JP2003347146A - 積層セラミックコンデンサおよびその製造方法 - Google Patents

積層セラミックコンデンサおよびその製造方法

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JP2003347146A
JP2003347146A JP2002156286A JP2002156286A JP2003347146A JP 2003347146 A JP2003347146 A JP 2003347146A JP 2002156286 A JP2002156286 A JP 2002156286A JP 2002156286 A JP2002156286 A JP 2002156286A JP 2003347146 A JP2003347146 A JP 2003347146A
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ceramic
capacitor
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JP2002156286A
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Yoshihiro Fujioka
芳博 藤岡
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Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】誘電体層および内部電極層を薄層化して高積層
化した場合にも、積層セラミックコンデンサに発生する
クラックやデラミネーション等の欠陥を防止でき、高容
量、高絶縁性、高信頼性の積層セラミックコンデンサ及
びその製造方法を提供する。 【解決手段】コンデンサ本体3が、前記内部電極層9
a、9bに平行に、前記外部電極5が形成される端面1
0aから中央部10bに向け漸次拡幅されており、コン
デンサ本体3の中央部10bの最大幅をWDC、前記コン
デンサ本体3の端面10aの幅をWDEとしたときに、W
DC/WDE≧1.02の関係を満足する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層セラミックコ
ンデンサおよびその製造方法に関し、特に、小型で高容
量を有する積層セラミックコンデンサおよびその製造方
法に関する。
【0002】
【従来技術】近年、電子機器の小型化、高密度化に伴
い、例えば、積層セラミックコンデンサでは小型高容量
化が求められ、このため誘電体層や内部電極層の薄層化
および多層化が進められている。
【0003】このような積層セラミックコンデンサで
は、セラミックグリーンシートの薄層化および多層化に
伴い、セラミックグリーンシート上に形成された内部電
極パターンの厚みが大きく影響するようになり、内部電
極パターンが形成されている部分と形成されていない部
分との間で内部電極パターンの厚みによる段差が累積
し、内部電極パターンの無い周囲のセラミックグリーン
シート同士の密着が弱くなり、デラミネーションが発生
しやすくなる。このためセラミックグリーンシート上の
段差を無くす工夫が行われている。
【0004】このような積層セラミックコンデンサの製
造方法として、例えば、特開2000−311831号
公報に開示されるようなものが知られている。この公報
に開示された製造方法により形成される積層セラミック
コンデンサは、図7(a)に示すように、誘電体層10
1と内部電極層103とを交互に積層してコンデンサ本
体105が形成され、このコンデンサ本体105の対向
する端面に内部電極層103が導出し、この部分に各々
外部電極107が形成されている。
【0005】ここで、内部電極層103は、図7(b)
に示すように、対向して形成されている外部電極107
の方向(以下長寸方向という)の一方の端面付近から他
方の端面に渡ってほぼ同一の幅で形成されており、対向
する内部電極層103同士の短絡を防止するとともに、
電位の異なる他方の外部電極107との絶縁を確保する
ために、誘電体層101の、外部電極107側以外の3
方向の縁部には内部電極層103の形成されていないマ
ージン部109が設けられている。
【0006】このような積層セラミックコンデンサは一
般に図8に示すような方法により製造される。
【0007】(a)先ず、誘電体セラミック粉末及び有
機バインダを含むセラミックスラリーをキャリアフィル
ム120上に塗布してシート状に成形し、セラミックグ
リーンシート121が形成される。
【0008】(b)次に、得られたセラミックグリーン
シート121にスクリーン印刷機などにより金属含有ペ
ーストを用いて複数の内部電極パターン123が形成さ
れる。
【0009】(c)次に、セラミックグリーンシート1
21上に形成された内部電極パターン123間の全周囲
に、セラミックペーストによりセラミックパターン12
4が形成される。なお、この内部電極パターン123と
セラミックパターン124とは実質的に同一厚みになる
ように形成されている。
【0010】(d)次に、複数の内部電極パターン12
3とセラミックパターン124とが形成されたセラミッ
クグリーンシート121を、内部電極パターン123
の、外部電極107と接続される方向の中央に、前記セ
ラミックパターン124が重畳されるように複数積層し
て仮積層体125が形成される。
【0011】次に、この仮積層体125を加圧加熱して
セラミックグリーンシート121と内部電極パターン1
23とが密着された積層体127が形成される。
【0012】次に、積層体127を切断線Sに沿って切
断する。即ち、積層体127中に形成されたセラミック
パターン124の略中央を、内部電極パターン123の
長寸方向(f)と、その長寸方向に対して垂直方向
(e)に切断して、内部電極パターン123の一方の端
がそれぞれ露出したコンデンサ本体成形体が形成され
る。この後、所定の温度と雰囲気において焼成を行い、
コンデンサ本体105が形成され、最後に、このコンデ
ンサ本体105の対向する端面に外部電極107を形成
することにより積層セラミックコンデンサが形成され
る。
【0013】このような積層セラミックコンデンサで
は、セラミックグリーンシート121上の内部電極パタ
ーン123の全周囲にセラミックパターン124が充填
されているために、内部電極パターン123の厚みによ
る段差が解消され、積層時の加圧加熱においても、内部
電極パターン123の拡幅や変形が抑制されることか
ら、誘電体層101のマージン部109をより狭くして
内部電極層103の有効面積がより大きくなるように形
成されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】積層セラミックコンデ
ンサでは、高容量化に対して、静電容量を発現するコン
デンサ本体のサイズを極力大きくし、外部電極107の
厚みを薄くすることが求められているが、上記積層コン
デンサでは、外部電極107の厚みを薄くした場合に
は、外部電極107の表面をメッキ処理する際に、メッ
キ液が外部電極107から内部電極層103側に浸入し
やすくなり、熱衝撃試験においてクラックが発生すると
いう問題点があった。
【0015】また、誘電体層101を介して内部電極層
103同士が重なり合った部分(有効部111)と重な
り合っていない部分(非有効部113)との境界部分B
oに内部応力が発生することが知られているが、マージ
ン部109を小さくした場合には、内部電極層103の
有効面積が大きくなることから、積層セラミックコンデ
ンサの静電容量が高まるものの、外部電極107付近の
絶縁低下が起こりやすくなるとともに、上記境界部分B
oにおけるマージン部109の強度が低下することか
ら、実装時の熱応力や電圧印加時の電歪等による内部応
力の増加によりマージン部109にクラックやデラミネ
ーションが発生しやすくなるという問題があった。
【0016】一方、マージン部109を広くした場合に
は、マージン部109の強度を高め、内部応力の増加に
よるクラックやデラミネーションを防止することができ
るものの、内部電極層103の有効面積が小さくなるこ
とから、折角、内部電極層103の段差を解消する工夫
をしても積層セラミックコンデンサの静電容量が低く抑
えられてしまうという問題があった。
【0017】従って、本発明は、誘電体層および内部電
極層を薄層化して高積層化した場合にも、積層セラミッ
クコンデンサに発生するクラックやデラミネーション等
の欠陥を防止でき、高容量、高絶縁性の積層セラミック
コンデンサおよびその製造方法を提供することを目的と
する。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の積層セラミック
コンデンサは、複数の誘電体層と複数の内部電極層とを
交互に積層してなるコンデンサ本体の対向する両端面
に、前記内部電極層が交互に接続される外部電極をそれ
ぞれ形成してなる積層セラミックコンデンサにおいて、
前記コンデンサ本体が、前記内部電極層と平行方向に、
かつ前記外部電極が形成される端面から中央部に向けて
漸次拡幅されていることを特徴とする。
【0019】このような構成によれば、コンデンサ本体
の端面に対して中央部側の幅を大きくすることにより誘
電体層間に形成される内部電極層の有効面積を大きくす
ることができ、積層セラミックコンデンサの静電容量を
高めることができる。
【0020】また、本発明では、コンデンサ本体の中央
部側の幅に対する端部の幅を狭くすることにより、外部
電極が形成されるコンデンサ本体の端部の幅に対する中
央部の幅の増加分だけ外部電極厚みを確保することがで
き、このため外部電極にメッキ処理する際の、内部電極
層へのメッキ液浸入を防止でき、かつ熱衝撃試験におい
てクラックの発生を防止できる。
【0021】そして、上記積層セラミックコンデンサで
は、コンデンサ本体中央部の最大幅をWDC、前記コンデ
ンサ本体の端面の幅をWDEとしたときに、WDC/WDE
1.02の関係を満足することが望ましく、このことに
より、コンデンサ本体の中央部における内部電極層の有
効面積を広げることができ、積層セラミックコンデンサ
の静電容量をさらに高めることができるとともに、コン
デンサ本体の幅に対して、外部電極のはみ出しを抑えな
がらもその厚みをさらに充分に確保することができる。
【0022】上記積層セラミックコンデンサでは、内部
電極層が、容量発生に寄与する有効部と容量発生に寄与
しない非有効部とから構成されるとともに、前記有効部
は前記非有効部側端から中央側に向け、一方、前記非有
効部は前記有効部側端から前記外部電極側に向け、それ
ぞれ漸次拡幅されていることが望ましい。内部電極層を
このような構造とすることにより、対向する外部電極側
から内部電極層の中央に向かって内部電極層の幅を大き
くし、かつ、内部電極層の有効部と非有効部との境界部
分の位置のマージン部の幅を大きくできることから、対
向する内部電極層と外部電極との絶縁を充分確保できる
とともに、サイドマージン部の強度を高めクラックの発
生を防止できる。また、有効部では、誘電体層の面積に
対して内部電極層の有効面積を高めることができ、積層
セラミックコンデンサの静電容量をさらに高めることが
できる。
【0023】本発明の積層セラミックコンデンサの製造
方法は、セラミックグリーンシートの主面上に複数の内
部電極パターンを所定間隔をおいて整列して形成する工
程と、外部電極と接続される側の前記内部電極パターン
間に、該内部電極パターンと離間してセラミックパター
ンを形成する工程と、前記内部電極パターンおよび前記
セラミックパターンが形成された前記セラミックグリー
ンシートを、前記内部電極パターンの外部電極と接続さ
れる方向の中央に、前記セラミックパターンが重畳され
るように積層して、前記内部電極パターンと前記セラミ
ックパターンとの間に隙間が形成された仮積層体を形成
する工程と、該仮積層体を加圧加熱して加圧積層体を形
成する工程と、該加圧積層体を、前記加圧積層体中に形
成された内部電極パターンの列間に沿って切断し、積層
分割体を形成する工程と、該積層分割体を加圧加熱して
前記積層分割体の幅方向に変形させた積層分割加圧体を
形成する工程と、前記積層分割加圧体を、前記積層分割
加圧体中のセラミックパターンの略中央で幅方向に切断
してコンデンサ本体成形体を形成する工程と、を具備す
る製造方法である。
【0024】このような製造方法によれば、セラミック
パターンを内部電極パターンの長寸方向のパターン間に
離間して形成し、内部電極パターンおよびセラミックパ
ターンが形成されたセラミックグリーンシートを積層し
た場合において、この離間部分に空隙が形成されること
により空隙の積層方向の上下に形成された内部電極パタ
ーンは、加圧積層体を形成する際の加圧加熱によっても
積層時の圧力が印加されにくいことから横方向への伸び
が抑制される。
【0025】一方、上下の内部電極パターンが重畳する
部分は仮積層体の加圧に対し拡幅される。即ち、空隙の
垂直方向に存在する内部電極パターンの部分が、焼成後
に形成される内部電極層の有効部と非有効部との境界部
分となることから、有効部では長寸方向の両端から中央
側に向け、一方、非有効部では有効部側端から外部電極
側に向け、それぞれ漸次拡幅された形状を有する内部電
極層を容易に形成することができる。
【0026】また、加圧積層体を内部電極パターンの列
間に沿って切断して積層分割体を形成し、この積層分割
体に対して再度加圧加熱を行うことにより、内部電極パ
ターンとともにコンデンサ本体成形体をも横方向に変形
させることができる。このためコンデンサ本体および内
部電極層の中央部が拡幅された積層セラミックコンデン
サを容易に形成できる。
【0027】
【発明の実施の形態】(構造)本発明の積層セラミック
コンデンサについて詳細に説明する。
【0028】図1は積層セラミックコンデンサの平面断
面図である。積層セラミックコンデンサ1は、図1に示
すように、コンデンサ本体3の両端部に外部電極5が形
成され構成されている。
【0029】コンデンサ本体3は、複数の誘電体層7と
複数の内部電極層9a、9bとが交互に積層されている
が、このコンデンサ本体3は、内部電極層9a、9bの
面内方向に、外部電極5が形成される端面10aから中
央部10bに向け漸次拡幅されていることが重要であ
る。即ち、コンデンサ本体3は、このコンデンサ本体3
の端面10aから長寸方向の中央部10bに向けて徐々
に幅が広くなり、中央部10bを過ぎると他方端面10
aに向け徐々に幅が狭くなっている。
【0030】ここで、コンデンサ本体3の中央部10b
における内部電極層9a、9bと平行な方向の最大幅を
DC、前記コンデンサ本体3の端部10aにおける前記
内部電極層9a、9bと平行な方向の幅をWDEとしたと
きに、WDC/WDE≧1.02の関係を満足することが望
ましく、特に、コンデンサ本体3の湾曲部10cにおけ
る応力集中を低減し、焼成後および耐熱衝撃試験後にお
けるクラックを抑制するという理由から、WDC/WDE
は1.03〜1.08であることがより望ましい。
【0031】図2は図1のA−A線に沿った断面図、即
ち、横断面図である。本発明のコンデンサ本体3では、
このコンデンサ本体3の側面10d、10eが稜線部分
10を除いて平行になるように形成されていることが望
ましいが、コンデンサ本体3の厚み方向の中央部10b
が湾曲状に幅広となり、さらに、コンデンサ本体3のこ
のような変形に応じて、内部電極層9a、9bも横方向
に伸びていてもかまわない。
【0032】また、本発明のコンデンサ本体3を構成す
る誘電体層7の厚みは4μm以下であることが望まし
く、特に、積層セラミックコンデンサ1の静電容量およ
び絶縁性を高めるという理由から、1〜3μmであるこ
とがより望ましい。
【0033】図3は、図1の内部電極層を示す模式図で
ある。内部電極層9a、9bは、図3に示すように、そ
の一端がコンデンサ本体3の長寸方向の両端面のいずれ
かに導出されて一方の外部電極5に接続され、他端は他
方の外部電極5と絶縁を保つようにコンデンサ本体3の
端面10aと所定のエンドマージン11により隔てられ
ている。
【0034】また、誘電体層7を介して交互に積層され
ている内部電極層9a、9bは積層方向に重なり合った
有効部13とその有効部13の端部に形成されコンデン
サ本体3の端面に導出された非有効部15により構成さ
れている。
【0035】また、有効部13は、非有効部15との境
界部分である端eから長寸方向の中央部fに向け徐々に
幅w1が広くなり、中央fを過ぎると他方端gに向け徐
々に幅w1が狭くなっている。このように、内部電極層
9a、9bにより形成される有効部13の形状とコンデ
ンサ本体3の平面形状とは、ともに長寸方向の中央部f
が拡幅された太鼓似形状であることが望ましい。
【0036】一方、非有効部15は有効部13側の端e
又はgから外部電極5側に向かって幅w2が徐々に広く
なっている。こうして誘電体層7の長辺と内部電極層9
a、9bとの間に幅の異なるサイドマージン部17が形
成されていることが望ましい。
【0037】即ち、本発明の内部電極層9a、9bは、
容量発生に寄与する有効部13と容量発生に寄与しない
非有効部15とから構成されるとともに、前記有効部1
3は前記非有効部15側端から中央f側に向け、一方、
前記非有効部15は前記有効部13側端から前記外部電
極5側に向け、それぞれ漸次拡幅されていることが望ま
しく、この場合、内部電極層9a、9bを構成する有効
部13の最大幅を持つ中央部fの幅Wmaxに対する誘電
体層7の幅WDの比は、1.02〜1.27が望まし
い。
【0038】また、本発明の積層セラミックコンデンサ
1では、内部電極層9a、9bを構成する有効部13の
最大幅をWmax、有効部13と非有効部15との境界部
分である有効部13の端e、gの幅をWminとしたとき
に、Wmax/Wmin≧1.05であることが望ましく、特
に、サイドマージン部17の強度を高め、外部電極5と
の間の短絡を防止するとともに、焼成後および実装時
に、この有効部13と非有効部15との境界部分である
端e、gに発生する内部応力をさらに抑制するという理
由から、Wmax/Wminの比は、1.1〜1.3であるこ
とがより望ましい。
【0039】ここで、内部電極層9a、9bの厚みは
1.5μm以下であることが望ましく、多層化におい
て、積層体の薄型化および低コスト化とともに静電容量
の確保を図る上で、0.5〜1.5μmであることがよ
り望ましい。また、本発明の内部電極層9a、9bで
は、有効部端e、g側が、有効部13の中央部f側より
も厚いことが望ましい。
【0040】また、本発明の積層セラミックコンデンサ
1では、積層数は100層以上、特に、高容量タイプの
積層セラミックコンデンサ1として静電容量の向上のた
めに、200層以上であることがより望ましい。
【0041】(製造方法)本発明の積層セラミックコン
デンサ1は、例えば、図4に示すような工程を経て製造
される。
【0042】図4(a)に示すように、先ず、誘電体層
7となるセラミック粉末に水および分散剤を加え、ボー
ルミルにて混合粉砕し、これに有機バインダを添加し、
得られたセラミックスラリーをキャリアフィルム21上
に塗布してセラミックグリーンシート23が形成され
る。セラミックグリーンシート23の厚みは5μm以
下、特に、積層セラミックコンデンサ1の静電容量を向
上するとともに絶縁性を確保するという理由から、2〜
4μmであることがより望ましい。
【0043】次に、図4(b)に示すように、このセラ
ミックグリーンシート23の表面に金属含有ペーストを
用いてスクリーン印刷法により複数の内部電極パターン
25が形成される。ここで形成される内部電極パターン
25の形状は、焼成後に形成される誘電体層7の形状に
対して相似形であることが望ましく、特に、小型、高容
量の積層セラミックコンデンサ1では、誘電体層7上の
エンドマージン11を形成し、外部電極5との絶縁性を
確保するために長方形状であることがより望ましい。
【0044】ここで、金属含有ペーストは、導体粉末、
セラミック粉、有機粘結剤および有機溶剤を含有し、薄
層化され均質でパターン精度の高い内部電極パターン2
5を形成するために適正な粘度調製が行われる。
【0045】金属含有ペーストに含まれる導体粉末およ
びセラミック粉の平均粒径は、内部電極パターン25、
およびこれが焼成されて形成される内部電極層9a、9
bを緻密にしかつ表面が平滑な金属膜を形成するという
理由から、0.15〜0.5μmの範囲であることが望
ましい。
【0046】金属含有ペースト中に含まれる導体粉末と
しては、Ni、Cu等の卑金属が用いられ、金属の焼成
温度が一般の絶縁体の焼成温度と一致する点、およびコ
ストが安いという点からNiが望ましい。
【0047】また、内部電極パターン25の厚みは2μ
m以下であることが望ましく、特に、多層化において積
層体の薄型化および低コスト化とともに静電容量の確保
を図る上で0.5〜1.5μmであることが望ましい。
【0048】次に、図4(c)に示すように、セラミッ
クグリーンシート23の表面に形成された長方形状の内
部電極パターン25の、長寸方向のパターン間(即ち、
図3中のエンドマージン11方向)に、離間させて、セ
ラミックペーストを印刷して、内部電極パターン25と
ともに、矩形状のセラミックパターン29が形成され
る。このようにして形成された内部電極パターン25と
セラミックパターン29とは厚みがほぼ同じであり実質
的に内部電極パターン25の段差を無くすように形成さ
れていることが望ましい。
【0049】そして、内部電極パターン25とセラミッ
クパターン29との離間された間隔は少なくとも10μ
m以上であることが望ましく、積層時の変形を抑えかつ
セラミックグリーンシート23の隙間への充填性を高め
るという理由から15〜100μmであることがより望
ましい。
【0050】ここで用いるセラミックペーストは、粘結
剤が、内部電極パターン25を形成した金属含有ペース
トと同組成もしくは異なる組成の両方を適用できるが、
特に、導体ペーストの印刷と同じ条件を採用できること
およびセラミックグリーンシート23の表面からの粘結
剤の揮発速度を一致させるという理由から、セラミック
ペーストは金属含有ペーストと同組成の粘結剤で構成さ
れることが望ましい。
【0051】図5はセラミックグリーンシート23上に
内部電極パターン25およびセラミックパターン29が
形成された状態を示す平面図である。内部電極パターン
25は、図5に示すように、長方形状であればよく、通
常は、内部電極パターン25の中央53と端部55とは
ほぼ同一の幅wで形成されていることが内部電極パター
ン25の寸法精度公差を高める上で望ましい。
【0052】なお、内部電極パターン25は、同じく長
方形状のマスクパターンを用いて形成される。マスクパ
ターンは上記のような長方形状に限定されるものではな
く、積層時の加圧加熱後および焼成後に形成される内部
電極層9a、9bの有効部13と非有効部15が連結さ
れたような長寸方向に幅の異なるマスクパターンの形状
であってもよい。
【0053】次に、内部電極パターン25およびセラミ
ックパターン29が形成されたセラミックグリーンシー
ト23を、図4(d)に示すように、所定枚数積層し、
その最上面に印刷されていないセラミックグリーンシー
ト23を重ねて仮積層体31が形成される。この場合、
セラミックグリーンシート23の表面に形成された内部
電極パターン25の長寸方向のセラミックパターン29
との間には隙間33が形成されている。
【0054】次に、この仮積層体31を加熱加圧するこ
とにより加圧積層体35が形成される。この加圧積層体
35では、仮積層体31のときに内部電極パターン25
とセラミックパターン29との間に形成されていた隙間
33はセラミックグリーンシート23の可塑変形により
隙間33が一部減少した状態で密着されている。
【0055】次に、図4(e)に示すように、この加圧
積層体35を、切断線h1に沿って、即ち、加圧積層体
35中に形成された内部電極パターン25の長寸方向に
沿って切断し、積層分割体を形成する。
【0056】次に、この積層分割体を複数個平行に離間
して並べ、仮積層体31を加圧加熱した条件よりも高温
高圧の条件で再度加熱加圧処理を行う。
【0057】図6は、積層分割体を複数個並べて加圧加
熱した後に形成された積層分割加圧体36aの平面方向
の断面図である。即ち、図6に示すように、この積層分
割体を加圧加熱した際に、積層されたセラミックグリー
ンシート23が部分的に幅方向に伸びるとともに、この
上下面に形成された内部電極パターン25が、セラミッ
クグリーンシート23の長寸方向と同じ領域が横方向に
伸びた状態となる。即ち、仮積層体31のときに、内部
電極パターン25の、積層方向の直上および直下に隙間
33の在った部分は隙間33の無かった部分に対して横
方向の伸びが小さくなっている。
【0058】積層分割体を加熱加圧する条件としては、
加圧加熱後に積層分割加圧体36aどうしが横方向に過
度に密着しない条件が望ましい。
【0059】この場合、加圧加熱する条件として、温度
は50〜100℃、圧力は40〜150MPa、時間は
1〜20分の範囲がより望ましく、特に、内部電極パタ
ーン25の最大幅と最小幅を微小範囲で制御するととも
に、コンデンサ本体3の端面10aの幅WDEと中央部1
0bの幅WDCを制御する方法としては、加圧加熱の時間
を変更する方法が好適に用いられる。
【0060】このように、内部電極パターン25の外部
電極5と接続する方向のセラミックパターン29との間
に隙間33を形成し、加圧加熱時の圧力の印加に分布を
持たせることにより、上記したように、マスクパターン
の形状を操作することなしに、長寸方向に幅の異なる内
部電極パターン25を容易に形成できる。
【0061】また、切断後に加圧加熱を行うことによ
り、コンデンサ本体3の端面10aの幅WDEと中央部1
0bの幅WDCの異なる積層セラミックコンデンサ1を容
易に形成できる。
【0062】ここで、積層時の加圧加熱後の内部電極パ
ターン25の大きさは、焼成後に形成される誘電体層7
の幅WDに対する内部電極層9a、9bの有効部13の
幅Wm axの比が1.02〜1.27になるように、そし
て、内部電極層9a、9bを構成する有効部13の最大
幅Wmaxに対する有効部13と非有効部15との境界部
分である有効部13の端e、gの幅Wminとの比Wmax
minが1.05以上、特に、1.1〜1.3になるよ
うに調整されることが望ましい。
【0063】次に、図4(f)に示すように、この積層
分割加圧体36aを、切断線h2に沿って、即ち、積層
分割加圧体36a中に形成されたセラミックパターン2
9の略中央を、内部電極パターン25の長寸方向に対し
て垂直方向に切断して、内部電極パターン25の端部が
露出するようにコンデンサ本体成形体が形成される。一
方、コンデンサ本体成形体のサイドマージン部17側に
はこの内部電極パターン25は露出されていない状態で
形成される。
【0064】次に、このコンデンサ本体成形体を、所定
の雰囲気下、温度条件で焼成してコンデンサ本体3が形
成され、場合によっては、このコンデンサ本体3の稜線
部分10の面取りを行うとともに、コンデンサ本体3の
対向する端面から露出する内部電極層9a、9bを際立
たせるためにバレル研磨を施しても良い。
【0065】次に、このコンデンサ本体3の対向する端
部に、外部電極ペーストを塗布して焼付けを行い外部電
極5を形成して積層セラミックコンデンサが得られる。
また、この外部電極5の表面には実装性を高めるために
メッキ膜が形成される。
【0066】
【実施例】本発明の積層セラミックコンデンサを以下の
ようにして作製した。
【0067】セラミックグリーンシートは、先ず、チタ
ン酸バリウム100モル、酸化イットリウム1モル、酸
化マグネシウム2モル及び酸化マンガン0.1モルを混
合したセラミック粉末およびガラス粉末に水及び分散剤
を加え、ボールミルにてジルコニアボールと共に混合粉
砕し、これにポリビニルブチラール樹脂およびトルエン
とエチルアルコールとを混合した溶媒を添加してセラミ
ックスラリーを調製し、ダイコータ法を用いてキャリア
フィルム上に成膜した。このセラミックグリーンシート
の平均厚みは4μmとした。
【0068】内部電極パターンを形成するための金属含
有ペーストは、ニッケル粉末、エチルセルロースからな
る有機粘結剤、脂肪族炭化水素と高級アルコールとの混
合物からなる有機溶剤とを3本ロールで混練して調製し
た。
【0069】セラミックパターン用のセラミックペース
トは、上記のセラミックスラリーの一部をさらに粉砕
し、金属含有ペーストと同様の有機成分を用いて調製し
た。
【0070】次に、得られたセラミックグリーンシート
の主面上に、スクリーン印刷装置を用いて、上記した金
属含有ペーストを長方形状のマスクパターン形状に印刷
し、乾燥させ、複数の内部電極パターンを形成した。こ
の平均厚みは1.2μmとした。この場合、セラミック
グリーンシート上の内部電極パターンの幅は、焼成後の
コンデンサ本体における誘電体層の幅WDと内部電極層
の最大幅Wmaxの比はW D/Wmax=1.1になるように
設定した。
【0071】さらに、このセラミックグリーンシート上
に形成された内部電極パターンの、その長寸方向のエン
ドマージン側に、離間して、内部電極パターンを形成し
たときと同じくスクリーン印刷装置を用いてセラミック
パターンを形成した。この場合、セラミックパターンと
内部電極パターンとは実質的に同一平面となるようにし
た。
【0072】次に、その表面に内部電極パターンとセラ
ミックパターンとが形成されたセラミックグリーンシー
トを182層積層し、さらにその上下に、内部電極パタ
ーン、セラミックパターンが形成されていないセラミッ
クグリーンシートを各20枚積層し、第1回目の加圧プ
レスを行い仮積層体を形成した。
【0073】この条件で作製した仮積層体は、セラミッ
クグリーンシートが完全に密着されていない状態であ
り、内部電極パターンのエンドマージン側のセラミック
パターンとの間に隙間が形成されていた。
【0074】次に、この仮積層体を温度65℃、圧力5
0MPa、時間1分の条件で第2回目の加圧加熱を行い
加圧積層体を形成した後、この加圧積層体を内部電極パ
ターンの長寸方向に沿って切断して積層分割体を形成し
た。
【0075】次に、複数の積層分割体を所定間隔をおい
て載置し、温度80℃、圧力60MPa、時間3〜15
分の条件で第3回目の加圧加熱を行った。
【0076】本発明の積層セラミックコンデンサを形成
する積層分割体は、この積層分割体を形成する前の工程
である仮積層体および加圧積層体を形成する際に、既に
2回の加圧加熱処理が施されているため硬度が増し、一
方向に切断され帯状となった積層分割体を再度加圧加熱
しても、セラミックパターンと内部電極パターンとの間
の隙間の有り無しに起因する積層分割加圧体の幅方向以
外の変形は抑制されていた。なお、この積層分割加圧体
の拡幅寸法の調整は第3回目の加圧加熱時の時間を調整
して制御した。
【0077】次に、積層体中に形成されたセラミックパ
ターンの略中央を幅方向に切断してコンデンサ本体成形
体を形成した。
【0078】この後、このコンデンサ本体成形体を空気
中、300℃で脱バイした後、酸素分圧1×10-6
a、最高温度1260℃で2時間の条件で焼成しコンデ
ンサ本体を得た。
【0079】次に、バレル研磨機を用いて、コンデンサ
本体の稜線部分の面取りを行った後、内部電極層が露出
したコンデンサ本体の端面に外部電極ペーストを塗布
し、800℃で焼付けを行い、さらに、Ni、Snめっ
きを行い外部電極が形成された積層セラミックコンデン
サを得た。尚、外部電極はコンデンサ本体の中央部の幅
よりも大きくならない程度に形成した。こうして得られ
た積層セラミックコンデンサを構成する誘電体層の平均
厚みは2.5μm、積層数が182層、外形寸法が1.
6mm×0.8mm×0.8mmであり、その他、内部
電極層および誘電体層に関する幅比を表1に示した。
【0080】一方、比較例として、セラミックグリーン
シートに形成された内部電極パターンの全周囲に隣設し
てセラミックパターンを形成した試料を作製した。この
試料の内部電極層の幅は、誘電体層の幅との比が、本発
明品の最小値と同じ(即ち、誘電体層の幅WDに対する
内部電極層の幅Wmaxが最大)になるように設計して作
製した。この場合、加圧加熱工程において内部電極パタ
ーンの部分的な変形が抑制され、焼成後においても長寸
方向の幅がほぼ同一の内部電極層により構成された積層
セラミックコンデンサであった。
【0081】上記のようにして得られた積層セラミック
コンデンサのうち、各100個について、まず、コンデ
ンサ本体の中央部と端面の幅を測定し、さらに、内部電
極層に平行に研磨を行い、測定顕微鏡を用いて、誘電体
層の幅および内部電極層の有効部および非有効部の寸法
測定を行った。
【0082】次に、実体顕微鏡を用いて外面のクラック
およびデラミネーションの観察を行い、外観を評価し外
観不良率を評価した。
【0083】さらに、各100個ずつ、内部電極層が露
出するところまで研磨して内部のクラックやデラミネー
ション等の欠陥の発生率を調べた。これを内部欠陥不良
率とした。次に、同個数についてLCRメーター428
4Aを用いて、周波数1.0kHz、入力信号レベル
0.5Vrmsにて、温度25℃における静電容量を測
定した。次に、各200個ずつ、300℃および360
℃の半田槽に1秒間浸けることにより熱衝撃を加えた
後、外観を検査して、半田槽浸せき後の外観検査による
不良率を評価した。これを耐熱衝撃不良率とした。
【0084】次に、耐圧試験を行なった。耐圧試験は、
積層セラミックコンデンサがショート状態になるまで電
圧を昇圧する試験であり、このときの絶縁破壊電圧を調
べた。
【0085】また、一定電圧(110V、115V)を
印加し、3分間放置する試験を各100個行なった。一
定電圧を印加する場合の評価は、外観および内部の欠陥
の評価である。そして、耐圧試験後、内部電極層が露出
するところまで研磨して内部欠陥の不良率を調べた。こ
れを絶縁破壊電圧の平均値及び耐圧不良率とした。上記
の外観不良率、内部欠陥不良率、耐熱衝撃不良率、絶縁
破壊電圧および耐圧不良率を表1に示した。
【0086】
【表1】
【0087】表1の結果から明らかなように、コンデン
サ本体をその端面から中央部に向け漸次拡幅した構造と
した試料No.1〜9では、静電容量が2.12μF以
上と大きく、外観不良率が無く、また、内部欠陥不良率
が2%以下、300℃における耐熱衝撃不良率が2%以
下、360℃における耐熱衝撃不良率が8%以下、絶縁
破壊電圧が130V以上、耐圧不良率の110Vの場合
が0%および115Vの場合に1%以下となり、優れた
特性を有する積層セラミックコンデンサが得られた。こ
の中で、コンデンサ本体の中央部と端面の幅の比WDC
DEを1.03〜1.09とした試料No.2〜9で
は、静電容量が2.2μF以上となり、300℃におけ
る耐熱衝撃不良率が0%、360℃における耐熱衝撃不
良率が4%以下、絶縁破壊電圧が133V以上、耐圧不
良率の110Vの場合が0%および115Vの場合に0
%となり、さらに優れた特性を有する積層セラミックコ
ンデンサが得られた。特に、コンデンサ本体の寸法比で
あるWDC/WDE比に加えて内部電極層のWmax/Wmin
を1.1〜1.3の範囲とした試料No.3〜9では、
300℃および360℃における耐熱衝撃不良率が0%
で、静電容量が2.28μF以上であった。
【0088】一方、コンデンサ本体および内部電極層の
長寸方向の幅を一定とした試料No.10では、静電容
量は2.45μFと比較的高かったが、外観不良率、内
部欠陥不良率、耐熱衝撃不良率、絶縁破壊電圧、耐圧不
良率等の不良率が極めて大きかった。
【0089】
【発明の効果】以上詳述したとおり、本発明の積層セラ
ミックコンデンサでは、コンデンサ本体の端面に対して
中央部側の幅を大きくすることにより誘電体層間に形成
される内部電極層の有効面積を高めることができ、積層
セラミックコンデンサの静電容量を高めることができる
とともに、外部電極が形成されるコンデンサ本体の端部
の幅に対する中央部の幅の増加分だけ外部電極厚みを確
保することができ、このため外部電極にメッキ処理する
際の、内部電極層へのメッキ液浸入を防止でき、かつ熱
衝撃試験においてクラックの発生を防止できる。
【0090】また、内部電極層の縁部とコンデンサ本体
の側面との間の距離、即ち、サイドマージン部の幅を大
きくできることから、サイドマージン部の強度が向上し
クラックの発生を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層セラミックコンデンサの平面断面
図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】図3は、図1の内部電極層を示す模式図であ
る。
【図4】本発明の積層セラミックコンデンサを製造する
ための工程図である。
【図5】セラミックグリーンシート上に内部電極パター
ンおよびセラミックパターンが形成された状態を示す平
面図である。
【図6】積層分割体を加圧加熱処理した後の平面方向の
断面図である。
【図7】(a)は従来の積層セラミックコンデンサの断
面図、(b)は(a)のC−C断面図である。
【図8】従来の積層セラミックコンデンサを製造するた
めの工程図である。
【符号の説明】
1 積層セラミックコンデンサ 3 コンデンサ本体 5 外部電極 7 誘電体層 9a、9b 内部電極層 10a 端面 10b 中央部 13 有効部 15 非有効部 23 セラミックグリーンシート 25 内部電極パターン 29 セラミックパターン 31 仮積層体 33 隙間 35 加圧積層体 36a 積層分割加圧体
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01G 4/30 311 H01G 4/30 311F

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の誘電体層と複数の内部電極層とを交
    互に積層してなるコンデンサ本体の対向する両端面に、
    前記内部電極層が交互に接続される外部電極をそれぞれ
    形成してなる積層セラミックコンデンサにおいて、前記
    コンデンサ本体が、前記内部電極層と平行方向に、かつ
    前記外部電極が形成される端面から中央部に向けて漸次
    拡幅されていることを特徴とする積層セラミックコンデ
    ンサ。
  2. 【請求項2】コンデンサ本体中央部の最大幅をWDC、前
    記コンデンサ本体の端面の幅をWDEとしたときに、WDC
    /WDE≧1.02の関係を満足することを特徴とする請
    求項1に記載の積層セラミックコンデンサ。
  3. 【請求項3】内部電極層が、容量発生に寄与する有効部
    と容量発生に寄与しない非有効部とから構成されるとと
    もに、前記有効部は前記非有効部側端から中央側に向
    け、一方、前記非有効部は前記有効部側端から前記外部
    電極側に向け、それぞれ漸次拡幅されていることを特徴
    とする請求項1または2に記載の積層セラミックコンデ
    ンサ。
  4. 【請求項4】セラミックグリーンシートの主面上に複数
    の内部電極パターンを所定間隔をおいて整列して形成す
    る工程と、外部電極と接続される側の前記内部電極パタ
    ーン間に、該内部電極パターンと離間してセラミックパ
    ターンを形成する工程と、前記内部電極パターンおよび
    前記セラミックパターンが形成された前記セラミックグ
    リーンシートを、前記内部電極パターンの外部電極と接
    続される方向の中央に、前記セラミックパターンが重畳
    されるように積層して、前記内部電極パターンと前記セ
    ラミックパターンとの間に隙間が形成された仮積層体を
    形成する工程と、該仮積層体を加圧加熱して加圧積層体
    を形成する工程と、該加圧積層体を、前記加圧積層体中
    に形成された内部電極パターンの列間に沿って切断し、
    積層分割体を形成する工程と、該積層分割体を加圧加熱
    して前記積層分割体の幅方向に変形させた積層分割加圧
    体を形成する工程と、前記積層分割加圧体を、前記積層
    分割加圧体中のセラミックパターンの略中央で幅方向に
    切断してコンデンサ本体成形体を形成する工程と、を具
    備することを特徴とする積層セラミックコンデンサの製
    造方法。
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