JP2003100599A - 露光装置の調整方法及び露光システム - Google Patents

露光装置の調整方法及び露光システム

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JP2003100599A
JP2003100599A JP2001291328A JP2001291328A JP2003100599A JP 2003100599 A JP2003100599 A JP 2003100599A JP 2001291328 A JP2001291328 A JP 2001291328A JP 2001291328 A JP2001291328 A JP 2001291328A JP 2003100599 A JP2003100599 A JP 2003100599A
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exposure
exposure apparatus
substrate
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processing data
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JP2001291328A
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English (en)
Inventor
Shinichi Okita
晋一 沖田
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Testing Or Measuring Of Semiconductors Or The Like (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 調整に伴うスループットの低下を抑制すると
ともに、歩留まりの向上を図ることができる露光装置の
調整方法、及び露光システムを提供する。 【解決手段】 露光装置STPnで処理した基板を検査
した検査結果に基づいて、露光装置STPnの処理デー
タのうち、基板上の一部の領域に関する処理データを収
集し、この収集した処理データに基づいて露光装置ST
Pnの調整を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば半導体素
子、液晶表示素子、撮像素子(CCD等)、薄膜磁気ヘ
ッド等の電子デバイスを製造するために用いられる露光
装置の調整方法及び露光システムに関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子や液晶表示素子等の電子デバ
イスを光リソグラフィ工程を用いて製造する際に、パタ
ーンが形成されたマスクあるいはレチクルのパターンの
像を投影光学系を介して感光材(レジスト)が塗布され
た基板上の各投影領域(ショット領域)に転写する露光
装置が使用されている。電子デバイスの回路は、回路パ
ターンが転写された基板上に後処理を施すことによって
形成され、多層にわたって繰り返し成層されることによ
り集積回路となる。
【0003】近年、集積回路の高密度集積化、すなわち
回路パターンの微細化が進められており、これに伴い、
露光装置に対しても、性能や歩留まり、スループット等
に関してより一層の向上が望まれている。
【0004】露光装置の性能を評価する際、一般に、パ
ターン寸法精度、及びパターンの重ね合わせ精度がその
代表的な指標として用いられる。そして、こうした重ね
合わせ精度及びパターン寸法精度を評価した結果に基づ
いて、制御パラメータや各種補正値の変更、各種駆動機
構の位置調整等の露光装置の調整が行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】露光装置の調整は、プ
ロセス不良が発生した際や、定期点検時等において、露
光装置の処理を一旦停止させて行う場合が多い。そのた
め、露光装置の調整に長時間を要すると、スループット
の低下につながりやすい。また、上述した回路パターン
の微細化の進展に伴い、露光装置の調整の重要性が高ま
っている。
【0006】本発明は、上述する事情に鑑みてなされた
ものであり、調整に伴うスループットの低下を抑制する
とともに、歩留まりの向上を図ることができる露光装置
の調整方法、及び露光システムを提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、マスク(M)のパターンを基板(W)に
転写する露光装置(STPn)を調整する方法であっ
て、前記露光装置(STPn)で処理した前記基板
(W)を検査した検査結果に基づいて、前記露光装置
(STPn)の処理データのうち、前記基板(W)上の
一部の領域に関する処理データを収集し、該収集した前
記処理データに基づいて前記露光装置(STPn)の調
整を行うことを特徴とする。この露光装置の調整方法で
は、基板上の一部の領域に関する露光装置の処理データ
を収集し、その処理データに基づいて露光装置を調整す
ることにより、基板全体の処理データを用いた調整に比
べて、調整に要する時間を少なくできる。しかも、露光
装置で処理した基板を検査した検査結果に基づいて、そ
の一部の領域に関する処理データを収集することによ
り、調整を必要とする基板上の領域を特定し、その特定
された領域に絞って露光装置の調整を行うことができ
る。
【0008】この場合において、前記基板(W)上の一
部の領域は、前記基板(W)上の他の領域と比較して前
記検査結果が良くない領域であってもよい。これによ
り、基板上の不良領域に絞って露光装置の調整を行うこ
とができる。
【0009】また、前記収集した処理データのうち、前
記検査結果と相関する処理データに基づいて前記露光装
置(STPn)の調整を行うとよい。これにより、検査
結果に影響を与えた要因に対して適切に露光装置の調整
を行うことができる。
【0010】また、前記処理データは、露光時の基板
(W)の姿勢制御に関するデータ、露光時のマスク
(M)と基板(W)との同期移動の精度に関するデー
タ、及び露光時の露光量に関するデータのうちの少なく
とも1つを含んでもよい。この場合、該処理データに基
づいて、前記露光装置のパターン寸法制御性能を調整す
ることができる。
【0011】また、前記処理データは、露光時のマスク
(M)と基板(W)との同期移動の精度に関するデー
タ、マスク(M)と基板(W)とを位置合わせする際に
用いられる統計演算に関するデータ、及びパターンの重
ね合わせに関するデータのうちの少なくとも1つを含ん
でもよい。この場合、該処理データに基づいて、前記露
光装置の重ね合わせ制御性能を調整することができる。
【0012】また、本発明は、マスク(M)のパターン
を基板(W)に転写する露光装置(STPn)と、該露
光装置(STPn)で処理した前記基板(W)を検査す
る検査装置(12)とを備える露光システム(10)で
あって、前記検査装置(12)による検査結果に基づい
て、前記露光装置(STPn)の処理データのうち、前
記基板(W)上の一部の領域に関する処理データを収集
する情報収集手段(14)を有することを特徴とする。
この露光システムでは、基板上の一部の領域に関する処
理データを収集する情報収集手段を有することにより、
上記露光装置の調整方法を実施できる。
【0013】この場合において、前記基板(W)上の一
部の領域は、前記基板(W)上の他の領域と比較して前
記検査結果が良くない領域であってもよい。これによ
り、基板上の不良領域に絞って露光装置の調整を行うこ
とができる。
【0014】また、前記検査装置(12)は、前記基板
(W)を外観から検査する欠陥検査装置(17)、及び
前記基板(W)に形成された回路パターンを電気的に検
査するテスター(18)のうちの少なくとも一方を含ん
でもよい。検査装置が欠陥検査装置あるいはテスターを
含むことにより、基板上の不良領域を特定することがで
きる。
【0015】また、前記収集した処理データの中から、
前記検査結果と相関する処理データを解析する解析手段
(15)を有するとよい。これにより、検査結果に影響
を与えた要因を特定することが可能となる。
【0016】また、前記収集した処理データに基づい
て、前記露光装置(STPn)を調整する調整手段(1
6)を有するとよい。これにより、自動かつ迅速に露光
装置を調整することが可能となる。
【0017】また、前記収集した処理データに基づい
て、複数の中から使用する前記露光装置(STPn)を
選定する選定手段(16)を有してもよい。これによ
り、使用する露光装置を適切に選定できる。
【0018】また、前記収集した処理データに基づい
て、前記露光装置(STPn)の調整に必要な情報を表
示する表示手段(16a)を有してもよい。これによ
り、この表示手段に表示された情報に基づいて、露光装
置を適切に調整できる。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、本発明の露光装置の調整方
法及び露光システムの実施例について図面を参照して説
明する。図1は、本発明の露光システムの全体構成の一
例を模式的に示している。
【0020】この露光システム10は、半導体素子製造
用であり、複数台の露光装置(ステッパ)STP1,S
TP2,…STPnを有している。各露光装置STPn
は、通信機能を備えた本体制御用の制御系を含み、LA
N等の通信ネットワーク11に接続されている。通信ネ
ットワーク11には、上記複数台の露光装置STPnの
他に、露光処理後の基板を検査する検査装置12、及び
露光装置STPnの管理を行う管理装置13が接続され
ている。
【0021】図2及び図3は、上記露光装置STPnの
構成例として、半導体素子製造用の縮小投影型露光装置
を概略的に示している。この露光装置STPnは、回路
パターンが形成されたマスク(レチクル)Mと、感光材
が塗布された基板としてのウエハWとを1次元方向に同
期移動させつつ、マスクMに形成された回路パターン
を、ウエハW上の各ショット領域に転写する、ステップ
・アンド・スキャン方式の走査型露光装置、いわゆるス
キャニング・ステッパである。なお、この露光装置ST
Pnの具体的な構成例や動作の詳細については後述す
る。
【0022】図1に戻り、検査装置12は、露光処理後
の基板を検査することにより、基板の加工状態を計測し
たり評価したりするものである。例えば、検査装置12
は、基板内における所定の領域あるいは所定のパターン
ごとに加工状態の良・不良を検査する。この場合、検査
装置12による検査データには、加工状態の良・不良に
関するデータとともに、そのデータを取得した基板上の
位置情報(位置座標)等が含まれる。また、この検査装
置12の検査データは、管理装置13に供給される。
【0023】管理装置13は、検査装置12からの検査
データや露光装置STPnからの処理データに基づい
て、露光装置STPnの性能を解析し、その結果に基づ
いて、露光装置STPnの調整を行うものである。管理
装置13は、検査装置12による検査結果に基づいて、
露光装置STPnの処理データのうち、ウエハ上の一部
の領域に関する処理データを収集する情報収集部14、
情報収集部14で収集した処理データの中から、検査装
置12からの検査結果と相関する処理データを解析する
解析部15、及びその解析結果に基づいて露光装置ST
Pnの調整を指示する調整部16等を有する。また、調
整部16は、複数の中から使用する露光装置STPnを
選定する機能を有するとともに、露光装置STPnの調
整に必要な情報を表示するCRT等の表示部16aを含
む。なお、図1において、管理装置を露光装置と別体と
して描いているが、管理装置の設置場所は、露光装置内
でもよく外部でもよい。
【0024】図4は、上述した露光システム10におけ
る露光装置STPnを調整する際の制御ブロック図を示
している。以下、図4を参照して、本発明の露光装置の
調整方法の一例について説明する。
【0025】図4において、半導体素子は、デバイスの
機能・性能設計を行う設計工程、この設計工程に基づい
たマスク(レチクル)を製作するマスク製作工程、シリ
コン材料からウエハを製造するウエハ製造工程、ウエハ
上に回路パターンを形成するウエハ処理工程、デバイス
組み立て工程(ダイシング工程、パッケージング・ボン
ディング工程を含む)、検査工程等を経て製造される。
ウエハ処理工程では、例えば、感光材をウエハ上に塗布
するフォトレジスト処理工程、前述した露光装置STP
nによりマスクのパターンをウエハに露光する露光処理
工程、フォトレジストを除去するとともに気相成長法等
により層間絶縁膜を形成するフォトエッチング・気相成
長処理工程、欠陥検査装置17により外観上のウエハの
欠陥検査を行うウエハ欠陥検査処理工程、及び素子形成
用の不純物をウエハに拡散(ドーピング)する不純物拡
散処理工程、等を含む。ウエハ処理工程では、これらの
工程が複数回繰り返し実行される。
【0026】ウエハ処理工程で回路パターンが形成され
たウエハは、テスター18によって電気的な検査が実施
される(プロ−ビング処理)。すなわち、テスター18
は、ウエハ上に形成された回路内に、電気的に不良箇所
が存在しないかを検出し、不良箇所が検出された場合は
その不良箇所の位置情報を検査データとして記憶する。
この検査データはリペア装置19に送られ、リペア装置
19はテスター18からの検査データに基づいて、回路
内に予め設けられたヒューズと呼ばれる配線の一部をレ
ーザ光等を用いて切断することにより、ウエハ上の回路
内の不良箇所を電気的に修復する(リペア処理)。例え
ば、リペア装置19は、配線の一部(ヒューズ)を切断
することにより、欠陥のメモリセルを予め用意された予
備セルに置き換え、不良メモリセルを救済する。
【0027】さて、上記欠陥検査装置17、及び上記テ
スター18による検査データは、管理装置13に供給さ
れる。管理装置13は、上記検査データに基づいて、ウ
エハ上のショット領域のうち、他の領域と比較して検査
結果が良くないショット領域を特定する。例えば、管理
装置13は、テスター18からの検査データに基づい
て、不良箇所の数が許容値を超えるショット領域を選定
する。この場合、選定の基準となる許容値は、例えば、
予めオペレータにより入力されたり、あるいはウエハ全
体の不良箇所の数から算出したりするとよい。なお、こ
こで特定されるショット領域は1つに限らず、複数でも
よい。
【0028】上記ショット領域の特定を行うと、管理装
置13(情報収集部14)は、露光装置STPnの処理
データのうち、上記特定ショット領域に関する処理デー
タを収集する。すなわち、管理装置13は、情報収集の
対象となる特定ショット領域の位置情報を露光装置ST
Pnにロードし、露光装置STPnは、以後の露光処理
中における特定ショット領域に関する処理データを管理
装置13にロードする。
【0029】ここで、情報収集する処理データとして
は、例えば、(a)フォーカストレースデータ、(b)
同期精度トレースデータ、(c)露光量トレースデー
タ、(d)EGA計算結果データ、(e)重ね合わせ計
測データ、等を含む。なお、情報収集の対象となる処理
データは上述したデータに限定されず、他のデータを収
集してもよい。
【0030】フォーカストレースデータは、露光時のウ
エハの姿勢制御(焦点合わせ制御)に関する情報であ
り、上記特定ショット領域を対象にウエハの姿勢制御を
行った際のデータが収集対象となる。より具体的には、
管理装置13は、露光時における特定ショット領域の光
軸方向の高さ(Z)、X軸周りの傾き(ロールθx)、
及びY軸周りの傾き(ピッチθy)を収集する。そし
て、管理装置13は、このフォーカストレースデータか
ら、パターン寸法(パターン線幅)を予測する。このパ
ターン線幅の予測手法については後で詳しく述べるの
で、ここでは簡単に説明する。まず、ウエハ上の各ショ
ット領域の表面形状情報(フラットネスデータ)を露光
中あるいは露光前に計測しておく。また、各ショット領
域の姿勢に関する所定情報とパターン線幅との関係を像
高(像面湾曲を主とした光学収差の影響を考慮)ごと及
び露光条件ごとに予め求め、テーブル(蓄積データ)を
作成しておく。そして、フォーカストレースデータをフ
ラットネスデータに反映させて、ショット領域の姿勢に
関する所定情報を算出し、この算出結果と上記テーブル
(蓄積データ)とに基づいて、パターン線幅を予測す
る。
【0031】同期精度トレースデータは、露光時のマス
ク(マスクステージ)とウエハ(ウエハステージ)との
同期移動(同期走査)の精度に関する情報であり、上記
特定ショット領域を露光する際のマスクステージとウエ
ハステージとの動作データや制御データ等が収集対象と
なる。具体的には、管理装置13は、走査露光時のウエ
ハステージに対するレチクルステージの追従ずれ量
(X、Y、θ)のデータを収集し、このデータから移動
平均値(Xmean,Ymean)と移動標準偏差値
(Xmsd,Ymsd)とを算出する。
【0032】露光量トレースデータは、露光量に関する
情報であり、上記特定ショット領域を露光する際の露光
量の計測データが収集対象となる。具体的には、露光装
置では一定時間間隔ごとに露光量が計測されており、管
理装置13は、上記特定ショット領域内の一部の領域
(又は位置)をスリット状の照明領域が通過する際の露
光量を収集し、その平均値(露光量平均)を算出する。
【0033】EGA計算結果データは、ウエハとマスク
とを位置合わせする際に用いられる統計演算に関する情
報である。管理装置13は、ウエハ上でのショット配列
を表すモデル関数のパラメータを収集する。なお、EG
A(エンハンスド・グローバル・アライメント)による
位置合わせ技術は、例えば特開昭61−44429号公
報に開示されている。
【0034】重ね合わせ計測データは、専用の重ね合わ
せ測定装置あるいは露光装置に組み込まれた重ね合わせ
計測システムにより計測される回路パターンの重ね合わ
せ精度に関する情報である。管理装置13は、上記特定
ショット領域における重ね合わせ精度の計測データ等を
収集する。
【0035】さて、上記処理データを収集すると、管理
装置13(解析部15)は、収集した処理データに基づ
いて、特定ショット領域の不良の原因について解析す
る。解析は、パターン寸法精度、及びパターンの重ね合
わせ精度のうちの少なくとも一方を指標として用いる。
【0036】ここで、上述した(a)〜(e)の処理デ
ータのうち、(a)フォーカストレースデータ、(b)
同期精度トレースデータ、及び(c)露光量トレースデ
ータは、パターン寸法精度に関係するデータである。ま
た、(b)同期精度トレースデータ、(d)EGA計算
結果データ、及び(e)重ね合わせ計測データは、重ね
合わせ精度に関係するデータである。なお、同期精度ト
レースデータから算出される移動平均値(Xmean,
Ymean)及び移動標準偏差値(Xmsd,Yms
d)のうち、移動平均値は、走査中の変位に関係するこ
とからパターン重ね合わせ精度に関係し、移動標準偏差
値は、像面のコントラストに関係することからパターン
寸法精度に関係する。
【0037】管理装置13は、上述した各データのう
ち、どのデータが不良と相関するかを分析することによ
り不良の原因について解析する。すなわち、管理装置1
3は、(1)フォーカストレースデータから予測される
パターン線幅、(2)同期精度トレースデータの移動標
準偏差、及び(3)露光量トレースデータの平均値、の
それぞれが所定の許容値内にあるか否かを判定すること
により、パターン寸法精度を指標として、どのデータが
不良の発生と相関しているかを分析する。また、管理装
置13は、(4)同期精度トレースデータの移動平均
値、(5)重ね合わせ計測データ、(6)重ね合わせ計
測データから求まる重ね合わせずれに対して取得パラメ
ータに基づいてEGAを行った場合の残留成分(非線形
成分)、及び(7)EGA計算データのウエハ間での変
化量、のそれぞれが所定の許容値内にあるか否かを判定
することにより、重ね合わせ精度を指標として、どのデ
ータが不良の発生と相関しているかを分析する。なお、
判定用の許容値は、予めオペレータにより入力された
り、あるいは履歴データを取ってそれを基に算出したり
するとよい。
【0038】続いて、管理装置13(調整部16)は、
上記解析結果に基づいて、露光装置STPnを調整す
る。すなわち、管理装置13は、不良の発生に相関のあ
ったデータに関係する露光装置の制御パラメータの修正
を指示する。この場合、(1)フォーカストレースデー
タから予測されるパターン線幅、(2)同期精度トレー
スデータの移動標準偏差、及び(3)露光量トレースデ
ータの平均値、のいずれかに上記相関が認められた場
合、管理装置13は、露光装置STPnのパターン寸法
制御性能に関する制御パラメータを調整する。具体的に
は、例えば、フォーカス動作に関する制御パラメータ、
ウエハステージ及びマスクステージの動作に関する制御
パラメータ、及び露光量に関する制御パラメータ等のう
ちの少なくとも1つのパラメータの修正を指示する。ま
た、(4)同期精度トレースデータの移動平均値、
(5)重ね合わせ計測データ、(6)EGAの残留成
分、及び(7)EGA計算データのウエハ間での変化
量、のいずれかに上記相関が認められた場合、管理装置
13は、露光装置STPnの重ね合わせ制御性能に関す
る制御パラメータを調整する。具体的には、ウエハステ
ージ及びマスクステージの動作に関する制御パラメー
タ、及びEGAに関する制御パラメータ(計算モードな
ど)のうちの少なくとも1つのパラメータの修正を指示
する。
【0039】このように、本例の露光装置の調整方法で
は、ウエハ上の一部の領域に関する露光装置の処理デー
タを収集し、その処理データに基づいて露光装置を調整
する。そのため、ウエハ全体の処理データを用いた従来
の調整に比べて、調整に要する時間を少なくできる。ま
た、露光装置の運用中に露光処理データを取得すること
ができ、露光装置を長時間停止させる(デバイス製造の
運用からはずす)必要がなくなる。したがって、調整に
伴うスループットの低下を抑制できる。
【0040】また、本例では、露光装置で処理したウエ
ハを検査した検査結果に基づいて、その一部の領域に関
する処理データを収集することにより、調整を必要とす
るウエハ上の領域を特定する。具体的には、ウエハ上の
不良領域に特定して露光装置の調整を行う。したがっ
て、そのウエハ上の不良領域に絞って露光装置の調整を
行うことで、調整の適切化及び効率化が図られる。
【0041】さらに、本例では、収集した処理データの
うち、検査結果と相関する処理データに基づいて露光装
置の調整を行う。そのため、不良の要因に対して適切に
露光装置の調整を行うことができる。
【0042】こうしたことから、本例では、収集する処
理データの量を大きく抑制できるとともに、無駄な動作
を省くことができる。そのため、露光装置を停止させる
ことなく、露光処理中に、これらの調整を行うことが可
能となる。すなわち、検査装置で不良が検出されると、
速やかにその不良の原因を解消すべく、露光装置の調整
を行う。こうした露光処理中の調整は、きめ細かな調整
を可能とし、露光処理中における不良の原因を速やかに
解決することを可能とする。そのため、歩留まりの向上
に大きく貢献できる。
【0043】なお、露光装置の調整として、露光装置の
制御パラメータを自動的に修正する場合について説明し
たがこれに限定されるものではない。すなわち、不良の
原因を解析した結果に基づいて、調整に必要な情報を表
示部16aに表示し、これに基づいてオペレータにより
露光装置の調整を行ってもよい。この場合にも、検出装
置で不良が検出されると速やかにその情報が通知される
とともに、不良の原因等の調整に必要な情報が表示され
ることにより、作業効率の向上や調整時間の短縮化を図
り、調整に伴うスループットの低下を抑制できる。さら
に、露光装置の調整として、個々の露光装置の調整を行
うものに限定されず、露光システム内の複数の露光装置
の中から使用する露光装置を選定してもよい。すなわ
ち、不良の原因を解析した結果に基づいて、その時点で
最も高い性能を出せる露光装置を選択的に用いてもよ
い。
【0044】また、上述した例では、ウエハ内の不良の
ショット領域に関する露光装置の処理データを収集する
場合について説明したが、逆に、良好なショット領域に
関する露光装置の処理データを収集してもよい。この場
合、良好な結果を得られる露光装置の処理データを把握
し、それを他の領域にも適用することにより、ウエハ全
体の精度向上を図ることが可能となる。
【0045】なお、特定のショット領域に関する処理デ
ータの収集のみならず、他のショット領域、さらにはす
べてのショット領域に関して露光装置の処理データを収
集し記憶してもよい。この場合、管理装置は、検査結果
に基づいて、その収集し記憶した処理データの中から特
定のショット領域に関する処理データを選択して収集
し、上述した解析などを行う。前述した例の場合、検査
対象のウエハと、情報収集対象のウエハとが異なるもの
になってしまうが、すべてのショット領域に関して露光
装置の処理データを収集する場合、検査対象のウエハ
と、情報収集対象のウエハとを同一のウエハとすること
ができる。この場合、ウエハ固有の特性による影響を除
いて、不良原因の解析などをより適切に実施できる。
【0046】次に、上述した露光システム10に用いら
れる露光装置STPnの構成例について詳しく説明す
る。また、この露光装置STPn(露光装置21)にお
いて、前述したフォーカストレースデータからパターン
線幅を予測する手法について説明する。
【0047】先の図2及び図3に示すように、露光装置
21は、照明光学系22と、所定のパターンが形成され
たマスクMを載置するマスクステージ23と、投影光学
系24と、ウエハWを載置する基板ステージとしてのウ
エハステージ25とを備えている。また、露光装置21
は、ウエハWの面位置情報を検出する面位置検出手段の
一部をなす斜入射方式の合焦機構26と、合焦機構26
の検出結果に基づいてウエハWの面位置を調整する調整
手段の一部をなす主制御系27とを備えている。露光装
置21は、マスクMのパターンを露光光ELを用いてウ
エハW上に投影するとともに、ウエハWと露光光ELと
を相対走査することによってウエハW上の露光領域(図
6に示す複数のショット領域SAij)を順次露光す
る。
【0048】照明光学系22には、高圧水銀灯、KfF
エキシマレーザ光源、ArFエキシマレーザ光源、F2
エキシマレーザ光源、金属蒸気レーザ又はYAGレーザ
の高調波を発振する光源等のいずれかからなる光源30
から、露光光ELが入射する。照明光学系22は、図示
しないリレーレンズ、フライアイレンズ(又はロット・
インテグレータ)、コンデンサレンズ等の各種レンズ系
や、開口絞り及びマスクMのパターン面と共役な位置に
配置されたブラインド等を含んでいる。露光光ELは、
照明光学系22を通過することにより、マスクM上の回
路パターンを均一に照明するように調整される。また、
露光光ELの照明領域はスリット状に成形される。な
お、照明光学系22内にはハーフミラーを配置され、露
光光ELの一部を取り出されるとともに、その分岐先に
光量を計測する計測装置が配置されており、これにより
露光量トレースデータが計測される。
【0049】このスリット状の露光フィールドに対して
マスクMとウエハWとを同期して走査しながら、マスク
M上の回路パターンが、ウエハWの露光面Wf上の複数
のショット領域に順次露光されるようになっている。例
えば、ショット領域SA11では、ウエハWが露光フィ
ールドに対してY方向に走査され、次のショット領域S
A12では、ウエハWが露光フィールドに対して−Y方
向に走査される。そして、これを繰り返してショット領
域SA13以降の各ショット領域が順次露光される。
【0050】前記マスクステージ23は、照明光学系2
2の下方において、そのマスク載置面が投影光学系24
の光軸方向と直交するように配置されている。このマス
クステージ23は、マスク支持台32上において、Y方
向(図2の紙面に垂直な方向)に駆動自在なマスクY駆
動ステージ33を有する。このマスクY駆動ステージ3
3上には、前記マスク載置面をなすマスク微小駆動ステ
ージ34が載置されている。このマスク微小駆動ステー
ジ34上にマスクMが真空チャック等により保持されて
いる。
【0051】マスク微小駆動ステージ34は、投影光学
系24の光軸に垂直な面内で、図2の紙面に平行なX方
向、図2の紙面に垂直なY方向、及び、投影光学系24
の光軸と平行な軸線を中心とする回転方向(θ方向)に
それぞれ微小量だけ、かつ高精度にマスクMの位置制御
を行う。マスク微小駆動ステージ34上には移動鏡35
(図3参照)が配置されているとともに、マスク支持台
32上には干渉計36が配置されている。この干渉計3
6によって、マスク微小駆動ステージ34のX方向、Y
方向およびθ方向の位置が常時モニターされ、この干渉
計36により得られた位置情報S1は前記主制御系27
に供給されている。
【0052】前記投影光学系24は図示しない複数のレ
ンズ等を含んでおり、前記露光光ELは投影光学系24
を通過する際に、その断面形状が前記照明領域の大きさ
から所定の縮小倍率1/n(nは正の整数)に縮小され
る。そして、マスクM上の回路パターンが、所定の縮小
倍率で縮小された状態で、ウエハステージ25上に投影
光学系24の光軸に交差するように保持されたウエハW
の露光面Wfに投影転写される。
【0053】前記ウエハステージ25は、投影光学系2
4の下方において、そのウエハ載置面が投影光学系24
の光軸方向と交差するように配置されている。ウエハス
テージ25のウエハ支持台39上には、Y方向に駆動自
在なウエハY駆動ステージ40が載置され、そのウエハ
Y駆動ステージ40上には、X方向に駆動自在なウエハ
X駆動ステージ41が載置されている。また、ウエハX
駆動ステージ41上には、上面を投影光学系24の光軸
と直交するXY平面に対し微小に傾斜させることができ
るとともにその光軸と平行なZ方向に微小駆動自在なZ
レベリングステージ42が設けられている。このZレベ
リングステージ42上には、ウエハWが真空吸着によっ
て保持される。また、Zレベリングステージ42上に
は、X方向及びY方向に沿って延びる平面L字状の移動
鏡43が固定されている。一対の干渉計44は、その移
動鏡43の外側面と対向するように配置されている。そ
して、図2に示す一方の干渉計44によりZレベリング
ステージ42のX方向の位置がモニターされ、図3に示
す他方の干渉計44により同ステージ42のY方向の位
置がモニターされ、そして両干渉計44により同ステー
ジ42のθ方向の位置がモニターされている。これら干
渉計44により得られた位置情報S2は、前記主制御系
27に供給される。なお、マスクステージ用の干渉計3
6により得られた位置情報S1と、及びウエハステージ
用の干渉計44により得られた位置情報S2とから前述
した同期精度トレースが収集される。
【0054】マスクMは、露光時に、スリット状の露光
フィールドに対してY方向の図2において紙面の手前側
又は向こう側に一定速度Vで走査される。このマスクM
の移動に同期して、ウエハWは図2の紙面に対して向こ
う側又は手前側に一定速度V/β(1/βは投影光学系
24の縮小倍率)で走査されるようになっている。この
ようなマスクMとウエハWの同期走査は、主制御系27
の制御のもとで実行される。
【0055】図2及び図3に示すように、合焦機構26
には、露光光ELとは異なるウエハW上のフォトレジス
トを感光させない照明光が、図示しない照明光源から光
ファイバ束47を介して導かれている。光ファイバ束4
7から射出された照明光は、集光レンズ48を経て、多
数のスリット状開口49−ij(i=1〜5、j=1〜
9、図5(b)参照)のパターンを有するパターン形成
板49を照明する。パターン形成板49には、図5
(b)に示すように、第1行には9個のスリット状開口
49−11〜49−19が形成され、第2行〜第5行に
もそれぞれ9個のスリット状開口が形成されている。す
なわち、パターン形成板49には、合計で45個のスリ
ット状開口が形成されている。
【0056】パターン形成板49を透過した照明光は、
レンズ50、ミラー51及び照射対物レンズ52を経て
ウエハWの露光面Wfに投影される。その露光面Wf上
には、パターン形成板49のスリット状開口49−11
〜49−59よりなるパターン像が、図5(a)に示す
ように、露光面Wf上にX軸及びY軸に対して斜めに投
影されるようになっている。
【0057】その露光面Wf上では、図5(a)におい
てスリット状の露光フィールド76の上側でX方向に並
んだ第1行の9個の計測点AF11〜AF19と、露光
フィールド内でX方向に3列に並んだ第2行〜第4行の
計測点AF21〜AF49と、露光フィールド76の下
側でX方向に並んだ第5行の計測点AF51〜AF59
とに、前記スリット状開口49−ijの各像が対応して投
影されるようになっている。なお、本例では、第1行の
計測点AF11〜AF19は、矩形状の露光フィールド
76の長辺の一方から上側に所定距離(例えば4mm)
だけ離れた位置にあり、第2行の計測点AF51〜AF
59は、その長手方向の他方から下側に前記所定距離だ
け離れた位置にある。
【0058】ウエハWの露光面Wfで反射された照明光
は、集光対物レンズ53、回転方向振動板54及び結像
レンズ55を経て受光器56の受光面に再投影される。
すなわち、その受光面には、パターン形成板49上のス
リット状開口49−ijよりなるパターン像が再結像され
る。また、受光器56の受光面には多数の受光センサ5
6−ij(i=1〜5、j=1〜9、図5(c)参照)が
配設されている。すなわち、受光器56上には、第1行
目に9個の受光センサ56−11〜56−19が配置さ
れ、第2行目〜第5行目にもそれぞれ9個の受光センサ
56−21〜56−59が配置されている。このよう
に、受光器56には、合計で45個の受光センサ56−
ij(i=1〜5、j=1〜9)が配行されており、各受
光センサ56−ij上には、図示しないスリット状の絞り
が配設されている。これらの各受光センサ56−ij上に
は、図5(a)の各計測点AFij(i=1〜5、j=1
〜9)に投影されたスリット状の開口49−ijの各像が
再結像される。
【0059】図2に示す前記回転方向振動板54は、露
光面Wfで反射されたスリット状の開口49−ijの各像
を受光器56上に再結像させる際に、その各像の位置を
前記図示しないスリット状の絞りの開口幅の短手方向に
振動させるべく回転振動されている。各受光センサ56
−ijで検出された検出信号は、信号処理装置58に供給
される。信号処理装置58は、それぞれの検出信号を回
転振動周波数の信号で同期検波することにより、ウエハ
W上の各計測点AFijのうちの任意の複数点)本実施形
態では9点)について、投影光学系24の光軸と平行な
Z方向の位置(フォーカス位置)に対応する9個のフォ
ーカス信号を生成する。
【0060】信号処理装置58は、生成した9個のフォ
ーカス信号を常時出力している。主制御系27は、信号
処理装置58から出力される9個のフォーカス信号に基
づいて、ウエハWの前記Z方向における目標位置を図示
しない内部の演算部で算出する。この目標位置には、ウ
エハWの露光面Wfの傾斜角(X方向の傾きθxである
ロール、Y方向の傾きθyであるピッチ)の目標値と、
平均的なフォーカス位置(合わせ込み面の位置)の目標
値が含まれる。また、主制御系27は、その算出した前
記傾斜角及び合わせ込み面の位置の各目標値に応じた制
御信号により、図7に示す駆動部84〜86及び支点7
8〜80を介してZレベリングステージ42を駆動する
ようになっている。この駆動により、ウエハWの露光面
Wfの傾斜(ロール及びピッチ)及び前記Z方向の高さ
が調整され、露光面Wfの合わせ込み面への合わせ込み
が行われる。
【0061】具体的には、主制御系27は、ウエハWが
露光フィールド76に対して図2でY方向に走査される
場合には、第1行の受光センサ56−11〜56−19
の9個のセンサのうちの3つのセンサ56−11,56
−15,56−19(計測点AF11,AF15,AF
19に対応)、及び露光フィールド76内の6つのセン
サ56−21,56−25,56−29,56−31,
56−35,56−39(計測点AF21,AF25,
AF29,AF31,AF35,AF39に対応)によ
り、露光面Wf上の露光フィールド76に入る直前の領
域を先読みする。すなわち、露光フィールド76よりそ
の走査方向で4mm手前の領域76’内にある9個の計
測点AF11,15,19,21,25,29,31,
35,39でのZ方向の位置を先読みするようになって
いる。同様に、ウエハWが露光フィールド76に対して
図2で−Y方向に走査される場合には、受光センサ56
−51,56−55,56−59,56−41,56−
45,56−49,56−31,56−35,56−3
9の9個のセンサにより、露光面Wf上の露光フィール
ド76に入る直前の領域を先読みする。例えば、露光フ
ィールド76に対してその走査方向で4mm手前の領域
内にある9個の計測点AF51,55,59,41,4
5,49,31,35,39でのZ方向の位置を先読み
するようになっている。そのため、以下の説明では、受
光センサ56−11,56−15,56−19,56−
21,56−25,56−29,56−31,56−3
5,56−39をY方向の先読みセンサL1と称し、受
光センサ56−51,56−55,56−59,56−
41,56−45,56−49,56−31,56−3
5,56−39を−Y方向の先読みセンサL5と称す
る。その先読みは、各ショット領域が露光フィールド7
6に対して走査される際に、前記先読みセンサL1又は
L5の9個の検出信号に対応して信号処理装置58から
常時出力される9個のフォーカス信号を、主制御系27
により走査方向において所定のタイミングで複数回サン
プリングすることにより行う。
【0062】さらに、主制御系27の制御のもとに、駆
動部84〜86(図7参照)を介して各支点78〜80
の伸縮量を調整することにより、Zレベリングステージ
42のウエハWの露光面Wfの合わせ込み位置、X方向
及びY方向の傾斜角が所望の値に設定されるようになっ
ている。
【0063】このように、主制御系27は、先読みセン
サL1又はL5による先読み時に信号処理装置58から
出力される9個のフォーカス信号に基づいて、露光面W
fの先読みした領域の露光時における目標位置を算出す
る。その目標位置は、投影光学系24の像面のZ方向の
位置と一致するような露光面Wfの平均的なフォーカス
位置(合わせ込み面の位置)と、その像面と露光面Wf
とが平行になるような露光面Wfの傾斜角θX,θyを
含む。そして、主制御系27は、露光面Wf上の任意の
点の先読み時をt0時とすると、t0時から所定時間
(ここでは、ウエハWが4mm走査方向に移動するのに
要する時間)が経過したt1時に、先読みした領域が露
光位置(露光フィールド76の下方位置)に達したとし
て、Zレベリングステージ42を制御して露光面Wfを
投影光学系24の像面に合わせ込むようになっている。
【0064】また、図3に示すように、Zレベリングス
テージ42上のウエハWの近傍には基準マーク板61が
固定され、その基準マーク板61上には各種基準マーク
が形成されている。その基準マーク板61上の基準マー
クとマスクM上のマークとを同時に観察するための一対
のマスクアライメント顕微鏡62が、マスクMの上方に
装備されている。また、マスクステージ23とマスクア
ライメント顕微鏡62との間には、マスクMからの検出
光をマスクアライメント顕微鏡62に導くために、一対
の偏向ミラー63が移動自在に配置されている。この偏
向ミラー63は、露光シーケンスが開始されると、主制
御系27からの指令のもとで、ミラー駆動装置64によ
りマスクMの上方位置から側方へ待避される。これによ
り、ウエハ側の前記一対の干渉計44によって計測され
た座標により規定されるウエハ座標系と、マスク側の干
渉計36によって計測された座標により規定されるマス
ク座標系との対応、すなわちウエハWとマスクMとのア
ライメントが図られるようになっている。
【0065】さて、上記構成の露光装置21において、
フォーカストレースデータからパターン線幅を予測する
手法について以下説明する。なお、フォーカストレース
データを取得するショット領域を計測ショット領域と以
後称することにする。また、以降の説明において、w1
はウエハ番号1、s1はショット番号1を意味する。
【0066】[フラットネスデータの取得]露光処理中
又は露光処理前に、計測ショット領域の段差等のある表
面形状情報(フラットネスデータ)を取得する。このフ
ラットネスデータの取得方法は例えば以下の3つの方法
がある。
【0067】(1)スタティックウエハフラットネス計
測(事前にウエハフラットネス機能を用いての計測) スタティックウエハフラットネス機能を使用して、露光
スリット76の中心センサ(計測点AF35に対応する
センサ)で各ショットのフラットネスを計測する。計測
ピッチは、X、Y方向とも任意指定が可能である。
【0068】(2)プリスキャンでのショットフラット
ネス計測 各ショット中心でAF後、AF/AL制御なしでショッ
トスキャンし露光スリット中心行9個(計測点AF31
〜39に対応)のセンサ値を取得し、フラットネスを計
測する。このとき、センサ間オフセットは予め補正され
ているものとする。
【0069】(3)露光中のショットフラットネス計測 現状3×3=9個が同時読込み可能なAFセンサの最大
数であるため、先頭の3個のセンサ(AF11,AF1
5,AF19に対応するセンサ)を使用する。通常、フ
ラットネス計測時は、ステージ制御しないが、露光中の
場合は、ステージのZ、ロール、ピッチを制御してい
る。したがって、ショット内のフラットネス成分を分離
するため、下記式のように、AFトレースデータから、
Z、ロール、ピッチのステージ駆動エンコーダ値を差し
引く。 ・制御用に選択された先頭のセンサ:Sns1の場合、
センサのスリット中心からの座標(x1,y1)、ウエ
ハ1のショット1で選択されたセンサ1のAFトレー
ス:Z_aftr(x1,y,w1,s1)、ウエハ1のショット1で
の露光中のエンコーダトレース:Z_enc(y,w1,s1),
Tx_enc(y,z,w1,s1),Ty_ecn(y,w1,s1)。ただし、
原点は最前行のセンサが乗ったときにリセット。 ・Sns1の列のショットフラットネス(F1t_sns_1(x
1,y,w1,s1))は下記の式で求まる。 F1t_sns_1(x1,y,w1,s1)=Z_aftr(x1,y,w1,s1)−
Tx_enc(y,z,w1,s1)×x1−Ty_enc(y,w1,s1)×y1−
Z_enc(y,w1,s1) 現状の3列配置の場合、同様にF1t_sns_2(x2,y,w1,s
1)、F1t_sns_3(x3,y,w1,s1)が求まる。このとき
も、センサ間オフセットが予め補正されているものとす
る。
【0070】これらのフラットネスデータは、ウエハW
のX,Y座標に対応して記憶される。そして、各計測シ
ョット領域のフラットネスデータ(デバイストポグラフ
ィ)は、立体的なグラフ、等高線のグラフ、あるいは数
値表として作成される。
【0071】[各計測点の計測結果の取得]管理装置1
3(図1参照)は、露光フィールド76の先読み領域7
6’内の計測点AF11,AF15,AF19,AF2
1,AF25,AF31,AF35,AF39のZ方向
の高さに応じたフォーカス信号をサンプリングして得
る。このサンプリングは、ウエハWが所定距離(例えば
1mm)移動するごとに行う。
【0072】[トレースデータ(Z,ピッチ,ロールの
目標値及び追従誤差)の算出]次に、管理装置13は、
先読みした各領域が露光フィールドに進んだときのZ,
ピッチ,ロールの目標値と、実際に露光フィールドに達
したときの追従誤差(ロール、ピッチ、Z方向のずれ
量)を、サンプリングに応じて逐次求める。具体的に
は、トレースデータは、4mm先読みした9個の検出信
号から求められるZ,ピッチ,ロールの目標値,及び4
mm先読みし保存されたデータと4mm進んだときのリ
アルタイムデータとの差分をとることにより算出される
Z,ピッチ,ロールの各追従誤差量を含む。このように
して取得したトレースデータは、前記フラットネスデー
タに対応して、すなわち、そのフラットネスデータと同
じウエハWのX,Y座標ごとに記憶される。各計測ショ
ット領域内各部の目標値は二次元的なグラフで表示され
るとともに、その各部の追従誤差も二次元的なグラフで
表示される。各計測点AF11〜AF59における計測
点Z11〜Z59として、Z,ピッチ、ロールの目標値
及び追従誤差の計算式を記す。(1)Z制御目標値Z_t
argは、下記の(1)式で算出される。 Z_targ=(Z_targ1+Z_targ2+Z_targ3)/3−Pt_cmp …(1)式 ここで、Pt_cmp=投影レンズ像面に対するウエハテー
ブルの傾斜(装置変数)×4mm、 Z_targ1=(Z11,Z21,Z21)中の使用センサ
平均値、 Z_targ2=(Z15,Z25,Z35)中の使用センサ
平均値、 Z_targ3=(Z19,Z29,Z39)中の使用センサ
平均値である。 (2)ロール制御目標値R_targは、下記の(2)式で
算出される。 R_targ=(Z11+Z21+Z31)/3−(Z19+Z29+Z39)/3 …(2)式 (3)ピッチ制御目標値P_targは、下記の(3)式で
算出される。 P_targ=(Z11+Z15+Z19)/3−(Z131+Z35+Z39)/3 …(3)式 (4)Z追従誤差値Ztrace_errは、下記の(4)式で
算出される。 Ztrace_err=Z_check2−…(4)式 ここで、 Z確認用1:Z_check1は、Z_check1=(Z11+Z15+Z19+
Z21+Z25+Z29)/6−Pt_cmp1であり、 Z確認用2:Z_check2は、Z_check2=(Z21+Z25+Z29+
Z39+Z35+Z31)/6−Pt_CMP2である。また、(Z_check
1)’は(Z_check1)の算出値に対し、(4mm/スキ
ャンスピード)分遅延した値であり、(Z_targ)’は
(Z_targ)の算出値に対し、(4mm/スキャンスピ
ード)分遅延した値である。また、 Pt_cmp1=投影レンズ像面に対するウエハテーブルの傾
斜(装置変数)×6mmであり、 Pt_cmp2=投影レンズ像面に対するウエハテーブルの傾
斜(装置変数)×2mmである。 (5)ロール追従誤差R_errorは、下記の(5)式で算
出される。 R_error=R_check2− …(5)式 ここで、R確認用1:R_check1は、R_check1=(Z11+
Z21)/2−(Z19+Z29)/2であり、 R確認用2:R_check2は、R_check2=(Z21+Z31)/2
−(Z29+Z39)/2である。また、(R_check1)’は(R
_check1)の算出値に対し、(4mm/スキャンスピー
ド)分遅延した値であり、(R_targ)’は(R_targ)
の算出値に対し、(4mm/スキャンスピード)分遅延
した値である。 (6)ピッチ追従誤差値P_errorは、下記の(6)式で
算出される。 P_error=P_check2− …(6)式 ここで、P確認用1:P_check1は、P_check1=(Z11+
Z15+Z19)/3−(Z21+Z25+Z29)/3であり、 P確認用2:P_check2は、(P_check1)’は(P_che
ck1)の算出値に対し、(4mm/スキャンスピード)
分遅延した値であり、(P_targ)’は(P_targ)の算
出値に対し、(4mm/スキャンスピード)分遅延した
値である。
【0073】[Z平均オフセットデータの算出]取得し
た各計測ショット領域のフラットネスデータに上記追従
誤差を加味して、Z平均オフセットを求める。具体的に
は、ショットフラットネスに対して、ZTとレース
(Z,ロール,ピッチの追従誤差)を加味して、ショッ
ト内の任意の点が露光スリット領域内に入ってから出る
までの間の追従誤差によるZ方向のオフセット平均値で
あるZ平均オフセットZave(x1,y,w1,s1)を算出す
る。より具体的には、Z平均オフセットZave(x1,y)
とは、ショット内(x1,y)の位置が露光スリット領域内
に入ってから出るまでの間のZ方向成分の追従ずれの平
均値のことであり、下記の(7)式で表すことができ
る。
【数1】 ここで、yはショット内スキャンY座標(露光エリア3
3[mm]の場合、33±n[mm]よりy=0〜41
[mm])、mは露光スリット位置の中心から、スリッ
ト幅でデータを取り出したときのデータ数(y=1[m
m]ピッチの場合、m=9)、nはスリット片幅のデー
タ数(露光スリット中心位置を除く)(n=(m−1)
/2、y=1[mm]ピッチの場合、m=9よりn=
4)、amはショット内各露光スリット位置中心からの
Y方向距離(am(jp)=jp)、Z(j)はショッ
ト内スキャン方向位置jでのZ追従誤差、Tx(j)は
ショット内スキャン方向位置jでのロール追従誤差、T
y(j)はショット内スキャン方向位置jでのピッチ追
従誤差、Flt(x1,y)はショット内座標(x1,
y)でのフラットネス、jpはデータカウンタjp=−
(m−1)/2〜(m−1)/2(y=1[mm]ピッ
チの場合、m=0よりjp=−4〜4)、x1は露光ス
リット範囲内座標である。ダイナミックフラットネス計
測時は、計測に使用したAFセンサのXピッチを指定す
る。2.9[mm]の場合、計測点数9個が上限とな
る。スタティックフラットネス計測時は、通常、0.5
[mm]ピッチ(計測数51個)を上限とする。
【0074】このようにして求めたZ平均オフセットに
より、露光時に各計測ショット領域内の各部が露光フィ
ールド76に対してどのような姿勢で通過したかがわか
る。このようにして1つの計測ショット領域の連続する
一連の面部分(露光フィールド76のスリット幅の面部
分)のZ平均オフセットを順次求めて、記憶する。これ
らの記憶したZ平均オフセットのデータは例えば三次元
的なグラフで表示される。
【0075】[移動標準偏差の算出]管理装置13は、
前記フラットネスデータに対して、トレースデータの追
従誤差(ロール,ピッチ、Z方向のずれ量)を加味し
て、計測ショット領域内の任意の点が露光フィールド7
6内に入ってから出るまでの間のZ方向成分の追従ずれ
の標準偏差(移動標準偏差)Zmsdを算出する。Zm
sd(x1,y)は、ショット内(x1,y)の位置での露光ス
リット内のZ標準偏差であり、下記の(8)式で表すこ
とができる。
【数2】 ここで、Zave(x1,y)は、ショット内(x1,y)の位置
が露光スリット範囲内に入ってから出るまでの間のZ方
向成分の追従ずれの平均値、yはショット内スキャンY
座標(露光エリア33[mm]の場合、33±n[m
m]よりy=0〜41[mm])、mは露光スリット位
置の中心から、スリット幅でデータを取り出したときの
データ数(y=1[mm]ピッチの場合、m=9)、n
はスリット片幅のデータ数(露光スリット中心位置を除
く)(n=(m−1)/2、y=1[mm]ピッチの場
合、m=9よりn=4)、amはショット内各露光スリ
ット位置中心からのY方向距離(am(jp)=j
p)、Z(j)はショット内スキャン方向位置jでのZ
追従誤差、Tx(j)はショット内スキャン方向位置j
でのロール追従誤差、Ty(j)はショット内スキャン
方向位置jでのピッチ追従誤差、Flt(x1,y)は
ショット内座標(x1,y)でのフラットネス、jpは
データカウンタjp=−(m−1)/2〜(m−1)/
2(y=1[mm]ピッチの場合、m=0よりjp=−
4〜4)、x1は露光スリット範囲内座標である。ダイ
ナミックフラットネス計測時は、計測に使用したAFセ
ンサのXピッチを指定する。2.9[mm]の場合、計
測点数9個が上限となる。スタティックフラットネス計
測時は、通常、0.5[mm]ピッチ(計測数51個)
を上限とする。
【0076】このようにして、1つの計測ショット領域
の連続する一連の面部分(前記スリット幅の面部分)の
移動標準偏差を順次求めて、記憶する。これらの記憶し
た移動標準偏差は、三次元的なグラフ、二次元的なグラ
フ、あるいは数値表などで表示される。
【0077】[パターン線幅の予測]露光中あるいは全
てのショット領域SAijの露光が終了した後に、各計測
ショット領域の露光中に得たZ平均オフセットと移動標
準偏差の各データを、過去の蓄積データと照合すること
により、各計測ショット領域でのパターン線幅を予測で
きる。なお、蓄積データとしては、各ショット領域の姿
勢に関する所定情報としてのZ平均オフセット及び移動
標準偏差と、パターン線幅との関係を、前述したよう
に、像高(像面湾曲を主とした光学収差の影響を考慮)
ごと及び露光条件ごとに予め求め、テーブルを作成して
おいたものである。この場合、パターン線幅は、走査型
電子顕微鏡(SEM)、OCD法等による実測、あるい
は空間像シミュレータによる計算から求めるとよい。ま
た、露光条件としては、露光波長、投影レンズの開口数
(N.A.)、照明σ、照明条件、マスクパターン種類
(バイナリ/ハーフトーン/レベンソン等)、マスク線
幅、ターゲット線幅、パターンピッチ等が含まれる。
【0078】以上、添付図面を参照しながら本発明に係
る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例
に限定されないことは言うまでもない。当業者であれ
ば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内に
おいて、各種の変更例または修正例に想到し得ることは
明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的
範囲に属するものと了解される。
【0079】例えば、マスクステージやウエハステージ
に設けられる移動鏡は、別々の角柱状のミラーを設置す
る構成、一体型のL字型のミラー、ウエハステージのト
ップテーブルの側面を鏡面加工してミラーとして用いる
構成等様々の構成が適用されうる。
【0080】また、本発明が適用される露光装置は、露
光用照明光に対してマスク(レチクル)と基板(ウエ
ハ)とをそれぞれ相対移動する走査露光方式(例えば、
ステップ・アンド・スキャン方式など)に限られるもの
ではなく、マスクと基板とをほぼ静止させた状態でマス
クのパターンを基板上に転写する静止露光方式、例えば
ステップ・アンド・リピート方式などでもよい。さら
に、基板上で周辺部が重なる複数のショット領域にそれ
ぞれパターンを転写するつぎ露光を行う液晶露光装置な
どに対しても本発明を適用することができる。また、投
影光学系は縮小系、等倍系、及び拡大系のいずれでもよ
いし、屈折系、反射屈折系、及び反射系のいずれでもよ
い。さらに、投影光学系を用いない、例えばプロキシミ
ティ方式の露光装置などに対しても本発明を適用でき
る。
【0081】また、本発明が適用される露光装置は、半
導体デバイス製造用に限られるものではなく、液晶表示
素子、ディスプレイ装置、薄膜磁気ヘッド、撮像素子
(CCDなど)、マイクロマシン、及びDNAチップな
どのマイクロデバイス(電子デバイス)製造用、露光装
置で用いられるフォトマスクやレチクルの製造用などで
もよい。
【0082】また、上述したウエハステージやレチクル
ステージにリニアモータを用いる場合は、エアベアリン
グを用いたエア浮上型およびローレンツ力またはリアク
タンス力を用いた磁気浮上型のどちらを用いてもいい。
また、ステージは、ガイドに沿って移動するタイプでも
いいし、ガイドを設けないガイドレスタイプでもよい。
さらに、ステージの駆動装置として平面モ−タを用いる
場合、磁石ユニット(永久磁石)と電機子ユニットのい
ずれか一方をステージに接続し、磁石ユニットと電機子
ユニットの他方をステージの移動面側(ベース)に設け
ればよい。
【0083】また、ウエハステージの移動により発生す
る反力は、特開平8−166475号公報に記載されて
いるように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)
に逃がしてもよい。本発明は、このような構造を備えた
露光装置においても適用可能である。
【0084】また、レチクルステージの移動により発生
する反力は、特開平8−330224号公報に記載され
ているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大
地)に逃がしてもよい。本発明は、このような構造を備
えた露光装置においても適用可能である。
【0085】また、本発明が適用される露光システム
は、本願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む
各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、
光学的精度を保つように、組み立てることで製造され
る。これら各種精度を確保するために、この組み立ての
前後には、各種光学系については光学的精度を達成する
ための調整、各種機械系については機械的精度を達成す
るための調整、各種電気系については電気的精度を達成
するための調整が行われる。各種サブシステムから露光
装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機
械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等
が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組
み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程
があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光
装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行わ
れ、露光装置全体としての各種精度が確保される。な
お、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理さ
れたクリーンルームで行うことが望ましい。
【0086】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の露光装置
の調整方法、及び露光システムによれば、露光装置の調
整に要する時間を少なくでき、しかも、調整を必要とす
る基板上の領域に絞って露光装置の調整を行うことがで
きる。したがって、露光装置の調整に伴うスループット
の低下を抑制するとともに、歩留まりの向上を図ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の露光システムの構成例を模式的に示
す図である。
【図2】 露光装置の構成例を示す図である。
【図3】 図2の露光装置の構成例を、そのマスクステ
ージ及びウエハステージを中心に示す図である。
【図4】 本発明の露光システムにおける露光装置を調
整する際の制御ブロック図である。
【図5】 (a)は露光面上の多数の計測点と露光フィ
ールドの関係を示す説明図、(b)はパターン形成板上
の開口パターンの配置を示す説明図、(c)は受光器上
の受光センサの配置を示す説明図である。
【図6】 ウエハ上の複数のショット領域を示す平面図
である。
【図7】 図2の露光装置のオートフォーカス及びオー
トレベリング機構とその制御構成を示す図である。
【符号の説明】
M マスク W ウエハ(基板) 10 露光システム 12 検査装置 13 管理装置 14 情報収集部(情報収集手段) 17 欠陥検査装置 18 テスター 15 解析部(解析手段) 16 調整部(調整手段、選定手段) 16a 表示部(表示手段) STPn、21 露光装置

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスクのパターンを基板に転写する露光
    装置を調整する方法であって、 前記露光装置で処理した前記基板を検査した検査結果に
    基づいて、前記露光装置の処理データのうち、前記基板
    上の一部の領域に関する処理データを収集し、該収集し
    た前記処理データに基づいて前記露光装置の調整を行う
    ことを特徴とする露光装置の調整方法。
  2. 【請求項2】 前記基板上の一部の領域は、前記基板上
    の他の領域と比較して前記検査結果が良くない領域であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の露光装置の調整方
    法。
  3. 【請求項3】 前記収集した処理データのうち、前記検
    査結果と相関する処理データに基づいて前記露光装置の
    調整を行うことを特徴とする請求項1または請求項2に
    記載の露光装置の調整方法。
  4. 【請求項4】 前記処理データは、露光時の基板の姿勢
    制御に関するデータ、露光時のマスクと基板との同期移
    動の精度に関するデータ、及び露光時の露光量に関する
    データのうちの少なくとも1つを含み、 該処理データに基づいて、前記露光装置のパターン寸法
    制御性能を調整することを特徴とする請求項1から請求
    項3のうちのいずれか一項に記載の露光装置の調整方
    法。
  5. 【請求項5】 前記処理データは、露光時のマスクと基
    板との同期移動の精度に関するデータ、マスクと基板と
    を位置合わせする際に用いられる統計演算に関するデー
    タ、及びパターンの重ね合わせに関するデータのうちの
    少なくとも1つを含み、 該処理データに基づいて、前記露光装置の重ね合わせ制
    御性能を調整することを特徴とする請求項1から請求項
    4のうちのいずれか一項に記載の露光装置の調整方法。
  6. 【請求項6】 マスクのパターンを基板に転写する露光
    装置と、該露光装置で処理した前記基板を検査する検査
    装置とを備える露光システムであって、 前記検査装置による検査結果に基づいて、前記露光装置
    の処理データのうち、前記基板上の一部の領域に関する
    処理データを収集する情報収集手段を有することを特徴
    とする露光システム。
  7. 【請求項7】 前記基板上の一部の領域は、前記基板上
    の他の領域と比較して前記検査結果が良くない領域であ
    ることを特徴とする請求項6に記載の露光システム。
  8. 【請求項8】 前記検査装置は、前記基板を外観から検
    査する欠陥検査装置、及び前記基板に形成された回路パ
    ターンを電気的に検査するテスターのうちの少なくとも
    一方を含むことを特徴とする請求項6または請求項7に
    記載の露光システム。
  9. 【請求項9】 前記収集した処理データの中から、前記
    検査結果と相関する処理データを解析する解析手段を有
    することを特徴とする請求項6から請求項8のうちのい
    ずれか一項に記載の露光システム。
  10. 【請求項10】 前記収集した処理データに基づいて、
    前記露光装置を調整する調整手段を有することを特徴と
    する請求項6から請求項9のうちのいずれか一項に記載
    の露光システム。
  11. 【請求項11】 前記収集した処理データに基づいて、
    複数の中から使用する前記露光装置を選定する選定手段
    を有することを特徴とする請求項6から請求項10のう
    ちのいずれか一項に記載の露光システム。
  12. 【請求項12】 前記収集した処理データに基づいて、
    前記露光装置の調整に必要な情報を表示する表示手段を
    有することを特徴とする請求項6から請求項11のうち
    のいずれか一項に記載の露光システム。
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