JP5690902B1 - 基板型光導波路素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造が容易で、損失を低減することが可能な高次モード変換合波素子を備える基板型光導波路素子を提供する。【解決手段】一定間隔を持つとともに同じ幅を持ち、互いに平行で、断面が矩形状の導波路である、二つの入力部11,12と、二つの入力部に接続された、直線導波路である幅広部13と、幅広部の後段に接続され、徐々に幅が狭くなるテーパ部14と、テーパ部の後段に接続された、断面が矩形状の、少なくとも高次TEモードが伝搬するマルチモード導波路である出力部15とから成り、二つの入力部に入力した基本TEモードを出力部から高次TEモードとして出力することが可能な高次モード変換合波素子10を備え、前記一定間隔をgap(nm)、前記同じ幅をWa(nm)、幅広部13の導波路幅をWb(nm)とするとき、Wb>Wa?2+gapを満たし、二つの入力部の幅方向の中心が幅広部の幅方向の中心と一致する。【選択図】図1

Description

本発明は、光ファイバ通信において用いられる基板型光導波路素子について、光の合波とモード変換を同時に行うデバイスに関する。
現在、光通信で伝送される情報量は増加の一途をたどっている。こうした情報量の増加に対応するため、信号速度の高速化、波長多重通信によるチャネル数の増加といった対策が進められている。特に、高速度の情報通信を目的とした次世代の100Gbpsデジタルコヒーレント伝送技術では、単位時間当たりの情報量を二倍にするために、電界が直交する2つの偏波に情報を載せる偏波多重方式が利用されている。しかしながら、偏波多重を含む高速通信の変調方式は複雑な光変調器が必要になり、装置の大型化、高額化といった課題が生じる。こうした課題に対して、加工が容易であり、集積化による小型化、大量生産による低コスト等のメリットを持つシリコンを用いた基板型光導波路による光変調器が研究されている。
しかしながら、このような基板型光導波路内での偏波多重には、次のような問題点がある。一般的に基板型光導波路の形状は、基板に対して平行な幅方向と基板に対して垂直な高さ方向が非対称な形状をしており、幅方向の電界成分が主となるモード(以下、TEモードと呼ぶ)と高さ方向の電界成分が主となるモード(以下、TMモードと呼ぶ)の2種類の偏波モードに対して、実効屈折率などの特性が異なる。これらのモードの中で多くの場合に使用されるのは、基本TEモードと基本TMモードである。ここで、基本TEモードはTEモードの中で実効屈折率が一番大きなモード(TE0)を、基本TMモードはTMモードの中で実効屈折率が一番大きなモード(TM0)を指すとする。特性が異なるこれらのモードに対して、光変調操作を行う場合、単一の基板型光導波路素子だけでは困難であり、モードごとに最適化された基板型光導波路素子が必要となるが、これは基板型光導波路素子の開発の面で大きな労力が必要となる。
この問題を解決する方法として、所望の基本TEモードに対して最適化された基板型光導波路素子への入力光として基本TEモードを用い、その出力を基本TMモードに偏波変換する方法が挙げられる。ここで偏波変換とは、基本TEモードから基本TMモード、もしくは基本TMモードから基本TEモードへの変換を表すものとする。上記操作を行うためには、基板上で偏波変換を行う基板型光導波路素子が必要となる。
このような偏波変換を基板上で行う技術として、2つ、もしくは1つの基本TEモードの入力に対して1つの高次TEモードを出力する合波部(以下、このような部分を備えた素子を高次モード変換合波素子と称す)において基本TEモードを高次TEモードに変換し、その後、この高次TEモードを基本TMモードに変換を行うものが提案されている。ただし、高次TEモードは、2番目に実効屈折率の大きいTEモード(TE1)を指すとする。従来技術として非特許文献1〜3が挙げられる。
非特許文献1,2に記載されたデバイスは、図2(a)に示すように、入力として基本TMモードを用い、これを高次TEモードに変換する高次偏波変換素子21に入力し、その後段に高次TEモードを2つの基本TEモードに分ける分岐部22を備えた構造を有している(非特許文献1のFig.4(b)、非特許文献2のFig.1(a)〜(c)参照)。ここで、我々はこの逆過程に注目する。このとき、従来技術の構造は、図2(b)に示すように、合波部22の二つの入力ポートの一方もしくは両方に入力した基本TEモードが、出力として高次TEモードになり(即ち、高次モード変換合波素子)、その後、高次偏波変換素子21を通ることで基本TMに変換する構造と同等である(ここで、逆過程に注目していることから、分岐部を合波部と称している。以下でも同じ)。即ち、これらを用いれば、合波と同時に偏波変換を行うことが出来る。
非特許文献1,2では高次モード変換合波素子としてY分岐素子を用いている。ただし、非特許文献1、2ともY分岐との言及は無いが、論文内の図や導波路サイズから判断している。
非特許文献3には、入力部の間隔を空けることで、製造誤差を低減したY分岐素子が記載されている。しかし、入力部分、出力部分がともに基本TEモードしか通さない単一モード導波路であり、このY分岐素子は、そもそも高次TEモードへの変換は意図していない。
K.Mertens, et al., "First Realized Polarization Converter Based on Hybrid Supermodes," IEEE Photonics technology letters,Vol.10,No.3(1998) Yunhong Ding, et al., "Wide−band Polarization Splitter and Rotator with Large Fabrication Tolerance and Simple Fabrication Process," OFC/NFOEC Technical Digest,OTh4I.2(2013) 松浦祐司他、「新構造Y分岐素子の低損失化」、1994年電子情報通信学会春季大会、C−330、1994年4月
非特許文献1,2では、高次モード変換合波素子として、Y分岐構造を用いている。図3(a)に示すように、Y分岐構造では、入力部の二つの導波路101,102を連続的かつゆっくりと近づけることで損失の小さな合波部103を形成している。このような構造では、入力部の二つの導波路が接近し交わる交点部分を作製するためには、非常に細かい構造を作製することが可能なプロセスが必要となる。しかし、実際上このような構造を精度よく作製することは難しく、2つの導波路の交点部分が丸まり図3(b)の符号104のようになる。このような構造では、丸まった交点部分104と一定幅の二つの導波路101,102との境界において、導波路長手方向の連続性が失われ、その前後で急激にモードが変化するために損失が増大してしまう。特にシリコン細線導波路のように導波路のサイズが数百nmオーダとなる場合、これらの製造上の問題は大きくなる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、製造が容易で、損失を低減することが可能な高次モード変換合波素子を備える基板型光導波路素子を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、基板型光導波路素子であって、一定間隔を持つとともに同じ幅を持ち、互いに平行で、断面が矩形状の導波路である、二つの入力部と、前記二つの入力部に接続された、直線導波路である幅広部と、前記幅広部の後段に接続され、徐々に幅が狭くなるテーパ状の、少なくとも高次TEモードが伝搬するマルチモード導波路であるテーパ部と、前記テーパ部の後段に接続された、断面が矩形状の、少なくとも高次TEモードが伝搬するマルチモード導波路である出力部とから成り、前記テーパ部により、導波路幅を、前記幅広部の幅から前記出力部の幅に変換し、且つ、前記テーパ部と前記出力部がモード変換に寄与することなく、前記二つの入力部に入力した基本TEモードを前記出力部から高次TEモードとして出力することが可能な高次モード変換合波素子を備え、前記二つの入力部の前記一定間隔をgap(nm)、前記二つの入力部の前記同じ幅をWa(nm)、前記幅広部の導波路幅をWb(nm)とそれぞれ定義するとき、Wb>Wa×2+gapを満たし、前記二つの入力部の幅方向の中心が前記幅広部の幅方向の中心と一致することを特徴とする、基板型光導波路素子を提供する。
前記二つの入力部の一方または両方の前段に曲げ導波路が接続されることで、徐々に二つの入力部を近づける構造を持つことが好ましい。
前記二つの入力部の前段に、導波路の幅を変更するテーパ状導波路を備えることが好ましい。
前記出力部の後段に、導波路の幅を変更するテーパ状導波路を備えることが好ましい。
前記出力部の後段に、高次TEモードを抜き出す高次モードスプリッタを備えることが好ましい。
前記高次モードスプリッタの後段に、高次TEモードを基本TMモードに変換する高次偏波変換素子を備えることが好ましい。
また、本発明は、前記基板型光導波路素子を備えることを特徴とするDP−QPSK変調器を提供する。
前記出力部の後段に、高次TEモードを基本TMモードに変換する高次偏波変換素子を備えることが好ましい。
前記高次偏波変換素子の後段に、基本TMモードを抜き出す偏波ビームスプリッタを備えることが好ましい。
また、本発明は、前記基板型光導波路素子を備えることを特徴とするDP−QPSK変調器を提供する。
前記高次モード変換合波素子を構成する導波路は、コアを囲むクラッドが同一の材料から成ることが好ましい。
前記高次モード変換合波素子を構成する導波路において、コアの高さは220nmであり、コアはSiから成り、クラッドはSiOから成り、前記Wa(nm)および前記gap(nm)がそれぞれ、400≦Wa≦800かつ100≦gap≦500を満たし、Wc(nm)およびWd(nm)を、それぞれ、Wc=(Wb−(Wa×2+gap))/2、Wd=(−0.0000000008350862×gap−0.000000436986×gap+0.0008631515625)×Wa+(0.0000016652002737×gap+0.000208004578×gap−1.2672957688375)×Wa+(−0.00069425946204×gap+0.670233759496504×gap+462.994458236249)と定義するとき、0<Wc<Wdを満たすことが好ましい。
本発明によれば、製造が容易で、損失を低減することが可能な高次モード変換合波素子を備える基板型光導波路素子を提供することができる。
本発明の高次モード変換合波素子の一例を示す概略の平面図である。 (a)高次偏波変換素子と分岐部を備えた構造を、(b)合波部と高次偏波変換素子を備えた構造と対比するモデル図である。 (a)理想的なY分岐と(b)実際の製造を考慮したY分岐を対比する説明図である。 (a)〜(c)は各構造を導波するときの電界分布(Ex成分)を示すシミュレーション結果であり、(d)〜(f)はY=0μmのEx成分を示すグラフであり、(g)は、(a)〜(c)の電界分布に対応するスケールである。 本発明の高次モード変換合波素子の一例を示すモデル図である。 基本TEモードを入力した時の入力部における電界分布(Ex成分)(図中の四角は、それぞれコア断面)を示すシミュレーション結果[(a)偶モード、(b)奇モード]と、Y=0μmのEx成分を示すグラフ[(c)偶モード、(d)奇モード]である。 理想的なY分岐構造における位置を説明する平面図である。 図7のVIIIにおける電界分布(Ex成分)を示すシミュレーション結果[(a)偶モード、(b)奇モード]と、Y=0μmのEx成分を示すグラフ[(c)偶モード、(d)奇モード]である。 図7のIXにおける電界分布(Ex成分)を示すシミュレーション結果[(a)偶モード、(b)奇モード]と、Y=0μmのEx成分を示すグラフ[(c)偶モード、(d)奇モード]である。 図7のXにおける電界分布(Ex成分)を示すシミュレーション結果[(a)偶モード、(b)奇モード]と、Y=0μmのEx成分を示すグラフ[(c)偶モード、(d)奇モード]である。 図7のXIにおける電界分布(Ex成分)を示すシミュレーション結果[(a)偶モード、(b)奇モード]と、Y=0μmのEx成分を示すグラフ[(c)偶モード、(d)奇モード]である。 Y分岐の付け根が平らになった箇所を説明する平面図である。 図12のXIIIにおける電界分布(Ex成分)を示すシミュレーション結果[(a)偶モード、(b)奇モード]と、Y=0μmのEx成分を示すグラフ[(c)偶モード、(d)奇モード]である。 突出部の幅W3に対する過剰損失の関係のシミュレーション結果である。 導波路の一例を示す断面図である。 曲げ導波路を接続した高次モード変換合波素子の一例を示す平面図である。 高次モード変換合波素子の後段に高次モードスプリッタを接続した構造の一例を示す平面図である。 高次モード変換合波素子の後段に高次偏波変換素子を接続した構造の一例を示す平面図である。 コア形状が上下非対称の高次偏波変換素子の一例を示す(a)平面図、及び(b)断面図である。 高次モード変換合波素子の後段に高次偏波変換素子と偏波ビームスプリッタを接続した構造の一例を示す平面図である。 実施形態5のDP−QPSK変調器を示す概略の平面図である。 実施形態6のDP−QPSK変調器を示す概略の平面図である。 実施形態7のDP−QPSK変調器を示す概略の平面図である。 実施例1において、W1=400nmのとき、突出部の幅W3に対する過剰損失の関係のシミュレーション結果[(a)gap=100nm、(b)gap=300nm、(c)gap=500nm]を示すグラフである。 実施例1において、W1=600nmのとき、突出部の幅W3に対する過剰損失の関係のシミュレーション結果[(a)gap=100nm、(b)gap=300nm、(c)gap=500nm]を示すグラフである。 実施例1において、W1=800nmのとき、突出部の幅W3に対する過剰損失の関係のシミュレーション結果[(a)gap=100nm、(b)gap=300nm、(c)gap=500nm]を示すグラフである。 実施例1において、過剰損失の波長依存性の一例を示すグラフである。
以下、好適な実施形態に基づき、図面を参照して本発明を説明する。
本発明は、図1に示すように幅の等しい2つの入力部分を成す導波路(以下、それぞれ入力部11,12と呼ぶ)の間が開いた構造の高次モード変換合波素子10(入力部11,12の付け根が平らなY分岐と同様の構造)において、これら2つの入力部11,12が幅方向に対して対称となるように直線導波路である幅広部(以下、モード変換部13と呼ぶ)に接続され、かつ、モード変換部13の幅方向の両側に、幅の等しい突出部13a,13bが設けられた構造とすることで前述の課題を解決する。
<実施形態1>高次モード変換合波素子としての基本的な実施形態
すなわち、実施形態1の高次モード変換合波素子10では、2つの入力部11,12の間隔をgap(nm)、2つの入力部11,12の幅をWa(nm)、モード変換部13の導波路幅をWb(nm)とそれぞれ定義するとき、Wb>Wa×2+gapを満たす。また、2つの入力部11,12の幅方向の中心が、図1の中心線16に示すように、モード変換部13の幅方向の中心と一致する。
図4に、各構造を導波するときの電界分布(Ex成分)と、Y=0μmのEx成分を例示する。いずれの例でも、導波路の高さは220nm、クラッド材料はSiO(屈折率1.44)、コア材料はSi(屈折率3.48)、光の波長は1550nmである。また、Xは幅方向、Yは高さ方向の座標を表す(以降も同じ)。図4(a)〜(c)中の四角はコア形状を示す。
図4(a)は2つの入力部における基本TEモードの電界分布(Ex成分)であり、図4(d)は図4(a)におけるY=0μmのEx成分を示す。
図4(b)は幅方向の両側に幅の等しい突出部を設けたモード変換部における高次TEモードの電界分布(Ex成分)であり、図4(e)は図4(b)におけるY=0μmのEx成分を示す。
図4(c)は幅方向の両側に突出部を設けない構造のモード変換部における高次TEモードの電界分布(Ex成分)であり、図4(f)は図4(c)におけるY=0μmのEx成分を示す。
モード変換部13に突出部13a,13bを設けることにより、図4(d)と図4(e)に示すように入力部の基本TEモードの電界分布(Ex成分)とモード変換部の高次TEモードの電界分布(Ex成分)の2つのピーク部分の重なりが大きくなる。このため、不連続な導波路の変化が起こる入力部11,12とモード変換部13の境界において高効率な結合が可能になり、損失が下がる。この高次モード変換合波素子10の構造上の特徴は、製造誤差の影響を低減するように設けられた入力部11,12の間隔とモード変換部13に設けられた突出部13a,13bである。なお、図1ではモード変換部13に加え、他の導波路と接続するために導波路の幅を変えているテーパ状の導波路(以下、テーパ部14と呼ぶ)と、それに接続する矩形状で、少なくとも高次TEモードの導波モードが存在するマルチモードの直線導波路(以下、出力部15と呼ぶ)を形成している。テーパ部14および出力部15は、基本TEモードから高次TEモードへの変換には必ずしも必要ではないが、実際の使用を考慮した時、モード変換部13の導波路幅を適当な幅に変換するテーパ部14と、その後段に接続され、発生した高次TEモードを伝搬させる出力部15がある方が好ましい。テーパ部14や出力部15を設ける場合、これらは少なくとも高次TEモードが伝搬するマルチモード導波路である。
図5に、図1に示す高次モード変換合波素子10のモデル図を示し、これを基に効果を説明する。2つの入力部11,12は同じ幅W1を持ち、互いに平行である。それぞれの入力部11,12を成す導波路は、断面が矩形状の導波路(矩形導波路)である。2つの入力部11,12の間隔(gap)は一定である。W2は、W1×2+gapに相当する。突出部13a,13bを加えたモード変換部13の幅はW2+W3×2であり、W2=W1×2+gapより大きい。図中に各部分の重要なパラメータを示しており、W3>0のときが本実施形態の高次モード変換合波素子10(図4(b),(e)参照)に相当し、W3=0のときが、突出部が無く製造誤差において入力部11,12の間隔が空いたY分岐構造(図4(c),(f)参照)に相当する。なお、図5でW3=0のときのY分岐構造は、先に示した図3(b)のY分岐構造と全く同じではないが、丸まった部分はほぼ平らと見なすことができ、また損失発生の支配的な部分は入力部11,12とモード変換部13との接続部であるため、同様の構造とみなしても差し支えない。また、入力部11,12の間隔gapはより広い方が製造が容易になるため、状況に応じて間隔は定まる。そのため、入力部11,12の導波路幅W1と間隔gapがある特定の値で定まっているという前提において、過剰損失が低くなる突出部13a,13bの幅W3を考慮する。
以降、突出部を設けた場合とこれを設けない場合を比較し、突出部を設けたことにより損失が下がることを示す。
まず初めに、入力部11,12とモード変換部13の境界における不連続な接続における結合効率の考え方を示す。損失を考えるに当たり、入力部11のみに基本TEモードを入力した状況を考える。本実施形態の高次モード変換合波素子10は幅方向に対称に入力部11,12を配置しているため、入力部12に入力した場合も同様に考えられる。入力部11に基本TEモードを入力すると、図6に示すように、入力した基本TEモードはパワーが同じ割合の(偶モードと奇モードと呼ばれる)2つのモードの重ね合わせとして表される。これらのモードが入力部11,12とモード変換部13の境界において、モード変換部13のモードへ結合する(突合せ結合)。このときの結合効率Tは次式(1)で表される(ただし、基本TEモードはEx成分が主成分であることから、それ以外の成分の寄与を無視している)。
ここで、記号は次のように定め、*は複素共役を表し、積分は入力部11,12とモード変換部13における境界の断面全体で行っている。
TE0:入力部における基本TEモードの電界(偶モードと奇モードの重ね合わせ)のEx成分
TE1:モード変換部における高次TEモードの電界のEx成分
K:その他定数
式(1)より、電界分布の重なりが大きいほど、結合効率Tが高まることが分かる。なお、偶モードの電界分布は幅方向に対して対称、奇モードの電界分布は幅方向に対して反対称である。一方、モード変換部の高次TEモードは電界分布が幅方向に対して反対称であるため、このモードへ結合するのは、奇モードのみであることが分かる。2つの入力部のうち片側から入力した場合は、入力したパワーの半分が奇モードとしてモード変換部の高次TEモードに結合する。その原理上の損失(原理損)は、−10log10(1/2)として、3dBを持つことが分かる。そのため以降では、この原理損からの過剰損失を考えている。
続いて式(1)を基に、従来技術である理想的なY分岐構造(図3(a)、図7)、製造誤差を考慮したY分岐(図5でW3=0の場合)と、本実施形態の高次モード変換合波素子10(図5でW3>0)の場合の効果を比較する。式(1)より結合効率Tを上げる(損失を下げる)には、入力部11,12の奇モードとモード変換部13の高次TEモードの電界分布の重なりを高める必要がある。図8〜11に理想的なY分布構造における、奇モードと偶モードの電界分布の遷移図を示す。図8〜11は、それぞれ図7のVIII、IX、X、XIで示す位置の電界分布を示し、それぞれ(a)は偶モードの断面上の電界分布、(b)は奇モードの断面上の電界分布、(c)は偶モードのY=0μmのEx成分、(d)は奇モードのY=0μmのEx成分である。これらの結果より、入力部の2つのモード(偶モードと奇モード)は、徐々に合波部分の偶モード(基本TEモード)と奇モード(高次TEモード)へと遷移していくことが分かる。この遷移はY分岐を十分長くとることで、原理的には損失の無い{偶モード→基本TEモード、奇モード→高次TEモード}の変換が可能となる。しかしながら、前述したように実際の製造を考慮した場合、Y分岐の付け根は丸く(平らと見なす)なるため、図7のIXの部分が、図12のXIIIの部分のようになる。このとき、図9のモード分布が、図13のモード分布のように大きく異なるモード分布をもつ導波路に入力されることになるため、損失が生じる(このときの損失は、式(1)より求まる)。
この場合をさらに詳しく述べる。図12に示すようにY分岐の付け根が平らになっている場合、2つの入力部の奇モードの電界分布の2つのピークが十分中心に寄っていない段階で、それよりも中心に電界分布モードの2つのピークが寄っているモード変換部の高次TEモードと結合すると、電界分布の重なりが小さいため、式(1)で示すように結合効率Tは低下してしまう。そこで、本実施形態の高次モード変換合波素子10は、電界分布の2つのピークが中心に十分寄っていない入力部11,12の奇モードの電界分布に、モード変換部13の高次TEモードの電界分布を近づけるため、突出部13a,13bを設けた(即ちW3>0)。これは次の理由で効果をもつ。突出部13a,13bを設けることでモード変換部13において導波路幅がW3×2だけ広がる。導波路幅が広がると、それに従い導波路断面のモードも広がりをもつ。このとき、高次TEモードの2つのピークも中心から外側に離れるため、入力部11,12の十分中心に寄っていない奇モードに近づけることが可能となる。
前述した図4は、図5に示す各パラメータが、W1=400nm、gap=500nm、W2=1300nmであり、光の波長は1550nm、コアの高さは220nmとしたきの入力部11,12とモード変換部13のそれぞれの断面の電界分布である。図4(b)及び(e)は、突出部がある場合の結果で、W3=198nmとした。図4(c)及び(f)は、突出部が無い場合の結果で、W3=0である。これらの図を見ると、突出部がある方が高次TEモードのピークが中心から離れ、入力部11,12のモードに各ピークの中心が一致していることが分かる。
定量的に比較するために、図14に、突出部の幅W3に対する過剰損失の関係を有限要素法を用いたシミュレーションにより求めた結果を示す。W3以外の各パラメータは、図4の電界分布を求めるときと同じ値を用いた。図中のTE1は、入力部11から基本TEモードを入力した時のモード変換部13における高次TEモードへ変換した時の過剰損失を示し、TE0は、入力部11から基本TEモードを入力した時のモード変換部13における基本TEモードへ変換した時の過剰損失を示している。図14より、W3=0nmのときよりもW3>0nmの場合の方が損失を小さくすることが出来ることが分かる。具体的には、W3=0nmではTE1の損失は0.80dBであるのに対し、最小損失をとるW3=198nmでは0.16dBとなり、大幅に損失を下げることが可能であることが分かる。
一方で、W3が大きすぎると、モード変換部13の高次TEモードの2つのピークが入力部11,12の奇モードの中心から離れすぎてしまうため、過剰損失は増加する。そのため、適当なW3を見出す必要がある。本実施形態の高次モード変換合波素子10の構造では、W3は0nmから増加していくと初めは過剰損失が低下し、ある最小値を取った後は過剰損失が増加する。そのため、本実施形態がW3=0nmの従来技術に対して効果を発揮するのは、W3=0nmのときの過剰損失と同じ損失を取る0でないW3の値(これをW3maxとする)よりも小さいときである。即ち、0<W3<W3maxが本実施形態の特徴的な構造となる。なお、図14においては、W3max=395nmである。
続いて、本実施形態の高次モード変換合波素子10と似た構造を持つ非特許文献3との差異を述べる。非特許文献3では、基本TEモードに相当するモードの合分波について述べられている。このときの過剰損失低減のために、非特許文献3のY分岐素子は、本実施形態における突出部に相当する部分を設け、この幅を調整することで基本TEモードに相当するモードの過剰損失を低減している。しかしながら、非特許文献3には、本実施形態のように基本TEモードから高次TEモードへの言及は無いため、高次TEモードという別のモードへの変換という観点では、非特許文献3の構造が適応できるかは自明ではない。本実施形態では、非特許文献3からは全く推定できないモード変換を、入力部11,12の奇モードとモード変換部13の高次TEモードのモード形状の類似性から、突出部による高次TEモードの電界分布の2つのピーク位置が調整可能であることを見出し、このピーク位置が合うように調整することで低損失な結合が可能な構造を発明した。そのため、一見したところ非特許文献3と構造原理は似通っているが、本実施形態は入力部11,12の奇モードとモード変換部13の高次モードの電界分布の類似性に着目し、低損失なモード変換を実現したという観点から全く別物と言える。
最後に、本実施形態の高次モード変換合波素子10のその他の特徴/効果について述べる。
1.図5において、直線導波路のモード変換部13は長手方向の長さ(L1とする)は、小さくない方が好ましい。例えばL1=0となると、入力部11,12からモード変換部13に入力後に急に導波路幅が変化するテーパ部14に光が入力されるため、この部分で急激な電界分布の変化が起こる。これにより損失が生じる。そのため、電界分布の変化が急激にならないために、L1は小さくない方が好ましい。
2.図5において、モード変換部13の後段にテーパ部14と出力部15が接続されている。この部分はモード変換には寄与しないが、モード変換部の導波路幅はW1、gapとそれに応じて決まるW3で決まるため、一般的にある導波路幅を持つ外部の光回路との接続のために、導波路幅の異なる導波路間の接続を行うテーパ導波路を備えている方が好ましい。
3.本実施形態は、非特許文献3で示されているように基本TEモード間の合分波とは低損失化の原理が異なるため、基本TEモードを入力部11から入力した時の、モード変換部13の高次TEモードへの変換時の過剰損失と、モード変換部の基本TEモードへの変換時の過剰損失がそれぞれ最小となるW3の値が大きく異なる(図14参照)。そのため、高次TEモードの過剰損失が最小となるようなW3では、基本TEモードへの過剰損失は大きくなる。これは、後で述べる実施形態2や実施形態4以降の、高次モードを基本TMモードへ変換し、この基本TMモードを伝送信号に使用、さらに別の信号を付加された基本TEモードと偏波多重して、偏波多重伝送する際に有利となる。この場合、高次TEモードと同時に励起する基本TEモードは、最終的に伝送信号を担う基本TEモードと混ざり、偏波消光比の劣化につながる。そのため、モード変換部において、入力した基本TEモードが高次TEモードへは高効率に結合し、一方で基本TEモードへは低い効率で結合する本実施形態は、偏波消光比の観点から有利となる。
次に、本実施形態の高次モード変換合波素子10の使用例について述べる。
使用例1.入力部11にのみ基本TEモードを入力した場合
このとき、基本TEモードを高次TEモードに変換することが出来る。ただし、原理損として3dBの損失が生じる。これは、通常の基本TEモードに対する合波素子と同様である(例えば、理想的なY分岐やMMI)。また、入力部12にのみ基本TEモードを入力すると、入力部11に入力した場合に対して、位相がπだけシフトする。
使用例2.入力部11,12にそれぞれ±π/2だけ位相が異なる基本TEモードを入力した場合
このとき、それぞれの入力された基本TEモードは、入力部分で一方の位相がπだけシフトするが、お互いの位相差は±π/2のどちらかであり、干渉せずに独立に入力した場合と同様になる。そのため、使用例2の損失は、使用例1と同様に3dBの原理損を加味した値となる。
使用例3.入力部11,12にそれぞれ逆位相の基本TEモードを入力した場合
入力部11と12に入力した基本TEモードは、それぞれ偶モードと奇モードの重ね合わせになる。入力した基本TEモードが逆位相である(位相がπだけずれている)とき、入力部11の基本TEモードによる奇モードと、入力部12の基本TEモードによる奇モードはモード変換部13の高次TEモードに結合すると同位相になり、強めあうように干渉する。一方で、それぞれの偶モードは逆位相になるため、弱めあうように干渉する。偶モードと奇モードはパワー比が50:50になるように発生するため、干渉の結果、奇モードだけが入力した全エネルギーをになう。そのため、この場合原理損は生じず、図14(あるいは実施例1の図24〜26)に示すような過剰損失はそのまま損失になる。また、このとき、モード変換部において基本TEモードは全く発生しない。
<実施形態1−2>曲げ導波路を接続した構造
本実施形態は、図16に示すように、入力部11,12の前段に曲げ導波路17a,17bを接続した構造である。入力部11,12に接続する外部光回路の導波路は、必ずしも実施形態1のgap(図5参照)で示される間隔を維持しているとは限らない。そのため、離れた2つの導波路を接続するために、入力部11,12の前段に曲げ導波路17a,17bを接続する構造も考えられる。このときの曲げ半径は、導波する基本TEモードの損失が大きくなりすぎない程度が好ましい。また、曲げ導波路17a,17bは直接高次モード変換合波素子10の本発明のモード変換部13に接続されるのではなく、入力部11,12を成す直線導波路に接続される。このとき入力部11,12の長手方向の長さ(L2)は短すぎない方が良い。曲げ導波路を導波する光は、外周方向にモードが歪んでいるため、この歪んだモードの影響をなくす必要がある。もし、L2が短すぎると、電界分布が歪んだモードがモード変換部13に結合し、想定している効果が低下する可能性がある。これを回避するのに十分なL2は、例えば1波長(真空中の波長とする)程度の長さがあれば十分である。これは、1波長が導波路に入力された光が定常状態(即ちモードの電界分布)に落ち着くのに必要な長さのオーダになっているためである。
図16では、2つの入力部11,12の両方の前段に曲げ導波路17a,17bが接続されているが、特にこれに限定されるものではなく、いずれか一方の入力部11,12の前段のみに曲げ導波路が接続されてもよい。
<実施形態2>高次モードスプリッタを後段に接続した高次モード変換合波素子
使用例1や2では高次TEモード以外に、基本TEモードや高次TEモード以上の高次のモード(高次TEモードよりも実効屈折率の高いTEモード)が発生する。また、使用例3においても入力される基本TEモードの位相差がπからずれた場合、同様に基本TEモードなどが発生する。そのため、図17に示すように、高次TEモード(TE1)を抜き出す高次モードスプリッタ40を、実施形態1の高次モード変換合波素子10の後段に接続した実施形態が挙げられる。高次モードスプリッタ40として、方向性結合器型のデバイスがある(特願2012−183305参照)。
図17に示す高次モードスプリッタ40は、方向性結合器を形成する平行な2つの導波路41,42の間隔を適切に選ぶことにより、導波路41で導波可能な2種類以上の伝播モードの間で、結合係数の違いを十分に大きくし、高次TEモード(TE1)のみを導波路42に抜き出す(分離する)ことができる。つまり、導波路41に入力されたモードのうち、高次TEモードは、導波路42から出力され、その他(TE1以外)のモードは、導波路41から出力される。
平行な2つの導波路41,42の前後には、それぞれ曲げ導波路41a,41b,42a,42bが接続されている。高次モードスプリッタ40は、基本TEモードと高次TEモードの消光比を上げるために、多段に接続してもよい。また、高次TEモード(TE1)を導波路41に入力すると同時に、基本TEモード(TE0)を導波路42に入力した場合には、両者が多重化された信号(TE0/TE1)を導波路42から出力することができる。(例えば、実施形態6のDP−QPSK変調器を参照)
<実施形態3>高次偏波変換素子を後段に接続した高次モード変換合波素子
非特許文献1や2のように、高次TEモードの発生した後段に高次偏波変換素子を接続することで、入力した基本TEモードを基本TMモードとして出力するような形態が考えられる(図18参照)。図18は、実施形態1の高次モード変換合波素子10の後段に高次偏波変換素子50を接続した構造を示す。高次偏波変換素子50としては、高次TEモード(TE1)を基本TMモード(TM0)に変換する機能を有すればよく、その例として、非特許文献1,2と同様の上下クラッドの材質を変え屈折率分布を上下非対称にしたテーパ導波路が挙げられる。また、特願2013−135490に示したようなコア形状を非対称にした2段構造のテーパ導波路による高次偏波変換素子51も挙げられる(図19参照)。なお、図19(b)は、図19(a)の右向き矢印を添えた破線の位置における断面を示す。この高次偏波変換素子51は、上部コア52aと下部コア52bの幅が異なることにより、コア52の断面形状が上下非対称であり、さらに上部コア52aの幅又は下部コア52bの幅が光導波路の光の導波方向に対して連続的に変化することにより、高次TEモード(TE1)を基本TMモード(TM0)に変換することができる。高次偏波変換素子51の場合、コア52の構造が上下非対称であるため、クラッド53の構造には上下非対称性が不要となる。
<実施形態4>高次偏波変換素子と偏波ビームスプリッタを後段に接続した高次モード変換合波素子
前述したように、高次モード変換合波素子10では高次TEモード以外のモードが発生する場合がある。そこで、例えば図20に示すように、高次モード変換合波素子10の後段に高次偏波変換素子50を接続して高次TEモードを基本TMモードに変換した後、基本TMモードを抜き出す偏波ビームスプリッタ60を後段に接続した構造も考えられる。偏波ビームスプリッタとしては、参考文献1(Hiroshi Fukuda,et al.,“Ultrasmall polarization splitter based on silicon wire waveguides,” OPTICS EXPRESS,Vol.14,No.25,12401(2006))で示されているような方向性結合器型のものが挙げられる。
偏波ビームスプリッタ60は、方向性結合器を形成する平行な2つの導波路61,62の間隔を適切に選ぶことにより、基本TMモード(TM0)のみを導波路61から導波路62に抜き出す(分離する)ことができる。つまり、導波路61に入力されたモードのうち、基本TMモードは、導波路62から出力され、その他(TM0以外)のモードは、導波路61から出力される。
平行な2つの導波路61,62の前後には、それぞれ曲げ導波路61a,61b,62a,62bが接続されている。導波路61,62の前段の曲げ導波路61a,62aを片側だけ設けてもよく、導波路61,62の後段の曲げ導波路61b,62bを片側だけ設けてもよい。
偏波ビームスプリッタ60は、基本TEモードと基本TMモードの消光比を上げるために、多段に接続してもよい。また、基本TMモード(TM0)を導波路61に入力すると同時に、基本TEモード(TE0)を導波路62に入力した場合には、両者が多重化された信号(TE0/TM0)を導波路62から出力することができる。(例えば、実施形態5のDP−QPSK変調器を参照)
<実施形態5>DP−QPSK変調器その1
高次モード変換合波素子は、参考文献2(P.Dong,C.Xie,L.Chen,L.L.Buhl,and Y.−K. Chen,“112−Gb/s Monolithic PDM−QPSK Modulator in Silicon,” in European Conference and Exhibition on Optical Communication (2012),Vol.1,p. Th.3.B.1)で開示されているような偏波多重4値位相変調(Dual Polarization−Quadrature Phase Shift Keying(DP−QPSK))で使用することが可能である。
本発明の高次モード変換合波素子10を利用したDP−QPSK変調器の実施形態の一つを図21に示す。それぞれのQPSK変調器71,72は、二つのMZ(マッハツェンダ)干渉計を含む。一方のMZ干渉計71a,72aの出力信号を同相成分(I信号)とし、もう一方のMZ干渉計71b,72bの出力信号を直交位相成分(Q信号)とする。I信号とQ信号の間にπ/2の位相差を与えるため、各QPSK変調器71,72は、位相調整部73を有する。各MZ干渉計には基本TEモードを入力する。その後、一方のQPSK変調器72において、I,Q信号が乗った基本TEモードを、位相調整部73を通じてπ/2の位相差を与えて、高次モード変換合波素子10に入力する。その結果、これらの基本TEモードは高次TEモードに変換される。ここで、高次モード変換合波素子10は、QPSK変調器の位相調整部73を利用しているため、実施形態1の使用例2のように使用することが可能となっている。その後は、実施形態4と同様に高次偏波変換素子51と偏波ビームスプリッタ60が後段に接続され、最終的に独立なQPSK信号が乗った基本TEモードと基本TMモードが合わさった形で出力される。つまり、このDP−QPSK変調器70では、QPSK変調器71から出力された基本TEモード(TE0)のQPSK信号は、そのまま偏波ビームスプリッタ60の導波路62に出力され、QPSK変調器72から出力された基本TEモード(TE0)のQPSK信号は、高次モード変換合波素子10と高次偏波変換素子51により基本TMモード(TM0)に変換されて偏波ビームスプリッタ60の導波路61に出力され、偏波ビームスプリッタ60の導波路62から偏波多重された信号(TE0/TM0)が出力される。なお、基本TEモードを変調する方式はQPSKに限らない。より単純な構成を持つ変調器や、複雑な構成を持つ変調器であっても、本発明の高次モード変換合波素子を用いて偏波多重を行うことが可能である。
<実施形態6>DP−QPSK変調器その2
実施形態2を用いたDP−QPSK変調器も作製可能である。図22のDP−QPSK変調器80において、それぞれのQPSK変調器81,82が二つのMZ干渉計81a,81b,82a,82bと位相調整部83,83を有し、QPSK変調器82の合波部に高次モード変換合波素子10を備える点は、実施形態5と同様である。本実施形態では、偏波ビームスプリッタ60の代わりに高次モードスプリッタ40が設けられ、高次偏波変換素子51が偏波ビームスプリッタ60の前段ではなく、高次モードスプリッタ40の後段に設けられている点が、実施形態5と異なる。
本実施形態のDP−QPSK変調器80によれば、高次モード変換合波素子10によって発生させた高次TEモード(TE1)を高次モードスプリッタ40で抜き出し、一方のQPSK変調器81の出力である基本TEモード(TE0)と合波させ、その後段に高次偏波変換素子51を接続することで、最終的に基本TEモードと基本TMモードの合波された出力(TE0/TM0)が得られる。実施形態5と同様に、高次モード変換合波素子10に入力する二つの信号は、その前段に設置されたQPSK変調器の位相調整部83によって位相差がπ/2となるように調整することが出来るため、実施形態1の使用例2のように利用することが可能となっている。なお、基本TEモードを変調する方式はQPSKに限らない。より単純な構成を持つ変調器や、複雑な構成を持つ変調器であっても、本発明の高次モード変換合波素子を用いて偏波多重を行うことが可能である。
<実施形態7>DP−QPSK変調器その3
実施形態3の組み合わせと偏波ビームスプリッタを用いたDP−QPSK変調器も作製可能である。図23に示すように、本実施形態のDP−QPSK変調器90は、一つのQPSK変調器92において、MZ干渉計92a,92bの合波部に高次モード変換合波素子10を用いる。また、I信号とQ信号との合波部には、基本TMモード用の合波部93を用いる。それぞれのQPSK変調器91,92が、I信号とQ信号の位相差がπ/2となるように調整する位相調整部94を有する点は、実施形態5,6と同様である。
一般的に、QPSK変調器として用いるMZ干渉計には、合波前の2つの導波路の位相差を調整する機構が備わっている。図23では、MZ干渉計91a,91b,92a,92bごとに位相調整部95として示した。これにより、高次モード変換合波素子10に入力される基本TEモードの位相差をπにすることで、出力される高次TEモードに基本TEモードが混じらなくなり、高い偏波消光比が実現できる(ただし、変調信号の遷移間では位相差πが維持できず、そのため出力に基本TEモードが混じってしまう)。高次モード変換合波素子10より出力される高次TEモードは、後段に接続された高次偏波変換素子51により基本TMモードに変換され、それらのI信号とQ信号が合波部93により合波される。さらに後段において、実施形態5と同様に、QPSK変調器92から出力された基本TMモード(TM0)を、偏波ビームスプリッタ60によって導波路61から導波路62に抜き出すことで、もう一方のQPSK変調器91から出力された基本TEモード(TE0)と偏波多重する。なお、基本TEモードを変調する方式はQPSKに限らない。より単純な構成を持つ変調器や、複雑な構成を持つ変調器であっても、本発明の高次モード変換合波素子を用いて偏波多重を行うことが可能である。
以上、本発明を好適な実施形態に基づいて説明してきたが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
曲げ導波路は、高次モード変換合波素子の入力部の前段に限られない。出力部の後段に曲げ導波路を接続してもよく、その他任意の場所に曲げ導波路を設けてもよい。
高次モード変換合波素子の各部(入力部、幅広部、テーパ部、出力部)を構成する導波路は、コアの周囲をクラッドが囲む構造が好ましい。クラッドは、図15に示すように、コア30の下側(基板側)に設けられる下部クラッド32と、コア30の上側および幅方向両側に設けられる上部クラッド31を有する構造であってもよい。この場合、基板側から、下部クラッド32を積層後、コア30を形成し、さらに上部クラッド31を堆積させる手順により、導波路を作製することができる。コアの断面が矩形状である導波路において、コアを囲むクラッドが同一の材料から成る場合、断面の屈折率分布が上下左右に対称的になるので、テーパ部を設けても、意図しない偏波変換を抑制することができる。例えば下部クラッド32の材料にSiOを用いる場合、上部クラッド31にもSiOを用いることが好ましい。上部クラッドのSiOの堆積に際して、意図的な不純物(ドーパント)あるいは不可避の不純物を含んでもよい。コア30がSiから成り、下部クラッド32がSiOから成る場合、SOI(Silicon on Insulator)を材料として導波路を形成することができる。コアやクラッドを構成する材料として、Si,Ge,SiGe等のIV族半導体や、SiO,Siなどの化合物を用いると、シリコン等の半導体素子を作製するのと同様な装置やプロセスを利用して、光導波路素子を作製することができるので、好ましい。
高次モード変換合波素子の二つの入力部の前段に、導波路の幅を変更するテーパ状導波路を設けてもよい。このテーパ状導波路は、入力部に向けて幅が徐々に狭くなる導波路でもよく、入力部に向けて幅が徐々に広くなる導波路でもよい。
高次モード変換合波素子の出力部の後段に、導波路の幅を変更するテーパ状導波路を備えてもよい。このテーパ状導波路は、出力部から幅が徐々に狭くなる導波路でもよく、出力部から幅が徐々に広くなる導波路でもよい。
変調器の変調方式としては、振幅偏移変調(ASK)、周波数偏移変調(FSK)、位相偏移変調(PSK)等が挙げられる。また、PSKとしては、上述したQPSKに限られず、BPSK(Binary Phase Shift Keying)、8PSK(8 Phase Shift Keying)、OQPSK(Offset QPSK)等が挙げられる。
以下、実施例をもって本発明を具体的に説明する。
<実施例1>高次モード変換合波素子
基本的な実施例として、図14に基づき過剰損失が小さくなるように設計パラメータを選択したものが挙げられる。本実施例の高次モード変換合波素子は、Si−SiO−SiからなるSOI(Silicon on insulator)基板をもとに形成する。SOI基板は、その中間のSiO層を下部クラッドとして、上部のSi層をコアとして用いる。コア形成後、上部クラッドとしてSiO層を設ける。図15にこのときの導波路断面図を示す。この断面は、光の進行方向に対して垂直な面を指す。
本実施例の高次モード変換合波素子は、前述したようにコア30にSi、上部クラッド31と下部クラッド32にSiOを使用した高屈折率差の導波路により構成される。そのため、光のコアへの閉じ込めが強く、小型に作製することが可能である。
図24〜26に、図5に示したパラメータに対して代表的な値を設定して有限要素法によりシミュレーション計算をしたときの、W3(nm)に対する高次TEモード(TE1)および基本TEモード(TE0)の過剰損失(dB)の関係を求めたグラフを示す。本実施例では、コアの高さは220nm、波長は1550nmとしている。ここで使用した代表的なパラメータとして、W1(nm)とgap(nm)の値は、次の表1のようになる。この表1には、それぞれの条件において、高次TEモードの過剰損失が最小となるW3の値(W3min)と、W3=0nmのときの過剰損失と同じ過剰損失を取る0でないW3の値(W3max)も併記している。
W3maxは、400nm≦W1≦800nmかつ100nm≦gap≦500nmの範囲では、次の式(2)のように求められる。この式(2)では、W1およびgapをnm単位の数値で代入すると、W3maxの値がnm単位の数値として与えられる。
W3max=(−0.0000000008350862×gap−0.000000436986×gap+0.0008631515625)×W1+(0.0000016652002737×gap+0.000208004578×gap−1.2672957688375)×W1+(−0.00069425946204×gap+0.670233759496504×gap+462.994458236249)・・・(2)
上記W1、gapの範囲では、この式(2)より本発明の大きな効果を有する範囲(0<W3<W3max)を定めることが出来る。本実施例では、コアの高さは220nmであり、コアはSiから成り、クラッドはSiOから成る場合を例示して、式(2)の結果を得たが、コアの高さや材料が異なる場合、同様の手法で好適な範囲を求めることができる。
なお、入力部の幅をWa(nm)、幅広部の導波路幅をWb(nm)、突出部の幅をWc(nm)と定義するとき、これらを図5のパラメータと対応させると、次のとおりである。
Wa=W1、
Wb=W2+W3×2=gap+(W1+W3)×2、
Wc=W3=(Wb−(Wa×2+gap))/2
図27に、本実施例の高次モード変換合波素子の過剰損失の波長依存性を示す。図には製造誤差による影響下での波長依存性も示している。この製造誤差は、本実施例の高次モード変換合波素子を成す全ての導波路の導波路幅が、設計値よりも一律に「+25nm」または「−25nm」変化した場合を想定している。図27の「製造誤差なし」の計算に用いたパラメータは、W1=600nm、gap=300nm、W3=103nmであり、コアの高さは220nmである。図27の「+25nm」や「−25nm」のように、製造誤差を考慮しても、帯域幅が200nmの広い波長帯域で、約0.2dB以下の低い過剰損失を持つことが分かる。
10…高次モード変換合波素子、11,12…入力部、13…モード変換部(幅広部)、14…テーパ部、15…出力部、17a,17b…曲げ導波路、40…高次モードスプリッタ、50,51…高次偏波変換素子、60…偏波ビームスプリッタ、70,80,90…DP−QPSK変調器、71,72,81,82,91,92…QPSK変調器、71a,71b,72a,72b,81a,81b,82a,82b,91a,91b,92a,92b…MZ干渉計、73,83,94,95…位相調整部。

Claims (14)

  1. 基板型光導波路素子であって、
    一定間隔を持つとともに同じ幅を持ち、互いに平行で、断面が矩形状の導波路である、二つの入力部と、
    前記二つの入力部に接続された、直線導波路である幅広部と、
    前記幅広部の後段に接続され、徐々に幅が狭くなるテーパ状の、少なくとも高次TEモードが伝搬するマルチモード導波路であるテーパ部と、
    前記テーパ部の後段に接続された、断面が矩形状の、少なくとも高次TEモードが伝搬するマルチモード導波路である出力部とから成り、
    前記テーパ部により、導波路幅を、前記幅広部の幅から前記出力部の幅に変換し、且つ、前記テーパ部と前記出力部がモード変換に寄与することなく、前記二つの入力部に入力した基本TEモードを前記出力部から高次TEモードとして出力することが可能な高次モード変換合波素子を備え、
    前記二つの入力部の前記一定間隔をgap(nm)、前記二つの入力部の前記同じ幅をWa(nm)、前記幅広部の導波路幅をWb(nm)とそれぞれ定義するとき、Wb>Wa×2+gapを満たし、前記二つの入力部の幅方向の中心が前記幅広部の幅方向の中心と一致することを特徴とする、基板型光導波路素子。
  2. 前記二つの入力部の一方または両方の前段に曲げ導波路が接続されることで、徐々に二つの入力部を近づける構造を持つことを特徴とする請求項1に記載の基板型光導波路素子。
  3. 前記二つの入力部の前段に、導波路の幅を変更するテーパ状導波路を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の基板型光導波路素子。
  4. 前記出力部の後段に、導波路の幅を変更するテーパ状導波路を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の基板型光導波路素子。
  5. 前記出力部の後段に、高次TEモードを抜き出す高次モードスプリッタを備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の基板型光導波路素子。
  6. 前記高次モードスプリッタの後段に、高次TEモードを基本TMモードに変換する高次偏波変換素子を備えることを特徴とする請求項5に記載の基板型光導波路素子。
  7. 請求項6に記載の基板型光導波路素子を備えることを特徴とするDP−QPSK変調器。
  8. 前記出力部の後段に、高次TEモードを基本TMモードに変換する高次偏波変換素子を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の基板型光導波路素子。
  9. 前記高次偏波変換素子の後段に、基本TMモードを抜き出す偏波ビームスプリッタを備えることを特徴とする請求項8に記載の基板型光導波路素子。
  10. 請求項9に記載の基板型光導波路素子を備えることを特徴とするDP−QPSK変調器。
  11. 前記高次モード変換合波素子を構成する導波路は、コアを囲むクラッドが同一の材料から成ることを特徴とする請求項1〜6、8、9のいずれか1項に記載の基板型光導波路素子。
  12. 前記高次モード変換合波素子を構成する導波路は、コアを囲むクラッドが同一の材料から成ることを特徴とする請求項7または10に記載のDP−QPSK変調器。
  13. 前記高次モード変換合波素子を構成する導波路において、コアの高さは220nmであり、コアはSiから成り、クラッドはSiOから成り、前記Wa(nm)および前記gap(nm)がそれぞれ、400≦Wa≦800かつ100≦gap≦500を満たし、
    Wc(nm)およびWd(nm)を、それぞれ、Wc=(Wb−(Wa×2+gap))/2、Wd=(−0.0000000008350862×gap−0.000000436986×gap+0.0008631515625)×Wa+(0.0000016652002737×gap+0.000208004578×gap−1.2672957688375)×Wa+(−0.00069425946204×gap+0.670233759496504×gap+462.994458236249)と定義するとき、0<Wc<Wdを満たすことを特徴とする請求項11の基板型光導波路素子。
  14. 前記高次モード変換合波素子を構成する導波路において、コアの高さは220nmであり、コアはSiから成り、クラッドはSiOから成り、前記Wa(nm)および前記gap(nm)がそれぞれ、400≦Wa≦800かつ100≦gap≦500を満たし、
    Wc(nm)およびWd(nm)を、それぞれ、Wc=(Wb−(Wa×2+gap))/2、Wd=(−0.0000000008350862×gap−0.000000436986×gap+0.0008631515625)×Wa+(0.0000016652002737×gap+0.000208004578×gap−1.2672957688375)×Wa+(−0.00069425946204×gap+0.670233759496504×gap+462.994458236249)と定義するとき、0<Wc<Wdを満たすことを特徴とする請求項12に記載のDP−QPSK変調器。
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