JP2006235380A - モードスプリッタおよび光回路 - Google Patents

モードスプリッタおよび光回路 Download PDF

Info

Publication number
JP2006235380A
JP2006235380A JP2005051736A JP2005051736A JP2006235380A JP 2006235380 A JP2006235380 A JP 2006235380A JP 2005051736 A JP2005051736 A JP 2005051736A JP 2005051736 A JP2005051736 A JP 2005051736A JP 2006235380 A JP2006235380 A JP 2006235380A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
waveguide
mode
output
sub
mode splitter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005051736A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4361030B2 (ja
Inventor
Yuukai Nasu
悠介 那須
Takashi Saida
隆志 才田
Tsutomu Kito
勤 鬼頭
Yohei Sakamaki
陽平 坂巻
Masaki Kamitoku
正樹 神徳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP2005051736A priority Critical patent/JP4361030B2/ja
Publication of JP2006235380A publication Critical patent/JP2006235380A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4361030B2 publication Critical patent/JP4361030B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Optical Integrated Circuits (AREA)

Abstract

【課題】 従来の光モードスプリッタにおいては、光導波路の加工形成技術上の制限から、損失を抑えた波長依存性の少ないものを作製するのは困難だった。また、光回路内で発生する高次モードの光が、アレイ導波路回折格子等の透過特性等を劣化させる等の問題があった。
【解決手段】 クラッド中に断面が方形のコアが埋め込まれた光導波路によって構成され、伝播次数の異なる2種類以上の伝播モードが導波可能な主導波路(コア)と導波路幅(コア)がほぼゼロから所定の幅まで徐々に増加するテーパ状部分と曲線導波路を有する副導波路(コア)を備え、テーパ状部分が主導波路と一定ギャップをもって配置されている。出力導波路と副導波路出力部分の導波路の幅が異なる。
【選択図】 図3

Description

本発明は基板上に形成された埋め込み型光導波路による光回路に関し、より詳細には、光導波路を伝搬する高次の伝搬光を他導波路に断熱的に遷移させ、低損失かつ波長依存性なく光信号を分岐することが可能な光回路ならびにその応用回路を提供する。
光通信システムの整備が世界的に推進され、その重要性や利便性から一般消費者にまで普及が拡大されてきた。それに伴い更なる通信容量の拡大が求められている。このような状況の下で、波長多重通信技術の成熟とともに、光デバイスの低コスト化と高性能化が両立できるような技術開発が現在求められている。光デバイスの中でも、埋め込み型光導波路による光回路は、波長合分波器やスプリッタ、光スイッチ等様々なものが実用化され、現在光通信システムの中でも重要な役割を果たしている。本発明は埋め込み型光導波路による光回路の中でも、導波路を伝搬する信号をその伝搬モードの次数により出力先を変えることのできるモードスプリッタに関する。
図1は、従来技術のモードスプリッタの基本構造として採用されている非対称Y分岐構造を示す図である。(下記の非特許文献1を参照)。尚、導波路は基板上に構成されるコアとクラッドから構成されるが、以下説明する図面においては、導波路をコアの形状のみによって示している。入力導波路1は、2つのモードが伝搬できる2モード導波路からなり、入力導波路1に導波路幅の異なる2本の出力導波路2がY字状に結合されている。このような形状の光回路は、一般に非対称Y分岐回路と呼ばれている。
入力導波路1を伝搬する2つのモードは伝搬定数が異なり、基底モード(0次モード)が1次モードに比べ大きな伝搬定数を持つ。一方、2本の出力導波路2a、2bは導波路幅が異なるため、それぞれが持つ基底モードの伝搬定数は異なる。入力導波路1に、このような出力導波路2a、2bがY分岐状に接続された場合には、入力導波路1に入力された2つの伝搬モードの光のうち、大きな伝搬定数を持つ光(基底モード)は基底モードの伝搬定数が大きな出力導波路2a側に出力される。逆に、小さな伝搬定数を持つ光は、もう一方の出力導波路2b側に結合される。このような原理により、入力導波路1に入力された2つのモードの光は、別々の出力導波路2a、2bにそれぞれ出力され、非対称Y分岐回路がモードスプリッタとして機能する。
W.K.Burns et.al., "An Analytic Solution, for Mode Coupling in Optical Waveguide Branches", IEEE Journal of Quantum Electronics, Vol. QE-16,No.4,1980
しかしながら、従来の非対称Y分岐回路では、入力導波路1と2本の出力導波路2a、2bが分岐する部分で多くの損失が生じるという問題を持っていた。図1からもわかるように、出力導波路2a、2bが分岐をする部分においては、2つの出力導波路が非常に近接している。このため、コア加工後クラッド材を堆積などさせる場合に、非常に狭いギャップ部分(図1においてaで示す)にクラッド材料が充たされなければならない。しかしながら、コア加工後の上部クラッド埋め込みの際に、このような狭ギャップ部分には、上部クラッド材料が入りづらくなる。その結果、この狭ギャップ部分には、空洞やボイドが発生し、この空洞やボイドのため大きな損失が生じてしまう。さらに、コア部分の形成時においても次に述べるような問題があった。
図2は、従来のモードスプリッタの分岐部分を説明する図である。コア部分を形成する場合においても、回路作製プロセス技術上の制限により、図2に示すように、実際はY分岐部分のコアが繋がってしまう問題があった。一般に、光導波路のコア部分は堆積したコア膜をフォトリソグラフィーおよびエッチング技術により加工形成するが、Y分岐部分では2本の出力導波路2a、2bが非常に接近しているため、加工技術上の制限により狭ギャップな溝が形成できない。入力導波路1から入射された光のうち、この「繋がった部分」を伝搬する光は出力導波路2a、2bに結合されることなく漏れ光となり、大きな損失を生じさせる。Y分岐部分の繋がりを回避するために出力導波路2a、2bのなす角度を大きくすると、モードスプリッタとして動作しない。このような、導波路の加工技術上の限界による損失増加が従来のスプリッタでは大きな問題となっていた。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは低損失なモードスプリッタおよびこのモードスプリッタを利用した低損失な光回路を提供することにある。
このような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、基板上にコアおよびクラッドからなる導波路で構成され、1つの入力光を2つの出力光に分離するモードスプリッタにおいて、少なくとも2種類以上の伝搬次数の異なる伝搬モードが導波可能な主導波路と、前記主導波路と一定のギャップを有して配置され導波路の幅が変化するテーパ部と前記テーパ部に連続的に接続され、前記主導波路の導波路幅と異なる導波路幅を有する出力部導波路とを含み、前記少なくとも2種類以上の伝搬次数の異なる伝搬モードのうち少なくとも1種類以上の伝搬モードが断熱遷移される副導波路とを備えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、前記出力部導波路は、前記テーパ部に連続的に接続される曲線導波路を含むことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、前記出力部導波路は、前記テーパ部に連続的に接続される直線導波路と、前記直線導波路に連続的に接続される曲線導波路とを備えることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、前記テーパ部の先端を前記主導波路に対して垂直な面で切断した台形状のテーパ部としたことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、前記副導波路の前記出力部導波路の終端部に、出力光を吸収もしくは発散させる光終端部を備えたことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、前記のテーパ部分と前記主導波路の前記ギャップは0.2μm以上で5μm以下であることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、前記テーパ部分は、幅が直線的に増加する直線テーパであって、テーパ角が0.004度以上1度以下であることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、前記主導波路を伝搬可能な伝搬モードは伝搬次数の異なる第1伝搬モードおよび第2伝搬モードのみであって、前記副導波路の前記出力部を伝播する基本モードの有効屈折率は前記第1伝搬モードの有効屈折率より小さく、前記第2伝搬モードの有効屈折率より大きいことを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、アレイ導波路、および前記アレイ導波路に接続される入力スラブ導波路および出力スラブ導波路から構成される光回路において、前記入力スラブ導波路に接続される複数の入力導波路または前記出力スラブ導波路に接続される出力導波路の少なくとも一部に、請求項1から請求項8のいずれかに記載のモードスプリッタが挿入されたことを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、基本モードから高次モードに光信号の一部またはすべてを変換するモード変換素子と、請求項1から請求項8いずれかに記載のモードスプリッタであって、前記モードスプリッタの主導波路の入力端は前記モード変換素子に光学的に接続されることとを備え、前記変換された光信号を前記モードスプリッタの副導波路より出力することを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、前記モード変換素子は、導波路のオフセット接続であることを特徴とする。
請求項12に記載の発明は、請求項1から請求項8いずれかに記載のモードスプリッタと、前記モードスプリッタの主導波路の出力に光学的に接続され、基本モードから高次モードに光信号の一部または全部を変換し、反射する反射型モード変換素子とを備え、前記反射された光信号を前記モードスプリッタの副導波路より出力することを特徴とする。
請求項13に記載の発明は、前記反射型モード変換素子は、スラントグレーティングであることを特徴とする。
請求項14に記載の発明は、入力導波路に、前記入力導波路の中心軸に対して対称な2つの出力導波路に分岐をする対称Y分岐回路において、前記入力導波路に請求項1から請求項8のいずれかに記載のモードスプリッタが備えられたことを特徴とする。
以上説明したように本発明によれば、低損失で波長依存性の少ないモードスプリッタを実現することができる。また、アレイ導波路回折格子の入力導波路にこの構造のモードスプリッタを採用することで、中心波長誤差の低減や、透過特性の向上が実現できる。さらに、本モードスプリッタを波長依存モード変換素子に組み込むことで、簡単に波長 Add-Drop 機能が実現できる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を詳細に説明する。最初に、本発明のモードスプリッタの動作原理を説明する。
図3は、本発明にかかるモードスプリッタの構成を示す図である。本モードスプリッタは、直線導波路からなる主導波路3と、テーパ部5および出力部導波路6からなる副導波路4より構成される。テーパ部5は、主導波路3の入力端側(図3において左側)から徐々に出力端側に向かって、導波路幅が増加するテーパ状の形状をしている。そして、テーパ部5は出力部導波路6と滑らかに連続的に接続されている。さらに、テーパ部5は、主導波路3と一定間隔のギャップをもって配置されている。このギャップについては、図7において、後述する。
主導波路3は次数の異なる少なくとも2つ以上の伝搬モードが伝搬できる導波路である。本モードスプリッタは、これらの少なくとも2以上の伝搬モードのうち少なくとも1つ以上の伝搬モードを副導波路4より出力し、残りの伝搬モードは主導波路3をそのまま伝搬するという機能を有する。また、主導波路3と副導波路4の導波路幅は、異なっている。導波路幅が異なることにより、後に詳しく説明するように、主導波路3と副導波路4の有効屈折率を異なるものとすることができる。これにより、伝播モードの変換が実現できるからである。通常は、主導波路3に、0次モードの信号光をそのまま伝播させるので、副導波路4の導波路幅は、主導波路3の導波路幅より狭くなる。ただし、副導波路4の導波路幅が広い場合でもかまわない。
出力部導波路6は、その形態を特に制限されないが、曲線導波路を含む導波路で構成するのが好ましい。すなわち、テーパ部5と接続される出力部導波路6を曲線導波路とすることにより、主導波路3から副導波路4を緩やかに離すことができ、全体の回路の大きさも小さくすることが可能となるので、最良の形態となる。しかし、直線導波路あるいは、これらの組み合わせであってもかまわない。
図4は、正方形の断面形状を持つ矩形導波路で上下クラッドの屈折率が等しい導波路における規格化周波数(v)と有効屈折率(neff)の関係を示す。一般に、導波路を伝搬できる伝搬モードの数およびそれぞれの伝搬モードが持つ有効屈折率は、導波路のコア形状、サイズ、コアおよびクラッドの屈折率等で決定される。規格化周波数(v) は近似的に
Figure 2006235380
と表せる。(3次元光導波路の正確な規格化周波数ではないが、説明の簡略化のため光ファイバ等で用いられる解析的な式を用いた)ただし、λは波長、n1はコアの屈折率、n0はクラッドの屈折率、aは導波路の幅および導波路の高さである。
導波路のサイズ、屈折率および使用波長を決定すると規格化周波数が求まる。図4に示すように、主導波路3の規格化周波数を決定すると、主導波路3を伝搬可能なモード数とそれぞれのモードの有効屈折率が決定される。ただし、本発明のモードスプリッタの場合には、前述したように主導波路3は少なくとも2個以上の伝搬モードを有することが必要である。このような主導波路3に対して、副導波路4は異なる規格化周波数を持つ。図4に示した例について説明すると、副導波路4は2つの伝搬モード(B0、B1)を持つこととなる。このような主導波路3および副導波路4が隣接し、且つ、モード間のエネルギーの受け渡しが断熱的である場合には、主導波路3の一部の伝搬モードが副導波路4に損失無く遷移する。主導波路3を伝搬してきた伝搬モード(A0,A1,A2,A3)は、副導波路4との近接部分付近において、主導波路3と副導波路4を含めた伝搬モードへと変換される。ここで、主導波路3と副導波路4を含めたモード(local normal mode)は、次数の低いほうから、即ち有効屈折率の高いほうから、(A0,B0,A1,B1,A2,A3)となる。よって、主導波路3の伝搬モードは、local normal mode の低い次数から順番に変換される。すなわち、A0はlocal normal mode のうち最も低い次数のモードであるA0モードへ、A1モードはB0モードへ、A2モードはA1モードへ、A3はB1へとそれぞれモード変換される。
図5は、上述のモード変換の例を説明する図である。すなわち、図4のような規格化周波数v値を設定した場合、図5に示すように主導波路3を伝搬するモードのうち0次モード(A0)および2次モード(A2)はそのまま主導波路3に出力され、1次モード(A1)および3次モードは(A3)は副導波路4に出力される。このように、主導波路3および副導波路4の規格化周波数vを適切に設定することによって、主導波路3を伝搬するモードのうち所望の伝搬モードを副導波路4に分岐することができる。
図6は、本モードスプリッタの電界強度分布の様子を模式的に示した図である。一例として、主導波路3に基底モードおよび1次モードが入射され、1次モードのみが副導波路4に分岐されるモードスプリッタの電界強度分布変化の様子が模式的に示されている。図6の(a)に示された回路レイアウトのモードスプリッタの破線部分における断面それぞれにおいて、(b)断面の屈折率分、(c)基本モード電界強度分布および(d)1次モード電界強度分布が示されている。
前述したように、図1に示したような従来のモードスプリッタにおいては、加工技術上の限界による損失増加が問題となる。そこで本発明では、図3に示したような構造のモードスプリッタを提案する。本発明にかかるモードスプリッタにおいては、テーパ部5と出力部6が備わった副導波路4が直線状の主導波路3に隣接して配置されている。このような形状にすることで、コア加工形成の困難な鋭角部分、狭小部分を持たない構造とすることができる。
図7は、本発明にかかるモードスプリッタのテーパ部とギャップとをさらに説明する図である。主導波路3と副導波路4のテーパ部5は一定の距離のギャップ7を有し、この距離はコア加工形成が可能な距離とする。また、このギャップ距離はコア加工形成後に上部クラッド層を堆積させることができる距離でもある必要がある。更に、このギャップ距離を一定とすることによって、主導波路3を伝搬する高次モードの伝搬光を副導波路4に、損失無く断熱遷移することが可能となる。ただし、このギャップ7を広く取りすぎると、高次モードが副導波路4に遷移するために必要な副導波路4の長さが増大する。同時に、過剰損失も増加する。
ここで、過剰損失とは光回路等を作製した際に、予期しない(望ましくない)損失のことをいう。ファイバとの結合部で起きる損失である「結合損失」や、導波路を伝搬する際に、導波路の揺らぎや加工誤差等で発生する損失である「伝搬損失」(導波路損失)と区別するために使用する。
上述のギャップ距離の最適値はコアの屈折率やサイズにより異なるが、石英系ガラス導波路の比屈折率差0.1%〜5%程度の導波路においては、ギャップ距離として0.1μm以上5μm以下が好適で、0.1μm以上3μm以下が最適である。なお、ギャップ距離が0.1μm以上10μm以下であっても、モードスプリッタとしての機能は実現可能である。
また、低損失なモードスプリッタを実現するために、図7に示すように副導波路4にはテーパ部5が備えられている。テーパ部5が無く、直線導波路や曲線導波路のみで副導波路4が構成される場合では、主導波路3を伝搬する光が副導波路4を突然感じる。このため、副導波路4の開始部分において、光が反射や擾乱を受けることにより過剰損失が発生する。また、副導波路4のテーパ部5が直線導波路となった場合には、一般に同方向性結合器に見られるように、伝搬モードの次数に関係なく主導波路3を伝搬する光の一部が副導波路4に同方向結合を起こしてしまう恐れがある。したがって、モードスプリッタとしての機能が劣化するのみならず、モードの分岐比にも大きな波長依存性が発生してしまう。
そこで、本発明にかかるモードスプリッタのように、副導波路4にテーパ部5を設けることで、空間的な屈折率変化を緩やかにできる。さらに、同方向結合を回避することができるため、低損失のモードスプリッタを実現でき、波長依存性の少ない分岐比を実現できる。先にも述べたように、テーパ部5を長くしすぎると回路サイズが大きくなるため、好ましくない。
図7に示すテーパ部5のテーパ角8として最適な値は主導波路3の幅、副導波路4の幅およびギャップ距離等で大きく異なるが、主導波路3の高次モードが0.1dB以下の損失で副導波路4に断熱遷移する程度に、テーパ角8を決定する必要がある。更に、クロストーク量も、−30dB以上確保できるようなテーパ角8とするのが望ましい。ここで、クロストーク量とは、副導波路に遷移した高次モードの光と、高次モードが副導波路4に断熱遷移できず、主導波路3をそのまま伝搬してしまう光との比を表す。
図8および図9は、テーパ角と過剰損失の関係の計算結果例を示す図である。先にも述べたように、テーパ角8の最適な値は主導波路3の幅、副導波路4の幅、屈折率およびギャップ7等で変化する。図8および図9において、モードスプリッタのギャップは2μmとし、各導波路のコア高さはすべて6μm、導波路幅は副導波路4が3μmであり、主導波路3は6μm、7μm、8μmと変化させた場合を計算している。
テーパ角8は、導波路幅やギャップ等に応じて、過剰損失が少なくなるように決定される。例えば、主導波路3の幅が6μmの場合、過剰損失が理論上0.1dB以下でクロストークが30dB以上確保できるようなテーパ角8は、0.4度以下が最適である。しかしながら、主導波路3の幅が6μmの場合、テーパ角8を0.02度以下に設定すると、全体の回路長の増大が次第に問題となってくる。したがって、上述の関係を考慮しながら、適切なテーパ角8を設定することが好ましい。例えば、テーパ角の最小値は、0.004度とすることができる。
図8および図9の計算結果より、比屈折率差0.5%〜5%程度の光回路において、低損失なモードスプリッタを実現するための具体的なテーパ角8の大きさとしては、0.02度から2.0度が好ましく、0.05度から1.0度が最適である。ただし、テーパ角8の大きさとして、0.01度から2.0度の範囲であっても、モードスプリッタとしての機能は実現可能である。
図10は、テーパ部の導波路幅が非線形に変化する本発明にかかるモードスプリッタを示す図である。主導波路10と副導波路9から構成されている。テーパ部は必ずしも直線テーパの形態である必要はない。図9に示すように、非線形に導波路幅が変化するテーパの形態の副導波路9であっても構わない。
図11は、本発明にかかるモードスプリッタの他の構成を示す図である。図11に示すようにモードスプリッタの副導波路12において、出力部導波路15とテーパ部13の間に直線導波路により構成される直線部14を備えることで、より低損失なモードスプリッタが可能となる。テーパ部13と曲線導波路からなる出力部導波路15が接続された場合、主導波路11から副導波路12側に分岐された光は、分岐した直後では蛇行等の影響が残る。このためテーパ部13と出力部導波路15との結合部分で、損失が生じる場合がある。このような場合、テーパ部13と出力部導波路15の導波路の中心軸をずらす等の方法により、光をスムーズに出力部分へ伝搬させることは可能である。しかし、分岐した直後の光の蛇行等は作製チップによりその動作がまちまちであり、基板上に多数のチップを作成した場合、チップ間で過剰損失がバラつく等の原因となる。
そこで、図11に示すように、直線導波路により構成される直線部14をテーパ部13の後に挿入することで、この蛇行等の影響を防ぐことができる。結果的に過剰損失の低減が可能となる。直線部14の長さは、回路サイズの制限等の影響から、1cm以下が好ましく、1mm以下が最適である。直線部14に接続される出力部導波路15は、曲線導波路で開始することにより、主導波路11から副導波路12を緩やかに離すことができ、全体の回路の大きさも小さくすることが可能となるので、最良の形態となる。しかし、曲線導波路に限定されるものではない。詳細は、実施例1において後述する。
以上、本発明にかかるモードスプリッタの基本的な構成とその動作について説明してきた。以下の部分では、本発明にかかるモードスプリッタの様々な光回路への応用例について、説明する。
様々な光回路において、導波路を伝搬する光の高次モードが回路性能を劣化させる場合がある。このような場合、本発明にかかるモードスプリッタを使うことによって、この高次モードの光を取り出して、回路性能を向上することが可能となる。この時、モードスプリッタによって取り出した高次モードの光は、適切に終端をしなければならない。そこで、副導波路の終端部に、伝搬光を発散するか吸収可能な物質あるいは導波路構造を備えることによって、光回路の性能劣化を防ぐことができる。
具体的には、光を発散させる場合には、副導波路の先端を球状にする方法や三角形状にする方法が好ましい。あるいは、単に導波路を切断もしくは途絶えさせた上で、他の光回路部分に影響を与えない方向に導波路を向ける方法でも十分な効果はある。また、光を吸収させる場合には、副導波路の終端部に、カーボン等の光の吸収剤を入れることも可能である。これらについては、実施例2において後述する。
ここまでに述べられたモードスプリッタにおいては、主導波路を伝搬するモードが2つ以上の場合の、一般的な設計手法を説明してきた。以下には、主導波路においては基本モードおよび1次モードのみが伝搬可能であり、且つ、副導波路においては基本モードのみが伝搬可能なモードスプリッタについて説明する。
主導波路に2つのモードが、副導波路に1つのモードのみが伝搬できる形態のモードスプリッタは、設計条件が絞られているため、最も設計が容易であり、高性能に動作するモードスプリッタが得ることが可能となる。また、実際の回路に最も応用することが容易な形態ともなる。
一般に、高性能なモードスプリッタを実現するためには、主導波路および副導波路を伝搬可能なモードの有効屈折率を適切に設定することが重要である(図4の説明部分を参照)。この、主導波路に2つのモードが、副導波路に1つのモードのみが伝搬できる形態のモードスプリッタにおいて、主導波路の1次モードが副導波路に低損失かつ効率的に断熱遷移することが重要である。このためには、副導波路の有効屈折率を、主導波路の基本モードと1次モードの有効屈折率の和の30%〜70%とするのが好ましく、45%〜55%とするのが最適である。但し、20%〜80%の間とする場合でも、モードスプリッタとしての動作は可能である。
様々な光回路においては、その回路上の導波路で基本モードのみが伝搬することを前提として回路設計が行われることが多くある。このような光回路において、その光回路中もしくはその光回路外で発生した高次モードの光がこの光回路を伝搬することによって、予期せぬ光回路の性能劣化が発生することがある。
図12は、本発明にかかるモードスプリッタをアレイ導波路回折格子37に応用した例を示す図である。アレイ導波路回折格子37等の波長合分波器などにおいては、高次モードの発生により透過特性の形状に歪が生じるほか、中心波長のばらつきが生じる。このような場合に、アレイ導波路31の両端にあるスラブ導波路30、32に接続された入力導波路33または出力導波路34に、本発明にかかるモードスプリッタ36を挿入することで、前述した高次モードに起因する問題が解消可能となる。例えば、図12に示すように、入力導波路33に本発明にかかるモードスプリッタ36を挿入することで高次モードに起因する問題が解消できる。
図13は、本発明にかかるモードスプリッタをアレイ導波路回折格子37に応用した別の例を示す図である。図13に示すように、アレイ導波路回折格子31の出力側導波路34に本発明にかかるモードスプリッタ20を挿入することにより、アレイ導波路回折格子37の出力側に伝播する高次モードが基本モードに結合することにより発生するクロストーク劣化や、中心波長のズレ等が解消できる。詳細は、実施例3において後述する。
上述した透過特性の形状の歪や、クロストーク劣化等のような、光回路等における高次モードの影響による問題は、高次モードを遮断することでも、回避することもできる。しかしながら、高次モードを遮断する場合には、高次モードの光が発散して回路中においてコントロールができない漏れ光となる。したがって、結果的には回路性能の劣化を引き起こしてしまう。一方、本発明にかかるモードスプリッタを使用する場合には、高次モードを副導波路へ伝搬光として取り出すことができる。したがって、高次モードは漏れ光とならず、適切に終端処理等の処理が可能となる。また、光回路の外へ取り出すことによって、高次モードが発生しかたどうかのモニターを行うことも可能となる。
図14は、本発明にかかるモードスプリッタを波長Add/Drop回路に応用した例を模式的に示す図である。本発明にかかるモードスプリッタを用いて、特定の波長の信号光のみを導波路から取り出したり、加えたりすることが可能な波長Add/Drop回路を実現できる。図14に示す波長Add/Drop回路は、波長依存モード変換素子44とモードスプリッタ45とを連結した構成となっている。入力端41に入力される複数の波長の信号光(λ1〜λ5)のうち、特定の波長の信号光のみを高次モードに変換可能な波長依存モード変換素子44によって、その特定の波長の信号光のみをモード変換ができる。例えば、波長λ3の信号光のみ高次モードに変換し、モードスプリッタ45により分離することで、特定波長λ3の信号光のみを分離して出力端42から取り出すことが可能となる。逆に、全ての信号光の入出力方向を逆転させることで、特定波長の信号光のみを合波することが可能となる。
図15は、本発明にかかるモードスプリッタを波長Add/Drop回路に応用したもう一つの例を模式的に示す図である。前述した図14の構成とは異なり、モードスプリッタ45と反射型波長依存モード変換素子46が接続された構成となっている。反射型波長依存モード変換素子46を用いることにより、波長分離器が実現可能となる。すなわち、入力端47に入力される複数の波長の信号光(λ1〜λ5)のうち、特定の波長の信号光のみを高次モードに変換可能な反射型波長依存モード変換素子46によって、その特定の波長の信号光のみをモード変換ができる。例えば、波長λ3の信号のみ反射させ高次モードに変換して、その後モードスプリッタ45により分離することで、特定波長λ3の信号のみを分離して出力端48から取り出し可能となる。同様に、図15の構成において、入出力方向を逆転することにより、特性の波長の信号光のみ合波することが可能となる。図14および図15に示した回路を多階層的に連結することにより、多波長Add/Drop器の実現も可能となる。詳細は、実施例4において後述する。
図14および図15において説明した2つの応用例におけるモード変換素子については、波長依存モード変換素子44として、長周期グレーティングを用いることができる。また、反射型波長依存モード変換素子46として、スラントグレーティングを用いることができる。
さらに、本発明のモードスプリッタを用いることにより、波長依存性のない光タップ回路の作製が可能である。前述した特定の波長にのみに作用するモード変換素子とは異なり、波長依存性のないモード変換が可能であり、導波路のオフセット接続を用いて、容易に実現ができる。
図16(a)は、本発明にかかるモードスプリッタを光タップ回路に応用した例を示す図である。図16(b)には、主導波路21における導波路オフセット50の拡大図が示されている。本モードスプリッタの主導波路21の入力側は、導波路の軸をずらした導波路オフセット50が備えられている。導波路の中心軸のずれ量は、図16(b)の拡大図に示したように、オフセット長51として定義される。主導波路21に導波路オフセット50を採用することによって、主導波路21を伝搬する光の一部が、基本モードから高次モードに変換される。但し、導波路オフセット50を用いることで、非常に波長依存性の少ないモード変換が可能となる。これにより、主導波路21を伝搬する光の一部を、副導波路22に取り出すことが可能となる。取り出す光の割合、すなわち光タップ回路のタップ量は、導波路の軸ずらし量(オフセット長51)により調整が可能である。したがって、オフセット長51を所望のタップ量となるようにオフセット50を構成することで、簡単にタップ量を調整ができるという利点がある。詳細は、実施例5において、後述する。
図17は、本発明にかかるモードスプリッタを光タップ回路に応用したもう一つの例を示す図である。図17に示すように、対称Y分岐回路の入力導波路部分に本発明のモードスプリッタを挿入することによって、分岐比のバラツキを抑制することができる。入力導波路において高次モードが発生した場合、たとえ基本モードが等しい強度で分岐されたとしても高次モードが非対称に分岐される。したがって、結果的には分岐比が非対称となってしまう。しかし、本発明にかかるモードスプリッタを使用することによって、高次モードが除去され、高次モードの影響が排除され、分岐比バラツキが抑制される。詳細は、実施例6において後述する。
以上、本発明にかかるモードスプリッタの実施の形態について概観したが、次に、さらに詳細な実施例について説明する。以下に述べる各実施例においては、次の作製条件により回路作製が行われた。
回路作製は石英ガラス系平面型光波回路に代表される作成方法によって行われた。Si基板上に火炎堆積法によりホウ素およびリンを含んだ石英ガラスを下部クラッドとして堆積した後、ゲルマニウム添加ガラスをコア層として堆積した。次に、フォトリソグラフィー技術および反応性イオンエッチング技術により、導波路をパターニングした。その後、同様に火炎堆積法により上部クラッドとして、石英系ガラスを堆積した。以上の工程により、石英系ガラスによる埋め込み型導波路を作製した。
[実施例1]
以下、図面を参照しながら実施例について説明する。なお、以下の実施例における具体的な数値や作製方法は、実施の一例であり、特にこれらに限定するものではない。
図18は、作製した本発明にかかるモードスプリッタの基本構成を示す図である。作製したモードスプリッタの構成は、主導波路21の幅が8.5μm、主導波路21と副導波路22の一定ギャップは1.5μm、導波路のコアとクラッドの比屈折率差は0.75%である。
また、副導波路22の出力部は半径Rが10mmの曲率の曲線導波路を用いた。同時に、図1に示した従来型のモードスプリッタも作製した。本発明のモードスプリッタは、ギャップやテーパ部等の効果により、従来型のものに比べて過剰損質を2dB程度少なくすることができた。この差異の原因は、前述したように、従来型のモードスプリッタでは分岐部分の作製が困難であり、良好な導波路分岐部分が作製できなかったことにある。従来型のモードスプリッタの導波路分岐部分においては、上部クラッドのクラッド材の埋め込みが良好になされていなかった。副導波路22の出力部の導波路幅、およびテーパ部のテーパ角(図18を参照)を変化させ、モードスプリッタの挿入損失およびクロストークを測定した。この結果を、図19および図20に示す。ここにおいて、クロストークとは主導波路21を伝搬する基本モードが副導波路22側に出力されてしまう比率をいう。
図19は、副導波路幅を変化させた際の1550nmの波長における挿入損失およびクロストークの関係を示す図である。実際には、実験の簡便さを考慮して、テーパ長を2mmに固定して、副導波路幅とテーパ角を同時に変化させている。副導波路幅とテーパ角を変化させても、挿入損失は大きく変化せず、常に低損失なモードスプリッタが実現できている。しかしながら、クロストークを30dB以上得るためには、副導波路の幅として、4μm以下が最適であることが分かる。
図20は、テーパ部のテーパ角を変化させた場合の挿入損失とクロストークの関係を示す図である。実際には、実験の簡便さを考慮して、副導波路幅を3.5μmと固定して、テーパ長とテーパ角を同時に変化させている。クロストークを30dB以上得るためには、テーパ角を0.25度以下とするのが最適であることが分かる。
図21は、挿入損失の波長依存性を示す図である。テーパ長を1mm、主導波路の幅を7μm、副導波路の幅3μmの構成で作製した。このときのテーパ角は、0.17度である。1400〜1700nmと非常に広帯域な波長範囲において、30dB以上の高いクロストークと低損失性を併せ持つモードスプリッタが実現できることが分かる。
また、テーパ部の先端は導波路幅が非常に小さくなっているため、本モードスプリッタを基板上に多数作製すると、チップによって最先端部の形状がばらついてしまう場合がある。このような場合、図22に示すように、新たな過剰損失が発生しない程度に副導波路22の先端部28を主導波路に垂直な面で切断し、台形状にすることにより、導波路形状の安定化が図れる。
図23は、テーパ部と出力部導波路の間に500μmの直線導波路を備えた光回路のクロストークの波長依存性を示す図である。ギャップ幅を1.5μm、副導波幅を3μm、主導波路幅を7μm、テーパ長を1mm、テーパ角を0.17度の構成で作成した。図23からわかるように、1600nmの波長帯においてはクロストークの大幅な改善が見られる。図11において説明した、テーパ部13の後に直線部14を挿入した効果が確認できる。
[実施例2]
実施例1と同様な作製方法によって、光終端部をさらに設けたモードスプリッタを作製した。モードスプリッタにより副導波路へ分岐された光は、不必要な光となる場合が多い。このような場合に、副導波路を伝搬する光を適切に終端処理をする必要がある。
図24は、光終端部を設けたモードスプリッタの説明図である。図24(a)に示すように、モードスプリッタの副導波路22の終端部の先端には、終端処理部29が接続されている。図24(b)に示すように、終端処理部29は、副導波路22の終端部に溝加工を施し、この加工された溝の中にカーボンを溶かしたシリコーン接着剤を塗布し固化させたもので構成されている。終端処理部29の加工溝は、副導波路22に平行な辺の長さが300μm、副導波路22と垂直な辺の長さが200μmとして(深さ**μm)構成した。この終端処理部29によって、副導波路22からの漏れ光により発生する雑音が解消でき、主導波路21出力からのクロストークの減少が確認できた。光終端部29がない場合のクロストークは、−30〜−40dBであったのに対して、光終端部29を設けた場合には−60dB以下となった。遮光剤として、カーボン以外の材料を使用することも可能である。他に、波長カットフィルタの挿入や導波路先端を三角状に加工する等の方法によっても、同様のクロストーク減少が可能である。
[実施例3]
図25は、本発明にかかるモードスプリッタをアレイ導波路回折格子(AWG)に適用した光回路の実施例を示す図である。アレイ導波路回折格子(AWG)は、基板上に形成されたアレイ導波路31の両端に、入力側スラブ導波路30および出力側スラブ導波路32がそれぞれ接続された構成となっている。入力側スラブ導波路30には、入力導波路33が接続され、出力側スラブ導波路32には、出力導波路34が接続されている。この光回路の入力導波路33に、本発明のモードスプリッタを配置した。
作製した回路は、導波路のコアとクラッドの比屈折率差が1.5%、AWGの導波路幅が5μm、モードスプリッタの主導波路の幅は5μm、副導波路の幅は2μm、ギャップは1.5μm、テーパ長は1mm、出力部の半径Rは20mmである。AWGは中心波長が約1550nm付近、チャネル間隔100GHz、チャネル数16chの条件で作製した。
図25に示したように、本アレイ導波路回折格子においては、モードスプリッタの効果を確かめるために、AWGの入力導波路33として、モードスプリッタが有る入力導波路とモードスプリッタが無い入力導波路とを両方備える構成となっている。尚、図25においては、入力側に2つの入力導波路が、出力側に3つの出力導波路がある構成として記載されているが、本発明にかかるモードスプリッタは、他の入出力導波路数の構成においても適応可能なのはいうまでもない。
図26は、本アレイ導波路回折格子の透過スペクトル特性をモードスプリッタの有無で比較した特性を示す。図26に示すように、モードスプリッタを有する入力導波路から入射された光は、AWGに要求される理想的な動作である平坦な透過特性が得られた。しかしながら、モードスプリッタの無い入力導波路から光が入射された場合には、入力導波路の高次モードの影響のために、通過帯域における透過率特性が平坦ではなく、図26に示すように透過率特性の形状の長波長側に右下がりの傾きが発生した。特に、光回路に光を入射するための光ファイバと入力導波路33の位置関係により、透過率特性の形状(透過スペクトル)が変化し、透過率の減少、透過スペクトルの設計特性からのズレ、中心波長のズレなどの透過特性の大きな劣化も観測された。しかし、モードスプリッタ付の入力導波路から信号を入射した場合には、このような透過特性の劣化は認められなかった。
更に、図13に示したように、出力側にモードスプリッタを備えた場合でも、AWG出力の高次モードによる性能劣化を抑制することができた。
このように、本発明にかかるモードスプリッタをAWGの入力導波路あるいは出力導波路に挿入することにより、AWGの透過率特性の形状劣化を防ぐことが可能である。
[実施例4]
図27は、本発明にかかるモードスプリッタを光Drop回路に応用した例を示す図である。光 Drop 回路は、特定の波長の光のみを取り出すことのできる回路である。図27に示すように、本光Drop回路は、入力端Aと出力端Cを有する主導波路21と出力端Bを持つ副導波路22、および主導波路21の副導波路22との結合部分よりも出力端C側に設けられたスラントグレーティング55から構成されている。光信号は主導波路21の入力端Aより入力され、出力端Cより出力される。但し、取り出したい特定の波長の信号は出力端Bより出力される。
図27に示すように、主導波路21と副導波路22との結合部分、すなわち本発明にかかるモードスプリッタより出力端C側には、193nmの紫外レーザを用いて作製されたスラントグレーティング55を設けている。スラントグレーティング55は、特定の波長の光のみを後方(入力端A側)に反射する。同時に、反射された光は基底モードから高次モードに変換される。したがって、反射され高次モードに変換された特定の波長の光は、本発明のモードスプリッタの作用により副導波路22に分岐され、出力端Bからのみ出力される。
本光Drop回路は導波路のコアとクラッドの比屈折率差0.75%、導波路幅7μm、ギャップ2μm、テーパ長1mmの条件で作成された。スラントグレーティングの反射波長は1547.5nm付近に設定した。
図28および図29は、上述した光Drop回路の各入出力端間の透過特性を示す図である。図28は、入力端Aから出力端Bへの信号路の透過特性であり、所望の波長の光(波長が1547.5nm)のみが遮断されていることがわかる。また、図29は、入力端Aから出力端Bへの信号路の透過特性であり、主導波路の信号路を遮断された光は出力端Bに出力されていることが分かる。このように、本発明にかかるモードスプリッタを使用することにより、特定の波長の信号のみを取りだすことのできる光 Drop 回路が作製できる。
図30は、本発明にかかるモードスプリッタを2つ使用したAdd/Drop 回路の実施例を示す図である。本Add/Drop 回路は、図30に示すように、入力端Inと出力端Outを有する主導波路21、主導波路21の中間点に設けられた1つのスラントグレーティング55、およびスラントグレーティング55からみて入力端In側、出力端Out側の双方に対称に配置された2つの副導波路22a、22bから構成される。一つのスラントグレーティング55に対して、向かい合わせに本発明にかかるモードスプリッタを配置することで、In−Out間の信号路から、特定の波長の信号を Drop 端子側に取り出し、Add 端子から加えることが可能であることを確認した。
図31は、本発明にかかるモードスプリッタを用いて多波長の Add/Drop 回路を構成した例を示す図である。本Add/Drop 回路は、入力端Inと出力端Outを有する主導波路21と、多階層構造的につぎつぎと結合する6つの副導波路22a、22b、22c、22d、22e、22fから構成されている。主導波路21は、その入力端Inと出力端Outの中間点に3つのスラントグレーティング55a、55b、55cを配置している。第1の階層の副導波路22a、22bは、スラントグレーティング55a、55b、55cに対して向かい合わせに配置され、それぞれ主導波路21と結合してモードスプリッタを形成している。副導波路22aの出力端Drop(λ1)および副導波路22bの入力端Add(λ1)には、それぞれスラントグレーティング55d、55eおよびスラントグレーティング55f、55gが配置されている。さらに第2の階層の副導波路22c、22dは、第1の階層の副導波路22a、22bとそれぞれ結合してモードスプリッタを形成している。副導波路22cの出力端Drop(λ2)および副導波路22dの入力端Add(λ2)には、それぞれスラントグレーティング55hおよびスラントグレーティング55iが配置されている。さらに、第3の階層の副導波路22e、22fは、第2の階層の副導波路22c、22dとそれぞれ結合してモードスプリッタを形成しており、それぞれは出力端Drop(λ3)および入力端Add(λ3)を有する。
スラントグレーティング55a、55b、55cは、それぞれλ1、λ2、λ3のいずれかの波長の信号のみを反射する。配置の順番は問わない。スラントグレーティング55d、55eは、それぞれλ2、λ3のいずれかの波長の信号を反射する。配置の順番は問わない。同様に、スラントグレーティング55f、55gは、それぞれλ2、λ3のいずれかの波長の信号を反射する。これも配置の順番は問わない。スラントグレーティング55h、55iは、λ3の波長の信号を反射する。
ここで、本Add/Drop 回路の動作を説明する。主導波路21の入力端Inより、λ1、λ2、λ3の波長の信号を含む複数の信号が入力された状態を考える。波長λ1、λ2、λ3の信号は、それぞれ、スラントグレーティング55a、55b、55cのいずれかによって、反射され基本モードから高次モードへ変換されて、副導波路22aに結合する。波長λ1の信号は出力端Drop(λ1)より出力されるが、波長λ2、λ3の信号は、それぞれスラントグレーティング55d、55eによって、さらに反射されモード変換される。これらのλ2、λ3の信号は、副導波路22cに結合し、波長λ2の信号は出力端Drop(λ2)より出力されるが、波長λ3の信号は、スラントグレーティング55hによって反射されモード変換される。そして最後に、波長λ3の信号は、副導波路22eの出力端Drop(λ3)より出力される。このように、順次特定の波長の信号を各Drop端子より、取り出すことができる。Add端子の動作も同様である。以上説明したように、モードスプリッタを多階層構造的に多重化して構成することで、1波長だけではなく、多波長の Add/Drop 回路の実現も可能であることを確認した。
[実施例5]
図32は、本発明にかかるモードスプリッタを使用した光タップ回路を示す図である。本光タップ回路の基本的な構成は、図18に示した実施例1のモードスプリッタと同じであり、入力端と出力端を有する主導波路21と副導波路22から構成されている。光回路の作製方法は実施例1と同様である。また、モードスプリッタの導波路幅等の各パラメータも実施例1と同一の設計である。
本実施例に特徴的な構成は、図32(a)に示すように、主導波路21の入力端側に導波路のオフセット接続部分50を配置したことである。導波路オフセット接続部分50により、主導波路21に入力される一部の光を高次モードに変換し、副導波路22の出力端から取り出す。主導波路21の出力端と副導波路22の出力端への信号光の分岐比は、図32(b)に示すオフセット長51により決定できる。
図33は、図32に示す光タップ回路のオフセット長に対する、主導波路の損失(loss)および分岐比(ratio)の特性を示す図である。オフセット長を増加するにしたがって、分岐比が大きくなることが分かる。すなわち、オフセット長を変化させることによって、簡単にタップ量を制御することが可能であり、光信号の一部を所望のレベルだけ取り出すことができる。
図34は、図32に示す光タップ回路の主導波路と副導波路の透過スペクトルを示す。オフセット長を4μmとした場合である。主導波路21の入出力間の透過特性、および主導波路21の入力端から副導波路22の出力端までの透過特性の波長依存性を示している。図34のように、主導波路、副導波路とも非常にフラットな透過特性が得られ、波長依存性の無いタップ回路が実現できることが分かる。
[実施例6]
図35は、本発明にかかるモードスプリッタを使用した対称Y分岐回路実施例を示す図である。実施例1に示したモードスプリッタの主導波路の出力側から、テーパ導波路部29を経て連続的に対称Y分岐部分が形成される構成となっている。すなわち、入力導波路23を有する主導波路24は、副導波路25とモードスプリッタを構成している。一方、主導波路24は、連続的にテーパ導波路部29に接続され、さらに出力導波路A26と出力導波路B27に接続されて対称Y分岐部を形成している。本対称Y分岐部分が備えられた光回路は、実施例1と同様な方法により作製された。
図36は、図35に示す構成のモードスプリッタを備えた対称Y分岐回路、および通常の対称Y分岐回路のみからなる回路の分岐比特性の比較を示す図である。コアとクラッドの比屈折率差1%、主導波路幅および対称Y分岐部の導波路幅は6μm、副導波路幅3μm、モードスプリッタのギャップ2μmである。対称Y分岐部分は、主導波路と2本の対称Y分岐導波路をテーパ導波路で接続した。同一の回路パターンを30回路作製した。同様に、モードスプリッタを持たない通常の対称Y分岐導波路のみの回路も30回路作製して、両者で分岐比のバラつきを比較評価した。
通常の対称Y分岐回路のみで構成された場合では、分岐回路の前段の回路において発生した高次モードによって、対称Y分岐回路の出力導波路A26と出力導波路B27への分岐比にバラつきが生じる。しかしながら、本発明にかかるモードスプリッタが備えられた場合では、対称Y分岐回路の前段の回路で発生した高次モードがモードスプリッタによって除去されるため、対称Y分岐回路における分岐比のバラつきが抑制されていることがわかる。
従来のモードスプリッタの構成図である。 従来のモードスプリッタの分岐部分の説明図である。 本発明にかかるモードスプリッタの概念図である。 本発明にかかるモードスプリッタの動作原理の概念図である。 本発明にかかるモードスプリッタの動作概念図である。 本発明にかかるモードスプリッタにおける基底モードおよび1次モードの伝搬の様子を説明する図である。 本発明にかかるモードスプリッタのテーパ部、ギャップの説明図である。 テーパ角に対する透過損失の関係の計算値を示す図である。 テーパ角に対する透過損失の関係の計算値を示す図である。 非線形なテーパ部の形状の例を示す図である。 副導波路に直線導波路を備えたモードスプリッタを示す図である。 入力導波路に本発明にかかるモードスプリッタが備えられたアレイ導波路回折格子を示す図である。 出力導波路に本発明にかかるモードスプリッタが備えられたアレイ導波路回折格子を示す図である。 波長依存モード変換素子を用いた光ドロップ回路の動作説明図である。 反射型波長依存モード変換素子を用いた光ドロップ回路の動作説明図である。 本発明にかかるモードスプリッタを用いた光タップ回路構成図である。 本発明にかかるモードスプリッタ付の対称Y分岐回路の構成図である。 本発明にかかるモードスプリッタ出力部の曲線導波路を示す図である。 本発明にかかるモードスプリッタの出力導波路幅に対する挿入損失およびクロストークの関係を示す図である。 本発明にかかるモードスプリッタのテーパ角に対する挿入損失およびクロストークの関係を示す図である。 本発明にかかるモードスプリッタの挿入損失およびクロストークの波長依存性を示す図である。 テーパ部の先端拡大図である。 直線導波路の有無によるクロストークの波長依存性の比較図である。 副導波路端に設けられた遮光剤の挿入例の説明図である。 作製した入力側にモードスプリッタを挿入したアレイ導波路回折格子の構成を示す図である。 入力側に挿入したモードスプリッタの有無による、アレイ導波路回折格子の透過スペクトル特性の比較を示す図である。 スラントグレーティングを用いた光ドロップ回路の概念図である。 作製した光ドロップ回路の透過特性を示す図である。 作製した光ドロップ回路の透過特性を示す図である。 スラントグレーティングによる多波長Add/Drop回路構成図である。 スラントグレーティングによる多波長Add/Drop回路構成図である。 モードスプリッタを用いた光タップ回路構成図である。 作製した光タップ回路における分岐比および挿入損失のオフセット依存性を示す図である。 作製した光タップ回路の透過スペクトルを示す図である。 本発明にかかるモードスプリッタ付の対称Y分岐回路の構成図である。 モードスプリッタの有無による対称Y分岐回路の分岐比のバラツキを比較する図である。
符号の説明
1 入力導波路
2、2a、2b、26、27、34 出力導波路
3、10、11、21 主導波路
4、9、12、22、22a、22b、22c、22d、22e、22f、25 副導波路
5、13 テーパ部
6、15 出力部導波路
7 ギャップ
8 テーパ角
23、33 入力導波路
28 先端部
29 終端処理部
30 入力スラブ導波路
31 アレイ導波路
32 出力スラブ導波路
55、55a、55b、55c、55d、55e、55f、55g、55h、55i スラントグレーティング

Claims (14)

  1. 基板上にコアおよびクラッドからなる導波路で構成され、1つの入力光を2つの出力光に分離するモードスプリッタにおいて、
    少なくとも2種類以上の伝搬次数の異なる伝搬モードが導波可能な主導波路と、
    前記主導波路と一定のギャップを有して配置され導波路の幅が変化するテーパ部と、前記テーパ部に連続的に接続され前記主導波路の導波路幅と異なる導波路幅を有する出力部導波路とを含み、前記少なくとも2種類以上の伝搬次数の異なる伝搬モードのうち少なくとも1種類以上の伝搬モードが断熱遷移される副導波路と、
    を備えることを特徴とするモードスプリッタ。
  2. 前記出力部導波路は、
    前記テーパ部に連続的に接続される曲線導波路を含むことを特徴とする請求項1に記載のモードスプリッタ。
  3. 前記出力部導波路は、
    前記テーパ部に連続的に接続される直線導波路と、
    前記直線導波路に連続的に接続される曲線導波路と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載のモードスプリッタ。
  4. 前記テーパ部の先端を前記主導波路に対して垂直な面で切断した台形状のテーパ部としたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のモードスプリッタ。
  5. 前記副導波路の前記出力部導波路の終端部に、出力光を吸収もしくは発散させる光終端部を備えたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のモードスプリッタ。
  6. 前記テーパ部分と前記主導波路の前記ギャップは0.2μm以上で5μm以下であることを特徴とする請求項1から請求項5いずれかに記載のモードスプリッタ。
  7. 前記テーパ部分は、幅が直線的に増加する直線テーパであって、テーパ角が0.004度以上1度以下であることを特徴とする請求項1から請求項6いずれかに記載のモードスプリッタ。
  8. 前記主導波路を伝搬可能な伝搬モードは伝搬次数の異なる第1伝搬モードおよび第2伝搬モードのみであって、前記副導波路の前記出力部導波路を伝播する基本モードの有効屈折率は前記第1伝搬モードの有効屈折率より小さく、前記第2伝搬モードの有効屈折率より大きいことを特徴とする請求項1から請求項7いずれかに記載のモードスプリッタ。
  9. アレイ導波路、および前記アレイ導波路に接続される入力スラブ導波路および出力スラブ導波路から構成される光回路において、
    前記入力スラブ導波路に接続される複数の入力導波路または前記出力スラブ導波路に接続される出力導波路の少なくとも一部に、請求項1から請求項8のいずれかに記載のモードスプリッタが挿入されたことを特徴とする光回路。
  10. 基本モードから高次モードに光信号の一部またはすべてを変換するモード変換素子と、
    請求項1から請求項8いずれかに記載のモードスプリッタであって、前記モードスプリッタの主導波路の入力端は前記モード変換素子に光学的に接続されることとを備え、
    前記変換された光信号を前記モードスプリッタの副導波路より出力することを特徴とする光回路。
  11. 前記モード変換素子は、導波路のオフセット接続であることを特徴とする請求項10に記載の光回路。
  12. 請求項1から請求項8いずれかに記載のモードスプリッタと、
    前記モードスプリッタの主導波路の出力に光学的に接続され、基本モードから高次モードに光信号の一部または全部を変換し、反射する反射型モード変換素子とを備え、
    前記反射された光信号を前記モードスプリッタの副導波路より出力することを特徴とする光回路。
  13. 前記反射型モード変換素子は、スラントグレーティングであることを特徴とする請求項12に記載の光回路。
  14. 入力導波路に、前記入力導波路の中心軸に対して対称な2つの出力導波路に分岐をする対称Y分岐回路において、
    前記入力導波路に請求項1から請求項8のいずれかに記載のモードスプリッタが備えられたことを特徴とする光回路。
JP2005051736A 2005-02-25 2005-02-25 モードスプリッタおよび光回路 Expired - Fee Related JP4361030B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005051736A JP4361030B2 (ja) 2005-02-25 2005-02-25 モードスプリッタおよび光回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005051736A JP4361030B2 (ja) 2005-02-25 2005-02-25 モードスプリッタおよび光回路

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006235380A true JP2006235380A (ja) 2006-09-07
JP4361030B2 JP4361030B2 (ja) 2009-11-11

Family

ID=37043072

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005051736A Expired - Fee Related JP4361030B2 (ja) 2005-02-25 2005-02-25 モードスプリッタおよび光回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4361030B2 (ja)

Cited By (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008176145A (ja) * 2007-01-19 2008-07-31 Furukawa Electric Co Ltd:The 平面光波回路
JP2009282449A (ja) * 2008-05-26 2009-12-03 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 導波路型デバイスにおける導波路終端方法
JP2010160351A (ja) * 2009-01-08 2010-07-22 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 光波長合分波回路
WO2011065014A1 (ja) * 2009-11-26 2011-06-03 Nttエレクトロニクス株式会社 光導波路デバイスおよびモジュール
JP2013125276A (ja) * 2011-12-15 2013-06-24 Mitsubishi Electric Corp モード展開複合変換器
JP2013152272A (ja) * 2012-01-24 2013-08-08 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 高次モード平面光波回路
JP2013205742A (ja) * 2012-03-29 2013-10-07 Oki Electric Ind Co Ltd 光素子
JP2014026005A (ja) * 2012-07-24 2014-02-06 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 光合分波器
WO2014030576A1 (ja) * 2012-08-22 2014-02-27 株式会社フジクラ 光導波路素子
WO2014030575A1 (ja) 2012-08-22 2014-02-27 株式会社フジクラ 光導波路素子
WO2014030578A1 (ja) * 2012-08-22 2014-02-27 株式会社フジクラ 光導波路素子
JP2014077966A (ja) * 2012-10-12 2014-05-01 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 光合分波器
US8831385B2 (en) 2010-02-10 2014-09-09 Fujitsu Optical Components Limited Mach-zehnder modulator
JP5690902B1 (ja) * 2013-10-15 2015-03-25 株式会社フジクラ 基板型光導波路素子
WO2015057484A1 (en) * 2013-10-14 2015-04-23 Cisco Technology Inc. Optical power splitter
JP2015121696A (ja) * 2013-12-24 2015-07-02 沖電気工業株式会社 光導波路素子
WO2015133344A1 (ja) * 2014-03-03 2015-09-11 国立大学法人横浜国立大学 モード合分波器
JP2016218490A (ja) * 2016-09-30 2016-12-22 沖電気工業株式会社 光導波路素子
US9823418B2 (en) 2015-08-25 2017-11-21 Oki Electric Industry Co., Ltd. Waveguide-type optical diffraction grating and optical wavelength filter
CN110297290A (zh) * 2018-03-23 2019-10-01 住友大阪水泥股份有限公司 光波导元件
WO2019205918A1 (en) * 2018-04-26 2019-10-31 Huawei Technologies Co., Ltd. Optical splitter including a trident structure
CN110720065A (zh) * 2017-04-18 2020-01-21 新飞通光电公司 平面光波电路光分路器/混频器
CN112230337A (zh) * 2020-10-28 2021-01-15 哈尔滨工业大学(深圳) 一种基于反射效应的片上模分复用器件
CN113009628A (zh) * 2019-12-18 2021-06-22 中兴光电子技术有限公司 偏振旋转高阶模转换器及其分束器
CN114879305A (zh) * 2022-05-17 2022-08-09 南京邮电大学 一种硅基分模器及其制备方法
WO2023276053A1 (ja) * 2021-06-30 2023-01-05 日本電信電話株式会社 光デバイス

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5998183B2 (ja) 2014-08-27 2016-09-28 株式会社フジクラ 基板型光導波路素子
CN105652372B (zh) * 2016-01-21 2018-11-02 浙江大学 一种偏振分束-旋转器

Cited By (49)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008176145A (ja) * 2007-01-19 2008-07-31 Furukawa Electric Co Ltd:The 平面光波回路
US8625943B2 (en) 2008-05-26 2014-01-07 Nippon Telegraph And Telephone Corporation Waveguide device and module
JP2009282449A (ja) * 2008-05-26 2009-12-03 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 導波路型デバイスにおける導波路終端方法
WO2009145199A1 (ja) * 2008-05-26 2009-12-03 日本電信電話株式会社 導波路型デバイスおよびモジュール
JP2010160351A (ja) * 2009-01-08 2010-07-22 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 光波長合分波回路
US10126502B2 (en) 2009-11-26 2018-11-13 Ntt Electronics Corporation Optical waveguide device and module
JP2011112844A (ja) * 2009-11-26 2011-06-09 Ntt Electornics Corp 光導波路デバイス
CN104345392B (zh) * 2009-11-26 2017-06-30 Ntt电子股份有限公司 光波导器件以及模块
US9684129B2 (en) 2009-11-26 2017-06-20 Ntt Electronics Corporation Optical waveguide device and module
WO2011065014A1 (ja) * 2009-11-26 2011-06-03 Nttエレクトロニクス株式会社 光導波路デバイスおよびモジュール
US9020307B2 (en) 2009-11-26 2015-04-28 Ntt Electronics Corporation Optical waveguide device and module
CN104345392A (zh) * 2009-11-26 2015-02-11 Ntt电子股份有限公司 光波导器件以及模块
US8831385B2 (en) 2010-02-10 2014-09-09 Fujitsu Optical Components Limited Mach-zehnder modulator
JP2013125276A (ja) * 2011-12-15 2013-06-24 Mitsubishi Electric Corp モード展開複合変換器
US9128242B2 (en) 2011-12-15 2015-09-08 Mitsubishi Electric Research Laboratories, Inc. Mode-evolution compound converter
JP2013152272A (ja) * 2012-01-24 2013-08-08 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 高次モード平面光波回路
JP2013205742A (ja) * 2012-03-29 2013-10-07 Oki Electric Ind Co Ltd 光素子
JP2014026005A (ja) * 2012-07-24 2014-02-06 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 光合分波器
JP2014041252A (ja) * 2012-08-22 2014-03-06 Fujikura Ltd 光導波路素子
JP2014041254A (ja) * 2012-08-22 2014-03-06 Fujikura Ltd 光導波路素子
JP2014041253A (ja) * 2012-08-22 2014-03-06 Fujikura Ltd 光導波路素子
WO2014030578A1 (ja) * 2012-08-22 2014-02-27 株式会社フジクラ 光導波路素子
WO2014030575A1 (ja) 2012-08-22 2014-02-27 株式会社フジクラ 光導波路素子
US9857534B2 (en) 2012-08-22 2018-01-02 Fujikura Ltd. Optical waveguide device having a light absorber for split out modes
WO2014030576A1 (ja) * 2012-08-22 2014-02-27 株式会社フジクラ 光導波路素子
JP2014077966A (ja) * 2012-10-12 2014-05-01 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 光合分波器
WO2015057484A1 (en) * 2013-10-14 2015-04-23 Cisco Technology Inc. Optical power splitter
CN105683793A (zh) * 2013-10-14 2016-06-15 思科技术公司 光功率分离器
JP5690902B1 (ja) * 2013-10-15 2015-03-25 株式会社フジクラ 基板型光導波路素子
JP2015079053A (ja) * 2013-10-15 2015-04-23 株式会社フジクラ 基板型光導波路素子
US9335472B2 (en) 2013-10-15 2016-05-10 Fujikura Ltd. Planar optical waveguide device and DP-QPSK modulator
JP2015121696A (ja) * 2013-12-24 2015-07-02 沖電気工業株式会社 光導波路素子
WO2015133344A1 (ja) * 2014-03-03 2015-09-11 国立大学法人横浜国立大学 モード合分波器
JPWO2015133344A1 (ja) * 2014-03-03 2017-04-06 国立大学法人横浜国立大学 モード合分波器
US9823418B2 (en) 2015-08-25 2017-11-21 Oki Electric Industry Co., Ltd. Waveguide-type optical diffraction grating and optical wavelength filter
JP2016218490A (ja) * 2016-09-30 2016-12-22 沖電気工業株式会社 光導波路素子
JP2020517990A (ja) * 2017-04-18 2020-06-18 ネオフォトニクス・コーポレイションNeoPhotonics Corporation 平面光波回路の光学スプリッタ/ミキサ
JP7198769B2 (ja) 2017-04-18 2023-01-04 ネオフォトニクス・コーポレイション 平面光波回路の光学スプリッタ/ミキサ
CN115016062A (zh) * 2017-04-18 2022-09-06 新飞通光电公司 平面光波电路光分路器/混频器
CN110720065A (zh) * 2017-04-18 2020-01-21 新飞通光电公司 平面光波电路光分路器/混频器
CN110297290A (zh) * 2018-03-23 2019-10-01 住友大阪水泥股份有限公司 光波导元件
JP6996381B2 (ja) 2018-03-23 2022-01-17 住友大阪セメント株式会社 光導波路素子
JP2019168574A (ja) * 2018-03-23 2019-10-03 住友大阪セメント株式会社 光導波路素子
WO2019205918A1 (en) * 2018-04-26 2019-10-31 Huawei Technologies Co., Ltd. Optical splitter including a trident structure
CN113009628A (zh) * 2019-12-18 2021-06-22 中兴光电子技术有限公司 偏振旋转高阶模转换器及其分束器
CN112230337A (zh) * 2020-10-28 2021-01-15 哈尔滨工业大学(深圳) 一种基于反射效应的片上模分复用器件
CN112230337B (zh) * 2020-10-28 2022-06-14 哈尔滨工业大学(深圳) 一种基于反射效应的片上模分复用器件
WO2023276053A1 (ja) * 2021-06-30 2023-01-05 日本電信電話株式会社 光デバイス
CN114879305A (zh) * 2022-05-17 2022-08-09 南京邮电大学 一种硅基分模器及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4361030B2 (ja) 2009-11-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4361030B2 (ja) モードスプリッタおよび光回路
JP6089077B1 (ja) 導波路型光回折格子及び光波長フィルタ
US6873777B2 (en) Two-dimensional photonic crystal device
JP5625449B2 (ja) マッハ・ツェンダ干渉計、アレイ導波路回折格子及びマッハ・ツェンダ干渉計の製造方法
JP4385224B2 (ja) 光導波路デバイス及び光導波路モジュール
JP3726062B2 (ja) 光合分波器
CN111226147B (zh) 中阶梯光栅复用器或解复用器
WO2000011508A1 (en) Array waveguide diffraction grating optical multiplexer/demultiplexer
JP2010223991A (ja) 光波長フィルタ及び光合分波素子
JP4076785B2 (ja) 光学結合デバイス
CN107688210B (zh) 光波导干涉仪和用于制造光波导干涉仪的方法
JP4477260B2 (ja) 導波路型光カプラおよび該導波路型光カプラを用いた光合分波器
CN111736265B (zh) 一种光栅型偏振不敏感的多通道波分复用接收器
Truong et al. A design of triplexer based on a 2× 2 butterfly MMI coupler and a directional coupler using silicon waveguides
JP2005301301A (ja) 光結合器
JP6351114B2 (ja) モード合分波器及びモード合分波器の設計方法
JP2013041146A (ja) 波長選択性多モード干渉導波路デバイス
Yun et al. Optical add-drop filters using cladding-modulated sub-wavelength grating contra-directional couplers for silicon-on-insulator platforms
CN114488406A (zh) 基于多模干涉原理的紧凑型波长复用器
US20040018017A1 (en) Optical multi/demultiplexer
Bidnyk et al. Configurable coarse wavelength division demultiplexers based on planar reflective gratings
JP3931834B2 (ja) 光波長合分波器
JP4091944B2 (ja) 光回路
JP2000235123A (ja) 光波長合分波器
EP1334385B1 (en) Hybrid buried/ridge planar waveguides

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070221

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090324

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090525

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090804

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090811

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120821

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130821

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees