JP2001085321A - 露光装置及び露光方法並びにマイクロデバイスの製造方法 - Google Patents

露光装置及び露光方法並びにマイクロデバイスの製造方法

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JP2001085321A
JP2001085321A JP2000191213A JP2000191213A JP2001085321A JP 2001085321 A JP2001085321 A JP 2001085321A JP 2000191213 A JP2000191213 A JP 2000191213A JP 2000191213 A JP2000191213 A JP 2000191213A JP 2001085321 A JP2001085321 A JP 2001085321A
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exposure
distortion
pattern
exposure apparatus
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Kenichiro Kaneko
謙一郎 金子
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Nikon Corp
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    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
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    • G03F7/70425Imaging strategies, e.g. for increasing throughput or resolution, printing product fields larger than the image field or compensating lithography- or non-lithography errors, e.g. proximity correction, mix-and-match, stitching or double patterning
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
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    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70216Mask projection systems
    • G03F7/70358Scanning exposure, i.e. relative movement of patterned beam and workpiece during imaging

Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板上のショット領域に対してより高精度に
パターン像を重ねあわせることができる露光装置及び方
法並びにデバイスの製造方法を提供する。 【解決手段】 走査露光可能な露光装置21により、ウ
エハW上にパターン像を投影露光する。光電検出装置5
1により露光されたパターン像を各ショット領域毎に計
測し、撮像信号に光電変換して主制御系70に送る。こ
の光電検出された像から倍率、ローテーション、スキュ
ー及び形状成分のディストーションを算出する。これら
各ディストーションを補正する基準補正値を算出し基準
データファイルに記憶しハードディスク部72に格納す
る。新たに露光装置21によりウエハW上にパターン像
を投影露光する際は、各ショット毎に対応する補正値に
よりディストーションを補正しつつ露光する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば半導体素
子、液晶表示素子、薄膜磁気ヘッド、撮像素子等の製造
過程におけるフォトリソグラフィ工程で使用される露光
装置、及び、同フォトリソグラフィ工程に適用される露
光方法に関するものである。さらに、その露光装置を用
いたマイクロデバイスの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の露光装置は、フォトマスクやレ
チクル等のマスク上に形成された回路パターンを露光光
で照明する照明光学系を備えている。そして、その照明
により、前記回路パターンの像を、投影光学系を介して
感光性材料の塗布されたウエハ、ガラスプレート等の基
板上に投影し、前記回路パターンをその基板上に転写露
光するようになっている。以下、マスクとしてレチクル
を、基板としてウエハを例にとり、前記レチクル上の回
路パターンを前記ウエハ上に転写露光する半導体素子用
の露光装置の場合について説明する。
【0003】この種の露光装置としては、例えばステッ
プ・アンド・リピート(一括露光)方式のものが知られ
ている。この一括露光方式の露光装置では、露光光の照
射領域をウエハ上に区画された所定のショット領域に対
応させ、そのショット領域にレチクル上の回路パターン
を一括で転写露光(一括露光)する。そして、複数のシ
ョット領域に対して、前記の一括露光を歩進的に繰り返
すようになっている。
【0004】また、例えばステップ・アンド・スキャン
(走査露光)方式の露光装置も知られている。この走査
露光方式の露光装置では、露光光を、例えばスリット状
に整形し、レチクルステージ上に載置されたレチクルを
所定の速度で移動させる。これにより、前記スリット状
の露光光で、レチクル上の回路パターンを走査するよう
に照明する。この一方で、ウエハステージ上に載置され
たウエハを前記レチクルと同期移動させ、前記レチクル
の回路パターンをウエハ上の所定のショット領域に転写
露光(走査露光)する。そして、複数のショット領域に
対して、前記の走査露光を歩進的に繰り返すようになっ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ここで、露光装置によ
ってレチクルに形成されるパターンの像は、その露光時
の露光装置を取り巻く外部環境(大気圧、温度等)、露
光装置の動作状態、或いはレチクルの像面湾曲等の理由
から、ひずみや変形等の各種ディストーションが発生す
ることが知られている。ディストーションには、例えば
ショット領域の倍率、ローテーション、スキュー、又は
形状成分のディストーションが挙げられる。これらのデ
ィストーションを図9に沿って説明すると、まずウエハ
W上に転写されるディストーションを有しない正常なパ
ターン像を標準パターン像80とする。これに対し、シ
ョット領域の倍率のディストーションとは、投影光学系
により転写されるパターン像の投影倍率が正常でないた
めに、パターン像が拡大又は縮小してサイズに大小の差
が生じる場合(パターン像81,82)のディストーシ
ョンである。ローテーションによるディストーションと
は、標準パターン像80の転写位置に対して回転方向に
ずれた位置で転写される場合(パターン像83)のディ
ストーションであって、主にレチクルR及びウエハWの
アライメントのズレに起因する。スキューによるディス
トーションとは、標準パターン像80の転写位置に対し
て略平行四辺形状の斜め方向にずれた位置で転写される
場合(パターン像84)のディストーションであり、主
に走査露光方式の露光装置において、レチクルステージ
とウエハステージとの同期走査のズレに起因する。ま
た、形状成分のディストーションとは、パターン像が不
規則に変形した状態で転写される場合(パターン像8
5)のディストーションである。これらのディストーシ
ョンは単独で発生する場合のみならず、上記各ディスト
ーションが複合的に混合して発生する場合もあり得る。
さらには、ウエハW上に投影露光されるパターン像のデ
ィストーションは、各ショット毎に異なって発生する場
合もあり得る。
【0006】しかしながら、従来の露光装置において
は、各ショット毎に異なって発生するパターン像のディ
ストーションに対応するように、個々の特性に応じてデ
ィストーションを適正管理及び補正する手段を有してい
なかった。このため、半導体素子製造の際に、マスクの
相互重ね合わせの精度が低下する、又は複数装置を使用
した場合に各装置毎のディストーションの差から生じる
重ね合わせ精度が低下するといった、いわゆるトータル
オーバーレイの悪化が生じる原因となっていた。
【0007】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、その目的は、基板上のショット領域
に対してより高精度にパターン像を重ねあわせることが
できる露光装置及び方法並びにデバイスの製造方法を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、マスクに形成されたパ
ターンの像を基板上の複数のショット領域に順次転写す
ることによって前記基板を露光する露光装置であって、
前記パターンの像を基板上に転写する際に前記基板上の
露光位置に応じて生じる前記パターン像のディストーシ
ョン情報を記憶する記憶手段を有することを要旨とす
る。
【0009】従って、請求項1に記載の発明において
は、記憶手段により基板上の露光位置に応じて生じるパ
ターン像のディストーション情報が記憶され、このディ
ストーション情報に基づいて基板上のショット領域に対
してより高精度にパターン像を重ねあわせることができ
る。
【0010】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の露光装置において、前記記憶手段は、前記ディストー
ション情報を前記基板上の複数の部分領域に対応して記
憶することを要旨とする。
【0011】従って、請求項2に記載の発明において
は、記憶手段により基板上に生じるディストーションを
複数の部分領域に対応して記憶し管理することができ
る。請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の露光装
置において、前記複数の部分領域は、前記基板上に配列
された複数のショット領域を含むことを要旨とする。
【0012】従って、請求項3に記載の発明において
は、記憶手段により基板上に生じるディストーションが
複数のショット領域に対応して記憶し管理することがで
きる。請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の露光
装置において、前記記憶手段は、前記ディストーション
情報を前記基板を載置する基板ステージの位置情報に応
じて記憶することを要旨とする。
【0013】従って、請求項4に記載の発明において
は、ディストーション情報を基板を載置する基板ステー
ジの位置情報に応じて記憶するため、基板ステージの露
光位置がどのような位置であっても、その位置に応じた
ディストーション情報を算出することができる。
【0014】請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の
いずれか一項に記載の露光装置において、前記ディスト
ーション情報は、前記パターンの像を基板上に投影する
投影系に起因する倍率、マスク及び基板の相対的な回転
ずれに起因するローテーション、マスクを載置するマス
クステージと基板を載置する基板ステージとの同期走査
に起因するスキュー、及びパターン像の形状成分のうち
の少なくとも1つを含むことを要旨とする。
【0015】従って、請求項5に記載の発明において
は、倍率、ローテーション、スキュー、パターン像の形
状成分のうち少なくとも1つを、ディストーション情報
として管理することができる。
【0016】請求項6に記載の発明は、請求項1〜5の
いずれか一項に記載の露光装置において、前記記憶手段
に記憶された情報に基づいて前記パターン像のディスト
ーションを補正する補正手段をさらに有することを要旨
とする。
【0017】従って、請求項6に記載の発明において
は、補正手段により、パターン像のディストーションを
記憶手段に記憶された情報に基づいて補正することがで
きる。請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれ
か一項に記載の露光装置において、前記ディストーショ
ン情報を計測する計測手段をさらに有することを要旨と
する。
【0018】従って、請求項7に記載の発明において
は、計測手段により、基板上に形成されたパターンに基
づいてディストーション情報が計測され、記憶手段によ
って該情報が管理される。
【0019】請求項8に記載の発明は、請求項7に記載
の露光装置において、前記計測手段は、前記露光装置に
よって前記基板上に転写されたパターンの像を検出する
検出手段を含むことを要旨とする。
【0020】従って、請求項8に記載の発明において
は、検出手段により、露光装置によって前記基板上に転
写されたパターンの像が検出され、ディストーションが
より的確に測定される。
【0021】請求項9に記載の発明は、請求項3に記載
の露光装置において、前記記憶手段は、一部のショット
領域についてのディストーション情報を格納し、前記記
憶装置に格納されたディストーション情報を用いて残り
のショット領域についてのディストーション情報を算出
する演算手段をさらに有することを要旨とする。
【0022】従って、請求項9に記載の発明において
は、演算手段により、一部のショット領域についてのデ
ィストーション情報を格納し、記憶装置に格納されたデ
ィストーション情報を用いて残りのショット領域につい
てのディストーション情報が算出される。従って、各シ
ョット領域毎にディストーション情報を記憶する必要が
なくなるため、効率的にディストーション情報を管理で
きる。
【0023】請求項10に記載の発明は、請求項1〜9
のいずれか一項に記載の露光装置において、前記記憶手
段とネットワークを介して接続されていることを要旨と
する。
【0024】従って、請求項10に記載の発明において
は、記憶手段により遠隔地からディストーション情報を
管理したり、複数の露光装置と接続されているときはデ
ィストーション情報を一括管理したりすることができ
る。
【0025】請求項11に記載の発明は、マスクに形成
されたパターンの像を基板上の複数のショット領域に順
次転写することによって前記基板を露光する露光装置で
あって、前記パターンの像を基板上に転写する際に前記
基板上の露光位置に応じて生じる前記パターンの像のデ
ィストーションを補正する補正手段を有することを要旨
とする。
【0026】従って、請求項11に記載の発明において
は、補正手段により基板上の露光位置に応じて生じるパ
ターン像のディストーション情報を補正することができ
る。請求項12に記載の発明は、請求項1〜11のいず
れか一項に記載の露光装置を用いてマイクロデバイスを
製造することを要旨とする。
【0027】従って、請求項12に記載の発明において
は、露光精度を向上することができ、高集積度のデバイ
スを歩留まりよく生産することができる。請求項13に
記載の発明は、マスクに形成されたパターンの像を基板
上の複数のショット領域に順次転写することによって前
記基板を露光する露光方法であって、前記パターンの像
を基板上に転写する際に前記基板上の露光位置に応じて
生じる前記パターン像のディストーション情報を求め、
前記ディストーション情報に基づいて基板を露光処理す
ることを要旨とする。
【0028】従って、請求項13に記載の発明において
は、基板上の露光位置に応じて生じる前記パターン像の
ディストーション情報が求められ、この情報に基づいて
基板が露光処理される。
【0029】請求項14に記載の発明は、請求項13に
記載の露光方法において、前記予め求めたディストーシ
ョン情報に基づいて、前記パターン像のディストーショ
ンを補正して露光処理することを要旨とする。
【0030】従って、請求項14に記載の発明において
は、予め求めたディストーション情報を利用して、効率
的にパターン像のディストーションを補正して露光処理
を行うことができる。
【0031】請求項15に記載の発明は、請求項13又
は14に記載の露光方法において、前記ディストーショ
ン情報は、前記パターンの像を基板上に投影する投影系
に起因する倍率、マスク及び基板の相対的な回転ずれに
起因するローテーション、マスクを載置するマスクステ
ージと基板を載置する基板ステージとの同期走査に起因
するスキュー、及びパターン像の形状成分のうちの少な
くとも1つを含むことを要旨とする。
【0032】従って、請求項15に記載の発明において
は、ローテーション、スキュー、パターン像の形状成分
のうち少なくとも1つを、ディストーション情報として
管理することができる。
【0033】請求項16に記載の発明は、請求項13〜
15のいずれか一項に記載の露光方法において、前記デ
ィストーション情報を求める工程は、予め基板上に転写
されたパターンの像を検出する工程を含むことを要旨と
する。
【0034】従って、請求項16に記載の発明において
は、予め基板上に転写されたパターンの像を検出するこ
とにより、ディストーション情報を求めることができ
る。請求項17に記載の発明は、請求項13〜16のい
ずれか一項に記載の露光方法において、前記ディストー
ション情報を求める工程は、前記基板上の複数の部分領
域に応じたディストーション情報を求めることを要旨と
する。
【0035】従って、請求項17に記載の発明において
は、基板上の複数の部分領域に応じたディストーション
情報を求めることにより、ディストーション情報を求め
ることができる。
【0036】請求項18に記載の発明は、請求項17に
記載の露光方法において、前記複数の部分領域は、前記
基板上に配列された複数のショット領域を含むことを要
旨とする。
【0037】従って、請求項18に記載の発明において
は、基板上に配列された複数のショット領域に応じたデ
ィストーション情報を求めることにより、ディストーシ
ョン情報を求めることができる。
【0038】請求項19に記載の発明は、請求項13〜
16のいずれか一項に記載の露光方法において、前記デ
ィストーション情報を求める工程は、前記基板を載置す
る基板ステージの位置情報に応じたディストーション情
報を求めることを要旨とする。
【0039】従って、請求項19に記載の発明において
は、ディストーション情報が基板を載置する基板ステー
ジの位置情報に応じて求められるため、基板ステージの
露光位置がどのような位置であっても、その位置に応じ
たディストーション情報を算出することができる。
【0040】請求項20に記載の発明は、請求項13〜
19のいずれか一項に記載の露光方法において、前記予
め求められたディストーション情報と、該予め求められ
たディストーション情報に基づいて露光処理したときに
生じるディストーション情報とを比較し、前記比較結果
に基いて、予め求められたディストーション情報を補正
することを要旨とする。
【0041】従って、請求項20に記載の発明において
は、予め求められたディストーション情報を補正するこ
とにより、最適なディストーション情報により露光処理
を行うことができる。
【0042】請求項21に記載の発明は、請求項13〜
20のいずれか一項に記載の露光方法を用いてマイクロ
デバイスを製造することを要旨とする。従って、請求項
21に記載の発明においては、露光精度を向上すること
ができ、高集積度のデバイスを歩留まりよく生産するこ
とができる。
【0043】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を半導体素子製造
に用いられる走査露光方式と一括露光方式とに切換可能
な露光装置に具体化した一実施形態について、図1〜図
6に基づいて説明する。なお、便宜上走査露光方式を選
択した場合を以下に説明する。
【0044】図3に示すように、本実施形態の露光装置
21は、デベロッパ22と、走査型電子顕微鏡(SE
M)23とともに露光システムを構成している。前記露
光装置21は、マスクとしてのレチクルR上に描画され
た回路パターンを基板としてのウエハW上に投影転写す
るものである。前記デベロッパ22は、その露光装置2
1にてウエハW上のフォトレジスト等の感光材料層に形
成された潜像としてのパターン像を回路パターンに現像
するものである。前記SEM23は、前記デベロッパ2
2で現像された回路パターンの形成状態を観察するため
のものである。
【0045】図1に示すように、露光光源、コリメータ
レンズ、干渉フィルター、フライアイレンズ及び開口絞
り(σ絞り)等を含む照明光学系29から照射された露
光光ELは、ビームスプリッタ30で反射される。前記
露光光ELは、例えばKrF、ArF、F2 等のエキシ
マレーザ光、金属蒸気レーザやYAGレーザの高調波、
あるいはg線、h線、i線等の超高圧水銀ランプの輝線
である。前記ビームスプリッタ30で反射された露光光
ELは、リレーレンズ31a、31b、レチクルブライ
ンド32、ミラー33、コンデンサレンズ34を介して
半導体素子等の回路パターン等が描かれたレチクルRに
入射し、レチクルRの照明領域IAをほぼ均一な照度で
照明する。照明光学系29内のコリメータレンズ及びフ
ライアイレンズ、前記リレーレンズ31a、31b並び
にレチクルブラインド32は、照明系を構成している。
【0046】前記レチクルブラインド32は、その遮光
面がレチクルRのパターン領域と共役な関係をなすよう
に配置されている。そのレチクルブラインド32は、レ
チクルブラインド駆動部32aにより開閉可能な複数枚
の可動遮光部(例えば2枚のL字型の可動遮光部)から
なっている。そして、それらの可動遮光部により形成さ
れる開口部の大きさ(スリット幅等)を調整することに
より、レチクルRを照明する照明領域IA(図2参照)
を任意に設定するようになっている。
【0047】レチクルRは、ベース38上に設けられた
マスクステージとしてのレチクルステージRSTに真空
吸着されている。このレチクルステージRSTは、前記
露光光ELの光軸IXに対して直交する平面内でレチク
ルRを位置決めするために、ベース38上をエアベアリ
ング等を介して2次元方向に微動可能に保持されてい
る。また、レチクルステージRSTは、リニアモータ等
で構成されたレチクルステージ駆動部39によりベース
38上を所定の方向(走査方向)に移動可能となってい
る。
【0048】レチクルステージRSTの端部には、干渉
計40からのレーザビームを反射する移動鏡41が固定
されている。この干渉計40によって、レチクルステー
ジRSTのスキャン方向の位置が、例えば0.01μm
程度の分解能で常時検出され、その位置情報はレチクル
ステージ制御部42に送られる。レチクルステージ制御
部42は、レチクルステージRSTの位置情報に基づい
てレチクルステージ駆動部39を制御し、レチクルステ
ージRSTを移動させる。
【0049】また、前記レチクルステージRSTは、レ
チクル駆動素子43により前記光軸IX方向(Z方向)
に微動が可能となっている。そのレチクル駆動素子43
は、ピエゾ、電歪素子、エアダンパー等が用いられ、レ
チクルステージRST全体を駆動するために3ないし4
個使用される。前記各駆動素子43はレチクルステージ
制御部42に接続されている。
【0050】前記レチクルRの上方には、一対のレチク
ルアライメント系(RA系)44が配置されている。こ
れらRA系44は、レチクルR上の外周付近に形成され
た一対のレチクルアライメントマーク(RAマーク)と
そのRAマークのごく近傍に投影された後述する基準板
50上のレチクルアライメント基準マーク(RA基準マ
ーク)とを検出するものである。そして、このRA系4
4からの計測信号はレチクルステージ制御部42に入力
され、この計測信号に基づいてレチクルステージRST
を微動させることで、照明領域IAの中心が投影光学系
PLの光軸AXと一致するようにレチクルRが位置決め
されるようになっている。
【0051】前記レチクルRを通過した露光光ELは、
例えば両側テレセントリックな投影光学系PLに入射す
る。投影光学系PLは、そのレチクルR上の回路パター
ンを例えば1/5あるいは1/4に縮小した投影像を、
表面に前記露光光ELに対して感光性を有するフォトレ
ジストが塗布されたウエハW上に形成する。
【0052】ここで、図1及び図2に示すように、ステ
ップ・アンド・スキャン方式でレチクルR上の回路パタ
ーンをウエハW上の所定の露光領域(ショット領域)S
Aに走査露光させる場合には、レチクルR上の照明領域
IA’が、前記レチクルブラインド32で長方形(スリ
ット)状に整形される。そして、レチクルRを露光時に
矢印Vrの大きさの速度で+X方向に走査することによ
り、前記レチクルR上の回路パターンを前記スリット状
の照明領域IA’で一端側から他端側に向かって逐次照
明する。これにより、照明領域IA’内におけるレチク
ルR上の回路パターンが、前記投影光学系PLを介して
ウエハW上に投影され、投影領域IF’が形成される。
【0053】ここで、ウエハWはレチクルRとは倒立結
像関係にあるため、矢印Vr方向とは反対方向(−X方
向)にレチクルRの走査に同期して矢印Vwの大きさの
速度で走査される。これにより、ウエハWのショット領
域SAの全面が露光可能となる。走査速度の比Vw/V
rは投影光学系PLの縮小倍率に応じたものになってお
り、レチクルR上の回路パターンがウエハW上の各ショ
ット領域SA上に正確に縮小転写される。なお、前記照
明領域IA’の長手方向の幅はレチクルR上の回路パタ
ーンの開口部における同方向の長さよりも大きくなるよ
うに設定されており、走査することにより回路パターン
全面の照明が可能となっている。
【0054】図1に示すように、ウエハWはウエハホル
ダ45に真空吸着され、ウエハホルダ45を介して基板
ステージとしてのウエハステージWST上に保持されて
いる。ウエハホルダ45は図示しない駆動部により、投
影光学系PLの最適結像面に対し、任意方向に傾斜可能
で、かつ投影光学系PLの光軸AX方向(Z方向)に微
動可能になっている。また、ウエハステージWSTは、
モータ等からなるウエハステージ駆動部46により、前
記走査方向(X方向)の移動のみならず、複数のショッ
ト領域SAに対し任意に移動できるように走査方向に垂
直な方向(Y方向)にも移動可能に構成されている。こ
れにより、ウエハW上の各ショット領域SAを走査露光
する動作と、次の走査露光の開始位置まで移動する動作
とを繰り返すステップ・アンド・スキャン動作が可能に
なっている。
【0055】ウエハステージWSTの端部には、干渉計
47からのレーザビームを反射する移動鏡48が固定さ
れており、ウエハステージWSTのXY方向の位置は干
渉計47によって、例えば0.01μm程度の分解能で
常時検出される。ウエハステージWSTの位置情報(ま
たは速度情報)はウエハステージ制御部49に送られ、
ウエハステージ制御部49はこの位置情報(または速度
情報)に基づいてウエハステージ駆動部46を制御す
る。
【0056】また、ウエハステージWST上には、転写
露光の基準位置、ここでは前記投影光学系PLの露光フ
ィールドの中心に対する前記レチクルRの相対位置を検
出するためのRA基準マークを備えた基準板50が設け
られている。RA基準マークは発光性のマークで構成さ
れ、その像が前記投影光学系PLを介して前記レチクル
Rの外周付近に形成された一対のレチクルアライメント
マーク(RAマーク)のごく近傍に投影されるようにな
っている。この基準板50には、前記転写露光の基準位
置と後述する光電検出装置51の基準位置(ここでは、
同光電検出装置51の観察フィールドの中心)とのずれ
に関するオフセット量を検出するためのウエハアライメ
ント基準マーク(WA基準マーク)も設けられている。
この基準板50は、ウエハWの表面とほぼ同じ高さにな
るように設けられている。
【0057】前記投影光学系PLの側方には、ウエハW
上に投影されるパターン像の結像状態及び前記基準板5
0上のWA基準マークを検出するための光電検出装置5
1が設けられている。この光電検出装置51は、ディス
トーションに関する情報を計測する計測手段及び光電検
出手段を構成し、撮像素子52によりパターン像及びW
A基準マークを撮像して検出する撮像方式となってい
る。
【0058】この光電検出装置51は、ハロゲンラン
プ、コンデンサレンズ、光ファイバ、干渉フィルタ、及
びレンズ系等を含む照明光学系54を有する。ハロゲン
ランプから照射された広帯域の照明光ILは、干渉フィ
ルタによりフォトレジスト層の感光波長域及び赤外波長
域の光がカットされる。そして、照明光学系54から照
射された照明光ILは、ビームスプリッタ55、ミラー
56を介してテレセントリックな対物レンズ57に入射
する。対物レンズ57から射出された照明光ILが、前
記投影光学系PLの照明視野を遮光しないように投影光
学系PLの鏡筒下部周辺に固定されたプリズム58で反
射され、ウエハWをほぼ垂直に照射する。
【0059】この照射によりウエハW上の投影領域I
F’が照明され、その照明に応じて当該領域から反射さ
れた反射光RLはプリズム58、対物レンズ57、ミラ
ー56、ビームスプリッタ55を介して撮像素子52に
導かれる。撮像素子52内には、図示しない透明窓及び
レンズ系が設けられており、反射光RLは透明窓内に結
像され、その結像はレンズ系を介して撮影された後に撮
像信号に光電変換される。この撮像信号は主制御系70
に供給され、その撮像信号を各ショット領域毎に波形処
理することにより、パターン像の各ショット領域毎のデ
ィストーションに関する情報が算出される。なお、光電
検出装置51による計測は、全ショットについて行うか
又は一部のショットについて行うかの選択が可能となっ
ている。
【0060】また、前記投影光学系PLの側方には、圧
力制御部59が接続されており、投影光学系PL内の圧
力を調整することが可能となっている。主制御系70
は、照明光学系29、レチクルステージ制御部42及び
ウエハステージ制御部49、光電検出装置51及び圧力
制御部59等を制御する。また、主制御系70には、キ
ーボードやバーコードリーダ等の入力手段71が接続さ
れている。この入力手段71を介して、ウエハWのサイ
ズ、投影倍率、レチクルブラインド32の開度(照明ス
リット幅)の値、目標露光量、走査速度、標準パターン
像(ディストーションを有しない正常なパターン像)に
関する情報、光電検出装置51による計測を全ショット
について行うか一部ショットについて行うかの別、さら
に一部のショットについて行う場合はその頻度(例えば
50パーセント)等の各種情報を主制御系70に入力可
能となっている。
【0061】また、主制御系70には、記憶手段及びパ
ラメータ算出手段としてのハードディスク部72が接続
されている。このハードディスク部72には、標準パタ
ーン像に関する情報、各ショット領域毎のパターン像の
ディストーションに関する情報等が格納される。主制御
系70は、光電検出装置51で算出された各ショット領
域毎のディストーションに関する情報と、これに対応す
る標準パターン像に関する情報とを比較し、各ディスト
ーションの成分毎に補正値を算出する補正手段を構成す
る。そして、このように算出された補正値は、前記ハー
ドディスク部72内においてショット領域毎に区画され
た基準データファイルに格納されるようになっている。
【0062】なお、ここでディストーションに関する情
報としては、例えば投影光学系PLによるショット領域
の倍率、レチクルR及びウエハWのアライメントによる
ローテーション、レチクルステージRSTとウエハステ
ージWSTとの同期走査に起因するスキュー及びこれら
のディストーションが複雑に混入した形状成分に関する
情報等が含まれる。
【0063】次に、本実施形態の露光装置の動作につい
て、図4〜図6のフローチャートに基づいて説明する。
図4に示すように、オペレータにより主制御系70に対
し入力手段71を介して露光装置21の動作の開始が指
令されると、まず、使用されるレチクルRに対応する標
準パターン像に関する情報がハードディスク部72に格
納されているか否かが判別される(S101)。このS
101において、該標準パターン像に関する情報がハー
ドディスク部72内に存在しない場合は、標準パターン
像情報が入力手段71によって入力されるまで次の処理
に移行しない。そして、S101において標準パターン
像に関する情報がハードディスク部72内に存在すると
判別された場合は、各ショット領域毎の補正値を有する
基準データファイルが既に作成されているか否かが判別
される(S102)。このS102において、基準デー
タファイルが未作成であると判別されたときは、S10
3に移行し、入力手段71から入力されたウエハWのサ
イズ及び投影倍率により、走査露光に必要な露光ショッ
ト数を算出しそのショット数をn回と設定する。そし
て、レチクルRとウエハWとを同期走査させ、レチクル
RのパターンをウエハW上に走査テスト露光をn回行う
(S104)。そして、このテスト露光済みのウエハW
を露光装置21から前記デベロッパ22に移送し、ウエ
ハW上に投影転写されたテストパターンの現像を行い、
再び露光装置21に移送する。
【0064】ついで、入力手段71に入力された情報に
基づき、光電検出装置51によるディストーションに関
する情報の計測を全ショットについて行うか否かが判別
される(S105)。このS105において、全ショッ
トについて計測を行うと判別されると、基準データファ
イル作成処理に移行する(S106)。図5(a)のフ
ローチャートに示すように、この基準データファイル作
成処理においては、まず現像されたテストパターン像
を、光電検出装置51により各ショット領域毎に撮像信
号に光電変換し、主制御系70に取り込む(S15
1)。次に、この光電検出された像と標準パターン像と
を比較する(S152)。この比較結果を倍率、ローテ
ーション、スキュー及び形状成分のディストーションと
して求め、これをパラメータとしてハードディスク部7
2に記憶する(S153)。次に、これら各ディストー
ションの値を0にするような基準補正値を算出し(S1
54)、この補正値を基準データファイルに記憶し、こ
のファイルをハードディスク部72に格納する(S15
5)。次に、図4のフローチャートに戻って、S107
に移行し、前記基準データファイル作成処理を全ショッ
トについて行ったか、即ち計測を全ショット数(n回)
分行ったかが判別される。そして、計測がn回に満たな
い場合はS106に戻り、全ショット数分の計測が行わ
れるまでこの処理が繰り返される。
【0065】一方、S105において、全ショットにつ
いて計測を行わない、即ち一部のショットのみについて
計測を行うと判別されると、補間計算処理に移行する
(S108)。図5(b)のフローチャートに示すよう
に、この補間計算処理においては、まず計測ショット領
域数(i回)及びこの計測ショット数に対応する計測シ
ョット箇所を算出する(S161)。計測ショット数
は、全ショット領域SA数及び入力手段71から入力さ
れた頻度(例えば50パーセント)とによって算出し、
計測されるショット領域は、ショット数iを均等に分配
することにより指定する。従って、例えば50パーセン
トの頻度に対しては、ショット領域を一つおきに計測す
るように分配される。次に、計測されるショット領域に
ウエハステージWSTを移動させ(S162)、その計
測されるショット領域について、基準データファイル作
成処理を行う(S163)。この処理は全ショットを計
測する場合と同様であり、図5(a)のフローチャート
に従って行われる。
【0066】次に、図5(b)のフローチャートに戻っ
て、S164に移行し、前記基準データファイル作成処
理をi回分行ったか否かが判別される。そして、計測が
i回に満たない場合はS162に戻り、i回の計測が行
われるまでこの処理が繰り返される。そして、前記基準
データファイル作成処理が終了すると、計測されたショ
ット領域以外のショット領域に関して基準補正値を算出
するための補間計算を行う(S165)。この補間計算
は、複数の計測されたショット領域間の未計測領域につ
いて、予測される補正値を算出するものであり、あるデ
ィストーションのパラメータが比例的に増加又は減少し
ていると判別される場合であれば、補正値もこれに適合
するよう比例的に増加又は減少させる。また、二つのシ
ョット領域間では平均値が補正値とされる。そして、こ
のように算出された補正値を基準データファイルに記憶
し、このファイルをハードディスク部72に格納し(S
166)、補間計算処理を終了する。
【0067】次に、図4のフローチャートにおいて、基
準データファイルが既に作成されている場合(S10
2)、基準データファイル作成処理がn回行われた場合
(S107)、又は補間計算処理(S108)が終了し
た場合には、S109に移行し、ウエハステージWST
に新たなウエハWが載置され走査露光が開始される。こ
の走査露光は、基準データファイルに記憶された補正値
に基づいて、ディストーションを補正した上で露光を行
う。例えば、倍率のディストーションは、ウエハステー
ジWST又はレチクルステージRSTのZ方向への微動
調節、圧力制御部59を介して投影光学系PL内の圧力
調整、又は投影光学系PL内の図示しない複数のレンズ
エレメントの移動調節などによって補正する。また、ロ
ーテーションのディストーションは、ウエハステージW
ST又はレチクルステージRSTのX,Y方向への微動
調節などによって補正する。また、スキューのディスト
ーションは、ウエハステージWST又はレチクルステー
ジRSTの走査速度Vw,Vrの調整などによって補正
する。また、形状成分のディストーションは、上記の調
整の他、収差、像面湾曲などを補正する公知手段を用い
て補正する。
【0068】次に、上記走査露光が終了すると、露光済
みのウエハWを露光装置21から前記デベロッパ22に
移送し、ウエハW上に投影転写されたパターンの現像を
行い、再び露光装置21に移送する。そして、入力手段
71からの入力された情報に基づき、基準データファイ
ルの補正値を修正するか否かが判別される(S11
0)。補正値を修正する選択がなされると、入力手段7
1に入力された情報に基づき、光電検出装置51による
ディストーションに関する情報の計測を全ショットにつ
いて行うか否かが判別される(S111)。このS11
1において、全ショットについて計測を行うと判別され
ると、補正値修正処理に移行する(S112)。図6
(a)のフローチャートに示すように、この補正値修正
処理においては、まず現像されたパターン像を、光電検
出装置51により各ショット領域毎に撮像信号に光電変
換し、主制御系70に取り込む(S251)。次に、光
電検出された像と標準パターン像とを比較する(S25
2)。この比較結果を倍率、ローテーション、スキュー
及び形状成分のディストーションとして求め、これを実
パラメータとしてハードディスク部72に記憶する(S
253)。次に、これら各ディストーション情報(実パ
ラメータ)と前記S153にて基準データファイルに保
存した標準パターン像の各ディストーション情報(パラ
メータ)とを比較する(S254)。この比較結果によ
り、異なるディストーション情報が存在する場合には、
補正値を修正する(S255)。そして、この補正値を
基準データファイルに記憶し、このファイルをハードデ
ィスク部72に格納する(S155)。次に、図4のフ
ローチャートに戻って、S113に移行し、前記補正値
修正処理を全ショットについて行ったか、即ち計測を全
ショット数(n回)分行ったかが判別される。そして、
計測がn回に満たない場合はS112に戻り、全ショッ
ト数分の計測が行われるまでこの処理が繰り返される。
【0069】一方、S111において、一部のショット
のみについて計測を行うと判別されると、補間修正処理
に移行する(S114)。図6(b)のフローチャート
に示すように、この補間修正処理は、まず計測されるシ
ョット領域に計測ショット領域へウエハステージWST
を移動させ(S261)、その計測されるショット領域
について、補正値修正処理を行う(S262)。この処
理は全ショットを計測する場合と同様であり、図6
(a)のフローチャートに従って行われる。
【0070】次に、図6(b)のフローチャートに戻っ
て、前記補間修正処理をi回分行ったか否かが判別され
る(S263)。そして、計測がi回に満たない場合は
S261に戻り、i回の計測が行われるまでこの処理が
繰り返される。そして、前記補正値修正処理が終了する
と、計測されたショット領域以外のショット領域に関し
て補間修正を行う(S264)。そして、修正された補
正値を基準データファイルに記憶し、このファイルをハ
ードディスク部72に格納し(S265)、補間修正処
理を終了する。
【0071】最後に、図4のフローチャートにおいて、
補正値修正を行わないと判別された場合(S110)、
補正値修正処理がn回行われた場合(S113)、又は
補間修正処理が終了した場合(S114)には、露光装
置21の動作が終了する。なお、図4のフローチャート
に示す一連の動作は、新たなウエハWを走査露光する
際、及び別のレチクルRにより露光をする際に繰り返し
て行われる。
【0072】従って、本実施形態によれば、以下のよう
な効果を得ることができる。 (イ)本実施形態の露光装置21では、走査露光を行う
際に、パターン像のディストーションに関する情報を各
ショット領域毎にハードディスク部72内の基準データ
ファイルに記憶できる。従って、パターン像のディスト
ーションが各ショット領域毎に異なる場合でも、各ショ
ット領域毎に管理することができる。そして、ハードデ
ィスク部72内の基準データファイルに記憶された情報
に基づいて、パターン像のディストーションを各ショッ
ト領域毎に補正しながら露光することができる。このよ
うに構成した結果、半導体素子製造の際に、複数のレチ
クルを相互重ね合わせした場合の精度を向上できるとと
もに、複数装置を使用した場合に各装置毎のディストー
ションの差を補正できるため、トータルオーバーレイの
向上を図ることができる。
【0073】(ロ)また、本実施形態の露光装置21で
は、補正値修正処理(S112)及び補間修正処理(S
114)を有するため、基準データファイルに格納され
た補正値を実際の露光に応じて修正することができる。
従って、ディストーションが使用状態及び使用頻度等に
より、絶えず変化する場合であっても迅速に補正値を変
更できる。
【0074】(ハ)また、本実施形態の露光装置21で
は、主制御系70によって、各ショット領域の倍率、ロ
ーテーション、スキュー及び形状成分のディストーショ
ンに関する情報を算出し、これをパラメータとしてハー
ドディスク部72に記憶して管理することができる。従
って、各ディストーションに応じた適切な補正処理を行
うことができるとともに、補正値修正処理も各パラメー
タごとに行うことができる。
【0075】(ニ)また、本実施形態の露光装置21で
は、光電検出装置51により、ディストーションに関す
る情報を正確かつ迅速に各ショット領域毎に計測できる
ため、その情報に基づいてディストーションを補正する
ことができる。また、光電検出装置51により、ディス
トーションに関する情報が自動検出されるため、SEM
23により観察してディストーションを計測する必要が
なくなる。
【0076】(ホ)また、本実施形態の露光装置21で
は、基準データファイル作成処理及び補正値修正処理に
ついて、全ショット領域について行うか否かを選択する
ことができる。従って、これらの処理を全ショット領域
について行う場合は、各ショット領域のディストーショ
ンの補正をより精確に行うことができる。一方、一部の
ショット領域についてのみこれらの処理を行う場合は、
これらの処理が行われていないショット領域についての
ディストーションに関する情報は、補間計算処理及び補
間修正処理により予測される補正値を演算によって算出
できる。従って、全ショット領域について計測する必要
がなくなるため処理速度を高めることができる。
【0077】なお本発明の実施の形態は、上記以外にも
次のように構成することができる。 ・前記実施形態では、走査露光方式を選択した場合につ
いて説明したが、一括露光方式を選択した場合でも、露
光装置21の動作はほぼ同様に行われる。この場合、図
2に示すように、レチクルR上の照明領域IAを全面照
明できるように、前記レチクルブラインド32をほぼ正
方形状に整形する。そして、前記レチクルRとウエハW
とがともに静止した状態で、この照明領域IA内におけ
るレチクルR上の回路パターンを、前記投影光学系PL
を介して前記ウエハW上のショット領域SAに一括投影
する。従って、一括露光方式を選択した場合について
も、前記(イ)〜(ホ)と同様の効果を得ることができ
る。
【0078】・前記実施形態では、ディストーションに
関する情報のパラメータを、倍率、ローテーション、ス
キュー及び形状成分の4種類としたが、必ずしも4種類
すべてを有する必要はなく、発生率が他のものより高い
ものを優先して4種類以下にしてもよい。例えば、上記
一括露光方式を選択した場合においては、レチクルステ
ージRST及びウエハステージWSTを同期走査させな
いため、同期走査が主原因であるスキューのディストー
ションが生じる可能性が少ない。従って、一括露光方式
を選択した場合は、スキューのパラメータを省略しても
よい。また、例えば、ウエハWの中心部のパターン像に
はディストーションがほとんど生じないが、外周付近で
は頻繁に発生するといったことが経験上知られている場
合には、ウエハWの中心部ではパラメータの種類を減ら
すといった、パターン像の位置によってパラメータの数
を調節することとしてもよい。このようにした場合、発
生率が低い種類又は低い場所でのパラメータを省略でき
るので、より迅速にディストーションの補正を行うこと
ができる。
【0079】・前記実施形態では、計測手段として光電
検出装置51を使用したが、SEM23を使用してもよ
い。この場合、前記走査テスト露光(S104)及び走
査露光(S109)を行い、前記デベロッパ22により
ウエハWのパターンを現像した後、ウエハWを前記SE
M23に移送して直接観察を行う。このSEM23での
観察において、前記パターンの形成状態(寸法、ぼけ具
合、ゆがみ具合等)からディストーションに関する情報
を求める。この場合、入力手段71によりディストーシ
ョンに関する情報を入力できるようにする必要がある。
このようにした場合、直接観察を行うため前記(ニ)及
び(ホ)の効果を得ることはできないが、光電検出装置
51を別途設ける必要がないため、露光装置の構成を簡
易にしつつ前記(イ)〜(ハ)の効果を得ることができ
る。
【0080】・前記実施形態では、計測手段として光電
検出装置51を使用したが、これとは別に又はこれとと
もに、レチクルアライメント系(RA系)44を計測手
段として使用してもよい。この場合、まず照明系内の干
渉フィルタにより露光光ELの感光波長域及び赤外波長
域の光をカットし、ウエハW上にパターン像を投影す
る。そして、このパターン像の反射光をRA系44によ
って検出する。そして、このRA系44からの計測信号
をレチクルステージ制御部42を介して主制御系70に
入力し、この計測信号に基づいて基準データファイル作
成処理、補間計算処理などを行うこととしてもよい。こ
のように構成した場合、前記(イ)〜(ホ)の効果が得
られるほか、走査露光をする前にディストーションの補
正値を修正することができる。
【0081】・前記実施形態において、ハードディスク
部72に、ディストーションのパラメータを計測が行わ
れる度に累積的に記憶させることとしてもよい。この
際、各パラメータの発生回数を計測するカウンタを設け
て、モニターに表示又は印刷などすることとしてもよ
い。このように累積された情報により、ディストーショ
ンの発生状況を把握できるため、露光装置21の保守及
び改良に資することができる。
【0082】・前記実施形態においては、ウエハW上の
各ショット毎にディストーションに関する情報を求め、
これを記憶しているが、例えばウエハW表面を複数の領
域(例えば4象限)に分割し、分割した部分領域毎にデ
ィストーションに関する情報を管理するようにしてもよ
い。各部分領域のディストーションに関する情報は、そ
の部分領域内に存在する複数のショット領域のディスト
ーションを求め、これらの情報を統計演算(例えば平均
化)することによって求めることができる。なお、ウエ
ハW表面を分割する数はいくつでもよく、分割された部
分領域の形状もどのようなものであってもよい。分割の
方法としては、前記4象限に分割する以外に、例えば、
ウエハWを上下2つに分割する、又はウエハWの中央部
から周辺部に向かって複数の環状領域に分割する等があ
る。なお、この部分領域を各ショット領域とすれば、前
記実施形態と同様になる。
【0083】・また、基板上の部分領域に対応して記憶
する以外にも、例えば基板を載置するステージの位置情
報に応じて記憶してもよい。具体的には、基板上の角シ
ョット領域を露光処理する際のウエハステージWSTの
XY座標値を干渉計47の値を求めて求める。そして、
各ショット領域毎に求めたディストーションに関する情
報を、XY座標値に対応して記憶する。このことによっ
て、例えばショット領域やウエハのサイズが異なる場合
でも、これらのディストーション情報を用いて演算する
ことにより、ウエハステージの露光位置がどのような位
置であっても、その位置に応じたディストーション情報
を算出することができる。
【0084】・露光処理時には、求めた各ショット毎の
ディストーションに関する情報(装置固有の情報であっ
て、各ショット露光時に発生するであろうディストーシ
ョンの情報)に基づいた補正のみではなく、露光処理す
る前にウエハW内の複数のサンプルショットのそれぞれ
に設けられたアライメントマークを検出し、ウエハWの
変形などによって生じた各ショットの変形情報(ウエハ
W上の各ショットに存在するディストーションの情報)
を求め、この変形情報をも加味して露光条件を補正して
もよい。露光前に各ショットの変形情報を得る技術は、
例えば特開平7−57991号公報や、特開平9−79
21号公報に開示されている。
【0085】・さらに、各ショット毎のディストーショ
ンに関する情報を記憶する記憶手段(72)は、露光装
置の内部のコンピュータが備えていなくてもよく、例え
ば複数の露光装置とLAN等のネットワークを介して接
続されたホストコンピュータやワークステーション等が
有していてもよい。ホストコンピュータが記憶手段を有
する場合であれば、複数の露光装置におけるディストー
ションに関する情報を一括管理することができ、一連の
リソグラフィ工程においてディストーションのマッチン
グ精度が最適な露光装置を組み合わせて用いることが可
能となる。
【0086】・なお、照明光学系及び投影光学系を露光
装置本体に組み込み、光学調整をするとともに、多数の
機械部品からなるウェハステージ(スキャンタイプの露
光装置の場合は、レチクルステージも含む。)を露光装
置本体に取り付けて配線を接続し、露光光の光路内にガ
スを供給するガス供給配管を接続した上で、さらに総合
調整(電気調整、動作確認等)をすることにより、実施
形態の露光装置を製造することができる。
【0087】・また、光学部材保持装置を構成する各部
品は、超音波洗浄などにより、加工油や、金属物質など
の不純物を落としたうえで、組み上げられる。なお、露
光装置の製造は、温度、湿度や気圧が制御され、かつク
リーン度が調整されたクリーンルーム内で行うことが望
ましい。
【0088】次に、上述した露光装置をリソグラフィ工
程で使用したデバイスの製造方法の実施形態について説
明する。図7は、デバイス(ICやLSI等の半導体チ
ップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロ
マシン等)の製造例のフローチャートを示す図である。
図7に示すように、まず、ステップS301(設計ステ
ップ)において、デバイス(マイクロデバイス)の機能
・性能設計(例えば、半導体デバイスの回路設計等)を
行い、その機能を実現するためのパターン設計を行う。
引き続き、ステップS302(マスク製作ステップ)に
おいて、設計した回路パターンを形成したマスク(レク
チル)を製作する。一方、ステップS303(ウエハ製
造ステップ)において、シリコン等の材料を用いてウエ
ハを製造する。
【0089】次に、ステップS304(ウエハ処理ステ
ップ)において、ステップS301〜S303で用意し
たマスクとウエハを使用して、後述するように、リソグ
ラフィ技術等によってウエハ上に実際の回路等を形成す
る。次いで、ステップS305(デバイス組立ステッ
プ)において、ステップS304で処理されたウエハを
用いてデバイス組立を行う。このステップS305に
は、ダイシング工程、ボンディング工程、及びパッケー
ジング工程(チップ封入)等の工程が必要に応じて含ま
れる。
【0090】最後に、ステップS306(検査ステッ
プ)において、ステップS305で作製されたデバイス
の動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こう
した工程を経た後にデバイスが完成し、これが出荷され
る。
【0091】図8は、半導体デバイスの場合における、
図7のステップS304の詳細なフローの一例を示す図
である。図8において、ステップS311(酸化ステッ
プ)では、ウエハの表面を酸化させる。ステップS31
2(CVDステップ)では、ウエハ表面に絶縁膜を形成
する。ステップS313(電極形成ステップ)では、ウ
エハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップS31
4(イオン打込みステップ)では、ウエハにイオンを打
ち込む。以上のステップS311〜S314のそれぞれ
は、ウエハ処理の各段階の前処理工程を構成しており、
各段階において必要な処理に応じて選択されて実行され
る。
【0092】ウエハプロセスの各段階において、上述の
前処理工程が終了すると、以下のようにして後処理工程
が実行される。この後処理工程では、まず、ステップS
315(レジスト形成ステップ)において、ウエハに感
光剤を塗布する。引き続き、ステップS316(露光ス
テップ)において、上で説明したリソグラフィシステム
(露光装置)によってマスクの回路パターンをウエハに
転写する。次に、ステップS317(現像ステップ)で
は露光されたウエハを現像し、ステップS318(エッ
チングステップ)において、レジストが残存している部
分以外の部分の露出部材をエッチングにより取り去る。
そして、ステップS319(レジスト除去ステップ)に
おいて、エッチングが済んで不要となったレジストを取
り除く。
【0093】これらの前処理工程と後処理工程とを繰り
返し行うことによって、ウエハ上に多重に回路パターン
が形成される。以上説明した本実施形態のデバイス製造
方法を用いれば、露光工程(ステップS316)におい
て上記の露光装置が用いられ、真空紫外域の露光光によ
り解像力の向上が可能となり、しかも露光量制御を高精
度に行うことができる。従って、結果的に最小線幅が
0.1μm程度の高集積度のデバイスを歩留まりよく生
産することができる。
【0094】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1に記載の
発明によれば、記憶手段により基板上の露光位置に応じ
て生じるパターン像のディストーション情報が記憶さ
れ、このディストーション情報に基づいて基板上のショ
ット領域に対してより高精度にパターン像を重ねあわせ
ることができる。
【0095】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の効果に加え、記憶手段により基板上に生
じるディストーションを複数の部分領域に対応して記憶
し管理することができる。
【0096】請求項3に記載の発明によれば、請求項2
に記載の発明の効果に加え、記憶手段により基板上に生
じるディストーションが複数のショット領域に対応して
記憶し管理することができる。
【0097】請求項4に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の効果に加え、ディストーション情報を基
板を載置する基板ステージの位置情報に応じて記憶する
ため、基板ステージの露光位置がどのような位置であっ
ても、その位置に応じたディストーション情報を算出す
ることができる。
【0098】請求項5に記載の発明によれば、請求項1
〜4のいずれかに記載の発明の効果に加え、倍率、ロー
テーション、スキュー、パターン像の形状成分のうち少
なくとも1つを、ディストーション情報として管理する
ことができる。
【0099】請求項6に記載の発明によれば、請求項1
〜5のいずれかに記載の発明の効果に加え、補正手段に
より、パターン像のディストーションを記憶手段に記憶
された情報に基づいて補正することができる。
【0100】請求項7に記載の発明によれば、請求項1
〜6のいずれかに記載の発明の効果に加え、計測手段に
より、基板上に形成されたパターンに基づいてディスト
ーション情報が計測され、記憶手段によって該情報が管
理される。
【0101】請求項8に記載の発明によれば、請求項7
に記載の発明の効果に加え、検出手段により、露光装置
によって前記基板上に転写されたパターンの像が検出さ
れ、ディストーションがより的確に測定される。
【0102】請求項9に記載の発明によれば、請求項3
に記載の発明の効果に加え、演算手段により、一部のシ
ョット領域についてのディストーション情報を格納し、
記憶装置に格納されたディストーション情報を用いて残
りのショット領域についてのディストーション情報が算
出される。従って、各ショット領域毎にディストーショ
ン情報を記憶する必要がなくなるため、効率的にディス
トーション情報を管理できる。
【0103】請求項10に記載の発明によれば、請求項
1〜9のいずれかに記載の発明の効果に加え、記憶手段
により、遠隔地からディストーション情報を管理した
り、複数の露光装置と接続されているときはディストー
ション情報を一括管理したりすることができる。
【0104】請求項11に記載の発明によれば、補正手
段により基板上の露光位置に応じて生じるパターン像の
ディストーション情報を補正することができる。請求項
12に記載の発明によれば、請求項1〜11のいずれか
に記載の発明の効果に加え、露光精度を向上することが
でき、高集積度のデバイスを歩留まりよく生産すること
ができる。
【0105】請求項13に記載の発明によれば、基板上
の露光位置に応じて生じる前記パターン像のディストー
ション情報が求められ、この情報に基づいて基板が露光
処理される。
【0106】請求項14に記載の発明によれば、請求項
13のいずれかに記載の発明の効果に加え、予め求めた
ディストーション情報を利用して、効率的にパターン像
のディストーションを補正して露光処理を行うことがで
きる。
【0107】請求項15に記載の発明によれば、請求項
13又は14に記載の発明の効果に加え、ローテーショ
ン、スキュー、パターン像の形状成分のうち少なくとも
1つを、ディストーション情報として管理することがで
きる。
【0108】請求項16に記載の発明によれば、請求項
13〜15のいずれかに記載の発明の効果に加え、予め
基板上に転写されたパターンの像を検出することによ
り、ディストーション情報を求めることができる。
【0109】請求項17に記載の発明によれば、請求項
13〜16のいずれかに記載の発明の効果に加え、基板
上の複数の部分領域に応じたディストーション情報を求
めることにより、ディストーション情報を求めることが
できる。
【0110】請求項18に記載の発明によれば、請求項
17に記載の発明の効果に加え、基板上に配列された複
数のショット領域に応じたディストーション情報を求め
ることにより、ディストーション情報を求めることがで
きる。
【0111】請求項19に記載の発明によれば、請求項
13〜16のいずれかに記載の発明の効果に加え、ディ
ストーション情報が基板を載置する基板ステージの位置
情報に応じて求められるため、基板ステージの露光位置
がどのような位置であっても、その位置に応じたディス
トーション情報を算出することができる。
【0112】請求項20に記載の発明によれば、請求項
13〜19のいずれかに記載の発明の効果に加え、予め
求められたディストーション情報を補正することによ
り、最適なディストーション情報により露光処理を行う
ことができる。
【0113】請求項21に記載の発明によれば、請求項
13〜20のいずれかに記載の発明の効果に加え、露光
精度を向上することができ、高集積度のデバイスを歩留
まりよく生産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の露光装置を示す概略構成
図。
【図2】レチクルとウエハとの同期走査に関する説明
図。
【図3】本発明の露光装置を含む露光システムを示す概
略構成図。
【図4】露光動作に関するフローチャート。
【図5】(a)基準データファイル作成処理に関するフ
ローチャート。(b)補間計算処理に関するフローチャ
ート。
【図6】(a)補正値修正処理に関するフローチャー
ト。(b)補間修正処理に関するフローチャート。
【図7】デバイスの製造例のフローチャート。
【図8】半導体デバイスの場合における図7のウエハ処
理に関する詳細なフローチャート。
【図9】ウエハ上に生じるディストーションの種類を示
す説明図。
【符号の説明】
21…露光装置、29…照明光学系、51…光電検出手
段としての光電検出装置、70…補正手段を構成する主
制御系、72…記憶手段及びパラメータ算出手段として
のハードディスク部、IA,IA’…照明領域、IF,
IF’…露光領域、PL…投影光学系、R…マスクとし
てのレチクル、RST…マスクステージとしてのレチク
ルステージ、W…基板としてのウエハ、WST…基板ス
テージとしてのウエハステージ。

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスクに形成されたパターンの像を基板
    上の複数のショット領域に順次転写することによって前
    記基板を露光する露光装置であって、 前記パターンの像を基板上に転写する際に前記基板上の
    露光位置に応じて生じる前記パターン像のディストーシ
    ョン情報を記憶する記憶手段を有することを特徴とする
    露光装置。
  2. 【請求項2】 前記記憶手段は、前記ディストーション
    情報を前記基板上の複数の部分領域に対応して記憶する
    ことを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  3. 【請求項3】 前記複数の部分領域は、前記基板上に配
    列された複数のショット領域を含むことを特徴とする請
    求項2に記載の露光装置。
  4. 【請求項4】 前記記憶手段は、前記ディストーション
    情報を前記基板を載置する基板ステージの位置情報に応
    じて記憶することを特徴とする請求項1に記載の露光装
    置。
  5. 【請求項5】 前記ディストーション情報は、前記パタ
    ーンの像を基板上に投影する投影系に起因する倍率、マ
    スク及び基板の相対的な回転ずれに起因するローテーシ
    ョン、マスクを載置するマスクステージと基板を載置す
    る基板ステージとの同期走査に起因するスキュー、及び
    パターン像の形状成分のうちの少なくとも1つを含むこ
    とを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の露
    光装置。
  6. 【請求項6】 前記記憶手段に記憶された情報に基づい
    て前記パターン像のディストーションを補正する補正手
    段をさらに有することを特徴とする請求項1〜5のいず
    れか一項に記載の露光装置。
  7. 【請求項7】 前記ディストーション情報を計測する計
    測手段をさらに有することを特徴とする請求項1〜6の
    いずれか一項に記載の露光装置。
  8. 【請求項8】 前記計測手段は、前記露光装置によって
    前記基板上に転写されたパターンの像を検出する検出手
    段を含むことを特徴とする請求項7に記載の露光装置。
  9. 【請求項9】 前記記憶手段は、一部のショット領域に
    ついてのディストーション情報を格納し、 前記記憶装置に格納されたディストーション情報を用い
    て残りのショット領域についてのディストーション情報
    を算出する演算手段をさらに有することを特徴とする請
    求項3に記載の露光装置。
  10. 【請求項10】 前記記憶手段とネットワークを介して
    接続されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれ
    か一項に記載の露光装置。
  11. 【請求項11】 マスクに形成されたパターンの像を基
    板上の複数のショット領域に順次転写することによって
    前記基板を露光する露光装置であって、 前記パターンの像を基板上に転写する際に前記基板上の
    露光位置に応じて生じる前記パターン像のディストーシ
    ョンを補正する補正手段を有することを特徴とする露光
    装置。
  12. 【請求項12】 前記請求項1〜11のいずれか一項に
    記載の露光装置を用いてマイクロデバイスを製造するこ
    とを特徴とするマイクロデバイスの製造方法。
  13. 【請求項13】 マスクに形成されたパターンの像を基
    板上の複数のショット領域に順次転写することによって
    前記基板を露光する露光方法であって、 前記パターンの像を基板上に転写する際に前記基板上の
    露光位置に応じて生じる前記パターン像のディストーシ
    ョン情報を求め、 前記ディストーション情報に基づいて基板を露光処理す
    ることを特徴とする露光方法。
  14. 【請求項14】 前記予め求めたディストーション情報
    に基づいて、前記パターン像のディストーションを補正
    して露光処理することを特徴とする請求項13に記載の
    露光方法。
  15. 【請求項15】 前記ディストーション情報は、前記パ
    ターンの像を基板上に投影する投影系に起因する倍率、
    マスク及び基板の相対的な回転ずれに起因するローテー
    ション、マスクを載置するマスクステージと基板を載置
    する基板ステージとの同期走査に起因するスキュー、及
    びパターン像の形状成分のうちの少なくとも1つを含む
    ことを特徴とする請求項13又は14に記載の露光方
    法。
  16. 【請求項16】 前記ディストーション情報を求める工
    程は、予め基板上に転写されたパターンの像を検出する
    工程を含むことを特徴とする請求項13〜15のいずれ
    か一項に記載の露光方法。
  17. 【請求項17】 前記ディストーション情報を求める工
    程は、前記基板上の複数の部分領域に応じたディストー
    ション情報を求めることを特徴とする請求項13〜16
    のいずれか一項に記載の露光方法。
  18. 【請求項18】 前記複数の部分領域は、前記基板上に
    配列された複数のショット領域を含むことを特徴とする
    請求項17に記載の露光方法。
  19. 【請求項19】 前記ディストーション情報を求める工
    程は、前記基板を載置する基板ステージの位置情報に応
    じたディストーション情報を求めることを特徴とする請
    求項13〜16のいずれか一項に記載の露光方法。
  20. 【請求項20】 前記予め求められたディストーション
    情報と、該予め求められたディストーション情報に基づ
    いて露光処理したときに生じるディストーション情報と
    を比較し、 前記比較結果に基いて、予め求められたディストーショ
    ン情報を補正することを特徴とする請求項13〜19の
    いずれか一項に記載の露光方法。
  21. 【請求項21】 前記請求項13〜20のいずれか一項
    に記載の露光方法を用いてマイクロデバイスを製造する
    ことを特徴とするマイクロデバイスの製造方法。
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