JP5848048B2 - 耐火遮煙ボックス及び耐火遮煙構造 - Google Patents

耐火遮煙ボックス及び耐火遮煙構造 Download PDF

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Description

本発明は、金属製の配線ボックスを有する耐火遮煙ボックス及び配線ボックスを備えた耐火遮煙構造に関する。
建築物の壁に器具を設置するために、壁裏には配線ボックスが取り付けられている。さらに、壁を構築する壁材には、器具を設置するための貫通孔が形成されている。そして、例えば、壁表側で火災等が発生したとき、貫通孔を経由して火炎が壁裏側に流入することを抑制するために、配線ボックスを金属材料で形成して耐火性を持たせたものがある(例えば特許文献1参照)。
特許文献1の配線ボックスは、開口を有する金属製の長方形四角箱状をなし、耐火中空壁の内部空間に配設される。配線ボックスは、内部空間において、耐火中空壁に形成された開口(貫通孔)に対面する位置に配線ボックスの開口が配置されるようにして、一対の軽量間柱間に介装された金属製の固定バーに固定されている。さらに、配線ボックスの開口には、開口を有する金属製の塗代カバーが装着されている。塗代カバーの前面は、耐火中空壁の裏面における開口周りに当接している。
配線ボックスの側壁には、コネクタを介して電線管が取り付けられる。コネクタは、その突出部を貫通孔に挿通し、配線ボックスの内部に露出した突出部にナットを螺合することで、貫通孔に保持される。そして、コネクタに電線管を差し込むことで、電線管が貫通孔に取り付けられる。配線ボックス内において、突出部及びナットの全体は、耐火材により隙間なく密着して覆われている。耐火材は、配線ボックスの側壁の幅全体に広がるように展延された状態で、突出部及びナットを覆っている。
そして、火災時において、火炎は、まず塗代カバーの開口から配線ボックスの内部に流入する。このとき、耐火材が塗代カバーから配線ボックスの底壁に至る全幅方向範囲を覆っているため、塗代カバー付近の火炎により耐火材が発泡・膨張して、火炎が貫通孔から配線ボックスの外へ及ばないようになっている。
特開2008−167550号公報
しかしながら、特許文献1の配線ボックスは、配線ボックスとは別部品であるとともに軽量間柱間に介装された固定バーに固定されているだけである。このため、塗代カバーの前面と、耐火中空壁の裏面における開口周りとの間には隙間が形成され易い。そして、この隙間を介して、煙及び有毒ガスが壁裏へ流出してしまう虞がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、配線ボックスの開口端と壁材との間から煙及び有毒ガスが壁裏へ流出することを防止することができる耐火遮煙ボックス及び耐火遮煙構造を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、前面に開口を有する有底箱状に形成され、壁材に形成された貫通孔により前記開口が壁表に臨むように壁裏に設置される金属製の配線ボックス前記配線ボックスの開口側に取り付けられ、器具を固定するための固定部を備えた金属製のカバー体と、前記配線ボックスと前記カバー体との合わせ部における間隙に跨がり、且つ、前記間隙を閉塞するように、前記配線ボックスと前記カバー体とに貼着される金属製の閉塞材と、前記カバー体の前面に設けられ、前記配線ボックスの開口端より前方に位置し、かつ前記配線ボックスの開口を包囲するように突設された発泡材製の密着部材と、を備え、前記密着部材が、前記壁材における前記貫通孔の周囲に壁裏から密着するとともに前記配線ボックスの開口端と前記壁材との間を密閉することを要旨とする。
(削除)
請求項に記載の発明は、前面に開口を有する有底箱状に形成され、壁材に形成された貫通孔により前記開口が壁表に臨むように壁裏に設置される金属製の配線ボックスと、前記配線ボックスの開口側に取り付けられ、器具を固定するための固定部を備えた金属製のカバー体と、前記配線ボックスと前記カバー体との合わせ部における間隙に跨がり、且つ、前記間隙を閉塞するように、前記配線ボックスと前記カバー体とに貼着される金属製の閉塞材と、前記カバー体の前面に設けられ、前記配線ボックスの開口端より前方に位置し、かつ前記配線ボックスの開口を包囲するように突設された発泡材製の密着部材と、前記配線ボックスに形成されたケーブル貫通孔にその基端側が固定された管接続具と、前記管接続具の先端側に接続されて前記壁裏に配管される配管材と、前記管接続具の基端を前記配線ボックスの内側から前記ケーブル貫通孔とともに被覆する耐火材と、を備え、前記密着部材が、前記壁材における前記貫通孔の周囲に壁裏から密着するとともに前記配線ボックスの開口端との間を密閉することを要旨とする。
(削除)
本発明によれば、配線ボックスの開口端と壁材との間から煙及び有毒ガスが壁裏へ流出することを防止することができる。
耐火遮煙ボックスを示す分解斜視図。 耐火遮煙ボックスの正面図。 耐火遮煙構造の側面図。 耐火遮煙構造の断面図。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図4にしたがって説明する。
まず、軽量間仕切壁Wについて説明する。図1に示すように、軽量間仕切壁Wは、複数(図1では2本)の軽量形鋼材Pと、該軽量形鋼材Pを挟むように立設される壁材Waとから構築されている。壁材Waは石膏ボードが用いられる。軽量形鋼材Pは、薄鋼板からなる四つの板部Pa〜Pdを立設して形成されており、平断面視が略四角状をなしている。そして、軽量間仕切壁Wを構築するには、まず、複数の軽量形鋼材Pを立設する。次に、軽量形鋼材Pを挟むように壁材Waを立設し、壁材WaをビスBによって軽量形鋼材Pに固定すると、軽量間仕切壁Wが構築される。この軽量間仕切壁Wにおいて、対となる壁材Waの間には中空部Tが形成され、軽量間仕切壁Wは中空部Tを有する中空壁となっている。
次に、軽量間仕切壁W内に配設される耐火遮煙ボックス10の構成について説明する。耐火遮煙ボックス10は、前面に開口11aを有する配線ボックス11と、配線ボックス11の開口側に取り付けられるカバー体19と、配線ボックス11とカバー体19に跨って貼着される閉塞材としての第1シール材21と、カバー体19の前面に貼着される密着部材としての第2シール材22と、によって構成される。
最初に、配線ボックス11の構成について説明する。図1に示すように、金属材料製の耐火性を有する配線ボックス11は、一面に開口11aする有底四角箱状に形成されている。詳細には、配線ボックス11は、長方形状をなす底壁12と、該底壁12の四側周縁から立設された四つの側壁13a〜13dとから形成されている。なお、四つの側壁13a〜13dは、図1の上下に対向する上側壁13a及び下側壁13bと、図1の右左に対向する右側壁13c及び左側壁13dである。そして、前記底壁12と、四つの側壁13a〜13dによって配線ボックス11の周壁が形成され、底壁12と四つの側壁13a〜13dによって配線ボックス11が開口11aを有する四角箱状に形成されている。
上側壁13a及び下側壁13bには、ケーブルCを挿通可能とするケーブル貫通孔15が3つずつ形成されている。一方、右側壁13c及び左側壁13dには、ケーブル貫通孔15が1つ形成されている。各ケーブル貫通孔15はノック部14によって閉鎖され、ノック部14を側壁13a〜13dから除去することによりケーブル貫通孔15が開放されるようになっている。ケーブル貫通孔15は、後述するコネクタ16を配線ボックス11に取り付けるための取着孔として使用される。
また、配線ボックス11の開口縁における四隅には、取付片18(実施形態では4つ)がそれぞれ設けられている。より詳しくは、上側壁13a及び下側壁13bに設けられた各取付片18は、内方に向かって突出するとともに上下に対向するように延設されている。また、各取付片18の前面18aは、配線ボックス11の開口端と同一平面上に位置している。さらに、各取付片18には、カバー体19を取り付けるためにビスBが螺入される第1ビス孔18bが形成されている。
次に、カバー体19について、図1〜図4に従って説明する。
金属材料製の耐火性を有するカバー体19は、矩形枠状に形成されている。また、カバー体19の外縁に沿った大きさは、配線ボックス11の開口11aよりもやや大きく形成されている。カバー体19の四隅には、配線ボックス11に形成された取付片18の第1ビス孔18bと対向する位置に、ビスBが挿入される第2ビス孔19bがそれぞれ形成されている。
さらに、カバー体19の内縁における上部及び下部には、複数の固定部20(実施形態では3つ)が等間隔おきに設けられている。カバー体19の上部及び下部に設けられた各固定部20は、内方に向かって突出するとともに上下に対向するように延設されている。また、各固定部20の前面20aは、カバー体19の前面19aと同一平面上に位置している。さらに、各固定部20には、スイッチやコンセントなどの配線器具やインターホンなどの器具を固定するために、ビスBが螺入される第3ビス孔20bが形成されている。そして、カバー体19の第2ビス孔19bから配線ボックス11の第1ビス孔18bにビスBを螺入することで、配線ボックス11にカバー体19が取り付けられている。
この取付状態では、図3及び図4に示すように、配線ボックス11の開口端とカバー体19の裏面との間に間隙21aが存在する。この間隙21aを閉塞するために、配線ボックス11とカバー体19には、第1シール材21が貼着されている。
図1、図3、及び図4に示すように、金属材料製(この例ではアルミニウム)の耐火性を有する第1シール材21は、帯状(この例では厚さ0.05mm)をなすとともに裏面に粘着材が塗布された粘着層を有する。第1シール材21は、カバー体19を配線ボックス11に取り付けた後、カバー体19の前面19aから、カバー体19と配線ボックス11との合わせ部における間隙21a(図3及び図4参照)に跨り、かつ間隙21aを閉塞するように、カバー体19と配線ボックス11に貼着される。
次に、第2シール材22について、図1〜図4に従って説明する。
発泡材製の第2シール材22は、帯状(この例では厚さ10mm)をなしている。なお、本実施形態における第2シール材22は、ポリウレタン系の樹脂で形成されており、ポリウレタンの性質上、弾性を有している。さらに、第2シール材22には、その裏面に粘着層が形成されている。第2シール材22は、粘着層によってカバー体19の前面19aに貼着される。詳しくは、図2に示すように、第2シール材22は、その外縁が、カバー体19の外縁に沿うようにカバー体19の前面19aに貼着されている。ただし、図2に示すように、第2シール材22の幅は、カバー体19の外縁に合わせて貼着した際に、カバー体19の固定部20を覆わないような幅に形成されている。つまり、第2シール材22がカバー体19に貼着された状態であっても、固定部20を前面から視認可能となる。そして、第2シール材22により、図2に示すように配線ボックス11の開口11aが包囲されている状態となる。また、第2シール材22は、配線ボックス11の開口端より前方に突出した状態で設けられている。
次に、耐火遮煙構造Kについて図1、図3、及び図4に従って説明する。
耐火遮煙構造Kは、配線ボックス11と、ケーブルCが挿通される配管材としての電線管17と、電線管17が挿通されるとともに配線ボックス11のケーブル貫通孔15に挿通される管接続具としてのコネクタ16と、コネクタ16を配線ボックス11の内側からケーブル貫通孔15とともに被覆する耐火材としての延焼防止部Eと、によって構成される。耐火遮煙構造Kは、火災等の発生時に、軽量間仕切壁Wの裏側に火炎、煙及び有毒ガスが流出するのを防止するために軽量間仕切壁Wに設けられるものである。
最初に、耐火遮煙ボックス10が取り付けられるボックス固定具Fについて説明する。
ボックス固定具Fは、矩形板状の固定片Faと、該固定片Faの長さ方向両端に折り曲げ形成された板状の取付部Fbとからなる。取付部Fbは、軽量形鋼材Pの板部Pa〜Pdに当接可能な当接面Fcを有するとともに複数(本実施形態では2つ)の第4ビス孔Fdが形成されている。
図1に示すように、軽量形鋼材Pの板部(この例では、左側の軽量形鋼材Pにおける板部Pcと、右側の軽量形鋼材Pにおける板部Pd)には、ボックス固定具Fの取付部FbがビスBで固定されている。具体的に説明すると、ボックス固定具Fは、配線ボックス11の前面と、壁材Waの裏面が略面一であって、配線ボックス11が壁材Waから突出しないような位置に配線ボックス11を取り付け可能となるように、軽量形鋼材Pの板部にビスBで固定されている。そして、耐火遮煙ボックス10は、軽量間仕切壁Wの表側に向けて配線ボックス11が開口するようにボックス固定具Fに配置されるとともに、底壁12を貫通したビスBがボックス固定具Fに螺入されることで、耐火遮煙ボックス10がボックス固定具Fに固定されている。なお、配線ボックス11は、軽量形鋼材Pに取り付けられていても良い。
また、配線ボックス11の上側壁13aに開放されたケーブル貫通孔15には、コネクタ16が接続されている。合成樹脂性のコネクタ16は、両端を円形の開口とした略円筒状をなし、その軸方向の先端側に、合成樹脂性の電線管17を接続可能な接続部16bを有している。また、図4に示すように、コネクタ16は、基端側にケーブル貫通孔15に挿通される挿通部16aを有している。挿通部16aの外面には、上側壁13aの内側からケーブル貫通孔15周りに係止する係止片(図示せず)が突設されている。また、コネクタ16における軸方向の略中央には、リング状のフランジ16cが形成されている。そして、ケーブル貫通孔15にコネクタ16の挿通部16aを挿通するとともに、係止部(図示せず)を上側壁13aの内面に係止させると、コネクタ16の配線ボックス11外に向けた移動が規制される。また、フランジ16cが上側壁13aの外面に当接して、コネクタ16の配線ボックス11内に向けた移動が規制される。
そして、配線ボックス11に固定されたコネクタ16には、電線管17が接続され、その電線管17の内部にケーブルCが挿通される。電線管17に挿通されたケーブルCは、配線ボックス11の内部に引き込まれている。
また、図4に示すように、配線ボックス11の上側壁13aには、内面からケーブルCと該ケーブルCが挿入されたケーブル貫通孔15を全周囲から被覆するように延焼防止部Eが形成されている。該延焼防止部Eは、粘着性及び熱可塑性を有し、耐火性能(耐火基準)を満たす耐火材をケーブルC及びケーブル貫通孔15の全周面に付着させることで形成されている。耐火材は、120℃以上の熱を受けると体積が加熱前の3倍以上に膨張するものである。なお、延焼防止部Eをコネクタ16の他端開口である挿通部16aの先端開口からその内部にも押し込んで密に充填しても良い。
そして、ボックス固定具Fに耐火遮煙ボックス10を固定した状態で、軽量形鋼材Pを挟むように一対の壁材Waが立設されて軽量間仕切壁Wが構築されると、軽量間仕切壁Wの裏側(中空部T)に耐火遮煙ボックス10が配設される。
また、図4に示すように、軽量間仕切壁Wの表側に位置する壁材Waにおいて耐火遮煙ボックス10と対向する位置には、貫通孔Wbが穿設されている。これにより、配線ボックス11の開口11aが、軽量間仕切壁Wの表側に向けて開口することになる。つまり、壁材Waの貫通孔Wbにより、配線ボックス11の開口11aが、壁材Wa表に臨むように壁材Wa裏に設置されることになる。
また、壁材Waの表側には、器具である配線器具を保持する器具保持枠23がビスBによって取り付けられている。金属材料製の耐火性を有する器具保持枠23は、四角枠状に形成されており、配線ボックス11に対して脱着可能となっている。また、器具保持枠23の外縁に沿った大きさは、壁材Waの貫通孔Wbの外縁よりも大きく形成されている。器具保持枠23の長手方向における周縁部には、カバー体19に形成された固定部20の第3ビス孔20bと対向する位置に、ビスBが挿入される第5ビス孔23aがそれぞれ形成されている。また、器具保持枠23の略中央には、器具を保持可能な大きさに形成された保持孔23bが形成されている。保持孔23bには、器具が保持されるとともに、器具には、壁材Wa裏に配設されたケーブルCが接続されている。
そして、該器具保持枠23の第5ビス孔23aから固定部20の第3ビス孔20bにビスBを螺入することで、器具保持枠23が、壁材Wa表に設置されるとともに、耐火遮煙構造Kが軽量間仕切壁W内に構築される。この耐火遮煙構造Kにおいて、配線ボックス11全体は、ボックス固定具Fによって壁材Wa側に押し付けられている。また、前述したように、ボックス固定具Fは、配線ボックス11の前面と、壁材Waの裏面が略面一であって、配線ボックス11が壁材Waから突出しないような位置に配線ボックス11を取り付け可能となるように、軽量形鋼材Pの板部にビスBで固定されている。そして、ボックス固定具Fに取り付け後の耐火遮煙ボックス10において最も壁材Waに近い位置には、第2シール材22が設けられるとともに、配線ボックス11の開口端と壁材Waの裏面との間に第2シール材22が介装されている。このとき、第2シール材22は、弾性を有しているので、第2シール材22が壁材Wa側へ押し付けられて壁材Waと配線ボックス11との間で変形して、壁材Waの裏側から貫通孔Wb周りを被うように壁材Waの裏面に密着することで、壁材Waの裏面と耐火遮煙ボックス10の前面との間の間隙11bが密閉されている。
次に、本実施形態における耐火遮煙構造Kの作用について説明する。
火災等の発生時、貫通孔Wbを介して煙及び有毒ガスが、壁材Wa表側から壁材Wa裏側に向かって流入する。しかし、上記構成の耐火遮煙ボックス10の第2シール材22が、壁材Wa裏側から貫通孔Wb周りを覆っているため、耐火遮煙ボックス10内に流入した煙及び有毒ガスが、壁材Waと配線ボックス11との間隙11bを介して壁材Wa裏に流入することが阻止される。
また、カバー体19と配線ボックス11との合わせ部(間隙21a)を覆うように、第1シール材21を貼着している。これにより、カバー体19と配線ボックス11との間を介して、煙及び有毒ガスが壁材Wa裏に流入することが阻止される。
さらには、図4に示すように、上側壁13aの内面からケーブルCと該ケーブルCが挿入されたケーブル貫通孔15を全周囲から被覆するように延焼防止部Eが形成されている。これにより、火災等の発生時、ケーブル貫通孔15を介した壁材Wa裏への煙及び有毒ガスの流入が阻止される。その後、火炎によってケーブルCが焼失したとしても、図4に示すように、火炎等の熱により延焼防止部Eが加熱される。これにより、延焼防止部Eが各ケーブル貫通孔15の径方向内側、すなわちケーブルCに向けて膨張し、ケーブル貫通孔15の内周面(内面)と、ケーブルCの外面との間の間隙が埋められる。その結果、ケーブル貫通孔15を介した壁材Wa裏への煙及び有毒ガスの流入が阻止される。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)配線ボックス11の開口11aを包囲するように第2シール材22を配線ボックス11の開口端から突設した。そして、第2シール材22を壁材Waにおける貫通孔Wbの周囲に壁材Wa裏から密着させることで、配線ボックス11の前面と壁材Waの裏面との間(間隙11b)を第2シール材22で密閉している。すると、第2シール材22により、壁材Waと耐火遮煙ボックス10との間の間隙11bを介して、煙及び有毒ガスが壁材Wa裏に流入してしまうことを阻止することができる。
(2)配線ボックス11と、該配線ボックス11に取り付けたカバー体19との間の間隙21aを、金属製の第1シール材21を貼着して閉塞した。すると、第1シール材21により、配線ボックス11とカバー体19との間の間隙21aを介して、煙及び有毒ガスが壁材Wa裏に流入してしまうことを阻止することができる。
(3)耐火遮煙構造Kにおいて、配線ボックス11の内面からケーブルCと該ケーブルCが挿入されたケーブル貫通孔15を全周囲から被覆するように延焼防止部Eを形成した。延焼防止部Eは、配線ボックス11の内側に露出した部位の内周面側がケーブルCに向けて膨張することとなり、延焼防止部EによってケーブルCを押し潰してその延焼を防止することができる。さらに、配線ボックス11の開口11aを包囲するように第2シール材22を突設した。そして、第2シール材22を壁材Waにおける貫通孔Wbの周囲に壁材Wa裏から密着させることで、耐火遮煙ボックス10の前面と壁材Waの裏面との間(間隙11b)を第2シール材22で密閉している。すると、第2シール材22により、壁材Waと耐火遮煙ボックス10との間の間隙11bを介して、煙及び有毒ガスが壁材Wa裏に流入してしまうことを阻止することができる。
(4)耐火遮煙構造Kにおいて、配線ボックス11の内面からケーブルCと該ケーブルCが挿入されたケーブル貫通孔15を全周囲から被覆するように延焼防止部Eを形成した。延焼防止部Eは、配線ボックス11の内側に露出した部位の内周面側がケーブルCに向けて膨張することとなり、延焼防止部EによってケーブルCを押し潰してその延焼を防止することができる。さらに、配線ボックス11と、該配線ボックス11に取り付けたカバー体19との間の間隙21aを、金属製の第1シール材21を貼着して閉塞した。すると、第1シール材21により、配線ボックス11とカバー体19との間の間隙21aを介して、煙及び有毒ガスが壁材Wa裏に流入してしまうことを阻止することができる。
(5)第1シール材21と第2シール材22によって、それぞれ異なる間隙11b及び間隙21aが塞がれる。すると、それぞれ異なる間隙11b,21aを介して、煙及び有毒ガスが壁材Wa裏に流入してしまうことを阻止することができ、二重の阻止性能を得ることができる。
(6)カバー体19の外縁に沿った大きさと配線ボックス11の開口11aを同一の大きさとした場合、接合箇所が少なくなるので間隙21aが大きくなる。ところが、カバー体19の外縁沿った大きさを配線ボックス11の開口11aよりもやや大きく形成したことで、カバー体19によって配線ボックス11が塞がれるので、前述した構成を採用した場合に比して間隙21aを小さくすることができる。
(7)固定部20を、カバー体19の内縁における上部及び下部に設けた。さらに、第2シール材22が第1シール材21を介してカバー体19に取り付けられた状態であっても、固定部20を前面から視認可能となるように、第2シール材22の幅を設定した。よって、器具保持枠23を取り付ける際に、誤って第2シール材22を貫通して、第2シール材22に孔が開いてしまうことを回避できる。
(8)第2シール材22を、配線ボックス11の開口端より前方に突出するように、カバー体19の前面に貼着した。これにより、第2シール材22が、カバー体19の前面と壁材Waの裏面との間に挟まれて圧縮されることになる。このため、カバー体19を用いず、配線ボックス11の側壁13a〜13dに、第2シール材22の前面が配線ボックス11の開口端から突出するように第2シール材22を貼着した場合に比して、より一層、耐火遮煙ボックス10と壁材Waとの間隙を小さくすることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更しても良い。
○ 実施形態において、固定部20は、上側壁13a及び下側壁13b上下内縁部に左右方向に沿って3つずつ設けられていたが、固定部20の数は特に限定されるものではない。
○ 実施形態における器具は、スイッチ、コンセント、及びインターホンなどに具体化しても良い。また、器具の形状や大きさに応じて耐火遮煙ボックス10の大きさを変更しても良いし、ボックス固定具Fに対する耐火遮煙ボックス10の取付向きを変更しても良い。
○ 実施形態では、コネクタ16を使用せず、延焼防止部EにてケーブルCを固定しても良い。この場合、延焼防止部Eでは、配線ボックス11内部に位置する耐火材と、配線ボックス11外部に位置する耐火材と、が存在することになる。
(削除)
○ 実施形態における第2シール材22が耐火性を有していても良い。この場合、第2シール材22が消失することを防止することができ、壁材Waの裏面と配線ボックス11の開口端との間の間隙11bから、煙及び有毒ガスが壁材Wa裏に流入してしまうことを阻止することができる。
○ 実施形態では、有毒ガスなどの壁材Wa裏への流入を防ぐために、第2シール材22として気密性能又は吸収性の高い材料を使っても良い。
○ 実施形態における閉塞材は、テープ状の第1シール材21としたが、カバー体19と配線ボックス11との間の間隙21aを閉塞できる部材であれば、どのような材質であっても良い。例えば、カバー体19と配線ボックス11を溶接にて接合させても良いし、裏面に粘着層を有さない単なる薄板をネジ止めして間隙21aを閉塞しても良い。
○ 実施形態では、第2シール材22のみを突設し、第1シール材21にて間隙21aを覆わなくても良い。
○ 実施形態では、配線ボックス11にカバー体19が予め一体化して形成されていても良い。
○ 実施形態では、カバー体19の有無を問わず、配線ボックス11の側壁13a〜13dに、第2シール材22の前面が配線ボックス11の開口端から突出するような位置に第2シール材22を貼着しても良い。
○ 実施形態では、耐火遮煙ボックス10を、配線ボックス11、カバー体19、第1シール材21、及び第2シール材22によって構成していた。その変更例として、耐火遮煙ボックス10を、配線ボックス11及び第2シール材22によって構成しても良い。この場合、配線ボックス11の開口端に固定部20が形成されるものとする。
B…ビス、E…耐火材としての延焼防止部、K…耐火遮煙構造、W…軽量間仕切壁、Wa…壁材、Wb…貫通孔、10…耐火遮煙ボックス、11…配線ボックス、11a…開口、11b,21a…間隙、15…貫通孔としてのケーブル貫通孔、16…管接続具としてのコネクタ、17…配管材としての電線管、19…カバー体、20…固定部、21…閉塞材としての第1シール材、22…密着部材としての第2シール材、23…器具保持枠。

Claims (2)

  1. 前面に開口を有する有底箱状に形成され、壁材に形成された貫通孔により前記開口が壁表に臨むように壁裏に設置される金属製の配線ボックス
    前記配線ボックスの開口側に取り付けられ、器具を固定するための固定部を備えた金属製のカバー体と、
    前記配線ボックスと前記カバー体との合わせ部における間隙に跨がり、且つ、前記間隙を閉塞するように、前記配線ボックスと前記カバー体とに貼着される金属製の閉塞材と、
    前記カバー体の前面に設けられ、前記配線ボックスの開口端より前方に位置し、かつ前記配線ボックスの開口を包囲するように突設された発泡材製の密着部材と、を備え、
    前記密着部材が、前記壁材における前記貫通孔の周囲に壁裏から密着するとともに前記配線ボックスの開口端と前記壁材との間を密閉することを特徴とする耐火遮煙ボックス。
  2. 前面に開口を有する有底箱状に形成され、壁材に形成された貫通孔により前記開口が壁表に臨むように壁裏に設置される金属製の配線ボックスと、
    前記配線ボックスの開口側に取り付けられ、器具を固定するための固定部を備えた金属製のカバー体と、
    前記配線ボックスと前記カバー体との合わせ部における間隙に跨がり、且つ、前記間隙を閉塞するように、前記配線ボックスと前記カバー体とに貼着される金属製の閉塞材と、
    前記カバー体の前面に設けられ、前記配線ボックスの開口端より前方に位置し、かつ前記配線ボックスの開口を包囲するように突設された発泡材製の密着部材と、
    前記配線ボックスに形成されたケーブル貫通孔にその基端側が固定された管接続具と、
    前記管接続具の先端側に接続されて前記壁裏に配管される配管材と、
    前記管接続具の基端を前記配線ボックスの内側から前記ケーブル貫通孔とともに被覆する耐火材と、を備え、
    記密着部材が、前記壁材における前記貫通孔の周囲に壁裏から密着するとともに前記配線ボックスの開口端との間を密閉することを特徴とする耐火遮煙構造。
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