JPH1173224A - 微動位置決め装置 - Google Patents

微動位置決め装置

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JPH1173224A
JPH1173224A JP9247503A JP24750397A JPH1173224A JP H1173224 A JPH1173224 A JP H1173224A JP 9247503 A JP9247503 A JP 9247503A JP 24750397 A JP24750397 A JP 24750397A JP H1173224 A JPH1173224 A JP H1173224A
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displacement
power amplifier
signal
compensator
strain
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Shinji Wakui
伸二 涌井
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  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Control Of Position Or Direction (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィードバックループに安価な構成でダンピ
ングを付与し、ループゲインを上げ、応答性を向上させ
る。 【解決手段】 位置決めがなされる基板と、前記基板を
駆動するための圧電素子と変位拡大機構とを有するアク
チュエータと、前記アクチュエータ近傍における前記基
板の変位を検出する位置センサと、位置センサの出力電
圧と外部からの指令電圧とを比較して偏差信号を取得し
これを所定の信号レベルに増幅する偏差増幅器と、前記
偏差増幅器の出力信号を入力とする安定化補償器と、前
記安定化補償器の出力信号により励起されて前記圧電素
子を駆動する電力増幅器とを具備する微動位置決め装置
において、前記圧電素子の変位を検出する変位検出手段
と、前記変位検出手段の出力と前記位置センサの出力の
差分としての歪変位を検出してこれに適切な補償を掛け
る歪変位補償器を備え、前記歪変位補償器の出力を前記
電力増幅器の入力段にフィードバックする歪変位フィー
ドバック手段を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は変位発生型アクチュ
エータの代表である圧電素子を使ったサブミクロンオー
ダの微動位置決め装置に関し、特に、安定性の向上と位
置決め時間短縮に著しい効果を奏する歪変位フィードバ
ック付きの微動位置決め装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、精密加工、組立、調整などの分野
における微小位置決めにおいては、サブミクロンオーダ
の位置決め精度が要求されている。特に、微細パターン
の露光を目的とした超精密位置決めステージにおいて
は、高い分解能と周波数応答の高帯域化を実現するベ
く、アクチュエータとして圧電素子や電歪素子が多用さ
れている。一例として、鉛直方向の並進1自由度と水平
面内の傾きの2自由度を位置決め制御する3自由度の微
動位置決め装置を図4に示す。この装置は、平板状の基
板1を印加電圧に応じて鉛直方向に変位するアクチュエ
ータ2M,2R,2Lによって位置決め制御するもので
ある。アクチュエータ2M,2R,2Lには駆動素子と
しての圧電素子とその変位を拡大する変位拡大機構とが
含まれる。アクチュエータ2M,2R,2Lの近傍に
は、基板1の鉛直方向の変位を計測する位置センサ3
M,3R,3Lが配置されている。これらの構成要素か
らなる機構を微動位置決め機構と呼ぶ。
【0003】位置センサ3M,3R,3Lによって計測
された基板1の変位信号は、変位増幅器4M,4R,4
Lによって電気信号に変換される。その電気信号は、指
令電圧入力端子5M,5R,5Lに加えられる指令電圧
と比較されて偏差増幅器6M,6R,6Lに入力され、
その出力は制御ループの特性を調整する安定化補償器7
M,7R,7Lに入力される。そして、この出力をもっ
て電力増幅器8M,8R,8Lを励起(excite)
し、アクチュエータ2M,2R,2Lを上下動させて基
板1を上下方向に並進運動させたり、あるいは鉛直軸に
対して傾かせる駆動が行なわれる。これらの位置に関す
るメインループはフィードバック装置と呼ばれ、微動位
置決め機構とフィードバック装置とを含めて微動位置決
め装置と称することにする。
【0004】なお、電力増幅器8M,8R,8Lには入
力電圧に対して電流を出力する電流出力形の電力増幅器
と、入力電圧に対して電圧を出力する電圧出力形の電力
増幅器とが在る。前者を使用した場合には、安定化補償
器7M,7R,7Lをゲインとする。このようなフィー
ドバック構成にすると、定常偏差「零」への収束性が保
証される。何故ならば、アクチュエータ2M,2R,2
Lの構成要素である圧電素子は電気的にみるとコンデン
サであり、電流出力形の電力増幅器8M,8R,8L
と、それが駆動する各圧電素子とを含めた伝達関数には
自然に積分器が含まれ、いわゆる閉ループは1形になり
制御理論の教えるところによれば定常偏差「零」が保証
されるからである。一方、後者の電力増幅器を使用した
場合には、安定化補償器7M,7R,7LをPI補償と
なす。ここで、Pは比例を、Iは積分動作を意味する。
本発明では、電流出力形および電圧出力形の電力増幅器
の両者を考慮するが、特に断らない限り安定化補償器7
M,7R,7Lは使用する電力増幅器の種類に応じて上
述したものを用いるものとする。
【0005】さて、上述の如き微動位置決め機構は3軸
のフィードバック装置が各独立であり、かつ安定化補償
器7M,7R,7Lのゲインを同一にし順次これを大き
くすることによって位置決め時間の短縮が図れる。しか
し、位置決め時間を短縮するゲインの増加は、安定性に
余裕を持たせた上で機構のダイナミクスを刺激しない範
囲に止められる。このようなゲインの上限値をさらに引
き上げるために、特開平6−151272(加速度フィ
ードバック付き微動位置決め装置)では、従来の位置の
フィードバックと共に新たな加速度のフィードバックを
付加してなる加速度フィードバック付き微動位置決め装
置を提案している。その有効性は、理論的にも実験的に
も明らかとなっている。また、上記公開特許で実現して
いる効能を、加速度フィードバックに代わって力フィー
ドバックにより実現することも案出されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、微動
位置決め機構において位置のフィードバック装置のルー
プゲインを上げると、順次応答性は引き上げられる。し
かし、やがては機構自身のダイナミクスを剌激するに至
り速応性の向上は抑止される。そこで、速応性を更に引
き上げるために、加速度センサを使用してダンピングを
付与することが案出されていた。また、力センサを同機
構に装着してダンピング等を付与することも案出されて
いたのである。
【0007】さて、フィードバック系として利用可能な
情報の種類が多ければ多いほど制御系の性能は任意に調
整することができる。対象としている微動位置決め機構
に対しては位置制御を掛けるので位置センサを備えるこ
とは当然のこととして、上記従来例では加速度あるいは
力という物理量を取得して、より望ましい制御特性を実
現したのである。しかし、位置センサとは別途に新たな
センサを備えることは総合のコスト上昇を招くので極力
それを抑制することが課題として残されていた。
【0008】そこで、本発明では、加速度センサや力セ
ンサに比べてより低コストで制御特性を改善することが
できる微動位置決め装置の提供を目的とする。そして、
そのために、位置決め負荷の位置信号のみならず、駆動
側の変位信号を検出し、その差分信号である歪変位をフ
ィードバック信号として利用することを考える。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに、本発明では位置信号のメインのフィードバックに
加えて、歪変位に適切な補償を施したローカルな歪変位
フィードバックを構成する。より具体的には、本発明の
歪変位フィードバック付き微動位置決め装置は、位置決
めがなされる基板と、これを駆動するための圧電素子と
変位拡大機構とからなるアクチュエータと、このアクチ
ュエータ近傍における基板の変位を検出する位置センサ
と、外部からの指令電圧と比較して偏差信号を取得しこ
れを所定の信号レベルに増幅する偏差増幅器と、偏差増
幅器の出力信号を入力とする安定化補償器と、安定化補
償器の出力信号によって励起され圧電素子を駆動するた
めの電力増幅器とからなるフィードバック装置を備えた
微動位置決め装置において、圧電素子自身の変位が検出
できる変位検出手段を新たに付加して、この出力と位置
センサの出力の差分としての歪変位を検出する。この歪
変位に適切な補償を掛ける歪変位補償器を備えて歪変位
補償器の出力を電力増幅器の入力段に負帰還させる歪変
位フィードバックを前記フィードバック装置の中に備え
るものである。圧電素子に備える変位検出手段としては
歪ゲージが好適に使用できる。
【0010】ここで、電力増幅器として概略積分特性を
持つ電流出力形を選択した場合、質量項を操作するとき
には歪変位補償器を微分特性に、粘性項を操作するとき
には歪変位補償器をゲイン特性に、そして剛性項を操作
するときには歪変位補償器を積分特性にする。また、電
力増幅器として概略1次遅れ特性を持つ電圧出力形を選
択した場合、質量項を操作するときには歪変位補償器を
ゲインと微分の加算特性に、粘性項を操作するときには
歪変位補償器をゲインと積分の加算特性に、剛性項を操
作するときには2重積分と積分の加算特性にする。
【0011】
【作用】本発明では、変位発生型のアクチュエータであ
る圧電素子に変位拡大機構を組合せてなるアクチュエー
タを使った微動位置決め機構であって、負荷側と駆動側
の変位の差分である歪変位を検出し、その信号を適切な
伝達関数を有する歪変位補償器を介して圧電素子を駆動
する電力増幅器の前段に負帰還している。このときの操
作量は、歪変位補償器の伝達関数を適切に設定すること
によって、質量項、粘性項、剛性項の何れか一つ以上を
調整するように機能する。つまり、微動位置決め機構を
より安定なものに周波数成形することができる。したが
ってローカルループによってより安定に周波数成形され
た制御対象に対して位置のフィードバックを掛けたとき
には、従前に比して位置のループゲインを高めることが
でき、もって高い速応性を達成することができるように
作用する。
【0012】
【第1の実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を
説明する。図1に本発明の第1の実施例に係る歪変位フ
ィードバック付きの微動位置決め装置の構成を示す。説
明を簡便に行なうために、図4に示した3自由度の微動
位置決め機構における1軸分を拡大し、併せてその1軸
に対する歪変位フィードバック付きの微動位置決め装置
の構成を図示する。
【0013】図1において、9は基板1を変位させる基
準の基部、10は基部9と剛に結合した変位拡大機構で
ある。圧電素子11がx方向に伸張したとき、この伸張
変位を切り欠きによる細幅部を有する弾性ヒンジ12b
に伝え、切り欠きによる細幅部12aを支点とした変位
拡大機構10の突出部、すなわち弾性ヒンジをz軸時計
回りに回転変位させる。この突出部は基板1と機械的に
剛に結合されているため、基板1をz軸方向に変位させ
る。基板1のz軸方向への変位量は、そこに取り付けら
れた位置センサ3が計測する。この出力信号は変位増幅
器4によって電気信号に変換される。アクチュエータ側
の変位は圧電素子11の側面に貼り付けた歪ゲージ13
が検出する。歪ゲージ13の出力は、変位検出器14に
よって電気信号に変換される。変位検出器14と変位増
幅器4の各出力から差分の信号、すなわち歪変位が検出
され、その歪変位は歪変位補償器15を介して電力増幅
器8の前段に負帰還されている。このループは位置信号
に対するローカルなフィードバックループを構成してい
る。位置のメインフィードバックは次のように構成され
ている。位置センサ3は、変位拡大機構10における基
部9と同じ剛なる部位から延びたターゲット16を観測
している。すなわち、基板1が基部9を基準としてz軸
方向にシフトしたときの変位を計測する。位置センサ3
の出力は、変位増幅器4によって電気信号に変換され
る。変位増幅器4の出力は指令電圧入力端子5に加える
電圧と比較されて偏差信号eとなる。偏差信号eは偏差
増幅器6に導かれ、さらに位置のループゲインを調整す
る安定化補償器7へ入力されている。安定化補償器7の
出力と、歪変位を歪変位補償器15に通した負帰還信号
とを加算して圧電素子11を駆動する電力増幅器8を励
起し、指令電圧入力端子5に加えた電圧に相当する位置
への基板1の位置決めがなされる。
【0014】さて、図1に示した本発明の歪変位フィー
ドバック付き微動位置決め装置の構成を採ったとき、制
御対象である微動位置決め機構の周波数特性を成形でき
ることを示しておく。図2に1軸の微動位置決め機構に
対して歪変位フィードバックを施したときの制御ブロッ
ク図を与える。すなわち、位置のメインフィードバック
を除外したローカルなフィードバックループのブロック
線図である。図中の破線で囲む部分が微動位置決め機構
であり、駆動変位xd から負荷の変位xまでの伝達関数
Gp(s)を次式とおいている。ここで、M[kg]は
質量、K[N/m]はバネ定数、D[N・s/m]は粘
性摩擦係数、sはラプラス演算子である。
【0015】
【数1】 次に、図2の歪変位フィードバックの効果を明らかにし
ていく。図示のように、アクチュエータ側の変位xd
負荷側の変位xの差分である歪変位を検出し、それを伝
達関数Gs (s)を有する歪変位補償器15を介して伝
達関数Gd (s)を有する電力増幅器8の前段に負帰還
している。このとき、安定化補償器7の出力vd から負
荷の変位xまでの伝達関数は簡単な計算から次式のよう
に求められる。
【0016】
【数2】 ここで、電力増幅器の伝達関数Gd (s)は、それが電
流出力形の場合には次式のように表現できる。
【0017】
【数3】 例えば、電流出力形の電力増幅器を使用した場合であっ
て歪変位補償器の伝達関数としてGs (s)=g0 sと
選ぶとき、vd からxまでの伝達関数は次式となる。
【0018】
【数4】 すなわち、g0 によって質量項を操作することができる
のである。同様に、電流出力形の電力増幅器を使用した
場合であって粘性項と剛性項を操作するときの歪変位補
償器Gs (s)の伝達関数の形と、そのときのvd から
xまでの伝達関数は表1のようになる。
【0019】
【表1】 上表に示すような歪変位補償器15の伝達関数を選択す
ることによって、電流出力形の電力増幅器の入力vd
ら負荷側の変位xまでの伝達関数において、質量、粘
性、剛性の各項を操作することができる。したがって、
上述の如き歪変位フィードバックを備えた場合には制御
対象である微動位置決め機構の根がローカルループによ
って調整される上に、さらにその外側に位置のフィード
バック装置を配して位置決め特性を調整することになる
ので位置決め特性向上にとって大という効果がある。
【0020】なお、特公平7−1453(微細位置決め
装置の制御装置)には、圧電素子を有するアクチュエー
タに貼りつけた歪ゲージを用いた制御構成が開示されて
いる。しかし、これは最終的な位置決めを行なわせるた
めの変位センサ(位置センサ)として使われているので
あり、本発明の如く歪変位を算出するために用いられて
いるものでないことに注意したい。
【0021】
【第2の実施例】上述した第1の実施例では、圧電素子
11の駆動に際して電流出力の電力増幅器8を用いた。
このタイプの電力増幅器による圧電素子11の駆動とい
う条件下で、歪変位補償器15の伝達関数Gs (s)を
表1の各段上側のように選択することにより、微動位置
決め機構の周波数特性が成形できた。したがって、この
ような歪変位フィードバックを備えてその外側に位置の
フィードバックループを構成したときには、歪変位フィ
ードバック無しの場合に比べて位置の速応性や整定性を
改善することができた。
【0022】しかし、一般的に、圧電素子は電圧出力形
の電力増幅器によって駆動される。そこで、本実施例で
は、電圧出力形の電力増幅器8の使用を前提にした歪変
位フィードバック付きの微動位置決め装置を示す。装置
の構成は図1と同様である。図1において、電力増幅器
8を電圧出力形にした場合には可操作としたい質量、粘
性、剛性の何れかの項の選択に応じて歪変位補償器15
の伝達関数として一意に定められるものを組み込めばよ
いのである。一般に、電圧出力形の電力増幅器G
d (s)の伝達関数は次式で与えられる。
【0023】
【数5】 したがって、(5)式で表現される電圧出力形の電力増
幅器8を使用した場合における表1と同様の関係は表2
に示される。
【0024】
【表2】 表2に示すように、電圧出力形の電力増幅器8を使用す
るという前提で、表2の各項上段に記載した歪変位補償
器15の伝達関数とその時定数Tの特別な選択とによっ
て、電圧出力形の電力増幅器の入力vd から負荷側の変
位xまでの伝達関数における質量、粘性、剛性の各項を
表2の各項下段のように操作することができる。したが
って、歪変位フィードバックによって周波数成形した制
御対象に対してその外側に位置のフィードバックを掛け
ると、調整の自由度が拡大しているので速応性や耐外乱
性能を歪変位フィードバック無しに比較して向上させる
ことができるのである。
【0025】なお、第1の実施例の表1および第2の実
施例の表2には、ただ一つの物理項を可操作となす場合
における歪変位補償器15の伝達関数Gs (s)の形が
まとめられている。しかし、可操作とする物理項は一つ
に限定される必要はないのであって、図3に示すように
構成しても構わない。すなわち、
【0026】
【数6】 となるように歪変位フィードバックを構成できる。例え
ばGs1(s)で質量項Gs2(s)で粘性項、そしてGs3
(s)で剛性項をそれぞれ可操作となすように表1ある
いは表2に記載してある対応した歪変位補償器の伝達関
数を指定しても良い。
【0027】以上のように、本発明によれば、変位発生
型のアクチュエータである圧電素子に変位拡大機構を組
合せてなるアクチュエータを組み込んだ微動位置決め機
構を電流出力形あるいは電圧出力形の電力増幅器を使っ
て駆動する何れの場合も、歪変位フィードバックによっ
て質量、粘性、剛性項の内の一つ以上の項を可操作とで
きる。
【0028】
【デバイス生産方法の実施例】上記の微動位置決め装置
は、例えばICやLSI等の半導体デバイスまたは液晶
表示素子等の液晶デバイスを製造するための露光装置に
被露光基板ステージとして用いられる。
【0029】次に上記説明した露光装置または露光方法
を利用したデバイスの生産方法の実施例を説明する。
図5は微小デバイス(ICやLSI等の半導体チップ、
液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン
等)の製造のフローを示す。ステップ1(回路設計)で
はデバイスのパターン設計を行なう。ステップ2(マス
ク製作)では設計したパターンを形成したマスクを製作
する。一方、ステップ3(ウエハ製造)ではシリコンや
ガラス等の材料を用いてウエハを製造する。ステップ4
(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、上記用意したマ
スクとウエハを用いて、リソグラフィ技術によってウエ
ハ上に実際の回路を形成する。次のステップ5(組み立
て)は後工程と呼ばれ、ステップ4によって作製された
ウエハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセ
ンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージ
ング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ6
(検査)ではステップ5で作製された半導体デバイスの
動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行なう。こう
した工程を経て半導体デバイスが完成し、これが出荷
(ステップ7)される。
【0030】図6は上記ウエハプロセスの詳細なフロー
を示す。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸化
させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶縁
膜を形成する。ステップ13(電極形成)ではウエハ上
に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオン
打込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ15
(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ステ
ップ16(露光)では上記説明した微動位置決め装置を
有する露光装置によってマスクの回路パターンをウエハ
に焼付露光する。ステップ17(現像)では露光したウ
エハを現像する。ステップ18(エッチング)では現像
したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19
(レジスト剥離)ではエッチングが済んで不要となった
レジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行な
うことによって、ウエハ上に多重に回路パターンが形成
される。
【0031】本実施例の生産方法を用いれば、従来は製
造が難しかった高集積度のデバイスを低コストに製造す
ることができる。
【0032】
【発明の効果】従来、位置のループゲインを順次大とな
していったときには位置決め時間の短縮が図れるが、次
第に微動位置決め機構のダイナミクスを剌激するに至り
ループゲインの上限が抑えられてしまう、という問題が
あった。しかし、本発明によれば、歪変位フィードバッ
クによって微動位置決め機構のダイナミクスを安定側に
シフトさせることができ、結果として位置のループゲイ
ンを従前に比してさらに高く設定することができる。つ
まり、位置決め時間を従来に比して早くすることができ
る、という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る歪変位フィードバッ
ク付き微動位置決め装置の構成図である。
【図2】 1軸の微動位置決め機構に対して歪変位フィ
ードバックを施したときの制御ブロック図である。
【図3】 歪変位フィードバックの構成図である。
【図4】 従米技術に係る3自由度の微動位置決め装置
の構成図である。
【図5】 微小デバイスの製造の流れを示す図である。
【図6】 図5におけるウエハプロセスの詳細な流れを
示す図である。
【符号の説明】
1:基板、2M,2R,2L:圧電素子などのアクチュ
エータ、3,3M,3R,3L:位置センサ、4,4
M,4R,4L:変位増幅器、5,5M,5R,5L:
指令電圧入力端子、e:偏差信号、6,6M,6R,6
L:偏差増幅器、7,7M,7R,7L:安定化補償
器、8,8M,8R,8L:電力増幅器、9:基部、1
0:変位拡大機構、11:圧電素子、12a,12b:
細幅部、13:歪ゲージ、14:変位増幅器、15:歪
変位補償器、16:ターゲット。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 位置決めがなされる基板と、前記基板を
    駆動するための圧電素子と変位拡大機構とを有するアク
    チュエータと、前記アクチュエータ近傍における前記基
    板の変位を検出する位置センサと、位置センサの出力電
    圧と外部からの指令電圧とを比較して偏差信号を取得し
    これを所定の信号レベルに増幅する偏差増幅器と、前記
    偏差増幅器の出力信号を入力とする安定化補償器と、前
    記安定化補償器の出力信号により励起されて前記圧電素
    子を駆動する電力増幅器とを具備する微動位置決め装置
    において、前記圧電素子の変位を検出する変位検出手段
    と、前記変位検出手段の出力と前記位置センサの出力の
    差分としての歪変位を検出してこれに適切な補償を掛け
    る歪変位補償器を備え、前記歪変位補償器の出力を前記
    電力増幅器の入力段にフィードバックする歪変位フィー
    ドバック手段を備えることを特徴とする微動位置決め装
    置。
  2. 【請求項2】 前記変位検出手段は圧電素子に備えられ
    た歪ゲージであることを特徴とする請求項1記載の微動
    位置決め装置。
  3. 【請求項3】 前記電力増幅器が概略積分特性を持つ電
    流出力形の増幅器であり、前記歪変位補償器の特性が微
    分特性、ゲイン特性、および積分特性のいずれかである
    ことを特徴とする請求項1記載の微動位置決め装置。
  4. 【請求項4】 前記電力増幅器が概略1次遅れ特性を持
    つ電圧出力形の増幅器であり、前記歪変位補償器の特性
    がゲインと微分の加算特性、ゲインと積分の加算特性、
    および2重積分と積分の加算特性のいずれかであること
    を特徴とする請求項1記載の歪変位フィードバック付き
    微動位置決め装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の微動位
    置決め装置を用いたデバイス製造装置を使用してデバイ
    スを製造することを特徴とするデバイス製造方法。
JP9247503A 1997-08-29 1997-08-29 微動位置決め装置 Pending JPH1173224A (ja)

Priority Applications (1)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6721033B1 (en) 1999-07-13 2004-04-13 Nikon Corporation Exposure apparatus and exposure method

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