JP5741868B2 - パターン形成方法及びパターン形成装置、並びにデバイス製造方法 - Google Patents

パターン形成方法及びパターン形成装置、並びにデバイス製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、パターン形成方法及びパターン形成装置、並びにデバイス製造方法に係り、特に、可変成形マスクを用いて物体上の区画領域にパターンを形成するパターン形成方法及びパターン形成装置、並びに前記パターン形成方法又は前記パターン形成装置を用いるデバイス製造方法に関する。
従来、半導体素子又は液晶表示素子等の電子デバイス(マイクロデバイス)を製造するリソグラフィ工程では、マスク(レチクル、フォトマスク等)に形成されたパターンを、投影光学系を介してレジスト等の感応剤が塗布された基板(ガラスプレート、ウエハ等)上に転写する投影露光装置が用いられている。
ところで、近年になって、デバイスパターンの大小にかかわらず、高価なマスク(固定のパターン原版であるマスク)に代えて、可変成形マスク(アクティブマスクとも呼ばれる)を用いたいわゆるマスクレスタイプの走査型露光装置が種々提案されている。このマスクレスタイプの走査型露光装置の一種として、反射型の空間光変調器の一種であるマイクロミラー・アレイを可変成形マスクとして用いる走査型露光装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。このマイクロミラー・アレイを可変成形マスクとして用いる走査型露光装置によれば、基板ステージの走査方向への走査に同期して可変成形マスクにおいて生成されるパターンを変化させて基板ステージ上に保持された基板を露光することで、その基板上に所望のパターンを容易に形成することができるとともに、装置のコストダウン及び小型化が可能である。
しかるに、マイクロミラー・アレイを可変成形マスクとして用いる走査型露光装置では、マイクロミラー・アレイを大型化するのが比較的困難であるため、基板上の照明領域(パターン形成領域)が非常に小さい(例えば、非走査方向(基板の面と平行な面内で、走査方向に直交する方向)の幅が0.2mm程度)。このため、基板として直径300mmのウエハを用いた場合、1枚のウエハを露光するためには(仮にウエハ全面を露光するとして)、少なくともウエハを走査方向におよそ1500回(750往復)走査する必要があり、長時間を要することになる。
このため、マスクレスタイプの走査型露光装置においては、1枚の基板を露光している間に、基板ステージ近傍の雰囲気の温度変動等が生じる可能性が高く、これに起因して、基板ステージの位置計測に用いられる計測装置(レーザ干渉計など)の計測値が変動し、計測誤差が生じるおそれがある。また、この計測誤差により、露光精度が低下するおそれもある。
また、基板上の照明領域(パターン形成領域)が非常に小さいため、例えばウエハ上の25mm×33mmの大きさのショット領域を一度に露光することは困難である。一方、液晶露光装置などでは、複数の投影光学系を千鳥状(ジグザグ状)に配置し、それぞれの投影光学系によるマスクパターンの投影領域(照明領域)を視野絞りを用いて台形状に規定する方法が採用されているが、この方法を、マイクロミラー・アレイを用いた露光装置で、画面継ぎのために採用すると、マイクロミラー・アレイの一部のマイクロミラーが露光中ずっと使用されないので、非効率である。このため、可変成形マスクを用いて画面継ぎを行うのに好適な、パターン形成技術の開発も期待されていた。
特開2004−327660号公報
本発明は、上述した事情の下になされたものであり、第1の観点からすると、照明光の入射位置に2次元的に配置され、前記照明光の振幅、位相及び偏光の状態の少なくとも1つを空間的に個別に変調する複数の変調素子を有し、明領域と暗領域とからなる光模様を生成する可変成形マスクを用いて物体上の少なくとも1つの区画領域にパターンを形成するパターン形成方法であって、前記可変成形マスクにより発生する光模様を継ぎ合わせて前記物体上の区画領域に目標パターンを形成するに当たり、前記可変成形マスクの使用領域を規定する複数のテンプレートを、テンプレート同士のオーバーラップ領域が一部に生じる状態で、前記目標パターンが形成される2次元画素領域内に、それぞれ設定する設定工程と、各テンプレートの設定に関する情報と、前記目標パターンに関する情報とに基づいて、前記可変成形マスクの複数の変調素子を制御する制御工程と、を含み、前記オーバーラップ領域の幅を複数段階で変更するように、前記複数のテンプレートの大きさを変更しつつ、前記設定工程を複数回繰り返し行うとともに、前記設定工程が行われる度に、前記制御工程を行うパターン形成方法である。
これによれば、可変成形マスクにより発生する光模様を継ぎ合わせて前記物体上の区画領域に目標パターンを形成するに当たり、可変成形マスクの使用領域を規定する複数のテンプレートが、オーバーラップ領域が一部に生じる状態で、目標パターンが形成される2次元画素領域内に、それぞれ設定される。そして、各テンプレートの設定に関する情報と、目標パターンに関する情報とに基づいて、可変成形マスクの複数の変調素子が次制御される。これにより、光模様の継ぎ部の一部にオーバーラップ領域が生じ、継ぎ目の部分に段差が生じるのが防止され、物体上の区画領域に目標パターンを精度良く形成することが可能になる。
本発明は、第の観点からすると、物体上にパターンを形成するパターン形成装置であって、照明光を射出する照明系と、前記照明光の入射位置に2次元的に配置され、前記照明光の振幅、位相及び偏光の状態の少なくとも1つを空間的に個別に変調する複数の変調素子を有し、明領域と暗領域とからなる光模様を生成する可変成形マスクと、前記可変成形マスクにより発生する光模様を継ぎ合わせて前記物体上の区画領域に目標パターンを形成するに当たり、前記可変成形マスクの使用領域を規定する複数のテンプレートを、テンプレート同士のオーバーラップ領域が一部に生じる状態で、前記目標パターンが形成される2次元画素領域内に、それぞれ設定するテンプレート設定装置と、各テンプレートの設定に関する情報と、前記目標パターンに関する情報とに基づいて、前記可変成形マスクの複数の変調素子を制御する制御装置と、を備え、前記テンプレート設定装置は、前記複数のテンプレートの設定を変更することで、前記オーバーラップ領域のオーバーラップ量を変更可能であるパターン形成装置である。
これによれば、可変成形マスクにより発生する光模様を継ぎ合わせて物体上の区画領域に目標パターンを形成するに当たり、テンプレート設定装置により、可変成形マスクの使用領域を規定する複数のテンプレートが、オーバーラップ領域が一部に生じる状態で、目標パターンが形成される2次元画素領域内に、それぞれ設定される。そして、制御装置により、各テンプレートの設定に関する情報と、目標パターンに関する情報とに基づいて、可変成形マスクの複数の変調素子が順次制御される。これにより、光模様の継ぎ部の一部にオーバーラップ領域が生じ、継ぎ目の部分に段差が生じるのが防止され、物体上の区画領域に目標パターンを精度良く形成することが可能になる。
また、リソグラフィ工程において、本発明のパターン形成方法を用いて物体上にパターンを形成し、そのパターンが形成された物体を処理することにより、高集積度のマイクロデバイスの生産性を向上させることが可能である。
また、リソグラフィ工程において、本発明のパターン形成装置を用いて、物体上にパターンを形成することで、高集積度のマイクロデバイスの生産性を向上させることが可能である。
従って、本発明は、更に別の観点からすると、本発明のパターン形成方法、又は本発明のパターン形成装置を用いるデバイス製造方法であるとも言える。
第1の一実施形態に係る露光装置を示す概略図である。 図1の可変成形マスクにおけるマイクロミラー機構の配置を示す図である。 ステージ及びレーザ干渉計を示す平面図である。 図4(A)は、スリット対を示す平面図であり、図4(B)は、空間像計測器の縦断面図である。 露光領域IAがウエハ上を移動する軌道を示す図である。 図6(A)は、空間像134yの計測方法を説明するための図であり、図6(B)は、空間像計測の際に得られる光電変換信号(光強度信号)Pの一例を示す図である。 空間像134xの計測方法を説明するための図である。 図8(A)、図8(B)は、露光動作の別の例を示す図である。 ウエハ上のショット領域に仮想的に設定される二次元画素を説明するための図である。 第2の実施形態において、ウエハ上の複数のショット領域に、パターン像を形成する処理に関する、主制御装置の制御アルゴリズムを示すフローチャートである。 図10のサブルーチン110の一例を示すフローチャートである。 図12(A)、図12(B)及び図12(C)は、それぞれテンプレートTP1、TP2、及びTP3を示す図である。 マトリックス状に配置される複数個の画素から成る仮想パターン領域(2次元画素領域)PA’を示す図である。 目標パターンの一例を示す図である。 図15(A)、図15(B)及び図15(C)は、それぞれ、仮想パターン領域PA’の走査方向に対応する方向の一端縁に接して、テンプレートTP1、テンプレートTP1,TP2、及びテンプレートTP1〜TP3が、設定された状態を示す図である。 図16(A)は、5重露光により横ラインパターンのレジスト像を形成する場合について説明するための図、図16(B)及び図16(C)は、図16(A)の第2段目〜第6段目のパターンの組み合わせと等価な、一部にパターン同士のオーバーラップ領域を有するパターンの組み合わせの一例を示す図である。 図17(A)は、可変成形マスクに設定されたテンプレートTP1を示す図、図17(B)は、パターンデータ(マスクデータ)の一例を示す図、図17(C)は、図17(B)のパターンデータに、テンプレートTP1が設定された場合に、主制御装置から駆動系に出力される出力データを示す図である。 テンプレートTP1の設定位置が変化する様子を説明するための図であって、仮想パターン領域PA’外の第1位置と、仮想パターン領域PA’内の第2位置とを示す図である。 図19(A)〜図19(N)は、仮想パターン領域PA’上を、テンプレートTP1の設定位置が、図18に実線で示される、パターン領域外の第1位置から、図18に破線で示されるパターン領域内の第2位置まで、1画素ずつ変化する際に取り出されるパターンデータの変化の様子を示す図である。 図20(A)〜図20(H)は、それぞれテンプレートの組み合わせの異なる例を示す図である。 図21(A)及び図21(B)は、テンプレートの継ぎ部における露光量を増加させるべく、隣接するテンプレート相互間に真の重複領域(余分な領域)を生じさせる場合について説明するための図、図21(C)、図21(D)は、それぞれ隣接するテンプレート相互間に真の重複領域(余分な領域)を生じさせるテンプレートの組み合わせの他の例を示す図である。 非走査方向の全領域で、必ず1箇所、画面継ぎがあるような形状のテンプレートの組み合わせの一例を示す図である。 静止型の露光装置で用いられる、3×3=9個の分割領域の重ね合わせ露光で用いられる、分割パターンの組み合わせの一例を示す図である。 マイクロデバイスとしての半導体デバイスの製造方法を説明するためのフローチャートである。 マイクロデバイスとしての液晶表示素子を製造する方法を説明するためのフローチャートである。
《第1の実施形態》
以下、本発明の第1の実施形態を図1〜図7に基づいて説明する。図1には、第1の実施形態に係る露光装置100の構成が概略的に示されている。
露光装置100は、照明系10、パターン生成装置12、投影光学系PL、ステージ装置16、及び制御系等を備えている。露光装置100は、パターン生成装置12で生成されたパターンの像(パターン像)を、ステージ装置16の一部を構成するステージSTに載置されたウエハW上に投影光学系PLを用いて形成するものである。制御系は、マイクロコンピュータを含み、装置全体を統括的に制御する主制御装置20を中心として構成されている。また、露光装置100は、可変成形マスクVMによる生成パターンの変更(切り替え)とウエハWの移動とを同期させて、ウエハW上にパターンを形成する走査型露光装置である。
照明系10は、光源ユニット及び光源制御系を含む光源系、照明光学系(いずれも不図示)及び反射ミラー26等を備えている。照明光学系は、照明条件を可変とする成形光学系、オプティカルインテグレータ(照度均一化部材)、視野絞り、リレーレンズ等(いずれも不図示)を含み、以下では反射ミラー26をも含むものとして説明を行う。なお、オプティカルインテグレータとしては、例えばフライアイレンズ、内面反射型インテグレータあるいは回折光学素子などが用いられる。
光源ユニットとしては、例えば国際公開第1999/46835号(対応する米国特許第7,023,610号明細書)に開示されているように、DFB半導体レーザ又はファイバレーザなどの固体レーザ光源、ファイバーアンプなどを有する光増幅部、及び波長変換部などを含み、波長440〜445nmのパルス光を出力する高調波発生装置が用いられている。
パターン生成装置12は、ステージST上に載置されたウエハWに投影すべき可変のパターンを生成する電子マスク・システムであり、可変成形マスクVM、及び可変成形マスクVMを構成する複数のマイクロミラーの動作状態を制御する駆動系30等を備えている。
ここで、可変成形マスクVMは、例えば非発光型画像表示素子(空間光変調器:Spatial Light Modulator (SLM)とも呼ばれる)の一種であるマイクロミラー・アレイを含む。
可変成形マスクVMとしては、一例として、図2に示されるように、XY平面内に二次元的に(アレイ状に)配置されたm行n列の複数のマイクロミラー機構Mij(i=1〜m、j=1〜n)を含む光学デバイスとしてのマイクロミラー・アレイが用いられている。本実施形態では、一例としてm=10、n>mとする。
マイクロミラー・アレイは、CMOSプロセスで作られた集積回路上にMEMS技術で、可動式のマイクロミラー機構を形成したもので、マイクロミラー機構Mijそれぞれは、マイクロミラーと駆動機構とを有し、マイクロミラーを駆動機構によって、所定の軸回り、ここではX軸と平行な軸回りに第1位置(マイクロミラーの反射面がXY平面に平行な位置)と第2位置(第1位置から図1における反時計回りに所定角度α反射面が回転した位置)との間で往復回転させることが可能である。可変成形マスクVMは、入射した照明光ILを、二次元的に配列(配置)されたマイクロミラー(ミラー素子)単位で投影光学系PLに向かう方向又は投影光学系PL外の方向へ反射(偏向)することで、投影光学系PLへの入射光の強度(振幅)を空間的に変調する。
駆動系30は、主制御装置20に接続されている。主制御装置20は、不図示の上位装置から目標パターンに関する情報、例えば目標パターンの設計データ(例えば、CADデータ)を取得し、その設計データを用いて、可変成形マスクVMで生成すべきパターン(以下、便宜上マスクパターンと呼ぶ)に応じた駆動系30に対する制御情報を算出する。
前記マスクパターンは、走査露光に際してのスクロールを予定したものになっており、時間的なコマ送りとしての表示データとなっている。ここで、マスクパターンのスクロール速度(表示速度)は、後述するステージSTの移動速度等を含む走査露光用パラメータの一部として、主制御装置20によって決定される。
駆動系30は、主制御装置20から供給される制御情報に従って、可変成形マスクVMに対し駆動信号を供給する。これにより、各マイクロミラーは、ON状態と、OFF状態との間で2値動作し、可変成形マスクVM全体として所望の反射パターンを生成する。すなわち、各マイクロミラーは、可変成形マスクVMで生成された反射パターンからの照明光ILの0次回折光(0次光,正反射光)IL0及び1次回折光IL1を投影光学系PLに入射する方向に導くON状態と、照明光ILの0次光IL0(及び1次回折光IL1)を投影光学系PLから外れた非露光光路に導くOFF状態との間で2値動作し、全体として所望のパターン(反射パターン)を生成する。そして、このパターンの像(パターン像)が投影光学系PLを介してウエハW上に形成される。本実施形態におけるパターン像のウエハW上での結像は、次数の異なる複数の回折光同士の干渉、具体的には図1からも分かるように、可変成形マスクVMに照射された照明光ILのその可変成形マスクVMで生成されたパターンからの0次回折光IL0と1次回折光IL1との2光束干渉を利用したものである。従って、OFF状態では、1次回折光IL1及び0次回折光IL0のうち、少なくとも0次回折光IL0は投影光学系PLに入射しない。
投影光学系PLは、鏡筒の内部に所定の位置関係で配置された複数の光学素子を有する。投影光学系PLは、パターン生成装置12で生成されたパターンを、被露光面上に配置されたウエハW上に投影倍率β(βは例えば1/200、1/400、1/500等)で縮小投影する。このため、照明系10からの照明光ILによって可変成形マスクVMが照明されると、この可変成形マスクVMにて反射した照明光ILにより、投影光学系PLを介して可変成形マスクVMにより生成された回路パターンの縮小像(部分倒立像)が表面にフォトレジストが塗布されたウエハW上の露光領域IAに形成される。なお、本実施形態では、露光領域IAのX軸方向に関する幅(長さ)が、例えば0.2mm程度に設定されている。
ステージ装置16は、露光対象のウエハWを保持して可動なステージSTと、主制御装置20からの指令に従ってステージSTの動作状態(移動など)を制御するステージ駆動系40とを備えている。
ステージSTは、図3に平面図にて示されるように、その上面(+Z側の面)中央に設けられた不図示のウエハホルダを介してウエハWを保持している。また、ステージSTの上面(+Z側の面)には、ウエハWを取り囲むように、円環状のスリット板32が設けられている。
スリット板32の+Y側端部近傍には、X軸方向に関して所定間隔(ここでは、ウエハW上のショット領域のX軸方向に関する幅と同一の間隔)で、複数(ここでは10)のスリット対34が形成されている。各スリット対34は、図4(A)に拡大して示されるように、Y軸方向を長手方向とし、X軸方向の幅が2Dのスリット状の開口パターン(以下、「スリット」と呼ぶ)34xと、X軸方向を長手方向とし、Y軸方向の幅が2Dのスリット34yとを含む。なお、実際には、スリット板32は、図4(B)に示されるように、ガラス板32a(実際には、平面視円環状の形状を有している)の上面に遮光膜を兼ねる反射膜32bが形成されて成り、反射膜32bの一部にスリット34x、34yがパターンニングにより形成されている。
スリット板32は、図4(B)に示されるように、ステージSTの上面から掘り下げられた状態で形成された凹部41(凹部41は、実際には、スリット板32と同様、平面視(上方から見て)円環状の形状を有している)を塞ぐ状態でステージSTに設けられている。また、図示は省略されているが、スリット板32の上面(+Z側の面)と、ステージST上で保持されるウエハWの上面(+Z側の面)とは、ほぼ同一面上に位置している。
凹部41内のスリット34y及び34xの下方(−Z側)には、それぞれ図4(B)に示されるように、集光レンズ36と光電変換素子から成る光検出器38とが設けられている。各光検出器38には、その光電変換信号が供給される信号処理系(不図示)が接続されている。本実施形態では、スリット対34の各スリットと、集光レンズ36と、光検出器38と、をそれぞれ含んで、空間像計測器44が構成されている。すなわち、図3の構成では、ステージST上に空間像計測器44が20個設けられていることになる。なお、光検出器38として二次元センサを用い、集光レンズ36が1つのスリット対34のスリット34xを通過した光とスリット34yを通過した光とを共に二次元センサの検出面へ導光するように構成すれば、1つのスリット対34に対して集光レンズ36と光検出器38とを、各1つ設ければ良い。
光検出器38としては、微弱な光を精度良く検出することが可能な光電変換素子(受光素子)、例えばフォト・マルチプライヤ・チューブ(PMT、光電子増倍管)、あるいはフォト・ダイオードなどが用いられる。光検出器38の出力信号を処理する信号処理系は、増幅器、A/Dコンバータ(通常16ビットの分解能のものが用いられる)などを含む。
図1に戻り、ステージSTは、ステージ駆動系40により、X軸、Y軸及びZ軸方向に移動可能、かつZ軸回り(θz方向)に回転可能であり、投影光学系PLを介して生成される可変成形マスクVMのパターン像に対してウエハWを4自由度でアライメント可能である。なお、ステージSTをX軸、Y軸回りの回転(θx、θy)方向にも回転可能にして、パターン像に対してウエハWを6自由度でアライメント可能に構成しても良い。
ステージSTの位置情報(回転情報も含む)は、ステージSTの端面(側面)を鏡面加工することにより形成された反射面に、測長ビームを照射するウエハレーザ干渉計(以下、「レーザ干渉計」という)18によって、例えば0.5〜1nm程度の分解能で常時検出されている。
これを更に詳述すると、図3に示されるように、実際には、ステージSTの+X側の面が反射面17Xとされ、−Y側の面が反射面17Yとされ、これに対応してX軸方向位置計測用のレーザ干渉計18X、Y軸方向位置計測用のレーザ干渉計18Yがそれぞれ設けられている。このうち、X軸方向位置計測用のレーザ干渉計18X及びY軸方向位置計測用のレーザ干渉計18Yの少なくとも一方は、測長軸を複数有する多軸干渉計であり、ステージSTのX、Y位置の他、回転(θz方向の回転(ヨーイング)を少なくとも含む)の計測が可能となっている。
なお、レーザ干渉計18X、18Yとして、ともに多軸干渉計を用い、ヨーイングのみならず、ピッチング(θx方向の回転)、ローリング(θy方向の回転)をも計測できるようにしても良い。また、干渉計に代えて、あるいは加えて、エンコーダを設け、さらに必要ならフォーカスセンサ等も含んで、ステージSTの位置情報(回転情報も含む)を計測する位置計測系を構成しても良い。
図1に戻り、主制御装置20は、照明系10、パターン生成装置12、ステージ装置16等の動作を制御し、投影光学系PLを介してウエハW上に可変成形マスクVMで逐次生成されたパターンの像を形成する。この際、主制御装置20は、ウエハWを適当な速度で移動させつつ、これに同期して駆動系30を介して可変成形マスクVMで生成したパターンをスクロールさせることによって、走査型の露光を行う。
ここで、ウエハWを保持するステージSTの走査速度をV1とするとき、可変成形マスクVMにて表示されるパターンの走査方向での表示速度V2は、V2=V1/βとなる。従って、投影光学系PLの投影倍率βが例えば1/200であると、可変成形マスクVMのパターンの走査方向での表示速度V2は、ステージSTの速度V1の200倍の速度となる。
なお、不図示ではあるが、投影光学系PLの側面にはアライメント検出系が配置されている。本実施形態では、ウエハW上に形成されたストリートラインや位置検出用マーク(ファインアライメントマーク)を検出する結像式アライメントセンサがアライメント検出系として用いられている。このアライメント検出系の詳細な構成は、例えば、特開平9−219354号公報に開示されている。アライメント検出系による検出結果は、主制御装置20に供給される。
上記のように構成された本実施形態に係る露光装置100では、露光動作を含む一連の動作が以下のようにして実行される。なお、本実施形態では、一例として、図5に示されるように、ウエハWとして直径300mmのウエハを用い、ウエハW上には、パターン形成対象となる76個のショット領域SA1〜SA76が存在し、かつ、各ショット領域が、X軸方向の幅が26mmでY軸方向の幅が33mmの長方形形状を有するものとする。また、Y軸に沿って並ぶショット領域を纏めて「ショット領域列」とも呼び、各ショット領域列を、+X方向から順に、「第1のショット領域列」、「第2のショット領域列」、…、「第11のショット領域列」とも呼ぶものとする。
まず、主制御装置20は、ステージST上にウエハWをロードした状態で、基準マーク部材等を用いた不図示のアライメント系のベースライン計測などの準備処理を行う。
次いで、主制御装置20は、不図示のアライメント系を用いて、例えば特開昭61−44429号公報(対応する米国特許第4,780,617号明細書)などに開示されているEGA(エンハンスト・グローバル・アライメント)を行う。
そして、上記EGA終了後、主制御装置20は、レーザ干渉計18X,18Yにより計測されるステージSTの位置情報に基づいて、ステージ駆動系40を介してステージSTを移動し、ウエハWを露光開始位置に位置決めする。なお、ここでの露光開始位置は、図5に符号STAで示される位置に露光領域IAが位置決めされる位置であるものとする。
その後、主制御装置20は、照明系10、パターン生成装置12、ステージ装置16等を適当なタイミングで動作させて、ウエハW上の適所にパターン生成装置12で生成されたパターンの像を投影光学系PLを介して投影する。ここで、本実施形態においては、図5中の軌道Rtで示されるように、露光領域(パターン像)がウエハW上を−Y方向に移動するように、ウエハW(ステージST)を+Y方向に移動させつつ、パターン生成装置12で生成されたパターンの像を投影光学系PLを介して投影し、ウエハW上の最も+X側に位置する第1のショット領域列(ショット領域SA1,SA2,SA3,SA4を含む列)の+X側の端部(X軸方向に関する幅が0.2mmの部分)を露光する。すなわち、第1のショット領域列の+X側の端部近傍に対して、スキャン方式の露光動作を実行する。
そして、上記1回目のスキャン方式の露光が終了した段階で、ステージSTをX軸方向(+X方向)に露光領域IAのX軸方向に関する幅分(0.2mm)だけステッピングさせて、先ほどとは逆向き(−Y方向)に、ステージSTを移動させつつ、第1のショット領域列をスキャン方式で露光する。更に、その後は、図5に示される軌道Rtに沿って、+X方向へのステッピング動作と、Y軸方向へのスキャン動作とを繰り返しつつ、第1のショット領域列(SA1〜SA4)に対するパターン形成を行う。
なお、本実施形態では、ショット領域SA1〜SA4のX軸方向に関する幅が26mmであり、露光領域IAのX軸方向に関する幅が0.2mmであるので、実際には、第1のショット領域列(SA1〜SA4)全面を露光するためには、上記Y軸方向へのスキャン動作を130回行う必要がある(ただし、図5では、図示の便宜上、軌道Rtが簡略化して示されている)。
その後も、主制御装置20は、ショット領域SA5〜SA10を含む第2のショット領域列の露光動作を、第1のショット領域列の露光動作と同様にして行うとともに、第3〜第11のショット領域列に対する露光動作も同様にして行う。
ところで、本実施形態の主制御装置20は、各ショット領域列の露光の間(すなわち、第k(k=1〜10)のショット領域列の露光終了後、第(k+1)のショット領域列の露光開始前)に、ステージST上に設けられた空間像計測器44を用いて、空間像計測動作を実行する。
具体的には、例えば、露光領域IAが図5に示されるステージST上の領域MA内に存在するときに、主制御装置20が、駆動系30を介して、可変成形マスクVMを駆動し、スリット板32上に、図6(A)に示されるような、Y軸方向を周期方向とするライン・アンド・スペースパターンの空間像134yを形成する。この場合、ライン・アンド・スペースパターンは、可変成形マスクVM上の予め設定された領域に形成されるため、空間像134yと投影光学系PLとの位置関係は常に一定であるものとする。
この状態から、主制御装置20は、空間像134yとスリット34yとがY軸方向に関して相対移動するように、ステージ駆動系40を介してステージSTを−Y方向(矢印Fy方向)に移動させる。
この移動中に、スリット34yを通過する光(照明光IL)が、ステージST内の集光レンズ36を介して光検出器38で受光され、その光電変換信号が不図示の信号処理系を介して主制御装置20に供給される。主制御装置20では、その光電変換信号に基づいて空間像134yに対応する光強度分布を計測する。
図6(B)には、上記の空間像計測の際に得られる光電変換信号(光強度信号)Pの一例が示されている。
この場合、空間像134yはスリット34yの走査方向(Y軸方向)の幅(2D)の影響で像が平均化する。
従って、スリットをp(y)、空間像の強度分布をi(y)、観測される光強度信号をm(y)とすると、空間像の強度分布i(y)と観測される強度信号m(y)の関係は次の(1)式で表すことができる。この(1)式において、強度分布i(y)、強度信号m(y)の単位は単位長さ当たりの強度とする。
すなわち、観測される強度信号m(y)はスリッ卜p(y)と空間像の強度分布i(y)のコンボリューションになる。従って、計測精度の面からは、スリット幅2Dは、小さいほど良い。
次に、主制御装置20は、スリット34yを用いた空間像計測が終了した段階で、駆動系30を介して可変成形マスクVMを駆動し、スリット板32上に、図7に示されるような、X軸方向を周期方向とするライン・アンド・スペースパターンの空間像134xを形成する。そして、主制御装置20は、このパターンの像とスリット34xとがX軸方向に相対移動するように、ステージ駆動系40を介してステージSTを+X方向(矢印Fx方向)に移動させ、前述と同様に、空間像計測を行う。
このようにして実行された空間像計測により、XY平面内におけるパターン像の結像位置を検出することが可能である。ここで、前述したように、空間像134yと投影光学系PLとの位置関係は常に一定であることから、理想的には、スリット34yを通過した光の計測結果(レーザ干渉計18Yを用いて検出される空間像のY位置情報)は、常に一定になるはずである。
これに対し、スリット34y、34xを通過した光の計測結果が変動した場合には、ステージST近傍の雰囲気の温度変動等に起因して、レーザ干渉計18Y、18Xの計測結果に誤差が生じたものと予想されることから、本実施形態においては、空間像計測結果を用いて、レーザ干渉計18Y、18Xの計測値の較正を行うこととしている。
ここで、本実施形態では、1つのショット領域列の露光終了後、次のショット領域列の露光を開始する前までの間に、上記空間像計測を行うとともに、上記レーザ干渉計18X,18Yの較正をも行うので、次のショット領域列の露光動作においては、計測値が較正されたレーザ干渉計18Y,18Xを用いてステージSTの移動制御が行われることになる。
以上説明したように、本実施形態によると、ウエハW上の露光対象の複数のショット領域に対する露光開始から終了までの間に、パターン生成装置12を介した照明光ILを、ウエハWを保持するステージSTに設けられた空間像計測器44を用いて受光し、照明光ILとステージSTとの位置関係(ひいては、照明光ILとウエハWとの位置関係)に関する情報を検出するので、例えば、ステージSTの周辺雰囲気が変化して、干渉計の計測値に誤差が生じた場合でも、複数のショット領域に対する露光開始から終了までの間にその誤差に関する情報を検出することが可能となる。したがって、その後の露光動作を行う際に、この検出結果を考慮する(本実施形態では、干渉計を較正する)ことにより、高精度な露光を実現することが可能である。特に、本実施形態のように、ウエハWを露光領域IAに対して多数回往復スキャンする必要があり、1枚のウエハを露光するのに比較的長い時間を要するような場合であっても、1枚のウエハに対する露光開始から終了までの間にレーザ干渉計18X,18Yの較正を行うことができることから、高精度な露光を実現することが可能である。
また、本実施形態によると、X軸方向へのステッピングの途中に、ウエハW近傍に配置された空間像計測器44を用いて空間像計測を行うので、スループットをほとんど低下させることがなく、高精度な露光を実現することが可能である。
また、本実施形態によると、スリット板32上に、スリット対34が複数設けられているので、空間像計測を行うために、パターン像に対して最も近傍に位置している空間像計測器44を用いれば良い。このため、スリット対34がステージST上の1箇所にのみ設けられる場合と比べて、空間像計測のためのステージSTの移動距離を短くすることができ、この点からもスループットの向上を図ることが可能となる。
また、本実施形態の露光装置100によると、駆動系30は、可変成形マスクVMにおける各マイクロミラーをON状態とOFF状態とのいずれかに設定している。このように各マイクロミラーを2値駆動することで、駆動系30での処理アルゴリズムを単純化することができ、処理の高速化が可能となる。さらに、駆動系30の大型化、高コスト化を抑制することができる。
なお、上記実施形態では、空間像計測器44による計測結果を用いて、レーザ干渉計18X,18Yの較正を行う場合について、説明したが、本発明がこれに限られるものではなく、例えば、空間像計測器44の計測結果を用いて、前述したEGAによって求められたショット領域の配列情報(座標系)を較正することとしても良い。あるいは、空間像計測器44の計測結果を用いて、可変成形マスクVMの各ミラー素子のオンオフを制御することで、可変成形マスクVMで形成されるパターンのウエハ上の位置を補正(較正)することとしても良い。要は、主制御装置20が有するステージSTの移動制御情報、又は照明光ILとウエハWとの位置関係に関する情報を較正すれば良い。
また、上記実施形態では、1枚のウエハを露光する間に、空間像計測器44を用いて空間像計測を行うとともに、該計測結果を用いて干渉計の較正を行うこととしたが、これに限らず、1枚のウエハを露光する間は、空間像計測器44による空間像計測のみを行うこととし、次のウエハ又は所定枚数後のウエハを露光する際に、空間像計測結果を用いて各種較正を行うこととしても良い。
また、1枚のウエハを露光する間は、ステージSTの位置制御情報を較正し、次のウエハ又は所定枚数後のウエハを露光する際に、干渉計の較正を行うなど、上述した各種較正方法を適宜組み合わせることとしても良い。
また、上記実施形態では、空間像計測器44がステージSTに設けられた場合について説明したが、空間像計測器44が、ステージST上でウエハWを保持するウエハホルダに設けられても良い。
なお、上記実施形態では、空間像を計測する際に、スリットと空間像が相対移動するように、ステージSTをスキャンさせる場合について説明したが、これに限らず、空間像計測の際に、ステージSTを停止した状態で、パターン生成装置12を制御して、パターン像をスリットに対して移動させることとしても良い。
なお、上記実施形態では、ショット領域を一列露光するごとに空間像計測を行う場合について説明したが、これに限らず、ショット領域を2以上の所定数列ずつ露光するごとに計測することとしても良い。また、空間像計測をステッピングごとに行うこととしても良い。更に、空間像計測のタイミングを、所定時間経過した後、照明光ILが最初にスリット上を通過する際など、種々のタイミングに設定することも可能である。
また、上記実施形態では、ショット列数が11列であり、一列分の露光が終了する毎に空間像計測を行い、最初の列の露光前および最終列の露光終了後には空間像計測を行わない場合を説明した。このため、空間像計測器44の数をショット列同士の境界線の数(10本)に応じて10対、20個として説明した。しかしながら、最初の列の露光前、及び最終列の露光後に空間像計測を行うのであれば、空間像計測器44の数は12対、24個としても良い。さらに、空間像計測のタイミングは1つのショット列が終わる毎に1回に限らず、1つのショット列の露光途中でも空間像計測を行っても良く、その場合、空間像計測器44を22対以上も受けても良い。さらに、ショット列数は11に限らないので、空間像計測器44の数は、ショット列数に関係なく定めても良い。さらに、上記実施形態では、例えば図3中でウエハWの+Y側のみにスリット対34、空間像計測器44が配置されていたが、ウエハWの反対側−Y側にもスリット対34、空間像計測器44を配置しても良い。
なお、上記実施形態では、ステージST内に光検出器38が設けられる場合について説明したが、これに限らず、光検出器38をステージSTの外側に配置し、スリットを通過した照明光を、光ファイバ等を介して光検出器38に導くようにしても良い。また、光検出器38は、各スリットに1つずつ設ける必要は無く、例えば、全てのスリットに対して光ファイバをそれぞれ設け、各光ファイバからの光が光検出器38に導かれるように構成しても良い。この場合、任意の光ファイバからの光のみが、光検出器38に入射するように設定するスイッチング機構を、光ファイバそれぞれに設けることとしても良い。
なお、上記実施形態では、照明光ILが、図5に示される軌道Rtに沿ってステージSTに対して移動するように、ステージSTを移動しつつ露光を行う場合について説明したが、これに限らず、図8(A)に示されるように、まず経路Rt1に沿って、全てのショット領域それぞれの一部を露光した後、経路Rt1よりも−X側に0.2mmだけずれた経路Rt2に沿って全てのショット領域それぞれの一部を露光し、更に経路Rt2よりも−X側に0.2mmだけずれた経路Rt3に沿って、全てのショット領域それぞれの一部を露光するというようにして、ウエハ上の全てのショット領域を露光することとしても良い。また、図8(B)に示されるように、まず、経路Rt1’に沿って、1つのショット領域の全てを露光し、その後、経路Rt2’、Rt3’…に沿って各ショット領域を順次露光するというような露光動作を行うこととしても良い。いずれの場合においても、空間像計測器を構成する各スリット対34上を照明光IL(露光領域IA)が通過する際に、空間像計測を行うこととすれば良い。
なお、上記実施形態では、空間像計測の際に、光検出器38により光の強度を検出する場合について説明したが、これに限らず、例えば、単位時間、単位面積当たりの光の振幅や、光量(所定期間又は所定区間での強度の積算値)を検出することとしても良い。
また、上記実施形態では、ステージSTに空間像計測器44が設けられた場合について説明したが、これに限らず、空間像計測器44に代えて、ステージST上のウエハW近傍に反射型のマークを設けることとしても良い。例えば、ステージSTのXY位置をレーザ干渉計18X,18Yで計測しつつ、反射型のマークに照明光を照射して、該反射型のマークで反射した照明光を、別の検出装置にて検出することとしても良い。この場合にも、検出装置の検出結果を用いて干渉計の較正などの較正動作を行うことが可能である。また、スリット状の開口や反射型のマークに限らず、露光領域とステージ(ウエハ)との位置関係を検出できるのであれば、種々のパターンを用いることが可能である。
《第2の実施形態》
次に、本発明の第2の実施形態を、図9〜図22に基づいて、説明する。本第2の実施形態に係る露光装置は、前述の第1の実施形態と同様に構成されているので、以下では、重複説明を避ける観点から、同一若しくは同等の部分については同一の符号を用いるとともに、詳細説明は省略する。本第2の実施形態に係る露光装置は、主制御装置20が、目標パターンの設計データに加えて後述するテンプレートを用いて、可変成形マスクVMで生成すべきパターン(マスクパターン)に応じた駆動系30に対する制御情報を算出する点が、前述の第1の実施形態と異なる。以下では、第1の実施形態との相違点を中心に説明を行うものとする。
ここで、主制御装置20による、マスクパターンに応じた駆動系30に対する制御情報の算出を含む、ウエハW上の複数、例えばK個のショット領域にパターン像を形成する処理について、主制御装置20の制御アルゴリズムを示す図10及び図11のフローチャートに沿って説明する。
まず、具体的な処理の説明に先立って、いくつかの前提条件について説明する。
ここで、ウエハW上の各ショット領域には、一例として図9に示されるように、X軸方向及びY軸方向に沿ってマトリックス状に配置される複数の画素から成る二次元画素が仮想的に設定されているものとする。なお、ここでは、一例として、X軸方向の画素数をnx個、Y軸方向の画素数をny個とし、各画素をGi,j(i=1〜ny、j=1〜nx)で表記することとする。なお、−X方向をjの増加方向とし、−Y方向をiの増加方向とする。
また、可変成形マスクVMの各ミラー素子のサイズの投影光学系PLの投影倍率倍が、各画素Gi,jのサイズ(画素ピッチ)に一致するものとする。なお、画素Gi,jのサイズは、例えば70nm×70nmである。
さらに、Nパルス、例えばN=50パルスの照明光ILの照射により、ウエハW上にパターン像が形成されるものとする。また、投影光学系PLの開口数NA=0.95とし、σ(コヒーレンスファクタ)=0.90、輪帯比(Ann)=2/3の照明条件の下で、パターン像の形成が行なわれるものとする。
主制御装置20は、まず、図10のステップ102において、可変成形マスクVMの使用領域(ON・OFF制御の対象となるマイクロミラーの領域)を規定する最初のテンプレート、例えば、可変成形マスクVMの非走査方向の使用領域が最大となるようなテンプレートを設定する。この結果、一例として図12(A)に示されるような上下反転した等脚台形状のテンプレートTP1が、可変成形マスクVM(マイクロミラー群)に対して、設定される。ここで、このテンプレートTP1は、次のようにして設定することができる。すなわち、不図示のメモリ内に形状、大きさの異なる複数のテンプレートを予め用意しておき、その中からテンプレートTP1を選択する。あるいは、可変成形マスクVMのマイクロミラー群の配置及び数に基づいて、基本的なテンプレートを変形することで、作成しても良い。
次に、主制御装置20は、ステップ104において、可変成形マスクVMを用いて1度に露光が可能なウエハW上の領域の非走査方向の幅(テンプレートTP1の非走査方向の幅及び画素数に対応)と、ショット領域の非走査方向の幅(画素数に対応)との関係から、ショット領域内で非走査方向に関して何回継ぎが必要かを計算する。必要な継ぎの回数をqとする。ここでは、説明の簡略化のため、qは2であるものとする。
次に、主制御装置20は、ステップ106において、上位装置から、図13に示されるマトリックス状に配置される複数(ny×nx個の画素から成る仮想パターン領域(2次元画素領域)PA’(これは、図9の二次元画素に対応する)の各画素に、0又は1がそれぞれ割り当てられた目標パターンのデータを取得する。仮想パターン領域PA’の周囲は、全ての画素に0が割り当てられた矩形枠状の遮光パターンで覆われている。以下の説明(図面中の表示を含む)では、遮光部を0又は灰色で示し、光透過部を1又は白色で示す。
主制御装置20は、一例として、図14に示されるような目標パターンのデータを取得する。
次に、主制御装置20は、ステップ108において、仮想パターン領域PA’の非走査方向の幅(画素数)と、テンプレートTP1の非走査方向の幅(画素数)と、上記回数q(=2)とに基づいて、最初のテンプレート(テンプレートTP1)と組み合わせるべきテンプレートを算出する。この場合、テンプレートTP1の形状及びサイズと、仮想パターン領域PA’の非走査方向の幅とに基づいて、主制御装置20によって、所定の演算が行われ、図12(B)に示されるテンプレートTP2及び図12(C)に示されるテンプレートTP3が算出される。
すなわち、主制御装置20は、図15(A)に示されるように、仮想パターン領域PA’の走査方向に対応する方向の一端縁に接して、その外側の非走査方向の中央部に、テンプレートTP1を設定し、テンプレートTP1と継ぎ合わせるべきテンプレートとして、該テンプレートTP1の非走査方向の一側の端部にテンプレート同士の所定のオーバーラップ領域を形成する、図15(B)に示されるテンプレートTP2を算出する。同様に、テンプレートTP1と継ぎ合わせるべきテンプレートとして、テンプレートTP1の非走査方向の他側の端部にテンプレート同士の所定のオーバーラップ領域を形成する、図15(C)に示されるテンプレートTP3を算出する。
これらのテンプレートTP2、TP3が、可変成形マスクVMに設定された状態が、前述の図12(B)、図12(C)にそれぞれ示されている。テンプレートTP1、TP2、TP3の少なくとも1つに代えて、これらのテンプレートを、走査方向に対応する方向に関して反転したテンプレートを用いても良い。なお、図15(C)において、テンプレートTP1を上下反転すると、テンプレートTP1、TP2、TP3によって、隙間無く、かつ重複無く、矩形(長方形)の領域が形成される。換言すれば、仮想パターン領域PA’の走査方向に対応する方向の一端縁に接して設定されたテンプレートTP1に基づいて、このような条件を満足するテンプレートTP2、TP3が算出される。
ここで、テンプレートTP1、TP2、TP3のような形状のテンプレートを用いる理由について説明する。
複数の矩形のテンプレートを隣接して配置して用いる場合には、継ぎ目の部分に段差が生じるおそれがある。また、複数の矩形のテンプレートを非走査方向に関して一部相互にオーバーラップさせて用いる場合に、そのテンプレート同士のオーバーラップ領域のマイクロミラーがいずれのテンプレートを用いるときにもオン状態であった場合、その部分の露光量が他の部分に比べて高くなりすぎる。このように、矩形のテンプレートは、継ぎ露光(スティッチング露光)に不適である。これが、第1の理由である。
また、図16(A)の最上段に示されるような横ラインパターンのレジスト像を、図16(A)の第2段目〜第6段目に示される、パターンの組み合わせを用いた5重露光(各回の露光量は、通常の1/5である)によってウエハW上に形成する場合を考える。この場合、各横線パターンの継ぎ目の位置に関係なく、5重露光により、図16(A)の最上段に示されるような横ラインパターンのレジスト像が得られる。
次に、図16(A)の第2段目〜第6段目のパターンの組み合わせと等価な、一部にパターン同士のオーバーラップ領域を有するパターンの組み合わせを考えると、図16(B)の第1段目〜第5段目に示されるような、パターンの組み合わせが考えられる。これらのパターンの組み合わせを用いて、ラインA1、B1で挟まれる部分をオーバーラップさせつつ、5重露光(各回の露光量は、通常の1/5である)を行えば、いずれの点においても露光量は、同じ値となり、継ぎ露光を正確に行うことができる。
また、図16(A)の第2段目〜第6段目のパターンの組み合わせと等価な、一部にパターン同士のオーバーラップ領域を有するパターンの組み合わせのもう一つの例として、図16(C)の第1段目〜第5段目に示されるような、パターンの組み合わせが考えられる。この図16(C)の組み合わせは、図16(B)の右側の組を、上下反転させたものに他ならない。従って、これらのパターンの組み合わせを用いて、ラインA1、B1で挟まれる部分をオーバーラップさせつつ、5重露光(各回の露光量は、通常の1/5である)を行えば、いずれの点においても露光量は、同じ値となり、継ぎ露光を正確に行うことができる。
すなわち、この図16(C)の場合と同様の、パターンの組み合わせを用いた、一部にパターン同士のオーバーラップ領域を有する、多重露光により、継ぎ露光を行うために、テンプレートTP1、TP2、TP3のような形状のテンプレートを用いるのである。テンプレートTP1、TP2、TP3を用いることで、一部にパターン同士のオーバーラップ領域を有する、多重露光により、継ぎ露光が行われる点については、さらに後述する。
次に、主制御装置20は、ステップ110において、算出した全てのテンプレートを順次用いて目標パターンをウエハ上の複数(例えば、K個)のショット領域に形成するサブルーチンに移行する。
ここで、サブルーチンの処理の説明に先立ち、テンプレートを用いた、可変成形マスクの各マクロミラーの制御原理について説明する。
図17(A)には、可変成形マスクVMに設定された前述のテンプレートTP1が示され、図17(B)には、パターンデータ(マスクデータ)の一例が示され、図17(C)には、図17(B)のパターンデータに、テンプレートTP1が設定された場合に、主制御装置20から駆動系30に出力される出力データが示されている。
これらの図17(A)〜図17(C)を見比べると明らかなように、図17(A)の各画素(マイクロミラー)の値(テンプレートの内部は全て「1」、テンプレートの外部は全て「0」)と、対応するパターンデータの画素の値(暗部は「0」、明部は「1」)との積が、各画素(マイクロミラー)に対する出力データとなる。
この場合、駆動系30は、出力データ「0」に基づき、対応するマイクロミラーをOFF状態とするOFF信号をそのマイクロミラーの駆動機構に与え、出力データ「1」に基づき、対応するマイクロミラーをON状態とするON信号をそのマイクロミラーの駆動機構に与える。この結果、図17(C)からもわかるように、テンプレートTP1の内部のマスクパターンの明部のデータのみが取り出され、明部に対応するマイクロミラーのみがON状態となり、その他のマイクロミラーはOFF状態となる。
サブルーチン110の処理の開始に先立って、主制御装置20は、後述する第1カウンタのカウント値i、第2カウンタのカウント値p、第3カウンタのカウント値kをともに1に初期化している。ここで、カウント値iは、上述の仮想パターン領域PA’の行番号を示し、カウント値pは、テンプレートが第何番目であるかを示し、カウント値kは、露光対象のショット領域の順番を示す。
サブルーチン110では、主制御装置20は、まず、図11のステップ120において、ウエハW上のk番目(ここでは1番目)のショット領域の露光のための走査開始位置にステージSTを移動させる。
次に、主制御装置20は、ステップ122において、p番目(ここでは1番目)のテンプレートTP1を初期位置(この場合、前述の図15(A)の位置)に設定する(図14参照)。
次に、主制御装置20は、ステップ124で、光源の発光を開始する。しかるに、このとき可変成形マスクVMの全てのマイクロミラーがOFF状態になっているので、投影光学系PLにはマイクロミラーからの0次回折光(及び1次回折光)は殆ど入射しない。
次に、主制御装置20は、ステップ126で、p番目(ここでは1番目)のテンプレートを仮想パターン領域PA’に対して走査方向に1画素分移動させるとともに、これに同期してステージSTを移動させる。
次に、主制御装置20は、ステップ128で、テンプレートの設定に関する情報と目標パターンに関する情報とに基づいて、可変成形マスクVMの各マイクロミラーを、駆動系30を介してON・OFF制御する。このとき、主制御装置20は、テンプレート内部の目標パターンの明部に対応するマイクロミラーのみをON状態とし、その他のマイクロミラーをOFF状態とする制御信号を、駆動系30に供給する。これにより、テンプレート内部の明部の画素に対応するマイクロミラーのみON状態となり、そのON状態のマイクロミラーからの反射回折光によって形成されるパターンの像が投影光学系PLを介してウエハW上に形成される。
そして、次のステップ130において、主制御装置20は、N/mパルス、本実施形態では50/10=5パルスの照明光ILの可変成形マスクVMに対する照射が終了するのを待つ。そして、N/mパルスの照明光ILの照射が終了すると、ステップ132に進み、光源の発光を停止すると同時に可変成形マスクVMの全てのマイクロミラーをOFF状態にする。
次に、主制御装置20は、ステップ134で、第1カウンタのカウント値iを参照して、p番目のテンプレートを用いてショット領域内の2次元画素のny行目の露光が終了したか否かを判断する。ここでは、iは1なので、ここでの判断は否定され、主制御装置20は、ステップ136で、カウント値iを1インクリメントする(i←i+1)。そして、ステップ124以下の処理を繰り返し、ステップ134における判断が肯定されると、主制御装置20は、ステップ138に移行する。ステップ138において、主制御装置20は、第2カウンタのカウント値pを参照して現在設定されているテンプレートが最後のテンプレートであるか否かを判断する。この場合、p=1であるから、ここでの判断は否定され、主制御装置20は、ステップ140でカウント値pを1インクリメント(p←p+1)した後、ステップ142に進む。ステップ142において、主制御装置20は、ウエハW上のk番目のショット領域を、p番目のテンプレートと、可変成形マスクVMとを用いて、露光を開始するのに最適な初期位置(この位置は、ステップ120で設定した走査開始位置からX軸方向に所定距離移動した位置)に設定すべく、ステージSTをXY2次元方向に移動させた後、ステップ122に戻る。
そして、主制御装置20は、ステップ138における判断が肯定されるまで、ステップ122〜140の処理を繰り返す。これにより、テンプレートTP2、TP3のそれぞれが、目標パターンのデータ(0又は1)が割り当てられた仮想パターン領域PA’に対して走査方向に相対走査されるように、主制御装置20によって、テンプレートTP2、TP3の仮想パターン領域PA’上での設定位置が1画素ずつ走査方向に変更され、可変成形マスクVMを用いた目標パターンのウエハW上での形成が行われる。
そして、最後のテンプレート(TP3)を用いて、ショット領域内の2次元画素のny行目の露光が終了すると、ステップ138における判断が肯定され、ステップ144に進む。ステップ144では、主制御装置20は、第3カウンタのカウント値kを参照して、ウエハW上の最終ショット領域の露光が終了したか否かを判断する。この場合、k=1であるから、ここでの判断は否定され、ステップ146でカウント値kを1インクリメント(k←k+1)した後、ステップ120に戻り、以降、上記ステップ120以下の処理を繰り返すことで、第2番目から第K番目のショット領域それぞれに対して、前述した走査露光により目標パターンの形成を行う。
そして、ウエハW上の第K番目のショット領域に対する目標パターンの形成が終了すると、サブルーチン110の処理を終了して、メインルーチンに戻り、本ルーチンの一連の処理を終了する。
図19(A)〜図19(N)には、前述の目標パターンの仮想パターン領域PA’上を、テンプレートTP1の設定位置が、図14及び図18に実線で示される、パターン領域外の第1位置から、図18に破線で示されるパターン領域内の第2位置まで、1画素ずつ(図14参照)変化する際に取り出されるパターンデータの変化の様子が示されている。仮想パターン領域PA’の最上端のラインパターン(明部)に着目すると、このラインパターンは、テンプレートTP1の位置変化に応じて、その長さが徐々に長くなることがわかる。しかるに、このラインパターンは、元々、仮想パターン領域PA’の最外周の枠の一部であって、テンプレートTP1の長さより格段長い。従って、このラインパターンは、テンプレートTP1〜TP3を用いた、継ぎ露光の対象である(図14参照)。
従って、主制御装置20は、テンプレートTP2の設定位置も、図15(C)に示される位置から、仮想パターン領域PA’上を、1画素ずつ(図14参照)変化させて、各設定位置で、前述したようにテンプレート内部の目標パターンの明部に対応するマイクロミラーのみをON状態とし、その他のマイクロミラーをOFF状態とする制御信号を、駆動系30に供給する。また、主制御装置20は、テンプレートTP3の設定位置も、図15(C)に示される位置から、仮想パターン領域PA’上を、1画素ずつ(図14参照)変化させて、各設定位置で、前述したようにテンプレート内部の目標パターンの明部に対応するマイクロミラーのみをON状態とし、その他のマイクロミラーをOFF状態とする制御信号を、駆動系30に供給する。
本第2の実施形態では、主制御装置20は、上述のようにして、テンプレートTP1、TP2、TP3の設定位置を、それぞれ1画素ずつ変化させて、各位置で露光を行うことで、前述の図16(B)又は図16(C)の場合と同様の、オーバーラップ領域内のラインパターンの長さを徐々に変化させつつ、一部にオーバーラップ領域を有する多重露光を行い、ラインパターン及びその他のパターンをウエハW上に形成する。
以上説明した本第2の実施形態によると、前述の第1の実施形態と同等の装置構成を備えているので、同等の効果を得ることができる。また、本第2の実施形態によると、主制御装置20により、目標パターンに関する情報(目標パターンのデータ)と、可変成形マスクVMの使用領域(すなわち、ON・OFF制御の対象となるマイクロミラーの領域)を規定するテンプレート(例えば、TP1、TP2及びTP3)の設定に関する情報とに基づいて可変成形マスクVMの複数のマイクロミラー機構Mij(i=1〜m、j=1〜n)が制御され、この結果、可変成形マスクVMにより発生するパターンの継ぎ合わせにより、ウエハW上のショット領域に目標パターンが形成される。
また、主制御装置20により、隙間のない状態でかつ重なり合うことなく、隣接して配置可能な形状を有する複数のテンプレート(例えばTP1、TP2及びTP3)が、テンプレート同士のオーバーラップ領域が一部に生じる状態で、目標パターンが形成される仮想パターン領域PA’内に、それぞれ設定される。そして、主制御装置20により、各テンプレートの設定に関する情報と、目標パターンに関する情報とに基づいて、可変成形マスクVMの複数のマイクロミラー機構Mijが順次制御される。これにより、ウエハW上に形成されるパターンの継ぎ部の一部にオーバーラップ領域が生じ、継ぎ目の部分に段差が生じるのが防止され、この点においてもウエハW上のショット領域に目標パターンを精度良く形成することが可能になる。
なお、上記第2の実施形態では、説明を簡略化するために、必要な継ぎ回数qが2であるものとしたが、ショット領域のX軸方向に関する幅が26mmであり、露光領域IAのX軸方向に関する幅が0.2mmの場合、実際には、必要な継ぎ回数qは、129回を超える(テンプレート同士のオーバーラップ領域が必要である)。この場合、非走査方向の両端でテンプレートTP2,TP3と同様のテンプレートを設定し、両端以外の部分では、テンプレートTP1と同様のテンプレートを、前述と同様のオーバーラップ幅で設定すれば良い。
なお、上記第2の実施形態で説明したテンプレートの組み合わせは、一例に過ぎず、本発明がこれに限定されるものではない。例えば、図20(A)〜図20(D)のように、隣接するテンプレート同士にオーバーラップ領域が生じないテンプレートの組み合わせを採用しても良い。このうち、図20(A)のテンプレートの組み合わせは、台形状の複数のテンプレートを、交互に上下反転させて隙間無く、かつテンプレート同士のオーバーラップ領域なく、組み合わせたものである。図20(B)のテンプレートの組み合わせは、両端の台形のテンプレートと、それらの間の平行四辺形の複数のテンプレートとを、隙間無く、かつテンプレート同士のオーバーラップ領域なく、組み合わせたものである。図20(C)のテンプレートの組み合わせは、同図中の高さ方向(走査方向)の中央を境目として、上下が反転した平行四辺形又は台形(両端部)を組み合わせたような形状の複数のテンプレートを、隙間無く、かつテンプレート同士のオーバーラップ領域なく組み合わせたものである。図20(D)のテンプレートの組み合わせは、同図中の高さ方向(走査方向)を3段に分け、上下が交互に反転した平行四辺形又は台形(両端部)を組み合わせたような形状の複数のテンプレートを、隙間無く、かつテンプレート同士のオーバーラップ領域なく組み合わせたものである。
あるいは、図20(E)〜図20(H)のように、隣接するテンプレート同士にオーバーラップ領域とこれと同形状かつ同一面積の欠け領域とが生じるテンプレートの組み合わせを採用しても良い。このうち、図20(E)、図20(F)は、それぞれ図20(A)、図20(B)の複数(4つ)のテンプレートのうち、左から偶数番目のテンプレートの向きを上下反転させたものである。また、図20(G)、図20(H)のテンプレートは、それぞれ図20(C)の隣接するテンプレートの継ぎ部の形状を変形して、隣接するテンプレート同士にオーバーラップ領域とこれと同形状かつ同一面積の欠け領域とが生じるテンプレートの組み合わせとしたものである。図20(E)〜図20(H)のいずれの場合も、欠け領域をオーバーラップ領域で丁度埋めることができるので、余分な領域(以下、真の重複領域と呼ぶ)は存在しない。従って、図20(A)〜図20(H)のいずれのテンプレートの組み合わせを採用しても、前述の実施形態と同様にして可変成形マスクVMを用いて走査露光方式でパターンを形成した場合、同様の結果を得ることができる。
また、上記第2の実施形態のように、50パルスのレーザ光の照射により、ウエハW上にパターン像を形成する場合において、例えば、マイクロミラーのサイズの投影倍率倍(ウエハW上の画素のサイズ)の整数倍ではない線幅のパターンを形成する場合に、明領域と暗領域の分布状態が互いに異なる複数の基本パターンを可変成形マスクで順次生成し、これらの基本パターンを合計で50パルスになるように組み合わせてパターン形成(露光)を行うパターン形成方法(以下、デジタルグレースケール露光と呼ぶ)を採用することも可能である。従って、上記第2の実施形態に係る露光装置において、主制御装置20は、上記ステップ128の処理に代えて、テンプレートの設定情報と、目標パターンに関する情報(明領域と暗領域の分布状態が互いに異なる複数の基本パターンと、該基本パターン毎の可変成形マスクVMに照射される照明光ILの積算光量に関する情報(パルス数)とを含む、目標パターンに応じた基本パターンの重畳情報)とに基づいて、可変成形マスクVMのマイクロミラーのON・OFF状態の制御を駆動系30を介して行う、換言すれば、目標パターンをウエハW上に形成する間に、照明光ILの照射によりパターンのウエハW上での形成に寄与する複数のマイクロミラーの可変成形マスクVM上の数及び位置の少なくとも一方が変更されるように、可変成形マスクVMの複数のマイクロミラーを制御しても良い。このようにすれば、目標パターンの線幅によらず、その目標パターンをウエハW上の各ショット領域に精度良く形成することが可能になる。また、これにより、可変成形マスクVMで一度に露光可能なウエハW上の領域(照明領域)を仮想的に複数の画素に分割する場合に、1画素の大きさをある程度大きくすることができる。換言すれば、総画素数が少なくても任意のパターンをウエハW上の任意の位置に精度良く形成することが可能となる。従って、制御対象のマイクロミラー数を増加させることなく、所望のパターンをウエハW上に精度良く形成することが可能となり、可変成形マスクVMの高コスト化を抑制することができる。
なお、上記各実施形態の露光装置において、前述のテンプレートを用いた露光を行うに際して、非継ぎ部のみでなく、継ぎ部においても、デジタルグレースケール露光を採用することも可能である。ただし、この場合には、パターンを精度良く形成するために、テンプレートの組み合わせとしては、欠け領域のない組み合わせ、例えば図20(A)〜図20(D)のような複数のテンプレートの組み合わせを採用することが望ましい。
ところで、最近になって、発明者らが行ったシミュレーションの結果、露光条件によっては、上記実施形態及び図20(A)〜図20(H)のように、真の重複領域が存在しない複数のテンプレートの設定条件の下では、上述の走査露光により、ウエハW上に形成されるパターンの線幅が、設計値とは異なる場合のあることが判明した。
具体的には、発明者らは、照明光の波長が445nm、投影光学系の開口数(NA)が0.95、コヒーレンスファクタσ値が0.95の通常照明条件下で、ポジレジストが塗布されたウエハW上に目標線幅350nm(ウエハW上の1画素のサイズを70nmとして5画素)の種々のパターンを形成するシミュレーションを行った結果、次のa.〜e.のような結果が得られた。
a. 縦線から成るラインアンドスペース(L/S)パターンの形成の場合、ウエハW上には、非継ぎ部(継ぎ部以外の部分)で350nm、継ぎ部で362nmのライン幅のL/Sパターンが形成された。
b. 横線から成るラインアンドスペース(L/S)パターンの形成の場合、ウエハW上には、非継ぎ部で350nm、継ぎ部で372nmのライン幅のL/Sパターンが形成された。
c. 縦線から成る孤立のスペースパターンの形成の場合、ウエハW上には、非継ぎ部で350nm、継ぎ部で325nmの幅の孤立のスペースパターンが形成された。
d. 横線から成る孤立のスペースパターンの形成の場合、ウエハW上には、非継ぎ部で350nm、継ぎ部で340nmの幅の孤立のスペースパターンが形成された。
e. 孤立のラインパターンの形成の場合、ウエハW上には、非継ぎ部で350nm、継ぎ部で377nmの幅の孤立のラインパターンが形成された。
これらの結果から、継ぎ部と非継ぎ部との間の線幅差、継ぎ部における縦横線線幅差及び孤立密集線幅差が生じていることがわかる。従って、継ぎ部での露光に工夫が必要である。しかるに、上記a.〜e.の結果を分析すると、継ぎ部においてラインが太り、スペースが細くなっていることがわかる。この理由の1つとして、次のようなことが挙げられる。
すなわち、継ぎ部以外の非継ぎ部では、可変成形マスクVMの非走査方向の端部以外に位置する特定のマイクロミラーからの反射回折光がウエハW上のパターンの形成(結像)に主として寄与するが、その特定のマイクロミラーの非走査方向の両側に隣接あるいは近接するマイクロミラーからの回折光の一部も投影光学系PLに入射する。これに対し、継ぎ部では、可変成形マスクVMの非走査方向の端部に位置する特定のマイクロミラーからの反射回折光がウエハW上のパターンの形成(結像)に主として寄与するが、その特定のマイクロミラーの非走査方向の一側には、マイクロミラーが存在しないので、投影光学系PLに入射する回折光の光量は、非継ぎ部に比べて小さくなる。換言すれば、継ぎ部と非継ぎ部とで光近接効果による影響が異なっている。このような理由により、継ぎ部においては、非継ぎ部に比べて、露光量不足(アンダードーズ)が生じていることがわかる。従って、継ぎ部における露光量を増やす必要がある。
そこで、上記各実施形態の露光装置において、テンプレートの継ぎ部における露光量を増加させるべく、隣接するテンプレート相互間に真の重複領域(余分な領域)を生じさせることとしても良い。
例えば、図21(A)に示されるように、図20(B)と同様の複数のテンプレートの組み合わせを用いる場合を考える。この場合、主制御装置20は、隣接するテンプレート相互間に図21(B)に示されるような幅Bのテンプレート同士のオーバーラップ領域(この場合真の重複領域)が形成されるように、複数のテンプレートの非走査方向の位置関係を変化させて、前述と同様の手順で走査露光を行うこととしても良い。これにより、継ぎ部における露光量不足(アンダードーズ)を改善することができる。この場合において、主制御装置20は、目標パターンに含まれるパターンの光近接効果による線幅誤差の補正を考慮した上記の幅B(以下、オーバーラップ幅Bと記述する)、すなわちオーバーラップ量のテンプレート同士のオーバーラップ領域が生じる状態で、複数のテンプレートをそれぞれ設定することが望ましい。
この場合において、主制御装置20は、実際の露光に先立ってテスト露光を行い、そのテスト露光に際して、複数のテンプレートの非走査方向の位置関係を変化させて、所定のテストパターンをウエハW上に形成するための走査露光を行っても良い。その際、主制御装置20が、オーバーラップ幅Bを種々の値に設定しながら、ウエハW上の異なる位置にテストパターンを形成するテスト露光を繰り返し行うようにしても良い。そして、主制御装置20は、テスト露光の終了後に、ステージST上のウエハWを、例えば露光装置100にインラインで接続された不図示のコータ・デベロッパ(C/D)に不図示の搬送系を介して搬送して、そのウエハWがC/Dで現像されるのを待つ。現像が終了すると、主制御装置20は、現像後のウエハWをステージST上に再度ロードし、不図示のアライメント検出系を用いて現像後のウエハW上に形成された複数のテストパターンのレジスト像の線幅を計測する。そして、主制御装置20は、継ぎ部と非継ぎ部のラインパターンの線幅が最も近い、テストパターンを選択し、そのテストパターンに対応する、オーバーラップ幅Bをメモリに記憶しておく。
そして、実際の露光の際には、メモリ内に記憶されているオーバーラップ幅Bのオーバーラップ領域が、隣接するテンプレート相互間に形成されるように、複数のテンプレートを設定して、継ぎ露光を行うこととすれば良い。
なお、上述のテスト露光に際しては、各テストパターンを用いた露光毎に、オーバーラップ領域が非走査方向に関して1箇所形成されるようなテンプレートの設定を行えば良いことは言うまでもない。
なお、上記の説明では、複数のテンプレートの形状を変更することなく、テンプレートの位置関係を変更するものとしたが、これに変えて、主制御装置20は、図21(C)に示されるように、各テンプレートを、傾斜部の傾きを維持したまま非走査方向に引き伸ばすように形状を変化させることで、隣接するテンプレート相互間にオーバーラップ幅Bのオーバーラップ領域が形成されるような、テンプレートの設定を行うようにしても良い。あるいは、非走査方向のサイズが異なる、複数種類の平行四辺形又は台形のテンプレートを用意しておいて、主制御装置20が、その中からオーバーラップ幅Bが所望の値となるテンプレートの組み合わせを選択して設定することとしても良い。
上述したオーバーラップ幅Bのテンプレート同士のオーバーラップ領域の設定は、前述の図20(A)、図20(C)、図20(D)などの、テンプレートの組み合わせについても、同様に、行うことができる。
この他、主制御装置20は、図21(A)の各テンプレートを、傾斜部の傾きを維持したまま非走査方向に引き伸ばしかつ微妙に形状を変化させることで、隣接するテンプレート相互間に図21(D)に示されるようなオーバーラップ領域が形成されるような、複数のテンプレートの設定を行うようにしても良い。
また、図21(B)〜図21(D)のようなテンプレートの組み合わせを用いる場合にも、主制御装置20は、前述のデジタルグレースケール露光方法を、テンプレートの設定と組み合わせて採用しても良い。かかる場合にも、目標パターンの線幅によらず、その目標パターンをウエハW上の各ショット領域に精度良く形成することが可能になるとともに、制御対象のマイクロミラー数を増加させることなく、所望のパターンをウエハW上に精度良く形成することが可能となる。
この他、図22に示されるように、非走査方向の全領域で、必ず1箇所、画面継ぎがあるような形状のテンプレートの組み合わせを採用しても良い。かかる場合には、継ぎ部と非継ぎ部とで線幅差は生じない。なお、これに限らず、非走査方向の全領域で、必ず2箇所以上の同一数の画面継ぎがあるような形状のテンプレートの組み合わせを採用しても良い。
また、上記の実施形態では、設計データに応じたパターンを形成するのに必要なレーザパルス数が50パルスの場合について説明したが、本発明が、これに限定されるものではない。例えば、テンプレートの設定位置ごとに少なくとも1パルス、レーザパルスが可変成形マスクVMに照射されれば良い。また、上記の実施形態では、画素のサイズが70nm×70nmの場合について説明したが、勿論これに限定されるものではない。
なお、ウエハW上にライン・アンド・スペースパターンを形成する場合は勿論、ドットパターンその他の密集パターンは勿論、孤立パターンを形成する場合にも本発明は好適である。
なお、上記各実施形態では、照明光学系が視野絞りを備えるものとしたが、例えば可変成形マスクの各マイクロミラーのON状態・OFF状態により、ウエハW上での照明光の照射領域を実質的に規定するようにしても良い。
また、上記各実施形態では、光源として、単一波長発振レーザから発振される単一波長レーザ光の高調波を発生する高調波発生装置を用いる場合について説明したが、これに限らず、波長400nm程度の照明光を用いて可変成形マスクを照明するのであれば、YAGレーザの高調波発生装置を用いても良い。この他、レーザ発振の繰り返し周波数をそれほど要求されない場合には、ArFエキシマレーザなどを用いても良い。
また、上記各実施形態では、照明光がパルス光である場合について説明したが、本発明がこれに限定されるものではなく、連続光を照明光として用いても良い。かかる場合には、前述の目標パターンに応じた重畳情報として、明領域と暗領域の分布状態が互いに異なる複数の基本パターンと、該基本パターン毎の可変成形マスクに照射される照明光の照射時間(積算光量に関する情報)とを含む情報を、用いることとすれば良い。
なお、上記各実施形態では、非発光型画像表示素子であるマイクロミラー・アレイを含む可変成形マスクを用いる場合について説明したが、マイクロミラー・アレイに代えて、以下に説明する非発光型画像表示素子を用いても良い。ここで非発光型画像表示素子とは、空間光変調器(SLM:Spatial Light Modulator)とも呼ばれ、所定方向へ進行する光の振幅(強度)、位相あるいは偏光の状態を空間的に変調する素子であり、透過型空間光変調器としては、透過型液晶表示素子(LCD:Liquid Crystal Display)以外に、エレクトロクロミックディスプレイ(ECD)等が例として挙げられる。また、反射型空間光変調器としては、上述のマイクロミラー・アレイの他に、反射型液晶表示素子、電気泳動ディスプレイ(EPD:Electro Phonetic Display)、電子ペーパー(または電子インク)、光回折型ライトバルブ(Grating Light Valve)等が例として挙げられる。
なお、反射型の非発光型画像表示素子を用いて可変成形マスクを構成する場合、投影光学系としては、前述した屈折系の他、反射屈折系、又は反射系を用いることもできる。また、反射屈折系、反射系、あるいは屈折系の投影光学系と組み合わせて、透過型の非発光型画像表示素子を含む可変成形マスクを用いても良い。また、本発明の露光装置が備える光学系は、縮小系に限らず、等倍系、あるいは拡大系であっても良い。
なお、上記実施形態では、走査型の露光を行う露光装置について説明したが、例えば静止露光型(一括露光型)の露光装置に、一部の請求項に係るパターン形成方法は、適用が可能である。図23には、静止型の露光装置で用いられる、3×3=9個の分割領域の重ね合わせ露光で用いられる、分割パターンの組み合わせの一例が示されている。各分割パターンの濃度の違いは、露光量の違いを示す。この図23に示されるような、分割パターンの組み合わせを用いた、重ね合わせ露光は、次のようにして行われる。
すなわち、可変成形マスクVMにより発生する光模様を継ぎ合わせてウエハW上のショット領域に目標パターンを形成するに当たり、可変成形マスクVMの使用領域を規定する複数のテンプレート(この場合、矩形のテンプレート)を、テンプレート同士のオーバーラップ領域が一部に生じる状態で、目標パターンが形成される2次元画素領域内に、それぞれ設定する工程を、テンプレート同士のオーバーラップ領域の幅を複数段階で変更するように、複数のテンプレートの大きさを変更しつつ、複数回繰り返し行う。そして、設定する工程が行われる度に、各テンプレートの設定に関する情報と、前記目標パターンに関する情報とに基づいて、可変成形マスクVMの複数のマイクロミラー機構Mijを順次制御する工程を、行なう。
なお、上記各実施形態では、パターン生成装置12が、マイクロミラーを複数有する可変成形マスクVMを含む場合について説明したが、これに限らず、その他のパターン生成装置12(例えば、光ファイバを多数本備えたパターン生成装置など)を採用することとしても良い。
なお、上記各実施形態で示した寸法等の数値は一例であって、上記各実施形態の数値に限定されるものではない。
なお、上記各実施形態では、ウエハステージWSTを1つのみ備える場合について説明したが、これに限らず、ウエハステージを2つ備えるツインステージタイプのステージ装置を採用することも可能であるし、例えば国際公開第2005/074014号(対応する米国特許出願公開2007/0127006号明細書)などに開示されているようなウエハステージと計測ステージとを備えるステージ装置を採用することも可能である。
なお、国際公開第2004/053955号(対応する米国特許出願公開第2005/0259234号明細書)などに開示される液浸露光装置に本発明を適用することも可能である。
なお、上記各実施形態でパターンを形成すべき物体(エネルギビームが照射される露光対象の物体)はウエハに限られるものではなく、ガラスプレート、セラミック基板、あるいはマスクブランクスなど、他の物体でも良い。
また、上記実施形態の露光装置は、本願請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
《デバイス製造方法》
次に、上記各実施形態に係る露光装置をリソグラフィ工程で使用したマイクロデバイスの製造方法について説明する。図24は、マイクロデバイスとしての半導体デバイスの製造方法を説明するためのフローチャートである。
先ず、ステップ202において、1ロットのウエハ(プレート)上に金属膜が蒸着される。次のステップ204において、その1ロットのウエハ(プレート)上の金属膜上にフォトレジストが塗布される。その後、ステップ206において、上記各実施形態に係る露光装置により、設計データに基づいて決定された目標パターンに関する情報(複数の変調素子の配置に対応してプレート上に仮想的に設定される二次元画素のサイズの整数倍とならないサイズの目標パターンに関する前述の基本パターンの重畳情報を含む)(及びテンプレートの設定に関する情報)に応じて、可変成形マスクで発生されたパターンの像が投影光学系PLを介して、その1ロットのウエハ(プレート)上の各ショット領域に順次投影される。
その後、ステップ208において、その1ロットのウエハ(プレート)上のフォトレジストの現像が行われた後、ステップ210において、その1ロットのウエハ(プレート)上でレジストパターンをマスクとしてエッチングを行うことによって、設計データに対応する回路パターンが、各ウエハ(プレート)上の各ショット領域に形成される。
その後、更に上のレイヤの回路パターンの形成等を行うことによって、半導体素子等のデバイスが製造される。従って、所望の線幅のパターンを所望の位置に精度良く形成することができ、結果的に、半導体素子等のデバイスを歩留り良く製造することができる。
また、上記各実施形態に係る露光装置では、プレート(ガラス基板)上に所定のパターン(回路パターン、電極パターン等)を形成することによって、マイクロデバイスとしての液晶表示素子を得ることもできる。図25は、上記各実施形態の露光装置を用いてプレート上に所定のパターンを形成することによって、マイクロデバイスとしての液晶表示素子を製造する方法を説明するためのフローチャートである。
ステップ302のパターン形成工程では、上記各実施形態に係る露光装置により、設計データに基づいて決定された目標パターンに関する情報(複数の変調素子の配置に対応してプレート上に仮想的に設定される二次元画素のサイズの整数倍とならないサイズの目標パターンに関する前述の基本パターンの重畳情報を含む)(及びテンプレートの設定に関する情報)に応じて、可変成形マスクで発生されたパターンの像を投影光学系PLを介して感光性基板(レジストが塗布されたガラス基板等)に順次形成する、いわゆる光リソグラフィ工程が実行される。この光リソグラフィ工程によって、感光性基板上には多数の電極等を含む所定パターンが形成される。その後、露光された基板は、現像工程、エッチング工程、レジスト剥離工程等の各工程を経ることによって、基板上に所定のパターンが形成される。
次に、ステップ304のカラーフィルタ形成工程において、R(Red)、G(Green)、B(Blue)に対応した3つのドットの組がマトリックス状に多数配列されたカラーフィルタ、又はR、G、Bの3本のストライプのフィルタの組が複数水平走査線方向に配列されたカラーフィルタを形成する。そして、カラーフィルタ形成工程(ステップ304)の後に、ステップ306のセル組み立て工程が実行される。ステップ306のセル組み立て工程では、パターン形成工程にて得られた所定パターンを有する基板、及びカラーフィルタ形成工程にて得られたカラーフィルタ等を用いて液晶パネル(液晶セル)を組み立てる。
ステップ306のセル組み立て工程では、例えば、パターン形成工程にて得られた所定パターンを有する基板とカラーフィルタ形成工程にて得られたカラーフィルタとの間に液晶を注入して、液晶パネル(液晶セル)を製造する。その後、ステップ308のモジュール組立工程にて、組み立てられた液晶パネル(液晶セル)の表示動作を行わせる電気回路、バックライト等の各部品を取り付けて液晶表示素子として完成させる。従って、このマイクロデバイスの製造方法のパターン形成工程においては、所望の線幅のパターン像を所望の位置に精度良く形成することができ、結果的に液晶表示素子を歩留り良く製造することができる。
以上説明したように、本発明のパターン形成方法及びパターン形成装置は、物体上にパターンを形成するのに適している。また、本発明のデバイス製造方法は、マイクロデバイスの製造に適している。
10…照明系、20…主制御装置、100…露光装置、IL…照明光、Mij…マイクロミラー機構、PA’…仮想パターン領域、ST…ステージ、TP1、TP2、TP3…テンプレート、VM…可変成形マスク、W…ウエハ。

Claims (18)

  1. 照明光の入射位置に2次元的に配置され、前記照明光の振幅、位相及び偏光の状態の少なくとも1つを空間的に個別に変調する複数の変調素子を有し、明領域と暗領域とからなる光模様を生成する可変成形マスクを用いて物体上の少なくとも1つの区画領域にパターンを形成するパターン形成方法であって、
    前記可変成形マスクにより発生する光模様を継ぎ合わせて前記物体上の区画領域に目標パターンを形成するに当たり、
    前記可変成形マスクの使用領域を規定する複数のテンプレートを、テンプレート同士のオーバーラップ領域が一部に生じる状態で、前記目標パターンが形成される2次元画素領域内に、それぞれ設定する設定工程と、
    各テンプレートの設定に関する情報と、前記目標パターンに関する情報とに基づいて、前記可変成形マスクの複数の変調素子を制御する制御工程と、を含み、
    前記オーバーラップ領域の幅を複数段階で変更するように、前記複数のテンプレートの大きさを変更しつつ、前記設定工程を複数回繰り返し行うとともに、前記設定工程が行われる度に、前記制御工程を行うパターン形成方法。
  2. 請求項に記載のパターン形成方法において、
    前記設定工程では、前記目標パターンに含まれるパターンの光近接効果による線幅誤差の補正を考慮したオーバーラップ量のオーバーラップ領域が一部に生じる状態で、前記2次元画素領域内に、前記複数のテンプレートをそれぞれ設定するパターン形成方法。
  3. 請求項又はに記載のパターン形成方法において、
    前記物体は、前記可変成形マスクによる光模様の形成面と平行な面内で、少なくとも所定の走査方向に移動可能であり、
    前記各テンプレートは、前記物体の前記走査方向の移動に同期して、前記目標パターンが形成される2次元画素領域に対して相対走査されるように、設定位置が順次変更されるパターン形成方法。
  4. 請求項に記載のパターン形成方法において、
    前記目標パターンに関する情報は、明領域と暗領域の分布状態が互いに異なる複数の基本パターンと、該基本パターン毎の前記可変成形マスクに照射される前記照明光の積算光量に関する情報とを含む、目標パターンに応じた基本パターンの重畳情報を含み、
    前記制御工程では、前記各テンプレートの設定に関する情報と、前記重畳情報とに基づいて、前記目標パターンを前記物体上に形成する間に、前記照明光の照射によりパターンの前記物体上での形成に寄与する複数の変調素子の前記可変成形マスク上の数及び位置の少なくとも一方が変更されるように、前記可変成形マスクの複数の変調素子を制御するパターン形成方法。
  5. 請求項に記載のパターン形成方法において、
    前記重畳情報は、光近接効果による前記物体上に形成されるパターンの線幅誤差及び位置誤差の少なくとも一方の補正を考慮した情報であるパターン形成方法。
  6. 請求項又はに記載のパターン形成方法において、
    前記照明光は、パルス光であり、
    前記基本パターン毎の前記照明光の積算光量に関する情報は、パルス数を含むパターン形成方法。
  7. 請求項1〜のいずれか一項に記載のパターン形成方法において、
    前記テンプレートの形状は、台形状、平行四辺形状、及びこれらを組み合わせた形状のいずれかであるパターン形成方法。
  8. 請求項1〜のいずれか一項に記載のパターン形成方法において、
    前記物体上での前記パターンの形成は、次数の異なる複数の回折光同士を干渉させることで、干渉縞を物体上に形成することで行われるパターン形成方法。
  9. 請求項1〜のいずれか一項に記載のパターン形成方法を用いて、
    物体上にパターンを形成する工程と、
    パターンが形成された前記物体を処理する工程と、を含むデバイス製造方法。
  10. 物体上にパターンを形成するパターン形成装置であって、
    照明光を射出する照明系と、
    前記照明光の入射位置に2次元的に配置され、前記照明光の振幅、位相及び偏光の状態の少なくとも1つを空間的に個別に変調する複数の変調素子を有し、明領域と暗領域とからなる光模様を生成する可変成形マスクと、
    前記可変成形マスクにより発生する光模様を継ぎ合わせて前記物体上の区画領域に目標パターンを形成するに当たり、前記可変成形マスクの使用領域を規定する複数のテンプレートを、テンプレート同士のオーバーラップ領域が一部に生じる状態で、前記目標パターンが形成される2次元画素領域内に、それぞれ設定するテンプレート設定装置と、
    各テンプレートの設定に関する情報と、前記目標パターンに関する情報とに基づいて、前記可変成形マスクの複数の変調素子を制御する制御装置と、を備え、
    前記テンプレート設定装置は、前記複数のテンプレートの設定を変更することで、前記オーバーラップ領域のオーバーラップ量変更可能であるパターン形成装置。
  11. 請求項10に記載のパターン形成装置において、
    前記テンプレート設定装置は、目標パターンに含まれるパターンの光近接効果による線幅誤差の補正を考慮したオーバーラップ量の前記オーバーラップ領域が一部に生じるように、前記2次元画素領域内に、前記複数のテンプレートを設定するパターン形成装置。
  12. 請求項10又は11に記載のパターン形成装置において、
    前記物体が載置され、該物体を保持して少なくとも所定の走査方向に移動可能な移動体と、
    前記設定装置は、前記移動体の前記走査方向の移動に同期して、前記目標パターンが形成される2次元画素領域に対して相対走査されるように、前記各テンプレートの前記相対走査方向の設定位置を順次変更するパターン形成装置。
  13. 請求項11に記載のパターン形成装置において、
    前記目標パターンに関する情報は、明領域と暗領域の分布状態が互いに異なる複数の基本パターンと、該基本パターン毎の前記可変成形マスクに照射される前記照明光の積算光量に関する情報とを含む、目標パターンに応じた基本パターンの重畳情報を含み、
    前記制御装置は、前記各テンプレートの設定に関する情報と、前記重畳情報とに基づいて、前記目標パターンを前記物体上に形成する間に、前記照明光の照射によりパターンの前記物体上での形成に寄与する複数の変調素子の前記可変成形マスク上の数及び位置の少なくとも一方が変更されるように、前記可変成形マスクの複数の変調素子を制御するパターン形成装置。
  14. 請求項13に記載のパターン形成装置において、
    前記重畳情報は、光近接効果による前記物体上に形成されるパターンの線幅誤差及び位置誤差の少なくとも一方の補正を考慮した情報であるパターン形成装置。
  15. 請求項13又は14に記載のパターン形成装置において、
    前記照明光は、パルス光であり、
    前記基本パターン毎の前記照明光の積算光量に関する情報は、パルス数を含むパターン形成装置。
  16. 請求項1015のいずれか一項に記載のパターン形成装置において、前記テンプレートの形状は、台形状、平行四辺形状、及びこれらを組み合わせた形状のいずれかであるパターン形成装置。
  17. 請求項1016のいずれか一項に記載のパターン形成装置において、
    前記可変成形マスクは、マイクロミラー・アレイを含むパターン形成装置。
  18. リソグラフィ工程を含むデバイス製造方法において、
    前記リソグラフィ工程では、請求項1017のいずれか一項に記載のパターン形成装置を用いて物体上にパターンを形成するデバイス製造方法。
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