JP5734461B2 - 車体側部構造 - Google Patents
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Description
本発明は、複数の外板を連結して構成される車両の表面の連結凹部をシール部材で覆っている車体側部構造に関する。
この種の車体側部構造には、センタピラーの上部にルーフから延ばした部位を結合しているものがある。この車体外板連結部は、センタピラーを高張力鋼板を用いて別体で塑性加工し、ルーフレールを普通鋼板を用いて塑性加工して、ルーフレール近傍で連結している(例えば、特許文献1参照)。
さらに、連結したところをカバーしている車体がある。この車体は、センタピラーなど各ピラーを上下に二分割し、上下を連結した境界部には段差部が生じており、この段差部のうちドアに設けたシール部材が接触する段差部にシールテープを貼り付けている(例えば、特許文献2参照)。
しかし、特許文献1に開示されている車体側部構造は、センタピラーの上部とルーフレールとの連結部に重ね合わせた板材の段差が発生したり、溶接痕が残り、外観が悪くなる。
特許文献2に開示されている車体側部構造は、ドアに設けられたシール部材に対応する位置にのみシールテープを貼り付けているため、残りの段差部にはシールテープが存在していない。
このように、連結した部位に生じた段差部が露出して残り、見栄えが悪い。仮に、残りの段差部をカバーするために、シールテープを残りの段差部に対応した大きなものとした場合、シールテープ(シール部材)の薄い縁がたわみ、作業がし難い。さらに、シールテープ(シール部材)の薄い縁が均一に接触しない恐れがあり、見栄えの心配がある。
本発明の課題は、センタピラーアウタを2分割して連結しても見栄えが向上し、シール部材の取付け作業が容易な車体側部構造を提供することにある。
請求項1に係る発明によれば、車体のルーフを支持しているセンタピラーのセンタピラーアウタがセンタピラーアウタ上部とセンタピラーアウタ下部とに2分割されており、前記センタピラーおよび前記ルーフから連続して前記車体の前後方向に延びるルーフサイドレールに前ドアおよび後ドアへ対応する前ドアオープニングシール、後ドアオープニングシールが取付けられている車体側部構造であって、前記センタピラーアウタ上部に前記センタピラーアウタ下部を結合している連結凹部と、前記連結凹部を覆うシール部材と、を具備しており、前記シール部材は、前記前ドアオープニングシール、前記後ドアオープニングシールのうち前記ルーフサイドレールに沿う前上シールおよび後上シールに連続している車体側部構造が提供される。
請求項2に係る発明では、好ましくは、前記シール部材は、前記連結凹部に対向する本体部と、前記本体部に連続して前記センタピラーアウタ上部の外面に重なる第1リップ部と、前記本体部に連続して前記センタピラーアウタ下部の外面に重なる第2リップ部とからなり、前記センタピラーアウタに沿って延びる前記ドア側の前ドアシールは、前記センタピラーアウタに密着し、前記シール部材のシールライン領域部は、前記本体部から前記第1リップ部の先端および前記第2リップ部の先端まで、且つ前記先端と前記センタピラーアウタとの間に段差のない滑らかな表面形状に形成され、前記シールライン領域部内の前記先端を除く残りの先端は、肉厚に形成されている。
請求項3に係る発明では、好ましくは、前記シール部材は、前記連結凹部に接着されている。
請求項4に係る発明では、好ましくは、前記シール部材は、前記前ドアオープニングシールに一端を挟み込み、前記後ドアオープニングシールに他端を挟み込んでいる。
請求項5に係る発明では、好ましくは、前記センタピラーアウタ下部は、前記センタピラーアウタ下部の上部を車室へ向けて押し込むことで形成された凹部を有し、前記センタピラーアウタ上部は、前記凹部に連続して前記ルーフサイドレールの長手方向に延びて、前記ルーフサイドレールのルーフレールアウタプレートの内方に設けられている閉断面形状のスチフナの外面に結合されたルーフレール結合T字部を有し、前記凹部に、前記ルーフレールアウタプレートの前記センタピラーアウタ上部の下部を前記車室へ向けて曲げることで形成された段部を結合することによって前記連結凹部が形成され、前記連結凹部は、前記前上シールおよび前記後上シールをそれぞれ取付けて前記ルーフサイドレールに含まれている前ドア開口上縁および後ドア開口上縁とほぼ同じ高さに配置されている。
請求項1に係る発明では、センタピラーのセンタピラーアウタをセンタピラーアウタ上部とセンタピラーアウタ下部に2分割し、センタピラーアウタ上部にセンタピラーアウタ下部を結合している連結凹部と、連結凹部を覆うシール部材と、を備え、シール部材は、前ドアオープニングシール、後ドアオープニングシールのうちルーフサイドレールに沿う前上シールおよび後上シールに連続しているので、シール部材は、ドアオープニングシールに連続的に、車両の高さ方向で一致し、シール部材をドアオープニングシールに連続的に設けることができ、連結凹部の外観の違和感を無くし、見栄えを向上させることができる。
請求項2に係る発明では、シール部材は、本体部と、第1リップ部と、第2リップ部とからなり、ドア側のドアシールが密着するシール部材のシールライン領域部は、本体部から第1リップ部の先端および第2リップ部の先端まで、且つ先端とセンタピラーアウタとの間に段差のない滑らかな表面形状に形成され、シールライン領域部内の先端を除く残りの先端を肉厚に形成しているので、先端を肉厚に形成したことによって、シールライン領域部内の薄い先端の形状を保つことができ、センタピラーアウタ上部の外面およびセンタピラーアウタ下部の外面からシールライン領域部内の薄い先端が剥離することを抑制し、外面にシールライン領域部内の先端を密着させることができる。
請求項3に係る発明では、シール部材は、連結凹部に接着されているので、シール部材の取付け作業は容易になる。
請求項4に係る発明では、シール部材は、前ドアオープニングシールに一端を挟み込み、後ドアオープニングシールに他端を挟み込んでいるので、シール部材の一端および他端がセンタピラーアウタから剥離し難くなり、一端および他端の外れを抑制することができ、且つ、ドアオープニングシールに対する連続したラインが一層くっきりし、見栄えがより向上する。
請求項5に係る発明では、センタピラーアウタ下部の上部を車室へ向けて押し込むことで凹部とし、凹部に連ねて、ルーフサイドレールのスチフナーの外面に結合したルーフレール結合T字部を形成し、凹部に、センタピラーアウタ上部の下部を車室へ向けて曲げることで形成された段部を結合することによって連結凹部を形成し、連結凹部が、前ドア開口上縁および後ドア開口上縁とほぼ同じ高さに配置されているので、センタピラーの上部まで延びる閉断面の断面積を減少させること無くルーフサイドレールのスチフナー(ルーフサイドレール補強部材)にセンタピラーの上部を結合することができ、ルーフの上方からルーフに入力される荷重に対する強度を高めることができる。
さらに、連結凹部が、前ドア開口上縁および前ドア開口上縁とほぼ同じ高さに配置されているので、連結凹部の外観の違和感が減少するという利点がある。
以下、本発明の好ましい実施例について、添付した図面に基づいて詳細に説明する。
図1、図2に示すように、車体12は、車室15の床をなすアンダボデー16と、車室15の側壁をなすサイドボデー13と、サイドボデー13に支持されているルーフ17とを備える。
サイドボデー13は、サイドシル18と、サイドシル18に立設しているフロントピラー21、センタピラー22、リヤピラー23と、ルーフサイドレール24とを備える。さらに、サイドボデー13は、これらのサイドシル18、ピラー21、22、ルーフサイドレール24で形成されている前ドア開口25と、これらのサイドシル18、ピラー22、23、ルーフサイドレール24で形成されている後ドア開口26とを備える。
前ドア開口25には、前ドア28および前ドアオープニングシール31が取付けられている。後ドア開口26には、後ドア32および後ドアオープニングシール33が取付けている。この明細書においては、前ドアオープニングシール31および後ドアオープニングシール33は、サイドボデー13に含められる。
サイドボデー13は、車体12のルーフ17を支持しているセンタピラー22のセンタピラーアウタ36をセンタピラーアウタ上部37とセンタピラーアウタ下部38に2分割している。センタピラー22およびルーフ17から連続して車体前後方向に延びるルーフサイドレール24には、前ドア28および後ドア32へ対応する前ドアオープニングシール31、後ドアオープニングシール33が取付けられている。
図2及び図5に示すように、センタピラー22は、センタピラーアウタ上部37にセンタピラーアウタ下部38を結合している連結凹部41と、連結凹部41を覆うシール部材42とを備える。
シール部材42は、前ドアオープニングシール31および後ドアオープニングシール33のうちルーフサイドレール24に沿って前上シール43および後上シール44に連続している。
シール部材42は、図5及び図6に示すように、連結凹部41に対向する本体部46と、本体部46に連続するセンタピラーアウタ上部37の外面47に重なる第1リップ部48と、本体部46に連続するセンタピラーアウタ下部38の外面51に重なる第2リップ部52とからなる。
センタピラーアウタ36の長手方向に沿って延びる前ドア28(図1)の前ドアシール53(図2)および後ドア32の後ドアシール54は、センタピラーアウタ36に密着するとともに、シール部材42のシールライン領域部55に密着している。シールライン領域部55は、本体部46から第1リップ部48の先端56および第2リップ部52の先端57まで、且つ先端56、57とセンタピラーアウタ36との間に段差のない滑らかな表面形状に形成されている。シールライン領域部55は図2に点模様で示されている。図6に示すように、シールライン領域部55内の先端56、57を除く残りの先端58、61は、肉厚に形成されている。
シール部材42は、連結凹部41に接着されている。例えば、両面テープ62で接着する。その上、図2に示すように、シール部材42の一端63および他端64は、前ドアオープニングシール31および後ドアオープニングシール33に挟み込まれている。
図5及び図6に示すように、センタピラーアウタ36では、センタピラーアウタ下部38の上部66を車室15へ向けて(矢印a1の方向)押し込むことで凹部67が形成されている。図4に示すように、閉断面形状のスチフナ71は、凹部67に連続してルーフサイドレール24の長手方向に延び、ルーフサイドレール24のルーフレールアウタプレート68の内方(矢印a2の方向)に設けられている。ルーフレール結合T字部73は、スチフナ71の外面72に結合されている。ルーフレールアウタプレート68のセンタピラーアウタ上部37の下部74を車室15へ向けて曲げることで形成された段部75を凹部67に結合することによって連結凹部41は形成される。
図2に示すように、連結凹部41は、前上シール43および後上シール44をそれぞれ取付けてルーフサイドレール24に含まれている前ドア開口上縁76および後ドア開口上縁77とほぼ同じ高さに配置されている。
「前ドア開口上縁76および後ドア開口上縁77とほぼ同じ高さ」とは、例えば、図3に示すように、後ドア開口上縁77が、サイドシル18からの高さをHとしたとき、連結凹部41のサイドシル18からの高さはH1であり、H1はHよりδだけ高いが、Hに比べH1はほぼ同じ高さであるということである。
図2に示すように、サイドボデー13は、センタピラー22、ルーフ17、ルーフサイドレール24、シール部材42を備える。
センタピラー22は、図3、図4、図7、図8に示す通り、センタピラーアウタ36と、センタピラーインナ81(図8)とを備えている。センタピラーアウタ36とセンタピラーインナ81とで閉断面形状を形成している。シートベルトアンカ取付ブラケット82は、センタピラー22内に設けられている。
図7に示すように、センタピラーアウタ36は、断面がハット形状をしており、本体壁部85と、本体壁部85に連続した前壁部86と、後壁部87と、これら86、87に連続した第1フランジ83、84とからなる。ルーフレール結合T字部73は、スチフナ71の長手方向へ延び、スチフナ71にスポット溶接(溶接部73a)で結合されている。
図8に示すように、センタピラーインナ81は、断面がハット形状をしており、本体壁部93と、本体壁部93に連続した前壁部94と、後壁部95と、これら94、95に連続して第1フランジ83、84にそれぞれ結合している第2フランジ91、92とからなる。そして、ルーフレール結合T字部96をスチフナ71の長手方向へ延ばし、スチフナ71及びルーフ17に結合した。
センタピラーインナ81では、センタピラーアウタ36の第1フランジ83、84にそれぞれ第2フランジ91、92を結合することによって、前ドア開口縦縁98(図3)および後ドア開口縦縁101(図3)が形成されて、ルーフ17のルーフサイドレール24に連続している。
ルーフ17は、図2〜図4、図8に示す通り、ルーフパネルアウタ103と、ルーフアーチ104とを備えている。ルーフパネルアウタ103のサイド端部105は、ルーフサイドレール24に結合されている。
図4に示すように、ルーフサイドレール24は、ルーフレールアウタプレート68と、スチフナー71とを備える。ルーフレールアウタプレート68は、車体両12の外方(図4の矢印a3の方向)へ外面を向けるよう形成されたルーフレールアウタプレート本体部106と、ルーフレールアウタプレート本体部106に連続して上方へ面を向け、ルーフパネルアウタ103のサイド端部105を上に重ねて結合された天部107とを有する。この天部107から結合端108が延びている。
さらに、ルーフサイドレール24は、ルーフレールアウタプレート本体部106に連ね下方へ面を向くよう形成された開口上端部111と、開口上端部111に連続して前ドア開口上縁76に含まれる外フランジ112と、後ドア開口上縁77に含まれるよう形成された外フランジ77aとを有する。開口上端部111の長手方向の中央には、センタピラーアウタ上部37が形成されている。
センタピラーアウタ上部37は、センタピラーアウタ36の本体壁部85の延長上に配置されるように形成した第2の本体壁部(下部74)の中央から曲げて形成された段部75を有する。段部75は、図5に示すように、第2の本体壁部(下部74)の中央から曲げられるよう形成された押し込み部113を有する。この押し込み部113に連続して曲げ本体壁部85にほぼ平行に結合縁114が形成されている。結合縁114は、凹部67の底部67a上結合される。結合縁114は、スチフナ71の下縁(前ドア開口上縁76および後ドア開口上縁77)より距離h(図4)だけ上位に形成されている。
スチフナ71は、図4、図7、図8に示す通り、スチフナアウタ116と、スチフナインナ117とからなる。
スチフナーアウタ116は、断面形状が略U字形であり、センタピラーアウタ36のルーフレールアウタプレート本体部106に沿うスチフナ第1壁部121と、スチフナー第1壁部121からルーフ17へ向けて延びたスチフナ第2壁部122と、スチフナ第2壁部122に対向したスチフナ第3壁部123と、スチフナ第3壁部123に連続したフランジ124とからなる。スチフナ第2壁部122をルーフレールアウタプレート68の天部107の結合端108にスポット溶接(溶接部125)で結合されている。
図4に示すように、スチフナインナ117は、断面ドッグレッグ形状をしており、スチフナアウタ116のスチフナー第1壁部121およびスチフナ第3壁部123に対向してほぼ垂直に立てたスチフナ第4壁部127と、スチフナ第4壁部127に連続して下方へセンタピラー22へ向かって延びるスチフナ第5壁部128と、スチフナ第4壁部127に連続するよう直交しルーフレールアウタプレート68の天部107の結合端108にスチフナ第2壁部122を挟んで結合されたフランジ131とからなる。
スチフナ第5壁部128は、ルーフアーチ104の端部133にスポット溶接(溶接部134)で結合されている。スチフナ第5壁部128の端は、スチフナアウタ116のフランジ124に結合され、フランジ124にルーフレールアウタプレート68の外フランジ112、77a(図3)を結合することによって、前ドア開口上縁76および後ドア開口上縁77が形成される。
図3に示すように、前ドア開口上縁76ならびに前ドア開口縦縁98には、前ドアオープニングシール31(図2)が取付けられている。前ドアオープニングシール31は、環状で、サイドシル18(図1)およびフロントピラー21にも取付けられている。
後ドア開口上縁77ならびに後ドア開口縦縁101には、後ドアオープニングシール33(図2)が取付けられている。後ドアオープニングシール33は、環状で、サイドシル18(図1)およびリヤピラー23にも取付けられている。
前ドアオープニングシール31は、図2に示すように、前ドア開口上縁76ならびに前ドア開口縦縁98(図3)を挟んで把持する把持部136と、把持部136に一体に連なり前ドア28(図1)に押圧され密着する密着部137とからなる。後ドアオープニングシール33は、前ドアオープニングシール31と同様である。既に説明したように、前ドアオープニングシール31および後ドアオープニングシール33は、それぞれシール部材42の一端63、他端64を押さえている。
図5に示すように、シール部材42は、本体部46を連結凹部41の深さに対応した厚さ(例えば、厚さT)で形成されている。厚さTは、センタピラーアウタ36の本体壁部85からの深さBと第2の本体壁部(下部74)からの深さBに対応している。
第1リップ部48のうち、シールライン領域部55の第1リップ部48の厚さをt1から先端56の厚さt2(図に示していない、例えば、0.01mm)まで漸減させている。第2リップ部52のうち、シールライン領域部55の第2リップ部52の厚さをt1から先端57の厚さt2(例えば、0.01mm)まで漸減させている。
一方、シールライン領域部55の第1リップ部48を除いた残りの第1リップ部48の厚さをt1から先端58の厚さt3(例えば、0.5mm)まで漸減させている(図6)。つまり、残りの第1リップ部48の先端58の厚さがt3>t2で先端58が先端56より厚い。
シールライン領域部55の第2リップ部52を除いた残りの第2リップ部52の厚さをt1から先端61の厚さt3(例えば、0.5mm)まで漸減させている(図6)。つまり、残りの第2リップ部52の先端61の厚さがt3>t2で先端61が先端57より厚い。
図2に示すように、シール部材42は、一端63を前ドア開口縦縁98(図3)や前ドア開口上縁76に達するまで延ばし、他端64を後ドア開口縦縁101(図3)や後ドア開口上縁77に達するまで延ばしている。
次に、シール部材42の取付け要領について簡単に説明する。
まず、車体12の塗装工程を完了させる。ここでは、塗装膜を省略し記載していない。その次に、図5、図6に示すように、シール部材42の本体部46の内方端138に両面テープ62の一方を貼り付けて、連結凹部41の底(結合縁114)に両面テープ62の他方を貼り付ける。
まず、車体12の塗装工程を完了させる。ここでは、塗装膜を省略し記載していない。その次に、図5、図6に示すように、シール部材42の本体部46の内方端138に両面テープ62の一方を貼り付けて、連結凹部41の底(結合縁114)に両面テープ62の他方を貼り付ける。
最後に、車体12に前ドアオープニングシール31および後ドアオープニングシール33を取付けるときに、シール部材42の一端63に前ドアオープニングシール31の把持部136を重ねることで、一端63を挟む。同様に、シール部材42の他端64に後ドアオープニングシール33の把持部136を重ねることで、挟む。これでシール部材42の取付けは完了する。
このように、車体側部構造では、シール部材42は、前ドアオープニングシール31の前上シール43ならびに後ドアオープニングシール33の後上シール44に連続し、且つドアオープニングシールの色と同色のシール部材42とすることで、シール部材42の外観の違和感を無くし、且つ連結凹部41の外観の違和感を無くし、見栄えを向上させることができる。
さらに、シール部材42は、車体12を塗装した後に貼り付けられるので、前ドアオープニングシール31、後ドアオープニングシール33の色と同一にすることは容易である。但し、シール部材42をセンタピラー22と同一色としても良い。
さらにまた、シール部材42は、残りの先端58、61を肉厚(厚さt3)に形成したことによって、シールライン領域部55内の薄い先端56、57の形状を保つことができ、センタピラーアウタ上部37の外面47およびセンタピラーアウタ下部38の外面51からシールライン領域部55内の薄い先端56、57が剥離することを抑制し、外面47、51にシールライン領域部55内の先端56、57を密着させることができる。
車体側部構造では、図4に示すように、センタピラー22の上部(凹部67)まで延びる閉断面の断面積を減少させること無くルーフサイドレール24のスチフナ(ルーフサイドレール補強部材)71にセンタピラー22の上部(凹部67)を結合することができ、ルーフ17の上方からルーフ17に入力される荷重に対する強度を高めることができる。
本発明の自動車の車体側部構造は、自動車に好適である。
12…車体、13…サイドボデー、15…車室、17…ルーフ、22…センタピラー、24…ルーフサイドレール、28…前ドア、31…前ドアオープニングシール、32…後ドア、33…後ドアオープニングシール、36…センタピラーアウタ、37…センタピラーアウタ上部、38…センタピラーアウタ下部、41…連結凹部、42…シール部材、43…前上シール、44…後上シール、46…本体部、47…センタピラーアウタ上部の外面、48…第1リップ部、51…センタピラーアウタ下部の外面、52…第2リップ部、53…前ドアシール、54…後ドアシール、55…シール部材のシールライン領域部、56…第1リップ部の先端、57…第2リップ部の先端、58、61…残りの先端、63…シール部材の一端、64…シール部材の他端、66…センタピラーアウタ下部の上部、67…凹部、68…ルーフレールアウタプレート、71…スチフナ、72…スチフナの外面、73…ルーフレール結合T字部、74…センタピラーアウタ上部の下部、75…センタピラーアウタ上部の段部、76…前ドア開口上縁、77…後ドア開口上縁。
Claims (5)
- 車体のルーフを支持しているセンタピラーのセンタピラーアウタがセンタピラーアウタ上部とセンタピラーアウタ下部とに2分割されており、前記センタピラーおよび前記ルーフから連続して前記車体の前後方向に延びるルーフサイドレールに前ドアおよび後ドアへ対応する前ドアオープニングシール、後ドアオープニングシールが取付けられている車体側部構造であって、
前記センタピラーアウタ上部に前記センタピラーアウタ下部を結合している連結凹部と、
前記連結凹部を覆うシール部材と、
を具備しており、
前記シール部材は、前記前ドアオープニングシール、前記後ドアオープニングシールのうち前記ルーフサイドレールに沿う前上シールおよび後上シールに連続していることを特徴とする車体側部構造。 - 前記シール部材は、前記連結凹部に対向する本体部と、前記本体部に連続して前記センタピラーアウタ上部の外面に重なる第1リップ部と、前記本体部に連続して前記センタピラーアウタ下部の外面に重なる第2リップ部とからなり、
前記センタピラーアウタに沿って延びる前記ドア側の前ドアシールは、前記センタピラーアウタに密着し、前記シール部材のシールライン領域部は、前記本体部から前記第1リップ部の先端および前記第2リップ部の先端まで、且つ前記先端と前記センタピラーアウタとの間に段差のない滑らかな表面形状に形成され、
前記シールライン領域部内の前記先端を除く残りの先端は、肉厚に形成されている、請求項1に記載の車体側部構造。 - 前記シール部材は、前記連結凹部に接着されている、請求項1に記載の車体側部構造。
- 前記シール部材は、前記前ドアオープニングシールに一端を挟み込み、前記後ドアオープニングシールに他端を挟み込んでいる、請求項1に記載の車体側部構造。
- 前記センタピラーアウタ下部は、前記センタピラーアウタ下部の上部を車室へ向けて押し込むことで形成された凹部を有し、前記センタピラーアウタ上部は、前記凹部に連続して前記ルーフサイドレールの長手方向に延びて、前記ルーフサイドレールのルーフレールアウタプレートの内方に設けられている閉断面形状のスチフナの外面に結合されたルーフレール結合T字部を有し、前記凹部に、前記ルーフレールアウタプレートの前記センタピラーアウタ上部の下部を前記車室へ向けて曲げることで形成された段部を結合することによって前記連結凹部が形成され、
前記連結凹部は、前記前上シールおよび前記後上シールをそれぞれ取付けて前記ルーフサイドレールに含まれている前ドア開口上縁および後ドア開口上縁とほぼ同じ高さに配置されている、請求項1に記載の車体側部構造。
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