JP2002050560A - ステージ装置、計測装置及び計測方法、露光装置及び露光方法 - Google Patents

ステージ装置、計測装置及び計測方法、露光装置及び露光方法

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JP2002050560A
JP2002050560A JP2000234746A JP2000234746A JP2002050560A JP 2002050560 A JP2002050560 A JP 2002050560A JP 2000234746 A JP2000234746 A JP 2000234746A JP 2000234746 A JP2000234746 A JP 2000234746A JP 2002050560 A JP2002050560 A JP 2002050560A
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顕 高橋
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F9/00Registration or positioning of originals, masks, frames, photographic sheets or textured or patterned surfaces, e.g. automatically
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    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70691Handling of masks or workpieces
    • G03F7/70716Stages

Abstract

(57)【要約】 【課題】 アライメント顕微鏡のTIS計測に好適に用
いることができるステージ装置を提供する。 【解決手段】 2次元面内で移動するステージ(WS
T)上に基板ホルダ(25)が搭載され、この基板ホル
ダが、駆動装置により、基板(W)を保持して前記2次
元面に直交する所定の回転軸の回りにほぼ180°回転
可能となっている。従って、例えば、アライメント顕微
鏡のTIS計測に際して、基板を取り外し、基板を回転
させた後基板ホルダ上へ再度載置するという面倒な作業
を行う必要がなくなる。また、この場合、基板の回転は
基板ホルダ上に基板を保持したまま行われるので、回転
の前後における基板の中心位置ずれ等が生じるおそれも
ない。従って、アライメント顕微鏡のTIS計測を短時
間で、かつ高精度に行うことが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステージ装置、計
測装置及び計測方法、露光装置及び露光方法に係り、更
に詳しくは、基板の位置決め装置として好適なステージ
装置、該ステージ装置を用いて基板上に形成されたマー
クを光学的に検出するマーク検出系に固有の検出ずれを
計測する計測装置及び計測方法、該計測装置及び計測方
法を用いる露光装置及び露光方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体素子、液晶表示素子等
を製造するためのリソグラフィ工程では、マスク又はレ
チクル(以下「レチクル」と総称する)に形成されたパ
ターンを投影光学系を介してレジスト等が塗布されたウ
エハ又はガラスプレート等の基板(以下、「ウエハ」と
総称する)上に転写する露光装置が用いられている。近
年では、半導体素子の高集積化に伴い、ステップ・アン
ド・リピート方式の縮小投影露光装置(いわゆるステッ
パ)や、このステッパに改良を加えたステップ・アンド
・スキャン方式の走査型投影露光装置(いわゆるスキャ
ニング・ステッパ)等の逐次移動型の投影露光装置が主
流となっている。
【0003】半導体素子等は、基板上に複数層のパター
ンを重ね合せて形成されるため、ステッパ等の露光装置
では、ウエハ上に既に形成されたパターンと、レチクル
に形成されたパターンとの重ね合せを高精度に行う必要
がある。このため、ウエハ上のパターンが形成されたシ
ョット領域の位置を正確に計測する必要があり、この方
法として、ウエハ上の各ショット領域に付設されたアラ
イメントマークの位置をアライメント顕微鏡を用いて計
測することがなされている。この場合、アライメントマ
ークの位置を正確に計測するためには、アライメント顕
微鏡を構成する光学系に収差等が無い方が望ましい。こ
のような収差等があると、アライメントマークの位置計
測誤差が発生するためである。
【0004】しかし、光学系の収差が全く無い(収差ゼ
ロの)アライメント顕微鏡を製造することは実際問題と
して不可能であるから、通常は、アライメント顕微鏡の
検出ずれを測定し、その測定結果を用いてアライメント
結果(測定値)を補正することが行われている。
【0005】一般に、アライメント顕微鏡の光学収差の
うちで、アライメント計測(アライメント顕微鏡を用い
たマーク位置計測)において問題になるのは、コマ収差
である。コマ収差とは、レンズにおける光束が透過する
位置とレンズ中心との位置関係に応じて、レンズを透過
した結像光束の結像位置が横にずれるという現象であ
る。従って、光学系にコマ収差があると、検出するマー
クの線幅、ピッチが広く、回折光の角度が小さい場合に
は、マークの位置検出ずれは殆ど無視できるレベルとな
るが、検出するマークの線幅及びピッチが狭く、回折光
の角度が大きい場合には、マークの位置検出ずれは、無
視できないレベルとなる。すなわち、光学系にコマ収差
があると、同一位置にあるラインパターンであっても、
線幅が異なると異なる位置に結像されるため、結果的に
検出ずれが生じてしまう。
【0006】アライメント顕微鏡に起因する検出ずれ
(上記の光学系のコマ収差に起因する検出ずれが殆どの
部分を占めるが、検出対象であるマークのプロセスに起
因する検出ずれ分等も含む)、すなわちTIS(Tool I
nduced Shift)を求める方法として、ウエハの方向0°
の場合と180°の場合の両方の状態で、アライメント
顕微鏡によりマーク計測を行って、この計測結果に基づ
いてTISを求める方法が知られている。前述の如く、
光学系にコマ収差があるとパターン線幅に応じて結像位
置が異なるため、TIS計測では、太い線幅のマークを
基準として、細い線幅のマーク位置を計測することで評
価が行われる。
【0007】以下、従来のTISの計測方法について簡
単に説明する。なお、実際のウエハアライメントでは、
2次元面内の位置計測が行われるが、ここでは、説明を
簡単にするため、1次元の計測を採り上げて説明する。
【0008】表面に線幅の広い基準マークと線幅の狭い
アライメントマークとが形成された計測専用のウエハ
(以下、便宜上「工具ウエハ」という)を用意する。そ
して、この工具ウエハをウエハホルダ上に載置する。こ
の際、基準マークとアライメントマークとが、所定の直
交座標系上の所定の一軸(例えばX軸)に平行な軸に沿
って並ぶように工具ウエハをウエハホルダ上に載置し
て、アライメントマークと基準マークとのX座標をアラ
イメント顕微鏡を用いてそれぞれ計測し、この計測結果
から両マークの距離X0を求める。ここで、工具ウエハ
の中心点(α,β)を原点とする上記の直交座標系とそ
れぞれ平行な直交座標系であるウエハ座標系上における
基準マークのX座標をRM、アライメントマークのX座
標をAMとする。両マークの距離をXとすると、X=A
M−RMである(これが真値である)。
【0009】上述したように、アライメントマークは線
幅が狭いため、その計測結果には無視できないレベルの
アライメント顕微鏡のTISが含まれるが、線幅の広い
基準マークの計測結果に含まれるTISは零とみなせ
る。そこで、上記の実測値X0は、アライメントマーク
のX座標の計測値をAM(0)、基準マークの計測値をR
(0)として、次式(1)のように表される。
【0010】
【0011】次に、ウエハをウエハホルダ上から回収
し、ウエハの中心(前述のウエハ座標系の原点)を中心
としてウエハを180°回転した後、再びウエハホルダ
上に載置し、上記と同様にアライメントマーク及び基準
マークの位置を計測し、両者の距離X180を求める。こ
の場合、実測値X180は、アライメントマークのX座標
の計測値をAM(180)、基準マークの計測値をRM(180)
として、次式(2)のように表される。
【0012】 X180=RM(180)−AM(180) =α−RM−(α−AM+TIS) =AM−RM−TIS ……(2)
【0013】上記式(1)、(2)より、アライメント
顕微鏡のTISを求めると、
【0014】 TIS=(X0−X180)/2 ……(3) となる。
【0015】以上のようにして求められたTISは、実
際に露光される(実プロセスの)ウエハ上に形成された
アライメントマークの計測値に対する補正値として用い
られている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たアライメント顕微鏡のTIS計測方法では、基準マー
クとアライメントマークの両方が形成された特別のウエ
ハ(工具ウエハ)を用意しなければならないとともに、
この工具ウエハに形成されたアライメントマークに対す
るアライメント顕微鏡のTISしか計測できなかった。
そのため、実際に露光したいウエハ(実プロセスウエ
ハ)に形成されたアライメントマークに対するアライメ
ント顕微鏡のTISを正確に求めることが困難であり、
各実プロセスウエハにおけるアライメント結果を正しく
補正することはできなかった。
【0017】また、上記のように工具ウエハをウエハホ
ルダ上から回収し、180°回転し、ウエハホルダ上へ
再度載置する、という動作を行うことから、計測作業が
面倒であるとともに、180°回転の前後でウエハの中
心位置ずれや回転ずれを招くというおそれもあった。こ
のような場合は、結果的にTISの計測精度が低下して
しまう。
【0018】本発明は、かかる事情の下になされたもの
で、その第1の目的は、例えば、アライメント顕微鏡の
TIS計測に好適に用いることができるステージ装置を
提供することにある。
【0019】本発明の第2の目的は、実プロセスの基板
に対するマーク検出系に起因する検出ずれを、短時間で
かつ精度良く計測することができる計測装置及び計測方
法を提供することにある。
【0020】本発明の第3の目的は、露光精度を向上す
ることができる露光装置及び露光方法を提供することに
ある。
【0021】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、基板(W)を保持するステージ装置であって、2次
元面内で移動するステージ(WST)と;前記ステージ
上に搭載され、前記基板を保持して前記2次元面に直交
する所定の回転軸の回りにほぼ180°回転が可能な基
板ホルダ(25)と;前記基板ホルダを回転駆動する駆
動装置(74)とを備える。
【0022】これによれば、2次元面内で移動するステ
ージ上に基板ホルダが搭載され、この基板ホルダが、駆
動装置により、基板を保持して前記2次元面に直交する
所定の回転軸の回りにほぼ180°回転可能となってい
る。すなわち、基板を基板ホルダから取り外すことなく
ほぼ180°回転させることができる。従って、例え
ば、前述したアライメント顕微鏡のTIS計測に際し
て、基板を基板ホルダから取り外し、回転後基板ホルダ
上へ基板を再度載置するという面倒な作業を行う必要が
なくなる。また、この場合、基板の回転は基板ホルダ上
に基板を保持したまま行われるので、回転の前後におけ
る基板の中心位置ずれ等が生じるおそれもない。従っ
て、アライメント顕微鏡のTIS計測を短時間で、かつ
高精度に行うことが可能となる。
【0023】ここで、「ほぼ180°」とは、正確に1
80°である場合の他、例えば180°±10分程度
(数mrad程度)の角度をも含み、また、「ほぼ18
0°回転が可能な」であるから、ほぼ180°を超える
角度の回転が可能な場合も当然に含む。
【0024】請求項2に記載の発明は、基板(W)上に
形成されたマークを光学的に検出するマーク検出系(A
S)に起因する検出ずれを計測する計測装置であって、
2次元面内で移動するステージ(WST)と;前記ステ
ージの位置を検出する位置検出系(18)と;前記ステ
ージ上に搭載され、前記基板を保持して前記2次元面に
直交する所定の回転軸の回りにほぼ180°回転が可能
で、前記基板の保持面の外側の部分に少なくとも1つの
基準マーク(FMn)が配置された基板ホルダ(25)
と;前記基板ホルダを回転駆動する駆動装置(74)
と;前記基準マークのうちの少なくとも1つの特定の基
準マークの位置情報と前記基板上の少なくとも1つの選
択された位置合わせマーク(AMn)の位置情報とを、
前記基板ホルダの向きが所定方向に設定されている第1
の状態で、前記マーク検出系と前記位置検出系とを用い
て検出する第1の検出制御系(20)と;前記駆動装置
を介して前記基板ホルダを前記第1の状態から180°
回転させた第2の状態で、前記第1の状態で前記位置情
報が検出された前記各マークの位置情報を前記マーク検
出系と前記位置検出系とを用いて検出する第2の検出制
御系(20)と;前記第1の検出制御系と前記第2の検
出制御系との検出結果を用いて前記マーク検出系に起因
する検出ずれを算出する演算装置(20)と;を備え
る。
【0025】ここで、「マーク検出系に起因する検出ず
れ」とは、マーク検出系を構成する光学系の収差分がそ
の大部分を占めるが、検出対象のマークが形成された基
板のプロセスに起因する検出ずれ分をも含む、マーク検
出系に固有の検出ずれを言い、例えば、前述したTIS
がこれに該当する。
【0026】これによれば、ステージ上で基板ホルダの
向きが所定方向に設定されている第1の状態で、第1の
検出制御系により、マーク検出系と位置検出系とを用い
て、基板ホルダ上に形成された基準マークのうち特定の
少なくとも1つの位置情報と、基板ホルダ上に搭載され
た基板上の少なくとも1つの選択された位置合わせマー
クの位置情報とが検出される。次に、第2の検出制御系
により、駆動装置を介して基板ホルダが第1の状態から
180°回転され、この第2の状態で、マーク検出系と
位置検出系とを用いて、第1の状態で位置情報が検出さ
れた各マークの位置情報が検出される。そして、演算装
置により、第1、第2の検出制御系の検出結果を用いて
マーク検出系に起因する検出ずれが算出される。本発明
によれば、第1の状態と、第2の状態とで、位置合わせ
マークと基準マークとの位置関係の情報をそれぞれ求
め、それらの両者の位置関係の情報を用いて所定の演算
を行うことにより、マーク検出系に起因する検出ずれを
簡易且つ精度良く算出することが可能である。その理由
は、次の通りである。
【0027】基板が基板ホルダに対して位置ずれしない
限り、第1の状態と第2の状態との間で、実際には、基
準マークと位置合わせマークとは、位置関係に変化が生
じないにもかかわらず、得られる両者の位置関係の情報
は異なったものとなる。これは、それぞれの位置関係の
情報にマーク検出系に起因する検出ずれが含まれるため
である。従って、第1の状態における両者の位置関係の
情報と、第2の状態における両者の位置関係の情報とに
基づいて、所定の演算を行えば、マーク検出系に起因す
る検出ずれを簡単にかつ精度良く検出することができ
る。また、この場合、基準マークが基板ホルダ上に形成
されているので、如何なる基板をホルダ上に載置して
も、上記の検出ずれの計測が可能となり、実際に露光に
用いられる基板上のマークに対するマーク検出系の検出
ずれの計測が可能となる。
【0028】この場合において、請求項3に記載の発明
の如く、前記第1の検出制御系及び前記第2の検出制御
系の検出結果は、1つの基準マークと前記基板上の特定
の1つの位置合わせマークとの位置情報であることとし
ても良い。かかる場合には、第1の状態、第2の状態で
基準マークと位置合わせマークを1つずつ検出するの
で、マーク検出系に起因する検出ずれの算出を短時間で
行うことが可能となる。
【0029】上記請求項2に記載の発明に係る計測装置
において、請求項4に記載の発明の如く、前記第1の検
出制御系及び前記第2の検出制御系の検出結果は、同一
の複数の基準マークの位置情報をそれぞれ含み、前記演
算装置は、前記複数の基準マークの位置情報をそれぞれ
統計処理して前記第1、第2の状態における前記基板ホ
ルダの位置に関する情報を算出し、該算出結果を用いて
前記マーク検出系に起因する検出ずれを算出することと
しても良い。かかる場合には、第1、第2の状態で検出
される同一の複数の基準マークの位置情報が統計処理さ
れ、各状態での基板ホルダの位置に関する情報が算出さ
れるので、より正確な基板ホルダの位置に関する情報が
算出され、ひいては、より正確なマーク検出系に起因す
る検出ずれの算出が可能となる。
【0030】上記請求項2及び4に記載の発明におい
て、請求項5に記載の発明の如く、前記第1の検出制御
系及び前記第2の検出制御系の検出結果は、同一の複数
の位置合わせマークの情報をそれぞれ含み、前記演算装
置は、前記複数の位置合わせマークの位置情報をそれぞ
れ統計処理して前記第1、第2の状態における前記基板
の位置に関する情報を算出し、該算出結果を用いて前記
マーク検出系に起因する検出ずれを算出することとして
も良い。かかる場合には、第1、第2の状態で検出され
る同一の複数の位置合わせマークの位置情報が統計処理
され、各状態での基板の位置に関する情報が算出される
ので、より正確な基板の位置に関する情報を算出するこ
とができ、ひいては、より正確なマーク検出系に起因す
る検出ずれの算出が可能となる。
【0031】請求項6に記載の発明は、エネルギビーム
(IL)により基板(W)を露光して前記基板上に所定
のパターンを形成する露光装置であって、請求項2〜5
のいずれか一項に記載の計測装置(18,20,50
等)と;前記計測装置により計測された前記マーク検出
系(AS)に起因する検出ずれを補正するように、露光
の際の前記ステージの位置を制御する制御装置(20)
と;を備える。
【0032】これによれば、請求項2〜5に記載の各計
測装置により計測されたマーク検出系に起因する検出ず
れを補正するように、制御装置により、露光の際のステ
ージの位置が制御されるので、基板の露光を高精度に行
うことが可能になる。
【0033】請求項7に記載の発明は、基板(W)上に
形成されたマークを光学的に検出するマーク検出系(A
S)に起因する収差を計測する計測方法であって、外周
部の近傍に少なくとも1つの基準マーク(FMn)が形
成された基板ホルダ(25)上に、少なくとも1つの位
置合わせマーク(AMn)が形成された基板を載置する
第1工程と;前記基準マークのうちの少なくとも1つの
特定の基準マークと、前記基板上の少なくとも1つの選
択された位置合わせマークとを、前記基板ホルダの向き
が所定方向に設定されている第1の状態で、前記マーク
検出系を用いて検出し、該検出結果と前記各マークの検
出時の前記基板ホルダの位置とに基づいて前記検出対象
の各マークの位置情報を求める第2工程と;前記基板ホ
ルダを前記第1の状態から前記基板の載置面にほぼ直交
する所定の回転軸の回りに180°回転させた第2の状
態で、前記検出対象の各マークを前記マーク検出系を用
いて検出し、該検出結果と前記各マークの検出時の前記
基板ホルダの位置とに基づいて前記検出対象の各マーク
の位置情報を求める第3工程と;前記第2、第3工程で
それぞれ求められた前記検出対象の各マークの位置情報
を用いて前記マーク検出系に起因する検出ずれを算出す
る第4工程と;を含む。
【0034】これによれば、第1工程において、外周部
の近傍に少なくとも1つの基準マークが形成された基板
ホルダ上に、少なくとも1つの位置合わせマークが形成
された基板を載置し、第2工程において、基板ホルダの
向きが所定方向に設定されている第1の状態で、基準マ
ークのうちの少なくとも1つの特定の基準マークと、基
板上の少なくとも1つの選択された位置合わせマークと
を、マーク検出系を用いて検出し、該検出結果と各マー
クの検出時の基板ホルダの位置とに基づいて検出対象の
各マークの位置情報を求める。また、第3工程では、基
板ホルダを第1の状態から基板の載置面にほぼ直交する
所定の回転軸の回りに180°回転させた第2の状態
で、検出対象の各マークをマーク検出系を用いて検出
し、該検出結果と各マークの検出時の基板ホルダの位置
とに基づいて検出対象の各マークの位置情報を求める。
そして、第4工程では、第2、第3工程でそれぞれ求め
た検出対象の各マークの位置情報を用いてマーク検出系
に起因する検出ずれを算出する。この場合も、請求項2
と同様の理由により、マーク検出系に起因する検出ずれ
を簡易且つ高精度に求めることができる。
【0035】この場合において、請求項8に記載の発明
の如く、前記第2工程及び第3工程では、1つの基準マ
ークと前記基板上の特定の1つの位置合わせマークとの
位置情報を求めることとしても良い。かかる場合には、
第1の状態、第2の状態で基準マークと位置合わせマー
クを1つずつ検出するので、マーク検出系に起因する検
出ずれの算出を短時間で行うことが可能となる。
【0036】上記請求項7に記載の発明に係る計測方法
において、請求項9に記載の発明の如く、前記第2工程
及び第3工程で求められる位置情報には、同一の複数の
基準マークの位置情報がそれぞれ含まれ、前記第4工程
では、前記複数の基準マークの位置情報をそれぞれ統計
処理して前記第1、第2の状態における前記基板ホルダ
の位置に関する情報を算出し、該算出結果を用いて前記
マーク検出系に起因する収差を算出することとしても良
い。かかる場合には、第1、第2の状態で検出される同
一の複数の基準マークの位置情報が統計処理され、各状
態での基板ホルダの位置に関する情報が算出されるの
で、より正確な基板ホルダの位置に関する情報を算出す
ることができ、ひいては、より正確なマーク検出系に起
因する検出ずれの算出が可能である。
【0037】上記請求項7及び9に記載の各発明に係る
計測方法において、請求項10に記載の発明の如く、前
記第2工程及び第3工程で求められる位置情報には、同
一の複数の位置合わせマークの位置情報がそれぞれ含ま
れ、前記第4工程では、前記複数の位置合わせマークの
位置情報をそれぞれ統計処理して前記第1、第2の状態
における前記基板の位置に関する情報を算出し、該算出
結果を用いて前記マーク検出系に起因する検出ずれを算
出することとしても良い。かかる場合には、第1、第2
の状態で検出される同一の複数の位置合わせマークの位
置情報が統計処理され、各状態での基板の位置に関する
情報が算出されるので、より正確な基板の位置に関する
情報を算出することができ、ひいては、より正確なマー
ク検出系に起因する検出ずれの算出が可能となる。
【0038】この場合において、請求項11に記載の発
明の如く、前記基板の位置に関する情報は、前記複数の
位置合わせマークの位置情報の平均値に基づいて得られ
ることとしても良い。
【0039】上記請求項9及び10に記載の各発明に係
る計測方法において、請求項12に記載の発明の如く、
前記統計処理の結果として得られる前記位置に関する情
報は、前記基板ホルダの移動を規定する直交座標系上の
座標軸方向のオフセットであることとすることができ
る。
【0040】請求項13に記載の発明は、エネルギビー
ム(IL)により基板(W)を露光して前記基板上に所
定のパターンを形成する露光方法であって、請求項7〜
12のいずれか一項に記載の計測方法により前記マーク
検出系に起因する検出ずれを計測する工程と;計測され
た前記マーク検出系に起因する検出ずれを補正するよう
に、露光の際の前記基板ホルダの位置を制御する工程
と;を含む。
【0041】これによれば、請求項7〜12に記載の各
計測方法により計測されたマーク検出系に起因する検出
ずれを補正するように、露光の際のステージの位置が制
御されるので、基板の露光を高精度に行うことが可能に
なる。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を、図
1〜図5に基づいて説明する。
【0043】図1には、一実施形態に係る露光装置10
0の概略構成が示されている。この露光装置100は、
ステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置であ
る。この露光装置100は、照明系10、レチクルRを
保持するレチクルステージRST、投影光学系PL、基
板としてのウエハWが搭載されるステージ装置50、及
び装置全体を統括制御する主制御系20等を備えてい
る。
【0044】前記照明系10は、例えば特開平10−1
12433号公報などに開示されるように、光源、フラ
イアイレンズ又はロッドインテグレータ(内面反射型イ
ンテグレータ)等からなる照度均一化光学系、リレーレ
ンズ、可変NDフィルタ、レチクルブラインド、及びダ
イクロイックミラー等(いずれも不図示)を含んで構成
されている。この照明系10では、回路パターン等が描
かれたレチクルR上のレチクルブラインドで規定された
スリット状の照明領域部分をエネルギビームとしての照
明光ILによりほぼ均一な照度で照明する。ここで、照
明光ILとしては、KrFエキシマレーザ光(波長24
8nm)などの遠紫外光、ArFエキシマレーザ光(波
長193nm)、あるいはF2レーザ光(波長157n
m)などの真空紫外光などが用いられる。照明光ILと
して、超高圧水銀ランプからの紫外域の輝線(g線、i
線等)を用いることも可能である。
【0045】前記レチクルステージRST上には、レチ
クルRが、例えば真空吸着により固定されている。レチ
クルステージRSTは、例えばリニアモータ等を含む不
図示のレチクルステージ駆動部によって、レチクルRの
位置決めのため、照明系10の光軸(後述する投影光学
系PLの光軸AXに一致)に垂直なXY平面内で微少駆
動可能であるとともに、所定の走査方向(ここではY方
向とする)に指定された走査速度で駆動可能となってい
る。
【0046】レチクルステージRSTのステージ移動面
内の位置は、レチクルレーザ干渉計(以下、「レチクル
干渉計」という)16によって、移動鏡15を介して、
例えば0.5〜1nm程度の分解能で常時検出される。
レチクル干渉計16からのレチクルステージRSTの位
置情報はステージ制御系19及びこれを介して主制御系
20に供給される。ステージ制御系19では、主制御系
20からの指示に応じ、レチクルステージRSTの位置
情報に基づいてレチクルステージ駆動部(図示省略)を
介してレチクルステージRSTを駆動制御する。
【0047】レチクルRの上方には、不図示ではある
が、一対のレチクルアライメント系が配置されている。
この一対のレチクルアライメント系は、照明光ILと同
じ波長の照明光にて検出対象のマークを照明するための
落射照明系と、その検出対象のマークの像を撮像するた
めのレチクルアライメント顕微鏡とをそれぞれ含んで構
成されている。レチクルアライメント顕微鏡は結像光学
系と撮像素子とを含んでおり、レチクルアライメント顕
微鏡による撮像結果は主制御系20に供給されている。
この場合、レチクルRからの検出光をレチクルアライメ
ント系に導くための不図示の偏向ミラーが移動自在に配
置されており、露光シーケンスが開始されると、主制御
系20からの指令により、不図示の駆動装置により偏向
ミラーはそれぞれレチクルアライメント系と一体的に照
明光ILの光路外に退避される。
【0048】前記投影光学系PLは、レチクルステージ
RSTの図1における下方に配置され、その光軸AXの
方向がZ軸方向とされている。投影光学系PLとして
は、例えば両側テレセントリックで所定の縮小倍率(例
えば1/5、又は1/4)を有する屈折光学系が使用さ
れている。このため、照明系10からの照明光ILによ
ってレチクルRの照明領域が照明されると、このレチク
ルRを通過した照明光ILにより、投影光学系PLを介
してその照明領域内のレチクルRの回路パターンの縮小
像(部分倒立像)が表面にレジスト(感光剤)が塗布さ
れたウエハW上に形成される。
【0049】前記ステージ装置50は、ステージとして
のウエハステージWSTと、基板ホルダとしてのウエハ
ホルダ25と、これらウエハステージWST及びウエハ
ホルダ25を駆動するウエハステージ駆動部24とを備
えている。前記ウエハステージWSTは、投影光学系P
Lの図1における下方で、不図示のベース上に配置さ
れ、ウエハステージ駆動部を構成する不図示のリニアモ
ータ等によってXY方向へ駆動されるXYステージ31
と、該XYステージ31上に載置され、不図示のZ・チ
ルト駆動機構によって、Z方向及びXY面に対する傾斜
方向へ微小駆動されるZ・チルトステージ30とを備え
ている。また、前記ウエハホルダ25は、Z・チルトス
テージ30上に設けられ、ウエハWを吸着保持するよう
になっている。
【0050】ウエハホルダ25は、ウエハホルダ25を
Z・チルトステージ30とともに一部破砕して示す図2
及び図4(A)等を総合すると分かるように、円板状の
形状を有しており、その上面には、図2に示されるよう
に、同心円で径の異なる溝64が複数形成されている。
これらの溝64には不図示の吸引孔が多数設けられてお
り、これらの吸引孔を介して不図示のバキュームポンプ
の真空吸引力によりウエハWがウエハホルダ25上に吸
着保持されるようになっている。
【0051】また、Z・チルトステージ30には、図2
に示されるように、ウエハホルダ25の下半部が嵌合可
能な丸穴72が形成されている。ウエハホルダ25は、
この丸穴72にその下半部が嵌合した状態で、不図示の
真空吸引機構による真空吸引力により、Z・チルトステ
ージ30に固定されるようになっている。
【0052】前記Z・チルトステージ30の底部には、
前記丸穴72の内部の底面の中心部に相当する位置に、
上下動・回転機構74が埋め込まれている。この上下動
・回転機構74は、不図示のモータ等を含み、一端がウ
エハホルダ25の底面に固定された駆動軸75を上下動
及びほぼ180°回転させる機構である。この上下動・
回転機構74は、図1のウエハステージ駆動部24の一
部を構成するもので、図1のステージ制御系19によっ
て制御される。
【0053】また、丸穴72の内部の底面上には、ウエ
ハステージ駆動部24を構成する駆動機構により駆動さ
れる3本の上下動ピン(センターアップ)78が設けら
れている。これらの上下動ピン78は、ウエハホルダ2
5がZ・チルトステージ30上に吸着固定された状態で
は、それぞれの先端部が、それぞれの上下動ピン78に
対向するウエハホルダ25の所定位置にそれぞれ形成さ
れた不図示の丸孔をそれぞれ介してウエハホルダ25の
上面側に出没可能になっている。従って、ウエハ交換時
には、3本の上下動ピン78によってウエハWを3点で
支持し、あるいは上下動させたりすることができるよう
になっている。
【0054】ウエハホルダ25の上面には、図4(A)
に示されるように、ウエハWの周囲の部分に所定の位置
関係、具体的には正方形の各頂点の位置に、4つの計測
用基準板21A,21B,21C,21Dが配設されて
いる。これらの計測用基準板21A,21B,21C,
21Dの上面は、ウエハホルダ25上に載置されるウエ
ハWの表面と同じ高さとなるように設定されている。
【0055】これらの計測用基準板21A,21B,2
1C,21Dの上面には、基準マークFM1,FM2,
FM3,FM4がそれぞれ形成されている。これらの基
準マークFM1〜FM4は、図3の拡大平面図に示され
るように、X軸方向に配列された、例えば6μmL/S
マークから成るX軸マーク26Xと、Y軸方向に配列さ
れた、例えば6μmL/Sマークから成るY軸マーク2
6Y、及びX軸方向に配列された例えば0.2μmL/
Sマークから成るセグメント(全幅6μm)が、例えば
6μmのピッチでX軸方向に配列されたセグメントマー
ク27Xと、Y軸方向に配列された、例えば0.2μm
L/Sマークから成るセグメント(全幅6μm)が、例
えば6μmのピッチでY軸方向に配列されたセグメント
マーク27Yとを備えている。なお、このX軸、Y軸マ
ーク(26X,26Y)及びセグメントマーク(27
X,27Y)は計測用基準板上に少なくとも一方が形成
されていれば良く、線幅が6μmと広いX、Y軸マーク
(26X,26Y)の形成が困難な場合には、線幅の狭
いセグメントマーク(27X,27Y)のみを形成する
こととしても良い。
【0056】なお、計測用基準板21A〜21Dは、後
述するアライメント顕微鏡ASのTISの計測の基準と
なるものであるから、アライメント顕微鏡ASの光学収
差等によって計測結果が変動しないよう、収差の影響を
受け難い形状(ピッチ、段差、組成等)とされている。
【0057】また、図2に示されるように、ウエハステ
ージWSTを構成するZ・チルトステージ30上のウエ
ハW近傍には、基準マーク板40が固定されている。こ
の基準マーク板40の表面は、ウエハホルダ25の表面
と同じ高さに設定され、この表面には図4(A)に示さ
れるように所定の位置関係で、一対の第1基準マークM
K1,MK3と、第2基準マークMK2とが形成されて
いる。
【0058】図1に戻り、XYステージ31は、走査方
向(Y方向)の移動のみならず、ウエハW上の複数のシ
ョット領域を前記照明領域と共役な露光領域に位置させ
ることができるように、走査方向に直交する非走査方向
(X方向)にも移動可能に構成されており、ウエハW上
の各ショット領域を走査(スキャン)露光する動作と、
次ショットの露光のための走査開始位置まで移動する動
作とを繰り返すステップ・アンド・スキャン動作を行
う。
【0059】ウエハステージWSTのXY平面内での位
置(θz回転を含む)は、Z・チルトステージ30の上
面に設けられた移動鏡17を介して、位置検出系として
のウエハレーザ干渉計システム18によって、例えば
0.5〜1nm程度の分解能で常時検出されている。こ
こで、実際には、Z・チルトステージ30上には、例え
ば図4(A)に示されるように、走査方向(Y方向)に
直交する反射面を有するY移動鏡17Yと非走査方向
(X方向)に直交する反射面を有するX移動鏡17Xと
が設けられ、これに対応してウエハレーザ干渉計システ
ム18もY移動鏡に垂直に干渉計ビームを照射するY干
渉計と、X移動鏡に垂直に干渉計ビームを照射するX干
渉計とが設けられているが、図1ではこれらが代表的に
移動鏡17、ウエハレーザ干渉計システム18として示
されている。すなわち、本実施形態では、ウエハステー
ジWSTの移動位置を規定する静止座標系(直交座標
系)が、ウエハレーザ干渉計システム18のY干渉計及
びX干渉計の測長軸によって規定されている。以下にお
いては、この静止座標系を「ステージ座標系」とも呼
ぶ。なお、ウエハレーザ干渉計システム18のY干渉計
及びX干渉計の少なくとも一方は、測長軸を複数有する
多軸干渉計であり、この干渉計によって、ウエハステー
ジWST(より正確には、Z・チルトステージ30)の
θz回転(ヨーイング)も計測されている。
【0060】ウエハステージWSTのステージ座標系上
における位置情報(又は速度情報)はステージ制御系1
9、及びこれを介して主制御系20に供給される。ステ
ージ制御系19では、主制御系20の指示に応じ、ウエ
ハステージWSTの上記位置情報(又は速度情報)に基
づき、ウエハステージ駆動部24を介してウエハステー
ジWSTを制御する。
【0061】投影光学系PLの側面には、オフアクシス
方式のマーク検出系としてのアライメント顕微鏡ASが
設けられている。このアライメント顕微鏡ASとして
は、ここでは、例えば特開2000−77295号公報
などに開示されているような(Field Image Alignment
(FIA)系)が用いられている。このアライメント顕
微鏡ASは、所定の波長幅を有する照明光(例えば白色
光)をウエハに照射し、ウエハ上の位置合わせマークと
してのアライメントマークの像と、対物レンズ等によっ
てウエハと共役な面内に配置された指標板上の指標マー
クの像とを、撮像素子(CCDカメラ等)の受光面上に
結像して検出するものである。アライメント顕微鏡AS
はアライメントマーク及び基準マーク板40上の第1基
準マークの撮像結果を、主制御系20へ向けて出力す
る。
【0062】さらに、本実施形態の露光装置100で
は、ウエハWのZ方向位置は、図示は省略されている
が、例えば特開平6−283403号公報等に開示され
る多点焦点位置検出系から成るフォーカスセンサによっ
て計測されるようになっており、このフォーカスセンサ
の出力が主制御系20に供給され、主制御系20ではZ
・チルトステージ30を制御していわゆるフォーカスレ
ベリング制御を行うようになっている。
【0063】主制御系20は、マイクロコンピュータ又
はワークステーションを含んで構成され、装置の構成各
部を統括して制御する。
【0064】次に、上述のようにして構成された本実施
形態の露光装置100により、1ロット(例えば25
枚)のウエハWに対して第2層目(セカンドレイヤ)以
降の層の露光処理を行う際の動作について、説明する。
【0065】まず、不図示のレチクルローダによって、
レチクルステージRST上にレチクルRがロードされ
る。このレチクルRのロード後、主制御系20では、レ
チクルアライメント及びベースライン計測を行う。具体
的には、主制御系20では、ステージ制御系19及びウ
エハステージ駆動部24を介してウエハステージWST
上の基準マーク板40を投影光学系PLの直下に位置決
めし、不図示のレチクルアライメント系を用いてレチク
ルR上の一対のレチクルアライメントマークと基準マー
ク板40上の前記一対のレチクルアライメントマークに
それぞれ対応するレチクルアライメント用の一対の第1
基準マークMK1,MK3との相対位置を検出する。そ
の後、主制御系20ではウエハステージWSTを所定
量、例えばベースライン量の設計値だけXY面内で移動
して、アライメント顕微鏡ASを用いて基準マーク板4
0上のベースライン計測用の第2基準マークMK2を検
出する。ここで、第2基準マークMK2としては、位相
パターン(ラインアンドスペース段差マーク)が用いら
れており、主制御系20では、このアライメント顕微鏡
ASを用いての第2基準マークMK2の検出の際に、例
えば特開2000−77295号公報に開示されるよう
に、ウエハホルダ25をZ・チルトステージ30を介し
てZ軸方向に所定ステップで移動させながら、位相パタ
ーンのエッジに対応する像の非対称性又は位相パターン
の凹凸部の像強度の差異を計測することにより、焦点位
置を検出し、その位置(ベストフォーカス状態)で第2
基準マークMK2の検出するようになっている。
【0066】また、主制御系20では、このとき得られ
るアライメント顕微鏡ASの検出中心と第2基準マーク
MK2の相対位置関係及び先に計測したレチクルアライ
メントマークと基準マーク板40上の第1基準マークM
K1,MK3との相対位置と、それぞれに対応するウエ
ハレーザ干渉計システム18の計測値とに基づいて、ベ
ースライン量(レチクルパターンの投影位置とアライメ
ント顕微鏡ASの検出中心(指標中心)との相対位置関
係)を計測する。
【0067】このような一連の準備作業が終了した時点
で、以下に述べる、ウエハ処理動作が開始される。
【0068】まず、ウエハ処理動作では、不図示のウエ
ハローダによってウエハホルダ25上にロット先頭(ロ
ット内の第1枚目)のウエハWがロードされ、真空吸着
される。
【0069】ウエハW上には、図4(A)に示されるよ
うに、複数のショット領域がマトリクス状に配列され、
各ショット領域には前工程までの露光及び現像等により
それぞれチップパターンが形成されている。また、各シ
ョット領域には、アライメントマークAM1〜AM4を
用いて代表的に示されるように、位置合わせマークとし
てのアライメントマークが付随して設けられている。な
お、アライメントマークは、実際には、隣接ショット間
のストリートライン上に設けられるが、ここでは、説明
の便宜上、ショットの内部の位置に設けた場合が示され
ている。
【0070】また、このとき、ウエハWは、不図示のプ
リアライメント装置により、中心出しと回転位置合わせ
が行われている。また、このウエハロードの際のウエハ
ステージWSTのヨーイングも前述したウエハレーザ干
渉計システム18によって管理されている。従って、ウ
エハWは、ウエハ中心から見たノッチ(V字状の切り欠
き)の方向がステージ座標系上の+Y方向とほぼ一致す
る方向(以下、「180°の方向」という)でウエハホ
ルダ25上にロードされる。このウエハロード後のウエ
ハステージWST(ウエハW及びウエハホルダ25)の
状態が、図4(A)に示されており、ここでのウエハW
とウエハホルダ25の状態を以下の説明においては、
「第1の状態」と呼ぶものとする。
【0071】ここで、ウエハホルダ25と、このウエハ
ホルダ25上で保持されたウエハWとを用いたアライメ
ント顕微鏡ASに起因する検出ずれである、TIS(To
ol Induced Shift)の計測が開始される。
【0072】まず、主制御系20は、ウエハWに形成さ
れたアライメントマークAMn(n=1,2,3,4)
の位置座標AMn(1)(AM1(1),AM2(1),AM3
(1),AM4(1))と、ウエハホルダ25に設けられた基
準マークFMnの位置座標FMn(1)(FM1(1),FM
(1),FM3(1),FM4(1))を計測する。
【0073】具体的には、ステージ制御系19が、主制
御系20からの指示に応じ、ウエハレーザ干渉計システ
ム18の計測値をモニタしつつ、ウエハステージWST
のXY2次元方向の移動を制御して基準マーク、アライ
メントマークをアライメント顕微鏡ASの真下に順次位
置決めする。そして、位置決めの都度、主制御系20で
は、そのときのアライメント顕微鏡ASの計測値、すな
わちその検出中心(指標中心)に対する検出対象のマー
クの位置の情報と、そのときのウエハレーザ干渉計シス
テム18の計測値とを、メモリ内に順次格納する。この
場合において、主制御系20では、例えば特開2000
−77295号公報に開示されるように、ウエハホルダ
25をZ・チルトステージ30を介してZ軸方向に所定
ステップで移動させながら、位相パターンから成る基準
マークやアライメントマークのエッジに対応する像の非
対称性、又は凹凸部の像強度の差異を計測することによ
り、焦点位置を検出し、その位置(ベストフォーカス状
態)で各マークを検出するようになっている。
【0074】ここで、上記の各マークの計測順序として
は、図5(A)に示されるようにウエハW上のアライメ
ントマークAMnを円周に沿って順に計測し、その後ウ
エハホルダ25上の基準マークFMnを円周に沿って順
に計測するようにしても良いし、あるいは、計測時間及
びウエハステージWSTの駆動距離を短縮するため、図
5(B)に示されるように円周に沿って、アライメント
マークAMnと基準マークFMnを交互に計測するよう
にしても良い。
【0075】次に、主制御系20では、上述の計測によ
り得られた、各計測結果と先に計測したベースライン量
とに基づいて、ウエハWに形成されたアライメントマー
クAMn(n=1,2,3,4)のステージ座標系上に
おける位置座標AMn(1)(AM1(1),AM2(1),A
M3(1),AM4(1))と、ウエハホルダ25に設けられ
た基準マークFMnのステージ座標系上における位置座
標FMn(1)(FM1( 1),FM2(1),FM3(1),FM
(1))とを算出する。
【0076】次に、主制御系20では、次の式(4)の
演算を行って、ウエハWの向きが180°の方向に設定
された第1の状態におけるウエハホルダ25の中心位置
18 0を求める。 H180=(FM1(1)+FM2(1)+FM3(1)+FM4(1))/4……(4) 勿論、このH180は実際には、2次元の座標値である。
【0077】次に、主制御系20は、第1の状態におけ
るウエハW上の代表点(便宜上P点と呼ぶ)の位置座標
180を、次式(5)に基づいて算出する。 W180=(AM1(1)+AM2(1)+AM3(1)+AM4(1))/4……(5) 勿論、このW180は実際には、2次元の座標値である。
【0078】次いで、主制御系20は、第1の状態にお
ける、ホルダ中心位置とウエハ上の代表点とのX軸方向
の距離L180x,Y軸方向の距離L180yを、次式
(6)、(7)にそれぞれ基づいて算出し、それらの算
出結果をメモリに記憶する。 L180x=W180x−H180x ……(6) L180y=W180y−H180y ……(7)
【0079】ここで、第1の状態における、X軸方向の
距離L180x,Y軸方向の距離L180yは、それぞれ次式
(6)’,(7)’のように表すこともできる。 ここで、Wxは、ウエハホルダの中心を原点とし、かつ
ステージ座標系(X,Y)に平行な座標軸を有するホル
ダ座標系上における上記のウエハ上の代表点のX座標値
(真の値)である。また、TISxは、アライメント顕
微鏡ASのTISのX成分である。
【0080】 L180y=(Wy+H180y+TISy)−H180y =Wy+TISy ……(7)’ ここで、Wyは、上記のホルダ座標系上における上記の
ウエハ上の代表点のY座標値(真の値)である。また、
TISyは、アライメント顕微鏡ASのTISのY成分
である。
【0081】上述のようにして、第1の状態における計
測が終了すると、主制御系20からの指示に応じて、ス
テージ制御系19により、上下動・回転機構74が制御
され、ウエハWを吸着保持した状態でウエハホルダ25
が図2に示される程度まで上昇される。そして、所定高
さまで上昇したところで、前記ステージ制御系19によ
り、上下動・回転機構74を介してウエハホルダ25が
180°回転される。その後、ステージ制御系19によ
り、上下動・回転機構74が制御され、ウエハホルダ2
5が元の高さまで下降される。なお、この180°回転
後におけるウエハW及びウエハホルダ25の状態が図4
(B)に示されており、以下においては、この状態を
「第2の状態」と呼ぶものとする。
【0082】この第2の状態では、ウエハWは、ノッチ
の方向がウエハ中心から見て−Y方向に一致する0°の
方向を向いている。そして、上述した第1の状態の場合
と同様にして、主制御系20の管理の下、アライメント
マークAMn(n=1,2,3,4)の位置座標AMn
(2)(AM1(2),AM2(2),AM3(2),AM4(2)
と、ウエハホルダ25に設けられた基準マークFMnの
位置座標FMn(2)(FM1(2),FM2(2),FM
(2),FM4(2))の計測が行われる。
【0083】この場合においても、実際に測定されたア
ライメントマークの計測値にはアライメント顕微鏡AS
のTISが含まれている。一方、基準マークの計測値に
含まれるアライメント顕微鏡ASのTISはゼロとみな
せる。
【0084】次に、主制御系20では、次式(8)の演
算を行って、ウエハWの向きが0°の方向に設定された
第2の状態におけるウエハホルダ25の中心位置H0
求める。 H0=(FM1(2)+FM2(2)+FM3(2)+FM4(2))/4……(8) 勿論、このH0は実際には、2次元の座標値である。
【0085】次に、主制御系20は、第2の状態におけ
るウエハ上の代表点Pの位置座標W 0を、次式(9)に
基づいて算出する。 W0=(AM1(2)+AM2(2)+AM3(2)+AM4(2))/4……(9) 勿論、このW0は実際には、2次元の座標値である。
【0086】次いで、主制御系20は、第2の状態にお
けるホルダ中心位置とウエハ上の代表点PとのX軸方向
の距離L0x,Y軸方向の距離L0yを、次式(10)、
(11)にそれぞれ基づいて算出し、それらの算出結果
をメモリに記憶する。 L0x=H0x−W0x ……(10) L0y=H0y−W0y ……(11)
【0087】ここで、「第1の状態」から「第2の状
態」へと移る際には、ウエハホルダ25とウエハWの位
置関係が一定に保たれた状態で、ウエハホルダ25の回
転軸の中心(ウエハホルダの中心にほぼ一致)を中心と
してウエハWを保持したウエハホルダ25が180°回
転され、かつアライメント顕微鏡ASは同一の姿勢を維
持している。従って、ホルダ中心位置とウエハ上の代表
点PとのX軸方向の距離L0x,Y軸方向の距離L0
は、それぞれ次式(10)’,(11)’のように表す
ことができる。 L0x =H0x−(H0x−Wx+TISx) =Wx−TISx ……(10)’ L0y =H0y−(H0y−Wy+TISy) =Wy−TISy ……(11)’
【0088】上記の式(6)’と式(10)’、及び式
(7)’と式(11)’より、次のようなTISx,T
ISyの算出式が得られる。 TISx=(L180x−L0x)/2 ……(12) TISy=(L180y−L0y)/2 ……(13)
【0089】そこで、主制御系20は、上式(12)、
(13)に基づいてアライメント顕微鏡ASのTISの
X成分、Y成分を算出する。
【0090】以上のようにして求められたアライメント
顕微鏡ASのTISは、第2の状態で計測されたアライ
メントマークの位置座標AMn(2)(AM1(2)、AM2
(2)、AM3(2)、AM4(2))から差し引かれ、真のア
ライメントマークの位置AMn(0)が求められる。
【0091】すなわち、主制御系20では、次式(1
4)に基づいて、アライメントマーク位置の計測結果に
TIS補正を行う。 AMn(0)=AMn(2)−TIS …(14) この補正後の値を基に、例えば特開昭61−44429
号公報等に詳細に開示される最小二乗法を用いた統計演
算により、ウエハW上のショット領域の配列座標を算出
するエンハンスト・グローバル・アライメント(EG
A)方式によるファインアライメントを行う。
【0092】次いで、主制御系20では、ウエハW上の
各ショット領域をステップ・アンド・スキャン方式で露
光する。この露光動作は、次のようにして行われる。
【0093】すなわち、ステージ制御系19では、主制
御系20から前述のアライメント結果に基づいて与えら
れる指令に応じ、X軸、Y軸干渉計の計測値をモニタし
つつ、ウエハステージ駆動部24を制御してウエハWの
第1ショットの露光のための走査開始位置にウエハステ
ージWSTを移動する。このとき、アライメント結果と
して、アライメント顕微鏡ASのTISを補正したアラ
イメントマークの位置情報が用いられ、これに応じて求
められたショット配列座標に基づいて走査開始位置が算
出されているので、上記の主制御系20からの指令に応
じてウエハステージWSTを移動すれば、結果的にアラ
イメント顕微鏡ASのTISを補正するように、ウエハ
ステージWST(ウエハホルダ25)の位置制御が行わ
れることとなる。
【0094】次に、ステージ制御系19では、主制御系
20の指示に応じてレチクルRとウエハW、すなわちレ
チクルステージRSTとウエハステージWSTとのY軸
方向の相対走査を開始する。両ステージRST、WST
がそれぞれの目標走査速度に達し、等速同期状態に達す
ると、照明系10からの紫外パルス光によってレチクル
Rのパターン領域が照明され始め、走査露光が開始され
る。上記の相対走査は、ステージ制御系19が、前述し
たウエハレーザ干渉計システム18及びレチクル干渉計
16の計測値をモニタしつつ、不図示のレチクル駆動部
及びウエハステージ駆動部24を制御することにより行
われる。
【0095】ステージ制御系19は、特に上記の走査露
光時には、レチクルステージRSTのY軸方向の移動速
度VrとウエハステージWSTのY軸方向の移動速度V
wとが、投影光学系PLの投影倍率(1/4倍あるいは
1/5倍)に応じた速度比に維持されるように同期制御
を行う。
【0096】そして、レチクルRのパターン領域の異な
る領域が紫外パルス光で逐次照明され、パターン領域全
面に対する照明が完了することにより、ウエハW上の第
1ショットの走査露光が終了する。これにより、レチク
ルRのパターンが投影光学系PLを介して第1ショット
に縮小転写される。
【0097】上述のようにして、第1ショットの走査露
光が終了すると、主制御系20からの指示に基づき、ス
テージ制御系19により、ウエハステージ駆動部24を
介してウエハステージWSTがX、Y軸方向にステップ
移動され、第2ショットの露光のための走査開始位置に
移動される。
【0098】そして、主制御系20の指示に応じて、ス
テージ制御系19、及び不図示のレーザ制御装置によ
り、上述と同様に各部の動作が制御され、ウエハW上の
第2ショットに対して上記と同様の走査露光が行われ
る。
【0099】このようにして、ウエハW上のショットの
走査露光と次ショット露光のためのステッピング動作と
が繰り返し行われ、ウエハW上の露光対象ショットの全
てにレチクルRのパターンが順次転写される。
【0100】ウエハW上の全露光対象ショットへのパタ
ーン転写が終了すると、次のウエハと交換され、上記と
同様のアライメント、露光動作が行なわれる。但し、ロ
ット内の第2枚目以降のウエハについては、上述したア
ライメント顕微鏡のTIS計測は省略できる。これは、
同一ロット内のウエハについては、同一プロセスを経て
同一のアライメントマークが形成されているので、ロッ
ト先頭のウエハを計測して求めたTISの値をそのまま
用いて、アライメント計測結果にTIS補正を行っても
十分高精度なTIS補正が可能だからである。
【0101】従って、ロット内の第2枚目以降のウエハ
については、基準マークFM1〜FM4の位置計測を省
略し、予め選択された特定の複数のショット領域(サン
プルショット)に付設されたアライメントマークの位置
計測のみを行って、EGA方式のウエハアライメントを
行うだけで良い。
【0102】これまでの説明から明らかなように、本実
施形態では、ウエハレーザ干渉計システム18、主制御
系20、ウエハホルダ25、上下動・回転機構74等に
よって、アライメント顕微鏡ASのTISを計測する計
測装置が構成されている。また、主制御系20によっ
て、第1の検出制御系、第2の検出制御系、演算装置が
構成され、該主制御系20とステージ制御系19とによ
って制御装置が構成されている。
【0103】以上詳細に説明したように、本実施形態の
露光装置100によると、ウエハステージWST上でウ
エハホルダ25の向きが所定方向に設定されている「第
1の状態」で、アライメント顕微鏡ASとウエハレーザ
干渉計システム18とを用いて、ウエハホルダ25上に
形成された基準マークFM1〜FM4の位置情報と、ウ
エハホルダ25上に搭載されたウエハW上のアライメン
トマークAM1〜AM4の位置情報が検出され、更にウ
エハホルダ25を「第1の状態」から180°回転させ
た「第2の状態」で、「第1の状態」において位置情報
が検出された各マークの位置情報が、再び検出される。
そして、それぞれの検出結果を用いてアライメント顕微
鏡ASに起因する検出誤差、すなわちTISが算出され
る。また、TIS計測を、実プロセスのウエハを用いて
行うことができるので、工具ウエハを用意する必要がな
くなるとともに、実際に露光に用いられるウエハ上のア
ライメントマークの位置計測結果に基づいてTISが算
出される。従って、実プロセスのウエハに対するアライ
メント顕微鏡ASのTISを、短時間でかつ精度良く計
測することができる。
【0104】また、このようにして求められたアライメ
ント顕微鏡ASのTISを、実際に計測された値から差
し引き、その値に基づいてレチクルRとウエハW上の各
ショット領域との位置合わせ(ファインアライメント)
が行なわれるので、重ね合せ精度の向上により、高精度
な露光を実現することが可能となる。
【0105】また、本実施形態では、ウエハを保持する
ウエハホルダ25が、ウエハステージWST上でほぼ1
80°の回転が可能な構成となっている。従って、前述
した工具ウエハを用いた従来のアライメント顕微鏡のT
IS計測を行う場合であっても、ウエハホルダ25の向
きが所定の方向に設定されている「第1の状態」から
「第2の状態」へ移るだけで計測が可能となる。従っ
て、ウエハを取り外し、180°回転した後、再度基板
ホルダに搭載するという工程が不要となるとともに、そ
の回転の前後のウエハの位置ずれ等も防止することがで
きる。従って、本実施形態のステージ装置は、アライメ
ント顕微鏡のTIS計測に好適に用いることができる。
【0106】なお、上記実施形態では、ウエハホルダ上
に計測用基準板(基準マーク)を4つ設け、これら4つ
の基準マークを全て位置計測の対象とし、これに対応し
てウエハW上のアライメントマークの内から4つのアラ
イメントマークを選択し、これらのアライメントマーク
の位置計測を行い、4つの基準マークの位置の平均、4
つのアライメントマークの位置の平均を、位置情報とし
て、それぞれ用い、これらの位置情報に基づいてアライ
メント顕微鏡ASのTISを算出する場合について説明
した。しかしながら、本発明がこれに限定されないこと
は勿論である。
【0107】すなわち、マーク検出系に起因する検出誤
差の算出のための位置情報を求めるための基準マーク、
アライメントマークの位置情報の数は、特に限定される
ものではなく、基準マークとアライメントマークとの位
置関係が求められれば良い。従って、基準マーク、アラ
イメントマークはともに1つであっても良く、あるいは
一方のみが1つであっても良い。
【0108】また、上記実施形態では、複数の基準マー
ク、複数のアライメントマークの位置をそれぞれ計測
し、それぞれの計測結果を平均化する場合について説明
したが、この統計処理として、最小二乗法を用いても良
い。
【0109】すなわち、上述したEGA方式によるウエ
ハアライメントでは、例えば次式(15)で示されるよ
うな(a,b,c,d,Ox,Oy)の合計6つの未知
パラメータ(誤差パラメータ)を含むウエハ上のショッ
ト配列座標を示すモデル式を仮定する。式(15)にお
いて、Fxn,Fynは、ウエハW上のショット領域のステ
ージ座標系上における位置決め目標位置のX座標,Y座
標である。また、Dxn,Dynは、ショット領域の設計上
のX座標,Y座標である。
【0110】
【数 1】
【0111】そして、上記のアライメントマークの計測
により得られた配列座標の情報(実測値)と上記モデル
式で定まる計算上の配列座標との平均的な偏差が最小と
なるように、上記6つのパラメータを決定する。そし
て、決定されたパラメータを上記モデル式に代入するこ
とにより、各ショット領域の配列座標を演算により求め
る。ここで、6つのパラメータの中には、ショット配列
のステージ座標系に対するX方向、Y方向へのオフセッ
トOx,Oyが含まれている。そこで、主制御系20で
は、上記実施形態と同様にしてアライメントマークの位
置計測を行い、この計測結果を用いてオフセットOx,
Oyを第1の状態、第2の状態のそれぞれで求める。
【0112】また、ウエハホルダ25上の基準マークF
M1〜FM4の配列座標のステージ座標系からのX方
向、Y方向のオフセットHOx,HOyを未知パラメー
タとして含むモデル式を、EGA方式のウエハアライメ
ントと同様に仮定する。そして、基準マークFM1〜F
M4についての位置計測結果から得られる位置情報と、
上記モデル式で定まる計算値との偏差が最小となるよう
に、最小自乗法を用いてX方向、Y方向のオフセットH
Ox,HOyを決定する。主制御系20では、上記実施
形態と同様にして基準マークの位置計測を行い、この計
測結果を用いてオフセットHOx,HOyの算出を第1
の状態、第2の状態のそれぞれで行う。
【0113】そして、主制御系20では、それぞれのオ
フセット同士の差ΔOFF180x、ΔOFF0x、ΔOF
180y、ΔOFF0yを、次式(16)〜(19)に基
づいて算出し、メモリ内に記憶する。
【0114】 ΔOFF180x=O180x−HO180x ……(16) ΔOFF0x=HO0x−O0x ……(17) ΔOFF180y=O180y−HO180y ……(18) ΔOFF0y=HO0y−O0y ……(19)
【0115】ここで、ウエハ、ウエハホルダのX方向に
関する真のオフセット値をOx,HOxとすると、式
(16)、(17)は、次のように表される。 ΔOFF180x=(Ox+TISx)−HOx =Ox−HOx+TISx……(16)’ ΔOFF0x=−HOx−(−Ox+TISx) =Ox−HOx−TISx ……(17)’
【0116】同様に、ウエハ、ウエハホルダのY方向に
関する真のオフセット値をOy,HOyとすると、式
(18)、(19)は、次のように表される。 ΔOFF180y=(Oy+TISy)−HOy =Oy−HOy+TISy ……(18)’ ΔOFF0y=−HOy−(−Oy+TISy) =Oy−HOy−TISy ……(19)’
【0117】式(16)’と式(17)’より、アライ
メント顕微鏡ASのTISのX方向成分は、 TISx=(ΔOFF180x−ΔOFF0x)/2……(20) となる。また、式(18)’と式(19)’より、アラ
イメント顕微鏡ASのTISのY方向成分は、 TISy=(ΔOFF180y−ΔOFF0y)/2……(21) となる。
【0118】そこで、主制御系20では、式(20)、
(21)に基づいて、TISx、TISyを算出し、こ
れらの算出結果を用いて、第2の状態で得られたウエハ
のオフセットを補正した値を新たなOx、Oyとする。
【0119】そして、主制御系20では、新たなOx、
Oyを含む全てのパラメータが決定された式(15)の
モデル式を用いて、ウエハW上のショット領域の配列座
標を算出する。そして、この配列座標に従って、主制御
系20からの指示に応じて、ステージ制御系19によっ
て、ウエハステージWST(ウエハホルダ25)の位置
が制御されつつ、前述した実施形態と同様のステップ・
アンド・スキャン方式の露光が行われる。この露光の際
に、結果的にアライメント顕微鏡ASのTISを補正す
るように、ウエハステージWST(ウエハホルダ25)
の位置制御が行われることとなる。
【0120】なお、ウエハのアライメントの方式として
は、上述したEGA方式に限らず、ダイ・バイ・ダイ方
式を採用しても良く、この場合においても、計測される
それぞれのショット座標を、上記のようにして予め求め
たアライメント顕微鏡ASのTISを用いて補正するこ
ととすれば良い。
【0121】ここで、上述した実施形態では、ウエハホ
ルダをほぼ180°回転するものと記載している。ホル
ダの回転としては、理想的には180°±0であること
が好ましい。しかしながら、回転機構を実現する手段に
よる精度的制約と、TIS計測上要求される精度によ
り、実際には、180°に対して許容値(例えば180
°±10分程度、数mrad程度)を含んだ回転角であ
れば良く、このためほぼ180°という表現を用いてい
る。すなわち、本明細書中で記述した「ほぼ180°」
とは、180°に対して上記許容値を含んだ回転角であ
る。
【0122】また、ウエハホルダにおける基準マークの
配置の方法としては、上記各実施形態に示した、ウエハ
ホルダ上に基準マークの形成された計測用基準板を固定
する方法に限らず、ウエハホルダに基準マークを直接形
成する方法を採ることもできる。この場合には、ホルダ
中央部に凹部を設け、ウエハ表面と、ウエハホルダ表面
が同一高さとされることが望ましく、ウエハホルダの材
質としては剛性が高く、熱膨張率の低い材料を用いるこ
とが望ましい。
【0123】なお、上記実施形態では、1つのウエハス
テージと1つのオフアクシスアライメント顕微鏡ASと
を有する露光装置に本発明を適用した場合について説明
したが、本発明はこれに限られず、例えば特開平10−
163098号などで開示されるようなダブルステージ
タイプで2つのアライメント系(FIA)を有する露光
装置に対しても適用可能であり、各FIAのTISをそ
れぞれ計測することもできる。
【0124】なお、上記各実施形態では、光源としてK
rFエキシマレーザ光源などの紫外光源、F2レーザ、
ArFエキシマレーザ等の真空紫外域のパルスレーザ光
源を用いるものとしたが、これに限らずAr2レーザ光
源(出力波長126nm)などの他の真空紫外光源を用
いても良い。また、例えば、真空紫外光として上記各光
源から出力されるレーザ光に限らず、DFB半導体レー
ザ又はファイバーレーザから発振される赤外域、又は可
視域の単一波長レーザ光を、例えばエルビウム(Er)
(又はエルビウムとイッテルビウム(Yb)の両方)が
ドープされたファイバーアンプで増幅し、非線形光学結
晶を用いて紫外光に波長変換した高調波を用いても良
い。
【0125】なお、上記各実施形態では、ステップ・ア
ンド・スキャン方式等の走査型露光装置に本発明が適用
された場合について説明したが、本発明の適用範囲がこ
れに限定されないことは勿論である。すなわちステップ
・アンド・リピート方式の縮小投影露光装置にも本発明
は好適に適用できる。
【0126】なお、複数のレンズから構成される照明光
学系、投影光学系を露光装置本体に組み込み、光学調整
をするとともに、多数の機械部品からなるレチクルステ
ージやウエハステージを露光装置本体に取り付けて配線
や配管を接続し、更に総合調整(電気調整、動作確認
等)をすることにより、上記実施形態の露光装置を製造
することができる。なお、露光装置の製造は温度及びク
リーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望
ましい。
【0127】なお、本発明は、半導体製造用の露光装置
に限らず、液晶表示素子などを含むディスプレイの製造
に用いられる、デバイスパターンをガラスプレート上に
転写する露光装置、薄膜磁気ヘッドの製造に用いられる
デバイスパターンをセラミックウエハ上に転写する露光
装置、及び撮像素子(CCDなど)、マイクロマシン、
DNAチップなどの製造に用いられる露光装置などにも
適用することができる。また、半導体素子などのマイク
ロデバイスだけでなく、光露光装置、EUV露光装置、
X線露光装置、及び電子線露光装置などで使用されるレ
チクル又はマスクを製造するために、ガラス基板又はシ
リコンウエハなどに回路パターンを転写する露光装置に
も本発明を適用できる。ここで、DUV(遠紫外)光や
VUV(真空紫外)光などを用いる露光装置では一般的
に透過型レチクルが用いられ、レチクル基板としては石
英ガラス、フッ素がドープされた石英ガラス、螢石、フ
ッ化マグネシウム、又は水晶などが用いられる。また、
プロキシミティ方式のX線露光装置、又は電子線露光装
置などでは透過型マスク(ステンシルマスク、メンブレ
ンマスク)が用いられ、マスク基板としてはシリコンウ
エハなどが用いられる。
【0128】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るステ
ージ装置は、例えば、アライメント顕微鏡のTIS計測
に好適に用いることができる。
【0129】また、本発明に係る計測装置及び計測方法
によれば、実プロセスの基板に対するマーク検出系に起
因する検出ずれを、短時間でかつ精度良く計測すること
ができるという効果がある。
【0130】本発明に係る露光装置及び露光方法によれ
ば、露光精度を向上することができるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態に係る露光装置の構成を概略的に示
す図である。
【図2】図1のZ・チルトステージをウエハホルダとと
もに一部破断して示す図である。
【図3】計測用基準板上に形成された基準マークを示す
拡大図である。
【図4】図4(A)、(B)は、一実施形態に係る露光
装置における、アライメント顕微鏡のTISの算出方法
を説明するための図である。
【図5】図5(A),(B)は、アライメントマークと
基準マークの計測の順番の例を具体的に示す図である。
【符号の説明】
18…ウエハレーザ干渉計システム(位置検出系、計測
装置の一部)、19…ステージ制御系(制御装置の一
部)、20…主制御系(第1の検出制御系、第2の検出
制御系、演算装置、計測装置の一部、制御装置の一
部)、25…ウエハホルダ(基板ホルダ、ステージ装置
の一部、計測装置の一部)、50…ステージ装置、74
……上下動・回転機構(駆動装置、ステージ装置の一
部、計測装置の一部)、100…露光装置、AS…アラ
イメント顕微鏡(マーク検出系)、AMn…アライメン
トマーク(位置合わせマーク)、FMn…基準マーク、
IL…照明光(エネルギビーム)、W…ウエハ(基
板)、WST…ウエハステージ(ステージ、ステージ装
置の一部)。
フロントページの続き Fターム(参考) 2F065 AA03 BB02 CC20 DD03 FF01 GG04 JJ26 LL04 LL20 LL21 LL62 MM03 MM04 QQ23 QQ25 QQ41 2F078 CA02 CA08 CB12 CC11 5F046 BA05 CC01 CC13 ED02 FA10 FA17 FC04 FC10

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板を保持するステージ装置であって、 2次元面内で移動するステージと;前記ステージ上に搭
    載され、前記基板を保持して前記2次元面に直交する所
    定の回転軸の回りにほぼ180°回転が可能な基板ホル
    ダと;前記基板ホルダを回転駆動する駆動装置とを備え
    るステージ装置。
  2. 【請求項2】 基板上に形成されたマークを光学的に検
    出するマーク検出系に起因する検出ずれを計測する計測
    装置であって、 2次元面内で移動するステージと;前記ステージの位置
    を検出する位置検出系と;前記ステージ上に搭載され、
    前記基板を保持して前記2次元面に直交する所定の回転
    軸の回りにほぼ180°回転が可能で、前記基板の保持
    面の外側の部分に少なくとも1つの基準マークが配置さ
    れた基板ホルダと;前記基板ホルダを回転駆動する駆動
    装置と;前記基準マークのうちの少なくとも1つの特定
    の基準マークの位置情報と前記基板上の少なくとも1つ
    の選択された位置合わせマークの位置情報とを、前記基
    板ホルダの向きが所定方向に設定されている第1の状態
    で、前記マーク検出系と前記位置検出系とを用いて検出
    する第1の検出制御系と;前記駆動装置を介して前記基
    板ホルダを前記第1の状態から180°回転させた第2
    の状態で、前記第1の状態で前記位置情報が検出された
    前記各マークの位置情報を前記マーク検出系と前記位置
    検出系とを用いて検出する第2の検出制御系と;前記第
    1の検出制御系と前記第2の検出制御系との検出結果を
    用いて前記マーク検出系に起因する検出ずれを算出する
    演算装置と;を備える計測装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の検出制御系及び前記第2の検
    出制御系の検出結果は、1つの基準マークと前記基板上
    の特定の1つの位置合わせマークとの位置情報であるこ
    とを特徴とする請求項2に記載の計測装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の検出制御系及び前記第2の検
    出制御系の検出結果は、同一の複数の基準マークの位置
    情報をそれぞれ含み、 前記演算装置は、前記複数の基準マークの位置情報をそ
    れぞれ統計処理して前記第1、第2の状態における前記
    基板ホルダの位置に関する情報を算出し、該算出結果を
    用いて前記マーク検出系に起因する検出ずれを算出する
    ことを特徴とする請求項2に記載の計測装置。
  5. 【請求項5】 前記第1の検出制御系及び前記第2の検
    出制御系の検出結果は、同一の複数の位置合わせマーク
    の情報をそれぞれ含み、 前記演算装置は、前記複数の位置合わせマークの位置情
    報をそれぞれ統計処理して前記第1、第2の状態におけ
    る前記基板の位置に関する情報を算出し、該算出結果を
    用いて前記マーク検出系に起因する検出ずれを算出する
    ことを特徴とする請求項2又は4に記載の計測装置。
  6. 【請求項6】 エネルギビームにより基板を露光して前
    記基板上に所定のパターンを形成する露光装置であっ
    て、 請求項2〜5のいずれか一項に記載の計測装置と;前記
    計測装置により計測された前記マーク検出系に起因する
    検出ずれを補正するように、露光の際の前記ステージの
    位置を制御する制御装置と;を備える露光装置。
  7. 【請求項7】 基板上に形成されたマークを光学的に検
    出するマーク検出系に起因する検出ずれを計測する計測
    方法であって、 外周部の近傍に少なくとも1つの基準マークが形成され
    た基板ホルダ上に、少なくとも1つの位置合わせマーク
    が形成された基板を載置する第1工程と;前記基準マー
    クのうちの少なくとも1つの特定の基準マークと、前記
    基板上の少なくとも1つの選択された位置合わせマーク
    とを、前記基板ホルダの向きが所定方向に設定されてい
    る第1の状態で、前記マーク検出系を用いて検出し、該
    検出結果と前記各マークの検出時の前記基板ホルダの位
    置とに基づいて前記検出対象の各マークの位置情報を求
    める第2工程と;前記基板ホルダを前記第1の状態から
    前記基板の載置面にほぼ直交する所定の回転軸の回りに
    180°回転させた第2の状態で、前記検出対象の各マ
    ークを前記マーク検出系を用いて検出し、該検出結果と
    前記各マークの検出時の前記基板ホルダの位置とに基づ
    いて前記検出対象の各マークの位置情報を求める第3工
    程と;前記第2、第3工程でそれぞれ求められた前記検
    出対象の各マークの位置情報を用いて前記マーク検出系
    に起因する検出ずれを算出する第4工程と;を含む計測
    方法。
  8. 【請求項8】 前記第2工程及び第3工程では、1つの
    基準マークと前記基板上の特定の1つの位置合わせマー
    クとの位置情報を求めることを特徴とする請求項7に記
    載の計測方法。
  9. 【請求項9】 前記第2工程及び第3工程で求められる
    位置情報には、同一の複数の基準マークの位置情報がそ
    れぞれ含まれ、 前記第4工程では、前記複数の基準マークの位置情報を
    それぞれ統計処理して前記第1、第2の状態における前
    記基板ホルダの位置に関する情報を算出し、該算出結果
    を用いて前記マーク検出系に起因する検出ずれを算出す
    ることを特徴とする請求項7に記載の計測方法。
  10. 【請求項10】 前記第2工程及び第3工程で求められ
    る位置情報には、同一の複数の位置合わせマークの位置
    情報がそれぞれ含まれ、 前記第4工程では、前記複数の位置合わせマークの位置
    情報をそれぞれ統計処理して前記第1、第2の状態にお
    ける前記基板の位置に関する情報を算出し、該算出結果
    を用いて前記マーク検出系に起因する検出ずれを算出す
    ることを特徴とする請求項7又は9に記載の計測方法。
  11. 【請求項11】 前記基板の位置に関する情報は、前記
    複数の位置合わせマークの位置情報の平均値に基づいて
    得られることを特徴とする請求項10に記載の計測方
    法。
  12. 【請求項12】 前記統計処理の結果として得られる前
    記位置に関する情報は、前記基板ホルダの移動を規定す
    る直交座標系上の座標軸方向のオフセットであることを
    特徴とする請求項9又は10に記載の計測方法。
  13. 【請求項13】 エネルギビームにより基板を露光して
    前記基板上に所定のパターンを形成する露光方法であっ
    て、 請求項7〜12のいずれか一項に記載の計測方法により
    前記マーク検出系に起因する検出ずれを計測する工程
    と;計測された前記マーク検出系に起因する検出ずれを
    補正するように、露光の際の前記基板ホルダの位置を制
    御する工程と;を含む露光方法。
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