JP2007189179A - デバイス製造処理方法、デバイス製造処理システム、プログラム及び記憶媒体 - Google Patents

デバイス製造処理方法、デバイス製造処理システム、プログラム及び記憶媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】デバイスの生産性を向上する。
【解決手段】ステップ307において、ウエハ上のパターン線幅の異常が認められた場合には、ステップ309において、パターンが転写されたときの露光量、同期精度、フォーカスの制御誤差から、パターン線幅を推定し、その推定値と実測値とが一致していれば、それらの制御誤差を線幅異常を原因とする。ここで、その推定値と実測値とが一致していいなければC/D、測定検査器からの情報に基づいて、線幅異常の原因とみなせるか否かを判断する。これらの装置も原因でなければ、収差計測可能なテストパターンで、テスト露光を行い、その露光結果を測定し、投影光学系PLの収差を計測し、その計測結果に基づいて、投影光学系PLの最適化を図る。
【選択図】図7

Description

本発明は、デバイス製造処理方法、デバイス製造処理システム、プログラム及び記憶媒体に係り、さらに詳しくは、例えば、半導体素子、液晶表示素子、CCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子、薄膜磁気ヘッド等を製造するためのフォトリソグラフィ工程を含むデバイス製造処理を行うデバイス製造処理方法及びシステム、該方法をコンピュータシステムに実行させるためのプログラム及び該プログラムを記録した記録媒体に関する。
最近のデバイス製造工程では、要求されるデバイスパターンの微細化に伴って、そのデバイスパターン像を基板上に投影する露光装置の投影光学系の収差をも無視することができなくなってきている。そこで、従来より、露光装置では、PMI(Phase measurement interferometer)計測方式の波面収差計測器を用いて波面収差(Zernike係数)を計測し、そのファクタである球面収差、像面湾曲、非点収差、コマ収差、ディストーション等の収差量を算出し、その収差量が目標値以下となるように、投影光学系を調整していた(例えば、特許文献1等参照)。
しかしながら、このPMI計測方式の計測器を用いて投影光学系の収差を計測するためには、露光装置にその計測器を取り付ける必要があり、その取り付けには手間がかかる。このため、PMI計測方式の計測器を用いて投影光学系の収差を計測しようとすると、ロット処理を長時間中断せざるおえなくなる。したがって、現状では、PMI計測方式の計測器は、例えば、プロセスの立ち上げ時に新たな露光条件での露光を開始する場合や、露光線幅の著しい不良が検出された場合などの特定のケースで用いられているのみであり、ロット処理中においても、効率的に、投影光学系の収差を計測し、それを調整する手段の提供が望まれている。
国際公開第2003/065428号パンフレット
本発明は、第1の観点からすると、光学系を備えた露光装置で前記光学系を介した所定パターン像を露光された基板を、所定の測定検査を前記基板に対して行う測定検査装置を用いて測定検査し、前記測定検査装置での測定検査結果を所定基準で判定する判定装置を用いて判定し、前記露光装置の光学系による結像特性情報を計測する結像特性計測装置へ、前記判定装置によるその判定結果を送信するデバイス製造処理方法である。
これによれば、露光装置の光学系を介した所定パターン像が転写形成された基板の実際の測定検査結果を所定基準で判定し、その判定結果を、その光学系の結像特性情報を計測する結像特性計測装置に送信する。このため、結像特性計測装置では、その判定結果を参照することが可能となる。
本発明は、第2の観点からすると、光学系を備えた露光装置と;前記露光装置と接続されて、前記露光装置で前記光学系を介して所定パターンで露光された基板に対して所定の測定検査を実行する測定検査装置と;前記測定検査装置と接続され、前記測定検査装置での検査結果を所定基準で判定する判定装置と;前記露光装置の光学系による結像特性情報を計測可能であり、前記判定装置と接続され、前記判定装置での判定結果を受信する結像特性計測装置と;を備えるデバイス製造処理システムである。
これによれば、露光装置の光学系を介した所定パターン像が転写形成された基板の測定検査器による測定検査結果を、判定装置に送る。そして、判定装置では、その測定検査結果を所定基準で判定し、その判定結果を、その光学系の結像特性情報を計測する結像特性計測装置に送信する。このため、露光装置の光学系の結像特性を計測する結像特性計測装置では、その判定結果を参照することが可能となる。
本発明は、第3の観点からすると、光学系を備えた露光装置で前記光学系を介した所定パターン像を露光された基板を、所定の測定検査を前記基板に対して行う測定検査装置を用いて測定検査させる処理と、前記測定検査装置での測定検査結果を所定基準で判定する処理と、前記露光装置の光学系による結像特性情報を計測する結像特性計測装置へ、前記判定結果を送信する処理をコンピュータシステムに実行させるプログラムである。
これによれば、露光装置の光学系を介した所定パターン像が転写形成された基板の実際の測定検査結果を所定基準で判定し、その判定結果を、その光学系の結像特性情報を計測する結像特性計測装置に送信する。このため、結像特性計測装置では、その判定結果を参照することが可能となる。
本発明は、第4の観点からすると、光学系を備えた露光装置で前記光学系を介した所定パターン像を露光された基板を、所定の測定検査を前記基板に対して行う測定検査装置を用いて測定検査させる処理と、前記測定検査装置での測定検査結果を所定基準で判定する処理と、前記露光装置の光学系による結像特性情報を計測する結像特性計測装置へ、前記判定結果を送信する処理をコンピュータシステムに実行させるプログラムをそのコンピュータシステムで読み出して実行可能に記録する記録媒体である。
この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムにより実行すれば、露光装置の光学系を介した所定パターン像が転写形成された基板の実際の測定検査結果が所定基準で判定され、その判定結果が、その光学系の結像特性情報を計測する結像特性計測装置に送信されるようになる。このため、結像特性計測装置では、その判定結果を参照することが可能となる。
以下、本発明の一実施形態を図1〜図13に基づいて説明する。
図1には、本発明の一実施形態に係るデバイス製造処理システムの概略的な構成が示されている。図1に示されるように、デバイス製造処理システム1000は、半導体ウエハを処理し、マイクロデバイスを製造するためにデバイス製造工場内に構築されたシステムである。図1に示されるように、このデバイス製造処理システム1000は、露光装置100と、その露光装置100に隣接して配置されたトラック200と、管理コントローラ160と、解析装置500と、ホストシステム600と、デバイス製造処理装置群900とを備えている。
[露光装置]
露光装置100は、デバイスパターンを、フォトレジストが塗布されたウエハに転写する装置である。図2には、露光装置100の概略的な構成の一例が示されている。図2に示されるように、露光装置100は、露光用照明光を射出する照明系10、その照明光により照明されるデバイスパターン等が形成されたレチクルを保持するレチクルステージRST、露光用照明光により照明されたデバイスパターン等を投影する両側テレセントリックな投影光学系PL、露光対象となるウエハを保持するウエハステージWST及びこれらを統括制御する主制御装置20等を備えている。
照明系10からの照明光は、反射ミラーMや、コンデンサレンズ32などの光学系を経て、レチクルステージRSTに保持されたレチクルR上に照射される。この照射領域を照明領域IARとする。レチクルR上には、回路パターン等を含むデバイスパターンが形成されている。照明領域IARを通過した照明光は、投影光学系PL(光軸をAXとする)を介して、ウエハステージWSTに保持されたウエハW上に入射する。これにより、ウエハW上には、照明領域IARのデバイスパターンの投影像が形成される。このウエハW上の領域を露光領域IAとする。
ここで、投影光学系PLの光軸AXと平行な座標軸をZ軸とするXYZ座標系を考える。ウエハステージWSTは、XY平面を移動可能であるとともに、ウエハWの面を、Z軸方向のシフト、θx(X軸回りの回転軸)方向、θy(Y軸回りの回転軸)方向に調整することが可能である。また、レチクルステージRSTは、ウエハステージWSTに同期してY軸方向に移動することが可能である。この両ステージWST、RSTの投影光学系PLの投影倍率に応じた同期走査により、レチクルR上のデバイスパターンが、照明領域IARを通過するのに同期して、ウエハWの面が、露光領域IAを通過するようになる。これにより、レチクルR上のデバイスパターンが、ウエハW上に転写されるようになる。露光装置100は、露光用照明光に対し、上述した両ステージRST、WSTの相対同期走査と、ウエハステージWSTのステッピングを繰り返すことにより、ウエハW上の複数の異なる領域にレチクルR上のデバイスパターンを転写している。すなわち、露光装置100は、走査露光(ステップ・アンド・スキャン)方式の露光装置である。
主制御装置20では、このXYZ座標系の下でステージ制御を行っている。以下では、ステージ制御系のうち、両ステージWST、RSTの同期制御を行う制御系を同期制御系とし、ステージ位置(ウエハ面)のZ位置やX軸回り、Y軸回りの回転量を制御する制御系を、フォーカス制御系として説明する。
露光装置の主制御装置20は、照明光の強度(露光量)を制御する露光量制御系(不図示)と、両ステージRST、WSTの同期制御や、投影光学系PLの焦点深度内にウエハWの面を一致させるオートフォーカス/レベリング制御(以下、単に、フォーカス制御という)などを行うステージ制御系(いずれも不図示)とを備えている。
露光量制御系は、露光量を検出可能な各種露光量センサの検出値に基づいて、露光量をその目標値に一致させるように制御するフィードバック制御を行っている。ステージ制御系は、ステージの位置を計測する干渉計の計測値に基づいてフィードバック制御を行って、両ステージの位置制御及び速度制御を実現している。露光装置100には、ウエハ面のフォーカス/レベリングずれを複数検出点にて検出する多点AF(オートフォーカス)センサ(60a,60b)が設けられている。主制御装置20のステージ制御系は、この多点AFセンサ(60a,60b)の複数検出点のうち、例えば9個の検出点(9チャンネル)でウエハ面高さを検出し、露光領域に対応するウエハ面を、投影光学系PLの像面に一致させるようなフィードバック制御を行うことにより、フォーカス制御を実現している。
[制御系パラメータ]
露光装置100では、上記各制御系の動作を規定するファクタが幾つか制御系パラメータ化されており、それらの値を、自由に設定することができるようになっている。制御系パラメータは、その設定値を変更する際に、プロセスを一旦停止して装置調整が必要となる調整系パラメータと、装置調整を必要としない非調整系パラメータとに大別される。
調整系パラメータの代表例について幾つか説明する。まず、露光量制御系関連では、露光量を検出する露光量センサ(不図示)の調整パラメータや、ウエハ面上の照明光の強度を計測する照度計測センサ(不図示)の調整パラメータなどがある。また、同期制御系関連では、ステージWST、RSTの位置測定用の干渉計からのレーザービームを反射するためにウエハWやレチクルRを保持するステージWST、RST上に設けられた移動鏡曲がり補正用の補正関数の係数値などのパラメータや、フィードバック制御の位置ループゲイン、速度ループゲイン、積分時定数などがある。また、フォーカス制御系関連では、露光時のウエハ面と投影光学系PLによる最良結像面とを一致させる際のフォーカス制御のオフセット調整値であるフォーカスオフセット、露光時のウエハ面と投影光学系PLの最良結像面とを一致させるためのレベリング調整パラメータ、多点AFセンサ(60a、60b)の個々の検出点のセンサである位置検出素子(PSD)のリニアリティ、センサ間オフセット、各センサの検出再現性、チャンネル間オフセット、ウエハ上へのAFビーム照射位置(すなわち検出点)、その他AF面補正などに関連するパラメータなどがある。これら調整系パラメータの値は、いずれも装置のキャリブレーションや試運転によって調整する必要があるものである。
次に、非調整系パラメータの代表例について幾つか説明する。まず、露光量制御系関連では、例えば、照明系10におけるNDフィルタの選択に関するパラメータや、露光量目標値がある。また、同期制御系関連では、例えば、走査(スキャン)速度などがある。また、フォーカス制御系関連では、例えば、9チャンネル分のフォーカスセンサの選択状態、後述するフォーカス段差補正マップ関連のパラメータ、フォーカスオフセットの微調整量、ウエハ外縁のエッジショットにおけるスキャン方向などがある。これらのパラメータの設定値は、いずれも装置のキャリブレーションを行わずに値を変更することが可能なパラメータであり、露光レシピによって指定されているものが多い。なお、NDフィルタについては、あるウエハに対する露光開始時に、露光量目標値を適当に(例えば最小に)設定した状態で1回だけ行われる平均パワーチェックの結果により選択される。また、このNDフィルタの選択によっては、スキャン速度もある程度微調整される。
ウエハW上に転写形成されるデバイスパターンの線幅や転写位置は、露光量、同期精度、フォーカスの各制御誤差により設計値からずれる。そこで、露光装置100では、露光量制御系から得られる露光量誤差に関連する制御量の時系列データ(露光量トレースデータ)、同期制御系から得られる同期精度誤差に関連する制御量の時系列データ(同期精度トレースデータ)、フォーカス制御系から得られるフォーカス誤差に関連する制御量の時系列データ(フォーカストレースデータ)をロギングし、それらのデータをパターン線幅等の解析評価等に利用している。
ところで、投影光学系PLの瞳面の近傍には、その開口数(N.A.)を所定範囲内で連続的に変更可能な瞳開口絞り15が設けられている。この瞳開口絞り15としては、例えばいわゆる虹彩絞りが用いられている。この瞳開口絞り15は、主制御装置20によって制御される。投影光学系PLとしては、複数枚、例えば10〜20枚程度の屈折光学素子(レンズ素子)13を含む光学系である。複数枚のレンズ素子13のうち、物体面側(レチクルR側)の例えば5枚のレンズ素子131〜135は、結像性能コントローラ48によって外部から駆動可能な可動レンズとなっている。これらのレンズ素子131〜135は、不図示の二重構造のレンズホルダをそれぞれ介して鏡筒に保持されている。これらレンズ素子131〜135は、内側レンズホルダにそれぞれ保持され、これらの内側のレンズホルダが不図示の駆動素子、例えばピエゾ素子などにより重力方向に3点で外側レンズホルダに対して支持される。そして、これらの駆動素子に対する印加電圧を独立して調整することにより、レンズ素子各々が、X軸、Y軸、Z軸(光軸)方向にシフト駆動であり、各軸回りの回転方向(θx、θy、θz)に回転駆動可能、すなわち6自由度に駆動可能な構成となっている。その他のレンズ素子13は、通常のレンズホルダを介して鏡筒に保持されている。なお、可動レンズ素子は、何個設けられていてもよい。
投影光学系PLには、波面収差が存在する。この波面収差により、投影光学系PLを通過する平行光束の波面は理想的な波面からずれるようになる。この波面のずれは、物面上の1点から生じた光の像面上の結像位置の位置ずれなどを引き起こす。可動レンズ素子131〜135は、この波面収差を調整するために設けられている。
投影光学系PLの波面収差は、ザイデル収差やツェルニケ多項式で表現することができる。中でも、ツェルニケ多項式は、高次成分の波面収差の表現に好適である。ツェルニケ多項式は、次式で示されるように、投影光学系PLの瞳座標(ρ,θ)に関する実多項式である。
Figure 2007189179
ツェルニケ多項式は、直交系であるから、各項の係数Ziを独立に決定することができる。iを適当な値で切ることはある種のフィルタリングを行うことに対応する。なお、一例として第1項〜第37項までのfi(fi(ρ,θ):動径ρ、角度θを独立変数とする動径多項式)を係数Ziとともに例示すると、次の表1のようになる。但し、表1中の第37項は、実際のツェルニケ多項式では、第49項に相当するが、本明細書では、i=37の項(第37項)として取り扱うものとする。すなわち、本発明において、ツェルニケ多項式の項の数は、特に限定されるものではない。
Figure 2007189179
ツェルニケ多項式のそれぞれの項は光学収差に対応する。しかも低次の項(iの小さい項)は、ザイデル収差にほぼ対応する。例えば、ツェルニケ係数Z7、Z8(Z7、Z8は直交関係)は、3次のコマ収差に対応し、Z14、Z15は、5次のコマ収差に対応する。これらのコマ収差は、動径多項式が奇関数であるいわゆる奇関数収差とも呼ばれている。ウエハW上に形成される像面では、パターンの横ずれ、焦点深度の低減、パターン非対称性の原因となる。また、ツェルニケ係数Z4は、デフォーカスに対応し、Z9は、4次の球面収差に対応する。これらの収差は、動径多項式が偶関数であるいわゆる偶関数収差とも呼ばれている。
以上述べたように、このツェルニケ多項式を用いることにより、投影光学系PLの波面収差を求めることができる。ツェルニケ多項式は、像面上の任意の位置での収差量を位置座標とは独立して扱うことができるため、投影光学系PLの収差の評価に適しているといえる。主制御装置20の制御の下、結像性能コントローラ48により、レンズ素子131〜135を駆動すれば、投影光学系PLの波面収差、すなわちツェルニケ係数の第1項から第37項までの収差の大きさが変化する。第1項から第37項までの収差の大きさが変わると、ぞれぞれの項の収差に感度のある、結像性能が変化する。この波面収差は、露光領域IA(像面)内の各地点で異なるため、露光領域IA内の結像性能の変化状態も、地点ごとに異なるようになる。後述する、結像性能コントローラ48によるレンズ素子131〜135は、露光領域IA内における結像特性が、できるだけ均一となるように、すなわち、露光領域IA内の波面収差ができるだけ均一となるように、駆動される必要がある。
ところで、照明系10は、主制御装置20の指示の下で、露光用照明光の波長を微調整可能である。また、露光装置100には、不図示の照度ムラセンサも設けられている。
主制御装置20は、上述したように、露光装置100の各種構成要素を制御するコンピュータシステムである。主制御装置20は、デバイス製造処理システム内に構築された通信ネットワークに接続され、その通信ネットワークを介して外部とのデータ送受信が可能となっている。
また、図2では1つしか示されていないが、露光装置100には、ウエハWを保持するウエハステージWSTが2台設けられている。続けて処理されるウエハWは、両ステージに交互にロードされて順次露光される。このようにすれば、一方のウエハステージWSTに保持されたウエハWに対する露光を行っている最中に、他方のウエハステージWST上にウエハWをロードし、アライメントなどを行っておくことができるので、1台のウエハステージWSTでウエハ交換→アライメント→露光を繰り返し行うよりもスループットが向上する。図1では、一方のウエハステージWSTに保持されたウエハWに対し走査露光を行う部分を、処理部1として示しており、他方のウエハステージWSTに保持されたウエハWに対し走査露光を行う部分を、処理部2として示している。
[トラック]
トラック200は、露光装置100を囲むチャンバ(不図示)に接するように配置されている。トラック200は、内部に備える搬送ラインにより、主として露光装置100に対するウエハWの搬入・搬出を行っている。
[コータ・デベロッパ]
トラック200内には、レジスト塗布及び現像を行うコータ・デベロッパ(C/D)110が設けられている。C/D110は、ウエハW上に対しフォトレジストの塗布及び現像を行う。C/D110は、これらの処理状態を観測し、その観測データをログデータとして記録することができるようになっている。その処理状態には、例えば、レジスト塗布膜厚均一性、現像モジュール処理、PEB(Post−exposure−bake)の温度均一性(ホットプレート温度均一性)、ウエハ加熱履歴管理(PEB処理後のオーバベークを回避、クーリングプレート)の各状態がある。C/D110も、その装置パラメータの設定により、その処理状態をある程度調整することができるようになっている。このような装置パラメータには、例えば、ウエハ上のレジストの塗布むらに関連するパラメータ、例えば、設定温度、ウエハの回転速度、レジストの滴下量や滴下間隔などが装置パラメータとなっている。
C/D110は、露光装置100の主制御装置20や、測定検査器120の制御装置とは、独立して動作可能な制御装置を備えている。C/D110は、トラック200の搬送ラインに沿って配置されている。したがって、この搬送ラインによって、露光装置100と、C/D110との間でウエハWの搬送が可能となる。また、C/D110は、デバイス製造処理システム1000内の通信ネットワークと接続されており、外部とのデータ送受信が可能となっている。C/D110は、例えば、そのプロセスに関する情報(上記トレースデータなどの情報)を出力可能である。
[測定検査器]
トラック200内には、露光装置100でのウエハの露光前後(すなわち、事前、事後)において、そのウエハWに対する様々な測定検査を行うことが可能な複合的な測定検査器120が設けられている。測定検査器120は、露光装置100やC/D110の制御装置とは、独立して動作可能な制御装置を備えている。測定検査器120は、露光前に測定を行う事前測定検査処理と、露光後に測定を行う事後測定検査処理とを行う。測定検査器120が事前測定検査処理と事後測定検査処理との一方のみ行うように構成してもよい。また、事前測定検査処理と事後測定検査処理とで別々の測定検査器を設けるようにしてもよい。
事前測定検査処理では、ウエハWが露光装置100に搬送される前に、ウエハW上の異物の検査、ウエハW上のレジスト膜検査や、露光装置100における露光条件を最適化するための測定を行う。事前測定検査処理の測定対象としては、露光前のウエハWの面形状がある。測定検査器120は、事前測定検査の結果を、システム内の通信ネットワークを介して外部にデータ出力することができるようになっている。
一方、測定検査器120の事後測定検査器は、露光装置100で転写されC/D110で現像された露光後(事後)のウエハ上のレジストパターン等の線幅や重ね合わせ誤差、投影光学系PLの波面収差、照明ムラの測定を行い、ウエハ膜検査、ウエハ欠陥・異物検査などを行う。ここで、ウエハ膜検査とは、ウエハ上に形成された膜の膜厚、膜厚ムラ、膜不良、異物、スクラッチなどの検査を含む。
また、測定検査器120では、後述するような投影光学系PLの収差計測のための露光されたテストウエハ上の収差計測用マークの相対位置ずれ量なども計測することができるようになっている。
また、測定検査器120についても、その測定状態(例えば、測定のためのウエハWの位置あわせ時の残差成分などの測定誤差に影響するようなデータ)をログデータとして記録することができるようになっている。このログデータについても、通信ネットワークを介して外部に出力可能となっている。また、測定検査器120も、その装置パラメータを設定することにより、その測定条件をある程度調整することができるようになっている。このような装置パラメータには、例えば、計測の前提となるウエハWの位置合わせ関連のパラメータや、センサのフォーカス状態に関するパラメータ、計測対象となるウエハの選定や、計測ショットの選択に関するパラメータなどがある。
なお、このC/D110及び測定検査器120においても処理部1、2が設けられており、処理時間の短縮が実現されている。
測定検査器120は、トラック200の搬送ラインに沿って配置されている。したがって、この搬送ラインによって、露光装置100と、C/D110と、測定検査器120との間でウエハWの搬送が可能となる。すなわち、露光装置100と、トラック110と、測定検査器120とは、相互にインライン接続されている。ここで、インライン接続とは、装置間及び各装置内の処理ユニット間を、ロボットアームやスライダ等のウエハWを自動搬送する搬送装置を介して接続することを意味する。このインライン接続により、露光装置100とC/D110と測定検査器120との間でのウエハWの受け渡し時間を格段に短くすることができる。
インライン接続された露光装置100とトラック110と測定器120とは、これを一体として、1つの基板処理装置(100、110、120)とみなすこともできる。基板処理装置(100、110、120)は、ウエハWに対して、フォトレジスト等の感光剤を塗布する塗布工程と、感光剤が塗布されたウエハ上にマスク又はレチクルのパターンの像を投影露光する露光工程と、露光工程が終了したウエハWを現像する現像工程等を行う。これらの工程については後述する。
デバイス製造処理システム1000では、露光装置100と、トラック110と、測定検査器120とが(すなわち基板処理装置(100、110、120)が)、複数台設けられている。各基板処理装置(100、110、120)、デバイス製造処理装置群900は、温度及び湿度が管理されたクリーンルーム内に設置されている。また、各装置の間では、所定の通信ネットワーク(例えばLAN:Local Area Network)を介して、データ通信を行うことができるようになっている。この通信ネットワークは、顧客の工場、事業所あるいは会社に対して設けられたいわゆるイントラネットと呼ばれる通信ネットワークである。
基板処理装置(100、110、120)においては、ウエハWは複数枚(例えば20枚)を1単位(ロットという)として処理される。デバイス製造処理システム1000においては、ウエハWは1ロットを基本単位として処理され製品化されている。したがって、デバイス製造処理システムにおけるウエハプロセスをロット処理ともいう。
なお、このデバイス製造処理システム1000では、測定検査器120は、トラック200内に置かれ、露光装置100やC/D110とインライン接続されているが、測定検査器120を、トラック200外に配置し、露光装置100やC/D110とはオフラインに構成してもよい。
[解析装置]
解析装置500は、露光装置100、トラック200とは独立して動作する装置である。解析装置500は、デバイス製造処理システム1000内の通信ネットワークと接続されており、外部とデータ送受信が可能となっている。解析装置500は、この通信ネットワークを介して各種装置から各種データ(例えばその装置の処理内容)を収集し、ウエハWに対するプロセスに関するデータの解析を行う。このような解析装置500を実現するハードウエアとしては、例えばパーソナルコンピュータを採用することができる。この場合、解析処理は、解析装置500のCPU(不図示)で実行される解析プログラムの実行により実現される。この解析プログラムは、CD−ROMなどのメディア(情報記録媒体)により供給され、PCにインストールされた状態で実行される。
図3には、解析装置500の概略的な構成が示されている。図3に示されるように、解析装置500は、送受信部510と、記憶装置520と、シミュレーション部530と、判定部535と、比較部540と、最適化部550と、データベース部560とを備えている。送受信部510、シミュレーション部530、判定部535、比較部540、最適化部550は、互いに通信可能となっている。
送受信部510は、デバイス製造処理システム内の通信ネットワークに接続されており、外部とのデータ送受信を行うインタフェースである。送受信部510は、この通信ネットワークを介して記憶装置520に格納されたデータを外部に出力するとともに、通信ネットワークを介して外部から受信したデータを、記憶装置520に格納する。
記憶装置520には、送受信部510を介して、外部から受信したデータが格納される。このようなデータには、露光装置100、C/D110、測定検査器120などから得られるログデータ521、測定検査器120の事前測定データ522、線幅実測値データ523、波面収差に関するデータ524がある。また、図3では示されていないが、C/D110や測定検査器120から送られてきた、それらの処理内容に関する情報(プロセス情報)も、記憶装置520に格納される。また、記憶装置520には、シミュレーション部530で算出された線幅推定値データ525、最適化部550による最適化結果に関するデータ526も格納される。
シミュレーション部530は、記憶装置520に格納された露光装置100のログデータや、測定検査器120の事前測定結果データなどに基づいて、ウエハW上のパターン線幅を推定し、線幅推定値データ525を記憶装置520に格納する。シミュレーション部530は、パターンの線幅を推定する際には、データベース部560に格納されたCDテーブル群552を参照する。CDテーブル群552については後述する。
判定部535は、線幅実測値データ523に基づいて、ウエハW上のパターン線幅が異常であるか否かを所定の閾値基準を用いて判定し、その判定結果がNGである場合にはシミュレーション部530を起動する起動信号をシミュレーション部530に送信する。例えば、パターン線幅の実測値と設計値との差の統計値と閾値とを比較して、所定水準を上回っている、すなわち良好である場合には、線幅は正常であるとみなし、判定結果をOKとする。これに対して、統計値と閾値とを比較して、所定水準を下回っている、すなわち不良である場合には、線幅は異常であるとみなし、判定結果をNGとする。この場合、判定部535は、シミュレーション部530を起動する。判定部535は、この判定の結果を、送受信部510を介して、デバイス製造処理システム1000の装置に送る。
比較部540は、測定検査器120で測定された線幅実測値データと、シミュレーション部530で推定された線幅推定値データとを比較し、それらの一致度を求める。比較部540は、この比較結果を、最適化部550に出力する。
最適化部550は、比較部540からの比較結果に基づいて、基板処理装置(100、110、120)の処理条件の最適化を行う。ここで、最適化される処理条件は、比較結果に応じて異なったものとなり、露光装置100の上記制御系パラメータや、投影光学系PLのレンズ素子131〜135の駆動量などの露光装置100の各種パラメータや、C/D110、測定検査器120の処理内容など多岐に渡る。最適化部550は、パラメータの最適化を行う場合には、データベース部560内のCDテーブル群552や、波面収差変化表562、結像性能変化表563などの各種データベースを参照する。これらのデータベースについては後述する。データベース部560には、マンマシンインターフェースを介して入力された結像性能誤差許容値564も予め登録されている。
CDテーブル群552は、パターンの線幅と、露光量、同期精度、フォーカスの各制御誤差との関係を示すテーブル群である。図4には、このCDテーブル群552の一例が模式的に示されている。図4に示されるように、このテーブル群は、インデックステーブル51と、幾つかのテーブル群52とから成る。インデックステーブル51には、露光量の制御誤差(露光量誤差)の代表値として−0.1〜0.1mJ/cm2のうちの5つの代表値が指定されており、同期精度の制御誤差(同期精度誤差)の代表値として0.00〜0.03μmのうちの4つの代表値が指定されている。図4のインデックステーブル51では、露光量誤差としては所定期間内の移動平均が採用され、同期精度誤差としては所定期間内の移動標準偏差が採用されている。いずれも線幅への影響度が高い統計値が採用されている。ここで、所定期間とは、両ステージWST、RSTの相対走査によりスリット状の露光領域が、ウエハW上のある地点に到達してから抜けるまでの期間である。
インデックステーブル51の各セルには、各代表値の組合せに対応するテーブル群52のテーブル名(T11〜T54)のいずれかが登録されている。複数のテーブル群52には、それぞれフォーカスの制御誤差の統計値としてのZ平均オフセットZMEAN、Z移動標準偏差ZMSDと、線幅値との関係を示すテーブルが用意されている。ここで、ZMEANとは、上記所定期間(露光スリット通過期間)内のフォーカスの制御誤差の移動平均値であり、ZMSDとは、上記所定期間内のフォーカスの制御誤差の移動標準偏差である。より厳密には、Z平均オフセットZMEAN、Z移動標準偏差ZMSDは、露光スリットがそのパターンの部分を通過する間の、ウエハ面のデバイストポグラフィを基準とするフォーカス目標位置からのウエハ面のZ方向及び傾斜方向のずれ、すなわちそれらの方向の総合的なフォーカス制御誤差の移動平均及び移動標準偏差である。なお、同じZMEAN、ZMSDであってもそのときの線幅値(CD値)は、像高(走査方向に直交する座標軸方向)ごとに異なるため、テーブル群52では、像高の幾つかの代表値(f0〜fM)ごとにテーブルが用意されている。
シミュレーション部530は、露光装置100から取得される露光量トレースデータ、同期精度トレースデータ、フォーカストレースデータに基づいて、ウエハW上のある地点(サンプル地点)でのそれぞれの制御誤差の統計値を算出する。そして、シミュレーション部530は、インデックステーブル51を参照し、露光量誤差及び同期精度誤差に基づいて、それらの値に近い代表値に対応するテーブル群を、テーブル群T11〜T54の中から選択する。例えば、露光量誤差が−0.7で、同期精度誤差が0.005であったとすると、その値の近傍の代表値の組合せに対応するセルに登録された4つのテーブル群T11、T12、T21、T22が選択されるようになる。
4つのテーブル群が選択された場合のCD値の算出方法について説明する。前提として、選択されたテーブル群に対応する露光量誤差の代表値のうち、小さい方を露光量誤差最小値と呼び、大きい方を露光量誤差最大値と呼ぶ。また、選択されたテーブル群に対応する同期精度誤差の代表値のうち、小さい方を同期精度誤差最良値と呼び、大きい方を同期精度誤差最悪値と呼ぶ。シミュレーション部530は、選択された4つのテーブル群の中から、パターンのショット内X座標に対応する像高fk(k=0〜M)のテーブルを参照し、以下に示される4つのテーブルを読み出す。ここで、k=0は像高0、すなわち光軸上であることを意味する。
(1)露光量誤差最小値と同期精度誤差最良値でのテーブル群の像高fkのテーブル1
(2)露光量誤差最小値と同期精度誤差最悪値でのテーブル群の像高fkのテーブル2
(3)露光量誤差最大値と同期精度誤差最良値でのテーブル群の像高fkのテーブル3
(4)露光量誤差最大値と同期精度誤差最悪値でのテーブル群の像高fkのテーブル4
まず、シミュレーション部530は、テーブル1、2を参照して、ZMEAN、ZMSDに対応するCD値を読み出す。そして、同期精度誤差最悪値と同期精度誤差最良値との間を内分する同期精度誤差の、その内分比に基づく1次補間により、テーブル1、2から読み出されたCD値から、その同期精度誤差に対応するCD値を算出する。より具体的には、CDと同期精度とを各座標軸とする2次元面内における2つのテーブル1、2から読み出されたCD値、直線の切片と傾きを求め、同期精度誤差におけるその直線の値を、その同期精度誤差に対応するCD値として求める。同様に、テーブル3、4を参照して、ZMEAN、ZMSDに対応するCD値を読み出す。そして、同期精度誤差最悪値と同期精度誤差最良値との間を内分する同期精度誤差の値のその内分比に基づく1次補間により、テーブル3、4から読み出されたCD値から、その同期精度誤差に対応するCD値を算出する。続いて、算出された2つのCD値を、露光量誤差最小値と露光量誤差最大値との間を内分する露光量誤差の値の、その内分比に基づく1次補間により、その露光量の制御誤差に対応するCD値を算出する。このCD値が、このサンプル地点におけるCD値となる。上記補間は、露光量誤差又は同期精度誤差のいずれか一方の値が代表値に等しく、4つのテーブルでなく2つのテーブルが選択された場合にも適用されるのは勿論である。
ところで、このテーブルを用いた線幅の推定に先立って、テーブルにCD値を予め登録しておく必要がある。このCD値は、一連のプロセスの実行前に、露光装置100及び測定検査器120から得られる情報に基づいて登録される。まず、露光装置100に、所定の露光条件を設定した状態で走査露光を行ってテストウエハにテストパターンを転写させ、そのときの露光量トレースデータ、同期精度トレースデータ、フォーカストレースデータを取得させる。そして、テストパターンが転写されたテストウエハをC/D110に現像させ、測定検査器120にテストパターンの線幅を測定させる。そして、各種トレースデータ及び設定されている露光条件に関するデータと、線幅の測定結果とを、解析装置500に転送させる。
シミュレーション部530は、各種トレースデータに基づいて、線幅が測定されたテストパターンが転写されたサンプル点での露光量、同期精度、フォーカスの制御誤差の統計値を算出する。次に、解析装置500は、テーブルに設定されている各種制御誤差の代表値を基準とする所定の範囲(すなわちテーブル内のセル)毎に、測定結果をグループ分けする。そして、同じグループに属する線幅の測定結果の平均値を、そのセルのCD値としてテーブルに登録する。なお、登録されるCD値は、測定検査器120の測定結果に基づくものでなく、SEMによる測定された値又はOCD法等により測定された値に基づくものであってもよいし、実際にテストウエハを用いず、テストパターンの空間像を計測する空間像センサを代わりに設置し、その空間像センサによって計測されるテストパターンの空間像から求められた空間像シミュレーションの算出値であってもよい。
なお、露光量誤差、同期精度誤差、フォーカス誤差が全く同じであっても、CD値は、露光装置100の露光条件、転写されるパターンの設計条件によって異なるようになる。そのため、このテーブル群は、露光条件、パターン設計条件ごとに用意される。このように、テーブル群については、露光条件、パターン設計条件、露光量誤差、同期精度誤差、フォーカス誤差をキーとして、CD値の推定値を探索できるようにデータベース化しておく必要がある。なお、露光条件としては、露光波長、投影光学系NA、照明NA、照明σ、照明種類、焦点深度などがあり、パターンの設計条件としては、マスク線幅、ターゲット線幅(例えば130nm)、パターンピッチ、マスク種類(バイナリ、ハーフトーン、レベンソン)、パターン種類(孤立線やライン・アンド・スペース・パターン)などがある。これらの露光条件、パターン設計条件と、パターン線幅との関係や、テーブルにおける像高などの諸条件の設定方法については、例えば特開2001−338870号公報に詳細に開示されているので、詳細な説明を省略する。
このCDテーブル群552は、最適化部550におけるパターン線幅に関連するパラメータの最適化にも用いられる。例えば、線幅が設計値に近づくような、露光量制御関連、同期制御関連、フォーカス関連の制御系パラメータの組合せ、又は前提条件としての照明条件などを求める際に、CDテーブル群552を参照する。
また、最適化部550は、投影光学系PLの波面収差を最適化することも可能である。前述のように、記憶装置520には、測定検査器120において測定された投影光学系PLの波面収差に関するデータ524が格納されている。このデータ524には、測定検査器120から収集した投影光学系PLの波面収差に関する測定データのほか、露光装置100から収集した、投影光学系PLのレンズ素子131〜155の現在の駆動位置に関する情報や、レンズ素子131〜155の駆動範囲(レンズ素子駆動範囲)が含まれている。
最適化部550は、波面収差に関する測定データに基づいて、投影光学系PLの波面収差、すなわちツェルニケ項の第1項〜第37項の大きさを算出する。最適化部550は、このツェルニケ項の大きさ(すなわち波面収差データ)と、レンズ素子駆動範囲と、レンズ素子の駆動量に対する波面収差変化表562と、波面収差に対する結像性能変化表563と、結像性能誤差許容値564とを入力し、それらを用いて、測定検査器120の測定結果から算出された波面収差データに基づいて、最適化結果526として、レンズ素子131〜135等の駆動位置や露光波長の調整値、ウエハステージWSTの姿勢の調整値と、残留誤差と、駆動後の予測結像性能とを出力する。レンズ素子131〜135の駆動位置は、露光装置100に送られる。露光装置100の主制御装置20は、結像性能コントローラ48を介して、レンズ素子131〜135を送られてきた駆動位置に駆動し、投影光学系PLの波面収差等を調整したり、ウエハステージWSTの姿勢制御のオフセット値を変更したり、露光用照明光の波長を微調整し、結像性能をその目標値に近づける。
[波面収差変化表]
波面収差変化表562は、レチクルR上のパターンの投影像の形成状態に影響を与える調整パラメータの単位調整量の変化を、投影光学系PLの視野内(すなわち露光領域IA内)の複数の計測点それぞれに対応する結像性能、例えば上述したツェルニケ多項式の第1項〜第37項の係数の変動量との関係を示すデータを所定の規則に従って並べたデータ群から成る変化表である。波面収差変化表562の要素は、投影光学系PLと実質的に等価なモデルを用いて、シミュレーションを行い、このシミュレーション結果として取得することができる。調整パラメータは、上述した通り、投影光学系PL内の5つの可動レンズの6自由度の駆動量、露光用照明光の波長、ウエハW面(すなわちウエハステージWST)のZ、θx、θyの駆動量である。
[結像性能感度表]
結像性能感度表563は、それぞれ異なる露光条件、すなわち光学条件(露光波長、最大N.A.、使用N.A、照明N.A、照明系開口絞りの開口形状、照明σなど)、評価項目(マスクの種類、線幅、評価量、パターンの情報など)と、これらの光学条件と評価項目との組合せにより定まる複数の露光条件下でそれぞれ求めた、投影光学系PLの結像性能、例えば諸収差(あるいはその指標値)のツェルニケ多項式の各項、例えば第1項〜第37項の1λ当りの変化量から成る計算表、すなわちツェルニケ感度表を含むデータベースである。ツェルニケ感度表は、Zernike Sensitivityとも呼ばれる。そこで、複数の露光条件下におけるツェルニケ感度表から成るファイルは、「ZSファイル」とも呼ばれている。
本実施形態では、ツェルニケ感度算出の対象となる結像性能として、各Zernike係数に対して線形な結像性能である次の12種類の線形収差、すなわち、X軸方向、Y軸方向のディストーション、4種類のコマ収差の指標値である線幅異常値、4種類の像面湾曲、2種類の球面収差と、各Zernike係数に対する非線形な結像性能である線幅CDとの13種類の結像性能が含まれている。ここで、各Zernike係数に対する非線形な結像性能としての線幅には、投影光学系PLによって像面上に形成されるラインパターンの像の線幅の他、縦方向に延びるラインパターンと、横方向に延びるラインパターンとの線幅差、孤立線と密集線との線幅差などがあるが、以下では、ラインパターンの像の線幅CDを代表的に採りあげて説明を行うものとする。
最適化部550は、算出した波面収差データと結像性能変化表563とに基づいて、現在の各結像性能を計算し、次に、レンズ素子131〜135、露光用照明光の波長、ウエハ面を仮に動かしたときの結像性能の変化を求める。そして、最も結像性能が良好となるであろう状態のレンズ素子131〜135の位置、露光用照明光の波長、ウエハ面位置とそのときの結像性能予測情報(レンズ素子等駆動量(調整パラメータ)、残留誤差、結像性能)を最適化結果として出力する。ここで、その結像性能は、露光装置100から取得されたレンズ素子駆動範囲と、結像性能誤差許容値564とを考慮して算出される。
言い換えると、ここでは、結像性能に対する要求から、上記各種データベース情報に基づいて決定された波面収差に対する閾値を、実測された波面収差量が超えた場合に、求められる結像性能に、実際の結像性能が近づくように、調整パラメータが算出される。
なお、本実施形態では、レンズ素子131〜135の駆動量に対する波面収差変化表562と、波面収差に対する結像性能変化表563とは、解析装置500が有しているものとしたが、これらの情報を露光装置100が有しており、解析装置500は、投影光学系PLの調整パラメータを算出する必要が生じた場合に、露光装置100から取得するようにしてもよい。
[デバイス製造処理装置群]
図1に戻り、デバイス製造処理装置群900としては、CVD(Chemical Vapor Depositon:化学気相成長法)装置910と、エッチング装置920と、化学的機械的研磨を行いウエハWを平坦化する処理を行うCMP(Chemical Mechanical Polishing:化学機械研磨)装置930と、酸化・イオン注入装置940とが設けられている。CVD装置910は、ウエハW上に薄膜を生成する装置であり、CMP装置920は、化学機械研磨によってウエハWの表面を平坦化する研磨装置である。また、エッチング装置920は、現像されたウエハWに対しエッチングを行う装置であり、酸化・イオン注入装置940は、ウエハWの表面に酸化膜を形成し、又はウエハW上の所定位置に不純物を注入するための装置である。また、CVD装置910、エッチング装置920、CMP装置930及び酸化・イオン注入装置940も、露光装置100などと同様に複数台設けられており、相互間でウエハWを搬送可能とするための搬送経路が設けられている。デバイス製造処理装置群900には、この他にも、プロービング処理、リペア処理、ダイシング処理、パッケージング処理、ボンディング処理などを行う装置も含まれている。
[管理コントローラ]
管理コントローラ160は、露光装置100により実施される露光工程を集中的に管理するとともに、トラック200内のC/D110及び測定検査器120の管理及びそれらの連携動作の制御を行う。このようなコントローラとしては、例えば、パーソナルコンピュータを採用することができる。管理コントローラ160は、デバイス製造処理システム1000内の通信ネットワークを通じて、処理、動作の進捗状況を示す情報や、処理結果、測定・検査結果を示す情報を各装置から受信し、デバイス製造処理システム1000の製造ライン全体の状況を把握し、露光工程等が適切に行われるように、各装置の管理及び制御を行う。
[ホストシステム]
ホストシステム(以下、「ホスト」と呼ぶ)600は、デバイス製造処理システム1000全体を統括管理し、露光装置100、トラック110、測定検査器120、デバイス製造処理装置群900を統括制御するメインホストコンピュータである。このホスト600についても、例えばパーソナルコンピュータなどを採用することができる。ホスト600と、他の装置との間は、有線又は無線の通信ネットワークを通じて接続されており、相互にデータ通信を行うことができるようになっている。このデータ通信により、ホスト600は、このシステムの統括制御を実現している。
[デバイス製造工程]
次に、デバイス製造処理システム1000における一連のプロセスの流れについて説明する。図5には、このプロセスのフローチャートが示され、図6には、この一連のデバイス製造プロセスにおける繰り返し工程に係る部分のウエハWの搬送の流れと通信ネットワークを介して送受信されるデータの流れが示されている。このデバイス製造処理システム1000の一連のプロセスは、ホスト600及び管理コントローラ160によってスケジューリングされ管理されている。上述したようにウエハWはロット単位で処理されるが、図5、図6はともに、1枚のウエハWに対する一連の処理が示されている。実際には、ロット単位で、ウエハ毎に、図5、図6に示される処理が例えばパイプライン的に繰り返されることになる。
図5、図6に示されるように、まず、CVD装置910においてウエハW上に膜を生成し(ステップ201)、そのウエハWをC/D110に搬送し、C/D110においてそのウエハW上にレジストを塗布する(ステップ202)。次に、ウエハWを、測定検査器120に搬送し、測定検査器120において、ウエハW上に、既に形成された前層の複数のショット領域のうち、計測対象として選択されたショット領域(以下、計測ショットとする)について、ショットフラットネス(ショット領域のフォーカス段差)の測定、ウエハ上の異物の検査などの事前測定検査処理を行う(ステップ203)。この計測ショットの数及び配置は、任意のものとすることができるが、例えば、図6に示されるように、ウエハ外周部の8ショットとすることができる。測定検査器120の測定結果(すなわち計測ショットのショットフラットネス)は、露光装置100及び解析装置500に送られる。この測定結果は、露光装置100における走査露光時のフォーカス制御に用いられる。
続いて、ウエハWを露光装置100に搬送し、露光装置100にてレチクルR上の回路パターンをウエハW上に転写する(ステップ205)。このとき、露光装置100では、計測ショット露光中の上記露光量、同期精度、フォーカストレースデータをモニタリングし、内部のメモリにログデータとして記憶しておく。次に、ウエハWをC/Dに搬送して、C/D110にて現像を行う(ステップ207)。その後、このレジスト像の線幅の、測定検査器120での測定や、ウエハW上に転写された欠陥検査などの事後測定検査処理を行う(ステップ209)。測定検査器120の測定結果(線幅データ)は、解析装置500に送られる。解析装置500は、露光装置100又は測定検査器120からの情報に基づいて線幅に関する解析を行う(ステップ211)。図6に示されるように、解析装置500は、解析の経過、必要に応じて、測定検査器120や露光装置100に対し、各種データの転送要求を発したり、解析結果に応じて各装置に解析情報を発する。なお、この解析装置500における解析処理及びその解析処理におけるデータの流れの詳細については後述する。また、解析装置500が各種データを取得後、露光装置100は、内部に記憶するトレースデータ等を速やかに削除するようにしてもよい。
一方、ウエハWは、測定検査器120からエッチング装置920に搬送され、エッチング装置920においてエッチングを行い、不純物拡散、配線処理、CVD装置910にて成膜、CMP装置930にて平坦化、酸化・イオン注入装置940でのイオン注入などを必要に応じて行う(ステップ213)。そして、全工程が完了し、ウエハ上にすべてのパターンが形成されたか否かを、ホスト600において判断する(ステップ215)。この判断が否定されればステップ201に戻り、肯定されればステップ217に進む。このように、成膜・レジスト塗布〜エッチング等という一連のプロセスが工程数分繰り返し実行されることにより、ウエハW上に回路パターンが積層されていき、半導体デバイスが形成される。
繰り返し工程完了後、プロービング処理(ステップ217)、リペア処理(ステップ219)が、デバイス製造処理装置群900において実行される。このステップ217において、メモリ不良検出時は、ステップ219において、例えば、冗長回路へ置換する処理が行われる。解析装置500は、検出した線幅の異常が発生した箇所などの情報を、プロービング処理、リペア処理を行う装置に送るようにすることもできる。不図示の検査装置では、ウエハW上の線幅異常が発生した箇所については、チップ単位で、プロービング処理、リペア処理の処理対象から除外することができる。その後、ダイシング処理(ステップ221)、パッケージング処理、ボンディング処理(ステップ223)が実行され、最終的に製品チップが完成する。なお、ステップ209の事後測定検査処理は、ステップ213のエッチング後に行うようにしてもよい。この場合には、ウエハW上のエッチング像に対し線幅測定が行われるようになる。
[解析処理]
次に、解析装置500の解析処理について詳細に説明する。図7には、解析装置500における解析処理のフローチャートが示されている。図7に示されるように、まず、解析装置500は、初期設定処理を行う(ステップ301)。この初期設定処理には、例えば、上述したデータベース部560における各種データベースの作成処理などが含まれる。これらの作成処理は、上述した通りに行われるが、露光装置100において設定される可能性がある露光条件(設計上のパターン線幅、投影光学系PLのNA、照明σ、照明種類(変形照明など))ごとに行われる。このステップ301が行われた後、ステップ303において、ホスト600から処理開始命令がくるまで待つ。
処理開始命令がくると、判定部535は、測定検査器120から計測ショットの各サンプル点における線幅データ(線幅実測値データ523)を、送受信部510を介して収集して記憶装置520に格納し(ステップ305)、線幅実測値データ523に基づいて、ウエハW上のパターン線幅が異常であるか否かを判定する(ステップ307)。ここでは、計測ショットにおける線幅の実測値と設計値との差に関する統計値を算出し、算出された統計値を閾値と比較することにより、線幅異常を検出する。このような統計値としては、線幅の平均値を採用してもよいし、線幅のばらつきを示す指標値(例えば標準偏差、標準偏差の3倍のいわゆる3σ、分散など)を採用することができる。また、平均値とばらつきを示す指標値との和(例えば線幅の平均値+3σなど)を採用することができる。
この閾値を用いた判定は、実測線幅と設計上の線幅との差の統計値を、予め定められた閾値と比較することによって行われる。ここで、線幅が正常であると判断された場合には、判定部535は、解析情報(図6)として、正常であった旨の判定結果を、デバイス製造処理システム1000内の各種装置に送り、ステップ303に戻って次の処理開始指令がくるのを待つ。また、線幅が異常であると判定された場合には、判定部535は、シミュレーション部530に対し起動信号を送信し、解析装置500内の処理手順としては、ステップ309に進む。
ステップ309では、シミュレーション部530は、フォーカストレースデータ、同期精度トレースデータ、露光量トレースデータ、及びウエハのフラットネスデータ、制御系パラメータの設定値などのログデータ等を露光装置100から収集し、それらのデータに基づいて、フォーカスの制御誤差の統計値であるZMEAN、ZMSD、同期精度誤差(移動標準偏差)、露光量誤差(移動平均)を算出し、CDテーブル群552を参照し、同期精度誤差及び露光量誤差、ZMEAN、ZMSDとに対応する線幅の推定値を算出する。シミュレーション部530は、算出した線幅の推定値(線幅推定データ525)を、記憶装置520に格納する。次のステップ311では、比較部540の処理に移行する。
次に、比較部540は、線幅の推定値と実測値の傾向が一致するかを判定し、それらの整合性をチェックする(ステップ311)。そして、比較部540は、その比較結果を、最適化部550に送る。
ここで、比較部540の比較結果が、実測値と推定値とがほぼ一致しているというものであった場合には、最適化部550のステップ311における判断が肯定され、線幅異常の原因が露光装置100であるものと判断して、ステップ313に進むようになる。
ステップ313では、最適化部550は、上記ステップ309で算出したフォーカス/同期精度/露光量の各制御誤差、デバイス段差が規格内であるかを判定する。ここで、フォーカスに関する統計値が規格をはずれている場合には、線幅異常の要因としてフォーカス制御又はショットフラットネスが含まれていると判定する。また、同期誤差に関する統計値が規格外である場合には、線幅異常の要因として同期誤差が含まれていると判定する。また、露光量に関する統計値が規格外である場合には、線幅異常の要因として露光量誤差が含まれていると判定する。これらのうち少なくとも1つの統計値が規格(露光装置のスペック)外である場合には、判断は肯定され、ステップ315に進む。ステップ315では、最適化部550において、線幅異常の要因として特定された制御誤差に関連する調整系パラメータ及び制御系パラメータを選定し、選定されたパラメータの最適化を行う。
最適化部550におけるパラメータの最適化では、図4に示されるCDテーブル群552を参照し、いろいろなフォーカス/露光量/同期精度の各制御誤差の組合せで、シミュレーションを実行することにより、各制御誤差を0に近づけるように制御系パラメータを調整すればよい。各制御系パラメータが、フォーカス/露光量/同期精度の各制御誤差との関係は予め既知であるので、各制御誤差を0に近づけるための制御系パラメータの設定値を割り出すことができる。
一方、ステップ313で、各制御誤差の統計値がすべて規格内である場合には、判断は否定され、ステップ317に進む。ステップ317では、各制御誤差の統計値が規格内であっても、制御系パラメータの最適化を行うか否かを判断する。この判断が否定されれば解析処理を終了し、肯定されればステップ317に進む。ステップ317では、制御系パラメータのうち、非調整系のパラメータを調整する。ここでも、上記ステップ315と同様にして、各制御誤差を0に近づけるように制御系パラメータ(ただし、非調整系パラメータのみ)を調整する。このようにすれば、露光装置100における露光処理を停止せずにパターン線幅の調整が可能となる。なお、ここで、非調整系のパラメータの調整後に、ステップ323における投影光学系PLの調整、すなわちレンズ最適化をさらに行うようにしてもよい。
一方、ステップ311において、比較部540の比較結果が、一致しないというものであった場合は、露光処理以外(成膜・レジスト処理、事前測定処理、現像処理、事後測定処理など)に線幅異常の要因があるとみなすことができる。最適化部550は、比較結果を参照し、今回はこのケースである判断した場合には、ステップ321に進む。ステップ321では、最適化部550は、C/D110、測定検査器120などの異常であるか否かを、C/D110からのログデータ、測定検査器120からのログデータなどに基づいて判断する。例えば、線幅異常と相関性があると考えられるC/D110における塗布ムラがあった場合、測定検査器120における測定状態が悪かったような場合には、この判断が肯定される。この判断が肯定されれば、ステップ325に進み、最適化結果526としてプロセスの停止要求を設定する。これにより、この停止要求は、送受信部510を介して、C/D110、測定検査器120などに通知される。各種装置では、その運用が一旦停止され、オペレータがその装置のチェックを行える状態となる。オペレータは、C/D110、測定検査器120などの点検を行い、線幅異常の要因を調査し、装置調整により除去する。なお、調整が自動化されている装置では、自動的に装置調整が行われるようにしてもよいことは勿論である。
一方、ログデータを参照して、C/D110や測定検査器120にも問題がなく、ステップ321で判断が否定された場合には、ステップ323に進む。ステップ323では、投影光学系PLの最適化(レンズ最適化)を行う。
図8には、このステップ323における処理の一例が示されている。この処理は、解析装置500(最適化部550)からのホスト600へのテスト露光処理要求により始まる。図5、図6に示される一連のロット処理を管理するホスト600は、この要求を受けて、ロット処理を完全に停止させることなく、ロット処理を一旦中断し、その処理に割り込むような形で、基板処理装置(100、110、120)に、収差計測処理の開始指令を発する。すなわち、図8に示される処理は、図5、図6のロット処理に対する割り込み処理であるともいえる。この割り込みタイミングは、任意のタイミングとすることができるが、次のウエハに対する処理が開始される際に、割り込むようにすればよい。また、この場合、ホスト600は、ロット処理の現在の状態を示す情報を、退避しておく必要がある。
図8に示されるように、ステップ401では、レチクル交換動作により、テストパターンが形成されたテストレチクルを、レチクルステージRST上にロードする。
[テストパターン]
図9には、テストパターンが形成されたテストレチクルRTの一例が示されている。このテストパターンでは、照明領域IAR内に対応する位置に透光部PAが設けられている。この透光部には、33点の計測点の配列が設けられており、その計測点には収差計測用マークMPがそれぞれ配置されている。この収差計測用マークMPについては後述する。
図8に戻り、C/D110では、テストパターンが転写される計測用のテストウエハ上にレジストを塗布する(ステップ403)。テストウエハは、測定検査器120に搬送され、そこで、ショットフラットネスが計測される(ステップ405)。そして、テストウエハは、露光装置100に搬送され、そこで、テスト露光が行われる(ステップ407)。ここでの露光は、投影光学系PLの収差計測であるため、レチクルステージRSTとウエハステージWSTとは静止した状態で、露光が行われるようにしてもよい。ここでのウエハW上のテストパターンの転写位置は、事前測定のショットフラットネスの測定結果で、最もフラットな場所が選択されるのが望ましい。
収差計測マークMPとしては、図10に示されるように、2つのボックスインボックスマークが一定間隔で並んで配置されたものを採用することができる。この配置方向は、XY平面であれば、特に制限はない。ステップ407のテスト露光では、テストパターンをテストウエハに1回転写した後、上記2つのマークの間隔だけウエハステージWSTをずらして、さらに1回転写を行う。すると、テストウエハ上には、2つのマークパターンが重ね合わせられるように転写形成される。
図11には、ウエハW上における2つのマークの二重転写の結果の一例が示されている。図11に示されるように、この2つのマークは、外の太いボックスマークと、内側の細い数本のボックスマークとが転写形成されることになる。投影光学系PLに、前述したようなコマ収差に代表される奇関数収差(ツェルニケ多項式の動径関数が奇関数である収差)が存在していると、図11に示される転写パターンにおいては、外の太いボックスマークと、内側の細いボックスマークとの相対位置に位置ずれが生じるようになる。本実施形態では、後述するように、測定検査器120において、この横ずれ量を計測し、最終的には、最適化部550において、投影光学系PLの奇関数収差の成分が算出されることになる。
テストレチクルRTの各計測点には、他にも、偶関数収差(ツェルニケ多項式の動径関数が偶関数である収差)計測用の2つのマークが設けられている。この2つのマークは、その形状及び配置を見ると、図10に示されるマークと同じであるが、その断面が異なる。図12には、この2つのマークのうちの左側のマーク、内側の細い回折格子状のボックスマークの断面(図10のA−A’の断面の一部)が示されている。図12に示されるように、この細い回折格子における透過部には、段差が設けられている。この段差により分離された2つの部分の幅の比は、格子の配列方向に対して、1対1となっており、遮光部とそれらとの比は、n(nは実数):1:1となっている。この段差は、2つの部分をそれぞれ透過する光の位相差が、π/2となるように設けられている。これにより、この回折格子で発生する+1次回折光と、−1次回折光のいずれか一方の強度は低減される。この状態だと、ウエハW上のこれらのマークの転写位置は、デフォーカス量(すなわち投影光学系PLの光軸AXの方向)に応じてずれるようになる。
なお、回折格子状のマークの段差方向(すなわち段差によって隔てられた凸部と凹部との並び順によって定まる方向)は、図13に示されるような方向(例えば矢印の向きが凹部)に規定されている。このような場合に、投影光学系PLに偶関数収差が存在していると、外側のボックスマークの転写位置に対し、内側の回折格子状のボックスマークの転写位置が横ずれが発生するようになる。後述するように、測定検査器120において、この横ずれ量を計測し、最終的に、投影光学系PLの奇関数収差の成分を計測することになる。
なお、この回折格子状のマークのピッチや、ラインパターン、又は露光装置100における露光条件は、実際のプロセスで用いられるレチクルのパターンピッチや、線幅、露光条件に則したものとするのが、結像性能の感度の観点からすれば望ましいといえる。
テスト露光が行われたテストウエハは、C/D110に送られ、現像される(ステップ409)。そして、テストウエハは、測定検査器120に搬送され、測定検査器120において、上記ボックスインボックスマークの外側マークと、内側マークとの相対位置ずれ量が測定される(ステップ411)。この測定結果は、解析装置500に送られ、記憶装置520に投影光学系PLの波面収差に関する測定データとして格納される。また、最適化部550は、露光装置100に対し、各種データの転送要求を行う。このデータとしては、投影光学系PLのレンズ素子131〜135の現在の位置や、レンズ素子131〜135の駆動範囲などのデータがある。最適化部550は、この測定結果に基づいて、ツェルニケ多項式第1項から第37項までのうち、奇関数収差の連立方程式を作成し、その連立方程式から各項の係数の大きさを求める。すなわち、観測されるマークの相対位置ずれ量には、低次の奇関数収差と高次の奇関数収差の影響、低次の偶関数収差と高次の偶関数収差の影響が含まれるため、それらをツェルニケ多項式の各項の値に分離する必要があるのである。なお、上記連立方程式の数を増やすためには、ピッチが異なる複数の収差計測用マークを計測点に用意するか、複数の異なる露光条件の下で、テスト露光を行って、測定データ数を増やす必要がある。これにより、ツェルニケ多項式第1項から第37項までの係数、すなわち波面収差データが求まる。
さらに、最適化部550は、前述したように、この波面収差データと、露光装置100から取得した各種データ、現在のレンズ素子131〜135の位置や、レンズ素子駆動範囲と、レンズ素子の駆動量に対する波面収差変化表562と、波面収差に対する結像性能変化表563と、結像性能誤差許容値564とを入力し、それらを用いて、測定検査器120の測定結果から算出された波面収差データに基づいて、最適化結果526として、レンズ素子の駆動量131〜135や露光波長の調整値、ウエハステージWSTの姿勢の調整値と、残留誤差と、駆動後の結像性能とを記憶装置520に設定する。なお、これらの算出方法については、国際公開第2003/065428号パンフレットに開示されているので、ここでは詳細な説明を省略する。
算出された投影光学系PLの波面収差の調整量等のデータは、最適化結果526として、露光装置100に送られることになる。露光装置100の主制御装置50は、結像性能コントローラ48等を介して、算出された調整パラメータを設定する。これにより、結像性能コントローラ48等を介して、投影光学系PLのレンズ素子131〜135等が駆動される。なお、この調整後、ステップ323を再度行い、投影光学系PLの波面収差を計測し、結像性能が、要求を満たしているか否かを確認するようにしてもよい。このように、投影光学系PLの結像特性が、ステップ323を繰り返すようにしてもよい。
なお、投影光学系PLの波面収差を計測するテストレチクルRTは、上述したようなものには限られない。投影光学系PLの波面収差の計測方法としては、様々な方法を採用することができ、本発明は、その方法には限定されない。
ステップ315、319、323、325実行後、記憶装置520の最適化結果526には、それらのステップで行われた最適化の結果が格納されている。送受信部510は、最適化結果526を、解析情報(図6参照)として、露光装置100に送る。露光装置100では、制御系パラメータの設定値が、送られた最適値に更新され、今後は、更新された状態で露光処理が続行されることになる。この後、解析装置500は、ステップ303に戻り、再び、処理開始指令が来るまで待つ。ホスト600は、中断していた、ロット処理を再開する。
なお、上述した解析装置500における解析処理は、他の装置での処理に対して、独立であり、デバイス製造のスループットには、ほとんど影響を与えない。また、ステップ323におけるレンズ最適化処理も、通常のロット処理に対する割り込み処理として行われ、その割り込み処理も、レンズ調整におけるテスト露光も、レチクルを交換するだけで、一連のプロセスウエハの工程と同様に行なうことができるので、ロット処理を完全に停止させる必要がないため、投影光学系PLを迅速に調整することが可能である。
以上詳細に述べたように、本実施形態に係るデバイス製造処理システム1000によれば、解析装置500において、露光装置100の投影光学系PLを介したレチクルR上のデバイスパターンが転写形成されたウエハWの実際の線幅の測定検査結果と、シミュレーションの線幅値との比較などにより、パターン線幅の良否を判定し、その判定結果(図6の解析情報)を、解析装置500からホスト600(又は管理コントローラ160)、露光装置100、C/D110及び測定検査器120に送っている。ホスト600(又は管理コントローラ160)、露光装置100、C/D110及び測定検査器120(すなわち基板処理装置)は、図8に示されるように、全体で、投影光学系PLの収差計測を行う結像特性計測装置であるとみなすことができる。この結像特性計測装置では、その判定結果を参照して、投影光学系PLの収差計測の要否を判断することができるため、その処理を効率化することが可能となる。
また、本実施形態によれば、解析装置500による判定結果において、測定検査結果(線幅実測値データ523)が、所定基準を下回ることとなる場合には、ステップ323において、上記結像特性計測装置が投影光学系PLの波面収差の計測が実行される前に、解析装置500のシミュレーション部により、投影光学系PLの波面収差以外の、測定検査結果に関係するデータ(すなわち露光装置100のログデータや、測定検査器120のショットフラットネスデータ)が収集される。投影光学系PLの収差計測は、厳格に行う必要があり、その計測に時間を要するので、この他の比較的修正しやすいファクタに関するデータを優先的に解析し、最適化処理を効率化しているのである。
なお、本実施形態では、判定を行うための測定検査結果は、露光装置100において、ウエハW上に形成されたラインパターンの線幅であったが、これには限られない。例えば、円状のコンタクトホールの直径や、矩形のパターンの一辺の長さであってもよい。要は、パターンが設計値どおりに転写形成されているか否かを判断することができるような測定検査結果であればよい。
また、本実施形態では、パターンの線幅異常を検出した場合にのみ制御系パラメータや投影光学系PLの最適化を行ったが、これには限らず、露光条件を変更した場合、また、デバイス製造処理システムの環境、例えば、大気圧が大きく変動した場合、露光パワーが大きくて、レンズ収差要因の線幅変動が大きくなったと認められた場合などの任意のタイミングで、制御系パラメータや投影光学系PLの最適化を行うことができる。また、ウエハ数枚置き又は定期的(1週間や1ヶ月などのインターバルで)に、必ず、制御系パラメータや投影光学系PLの最適化を行うようにしてもよい。この場合、ステップ307(図7)では、最適化の対象となっているウエハWであるか否かを判断することになる。また、この場合にも、上述したように、線幅が異常であると判断されたパターンの検出頻度に応じて、最適化の対象となるウエハの数を増減させることができる。
また、本実施形態では、測定検査器120において、ウエハ毎に予め選択された計測ショットのみについて線幅の測定を行ったが、異常の発生頻度に応じて、線幅測定の頻度を増減させるようにしてもよい。例えば、線幅異常が確認される計測ショットの数が増加した場合には、ウエハW内の計測ショットの数を増やすことができ、線幅異常が確認される計測ショットの数が減少した場合には、計測ショット数を減らしていくことも可能である。また、線幅異常の測定は、全てのウエハで行わなくてもよく、数枚置きであってもよい。例えば、線幅の異常が、所定枚数連続して発生しなければ、線幅測定をウエハ3枚置きとし、その後も連続して線幅の異常が発生しなければ、線幅測定回数をウエハ10枚置きとし、最終的にはロット先頭のウエハのみ線幅を測定することができる。もっとも、線幅の異常が新たに発生した場合には、その線幅の測定頻度を増やすようにする必要があるのは勿論である。
また、本実施形態では、測定検査結果が所定基準を下回ることを示す場合に収集される投影光学系PLの波面収差以外の測定検査に関するデータ、すなわち露光装置100の露光中のログデータは、ウエハWが露光装置100でレチクルパターンの像を露光される際の投影光学系の光軸AXの方向(Z軸方向)の位置についてのウエハWの位置に関係するフォーカス制御誤差に関するデータと、ウエハWが露光装置100でレチクルパターンの像を露光される際のウエハWとレチクルRのデバイスパターンが形成されたレチクルとの相対位置に関する同期精度誤差に関するデータと、ウエハWが露光装置100でレチクルRのデバイスパターンの像を露光される際の露光光の光量に関する露光量誤差に関するデータとを含んでいる。露光装置100において、ウエハW上のパターン線幅に影響を与える投影光学系PLの収差以外のファクタは、主として、これらの3種類である。しかしながら、本発明では、これらのうち、少なくとも1つのデータを収集するようにすればよい。
また、本実施形態によれば、解析装置500では、フォーカス制御誤差に関するデータと、同期制御誤差に関するデータと、露光量誤差とに関するデータとは、露光装置100に記憶保持されている露光処理実行時のそれぞれ実績データ(ログデータ)に基づいて求められている。本実施形態によれば、フォーカス制御誤差に関するデータと、同期精度誤差に関するデータと、露光量誤差に関するデータとに基づいて、露光装置100によるレチクルパターンの露光結果をシミュレーションし、そのシミュレーションの結果(線幅推定値データ)と、測定検査器120での測定検査の結果(線幅実測値データ)とを比較し、比較結果に応じて、投影光学系PLの波面収差の計測の要否を判定する。なお、露光光の光量に関する露光量誤差と、同期精度誤差に関するデータと、フォーカス制御誤差に関するデータと、を全て線幅推定に用いる必要はない。また、線幅の推定に用いられるデータは上記3種類のデータには限られない。例えば、測定検査器120で測定される照明ムラの情報や、C/D110や測定検査器120のログデータやデバイス製造処理装置群900のプロセス情報なども、含めることが可能である。
また、本実施形態によれば、測定検査器120の測定検査結果が所定基準を下回ることを示す場合に収集される投影光学系PLの波面収差以外のデータが、露光装置100で露光される前にウエハWに対して処理を施す処理装置、例えば、C/D110に関するデータと、測定検査器120に関するデータを含んでいる。これらのデータを収集することにより、C/D110、測定検査器120が、測定検査結果が所定基準を下回ったことの原因であった場合には、投影光学系PLの波面収差を計測することなく、その要因を突き止めることが可能となる。
なお、本実施形態では、解析装置500が、測定検査結果の判定と、露光装置100のログデータに基づく線幅推定と、その推定値と実測値との比較と、その比較結果に応じた各種パラメータの最適化処理とを行ったが、最適化処理については、ホスト600、管理コントローラ160、又は露光装置100の主制御装置20において行うようにしてもよい。この場合には、解析装置100に比較部の比較結果は、送受信部510及び通信ネットワークを介して、露光装置100の主制御装置20に送られるようになり、投影光学系PLの波面収差の計測を実行するか否かは、ホスト600又は主制御装置20において決定されることになる。
また、本実施形態では、ステップ323において、露光装置100の投影光学系PLによる波面収差を計測するのに適したテストパターンが形成されたテストレチクルを露光装置100へロードし、露光装置100でテストパターンの像を前ウエハ上に露光し、ウエハ上に露光されたテストパターンに基づいて、露光装置100の波面収差に関する測定データを求めた。このようにすれば、通常ウエハプロセスと全く同様な流れで、投影光学系PLの波面収差の計測が可能となり、ロット処理を中断させることなく、投影光学系PLの最適化を実現することができる。
また、本実施形態では、テストパターンにおける収差計測用マークをボックスインボックスマークとしたが、これには限られない。例えば、バーインバーマークであってもよいし、フレームインフレームマークであってもよいし、X方向とY方向とをそれぞれ配列方向とするライン・アンド・スペース・パターンの組合せであってもよい。採用可能な各種マークについては、例えば特開2001−93819号公報に記載されているので、詳細な説明を省略する。
また、本実施形態では、投影光学系PLの収差の計測方法は、テスト露光には限られない。例えば、ウエハステージWST上に、投影光学系PLの収差を計測するための計測装置が設けられていれば、その計測装置を用いて投影光学系PLの収差を計測するようにしてもよい。この場合には、この計測装置とそれを制御する主制御装置20が、結像特性計測装置となる。このようにすれば、テスト露光を行う必要がなくなり、さらにスループットを向上させることが可能となる。
また、本実施形態では、投影光学系PLの波面収差をツェルニケ多項式により表現し、ツェルニケ多項式に基づいて、投影光学系PLを調整したが、本発明は、これには限られない。例えば、ザイデルの5収差投影光学系PLの球面収差、像面湾曲、非点収差、コマ収差、ディストーション等の各収差量を個別に計測し、その計測結果に基づいて、投影光学系PLを調整するようにしても構わない。
また、本実施形態によれば、線幅異常が検出された場合には、露光装置100の制御系パラメータや投影光学系PLを最適化したが、線幅異常が検出されたウエハWに対しても何らかの措置が必要となる。例えば、計測ショットのほとんどに線幅異常が確認されたウエハについては、計測ショットでないショット領域についても線幅異常が発生している可能性が高いので、ウエハそのものをリジェクトし、その後の処理対象から除外することができるし、まだ、レジスト像が形成された段階であれば、そのレジスト像を剥離して再度、そのウエハWに対するレジスト塗布以降の処理を再度行うようにしてもよい。
また、線幅異常が確認された計測ショットが例えば1つ程度であるウエハWについては、局所的に線幅異常が発生したものと考えられるので、線幅異常となったパターン周辺の部分、例えばその計測ショットのみ、その後の処理対象から除外するショット領域として指定することもできる。また、1つのショット領域内に複数のチップ領域が含まれている場合には、その回路パターンを含むチップ領域を、チップ単位で、その後の処理対象から除外することができる。このようなその後の処理対象としては、例えば、プロービング処理、リペア処理などがある。このようにすれば、不具合が発生した部分に対してそれらの処理を省略して、処理効率を向上させることができる。なお、ウエハWをロット単位で処理していく中で、線幅異常が複数のウエハWで連続して多数発生した場合には、そのロットのウエハWをすべてリジェクトするようにしてもよい。このように、線幅異常が検出された回路パターンが含まれるチップ領域、ショット領域、ウエハ、ロットなどを、その後の処理から除外することにより、その処理の効率を向上させることができる。なお、このようなリジェクトに関する情報も図6に示される解析情報として、各装置に送られる。各装置はその情報に基づいて、除外対象のチップ領域、ショット領域、ウエハ、ロットなどに対する処理を行わないようにする。
また、本実施形態では、線幅異常の判定レベル(閾値)は1つであったが、判定レベルを複数段階設けることも可能である。このようにすれば、それぞれの判定レベルに応じて、その後に実行される各種装置の処理状態を変更することが可能となる。例えば、閾値を高低2つ設定し、実測線幅と設計値とのずれが2つの閾値の中間にあった場合には、露光装置100の制御系パラメータの最適化のみを行って、パターンリジェクトは行わないようにし、実測線幅と設計値とのずれが高い閾値をも超えた場合には、制御系パラメータの最適化とパターンリジェクトとの両方を行うようにすることができる。また、これに限らず、露光装置100の他、C/D110、測定検査器120、デバイス製造処理装置群900の各装置などの処理内容を段階的に調整することが可能となる。
なお、解析装置500は、線幅の異常を確認した場合には、その旨を、解析情報として、各種処理装置に通知するようにしてもよい。
なお、本実施形態では、露光装置100のログデータとウエハW上のパターン線幅との因果関係を第1に解析した。しかしながら、パターン線幅に影響を与える処理装置は、露光装置100だけではない。例えば、C/D110においてウエハ上に塗布されるレジストの塗布むらなどは、形成されるパターンの線幅に多大な影響を与える。したがって、露光装置100だけでなく、他の処理装置とパターン線幅との因果関係を解析可能とし、線幅の変動要因が露光装置100にあるのか、他の処理装置にあるのか特定できるようにするのがより望ましい。そこで、本実施形態では、露光装置100の処理状態から推定される回路パターンの線幅の推定値と、その線幅の実測値との一致度に基づいて、ウエハ上の回路パターンのサイズの変動要因が露光装置にあるのか否かを判定し、変動要因が露光装置でないと判定されれば、C/D110や測定検査器120のチェックを行うようにしている。
本実施形態では、露光装置100の処理内容には、露光条件やパターンの設計情報等の処理条件に加え、その処理状態(走査露光中のフォーカス、露光量、同期精度の各制御誤差)が含まれている。露光装置100の処理状態と回路パターンの線幅との関係を示すテーブルは、処理の複数の異なる設定値ごとに備えられている。このテーブルにおいては、露光装置100の処理内容と回路パターンの線幅との関係のサンプル値しか登録されていないが、露光装置100の処理内容がどのようであったとしても、補間演算により、その処理内容に対応する線幅の推定値を算出することができる。このようにすれば、テーブルを格納するメモリの容量を少なくできるうえ、セル数が膨大であるテーブルを探索するよりもパターン線幅の推定値を求めるのに要する時間が短縮されるようになる。すなわち、テーブル管理が容易となる。
なお、CDテーブル群552は、露光装置における露光状態ごとのみならず、その露光状態に加え他の処理装置の処理状態ごとに設けるようにしてもよい。例えば、C/D110によって塗布されたレジストの膜厚を、露光条件等と同様の処理条件として加えることができる。このような処理条件に対応する処理装置は、主に、露光前の処理を行う前処理装置である。前処理装置としては、例えば、ウエハW上にレジストを塗布するC/D110と、ショットフラットネスを測定する測定検査器120とがある。測定検査器120の処理内容としては、その処理結果に含まれる誤差値などがある。また、露光後の処理を行う後処理装置の処理条件であっても、テーブルにおける処理条件として加えることができる。例えば、測定検査器120における測定誤差も、C/D110におけるPEB処理条件(温度均一性など)や現像処理条件も、処理条件として付加しうるし、測定検査器120における測定対象が、レジスト像でなくエッチング像である場合には、エッチング装置920の処理結果も処理条件として付加しうる。このようにすれば、露光装置に留まらず、各種処理装置の処理内容を考慮した線幅異常検出、線幅変動要因の装置特定、線幅変動要因特定が可能となる。
また、本実施形態によれば、露光装置のフォーカス、露光量、同期精度の各トレースデータ、投影光学系PLの波面収差に基づいて、それらの中から、回路パターンの線幅の変動要因を特定する。その特定方法としては、各種トレースデータから算出されるそのパターンが転写される間の変動要因の候補となる制御誤差の統計値と、その制御誤差の規定値とを比較し、規格外のものを線幅の変動要因として特定している。このような統計値としては、制御誤差の移動平均値、移動標準偏差などを採用することができるが、同期精度については、移動平均値よりも、そのばらつきを表す移動標準偏差の方が線幅への影響を直接表すようになるので、本実施形態では、移動標準偏差を採用した。しかしながら、同期精度について移動平均を採用してもよいのは勿論であり、同期精度、露光量についても、フォーカスと同様に、移動平均、移動標準偏差の両方を採用してもよい。また、フォーカスの制御誤差の統計値を、Z平均オフセット(移動平均)と、Z移動標準偏差としたが、この他、SFQR、SFQDを採用することもできる。ここで、SFQRは、ウエハ裏面をホルダ平面に吸着した状態にて、各サイト毎にローカルフラットネスを最小にするベストフィット基準面からのウエハ表面の残留フラットネスの最大値と最小値の差(レンジ)を意味する。SFQDは、ウエハ裏面をホルダ平面に吸着した状態にて、各サイト毎にローカルフラットネスを最小にするベストフィット基準面からのウエハ表面の残留フラットネスの最大距離(偏差)を意味する。
また、本実施形態では、測定検査器120において、露光前のウエハWのショットフラットネスを測定したが、本発明はこれには限られない。例えば、露光装置にウエハWをロードした後に、ウエハWを保持するステージを水平に保ったまま(すなわちフォーカス制御を行わずに)走査露光と同様に同期走査し、そのときにフォーカス制御系で観測されるウエハ面の変動に基づいてショットフラットネスを測定するようにしてもよいし、前回の走査露光中におけるフォーカストレースから、ウエハステージのZ位置や傾斜量を差し引いた勾配を、ショットフラットネスデータとして測定するようにしてもよい。なお、このようなショットフラットネスデータの測定方法については、例えば特開2001−338870号公報に開示されているので詳細な説明を省略する。
なお、本実施形態では、フォーカスの制御誤差の統計値であるZ平均オフセット、Z移動標準偏差は、ショットフラットネス(デバイストポグラフィ)基準であったが、これには限られず、フォーカスの制御誤差の算出に際しては、ショットフラットネスを考慮しなくてもよい。
また、本実施形態によれば、パターンのサイズの変動要因として特定された処理内容を調整する調整情報として、制御系パラメータの最適値を算出する。この場合には、原則として、露光装置における処理内容の統計値と、パターンの線幅との関係を示すテーブルを参照し、フォーカス、露光量、同期精度の統計値が0に近づくように、各種制御系パラメータを調整することとなるが、そのような調整が困難である場合には、変動要因として特定された処理内容に対するパターンの線幅への影響が相殺されるように、制御系パラメータを調整するようにしてもよい。この場合にも、制御系パラメータの調整に上記テーブル群を利用することができる。すなわち、各種統計値が0ではないが、線幅が設計値どおりとなっているセルを探索し、統計値がその値となるように制御系パラメータを調整することができる。また、このテーブルを参照すれば、線幅に特に影響を与えている処理内容を特定することができるので、調整する制御系パラメータを特定された処理内容に関連するものに絞り込むことができる。これにより、調整する制御系パラメータの数を少なくすることができるようになり、その調整効率を向上させることも可能である。また、フォーカス、同期精度、露光量の調整だけで制御系パラメータの調整が困難である場合などでは、露光条件、パターンの設計条件を変更することも可能である。この場合、C/D110により塗布されるレジストの膜厚やPEB温度制御など、他の処理装置の処理条件を変更するようにしてもよい。
また、本実施形態では、露光量/同期精度/フォーカスが規格外でなくても制御系パラメータの最適化を行おうとする場合には、調整系のパラメータでなく、非調整系のパラメータのみを調整対象としている。このようにすれば、装置の稼動を停止させる必要がなくなるので、スループットが向上する。
上述したように、本実施形態に係るデバイス製造処理システム1000では、調整可能な線幅の変動要因の数に制限がなくなるので、より多くのパラメータを調整することができるようになってきめ細かな装置調整が可能となり、パターン線幅精度が向上する。この結果、線幅の異常等に対する迅速な対応や、パラメータの速やかな最適化が可能となり、デバイス製造の歩留まりが向上する。
本実施形態に係るデバイス製造処理システム1000では、解析装置500における解析処理において、露光装置100や、測定検査器120などの各処理装置が、それぞれの処理内容を解析装置500に送ることができるようになっている。すなわち、露光装置100では、それらの処理結果に関する情報のみならず、その処理条件や、処理の途中の状態などに関する情報を装置外部に出力することができるようになっている。なお、測定検査器120やC/D110やデバイス製造処理装置群900の各装置なども、同様に、それらの処理結果のみならず、処理条件、処理状態に関する情報を解析装置500に出力することができるようになっていてもよい。
また、本実施形態では、解析装置500の解析結果は、解析情報として、一連のプロセス実行中にも、露光装置100をはじめ、C/D110、測定検査器120、デバイス製造処理装置群900に送られる。各装置は、この解析情報を受信する受信部を備えている。これらの解析情報には、各装置の装置パラメータの調整情報を含んでおり、各装置は、この調整情報に基づいて、自身の装置パラメータの設定値を変更する。このようにすれば、ロット処理中にも、装置調整を行うことができるようになり、線幅悪化に対する迅速な対応が可能となる。
なお、解析装置500は、測定検査器120、露光装置100又は他の処理装置の中に組み込まれていてもよい。この場合には、測定検査器120、露光装置100又は他の処理装置で線幅に関する解析を行う必要があるため、解析装置500と同様に、一連のプロセスの実行中に、他の装置とのデータの送受信を行う送受信インターフェイスが必要となる。
また、本実施形態に係るデバイス製造処理システム1000は、解析装置500を介した露光装置100と測定検査器120との連携により、露光装置100における線幅管理を適切に行うシステムであった。それらはインラインに接続されているので、レジスト塗布、事前測定検査、露光、事後測定検査、現像などの工程を短期間のうちに行って、それらの測定結果を解析し、その解析結果を各工程に迅速に反映することができるため、効率的な線幅管理が可能となる。
また、露光装置100から解析装置500へ、各種トレースデータとともに制御系パラメータの設定値データを送ったが、これらのデータを送らなくてもよい。解析装置500では、制御系パラメータの設定値の変化分を算出し、それを露光装置100に送るようにし、露光装置100側で、その変化分だけ制御系パラメータの設定値を変更すればよい。また、露光条件も上記のものには限られず、線幅に影響を与える露光条件、パターンの設計条件、同期制御の制御条件、他の処理装置の処理結果であれば、任意のものを指定することができる。
また、本実施形態では、露光装置100から取得するデータを、露光量/同期精度/フォーカスの各制御トレースデータとしたが、露光装置100で、各制御誤差の統計値を算出しておき、その統計値を解析装置500に送るようにしてもよい。この場合、トレースデータを解析装置500に送る必要はない。
なお、レジスト処理、現像処理、エッチング処理などのプロセスごとにCDテーブル群552と同様のテーブルを作成し、各処理条件を解析装置500に通知するようにすれば、より最適な線幅管理が実現される。すなわち、露光装置以外の各種装置の処理状態と線幅との関係を示すテーブルを管理し、そのテーブルを用いて線幅の解析を行うようにしてもよい。
本実施形態では、測定検査器120を露光装置100等とインラインに接続するものとしたが、測定検査器は、露光装置100やトラック200とはインラインに接続されていないオフラインの測定検査器であってもよい。また、事前測定検査を行う測定検査器と事後測定検査を行う測定器とは、別々に設けられていてもよく、どちらか一方がインラインでなくオフラインであってもよい。
本実施形態では、露光装置100を、ステップ・アンド・スキャン方式の露光装置としたが、これに限らず、ステップ・アンド・リピート方式や他の方式の露光装置であってもよい。これに代表されるように、各種装置についても、その種類には限定されない。また、本発明は、半導体製造工程に限らず、液晶表示素子などを含むディスプレイの製造工程にも適用可能である。また、デバイスパターンをガラスプレート上に転写する工程、薄膜磁気ヘッドの製造工程、及び撮像素子(CCDなど)、マイクロマシン、有機EL、DNAチップなどの製造工程の他、すべてのデバイス製造工程における線幅管理に本発明を適用することができるのは勿論である。
また、上記実施形態では、解析装置500を、例えばPCとした。すなわち解析装置500における解析処理は、解析プログラムが、PCで実行されることにより実現されている。この解析プログラムは、上述したようにメディアを介してPCにインストール可能となっていてもよいし、インターネットなどを通じてPCにダウンロード可能となっていてもよい。また、解析装置500がハードウエアで構成されていても構わないのは勿論である。
以上説明したように、本発明のデバイス製造処理方法、デバイス製造処理システム、プログラム及び記憶媒体は、光学系を含む装置によるデバイスの製造に適している。
本発明の一実施形態に係るデバイス製造処理システムの概略構成を示す図である。 露光装置の概略構成を示す図である。 解析装置の概略構成を示す図である。 制御誤差と、線幅との関係が登録されているデータベースの一例を示す図である。 デバイス製造工程の流れを示すフローチャートである。 デバイス製造工程のウエハ及びデータの流れを示すフローである。 解析処理の一例を示すフローチャートである。 投影光学系の収差計測を説明するためのフローである。 テストパターンの一例を示す図である。 収差計測用マークの一例を示す図である。 収差計測用マークの転写結果の一例を示す図である。 収差計測用マークの断面を示す図である。 偶関数収差の計測用マークの回折格子の段差方向を示す図である。
符号の説明
10…照明系、13、131〜135…レンズ素子、15…瞳開口絞り、20…主制御装置、32…コンデンサレンズ、48…結像性能コントローラ、51…インデックステーブル、52…テーブル群、60a,60b…多点AFセンサ、100…露光装置、110…C/D、120…測定検査器、160…管理コントローラ、200…トラック、500…解析装置、510…送受信部、520…記憶装置、521…ログデータ、522…事前測定結果データ、523…線幅推定値データ、524…波面収差に関するデータ、525…線幅推定値データ、526…最適化結果、530…シミュレーション部、535…判定部、540…比較部、550…最適化部、552…CDテーブル群、560…データベース部、562…波面収差変化表、563…結像性能変化表、564…結像性能誤差許容値、600…ホストシステム、900…デバイス製造処理装置群、1000…デバイス製造処理システム、M…反射ミラー、IA…露光領域、IAR…照明領域、MP…収差計測用マーク、PA…透光部、PL…投影光学系、R…レチクル、RT…テストレチクル、RST…レチクルステージ、W…ウエハ、WST…ウエハステージ。

Claims (34)

  1. 光学系を備えた露光装置で前記光学系を介した所定パターン像を露光された基板を、所定の測定検査を前記基板に対して行う測定検査装置を用いて測定検査し、
    前記測定検査装置での測定検査結果を所定基準で判定する判定装置を用いて判定し、
    前記露光装置の光学系による結像特性情報を計測する結像特性計測装置へ、前記判定装置によりその判定結果を送信するデバイス製造処理方法。
  2. 請求項1に記載のデバイス製造処理方法において、
    前記判定装置による判定結果が、前記測定検査結果が所定基準を下回ることを示す場合、
    前記結像特性計測装置が前記光学系の結像特性情報の計測を実行する前に、前記光学系の結像特性情報以外の、前記測定検査結果に関係する情報を収集することを特徴とするデバイス製造処理方法。
  3. 請求項2に記載のデバイス製造処理方法において、
    前記測定検査装置が、前記露光装置で露光された基板上のパターンの線幅の測定検査を実行することを特徴とするデバイス製造処理方法。
  4. 請求項3に記載のデバイス製造処理方法において、
    前記測定検査結果が所定基準を下回ることを示す場合に収集される前記光学系の結像特性情報以外の前記測定検査に関する情報が、
    前記基板が前記露光装置で前記所定パターンの像を露光される際の前記光学系の光軸方向の位置についての前記基板の位置に関係するフォーカス制御誤差情報と、
    前記基板が前記露光装置で前記所定パターンの像を露光される際の前記基板と前記所定パターンが形成されたマスクとの相対位置に関する同期精度誤差情報と、
    前記基板が前記露光装置で前記所定パターンの像を露光される際の露光光の光量に関する露光量誤差情報との少なくとも1つを含むことを特徴とするデバイス製造処理方法。
  5. 請求項4に記載のデバイス製造処理方法において、
    前記フォーカス制御誤差情報と、前記同期精度誤差情報と、前記露光量誤差情報との少なくとも1つを、前記露光装置に記憶保持されている露光処理実行時の実績データに基づいて求めることを特徴とするデバイス製造処理方法。
  6. 請求項5に記載のデバイス製造処理方法において、
    前記フォーカス制御誤差情報と、前記同期制精度誤差情報と、前記露光量誤差情報との少なくとも1つに基づいて、前記露光装置による前記所定パターンの露光結果をシミュレーションし、
    前記シミュレーションの結果と、前記測定検査装置での測定検査の結果とを比較し、
    比較結果に応じて、前記結像特性計測装置による前記光学系の結像特性情報の計測の要否を判定することを特徴とするデバイス製造処理方法。
  7. 請求項3に記載のデバイス製造方法において、
    前記測定検査結果が所定基準を下回ることを示す場合に収集される前記光学系の結像特性情報以外の前記計測装置に関する情報が、
    前記露光装置で露光される前に基板に対して所定処理を施す処理装置に関する情報、又は、前記測定検査装置に関する情報を含むことを特徴とするデバイス製造処理方法。
  8. 請求項3に記載のデバイス製造処理方法において、
    前記結像特性計測装置に、
    前記測定検査結果が所定基準を下回ることを示す場合に収集される前記光学系の結像特性情報以外の前記測定検査に関する情報に基づいて、前記結像特性の計測を実行するか否かを決定させることを特徴とするデバイス製造処理方法。
  9. 請求項8に記載のデバイス製造処理方法において、
    前記測定検査結果が所定基準を下回ることを示す場合に収集される前記光学系の結像特性情報以外の前記測定検査に関する情報が、
    前記基板が、前記露光装置で前記所定パターンの像を露光される際の前記光学系の光軸方向の位置についての前記基板の位置に関係するフォーカス制御誤差情報と、
    前記基板が、前記露光装置で前記所定パターンの像を露光される際の前記基板と前記所定パターンが形成されたマスクとの相対位置に関する同期精度誤差情報と、
    前記基板が前記露光装置で前記所定パターンの像を露光される際の露光光の光量に関する露光量誤差情報との少なくとも1つを含むことを特徴とするデバイス製造処理方法。
  10. 請求項9に記載のデバイス製造処理方法において、
    前記フォーカス制御誤差情報と、前記同期精度誤差情報と、前記露光量誤差情報との少なくとも1つを、前記露光装置に記憶保持されている露光処理実行時の実績データに基づいて求めることを特徴とするデバイス製造処理方法。
  11. 請求項10に記載のデバイス製造処理方法において、
    前記フォーカス制御誤差情報と、前記同期精度誤差情報と、前記露光量誤差情報との少なくとも1つに基づいて、前記露光装置により前記所定パターンの露光結果をシミュレーションし、
    前記シミュレーションの結果と、前記測定検査装置での測定検査の結果とを比較し、
    比較結果に応じて、前記結像特性計測装置による前記光学系の結像特性情報の計測の要否を判定することを特徴とするデバイス製造処理方法。
  12. 請求項9に記載のデバイス製造処理方法において、
    前記測定検査結果が所定基準を下回ることを示す場合に収集される前記光学系の結像特性情報以外の前記測定検査に関する情報が、
    前記露光装置で露光される前の基板に対して所定処理を施す処理装置に関する情報、又は、前記測定検査装置に関する情報を含むことを特徴とするデバイス製造処理方法。
  13. 請求項9に記載のデバイス製造処理方法において、
    前記結像特性計測装置は、前記露光装置の光学系による結像特性情報を計測するのに適したテストパターンが形成されたマスクを前記露光装置へロードし、前記露光装置で前記テストパターンの像を前記基板上に露光し、基板上に露光されたテストパターンに基づいて、前記露光装置の結像特性に関する情報を求めることを特徴とするデバイス製造処理方法。
  14. 光学系を備えた露光装置と;
    前記露光装置と接続されて、前記露光装置で前記光学系を介して所定パターンで露光された基板に対して所定の測定検査を実行する測定検査装置と;
    前記測定検査装置と接続され、前記測定検査装置での検査結果を所定基準で判定する判定装置と;
    前記露光装置の光学系による結像特性情報を計測可能であり、前記判定装置と接続され、前記判定装置での判定結果を受信する結像特性計測装置と;を備えるデバイス製造処理システム。
  15. 請求項14に記載のデバイス製造処理システムにおいて、
    前記判定装置による判定結果が、前記測定検査結果が所定基準を下回ることを示す場合、
    前記結像特性計測装置が前記光学系の結像特性情報の計測を実行する前に、前記光学系の結像特性情報以外の、前記測定検査結果に関係する情報を収集する情報収集装置をさらに備えることを特徴とするデバイス製造処理システム。
  16. 請求項15に記載のデバイス製造処理システムにおいて、
    前記測定検査装置が、前記露光装置で露光された基板上のパターンの線幅の測定検査を実行することを特徴とするデバイス製造処理システム。
  17. 請求項16に記載のデバイス製造処理システムにおいて、
    前記結像特性計測装置は、
    前記測定検査結果が所定基準を下回ることを示す場合に前記情報収集装置によって収集される前記光学系の結像特性情報以外の前記測定検査に関する情報に基づいて、前記結像特性情報の計測を実行するか否かを決定することを特徴とするデバイス製造処理システム。
  18. 請求項17に記載のデバイス製造処理システムにおいて、
    前記測定検査結果が所定基準を下回ることを示す場合に前記情報収集装置によって収集される前記光学系の結像特性情報以外の前記測定検査に関する情報が、
    前記基板が前記露光装置で前記所定パターンの像を露光される際の前記光学系の光軸方向の位置についての前記基板の位置に関係するフォーカス制御誤差情報と、
    前記基板が前記露光装置で前記所定パターンの像を露光される際の前記基板と前記所定パターンが形成されたマスクとの相対位置に関する同期精度誤差情報と、
    前記基板が前記露光装置で前記所定パターンの像を露光される際の露光光の光量に関する露光量誤差情報との少なくとも1つを含むことを特徴とするデバイス製造処理システム。
  19. 請求項18に記載のデバイス製造処理システムにおいて、
    前記情報収集装置は、
    前記フォーカス制御誤差情報と、前記同期精度誤差情報と、前記露光量誤差情報との少なくとも1つを、前記露光装置に記憶保持されている露光処理実行時の実績データに基づいて求めることを特徴とするデバイス製造処理システム。
  20. 請求項19に記載のデバイス製造処理システムにおいて、
    前記情報収集装置は、
    前記フォーカス制御誤差情報と、前記同期精度誤差情報と、前記露光量誤差情報との少なくとも1つに基づいて、前記露光装置による前記所定パターンの露光結果をシミュレーションするシミュレーション部と、
    前記シミュレーションの結果と、前記測定検査装置での測定検査の結果とを比較する比較部とを備え、
    前記比較部での比較結果に応じて、前記結像特性計測装置は、前記光学系の結像特性情報の計測の要否を決定することを特徴とするデバイス製造処理システム。
  21. 請求項17に記載のデバイス製造処理システムは、さらに、
    前記露光装置で露光される前に基板に対して所定処理を施す処理装置を備え、
    前記測定検査結果が所定基準を下回ることを示す場合に収集される前記光学系の結像特性情報以外の前記測定検査に関係する情報が、
    前記処理装置に関する情報と、前記測定検査装置に関する情報との少なくとも一方を含むことを特徴とするデバイス製造処理システム。
  22. 請求項17に記載のデバイス製造処理システムにおいて、
    前記結像特性計測装置は、前記露光装置の光学系による結像特性情報を計測するのに適したテストパターンが形成されたマスクを前記露光装置へロードし、前記露光装置で前記テストパターンの像を基板上に露光し、基板上に露光されたテストパターンに基づいて、前記露光装置の結像特性に関する情報を計測することを特徴とするデバイス製造処理システム。
  23. 光学系を備えた露光装置で前記光学系を介した所定パターン像を露光された基板を、所定の測定検査を前記基板に対して行う測定検査装置を用いて測定検査させる処理と、
    前記測定検査装置での測定検査結果を所定基準で判定する処理と、
    前記露光装置の光学系による結像特性情報を計測する結像特性計測装置へ、前記判定結果を送信する処理をコンピュータシステムに実行させるプログラム。
  24. 請求項23に記載のプログラムにおいて、
    前記測定検査結果を判定した結果が、前記測定検査結果が所定基準を下回ることを示す場合、前記結像特性計測装置が前記光学系の結像特性情報の計測を実行する前に、前記光学系の結像特性情報以外の、前記測定検査結果に関係する情報を収集する処理をコンピュータにさらに実行させるプログラム。
  25. 請求項24に記載のプログラムにおいて、
    前記測定検査装置に前記露光装置で露光された基板上のパターンの線幅の測定検査を実行させることを特徴とするプログラム。
  26. 請求項25に記載のプログラムにおいて、
    前記測定検査結果が所定基準を下回ることを示す場合に収集される前記光学系の結像特性情報以外の前記測定検査に関する情報に基づいて、前記結像特性計測装置に前記結像特性の計測を実行させるか否かを決定する処理をコンピュータシステムにさらに実行させるプログラム。
  27. 請求項26に記載のプログラムにおいて、
    前記測定検査結果が所定基準を下回ることを示す場合に収集される前記光学系の結像特性情報以外の前記測定検査に関する情報が、
    前記露光装置で露光される前に基板に対して所定処理を施す処理装置に関する情報、又は、前記測定検査装置に関する情報を含むことを特徴とするプログラム。
  28. 請求項26に記載のプログラムにおいて、
    前記結像特性検査装置に前記露光装置の光学系による結像特性情報を計測するのに適したテストパターンが形成されたマスクを前記露光装置へロードさせる処理と、
    前記露光装置で前記テストパターンの像を基板上へ露光させる処理と、
    基板上に露光されたテストパターンに基づいて、前記露光装置の結像特性に関する情報を求める処理をコンピュータシステムにさらに実行させることを特徴とするプログラム。
  29. 光学系を備えた露光装置で前記光学系を介した所定パターン像を露光された基板を、所定の測定検査を前記基板に対して行う測定検査装置を用いて測定検査させる処理と、
    前記測定検査装置での測定検査結果を所定基準で判定する処理と、
    前記露光装置の光学系による結像特性情報を計測する結像特性計測装置へ、前記判定結果を送信する処理をコンピュータシステムに実行させるプログラムをそのコンピュータシステムで読み出して実行可能に記録する記録媒体。
  30. 請求項29に記載の記録媒体において、
    前記プログラムは、
    前記測定検査結果を判定した結果が、前記測定検査結果が所定基準を下回ることを示す場合、前記結像特性計測装置が前記光学系の結像特性情報の計測を実行する前に、前記光学系の結像特性以外の、前記測定検査結果に関係する情報を収集する処理をコンピュータシステムに実行させるプログラムであることを特徴とする記録媒体。
  31. 請求項30に記載の記録媒体において、
    前記プログラムが、
    前記測定検査装置に前記露光装置で露光された基板上のパターンの線幅の測定検査を実行させるプログラムであることを特徴とする記録媒体。
  32. 請求項31に記載の記録媒体において、
    前記プログラムが、
    前記測定検査結果が所定基準を下回ることを示す場合に収集させる前記光学系の結像特性情報以外の前記測定検査に関する情報に基づいて、前記結像特性計測装置に前記結像特性の計測を実行させるか否かを決定する処理を含むプログラムであることを特徴とする記録媒体。
  33. 請求項32に記載の記録媒体において、
    前記プログラムによって前記測定検査結果が所定基準を下回ることを示す場合に収集される前記光学系の結像特性情報以外の前記測定検査に関する情報が、
    前記露光装置で露光される前に基板に対して所定処理を施す処理装置に関する情報、又は、前記測定検査装置に関する情報を含むプログラムであることを特徴とする記録媒体。
  34. 請求項32に記載の記録媒体において、
    前記プログラムは、
    前記結像特性検査装置に前記露光装置の光学系による結像特性情報を計測するのに適したテストパターンが形成されたマスクを前記露光装置にロードさせる処理と、
    前記露光装置で前記テストパターンの像を基板上に露光させる処理と、
    基板上で露光されたテストパターンに基づいて、前記露光装置の結像特性に関する情報を求める処理を含むプログラムであることを特徴とする記録媒体。
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