JPH11195579A - 露光装置及び露光方法 - Google Patents

露光装置及び露光方法

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JPH11195579A
JPH11195579A JP9361575A JP36157597A JPH11195579A JP H11195579 A JPH11195579 A JP H11195579A JP 9361575 A JP9361575 A JP 9361575A JP 36157597 A JP36157597 A JP 36157597A JP H11195579 A JPH11195579 A JP H11195579A
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JP
Japan
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exposure
optical system
abnormal
wafer
projection optical
Prior art date
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Application number
JP9361575A
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English (en)
Inventor
Tsuneo Miyai
恒夫 宮井
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 感光基板の露光面の表面状態を観察でき、露
光動作中に露光面の歪みによる異常ショットの発生を把
握可能な露光装置及びその露光方法を提供する。 【解決手段】 ウェハWの露光面Wf上に二次元的に広
がる測定点AFij(i=1〜5、j=1〜9)を設定す
る。その各測定点AFijに対応するように、各測定点A
Fijの投影光学系の光軸と平行な方向の位置を測定する
複数の受光センサを設ける。各測定点AFijの内、所定
のサンプル点AFijについて、それらの位置情報を平均
化し、合わせ込み面となる近似平面APFを求める。そ
の近似平面APFと前記各サンプル点AFijとの距離を
算出し、最大の距離と最小の距離との差が所定のしきい
値を超える場合には、そのショット領域が異常ショット
領域であると判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば半導体素
子、液晶表示素子、撮像素子(CCD等)、薄膜磁気ヘ
ッド等のマイクロデバイスを製造するためのリソグラフ
ィ工程で使用される露光装置及びその露光方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】この種の露光装置では、マスクとしての
レチクル上の回路パターンが照明光学系により照明さ
れ、その回路パターンが投影光学系を介してフォトレジ
スト等の感光材料が塗布された感光基板(ウェハ、ガラ
スプレート等)上に投影転写されるようになっている。
前記感光基板は、前記投影光学系の光軸に交差するよう
に基板ステージ上に保持され、合焦機構によりその感光
基板の露光面が所定の合わせ込み面に合わせ込まれるよ
うになっている。
【0003】このような合焦機構のための焦点検出方式
として、例えば特開平2−102518号公報には、次
のような多点斜入射式焦点検出系の発明が開示されてい
る。すなわち、この従来構成は、感光基板上のショット
領域内の複数(例えば5つ)の測定点のそれぞれに、投
影光学系を介することなくピンホール像を斜入射方式で
投射し、その各反射像を2次元位置検出素子(CCD)
で一括受光する。そして、感光基板の露光面が、全体と
して予め仮想的に設定した基準面から投影光軸方向にど
のくらいずれているかを検出するようになっている。そ
して、前記焦点検出系の検出結果から、最小自乗近似等
により前記複数の測定点の平均面を求め、その平均面に
ついて所定の合わせ込み面(例えば、投影光学系の結像
面)に対する合わせ込みが行われる。このような従来構
成は、一般に「斜入射方式の多点AF系」と呼ばれ、焦
点検出と傾斜検出とを高精度に実行できる。
【0004】また、例えば特開平6−283403号公
報には、前記レチクルと感光基板とが同期走査される走
査露光方式の露光装置において、次のような面位置設定
装置の発明が開示されている。すなわち、この装置に
は、感光基板の走査方向及びその走査方向と交差する方
向の複数の測定点において、その感光基板の投影光学系
の光軸と平行な方向の高さをそれぞれ測定する多点測定
手段が設けられている。そして、感光基板の走査時にお
いて、所定形状の照明領域と投影光学系に関して共役な
露光領域に対して感光基板が走査される際の各測定点の
前記高さを測定する。前記各測定点の測定結果の最大値
と最小値に基づいて、前記露光面の平均面を求め、さら
にその平均面の高さと投影光学系の像面の高さとの差分
を求める。次いで、その差分に基づいて、感光基板の高
さを基板ステージにより設定して、露光面の合わせ込み
が行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、感光基板
は、一般に、その露光面上に複数の回路パターンが重ね
合わされることが多い。このような場合、感光基板は、
フォトレジストを塗布する塗布工程、露光工程、露光終
了後の現像工程等が繰り返される。そして、例えば前記
塗布工程においては過剰なレジストが、異物としてウェ
ハの露光面あるいはその露光面と反対側の面(以降、単
に「裏面」とする)に付着したりすることがある。ま
た、現像中に感光基板から脱落したレジストの重合物
が、異物として前記露光面または裏面に付着したりする
ことがある。さらに、クリーンルーム内にわずかに浮遊
する微小な異物が、前記感光基板の露光面または裏面に
付着したりすることもある。
【0006】そして、このような異物が感光基板に付着
した場合には、感光基板の異物の付着した部分における
投影光学系の光軸と平行な方向への高さが突出すること
となり、露光面の平均面の演算時に誤差を生じることと
なる。この誤差が投影光学系の焦点深度を超えて大きく
なると、目標合わせ込み面への合わせ込みが行われてい
るにも係わらず、そのショット領域がデフォーカス状態
となって異常ショットとなる。また、その異物の付着し
た部分が、現像後に欠陥(いわゆる「抜け」)となった
り、隣接する配線間との短絡を引き起こすことがある。
【0007】特に、感光基板の裏面に異物が付着した場
合には、その異物が基板ステージ上のショット領域に保
持されてしまうことがある。そして、この場合には、以
降にその基板ステージ上で露光処理される他の感光基板
にも当該ショット領域と対応する部分で不用意な歪みが
発生して、そのショット領域が異常ショットとなって、
製品の歩留まりが大きく低下するおそれがある。
【0008】これに対して、前記各従来構成では、いず
れも、露光面の複数の測定点からの高さに関する情報
は、単にその露光面の平均面の演算に用いられているの
みである。そして、その演算結果に基づいて、感光基板
を保持する基板ステージを、投影光学系の光軸と平行な
方向に昇降させて、感光基板の露光面の傾斜を調整しつ
つ、その露光面の平均面と目標の合わせ込み面とを一致
させているのみである。このため、たとえ誤差を含んで
算出された平均面であっても、その平均面と合わせ込み
面との一致が見られると、そのショット領域の露光動作
が行われ、異常ショットが発生するおそれがあるという
問題点があった。また、このような異常ショットは、露
光後の現像処理を経なければ発見することができず、効
率が悪いという問題があった。
【0009】この発明は、このような従来の技術に存在
する問題点に着目してなされたものである。その目的と
しては、感光基板の露光面の表面状態を観察でき、露光
動作中に露光面の歪みによる異常ショットの発生を把握
可能な露光装置及びその露光方法を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明では、マスク(R)上のパタ
ーンを照明する照明光学系(22)と、前記マスク
(R)上のパターンを感光基板(W)上に投影する投影
光学系(24)と、その投影光学系(24)の光軸に交
差するように前記感光基板(W)を保持する基板ステー
ジ(25)と、前記感光基板(W)の露光面(Wf)を
所定の合わせ込み面に合わせ込む合焦機構(26)とを
備えた露光装置において、前記感光基板(W)の露光面
(Wf)上における複数の測定点(AFij)に関する前
記投影光学系(24)の光軸と平行な方向の位置を測定
する測定手段(26)と、その測定手段(26)の測定
結果と所定のしきい値とを比較する比較手段(27、2
7-1〜27-7)と、その比較手段(27、27-1〜27
-7)の比較結果に応じて前記位置の測定される露光範囲
が異常なものであるか否かを判定する判定手段(27、
27-1〜27-7)とを備えたことを要旨としている。
【0011】このような構成によれば、前記測定手段の
測定結果から感光基板の露光面の表面状態を観察するこ
とができる。そして、例えば感光基板の露光面あるいは
裏面に異物等が付着したりして、その露光面が投影光学
系の光軸と平行な方向に盛り上がりが生じているような
場合において、その盛り上がりが所定のしきい値を越え
るようなときには、前記位置の測定される露光範囲とし
てのショット領域が異常なものであると判定される。
【0012】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の露光装置において、前記測定点(AFij)は前記露
光面(Wf)上に二次元的な広がりをもって配置される
と共に、前記測定手段(26)はそれらの測定点(AF
ij)に対応するように配置された複数の受光センサ(5
6−ij)を備えたことを要旨としている。
【0013】このような構成によれば、露光面の表面状
態が二次元的な広がりをもって観察され、前記ショット
領域の異常の判定を確実に行うことができる。請求項3
に記載の発明では、請求項2に記載の露光装置におい
て、前記受光センサ(56−ij)の一部または全部のセ
ンサは、前記合焦機構(26)における前記露光面(W
f)を所定の合わせ込み面に合わせ込むためのセンサを
兼ねることを要旨としている。
【0014】このような構成によれば、前記ショット領
域の異常判定のために、新たにセンサを装備する必要が
なく、部品点数の増大を抑制することができる。また、
そのショット領域の異常判定に際して、合わせ込みのた
めに取得した各測定点の位置情報を活用することがで
き、露光装置の制御の簡素化を図ることができる。
【0015】請求項4に記載の発明では、請求項2に記
載の露光装置において、前記受光センサ(56−ij)の
内、一部のセンサは前記露光面(Wf)の合わせ込みに
使用され、他の一部のセンサは各測定点(AFij)の前
記位置の測定に使用されることを要旨としている。
【0016】このような構成においては、一部のセンサ
での検出情報に基づいて合わせ込みが行われ、他の一部
のセンサでの検出情報に基づいて各測定点の前記位置の
測定が行われる。また、例えば合わせ込み制御を行うた
めの電気的回路の数の制約により、合わせ込みに使用さ
れていないセンサが存在するような場合には、そのセン
サの有効活用を図ることができる。
【0017】請求項5に記載の発明では、請求項1〜4
のいずれか一項に記載の露光装置において、前記比較手
段(27、27-1〜27-7)は、1つまたは複数の測定
点(AFij)の前記位置と他の測定点(AFij)の前記
位置との相互変動量を算出し、その各相互変動量と前記
しきい値とを比較することを要旨としている。
【0018】このような構成においては、各測定点間の
前記位置の相互変動量が所定のしきい値を超えるような
場合には、そのショット領域が異常であると判定され
る。請求項6に記載の発明では、請求項1〜4のいずれ
か一項に記載の露光装置において、前記比較手段(2
7、27-1〜27-7)は、各測定点(AFij)における
前記位置の前記合わせ込み面に対する差分変動量を算出
し、その各差分変動量と前記しきい値とを比較すること
を要旨としている。
【0019】このような構成においては、各測定点にお
いて前記位置の前記合わせ込み面に対する差分変動量が
所定のしきい値を超えるような場合には、そのショット
領域が異常であると判定される。
【0020】請求項7に記載の発明では、請求項1〜4
のいずれか一項に記載の露光装置において、前記比較手
段(27、27-1〜27-7)は、前記複数の測定点(A
Fij)の各々における前記露光面(Wf)と前記合わせ
込み面との位置偏差(D)から決定される近似面(AP
C)と前記合わせ込み面との相関係数に基づいて相関変
動量を算出し、その相関変動量と前記しきい値とを比較
することを要旨としている。
【0021】このような構成においては、まず各測定点
の前記位置情報から、その各測定点における前記露光面
と合わせ込み面との位置偏差が求められ、その位置偏差
を例えば平均化するような近似面が仮想される。次い
で、その近似面と前記合わせ込み面との相関係数が算出
され、その相関係数の逆数を相関変動量として、所定の
しきい値との比較が行われる。そして、その相関変動量
が所定のしきい値を超えるような場合には、そのショッ
ト領域が異常であると判定される。
【0022】請求項8に記載の発明では、請求項6また
は7に記載の露光装置において、前記合わせ込み面は、
前記投影光学系(24)の結像面によりなることを要旨
としている。
【0023】このような構成によれば、各ショット領域
のフォーカシングを確実に行うことができる。請求項9
に記載の発明では、請求項8に記載の露光装置におい
て、前記投影光学系(24)の結像面が湾曲していると
きは、前記結像面から決定される近似平面(IS)に対
して前記露光面(Wf)を合わせ込むようにしたことを
要旨としている。
【0024】請求項10に記載の発明では、請求項1〜
5のいずれか一項に記載の露光装置において、前記投影
光学系(24)の結像面またはその結像面から決定され
る近似平面(IS)を前記合わせ込み面とすることを要
旨としている。
【0025】これらのような構成によれば、投影光学系
の収差により、その結像面に湾曲や傾斜が生じている場
合には、その結像面またはその結像面から決定される近
似平面に露光面が合わせ込まれる。これにより、各ショ
ット領域の周辺部におけるデフォーカス量の低減を図る
ことができる。
【0026】請求項11に記載の発明では、請求項1〜
10のいずれか一項に記載の露光装置において、前記判
定手段(27、27-1〜27-7)による異常判定に基づ
いて、異常な露光範囲の表示を行う表示手段(67)を
設けたことを要旨としている。
【0027】このような構成によれば、異常と判定され
た感光基板の露光領域が、表示手段により表示され、異
常ショットの発生を感光基板の現像前において容易に確
認することができる。
【0028】請求項12に記載の発明では、請求項1〜
11のいずれか一項に記載の露光装置において、前記判
定手段(27、27-1〜27-7)による異常判定に基づ
く異常な露光範囲に関する情報を記憶する記憶手段(6
8)を設け、連続する複数回の露光において、同一の露
光範囲で異常判定が繰り返されたときに警告を発する警
告手段(67)を設けたことを要旨としている。
【0029】このような構成によれば、複数枚の感光基
板の連続的な露光処理が継続されている間にも、それら
一連の感光基板の現像処理を待つことなく、同一のショ
ット領域の異常を発見することができる。このため、そ
の異常なショット領域に対応する基板ステージの上面の
所定部分等を、早期に点検、清掃することができ、製品
の歩留まりを向上することができる。
【0030】請求項13に記載の発明では、請求項1〜
12のいずれか一項に記載の露光装置において、前記判
定手段(27、27-1〜27-7)による異常判定に基づ
く異常な露光範囲に関する情報を複数台の露光装置(2
1、21-1〜21-7)を統括制御するホストコンピュー
タ(71)を介して次回処理の露光装置(21、21-1
〜21-7)に伝送する通信手段(70)を設けたことを
要旨としている。
【0031】このような構成によれば、感光基板の異常
なショット領域に関する情報が次回処理の露光装置に伝
送される。その次回処理の露光装置では、前記の異常な
ショット領域に関する情報に基づいて、異常なショット
領域の露光をスキップして、次の正常なショット領域の
露光を行うことが可能となる。これにより、無駄な露光
が回避されるとともに、感光基板の処理時間を短縮する
ことができる。
【0032】請求項14に記載の発明では、請求項1〜
13のいずれか一項に記載の露光装置の露光方法におい
て、感光基板(W)の露光面(Wf)上における複数の
測定点(AFij)に関する投影光学系(24)の光軸と
平行な方向の位置を測定し、その測定結果と所定のしき
い値とを比較し、その比較結果に応じてその測定点(A
Fij)を含む露光範囲が異常なものであるか否かを判定
することを要旨としている。
【0033】このような構成によれば、前記請求項1〜
13のいずれか一項に記載の発明と同様の作用が発揮さ
れる。
【0034】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下に、この
発明を一括露光と走査露光とが切換可能な露光装置に具
体化した第1の実施形態について図1〜図9に基づいて
説明する。
【0035】図1及び図3に示すように、露光装置21
は、照明光学系22と、マスクとしてのレチクルRを保
持するレチクルステージ23と、投影光学系24と、感
光基板としてのウェハWを保持する基板ステージとして
のウェハステージ25と、測定手段を兼ねる斜入射方式
の合焦機構26と、比較手段及び判定手段を構成する主
制御系27とより構成されている。
【0036】前記照明光学系22には、高圧水銀灯、K
rFエキシマレーザ光源、ArFエキシマレーザ光源、
2 エキシマレーザ光源、金属蒸気レーザ又はYAGレ
ーザの高調波を発振する光源等のいずれかからなる光源
30から、露光光ELが入射する。照明光学系22は、
図示しないリレーレンズ、フライアイレンズ(又はロッ
ト・インテグレータ)、コンデンサレンズ等の各種レン
ズ系や、開口絞り及び前記レチクルRのパターン面と共
役な位置に配置されたブラインド等を含んで構成されて
いる。そして、前記露光光ELは、この照明光学系22
を通過することにより、前記レチクルR上の回路パター
ンを均一に照明するように調整される。
【0037】ここで、レチクルRとウェハWとを静止さ
せた状態で、レチクルR上の回路パターンを、図4に示
すウェハWの露光面Wf上の所定の露光範囲としてのシ
ョット領域SAijに転写露光する一括露光時において
は、前記露光光ELの照明領域が図2(a)に二点鎖線
で示すように矩形状に整形される。一方、レチクルRと
ウェハWとを後述するように同期走査させた状態で、レ
チクルR上の回路パターンを、ウェハWの露光面Wf上
の所定のショット領域SAijに転写露光する走査露光時
においては、前記露光光ELの照明領域が図2(a)に
実線で示すようにスリット状に整形される。
【0038】前記レチクルステージ23は、前記照明光
学系22の下方において、そのレチクル載置面が前記投
影光学系24の光軸方向と直交するように配置されてい
る。このレチクルステージ23には、レチクル支持台3
2上において、Y方向(図1の紙面に垂直な方向)に駆
動自在なレチクルY駆動ステージ33が載置されてい
る。このレチクルY駆動ステージ33上には、前記レチ
クル載置面をなすレチクル微小駆動ステージ34が載置
されている。そして、このレチクル微小駆動ステージ3
4上にレチクルRが真空チャック等により保持されてい
る。
【0039】レチクル微小駆動ステージ34は、前記投
影光学系24の光軸に垂直な面内で、図1の紙面に平行
なX方向、図1の紙面に垂直なY方向、及び、前記投影
光学系24の光軸と平行な軸線を中心とする回転方向
(θ方向)にそれぞれ微小量だけ、かつ高精度にレチク
ルRの位置制御を行う。レチクル微小駆動ステージ34
上には移動鏡35が配置されるとともに、前記レチクル
支持台32上には干渉計36が配置されている。そし
て、この干渉計36によって、常時レチクル微小駆動ス
テージ34のX方向、Y方向及びθ方向の位置がモニタ
ーされ、この干渉計36により得られた位置情報S1は
前記主制御系27に供給されている。
【0040】前記投影光学系24は図示しない複数のレ
ンズ等を含んで構成され、前記露光光ELはこの投影光
学系24を通過する際に、その断面形状が前記照明領域
の大きさから所定の縮小倍率1/n(nは正の整数)に
縮小される。そして、前記レチクルR上の回路パターン
が、所定の縮小倍率で縮小された状態で、前記ウェハス
テージ25上に投影光学系24の光軸に交差するように
保持されたウェハWの露光面Wfに投影転写されるよう
になっている。
【0041】前記ウェハステージ25は、前記投影光学
系24の下方において、そのウェハ載置面が投影光学系
24の光軸方向と交差するように配置されている。この
ウェハステージ25のウエハ支持台39上には、Y方向
に駆動自在なウエハY軸駆動ステージ40が載置され、
そのウェハY駆動ステージ40上には、X方向に駆動自
在なウエハX駆動ステージ41が載置されている。ま
た、ウエハX駆動ステージ41上には、上面を前記投影
光学系24の光軸と直交するXY平面に対し微小に傾斜
させることができるとともにZ方向に微小駆動自在なZ
レベリングステージ42が設けられている。このZレベ
リングステージ42上には、ウエハWが真空吸着によっ
て保持される。Zレベリングステージ42上には、X方
向及びY方向に沿って延びる平面L字状の移動鏡43が
固定されている。一対の干渉計44は、その移動鏡43
の外側面と対向するように配置されている。そして、図
1に示す干渉計44によりZレベリングステージ42の
X方向の位置がモニターされ、図3に示す干渉計44に
より同ステージ42のY方向の位置がモニターされ、そ
して両干渉計44により同ステージ42のθ方向の位置
がモニターされている。これら干渉計44により得られ
た位置情報S2は、前記主制御系27に供給される。
【0042】前記レチクルRは、前記走査露光時には、
露光光ELのスリット状の照明領域に対してY方向の図
1において紙面の手前側(または向こう側)に一定速度
Vで走査される。このレチクルRの移動に同期して、ウ
ェハWは図1の紙面に対して向こう側(又は手前側)に
一定速度V/β(1/βは投影光学系24の縮小倍率)
で走査されるようになっている。これらのレチクルRと
ウェハWの同期走査は、前記主制御系27の制御のもと
で実行される。
【0043】図1及び図2に示すように、前記合焦機構
26には、前記露光光ELとは異なるウエハW上のフォ
トレジストを感光させない照明光が、図示しない照明光
源から光ファイバ束47を介して導かれている。光ファ
イバ束47から射出された照明光は、集光レンズ48を
経て、多数のスリット状開口49−ij(i=1〜5、j
=1〜9、図2(b)参照)を有するパターン形成板4
9を照明する。
【0044】パターン形成板49を透過した照明光は、
レンズ50、ミラー51及び照射対物レンズ52を経て
ウエハWの露光面Wfに投影される。これにより、その
露光面Wfには、パターン形成板49上のパターンの像
が前記投影光学系24の光軸に対して斜めに投影結像さ
れる。ウエハWの露光面Wfで反射された照明光は、集
光対物レンズ53、回転方向振動板54及び結像レンズ
55を経て受光器56の受光面に再投影され、受光器5
6の受光面にはパターン形成板49上のパターンの像が
再結像される。
【0045】前記回転方向振動板54は、加振装置57
に接続されており、前記主制御系27の制御のもとで後
述するように振動される。前記受光器56の受光面には
多数の受光センサ56−ij(i=1〜5、j=1〜9、
図2(c)参照)が配設されており、それらの受光セン
サ56−ijからの検出信号が信号処理装置58に供給さ
れる。その信号処理装置58は、前記各受光センサ56
−ijからの検出信号を加振装置57の駆動信号で同期検
波し、多数のフォーカス信号が得られるようになってい
る。そして、この信号処理装置58は、多数のフォーカ
ス信号を前記主制御系27に供給するようになってい
る。
【0046】また、図3に示すように、前記Zレベリン
グステージ42上のウエハWの近傍には基準マーク板6
1が固定され、その基準マーク板61上には各種基準マ
ークが形成されている。その基準マーク板61上の基準
マークとレチクルR上のマークとを同時に観察するため
の一対のレチクルアライメント顕微鏡62が、前記レチ
クルRの上方に装備されている。また、レチクルステー
ジ23とレチクルアライメント顕微鏡62との間には、
レチクルRからの検出光をレチクルアライメント顕微鏡
62に導くために、一対の偏向ミラー63が移動自在に
配置されている。この偏向ミラー63は、露光シーケン
スが開始されると、主制御系27からの指令のもとで、
ミラー駆動装置64によりレチクルRの上方位置から側
方へ待避される。これにより、ウエハ側の干渉計44に
よって計測された座標により規定されるウエハ座標系
と、レチクル側の干渉計36によって計測された座標に
より規定されるレチクル座標系との対応、すなわちウェ
ハWとレチクルRとのアライメントが図られるようにな
っている。
【0047】このように、前記主制御系27は、ウエハ
ステージ25の各ステージ40〜42及びレチクルステ
ージ23の各ステージ33、34の位置決め動作、レチ
クルRとウェハWとの同期露光動作、及び合焦機構26
の合焦動作等をはじめとして、露光装置21全体の動作
を制御する。
【0048】また、この主制御系27には、図4に示す
ようなウェハWの露光範囲としての各ショット領域SA
ijの露光状態を表示する表示手段および警告手段として
のディスプレイ67が接続されている。このディスプレ
イ67上には、後述する異常判定の結果に基づいて、各
ショット領域SAijが、正常ショット領域SAn、異常
ショット領域SAa、連続異常ショット領域SAsaまた
は未露光ショット領域SAueのいずれであるのかが表示
されるようになっている。
【0049】その異常ショット領域SAaに関する情報
は、主制御系27内に設けられた記憶手段としての記憶
装置68内に格納される。この際、この異常ショット領
域SAaに関する情報は、記憶装置68内に格納されて
いる前回露光時の異常ショット領域SAaに関する情報
と比較される。そして、同一のショット領域SAijが所
定の回数連続して異常ショット領域SAaと判定された
ときには、そのショット領域SAijが連続異常ショット
領域SAsaとして、ディスプレイ67上に表示され、オ
ペレータに警告するようになっている。
【0050】さらに、図5に示すように、この主制御系
27は、通信手段としての伝送路70を介して、複数台
の露光装置21、21-1〜21-7を統括制御するホスト
コンピュータ71に接続されている。そして、主制御系
27は、各ウェハWの露光動作が終了すると、各ウェハ
Wに関する情報、例えば各ウェハWの含まれるロット番
号、各ウェハW固有のウェハ番号、前述のような各ショ
ット領域SAijの露光状況をホストコンピュータ71に
送信する。ホストコンピュータ71は、各ウェハWに関
する情報を受信すると、その情報を各ウェハWの次回の
露光処理を行う露光装置21、21-1〜21-7の主制御
系27、27-1〜27-7に転送する。
【0051】各主制御系27、27-1〜27-7は、その
各ウェハWに関する情報を受信すると、その情報に基づ
いてウェハWの露光動作を制御する。この際、そのウェ
ハWに異常ショット領域SAa及び連続異常ショット領
域SAsaが存在する場合には、それらの異常なショット
領域SAa、SAsaの露光はスキップされるようになっ
ている。
【0052】次に、前記合焦機構26の合焦動作につい
て、さらに詳細に説明する。図2(b)に示すように、
前記パターン形成板49には、第1列目に9個のスリッ
ト状の開口49−11〜49−19が形成され、第2列目〜
第5列目にもそれぞれ9個の開口49−21〜49−59が
形成されている。すなわち、パターン形成板49には、
合計で45個のスリット状の開口49−ij(i=1〜
5、j=1〜9)が形成されている。
【0053】そして、前記光ファイバ束47から射出さ
れた照明光によって、これらの開口49−ijによりなる
パターン像が、図2(a)に示すように、ウエハWの露
光面Wf上にX軸及びY軸に対して斜めに投影される。
【0054】ちなみに、この図2(a)において、前記
走査露光時では、図1のレチクルRの回路パターンは、
X方向に長いスリット状の露光フィールド76(図6
(a)、(b)参照)内にウエハWがY方向に走査され
た状態で露光される。このことから、また、ウェハWの
露光面Wf上の投影像は、図2(a)におけるY方向に
おいて露光フィールド76の上側でX方向に伸びた第1
列の9個の測定点AF11〜AF19、第2列の測定点
AF21〜AF29、前記露光フィールド76内に位置
する第3列の測定点AF31〜AF39、前記露光フィ
ールド76の下側でX方向に伸びた第4列の測定点AF
41〜AF49及び第5列の測定点AF51〜AF59
に、それぞれ前記各開口49−ijに対応する像が投影さ
れたものとなる。
【0055】これに対して、この図2(a)において、
前記一括露光時では、図1のレチクルRの回路パターン
は、投影光学系24の円形の照明視野74に内接する矩
形状の露光フィールド75に露光される。このことか
ら、ウェハWの露光面Wf上の投影像は、図2(a)に
おけるY方向において上方から順に、露光フィールド7
5内に、第2列の7個の測定点AF22〜AF28、第
3列の測定点AF32〜AF38、及び、第4列の測定
点AF42〜AF48に、それぞれ前記各開口49−ij
に対応する像が投影されたものとなる。この場合、露光
フィールド75内における測定点AFijは、合計27個
となる。
【0056】図2(c)に示すように、前記受光器56
上には、その第1列目に9個の受光センサ56−11〜5
6−19が配置され、第2列目〜第5列目にもそれぞれ9
個の受光センサ56−21〜56−59が配置されている。
すなわち、受光器56には、合計で45個の受光センサ
56−ij(i=1〜5、j=1〜9)が配列されてお
り、各受光センサ56−ij上には図示しないスリット状
の絞りが配置されている。また、それら各受光センサ5
6−ij上にそれぞれ図2(a)の各測定点AFijに投影
されたスリット状の開口パターンの像が再結像される。
【0057】ここで、図1の前記回転方向振動板54
は、合焦機構26の合焦動作時において、露光面Wfか
らの反射光を受光器56上に再結像させる際に、各像の
位置を絞りの開口幅の短手方向に振動させるべく回転振
動されている。各受光センサ56−ijで検出された検出
信号は、信号処理装置58に供給される。信号処置装置
58は、それぞれの検出信号を回転振動周波数の信号で
同期検波することにより、ウエハW上の前記各測定点A
Fijについて、投影光学系24の光軸と平行な方向の位
置(フォーカス位置)に対応する21個または45個の
フォーカス信号を生成する。これらのフォーカス信号の
内の所定のフォーカス信号より、後述するようにウエハ
Wの露光面Wfの傾斜角(レベリング角)及び平均的な
フォーカス位置(合わせ込み面の位置)を算出する。
【0058】これら測定されたレベリング角及び合わせ
込み面の位置は、図1の主制御系27に供給される。主
制御系27は、その供給されたレベリング角及び合わせ
込み面の位置に基づいて、Zレベリングステージ42を
駆動し、ウェハWの露光面Wfの傾斜及び投影光学系2
4の光軸と平行な方向の高さを調整する。この調整によ
り、露光面Wfの合わせ込み面への合わせ込みが行われ
る。
【0059】ところで、この実施形態においては、前記
一括露光時においては、図6(a)に示すように、ウエ
ハWの露光フィールド75内の21個の測定点の一部が
フォーカス位置を測定する点(以下、「サンプル点」と
いう)となっている。すなわち、第2列L2の測定点の
中の奇数番目の測定点AF23,AF25,AF27、
第3列L3の測定点の中の偶数番目の測定点AF32,
AF34,AF36,AF38、及び、第2列L2の測
定点の中の奇数番目の測定点AF43,AF45,AF
47がサンプル点となっている。そして、これらの各測
定点AFijのフォーカス位置の測定結果は、測定点の座
標よりなる2次元のマップとして図1の主制御系27の
記憶装置68に記憶される。
【0060】また、前記走査露光時においては、図6に
示すように、ウエハWの走査方向に応じてそれら45個
の測定点の中で前記サンプル点の位置を変えている。露
光フィールド76に対してY方向にウエハWを走査する
場合には、例えば、図6(a)に示すように、第2列L
2の測定点の中の奇数番目の測定点AF21,AF2
3,‥‥,AF29及び露光フィールド76内の偶数番
目の測定点AF32,AF34,‥‥,AF38がサン
プル点となる。一方、露光フィールド76に対して−Y
方向にウエハWを走査する場合には、例えば、図6
(b)に示すように、第4列L4の測定点の中の奇数番
目の測定点AF41,AF43,‥‥,AF49及び露
光フィールド75内の偶数番目の測定点AF32,AF
34,‥‥,AF38がサンプル点となる。
【0061】ここで、この走査露光時においては、各列
Liの測定点AFijフォーカス位置の測定結果に基づく
合わせ込み面の位置は、ウエハステージ25の移動座標
に応じて逐次変化していく。このため、それらの合わせ
込み面の位置は、ウェハステージ25の走査方向の座標
及びその走査方向に直交する方向(以下、「非走査方
向」とする)の測定点の座標よりなる2次元のマップと
して図1の主制御系27の記憶装置68に記憶される。
【0062】これらのように記憶された測定結果を用い
て、レチクルR上の回路パターンの露光時におけるウエ
ハWの露光面Wfの合わせ込み面が算出される。そし
て、実際に図1のZレベリングステージ42を駆動して
ウエハWの露光面Wfのレベリング及びフォーカシング
を行う場合は、前記測定結果に従ってオープンループ制
御によりZレベリングステージ42の動作が制御され
る。この場合、予め測定された結果に基づいて露光フィ
ールド75、76内での露光が行われる。特に、走査露
光時においては、図7(a)に示すように、例えば第2
列L2の測定点の所定のサンプル点で、その第2列L2
に対応するウエハW上の領域A2における合わせ込み面
の位置の測定が行われる。その後、図7(b)に示すよ
うに、ウエハW上の領域A2が露光フィールド76内に
達したときに、図7(a)での測定結果に基づいて、ウ
エハW上の領域A2のフォーカシング及びレベリング制
御が行われる。
【0063】次に、前記Zレベリングステージ42の制
御動作について説明する。図8に示すように、Zレベリ
ングステージ42の上面部材は下面部材上に3個の支点
78〜80を介して支持されている。各支点78〜80
は、それぞれ独立してフォーカス方向(投影光学系24
の光軸と平行な方向、つまりZ方向)に伸縮できるよう
になっている。そして、主制御系27の制御のもとに駆
動部84〜86を介して各支点78〜80の伸縮量を調
整することにより、Zレベリングステージ42上のウエ
ハWの露光面Wfの合わせ込み位置、X方向及びY方向
の傾斜角が所望の値に設定される。各支点78〜80の
近傍には、それぞれ各支点78〜80のフォーカス方向
の変位量を例えば0.01μm程度の分解能で測定でき
る高さセンサー81〜83が取り付けられている。な
お、フォーカス方向への位置決め機構として、よりスト
ロークの長い高精度な機構を別に設けても良い。
【0064】ところで、支点78〜80が配置されてい
る位置をそれぞれ駆動点TL1,TL2及びTL3と呼
ぶと、2つの駆動点TL1、TL2はY軸に平行な1直
線上に配置されている。また、駆動点TL3は、前記2
つの駆動点TL1、TL2間を結ぶ線分に対する垂直2
等分線上に位置している。
【0065】そして、前述のようにZレベリングステー
ジ42のレベリング制御が完了した状態で、同ステージ
42のフォーカス制御、つまりウエハWの露光面Wfの
合わせ込み動作が行われるようになっている。この露光
面Wfの合わせ込み位置の設定は、3個の支点78〜8
0を同じ量だけ変位させることにより行われる。
【0066】なお、この実施形態の傾斜角及び合わせ込
み面の位置の具体的な算出方法は、特開平6−2834
03号公報に詳細に記載されているので、ここではその
説明を省略する。
【0067】次に、この実施形態の一括露光時における
各ショット領域SAijの異常判定動作について、詳細に
説明する。図9(a)に示すように、通常、ウェハWが
ウェハステージ25のZレベリングステージ42上に真
空吸着により保持された状態では、ウェハWの露光面W
fはZレベリングステージ42の載置面に沿ってほぼ平
面となる。この場合において、図6(a)に示す前記測
定点AFijの各列Li(i=2〜4)に対応するウェハ
Wの領域における合わせ込み動作を考える。ここで、前
記合焦機構26の信号処理装置58は、前記ウェハWの
X方向にならんだ各サンプル点AFij(i=2〜4、j
=2〜8)の位置情報に基づいて、図1の投影光学系2
4の結像面に対する露光面Wfの傾斜角と合わせ込み位
置を算出する。(なお、各サンプル点としては、iが奇
数となる第i列Liでは各列Li内の偶数番面の各測定
点AFie(eは偶数)が、iが偶数となる第i列Liで
は各列Li内の奇数番面の各測定点AFio(oは奇数)
が、それぞれ採用される。)そして、前記露光面Wf
は、前記投影光学系24の結像面によりなる合わせ込み
面に合わせ込まれる。すなわち、ウェハWの露光面Wf
と、目標となる合わせ込み面とがほぼ一致し、このショ
ット領域SAijは、正常な露光が行われる正常ショット
領域SAnとなる。
【0068】これに対して、図9(b)に示すように、
例えばウェハWの裏面WbとZレベリングステージ42
の載置面との間に異物91が存在した状態で、ウェハW
が真空吸着により保持されることがある。このような場
合、前記露光面Wfがその異物91に対応する部分を中
心として、図1の投影光学系24側に盛り上がった状態
となる。この場合の前記各列Liに対応するウェハWの
領域における合わせ込み動作を考える。
【0069】この場合、前記ウェハWのX方向にならん
だ各サンプル点AFijの位置情報、つまり合焦機構26
の各受光センサ56−ijの検出情報に異物91の大きさ
に基づくばらつきが生じる。このとき、前記合焦機構2
6の信号処理装置58は、前記各サンプル点AFijの位
置情報に基づいて、例えば最小自乗近似により露光面W
fを平均化した近似平面APFを算出する。そして、信
号処理装置58は、図1の投影光学系24の結像面に対
する近似平面APFの傾斜角と合わせ込み位置を算出
し、主制御系27の制御のもとで、その近似平面APF
が前記投影光学系24の結像面によりなる合わせ込み面
に合わせ込まれる。
【0070】ここで、ウェハWの露光面Wfの各測定点
AFijの位置と、合わせ込み面としての近似平面APF
との距離が、所定値、具体的には投影光学系24の焦点
深度を超えると、前述したようにそのショット領域SA
ijがデフォーカス状態となって、異常ショット領域SA
aとなる。
【0071】この実施形態においては、前記のような各
サンプル点AFijの位置情報にばらつきが生じた場合、
主制御系27は、その各サンプル点AFijの前記距離に
関する位置情報を相互に比較して、それらの位置情報に
関する相互変動量として、例えば最大の距離と最小の距
離との差の値を求める。そして、主制御系27は、求め
られた差の値が、所定のしきい値、例えば投影光学系2
4の焦点深度の2倍の値を超えたときには、そのショッ
ト領域SAijが異常ショット領域SAaであると判定す
る。
【0072】これに対して、前記のウェハWの露光面W
fが、合わせ込み面とほぼ一致するような場合には、前
記の最大の距離と最小の距離との差の値を求めたとして
も、その値が所定のしきい値を超えることはない。この
ため、そのショット領域SAijは正常ショット領域SA
nであると判定される。
【0073】次に、この実施形態の走査露光時における
各ショット領域SAijの異常判定動作について、詳細に
説明する。この場合には、例えば露光フィールド76が
各ショット領域SAijの中央付近に達したときにおけ
る、各測定点AFij(i=1〜5、j=1〜9)に対応
する受光センサ56−ijで検出された位置情報を、主制
御系27の記憶装置68内に記憶しておく。
【0074】そして、そのショット領域AFijの露光終
了後、前記合焦機構26の信号処理装置58は、各サン
プル点AFijの位置情報にばらつきが生じている場合、
前記各サンプル点AFijの位置情報に基づいて、最小自
乗近似により露光面Wfを平均化した近似平面APFを
算出する。次いで、主制御系27は、その各サンプル点
AFijの位置と前記近似平面APFとの距離に関する位
置情報を相互に比較して、それらの位置情報に関する相
互変動量として、例えば最大の距離と最小の距離との差
の値を求める。そして、主制御系27は、求められた差
の値が、所定のしきい値、例えば投影光学系24の焦点
深度の2倍の値を超えたときには、そのショット領域S
Aijが異常ショット領域SAaであると判定する。
【0075】以上のように構成されたこの第1の実施形
態によれば、以下の効果を奏する。 (1) この実施形態の露光装置21では、ウェハWの
露光面Wf上において、複数かつ二次元的に広がった各
サンプル点AFijの投影光学系24の光軸と平行な方向
における近似平面APFに対する距離に関する位置情報
が合焦機構26の各受光センサ56−ijにより測定され
るようになっている。そして、各測定点AFijの位置情
報に前記差(相互変動量)が存在し、その差(相互変動
量)が所定のしきい値を超える場合には、そのショット
領域SAijが異常ショット領域SAaと判定される。
【0076】このため、例えば異物91の存在により、
見かけ上の露光面Wfが、投影光学系24側に大きく盛
り上がっているような場合にも、その露光面Wfの表面
状態を正確かつ容易に把握することができる。そして、
その盛り上がり量が、例えば投影光学系24の焦点深度
を超えており、異常ショット領域SAaが発生するよう
な場合にも、そのショット領域SAijの現像を経ること
なく、露光装置21の露光動作中に把握することができ
る。従って、異常ショット領域SAaの発生をほとんど
遅滞なく、しかも効率よく確認することができ、ウェハ
Wの露光処理の効率の向上を図ることができる。
【0077】(2) また、この実施形態の露光装置2
1では、各ショット領域SAijの露光に先立つ露光面W
fの合わせ込み動作中において、異常ショット領域SA
aの把握をおこなうことができる。このため、そのショ
ット領域SAijが合わせ込み動作中に異常ショット領域
SAaであると判定された場合には、そのショット領域
SAijの露光をスキップし、次のショット領域の合わせ
込み動作に移ることができる。従って、無駄な露光動作
を排除することができ、露光装置21のスループットを
向上することができる。
【0078】(3) この実施形態の露光装置21で
は、ウェハWの露光面Wfの合わせ込み用の位置情報を
取得する受光センサ56ijが、異常ショット領域SAa
の判定用の位置検出に使用される受光センサ56ijを兼
ねている。
【0079】このため、異常ショット領域56ijの判定
のために新たに受光センサ等を装備する必要がなく、部
品点数の増大を抑制することができる。また、ウェハW
の露光面Wfの合わせ込みと異常ショット領域SAaの
検出とで、同じ測定点AFijの位置情報を共用すること
ができる。従って、露光装置21の制御に際して、取り
扱う情報量の増大を抑制できて、主制御系27の負担が
軽減されるとともに、露光装置21の制御の簡素化を図
ることができる。
【0080】(4) この実施形態の露光装置21で
は、各測定点AFijの位置情報を相互に比較して、最大
高さと最小高さとに基づく相互変動量が算出される。こ
のように算出された相互変動量が所定のしきい値、例え
ば投影光学系24の焦点深度の2倍の値を超えたとき、
そのショット領域SAijが異常ショット領域SAaで有
ると判定される。
【0081】このため、ウェハWの露光面Wfにおける
歪みに伴う異常ショット領域SAの発生を、ウェハWの
現像を待つことなく露光処理時に確認することができ
る。 (5) この実施形態の露光装置21では、ウェハWの
露光面Wfを投影光学系24の結像面を目標合わせ込み
面として合わせ込むようになっている。
【0082】このため、合わせ込みが完了すると、ウェ
ハWの露光面Wfと投影光学系24の結像面とがほぼ一
致した状態となる。従って、ウェハWのフォーカシング
を確実に行うことができる。
【0083】(6) この実施形態の露光装置21で
は、現在処理中のウェハWの各ショット領域SAijにつ
いて、正常ショット領域SAnであるのか、異常ショッ
ト領域SAaであるのかが、ディスプレイ67にて表示
されるようになっている。
【0084】このため、現在処理中のウェハWの露光状
況を容易かつ確実に把握することができるとともに、異
常ショット領域SAaの現像処理を経ることなく把握す
ることができる。
【0085】(7) この実施形態の露光装置21で
は、異常ショット領域SAaに関する情報が主制御系2
7内の記憶装置68に格納されるようになっている。そ
して、その格納に際して、同一のショット領域SAijが
所定の回数連続して異常ショット領域SAaとなってい
るときには、そのショット領域SAijがディスプレイ6
7上に連続異常ショット領域SAsaとして表示される。
【0086】このため、いち早くZレベリングステージ
42の載置面の連続異常ショット領域SAsaに対応する
部分を把握することができ、その点検及び清掃を行うこ
とができる。そして、例えばZレベリングステージ42
上に異物91が付着して、連続する複数枚のウェハWの
露光処理において、異常ショットが発生しているような
場合にも遅滞なく対処できる。従って、異常ショット領
域SAaの発生を未然に防止することができて、製品の
歩留まりを向上できる。
【0087】(8) この実施形態の露光装置21で
は、ウェハWの異常ショット領域SAaに関する情報
が、伝送路70及びホストコンピュータ71を介して、
そのウェハWが次回処理予定の露光装置21、21-1〜
21-7に伝送されるようになっている。
【0088】このため、そのウェハWの次回の露光処理
時に、異常ショット領域SAaの露光をスキップして、
次の正常ショット領域SAnの露光を行うことができ、
無駄な露光を回避することができる。従って、ウェハW
の処理時間の短縮を図ることができ、複数の露光装置2
1、21-1〜21-7全体としてスループットを向上する
ことができる。
【0089】(第2の実施形態)つぎに、この発明の第
2の実施形態について、前記第1の実施形態と異なる部
分を中心に説明する。
【0090】この第2の実施形態においては、次の各点
で前記第1の実施形態と異なっている。すなわち、異常
ショット領域SAaの判定のための位置情報の測定と、
露光面Wfの合わせ込みのための位置情報の測定とを、
それぞれ別の受光センサにより行っている。また、異常
ショット領域SAaの判定を各測定点AFij毎における
合わせ込み面に対する差分変動量を用いる点で異なって
いる。
【0091】まず、この実施形態のウェハWの露光面W
fの合わせ込み動作について説明する。前記合焦機構2
6の信号処理装置58は、前記ウェハWのX方向になら
んだ各サンプル点AFijの列Liのiが奇数であるの
か、偶数であるのかを問わず、図10(a)及び(b)
に実線で示す奇数番目の各サンプル点AFio(oは奇
数)(以下、「奇数サンプル点」とする)の位置情報に
基づいて、図1の投影光学系25の結像面に対する露光
面Wfの傾斜角と合わせ込み位置を算出する。
【0092】このとき、その各奇数サンプル点AFioの
位置情報に変動が生じている場合には、その各位置情報
に基づいて、例えば最小自乗近似により露光面Wfを平
均化した近似平面APFを算出する。そして、前記露光
面Wfが、前記投影光学系24の結像面または前記近似
平面APFによりなる合わせ込み面に合わせ込まれる。
【0093】一方、異常ショット領域SAaの判定は、
各サンプル点AFijの列Liのiが奇数であるのか、偶
数であるのかを問わず、図10(a)及び(b)に破線
で示す偶数番目の各サンプル点AFie(eは偶数)(以
下、「偶数サンプル点」とする)の位置情報に基づいて
行われるようになっている。ここで、これらの各偶数サ
ンプル点AFieの前記合わせ込み面(投影光学系24の
結像面または近似平面AFP)との距離(差分変動量)
を算出する。そして、その各距離(差分変動量)が所定
のしきい値を超えるときには、そのショット領域SAij
が異常ショット領域であると判定される。
【0094】以上のように構成されたこの第2の実施形
態によれば、前記第1の実施形態の(1)、(2)、
(5)〜(8)と同様の効果に加えて、以下の効果をも
奏する。
【0095】(9) 受光器56から例えばウェハWの
露光面Wfまたは近似平面APFの合わせ込みを行う際
に、全ての測定点AFijの位置情報を活用しようとする
と、取り扱うデータ量が大きくなる。そして、信号処理
装置58、主制御系27等にかかる負担が大きくなって
しまうことがある。このため、例えば一部の各受光セン
サ56ioからの検出信号のみに基づいて、ウェハWの合
わせ込み動作を行うことがある。
【0096】ここで、この実施形態の露光装置21で
は、奇数サンプル点AFioに対応する一部の受光センサ
56ioがウェハWの露光面Wfまたは近似平面APFの
合わせ込みに使用されている。一方、偶数サンプル点A
Fieに対応する他の一部の受光センサ56ieが、その各
偶数サンプル点AFieの高さ方向の位置の測定に使用さ
れている。従って、合わせ込みに使用されていない受光
センサ56ieの有効利用を図ることができる。
【0097】(10) この実施形態の露光装置21で
は、各偶数サンプル点AFieの位置と投影光学系24の
結像面によりなる合わせ込み面との距離(差分変動量)
が算出される。このように算出された各距離(差分変動
量)毎について、所定のしきい値を超えたとき、そのシ
ョット領域SAijが異常ショット領域SAaであると判
定される。
【0098】このため、ウェハWの露光面Wfにおける
歪みに伴う異常ショット領域SAの発生を、ウェハWの
現像を待つことなく露光処理時に確認することができ
る。 (第3の実施形態)つぎに、この発明の第3の実施形態
について、前記各実施形態と異なる部分を中心に説明す
る。
【0099】この第3の実施形態においては、図11に
示すように、投影光学系24の結像面の湾曲が生じてお
り、その結像面の湾曲を平均化した近似平面(像面傾
斜)ISに対して、合わせ込みを行う点で、前記各実施
形態と異なっている。また、異常ショット領域SAaの
判定を各測定点AFijの位置偏差から決定された近似曲
面APCと、合わせ込み面との相関係数に基づいて算出
された相関変動量を用いる点で前記各実施形態と異なっ
ている。
【0100】まず、この実施形態のウェハWの露光面W
fの合わせ込み動作及び異常ショット領域SAaの判定
動作について説明する。ただし、投影光学系24の結像
面の湾曲(以下、「像面湾曲」とする)IBは、予め求
められているものとする。
【0101】図11(a)に示すように、まず、主制御
系27は、前記像面湾曲IBから最小自乗近似により近
似平面(像面傾斜)ISを求める。一方、前記合焦機構
26の信号処理装置58は、ウェハWのX方向にならん
だ各サンプル点AFijの内、その一部の位置情報に基づ
いて、ウェハWの露光面Wfの前記像面傾斜ISに対す
る傾斜角と合わせ込み位置を算出する。そして、その傾
斜角と合わせ込み位置に基づいて、ウェハWの露光面W
fの前記像面傾斜ISへの合わせ込みが行われる。
【0102】この合わせ込み終了後、図11(a)及び
(b)に示すように、前記一部のサンプル点AFijの位
置情報に位置偏差Dが生じている場合には、その各位置
偏差Dを平均化した近似曲面APCを仮想する。次に、
この近似曲面APCと前記像面湾曲IBとの相関係数を
求める。そして、その相関係数の逆数(相関変動量)を
算出し、その逆数が所定のしきい値を超えるときには、
そのショット領域SAijが異常ショット領域であると判
定される。
【0103】一方、図11(a)に示すように、ウェハ
Wの露光面Wf上、または、ウェハWの裏面WbとZレ
ベリングステージ42の載置面との間に、異物91等が
存在しないときには、ウェハWの露光面Wfがほぼ平面
に保たれる。そして、この状態では、合わせ込みの終了
した状態で、ウェハWの露光面Wfと前記像面傾斜IS
とが、また、前記近似曲面APCと前記像面湾曲IBと
が、それぞれ一致した状態となる。
【0104】以上のように構成されたこの第3の実施形
態によれば、前記各実施形態の(1)、(2)、(5)
〜(8)と同様の効果に加えて、以下の効果をも奏す
る。 (11) この第3の実施形態の露光装置21では、ウ
ェハWの露光面Wfを投影光学系24の像面湾曲IBに
より決定される像面傾斜ISに対して合わせ込んでい
る。
【0105】このため、投影光学系24内のレンズ等の
収差によって、その投影光学系24に前記像面湾曲IB
が生じている場合において、各ショット領域SAijの周
辺部のデフォーカス量を低減することができる。
【0106】(12) この第3の実施形態の露光装置
21では、各サンプル点AFijが前記像面湾曲IBに対
して位置偏差Dを持って位置しているときには、その位
置偏差Dに基づく近似曲面APCと前記像面湾曲IBと
の相関係数の逆数(相関変動量)が算出される。このよ
うに算出された逆数(相関変動量)が所定のしきい値を
超えたとき、そのショット領域SAijが異常ショット領
域SAaであると判定される。
【0107】このため、ウェハWの露光面Wfにおける
歪みに伴う異常ショット領域SAの発生を、ウェハWの
現像を待つことなく露光処理時に確認することができ
る。 (変更例)なお、この発明は以下のように変更して具体
化することもできる。
【0108】・ 前記第1の実施形態において、合わせ
込み動作と異常ショット領域SAaの判定動作を、別々
の測定点AFijの位置情報に基づいて行ってもよい。ま
た、前記第2及び第3の実施形態において、合わせ込み
動作と異常ショット領域SAaの判定動作を、同一の測
定点AFijの位置情報に基づいて行ってもよい。
【0109】・ 前記第1の実施形態において、異常シ
ョット領域SAaの判定動作を、合わせ込み動作に用い
た各測定点AFijの位置情報によることなく、再度各測
定点AFijの位置情報を再測定して行ってもよい。
【0110】・ 前記第2の実施形態において、露光面
Wf上の各サンプル点と投影光学系24の結像面との間
の距離の総和を算出し、その総和が所定のしきい値を超
えるときには、そのショット領域SAijが異常ショット
領域SAaであると判定してもよい。また、前記第3の
実施形態において、各サンプル点と前記像面湾曲IBと
の間の距離の総和を算出し、その総和が所定のしきい値
を超えるときには、そのショット領域SAijが異常ショ
ット領域SAaであると判定してもよい。
【0111】・ 前記第2の実施形態において、偶数サ
ンプル点の位置情報に基づいて合わせ込み動作を行い、
奇数サンプル点の位置情報に基づいて異常ショット領域
SAaの判定動作を行ってもよい。
【0112】・ 前記各実施形態において、全ての測定
点AFijの位置情報に基づいて、異常ショット領域SA
aの判定を行ってもよい。このように構成すれば、異常
ショット領域SAaの判定精度を向上することができ
る。
【0113】・ 前記各実施形態において、連続異常シ
ョット領域SAsaが発生したときには、例えばブザーの
鳴動、回転灯の点灯、ディスプレイ67画面上での点滅
表示によって、その連続異常ショット領域SAsaの発生
をオペレータに警告してもよい。このように構成した場
合、オペレータに対して、連続異常ショット領域SAsa
の発生をより確実に知らしめることができて、オペレー
タに一層迅速にZレベリングステージ42の点検、清掃
等を行わせることができる。
【0114】・ 本発明の露光装置は、半導体素子製造
用の露光装置に限定されるものではなく、また、一括露
光と走査露光とが切換可能な露光装置あるいは縮小露光
型の露光装置に限定されるものでもない。すなわち、こ
の露光装置は、ステップ・アンド・リピート方式のみの
一括露光型露光装置(ステッパー)、液晶表示素子、撮
像素子、薄膜磁気ヘッド等の露光装置を含むものであ
る。
【0115】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれば
以下の優れた効果を奏する。請求項1の発明によれば、
感光基板の現像を経ることなく、露光動作中に異常ショ
ット領域の発生を把握することができる。従って、異常
ショット領域の発生をほとんど遅滞なく、しかも効率よ
く確認することができ、感光基板の露光処理の効率の向
上を図ることができる。
【0116】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
の効果に加えて、ショット領域の異常の判定を確実に行
うことができる。請求項3の発明によれば、請求項2の
発明の効果に加えて、前記ショット領域の異常判定のた
めの部品点数の増大を抑制することができる。また、そ
のショット領域の異常判定と合わせ込みとで各測定点の
位置情報を共用でき、露光装置の制御の簡素化を図るこ
とができる。
【0117】請求項4の発明によれば、請求項2の発明
の効果に加えて、合わせ込みに使用されていないセンサ
が存在するような場合には、そのセンサの有効活用を図
ることができる。
【0118】請求項5〜7の発明によれば、請求項1〜
4のいずれか一項の発明の効果に加えて、しきい値との
比較において、測定手段の測定結果に基づく変動量の選
択を適宜行うことができる。
【0119】請求項8の発明によれば、請求項6または
7の発明の効果に加えて、感光基板の露光面のフォーカ
シングを確実に行うことができる。請求項9及び10の
発明によれば、請求項1〜5、8のいずれか一項の発明
の効果に加えて、各ショット領域の周辺部におけるデフ
ォーカス量の低減を図ることができる。
【0120】請求項11の発明によれば、請求項1〜1
0のいずれか一項の発明の効果に加えて、表示手段の表
示により、異常ショットの発生を感光基板の現像前にお
いて容易に確認することができる。
【0121】請求項12の発明によれば、請求項1〜1
1のいずれか一項の発明の効果に加えて、異常なショッ
ト領域に対応する基板ステージの上面の所定部分等を、
早期に点検、清掃することができ、製品の歩留まりを向
上することができる。
【0122】請求項13の発明によれば、請求項1〜1
2のいずれか一項の発明の効果に加えて、無駄な露光が
回避されるとともに、感光基板の処理時間を短縮するこ
とができる。
【0123】請求項14の発明によれば、請求項1〜1
3のいずれか一項の発明と同様の効果が発揮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 露光装置の合焦機構を中心に示す構成図。
【図2】 (a)は投影光学系による露光フィールドを
含む領域に投影された2次元的なスリット状の開口パタ
ーン像の平面図、(b)は合焦機構のパターン形成板上
の開口パターンの説明図、(c)は受光器上の受光セン
サの配列の説明図。
【図3】 露光装置のレチクルステージ及び基板ステー
ジを中心に示す構成図。
【図4】 ディスプレイ上の一表示例を示す説明図。
【図5】 ホストコンピュータを中心に複数の露光装置
が接続された状態を示すブロック図。
【図6】 (a)はウェハの静止状態または走査状態に
おける、(b)は(a)とは逆方向への走査状態におけ
るサンプル点の読み取りに関する説明図。
【図7】 図6を違った角度から見た説明図。
【図8】 オートフォーカス及びオートレベリング機構
とその制御構成を示す構成図。
【図9】 第1の実施形態の異常ショット領域の判定に
関する説明図。
【図10】 第2の実施形態の異常ショット領域の判定
に関する説明図。
【図11】 第3の実施形態の異常ショット領域の判定
に関する説明図。
【符号の説明】
21、21-1〜21-7…露光装置、22…照明光学系、
24…投影光学系、25…基板ステージとしてのウェハ
ステージ、26…測定手段を兼ねる合焦機構、27、2
7-1〜27-7…比較手段及び判定手段を構成する主制御
系、56−11〜56−59…受光センサ、67…表示手段
及び警告手段を構成するディスプレイ、68…記憶手段
としての記憶装置、70…通信手段を構成する伝送路、
71…ホストコンピュータ、AFij…測定点、APC…
近似面としての近似曲面、D…位置偏差、IS…結像面
から決定される近似平面を構成する像面傾斜、R…マス
クとしてのレチクル、W…感光基板としてのウェハ、W
f…露光面。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスク上のパターンを照明する照明光学
    系と、前記マスク上のパターンを感光基板上に投影する
    投影光学系と、その投影光学系の光軸に交差するように
    前記感光基板を保持する基板ステージと、前記感光基板
    の露光面を所定の合わせ込み面に合わせ込む合焦機構と
    を備えた露光装置において、 前記感光基板の露光面上における複数の測定点に関する
    前記投影光学系の光軸と平行な方向の位置を測定する測
    定手段と、その測定手段の測定結果と所定のしきい値と
    を比較する比較手段と、その比較手段の比較結果に応じ
    て前記位置の測定される露光範囲が異常なものであるか
    否かを判定する判定手段とを備えた露光装置。
  2. 【請求項2】 前記測定点は前記露光面上に二次元的な
    広がりをもって配置されると共に、前記測定手段はそれ
    らの測定点に対応するように配置された複数の受光セン
    サを備えた請求項1に記載の露光装置。
  3. 【請求項3】 前記受光センサの一部または全部のセン
    サは、前記合焦機構における前記露光面を所定の合わせ
    込み面に合わせ込むためのセンサを兼ねる請求項2に記
    載の露光装置。
  4. 【請求項4】 前記受光センサの内、一部のセンサは前
    記露光面の合わせ込みに使用され、他の一部のセンサは
    各測定点の前記位置の測定に使用される請求項2に記載
    の露光装置。
  5. 【請求項5】 前記比較手段は、1つまたは複数の測定
    点の前記位置と他の測定点の前記位置との相互変動量を
    算出し、その各相互変動量と前記しきい値とを比較する
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の露光装置。
  6. 【請求項6】 前記比較手段は、各測定点における前記
    位置の前記合わせ込み面に対する差分変動量を算出し、
    その各差分変動量と前記しきい値とを比較する請求項1
    〜4のいずれか一項に記載の露光装置。
  7. 【請求項7】 前記比較手段は、前記複数の測定点の各
    々における前記露光面と前記合わせ込み面との位置偏差
    から決定される近似面と前記合わせ込み面との相関係数
    に基づいて相関変動量を算出し、その相関変動量と前記
    しきい値とを比較する請求項1〜4のいずれか一項に記
    載の露光装置。
  8. 【請求項8】 前記合わせ込み面は、前記投影光学系の
    結像面によりなる請求項6または7に記載の露光装置。
  9. 【請求項9】 前記投影光学系の結像面が湾曲している
    ときは、前記結像面から決定される近似平面に対して前
    記露光面を合わせ込むようにした請求項8に記載の露光
    装置。
  10. 【請求項10】 前記投影光学系の結像面またはその結
    像面から決定される近似平面を前記合わせ込み面とする
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の露光装置。
  11. 【請求項11】 前記判定手段による異常判定に基づい
    て、異常な露光範囲の表示を行う表示手段を設けた請求
    項1〜10のいずれか一項に記載の露光装置。
  12. 【請求項12】 前記判定手段による異常判定に基づく
    異常な露光範囲に関する情報を記憶する記憶手段を設
    け、連続する複数回の露光において、同一の露光範囲で
    異常判定が繰り返されたときに警告を発する警告手段を
    設けた請求項1〜11のいずれか一項に記載の露光装
    置。
  13. 【請求項13】 前記判定手段による異常判定に基づく
    異常な露光範囲に関する情報を複数台の露光装置を統括
    制御するホストコンピュータを介して次回処理の露光装
    置に伝送する通信手段を設けた請求項1〜12のいずれ
    か一項に記載の露光装置。
  14. 【請求項14】 前記請求項1〜13のいずれか一項に
    記載の露光装置の露光方法において、 感光基板の露光面上における複数の測定点に関する投影
    光学系の光軸と平行な方向の位置を測定し、その測定結
    果と所定のしきい値とを比較し、その比較結果に応じて
    その測定点を含む露光範囲が異常なものであるか否かを
    判定する露光装置の露光方法。
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