JP2009164189A - 積層セラミック電子部品の製造方法 - Google Patents

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晃 小野寺
Hiroshi Shindo
宏史 進藤
Takeshi Kagaya
武 加賀谷
Hiroshi Kamimura
上村  博
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Abstract

【課題】内部電極層の面積を大きくすることが可能であり、小型で高電気特性の積層セラミック電子部品を、効率よく製造することができる積層セラミック電子部品の製造方法を提供すること。
【解決手段】内部電極層とグリーンシートとが積層してあるグリーン積層体4aを準備する。グリーン積層体4aに切断用マーキング30xa,30yaを形成する。グリーン積層体4aを焼成し、積層ブロック4cを得る。積層ブロック4cを切断し、内部電極層が露出する切断面を持ち、長手方向に細長い棒状積層体4dを形成する。棒状積層体4dにおける内部電極層が露出する切断面を研磨する。研磨された切断面に外部電極6,8を形成する。棒状積層体4dを個片状に切断する。
【選択図】図9

Description

本発明は、たとえば積層セラミックコンデンサなどの積層セラミック電子部品の製造方法に関する。
たとえば積層セラミックコンデンサなどの積層セラミック電子部品は、たとえば以下のようにして製造される。すなわち、可撓性支持体上にドクターブレード法により、セラミック塗料を用いてグリーンシートを形成し、その上に、電極パターンをスクリーン印刷により形成する。セラミック塗料は、セラミック粉、有機バインダー、可塑剤、溶剤等を含む。電極パターンを形成するための電極ペーストは、パラジウム、銀、ニッケル等の導電性粉末を含む。
電極パターンが形成されたグリーンシートは、所定の枚数で積層された後に、プレスされ、切断工程を経てセラミックグリーンチップを得る。セラミックグリーンチップは、脱バインダ処理および焼成処理されてセラミック焼結体となり、端子電極が形成され、積層セラミック電子部品が完成する。
ところで、積層セラミック電子部品の電気特性を向上させつつ、小型化しようとすると、薄いグリーンシートを多数積層する必要がある。セラミックは脆いので、電子部品の稜線部において割れや欠けが発生しやすい。そこで、従来では、未焼成のグリーン積層体をチップ状に切断してから一度バレル研磨して、電子部品の稜線部の面取りを行っている(特許文献1参照)。
しかしながら従来の方法でバレル研磨して面取りを行うと、切断後のチップによっては、必要以上に面取りされることがある。必要以上に面取りされると、面取り部において内部電極が露出し、ショート不良の原因となる。そこで、十分に余裕を持って、内部電極の面積を小さく設計しておき、必要以上に面取りしても、内部電極が露出されないようにすることも考えられる。
しかしながら、電子部品の小型化と共に、性能の向上も求められており、内部電極層の面積を小さく設計すれば、静電容量の低下などの電気特性の悪化が懸念される。
特許第3463610号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、内部電極層の面積を大きくすることが可能であり、小型で高電気特性の積層セラミック電子部品を、効率よく製造することができる積層セラミック電子部品の製造方法を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の第1の観点に係る積層セラミック電子部品の製造方法は、
内部電極層とグリーンシートとが積層してあるグリーン積層体を準備する工程と、
前記グリーン積層体に切断用マーキングを形成する工程と、
前記グリーン積層体を焼成し、積層ブロックを得る工程と、
前記積層ブロックを切断し、前記内部電極層が露出する切断面を持ち、長手方向に細長い棒状積層体を形成する工程と、
前記棒状積層体における前記内部電極層が露出する切断面を研磨する工程と、
研磨された前記切断面に外部電極を形成する工程と、
前記棒状積層体を個片状に切断する工程と、を有する。
本発明の第2の観点に係る積層セラミック電子部品の製造方法は、
内部電極層とグリーンシートとが積層してあるグリーン積層体を準備する工程と、
前記グリーン積層体に切断用マーキングを形成する工程と、
前記グリーン積層体を切断し、前記内部電極層が露出する切断面を持ち、長手方向に細長い棒状積層体を形成する工程と、
前記棒状積層体を焼成する工程と、
前記棒状積層体における前記内部電極層が露出する切断面を研磨する工程と、
研磨された前記切断面に外部電極を形成する工程と、
前記棒状積層体を個片状に切断する工程と、を有する。
本発明に係る積層セラミック電子部品の製造方法では、素子本体の稜線を面取りするためのバレル研磨を行わない。そのため、面取り部(R部とも言う)において内部電極層が露出するおそれがなくなり、電子部品を小型化しても、内部電極層の面積を大きく設計することが可能になる。そのため、小型で高電気特性の積層セラミック電子部品を得ることができる。
また、本発明の方法により得られた電子部品では、素子本体の角部が面取りされずに角形に保たれるので、素子本体の角部からメッキ液が浸入することがなくなり、ショート不良などを低減させることができる。さらに、素子本体の外形寸法を高精度に保つことができる。
特に、本発明の第1の観点では、焼成後の積層ブロックを棒状に切断してから研磨するために、焼成前に切断してから焼成する場合に比較して、切断面における内部電極層の電極端の引き込みがほとんどなく、その後に行われる研磨が容易であり、研磨時間も短くてすむ。なお、内部電極層の電極端の引き込みは、内部電極層とグリーンシートとの焼成時の収縮挙動の相違に基づく。
好ましくは、前記棒状積層体の状態で、研磨された前記切断面に外部電極を形成し、その後に、前記棒状積層体を個片状に切断する。この場合には、棒状積層体の状態で外部電極を形成するために、外部電極の形成が容易になる。あるいは、前記棒状積層体を個片状に切断して素子本体を得た後に、当該素子本体における前記内部電極が露出する前記切断面に外部電極を形成してもよい。
好ましくは、前記棒状積層体における前記内部電極層が露出する切断面を研磨する際には、前記棒状積層体の長手方向に沿って研磨処理を行う。このような方向に沿って研磨を行うことで、この研磨面(切断面)の長手方向に沿った角部が研磨により丸くなることを抑制することができ、最終的に切断して得られる素子本体の角部も角形に保たれ、本発明の作用効果が向上する。
好ましくは、前記棒状積層体の長手方向に沿って両端部には、廃棄予定部分が形成してある。研磨方向を棒状積層体の長手方向に一致させた場合には、棒状積層体の長手方向に沿って両端部に位置する研磨面の角部は、研磨により丸くなることは避けられない。そこで、棒状積層体の長手方向に沿って両端部には廃棄予定部分を設けることで、廃棄予定部分を除いて最終的に得られる全ての素子本体の角部は角形に保たれ、本発明の作用効果が向上する。
なお、本発明において、「研磨処理」とは、特に限定されないが、ラッピング、ポリッシングなどが例示される。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る方法により製造される積層セラミックコンデンサの概略断面図、
図2は図1に示す積層セラミックコンデンサを製造する過程で得られるグリーン積層体の斜視図、
図3は図2に示すグリーン積層体の要部断面図、
図4はグリーン積層体における切断位置マークの検出工程を示す斜視図、
図5はグリーン積層体への切断線マーキングを行う工程を示す斜視図、
図6は焼成後の積層ブロックに形成された切断線の位置を検出している工程を示す斜視図、
図7は切断工程を示す斜視図、
図8は切断後の状態を示す斜視図、
図9は研磨工程を示す概略図、
図10および図11は外部電極の塗布工程を示す概略図、
図12は最終切断工程を示す概略図、
図13は最終切断後の積層セラミックコンデンサの斜視図、
図14は本発明の他の実施形態に係る最終切断工程を示す概略図、
図15および図16は外部電極の塗布工程を示す概略図、
図17は本発明の他の実施形態に係る積層セラミックコンデンサの斜視図である。
第1実施形態
まず、本発明の実施形態に係る方法により製造される積層型電子部品の一実施形態として、積層セラミックコンデンサの全体構成について説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ2は、素子本体4と、第1端子電極6と第2端子電極8とを有する。素子本体4は、第1内部電極層12および第2内部電極層13を有し、第1内側誘電体層10および第2内側誘電体層11の間に、これらの内部電極層12,13が交互に積層してある。
素子本体4は、その積層方向の両端面に、外側誘電体層14を有する。交互に積層される一方の第1内部電極層12は、素子本体4の第1端部の外側に形成してある第1端子電極6の内側に対して電気的に接続してある。また、交互に積層される他方の第2内部電極層13は、素子本体4の第2端部の外側に形成してある第2端子電極8の内側に対して電気的に接続してある。
第1および第2内側誘電体層10,11および外側誘電体層14の材質は、特に限定されず、たとえばチタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウムおよび/またはチタン酸バリウムなどの誘電体材料で構成される。各内側誘電体層10,11の厚みは、特に限定されないが、数μm〜数十μmのものが一般的である。また、外側誘電体層14からなる外層部の厚みは、特に限定されないが、好ましくは10〜200μmの範囲である。
端子電極6および8の材質も特に限定されないが、通常、Ni,Pd,Ag,Au,Cu,Pt,Rh,Ru,Ir等の少なくとも1種、又はそれらの合金を用いることができる。通常は、Cu,Cu合金、Ni又はNi合金等や、Ag,Ag−Pd合金、In−Ga合金等が使用される。端子電極6および8の厚みも特に限定されないが、通常10〜50μm程度である。
積層セラミックコンデンサ2の形状やサイズは、目的や用途に応じて適宜決定すればよい。積層セラミックコンデンサ2が直方体形状の場合は、通常、縦(0.2〜5.7mm)×横(0.1〜5.0mm)×厚み(0.1〜3.2mm)程度である。
次に、本発明の一実施形態としての積層セラミックコンデンサ2の製造方法について説明する。
まず、図2〜図5に示すグリーン積層体4aを形成する。このグリーン積層体4aを形成するために、図3に示すように、第1内部電極パターン12aが形成された第1グリーンシート10aと、第2内部電極パターン13aが形成された第2グリーンシート11aとを交互に積層し、グリーン積層体4aを形成する。
グリーンシート10a,11aを形成するための誘電体用ペーストは、通常、セラミック粉末と有機ビヒクルとを混練して得られた有機溶剤系ペースト、または水系ペーストで構成される。本実施形態では、これらのペーストは、有機溶剤系ペーストであることが好ましい。
なお、有機ビヒクルとは、バインダを有機溶剤中に溶解したものである。有機ビヒクルに用いるバインダは特に限定されず、エチルセルロース、ポリビニルブチラール等の通常の各種バインダから適宜選択すればよい。
内部電極パターン12a,13aを形成するための内部電極用ペーストは、各種導電性金属や合金からなる導電材、あるいは焼成後に導電材となる各種酸化物、有機金属化合物、レジネート等と、上記した有機ビヒクルとを混練して調製する。なお、内部電極用ペーストには、必要に応じて、共材としてセラミック粉末が含まれていても良い。共材は、焼成過程において導電性粉末の焼結を抑制する作用を奏する。
グリーンシート10a,11aは、上記の誘電体用ペーストを用いたドクターブレード法などで形成される。また、グリーンシート10a,11aの各表面に内部電極パターン12a,13aを形成するには、上記の内部電極用ペーストを用いてスクリーン印刷などを行えばよい。
グリーン積層体4aにおける第1グリーンシート10aは、最終的には図1に示す第1内側誘電体層10となる部分であり、第2グリーンシート11aは、最終的には図1に示す第2内側誘電体層11となる部分である。また、第1内部電極パターン12aは、最終的には図1に示す第1内部電極層12となる部分であり、第2内部電極パターン13aは、最終的には図1に示す第2内部電極層13となる部分である。
図3では、図示の容易化のために、グリーン積層体4aにおける内部電極層12aおよび13aの積層数を少なく図示してあるが、数層から数百層と自由に設定することができる。
なお、図2および図3に示すように、グリーン積層体4aにおける積層方向Zの両端部には、外側誘電体層14となるべきグリーンシート14aが積層してある。グリーン積層体4aにおける積層方向Zの厚みは、焼成後において、図1に示す素子本体4の厚みに対応する。
図2および図3に示すように、グリーン積層体4aにおいて、第1内部電極パターン12aと第2内部電極パターン13aとは、パターン12a,13aの長手方向X(以下、X軸とも言う)に沿って、半パターンずらしてある直線の繰り返しパターンである。
また、パターン12a,13aの長手方向Xと積層方向Z(以下、Z軸とも言う)との双方に垂直であるグリーン積層体4aの方向Y(以下、Y軸とも言う)に沿って見れば、第1内部電極パターン12aと第2内部電極パターン13aとは、同じピッチ長さの分離した直線パターンである。
なお、図2に示すように、これらの第1内部電極パターン12aおよび第2内部電極パターン13aは、グリーン積層体4aのY軸に沿って両端位置には形成されない領域が存在し、その領域が端部切り捨て部分26となる。
図2および図3では、グリーン積層体4aと素子本体要素4bとの関係を分かりやすくするために、最終的な切断予定線30x,30yを図示してある。なお、素子本体要素4bは、図1に示す素子本体4となる部分である。図2および図3に示す切断予定線30x,30yの通りに最終的に切断するために、この実施形態では、図4に示すように、グリーン積層体4aの最外層表面に、電極ペーストによる印刷法で、切断位置マーク30aを形成してある。
それらの切断位置マーク30aを複数のカメラ32で読み取ることにより、グリーン積層体4aの位置合わせを行い、図5に示すように、マーキング用押切刃34で、グリーン積層体4aの表面に、マーキング用切り溝30xa,30yaを形成する。
この実施形態では、図5に示すマーキング用切り溝30xa,30yaは、図2および図3に示す切断予定線30x,30yに対応し、マトリックス状に形成される。マーキング用切り溝30xa,30yaの溝深さは、特に限定されず、グリーン積層体4aを焼成後にも、それらのマーキング用切り溝30xa,30yaをカメラにより認識できる程度であればよい。
次に、この実施形態では、マーキング用切り溝30xa,30yaが形成されたグリーン積層体4aに対して、脱バインダ処理および焼成処理を施し、図6に示す焼結後の積層ブロック4cを得る。脱バインダ処理および焼成処理の諸条件は特に限定されないが、焼成温度としては、たとえば1000〜1400°Cである。
その後に、図6に示すように、焼結後の積層ブロック4cの表面に形成してある切断位置マーク30aを、複数のカメラ32で読み取り、積層ブロック4cの位置決めを行う。その後に、図7に示すように、スライサーの回転切断刃36を用いて、積層ブロック4cを、マーキング用切り溝30yaに沿って切断分離し、図8に示すように、棒状積層体4dを得る。
マーキング用切り溝30yaは、図2および図3に示す切断予定線30yに対応し、棒状積層体4dの切断面30bには、内部電極層12aまたは13aが露出する。なお、図8では、棒状積層体4dの切断面30bに露出した内部電極層12aまたは13aの図示は省略してあるが、図2および図3から容易に想像できる。
次に、本実施形態では、図9に示すように、棒状積層体4dの一方の切断面30bを、保持板40の粘着シート面38に着脱自在に付着させ、他方の切断面30bを、研磨定盤44に接触させて研磨する。研磨の際には、研磨定盤44を回転させて行う。また、保持板40は、研磨定盤44に対して、回転または回動しても良く、さらには公転運動をしても良い。
保持板40の上面には、加圧用マイクロアクチュエータ42が装着してあっても良く、棒状積層体4dの長手方向Yに沿って、微妙に研磨定盤44への加圧力を調整しても良い。また、棒状積層体4dのチップ長さL1は、カメラなどの測定器32aにより常時計測され、その計測情報に応じて、加圧用マイクロアクチュエータ42の加圧力を制御している。
棒状積層体4dの一方の切断面30bの研磨が終了したら、他方の切断面30bの研磨を同様にして行う。その後に、図10に示すように、棒状積層体4dの一方の切断面30bに端子電極ペースト膜6aを形成する。端子電極ペースト膜6aの形成は、棒状積層体4dの一方の切断面30bを、塗布台46の上に貯留してある電極ペースト50に浸漬することで形成される。
その後に、端子電極ペースト膜6aを乾燥させた後に、図11に示すように、棒状積層体4dの端子電極ペースト膜6a側を保持板40の粘着シート面38に着脱自在に付着させ、同様にして、端子電極ペースト膜8aを形成する。その後に、棒状積層体4dを保持板40から引き剥がし、端子電極ペースト膜6a,8aの焼き付け処理を行う。焼き付け処理時の温度条件などは、特に限定されない。端子電極ペースト膜6a,8aは、焼き付け後に、メッキ処理されて、メッキ膜が積層され、図1に示す第1端子電極6および第2端子電極8になる。
その後に、図12に示すように、棒状積層体4dの表面に沿って形成してあるマーキング用切り溝30xaに沿って、スライサーの回転切断刃36を用いて、棒状積層体4dを個片状に切断分離する。その結果、図1および図13に示す積層セラミックコンデンサ2が得られる。この積層セラミックコンデンサ2では、図13に示すように、素子本体4の切断面4dには、端子電極6,8が形成されない。
本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ2の製造方法では、素子本体4の稜線を面取りするためのバレル研磨を行わない。そのため、面取り部(R部とも言う)において内部電極層12,13が露出するおそれがなくなり、コンデンサ2を小型化しても、内部電極層12,13の面積を大きく設計することが可能になる。そのため、小型で高電気特性の積層セラミックコンデンサ2を得ることができる。
また、本実施形態の方法により得られたコンデンサ2では、素子本体4の角部が面取りされずに角形に保たれるので、素子本体4の角部からメッキ液が浸入することがなくなり、ショート不良などを低減させることができる。さらに、図13に示すように、素子本体4の外形寸法L,W,Tおよび端子電極6,8の回り込み部分Bの幅を高精度に保つことができる。
特に、本実施形態では、図7に示すように、焼成後の積層ブロック4cを棒状に切断してから研磨するために、焼成前に切断してから焼成する場合に比較して、切断面における内部電極層の電極端の引き込みがほとんどなく、その後に行われる研磨が容易であり、研磨時間も短くてすむ。なお、内部電極層の電極端の引き込みは、内部電極層とグリーンシートとの焼成時の収縮挙動の相違に基づく。
第2実施形態
この第2実施形態では、以下に示す以外は、上述した第1実施形態と同様にして、図1および図17に示す積層セラミックコンデンサ2を製造し、以下に示す以外は、第1実施形態と同様な作用効果を奏する。
図14に示すように、本実施形態の方法では、図9に示す工程で研磨された後の棒状積層体4dを、まず、その表面に沿って形成してあるマーキング用切り溝30xaに沿って、スライサーの回転切断刃36を用いて、個片状に切断分離する。その後に、図15に示すように、切断分離された素子本体4の一方の端部を、それぞれ、保持板40の粘着シート面38に着脱自在に付着させ、他方の端部を、塗布台46の上に貯留してある電極ペースト50に浸漬し、端子電極ペースト膜6aを形成する。
その後に、端子電極ペースト膜6aを乾燥させた後に、図16に示すように、素子本体4の端子電極ペースト膜6a側を、それぞれ、保持板40の粘着シート面38に着脱自在に付着させ、同様にして、端子電極ペースト膜8aを形成する。その後に、個々の素子本体4を保持板40から引き剥がし、端子電極ペースト膜6a,8aの焼き付け処理を行う。焼き付け処理時の温度条件などは、特に限定されない。端子電極ペースト膜6a,8aは、焼き付け後に、メッキ処理されて、メッキ膜が積層され、図1および図17に示す第1端子電極6および第2端子電極8になる。
図17に示すように、端子電極6および8の回り込み部分Bは、素子本体4のL方向の両端で、4側面に形成される。
第3実施形態
この第3実施形態では、以下に示す以外は、上述した第1実施形態または第2実施形態と同様にして、図1および図13に示す積層セラミックコンデンサ2を製造し、以下に示す以外は、第1実施形態または第2実施形態と同様な作用効果を奏する。
すなわち、この実施形態では、図7に示す切断工程を、焼成後の積層ブロック4cに対して行うのではなく、焼成前のグリーン積層体4aに対して行い、切断して得られた棒状積層体を焼成するのである。焼成された棒状積層体4dのその後の工程は、第1実施形態または第2実施形態と同様である。
この実施形態では、焼成前のグリーン積層体4aを棒状に切断してから焼成するために、焼成後に切断する場合に比較して、切断面における内部電極層の電極端の引き込みが多少多くなるが、その後に研磨工程があるために、問題はない。また、比較的に柔らかいグリーン積層体4aを切断するために、切断が容易である。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
たとえば、上述した第1実施形態において、図9に示すように、棒状積層体4dの一方の切断面30bの研磨が終了したら、他方の切断面30bの研磨を開始する前に、図10に示す端子電極ペースト膜6aの形成を行ってもよい。その場合には、ペースト膜6aの乾燥後に、棒状積層体4dの他方の切断面30bの研磨を行い、その後に、その研磨面に、図11に示す端子電極ペースト膜8aの形成を行っても良い。
また、上述した第1実施形態において、図9に示すように、保持板40は、研磨定盤44に対して、相対的に、棒状積層体4dの長手方向Yに沿って移動させて研磨処理しても良い。また、棒状積層体4dの長手方向に沿って両端部には、廃棄予定部分26が形成してあっても良い。
研磨方向を棒状積層体4dの長手方向に一致させた場合には、棒状積層体4dの長手方向に沿って両端部に位置する廃棄予定部分26の研磨面の角部は、研磨により丸くなることは避けられない。そこで、棒状積層体4dの長手方向に沿って両端部には廃棄予定部分26を設けることで、廃棄予定部分26を除いて最終的に得られる全ての素子本体の角部は角形に保たれ、本発明の作用効果が向上する。
図1は本発明の一実施形態に係る方法により製造される積層セラミックコンデンサの概略断面図である。 図2は図1に示す積層セラミックコンデンサを製造する過程で得られるグリーン積層体の斜視図である。 図3は図2に示すグリーン積層体の要部断面図である。 図4はグリーン積層体における切断位置マークの検出工程を示す斜視図である。 図5はグリーン積層体への切断線マーキングを行う工程を示す斜視図である。 図6は焼成後の積層ブロックに形成された切断線の位置を検出している工程を示す斜視図である。 図7は切断工程を示す斜視図である。 図8は切断後の状態を示す斜視図である。 図9は研磨工程を示す概略図である。 図10は外部電極の塗布工程を示す概略図である。 図11は図10の続きの塗布工程を示す概略図である。 図12は最終切断工程を示す概略図である。 図13は最終切断後の積層セラミックコンデンサの斜視図である。 図14は本発明の他の実施形態に係る最終切断工程を示す概略図である。 図15は外部電極の塗布工程を示す概略図である。 図16は図15の続きの工程を示す概略図である。 図17は本発明の他の実施形態に係る積層セラミックコンデンサの斜視図である。
符号の説明
2… 積層セラミックコンデンサ
4… 素子本体
4a… グリーン積層体
4b… 素子本体要素
4c… 積層ブロック
4d… 棒状積層体
6… 第1端子電極
6a… 端子電極ペースト膜
8… 第2端子電極
8a… 端子電極ペースト膜
10… 第1内側誘電体層
10a… 第1グリーンシート
11… 第2内側誘電体層
11a… 第2グリーンシート
12… 第1内部電極層
12a… 第1内部電極パターン
13… 第2内部電極層
13a… 第2内部電極パターン
30x,30y… 切断予定線
30xa,30ya… マーキング用切り溝

Claims (6)

  1. 内部電極層とグリーンシートとが積層してあるグリーン積層体を準備する工程と、
    前記グリーン積層体に切断用マーキングを形成する工程と、
    前記グリーン積層体を焼成し、積層ブロックを得る工程と、
    前記積層ブロックを切断し、前記内部電極層が露出する切断面を持ち、長手方向に細長い棒状積層体を形成する工程と、
    前記棒状積層体における前記内部電極層が露出する切断面を研磨する工程と、
    研磨された前記切断面に外部電極を形成する工程と、
    前記棒状積層体を個片状に切断する工程と、を有する
    積層セラミック電子部品の製造方法。
  2. 内部電極層とグリーンシートとが積層してあるグリーン積層体を準備する工程と、
    前記グリーン積層体に切断用マーキングを形成する工程と、
    前記グリーン積層体を切断し、前記内部電極層が露出する切断面を持ち、長手方向に細長い棒状積層体を形成する工程と、
    前記棒状積層体を焼成する工程と、
    前記棒状積層体における前記内部電極層が露出する切断面を研磨する工程と、
    研磨された前記切断面に外部電極を形成する工程と、
    前記棒状積層体を個片状に切断する工程と、を有する
    積層セラミック電子部品の製造方法。
  3. 前記棒状積層体の状態で、研磨された前記切断面に外部電極を形成し、その後に、前記棒状積層体を個片状に切断する請求項1または2に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
  4. 前記棒状積層体を個片状に切断して素子本体を得た後に、当該素子本体における前記内部電極が露出する前記切断面に外部電極を形成する請求項1または2に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
  5. 前記棒状積層体における前記内部電極層が露出する切断面を研磨する際には、前記棒状積層体の長手方向に沿って研磨処理を行う請求項1〜4のいずれかに記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
  6. 前記棒状積層体の長手方向に沿って両端部には、廃棄予定部分が形成してある請求項5に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
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