JP4793412B2 - 積層型電子部品の不良品判別方法および積層型電子部品の製造方法 - Google Patents

積層型電子部品の不良品判別方法および積層型電子部品の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4793412B2
JP4793412B2 JP2008186013A JP2008186013A JP4793412B2 JP 4793412 B2 JP4793412 B2 JP 4793412B2 JP 2008186013 A JP2008186013 A JP 2008186013A JP 2008186013 A JP2008186013 A JP 2008186013A JP 4793412 B2 JP4793412 B2 JP 4793412B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mark
electronic component
multilayer electronic
green
defective
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008186013A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010027779A (ja
Inventor
雅弘 森
圭祐 白石
裕介 深田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP2008186013A priority Critical patent/JP4793412B2/ja
Publication of JP2010027779A publication Critical patent/JP2010027779A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4793412B2 publication Critical patent/JP4793412B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Ceramic Capacitors (AREA)
  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)

Description

本発明は、積層型電子部品の不良品判別方法および積層型電子部品の製造方法に関する。
積層セラミックコンデンサなどの積層型電子部品は、小型化、薄層化および多層化が進んでおり、その開発速度の向上が求められている。このように電子部品の小型化、薄層化および多層化を図るためには、その製造プロセスの工夫も必要であり、不良品を得ることなく、多数の良品チップを製造することがスループットの向上の観点から重要である。
従来、たとえば下記の特許文献1では、グリーン積層体の外層における各チップ予定部の表面中央部に、それぞれ内部電極層と同一材料のドット状のマークを印刷法で施し、ドット状の形状と製造ロットとの間に相関関係を持たせておき、製造ロットの不具合を検出することができるようにした方法が提案されている。
しかしながら、このような従来の方法では、グリーン積層体を切断した後のグリーンチップ、あるいはグリーンチップを焼成した後のチップ部品で試験を行い、製品の良・不良を判別している。そのため、製造ロットによっては、不良部品となる製品を多数製造してから、不良製品の廃棄を行うことになり、トータルとしての製造コストが増大するおそれがある。
また、従来の方法では、内部電極層と同一材料でマークを印刷法で形成するために、焼成後のチップ製品に端子電極をメッキ法で形成する際に、導電性のマークにもメッキ処理が成されるおそれがある。導電性のマークにメッキ処理が成されると、チップ製品の実装時に、端子電極とハンダブリッジされるおそれがあり、ショート不良などの原因となる。
また、印刷法で形成したマークは、切断後のチップ部品のバレル研磨により、マークが消失するおそれもあり、マークと不良品との相関関係を調べることが困難である。
特開昭58−139418号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、積層型電子部品の不良品の発生を予め予測することが可能であり、積層型電子部品のトータルでの製造コストを低減することができる積層型電子部品の不良品判別方法および積層型電子部品の製造方法を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明に係る積層型電子部品の不良品判別方法は、
内部電極用パターン層と内層用グリーンシートとが交互に積層された内層部と、当該内層部の積層方向の外側に積層される外層用グリーンシートから成る外層部とを有するグリーン積層体を準備する工程と、
前記グリーン積層体をプレス加工する前に、前記外層用グリーンシートの表面に、個々のチップに対応する位置で、マークを形成する工程と、
前記マークが形成された前記グリーン積層体を、プレス加工する工程と、
プレス加工後の前記グリーン積層体の表面に形成してあるマークの位置を読み取り、プレス加工前後におけるマークの位置の位置ずれ量を算出する工程と、
前記位置ずれ量を、しきい値と比較したデータに基づき、切断工程を含む次工程に進めるか否かを判断する工程とを有する。
本発明に係る積層型電子部品の不良品判別方法では、プレス加工前後におけるマークの位置の位置ずれ量を算出し、その位置ずれ量を、しきい値と比較し、たとえば位置ずれ量が大きいマークの数が所定値以上の場合には、最終的に得られる製品の不良率が高いと判断することができる。そのような場合には、グリーン積層体を切断することなく廃棄する。そのため、その後の切断工程を含む、製品を製造するために必要とする工程の無駄をなくすことができ、積層型電子部品のトータルでの製造コストを低減することができる。特に、積層型電子部品のチップサイズが小型化している現状では、切断ずれによる不良が発生しやすく、そのような不良を予め知ることができる本発明の効果は大きい。
好ましくは、前記マークは、個々のチップの中央に対応する設計位置で、前記外層用グリーンシートの表面に形成される。このような位置にマークを形成することで、マークの位置の位置ずれ量を正確に算出することができる。なお、切断予定線の近くにマークを形成すると、切断ずれが大きくなった場合には、チップの表面に全くマークが残らない可能性もある。このような点からも、個々のチップの中央に対応する設計位置で、マークを形成することが好ましい。
好ましくは、前記マークは、レーザ加工により形成される。レーザ加工によりマークを形成することで、切断後のバレル研磨処理などであっても、マークが消失せず、グリーン積層体の切断後であっても、マークと不良品との相関関係を調べることが容易である。
好ましくは、プレス加工後の前記マークの位置と、設計されたマークの位置とを比較することで、プレス加工前後におけるマークの位置の位置ずれ量を算出する。マークを形成する位置は、マークを形成する際に予め決まっているため、その設計位置と、プレス加工後のマークの位置とを比較することで、位置ずれ量を正確に算出することができる。
好ましくは、前記グリーン積層体をプレス加工する前にも、前記マークの位置が読み取られ、プレス加工前の前記マークの位置と、プレス加工後の前記マークの位置と、を比較することで、プレス加工前後におけるマークの位置の位置ずれ量を算出する。この場合には、プレス加工前のマークの位置を実際に確認することになるので、さらに正確に位置ずれ量を算出することが可能になる。
好ましくは、前記位置ずれ量を、しきい値と比較したデータに基づき、積層型電子部品の製造歩留まりを予測し、予測された製造歩留まりにより、切断工程を含む次工程に進めるか否かを判断する。製造歩留まりを予測し、たとえば切断工程を含む次工程を行い積層型電子部品の製品を製造して不良品を廃棄する場合と、次工程を行わずにグリーン積層体の状態で廃棄する場合とのいずれがトータルコストを低減できるかを判断することができる。
積層型電子部品の不良品判別方法は、前記グリーン積層体を個々のチップに切断して焼成した後に、前記チップに対する前記マークの位置ずれに基づき、不良品を判別する工程をさらに有してもよい。この場合には、不良品をチップ毎にスクリーニングすることができる。
好ましくは、前記マークの位置は、画像処理装置により読み取られる。
本発明に係る積層型電子部品の製造方法は、上記のいずれかに記載の積層型電子部品の不良品判別方法を有する。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る製造方法により製造される積層セラミックコンデンサの概略断面図、
図2は図1に示す積層セラミックコンデンサを製造する過程で得られるグリーン積層体の斜視図、
図3は図2に示すグリーン積層体の要部断面図、
図4はグリーン積層体に付されるマークの一例を示すグリーン積層体の平面図、
図5(A)は切断不良がないグリーンチップの平面図、図5(B)は図5(A)に示すVB−VB線に沿う断面図、
図6はプレスによりマークに位置ずれが生じていることを示すグリーン積層体の平面図、
図7(A)は切断不良が生じたグリーンチップの平面図、図7(B)は図7(A)に示すVIIB−VIIB線に沿う断面図である。
まず、本発明の実施形態に係る方法により製造される積層型電子部品の一実施形態として、積層セラミックコンデンサの全体構成について説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ2は、コンデンサ素体4と、第1端子電極6と第2端子電極8とを有する。コンデンサ素体4は、第1内部電極層12および第2内部電極層13を有し、第1内側誘電体層10および第2内側誘電体層11の間に、これらの内部電極層12,13が交互に積層してある。
コンデンサ素体4は、その積層方向の両端面に、外側誘電体層14を有する。交互に積層される一方の第1内部電極層12は、コンデンサ素体4の第1端部の外側に形成してある第1端子電極6の内側に対して電気的に接続してある。また、交互に積層される他方の第2内部電極層13は、コンデンサ素体4の第2端部の外側に形成してある第2端子電極8の内側に対して電気的に接続してある。
第1および第2内側誘電体層10,11および外側誘電体層14の材質は、特に限定されず、たとえばチタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウムおよび/またはチタン酸バリウムなどの誘電体材料で構成される。各内側誘電体層10,11の厚みは、特に限定されないが、1μm以下〜数十μmのものが一般的である。また、外側誘電体層14からなる外層部の厚みは、特に限定されないが、好ましくは10〜200μmの範囲である。
端子電極6および8の材質も特に限定されないが、通常、Ni,Pd,Ag,Au,Cu,Pt,Rh,Ru,Ir等の少なくとも1種、又はそれらの合金を用いることができる。通常は、Cu,Cu合金、Ni又はNi合金等や、Ag,Ag−Pd合金、In−Ga合金等が使用される。端子電極6および8の厚みも特に限定されないが、通常10〜50μm程度である。
積層セラミックコンデンサ2の形状やサイズは、目的や用途に応じて適宜決定すればよい。積層セラミックコンデンサ2が直方体形状の場合は、通常、縦(0.2〜5.7mm)×横(0.1〜5.0mm)×厚み(0.1〜3.2mm)程度である。
次に、本発明の一実施形態としての積層セラミックコンデンサ2の製造方法について説明する。
まず、図2に示すグリーン積層体4aを形成する。このグリーン積層体4aを形成するために、図3に示すように、第1内部電極パターン12aが形成された第1グリーンシート10aと、第2内部電極パターン13aが形成された第2グリーンシート11aとを交互に積層し、グリーン積層体4aを形成する。
グリーンシート10a,11aを形成するための誘電体用ペーストは、通常、セラミック粉末と有機ビヒクルとを混練して得られた有機溶剤系ペースト、または水系ペーストで構成される。本実施形態では、これらのペーストは、有機溶剤系ペーストであることが好ましい。
なお、有機ビヒクルとは、バインダを有機溶剤中に溶解したものである。有機ビヒクルに用いるバインダは特に限定されず、エチルセルロース、ポリビニルブチラール等の通常の各種バインダから適宜選択すればよい。
内部電極パターン12a,13aを形成するための内部電極用ペーストは、各種導電性金属や合金からなる導電材、あるいは焼成後に導電材となる各種酸化物、有機金属化合物、レジネート等と、上記した有機ビヒクルとを混練して調製する。なお、内部電極用ペーストには、必要に応じて、共材としてセラミック粉末が含まれていても良い。共材は、焼成過程において導電性粉末の焼結を抑制する作用を奏する。
グリーンシート10a,11aは、上記の誘電体用ペーストを用いたドクターブレード法などで形成される。また、グリーンシート10a,11aの各表面に内部電極パターン12a,13aを形成するには、上記の内部電極用ペーストを用いてスクリーン印刷などを行えばよい。
グリーン積層体4aにおける第1グリーンシート10aは、最終的には図1に示す第1内側誘電体層10となる部分であり、第2グリーンシート11aは、最終的には図1に示す第2内側誘電体層11となる部分である。また、第1内部電極パターン12aは、最終的には図1に示す第1内部電極層12となる部分であり、第2内部電極パターン13aは、最終的には図1に示す第2内部電極層13となる部分である。
図3では、図示の容易化のために、グリーン積層体4aにおける内部電極層12aおよび13aの積層数を少なく図示してあるが、数層から数百層と自由に設定することができる。
なお、図2および図3に示すように、グリーン積層体4aにおける積層方向Z(Z軸方向とも言う)の両端部には、外側誘電体層14となるべきグリーンシート14aが積層してある。グリーン積層体4aにおけるZ軸方向の厚みは、焼成後において、図1に示すコンデンサ素体4の厚みに対応する。
図2および図3に示すように、グリーン積層体4aにおいて、第1内部電極パターン12aと第2内部電極パターン13aとは、パターン12a,13aの長手方向X(X軸方向とも言う)に沿って、半パターンずらしてある直線の繰り返しパターンである。
また、X軸方向とZ軸方向との双方に垂直であるグリーン積層体4aの長手方向Y(Y軸方向とも言う)に沿って見れば、第1内部電極パターン12aと第2内部電極パターン13aとは、同じピッチ長さの分離した直線パターンである。
なお、図2に示すように、これらの第1内部電極パターン12aおよび第2内部電極パターン13aは、グリーン積層体4aのY軸方向に沿って両端位置には形成されない領域が存在し、その領域が端部切り捨て部分26となる。
本実施形態では、グリーン積層体4aは、図2および図3に示す切断線30に沿って切断される。図4に示すように、切断線30は、グリーン積層体4aのX−Y平面から見て、XY軸に平行なマトリックス状に形成され、切断線30に沿って分割後には、グリーンチップ4bとなる。
図4に示すように、本実施形態では、切断後のグリーンチップ4bに対応するように、切断前のグリーン積層体4aにおける片側または両側の外層14aの表面または表面近傍の内部に、マークM1を付す。マークM1の形状は、特に限定されないが、図4に示す例では、十字形であり、個々のチップ4bの中央に対応する設計位置に形成してある。
マークM1の形成方法は、特に限定されないが、好ましくは、プレス前のグリーン積層体4aにおける片側または両側の外層14aの表面に、レーザ照射により形成される。レーザ照射により、たとえば十字形状での凹みに対応するマークM1が、グリーン積層体4aの外層14aの表面に形成される。レーザ照射によりマークM1を形成することで、マークM1は、グリーンチップ4bの焼成後にも残る。
あるいは、マークM1は、切断前でしかもプレス前のグリーン積層体4aにおける外層14aの表面または表面近傍の内部に、焼成時に分解される印刷インキにより、外部から見えるように、しかもマークM1に対応して盛り上がるように、マークM1を印刷法で形成する。そのようなマークM1は、グリーン積層体4aのプレス後には、印刷インキがグリーン積層体4aにおける外層14aの表面または外層内部に埋め込まれる。そのマークM1は、焼成前には、容易に判別することができる。また、焼成後では、印刷インキは、焼成中の熱により蒸散されるが、焼結体チップの外層表面には、マークM1を示す印刷インキに対応する凹みが残される。したがって、焼成体チップにおいても、凹みに対応するマークが残される。
あるいはまた、マークM1は、プレス前のグリーン積層体4aの外層表面に、電極パターン12a,13aを形成するための電極ペーストと同じ電極ペーストで、形成されても良い。その場合には、その後に、そのマークM1が形成されたグリーン積層体4aの外層表面に、マークM1が透けて見える保護層を形成する。保護層は、外側誘電体層14となるべき複数のグリーンシート14aのうちの一枚または複数枚であってもよい。そのようなマークM1は、保護層から透けて見えると共に、保護層により保護され、マークM1が消されるおそれがない。
図4に示すように、グリーン積層体4aの表面には、マークM1と共に、マークM2が観察される。マークM2は、グリーンシートの積層ずれを防止すると共に、切断時の位置決めマークとして用いられ、たとえば電極パターン12a,13aを形成するための導電パターンの印刷法により形成される。
このようなマークM1,M2が付されたグリーン積層体4aの表面は、本プレス前に、撮像カメラを含む画像処理装置により撮像処理され、マークM1,M2の各位置が記憶される。その後に、このグリーン積層体4aは、本プレス加工される。本プレス加工時のプレス圧力は、特に限定されないが、たとえば50〜200MPaである。
本プレス加工を行う金型は、プレス加工により変形ずれが生じないように設計してあるが、周囲環境が変化した場合や製造ロットが変化した場合などには、図6に示すように、X軸方向とY軸方向、特にX軸方向に変形ずれが生じてしまうことがある。X軸方向に変形ずれが大きく生じてしまうと、切断位置によっては、切断後のチップ4b1において、図7(B)に示すように、電極パターン12a,13aに短絡が生じてしまうおそれがある。ところが従来では、このようなチップ4b1は、外観上、何ら良品のチップ4b(図6参照)と区別がつかず、不良品となるおそれがあるチップを予め判別することは困難であった。
本実施形態では、積層体4aのプレス加工後で切断前に、マークM1,M2が付されたグリーン積層体4aの表面を、再度、撮像カメラを含む画像処理装置により撮像処理し、各チップ4b毎に、マークM1におけるプレス加工前後の位置ずれ量(X軸方向とY軸方向)を算出する。そして、マークM1毎に求められた位置ずれ量を、しきい値と比較したデータに基づき、積層セラミックコンデンサの製造歩留まりを予測し、予測された製造歩留まりにより、切断工程を含む次工程に進めるか否かを判断する。
たとえば60μmをしきい値として設定し、そのしきい値以上のずれ量が生じるマークM1の数を求め、その数が、積層体4aの全体に対して、何%になるかを算出する。たとえば、しきい値を超えるマークM1の割合が20%以上になる場合には、製造歩留まりが80%以下となると判断することができる。そのような場合に、積層体4aに対して、たとえば切断工程を含む次工程を行い積層セラミックコンデンサの製品を製造して不良品を廃棄する場合と、次工程を行わずにグリーン積層体4aの状態で廃棄する場合とのいずれがトータルコストを低減できるかを判断することができる。
本実施形態に係る積層セラミックコンデンサの不良品判別方法では、プレス加工前後におけるマークM1の位置の位置ずれ量を算出し、その位置ずれ量を、しきい値と比較し、たとえば位置ずれ量が大きいマークの数が所定値以上の場合には、最終的に得られる製品の不良率が高いと判断することができる。そのような場合には、グリーン積層体4aを切断することなく廃棄する。そのため、その後の切断工程を含む、製品を製造するために必要とする工程の無駄をなくすことができ、積層セラミックコンデンサのトータルでの製造コストを低減することができる。特に、チップサイズが小型化している現状では、図7(A)および図7(B)に示すように切断ずれによる不良が発生しやすく、そのような不良を予め知ることができる本実施形態の効果は大きい。
また、本実施形態では、マークM1は、個々のチップ4bの中央に対応する設計位置形成することで、マークM1の位置の位置ずれ量を正確に算出することができる。なお、切断予定線30の近くにマークM1を形成すると、切断ずれが大きくなった場合には、チップ4bの表面に全くマークM1が残らない可能性もある。このような点からも、個々のチップ4bの中央に対応する設計位置で、マークM1を形成することが好ましい。
さらに本実施形態では、マークM1は、レーザ加工により形成されるので、切断後のバレル研磨処理などであっても、マークM1が消失せず、グリーン積層体4aの切断後であっても、マークM1と不良品との相関関係を調べることが容易である。
さらにまた本実施形態では、次工程に進めたグリーン積層体4aを個々のチップ4bに切断して焼成した後に、チップ4bに対するマークM1の位置ずれに基づき、不良品を判別する工程をさらに有してもよい。この場合には、不良品をチップ4b毎にスクリーニングすることができる。
グリーン積層体4aの切断は、切断線30に沿って、たとえば押し切り刃などで行われ、切断後には、個々のグリーンチップ4bとなる。各グリーンチップ4bは、切断ズレ、厚み不良などの検査が行われてもよい。切断ずれの検査に際しては、図5(A)および図7(A)に示すように、マークM1の中央からのずれによっても判断することができる。
なお、本実施形態では、切断後のグリーンチップ4bに、脱バインダ処理および焼成処理を施し、焼結体チップを得る。脱バインダ処理および焼成処理の諸条件は特に限定されないが、焼成温度としては、たとえば1000〜1400°Cである。
その後に、焼結体チップに、図1に示す第1および第2端子電極6および8となる電極ペーストを塗布し、焼き付け処理を行う。焼き付け処理時の温度条件などは、特に限定されない。
その後に、これらの焼結体チップに対して、デラミネーション不良やクラック検査などの外観検査と共に、容量測定、耐電圧、絶縁抵抗などの電気特性を測定し、これらの不良を検査してもよい。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
たとえば、上述した実施形態では、プレス加工前にも、マークM1の位置を画像処理装置で撮像したが、必ずしも撮像することなく、画像処理装置により読み取られたプレス加工後のマークM1の位置と、設計されたマークM1の位置とを比較することで、プレス加工前後におけるマークM1の位置の位置ずれ量を算出してもよい。マークM1を形成する位置は、マークM1を形成する際に予め決まっているため、その設計位置と、プレス加工後のマークM1の位置とを比較することで、位置ずれ量を正確に算出することができる。ただし、上述した実施形態では、プレス加工前のマークM1の位置を画像処理装置により実際に確認することになるので、さらに正確に位置ずれ量を算出することが可能になる。
また、本発明の方法は、積層セラミックコンデンサの不良品判別方法および製造方法に限らず、その他の積層型電子部品の不良品判別方法および製造方法に適用することが可能である。
図1は本発明の一実施形態に係る製造方法により製造される積層セラミックコンデンサの概略断面図である。 図2は図1に示す積層セラミックコンデンサを製造する過程で得られるグリーン積層体の斜視図である。 図3は図2に示すグリーン積層体の要部断面図である。 図4はグリーン積層体に付されるマークの一例を示すグリーン積層体の平面図である。 図5(A)は切断不良がないグリーンチップの平面図、図5(B)は図5(A)に示すVB−VB線に沿う断面図である。 図6はプレスによりマークに位置ずれが生じていることを示すグリーン積層体の平面図である。 図6はプレスによりマークに位置ずれが生じていることを示すグリーン積層体の平面図である。
符号の説明
2… 積層セラミックコンデンサ
4… コンデンサ素体
4a… グリーン積層体
4b,4b1… グリーンチップ
6… 第1端子電極
8… 第2端子電極
10… 第1内側誘電体層
10a… 第1グリーンシート
11… 第2内側誘電体層
11a… 第2グリーンシート
12… 第1内部電極層
12a… 第1内部電極パターン
13… 第2内部電極層
13a… 第2内部電極パターン
30… 切断線
M1,M2… マーク

Claims (6)

  1. 内部電極用パターン層と内層用グリーンシートとが交互に積層された内層部と、当該内層部の積層方向の外側に積層される外層用グリーンシートから成る外層部とを有するグリーン積層体を準備する工程と、
    前記グリーン積層体をプレス加工する前に、前記外層用グリーンシートの表面に、個々のチップの中央に対応する設計位置で、マークを形成する工程と、
    前記マークが形成された前記グリーン積層体を、プレス加工する工程と、
    プレス加工後の前記グリーン積層体の表面に形成してあるマークの位置を読み取り、プレス加工前後におけるマークの位置の位置ずれ量を算出する工程と、
    前記位置ずれ量を、しきい値と比較したデータに基づき、積層型電子部品の製造歩留まりを予測し、予測された製造歩留まりにより、切断工程を含む次工程に進めるか否かを判断する工程と
    前記グリーン積層体を個々のチップに切断して焼成した後に、前記チップに対する前記マークの位置ずれに基づき、不良品を判別する工程とを有する積層型電子部品の不良品判別方法。
  2. 前記マークは、レーザ加工により形成される請求項1に記載の積層型電子部品の不良品判別方法。
  3. プレス加工後の前記マークの位置と、設計されたマークの位置とを比較することで、プレス加工前後におけるマークの位置の位置ずれ量を算出する請求項1または2に記載の積層型電子部品の不良品判別方法。
  4. 前記グリーン積層体をプレス加工する前にも、前記マークの位置が読み取られ、プレス加工前の前記マークの位置と、プレス加工後の前記マークの位置と、を比較することで、プレス加工前後におけるマークの位置の位置ずれ量を算出する請求項1または2に記載の積層型電子部品の不良品判別方法。
  5. 前記マークの位置は、画像処理装置により読み取られる請求項1〜のいずれかに記載の積層型電子部品の不良品判別方法。
  6. 請求項1〜のいずれかに記載の積層型電子部品の不良品判別方法を有する積層型電子部品の製造方法。
JP2008186013A 2008-07-17 2008-07-17 積層型電子部品の不良品判別方法および積層型電子部品の製造方法 Expired - Fee Related JP4793412B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008186013A JP4793412B2 (ja) 2008-07-17 2008-07-17 積層型電子部品の不良品判別方法および積層型電子部品の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008186013A JP4793412B2 (ja) 2008-07-17 2008-07-17 積層型電子部品の不良品判別方法および積層型電子部品の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010027779A JP2010027779A (ja) 2010-02-04
JP4793412B2 true JP4793412B2 (ja) 2011-10-12

Family

ID=41733339

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008186013A Expired - Fee Related JP4793412B2 (ja) 2008-07-17 2008-07-17 積層型電子部品の不良品判別方法および積層型電子部品の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4793412B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5672170B2 (ja) * 2010-06-24 2015-02-18 株式会社村田製作所 被プレス物の密度変化評価方法及び積層セラミック電子部品の製造方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01305511A (ja) * 1988-06-03 1989-12-08 Murata Mfg Co Ltd 積層セラミックコンデンサの製造方法
JPH0878273A (ja) * 1994-09-07 1996-03-22 Rohm Co Ltd 積層型電子部品の製造方法
JP2001217139A (ja) * 2000-01-31 2001-08-10 Kyocera Corp 積層型電子部品の製法
JP4170934B2 (ja) * 2004-03-08 2008-10-22 Tdk株式会社 積層型部品の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010027779A (ja) 2010-02-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN110010349B (zh) 贯通型层叠陶瓷电容器
KR101736718B1 (ko) 관통형 적층 세라믹 콘덴서
KR101197921B1 (ko) 적층 세라믹 전자 부품
KR101426705B1 (ko) 세라믹 전자 부품
US9870865B2 (en) Multilayer ceramic capacitor including a perovskite compound
JP2015226053A (ja) 積層セラミックキャパシタ、積層セラミックキャパシタの製造方法、及び積層セラミックキャパシタの実装基板
JP2009135322A (ja) 積層型電子部品の不良検出方法および積層型電子部品の製造方法
CN104124056A (zh) 多层陶瓷电子元件和用于安装该多层陶瓷电子元件的板件
JP7148343B2 (ja) 積層セラミック電子部品の製造方法及び積層セラミック電子部品
US8228662B2 (en) Feedthrough capacitor with signal internal electrode layers and ground internal electrode layers alternately arranged
US9236188B1 (en) Multilayer ceramic capacitor
JP4793412B2 (ja) 積層型電子部品の不良品判別方法および積層型電子部品の製造方法
JP5347350B2 (ja) 積層型電子部品の製造方法
JP2015053512A (ja) 積層セラミックコンデンサ
JP6959079B2 (ja) セラミック電子部品、セラミック電子部品の検査装置、セラミック電子部品の検査方法およびセラミック電子部品の製造方法
US11862403B2 (en) Method of manufacturing multilayer ceramic capacitor and multilayer ceramic capacitor
US8885323B2 (en) Multilayered ceramic electronic component and fabricating method thereof
JP4779976B2 (ja) 電子部品の製造方法
JP4692539B2 (ja) 積層型電子部品の製造方法
JP2009164190A (ja) 積層型電子部品の製造方法
JP2003347146A (ja) 積層セラミックコンデンサおよびその製造方法
JP2008124276A (ja) 電子部品の製造方法
JP2009164189A (ja) 積層セラミック電子部品の製造方法
US20140376151A1 (en) Method of manufacturing multilayer ceramic electronic component and multilayer ceramic electronic component manufactured thereby
JP4525733B2 (ja) 積層型電子部品の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101209

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110118

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110318

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110628

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110711

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140805

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees