. 前記第1の印刷マークの位置を求める手段として、第1の撮像装置及び第1の画像処理装置が用いられることを特徴とする請求項1または2に記載のセラミック電子部品の製造方法。
  4. 前記第2グラビア印刷工程において、前記セラミックグリーンシートまたは支持フィルム上に第2の印刷マークが形成され、予め求められた第1及び第2の印刷マークの所望の位置と前記形成された第1及び第2の印刷マークの位置とを比較し、その結果に基づいて以後の第2グラビア印刷工程が行われることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のセラミック電子部品の製造方法。
  5. 前記第2グラビア印刷工程で用いられる版胴に設けられた第2の印刷マーク印刷部の位置が検出されることにより、前記セラミックグリーンシート上に形成される第2の印刷マークの位置が求められる請求項1〜3のいずれかに記載のセラミック電子部品の製造方法。
  6. 支持フィルム上にセラミックグリーンシートが形成された長尺状の複合シートを用意する工程と、
    前記セラミックグリーンシート上の印刷領域内の第1の領域にグラビア印刷法により第1のペーストを印刷する第1グラビア印刷工程と、
    前記セラミックグリーンシート上の印刷領域内の第2の領域にグラビア印刷法により第2のペーストを印刷する第2グラビア印刷工程とを備え、
    前記第1グラビア印刷工程において、前記セラミックグリーンシートまたは支持フィルム上に第1の印刷マークが形成され、
    予め求められた第1の印刷マークの所望の通過時間と前記形成された第1の印刷マークの通過時間とを比較し、
    その結果に基づいて、前記第2グラビア印刷工程が行われることを特徴とするセラミック電子部品の製造方法。
  7. 前記第2グラビア印刷工程は、前記第1の印刷マークの結果に基づいて、前記セラミックグリーンシートを幅方向及び/または長さ方向に移動させた後、または前記幅方向及び/または長さ方向の移動中に行われることを特徴とする請求項6に記載のセラミック電子部品の製造方法。
  8. 前記第1の印刷マークの通過時間を計測する手段として、第1のセンサ及び第1の計測装置が用いられることを特徴とする請求項6または請求項7に記載のセラミック電子部品の製造方法。
  9. 前記第2グラビア印刷工程において、前記セラミックグリーンシートまたは支持フィルム上に第2の印刷マークが形成され、
    前記第1,第2の印刷マークの所望の通過時間差と、第1,第2の印刷マークの求められる通過時間差とを比較し、
    その結果に基づいて以後の第2グラビア印刷工程が行われることを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載のセラミック電子部品の製造方法。
  10. 前記第1及び/または第2の印刷マークが、セラミックグリーンシートの幅方向に沿って該セラミックグリーンシートの長さ方向寸法が変化する形状を有していることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のセラミック電子部品の製造方法。
  11. 前記第1のペーストと前記第2のペーストが、導電ペーストと段差解消用セラミックペースト、段差解消用セラミックペーストと導電ペースト、導電ペーストと導電ペーストのいずれかの組み合わせであることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のセラミック電子部品の製造方法。
JP2007324779A 2003-02-24 2007-12-17 セラミック電子部品の製造方法及びグラビア印刷方法 Expired - Lifetime JP4556999B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007324779A JP4556999B2 (ja) 2003-02-24 2007-12-17 セラミック電子部品の製造方法及びグラビア印刷方法

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003046068 2003-02-24
JP2007324779A JP4556999B2 (ja) 2003-02-24 2007-12-17 セラミック電子部品の製造方法及びグラビア印刷方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003135656A Division JP4789400B2 (ja) 2003-02-24 2003-05-14 セラミック電子部品の製造方法及びグラビア印刷方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008113023A true JP2008113023A (ja) 2008-05-15
JP4556999B2 JP4556999B2 (ja) 2010-10-06

Family

ID=39445334

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007324779A Expired - Lifetime JP4556999B2 (ja) 2003-02-24 2007-12-17 セラミック電子部品の製造方法及びグラビア印刷方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4556999B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010109562A1 (ja) * 2009-03-27 2010-09-30 株式会社村田製作所 積層セラミック電子部品の製造方法
JP2012054330A (ja) * 2010-08-31 2012-03-15 Tdk Corp 積層電子部品の製造方法及び積層電子部品
JP5035471B2 (ja) * 2009-04-20 2012-09-26 株式会社村田製作所 積層セラミック電子部品の製造方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08250370A (ja) * 1995-03-14 1996-09-27 Toshiba Corp 積層セラミックコンデンサの製造方法
JPH10217432A (ja) * 1997-02-06 1998-08-18 Dainippon Printing Co Ltd 見当制御装置
JP2002187660A (ja) * 2000-12-22 2002-07-02 Hitachi Koki Co Ltd 印刷システム
JP2003133167A (ja) * 2001-10-25 2003-05-09 Murata Mfg Co Ltd 積層電子部品の製造方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08250370A (ja) * 1995-03-14 1996-09-27 Toshiba Corp 積層セラミックコンデンサの製造方法
JPH10217432A (ja) * 1997-02-06 1998-08-18 Dainippon Printing Co Ltd 見当制御装置
JP2002187660A (ja) * 2000-12-22 2002-07-02 Hitachi Koki Co Ltd 印刷システム
JP2003133167A (ja) * 2001-10-25 2003-05-09 Murata Mfg Co Ltd 積層電子部品の製造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010109562A1 (ja) * 2009-03-27 2010-09-30 株式会社村田製作所 積層セラミック電子部品の製造方法
JP4968411B2 (ja) * 2009-03-27 2012-07-04 株式会社村田製作所 積層セラミック電子部品の製造方法
JP5035471B2 (ja) * 2009-04-20 2012-09-26 株式会社村田製作所 積層セラミック電子部品の製造方法
JP2012054330A (ja) * 2010-08-31 2012-03-15 Tdk Corp 積層電子部品の製造方法及び積層電子部品

Also Published As

Publication number Publication date
JP4556999B2 (ja) 2010-10-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4789400B2 (ja) セラミック電子部品の製造方法及びグラビア印刷方法
JP4419370B2 (ja) 積層セラミック電子部品の製造方法及びグラビア印刷方法
JP2003191432A (ja) 連続体シートの印刷方法および印刷装置
JP4556999B2 (ja) セラミック電子部品の製造方法及びグラビア印刷方法
US5753060A (en) Method of manufacturing multilayer ceramic component
JP4348035B2 (ja) 積層電子部品の製造方法
JP4675038B2 (ja) 電子部品の製造方法及び電子部品製造装置
KR100918814B1 (ko) 인쇄방법을 이용한 세라믹 전자부품 고속제조방법
JP4508235B2 (ja) セラミック電子部品の製造方法及びグラビア印刷方法
JP4461761B2 (ja) 積層セラミック電子部品の製造方法
JP4078853B2 (ja) 積層セラミック電子部品の製造方法及び製造装置及びペースト印刷方法
JP2008135761A (ja) セラミック電子部品の製造方法及びグラビア印刷方法
JP4543636B2 (ja) 積層セラミック電子部品の製造方法
JP2014003145A (ja) 電子部品の製造方法および製造装置
CN104576054A (zh) 电子元器件的制造方法
CN101271785B (zh) 陶瓷电子元件制造方法与凹版印刷法
JP2006237458A (ja) 積層型電子部品の製造方法およびその装置
CN112297590B (zh) 凹版印刷装置及层叠陶瓷电容器的制造方法
JP4085880B2 (ja) 巻取連続印刷方法及びその方法を用いたテープボールグリッドアレイ
JP2005197331A (ja) 積層型電子部品の積層体製造方法およびその装置
JP3672107B2 (ja) 塗布装置
JP2003068567A (ja) 積層セラミックコンデンサの製造方法
JP2002231572A (ja) 積層セラミックコンデンサの製造方法
JP2001143956A (ja) 積層セラミックコンデンサの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090303

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090602

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090728

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100413

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100610

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100629

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100712

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4556999

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130730

Year of fee payment: 3

EXPY Cancellation because of completion of term