JP5758694B2 - 耐火ボックス - Google Patents

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Description

本発明は、金属製の耐火ボックスに関する。
建築物の壁に器具を設置するために、壁裏には配線ボックスが取り付けられている。さらに、壁を構築する壁材には、器具にケーブルを接続するためにケーブルを貫通させるための貫通孔が形成されている。そして、例えば、壁表側で火災等が発生したとき、貫通孔を経由して火炎、煙、有毒ガスが壁裏側に流入することを抑制するために、配線ボックスを金属材料で形成して耐火性を持たせたものがある(例えば特許文献1参照)。
特許文献1のスイッチボックス(配線ボックス)は、開口を有する金属製の長方形四角箱状をなし、耐火中空壁の内部空間に配設される。スイッチボックスは、内部空間において、耐火中空壁に形成された開口に対面する位置にスイッチボックスの開口が配置されるようにして、一対の軽量間柱間に介装された金属製の固定バーにより固定されている。さらに、スイッチボックスの開口には、開口を有する金属製の塗代カバーが装着されている。塗代カバーの前面は、耐火中空壁の裏面における開口周りに当接している。
スイッチボックスの側壁には貫通孔が形成されるとともに、貫通孔には、ケーブルが挿通された電線管が取り付けられる。電線管は、電線管に設けられたコネクタの突出部を貫通孔に挿通し、突出部をスイッチボックスの内部に露出させた状態で、突出部にナットを螺合することで、コネクタが貫通孔に保持され、その結果、電線管が貫通孔に取り付けられる。突出部及びナットの全体は、耐火材により隙間なく密着して覆われている。耐火材は、スイッチボックスの側壁の幅全体に広がるように展延された状態で、突出部及びナットを覆っている。
そして、火災時において、火炎は、まず塗代カバーの開口からスイッチボックスの内部に流入する。このとき、耐火材が塗代カバーからスイッチボックスの底壁に至る全幅方向範囲を覆っているため、塗代カバー付近の火炎により耐火材が発泡・膨張して火炎による熱が確実に遮断される。
特開2010−29062号公報
しかしながら、特許文献1のスイッチボックスは、スイッチボックスとは別部品であるとともに軽量間柱間に介装された固定バーに固定されているだけである。このため、スイッチボックスは、固定バーに支持されているだけであり、塗代カバーの前面と、耐火中空壁の裏面における開口周りとの間には隙間が形成され易い。その結果として、火災時において、塗代カバー付近の火炎は、塗代カバーの前面と、耐火中空壁の裏面における開口周りとの間の隙間を介して壁裏に流入してしまう虞があり、耐火性能をより一層向上させることが望まれる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、耐火性能をより一層向上させることができる耐火ボックスを提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、周壁により前面に開口を有する有底箱状に形成され、壁材に形成された貫通孔により前記開口が壁表に臨むように壁裏に設置される金属製の耐火ボックスであって、前記周壁の開口側に、前記壁裏側から前記貫通孔周りを覆うように前記壁材の後面に当接する当接部と、前記周壁から外方に突出形成されるとともに前記壁材に取り付けるための取付部と、を有し、前記取付部が前記当接部から外方に突出するとともに、前記当接部の前面と前記取付部の前面とが同一平面上に位置し、前記当接部には、前記取付部により前記壁材に取り付けられることで前記壁材の後面に密着する耐火材が設けられていることを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記周壁の開口側には、前記耐火ボックスに壁表側から器具を固定するための固定部が一体的に設けられていることを要旨とする。
この発明によれば、耐火性能をより一層向上させることができる。
実施形態における壁材、ボックス本体、第1〜第4セラミックボード及び蓋部を示す斜視図。 (a)は耐火ボックスの正面図、(b)は図2(a)のA−A線断面図。 充填材の斜視図。 耐火構造を示す断面図。 充填材が膨張した状態を示す断面図。 別の実施形態におけるボックス本体を示す斜視図。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図5にしたがって説明する。
図1に示すように、耐火ボックス11は、四角枠状のボックス本体12と、ボックス本体12の後側に取り付けられる四角板状の蓋部18とを、一体に組み付けて有底四角箱状に形成される。耐火ボックス11は、片面壁W(以下、単に「壁」と記載する)を構築する二枚の石膏ボード製の壁材W1の後面に密着して、壁材W1に形成された貫通孔Wa周りを覆うものである。
ボックス本体12は、四角環状の前端壁14と、この前端壁14の四側縁から立設された四つの側壁13a〜13dとから形成されている。各側壁13a〜13dは、前端壁14に対して直交する方向へ延びるように設けられている。前端壁14の内側には平面視矩形状の開口14aが形成されている。各側壁13a〜13dの後端縁には、各側壁13a〜13dの前端縁側へ凹む係止凹部15が二つずつ形成されている。なお、以下の説明において、図1の上下方向に対向する側壁を上側壁13a及び下側壁13bとし、図1の左右方向に対向する側壁を右側壁13c及び左側壁13dとする。
各係止凹部15のうち、上側壁13a及び下側壁13bに形成された係止凹部15の底面には、外方へ突出する取付片16が設けられている。各取付片16は、上側壁13a及び下側壁13bに対して直交する方向へ延びるように設けられている。各取付片16には蓋部取付用ビス17が挿通される蓋部取付用ビス挿通孔16aが形成されている。
上側壁13a及び下側壁13bの外面には、ボックス本体12の前後方向に沿って直線状に延びる罫書き線K1が2本ずつ記されている(図1では上側壁13aに記された罫書き線K1のみ図示)。上側壁13aの外面に記された罫書き線K1と下側壁13bの外面に記された罫書き線K1とは、上下方向において互いに対向する位置に記されている。また、右側壁13c及び左側壁13dの外面には、ボックス本体12の前後方向に沿って直線状に延びる罫書き線K2が2本ずつ記されている(図1では右側壁13cに記された罫書き線K2のみ図示)。右側壁13cの外面に記された罫書き線K2と左側壁13dの外面に記された罫書き線K2とは、左右方向において互いに対向する位置に記されている。
ボックス本体12の前端壁14は、壁材W1の後面に当接する当接部である。図2に示すように、前端壁14の前端面14bには、上下方向に沿って延びる一対の耐熱パテP1、及び左右方向に沿って延びる一対の耐熱パテP2が設けられている。各耐熱パテP1,P2は熱膨張性を有する耐火材である。
図1に示すように、蓋部18は、ボックス本体12に対して脱着可能になっている。蓋部18にはケーブル貫挿孔18aが3つ形成されている。また、蓋部18の周縁部には、各係止凹部15に係止可能な係止突片19が8つ突設されている。各係止突片19には挿通孔19aが形成されている。各係止突片19が各係止凹部15に係止された状態において、各係止突片19のうち、上側壁13a及び下側壁13bに形成された係止凹部15に係止する係止突片19は、各取付片16と重合するようになっている。各係止突片19と各取付片16とが重合した状態では、各挿通孔19aと蓋部取付用ビス挿通孔16aとが重合するようになっている。
図2(a)及び(b)に示すように、ボックス本体12の前端壁14には、外方へ突出する取付部としての取付突片21が4つ設けられている。各取付突片21は、上側壁13a及び下側壁13bの一部分を切り起こすことで形成されるとともに、上側壁13a及び下側壁13bに対して直交する方向へ延びるように設けられている。各取付突片21の前面21aは、前端壁14の前端面14bと同一平面上に位置している。各取付突片21には取付用ビスB1が挿通される取付用ビス挿通孔21bが形成されている。
前端壁14の内縁部には固定部23が内方に向けて6つ突設されている。すなわち、固定部23はボックス本体12に一体的に設けられている。具体的には、前端壁14における上側壁13a側の内縁部に固定部23が左右方向に沿って一定の間隔をあけて3つ設けられるとともに、前端壁14における下側壁13b側の内縁部に固定部23が左右方向に沿って一定の間隔をあけて3つ設けられ、それぞれが上下方向に互いに対向している。各固定部23には固定用ビスB2(図4参照)が挿通される固定用ビス挿通孔23bが形成されている。
図1に示すように、ボックス本体12に対して蓋部18が取り外された状態において、ボックス本体12の後側から第1〜第4セラミックボード31,32,33,34がこの順序で収容される。第1セラミックボード31は、その中央部に平面視矩形状の収容部としての収容孔31aが形成されている。また、第2〜第4各セラミックボード32,33,34は、平面視円孔状のケーブル挿通孔形成部35aが長さ方向に沿って一定の間隔をあけて3つ形成されている。
第2〜第4セラミックボード32,33,34を重ね合わせた状態では、第2〜第4セラミックボード32,33,34に形成された各ケーブル挿通孔形成部35aは、第2〜第4セラミックボード32,33,34の厚み方向に連通している。すなわち、第2〜第4セラミックボード32,33,34を重ね合わせると、各ケーブル挿通孔形成部35aによって、第2〜第4セラミックボード32,33,34の厚み方向に貫通するケーブル挿通孔35が形成される。第1〜第4セラミックボード31,32,33,34がボックス本体12に収容された状態において、収容孔31aの開口縁は、ボックス本体12の開口縁よりも外側に位置しており、各ケーブル挿通孔35は収容孔31aの内側に位置している。
第1〜第4セラミックボード31,32,33,34がボックス本体12に収容された状態で、蓋部取付用ビス17を各挿通孔19a及び各蓋部取付用ビス挿通孔16aに螺進させる。すると、各係止突片19と各取付片16とが蓋部取付用ビス17により締結され、蓋部18がボックス本体12に対して取り付けられるとともに、耐火ボックス11が組み立てられる。
図4に示すように、各ケーブル挿通孔35の軸方向の長さL1(第2セラミック32の前面321から第4セラミックボード34の後面341までの長さ)は、各ケーブル挿通孔35の内側に配設される充填材41の耐火性能(耐火基準)を満たす充填長さ以上になっている。
図3に示すように、充填材41は、耐火性能(耐火基準)を満たす熱膨張性耐熱材(熱膨張性材料)により形成されるとともに、円筒状に形成された本体部42と、本体部42の一端縁から周方向全周に亘って延設されたフランジ43とを一体に備えてなる。熱膨張性耐熱材は、120℃以上の熱を受けると体積が加熱前の3倍以上に膨張する膨張材を混入し、所定形状に成形した熱膨張性ゴムに加硫工程を経てなるものである。なお、加硫工程とは、成形工程を経たゴムに熱を加え、加硫反応や接着反応を起こさせ、ゴム弾性を有する製品を得る工程である。
本体部42の内側には挿通孔42aが形成されている。また、充填材41には、本体部42の軸方向全体に亘って延びるとともに、軸方向に対して直交する方向(径方向)へ延びるスリット44が形成されている。スリット44は、本体部42の外面側及びフランジ43の外周端と挿通孔42aとを連通するように繋ぎ、挿通孔42aを外側へ開口可能としている。本体部42の軸方向一端側には、挿通孔42aの中心に向かって延びる舌片46が複数形成されている。そして、ケーブルC(図4参照)が挿通孔42aが挿通されると、各舌片46が変形し、ケーブルCの外面に密接するようになっている。
次に、耐火構造の形成方法について説明する。なお、耐火ボックス11内には、第1〜第4セラミックボード31,32,33,34が既に収容されている。
まず、図1に示すように、耐火ボックス11の後面側を壁材W1の後面に押し当てた状態で、壁材W1の後面における各罫書き線K1,K2に対応する位置に点N1,N2を記す。続いて、上下方向に対向する点N1同士を直線M1で結ぶように罫書くとともに、左右方向に対向する点N2同士を直線M2で結ぶように罫書く。すると、壁材W1の後面に、四角形状の貫通孔Waの外形を示す四角枠が描かれる。そして、例えば鋸等の切断工具を用いて、壁材W1を四角枠に沿って切断すると、壁材W1に四角形状の貫通孔Waが穿設される。
続いて、図4に示すように、壁材W1の後面において、貫通孔Wa周りに耐熱パテP1,P2が当接するように耐火ボックス11を配置する。そして、各取付用ビス挿通孔21bに取付用ビスB1を挿通するとともに、取付用ビスB1を壁材W1に対して強制的にねじ込む。この取付用ビスB1における壁材W1へのねじ込みにより、各取付突片21が壁材W1側へ押し付けられ、耐火ボックス11全体が壁材W1側に押し付けられる。これにより、耐熱パテP1,P2が壁W裏側から貫通孔Wa周りを覆うように壁材W1の後面に密着した状態で、耐火ボックス11が壁材W1に対して取り付けられる。
続いて、壁W裏に配設された3本のケーブルC(図4では1本のみ図示)を、各ケーブル貫挿孔18a、各ケーブル挿通孔35、収容孔31a、開口14a及び貫通孔Waを介して壁W表側へ引き出す。続いて、充填材41を各ケーブルCに嵌め込む。さらに、各ケーブルCを、各器具保持枠51に保持された器具52に接続するとともに、各器具52が壁W表側から壁材W1の貫通孔Waに挿入されるようにして、各器具保持枠51を壁W表に配置する。すると、各器具52の一部が第1セラミックボード31の収容孔31aの内側に収容されるとともに、各器具52の残りの大部分が貫通孔Waに収容される。また、各充填材41のフランジ43が第2セラミックボード32の前面321に当接するとともに、各本体部42が各ケーブル挿通孔35の内側に配置され、耐火構造が形成される。このとき、各本体部42の先端部は、蓋部18のケーブル貫挿孔18aを介して耐火ボックス11外へ突出している。これにより、ケーブル貫挿孔18aとケーブルCとが干渉してしまうことが本体部42の先端部により回避されている。
続いて、各器具保持枠51に形成された挿通孔51aに固定用ビスB2を挿通するとともに、各固定用ビスB2を各固定部23の固定用ビス挿通孔23bにねじ込む。すると、各器具保持枠51が壁W表に設置されるとともに、各器具52が壁Wに設置される。
次に、本実施形態における耐火構造の作用について説明する。
火災等の発生時、貫通孔Waを介して火炎、煙、有毒ガス等が壁W裏側に向かって流入する。しかし、上記構成の耐火ボックス11が、壁W裏側から貫通孔Wa周りを覆っているため、耐火ボックス11内に流入した火炎、煙、有毒ガスが壁W裏に流入することが阻止されている。
また、取付用ビスB1における壁材W1へのねじ込みにより、各取付突片21が壁材W1側へ押し付けられ、耐火ボックス11全体が壁材W1側に押し付けられている。これにより、耐熱パテP1,P2が壁W裏側から貫通孔Wa周りを覆うように壁材W1の後面に密着しているため、壁材W1と耐火ボックス11との間を介して火炎、煙、有毒ガス等が壁W裏に流入することが阻止されている。
さらには、図5に示すように、火炎等の熱により充填材41が加熱される。ここで、各ケーブル挿通孔35の軸方向の長さL1は、各ケーブル挿通孔35の内側に配設される充填材41の耐火性能を満たす充填長さ以上になっている。これにより、各充填材41の本体部42が各ケーブル挿通孔35の径方向内側、すなわちケーブルCに向けて膨張し、ケーブル挿通孔35の内周面(内面)と、ケーブルCの外面との間の隙間が埋められる。その結果、ケーブル挿通孔35を介した壁W裏への火炎、煙、有毒ガス等の流入が阻止される。
上記実施形態では以下の効果を得ることができる。
(1)ボックス本体12の前端壁14に取付突片21を一体的に設け、前端壁14に耐熱パテP1,P2を設けた。そして、取付突片21により耐火ボックス11を壁材W1に取り付け、耐火ボックス11全体を壁材W1側に押し付けることで、耐熱パテP1,P2を壁W裏側から貫通孔Wa周りの壁材W1の後面に密着させる。すると、これら耐熱パテP1,P2により、壁材W1と耐火ボックス11との間を介して火炎、煙、有毒ガス等が壁W裏に流入してしまうことを阻止することができ、耐火性能をより一層向上させることができる。
(2)ボックス本体12の前端壁14の内縁部に固定部23を一体的に設けた。よって、器具52を固定するための固定部材を別途用意する必要が無く、ボックス本体12に一体的に設けられた固定部23を利用して器具52を固定することできるため、部品点数を削減することができる。
(3)ボックス本体12の前端壁14に取付突片21を一体的に設けた。よって、耐火ボックス11を壁材W1に取り付けるための別の支持具を用いることなく、耐火ボックス11を壁材W1に取り付けることができ、部品点数を削減することができる。
(4)取付突片21の前面21aは、前端壁14の前端面14bと同一平面上に位置している。よって、取付突片21を壁材W1の後面に可能な限り近づけることができる。その結果、取付突片21が壁材W1の後面から離れている場合に比べて、取付突片21により耐火ボックス11を壁材W1に取り付けた際に、耐火ボックス11を壁材W1側に押し付け易くすることができる。
(5)取付突片21は、ボックス本体12の前端壁14から外方へ突出するように設けられている。よって、取付突片21を用いて耐火ボックス11を壁材W1に取り付ける際に、取付用ビスB1が耐熱パテP1,P2を貫通して、耐熱パテP1,P2に孔が開いてしまうといった問題を回避することができる。
(6)充填材41における本体部42の先端部は、蓋部18のケーブル貫挿孔18aを介して耐火ボックス11外へ突出している。よって、ケーブル貫挿孔18aとケーブルCとが干渉してしまうことを本体部42の先端部により回避することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 図6に示す実施形態のように、ボックス本体12に、前端壁14から外方に向けて四角環状に突出するフランジ61を一体的に設けてもよい。フランジ61には、取付用ビスB1が挿通される取付用ビス挿通孔61bが複数(図6の実施形態では4つ)形成されている。よって、フランジ61は、耐火ボックス11を壁材W1に対して取り付けるための取付部として機能する。さらに、フランジ61の前面には上下方向に沿って延びる一対の耐熱パテP3、及び左右方向に沿って延びる一対の耐熱パテP4が設けられている。各耐熱パテP4は、取付用ビス挿通孔61bを前方から塞ぐようにフランジ61の前面に設けられている。そして、耐熱パテP4における取付用ビス挿通孔61bと重合する部位は、取付用ビス挿通孔61bに挿通された取付用ビスB1が耐熱パテP4を貫通することで孔が形成されるようになっている。
○ 実施形態において、固定部23は、前端壁14の上下内縁部に左右方向に沿って3つずつ設けられていたが、これに限らず、固定部23の数は特に限定されるものではない。
○ 実施形態において、固定部23を削除してもよい。この場合、器具52を固定するための固定部材を別途用意する必要がある。
○ 実施形態では、耐火ボックス11は、片面壁Wを構築する二枚の壁材W1に形成される貫通孔Wa周りの壁材W1の後面に密着して貫通孔Waを覆うものであったが、これに限らず、両面壁を構築する壁材に形成される貫通孔周りの壁材の後面に密着して貫通孔を覆うものであってもよい。
○ 実施形態において、壁材W1は一枚でもよい。この場合、壁材W1が器具52の少なくとも一部が壁W表側から収容可能な厚さを有する必要がある。
P1,P2,P3,P4…耐火材としての耐熱パテ、W1…壁材、Wa…貫通孔、11…耐火ボックス、14…当接部としての前端壁、14a…開口、21…取付部としての取付突片、23…固定部、52…器具、61…取付部としてのフランジ。

Claims (2)

  1. 周壁により前面に開口を有する有底箱状に形成され、壁材に形成された貫通孔により前記開口が壁表に臨むように壁裏に設置される金属製の耐火ボックスであって、
    前記周壁の開口側に、前記壁裏側から前記貫通孔周りを覆うように前記壁材の後面に当接する当接部と、前記周壁から外方に突出形成されるとともに前記壁材に取り付けるための取付部と、を有し、
    前記取付部が前記当接部から外方に突出するとともに、前記当接部の前面と前記取付部の前面とが同一平面上に位置し、
    前記当接部には、前記取付部により前記壁材に取り付けられることで前記壁材の後面に密着する耐火材が設けられていることを特徴とする耐火ボックス。
  2. 前記周壁の開口側には、前記耐火ボックスに壁表側から器具を固定するための固定部が一体的に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の耐火ボックス。
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